JP2007195812A - 雀球遊技機、動作制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

雀球遊技機、動作制御プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】遊技球の残り個数が所定個数以下になっても上がる可能性がないと判定されたゲームを、途中終了させる手段を備えた雀球遊技機を提供する。
【解決手段】自摸操作により減少する遊技球の残り個数Aをカウントして記憶装置に記憶する遊技球残り個数カウント手段と、自摸操作を行なった後の手牌データを、上がり役の組合せにするために必要とする必要牌の個数Bを求める必要牌数算出手段と、自摸操作により遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になった自摸操作が行なわれたときに、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立すると、当該ゲームを途中終了させるゲーム途中終了手段を備えている雀球遊技機である。
【選択図】図13

Description

本発明は、1ゲームのゲーム時間を短縮するための手段を備えた雀球遊技機、雀球遊技機の動作を制御する動作制御プログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
従来から実用化されている雀球遊技機は、複数種の麻雀牌(以下、牌という)の図柄に対応して複数の入球口が配設された遊技盤と、この遊技盤内に1ゲームに所定の個数の遊技球を発射するための遊技球発射装置と、ゲームの演出画像等を表示するための液晶表示装置等の表示手段と、ゲーム進行を制御する制御装置、等を備えている。そして、遊技者が1ゲームの実施に必要な所定の枚数のメダルをメダル投入口に投入すると、マイクロコンピュータから構成される雀球遊技機の制御装置に搭載されているソフトウエアは、1ゲームをスタートさせ、遊技者の捨て牌及び自摸牌の操作等に従ってゲームの進行を制御する。
このような雀球遊技機においては、一般にゲームの進行はソフトウエアの制御により次のように行なわれている。
まず、ゲーム開始時に必要な手牌となる14個の牌の図柄(配牌)を、乱数発生手段を用いた抽選により決定する。この14個の配牌された牌の図柄コードは記憶装置の手牌データ記憶領域に記憶するとともに、遊技者の手牌としてその図柄が表示装置に表示される。
次に、この配牌された14個の牌の図柄が、入賞判定手段により上がり役を完成していないと判定された場合には、遊技者はこの14個の手牌から不要と判断した1個の牌を、捨て牌スイッチ等を利用して「捨て牌の操作」を行なう。すると、制御装置のソフトウエアは、記憶装置の手牌データ記憶領域に記憶している手牌データを更新すると共に、この13個になった手牌の図柄を表示装置に表示する処理を行ない、さらに、1個の遊技球を遊技球発射装置に供給する制御を行なう。
続いて、遊技者は、1個の遊技球を遊技球発射装置から遊技盤内に発射するツモの操作(以下、自摸操作という)を行なう。そして、この発射した遊技球が入球した入球口に対応する牌の図柄が、自摸した牌(自摸牌)として手牌に加えられる。このとき、制御装置のソフトウエアは、自摸牌の図柄コードを記憶装置の手牌データ記憶領域に追加する処理を行なうとともに、遊技者の現在の手牌となる14個の図柄を表示装置に更新して表示する処理を行なう。
続いて、制御装置が備えている入賞判定手段は、この自摸操作により14個になった手牌の図柄の組合せが、予め設定された上がり(和了)役の組合せを完成しているか否かを判定する処理を行なう。そして、手牌が上がり役の組合せを完成していない場合には、遊技者は再び、手牌から不要な1個の牌を選択して捨て牌の操作を行なう。なお、この捨て牌の操作は、表示装置に表示されている手牌の図柄に対応する捨て牌用スイッチボタンを押圧することにより行なわれる。
このようにして、遊技者は、予め設定された規定の個数(例えば、11個)以内の遊技球を発射させる自摸操作を行なって、14個になった手牌について予め設定された上がり役の組合せを完成させると、上がり役ごとに予め設定された所定の枚数のメダル(以下、入賞に伴うメダル枚数という)を賞として獲得することができる。
一方、遊技者が規定個数の遊技球を発射しても上がり役を完成させることができない場合には、制御装置はこのゲームを終了(流局)にする処理を行なう。
このように、従来の雀球遊技機においては、ゲーム開始時に決定された14個の配牌を手牌データとして、1個の牌の捨て牌操作と、1個の遊技球の発射による自摸操作とを繰り返すことによりゲームの進行が制御されていた。このため、規定個数、例えば、11個の遊技球を自摸操作として遊技盤内に発射しても上がり役を完成させることができない場合には、1ゲームのゲーム時間が長くなり、雀球遊技機を設置している遊技ホール側の売上が低下するという不具合があった。
雀球遊技機において、1ゲーム当りのゲーム時間を短縮する対策としては、下記の特許文献1が提案されている。
特開平7−16333号公報
上記特許文献1には、遊技者の手牌データが聴牌の状態になり、遊技者がリーチスイッチを押圧してリーチをかけると、以後の自摸操作により自摸した牌により上がり役を完成することができなかった場合には、この自摸した牌を自動的に切り捨てるようにした雀球遊技機のツモ牌自動切り捨て装置が開示されている。
上記特許文献1に記載のツモ牌自動切り捨て装置は、遊技者の手牌が聴牌の状態になり、かつ、遊技者がリーチスイッチを押圧してリーチをかけたときに作動する装置であって、リーチ後の捨て牌スイッチを押圧する操作を不要にすることにより、ゲームの進行を早くしようとするものである。従って、特許文献1に記載の発明は、聴牌の状態になっていない手牌について、ゲームの進行を早くする手段ではない。
そこで、本発明の目的は、遊技者が当該ゲームを実施しているときに、自摸操作できる回数となる残り遊技球の個数が所定の個数以下になると、この手牌を上がりにするために必要な必要牌の個数を求めて、この手牌が上がる可能性がないと判定されると、当該ゲームをゲーム途中で終了させるようにした雀球遊技機を提供することにある。
本発明は、予め設定された規定個数の遊技球を遊技盤に順次発射して入球した入球口に対応する牌の図柄を自摸操作による自摸牌としてその図柄コードを記憶装置の手牌データの記憶領域に記憶する自摸操作手段と、
前記手牌データから不要な牌の図柄を捨てるための捨て牌操作手段と、
ゲーム進行の演出を表示するための表示手段とを少なくとも備え、
前記手牌データを構成する図柄コードが予め設定された上がり役の組合せになると、遊技者は前記上がり役ごとに設定された入賞に伴う枚数のメダルを獲得できる雀球遊技機において、
前記自摸操作により減少する前記遊技球の残り個数Aをカウントして前記記憶装置に記憶する遊技球残り個数カウント手段と、
前記自摸操作を行なった後の前記手牌データを、前記上がり役の組合せにするために必要とする必要牌の個数Bを求める必要牌数算出手段と、
前記自摸操作により前記遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になった前記自摸操作が行なわれたときに、前記遊技球残り個数カウント手段がカウントした前記遊技球の残り個数Aと前記必要牌数算出手段が求めた前記必要牌の個数Bについて、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立すると、当該ゲームを途中終了させるゲーム途中終了手段を備えている雀球遊技機である。なお、前記式において遊技球の残り個数Aは、1以上の値である。
さらに、本発明は、前記雀球遊技機は、前記表示手段に仮想の対戦相手の上がりを演出表示する対戦相手上がり演出手段を備え、
前記ゲーム途中終了手段は当該ゲームを途中終了させるときに、前記対戦相手上がり演出手段を作動させるようになされている雀球遊技機である。
また、本発明は、予め設定された規定個数の遊技球を遊技盤に順次発射して入球した入球口に対応する牌の図柄を自摸操作による自摸牌としてその図柄コードを記憶装置の手牌データの記憶領域に記憶する自摸操作手段と、
前記手牌データから不要な牌の図柄を捨てるための捨て牌操作手段と、
ゲーム進行の演出を表示するための表示手段とを少なくとも備え、
前記手牌データを構成する図柄コードが予め設定された上がり役の組合せになると、遊技者は前記上がり役ごとに設定された入賞に伴う枚数のメダルを獲得できる雀球遊技機の動作を制御する動作制御プログラムにおいて、
前記自摸操作により減少する前記遊技球の残り個数Aをカウントして前記記憶装置に記憶する遊技球残り個数カウントプログラムと、
前記自摸操作を行なった後の前記手牌データを、前記上がり役の組合せにするために必要とする必要牌の個数Bを求める必要牌数算出プログラムと、
前記自摸操作により前記遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になった前記自摸操作が行なわれたときに、前記遊技球残り個数カウントプログラムがカウントした前記遊技球の残り個数Aと前記必要牌数算出プログラムが求めた前記必要牌の個数Bとを比較し、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立すると、当該ゲームを途中終了させるゲーム途中終了プログラムを備えている雀球遊技機の動作制御プログラムである。
さらに、本発明は、前記動作制御プログラムは、仮想の対戦相手の上がりを演出表示するための対戦相手上がり演出プログラムを備え、
前記ゲーム途中終了プログラムは当該ゲームを途中終了させるときに、前記対戦相手上がり演出プログラムを作動させるステップを備えている雀球遊技機の動作制御プログラムである。
さらに、本発明は、上記雀球遊技機の動作制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。この記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体を利用することができる。
本発明の雀球遊技機は、次のような効果を有している。
(1)1ゲームごとに、自動配牌された手牌データについて、捨て牌の操作と自摸牌の操作を繰り返して行ない、残り遊技球の個数が予め設定した個数以下になったときに、この手牌データが上がりを完成する可能性がないと判定されると、この時点で当該ゲームを途中で終了させるようにしている。これにより、上がる可能性のない当該ゲームについて、捨て牌の操作と自摸牌の操作を行なう必要がなくなるので、当該ゲームを早く終了させることができる。
(2)上がる可能性のない当該ゲームを途中で終了させると、遊技者は不愉快な気持ちを抱く可能性がある。このため、本発明の雀球遊技機では、当該ゲームを途中終了させるときに、対戦相手上がり演出手段により仮想の対戦相手が上がったことを示す演出表示を所定の時間行なうようにしている。これにより、遊技者の気持ちを少しでも和らげることが可能になる。
(雀球遊技機の構成)
続いて、本発明を実施するための雀球遊技機の構成について説明する。本発明の雀球遊技機は、従来から提案されている雀球遊技機と同じように、27種の牌の図柄を各4個、計108個の牌を用いてゲームを行なうようにした遊技機である。この27種の牌の図柄は、萬子が「一萬」〜「九萬」の9種、筒子が「一筒」〜「九筒」の9種、索子が「一索」と「九索」の2種、字牌が「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」の7種としている。従って、萬子と筒子と索子が数牌となるが、索子は「一索」と「九索」のみ設けているので、「順子」を形成することができない牌種、すなわち、字牌と同じ牌種とみなすことができる。
なお、上記した2種の数牌は、例えば、萬子を「一萬」〜「九萬」の9種の図柄、索子を「一索」〜「九索」の9種の図柄から構成し、筒子を「一筒」と「九筒」、字牌を「東」「南」「西」「北」「白」「發」「中」の7種から構成される牌の図柄を有する雀球遊技機としてもよい。また、本発明の雀球遊技機は、3種の数牌(萬子、筒子、索子)と字牌の計4種類の牌種から構成され、計136個の図柄を使用する雀球遊技機として実施することも可能である。
まず、本発明の雀球遊技機について、筐体の前面部の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す雀球遊技機において、その筐体の前面部の構成を示す正面図である。図1に示すように、雀球遊技機1の前面部は、基本的には遊技盤2、操作パネル3、操作パネル3の下方に設けられた遊技球発射レバー4、メダル受け皿5、スピーカー6から音声や効果音を出力する音声出力口7、ランプ装置8、ガイドレール9、等から構成されている。
遊技盤2の構成は図2に示すように、ガイドレール9に囲まれた遊技盤2の中央には、表示手段となる液晶表示装置から構成される第1の表示装置10、表示装置10の上方には特別入賞装置(以下、アタッカーという)11、アタッカー11の右側には遊技球が通過可能なアタッカー作動口12が配設されている。また、アタッカー11の斜め上方には、入球口13aと13bが配置されている。さらに、遊技盤面部2の下方部2aには、図3に示すように、横方向に25個の入球口13c、13d、13e、13f、13g、・・・が配置されている。
各入球口には、牌の図柄が表示されている。これら27個の入球口13a、13b、・・・の配置は、例えば、アタッカー11の斜め左上には「一索」の入球口13a、同じく斜め右上には「九索」の入球口13bが配置されている。さらに、表示装置10の下側であって遊技盤面部2の下方部2aには、図3に示すように、横方向に、最左端には「東」の入球口13c、続いて「南」の入球口13d、「一萬」の入球口13e、・・・、最右端には「北」の入球口が配置されている。
遊技盤2には、さらに、ランプ付き飾り装置14、風車15、等が設けられている。ランプ装置8、ランプ付き飾り装置14に用いる発光体は、種々のカラー色を発光するLEDを使用する。なお、遊技盤2には、発射された遊技球の動きを案内するために多数本の釘が配設されているが、図2にはこれらの釘は図示していない。さらに、遊技盤2の上方部には、ドット表示等から構成される表示装置36が設けられている。
操作パネル3には、図4に示すように、表示手段となる液晶表示装置から構成される第2の表示装置16、メダル投入口17、各種の操作ボタン(ボタンスイッチ)が設けられている。この各種の操作ボタンは、ゲーム開始(BET)ボタン18、13個の手牌の図柄に対応してボタンが横方向に配設され、捨て牌の操作を行なうための捨て牌用ボタンスイッチ19a、19b、・・・、19m、自摸した牌を捨て牌とする操作を行なうための自摸捨て牌用ボタンスイッチ20、手牌が聴牌したときにリーチをかけるための手段(リーチ操作入力手段)となるリーチボタン21、右シフトボタン22a、左シフトボタン22b、選択決定ボタン23、遊技終了ボタン24、メダル払出しボタン25、等から構成されている。なお、捨て牌用ボタンスイッチ19a、19b、・・・、19m、自摸捨て牌用ボタンスイッチ20は、手牌から不要な牌を選択して捨てる操作を行なう手段になり、その下部にはそれぞれのボタン名を示す「A」、「B」、「C」、・・・、「N」が表示されている。
遊技者が上記した各種のボタンを操作する(押圧してスイッチ接点をONする)と、例えば、捨て牌用ボタン19aを押圧すると捨て牌信号が発生し、この信号がマイクロコンピュータから構成される制御基板に入力される。そして、制御基板のROMに搭載されているソフトウエア(以下、プログラムという)は、入力された信号を解析し、この解析した入力信号に対応する処理を実行することによりゲームが進行する。
第1の表示装置10および第2の表示装置16は、遊技者に対してゲームの進行に応じて必要な情報、および演出用画像を表示するために使用される。
第1の表示装置10は、主として、遊技者が手牌から不要な牌を捨てる捨て牌の操作を行なうとき、および、手牌に1個の牌を追加する自摸操作を行なうときに、捨て牌とすべき牌、自摸すべき牌の図柄を事前にアシストするために表示する手段として使用される。これにより、麻雀の知識が少ない初心者も気楽にゲームを楽しむことが可能になる。
第2の表示装置16は、主として、遊技者が雀球遊技機に貯留している現在のメダル枚数、1ゲームの実施中における遊技球の残り個数、遊技者の手牌を構成する牌の図柄、遊技者が捨て牌として捨てた牌の図柄、等を表示する手段として使用される。
図5は、第2の表示装置16に各種の画像や情報を表示したときの表示例を示している。図5に示すように、表示装置16の表示面の上部横方向には、メダル貯留枚数表示部26、遊技球の残り個数を表示する遊技球の残り個数表示部27、表ドラの図柄を表示する表ドラ表示部28a、裏ドラの図柄を表示する裏ドラ表示部28b、風牌の図柄を表示する風牌表示部29、演出画像表示部30、捨て牌の図柄を表示する捨て牌表示部33が設けられている。なお、遊技者がリーチボタン21を押圧してリーチをかけると、裏ドラの図柄が裏ドラ表示部28bに表示される。また、ゲーム開始時に得点増加手段として、抽選により決定された風牌の図柄が風牌表示部29に表示される。
演出表示部30の上方部には、当該ゲームで獲得できる特別遊技役のうち、ビッグゲーム役の権利を得ることができる上がり役を表示するビッグゲーム上がり役表示部31と、チャンスゲーム役の権利を得ることができる2種の上がり役を表示するチャンスゲーム上がり役表示部32aと32bが設けられている。演出表示部30には、上がり役を完成させたとき等に演出画像が表示される。
捨て牌表示部33には、遊技者が現在までに手牌から捨て牌とした図柄が捨て牌を行なった順に表示される。
第2の表示装置16の下部横方向には、13個の手牌の図柄を表示する手牌表示部34、自摸操作により自摸した牌の図柄を表示する自摸牌表示部35が設けられている。なお、手牌表示部34および自摸牌表示部35に表示する各図柄の下部には、手牌から不要な牌を捨てる捨て牌操作手段となる捨て牌用ボタンスイッチ19a、19b、・・・、19m、20と対応するボタン名(A、B、C、D、E、・・・、M、N)が表示されている。手牌表示部34に表示される牌の図柄は、所定の順序、例えば、後記する牌の図柄コードの順に、カラーで表示される。そして、表示装置16の各表示部は、ゲームの進行に応じて牌の図柄、演出画像、数値等がプログラム処理により更新して表示される。
第1の表示装置10は、例えば、ゲーム実施当日において実施されたゲーム結果に関する情報を表示する手段、遊技者が遊技球発射レバー4を操作して遊技球を発射する前、すなわち、自摸操作を行なう前に自摸すべき牌の図柄を、同じく、捨て牌の操作を行なう前に捨て牌とすべき牌の図柄を、遊技者にアシストするために表示する手段、および上がり役を完成したときの演出画像を表示する手段として使用される。
第1の表示装置10に表示する画面例を図6に示す。図6に示す表示画面Rには、当日のゲーム実施回数37a、同じく当日の上がり回数37b、当該ゲームの直前に実施されたゲーム結果が流局の場合は、その連続流局回数38、当該ゲームにおいて遊技者が行なった自摸回数39、等を表示する領域が設けられている。なお、この連続流局回数38とは、当該ゲームの直前迄に実施されたゲーム結果において、その連続した流局ゲームの回数を示し、例えば、流局ゲームが10回連続している場合には「10」が表示される。
図6に示す画面表示の中央部には、現在の手牌が14個であって、遊技者が手牌から捨て牌操作を行なう前に、捨て牌支援プログラムが判定した捨て牌とすべき牌の図柄を表示する。図6に示す例では、「北」の図柄を捨て牌とすべきことを遊技者にアシストしている。
同様に、遊技者の手牌が13個であって自摸操作を行なう前には、この画面表示の中央部には、自摸牌支援プログラムが判定した自摸すべき牌の図柄を表示する(図16参照)。
雀球遊技機1の筐体内部の所定位置には、本発明の雀球遊技機1の動作を制御するための制御基板が搭載されている。この制御基板は、例えば、図7に示すように、メイン制御基板Ka、サブ制御基板Kb、第1の画像制御基板Kc、第2の画像制御基板Kdから構成されている。これら制御基板Ka、Kb、KcおよびKdは、それぞれマイクロプロセッサであるCPU40a、40b、40c、40d、記憶装置(ROM)であるROM41a、41b、41c、41d、同じく記憶装置(RAM)であるRAM42a、42b、42c、42d、入出力インターフェイス(I/F)回路43a、43b、43c、43d、通信用インターフェイス(I/F)回路44a、44b、44c、44d等を備えたマイクロコンピュータから構成されている。
メイン制御基板Kaとサブ制御基板Kb、サブ制御基板Kbと第1の画像制御基板Kc、およびサブ制御基板Kbと第2の画像制御基板Kdとは、ケーブル線T1、T2、T3により接続されてデータ通信が可能になっている。これにより、メイン制御基板Kaから第1の画像制御基板Kcまたは第2の画像制御基板Kdにデータを送信する場合には、サブ制御基板Kbを経由してデータが送信されることになる。なお、各制御基板のRAM42a〜42dは、雀球遊技機1の電源がOFFされたときにもその記憶内容が保持されるようにすることが望ましい。
メイン制御基板Kaに搭載されている入出力インターフェイス回路43aには、ゲームを実施するときに遊技者がメダル投入口17に投入したメダルを検出するメダル投入センサ17a、各入球口13a、・・・等に入球した遊技球を検出するための入球センサ、捨て牌用ボタンスイッチ19a、・・・、および各種のボタンスイッチ等が接続され、その入力信号がメイン制御基板Kaに入力されるようになっている。さらに、入出力インターフェイス回路43aには、遊技者にメダルを払い出すためのメダル払出装置、遊技球を発射装置に送るための遊技球送り装置、アタッカー11の開閉を制御するアタッカー開閉装置等が接続され、プログラムの制御によりこれらの装置に制御信号が出力されるようになっている。また、入出力インターフェイス回路43aには、表示装置36が接続されている。
サブ制御基板Kbに搭載されている入出力I/F回路43bには、ランプ8、14等が接続されている。第1の画像制御基板Kcの入出力I/F回路43cには、第1の表示装置10が接続され、第2の画像制御基板Kdの入出力I/F回路43dには、第2の表示装置16、スピーカー6が接続されている。
雀球遊技機1の動作を制御するプログラムは、各制御基板Ka、Kb、Kc、KdのROM41a〜41dに記憶(搭載)されている。また、各RAM42a〜42dは、これらプログラムが作動するときに各種のデータの記憶、読み込みやデータの作成、計算等を行なうための記憶領域(ワークエリア)として使用される。なお、CPU40a〜40dとしては、各制御基板Ka、Kb、Kc、Kdに要求される機能を適切に処理することができるように、8ビット、16ビットあるいは32ビットのCPUの何れかを採用するようにする。上記した各制御基板Ka、Kb、Kc、KdとROM41a〜41dに記憶されているプログラムは、本発明の雀球遊技機の動作を制御する手段になる。
(メイン制御基板Ka搭載のプログラム)
続いて、メイン制御基板Kaに搭載されているプログラムの構成について説明する。メイン制御基板KaのROM41aには、雀球遊技機1のゲームの進行を統括して制御するための各種のプログラムが記憶されている。
メイン制御基板KaのROM41aに搭載されているプログラムは、例えば、図8に示すように、メイン制御プログラムP1、メダル管理プログラムP2、遊技球管理プログラムP3、自動配牌プログラムP4、特別遊技役抽選プログラムP5、ドラ抽選プログラムP6、風牌抽選プログラムP7、必要牌数算出プログラムP8、入賞判定プログラムP9、メダル払出制御プログラムP10、自摸牌選択支援プログラムP11、ゲーム履歴データ記録プログラムP12、加算メダル枚数算出プログラムP13、等から構成されている。
これらのプログラムのうち、メイン制御プログラムP1は、雀球遊技機1の動作を統括して制御するメインプログラムであり、さらにサブプログラムとして入力信号解析プログラムP1a、通信制御プログラムP1b、遊技球残り個数カウントプログラムP1c、自摸回数カウントプログラムP1d、ゲーム途中終了プログラムP1e、等を備えている。
入力信号解析プログラムP1aは、ゲーム開始ボタン18、捨て牌用ボタンスイッチ19a、・・・等、リーチボタン21、右シフトボタン22a、左シフトボタン22b、選択決定ボタン23、遊技終了ボタン24、メダル払出しボタン25等から操作信号がメイン制御基板Kaに入力されたときに、これらの入力信号を解析する処理を行なうためのプログラムである。
また、通信制御プログラムP1bは、サブ制御基板Kbとの通信を行なうためのプログラムである。この通信においては、送信するデータは如何なる処理を行なうかを予め設定した制御コマンドと、この制御コマンドと共に送信される制御データ等から構成されるデータが、通信データとして送信される。なお、メイン制御基板Kaが第1の画像制御基板Kc、および第2の画像制御基板Kdにデータを送信するときは、サブ制御基板Kbを経由して送信される。
前記したように、遊技者は、1ゲームに付き規定個数の遊技球を遊技球発射レバー4から自摸操作として発射することが可能である。遊技球残り個数カウント手段となる遊技球残り個数カウントプログラムP1cは、この規定個数の遊技球の残り個数をカウントしてRAM42aに記憶する処理を行なうプログラムである。なお、遊技球残り個数カウントプログラムP1cは、遊技者が発射した遊技球が入球口13a、13b、等への入球信号に基づいて遊技球の残り個数を「−1」する処理を行なう。
自摸回数カウントプログラムP1dは、ゲーム開始後に遊技者が行なった自摸回数、すなわち、遊技者が遊技球発射レバー4を操作して遊技球を発射した回数をカウントしてRAM42aに記憶する処理を行なうプログラムである。自摸回数カウントプログラムP1dは、遊技者が発射した遊技球が入球口13a、13b、等への入球信号に基づいて自摸回数を「+1」する処理を行なう。
ゲーム途中終了プログラムP1eは、遊技者が毎回の自摸操作を行なった後の遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になった場合に、当該ゲームの遊技球の残り個数に相当する回数の自摸操作を行なっても遊技者の手牌データは上がる可能性がないと判定されたときに、当該ゲームを途中で終了させる処理を行なうプログラムであって、ゲーム途中終了手段を構成する。
なお、当該ゲームを途中終了させるときには、メイン制御プログラムP1、またはゲーム途中終了プログラムP1eは途中終了の制御コマンドを第1の画像制御基板Kcに送信して、第1の表示装置10に途中終了の演出表示、例えば、遊技者の仮想した対戦相手が上がったことを示す演出表示を行なうように制御する。
メダル管理プログラムP2は、遊技者がメダル投入口17に投入したメダルの枚数をメダル投入センサ17aからの信号に基づいてカウントする処理、遊技終了ボタン24からの入力信号、メダル払い出しボタン25からの入力信号等を検出したときに、メダルの貯留枚数の更新等を行なうプログラムである。
遊技球管理プログラムP3は、ゲーム開始時と、捨て牌ボタンスイッチ19a、・・・等から捨て牌の操作信号がメイン制御基板Kaに入力されたときに、メイン制御プログラムP1により作動されるプログラムであって、遊技球送り装置を制御して、遊技球発射位置(図1には図示せず)に遊技球を1球送る処理を行なう。これにより、遊技者は、遊技球発射レバー4を操作して遊技球の発射、すなわち、自摸操作を行なうことが可能になる。
自動配牌プログラムP4は、1ゲームの開始時に遊技者の手牌となる14個の配牌の図柄コードを、ランダムに自動的に決定する処理を行なうためのプログラムである。この自動配牌プログラムP4は、乱数発生手段により発生した乱数を利用して、本雀球遊技機1で使用する27種、計108個の牌から、14個の配牌の図柄コードを決定する処理を行なう。
本発明の雀球遊技機1で使用するこの27種の各牌には、図9に示すように、例えば、「一萬」〜「中」の27種の牌に図柄コードが設定され、さらに、各図柄コードには4個の数値が割り付けられている。この図9に示す牌の図柄コードテーブルは、予めROM41aに登録されている。自動配牌プログラムP4は、上記した乱数発生手段が発生した乱数を利用してこの各図柄コードに割り付けられた数値(0〜107)をランダムに選択することにより、14個の配牌の図柄コードを決定する処理を行なう。
特別遊技役抽選プログラムP5は、予め設定されている上がり役の中から1ゲームごとに特別遊技役の権利を獲得することができる上がり役を、乱数発生手段が発生した乱数を利用した抽選により決定する処理を行なうプログラムである。
例えば、特別遊技役抽選プログラムP5は、ビックゲーム役の権利を獲得できる上がり役として、予め設定された「国士無双」、「大三元」、「九連宝燈」、「一気通貫」、「字一色」の5種類の上がり役から1種を抽選により決定する。同様に、チャンスゲーム役の権利を獲得できる上がり役は、例えば、「一気通貫」、「七対子」、「三暗刻」、「平和」、「一盃口」、「タンヤオ」の上がり役から2種類を抽選により決定する。これら決定された特別遊技役の権利を獲得できる上がり役のコードは、RAM42aに記憶されると共に、サブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信される。
ドラ抽選プログラムP6は、ドラ牌による得点増加手段の対象となる表ドラと裏ドラを決定するためのプログラムであって、表ドラと裏ドラ各1個の図柄コードを、乱数発生手段を用いた抽選により決定する処理を行なう。
ドラ抽選プログラムP6は、ゲーム開始時に作動して表ドラと裏ドラの図柄コードを決定してRAM42aに記憶する。そして、メイン制御プログラムP1は、この決定した表ドラの図柄コードは直ちにサブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信する処理を行なう。一方、裏ドラの図柄コードは、例えば、遊技者の手牌が聴牌の状態になって、遊技者がリーチボタン21を押圧してリーチをかけたときに、メイン制御プログラムP1の制御により、サブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信するように制御する。
風牌抽選プログラムP7は、風牌による得点増加手段の対象となる風牌を決定するプログラムであって、ゲーム開始時に作動して、風牌である「東」「南」「西」「北」の牌のいずれか一つを、乱数発生手段を用いた抽選により決定する処理を行なう。そして、決定された風牌の図柄コードは、RAM42aに記憶するとともに、サブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信される。
必要牌数算出プログラムP8は、RAM42aに記憶している現在の手牌データについて、上がり役を完成させるために、さらに必要とする牌(以下、必要牌という)の個数Bを求める処理を行なうプログラムであって、必要牌数算出手段を構成する。なお、この必要牌の個数Bは、現在の手牌データについて、上がり役を完成させるために必要とする最少の自摸回数を示す。
必要牌数算出プログラムP8は、遊技者が自摸操作を行なって手牌が14個になり、かつ、遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になったときの毎回の自摸操作後に、メイン制御プログラムP1の制御に基づいて作動される。このN個の値は、1ゲームに付き規定個数として11個の遊技球を自摸操作として発射可能な雀球遊技球では、例えば、「3個」と設定する。
必要牌数算出プログラムP8が現在の手牌データについて、上がり役を完成させるために自摸すべき必要牌の個数Bは、次の(手順1)〜(手順8)により求めることができる。
(手順1)
雀球遊技機に採用されている上がり役(図10参照)を構成する図柄の組合せは、4組の「刻子」または「順子」の組合せ(面子)と1組の「雀頭」(対子)から構成される一般上がり役と、国士無双と七対子のように特殊な図柄の組合せからなっている。従って、現在の手牌データについて、その必要牌の個数Bの算出は、現在の手牌の上がり目標を、それぞれ一般上がり役、国士無双、および七対子と仮定し、これら3種の上がり役ごとに必要牌の個数b1、b2、b3を算出するようにする。
(手順2)
現在の手牌の上がり目標を一般上がり役とした場合、その必要牌の個数b1の算出は、例えば、次の処理により算出することができる。
(2−1)まず、RAM42aに記憶している手牌データを、他の記憶領域に取り出して手牌データを図柄コード順に並べる。
(2−2)手牌データについて、「刻子」と「順子」の組合せ(面子)の有無を判定する。そして、手牌データに「刻子」と「順子」が含まれている場合には、「面子」の組合せの有無を記憶するRAM42aの記憶領域に、その面子の組合せ数Mを記憶するとともに、現在の手牌データからこの「刻子」または「順子」を構成している図柄コードを削除した手牌データ(以下、残り手牌データという)を求めて記憶する。
手牌データに「刻子」または「順子」の組合せが含まれているか否かの判定は、次の処理により行なうことができる。
a)手牌データを記憶している記憶装置の先頭番地から、順次、同一の図柄コードが3個手牌データとして含まれているか否かを判定することにより、「刻子」の有無を判定することができる。そして、手牌データに「刻子」が含まれていることが判定されると、この「刻子」を形成している図柄コードを手牌データから削除する処理を行なう。
b)上記a)の処理を行なった手牌データ(「刻子」が含まれていたときには「刻子」を形成している図柄コードを削除した残り手牌データ)を記憶している記憶装置の先頭番地から、順次、数牌の図柄コードについて3個連続した組合せの有無、すなわち、「順子」の組合せの有無を判定する。そして、手牌データに「順子」が含まれていることが判定されると、この「順子」を形成している図柄コードを手牌データから削除する処理を行なう。
(手順3)
上記b)の処理を行なった残り手牌データを記憶している記憶装置の先頭番地から、「対子」の組合せの有無を判定する。そして、手牌データに「対子」が含まれていることが判定されると、既に「雀頭」の組合せが完成していると判定し、残り手牌データからこの「雀頭」の組合せを構成する図柄コードを削除して、残り手牌データとして記憶装置に記憶するとともに、「雀頭」の組合せの有無を記憶するRAM42aの記憶領域に「1」を記憶する。また、「対子」の組合せの合計数も求め、「対子」の組合せが複数組含まれている場合には、(その組合せ数−1)を対子の組合せ数Tとして、RAM42aの記憶領域に記憶する。
(手順4)
上記(3)の処理を行なった残り手牌データを構成する数牌について、ターツ(塔子)、カンチャン(嵌張)、ペンチャン(辺張)の組合せの有無とその合計の組合せ数Kを求める処理を行なう。この処理は、現在の手牌データについて、上がり役を完成させるために必要とする必要牌の個数を求めるために行なう処理である。すなわち、残り手牌データに、ターツ、カンチャン、ペンチャンが含まれていると、必要牌1個を自摸すると1組の「順子」を形成することができるが、残り手牌データを構成する数牌がターツ、カンチャン、ペンチャンの組合せに関与しない孤立牌であると、1組の「順子」を形成するためには、2個の必要牌を自摸する必要がある。
(手順5)
上記(手順1)〜(手順4)の処理により求めた現在の手牌データに関する面子の組合せ数M、「雀頭」の組合せの有無、対子の組合せ数T、ターツとカンチャンおよびペンチャンの組合せ数Kを基にして、現在の手牌データを、一般上がり役の組合せである「面子」4組と「雀頭」1組の組合せを形成するために自摸すべき必要牌の個数b1を求める。求めた必要牌の個数b1はRAM42aに記憶する。
(手順6)
現在の手牌データについて、「国士無双」を目標とする上がり役としたときに、その必要牌の個数b2は、次の処理により求めることができる。
国士無双は、数牌を構成する各牌種の「一」と「九」と字牌を構成する各牌の1個の計13個と、これら「一」「九」「字牌」のいずれか1個との計14個の組合せからなる上がり役である。従って、現在の手牌データに含まれているこれら「一」「九」「字牌」の図柄コードの有無とその個数を判定することにより、国士無双で上がるために必要とする必要牌の個数b2を求めることができる。求めた必要牌の個数b2は、「国士無双」を完成させるために必要な必要牌の個数b2としてRAM42aに記憶する。
(手順7)
現在の手牌データについて、「七対子」を目標とする上がり役としたときに、その必要牌の個数b3は、次の処理により求めることができる。なお、「七対子」は、図柄の組合せが異なった7組の「対子」から構成される上がり役である。
まず、現在の手牌データに含まれている「対子」の組合せ数の合計値tを求める。このとき、「刻子」あるいは同一の図柄コードが4個含まれているときには、「対子」の組合せ数は「1」とする。これにより、「七対子」を完成させるために必要とする必要牌の個数b3は(7−t)として求めることができる。求めた必要牌の個数b3は、「七対子」を完成させるための必要牌の個数b3としてRAM42aに記憶する。
(手順8)
上記(1)〜(7)の処理により求めた一般上がり役に対する必要牌の個数b1、「国士無双」に対する必要牌の個数b2、「七対子」に対する必要牌の個数b3のうち、最も少ない個数を必要牌の個数Bとする。
入賞判定プログラムP9は、手牌データが上がりの組合せを完成させたか否かの判定と、上がりを完成させたと判定したときに、この上がり役の判定と遊技者がこの上がり役を完成させたことによる入賞に伴うメダル枚数を求める処理を行なうプログラムである。この入賞判定プログラムP9は、ゲーム開始時に自動配牌プログラムP4が14個の配牌を決定したとき、および遊技者が自摸操作を行なって手牌が14個になったときに、メイン制御プログラムP1の制御に従って実行される。
図10は、本発明の雀球遊技機1に予め設定されている上がり役の名称とそのコード、この上がり役を完成させたときに遊技者が獲得できる入賞に伴うメダル枚数(M1)を示している。図10に示すデータ構成の上がり役別入賞メダル枚数テーブルは、予めメイン制御基板KaのROM41aに記憶されている。そして、入賞判定プログラムP9は、手牌データが上がりの組合せを完成させるとその上がり役を判定する処理を行なってその上がり役のコードから、図10に示す上がり役別入賞メダル枚数テーブルを参照することにより、遊技者が入賞した上がり役に対して獲得できるメダル枚数M1を求める処理を行なう。
また、手牌データが上がり役の組合せを完成させると、メイン制御プログラムP1の制御に従って、上がり役完成の制御コマンドと共にその上がり役のコード、入賞に伴うメダル枚数、後記する増加メダル枚数等が、サブ制御基板Kbを経由して第1および第2の画像制御基板Kc、Kdに送信される。
遊技者の手牌データが上がり役の組合せを完成したときに、入賞判定プログラムP9が図10に示す上がり役のなかから、如何なる上がり役を完成させたかの判定処理は、例えば、次の(1)〜(4)に記載のプログラム処理を行なうことにより可能になる。
(1)「国士無双」と「七対子」を除いた一般上がり役は、4組の「刻子」や「順子」の組合せと、1組の「雀頭(対子)」から構成される。従って、入賞判定プログラムP9は、RAM42aに記憶している現在の14個の手牌データについて、「刻子」や「順子」の組合せと、「雀頭」の組合せ数を判定する処理を行なうことにより、この手牌が上がりの組合せを完成しているか、あるいは1個の牌を捨てると聴牌の状態になるかを判定することが可能になる。
(2)現在の手牌が一般上がり役を完成していると判定されると、入賞判定プログラムP9は、いかなる上がり役で上がっているかを判定するプログラム(上がり役判定プログラム)を実行させる。この上がり役判定プログラムは、一般上がり役ごとに上がり役を判定するための判定データを予めROM41aにデータテーブルとして登録し、この上がり役判定テーブルを参照することにより、上がり役を判定することが可能になる。この上がり役判定テーブルには、上がり役ごとに、例えば、その上がり役を判定するための特徴となる「刻子」、「順子」、「雀頭」を構成する図柄コードの組合せ等に関するデータを登録しておき、この上がり役判定テーブルを順次参照して上がり役を判定するようにする。
(3)「国士無双」と「七対子」は、前記のように、特殊な牌の組合せで上がる上がり役である。従って、入賞判定プログラムP9は、「国士無双」と「七対子」のそれぞれについて、現在の手牌が上がり役を完成しているか、1個の牌を捨てると聴牌の状態になるか否かを判定するプログラムを備えておくようにする。
(4)入賞判定プログラムP9は、上記(2)と(3)に記載の各上がり役を判定するためのプログラムを順次作動させることにより、現在の14個の手牌が上がり役を完成しているか、1個の牌を捨てると聴牌の状態になるかを判定する。このとき、複数の上がり役が判定される場合もある。上がり役が判定されると、その上がり役のコードをRAM42aに記憶する。
メダル払出制御プログラムP10は、遊技者が上がり役を完成させたときに、雀球遊技機の内部に設置されているメダル貯留ホッパーのメダル払出装置を制御して、入賞に伴うメダル枚数と、後記する加算メダル枚数算出プログラムP13が求めた増加メダル枚数を払い出す処理を行なうためのプログラムである。
自摸牌選択支援プログラムP11は、遊技者が特別遊技役の権利を獲得したゲームにおいて、アタッカー11に遊技球が入球した信号が入力されると、遊技者に対して、第2の表示装置16の画面と対話方式により自摸する牌の図柄を任意に選択する操作を支援するためのプログラムである。
ゲーム履歴データ記録プログラムP12は、当日に実施された1ゲーム毎のゲーム結果の履歴データをRAM42aに記憶する処理を行なうためのプログラムである。このゲーム結果の履歴データとしては、これまでの当日のゲーム実施回数と上がり役を完成させた上がり回数(入賞総回数)、同じく当日にビックゲーム役とチャンスゲーム役を獲得した回数、同じく入賞したときの上がり役の名称と払い出しメダル枚数、前回の入賞から次回の入賞までに実施されたゲーム回数である連続流局回数、通常遊技において当該ゲームの直前に実施されたゲームが上がり役を完成させたゲームであるときに、その連続して入賞した回数を示す連続継続入賞回数、等に関するデータが記録され、さらに更新したデータが記録される。
上記したゲーム結果の履歴データのうち、当日のゲーム実施回数と上がり回数、連続継続入賞回数、連続流局回数等のデータは、1ゲームが終了するごとに、メイン制御プログラムP1の制御により、サブ制御基板Kbを経由して第1の画像制御基板Kcに送信される。
加算メダル枚数算出プログラムP13は、遊技者が上がり役を完成させたときにメイン制御プログラムP1の制御に従って、増加メダル枚数M2を求める処理を行なうプログラムである。本実施形態においては、得点増加手段として、ドラ牌による得点増加手段と風牌による得点増加手段の2種を備えているので、加算メダル枚数算出プログラムP13は、これらの得点増加手段を実行するためのドラ牌による得点増加プログラムP13aと、風牌による得点増加手段P13bを備えている。
ドラ牌による得点増加プログラムP13aは、ドラ牌による得点増加手段を実行するプログラムであって、遊技者は増加メダルを獲得することが可能か否かの判定と、可能と判定した場合にはその増加メダルを求める処理を行なう。そして、ドラ牌による得点増加プログラムP13aは、上がり役を完成した手牌データに表ドラ、あるいは遊技者がリーチをかけて上がった場合にはさらに裏ドラの図柄コードが含まれていると、ドラ牌1個に付き、例えば、3枚のメダルを増加メダル枚数とする処理を行なう。
上がり役を完成した手牌データに表ドラ、あるいは裏ドラが含まれているか否かおよびその個数の判定は、ゲーム開始時にドラ抽選プログラムP6により決定してRAM42aに記憶した図柄コードが14個の手牌データに含まれているか否かを順次判定することにより可能になる。
風牌による得点増加プログラムP13bは、風牌による得点増加手段Bを実行するプログラムであって、遊技者は増加メダルを獲得することが可能か否かの判定と、可能と判定した場合にはその増加メダルを求める処理を行なう。風牌による得点増加プログラムP13bは、上がり役を完成した手牌データにゲーム開始時に抽選により決定された風牌の図柄コードが「刻子」の組合せで含まれているか否かを判定する処理を行なう。そして、風牌の図柄コードが「刻子」で含まれている場合には、例えば、3枚のメダルを増加メダル枚数とする処理を行なう。
上がり役を完成した手牌データに風牌の図柄コードが「刻子」の組合せで含まれているか否かの判定処理は、上記ドラ牌と同様に、ゲーム開始時に抽選により決定してRAM42aに記憶した風牌の図柄コードが、14個の手牌データに3個含まれているかを判定することにより可能になる。
(サブ制御基板Kb搭載のプログラム)
続いて、サブ制御基板KbのROM41bに搭載されているプログラムの構成を、図11に基づいて説明する。図11に示すように、サブ制御基板Kbには、主として、メイン制御プログラムP21、ランプ制御プログラムP22、アシストプログラムP23から構成される。
このうち、メイン制御プログラムP21は、メイン制御基板Kaから送信された各種の制御コマンドと制御データを解読して、制御コマンドに対応して上記プログラムP22、P23の実行と、通信制御プログラムP21aにより第1および第2の画像制御基板Kc、Kdとの通信を制御する処理を行なう。
ランプ制御プログラムP22は、メイン制御基板Kaから送信された制御コマンドとその制御データに基づいて、ランプ8、14の点灯と消灯の制御を行なうためのプログラムである。
アシストプログラムP23は、遊技者に対してゲーム進行のアシストを行なうためのプログラムであって、目標上がり役設定プログラムP23a、捨て牌支援プログラムP23b、自摸牌支援プログラムP23cを備えている。
目標上がり役設定プログラムP23aは、RAM42bに記憶している遊技者の現在の手牌データ、すなわち、自摸の操作を行なう前の13個の手牌データ、および捨て牌の操作を行なう前の14個の手牌データに基づいて、現在の手牌の目標とする上がり役を判定する処理を行なうプログラムである。
目標上がり役設定プログラムP23aがこの上がり役を判定する処理は、例えば、次のようにして行なうことができる。
すなわち、前記したメイン制御基板Kaの入賞判定プログラムP9が上がり役を判定するための判定データを、予めサブ制御基板のROM41bにデータテーブルとして登録しおく。そして、目標上がり役設定プログラムP23aは、図10に示す上がり役の順にこのテーブルを参照して、例えば、向聴数が最も少ない上がり役を目標上がり役として設定する処理を行なう。
捨て牌支援プログラムP23bは、現在の手牌が14枚のとき、RAM42bに記憶している手牌データに基づいて、遊技者が捨て牌の操作を行なう前に、この手牌から捨て牌として捨てるべき牌の図柄を判定して、この図柄を捨て牌とするように遊技者にアシストするためのプログラムである。捨て牌支援プログラムP23bが判定した牌の図柄コードは、第1の画像制御基板Kcに送信されて、第1の表示装置10にその図柄が、図6に示すように表示される。
捨て牌支援プログラムP23bがこの捨て牌とすべき牌の図柄を判定する処理は、例えば、次のようにして行なうことができる。
前記した目標上がり役に対して、手牌に含まれる牌について孤立している図柄コードの牌、すなわち、「対子」、「刻子」、「順子」の形成に関与していない孤立牌を優先して捨て牌の図柄として判定する。手牌に孤立牌が含まれていない場合には、目標上がり役毎に、捨て牌を選択するためのルールを予め設定し、このルールを捨て牌支援プログラムP23bで実行することにより、適切な捨て牌を判定することが可能になる。また、目標上がり役として「国士無双」または「対子」が設定された場合には、この上がり役ごとに捨て牌を選択するためのルールを予め設定し、このルールを捨て牌支援プログラムP23bで実行することにより、適切な捨て牌を判定する処理を行なう。
自摸牌支援プログラムP23cは、現在の手牌が13枚のときに、前記した目標上がり役設定プログラムP23aにより判定したこの手牌の目標とする上がり役に対して、遊技者が自摸操作を行なう前に、この手牌に追加すべき自摸牌の図柄を判定するためのプログラムである。自摸牌支援プログラムP23cが判定した自摸すべき牌の図柄コードは、第1の画像制御基板Kcに送信されて、第1の表示装置10にその図柄が表示される。
自摸牌支援プログラムP23cがこの自摸すべき牌の図柄を判定する処理は、例えば、次のようにして行なうことができる。
自摸する前の手牌の目標上がり役から、この上がり役について必要とする「雀頭」、「刻子」、「順子」等を構成する牌の図柄の組合せに対して不足している図柄を判定する。そして、この不足している図柄について自摸すべき優先順位を予め設定しておき、この優先順位に従って自摸すべき図柄を判定する処理をプログラム化することにより可能になる。
(第1の画像制御基板Kc搭載のプログラム)
続いて、第1の画像制御基板KcのROM41cに搭載されているプログラムの構成を図12に基づいて説明する。第1の画像制御基板Kcに搭載されているプログラムは、第1の表示装置10に各種の画像等を表示するためのプログラムであって、メイン制御プログラムP31、画面表示プログラムP32等から構成される。
メイン制御プログラムP31は、サブ制御基板Kbから送信された制御コマンドと制御データを受信し、受信したデータに基づいて画面表示プログラムP32の各サブプログラムの作動を制御する処理を行なう。画面表示プログラムP32は、通常遊技画面表示プログラムP32a、特別遊技画面表示プログラムP32b、アシスト画面表示プログラムP32c、対戦相手上がり演出表示プログラムP32d、等から構成される。
通常遊技画面表示プログラムP32aは、雀球遊技機1の電源ON時から、遊技者が通常の遊技を行っているときに、表示装置10に各種の演出画像や遊技者に対して支援する各種の画像を表示する処理を行なうプログラムである。通常遊技画面表示プログラムP32aは、さらに、サブプログラムとして初期演出表示プログラムP32a−1、ゲーム演出表示プログラムP32a−2を備えている。
初期演出表示プログラムP32a−1は、雀球遊技機1の電源をONしたときに、初期画面を表示するためのプログラムである。ゲーム演出表示プログラムP32a−2は、ゲームの進行に伴って遊技者にゲームの操作等をアシストする画面等を表示する。
特別遊技画面表示プログラムP32bは、遊技者が特別遊技の権利を獲得したときに各種の演出用の画面を表示する処理を行なうプログラムであって、権利獲得演出表示プログラムP32b−1を備えている。
アシスト画面表示プログラムP32cは、自摸牌表示プログラムP32c−1、捨て牌表示プログラムP32c−2から構成されている。自摸牌表示プログラムP32c−1は、前記した目標とする上がり役に対する自摸すべき牌の図柄を第1の表示装置10に表示するためのプログラムである。捨て牌表示プログラムP32c−2は、同じく、前記した捨て牌とすべき牌の図柄を第1の表示装置10に図6に示すように表示するためのプログラムである。
対戦相手上がり演出表示プログラムP32dは、前記したように、当該ゲームを途中終了させるときに、第1の表示装置10に途中終了の演出表示、例えば、遊技者の仮想した対戦相手が上がったことを示す演出表示を所定の時間(5秒程度)行なうためのプログラムである。対戦相手上がり演出手段となるこの対戦相手上がり演出表示プログラムP32dは、前記したゲーム途中終了プログラムP1eが、遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になり、かつ当該ゲームの遊技球の残り個数に相当する回数の自摸操作を行なっても遊技者の手牌データは上がる可能性がないと判定したときに、メイン制御基板Kaから送信された制御コマンドに基づいて実行される。
図13は、対戦相手上がり演出表示プログラムP32dにより、ゲーム途中の終了演出を、第1の表示装置10に表示した対戦相手上がり演出の画面Sを示す。遊技者は、ゲームの途中において上がる見込みがないとして当該ゲームを途中終了させると、遊技者は不愉快な気持を抱く可能性がある。そこで、ゲームの途中終了に対する遊技者の気持を和らげるために、図13に示す対戦相手上がり演出画面Sのように、遊技者の仮想した対戦相手であるキャラクタPが上がり役を完成させたことを表す演出画面を所定の時間表示した後に、当該ゲームを終了させるようにする。
(第2の画像制御基板Kd搭載のプログラム)
続いて、第2の画像制御基板KdのROM41dに搭載されているプログラムの構成を図14に基づいて説明する。第2の画像制御基板Kdに搭載されているプログラムは、メイン制御プログラムP41、画面表示プログラムP42、音声・効果音出力プログラムP43等から構成される。
メイン制御プログラムP41は、サブ制御基板Kbから送信された制御コマンドと制御データを受信し、受信したデータに対応して画面表示プログラムP42の各サブプログラム、音声・効果音出力プログラムP43を作動させる処理を行なうためのプロググラムである。画面表示プログラムP42は、通常遊技画面表示プログラムP42aと、特別遊技画面表示プログラムP42b、得点増加メニュー表示プログラムP42cから構成されている。
通常遊技画面表示プログラムP42aは、初期演出表示プログラムP42a−1、ゲーム演出プログラムP42a−2等のサブプログラムを備えている。
初期演出表示プログラムP42a−1は、雀球遊技機の電源をONしたときに、初期画面を表示するためのプログラムである。
ゲーム演出表示プログラムP42a−2は、主として、14個の配牌が決定されたとき、および遊技の進行に伴って遊技者が捨て牌の操作、遊技球の発射による自摸操作等を行なうごとに、メイン制御基板Kaからサブ制御基板Kbを経由して送信された制御コマンドとその制御データに基づいて、図5に示すように、現在の手牌データの図柄、捨て牌の図柄等を表示する処理を行なうプログラムである。
特別遊技画面表示プログラムP42bは、遊技者が特別遊技役の権利を獲得したときに各種の演出用の画面を表示する処理を行なうプログラムであって、サブプログラムとして自摸牌候補選択支援プログラムP42b−1を備えている。自摸牌候補選択支援プログラムP42b−1は、遊技者が特別遊技役の権利を獲得したゲームを実行するときに、第2の表示装置16に表示される27種の牌の図柄を、右シフトボタン22a、あるいは左シフトボタン22bを操作してスクロールさせながら、対話方式により自摸すべき牌の図柄を選択する操作を支援するためのプログラムである。
音声・効果音出力プログラムP43は、サブ制御基板Kbから送信された制御コマンドとその制御データに基づいて、遊技の進行に伴って各種の演出用音声、および効果音をスピーカー6から出力するためのプログラムである。
なお、第1の画像制御基板KcのROM41c、第2の画像制御基板KdのROM41dには、それぞれ表示装置10、16に表示する画像データがデジタル画像データとして記憶されている。これらのデータは、例えば、各牌の図柄の画像、演出用の風景やキャラクタに関する画像、上がり役を完成したときの演出用の画像等である。
上記した各制御基板Ka、Kb、Kc、Kdの動作を制御する動作制御プログラムは、アセンブラ言語、C言語あるいはVisual Basic言語等を利用して開発し、各基板のCPUが実行可能なプログラムである機械語プログラムに翻訳したプログラムが各制御基板Ka、Kb、Kc、KdのROMに記憶されている。
なお、上記した各プログラムは、ROMの他に、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。
(ゲームの進行制御)
続いて、遊技者がゲームを実施するときに、雀球遊技機1の動作制御プログラムがゲームの進行を制御する流れについて説明する。図15は、ゲームの進行を統括して制御するメイン制御基板Kaに搭載されているメイン制御プログラムP1が、1ゲームのゲーム進行の制御を行なうときのフローチャートを示している。以下、図15に示すステップ順に制御の流れについて説明する。
なお、図15には示していないが、遊技ホールの管理者等は、当日の営業を開始する前に雀球遊技機1の電源をONする。雀球遊技機1の電源がONされると、メイン制御基板Kaのメイン制御プログラムP1は、メイン制御基板KaのRAM42aの記憶領域を初期化する。続いて、メイン制御プログラムP1は、電源ON時の初期化制御コマンドをサブ制御基板Kbに、サブ制御基板Kbはこの初期化制御コマンドを第1および第2の画像制御基板Kc、Kdに伝送する。
サブ制御基板Kb、第1および第2の画像制御基板Kc、Kdは、この初期化制御コマンドを受信すると、各制御基板に搭載されているメインプログラムは、RAM42b、RAM42c、RAM42dの記憶領域を初期化する。また、第1および第2の画像制御基板Kc、Kdに搭載されている各メイン制御プログラムP31およびP41は、初期演出表示プログラムP32a−1およびP42a−1を作動させて、電源ON時の演出画面、例えば、風景あるいはキャラクタに関する画像を表示装置10、16に表示する等の処理を行なう。これにより、雀球遊技機1は、遊技者が1ゲームにつき所定の枚数のメダルをメダル投入口17に投入することにより、ゲームを実施することが可能な状態になる。
(ステップS1)
遊技者がゲームを行なうためには、1ゲームにつき所定の数の遊技媒体、例えば、3枚のメダルをメダル投入口17に投入する必要がある。メダル投入センサからのメダル投入信号がメイン制御基板Kaに入力されると、メイン制御プログラムP1はメダル管理プログラムP2を作動させる。メダル管理プログラムP2は、投入されたメダル枚数をカウントし、メダル貯留枚数を記憶するRAM42aの記憶領域に投入されたメダル枚数を記憶する処理を行なう。
メイン制御プログラムP1は、1ゲームの実施に必要なメダルの枚数が投入されたことを判定すると、遊技者にゲーム開始ボタン18の押圧を促すための制御コマンドを、サブ制御基板Kbを経由して第1の画像制御基板Kcに送信する。第1の画像制御基板Kcはこの制御コマンドを受信すると、ゲーム演出表示プロググラムP32a−2は表示装置10に、「ゲーム開始ボタンを押して下さい」と表示する処理を行なう。このとき、第2の画像制御基板Kdの音声・効果音出力プログラムP43を作動させて、同時に音声をスピーカー6から出力させるようにしてもよい。
(ステップS2)
遊技者がゲーム開始ボタン18を押圧して、ゲーム開始信号がメイン制御基板Kaに入力される迄待ちの状態になる。そして、ゲーム開始ボタン18が押圧されると、メイン制御プログラムP1は、ゲーム開始の制御コマンドを、サブ制御基板Kbを経由して第1および第2の画像制御基板Kc、Kdに送信する。第1および第2の画像制御基板Kc、Kdのゲーム演出表示プログラムP32a−2、P42a−2は、この制御コマンドに基づいて、ゲーム開始時の演出画像を表示装置10、16に表示すると共に、音声・効果音出力プログラムP43により音声をスピーカー6から出力する。このようにして、雀球遊技機の1ゲームが開始する。
続いて、メイン制御プログラムP1は、1ゲームの開始に当って、RAM42aに設定した各種の記憶領域に初期値を記憶する処理を行なう。例えば、1ゲームに遊技者が自摸操作のために遊技球を発射することができる個数を記憶する領域(遊技球の残り個数記憶領域)に初期値として、規定個数の「11」を記憶する。
(ステップS3)
続いて、メイン制御プログラムP1は、自動配牌プログラムP4を作動させて、ゲームを開始するために必要な14個の配牌の図柄コードを自動的に決定する処理を行なう。自動配牌プログラムP4は、自動配牌した14個の図柄コードをRAM42aの手牌記憶領域に順次記憶した後、所定の順序、例えば、図柄コードの上昇順、すなわち、萬子、筒子、索子、風牌、三元牌の順に並び替えて手牌記憶領域に記憶する処理を行なう。
次に、メイン制御基板Kaのメイン制御プログラムP1は、この14個の配牌された図柄コードを、制御コマンドと共にサブ制御基板Kbに送信する。サブ制御基板Kbのメイン制御プログラムP21は、この14個の配牌された図柄コードを受信すると、RAM42bにこの図柄コードを記憶すると共に、第2の画像制御基板Kdにこれら14個の配牌された図柄コードを送信する。第2の画像制御基板Kdのゲーム演出表示プログラムP42a−2は、14個の配牌の図柄コードを受信すると、図5に示すような牌の図柄の画像を、現在の遊技者の手牌として、表示装置16の手牌表示部34と自摸牌表示部35に表示する処理を行なう。
続いて、メイン制御プログラムP1は、特別遊技役抽選プログラムP5(ただし、通常遊技の遊技を行なうときに作動させる)を作動させて、ビッグゲーム役とチャンスゲーム役の権利が獲得できるそれぞれの上がり役を決定し、その上がり役のコードをRAM42aに記憶する。さらに、これらの上がり役のコードを制御コマンドと共にサブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信する処理を行なう。
第2の画像制御基板Kdのゲーム演出表示プログラムP42a−2は、ビックゲーム役およびチャンスゲーム役の上がり役のコードを受信すると、図5に示すように、ビックゲーム役とチャンスゲーム役をそれぞれビッグゲーム上がり役表示部31と、チャンスゲーム上がり役表示部32aと32bに表示する処理を行なう。
(ステップS4)
まず、メイン制御プログラムP1は、ドラ抽選プログラムP6を作動させて、次の処理を行なう。
(1)当該ゲームの表ドラと裏ドラの図柄コードを決定する処理を行なう。そして、決定した表ドラと裏ドラの図柄コードは、RAM42aに記憶するとともに、制御コマンドと共にサブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信する処理を行なう。
サブ制御基板Kbのメイン制御プログラムP21は、メイン制御基板Kaから当該ゲームの表ドラと裏ドラの図柄コードを受信すると、これらのコードをRAM42bに記憶する処理を行なう。
第2の画像制御基板Kdのゲーム演出表示プログラムP42a−2は、表ドラの図柄コードを受信すると、図5に示すように、表ドラコードに対応する図柄を表ドラ表示部28aに表示し、裏ドラの図柄コードはRAM42dに記憶する処理を行なう。
続いて、メイン制御プログラムP1は風牌抽選プログラムP7を作動させて、次の処理を行なう。
(2)当該ゲームの風牌の図柄コードを決定する処理を行なう。そして、決定した風牌の図柄コードをRAM42aに記憶するとともに、制御コマンドと共にサブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信する処理を行なう。
サブ制御基板Kbのメイン制御プログラムP21は、メイン制御基板Kaから当該ゲームの風牌の図柄コードを受信すると、これらのコードをRAM42bに記憶する処理を行なう。
第2の画像制御基板Kdのゲーム演出表示プログラムP42a−2は、風牌の図柄コードを受信すると、図5に示すように、風牌の図柄コードに対する図柄を風牌表示部29に表示する処理を行なう。
以上の処理が終わると、1ゲームを実施するための条件が整ったことになるので、これから1ゲームが開始される旨を第1および第2表示装置10、16に表示し、またスピーカー6から音声で知らせる処理を行なうように制御する。
なお、第2の画像制御基板Kdが受信してRAM42dに記憶した裏ドラの図柄コードに対応する図柄は、リーチがかかったことを示す制御コマンドがメイン制御基板Kaから第2の画像制御基板Kdに送信されたときに、第2の画像制御基板Kdのゲーム演出表示プログラムP42a−2により、裏ドラ表示部28bに表示される。
(ステップS5)
メイン制御プログラムP1は、入賞判定プログラムP9を作動させて、自動配牌された14個の手牌データが予め設定された上がり役を完成しているか否かを判定する。このステップS5の処理において、上がり役を完成していると判定された場合には、ステップS15に進む。一方、上がり役を完成していないと判定された場合には、メイン制御プログラムP1は捨て牌アシストの制御コマンドをサブ制御基板Kbに送信して、ステップS6に進む。
サブ制御基板Kbのメイン制御プログラムP21は、この捨て牌アシストの制御コマンドを受信すると、アシストプログラムP23の目標上がり役設定プログラムP23aを作動させて、RAM4bに記憶している現在の14個の手牌データについてその目標とする上がり役を設定する処理を行なう。
続いて、サブ制御基板Kbの捨て牌支援プログラムP23bは、目標上がり役設定プログラムP23aが設定した現在の手牌データの目標上がり役に対して、この現在の14個の手牌から捨て牌とすべき牌を判定する処理を行なう。
そして、この捨て牌とすべき牌が判定されると、その図柄コードを捨て牌アシストの制御コマンドと共に、第1の画像制御基板Kcに送信する。第1の画像制御基板Kcはこの捨て牌とすべき牌の図柄コードを受信すると、捨て牌表示プログラムP32c−2を作動させて、この図柄コードに対応する図柄を図6に示すように、捨て牌とすべき牌として表示装置10に表示する処理を行なう。
これにより、麻雀の知識に乏しい遊技者は、表示装置10に表示された捨て牌とすべき牌の図柄を見て、この図柄に対応する捨て牌用ボタンスイッチ19a、・・・のいずれかを押圧して捨て牌の操作を適切に行なうことが可能になる。
(ステップS6)
ステップS6においては、メイン制御プログラムP1の制御により、遊技者が捨て牌用ボタンスイッチ19a、19b、・・・、19m、自摸捨て牌用ボタンスイッチ20のいずれかをONしたか否かの入力待ち、すなわち、捨て牌の操作を行なうまで待ちの状態に設定する。
なお、遊技者の手牌が捨てれば聴牌の状態になると、遊技者は手牌から不要な牌を捨てる操作を行なう前に、リーチボタン21を操作してリーチをかけることができる。そして、リーチをかけると、次の自摸操作で自摸した牌が上がり役を完成しないときは、この自摸牌は捨て牌用ボタンスイッチ19a等を押圧しなくてもメイン制御プログラムP1により自動的に捨て牌の処理を行なうことが可能になる。
遊技者が捨て牌の操作を行なって、捨て牌用ボタンスイッチ19a等のいずれかから捨て牌信号が入力されると、メイン制御プログラムP1はその入力信号を解析して、遊技者が捨て牌とした図柄の図柄コードを判定する処理を行なう。次に、メイン制御プログラムP1は、RAM42aの手牌記憶領域に記憶している手牌データからこの捨て牌の図柄コードを削除する処理を行なう。
続いて、メイン制御プログラムP1は、この捨て牌とした図柄コード、13個になった手牌データを、サブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信する。第2の画像制御基板Kdは、この捨て牌の図柄コードと13個の手牌データを受信すると、ゲーム演出表示プログラムP42a−2は捨て牌の図柄コードに対応する図柄を捨て牌表示部33に、13個の手牌データに対応する図柄を手牌表示部34に表示する処理を行なう。
一方、サブ制御基板Kbは、メイン制御基板Kaから13個になった手牌データを受信すると、メイン制御プログラムP21の制御により目標上がり役設定プログラムP23aが作動して、この13個の手牌に対する目標上がり役を設定する処理を行なう。続いて、自摸牌支援プログラムP23cが作動して、この目標上がり役に対して、自摸すべき適切な牌の図柄を判定する処理を行なう。そして、自摸牌支援プログラムP23cが判定した自摸すべき牌の図柄コードは、メイン制御プログラムP21により第1の画像制御基板Kcに送信される。
第1の画像制御基板Kcは、サブ制御基板Kbから自摸すべき牌の図柄コードを受信すると、自摸牌表示プログラムP32c−1を作動させて、この図柄コードの図柄を自摸すべき牌として表示装置10に表示する処理を行なう。遊技者は、表示装置10に表示されたこの自摸すべき牌の図柄を見て、次の自摸操作で遊技球を入球すべき入球口を、事前に認識することができるようになる。図16は、表示装置10に自摸すべき牌の図柄を表示した例を示す。
(ステップS7)
ステップS7は、遊技者が自摸操作を行なうまでの待ちの状態、すなわち、メイン制御プログラムP1は、遊技者が遊技球発射レバー4から1個の遊技球を発射して、この遊技球が入球口13a等の何れかの入球口に入球し、入球センサからその入球信号が入力されるまで待ちの状態に設定する。
そして、遊技球が入球した入球口の入球センサから入球信号が入力されると、メイン制御プログラムP1は、上記した遊技球の入球信号を解析して遊技球が入球した入球口の牌の図柄コードを求める処理を行なう。そして、この図柄コードを、遊技者が自摸した牌の図柄コードとしてサブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信する。次に、メイン制御プログラムP1は、RAM42aの手牌記憶領域に記憶している13個の手牌データに、この遊技者が自摸操作した図柄コードを追加する処理を行なう。
なお、第2の画像制御基板Kdは、遊技者が自摸した牌の図柄コードを受信すると、ゲーム演出表示プログラムP42a−2は、この自摸した牌の図柄コードに対応する図柄を第2の表示装置16の自摸牌表示部35に表示する処理を行なう。
続いて、メイン制御プログラムP1は、遊技球残り個数カウントプログラムP1cを作動させて、RAM42aの記憶領域に記憶している遊技球の残り個数を1個減算する処理を行なうとともに、遊技球の残り個数を、サブ制御基板Kbを経由して第2の画像制御基板Kdに送信する。第2の画像制御基板Kdのゲーム演出表示プログラムP42a−2は、この遊技球の残り個数を受信すると、遊技球の残り遊技球個数表示部27にこの値を表示する。また、自摸回数カウントプログラムP1dを作動させて、RAM42aの記憶領域に設定している配牌後の自摸回数を「+1」する処理を行なう。
(ステップS8)
ステップS8においては、前記したステップS5と同様に、入賞判定プログラムP9により、14個になった手牌データが上がりを完成させたか否かを判定する処理を行なう。そして、上がり役を完成していると判定された場合には、ステップS15に進む。一方、上がり役を完成していないと判定された場合には、次のステップS9に進む。
(ステップS9)
メイン制御プログラムP1は、遊技者はさらに自摸操作を行なうことが可能か、すなわち、遊技球残り個数カウントプログラムP1cにより、RAM42aの記憶領域に記憶している遊技球の残り個数Aが1個以上残っているか否かを判定する処理を行なう。そして、この判定の結果、遊技球が1個以上残っている場合には、次のステップS10に進む。一方、発射可能な遊技球が0個の場合には、ステップS14に進んでゲームオーバ(ゲーム終了)に対する処理を行なう。
(ステップS10)
メイン制御プログラムP1は、RAM42aの記憶領域に記憶している遊技球の残り個数Aが、予め設定したN個以下であるか否かを判定する。そして、N個以下であると判定された場合には次のステップS11に進み、N個を越えた遊技球が残っている場合には、前記したステップS6に戻る。
この遊技球の残り個数Nの値は、前記したように、当該ゲームを途中終了させるか否を判定するための基準値であって、例えば、「3」に設定する。すなわち、本発明においては、遊技者がゲームを進行させて、自摸操作を行なうことができる回数となる遊技球の残り個数が、自摸操作を行なった後に予め設定した所定の個数N以下になると、この条件を満たす毎回の自摸操作後に、当該ゲームを途中終了させるか否を判定するようにしている。
このステップS10において、遊技者が毎回の自摸操作を行なった後の遊技球の残り個数が予め設定したN個以下になっているか否かを判定し、N個以下と判定されると、この自摸操作を行なった後の遊技球の残り個数Aに相当する自摸操作を行なっても上がる可能性がないと判定されると、当該ゲームを途中終了させる(後記するステップS11〜ステップS13の処理)。
(ステップS11)
メイン制御プログラムP1は、必要牌数算出プログラムP8を作動させて、RAM42aに記憶している現在の手牌データを、上がり役にするために必要とする必要牌の個数Bを算出する処理を行なう。必要牌数算出プログラムP8が現在の手牌データを、上がり役にするために必要とする必要牌の個数Bを求める方法は、前記した手順の通りであって、それぞれ、一般上がり役、国士無双および七対子の上がり役を完成させるための必要牌の個数b1、b2、b3を求める。そして、必要牌数算出プログラムP8は、これら必要牌の個数b1、b2、b3のうち、最も小さい値を必要牌の個数Bとする処理を行なう。
(ステップS12)
メイン制御プログラムP1はゲーム途中終了プログラムP1eを作動させて、上記したステップS10の処理で参照した遊技球の残り個数Aと、ステップS11の処理で算出した必要牌の個数Bとを対比し、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立するか否かを判定する処理を行なう。この判定処理の結果この条件が成立すると、残り遊技球の個数に相当する自摸操作を行なっても上がる可能性がないので、次のステップS13において当該ゲームを途中終了させる処理を行なう。一方、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)の条件が成立しない場合には、遊技者の現在の手牌データは上がる可能性があると判定できるので、ステップS6に戻ってゲームを続行する制御を行なう。なお、上記比較式において、遊技球の残り個数Aは、1以上の値を示す。
ステップS12において、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立すると、当該ゲームを途中終了させる理由は次の通りである。
遊技球の残り個数Aは、遊技者が自摸操作を行なうことができる回数を示す。また、必要牌の個数Bは、遊技者の現在の手牌データを上がりにするために必要とする牌の個数、すなわち、上がりを完成させるための最少の自摸操作回数を示す。従って、現在の手牌データについて(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立すると、この現在の手牌データは、以後の自摸操作を行なっても上がる可能性がないと判定できる。従って、遊技者の無駄な捨て牌操作および自摸操作を行なうことをなくして、当該ゲームを早く終了させるようにした方がより良いと考えられるからである。
(ステップS13)
メイン制御プログラムP1は、途中終了の処理として、途中終了の制御コマンドを、サブ制御基板Kbを経由して第1の画像制御基板Kcに送信し、さらに、ゲーム履歴データ記録プログラムP12を作動させて、今回のゲームの履歴データをRAM42aに記録する処理を行なう。そして、メイン制御プログラムP1は、所定の待ち時間を経た後、ステップS1に戻るように制御する。
第1の画像制御基板Kcは、途中終了の制御コマンドを受信すると、対戦相手上がり演出表示プログラムP32dにより、図13に示す対戦相手上がり演出画面Sを第1の表示装置10に所定時間表示する処理を行なう。
(ステップS14)
遊技者は規定個数の遊技球を発射する自摸操作を行なっても、上がり役を完成させることができなかったので、メイン制御プログラムP1は、当該ゲームをゲームオーバ(流局)として終了する処理を行なう。
このゲームオーバの処理としては、ゲーム履歴データ記録プログラムP12により、遊技者が今回実施したゲームの履歴データを、RAM42aの履歴データ記憶領域に追加して記録する処理と、履歴データを更新する処理を行なう。このRAM42aに記憶するゲーム結果の履歴データは、前記したゲーム履歴データ記録プログラムP12の処理内容で説明したデータ項目である。
さらに、ゲームオーバの処理として、ゲーム終了の制御コマンドを、サブ制御基板Kbを経由して第1、第2の画像制御基板Kc、Kdに送信する処理を行なう。第1、第2の画像制御基板Kc、Kdは、このゲーム終了の制御コマンドを受信すると、第1、第2の表示装置10、16に「ゲームオーバ」等の表示を行なうようにする。
(ステップS15)
メイン制御プログラムP1は入賞判定プログラムP9を作動させて、まず、遊技者が上がりを完成させた手牌データについて、如何なる上がり役で上がったかを判定する処理を行なう。そして、その判定した上がり役のコードをRAM42aに記憶する。
続いて、メイン制御プログラムP1は、遊技者が上がり役を完成させた上がり役のコードが、当該ゲームの開始時に特別遊技役抽選プログラムP5が決定した特別遊技役であるビックゲーム役、またはチャンスゲーム役の対象となる上がり役のコードに一致するか否かを判定する処理を行なう。この判定の結果、ビッグゲーム役の権利を獲得できる上がり役の場合には、RAM42aに設定した特別遊技フラグに、例えば、「1」を記憶し、チャンスゲーム役の権利を獲得できる上がり役の場合には「2」を記憶する。この処理は、次回のゲーム進行の制御をビッグゲーム役またはチャンスゲーム役のモードで進行させるための前処理である。
続いて、入賞判定プログラムP9は、上記により判定した上がり役について、遊技者が入賞に伴って獲得できるメダルの枚数(M1)を求め、RAM42aに記憶する処理を行なう。このメダルの枚数(M1)は、この判定した上がり役のコードについて、予めROM41aに記憶している上がり役別入賞メダル獲得枚数テーブル(図10参照)を参照することにより求めることができる。
さらに、メイン制御プログラムP1は、加算メダル枚数算出プログラムP13を作動させ、そのサブプログラムであるドラ牌による得点増加プログラムP13aと風牌による得点増加プログラムP13bにより、上記入賞に伴って獲得できるメダルの枚数(M1)の他に、さらに加算するメダル枚数(M2)を求める。そして、加算メダル枚数算出プログラムP13は、遊技者が上がり役を完成させたことにより獲得できる合計メダル枚数を(M1+M2)として求め、この値をRAM42aに記憶する。
なお、ステップS15においては、さらに、次の処理を行なうようにする。上がり完成の制御コマンドとともに、上がり役のコード、獲得メダル枚数等のデータを第1、第2の画像制御基板Kc、Kbに送信する。この制御コマンドを受信すると、第1の画像制御基板Kcは、ゲーム演出表示プログラムP32a−2により、表示装置10に上がり役完成の演出表示を、同様に、第2の画像制御基板Kdはゲーム演出表示プログラムP42a−2により、表示装置16に上がり役完成の演出表示を所定の時間(数秒)行なう。
また、遊技者が特別遊技役を獲得できる上がり役を完成した場合には、その制御コマンドを、第1の画像制御基板Kcに送信する。この制御コマンドを受信すると、第1の画像制御基板Kcは、権利獲得演出表示プログラムP32b−1により、表示装置10に特別遊技役獲得の演出表示を行なうようにする。
(ステップS16)
メイン制御プログラムP1は、メダル払出制御プログラムP10を作動させて、遊技者が獲得した(M1+M2)枚のメダルを払い出す処理を行なう。なお、1ゲームについて遊技者が獲得できるメダル枚数は、予め設定した枚数、例えば、30枚を越えない枚数になるように制御される。
(ステップS17)
メイン制御プログラムP1は、ゲーム終了の処理を行なう。このゲーム終了の処理としては、ゲーム履歴データ記録プログラムP12を作動させて、遊技者が今回実施して上がり役を完成させたことに関するゲームの履歴データを、RAM42aの履歴データ記憶領域に追加、更新して記録する処理を行なう。続いて、ステップS1に戻るように制御する。
メイン制御基板Kaに搭載されているメイン制御プログラムP1は、上記したステップの処理を実行することにより1ゲームのゲームの進行を制御する。
なお、上記ステップS15の処理において、遊技者が特別遊技役の権利を獲得できる上がり役を完成させたと判定した場合には、遊技者は次のゲームの実施を遊技者にとって有利な自摸操作によりゲームを行なうことができる。図15には、この特別遊技役の権利を獲得したゲームの動作制御については記載していないが、例えば、ステップS4の次に、RAM42aに設定した特別遊技フラグの記憶内容を判定し、この特別遊技フラグに「1」が記憶されているとビッグゲームの権利を獲得できたゲームの進行制御を行ない、同じく「2」が記憶されているとチャンスゲームの権利を獲得できたゲームの進行制御を行なうようにする。
上記した本発明の実施形態では、遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になった前記自摸操作が行なわれたときに、遊技球残り個数カウント手段がカウントした遊技球の残り個数Aと前記必要牌数算出手段が求めた必要牌の個数Bについて、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立すると、当該ゲームを途中終了させる例について説明したが、本発明においては、このゲーム途中終了の手段を実行させるか否かを、各ゲームの開始時に押しボタン操作により遊技者に選択させる手段を採用してもよい。
本発明の雀球遊技機において、その前面部の構成例を示す正面図である。 図1に示す雀球遊技機において、遊技盤の構成例を示す正面図である。 図1に示す雀球遊技機において、遊技盤の下部に設置されている入球口とその牌の図柄の配設例を示す図である。 図1に示す雀球遊技機において、操作パネルの構成例を説明するための正面図である。 図1に示す雀球遊技機において、第2の表示装置に表示する画面例を説明するための図である。 図2に示す遊技盤に設置されている第1の表示装置に、捨て牌とすべき牌の図柄を遊技者にアシスト表示した画面例を説明するための図である。 本発明の雀球遊技機の動作を制御する制御基板の構成を説明するための図である。 図7に示すメイン制御基板に搭載されているプログラムの構成例を示す図である。 本発明の雀球遊技機に用いられる麻雀牌の図柄と、この図柄に設定されている図柄コードとの関係を示す牌の図柄コードテーブルの構成例を説明するための図である。 本発明の雀球遊技機に設定されているデータテーブルであって、上がり役の名称とそのコード、およびこの上がり役を完成させたときに遊技者が獲得できるメダル枚数を示す上がり役別入賞メダル枚数テーブルの構成例を説明するための図である。 図7に示すサブ制御基板に搭載されているプログラムの構成例を説明するための図である。 図7に示す第1の画像制御基板に搭載されているプログラムの構成例を説明するための図である。 対戦相手上がり演出画面の表示例を示す図である。 図7に示す第2の画像制御基板に搭載されているプログラムの構成例を説明するための図である。 本発明の雀球遊技機において、ゲーム進行の制御の流れを説明するためのフローチャートである。 図2に示す第1の表示装置に、自摸すべき牌の図柄を遊技者にアシスト表示した画面例を説明するための図である。
符号の説明
1 :雀球遊技機
2 :遊技盤
3 :操作パネル
10 :第1の表示装置
11 :アタッカー
13a、13b、13c、・・・:入球口
16 :第2の表示装置
18 :遊技開始ボタン
19a、19b、19c、・・・:捨て牌用ボタンスイッチ
20 :自摸牌の捨て牌用ボタンスイッチ
21 :リーチボタン
P1c:遊技球残り個数カウントプログラム
P1e:ゲーム途中終了プログラム
P8 :必要牌数算出プログラム
P32d:対戦相手上がり演出表示プログラム
S :対戦相手上がり演出画面

Claims (5)

  1. 予め設定された規定個数の遊技球を遊技盤に順次発射して入球した入球口に対応する牌の図柄を自摸操作による自摸牌としてその図柄コードを記憶装置の手牌データの記憶領域に記憶する自摸操作手段と、
    前記手牌データから不要な牌の図柄を捨てるための捨て牌操作手段と、
    ゲーム進行の演出を表示するための表示手段とを少なくとも備え、
    前記手牌データを構成する図柄コードが予め設定された上がり役の組合せになると、遊技者は前記上がり役ごとに設定された入賞に伴う枚数のメダルを獲得できる雀球遊技機において、
    前記自摸操作により減少する前記遊技球の残り個数Aをカウントして前記記憶装置に記憶する遊技球残り個数カウント手段と、
    前記自摸操作を行なった後の前記手牌データを、前記上がり役の組合せにするために必要とする必要牌の個数Bを求める必要牌数算出手段と、
    前記自摸操作により前記遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になった前記自摸操作が行なわれたときに、前記遊技球残り個数カウント手段がカウントした前記遊技球の残り個数Aと前記必要牌数算出手段が求めた前記必要牌の個数Bについて、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立すると、当該ゲームを途中終了させるゲーム途中終了手段を備えていることを特徴とする雀球遊技機。
  2. 前記雀球遊技機は、前記表示手段に仮想の対戦相手の上がりを演出表示する対戦相手上がり演出手段を備え、
    前記ゲーム途中終了手段は当該ゲームを途中終了させるときに、前記対戦相手上がり演出手段を作動させるようになされていることを特徴とする請求項1に記載の雀球遊技機。
  3. 予め設定された規定個数の遊技球を遊技盤に順次発射して入球した入球口に対応する牌の図柄を自摸操作による自摸牌としてその図柄コードを記憶装置の手牌データの記憶領域に記憶する自摸操作手段と、
    前記手牌データから不要な牌の図柄を捨てるための捨て牌操作手段と、
    ゲーム進行の演出を表示するための表示手段とを少なくとも備え、
    前記手牌データを構成する図柄コードが予め設定された上がり役の組合せになると、遊技者は前記上がり役ごとに設定された入賞に伴う枚数のメダルを獲得できる雀球遊技機の動作を制御する動作制御プログラムにおいて、
    前記自摸操作により減少する前記遊技球の残り個数Aをカウントして前記記憶装置に記憶する遊技球残り個数カウントプログラムと、
    前記自摸操作を行なった後の前記手牌データを、前記上がり役の組合せにするために必要とする必要牌の個数Bを求める必要牌数算出プログラムと、
    前記自摸操作により前記遊技球の残り個数Aが予め設定したN個以下になった前記自摸操作が行なわれたときに、前記遊技球残り個数カウントプログラムがカウントした前記遊技球の残り個数Aと前記必要牌数算出プログラムが求めた前記必要牌の個数Bとを比較し、(遊技球の残り個数A)<(必要牌の個数B)が成立すると、当該ゲームを途中終了させるゲーム途中終了プログラムを備えていることを特徴とする雀球遊技機の動作制御プログラム。
  4. 前記動作制御プログラムは、
    仮想の対戦相手の上がりを演出表示するための対戦相手上がり演出プログラムを備え、
    前記ゲーム途中終了プログラムは当該ゲームを途中終了させるときに、前記対戦相手上がり演出プログラムを作動させるステップを備えていることを特徴とする請求項3に記載の雀球遊技機の動作制御プログラム。
  5. 請求項3〜請求項4のいずれかに記載された動作制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。




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