JP2007198339A - 排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】専用の電気ヒータを用いることなく、排気ガス温度が低い運転状態であっても、効果的に排気ガス温度を上昇させることができる排気浄化装置を提供する。
【解決手段】排気通路22に設けられたNOx吸収剤42を備えた排気浄化装置であって、NOx吸収剤42よりも上流に設けられる三元触媒41と、各気筒7a〜7d別に混合気の空燃比を制御する空燃比制御手段3と、NOx吸収剤42に流入する排気ガスの温度を検出する排気ガス温度検出手段38とを備え、空燃比制御手段3は、排気ガス温度を上昇させるための所定条件が成立すると、各気筒7a〜7dの混合気の平均空燃比をリーンとするとともに、リーンとリッチとを交互に繰り返えさせて排気ガス温度が第1目標値を超えるように上昇させる第1空燃比制御を実行し、かつ該第1空燃比制御におけるリッチ度合とリーン度合の振れ幅を、排気ガス温度が第1目標値に近付くにつれて減少させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの排気を浄化する装置に関し、特にNOx(窒素酸化物)吸収剤を備えるとともに、そのNOx吸収剤に流入する排気ガスの温度を意図的に上昇させる手段を有するものに関する。
従来、排気通路内にNOx吸収剤を備えたエンジンが知られている。NOx吸収剤は、排気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸収し、理論空燃比またはリッチのときにNOxを放出する。なお当明細書では、単にリッチ又はリーンという場合は、理論空燃比に対してリッチ又はリーンであることをいうものとする。また、通常の空燃比(混合気の空燃比)に対し、排気ガス中の酸素(空気)と炭素(燃料)との比に基く空燃比を排気ガスの空燃比といい、排気ガス中の炭素成分に対して、酸素過剰の状態をリーン、酸素不足の状態をリッチ、酸素の過不足がない状態を理論空燃比というものとする。
NOx吸収剤を用いると、混合気の空燃比をリーンにして燃費良くエンジンを運転させるとともに、その際に生じるNOxを排気ガスから効果的に除去することができる。
このNOx吸収剤に流入する排気ガスの温度を意図的に上昇させたいという要求のある場合がある。例えば以下に述べるように、NOx吸収剤に吸収されたSOx(硫黄酸化物)を放出させる場合である。
エンジンの燃料や潤滑油内にはS(硫黄)が含まれているので、排気ガス中にはSOxが含まれている。NOx吸収剤は排気ガス中のNOxのみならず、このSOxをも吸収する。SOxの吸収量(累積値)が増大すると、その分NOxの吸収可能量(飽和量)が低減するので、ある程度SOxを吸収する毎にこれを放出させ、NOxの飽和量を充分確保する必要がある。
NOx吸収剤に吸収されたSOxを放出させるためには、NOx吸収剤に流入する排気ガスの空燃比をリッチとし、かつ約600℃以上の高温にする必要がある。従って、比較的排気ガス温度が低い場合にSOxの放出を行わせるためには意図的に排気ガス温度を上昇させる必要があるのである。
このような従来技術として、例えば特許文献1には、排気管周りに電気ヒータを配設することによって排気ガス温度を上昇させるものが示されている。また特許文献2には、点火時期をリタード(遅角)することによって排気ガス温度を上昇させるものが示されている。
特開平6−66129号公報 特開平7−217474号公報
しかしながら特許文献1に示される方法では、排気通路を取り巻くような専用の電気ヒータを配設する必要があり、装置の複雑化、重量増およびコストアップ等を招き易い。
また特許文献2に示される点火時期リタードを用いる方法の場合、比較的排気ガス温度が低い運転状態(例えば低負荷低回転速度領域)では燃焼による発熱量が少ないため、点火時期リタードを行っても大きな温度上昇作用を望めない。つまり、比較的排気ガス温度が低いときほど強い温度上昇作用が必要であるにもかかわらず、逆に弱い温度上昇作用しか得られないという問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑み、専用の電気ヒータを用いることなく、比較的排気ガス温度が低い運転状態であっても、その温度上昇要求度合に応じて効果的に排気ガス温度を上昇させることができる排気浄化装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、複数の気筒を有するエンジンの排気通路に設けられ、排気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸収し、理論空燃比またはリッチのときにNOxを放出するNOx吸収剤を備えた排気浄化装置であって、上記排気通路の、上記NOx吸収剤よりも上流に設けられる三元触媒と、エンジンの各気筒別に混合気の空燃比を制御する空燃比制御手段と、上記NOx吸収剤に流入する排気ガスの温度を検出する排気ガス温度検出手段とを備え、上記空燃比制御手段は、排気ガス温度を上昇させる要求のあるときに成立する所定条件が成立すると、上記各気筒の混合気の平均空燃比をリーンとするとともに、該各気筒別には点火時期順にリーンとリッチとを交互に繰り返えさせて排気ガス温度が第1目標値を超えるように上昇させる第1空燃比制御を実行し、かつ該第1空燃比制御におけるリッチ度合とリーン度合の振れ幅を、上記排気ガス温度が上記第1目標値に近付くにつれて減少させることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の排気浄化装置において、上記NOx吸収剤に吸収されているSOx量を推定するSOx量推定手段を備え、上記空燃比制御手段は、上記SOx量推定手段によって推定されるSOx量が所定値を超えたときに上記所定条件が成立したとして上記第1空燃比制御を実行し、該第1空燃比制御の実行中に上記排気ガス温度が上記第1目標値を超えると、上記各気筒の混合気の平均空燃比をリッチとするとともに、該各気筒別には点火時期順にリーンとリッチとを交互に繰り返えさせる第2空燃比制御を実行することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2記載の排気浄化装置において、上記空燃比制御手段は、上記第2空燃比制御の実行中に、上記排気ガス温度が、上記NOx吸収剤がSOxを放出可能な温度であるとともに上記第1目標値よりも低温であるような温度とされる第2目標値以下となったとき、一旦当該第2空燃比制御を中断して上記第1空燃比制御を実行し、それによって上記排気ガス温度が上記第1目標値を超えると、当該第2空燃比制御を再開することを特徴とする。
請求項1の発明によると、以下に述べるように、専用の電気ヒータを用いることなく、比較的排気ガス温度が低い運転状態であっても、その温度上昇要求度合に応じて効果的に排気ガス温度を上昇させることができる。
本発明の構成によると、排気ガス温度を上昇させる要求のあるときに成立する所定条件が成立したときに第1空燃比制御が実行される。この第1空燃比制御は、各気筒の混合気の平均空燃比をリーンとするとともに、パータベーション(各気筒別に、点火時期順にリーン空燃比燃焼とリッチ空燃比燃焼とを交互に繰り返えさせること)を行わせるものである。
このような第1空燃比制御を行うと、パータベーションによって三元触媒における酸素の吸着・離脱が活性化するので、その下流の排気ガス、つまりNOx吸収剤に流入する排気ガスの温度が上昇する。このため、専用の電気ヒータを用いなくても排気ガス温度を意図的に、少なくとも第1目標値まで上昇させることができる。
また、第1空燃比制御による排気ガス温度上昇作用は、パータベーションにおけるリッチ度合とリーン度合の振れ幅が大であるほど大きい。本発明では、その振れ幅を、排気ガス温度が上記第1目標値に近付くにつれて減少するようにしている。つまり排気ガス温度が比較的低く、第1目標値との差が大きい場合には比較的大きな振れ幅とし、排気ガス温度が比較的高く、第1目標値との差が小さい場合には比較的小さな振れ幅としている。こうすることにより、排気ガス温度が低い場合には相対的に強い温度上昇作用によって迅速な温度上昇が図られる一方、排気ガス温度が高い場合には、急速に排気ガス温度が上昇することに伴う弊害、例えば第1目標温度を大きくオーバーシュートし、触媒の劣化を早めてしまう等の弊害を効果的に抑制することができる。
請求項2の発明によると、NOx吸収剤に吸収されたSOx量が所定値を超えたときに「所定条件」が成立したとされ、第1空燃比制御が実行される。これによって排気ガス温度の意図的な上昇を、効果的なSOxの放出に利用することができる。
上述したように、NOx吸収剤に吸収されたSOxを放出させるには排気ガス温度が約600℃以上の高温でなければならない。本発明によれば、NOx吸収剤に吸収されたSOx量が所定値を超えてSOxの放出に好適な時期となったとき、たとえ排気ガス温度が低温であっても、それを意図的に上昇させ、SOxの放出を行わせることができる。
SOxの放出は、第2空燃比制御を実行することによってなされる。この第2空燃比制御は、各気筒の混合気の平均空燃比をリッチとするとともに、パータベーションを行わせるものである。このような第2空燃比制御を行うと、第1目標値(約600℃以上、好ましくは例えば650℃程度)を超える高温のリッチ空燃比の排気ガスがNOx吸収剤に流入することにより、NOx吸収剤に吸収されたSOxが放出される。
なお、単にSOxを放出させるだけであれば必ずしもパータベーションを行う必要はなく、混合気の空燃比を固定的にリッチにしておけば足りる。しかし固定的にリッチ空燃比での燃焼を行わせると、HC(炭化水素)が生成されることにより排気ガス温度が次第に低下するのでSOxの放出に支障をきたす虞がある。そこで本発明のように排気ガス温度を高めるパータベーションを行うと、その排気ガス温度上昇作用によって、平均空燃比をリッチとしながらも排気ガス温度の低下を抑制し、SOxの放出を効果的に継続させることができる。
請求項3の発明によると、以下に述べるように、第1目標値を必要以上に高くすることなく、NOx吸収剤からのSOxの放出を安定的に継続させることができる。
本発明の構成によれば、第2空燃比制御を実行してSOxを放出中に排気ガス温度が低下し、第2目標値以下となったとき、一旦第2空燃比制御を中断し、第1空燃比制御を行って排気ガス温度を上昇させる。そして排気ガス温度が第1目標値を超えるまで上昇したら、あらためて第2空燃比制御を再開してSOxの放出を行わせることになる。
第2目標値は、第1目標値よりも低温ではあるが、NOx吸収剤がSOxを放出可能な下限温度(以下SOx放出可能下限温度という)よりは高温であるように設定されている。従って、たとえ第2空燃比制御を実行中に排気ガス温度が低下しても、その温度がSOx放出可能下限温度以下まで低下する前に一旦第2空燃比制御を中断し、第1空燃比制御によって排気ガス温度を上昇させることができる。こうして第2空燃比制御を、常にSOx放出可能下限温度よりも高い温度で実行することができる。従って、例えば第2空燃比制御を実行しているにもかかわらず、排気ガス温度TがSOx放出可能下限温度よりも低下してしまい、実際にはSOxの放出がなされないというような事態を回避し、安定的にSOxの放出を継続することができる。
また、このような第1空燃比制御と第2空燃比制御との繰り返しを、SOxの放出が完了するまで必要に応じて何回でも繰り返すことができる。従って、SOxの放出を確実に完了させることができる。
また、上記のような第1空燃比制御と第2空燃比制御との繰り返しを許容することにより、必ずしも連続した1回の第2空燃比制御でSOxの放出を完了させる必要はなく、適宜排気ガス温度の温度を上昇させる第1空燃比制御を行いつつ、断続的に第2空燃比制御を実行させることができる。従って、連続した1回の第2空燃比制御でSOxの放出を完了させることを狙う場合よりも第2空燃比制御の開始温度(第1目標値)を低く設定することができる。連続した1回の第2空燃比制御でSOxの放出を完了させるためには、温度低下に対する余裕代を充分確保する必要があり、第1目標値を相対的に高い値としなければならないからである。従って本発明によれば、第1目標値が高すぎることによる弊害、例えば触媒の劣化促進等を効果的に抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る排気浄化装置を含む構造の構成図であって、これらは自動車に搭載されている。エンジン本体1は4気筒エンジンであって、シリンダブロック11内に一直線上に並ぶ4つの気筒(端から順に第1気筒7a、第2気筒7b、第3気筒7c、第4気筒7d)が設けられている。各気筒7a〜7d内に、それぞれピストン13が摺動自在に嵌挿されている。各ピストン13はコンロッド9を介して出力軸であるクランク軸8に連結されている。クランク軸8は図外のトランスミッション等を介して図外の駆動輪に接続されている。シリンダブロック11の上方にはシリンダヘッド12が設けられ、ピストン13とシリンダヘッド12との間の空間に燃焼室14が形成されている。
シリンダヘッド12には、各燃焼室14の上部周縁に先端が臨み、燃焼室14内に燃料を噴射する燃料噴射弁16と、各燃焼室14の上部中央に先端が臨み、電気火花を発生させることによって燃焼室14内の混合気を燃焼させる点火プラグ15とが設けられている。
またエンジン本体1には、吸気弁19を介して各燃焼室14と連通する吸気通路21と、排気弁20を介して各燃焼室14と連通する排気通路22とが接続されている。吸気弁19より上流の吸気通路21には吸気流量を調節するスロットル弁23が設けられ、さらにその上流には吸気中の異物を除去するエアクリーナ29が設けられている。
一方、排気弁20より下流の排気通路22には、排気ガスを浄化する三元触媒41が設けられ、さらにその下流にはNOx吸収剤42が設けられている。排気ガスはNOx吸収剤42より下流の図外の排気口から排出される。また、排気通路22と吸気通路21とを連通するEGR通路27と、このEGR通路27を開閉するEGR弁28が設けられている。
エンジン本体1、吸気通路21および排気通路22には各種センサが設けられている。エンジン本体1には、クランク軸8の回転角度を検出するクランク角センサ30と、冷却水の温度を検出する水温センサ33とが設けられている。また吸気通路21のエアクリーナ29とスロットル弁23との間には、吸気流量を検知するエアフローメータ25と、吸気温度を検出する吸気温センサ26とが設けられている。吸気通路21のスロットル弁23より下流には、吸気圧を検出する吸気圧センサ24が設けられている。また、排気通路22の三元触媒41より上流には、三元触媒41に流入する排気ガス中の酸素濃度を検出するOセンサ35と、その排気ガスの温度を検出する排気温センサ36とが設けられている。そして、三元触媒41とNOx吸収剤42との間には、NOx吸収剤42に流入する排気ガスの酸素濃度を検出するOセンサ37と、その排気ガス温度Tを検出する排気温センサ38とが設けられている。
さらに、車両の適所、例えば車軸付近に、その車軸の回転速度に基づいて車両の速度を検出する車速センサ39が設けられている。
上記各センサからの出力信号は、エンジンコントロールユニット2(以下ECU2と略称する)に入力される。ECU2は、CPU(マイクロプロセッサ)、ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)等からなり、エンジンの燃焼制御を行う。またECU2からは、スロットル弁23に対してその開度情報信号が、燃料噴射弁16に対して燃料噴射時期と噴射量の情報信号が、点火プラグ15に対してその点火情報信号が、EGR弁28に対してその開閉情報が、それぞれ送信される。
ECU2は、機能的に空燃比制御部3、点火制御部4およびSOx放出制御部5を含む。さらに空燃比制御部3は吸気流量制御部3aと燃料噴射制御部3bとを含む。吸気流量制御部3aは、車速センサ39からの車速情報や図外のアクセルペダルの開度情報等から必要なスロットル弁23の開度を設定し、その開度情報信号をスロットル弁23に送信する。燃料噴射制御部3bは、エアフローメータ25、吸気温センサ26および吸気圧センサ24からの信号に基づいて空気量を演算し、所定の空燃比となる燃料の量を演算する。そしてその情報を、噴射時期の情報とともに燃料噴射弁16に送信する。
また詳細は後述するが、空燃比制御部3は、NOx吸収剤42からSOxを適時に効果的に放出させるための第1空燃比制御および第2空燃比制御を行う。
点火制御部4は、所定時期、通常は圧縮行程の上死点付近に各燃焼室14内で火花が飛ぶように各点火プラグ15に点火情報信号を送信する。
SOx放出制御部5は、NOx吸収剤42からSOxを適時に効果的に放出させるための制御部であって、SOx量推定部5aおよび空燃比変動幅設定部5bを含む。これらの詳細については後述する。
三元触媒41は、例えばケーシング内に設けられたアルミナを担体とし、この担体に例えばPt(白金)、Pd(パラジウム)、Rh(ロジウム)等の触媒成分を担持させたものである。三元触媒41は、理論空燃比の排気ガス中のHC(炭化水素)およびCO(一酸化炭素)の酸化とNOxの還元とを同時に行って、これらを無害化する。また、リーン空燃比の排気ガスが流入した場合にはO(酸素)を吸着し、リッチ空燃比の排気ガスが流入した場合には吸着したOを離脱する。
NOx吸収剤42は、例えばケーシング内に設けられたアルミナを担体とし、この担体に例えばK(カリウム)、Na(ナトリウム)、Li(リチウム)、Cs(セシウム)のようなアルカリ金属、Ba(バリウム),Ca(カルシウム)、のようなアルカリ土類、La(ランタン)、Y(イットリウム)のような希土類から選ばれた少なくとも一つと、Ptのような貴金属とが担持されたものである。NOx吸収剤42は、比較的酸素濃度の濃いリーン空燃比の排気ガスが流入した場合にはNOxを吸収し、比較的酸素濃度の薄いリーン空燃比または理論空燃比またはリッチ空燃比の排気ガスが流入した場合には吸収したNOxを放出する。
また排気ガス中にはSOxが含まれているが、吸収剤42はそのSOxの吸収・放出作用をも有する。図2は、NOx吸収剤42がSOxの吸収を行うのか放出を行うのかを場合分けして示した図である。横軸にNOx吸収剤42に流入する排気ガス温度T(排気温センサ38によって検知される)、縦軸にNOx吸収剤42に流入する排気ガスの平均空燃比X(Oセンサ37によって検知される)を示す。SOx吸収・放出作用のメカニズムについては後に詳述するが、結果的に図2に(A)で示す領域ではSOxの吸収が行われ、(B)に示す領域では吸収したSOxの放出が行われる。すなわち、排気ガス温度T≧T(T≒600℃)かつ平均空燃比Xが理論空燃比XよりもリッチであるときにSOxの放出が行われ、それ以外のときはSOxの吸収が行われる。以下、この温度TをSOx放出可能下限温度ともいう。
次に、このエンジンの動作について説明する。通常の運転状態において、吸気流量制御部3aが走行状態に応じて適正なスロットル弁23の開度を設定し、スロットル弁23の開度調節を行う。そして各気筒の吸気行程では吸気弁19が開くとともにピストン13が
下死点側に移動する。それに伴い、エアクリーナ29を介して吸気通路21内に空気が導かれる。その空気はスロットル弁23および吸気弁19を通って燃焼室14内に吸入される。その際、空燃比制御部3は、エアフローメータ25によって検出される吸気流量、吸気温センサ26によって検出される吸気温度および吸気圧センサ24によって検出される吸気圧に基づいて燃焼室14に流入する空気量を演算する。その空気量に基づき、燃料噴射制御部3bは、所定の空燃比、例えば低負荷低回転速度領域においてはリーン空燃比となり、高負荷または高回転速度領域においては理論空燃比ないしはリッチ空燃比となるように燃料噴射量を設定する。そして燃料噴射弁16に燃料を噴射させる。
次の圧縮行程では、吸気弁19が閉じられてピストン13が上死点側に移動する。従って燃焼室14内の混合気が圧縮されるとともにその温度が上昇する。そして上死点付近で、点火制御部4からの信号に基づき、点火プラグ15が燃焼室14内に火花を飛ばす。その火花の周りに火炎核が形成されて混合気が燃焼を始める。
次の膨張行程では、燃焼室14の燃焼圧によってピストン13が下死点側に押し下げられる。その押圧力がクランク軸8に伝達され、エンジンの出力となる。またこの出力が図外の駆動輪に伝達されて車両の駆動力となる。
次の排気行程では、排気弁20が開き、ピストン13が上死点側に移動する。それに伴って既燃ガス(排気ガス)が排気通路22に排出される。排気通路22に排出された排気ガスは、まず三元触媒41に流入し、無害化される。例えば排気ガスの平均空燃比X(三元触媒41に流入する排気ガスの平均空燃比Xは各気筒の平均空燃比Xと同じである)が理論空燃比Xの場合、HC、CO及びNOxが同時に無害化される。そして排気ガスの平均空燃比Xがリーンの場合は主にHCおよびCOが、リッチの場合は主にNOxが、それぞれ無害化される。
なお三元触媒41の上流に設けられているOセンサ35によって排気ガス中の酸素の過不足状況が検知される。特に各気筒で理論空燃比Xでの燃焼を行わせるように制御しているとき、燃料噴射制御部3bは、排気ガスの平均空燃比Xが理論空燃比Xとなるように燃料噴射量設定値をフィードバック制御する。
また三元触媒41の上流に設けられている排気温センサ36によって、三元触媒41に流入する排気ガス温度が充分高く、三元触媒41が活性状態にあることの確認が行われる。
三元触媒41から排出された排気ガスはNOx吸収剤42に流入する。NOx吸収剤42は、排気ガスの平均空燃比Xがリーンのとき、その排気ガス中のNOxを吸収する。従って、混合気の平均空燃比Xがリーンのとき、三元触媒41で無害化されなかったNOxを、このNOx吸収剤42で吸収し、排気口から排出される排気ガスをより清浄化することができる。
また、NOx吸収剤42に流入する排気ガス温度TがSOx放出可能下限温度Tより低いとき、または排気ガスの平均空燃比Xがリーンであるとき、つまり図2の領域(A)に相当するとき、NOx吸収剤42は排気ガス中のSOxを吸収し、排気ガスを一層清浄化する。
またECU2は、必要に応じてEGR(排気再循環)を行う。例えばEGRは、燃焼時のNOxの生成抑制やノッキングの防止等の目的で燃焼温度を低減するのに効果的である。ECU2においてEGRを行う旨の判断がなされると、EGR弁28に開弁信号が送られ、EGR弁28が開弁される。するとEGR通路27を介して排気通路22の排気ガスが吸気通路21に還流される。還流された排気ガスは吸気行程において再度燃焼室14内に吸入される。このようなEGRを行うと、同じ空燃比でも混合気の不活性成分の割合が増大するので、単位発熱量あたりのガス量が増加し、燃焼温度が低下する。
以上のように、各気筒7a〜7dにおいて吸気、圧縮、膨張および排気の各行程が、それぞれ180°CA(クランク角)区切りで行われる。そしてこれらの行程は、各気筒7a〜7d間で180°CAずつずらして行われる。その点火順序は、第1気筒7a→第3気筒7c→第4気筒7d→第2気筒7bとなっている(以下#1→#3→#4→#2とも記す)。このように、時間的には180°CA毎に分割して、空間的には#1→#3→#4→#2と軸方向に分散して燃焼が行われるので、出力トルク変動が少なく、振動や騒音の小さな運転が行われる。
次に、NOx吸収剤42によるNOxの吸収・放出作用について詳述する。この作用のメカニズムは次のようであると考えられている。一例として担体上にPtおよびBaを担持させたものについて説明する(上記他の貴金属、アルカリ金属等を用いた場合も同様である)。
まず、NOx吸収剤42に流入する排気ガスの平均空燃比Xがリーンであって、NOx吸収剤42がNOxを吸収する場合について説明する。排気ガスの平均空燃比Xがリーンになると、余剰のOがO またはO2−の形でPtの表面に付着する。そのO またはO2−と排気ガス中のNOとがPt上で反応し、NOが生成される(2NO+O→2NO)。次いで、生成されたNOの一部がPt上で酸化されつつ吸収剤内に吸収されてBaO(酸化バリウム)と結合しながら硝酸イオンNO の形で吸収剤内に拡散する。このようにしてNOxがNOx吸収剤42内に吸収される。
次に、NOx吸収剤42に流入する排気ガスの平均空燃比Xがリーンではあるが、そのリーン度合が小さい(酸素濃度が薄い)場合について説明する。酸素濃度が低下すると、NOの生成量が減少する。すると反応が逆方向(NO →NO)に進み、吸収剤からNOが放出される。従って、この場合NOx吸収剤42からNOxが放出される。
次に、NOx吸収剤42に流入する排気ガスの平均空燃比Xがリッチであって、NOx吸収剤42がNOxを放出する場合について説明する。排気ガスの平均空燃比Xがリッチの場合、まずこれに含まれるHCおよびCOが、Pt上のO またはO2−と反応し、酸化される。Pt上のO またはO2−が消費されると、次いで吸収剤からNOxが放出され、HCおよびCOを酸化させる。換言すると放出されたNOxがHCおよびCOによって還元される。このようにしてNOx吸収剤42からNOxが還元され、無害化された状態で放出される。
なお、NOx吸収剤42は還元触媒の機能を有しているので、排気ガスの平均空燃比Xが理論空燃比Xの場合でもSOxを放出・還元する。但しその作用は弱いので、リッチの場合よりも放出速度が低下する。
次に、NOx吸収剤42に対してなされるNOx放出制御について説明する。上述のように排気ガスの平均空燃比Xがリーンのとき、NOx吸収剤42はNOxを吸収するが、その量には限度があり、飽和量より多くは吸収されない。そこでNOx吸収剤42にある程度のNOxが吸収されたときにNOxの放出を行わせるNOx放出制御が実行される。NOx放出制御は、第1段階としてNOx吸収剤42に吸収されているNOx量の累積値を推定し、第2段階として実際にNOxの放出を行わせる。第2段階は、第1段階の推定量が飽和量に近い所定の値(NX5)となったときに実行される。
まず第1段階のNOx量推定方法について説明する。NOx量は、単位時間毎に累積して行くことによって推定される。すなわちNOx量の推定値NXは次の(式1)で求められる。
NX=NX1+NX2−NX3 ・・・(式1)
NX1:前回の推定値(前回のNX)
NX2:新たに吸収されたNOx量
NX3:新たに放出されたNOx量
新たに吸収されたNOx量NX2について:各気筒でリーン空燃比での燃焼が行われているとき、エンジン負荷が大きいほど、またエンジン回転速度が高いほど単位時間当たりのNOxの発生量が多くなる。すなわちNOx吸収剤42に吸収されるNOx量が多くなる。ここで、エンジン負荷は吸気通路21に設けられた吸気圧センサ24によって検出される吸気圧によって代表される。またエンジン回転速度は、クランク角センサ30によって検出されるクランク角に基づいて算出される。このようにして、新たに吸収されたNOx量NX2は、エンジン回転速度と吸気圧との関数として求めることができる。この関数を、予め実験等によって求めて2次元マップ化し、ECU2に記憶させておくことによって、新たに吸収されたNOx量NX2を求めることができる。
新たに放出されたNOx量NX3について:新たに放出されたNOx量NX3は、次の(式2)で求められる。
NX3=Kf・NX4 ・・・(式2)
Kf:放出率
NX4:基準放出量
ここで基準放出量NX4は、排気ガス温度がある基準温度のときの単位時間当たりのNOx放出量である。NOx吸収剤42に流入する排気ガスの平均空燃比Xが理論空燃比XまたはリッチになるとNOx吸収剤42からNOxが放出される。基準放出量NX4は排気ガス量と排気ガスの平均空燃比Xとの関数となる。ここで排気ガス量、すなわち吸入空気量は吸気圧が高いほど、またエンジン回転速度が高いほど多くなる。すなわち(吸気圧)×(エンジン回転速度)が大きいほど多くなる。また排気ガスの平均空燃比XはOセンサ37によって検出されるが、この平均空燃比Xが小さいほど、つまりリッチ度合が大きいほど基準放出量NX4は多くなる。このようにして基準放出量NX4は、基準温度における(吸気圧)×(エンジン回転速度)と排気ガスの平均空燃比Xとの関数として求めることができる。この関数を、予め実験等によって求めて2次元マップ化し、ECU2に記憶させておくことによって、基準放出量NX4を求めることができる。
また(式2)の放出率Kfは、排気ガス温度を変数とする関数となっている。すなわち、他の条件が同じであれば排気ガス温度Tが高くなるほど放出量NX3が増大するので、その増大割合を放出率Kfとして基準放出量NX4に乗じるのである。NOx吸収剤42に流入する排気ガス温度Tは排気温センサ38によって検出される。排気ガス温度Tと放出率Kfとの関係を予め実験等によって求め、ECU2に記憶させておくことによって、放出率Kfを求めることができる。
次に、NOx放出制御の第2段階について説明する。この第2段階は、上記第1段階で求められたNOx吸収量の推定値NXが、飽和量に近い所定の値(NX5)となったときに実行される。具体的には、各気筒7a〜7dの混合気の平均空燃比XをリッチにすることによってNOx吸収剤42にリッチ空燃比の排気ガスを流入させる。このNOx放出制御の第2段階を行うと、NOx吸収剤42から短時間に多量のNOxが放出される。つまり新たに放出されたNOx量NX3が急速に増大するので、NOx吸収剤42内のNOx吸収量が急速に減少する。NOx量推定値NXが所定値まで減少したらNOx放出制御を終了する。
ところで、NOx吸収剤42は排気ガス中のSOxに対しても吸収・放出作用を有している。次に、そのメカニズムについて説明する。ここでも、上記NOxの場合と同様に、一例として担体上にPtおよびBaを担持させたものについて説明する(上記他の貴金属、アルカリ金属等を用いた場合も同様である)。
まず、NOx吸収剤42に流入する排気ガスの平均空燃比Xがリーンであって、NOx吸収剤42がSOxを吸収する場合について説明する。排気ガスの平均空燃比Xがリーンになると、余剰のOがO またはO2−の形でPtの表面に付着する。そのO またはO2−と排気ガス中のSOとがPt上で反応し、SOが生成される。次いで、生成されたSOの一部がPt上で酸化されつつ吸収剤内に吸収されてBaOと結合しながら硫酸イオンSO 2−の形で吸収剤内に拡散する。次いでこの硫酸イオンSO 2−はバリウムイオンBa2+と結合して硫酸塩BaSOを生成し、NOx吸収剤42内に留まる。このようにしてSOxがNOx吸収剤42内に吸収される。
次に、NOx吸収剤42に流入する排気ガスの平均空燃比Xがリッチかつ排気ガス温度TがSOx放出可能下限温度T以上であって、NOx吸収剤42がSOxを放出する場合(図2に示す領域(B)の場合)について説明する。このような場合、硫酸塩BaSOが分解し、硫酸イオンSO 2−がSOの形で吸収剤から放出される。このようにしてNOx吸収剤42からSOxが放出される。但しこの硫酸塩BaSOの分解は低温では起こり難い。従って、たとえNOx吸収剤42に流入する排気ガスの平均空燃比Xがリッチであっても、排気ガス温度T<Tの場合にはNOx吸収剤42からSOxは放出されない。
以上のように、NOxは排気ガスの平均空燃比Xがリッチでありさえすれば放出されるのに対し、SOxは、さらに排気ガス温度TがSOx放出可能下限温度T以上でなければ放出されない。従って、単に上記NOx放出制御を繰り返しているだけでは次第にSOxの吸収量のみが増大して行く虞がある。SOxの吸収量が増大すると、NOxの吸収可能量、つまり飽和限界が低下する。従って、これを回避するために、SOx放出制御が実行される。
次にこのSOx放出制御について説明する。SOx放出制御は、第1段階としてNOx吸収剤42に吸収されているSOx量の累積値を推定し、第2段階として必要に応じて排気ガス温度Tを充分上昇させ(第1空燃比制御)、第3段階として実際にSOxの放出を行わせる(第2空燃比制御)。第1段階から第2段階(または第3段階)への移行は、第1段階におけるSOx量推定値SXが所定値αを超えたときに実行される。
まず第1段階のSOx量推定方法について説明する。このSOx量の推定は、ECU2のSOx量推定部5aにおいてなされ、SOx量を単位時間毎に累積して行くことによって推定される。すなわちSOx量の推定値SXは次の(式3)で求められる。
SX=SX1+SX2−SX3 ・・・(式3)
SX1:前回の推定値(前回のSX)
SX2:新たに吸収されたSOx量
SX3:新たに放出されたSOx量
新たに吸収されたSOx量SX2について:運転状態が図2に示す領域(A)にあるとき、すなわち排気ガス温度T<Tであるか、または排気ガスの平均空燃比Xが理論空燃比X乃至リーンであるとき、NOx吸収剤42にSOxが吸収される。このとき、燃料噴射量が多いほど、またエンジン回転速度が高いほど単位時間当たりのSOxの発生量が多くなる。すなわちNOx吸収剤42に吸収されるSOx量が多くなる。燃料噴射制御部3bで設定される燃料噴射量は燃料噴射時間TAUの関数なので、新たに吸収されたSOxの量SX2は、(エンジン回転速度)×(燃料噴射時間TAU)が大きくなるほど増大する。この関係を予め実験等によって求め、ECU2に記憶させておくことによって、新たに吸収されたSOx量SX2を求めることができる。
新たに放出されたSOx量SX3について:新たに放出されたSOx量SX3は、次の(式4)で求められる。
SX3=Kg・SX4 ・・・(式4)
Kg:放出率
SX4:基準放出量
ここで基準放出量SX4は、排気ガス温度T=Tのときの単位時間当たりのSOx放出量である。運転状態が図2に示す領域(B)にあるとき、すなわち排気ガス温度T≧SOx放出可能下限温度Tであり、かつ排気ガスの平均空燃比Xがリッチであるとき、NOx吸収剤42からSOxが放出される。基準放出量SX4は排気ガス量と排気ガスの平均空燃比Xとの関数となる。ここで排気ガス量、すなわち吸入空気量は吸気圧が高いほど、またエンジン回転速度が高いほど多くなる。すなわち(吸気圧)×(エンジン回転速度)が大きいほど多くなる。また基準放出量SX4は、排気ガスの平均空燃比Xが小さいほど、つまりリッチ度合が大きいほど多くなる。このようにして基準放出量SX4は、排気ガス温度T=Tのときの(吸気圧)×(エンジン回転速度)と排気ガスの平均空燃比Xとの関数として求めることができる。この関数を、予め実験等によって求めて2次元マップ化し、ECU2に記憶させておくことによって、基準放出量SX4を求めることができる。
また(式4)の放出率Kgは、排気ガス温度を変数とする関数となっている。すなわち、他の条件が同じであっても排気ガス温度Tが高くなると放出量SX3が増大するので、その増大割合を放出率Kgとして基準放出量NX4に乗じるのである。排気ガス温度Tと放出率Kgとの関係を予め実験等によって求め、ECU2に記憶させておくことによって、放出率Kgを求めることができる。
次に、SOx放出制御の第2段階について説明する。上記第1段階で求められたSOx吸収量の推定値NXが所定値αを超えたとき、この第2段階に移行し、以下に詳述する第1空燃比制御が実行される。
図3は、第1空燃比制御における気筒別の空燃比Xの設定に関する説明図である。横軸に各気筒7a〜7dにおいて所定の順序(#1→#3→#4→#2)で訪れる点火時期を示し、縦軸に、その点火時期の点火によって燃焼する気筒の空燃比Xを示す。図3に示すように、第1気筒7aおよび第4気筒7dでは常に理論空燃比Xよりリッチなリッチ空燃比、第2気筒7bおよび第3気筒7cでは常に理論空燃比Xよりリーンなリーン空燃比で燃焼が行われる。その結果、全体としてはリッチ空燃比の燃焼とリーン空燃比の燃焼が交互になされるパータベーションが実行されることとなる。
各気筒の空燃比Xは、ECU2の空燃比制御部3で設定される。第1気筒7aおよび第4気筒7dでは(平均空燃比X)−(空燃比変動幅X)、第2気筒7bおよび第3気筒7cでは(平均空燃比X)+(空燃比変動幅X)とされる。平均空燃比Xは、理論空燃比Xよりもリーンな値、例えば平均空燃比X=15とされる。
このように平均空燃比Xをリーンにしてパータベーションを行うと、三元触媒41における酸素の吸着・離脱が活性化するので、その下流のNOx吸収剤42に流入する排気ガス温度Tが上昇する。このため、従来技術に見られるような専用の電気ヒータを用いなくても排気ガス温度Tを意図的に上昇させることができる。
この第1空燃比制御は、排気ガス温度Tが上昇し、第1目標値Tを超えるまで実行される。第1目標値Tは予め空燃比制御部3に記憶されている所定値であって、SOx放出可能下限温度T(≒600℃)よりも高い温度である。例えば第1目標値T=650℃とされる。
図4は第1空燃比制御におけるパータベーションの、空燃比変動幅Xの設定値を示す図である。横軸に排気ガス温度T、縦軸に空燃比変動幅Xを示す。この図に示すように、空燃比変動幅Xは排気ガス温度Tに応じて2段階の設定がなされている。すなわち、排気ガス温度Tが所定の温度T(以下、この温度を第2目標値Tという)よりも高い場合は比較的小さな空燃比変動幅X(例えばX=X11=2.5)とされ、第2目標値T以下の場合は比較的大きな空燃比変動幅X(例えばX=X12=3)とされる。
これらの設定値は予めECU2の空燃比変動幅設定部5bに記憶されており、空燃比変動幅設定部5bは、排気温センサ38によって検出される排気ガス温度Tに基いて、空燃比変動幅XとしてX11またはX12の何れかを選択するように構成されている。
なお、第2目標値Tは上記第1目標値Tよりも小さく、SOx放出可能下限温度Tよりも大きな値に設定されている。好ましくは、この範囲でSOx放出可能下限温度Tに近い値とするのが良い。
図5は、第1空燃比制御および後述する第2空燃比制御における排気ガス温度Tの変化を示すタイムチャートである。横軸に時間t、縦軸に排気ガス温度Tを示す。このタイムチャートに示す例では、時点tまでがSOx放出制御の第1段階である。そして時点tにおいてSOx吸収量の推定値NXが所定値αを超え、第2段階に移行している。時点tにおける排気ガス温度Tは第2目標値Tよりも低い。
時点tで第2段階に移行すると、第1空燃比制御が実行されることにより排気ガス温度Tが上昇する。第1空燃比制御は、排気ガス温度Tが第1目標値Tを超える時点tまで行われる。第1空燃比制御は、さらに排気ガス温度Tの上昇速度が比較的高い第1空燃比制御(a)と、比較的低い第1空燃比制御(b)とに分かれている。
第1空燃比制御(a)は、排気ガス温度Tが第2目標値T以下のときに行われる第1空燃比制御であって、パータベーションの空燃比変動幅Xとして、比較的大きなX12(図4参照)が選択される制御である。第1空燃比制御による排気ガス温度上昇作用は、パータベーションにおけるリッチ度合とリーン度合の振れ幅が大であるほど、つまり空燃比変動幅Xが大きいほど大きい。従って、この第1空燃比制御(a)が実行される領域では、強い温度上昇作用によって排気ガス温度Tの温度が迅速に上昇する。
排気ガス温度Tが第2目標値Tを超えると(時点t)、第1空燃比制御(a)から第1空燃比制御(b)に移行する。第2空燃比制御領域(b)は、排気ガス温度Tが第2目標値Tより高いときに行われる第1空燃比制御であって、パータベーションの空燃比変動幅Xとして、比較的小さなX11(図4参照)が選択される制御である。この第1空燃比制御(b)が実行される領域では、温度上昇作用がやや弱められ、排気ガス温度Tの上昇速度が緩やかになる。
第1空燃比制御(b)は、第1空燃比制御が完了するまで、すなわち排気ガス温度Tが第1目標値Tを超えるまで実行される。このようにすることにより、排気ガス温度Tが第1目標値Tに達した後のオーバーシュートを抑制することができる。排気ガス温度Tのオーバーシュートは、排気ガス温度Tが第1目標値Tを超え、第1空燃比制御を完了してもすぐには温度上昇が止まらず、暫く温度上昇を続ける現象である。このオーバーシュートは、排気ガス温度Tが第1目標値Tに達するまでの温度上昇速度が大であるほど大きくなる。当実施形態では、排気ガス温度Tが第2目標値Tを超え、第1目標値Tに近付いた時点(t)以降に第1空燃比制御(b)を実行することにより、上記オーバーシュートを抑制することができる。オーバーシュートを抑制することにより、排気ガス温度Tが高くなり過ぎることによる弊害、例えば触媒の劣化が促進され易くなること等を防止することができる。
このように、第1空燃比制御において第1空燃比制御(a)と第1空燃比制御(b)とを併用することにより、第1空燃比制御に要する全体の時間(t−t)を可及的に短くしつつ、排気ガス温度Tのオーバーシュートを効果的に抑制することができる。
こうして、排気ガス温度Tが適正な上昇速度で上昇し、第1目標値Tを越えた時点tで第2段階の第1空燃比制御を完了し、次の第3段階に移行する。
次に、SOx放出制御の第3段階について説明する。この第3段階は、上記第2段階に引き続いて行われる第2空燃比制御である。第2空燃比制御は、パータベーションを行うことは第1空燃比制御と共通であるが、平均空燃比Xは理論空燃比Xよりもリッチな値、例えば平均空燃比X=14.3とされる。また空燃比変動幅Xは固定値、例えば空燃比変動幅X=2とされる。この第2空燃比制御を行うと、NOx吸収剤42がSOxを放出する条件が整うので、NOx吸収剤42のSOxが放出される。
なお、図5に示すように、この第2空燃比制御を行うと、平均空燃比Xがリッチであることから、HCの影響によって排気ガス温度Tが低下傾向となる。しかし、温度上昇作用を有するパータベーションを継続することによって、全気筒7a〜7dにおいて一律のリッチ空燃比(=平均空燃比X)とするよりも温度低下が抑制される。
上記(式3)に示すように、第2空燃比制御によってSOxの放出量SX3が増大すると、NOx吸収剤42内のSOx量が減少する。排気ガス温度Tが第2目標値T以下まで低下する時点tまでにSOx量推定値SXが所定値β(βは上記αよりも充分小さな値)以下となった場合には、その時点で第3段階を完了し、これを以ってSOx放出制御を完了して通常の燃焼制御に戻る。
しかし場合によっては時点t3において、未だSOxの放出が完了しない場合もあり得る。その場合、そのまま第2空燃比制御を継続すると、まもなく排気ガス温度TがSOx放出可能下限温度Tより低くなり、第2空燃比制御を実行しているにもかかわらず実際にはSOxの放出がなされないという事態を招く虞がある。当実施形態ではそのような事態を回避するために、図5に示すように、排気ガス温度Tが第2目標値T以下となってもSOxの放出が完了しない場合は、その時点tで一旦第2空燃比制御を中断し、第1空燃比制御を実行して排気ガス温度Tを上昇させるようにしている。そして、排気ガス温度Tが第1目標値Tを越えた時点であらためて第2空燃比制御を再開し、SOxを放出させるようにしている。
こうすることによって、第2空燃比制御を、常にSOx放出可能下限温度Tよりも高い温度で実行することができる。従って、第2空燃比制御を実行しているにもかかわらず排気ガス温度TがSOx放出可能下限温度Tよりも低下してしまい、実際にはSOxの放出がなされないというような事態を回避し、安定的にSOxの放出を継続することができる。
また、このような第1空燃比制御と第2空燃比制御との繰り返しは、SOxの放出が完了するまで(SOx量推定値SXが所定値β以下となるまで)必要に応じて何回でも繰り返えされる。従ってSOxの放出を確実に完了させることができる。
さらに、このように第1空燃比制御と第2空燃比制御との繰り返しを許容することにより、必ずしも連続した1回の第2空燃比制御でSOxの放出を完了させる必要はなく、適宜排気ガス温度Tを上昇させる第1空燃比制御を行いつつ、断続的に第2空燃比制御を実行させることができる。従って、連続した1回の第2空燃比制御でSOxの放出を完了させることを狙う場合よりも第1目標値Tを低く設定することができる。連続した1回の第2空燃比制御でSOxの放出を完了させるためには、温度低下に対する余裕代を充分確保する必要があり、第1目標値Tを相対的に高い値としなければならないからである。従って当実施形態によれば、第1目標値Tが高すぎることによる弊害、例えば触媒の劣化促進等を効果的に抑制することができる。
図6は、上記SOx放出制御の概略フローチャートである。このフローがスタートすると、各種センサによる検出信号の読み取りが行われ(ステップS2)、第1段階としてNOx吸収剤42に吸収されたSOx量の推定が行われる(ステップS4)。そして推定されたSOx量SXが所定値αより大であるか否かが判定される(ステップS6)。ステップS6でYESと判定されると、SOxの放出が必要な状態となっている。次のステップS20では、フラグFに1が入力される。フラグFは、第2段階または第3段階にあるときに1とされるフラグである。フラグFが0→1とされた場合には第1段階が完了し、第2段階または第3段階に移行することを示す(第1段階が完了した時点で排気ガス温度Tが充分高い場合には第2段階をスキップして直接第3段階に移行することもあり得る)。またフラグFが1→1とされた場合には、第2段階または第3段階が継続中であることを示す。
続いて、排気ガス温度Tが第1目標値T以下であるか否かが判定される(ステップS21)。ステップS21でYESと判定されると、さらに排気ガス温度Tが第2目標値T以下であるか否かが判定される(ステップS22)。ステップS22でYESと判定されると、排気ガス温度Tが比較的低く、第2段階に移行または第2段階を継続して排気ガス温度Tを迅速に上昇させる必要があることを示している。この第2段階に移行とは、第1段階からの移行の場合と、第3段階からの移行の場合があるが、何れの場合も次に第1空燃比制御(a)が実行される。第3段階からの移行の場合は、それに伴って一旦第2空燃比制御を中断し、第1空燃比制御(a)を行う。第1空燃比制御(a)では、平均空燃比X=15(リーン)が設定され(ステップS24)、比較的大きな空燃比変動幅X(=X12=3)が設定される(ステップS25)。
そして次のステップS32で各気筒7a〜7dにおいてパータベーションが実行される。すなわち第1気筒7a、第4気筒7dにおいてはリッチ空燃比(X−X)、第2気筒7b、第3気筒7cにおいてはリーン空燃比(X+X)での燃焼が行われる。この第1空燃比制御(a)によって、排気ガス温度Tが迅速に上昇する。
遡ってステップS22でNO、つまり排気ガス温度T>第2目標値Tと判定されると、続いて現時点の平均空燃比Xが理論空燃比Xより小さいか否か、つまり平均空燃比Xがリッチであるか否かの判定が行われる。ステップS23でNOと判定されると、現時点の平均空燃比Xがリッチではない、つまり現在第2空燃比制御の実行中ではないことを示している。すなわち現時点が第2段階の第1空燃比制御の実行中であって、かつ排気ガス温度Tが第1目標値Tに近付いている状態であることを示す。そこで第1空燃比制御(b)が実行される。具体的には平均空燃比X=15(リーン)が設定され(ステップS26)、比較的小さな空燃比変動幅X(=X11=2.5)が設定される(ステップS27)。
そして上記第1空燃比制御(a)と同様に、次のステップS32で各気筒7a〜7dにおいてパータベーションが実行される。すなわち第1気筒7a、第4気筒7dにおいてはリッチ空燃比(X−X)、第2気筒7b、第3気筒7cにおいてはリーン空燃比(X+X)での燃焼が行われる。この第1空燃比制御(b)によって、排気ガス温度Tが緩やかに上昇し、排気ガス温度Tが第1目標値Tに達した後のオーバーシュートが抑制される。
さらに遡ってステップS21でNO、すなわち排気ガス温度T>Tであると判定された場合は、第3段階を実行するに充分な排気ガス温度Tとなっている。従って、第2段階(または第1段階)から第3段階への移行または第3段階の継続がなされる。すなわち第2空燃比制御が実行される。これには、排気ガス温度Tの低下によって一時中断されていた第2空燃比制御が再開される場合を含む。具体的には平均空燃比X=14.3(リッチ)とされ(ステップS28)、固定の空燃比変動幅X(例えばX=2)が設定される(ステップS30)。
続いて上記第2段階の第1空燃比制御と同様、ステップS32でパータベーションを行うが、当該第2空燃比制御では平均空燃比Xがリッチ(X=14.3)であることが第1空燃比制御と異なっている。こうしてNOx吸収剤42に流入する排気ガス温度Tが高温の状態で平均空燃比Xをリッチとすることにより、NOx吸収剤42からSOxが放出される。また同時にパータベーションを行うことにより、排気ガス温度Tの低下が抑制される。
なお、ステップS23でYESと判定された場合、第3段階の第2空燃比制御を実行中であって、かつ第2目標値T<排気ガス温度T≦第1目標値Tであることを示している。これは、排気ガス温度Tが第2空燃比制御の開始時点よりは低下しているものの、まだ充分SOxの放出が可能な温度域にあることを示している。従ってこの場合もステップS28に移行して第2空燃比制御を継続する。
さらに遡ってステップS6でNOと判定されたときには、続いてSOx量が所定値β以下であるか否かが判定される(ステップS8)。ステップS8でYESと判定された場合、SOx量は充分少ないことを意味する。つまり第1段階にあるときには未だNOx吸収剤42に殆どSOx量が吸収されていないことを示し、第3段階(または第2段階)にあるときには、SOxの放出が充分行われたことを示す。従って、第1段階にあるときにはそれを継続し、第2、第3段階にあるときにはそれを完了させて第1段階に戻る。いずれの場合も、フラグFに0を入力し(ステップS12)、通常の燃焼制御を実行する(ステップS14)。
またステップS8でNOと判定された場合、β<SOx量≦αであることを示す。この場合はさらにフラグF=1であるか否かの判定がなされる(ステップS10)。ステップS10でNOの場合、第1段階であって、NOx吸収剤42にはある程度のSOxが吸収されているものの、未だ放出が必要な状態に至っていないことを示す。従って第1段階を継続し、通常の燃焼制御を実行する(ステップS14)。
そしてステップS10でYESの場合、第3段階(または第2段階)であって、NOx吸収剤42からのSOxの放出が開始しているものの、まだその放出量が充分ではないことを示している。従ってステップS21に移行し、第3段階(または第2段階)を継続する。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、当実施形態の第1空燃比制御は、NOx吸収剤42に吸収されたSOxを適時に放出させるために排気ガス温度Tを意図的に上昇させる目的で用いられているが、必ずしもその目的のために用いる必要はなく、例えばNOx吸収剤42を早期に活性化させるために排気ガス温度Tを意図的に上昇させる等の目的で第1空燃比制御を用いても良い。
上記第1空燃比制御における平均空燃比Xは、必ずしもX=15でなくても良く、理論空燃比Xよりもリーンであれば良い。またその空燃比変動幅Xは、必ずしもX=X11=2.5或いはX=X12=3でなくても良く、X11<X12の範囲で適宜設定して良い。また空燃比変動幅Xは、このような2つの値を段階的に切り換えるものである必要はなく、3段階以上に切り換えるものや連続的に変化するものであっても良い。
上記第2空燃比制御における平均空燃比Xは、必ずしも平均空燃比X=14.3でなくても良く、理論空燃比Xよりもリッチであれば良い。またその空燃比変動幅Xは、必ずしもX=2でなくても良く、適宜増減しても良い。またその値を固定値とせず、適宜範囲で変動する値としても良い。
排気ガス温度Tの第1目標値Tは、必ずしも650℃である必要はなく、適宜増減しても良い。但し、この温度が低すぎると第2目標値Tとの温度差が小さくなり、第2空燃比制御の中断回数が増え易くなる。また高すぎると触媒の劣化等が促進され易くなる虞がある。
当実施形態では、第2目標値Tを、第1空燃比制御(a)から第1空燃比制御(b)に移行する際の閾値として用いるとともに、第2空燃比制御を一旦中断して第1空燃比制御を行う際の閾値としても用いている。これらの閾値を共通化することによって制御の簡略化が図られているが、必ずしもそのようにする必要はなく、それぞれ個別の閾値を設定しても良い。
当実施形態では4気筒エンジンの点火順序を#1→#3→#4→#2としたが、必ずしもそのようにする必要はない。またパータベーションを行うにあたり、何れの気筒をリッチ空燃比とし、何れの気筒をリーン空燃比とするかは点火順序に応じて適宜設定して良い。
当実施形態のエンジンは4気筒エンジンであるが、必ずしも4気筒である必要はなく、パータベーションを行い得る2気筒以上であれば何気筒であっても良い。その際のパータベーションにおいて、何れの気筒をリッチ空燃比とし、何れの気筒をリーン空燃比とするかは適宜設定して良い。
本発明の一実施形態に係る排気浄化装置を含む構造の構成図である。 図1に示す構成において、NOx吸収剤がSOxの吸収を行うのか放出を行うのかを場合分けして示した図である。 図1に示す構成の、第1空燃比制御における気筒別の空燃比の設定に関する説明図である。 図1に示す構成の、第1空燃比制御におけるパータベーションの空燃比変動幅の設定値を示す図である。 図1に示す構成の、第1空燃比制御および第2空燃比制御における排気ガス温度の変化を示すタイムチャートである。 図1に示す構成の、SOx放出制御の概略フローチャートである。
符号の説明
1 エンジン本体
3 空燃比制御部(空燃比制御手段)
5a SOx量推定部(SOx量推定手段)
7a,7b,7c,7d (第1〜第4)気筒
22 排気通路
38 排気温センサ(排気ガス温度検出手段)
41 三元触媒
42 NOx吸収剤
T 排気ガス温度
第1目標値
第2目標値
X 空燃比
平均空燃比
,X11,X12 空燃比変動幅(リッチ度合とリーン度合の振れ幅)

Claims (3)

  1. 複数の気筒を有するエンジンの排気通路に設けられ、排気ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸収し、理論空燃比またはリッチのときにNOxを放出するNOx吸収剤を備えた排気浄化装置であって、
    上記排気通路の、上記NOx吸収剤よりも上流に設けられる三元触媒と、
    エンジンの各気筒別に混合気の空燃比を制御する空燃比制御手段と、
    上記NOx吸収剤に流入する排気ガスの温度を検出する排気ガス温度検出手段とを備え、
    上記空燃比制御手段は、排気ガス温度を上昇させる要求のあるときに成立する所定条件が成立すると、上記各気筒の混合気の平均空燃比をリーンとするとともに、該各気筒別には点火時期順にリーンとリッチとを交互に繰り返えさせて排気ガス温度が第1目標値を超えるように上昇させる第1空燃比制御を実行し、かつ該第1空燃比制御におけるリッチ度合とリーン度合の振れ幅を、上記排気ガス温度が上記第1目標値に近付くにつれて減少させることを特徴とする排気浄化装置。
  2. 上記NOx吸収剤に吸収されているSOx量を推定するSOx量推定手段を備え、
    上記空燃比制御手段は、上記SOx量推定手段によって推定されるSOx量が所定値を超えたときに上記所定条件が成立したとして上記第1空燃比制御を実行し、該第1空燃比制御の実行中に上記排気ガス温度が上記第1目標値を超えると、上記各気筒の混合気の平均空燃比をリッチとするとともに、該各気筒別には点火時期順にリーンとリッチとを交互に繰り返えさせる第2空燃比制御を実行することを特徴とする請求項1記載の排気浄化装置。
  3. 上記空燃比制御手段は、上記第2空燃比制御の実行中に、上記排気ガス温度が、上記NOx吸収剤がSOxを放出可能な温度であるとともに上記第1目標値よりも低温であるような温度とされる第2目標値以下となったとき、一旦当該第2空燃比制御を中断して上記第1空燃比制御を実行し、それによって上記排気ガス温度が上記第1目標値を超えると、当該第2空燃比制御を再開することを特徴とする請求項2記載の排気浄化装置。
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