JP2007192452A - ボイラ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】火炉内で石炭などの固体燃料の燃焼性を損なうこと無く、未燃ガスのすり抜けを防止し、火炉中央部のみならず火炉側壁においても燃焼排ガス中のCO濃度とNOx濃度の低減化効果が達成できるボイラ装置を提供すること。
【解決手段】理論空気比以下の空気量で固体燃料を燃焼させるバーナ6を一段以上設け、前記バーナ6の上流側に燃焼用エアを火炉内に噴出するAAP7を一段以上設け、バーナ6とAAP7を火炉の対向する一対の壁面にそれぞれ配置し、AAP7内には、該AAP7から火炉内に吹き出すエアの方向を水平方向にエアー噴出方向を末広がり状に分割するエア分割部材21を設けたボイラ装置である。
【選択図】図3

Description

本発明は、石炭焚きボイラなどのボイラ装置に係り、特に排ガス中の窒素酸化物及び一酸化炭素を低減するのに好適なボイラ装置に関する。
火力発電所で石炭などの化石固体燃料を燃焼する場合に生成する窒素酸化物(以後NOxということがある)等の環境汚染物質の低減のために、火炉内を燃焼域、還元域、再燃焼域に分け、還元域でのNOxを低減することが行われている。すなわち、燃焼域では理論空気比以下で燃料を燃焼させ、燃料中の窒素分から発生したNOxを低酸素濃度の還元領域において還元し、炉出口でのNOxを低減する二段燃焼方式が主流になっている。
特開平9−196309号公報 特開平6−147458号公報 特開平9−126412号公報 特許第2954643号公報 実願昭62−194229号(実開平01−101011号)マイクロフィルム 特表2005−517149号公報
前記特許文献1、2記載の発明では、アフターエアポート内のエアーを主流成分と副流成分などに分けることでバーナで生じた燃料の未燃焼成分を低減し、排ガスの低NOx濃度化を図っているが、特許文献1記載の発明ではアフターエアポート内の主流と副流のエアーの圧力損失が一定状態であり、主流と副流の流量比率は固定されている。また、特許文献2記載の発明では、アフターエアポート内のエアー噴流は旋回流と直進流の組み合わせであるが、直進流を増して貫通性を上げれば、火炉の上流から下流に流れる燃料の未燃分がエアー直進流の左右方向へすり抜けることが多くなり、逆に直進流を減らすと、その貫通力が低下する問題点がある。
また、前記特許文献3〜5には、比較的低温の火炉出口排ガスをバーナとアフターエアポートの間の火炉壁から炉内に供給してサーマルNOx及びフューエルNOxの発生量を抑えることができることが開示されている。
しかし、これら特許文献記載の方法でも火炉内での異なるガス同士が十分均一に混合できなく、CO濃度とNOx濃度の低減化効果が不十分であった。
さらに、特許文献6にはアフターエアポート内のエアーを水平方向に主流成分と副流成分などに分けることでバーナで生じた燃料の未燃焼成分を低減し、排ガスの低NOx濃度化を図る構成が開示されているが、各分割されたエアー噴流は直進流であり火炉水平断面全域にエアーを搬送することができないので火炉の上流から下流に流れる燃料の未燃分がエアー直進流の左右方向へすり抜けることが多くなる。
本発明の課題は、火炉内で石炭などの固体燃料の燃焼性を損なうこと無く、未燃ガスのすり抜けを防止し、火炉中央部のみならず火炉側壁においても燃焼排ガス中のCO濃度とNOx濃度の低減化効果が達成できるボイラ装置を提供することである。
本発明の上記課題は次の解決手段により解決される。
請求項1記載の発明は、石炭を含む固体燃料を火炉で燃焼させるボイラ装置において、火炉の対向する一対の壁面に理論空気比以下の空気量で固体燃料を燃焼させるバーナを一段毎に複数個、かつ燃焼ガス流れ方向に一段以上設け、火炉の対向する一対の壁面の前記バーナの下流側であって、該バーナでの固体燃料の燃焼に不足する燃焼用エアを火炉内に噴出するアフターエアポートを一段毎に複数個、かつ燃焼ガス流れ方向に一段以上設け、前記アフターエアポート内には、該アフターエアポートから火炉内に吹き出す燃焼用エアの方向を水平方向に3分割以上に分割し、該各分割エアの方向が互いに同一方向にならないような形状を有するエア分割部材を設けたボイラ装置である。
請求項1記載の発明によれば、エア分割部材により燃焼用エアを火炉内に水平方向に3分割以上に分割して、それぞれの噴出方向を変えることで、分割された噴出流が互いに直接衝突することによる急速な混合を避けるとともに、水平断面に幅広く噴流を形成することで、燃焼ガスと未燃焼ガスの混合を促進し、未燃ガスのすり抜けを防止することができる。その結果、燃焼ガス中のサーマルNOx生成を抑制し、かつAAPの水平断面方向に広く噴流を拡散させて燃焼ガス中のCOのすり抜け防止にも役立つ。
請求項2記載の発明は、エア分割部材が、該エア分割部材から燃焼用エアを火炉内に3分割以上に分割したエアの中で主流となる中央部の燃焼用エアを噴出する最も大きい断面積を持つ分割噴出流の出口開口面積がアフターエアポート(AAP)の全出口開口面積の60%以上を占める構成からなる請求項1記載のボイラ装置である。
請求項2記載の発明によれば、主流の出口開口面積がAAPの全出口開口面積の60%以上を占める構成とすることにより、主流の水平方向左右両側にできる副流に主流の噴出流が引き込まれることなく、主流の噴出流が火炉中央部に向けて貫通力を失うことがない。その結果、火炉中央部で未燃ガスがすり抜けることが無くなる。
請求項3記載の発明は、エア分割部材が、前記アフターエアポートから火炉内に吹き出すエアの方向を変更可能に設けられた請求項1又は2記載のボイラ装置である。
請求項3記載の発明によれば、AAPからの噴流の噴出方向を調整することで対向する火炉壁からのエア噴出流との急速な衝突を避けることができ、サーマルNOx生成を抑制と燃焼ガス中のCOのすり抜け防止効果に役立つ。
請求項4記載の発明は、一つのアフターエアポートに設けられたエア分割部材により分割されたエア噴出流の噴出方向は、対向する壁面に設けられた隣接する合計4個のアフターエアポートで作る平面の中心に向かい、水平方向に噴出する角度(θ0)を超えない範囲にある請求項1ないし3のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項4記載の発明によれば、前記した条件に合致したアフターエアポートからエア噴出流を噴出させることで火炉出口排ガス中のCO濃度とNOx濃度を従来より低減できる。
請求項5記載の発明は、一つのアフターエアポートから火炉内に噴出する燃焼用エア噴出流の内で主流以外の燃焼用エア噴出流である副流の水平方向の噴出角度(θ)の、前記隣り合う合計4個のアフターエアポートで作る平面の中心に向かい、水平方向の噴出角度(θ0)に対する比率である2次噴出角度(θ/θ0)が、
0.4≦2次噴出角度θ/θ0≦1
となるように設定した請求項1〜4のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項5記載の発明によれば、火炉出口排ガス中のCO濃度は、0.4≦2次噴出角度θ/θ0≦1で最小になり、前記NOx濃度は2次噴出角度θ/θ0が1を超えると急増する傾向が見られるので前記2次噴出角度θ/θ0が0.4以上であって、1以下であることが好ましい。
請求項6記載の発明は、同一段の各アフターエアポートに設けられるエア分割部材の中で、各アフターエアポートが設置される一対の火炉壁面の端部同士を接続する一対の火炉側壁に最も近い部位にあるアフターエアポートに取り付けられるエア分割部材は、該エア分割部材からの複数のエア噴出流の噴出方向の中で、前記火炉側壁方向への噴出流の噴出角度および運動量の一方又は両方が他のエア噴出流の噴出角度及び運動量よりも大きく設定されている請求項1ないし5のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項7記載の発明は、一対の火炉側壁に近い部位に位置する火炉壁面に設けられた各段のアフターエアポートに取り付けられるエア分割部材の火炉側壁方向に噴出流を導くエア分割部材の設置数を、同一段の他のアフターエアポートに設けられるエア分割部材より多くした請求項1ないし6のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項6、7記載の発明によれば、火炉側壁側のエア噴出流の側壁方向への噴出角度および当該噴流の運動量の一方あるいは両方が他のエア噴出流の噴出角度及び運動量よりも大きく設定されていることにより、火炉側壁側に運動量の大きいエア噴出流が流れる。火炉側壁側には未燃ガスの一種であるCO濃度の高い領域が形成され易いが、この領域にエア噴出流が行き届き、空気との混合を促進してCO濃度は低減する。
請求項8記載の発明は、同一段の各アフターエアポートに設けられるエア分割部材により分割されたエア噴出流の中の一つ以上のエア噴出流の噴出方向が、当該エア分割部材が設置されたアフターエアポートより上流側の火炉内の方向に向かうように構成する請求項1ないし6のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項8記載の発明によれば、分割されたエア噴流を上流側に向けることによって対向するAAPからの噴流との急速な衝突を避けることができるため、反応領域が拡大するので温度の急激な上昇を抑え、同時に排ガス中のサーマルNOxの生成を抑制することができる。
請求項9記載の発明は、最上段の複数のバーナが、対向する火炉壁面でそれぞれ同一水平位置であって、相対向する位置からずれた位置にそれぞれ配置され(千鳥配列ということにする。)、各段の複数のアフターエアポートは、対向する一対の火炉壁面でそれぞれ同一水平位置に配置され、最上段バーナの下流側の同一壁面に設けられる最下段の各アフターエアポートは、前記最上段の複数のバーナの中の隣接する2つのバーナの中間位置の上方に配置される(千鳥配列ということにする。)請求項1ないし8のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項9記載の発明によれば、最上段のバーナを対向する火炉壁面に互いに千鳥配列し、最上段バーナの下流側の同一壁面に設けられる最下段のAAPを最上段バーナに対して千鳥配列することにより、最上段バーナからの微粉炭を含んだ噴流は対向壁からのバーナ噴出流と火炉内の中央部では衝突せずに火炉中央部から対向壁側に寄った位置で湾曲上昇する。そこで、対向壁面の最下段のAAPは隣接する最上段バーナの中間位置とは逆の千鳥配列にすることによりアフターエア噴出流が上記バーナからの湾曲上昇噴流を直撃して混合促進する(図13参照)。
請求項10記載の発明は、少なくとも一段の各アフターエアポートは、その上流側の同一壁面に設けられる最上段の複数のバーナの隣接する2つのバーナの中間位置の上方に配置されている請求項9記載のボイラ装置である。
請求項10記載の発明によれば、最上段バーナからの微粉炭を含んだ噴流は対向壁からのバーナ噴出流と火炉内の中央部では衝突せずに火炉中央部から対向壁側に寄った位置で湾曲上昇する際に、最上段の複数のバーナの内の隣接バーナの中間位置にある対向壁面のAAPからのアフターエア噴出流が上記バーナからの湾曲上昇噴出流を直撃して混合促進する(図13参照)。このため未燃焼成分が効果的に燃焼する。
請求項11記載の発明は、各段の各アフターエアポートは、それぞれ互いに上下段で隣接する複数のアフターエアポートの中の隣接する2つのアフターエアポートの中間位置に配置されている請求項9又は10記載のボイラ装置である。
請求項11記載の発明によれば、複数段のバーナからの微粉炭を含んだ噴出流が対向壁側に寄った位置で湾曲上昇する際に、該対向壁面のいずれかのAAPからのアフターエア噴出流と混合され、このため未燃焼成分が効果的に燃焼する。
請求項12記載の発明は、前記バーナの下流側であって、かつ前記アフターエアポートの上流側にボイラから排出するボイラ排ガスの一部を供給する混合促進ポートを水平方向の一段毎に複数個、かつ一段以上設けた請求項1ないし11のいずれかに記載のボイラ装置である。
請求項12記載の発明によれば、バーナとAAPの間に混合促進ポートを設けることにより、火炉内のバーナで形成された燃焼ガス流領域とその他の未燃焼ガス領域の混合を促進する効果があり、バーナからの燃焼ガス中の未燃分も完全燃焼し、ボイラの燃焼効率が従来より向上する。
すなわち、バーナとAAPの間の火炉内の領域は窒素酸化物の還元作用が行われる還元領域であるが、火炉内にはバーナ火炎で形成された高NOx濃度領域と、未燃ガス領域の低NOx濃度領域が存在し、それらの領域が混合することなく還元作用が働く。そのため、高NOx濃度領域においては充分な還元作用が働かず、AAPから燃焼用エアが混合し、再燃焼領域での再生成NOxが生じ、炉出口での高NOx濃度につながる。そこで、混合促進ポートからバーナ火炎で形成された燃焼ガス領域とその他未燃焼ガス領域が混在する状態で燃焼排ガスを高速で吹き込むことにより、炉内のガスの流動状態を変化させ、燃焼ガスと未燃焼ガスの混合を促進する効果がある。
また、混合促進ポートから混合促進ガスを吹き込むことで、燃焼ガス領域に残存する一酸化炭素と残存酸素との混合が促進され酸化作用により一酸化炭素が最終生成物である二酸化炭素に変換される。
請求項13記載の発明は、混合促進ポートを、最上段バーナでの燃料の燃焼が緩慢になった領域に混合促進ガスを吹き込むことができる箇所の火炉壁に設けた請求項12記載のボイラ装置である。
請求項13記載の発明によれば、最上段バーナでの燃焼が緩慢になった火炉内の部位に混合促進ポートから燃焼排ガスなどを例えば高速な旋回噴出流として吹き込むことにより、炉内の燃焼ガス領域と未燃焼ガス領域の混合が促進され、排ガス中のNOx濃度が均一となり、AAPまでの燃料の還元燃焼領域で充分な還元作用が得られ、炉出口では排ガス中のNOx濃度は著しく低下する。さらに、排ガス中のCO濃度低減にも作用する。理由は、燃焼ガス領域に残存する一酸化炭素が、燃焼ガス領域と未燃ガス領域との混合促進により、未燃ガス領域内の残存酸素と反応して最終生成物である二酸化炭素となるためである。
請求項14記載の発明は、混合促進ポートを、バーナを設置した火炉壁の両端部側にも設置した請求項12又は13記載のボイラ装置である。
請求項14記載の発明によれば、対向燃焼方式の場合、バーナ部上方の側壁近傍に不完全燃焼しているCO濃度の高い領域が形成されるので、混合促進ポートからは出来るだけ少量の燃焼排ガスなどを吹き込むことで火炉側壁近傍でのCO濃度の低減化が可能となる。
請求項1記載の発明によれば、AAPから火炉内に吹き出すエアの方向を水平方向にエアー噴出方向を末広がり状に分割するエア分割部材21を設けたので、燃焼ガスと未燃焼ガスの混合を促進し、COを含む未燃ガスのすり抜けを防止でき、火炉内のガス流動が均一化され、火炉出口の排ガス中の低NOx濃度化と低CO濃度化を達成できる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、火炉中央部で未燃ガスのすり抜けを防止できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、さらに燃焼ガス中のサーマルNOx生成を抑制し、燃焼ガス中のCOのすり抜けを防止できる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、火炉出口排ガス中のCO濃度とNOx濃度をより一層低減できる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、前記2次噴出角度θ/θ0が0.4以上であって、1以下にすることで、火炉出口排ガス中のCO濃度とNOx濃度をより一層低減できる。
請求項6、7記載の発明によれば、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、COを含む未燃ガスのすり抜けを確実に防止するとともに、火炉出口排ガス中のCO濃度とNOx濃度をより一層低減できる。また、従来必要であった火炉側壁方向へのエア噴出用のサイドAAPが不要となり、設備コストの低減化に貢献できる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1ないし7のいずれかに記載の発明の効果に加えて、燃焼反応領域を拡大してガス温度の急激な上昇を抑え、同時に排ガス中のサーマルNOxの生成を抑制することができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項1ないし8のいずれかに記載の発明の効果に加えて、アフターエア噴出流がバーナからの湾曲上昇噴出流を直撃して燃焼ガスと未燃焼ガスの混合を促進し、より一層の未燃ガスのすり抜け防止効果がある。
請求項10記載の発明によれば、請求項9記載の発明の効果に加えて、より一層の未燃焼ガスを低減できる。
請求項11記載の発明によれば、請求項9又は10記載の発明の効果に加えて、より一層の未燃焼成分の低減を図ることができる。
請求項12記載の発明によれば、請求項1ないし11のいずれかに記載の発明の効果に加えて、燃焼ガス中の未燃分も完全燃焼し、ボイラの燃焼効率がより一層向上し、排ガス中のNOx濃度とCO濃度を低減することができる。
請求項13記載の発明によれば、請求項12記載の発明の効果に加えて、より一層炉内の燃焼ガス領域と未燃焼ガス領域の混合が促進され、炉出口では排ガス中のNOx濃度とCO濃度が共に従来より低減する。
請求項14記載の発明によれば、請求項11又は12記載の発明の効果に加えて、火炉側壁近傍の不完全燃焼領域のCO濃度を低減することができる。
本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1には石炭焚きボイラの全体の系統図を示している。バンカ11から供給する石炭はフィーダ12で流量調整され、微粉炭製造装置(ミル)2へ一次エアによって搬送される。ミル2で微粉に粉砕された石炭(微粉炭)は送炭管10を通りバーナ6に供給され、ボイラ火炉1へ投入される。微粉炭を燃焼させる燃焼用エアは、熱交換器4で300〜400℃くらいの高温空気となり、風箱5からバーナ6の外周部とAAP(AAP)7から火炉1へ投入される。
ボイラ火炉1で燃焼した排ガスは脱硝装置13でガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)が低減され、次いで熱交換器4でガス温度が下げられ、その後、電器集塵機14で除塵され、さらに脱硫装置15でガス中に含まれる硫黄酸化物が低減され、煙突16より大気へ放出される。
火炉下方のバーナ6と火炉上方のAAP7の間に位置する火炉側壁には混合促進ポート8が設けられ、炉内のガス流動の混合を促進するために混合促進ポート8からはGRF17で吸引した火炉から排出した燃焼排ガスの一部を高速旋回噴流として炉内へ投入する。
図2にはAAP7の一実施例を示す。図2(a)にはAAP7の出口の鉛直方向の断面図を示し、出口形状は円形または矩形である。AAP7の出口に近い内部にはエア分割板21,21が設置されていて、エア分割板21の取付角度によって副流S2のエア噴流の噴出方向は主流S1とは異なるようにすることができる。図2(b)のAAP7の水平方向の断面平面図に示すように、AAP7内のアフターエアは一対のエア分割板21,21により中央主流S1と左右の副流S2,S2に3分割されている。また、3分割された噴流の噴出角度は主流S1は直進、副流S2は左右に拡がっていている。
AAP7には該AAP7の中心部に火炉内に向けて2つのエア分割板21,21を配置して混合促進ガス流路を3分割しているので、該AAP7の中心部を火炉内に向けて流れる中央主流S1とその両側の副流S2,S2が形成される。
また、図3にはAAP7の他の実施例を示す。図3(a)には出口形状は円形であるAAP7の出口の鉛直方向の断面図を示し、図3(b)には図3(a)のAAP7の水平断面図を示す。AAP7の出口に近い内部にはエア分割板21が設置されていて、エア分割板21の取付角度を調整することでエア噴流の噴出方向を変えることが出来る。また、図3(c)には出口形状は矩形であるAAP7の出口の鉛直方向の断面図を示し、図3(d)には図3(c)のAAP7の水平断面図を示す。
図2、図3に示すようにAAP7の出口にエア分割板21を設置し、AAP7からのエア噴流の噴出方向を調整することで対向AAP噴流との急速な衝突を避けることができ、燃焼ガス中のサーマルNOx生成を抑制し、かつAAP7の水平断面方向に広く噴流を拡散させてCOのすり抜け防止にも役立つ。
また、本実施例ではAAP7の水平断面方向に末広がり状に噴流を広く拡散させることができるので、特許文献6のようなAAPからのエアーを水平分割しただけで直進流となる噴流に比較して燃焼ガス中のNOx濃度の抑制とCO濃度の低減効果が大きい。
エア分割板21のAAP7への取付角度を変えた場合の火炉出口排ガス中のNOx濃度、CO濃度への影響を数値解析プログラムで解析した結果を図4に示す。エア分割板21のAAP7への取付角度(AAP7の直進流方向に対する水平方向の拡がり角度)が5度近傍で火炉出口排ガス中のNOx濃度、CO濃度ともに最低となっている。図5には、図3(a)、図3(c)のルーバ型のエア分割板21をAAP7に設けた場合の排ガス中のNOx濃度とCO濃度が同時に低減する燃焼試験結果を示す。従来型であるエア分割板21をAAP7に設けない場合の火炉出口NOx、CO濃度に対する低減率を示した。
また、図2(b)に示すように、AAP7の基部には主流流入孔24と副流流入孔25が設けられ、該流入孔24,25の開口面積を各流量調節器26,27をAAP7の軸方向にスライドさせることにより調整できる構成を備えている。そのため、流量調整器26,27によりAAP7出口から水平方向に複数個に分割した燃焼用エアの流量を変えることができる。
このようにAAP7から火炉内に噴出する燃焼用空気(アフターエア)噴流を水平方向に分割することにより、アフターエア噴流がバーナ6からの上昇ガス流に混合して燃料の還元燃焼分(未燃ガス分)を燃焼させることができる。
図2に示すように、AAP7からの燃焼用エアの噴流を火炉の水平方向に複数分割した各分割噴流の噴出方向は主流S1が直進、副流S2が左右に拡がっていて、同一角度にはない。エア分割板21の設置位置はエア分割板21のAAP出口側にある先端部の側面に副流S2が当たるか又は接するようにAAP7の中心軸線に対して所定の角度を有するようにAAP7の出口部に取り付られる。
このようにAAP7からの燃焼用エアの噴流を直進する主流S1と該主流S1の水平方向左右方向に流れる副流S2,S2とに分割することで、対向する火炉壁面にあるAAPの噴流と直接衝突して急速に混合することを避けると共に、火炉内の水平方向に幅広く燃焼用エア噴流を形成することができ、ガスのすり抜け防止も可能にする。
また、燃焼用エアを噴出する最も大きい断面積を持つ主流用の出口開口面積がAAP7の全出口開口面積の60%以上を占める構成とする。前記主流S1の流量比については図6で説明する。
図6はAAP7を流れる全燃焼用エア流量に対する主流S1の流量比が80%、70%及び60%である場合の数値解析による火炉出口の排ガス中のNOx濃度とCO濃度を検討した結果である。横軸の流速比は副流/主流流速比であり、流量比60%では流量比70%、80%より火炉出口の排ガス中のNOx濃度、CO濃度が共に高めであり、しかも前記流速比=2ではCO濃度が急増しつつある。これは副流流速が早くなり、主流S1が副流S2に引き込まれて貫通力を失い、火炉中央部で未燃ガスのすり抜けの傾向が現れるためである。従って、全燃焼用エア流量に対する主流S1の流量比は60%以上必要となる。なお、図6には副流S2の2次噴出角度θ/θ0(定義は後述する。)0.73での解析結果を示している。
次に、前記全燃焼用エア流量に対する主流流量比とAAP全断面積に対する主流断面積比の関係をプロットしたグラフを図7に示す。副流/主流流速比は1と1.5の2種類の場合を示す。主流流量比60%では主流断面積比は0.6(流速比1)となり、流速比1以上及び主流流量比を60%以上維持するためには主流断面積比0.6以上とすることが必要である。
次にAAP7から火炉内に噴出させる燃焼用エア噴流の噴出角度について図8と図9に基づいて説明する。図8に示すAAP7の副流S2の水平方向の噴出角度θが火炉中央部において隣接する2個ずつで、対向する壁面に設けられる合計4個のAAP7の中間位置に向かう副流S2の水平方向の噴出角度θ0で無次元化した数値を横軸にとり、主流流量比80%の場合の排ガス中のNOx濃度、CO濃度への影響を検討した結果を図9に示す。
なお、前記火炉中央部とは対向する一対の壁面の同一水平面にそれぞれ設けられた一対のAAP7,7の中間部の位置である。
また、図9でいう2次噴出角度は次の通りである。
2次噴出角度=噴出角度(無次元)θ/θ0
さらに、図9のCO(−)とNOx(−)はそれぞれ2次噴出角度θ/θ0=0のときの火炉出口排ガス中のCO濃度とNOx濃度を無次元化して示している。
主流流量比80%の条件下で、火炉出口排ガス中のCO濃度(2次噴出角度=0の時の前記CO濃度に対する比率で図示している)は
0.4≦2次噴出角度θ/θ0≦1
の間で最小になり、前記NOx濃度に対しては
2次噴出角度θ/θ0≧1
であると急増する傾向が見られる。即ち、
2次噴出角度θ/θ0≧1
では当該AAP7からの燃料用エアの噴流と隣接するAAP7からの燃料用エアの噴流とが衝突して急速混合が起こり、サーマルNOx生成の要因になり得ることを示している。従って前記2次噴出角度θ/θ0が0.4以上であって、1以下であることが好ましい。
図10には火炉前後壁1a,1bに配置されるアフターエアポート7の縦断面図(図10(a))と水平方向断面図(図10(b))を示す。このアフターエアポート7は火炉側壁1c寄りに配置されるエア分割板21’付きのアフターエアポート7であり、図2に示すエアーを水平方向に拡大させる折れ曲がり状のエア分割板21,21の他に火炉側壁1cに近い片側により大きな折れ曲がり角度を有するエア分割板21’を設けている。
なお、図15には、従来技術の火炉前後壁1a,1bに設置される複数のバーナ6とアフターエアポート7の配置例を示す。図15(a)は火炉側壁1c側から見た火炉側面図であり、図15(b)は火炉前壁1a側から見た火炉側面図である。
図15に示す従来技術は、火炉前後壁1a,1bにはアフターエアポート7の他に側壁1c側に近い箇所にサイドアフターエアポート7’を配置した例である。このサイドアフターエアポート7’は未燃ガスが火炉壁面近くをすり抜けるのを防止するために設置されたエアポートである。しかし図10に示すアフターエアポート7の構成では、側壁1c側のアフターエアポート7内にエア分割板21’があるため、当該アフターエアポート7が、図15のサイドアフターエアポート7’の代りを果たすことができ、サイドアフターエアポート7’の設置を省略できる。
なお、本発明は、サイドアフターエアポート7’の本来の趣旨(アフターエアポート7に到達するまでの間に燃焼ガスと未燃ガスとの混合促進と、未燃ガスのすり抜け防止)を踏襲するために側壁1c側に設けたアフターエアポート7からの側壁1c側へエアー噴流を上流に向かって噴出する等の手法へ容易に設計上展開が可能である。
図11には水平分散型AAP7の一実施例を示す概要図を示している。火炉前後壁1a,1bに配置されるアフターエアポート7の縦断面図(図11(a))と図11(a)のA−A線又はC−C線断面図(図11(b))及び図11(a)のB−B線又はD−D線断面図(図11(c))を示す。
このアフターエアポート7からのエア噴流は流量が最も多い主流S1と流量が少ない副流S2,S3(S3−1,S3−2,S3−2)に分けられる。エア噴流は縦方向に平面を有する2のエア分割板21,21と水平方向に平面を有するエア分割板22により全部で6分割され、分割された各噴流は火炉内では同一方向に流れない。
すなわちエア噴流の中で上側の1つの主流S1と2つの副流S2,S2は水平方向に、下側の3つの副流S3−1,S3−2,S3−2はそれぞれ火炉内のアフターエアポート設置部より上流側の方向に噴出される。上側の3つの噴流S1,S2,S2は図2の水平分散型AAP7と同様の作用、効果を奏し、下側の3つの副流S3−1,S3−2,S3−2のうち、左右の2つの副流S3−2,S3−2は火炉壁面付近のCOすり抜け防止(CO低減)のために、真中の副流S3−1は分散型混合促進(NOx低減)のために、すり抜け部及び壁面近傍に噴射される。
また、図11(b)に示すように、AAP7の基部には主流流入孔24と副流流入孔25が設けられ、該流入孔24,25の開口面積を各流量調節器26,27をAAP7の軸方向にスライドさせることにより調整できる構成は図2(b)に示した構成と同じである。エア分割板21,21とAAP7の内壁の間にできる副流S2用の流路はAAP7の出口部側に向けて狭い通路となるようにエア分割板21,21は水平に対する角度αで末広がり状であると共にAAP7の内周側は出口部側に向けて流路縮流部材29を配置している。
そのため、流量調整器26,27によりAAP7出口から水平方向に複数個に分割した燃焼用エアの噴出流の方向をそれぞれ変えることで、水平方向の火炉内断面に幅広く燃焼用エアの噴流を形成することができ、未燃ガスのすり抜け防止も可能にする。
このようにAAP7から火炉内に噴出する燃焼用エア(アフターエア)噴流を水平方向に分割することにより、アフターエア噴流がバーナ6からの上昇ガス流に混合して燃料の還元燃焼分(未燃ガス分)を燃焼させることができる。
また、図12には本実施例のバーナ6、アフターエアポート7および混合促進ポート8の配置例を示す。複数段あるバーナ部において火炉前壁1a及び後壁1bの上下方向に同列に、それぞれバーナ6を対向位置に配置(対向配列という場合がある。)するのではなく、図12(a)の側壁1c側から見た火炉の概略構造図と図12(b)の火炉前壁1aの側面図に示すように、少なくとも最上段バーナ6とアフターエアポート7(図12ではアフタエアーポート7を一段だけ設けた場合を示す)を対向する前壁1aと後壁1bで互いに同一水平面上に千鳥配列とすることで、バーナ部およびアフターエアポート部における未燃粒子を含んだ燃焼ガスを良く混合することができる。
このとき、バーナ6とアフターエアポート7の間に配置される混合促進ポート8は炉内の流動状態を均一化するために用いられ、出来るだけ少量で吹き込むことが望ましい。そのためには図12に示すように混合促進ポート8を火炉側壁(前壁1a及び後壁1bの両端部を接続する一対の側壁)1cに設置すれば、側壁1c近傍の炉内ガスの混合を促進することができる。
ただし、前壁1a又は後壁1bの一方の壁面の最上段バーナ6からの微粉炭を含んだ噴流は対向壁からのバーナ噴流と炉内中央で衝突せずに中央部から対向壁側に寄った位置で湾曲しながら上昇する。そこで図13の火炉1の斜視図に示すように、対向する前壁1aと後壁1bに設けられるアフターエアポート7を最上段バーナ6とは逆の千鳥配列(同一壁面のバーナ6の直上にはアフターエアポート7を配置しないで、該バーナ6からの微粉炭の燃焼ガス流が対向壁面のアフターエアポート7からのエア噴流に当たるようアフターエアポート7を配置する配列)にすることで、対向壁面からのアフターエア噴流が上記バーナ6からの湾曲上昇流に直撃して炉内ガスの混合が促進される。
また、図14に混合促進ポート8を側壁1cに設けたときの炉内のガス流れ方向で、それぞれ異なる部位の水平断面内でのガス中のNOx濃度(平均値)の変化を示す。このように混合促進ポート8を側壁1cに設けたことにより、還元領域でのNOxの還元速度が促進され、炉出口での窒素酸化物濃度が低減する。
排ガス中のNOx濃度とCO濃度に低下させることができるボイラ装置として産業上の利用可能性が高い。
本発明の実施例になるボイラ装置システムを示す系統図である 本発明の実施例になるボイラ装置のアフターエアポートの鉛直方向の断面図(図2(a))と水平方向の断面図(図2(b))である。 本発明の実施例になるボイラ装置の円形アフターエアポートの鉛直方向の断面図(図3(a))と水平断面図(図3(b))と矩形アフターエアポートの鉛直方向の断面図(図3(c))と水平断面図(図3(d))である。 図2のアフターエアポートへのエア分割板の取付角度を変えた場合の火炉出口排ガス中のNOx濃度とCO濃度への影響を数値解析プログラムで解析した結果を示す図である。 図2(b)のアフターエアポートへエア分割板を設けた場合の排ガス中のNOx濃度とCO濃度が同時に低減する燃焼試験結果を従来型エア分割板を設けた場合と比較して示す図である。 図2のアフターエアポート内を流れる全燃焼用エア流量に対する主流の流量比を変化させた場合の数値解析による火炉出口の排ガス中のCO濃度とNOx濃度を示す図である。 図2のアフターエアポート内を流れる全燃焼用エア流量に対する主流流量比とAAP全断面積に対する主流断面積比の関係をプロットした図である。 図2のアフターエアポート内から火炉内に噴出させる燃焼用エア噴流の噴出角度を示す図である。 図8に示すAAPの副流の水平方向に対する噴出角度θが火炉中央部において隣接するAAP7との中間位置に向かう副流の水平方向に対する噴出角度θ0で無次元化した数値を横軸にとり、主流流量比80%の場合の排ガス中のCO濃度とNOx濃度への影響を検討した結果を示す図である。 本発明の実施例になるボイラ装置のアフターエアポートの鉛直方向の断面図(図10(a))と平面図(図10(b))である。 本発明の実施例になるボイラ装置のアフターエアポートに3枚のエア分割部材を配置した場合のアフターエアポートの縦断面図(図11(a))と図11(a)のA−A線又はC−C線断面図(図11(b))と図11(a)のB−B線又はD−D線断面図(図11(c))である。 本発明の実施例になるボイラ装置の側壁側から見た火炉の概略構造図(図12(a))と火炉前壁面の側面図(図12(b))である。 図12のボイラ装置の火炉の斜視図である。 本発明の実施例になるボイラ装置の混合促進ポートを火炉側壁に設けたときの炉内のガス流れ方向で、それぞれ異なる部位の水平断面内でのガス中のNOx濃度(平均値)の変化を示す図である。 従来技術の火炉前後壁に配置されるバーナとアフターエアポートを示す火炉側壁側から見た火炉側面図(図15(a))と火炉前壁側から見た火炉側面図(図15(b))である。
符号の説明
1 火炉 1a 前壁
1b 後壁 1c 側壁
2 ミル 3 PAF
4 熱交換器 5 風箱
6 バーナ 7 アフターエアポート
7’ サイドアフターエアポート
8 混合促進ポート 9 FDF
10 送炭管 11 バンカ
12 フィーダ 13 脱硝装置
14 電気集塵機 15 脱硫装置
16 煙突 17 GRF
18 レジスタ 21,21’,22 ガス分割板
24 主流流入孔 25 副流流入孔
26,27 混合促進ガス流量調節器
29 流路縮流部材

Claims (14)

  1. 石炭を含む固体燃料を火炉で燃焼させるボイラ装置において、
    火炉の対向する一対の壁面に理論空気比以下の空気量で固体燃料を燃焼させるバーナを一段毎に複数個、かつ燃焼ガス流れ方向に一段以上設け、
    火炉の対向する一対の壁面の前記バーナの下流側であって、該バーナでの固体燃料の燃焼に不足する燃焼用エアを火炉内に噴出するアフターエアポートを一段毎に複数個、かつ燃焼ガス流れ方向に一段以上設け、
    前記アフターエアポート内には、該アフターエアポートから火炉内に吹き出す燃焼用エアの方向を水平方向に3分割以上に分割し、該各分割エアの方向が互いに同一方向にならないような形状を有するエア分割部材を設けたことを特徴とするボイラ装置。
  2. エア分割部材は、該エア分割部材から燃焼用エアを火炉内に3分割以上に分割したエアの中で主流となる中央部の燃焼用エアを噴出する最も大きい断面積を持つ分割噴出流の出口開口面積がアフターエアポートの全出口開口面積の60%以上を占める構成からなることを特徴とする請求項1記載のボイラ装置。
  3. エア分割部材は、前記アフターエアポートから火炉内に吹き出すエアの方向を変更可能に設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載のボイラ装置。
  4. 一つのアフターエアポートに設けられたエア分割部材により分割されたエア噴出流の噴出方向は、対向する壁面に設けられた隣接する合計4個のアフターエアポートで作る平面の中心に向かい、水平方向に噴出する角度(θ0)を超えない範囲にあることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のボイラ装置。
  5. 一つのアフターエアポートから火炉内に噴出する燃焼用エア噴出流の内で主流以外の燃焼用エア噴出流である副流の水平方向の噴出角度(θ)の、前記隣り合う合計4個のアフターエアポートで作る平面の中心に向かい、水平方向の噴出角度(θ0)に対する比率である2次噴出角度(θ/θ0)が、
    0.4≦2次噴出角度θ/θ0≦1
    となるように設定したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のボイラ装置。
  6. 同一段の各アフターエアポートに設けられるエア分割部材の中で、各アフターエアポートが設置される一対の火炉壁面の端部同士を接続する一対の火炉側壁に最も近い部位にあるアフターエアポートに取り付けられるエア分割部材は、該エア分割部材からの複数のエア噴出流の噴出方向の中で、前記火炉側壁方向への噴出流の噴出角度および運動量の一方又は両方が他のエア噴出流の噴出角度及び運動量よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のボイラ装置。
  7. 一対の火炉側壁に近い部位に位置する火炉壁面に設けられた各段のアフターエアポートに取り付けられるエア分割部材の火炉側壁方向に噴出流を導くエア分割部材の設置数を、同一段の他のアフターエアポートに設けられるエア分割部材より多くしたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のボイラ装置。
  8. 同一段の各アフターエアポートに設けられるエア分割部材により分割されたエア噴出流の中の一つ以上のエア噴出流の噴出方向は、当該エア分割部材が設置されたアフターエアポートより上流側の火炉内の方向に向かうように構成することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のボイラ装置。
  9. 最上段の複数のバーナは、対向する火炉壁面でそれぞれ同一水平位置であって、相対向する位置からずれた位置にそれぞれ配置され、各段の複数のアフターエアポートは、対向する一対の火炉壁面でそれぞれ同一水平位置に配置され、最上段バーナの下流側の同一壁面に設けられる最下段の各アフターエアポートは、前記最上段の複数のバーナの中の隣接する2つのバーナの中間位置の上方に配置されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のボイラ装置。
  10. 少なくとも一段の各アフターエアポートは、その上流側の同一壁面に設けられる最上段の複数のバーナの隣接する2つのバーナの中間位置の上方に配置されていることを特徴とする請求項9記載のボイラ装置。
  11. 各段の各アフターエアポートは、それぞれ互いに上下段で隣接する複数のアフターエアポートの中の隣接する2つのアフターエアポートの中間位置に配置されていることを特徴とする請求項9又は10記載のボイラ装置。
  12. 前記バーナの下流側であって、かつ前記アフターエアポートの上流側にボイラから排出するボイラ排ガスの一部を供給する混合促進ポートを水平方向の一段毎に複数個、かつ一段以上設けたことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のボイラ装置。
  13. 混合促進ポートは、最上段バーナでの燃料の燃焼が緩慢になった領域に混合促進ガスを吹き込むことができる箇所の火炉壁に設けられたことを特徴とする請求項12記載のボイラ装置。
  14. 混合促進ポートは、バーナを設置した火炉壁の両端部にも設置されたことを特徴とする請求項12又は13記載のボイラ装置。
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