JP2007191588A - 青色発光蛍光材料およびその利用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明では、付活剤として、Tiを含む化合物を含有するものを用い、さらに、SiO2を量論比よりも低い配合比となるように配合して、青色発光蛍光材料を製造する。それゆえ、得られる青色発光蛍光材料は、発光強度が高く、かつ長時間励起を行っても、蛍光発光の低下が起こりにくい。また、上記のようにして得られる青色発光蛍光材料は、その粒径が1μm以下と小さい。そのため、本発明にかかる青色発光蛍光材料は、容易に薄膜に成形することができる。
【選択図】なし
Description
本発明にかかる青色発光蛍光材料は、シリケート系複酸化物と付活剤とからなるものである。すなわち、上記青色発光蛍光材料は、シリケート系複酸化物を母体材料とするものである。本明細書において、「シリケート系複酸化物」とは、シリカを構成成分の1つとする複酸化物を意味する。本発明において、上記シリケート系複酸化物は、特に限定されるものではないが、例えば、CaMgSi2O6、CaSiO3、およびZn2SiO4を挙げることができる。これらの中でも、SiO2とZnOとからなるZn2SiO4であることが好ましい。一般的に、無機物蛍光体の場合、母体材料の結晶性が高い程発光強度が高いことが知られている。すなわち、本発明では、結晶性が高いシリケート系複酸化物を母体材料とするため、高い発光強度を得ることができる。
本発明にかかる青色発光蛍光材料の製造方法は、上述の青色発光蛍光材料を製造することができる方法であれば特に限定されるものではなく、従来公知の方法にしたがって、製造することができる。具体的には、各金属を含む化合物を所定の組成により配合し、混合する工程(以下、「混合工程」ともいう)と、上記混合工程後、金属を含む化合物の混合物を焼成する工程(以下、「焼成工程」ともいう)とを含む方法により製造することができる。さらに、上記焼成工程の後、得られた蛍光材料を粉砕する工程(以下、「粉砕工程」ともいう)を含んでいてもよい。上記混合工程、焼成工程、および粉砕工程について以下詳細に述べるが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記混合工程では、各金属を含む化合物を、所定の組成により配合し、それらの化合物原料を混合する。また、必要に応じてフラックスを添加してもよい。
上記焼成工程では、上記混合工程後、金属を含む化合物の混合物を焼成する。上記焼成条件は、特に限定されるものではないが、従来公知の条件を用いることができる。例えば、900〜1500℃で、1〜100時間保持することにより焼成を行うことができる。また、雰囲気条件としては、大気中、不活性ガスまたは還元雰囲気下で行うことができる。上記還元雰囲気は、例えば、水素を0.1〜10体積%含む窒素やアルゴン等によって実現することができる。さらに、より強い還元雰囲気とするために、適量の炭素を添加することもできる。また、結晶性を高めるために、適量のフラックスを添加してもよい。
上述したように、本発明においては、得られる青色発光蛍光材料は、粉砕しなくても粒径が1μm以下であるが、上記粉砕工程において、得られる青色発光蛍光材料をさらに粉砕して、その粒径を調整してもよい。上記粉砕工程において、当該青色発光蛍光材料を粉砕する方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。例えば、ボールミル、ジェットミル等の従来公知の装置を用いて、当該青色発光蛍光材料を粉砕することができる。また、当該青色発光蛍光材料を洗浄、分級してもよい。さらに、得られる青色発光蛍光材料の輝度をさらに向上させるために、再焼成を行ってもよい。
本発明の利用としては、特に限定されるものではなく、上記青色発光蛍光材料を用いて青色発光を行うあらゆる分野に利用することができる。例えば、上記青色発光蛍光材料を具体的な形状に加工して青色発光蛍光体として用いる用途を挙げることができる。
青色発光蛍光体の具体的な構成は特に限定されるものではないが、例えば、(1)粉末や焼結体、(2)他の材料と混合して成形する構成、(3)支持材料の表面に塗布する構成等を挙げることができる。粉末や焼結体は、本発明で得られる青色発光蛍光材料をほぼそのまま利用する構成であり、粉末の粒径や粒度分布、焼結体の形状や大きさ等は特に限定されるものではない。
本発明では、上述した青色発光蛍光体を利用することにより、本発明にかかる青色発光蛍光材料をより具体的な技術分野に応用することができる。例えば、本発明を利用して、発光強度が高く、長時間の低速電子線励起においても発光強度の低下が小さい蛍光照明装置に製造することが可能である。このような蛍光照明装置は、FEDのような表示装置に好適に用いることができる。つまり、本発明によれば、FED等の表示画面の高精細化、および低消費電力化を図ることが可能となる。
ペースト化した青色蛍光材料をアノード基板として電子線評価装置に取り付け、アノード電圧1kV、真空度10−4Paの条件で、発光スペクトルを測定し、輝度を求めた。
粒径500nmの球状シリカ粒子(日本触媒製)20g、0.01molのチタニア粒子を含む1M硝酸亜鉛(和光純薬 99.9%)溶液600mlを入れ、30分間激しく撹拌して分散した。撹拌したまま、スラリー溶液に0.25Mシュウ酸アンモニウム水溶液1300mlを少しずつ加えた。その後、ジエチルアミンを加えて、pHを7.5〜8.0に調整した。その後、30分間撹拌した。その結果生じた沈殿物をイオン交換水で洗浄し、乾燥させた後、アルミナ坩堝に入れ、大気雰囲気中、1100℃で4時間焼成した。その後、焼成品の凝集をほぐすために、メノウ乳鉢でよくすりつぶし、青色発光蛍光材料を得た。
粒径500nmの球状シリカ粒子(日本触媒製)20g、0.01molのチタニア粒子を含む1M硝酸亜鉛(和光純薬 99.9%)溶液550mlを入れ、30分間激しく撹拌して分散した。撹拌したまま、スラリー溶液に0.25Mシュウ酸アンモニウム水溶液1200mlを少しずつ加えた。その後、ジエチルアミンを加えて、pHを7.5〜8.0に調整した。その後、30分間撹拌した。その結果生じた沈殿物をイオン交換水で洗浄し、乾燥させた後、アルミナ坩堝に入れ、大気雰囲気中、1100℃で4時間焼成した。その後、焼成品をメノウ乳鉢でよくすりつぶし、青色発光蛍光材料を得た。
粒径500nmの球状シリカ粒子(日本触媒製)25g、0.01molのチタニア粒子を含む1M硝酸亜鉛(和光純薬 99.9%)溶液600mlを入れ、30分間激しく撹拌して分散した。撹拌したまま、スラリー溶液に0.25Mシュウ酸アンモニウム水溶液1300mlを少しずつ加えた。その後、ジエチルアミンを加えて、pHを7.5〜8.0に調整した。その後、30分間撹拌した。その結果生じた沈殿物をイオン交換水で洗浄し、乾燥させた後、アルミナ坩堝に入れ、大気雰囲気中、1100℃で4時間焼成した。その後、焼成品をメノウ乳鉢でよくすりつぶし、青色発光蛍光材料を得た。
粒径500nmの球状シリカ粒子(日本触媒製)30g、0.01molのチタニア粒子を含む1M硝酸亜鉛(和光純薬 99.9%)溶液600mlを入れ、30分間激しく撹拌して分散した。撹拌したまま、スラリー溶液に0.25Mシュウ酸アンモニウム水溶液1300mlを少しずつ加えた。その後、ジエチルアミンを加えて、pHを7.5〜8.0に調整した。その後、30分間撹拌した。その結果生じた沈殿物をイオン交換水で洗浄し、乾燥させた後、アルミナ坩堝に入れ、大気雰囲気中、1100℃で4時間焼成した。その後、焼成品をメノウ乳鉢でよくすりつぶし、青色発光蛍光材料を得た。
Claims (8)
- シリケート系複酸化物と付活剤とからなる青色発光蛍光材料であって、
上記付活剤は、Tiを含む化合物を含有し、
SiO2を量論比よりも低い配合比で配合することにより得られることを特徴とする青色発光蛍光材料。 - 上記シリケート系複酸化物が、Zn2SiO4であり、
ZnO、SiO2、およびTiO2の配合モル比が、x:1−y:y(なお、xおよびyは、それぞれ、0.2<1/x<0.5、および0<y<0.5を満足する)となるように、ZnO、SiO2、およびTiO2を配合して得られることを特徴とする請求項1に記載の青色発光蛍光材料。 - 粒径が1μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の青色発光蛍光材料。
- 電子線により励起され、青色発光することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の青色発光蛍光材料。
- シリケート系複酸化物と付活剤とからなる青色発光蛍光材料の製造方法であって、
上記付活剤に、Tiを含む化合物を含有せしめ、
SiO2を量論比よりも低い配合比で配合することを特徴とする青色発光蛍光材料の製造方法。 - 上記シリケート系複酸化物が、Zn2SiO4であり、
ZnO、SiO2、およびTiO2の配合モル比が、x:1−y:y(なお、xおよびyは、それぞれ、0.2<1/x<0.5、および0<y<0.5を満足する)となるように、ZnO、SiO2、およびTiO2を配合することを特徴とする請求項5に記載の青色発光蛍光材料の製造方法。 - 上記青色発光蛍光材料の粒径を1μm以下とすることを特徴とする請求項5または6に記載の青色発光蛍光材料の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の青色発光蛍光材料を成形してなることを特徴とする青色発光蛍光体。
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Cited By (2)
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CN102906218A (zh) * | 2010-06-13 | 2013-01-30 | 海洋王照明科技股份有限公司 | 硅酸盐发光材料及其制备方法 |
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2006
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