JP2007194604A - レーザ照射装置及びレーザ照射方法 - Google Patents

レーザ照射装置及びレーザ照射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザビームの所望の照射位置の温度変化に伴うずれを補正して精度良くレーザビームを照射するレーザ照射装置及びレーザ照射方法を提供する。
【解決手段】レーザビームを射出するレーザ発振器と、被照射体が設けられたXYステージと、前記レーザビームを前記被照射体の表面において線状ビームに形成する光学系と、前記被照射体の表面に光を照射する照明と、前記被照射体表面での前記光の反射光を撮像するカメラとを有し、前記カメラで撮像した前記反射光から検出された前記線状ビームの照射位置のずれを補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、線状ビームを被照射体に照射するレーザ照射装置、及びレーザ照射方法に関するものである。
近年、基板上に薄膜トランジスタ(以下TFTと記す)を製造する技術が大幅に進歩し、アクティブマトリクス型表示装置への応用開発が進められている。特に、多結晶半導体膜を用いたTFTは、従来の非単結晶半導体膜を用いたTFTよりも電界効果移動度(モビリティともいう)が高いので、高速動作が可能である。そのため、従来基板の外に設けられた駆動回路で行っていた画素の制御を、画素と同一の基板上に形成した駆動回路で行うことが試みられている。
ところで半導体装置に用いる基板は、コストの面から石英基板よりも、ガラス基板が有望視されている。ガラス基板は耐熱性に劣り、熱変形しやすいため、ガラス基板上に多結晶半導体膜を用いたTFTを形成する場合には、ガラス基板の熱変形を避けるために、半導体膜の結晶化にレーザアニールが用いられる。
レーザアニールの特徴は輻射加熱あるいは伝導加熱を利用するアニール法と比較して処理時間を大幅に短縮できることや、半導体基板又は半導体膜を選択的、局所的に加熱して、基板に殆ど熱的損傷を与えないことなどがあげられている。
なお、ここでいうレーザアニール法とは、半導体基板又は半導体膜に形成された損傷層やアモルファス層を結晶化する技術や、基板上に形成された非晶質半導体膜を結晶化させる技術を指している。また、半導体基板又は半導体膜の平坦化や表面改質に適用される技術も含んでいる。
ここで、半導体基板上にレーザビームの照射する位置を正確に決定するにあたって、照射面に基準となるマーカーを設け、該マーカーを基にCCDカメラやパーソナルコンピュータ等を含む画像処理手段を用いて照射位置制御を行う手法が用いられている(例えば特許文献1)。
特開2003−224084号公報
しかしながら、特許文献1に示す手法を用いて照射面上に設けたマーカーを基準としてレーザ照射を開始する位置を一度決定しても、レーザビームの照射位置が所望の位置からずれてしまうという問題がある。
この要因として第一に、ステージやガラス基板、スケール等は、温度によって膨張・収縮が生じるため、周辺環境の温度が変化した場合、絶対的な位置に差が生じるためである。ガラス基板が大型化するに伴い、ステージの位置決めに用いるスケールの長さも延長されるため、この影響は大きくなり、無視できないものとなる。
第二に、ステージ等の移動装置を用いた場合、その移動量が絶対的な精度を持っていないためであり、また十分な精度があったとしてもマーカーを形成するステッパー等の他の装置との間に絶対位置の差が生じるためである。
第三に、レーザ発振器において周辺環境の温度や冷却水の温度変化により、内部光学系や筐体が熱膨張や収縮することで、射出角度や位置のズレが生じるためである。
レーザビームの照射位置が所望の位置からずれることによって、結晶化されるはずの領域が非晶質のままであったり、レーザビームが複数回照射されてしまう領域ができたり、大粒径結晶領域の両端の凹凸が存在する箇所にTFTが作製されてしまったりする。このようにして形成された半導体膜を用いてTFTを作製しても、その電気特性のバラツキは大きく、信頼性が低くなってしまう。
本発明は上記問題を鑑み、温度変化に伴うレーザビームの所望の照射位置からのずれを補正して精度良くレーザビームを照射するレーザ照射装置及びレーザ照射方法を提供することを課題とする。また、レーザビームの所望の照射位置からのずれを補正する方法を用いて信頼性の高いTFTを作製する方法を提供することを課題とする。
本発明のレーザ照射装置は、レーザビームが照射された領域をカメラで読み取り、レーザビームの所望の照射位置からのずれを補正することを特徴とする。また、基板上に設けられたマーカ間の距離を読み取り、あらかじめ決められたマーカ間の距離との差を検出して、そのずれを補正することを特徴とする。
本発明のレーザ照射装置は、レーザビームを射出するレーザ発振器と、XYステージと、前記XYステージ上に設けられる被照射体の表面において前記レーザビームを線状ビームに形成する光学系と、前記被照射体の表面に光を照射する照明と、前記被照射体表面での前記光の反射光を検出するカメラとを有し、前記反射光から前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とする。
本発明のレーザ照射装置は、レーザビームを射出するレーザ発振器と、XYステージと、前記XYステージに設けられる少なくとも2つのアライメントマーカーが形成された被照射体の表面において前記レーザビームを線状ビームに形成する光学系と、前記2つのアライメントマーカーを撮像するカメラと、前記カメラで撮像した画像から前記2つのアライメントマーカー間の距離を検出する画像処理装置とを有し、前記2つのアライメントマーカー間の距離とあらかじめ決められた前記2つのアライメントマーカー間の距離の差を補正して前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とする。
本発明のレーザ照射装置は、レーザビームを射出するレーザ発振器と、XYステージと、前記XYステージに設けられる少なくとも2つのアライメントマーカーが形成された被照射体の表面において前記レーザビームを線状ビームに形成する光学系と、前記被照射体の表面に光を照射する照明と、前記2つのアライメントマーカー及び前記被照射体表面での前記光の反射光を撮像するカメラと、前記カメラで撮像した画像から前記2つのアライメントマーカー間の距離を検出する画像処理装置とを有し、前記2つのアライメントマーカー間の距離とあらかじめ決められた前記2つのアライメントマーカー間の距離の差を補正し、前記カメラで撮像した前記反射光から検出された前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とする。
本発明のレーザ照射装置は、前記被照射体はガラス基板上に形成された半導体膜であることを特徴とする。
本発明のレーザ照射装置は、前記レーザ発振器として、YAGレーザ、YVOレーザ、GdVOレーザ、YLFレーザ又はArレーザを用いることを特徴とする。
本発明のレーザ照射方法は、被照射体表面に線状ビームを照射し、前記被照射体表面に照射された光の反射光をカメラで検出し、前記カメラで検出した前記反射光から検出された前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とする。
本発明のレーザ照射方法は、少なくとも2つのアライメントマーカーが設けられた被照射体表面をカメラで撮像し、前記カメラで撮像した画像から前記2つのアライメントマーカー間の距離を検出し、前記2つのアライメントマーカー間の距離とあらかじめ決められた前記2つのアライメントマーカー間の距離の差を補正して前記被照射体表面に照射される線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とする。
本発明のレーザ照射方法は、少なくとも2つのアライメントマーカーが設けられた被照射体表面をカメラで撮像し、前記カメラで撮像した画像から前記2つのアライメントマーカー間の距離を検出し、前記2つのアライメントマーカー間の距離とあらかじめ決められた前記2つのアライメントマーカー間の距離の差を補正して前記被照射体表面に照射される線状ビームの照射位置のずれを補正し、前記被照射体表面に線状ビームを照射し、前記被照射体表面に照射された光の反射光をカメラで検出し、前記カメラで検出した前記反射光から検出された前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とする。
レーザビームの照射が悪影響を与えない領域にレーザビームを照射してレーザアニールされた領域、又は線状ビームの走査方向と交わる方向に複数設けられたマーカーをカメラ等の位置検出手段により検出し、レーザビームの照射位置を補正することで、温度変化による熱膨張または収縮によるレーザビームの照射位置のずれを少なくし、被照射面上において高精度にレーザビームを照射することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いながら説明する。但し、本発明は以下の形態に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、レーザービーム照射後に、レーザアニールされた領域を観測することにより、レーザビームの所望の位置からのずれを補正する方法を図1〜図3を用いて説明する。ここでは、マーカーを有する半導体膜が成膜されたガラス基板を、XYステージに設置して、その半導体膜を線状ビームによりレーザアニールする例を示す。なお、線状ビームとは、被照射面における形状が線状であるレーザビームのことである。ここでいう「線状」とは、厳密な意味で「線」を意味しているのではなく、アスペクト比が大きい矩形(例えば、アスペクト比が10以上(好ましくは100以上))を意味する。なお、線状とするのは、被照射体に対して十分なアニールを行うためのエネルギー密度を確保するためであり、矩形状や楕円状であっても被照射体に対して十分なアニールを行うことができればよい。
図1は本実施の形態の構成を示す模式図である。図1において、レーザ発振器100から射出されたレーザビーム101は光学系103を通ってガラス基板104表面に照射される。そして、ガラス基板104表面に照明105によって光が照射され、その反射光がカメラ106に入射される。カメラ106はレーザビーム101の照射後の領域およびその近傍のパターンを画像信号に変換し、変換された画像信号が画像処理装置107に送られ、画像処理装置107において処理された画像信号がモニター108に送られる。操作者はモニター108を通してレーザビームの照射後の領域とその近傍のパターンを観測することができる。なお、本実施の形態において、ガラス基板104が設置されたXYステージ109は駆動装置110によって走査され、駆動装置110、画像処理装置107、及び照明105はコントローラ111によって制御される。また、カメラ106は固定されており、XYステージ109を駆動することで観測位置を変えることができる。レーザ発振器100とガラス基板104との光路間に配置された光学系103は、レーザ発振器100から射出したレーザビーム101をガラス基板104表面で線状ビームとなるように成形するためのものである。なお、カメラ106として例えばCCDカメラを用いることができる。
次に、図2を用いてレーザ照射位置のずれを制御する方法を説明する。まず、マーカー201、202を有する半導体膜203が形成されたガラス基板104を用意する。なお、マーカーの個数は特に限定されず、レーザの照射位置を確定できればいくつ設けてもよい。
続いて、XYステージ109上にガラス基板104を設置する。このとき、2つのマーカー201、202を結ぶ直線と、線状ビーム204の長軸方向と、XYステージ109のY軸が平行になるように配置することが好ましい。次に、XYステージ109を移動させることによりマーカー201の位置をカメラ106で検出後、前記マーカー201が検出された位置からガラス基板104をY方向に移動させ、カメラ106によりマーカー202を検出する。これによりレーザの照射位置を確定する。なお、上述では、線状ビーム204の長軸方向とXYステージ109のY軸を平行に配置したが、そのX軸と平行に配置してもかまわない。このときは、Y軸をX軸に、Y軸方向をX軸方向に置き換えて考える。
次に、線状ビーム204を半導体膜203に照射しながらXYステージ109をX軸方向に動作させ、半導体膜203をレーザアニールする。このとき、線状ビーム204の長軸方向はY軸方向と平行になるようにする。その後、レーザアニールされた領域をカメラ106で検出する。図2において領域211は線状ビーム204が照射された領域を示している。
その後、再びXYステージ109をX軸方向に動作させ、カメラ106によりマーカーを検出する。続いて、XYステージ109をY軸方向に動作させ、レーザアニールされた領域、つまり大粒径結晶領域をカメラ106により検出する。カメラ106がマーカーを検出してから大粒径結晶領域を検出するまでにXYステージがY軸方向に動作した距離をaとする。
ここで、ガラス基板104上における線状ビーム204の照射位置とカメラ106の視野位置とを考えると、線状ビーム204の照射位置のY座標とカメラ106のY座標が等しいことが好ましい。なぜなら、カメラ106の位置を基準に線状ビームのガラス基板上の照射位置が決められるため、それらの相対位置が離れていればいるほど、誤差が大きくなるためである。しかしながら、実際は、カメラ106のY座標を所望の照射位置(ここではマーカー201の位置)にあわせたときに、線状ビーム204をマーカー201の位置に照射することは困難である。よって、線状ビーム204の実際の照射位置のY座標は、カメラ106及びマーカー201のY座標とずれた位置になってしまう。つまり、線状ビーム204は、マーカー201からY軸方向に距離aだけずれた位置に照射される(図2)。ここで、距離aはXYステージ109のエンコーダにより測定した値とする。ここで、設計上では距離a=0となるべきであるが、実際は周囲の環境変化などにより距離aは0以外の値になってしまう場合が多い。そこで、基板をY軸方向に距離aだけ戻すことによりレーザビームを所望の照射位置に照射することが可能となる。
ここで、レーザアニールされた領域をカメラ106で検出する方法を説明する。半導体膜上に線状ビーム204を照射してレーザアニールされた領域は、半導体膜203表面の状態がレーザアニールされていない領域とは異なる。そのため、この領域を簡便に検出するには、半導体膜203表面に斜めから投光し、その散乱光の量をCCDカメラ等で検出すればよい。レーザアニールされた領域とされていない領域では、散乱光の量が異なるため、レーザビームが照射された領域と未照射の領域を判別することができる。
例えば、図3(A)に示すように、照明105を半導体膜203に斜めから投光し、カメラ106にガラス基板104表面あるいは内部からの正反射光が入らない角度に調整する。レーザビームの照射領域は未照射領域に比べて表面の凹凸が大きいため、散乱光の強度が高く、これにより照射領域を検出することができる。また、図3(B)に示すように、レーザビームの照射領域301と未照射領域302の境界を高倍率カメラにて検出することにより、より高精度に距離aを測定することができる。
本実施の形態において、レーザビームを照射してレーザアニールされた領域をカメラ等の位置検出手段により検出し、レーザビームを照射する位置を補正することで、温度変化による熱膨張または収縮によるレーザビームの照射位置のずれを少なくし、半導体膜上において高精度にレーザビームを照射することができる。また、TFTを作製する場合、TFTを形成しない領域をレーザアニールしてカメラ等により位置を検出するため、TFTの特性に影響を与えることがない。さらに、半導体膜の所望の位置に正確にレーザを照射することができるため、所望の位置を均一にレーザアニールすることができ、特性のよいTFTを効率よく作製することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態において、複数のマーカーの相対位置を検出して、レーザ照射位置の所望の照射位置からのずれを補正する方法を説明する。なお、図4において図1〜図3と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。図4は、XYステージ及びXYステージ上に設けられた試料の一部を示す図である。
まず、互いに距離L離れた2つのマーカー401、403が形成された半導体膜203が表面に形成されたガラス基板104を用意する(図4)。ここで、本来ならガラス基板104上においてマーカー403はマーカー401から距離Lだけ離れた位置(図4のマーカー402の位置)に形成されているはずであるが、周囲の環境変化により距離Lとは異なる距離Nだけ離れた位置にマーカー403が形成される。
次に、XYステージ109上にガラス基板104を設置する。このとき、2つのマーカー401、403を結ぶ直線と、線状ビームの長軸方向と、XYステージ109のY軸方向が平行になるように配置する。XYステージ109を移動させることによりマーカー401の位置をカメラ106で検出し、前記マーカー401が検出された位置からXYステージ109をY方向に移動させ、カメラ106によりマーカー403を検出する。このとき、本来ならXYステージ109がY方向に移動した距離、つまりマーカー401とマーカー403の距離は設計上で決められたマーカー401、402間の距離Lと一致するはずであるが、周辺環境の変化のために、マーカー401、403間の距離は、設計上の距離Lとは異なった値となる。このXYステージ109が移動した距離をNとする。なお、この距離Nは、XYステージ109に取り付けられたエンコーダなどの測長器で測定された値である。この測長器にガラス基板104とほぼ同等の熱膨張率をもつスケールを持たせると、ガラス基板104とスケールが周囲の温度に同調して同様のサイズ変化をするため、周囲の温度変化によらず、精度の高い測長が可能となる。
XYステージ109の測長器において、距離Nを距離Lとみなし、XYステージ109の座標を張り替えることにより、より正確な位置にレーザアニールを行うことができるようになる。ここでは、Y軸方向の位置決め精度をより高くする例を示したが、これは本発明のレーザアニール方法が、線状ビームの長軸方向において、より高い精度を求めるからである。なお、上述の例では、線状ビームの長軸方向とXYステージのY軸を平行に配置したが、そのX軸と平行に配置してもかまわない。このときは、Y軸をX軸に、Y方向をX方向に置き換えて考える。
この後、実施の形態1に示すように、レーザビーム照射後に、レーザアニールされた領域を観測することにより、レーザビームの所望の位置からのずれを補正してもよい。この場合、実施の形態1の図2と同様に線状ビーム204は、カメラ106からY軸方向に距離aだけずれた位置に照射される。本実施の形態の場合、距離Nを距離Lとみなし、XYステージ109の座標を張り替えているため、距離aを張り替えた座標に換算して用いる。それによりレーザビームが所望の照射位置に照射される。
なお、レーザビームの照射位置のずれ量は0となるようにレーザビームの照射位置を補正することが好ましいが、大きさが数mm角以下、大きくても数10mm角の半導体装置を作製する際は、30μm以下、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下の範囲内に収まるように補正すれば半導体装置の特性への影響が少ない。また、装置配置の都合上、レーザビームの照射位置のずれ量を0とできない場合は、あらかじめ装置にレーザビームの照射位置のずれ量を記憶させ、補正値として用いてもよい。この場合も、記憶されたずれ量の誤差は前述の範囲に抑える必要がある。実施の形態1と実施の形態2を組み合わせて用いることにより、レーザの照射位置のずれをより精度よく補正することが可能となる。
本実施の形態では、あらかじめ決められたマーカー間の距離と実際に測定したマーカー間の距離の差を補正することで、ステージとガラス基板の間で生じる熱膨張によるレーザ照射位置のずれ、及び、マーカーを形成する前工程の装置とのスケールの差を補正することが可能となる。よって、温度変化による熱膨張または収縮によるレーザビームの照射位置のずれを少なくし、半導体膜上において高精度にレーザビームを照射することができる。また、TFTを作製する場合、TFTを形成しない領域をレーザアニールしてカメラ等により位置を検出するため、TFTの特性に影響を与えることがない。さらに、半導体膜の所望の位置に正確にレーザを照射することができるため、所望の位置を均一にレーザアニールすることができ、特性のよいTFTを効率よく作製することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、半導体膜を結晶化する工程について説明する。なお、図5において図1〜図4と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。図5に、本実施の形態におけるレーザ照射装置の一部を示す。
本実施の形態においては、図5に示すレーザ発振器100は、出力20W、波長532nm、ビーム径2mm、ビームの横モードがTEM00のCWレーザ発振器を用いる。
レーザ発振器100から射出したレーザビームは、スリット502によってレーザビームのエネルギー密度の弱い部分を遮断され、ミラー503によってガラス基板104上に成膜された半導体膜203に対して垂直方向に偏向される。
前記偏向されたレーザビームは、一方向にのみ作用するシリンドリカルレンズ504によって、スリット502の像を照射面である半導体膜203上に投影される。このときレーザビームの照射面に対する入射角度は垂直とする。
さらに、レーザビームはシリンドリカルレンズ504とは作用する方向が90度異なるシリンドリカルレンズ505によって集光され、半導体膜203に照射される。つまり、シリンドリカルレンズ504は照射面における線状ビーム204の長軸方向にのみ作用し、シリンドリカルレンズ505は短軸方向にのみ作用することになる。
本発明では、結晶性不良領域を減少させ、さらにTFTの形成領域に結晶性不良領域が形成されるのを防ぐため、光路中に単スリットを設けた光学系を用いた。しかし、スリットを用いると光の回折が生じ半導体膜に回折の影響により縞模様が現れる。縞模様の発生を防ぐために、本発明では、シリンドリカルレンズ504とスリット502及び照射面となる半導体膜203との間の位置関係を以下の式1、式2に従うものとする。
M1=f(s+D)/D・・・(式1)
M2=f(s+D)/s・・・(式2)
式1、式2において、sはスリットの幅、Dは線状ビームの長軸方向の長さ、fはシリンドリカルレンズの焦点距離、M1はスリット502とシリンドリカルレンズ504の間隔、M2はシリンドリカルレンズ504と照射面となる半導体膜203との間隔である。
これにより、スリットの像がシリンドリカルレンズによって照射面に投影される。スリットの位置では、レーザビームに回折が生じていないため、この位置では回折による縞は発生しない。したがって、スリットの像を投影される照射面においても、縞は発生しない。
本実施の形態において、シリンドリカルレンズ504の焦点距離150mm、スリットの幅0.5mm、照射面となる半導体膜203上に整形する線状ビームの長軸方向の長さ0.5mmとすると、それらに基づいて式1及び式2を満たすために必要なスリット502とシリンドリカルレンズ504の光路上の間隔(M1)及びシリンドリカルレンズ504と半導体膜203の光路上の間隔(M2)を求めると以下の式3及び式4のように値が求められる。
M1=f(s+D)/D=150×(0.5+0.5)/0.5=300mm・・・(式3)
M2=f(s+D)/s=150×(0.5+0.5)/0.5=300mm・・・(式4)
本実施の形態では式3及び式4で求めた位置関係を満たすようにこれらを配置し、レーザビームを半導体膜上に照射したところ、回折による縞は伝達されなくなり、レーザビームが均一に照射され大粒径結晶領域の幅が0.5mmで、結晶性不良領域がほとんど形成されることなく大粒径結晶がむら無く均一に形成できる。
上記のような光学系を用いて線状に成形された線状ビームを、X軸ステージ509及びY軸ステージ510上に設置されたガラス基板104上に成膜された半導体膜203に照射しながら、400mm/secの速度で走査移動させることによりガラス基板全面に大粒径結晶を作製できる。
次に、レーザを照射する位置のずれを補正する方法について説明する。ガラス基板上に成膜された半導体膜203には、図5、6で示すようにあらかじめ複数のマーカー512a〜512cが設けられている。なお、図6は図5を上から見た図である。
まず、X軸ステージ509、Y軸ステージ510、θステージ508を用いて、ステージとは別に固定されたCCDカメラ106で半導体膜203上のマーカー512a、512bをそれぞれ検出する。
ここで、マーカーの検出精度を高めるために、用いるCCDカメラのレンズは高倍率の方が好ましい。しかし、ガラス基板をステージ上に置く精度の悪化などにより、マーカーの位置精度が悪化した場合には、CCDカメラでマーカーを検出できる有効範囲を高めるために、ズーム可能なCCDカメラを用いても良いし、粗調整用の低倍率レンズ及び微調整用の高倍率レンズを備えたCCDカメラを用いても良い。
マーカー512a、512bは、TFTのチャネル方向と平行になるように配置されており、マーカー512a、512bを検出し、θステージ508を用いて回転方向の角度調整を行うことで、TFTのチャネル方向と線状ビーム204の走査方向を平行にすることができる。
前述したθステージによる角度調整を怠ると、TFTの形成位置に結晶性不良領域が形成される可能性があり、歩留まり低下の原因となる。
θステージ508の角度を調整した後、X軸ステージ509、Y軸ステージ510を用いて、CCDカメラ106でマーカー512a、512cをそれぞれ検出する。
マーカー512a、512cは所望の距離だけ離れているはずであるが、実際にカメラ106によってマーカーの位置を検出して求めた2つのマーカーの間隔は、所望の距離から少しだけずれている。このずれを検出して、X軸ステージおよびY軸ステージの絶対位置の補正を行う。
線状ビーム204の位置のずれを補正した後、XステージおよびYステージの走査を繰り返すことで、正確にTFTを作製する領域に大粒径結晶を形成することが可能となる。
本実施の形態において、半導体膜の所望の位置に精度よくレーザビームを照射することができ、所望の位置を均一にレーザアニールすることが可能である。よって、品質が良好でばらつきのない半導体装置を効率良く作製することができ、コストの低減に有効である。このような手法で大粒径結晶を形成した半導体膜を用いてTFTを作製することができ、高速デバイスを作製することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態においては、薄膜トランジスタ(TFT)を作製する工程について説明する。なお、本実施の形態ではトップゲート型(順スタガ型)TFTの作製方法を記載しているが、トップゲート型TFTに限らず、ボトムゲート型(逆スタガ型)TFTなどでも同様に本発明を用いることができる。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせて用いることができる。
図7は、図1のXYステージ109を示したものである。XYステージ109は、吸着機能を有し、X軸方向又はY軸方向に沿って移動することができる。まず、図7に示すように、吸着機能を持ったXYステージ109上に、絶縁表面を有する絶縁基板700、下地膜701、非晶質半導体膜702を順次形成したものを設置する。絶縁基板700には、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板、ステンレス基板等を用いることができる。また、PET、PES、PENに代表されるプラスチックや、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板は、一般的に他の基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることができる。
下地膜701は、絶縁基板700中に含まれるNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が、半導体膜中に拡散し、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。そのため、アルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜中への拡散を抑えることができる酸化珪素や、窒化珪素、窒素を含む酸化珪素、酸素を含む窒化珪素などの絶縁膜を用いて形成する。例えば、プラズマCVD法を用いて窒化酸化珪素膜を10〜400nmの膜厚になるように成膜する。ガラス基板又はプラスチック基板のようにアルカリ金属やアルカリ土類金属が多少なりとも含まれている基板を用いる場合、不純物の拡散を防ぐという観点から下地膜を設けることは有効であるが、石英基板など不純物の拡散がたいして問題とならない場合には必ずしも設ける必要はない。
下地膜701上に、膜厚25〜100nm(好ましくは30〜60nm)程度の非晶質半導体膜702が形成されている。非晶質半導体膜としては、珪素やゲルマニウムを含む珪素を用いることができる。ゲルマニウムを含む珪素を用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。
図8は、図7の上面図である。非晶質半導体膜702上には、複数のアライメントマーカー801〜803が形成されている。ここで、実施の形態1及び実施の形態2に示す方法を用いて、線状ビーム204の所望の照射位置からのずれを補正する。図7及び図8において、矢印に沿って線状ビーム204が照射されている。
図9は、図8のMとNを結ぶ破線における断面図である。図9(A)に示すように、絶縁基板700上に下地膜701、非晶質半導体膜702が順次積層して形成されている。線状ビームは、非晶質半導体膜702の表面において、図9(B)に示した矢印の方向に向かって走査する。その線状ビームの照射により走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒が形成される。前記のように、走査方向に向かって長く延びた結晶の粒を形成することで、結晶性半導体膜606aにおけるチャネルのキャリア移動方向には結晶粒界のほとんど存在しないTFTの形成が可能となる。
その後、図9(C)に示すように結晶性半導体膜606aを加工し、島状の半導体膜704〜707を形成する。島状の半導体膜704〜707を用いてTFTに代表される各種の半導体素子を形成する。次に、その島状の半導体膜704〜707を覆うようにゲート絶縁膜708を形成する。そのゲート絶縁膜708には、例えば酸化珪素、窒化珪素または窒化酸化珪素等を用いることができる。その際の成膜方法には、プラズマCVD法、スパッタ法などを用いることができる。例えば、スパッタ法を用いて、膜厚30nm〜200nmの珪素を含む絶縁膜を形成すればよい。
次に、ゲート絶縁膜上に導電膜を形成しエッチングすることでゲート電極を形成する。その後、ゲート電極、又はレジストを形成しエッチングしたものをマスクとして用い、島状の半導体膜704〜707にn型またはp型の導電性を付与する不純物を選択的に添加し、ソース領域、ドレイン領域、さらにはLDD領域等を形成する。上述の工程によって、N型トランジスタ710、712と、P型トランジスタ711、713を同一基板上に形成することができる(図9(D))。続いて、それらの保護膜として絶縁膜714を形成する。この絶縁膜714には、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、膜厚100nm〜200nmの珪素を含む絶縁膜を、単層又は積層構造として形成すれば良い。例えば、プラズマCVD法により膜厚100nmの酸化窒化珪素膜を形成すればよい。
次いで、絶縁膜714上に、有機絶縁膜715を形成する。有機絶縁膜715としては、SOG法によって塗布されたポリイミド、ポリアミド、BCB、アクリル等の有機絶縁膜を用いる。その有機絶縁膜715は、絶縁基板700上に形成されたTFTによる凹凸を緩和し、平坦化する意味合いが強いので、平坦性に優れた膜が好ましい。さらに、フォトリソグラフィ法を用いて、絶縁膜714及び有機絶縁膜715をパターン加工して、不純物領域に達するコンタクトホールを形成する。
次に、導電性材料を用いて、導電膜を形成し、該導電膜をパターン加工して、配線716〜723を形成する。その後、保護膜として絶縁膜724を形成すると、図9(D)に図示するような半導体装置が完成する。なお、本発明のレーザアニール方法を用いた半導体装置の作製方法は、上述したTFTの作製工程に限定されない。本実施の形態では、レーザビームの照射方法を用いて得られる結晶性半導体膜をTFTの活性層として用いる。その結果、素子間の移動度、閾値及びオン電流のばらつきを抑えることができる。なお、レーザビームは、本実施の形態で示した照射条件に限定されない。
また、レーザビームによる結晶化の前に、触媒元素を用いた結晶化工程を設けてもよい。その触媒元素としては、ニッケル(Ni)を用いているが、それ以外にもゲルマニウム(Ge)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)といった元素を用いることができる。触媒元素を用いた結晶化工程の後に、レーザビームによる結晶化工程を行うと、触媒元素による結晶化の際に形成された結晶が、レーザビームの照射により溶融されずに残存し、この結晶を結晶核として結晶化が進む。
そのため、レーザビームによる結晶化工程のみの場合に比べて、より半導体膜の結晶性を高めることができ、レーザビームによる結晶化後の半導体膜表面の荒れが抑えられる。よって、後に形成される半導体素子、代表的にはTFTの特性のばらつきがより抑えられ、オフ電流を抑えることができる。なお、触媒元素を添加してから加熱処理を行って結晶化を促進してから、レーザビームの照射により結晶性をより高めていてもよいし、加熱処理の工程を省略してもよい。具体的には、触媒元素を添加してから加熱処理の代わりにレーザビームを照射し、結晶性を高めるようにしてもよい。
本実施の形態において、半導体膜の所望の位置に精度よくレーザを照射することができ、所望の位置を均一にレーザアニールすることが可能である。よって、品質が良好でばらつきのない半導体装置を効率良く作製することができ、コストの低減に有効である。
(実施の形態5)
本発明のレーザ照射位置のずれを補正する方法を用いて作製した半導体装置を用いて様々な電子機器を作製することができる。電子機器の具体例を図を用いて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせて用いることができる。
図10(A)は表示装置であり、筐体2201、支持台2202、表示部2203、スピーカー部2204、ビデオ入力端子2205などを含む。表示部2203は、薄膜トランジスタで画素を構成するものであり、薄膜トランジスタは実施の形態3と同様の方法で作製される。それにより、半導体膜にレーザの干渉縞が生じることなく結晶領域の面積を増やし、かつ結晶性不良領域の面積を少なくすることが可能となり、表示装置の生産性を向上させることができる。さらに、本発明は、大面積基板のレーザ照射処理を効率よく行うことができるため、表示装置の生産性を向上させることができる。よって、大画面の表示装置の生産コストの削減に寄与することができる。また、表示部2203はメモリ、駆動回路部等を有していてもよく、本発明の半導体装置をメモリ、駆動回路部等に適用してもよい。なお表示装置として、液晶の電気光学効果を利用した液晶表示装置、エレクトロルミネセンス等の発光材料を用いた表示装置、電子源素子を用いた表示装置、磁場の印加により反射率が変化するコントラスト媒体(電子インクとも呼ばれる)を用いた表示装置など、薄膜トランジスタと各種表示媒体を組み合わせた様々なものが含まれる。利用形態として、コンピュータ用、テレビジョン用、電子書籍等の情報表示機器用、広告表示用若しくは案内表示用など全ての情報表示用機器が含まれる。
図10(B)はコンピュータであり、筐体2211、表示部2212、キーボード2213、外部接続ポート2214、ポインティングマウス2215などを含む。表示部2212やコンピュータに付随するCPU、メモリ、駆動回路部などに薄膜トランジスタを有する。本発明のレーザ照射装置を用いて作製された薄膜トランジスタを、表示部2212やコンピュータに付随するCPU、メモリ、駆動回路部などに用いることで、品質が向上し、品質のばらつきを少なくすることができる。
また、図10(C)は携帯電話機であり、携帯端末の1つの代表例である。この携帯電話機は筐体2221、表示部2222、操作キー2223などを含む。表示部2222や携帯電話機に付随するCPU、メモリなどの機能回路部に薄膜トランジスタを有する。本発明のレーザ照射装置を用いて作製された薄膜トランジスタを、表示部2222や携帯電話機に付随するCPU、メモリなどの機能回路部に用いることで、品質が向上し、品質のばらつきを少なくすることができる。本発明のレーザ照射装置を用いて作製された半導体装置は、上記の携帯電話を初めとして、PDA(Personal Digital Assistants、情報携帯端末)、デジタルカメラなどのカメラ、小型ゲーム機などの電子機器に用いることができる。
また、図10(D)、(E)はデジタルカメラである。なお、図10(E)は、図10(D)の裏側を示す図である。このデジタルカメラは、筐体2231、表示部2232、レンズ2233、操作キー2234、シャッター2235などを有する。表示部2232や表示部2232を制御する駆動回路部などに薄膜トランジスタを有する。本発明のレーザ照射装置を用いて作製された薄膜トランジスタを、表示部2232や表示部2232を制御する駆動回路部、及び他の回路などに用いることで、品質が向上し、品質のばらつきを少なくすることができる。
図10(F)はデジタルビデオカメラである。このデジタルビデオカメラは、本体2241、表示部2242、筐体2243、外部接続ポート2244、リモコン受信部2245、受像部2246、バッテリー2247、音声入力部2248、操作キー2249、接眼部2250などを有する。表示部2242や表示部2242を制御する駆動回路部などに薄膜トランジスタを有する。本発明のレーザ照射装置を用いて作製された薄膜トランジスタを、表示部2242や表示部2242を制御する駆動回路部、及び他の回路などに用いることで、品質が向上し、品質のばらつきを少なくすることができる。
また、本発明のレーザ照射位置のずれを補正する方法を用いて作製した薄膜トランジスタを薄膜集積回路、または非接触型薄膜集積回路装置(無線ICタグ、RFID(無線認証、Radio Frequency Identification)とも呼ばれる)として用いることもできる。他の実施の形態で示した作製方法を用いることにより作製された薄膜集積回路および非接触型薄膜集積回路は、タグやメモリに用いることができる。
図11(A)は、パスポート2301に無線ICタグ2302を貼り付けている状態を示している。また、パスポート2301に無線ICタグ2302を埋め込んでもよい。同様にして、運転免許証、クレジットカード、紙幣、硬貨、証券、商品券、チケット、トラベラーズチェック(T/C)、健康保険証、住民票、戸籍謄本などに無線ICタグを貼り付けたり、埋め込んだりすることができる。この場合、本物であることを示す情報のみを無線ICタグに入力しておき、不正に情報を読み取ったり書き込んだりできないようにアクセス権を設定する。このようにタグとして利用することによって、偽造されたものと区別することが可能になる。
このほかに、無線ICタグをメモリとして用いることも可能である。図11(B)は、無線ICタグ2311を野菜の包装に貼り付けるラベルに埋め込んだ例を示している。また、包装そのものに無線ICタグを貼り付けたり埋め込んだりしても構わない。無線ICタグ2311には、生産地、生産者、製造年月日、加工方法などの生産段階のプロセスや、商品の流通プロセス、価格、数量、用途、形状、重量、賞味期限、各種認証情報などを記録することが可能になる。無線ICタグ2311からの情報は、無線式のリーダ2312のアンテナ部2313で受信して読み取り、リーダ2312の表示部2314に表示することによって、卸売業者、小売業者、消費者が把握することが容易になる。また、生産者、取引業者、消費者のそれぞれに対してアクセス権を設定することによって、アクセス権を有しない場合は読み込み、書き込み、書き換え、消去ができない仕組みになっている。
また、無線ICタグは以下のように用いることができる。会計の際に無線ICタグに会計を済ませたことを記入し、出口にチェック手段を設け、会計済みであることを無線ICタグに書き込まれているかをチェックする。会計を済ませていないで店を出ようとすると、警報が鳴る。この方法によって、会計のし忘れや万引きを予防することができる。
さらに、顧客のプライバシー保護を考慮すると、以下に記す方法にすることも可能である。レジで会計をする段階で、(1)無線ICタグに入力されているデータを暗証番号などでロックする、(2)無線ICタグに入力されているデータそのものを暗号化する、(3)無線ICタグに入力されているデータを消去する、(4)無線ICタグに入力されているデータを破壊する、のいずれかを行う。そして、出口にチェック手段を設け、(1)〜(4)のいずれかの処理が行われたか、または無線ICタグのデータに何も処理が行われていない状態であるかをチェックすることによって、会計の有無をチェックする。このようにすると、店内では会計の有無を確認することが可能であり、店外では所有者の意志に反して無線ICタグの情報を読み取られることを防止することができる。
なお、(4)の無線ICタグに入力されているデータを破壊する方法をいくつか挙げることができる。例えば、(a)無線ICタグが有する電子データの少なくとも一部に「0(オフ)」若しくは「1(オン)」、または「0」と「1」の両方を書き込んでデータのみを破壊する方法や、(b)無線ICタグに電流を過剰に流し、無線ICタグが有する半導体素子の配線の一部を物理的に破壊する方法などを用いることができる。
以上に挙げた無線タグは、従来用いているバーコードより製造コストが高いため、コスト低減を図る必要がある。本発明を用いることによって、半導体膜の所望の位置に精度よくレーザを照射することができ、所望の位置を均一にレーザアニールすることが可能である。よって、品質が良好でばらつきのない半導体装置を効率良く作製することができ、それを用いた電子機器のコストの低減に有効である。さらに、どの無線タグも品質が高く、性能のばらつきがない信頼性の高い無線タグを製作することができる。
以上のように、本発明により作製された半導体装置の適用範囲は極めて広く、本発明により作製された半導体装置をあらゆる分野の電子機器に用いることができる。
レーザ照射装置の模式図。 レーザ照射装置の模式図。 レーザ照射装置の模式図。 レーザ照射装置の模式図。 レーザ照射装置の模式図。 レーザ照射装置の模式図。 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。 本発明により作製した半導体装置を用いた電子機器を表す図。 本発明により作製した半導体装置を用いた電子機器を表す図。
符号の説明
100 レーザ発振器
101 レーザビーム
103 光学系
104 ガラス基板
105 照明
106 カメラ
107 画像処理装置
108 モニター
109 XYステージ
110 駆動装置
111 コントローラ

Claims (8)

  1. レーザビームを射出するレーザ発振器と、
    XYステージと、
    前記XYステージ上に設けられる被照射体の表面において前記レーザビームを線状ビームに形成する光学系と、
    前記被照射体の表面に光を照射する照明と、
    前記被照射体表面での前記光の反射光を検出するカメラとを有し、
    前記反射光から前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とするレーザ照射装置。
  2. レーザビームを射出するレーザ発振器と、
    XYステージと、
    前記XYステージ上に設けられる少なくとも2つのアライメントマーカーが形成された被照射体の表面において前記レーザビームを線状ビームに形成する光学系と、
    前記2つのアライメントマーカーを撮像するカメラと、
    前記カメラで検出した画像から前記2つのアライメントマーカー間の距離を検出する画像処理装置とを有し、
    前記2つのアライメントマーカー間の距離とあらかじめ決められた前記2つのアライメントマーカー間の距離の差を補正して前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とするレーザ照射装置。
  3. レーザビームを射出するレーザ発振器と、
    XYステージと、
    前記XYステージ上に設けられる少なくとも2つのアライメントマーカーが形成された被照射体の表面において前記レーザビームを線状ビームに形成する光学系と、
    前記被照射体の表面に光を照射する照明と、
    前記2つのアライメントマーカー及び前記被照射体表面での前記光の反射光を検出するカメラと、
    前記カメラで検出した画像から前記2つのアライメントマーカー間の距離を検出する画像処理装置とを有し、
    前記2つのアライメントマーカー間の距離とあらかじめ決められた前記2つのアライメントマーカー間の距離の差を補正し、前記カメラで検出した前記反射光から検出された前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とするレーザ照射装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    前記被照射体はガラス基板上に形成された半導体膜であることを特徴とするレーザ照射装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
    前記レーザ発振器として、YAGレーザ、YVOレーザ、GdVOレーザ、YLFレーザ又はArレーザを用いることを特徴とするレーザ照射装置。
  6. 被照射体表面に線状ビームを照射し、
    前記被照射体表面に照射された光の反射光をカメラで検出し、
    前記カメラで検出した前記反射光から検出された前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とするレーザ照射方法。
  7. 少なくとも2つのアライメントマーカーが設けられた被照射体表面をカメラで撮像し、
    前記カメラで撮像した画像から前記2つのアライメントマーカー間の距離を検出し、
    前記2つのアライメントマーカー間の距離とあらかじめ決められた前記2つのアライメントマーカー間の距離の差を補正して前記被照射体表面に照射される線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とするレーザ照射方法。
  8. 少なくとも2つのアライメントマーカーが設けられた被照射体表面をカメラで撮像し、
    前記カメラで撮像した画像から前記2つのアライメントマーカー間の距離を検出し、
    前記2つのアライメントマーカー間の距離とあらかじめ決められた前記2つのアライメントマーカー間の距離の差を補正して前記被照射体表面に照射される線状ビームの照射位置のずれを補正し、
    前記被照射体表面に線状ビームを照射し、
    前記被照射体表面に照射された光の反射光をカメラで検出し、
    前記カメラで検出した前記反射光から検出された前記線状ビームの照射位置のずれを補正することを特徴とするレーザ照射方法。
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