JP2007194249A - 表面実装機 - Google Patents

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Abstract

【課題】異常に即座に対応することができる表面実装機を提供する。
【解決手段】実装検査機6により、プリント基板上に搭載された電子部品に異常が発生したことが検出されると、その異常を意味する異常データが表面実装機5−1〜3に送信される。表面実装機5−1〜3では、異常データに基づいて、その異常の原因を分析する。この分析結果に基づいて、表面実装機5−1〜3は、その異常を解消するための対応処理を行う。これにより、異常に迅速に対応することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プリント基板に電子部品を実装する実装システムに組み込まれ、プリント基板上に電子部品を移載する表面実装機に関するものである。
一般に、電子部品を搭載したプリント基板を製造する工程は、搬入された基板の配線パターン上にペースト状のはんだを印刷する印刷処理を行う工程(以下、「印刷工程」と呼ぶ。)、印刷されたはんだ上に電子部品を移載する実装処理を行う工程(以下、「実装工程」と呼ぶ。)、電子部品が搭載された基板を加熱してはんだを溶かし、はんだ付けするリフロー処理を行う工程(以下、「リフロー工程」と呼ぶ。)等から構成される。それぞれの工程は、印刷機、表面実装機およびリフロー炉で構成され、コンベアなどで連続したラインとして接続されている。近年では、品質の安定化を図るため、半田の塗布された状態を検査する印刷検査機や電子部品が搭載された状態を検査する実装検査機等の検査機を実装ラインに設けた実装システムが開発されている(例えば、特許文献1,2参照。)。この実装システムでは、検査機によってはんだの印刷状態や電子部品の搭載状態に異常が発見されると、この異常が生じたときの各工程での状態を記録しておき、この記録を後で分析することにより、異常の原因を特定することが行われている。これにより、原因となった表面実装機では、原因が特定された後、例えばオペレータによる作業など異常を解消するための処理が行われことにより、その異常が解消される。
特開平11−298200号公報 特開2005−286015号公報
しかしながら、従来では、異常が生じたときの各工程での状態を記録しておき、この記録を後で分析することにより異常の原因等を特定していたので、定常的に存在する不良の原因には対応できるものの、時々刻々と変化する異常や新たに発生した異常については対応することが困難であった。このため、表面実装機において異常に即座に対応できるようにすることが従来より望まれていた。
そこで、本願発明は上述したような課題を解決するためになされたものであり、異常に即座に対応することができる表面実装機を提供することを目的とする。
上述したような課題を解消するために、本発明にかかる表面実装機は、複数のヘッドにより電子部品を吸着搬送して基板上に移載する移載手段と、外部より電子部品の搭載状態の異常に関する異常情報を取得する取得手段と、異常情報に基づいて、異常を解消するための対応処理を行う対応処理手段とを備えたことを特徴とする。ここで、対応処理としては、オペレータに対して行われる指示や表示、表面実装機に対して行われる動作制御が含まれる。
上記表面実装機において、対応処理手段は、異常情報に対して行われた異常の原因を特定する分析の結果に基づいて、対応処理を行うようにしてもよい。
上記表面実装機において、対応処理手段は、異常情報の統計値に基づいて行われた分析の結果に基づいて、対応処理を行うようにしてもよい。
上記表面実装機において、対応処理手段は、現在実行することできる対応処理を行うようにしてもよい。
本発明によれば、外部より異常情報を取得し、この異常情報に基づいて対応処理を行うことにより、電子部品の搭載状態の異常を即座に解消することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実装システム]
本実施の形態にかかる実装システム1は、図1に示すように、ラインにプリント基板を供給する基板供給機2と、この基板供給機2により搬入された基板上の所定の位置にはんだを印刷する印刷機3と、この印刷機3により印刷されたはんだの状態を検査する印刷検査機4と、印刷機3によりはんだが印刷された基板に電子部品を実装する表面実装機5−1と、この表面実装機5−1により電子部品が実装された基板にさらに電子部品を実装する表面実装機5−2と、この表面実装機5−2により電子部品が実装された基板にさらに電子部品を実装する表面実装機5−3と、これらの表面実装機5−1〜3により基板に搭載された電子部品の状態を検査する実装検査機6と、表面実装機5−1〜3により電子部品が実装された基板を加熱するリフロー炉7と、このリフロー炉7によりはんだが接合された基板を格納する基板格納機8とから構成される。ここで、基板供給機2、印刷機3、印刷検査機4、表面実装機5−1〜3、実装検査機6、リフロー炉7および基板格納機8は、公知の通信回線11を介して接続されている。また、それぞれはコンベア等により一連のラインを構成している。
[表面実装機]
表面実装機5−1〜3は、それぞれ同等の表面実装機5から構成されている。この表面実装機5は、図2,3に示すように、平面視略矩形の基台51と、この基台51の長手方向(X軸方向)に沿って基台51上に配設され、プリント基板Pを搬送するコンベア52と、このコンベア52の両側の基台51上に設けられ、電子部品を供給するフィーダ等が設けられた部品供給部53と、基台51の上方に設けられ、部品吸着用のノズル543が装着された複数のヘッド542を支持するヘッドユニット541をXおよびY軸方向に移動可能に支持し、このヘッドユニット541により部品供給部53の電子部品をプリント基板Pに移載するヘッド機構54と、基台51上に設けられ、ヘッド機構54が搬送する電子部品を撮像する撮像ユニット55と、基台51内部または基台51から離間した位置に配設された表面実装機の動作を制御する制御装置56とを有する。
制御装置56は、図4に示すように、軸制御部(ドライバ)561と、記憶部562と、画像処理部563と、送受信部564と、主演算部565とを備える。このような制御装置56は、CPU等の演算装置と、メモリ、HDD(Hard Disc Drive)等の記憶装置と、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、ボタン、タッチパネル等の外部から情報の入力を検出する入力装置と、インターネット、LAN、WAN等の通信回線を介して各種情報の送受信を行うI/F装置と、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)またはFED(Field Emission Display)等の表示装置を備えたコンピュータと、このコンピュータにインストールされたプログラムとから構成される。
軸制御部561は、制御プログラムに従ってヘッド機構54の各サーボモータの駆動を制御する。
記憶部562は、表面実装機の各種動作プログラム、実装ライン1に発生した原因を特定するための原因候補、受信した異常データ等の各種データを記憶する。ここで、動作プログラムには、後述する実装処理を実現するための実装処理プログラム、後述する異常データ処理を実現するための異常データ処理プログラム、後述する分析処理を実現するための分析処理プログラム、および、後述する対応処理を実現するための対応処理プログラムが少なくとも含まれる。
画像処理部563は、撮像ユニット55に撮像を行わせ、撮像ユニット55の取り込み画像に画像処理を施す。
送受信部564は、通信回線11を介して実装検査機6からの検査結果を含む各種データの送受信を行う。
主演算部565は、実装処理部566と、受信処理部567と、分析処理部568と、対応処理部569とを少なくとも備える。
実装処理部566は、ヘッド機構54による移載動作を制御する際に、画像処理部563が生成した画像データに基づいてノズル543による電子部品の吸着位置ずれ量を算出し、電子部品をプリント基板Pに装着する際にそのずれ量を加味して軸制御部561を介してヘッド機構54の各サーボモータの駆動を制御する。
受信処理部567は、送受信部565が実装検査機6から異常データを受信すると、発生した不良が自装置に関連するものであるか否かを判定する受信処理動作を行う。
分析処理部568は、受信処理部567によって発生した不良に自装置が関連すると判定されると、受信した異常データと記憶部562に記憶された表面実装機5の各種データに基づいて、不良が発生した原因を分析する分析処理動作を行う。
対応処理部569は、自装置による分析結果または他の装置からの分析結果が自装置に関係する場合、不良を解消するための作業指示を表示装置に表示する等の対応処理動作を行う。
上述した実装処理部566、受信処理部567、分析処理部568および対応処理部569は、記憶部562に格納された実装処理プログラム、異常データ処理プログラム、分析処理プログラムまたは対応処理プログラムをメモリ上に展開して実行し、ハードウェア資源とソフトウェアとが協働することにより実現される。
[実装検査機]
実装検査機6は、図5に示すように、軸制御部61と、記憶部62と、撮像部63と、画像処理部64と、送受信部65と、表示部66と、主演算部67とを備える。
軸制御部61は、プリント基板の搬入および搬出を行うテーブル(図示せず)やカメラ(図示せず)をテーブル上の所定の位置に移動させるための各サーボモータの駆動を制御する。
記憶部62は、後述する測定処理動作を実現するための測定処理プログラムや異常判定処理を実現するための異常判定処理プログラムを含む実装検査機6の動作プログラム、各プリント基板に搭載すべき部品の配置や種類、既に測定を行ったプリント基板の測定データ、異常の判定をすべき電子部品に関する情報等の実装検査機6の各種データを記憶する。
撮像部63は、照明(図示せず)によりプリント基板に光を照射した状態でカメラによりプリント基板の検査箇所を撮像する。
画像処理部64は、撮像部63の取り込み画像に画像処理を施す。送受信部65は、通信回線11を介して他の装置と各種データの送受信を行う。
表示部66は、実装検査機6の各種動作に関する情報をLCD(Liquid Crystal Display)等の画面表示装置やシグナルタワー等に表示する。
ここで、主演算部67は、画像処理部64が生成した画像データに基づいてプリント基板に搭載された電子部品の搭載ミスや搭載誤差等を測定する測定処理部671と、この測定処理部671の測定結果に基づいて不良が発生したか否かを判定する異常判定部672とを少なくとも備えている。測定処理部671および異常判定処理672は、記憶部62に格納された測定処理プログラムまたは異常判定処理プログラムをメモリ上に展開して実行し、ハードウェア資源とソフトウェアとが協働することにより実現される。
[実装システムの動作]
実装システム1の動作について、図6を参照して説明する。
まず、基板供給機2は、実装システム1のラインにプリント基板を供給する(ステップS101)。供給されたプリント基板は、印刷機3に搬出される。
プリント基板が搬入されると、印刷機3は、そのプリント基板上に半田を印刷する(ステップS102)。はんだが印刷されたプリント基板は、印刷検査機4に搬出される。
はんだが印刷されたプリント基板が搬入されると、印刷検査機4は、そのプリント基板上に印刷されたはんだの状態を検査する(ステップS103)。検査されたプリント基板は、表面実装機5−1に搬出される。
検査が行われたプリント基板が搬入されると、表面実装機5−1は、そのプリント上に電子部品を移載する(ステップS104)。電子部品が搭載されたプリント基板は、表面実装機5−2に搬出される。表面実装機5−2,5−3においても、表面実装機5−1と同様、プリント基板上に電子部品が移載される(ステップS105,S106)。表面実装機5−1〜3により電子部品が移載されたプリント基板は、実装検査機6に搬出される。
電子部品が搭載されたプリント基板が搬入されると、実装検査機6は、プリント基板上に搭載された電子部品の位置等を測定する(ステップS107)。この測定処理動作の詳細については後述する。
測定処理が行われると、実装検査機6は、プリント基板上に搭載された電子部品に不良が存在するか否かを判定する(ステップS108)。この異常判定処理動作の詳細については後述する。
ここで、プリント基板上に搭載された電子部品に異常が存在しない場合(ステップS108:異常なし)、実装検査機6は、異常判定処理を行ったプリント基板をリフロー炉7に搬出する。リフロー炉7は、搬入されたプリント基板を加熱してはんだを溶かし、プリント基板上に電子部品を実装する(ステップS114)。電子部品が実装されると、プリント基板は、リフロー炉7から搬出されて基板格納機8に格納される(ステップS115)。
一方、プリント基板上に搭載された電子部品に異常が存在する場合(ステップS108:異常あり)、実装検査機6は、少なくとも表面実装機5−1〜3を含む実装システム1の各装置にその異常に関する異常データを送信する(ステップS109)。
異常データを受信すると、各表面実装機5−1〜3は、異常が自装置に関するものであるか否かを識別する受信処理を行う(ステップS110)。この受信処理動作の詳細については後述する。
表面実装機5−1〜3のうち異常が自装置に関するものである表面実装機は、その異常の原因を分析する分析処理を行う(ステップS111)。この分析処理動作の詳細については後述する。
分析処理が行われると、分析処理を行った表面実装機は、少なくとも表面実装機5−1〜3を含む実装システム1の各装置にその分析結果を送信する(ステップS112)。
他の表面実装機または実装ライン1の他の装置から分析結果を受信すると、表面実装機5−1〜3は、分析結果に基づいて不良が発生した原因が自装置にあるか否かを識別し、自装置に原因がある場合にはその原因を解消するための作業指示を表示画面に表示する等の対応処理を行う(ステップS113)。この対応処理は、分析処理を行った表面実装機においても行われる。なお、対応処理動作の詳細については後述する。
このように、本実施の形態によれば、プリント基板上に搭載された電子部品に異常が発生したこと意味する異常データを受信すると、この異常データに基づいてその異常を解消するための作業指示を出力することにより、異常に迅速に対応することができる。
[測定処理]
次に、図5,図7を参照して、実装検査機6による測定処理動作について説明する。まず、主演算部67の測定処理部671は、軸制御部61により電子部品が搭載されたプリント基板を実装検査機6内部の所定の位置に固定し、プリント基板上に未測定のロケーションが存在するか否かを確認する(ステップS201)。ここで、ロケーションとは、プリント基板上の電子部品を配置する各位置を意味する。実装検査機6は、ロケーション毎に測定を行う。ロケーションは、記憶部62に予め記憶されるようにしてもよい。
未測定のロケーションが存在する場合(ステップS201:YES)、測定制御部671は、軸制御部61によりカメラの視野に当該ロケーションが収まるように各サーボモータを駆動させ、撮像部63によりカメラに当該ロケーションを撮像させ、画像処理部64によりその撮像データに対して画像処理を行わせ、この画像データに基づいて当該ロケーションに含まれる電子部品の測定を行う(ステップS202)。この測定は、ロケーションに搭載されるべき電子部品の有無、電子部品が上下または左右が逆に搭載するなど極性が正しいか否か、電子部品の搭載すべき位置からのずれ量等について行われる。このずれ量は、プリント基板の主表面に平行な2次元の座標(X、Y)と、この座標に垂直な回転軸の角度(R)とによって表すようにしてもよい。なお、プリント基板の全領域がカメラの視野に収まる場合は、あらためて撮像を行わず既に取得済みの画像データから測定を行うようにしてもよい。
測定が行われると、測定制御部671は、測定を行ったロケーションに電子部品が存在するか否かを確認する(ステップS203)。電子部品が存在しない場合(ステップS203:NO)、搭載されていない部品およびこの部品が搭載されるべきロケーションに関する情報を測定データとして記憶部62に記憶させる(ステップS207)。
一方、全ての電子部品が存在する場合(ステップS203:YES)、各電子部品の極性が正しいか否かを確認する(ステップS204)。極性が正しくない電子部品が存在する場合(ステップS204:NO)、この極性が正しくない部品およびこの部品が搭載されたロケーションに関する情報を測定データとして記憶部62に記憶させる(ステップS207)。
これに対して、電子部品の極性が正しい場合(ステップS204:YES)、測定を行ったロケーションの統計値を更新する(ステップS205)。この統計値とは、今回までに製造したプリント基板におけるロケーション毎のずれ量の統計を意味する。
また、測定を行ったロケーションに搭載された電子部品の統計値も更新する(ステップS206)。この統計値とは、今回までに製造したプリント基板における同一の電子部品毎のずれ量の統計を意味する。
上述したロケーションおよび電子部品の統計値は、この統計値の正規分布の平均をμ、標準偏差をσとしたとき、μおよび3σとして表現するようにしてもよい。このとき、σおよびμは、下式(1),(2)により逐次更新される。
σn+1=f1(σn,Xn+1) ・・・(1)
μn+1=f2(μn,Xn+1) ・・・(2)
ここで、nは、測定回数を表しており、例えば、前回の測定をnとすると、今回の測定はn+1となる。また、Xは電子部品のずれ量等の測定値を表す。このため、今回の測定により更新される統計値(σn+1,μn+1)は、前回算出された統計値(σn,μn)と、今回測定された測定値(Xn+1)とに基づいて算出される。したがって、算出される統計値は、今回までに測定した全ての測定値の値を反映したものとなるので、現在までに製造されたプリント基板の測定値の変動の傾向を統計値のみから洞察することが可能となる。これにより、例えば、後述する異常判定動作等に使用しない測定値など過去の測定値を記憶部62から適宜削除してもよくなり、結果として、ハードウェア資源を節約することができる。
なお、統計値は、上述した現在までに測定した全てのデータに基づいて算出するのみならず、各種方法により算出することができる。例えば、移動平均により算出するようにしてもよい。この場合、統計値は、例えば今回の測定から過去100回分など、今回の測定から過去の所定の数量分の測定値に基づいて算出される。これにより、少なくとも所定の数量分の測定値だけを保持していればよく、前回の統計値の算出に利用した測定値のうち、最も古い測定値を記憶部62から毎回消去することができるので、ハードウェア資源を節約することができる。また、移動平均による統計値は、最近の測定値の傾向を反映した値となるので、異常が発生した場合、傾向が顕著に表れるので異常に迅速に対応することができる。なお、後述する異常判定処理において異常と判定されたときの測定値は、消去せずに記憶部62に保持するようにしてもよい。
また、統計値は、所定の数量だけ測定が行われると算出するようにしてもよい。この場合、例えば、同じ電子部品や同じロケーションの電子部品を100個分測定し、100個の測定値が蓄積されると、これらの測定値から単純平均などにより統計値を算出する。このようにすると、統計値は、所定の数量分の測定が行われる毎に算出されることとなる。したがって、毎回統計値を算出しなくて良いので、演算負荷を減少させることができる。統計値の算出後、統計値の測定に用いた測定値は、消去するようにしてもよい。これにより、ハードウェア資源を節約することができる。なお、後述する異常判定処理において異常と判定されたときの測定値は、消去せずに記憶部62に保持させるようにしてもよい。
また、統計値は、上述した方法に併せて加重平均も用いて算出するようにしてもよい。この場合、例えば上述したような全数、移動平均、単純平均等により統計値を算出するときに、最近の測定値に対しては重み付けを重くして演算を行う。これにより、測定結果に最近の値を色濃く反映させることができるので、発生した異常に即座に対応することができる。
ロケーションおよび電子部品の統計値が更新されると、測定処理部671は、その統計値を測定データとして記憶部62に記憶させる(ステップS207)。なお、記憶部62には、統計値のみならず、例えば直近10回分など所定回数や全回数分などの実際の測定値を記憶させるようにしてもよい。
測定データが記憶部62に記憶されると、測定処理部671は、ステップS201に戻り、未測定のロケーションが存在する場合(ステップS201:YES)、上述したステップS202〜S207を繰り返して測定を行う。未測定のロケーションが存在しない場合(ステップS201:NO)、測定処理部671は、搬入されたプリント基板の測定を終了する。
以上の測定処理により、記憶部62には、少なくとも、ロケーション毎の統計値(μ、3σ)、同種類の電子部品毎の統計値(μ、3σ)、部品が搭載されなかったロケーション、搭載されなかった部品(以下、「欠品」と呼ぶ)、極性が正しく搭載されなかった部品、および、部品の極性が正しくなく搭載されたロケーションに関する情報が測定データとして記憶されることとなる。なお、測定データには、現在までに搭載した全電子部品のずれ量、現在までに搭載した各部品の総数、各ロケーションに搭載した電子部品の総数等も記憶させるようにしてもよい。このような測定データは、統計値、欠品、極性の正否等がロケーションおよび電子部品の種類毎に整理して記憶されるようにしてもよい。
[異常判定処理]
次に、図5,8を参照して、実装検査機6による異常判定処理動作について説明する。まず、主演算部67の異常判定部672は、記憶部62から測定データを取得し、測定データの中から判定すべき部品を抽出する(ステップS301)。測定データの中には、搭載位置や部品の種類によって、不良を判定すべき部品とそうではない部品が存在する。そこで、異常判定部672は、測定データの中から判定すべき部品に関する情報のみを抽出する。この判定すべき部品に関する情報は、予め記憶部62に記憶されている。
判定すべき部品の測定データを抽出すると、異常判定部672は、以下に示すステップS302〜S310のいずれかに該当する電子部品が存在するか否かを確認する。
まず、異常判定部672は、該当する電子部品に欠品が所定回数(a回)連続発生したか否かを確認する(ステップS302)。a回連続で欠品が発生した場合(ステップS302:YES)、異常判定部672は、不良が発生しており異常ありと判定する(ステップS312)。なお、上記所定回数は、適宜自由に設定することができる。
a回連続で異常が発生していない場合(ステップS302:NO)、異常判定部672は、該当部品において最近までの所定回数(b回)中に欠品が所定回数(c回(b>c))発生したか否かを確認する(ステップS303)。直近b回中欠品がc回発生した場合(ステップS303:YES)、異常判定部672は、異常があると判定する(ステップS312)。なお、上記所定回数は、適宜自由に設定することができる。
直近b回中欠品がc回発生していない場合(ステップS303:NO)、異常判定部672は、該当部品の欠品の確率が所定の値(d%)以上であるか否かを確認する(ステップS304)。欠品の確率がd%以上の場合(ステップS304)、異常判定部672は、異常があると判定する(ステップS312)。なお、上記所定の値は、適宜自由に設定することができる。
欠品の確率がd%以上ではない場合(ステップS304:NO)、異常判定部672は、大きなずれが所定回数(e回)連続して発生したか否かを確認する(ステップS305)。大きなずれがe回連続で発生した場合(ステップS305:YES)、異常判定部672は、異常があると判定する(ステップS312)。なお、上記大きなずれの値や所定回数は、適宜自由に設定することができる。
大きなずれがe回連続で発生していない場合(ステップS305:NO)、異常判定部672は、該当部品において最近まで所定回数(f回)中に大きなずれが所定回数(g回(f>g))発生したか否かを確認する(ステップS306)。直近f回中大きなずれがg回発生した場合(ステップS306:YES)、異常判定部672は、異常があると判定する(ステップS312)。なお、上記大きなずれの値や所定回数は、適宜自由に設定することができる。
直近f回中大きなずれがg回発生していない場合(ステップS306:NO)、異常判定部672は、該当部品に大きなずれが発生した確率が所定の値(h%)以上であるか否かを確認する(ステップS307)。大きなずれが発生した確率がh%以上の場合(ステップS307:YES)、異常判定部672は、異常があると判定する(ステップS312)。なお、上記大きなずれの値や所定の回数は適宜自由に設定することができる。
大きなずれが発生した確率がh%以上ではない場合(ステップS307:NO)、異常判定部672は、小さなずれが所定回数(i回)連続して発生したか否かを確認する(ステップS308)。小さなずれがi回連続で発生した場合(ステップS308:YES)、異常判定部672は、異常があると判定する(ステップS312)。なお、上記小さなずれの値や所定回数は、適宜自由に設定することができる。ここで、小さなずれの値は、ステップS305〜S307で示した大きなずれの値よりも小さい値となっている。
小さなずれがi回連続で発生していない場合(ステップS308:NO)、異常判定部672は、該当部品において最近まで所定回数(j回)中に小さなずれが所定回数(k回(j>k))発生したか否かを確認する(ステップS309)。直近j回中小さなずれがk回発生した場合(ステップS309:YES)、異常判定部672は、異常があると判定する(ステップS312)。なお、上記小さなずれの値や所定回数は、適宜自由に設定することができるが、小さなずれの値はステップS305〜S307で示した大きなずれの値よりも小さい値に設定する。
直近j回中小さなずれがk回発生していない場合(ステップS309:NO)、異常判定部672は、該当部品に小さなずれが発生した確率が所定の値(l%)以上であるか否かを確認する(ステップS310)。小さなずれが発生した確率がl%以上の場合(ステップS310:YES)、異常判定部672は、異常があると判定する(ステップS312)。なお、上記小さなずれの値や所定の回数は適宜自由に設定することができるが、小さなずれの値はステップS305〜S307で示した大きなずれの値よりも小さい値に設定する。
小さなずれが発生した確率がl%以上ではない、すなわちステップS302〜S310のいずれにも該当しない場合(ステップS310:NO)、異常判定部672は、該当部品に不良がなく異常が発生していないと判定する(ステップS311)。このとき、判定に用いた測定データは、全部または一部を記憶部62から消去するようにしてもよい。例えば、100個につき1個の測定データのみを記憶部62に保持させておき、その他の測定データは消去するようにしてもよい。このとき、その100個の測定データのうち、最大のずれ量、このずれ量を測定したときの統計値等を記憶部62に記憶させておくようにしてもよい。このようにすることにより、ハードウェア資源を節約することができる。
異常があると判定された場合(ステップS312)、異常判定部672は、ステップS302〜S310のうち該当する内容、並びに、該当する電子部品のずれ量の測定値、この電子部品と同じ種類の電子部品全体の統計値(μ、3σ)、その電子部品を搭載したロケーション全体の統計値(μ、3σ)を少なくとも含む異常データを作成する(ステップS313)。作成された異常データは、送受信部65および通信回線11を介して少なくとも表面実装機5−1〜3を含む実装ライン1の各装置に送信される。このとき、異常データに対応する測定データは、記憶部62に保持するようにしてもよい。すなわち、異常と判定されたときの電子部品のずれ量の測定値、このとき算出された統計値等を記憶部62に記憶するようにしてもよい。
このように本実施の形態によれば、不良が発生すると、即座に異常データが作成され実装ライン1の各装置に送信されるので、実装ライン1の各装置では、その不良に即座に対応することができる。また、異常なしと判定されたときに用いた測定データを全部または一部消去することにより、ハードウェア資源を節約することができる。
なお、、本実施の形態において、異常が存在するか否かを判定する基準としてはステップS302〜S310に示す事柄に限定されず、適宜自由に設定することができる。例えば、極性が逆であった場合にも異常ありと判定するようにしてもよい。
また、記憶部62に保持させる測定データも適宜自由に設定することができる。具体的には、例えば、異常なしと判定された測定データを保持する割合は、上述した100個につき1個に限定されず、適宜自由に設定することができる。また、保持する測定データに含まれる測定値も、最大のずれ量やこのときの統計値に限定されず、所定のしきい値を超えたずれ量、これに対応する統計値など適宜自由に設定することができる。
[受信処理]
次に、図4,図9を参照して、実装機5−1〜3による受信処理動作について説明する。便宜上、以下においては、実装機5−1〜3を構成する実装機5における受信処理について説明する。
まず、制御装置56における主演算部565の受信処理部567は、送受信部564を介して異常データを受信すると(ステップS401)、その異常データが自装置に関係するものであるか否かを判定する(ステップS402)。この判定は、例えば、異常ありと判定された電子部品を自装置が移載したか否か、異常ありと判定された電子部品と同じ電子部品を自装置が移載したか否か等を確認することにより行われる。なお、受信した異常データは、記憶部562に記憶される。
異常データが自装置に関係しない場合(ステップS402:NO)、受信処理部567は、受信した異常データを無視し(ステップS406)、受信処理を終了する。
一方、異常データが自装置に関係する場合(ステップS402:YES)、受信処理部567は、同一の異常データを前回など直近に受信したか否かを確認する(ステップS403)。ここで、同一の異常データとは、例えば、同じ電子部品に関する異常データ、電子部品および上述した異常判定処理により異常があると判定された内容が同一である異常データ等のことを意味する。また、同一の異常データを受信したか否かを確認する期間は、前回のみならず所定回数以内や所定時間内など適宜自由に設定することができる。
同一の異常データを直近に受信していない場合(ステップS403:NO)、受信処理部567は、後述する分析処理に移行する処理を行う(ステップS405)。
一方、同一の異常データを直近に受信している場合(ステップS403:YES)、受信処理部567は、前回に同一の異常データを受信した際に生成した分析結果に対応する原因候補に対して、この原因候補が効果がないことを意味する「効果なし判定」を行い、この判定を記憶部562に記録する(ステップS404)。効果なし判定を記録すると、受信処理部567は、分析処理に移行する処理を行う(ステップS405)。
このように本実施の形態によれば、自装置に関係しない異常データを受信すると、異常データを無視するので、余計な処理を省くことができる。また、直近に同一の異常データを受信すると、この同一の異常データを受信した際に生成した分析結果に対応する原因効果を効果がないものと判定するので、後述する分析処理において再び同じ原因候補からなる分析結果が出力されることを防ぐことができる。このため、異常が繰り返し発生しても、毎回または少なくとも前回とは異なる分析結果が出力されることとなる。このようなループを繰り返すことにより、真の原因を解消する分析結果を出力することができる。
[分析処理]
次に、図4、図10〜図13を参照して、表面実装機5−1〜3による分析処理動作について説明する。異常が自装置に関するものである表面実装機の制御装置56における主演算部565の分析処理部568は、受信した異常データと、この異常データに対応する実装検査機6の記憶部62から取得した測定データとに基づいて、以下に示す分析処理を行う。
まず、分析処理部568は、実装検査機6で異常と判定された電子部品(以下、「異常部品」と呼ぶ。)が他のロケーションにも搭載されている場合、異常部品自体の統計値と、異常部品を搭載するロケーション自体の統計値とを比較する(ステップS601)。ここで、異常部品自体の統計値とは、異常部品と同一の電子部品全ての統計値のことであり、異なるロケーションに搭載される電子部品も包含されている。また、異常部品と搭載するロケーション自体の統計値とは、異常部品が搭載されるロケーションのみの統計値のことである。このような統計値の比較は、上述した統計値μおよび3σの少なくとも一方を比較することにより行われる。このように統計値を用いることにより、データ量が少なくなるので、演算負荷が減少され、結果としてハードウェア資源の節約や動作の高速化を実現することができる。
ロケーションの統計値の方が大きい場合(ステップS601:YES)、分析処理部568は、異常部品が他のロケーションにおいても同じヘッドで移載されているか否かを確認する。
同じヘッドで移載が行われている場合(ステップS602:YES)、分析処理部568は、プリント基板の固定状態、すなわち基板バックアップ状態が異常が発生した原因と特定し(ステップS603)、後述する基板問題分析を実行する(ステップS612)。
異なるヘッドで移載が行われている場合(ステップS602:NO)、分析処理部568は、異常部品の統計値を異常部品を移載しているヘッド毎に算出する(ステップS604)。このヘッド毎の統計値は、実装検査機6から対応する測定データを取得し、この測定データと表面実装機5の記憶部562に記憶されている実装処理プログラム等に基づいて分析処理部568により算出される。実装検査機6の測定処理部671は、表面実装機5の分析処理部568からの要求に基づいて、記憶部62に記憶されている測定データを表面実装機5に送信する。
なお、ヘッド毎の統計値の算出は、実装機6の測定処理部671により行うようにしてもよい。この場合、表面実装機5の分析処理部568は、記憶部562に記憶されている実装処理プログラムなどヘッドに関する情報を実装検査機6に送信する。実装検査機6の測定処理部671は、表面実装機5から受信した情報と、記憶部62に記憶されている測定データに基づいて、ヘッド毎の統計値を算出する。算出された統計値は、表面実装機5に送信される。
ヘッド毎の統計値を取得すると、分析処理部568は、異常部品のロケーションに移載を行ったヘッドの統計値が、他のヘッドの統計値よりも大きいか否かを確認する(ステップS605)。ここで、統計値が大きいとは、ずれ量のばらつきが大きいことを意味している。
異常部品のロケーションに移載を行ったヘッドの統計値が最も大きい場合(ステップS605:YES)、分析処理部568は、ヘッドの状態が異常が発生した原因であると特定し(ステップS606)、後述するヘッド問題分析を実行する(ステップS610)。一方、最も大きくない場合(ステップS605:NO)、分析処理部568は、基板バックアップ状態が異常が発生した原因と特定し(ステップS603)、後述する基板問題分析を実行する(ステップS612)。
また、異常部品に対応する電子部品の統計値の方が大きい、または、異常部品と同じ電子部品が他のロケーションに搭載されていない場合(ステップS601:NO)、分析処理部568は、異常部品の統計値を異常部品を移載しているヘッド毎に算出する(ステップS607)。これは、ステップS604と同等の方法により行われる。
ヘッド毎の統計値を取得すると、分析処理部568は、特定のヘッドの統計値が他のヘッドの統計値の平均の2倍よりも大きいか否か比較する(ステップS608)。
特定のヘッドの統計値が大きい場合(ステップS608:YES)、分析処理部568は、ヘッドの状態が異常が発生した原因であると特定し(ステップS606)、後述するヘッド問題分析を実行する(ステップS610)。一方、特定のヘッドの統計値が大きくない場合(ステップS608:NO)、分析処理部568は、フィーダ等の部品供給部が異常が発生した原因であると特定し(ステップS609)、後述するフィーダ問題分析を実行する(ステップS611)。
(ヘッド問題分析)
次に、図11を参照して分析処理におけるヘッド問題分析について説明する。このヘッド問題分析では、異常が発生した原因を、原因候補の項目毎に切り分けて特定する。ここで、「原因候補」とは、異常が発生した直接的な原因を意味しており、その多くは設計者やオペレータが経験的に知覚したものである。また、「項目」とは、特定の条件で他の原因候補と区別することができる原因候補の集合を意味している。したがって、各項目には、少なくとも1つの原因候補が含まれている。各原因候補は、それぞれの重み付けを変動する数値で表す「合致度」と対応付けて記憶されている。
まず、分析処理部568は、異常部品を移載するヘッドの真空圧を確認する(ステップS701)。この確認は、現在の真空圧を実際に測定したり、直近の真空圧の測定値を参照したりすることにより行われる。
真空圧の値が所定の範囲にない場合(ステップS701:NO)、分析処理部568は、異常が発生した原因が管路の状態にあると特定し、「管路状態」の項目に含まれる原因候補を記憶部562から取得する(ステップS708)。ここで、「管路状態」の項目の原因候補としては、例えば、真空発生器、フィルタ、シャフト、真空センサまたはノズルの清掃状態等が挙げられる。なお、原因候補としては、現場で対応することができないものや処理を行うのに長時間を要するものではなく、表面実装機のオペレータが不良が発生した原因に対して現在実行できるものが採用される。
真空圧の値が所定の範囲内の場合(ステップS701:YES)、分析処理部568は、同一の異常データを既に連続して受信しているか否かを確認する(ステップS702)。これは、例えば、実装検査機6との通信記録を確認したり、記憶部562に記憶されている既に受信した異常データを確認したりすることにより行うことができる。
連続して受信している場合(ステップS702:YES)、分析処理部568は、異常が発生した原因がノズルの先端の状態にあると特定し、「ノズル先端」の項目に含まれる原因候補を記憶部562から取得する(ステップS709)。
同一の異常データを連続して受信していない場合(ステップS702:NO)、分析処理部568は、上述した項目に含まれない原因候補を記憶部562から取得する(ステップS703)。本実施の形態では、原因候補の項目として「管路状態」と「ノズル先端」を挙げているが、これら以外にも原因候補の項目および原因候補が多数存在する場合がある。例えば、ノズル先端清掃状態、ノズル内部清掃状態、ノズル先端部バフィング状態、ノズル脱着部固定状態、ノズル先端欠け、ノズル摩耗、イジェクタ寿命等の項目およびこれらの項目に含まれる原因候補が存在する。したがって、「管路状態」と「ノズル先端」の項目に含まれない原因候補を記憶部562から取得する。
原因候補を取得すると、分析処理部568は、取得した各原因候補の合致度を読み出し、それぞれに所定の数値を付加する(ステップS704)。具体的には、例えば、「管路状態」の項目の原因候補「真空発生器」の合致度が「3」、「フィルタ」の合致度が「2」であった場合、分析処理部568は、それぞれに所定の数値である「1」を付加する。これにより、「真空発生器」の合致度が「4」、「フィルタ」の合致度が「3」に更新される。
上述したように、各原因候補には合致度が対応付けられている。この合致度とは、対応付けられた原因候補が異常が発生した原因に近いか否かの度合いを示す指標である。したがって、抽出された原因候補の合致度に数値を付加することは、その原因候補が異常の原因である可能性が高まっていることを意味する。なお、合致度に付加する所定の数値は、適宜自由に設定することができる。したがって、項目や原因候補の種類に応じて重み付けを変更するようにしてもよい。
合致度が付加されると、分析処理部568は、受信処理を示す図9のステップS404において効果がないと判定された原因候補の合致度を0などにリセットする(ステップS705)。これにより、既に効果がないと判定された原因候補が分析結果として出力されない、すなわち本当の原因ではなかった原因候補が再び出力されるのを防ぐことができる。
合致度がリセットされると、分析処理部568は、合致度が0ではない原因候補が存在するか否かを確認する(ステップS706)。合致度が0ではない原因候補が存在する場合(ステップS706:YES)、分析処理部568は、合致度が最大の原因候補を分析結果として出力する(ステップS707)。これにより、異常の原因に最も近い原因候補を分析結果として出力することができる。
一方、合致度が0ではない原因候補が存在しない場合(ステップS706:NO)、分析処理部568は、経験頻度に応じて原因候補のいずれかを分析結果として出力する(ステップS710)。この場合、分析結果として出力される原因候補は、設計者やオペレータの経験に基づいて予め定められた順番にしたがって選択するなど、適宜自由に選択することができる。これにより、合致度が0ではない原因候補が存在しない場合であっても分析結果が出力されるので、分析結果が出力されないという事態を防ぐことができる。
分析処理におけるヘッド問題分析の場合、上述したような方法により分析結果が出力される。なお、ヘッド問題分析では、不良が発生した原因を特定するにあたり、管路状態およびノズル先端の項目に該当するか否かを確認するようにしたが、これら以外の他の項目に該当するか否かを確認するようにしてもよい。
(フィーダ問題分析)
次に、図12を参照して分析処理におけるフィーダ問題分析について説明する。このフィーダ問題分析においても、ヘッド問題分析の場合と同様、異常が発生した原因を、原因候補の項目毎に切り分けて特定する。
まず、分析処理部568は、例えばテープフィーダのテープの送り量の補正値を確認する(ステップS801)。この確認は、直近の補正値を確認することにより行うようにしてもよい。
補正量が所定の範囲にない場合(ステップS801:NO)、分析処理部568は、異常が発生した原因が送り位置の状態にあると特定し、「送り位置」の項目に含まれる原因候補を記憶部562から取得する(ステップS808)。「送り位置」の項目の原因候補としては、例えば、フィーダ交換等が挙げられる。
補正量が所定の範囲内の場合(ステップS801:YES)、分析処理部568は、直近にフィーダを交換したか否かを確認する(ステップS802)。これは、例えば、記憶部562に記憶されたフィーダ交換に関する履歴を確認することにより行うことができる。
フィーダ交換が行われている場合(ステップS802:YES)、分析処理部568は、異常が発生した原因がフィーダの取り付け状態にあると特定し、「取り付け」の項目に含まれる原因候補を記憶部562から取得する(ステップS809)。「取り付け」の項目に含まれる原因候補としては、例えば、フィーダ取り付けの再試行などが挙げられる。
フィーダ交換が行われていない場合(ステップS802:NO)、分析処理部568は、上述した項目に含まれない原因候補を記憶部562から取得する(ステップS803)。本実施の形態においても、「送り位置」や「取り付け」以外の項目および原因候補が多数存在する場合がある。例えば、トップテープ剥離不良、テープ詰まり、クランプ部摩耗、ギア部ガタ、シャッター部曲がり、基準面へのチップ噛み込み等の項目およびこれらの項目に含まれる原因候補が存在する。したがって、「送り位置」と「取り付け」の項目に含まれない原因候補を記憶部562から取得する。
原因候補を取得すると、分析処理部568は、取得した各原因候補の合致度を読み出し、それぞれに所定の値を付加する(ステップS804)。合致度が付加されると、分析処理部568は、受信処理を示す図9のステップS404において「効果なし判定」とされた原因候補の合致度を0などにリセットする(ステップS805)。
合致度がリセットされると、分析処理部568は、合致度が0ではない原因候補が存在するか否かを確認する(ステップS806)。合致度が0ではない原因候補が存在する場合(ステップS806:YES)、分析処理部568は、合致度が最大の原因候補を分析結果として出力する(ステップS807)。一方、合致度が0ではない原因候補が存在しない場合(ステップS806:NO)、分析処理部568は、経験頻度に応じて原因候補のいずれかを分析結果として出力する(ステップS810)。
分析処理におけるフィーダ問題分析の場合、上述したような方法により分析結果が出力される。なお、フィーダ分析問題では、不良が発生した原因を特定するにあたり、送り位置および取り付けの項目に該当するか否かを確認するようにしたが、これら以外の他の項目に該当するか否かを確認するようにしてもよい。
(基板問題分析)
次に、図13を参照して分析処理における基板問題分析について説明する。まず、分析処理部568は、全ての原因候補を記憶部562から取得する(ステップS901)。基板のバックアップに原因が存在する場合は、原因候補の種類が多岐に亘っているので、原因候補を特定の項目で整理せず、全ての原因候補を抽出する。
原因候補を取得すると、分析処理部568は、取得した各原因候補の合致度を読み出し、それぞれに所定の数値を付加する(ステップS902)。合致度が付加されると、分析処理部568は、受信処理を示す図9のステップS404において「効果なし判定」とされた原因候補の合致度を0などにリセットする(ステップS903)。
合致度がリセットされると、分析処理部568は、合致度が0ではない原因候補が存在するか否かを確認する(ステップS904)。合致度が0ではない原因候補が存在する場合(ステップS904:YES)、分析処理部568は、合致度が最大の原因候補を分析結果として出力する(ステップS905)。
一方、合致度が0ではない原因候補が存在しない場合(ステップS904:NO)、分析処理部568は、経験頻度に応じて原因候補のいずれかを分析結果として出力する(ステップS906)。
分析処理における基板問題分析の場合、上述したような方法により分析結果が出力される。なお、基板問題では、不良が発生した原因を特定するにあたり、全ての原因候補を取得して分析結果を生成するようにしたが、上述したヘッド問題分析やフィーダ分析問題の場合と同様、原因候補の項目を設定し、この項目に該当するか否かを確認するようにしてもよい。
本実施の形態によれば、分析処理部568により異常の原因を切り分けて絞り込むことにより、真の原因により確実に到達することができる。また、「効果なし判定」が行われた原因候補の合致度をリセットすることにより、その原因候補が繰り返し分析結果として出力されるのを防ぐことができる。結果として、真の原因を解消する分析結果をより効率的に出力することができる。
[対応処理]
次に、図4,図14を参照して、表面実装機5−1〜3による対応処理動作について説明する。まず、制御装置56における主演算部565の対応処理部569は、送受信部564または分析処理部568を介して分析結果を受信すると(ステップS1001)、この分析結果が自装置に関連するものであるか否かを確認する(ステップS1002)。この確認は、分析結果に含まれる原因候補の内容に基づいて行われる。自装置に関連する原因候補については、予め記憶部562に記憶させるようにしてもよい。
分析結果が自装置に関連しない場合(ステップS1002:NO)、対応処理部569は、分析結果に基づいた動作を行わず、動作を終了する。
一方、分析結果が自装置に関連する場合(ステップS1002:YES)、対応処理部569は、その分析結果に対応する原因候補に基づいて、異常を解消するための処理動作を行う(ステップS1003)。この処理動作としては、異常が発生した場所を表示装置に表示する、異常の原因を解消するための作業指示を表示装置に表示させる、警報を出す等のオペレータに指示をしたりオペレータの注意を喚起したりし、異常を解消するための作業をオペレータが現在実行することができる内容の動作が行われる。また、表面実装機や実装ライン1の他の装置の動作を停止させる、例えば負圧値を変更するなど異常を解消するための表面実装機の制御パラメータの数値を変更する等、表面実装機5や実装ライン1の他の装置自身によって異常を解消するために現在実行することができる内容の動作を行うようにしてもよい。これにより、実装ライン1に発生した不良を即座に解消することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、プリント基板に搭載された電子部品に異常が発生すると、この異常に関する異常データに基づいて原因を切り分けて分析し、この分析結果に基づいてその原因を解消するための対応処理を行うことにより、異常を即座に解消することができる。
なお、上記分析処理は表面実装機のみならず、実装ライン1に接続されたホストコンピュータや実装検査機6の制御装置など実装ライン1の他の装置によって行うようにしてもよい。この場合、分析処理部568を設け、表面実装機5−1〜3から電子部品の移載に関する情報を取得することにより実現することができる。
また、本実施の形態において、実装ライン1に3台の表面実装機5を設けるようにしたが、表面実装機を設ける数量はこれに限定されず、プリント基板に実装する電子部品の種類や数量等に応じて適宜自由に設定することができる。
また、本実施の形態では、実装検査機6の検査結果に基づいて異常の原因を特定するようにしたが、印刷検査機4の検査結果に基づいて異常の原因を特定するようにしてもよい。この場合、上述した実装検査機6の検査結果から導出される原因候補を印刷検査機4の検査結果から導出される原因候補に置き換えることにより、上述したのと同等の方法で行うことができる。これにより、異常の原因をより詳細に特定することができるので、異常をより確実に解消することができる。
本発明は、検査装置を有する産業システム等に適用することができる。
本発明にかかる実装システムの構成を示す模式図である。 表面実装機の平面図である。 表面実装機の側面図である。 表面実装機の制御装置の構成を示すブロック図である。 実装検査機の構成を示すブロック図である。 実装システム全体の動作を示すフローチャートである。 測定処理を示すフローチャートである。 異常判定処理を示すフローチャートである。 受信処理を示すフローチャートである。 分析処理を示すフローチャートである。 分析処理におけるヘッド問題分析を示すフローチャートである。 分析処理におけるフィーダ問題分析を示すフローチャートである。 分析処理における基板問題分析を示すフローチャートである。 対応処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…実装システム、2…基板供給機、3…印刷機、4…印刷検査機、5,5−1〜3…表面実装機、6…実装検査機、7…リフロー炉、8…基板格納機、11…通信回線、51…基台、52…コンベア、53…部品供給部、54…ヘッド機構、541…ヘッドユニット、542…ヘッド、543…ノズル、55…撮像ユニット、56…制御装置、561…軸制御部、562…記憶部、563…画像処理部、564…送受信部、565…主演算部、566…印刷処理部、567…受信処理部、568…分析処理部、569…対応処理部、61…軸制御部、62…記憶部、63…撮像部、64…画像処理部、65…送受信部、66…表示部、67…主演算部、671…測定処理部、672…異常判定部。

Claims (4)

  1. ヘッドにより電子部品を吸着搬送して基板上に移載する移載手段と、
    外部より前記電子部品の搭載状態の異常に関する異常情報を取得する取得手段と、
    前記異常情報に基づいて、前記異常を解消するための対応処理を行う対応処理手段と
    を備えたことを特徴とする表面実装機。
  2. 請求項1記載の表面実装機において、
    前記対応処理手段は、前記異常情報に対して行われた前記異常の原因を特定する分析の結果に基づいて、前記対応処理を行う
    ことを特徴とする表面実装機。
  3. 請求項2記載の表面実装機において、
    前記対応処理手段は、前記異常情報の統計値に基づいて行われた分析の結果に基づいて、前記対応処理を行う
    ことを特徴とする表面実装機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表面実装機において、
    前記対応処理手段は、現在実行することできる対応処理を行う
    ことを特徴とする表面実装機。
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