JP6088876B2 - ダストカバー組立体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、サスペンション機構に対して取り付けられるダストカバーとアッパインシュレータを備えたダストカバー組立体に関するものである。
従来から、ショックアブソーバに外挿されて、ピストンロッドの突出部分の周囲を覆うダストカバーと、コイルスプリングの上端部を支持するアッパインシュレータとを備えるダストカバー組立体が知られている。このダストカバー組立体としては、特開2003−72338号公報(特許文献1)等に示されているように、例えば、ダストカバーとアッパインシュレータをゴム弾性体で一体形成したものがある。
ところで、ダストカバーは、上端部分がアッパインシュレータと一体で接続されて、ピストンロッドで支持されることにより、上方からの異物の侵入が防止される。一方、下端部分は、シリンダに対する自由な相対変位を許容された状態で遊挿されており、ショックアブソーバの伸長時にダストカバーに対する引張力の作用が回避されている。
ところが、ダストカバーの下端部分とシリンダとの間に設定される隙間が大きいと、ダストカバーの下端開口部から砂塵や水等の異物が侵入して、ピストンロッドに付着するおそれがある。更に、ダストカバーの蛇腹筒部が収縮変形した状態で引っ掛かって、ダストカバーがショックアブソーバの伸縮に追従し得なくなるおそれもあった。
そこで、特開平10−331897号公報(特許文献2)等では、ダストカバーの下端部分をシリンダから突出する係止爪に係止させる等して、シリンダによって支持させる構造も提案されている。このような構造では、ダストカバーがショックアブソーバの伸縮に追従して強制的に伸縮変形されて、ダストカバーに軸方向の引張力が及ぼされ得ることから、ダストカバーを樹脂製として耐久性の向上を図ることも検討されている。
しかしながら、ダストカバーを樹脂製にすると、緩衝作用を得るためにゴム弾性体で形成されるアッパインシュレータとは一体形成することができなくなる。しかも、ゴム製のアッパインシュレータに樹脂製のダストカバーを後固着して、充分な固着強度を得ることも難しい。なお、ダストカバーの上端部分を支持する金具を、アッパインシュレータに設けておくことも考えられるが、部品点数や重量の増加等が問題になるおそれがあった。
特開2003−72338号公報 特開平10−331897号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、樹脂製のダストカバーとゴム製のアッパインシュレータとを簡単且つ充分な強度で相互に取り付けて、異物の侵入を効果的に防止しながら、優れた耐久性をも実現し得る、新規な構造のダストカバー組立体を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
本発明の第一の態様は、サスペンション機構のショックアブソーバに外挿される樹脂製のダストカバーが、山部と谷部が連設された蛇腹筒部を備えており、該蛇腹筒部の上下両側が該ショックアブソーバのピストンロッドとシリンダの各一方によって支持されるようになっていると共に、該ダストカバーの上端部には、該サスペンション機構におけるコイルスプリングの上端部を支持するゴム製のアッパインシュレータが取り付けられているダストカバー組立体を製造するに際して、前記アッパインシュレータにおいて金属部材で拘束されることなく弾性変形可能とされた筒状部形成すると共に、該筒状部から外周側に突出して周方向に延びる係止突部形成する一方、前記ダストカバーの前記蛇腹筒部ブロー成形によって形成するに際して、該蛇腹筒部の上側において前記アッパインシュレータにおける前記筒状部の外周面上に配置されたパリソンをブロー成形型で該筒状部の外周面に押し付けることにより成形せしめて係合用筒部けて、該係合用筒部が該係止突部に対して軸方向で係止せしめるダストカバー組立体の製造方法を、特徴とする。
このような第一の態様に従う構造とされたダストカバー組立体によれば、ゴム製のアッパインシュレータに対して樹脂製のダストカバーを容易に取り付けることができることから、耐久性に優れた樹脂製のダストカバーを採用することができる。それ故、軸方向寸法の大きいダストカバーを採用して、下端開口からの異物の侵入を防ぐことができると共に、ダストカバーの上下両側をショックアブソーバに支持させて、ダストカバーをショックアブソーバに対する外挿状態に保持できる。
しかも、ダストカバーの係合用筒部が取り付けられるアッパインシュレータの筒状部には、外周側に突出する係止突部が形成されており、筒状部の外周面に対応する係合用筒部が、係止突部に対して軸方向に係止されている。これにより、ダストカバーとアッパインシュレータの間で軸方向の抜け抗力が充分に確保されて、ダストカバーとアッパインシュレータの組付け状態が安定して維持される。
さらに、ブロー成形型の型閉じによって、係合用筒部がアッパインシュレータの外周面上に密着状態で成形されるようになっており、アッパインシュレータに対してダストカバーが予め取り付けられた状態で形成される。それ故、アッパインシュレータに対するダストカバーの組付け工程が不要になって、ダストカバー組立体の製造工程数が少なくなることから、ダストカバー組立体を容易に得ることができる。
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載されたダストカバー組立体の製造方法において、前記アッパインシュレータの前記筒状部には、軸方向上下に離れた複数列の前記係止突部が形成されているものである。
第二の態様によれば、アッパインシュレータとダストカバーの間で作用する軸方向の抜け抗力がより大きく得られて、ダストカバー組立体の組付け状態が安定して維持される。
本発明の第三の態様は、第一又は第二の態様に記載されたダストカバー組立体の製造方法において、前記係止突部の周上の少なくとも一部には周方向で該係止突部を分割する分割溝が形成されており、該分割溝に前記係合用筒部が入り込んで周方向に係止されることで前記ダストカバーと前記アッパインシュレータの周方向への相対回転を制限する回り止め手段が構成されているものである。
第三の態様によれば、アッパインシュレータに対するダストカバーの周方向での相対的な向きが容易に設定されると共に、それらアッパインシュレータとダストカバーの相対的な向きが安定して保持される。
本発明の第四の態様は、第一〜第三の何れか1つの態様に記載されたダストカバー組立体の製造方法において、前記係止突部の突出寸法(t)が、該係止突部を含んだ前記筒状部の厚さ寸法(T)に対してt≧T/4とされているものである。
第四の態様によれば、係合用筒部に対する係止突部の軸方向での係止面積を充分に大きく設定することができて、軸方向の係止によってダストカバーとアッパインシュレータの間に作用する軸方向の抜け抗力を有利に得ることができる。
本発明の第五の態様は、第一〜第四の何れか1つの態様に記載されたダストカバー組立体の製造方法において、前記アッパインシュレータの前記筒状部には前記ショックアブソーバに取り付けられた筒状金具が挿入配置されるようになっているものである。
第五の態様によれば、筒状部の内周側への変形量が筒状金具によって制限されることから、筒状部の変形によるアッパインシュレータに対するダストカバーの抜けが防止される。
本発明によれば、ゴム製のアッパインシュレータに対して樹脂製のダストカバーが容易に取り付けられることから、耐久性に優れた樹脂製のダストカバーを採用することができて、ダスト等の侵入を有利に防ぐことができる。しかも、アッパインシュレータの筒状部には係止突部が形成されており、係止突部とダストカバーの係合用筒部とが軸方向に係止されることで、アッパインシュレータからダストカバーが抜けるのを有利に防ぐことができる。
また、ダストカバーの係合用筒部とアッパインシュレータの筒状部とは、ダストカバーのブロー成形時にブロー成形型で押し付けられることにより嵌合されている。それ故、ダストカバーとアッパインシュレータを組み付ける工程が不要になって、ダストカバー組立体を容易に製造することができる。
本発明の一実施形態としてのダストカバー組立体をサスペンション機構への装着状態で示す縦断面図。 図1に示されたダストカバー組立体の縦断面図。 図2に示されたダストカバー組立体の要部を拡大して示す縦断面図。 図2に示されたダストカバー組立体の製造工程を説明する縦断面図であって、型閉じ前の状態を示す図。 図2に示されたダストカバー組立体の製造工程を説明する縦断面図であって、型閉じ後で且つブロー成形前の状態を示す図。 図2に示されたダストカバー組立体の製造工程を説明する縦断面図であって、ブロー成形後で且つ型開き前の状態を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の一実施形態としてのダストカバー組立体10が、車両のサスペンション機構12に対する装着状態で示されている。ダストカバー組立体10は、ダストカバー14とアッパインシュレータ16とを備えている。以下の説明において、上下方向とは、原則として、図1中の上下方向を言う。
より詳細には、ダストカバー14は、図2に示すように、全体として略円筒形状とされており、合成樹脂で形成されている。ダストカバー14を形成する合成樹脂は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、例えば熱可塑性樹脂としてのポリプロピレン(PP)にエチレン・プロピレンゴム(EPDM)を混合して分散化させたものが、耐候性や成形性等に優れることから採用されている。尤も、熱可塑性樹脂で形成する場合には、例えばポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂等といった各種の熱可塑性エラストマーが何れも採用され得る。
また、ダストカバー14の軸方向中間部分には、蛇腹筒部18が設けられている。蛇腹筒部18は、外周側に凸の略横転V字断面で周方向環状に延びる山部20と、外周側に凹の略横転V字断面で周方向環状に延びる谷部22,24とが、軸方向で交互に連設された構造を有している。更に、山部20を挟んだ上下両側に形成される谷部は、一方が深さ寸法の大きい大谷部22、他方が深さ寸法の小さい小谷部24とされており、大谷部22の内周端部と小谷部24の内周端部が径方向で互いにずれて位置している。
さらに、蛇腹筒部18の下側には、嵌合筒部26が一体形成されている。嵌合筒部26は、略円筒形状とされて、内周面に開口する周溝28を備えている。
さらに、蛇腹筒部18の上側には、係合用筒部30が一体形成されている。係合用筒部30は、略円筒形状であって、第一係合溝32と第二係合溝34を備えている。第一係合溝32と第二係合溝34は、それぞれ内周面に開口して周方向に延びる凹溝であって、第一係合溝32が第二係合溝34に対して軸方向上方に所定の距離を隔てて配置されている。
更にまた、第一係合溝32と第二係合溝34には、周方向の複数箇所に当接部36が形成されている。当接部36は、第一係合溝32および第二係合溝34内において係合用筒部30から外周側に向かって突出している。これにより、本実施形態の第一係合溝32と第二係合溝34は、当接部36によって周方向に分割されており、本実施形態では、各係合溝32,34の周上にそれぞれ6つの当接部36が形成されて、それら係合溝32,34がそれぞれ周方向で6つに分割されている。なお、本実施形態では、第一係合溝32の当接部36と、第二係合溝34の当接部36とが、周方向で略同じ位置に形成されている。
また、ダストカバー14の上端部を構成する係合用筒部30は、アッパインシュレータ16に取り付けられている。アッパインシュレータ16は、全体として略円環形状のゴム弾性体であって、スプリング受部38と筒状部40とを一体で備えている。スプリング受部38は、環状であって、上下に延びる筒状とされた内周部分と、内周部分の上端部から外周側に突出する外周部分とを備えている。
さらに、スプリング受部38には、下方に突出する筒状部40が一体形成されている。筒状部40は、スプリング受部38の内周端部から突出しており、その外周面には第一係止突部44と第二係止突部46が突設されている。第一係止突部44と第二係止突部46は、何れも筒状部40から外周側に突出して周方向に延びており、第二係止突部46に対して第一係止突部44が軸方向上方に所定の距離を隔てて配置されている。また、第一係止突部44と第二係止突部46は、何れも突出先端側に向かって次第に軸方向で狭幅となっている。
更にまた、図3に示すように、第一係止突部44と第二係止突部46は、外周側に略同じ寸法:tで突出しており、それら第一,第二係止突部44,46の突出寸法:tが、それら第一,第二係止突部44,46の形成部分である筒状部40の最大厚さ寸法:Tに対して、t≧T/4の範囲に設定されている。蓋し、第一,第二係止突部44,46の突出寸法:tが筒状部40の最大厚さ寸法:Tに対して小さすぎると、後述する第一,第二係合溝32,34に対する第一,第二係止突部44,46の軸方向での係止代が小さくなり過ぎて、ダストカバー14とアッパインシュレータ16の固定力が充分に得られないからである。なお、より好適には、第一,第二係止突部44,46の突出寸法:tが、筒状部40の最大厚さ寸法:Tに対して、t≧T/3の範囲に設定され、本実施形態では略t=T/2に設定されている。
更にまた、第一係止突部44と第二係止突部46の周上には、分割溝48が形成されている。分割溝48は、外周面に開口して軸方向に延びる凹溝であって、第一係止突部44と第二係止突部46が分割溝48によって周方向に分割されている。第一係止突部44と第二係止突部46においてそれぞれ周上の複数箇所に分割溝48が形成されて、それら分割溝48を挟んで第一,第二係止突部44,46が周方向に分割されており、本実施形態では、各係止突部44,46が6つの分割溝48によってそれぞれ周方向で6つに分割されている。更に、第一係止突部44の分割溝48と、第二係止突部46の分割溝48は、周方向の略同じ位置に形成されている。なお、分割溝48は、アッパインシュレータ16の当接部36と略対応する周方向幅で形成されていると共に、周上で当接部36と対応する位置に分散して配置されている。
このような構造とされたダストカバー14とアッパインシュレータ16は、係合用筒部30が筒状部40に嵌合されて相互に取り付けられている。即ち、ダストカバー14の係合用筒部30がアッパインシュレータ16の筒状部40に外挿されていると共に、図3に示すように、係合用筒部30の内周面に開口する第一係合溝32と第二係合溝34に対して、筒状部40の第一係止突部44と第二係止突部46が嵌め入れられている。これにより、第一,第二係止突部44,46と第一,第二係合溝32,34が軸方向に係止されて、係合用筒部30が筒状部40に嵌着されており、もって、ダストカバー組立体10が構成されている。
このような構造とされたダストカバー組立体10によれば、ゴム製のアッパインシュレータ16に対して樹脂製のダストカバー14を容易に組み付けることができる。
さらに、ダストカバー14の係合用筒部30に設けられた第一,第二係合溝32,34に対して、アッパインシュレータ16の筒状部40に設けられた第一,第二係止突部44,46が嵌め入れられて軸方向に係止されることで、ダストカバー14とアッパインシュレータ16を非接着で強固に組み付けることができる。
しかも、本実施形態では、軸方向で上下に離隔して第一,第二係合溝32,34と第一,第二係止突部44,46が設けられている。それ故、ダストカバー14とアッパインシュレータ16の間でそれら第一,第二係合溝32,34と第一,第二係止突部44,46の係止による抜け抗力がより大きく発揮されて、ダストカバー14のアッパインシュレータ16からの抜けがより効果的に防止される。
さらに、本実施形態では、第一,第二係合溝32,34を分割する複数の当接部36が設けられていると共に、第一,第二係止突部44,46を周方向に分割する複数の分割溝48が形成されており、当接部36が分割溝48に嵌め入れられて、周方向に係止されている。これにより、第一,第二係止突部44,46の第一,第二係合溝32,34内での移動端が、当接部36と分割溝48の周方向での当接によって規定されて、アッパインシュレータ16に対するダストカバー14の相対回転を制限する回り止め手段が構成されている。従って、アッパインシュレータ16に対するダストカバー14の周方向での相対的な向きを、容易に設定することができると共に、それらダストカバー14とアッパインシュレータ16を設定された向きに保持することができる。
ところで、ダストカバー組立体10では、ダストカバー14がブロー成形で形成されており、ダストカバー14とアッパインシュレータ16の組付けが、ダストカバー14のブロー成形時に実現されるようになっている。以下、ダストカバー組立体10の製造方法の一例について説明する。
先ず、図4に示すように、左右一対のブロー成形型50,50を準備すると共に、成形用ジグ52を準備して、予め加硫成形されたアッパインシュレータ16を成形用ジグ52にセットする。
ブロー成形型50は、ダストカバー14の外周面に対応する形状とされた半割成形面54を備えており、一対のブロー成形型50,50が向かい合わせで組み合わせることにより、それらブロー成形型50,50の間にキャビティ56が形成されると共に、キャビティ56の内面が半割成形面54,54で構成されたキャビティ形成面58とされるようになっている。
成形用ジグ52は、略円柱形状とされた内周拘束部60を備えている。内周拘束部60は、アッパインシュレータ16の内径と略対応する外径で形成されており、アッパインシュレータ16が上下逆向きに外挿されるようになっている。更に、内周拘束部60の径方向略中央には、上方に突出するブロー管62が設けられており、ブロー管62が図示しない外部のエアー管路に接続されることで、ブロー管62から圧縮空気が送出されるようになっている。
また、内周拘束部60の下端部には、外周側に突出するフランジ状の外周載置部64が一体形成されている。外周載置部64は、その内周部分の上面がアッパインシュレータ16の上面と略対応する形状とされており、アッパインシュレータ16を内周拘束部60に外挿した状態で外周載置部64上に上下逆向きに載置可能とされている。
そして、図4に示すように、ダストカバー14の形成材料を加熱軟化させてダイ66からの押出し等で筒状に成形したパリソン68を、相互に離隔して配置された一対のブロー成形型50,50の間に差し入れる。更に、パリソン68の下端部が型成形等の手段で拡径されて、アッパインシュレータ16の筒状部40よりも大径とされており、拡径されたパリソン68の下端部がアッパインシュレータ16の筒状部40に外挿される。
次に、図5に示すように、ブロー成形型50,50を型閉じして、ブロー成形型50,50および成形用ジグ52の間にキャビティ56を形成する。
そこにおいて、成形用ジグ52の内周拘束部60は、筒状部40が外挿された上端部において、ブロー成形型50,50の下端部間で挟み込まれている。これにより、筒状部40の外周面上に配置されたパリソン68の下端部が、ブロー成形型50,50によって筒状部40の外周面に押し当てられて、筒状部40の外周面に沿った形状に成形される。その結果、パリソン68の下端部によって係合用筒部30が形成されると共に、係合用筒部30の内周側に開口する第一,第二係合溝32,34が形成される。このようにして、ブロー成形型50,50の型閉じによってパリソン68がアッパインシュレータ16の筒状部40に嵌着される。
なお、本実施形態では、筒状部40の内周面が、成形用ジグ52の内周拘束部60の外周面に対して、隙間をもって外周側に離隔しており、筒状部40の内周側への弾性変形が、内周拘束部60によって変形量を制限された状態で、許容されている。これにより、ブロー成形型50,50の型閉じに際して、筒状部40が内周側に弾性変形した縮径状態で係合用筒部30が形成されるようになっており、筒状部40が係合用筒部30に向かって弾性的に付勢されて、筒状部40が係合用筒部30に密着するようになっている。図5に示すように、筒状部40の内周側への弾性変形を充分に生ぜしめるために、筒状部40と内周拘束部60の重ね合わせ面間の隙間が、ブロー成形型50,50の下端よりも下方まで入り込んで形成されている。
次に、ブロー成形型50,50および成形用ジグ52を型閉じした状態で、ブロー管62からパリソン68の内周側に圧縮空気を送り込むことにより、パリソン68を空気圧で外周側に膨出変形させてキャビティ形成面58に押し当てる。これにより、図6に示すように、パリソン68がキャビティ形成面58に対応する外面形状を有する薄肉の筒状に成形されて、蛇腹筒部18および嵌合筒部26を備えたブロー成形品70が形成される。
なお、ブロー成形品70の軸方向両端には不要な部分が形成されることから、ブロー成形品70がブロー成形型50,50から取り外された後に図6中の二点鎖線で切断されて、軸方向両端の不要な部分が取り除かれることで、ダストカバー組立体10が形成される。
以上により、ダストカバー14の成形時に、ダストカバー14の係合用筒部30がアッパインシュレータ16に内挿されると共に、第一,第二係合溝32,34に対して第一,第二係止突部44,46が嵌入されて、ダストカバー14がアッパインシュレータ16に組み付けられた状態で形成される。かくの如き製造方法によれば、ダストカバー14をアッパインシュレータ16に組み付ける工程を省略することができて、ダストカバー組立体10をより簡単に得ることができる。
このようにして形成されたダストカバー組立体10は、図1に示すように、自動車のサスペンション機構12に取り付けられる。サスペンション機構12は、ショックアブソーバ72を構成するピストンロッド74とシリンダ76を備えており、ピストンロッド74の上端部にアッパサポート78が取り付けられている。アッパサポート78は、インナ部材80とアウタ部材82を本体ゴム弾性体84で弾性連結した構造とされており、インナ部材80がピストンロッド74の上端部に固定されると共に、アウタ部材82が突設された複数の植設ボルト86によって図示しない車両ボデー側に取り付けられるようになっている。更に、ピストンロッド74には、バウンドストッパ88が外嵌されている。このバウンドストッパ88は、発泡ウレタン等で形成された筒状の弾性体であって、上端部がアッパサポート78のアウタ部材82に固定された筒状金具90に嵌め入れられていると共に、下端部が筒状金具90から下方に突出している。更にまた、ショックアブソーバ72には、コイルスプリング92が外挿されており、上端部がアッパサポート78のアウタ部材82で支持されていると共に、下端部がシリンダ76に固定された図示しないロアスプリングシートで支持されている。
また、シリンダ76の上端部には、シリンダキャップ94が取り付けられている。シリンダキャップ94は、逆向きの略有底円筒形状とされて、シリンダ76の上端部に被せつけられていると共に、下端部には外周側に突出する係止爪96が一体形成されている。
そして、ダストカバー組立体10は、ダストカバー14がサスペンション機構12のショックアブソーバ72に外挿されて、ショックアブソーバ72におけるピストンロッド74のシリンダ76からの突出部分を覆うように配置される。
さらに、ピストンロッド74の上端部に取り付けられるアッパサポート78のアウタ部材82に対して、アッパインシュレータ16が重ね合わされて取り付けられることにより、ダストカバー14における蛇腹筒部18よりも上側がピストンロッド74によって支持される。一方、シリンダキャップ94の係止爪96が、ダストカバー14の嵌合筒部26に設けられた周溝28に挿し入れられて軸方向で係止されることにより、ダストカバー14における蛇腹筒部18よりも下側がシリンダ76に取り付けられる。
更にまた、本実施形態では、アッパサポート78のアウタ部材82が、アッパスプリングシートを兼ねており、アッパインシュレータ16のスプリング受部38がアウタ部材82に下方から重ね合わされて、コイルスプリング92の上端部がスプリング受部38を介してアウタ部材82で支持される。更に、コイルスプリング92の弾性によってスプリング受部38がアウタ部材82に押し付けられて、アッパインシュレータ16がアウタ部材82に取り付けられる。
さらに、バウンドストッパ88を支持する筒状金具90がアッパインシュレータ16の筒状部40に対して内挿状態で挿入配置されて、筒状部40の第一,第二係止突部44,46が筒状金具90から離れる方向に突出しており、筒状部40と係合用筒部30との嵌合部分が筒状金具90の外周側に位置している。これにより、筒状部40および係合用筒部30の内周側への変形量が筒状金具90で制限されて、筒状部40と係合用筒部30が嵌合状態に安定して保持される。なお、本実施形態では、筒状金具90が筒状部40に対して内周側に離隔して配置されているが、筒状金具90と筒状部40は当接状態で重ね合わされていても良い。
このようなサスペンション機構12に対するダストカバー組立体10の装着状態において、ダストカバー14は、上端部をピストンロッド74に支持されると共に、下端部をシリンダ76に支持されるようになっていることから、ダストカバー14が常にピストンロッド74のシリンダ76からの突出部分よりも下方まで延びている。それ故、ダストカバー14の下端開口から砂塵等が侵入して、ピストンロッド74の突出部分に付着するのを、効果的に防ぐことができる。しかも、ダストカバー14の下端開口は、シリンダキャップ94の係止爪96によって実質的な開口面積が小さくなっており、異物の侵入がより効果的に防止されている。
さらに、上下両端部をショックアブソーバ72で支持されたダストカバー14が樹脂製とされており、引張力に対して充分な耐久性が確保されている。しかも、上下方向の長さが下端開口からの異物の侵入を防ぎ得る長さをもった長尺構造であっても、蛇腹筒部18がブロー成形によって充分に薄肉とされて、ショックアブソーバ72の伸縮に高度に追従可能とされていることから、軸方向の圧縮力で蛇腹筒部18が損傷するのも回避できる。加えて、ダストカバー14がゴム製のアッパインシュレータ16に弾性支持されていることから、アッパインシュレータ16の弾性変形によってダストカバー14に作用する力が低減されて、ダストカバー14の耐久性の向上が図られる。
また、ダストカバー14とアッパインシュレータ16の嵌合部分が、バウンドストッパ88を支持する筒状金具90の外周側に位置していることから、衝撃的な大入力によってショックアブソーバ72が大きく収縮する場合には、それらダストカバー14とアッパインシュレータ16の嵌合部分が筒状金具90で保護される。それ故、ダストカバー14とアッパインシュレータ16の嵌合部分に作用する力が低減されて、ダストカバー14がアッパインシュレータ16から脱落するのを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、前記実施形態では、ダストカバー14の係合用筒部30において上下に離れて配置された第一係合溝32と第二係合溝34とによって、係合溝が構成されて上下2列に設けられていたが、係合溝は、1列だけが設けられていても良いし、上下で相互に離隔した3列以上が設けられていても良い。同様に、アッパインシュレータに設けられる係止突部についても、必ずしも第一係止突部44と第二係止突部46で構成される必要はなく、1列又は上下で相互に離隔した3列以上の係止突部が設けられていても良い。
さらに、係合溝は、必ずしも当接部36によって周方向に分割されていなくても良く、例えば、全周に亘って連続する環状の凹溝であっても良い。同様に、係止突部は、必ずしも分割溝48によって周方向に分割されていなくても良く、例えば、全周に亘って連続する環状の突条であっても良い。
また、前記実施形態のアッパインシュレータ16は、ゴム弾性体単体で形成されているが、例えば、筒状部40に硬質材料で形成された筒状の拘束部材を埋設することで、筒状部40の変形量を制限することもできる。これによれば、ダストカバー14とアッパインシュレータ16の固定力を高めることができると共に、筒状部40の外周面をブロー成形型50,50で拘束することなく、ダストカバー14をブロー成形することもできる。
10:ダストカバー組立体、12:サスペンション機構、14:ダストカバー、16:アッパインシュレータ、18:蛇腹筒部、20:山部、22:大谷部(谷部)、24:小谷部(谷部)、30:係合用筒部、32:第一係合溝、34:第二係合溝、36:当接部、40:筒状部、44:第一係止突部、46:第二係止突部、48:分割溝、50:ブロー成形型、68:パリソン、72:ショックアブソーバ、74:ピストンロッド、76:シリンダ、90:筒状金具、92:コイルスプリング

Claims (5)

  1. サスペンション機構のショックアブソーバに外挿される樹脂製のダストカバーが、山部と谷部が連設された蛇腹筒部を備えており、該蛇腹筒部の上下両側が該ショックアブソーバのピストンロッドとシリンダの各一方によって支持されるようになっていると共に、該ダストカバーの上端部には、該サスペンション機構におけるコイルスプリングの上端部を支持するゴム製のアッパインシュレータが取り付けられているダストカバー組立体を製造するに際して
    前記アッパインシュレータにおいて金属部材で拘束されることなく弾性変形可能とされた筒状部形成すると共に、該筒状部から外周側に突出して周方向に延びる係止突部形成する一方、
    前記ダストカバーの前記蛇腹筒部ブロー成形によって形成するに際して、該蛇腹筒部の上側において前記アッパインシュレータにおける前記筒状部の外周面上に配置されたパリソンをブロー成形型で該筒状部の外周面に押し付けることにより成形せしめて係合用筒部けて、該係合用筒部が該係止突部に対して軸方向で係止せしめることを特徴とするダストカバー組立体の製造方法
  2. 前記アッパインシュレータの前記筒状部には、軸方向上下に離れた複数列の前記係止突部が形成されている請求項1に記載のダストカバー組立体の製造方法
  3. 前記係止突部の周上の少なくとも一部には周方向で該係止突部を分断する分割溝が形成されており、該分割溝に前記係合用筒部が入り込んで周方向に係止されることで前記ダストカバーと前記アッパインシュレータの周方向への相対回転を制限する回り止め手段が構成されている請求項1又は2に記載のダストカバー組立体の製造方法
  4. 前記係止突部の突出寸法(t)が、該係止突部を含んだ前記筒状部の厚さ寸法(T)に対してt≧T/4とされている請求項1〜3の何れか1項に記載のダストカバー組立体の製造方法
  5. 前記アッパインシュレータの前記筒状部には前記ショックアブソーバに取り付けられた筒状金具が挿入配置されるようになっている請求項1〜4の何れか1項に記載のダストカバー組立体の製造方法
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