JP2007189773A - 界磁巻線式交流回転電機装置 - Google Patents

界磁巻線式交流回転電機装置 Download PDF

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Abstract

【課題】界磁電流が正常に制御できない場合、過大電圧発生有無に係らず、直流電圧の異常上昇の恐れに対して早いタイミングで直流電源側への発電出力を停止させる界磁巻線式交流回転電機装置を提供する。
【解決手段】直流電源3の直流電圧を所定の目標電圧に制御するように界磁回路の界磁電流を制御する界磁電流制御手段9と、界磁電流が正常に制御できない場合に界磁回路が異常と判定する界磁回路異常判定手段11とを備え、界磁回路異常判定手段11が界磁回路を異常と判定した場合に、ブリッジ制御手段7は、ブリッジ回路6の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうち、いずれか一方を全て導通状態にする。
【選択図】図3

Description

この発明は、発電電流を整流する機能を有するブリッジ回路と界磁電流を制御し得る界磁回路を備えている界磁巻線式交流回転電機装置に関するものである。
特許文献1の「直流−交流変換装置」では、従来からサイリスタ素子や、ブリッジ回路に追加する形でのトランジスタ手段によって、電機子巻線短絡を実施し発電出力を抑制する、あるいは過渡サージ電圧を吸収する手法を、全素子がスイッチング素子で構成されたブリッジ回路に適用し、発電電圧が所定の電圧値を超過時に上下アーム素子の一方の素子を全て導通させると共に他方アーム素子を全て遮断させる過電圧抑制方法を提案している。さらに前記全導通後、直流端電圧がバッテリ電圧より低くなった時に全導通を持続して、バッテリ断線時のロードダンプサージ電圧を吸収すると共にバッテリが再接続されるまで安全を確保する制御方法としている。
特許文献2の「車両用交流発電機、電圧制御装置および車両用交流発電機の発電制御方法」では、発電電圧が所定の電圧値を超過した時に、所定の時間、界磁電流を抑制する手法を提案している。さらに、整流用ブリッジ回路を構成するパワー半導体素子をパワーツェナーダイオードとし、前記界磁電流の抑制は、発電電圧が所定の電圧以上かつパワーツェナーダイオードの逆方向降伏電圧以下の場合に実施している。
特許第3396955号明細書 特開2002−191194号公報
特許文献1では、発電電流急変時のパルス状サージ電圧や、バッテリ接続線瞬断時のロードダンプサージ電圧を抑制し、バッテリやバッテリに並列接続される負荷への前記サージ電圧印加を抑止することを目的としているが、界磁駆動用半導体素子の短絡故障時や、界磁巻線端子部のバッテリ電位への接触事故時などに起こる過大励磁状態での連続的な発電運転に対するフェイルセーフに関して、検討がされていない。特に、近年数多く提案されているアイドルストップ車両などに適用される、電動機としても使用可能な電動発電機(MG)システムの場合は、エンジン始動時に大きな力行トルクを発生させる目的で最大界磁電流を大きく流し得る界磁巻線設計となっている場合が多く、故に発電時は界磁電流を大きく制限して使用することとなるため、界磁電流異常に対するフェイルセーフ機能の構築が肝要である。
前記した界磁回路系統の故障によって、過大励磁状態での発電運転時は、過剰な発電電力を直流電源に出力してしまい、直流電源が発電電流を受け入れられなくなると電圧が上昇する。仮に界磁電流が最大に流れる故障を前提とした場合、特許文献1の提案のように、直流電圧の過電圧を検知して電機子巻線を短絡すると、電機子巻線とそれを短絡している半導体素子には、その回転速度における最大発電電流と同等の循環電流が流れる。電機子巻線を短絡している期間は直流電源側に電力供給されないので、車両負荷消費によって徐々に電圧が低下する。しかし所定電圧未満になって電機子巻線の短絡を解除すると再度過大な電力が直流電源へ供給され、過電圧検出レベルまで電圧が上昇する。こうして直流電圧は過電圧検出レベル以下で制限されるが、界磁電流と電機子電流は継続して大電流が流れつづけることとなる。回転電機の熱設計観点から、力行時の発熱は短時間定格として扱われ、発電時の発熱は連続定格として取り扱われ、過大励磁状態での連続運転は想定外事象であり、熱的に成立しない。
また、特許文献2のように、パワーツェナーダイオードで発電機の全波整流器を構成するとして、過電圧発生時に所定電圧でクランプする手法も従来から数多く提案されている。一般的にパワーツェナーダイオードの逆方向耐力は発電機の使用最高回転速度における定格負荷遮断での短時間電力吸収に耐えられるように設計されるが、運転者が異常発生に気づき、車両を安全な場所まで移動させるといった長時間運転には耐えられない。さらにパワーツェナーダイオードの逆方向電圧は通常使用電圧範囲よりも高く設定されているため、バッテリにとっては過大電圧での充電となってしまい、過充電あるいは過充電による破損を招く恐れがある。またバッテリに並列接続された車両負荷・装置に対しても高電圧が直接かつ長時間印加される恐れがあり、各負荷・装置の過電圧耐量を超過すると破損を招いてしまう。
さらに、特許文献2の提案によれば、ツェナー電圧以下のパルス状サージ電圧発生を検知した場合に、界磁電流を抑制して発電出力を抑制することで、高電圧印加のダメージを小さくすると共に異常発熱に至らないよう研究されている。しかしながら機能実現に重要な界磁スイッチが破損し、もしくは界磁コイル端子の天絡・地絡故障などによる過大励磁状態での発電運転フェイルセーフに対しては機能できない。
また、前記2つの特許文献のように出力電圧の異常上昇を検知して過電圧防止策を実施する場合は、電圧異常判定しきい値は通常使用電圧範囲よりもはるかに高く設定せざるを得ず、かつ実際に出力電圧が異常電圧まで上昇した後でないと対処動作できないため、異常発生直後の過渡時には応答遅れによる電圧上昇程度が大きい。一方で、近年の車両搭載システムは小型化・低コスト化のために過大電圧対策回路の低耐量化方向にあり、発電システムとしては、異常時の出力電圧上昇を極力早く、かつ極力低く抑える対処動作ができることが望ましい。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、界磁電流が正常に制御できない場合を、界磁回路が異常として検知し、界磁回路異常を検知した時点で過大電圧発生有無に係らず、ブリッジ回路の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうち、いずれか一方を全て導通状態にすることで、直流電圧の異常上昇の恐れに対して早いタイミングで直流電源側への発電出力を停止させる界磁巻線式交流回転電機装置を提供しようとするものである。
この発明に係わる界磁巻線式交流回転電機装置は、電機子巻線と界磁巻線を有し、車両用発電機として機能し得る交流回転電機と、パワー半導体素子を直列接続して上下アームを構成した相ブリッジ回路を、必要数並列接続すると共に、一対の直流端が充放電可能な直流電源及び負荷の両端に接続され、直列接続された前記パワー半導体素子の接続点が前記交流回転電機の電機子巻線の各端に個別に接続され、交流−直流電力変換あるいは直流−交流電力変換するブリッジ回路と、前記ブリッジ回路を制御するブリッジ制御手段と、
界磁駆動用半導体素子と界磁電流還流素子を有し、前記界磁巻線に界磁電流を供給する界磁回路と、前記直流電源あるいは前記ブリッジ回路の直流端の直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記直流電圧検出手段で検出した直流電圧を所定の目標電圧に制御するように前記界磁回路の界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、並びに前記界磁電流が正常に制御できない場合に前記界磁回路が異常と判定する界磁回路異常判定手段とを備え、前記界磁回路異常判定手段が前記界磁回路を異常と判定した場合に、前記ブリッジ制御手段は、前記ブリッジ回路の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうち、いずれか一方を全て導通状態にするものである。
この発明の界磁巻線式交流回転電機装置によれば、界磁電流が正常に制御できない場合を、界磁回路が異常として検知し、界磁回路異常を検知した時点で過大電圧発生有無に係らず、ブリッジ回路の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうち、いずれか一方を全て導通状態にすることで、直流電圧の異常上昇の恐れに対して早いタイミングで直流電源側への発電出力を停止させることができ、直流電源への過充電や、直流電源に並列接続される電気負荷への過大電圧印加を防止できる。
実施の形態1.
以下、図を参照して、この発明に係る実施の形態ついて説明する。なお、全ての実施の形態において、同一符号は同一又は相当部分を示し、重複する説明を省略することがある。図1はこの発明の実施の形態1である界磁巻線式交流回転電機装置を示す構成図である。電力変換装置1は、2個のN型MOSFET(パワー半導体素子)を直列接続した直列体を2個並列に接続した相ブリッジ回路を、3個並列に接続して三相のブリッジ回路6を構成し、各N型MOSFETのゲートはブリッジ制御手段7で駆動制御される。N型MOSFETを直列接続した直列体の接続点より上部は上アームを構成し、下部は下アームを構成している。なお、N型MOSFETを直列接続した直列体を2個並列に接続して相ブリッジ回路を構成したが、N型MOSFETを直列接続した直列体を1個で相ブリッジ回路を構成してもよい。また、ブリッジ回路は、交流回転電機の相数に応じて、相ブリッジ回路の並列数を設けるものであり、3相以外に、2相や6相等の多相ブリッジ回路であってもよい。
界磁駆動回路8は2個のN型MOSFET(パワー半導体素子)の直列体(相ブリッジ回路)で構成され、各N型MOSFETのゲートは界磁電流制御手段9で駆動制御される。2個のN型MOSFETの直列体の接続点より上部のN型MOSFETは界磁駆動用半導体素子8aであり、下部のN型MOSFETは界磁電流還流(半導体)素子8bであり、2個のN型MOSFETの直列体の接続点(FH)と界磁巻線5の一端が接続され、界磁巻線5の他端は界磁電流還流素子8bの上記接続点と反対の端子(FL)に接続されている。そして、界磁回路は界磁駆動用半導体素子8aと界磁電流還流素子8bと界磁巻線5を有している。
ブリッジ回路6の一対の直流端P−Nは充放電可能な直流電源3(バッテリ)に接続され、ブリッジ回路6の三相出力端子(即ち、2個のN型MOSFETを直列接続した直列体の接続点)は交流回転電機2の電機子巻線4の各端に個別に接続される。界磁駆動回路8の一対の直流端はブリッジ回路6の直流端と共通に直流電源3に接続され、出力端子は交流回転電機2の界磁巻線5に接続される。直流電源3両端の直流電圧あるいはブリッジ回路6の直流端の直流電圧は直流電圧検出手段13で測定される。
図2は実施の形態1における界磁駆動回路の変形例を示す構成図である。界磁駆動回路8として図示するように、界磁巻線5をハイサイド駆動する場合は、図2(a),(b)に例示するように、界磁駆動回路8の上アーム素子はP型トランジスタやIGBT8aであってもよいし、下アーム素子は還流のみを目的としたダイオード8bであってもよい。また界磁巻線5をローサイド駆動する場合は、図2(c),(d)に示すように、界磁駆動回路8の下アーム素子はN型MOSFETやN型トランジスタ8aであってもよいし、上アーム素子は還流のみを目的としたダイオード8bであってもよい。直流電源3はバッテリとしたが、近年は瞬時大電流での充放電に適したキャパシタなども併用される場合があり、充放電可能な直流電源とし、その種別は問わない。
次に、図1の界磁巻線式交流回転電機装置の動作について図3を参照にして説明する。図3は実施の形態1における界磁巻線式交流回転電機装置の動作を説明する制御ブロック図である。電力変換装置1は目標直流電圧値(Vtg)を、図示しない外部コントローラからの指令値として受け取り、電圧制御ループの目標直流電圧値として設定する。直流電源3の電圧値を直流電圧検出手段13にて読み取り、前記目標直流電圧値との差分を電圧偏差として求める。界磁電流制御手段9は前記電圧偏差を受け取り、界磁駆動回路8の界磁駆動用半導体素子8aをPWM(パルス幅変調)駆動制御するためのデューティ値(PW)を生成・更新する。例えば前記電圧偏差(Ve)が正であればデューティ値を大きく、負であればデューティ値を小さくする方向に生成する。界磁駆動回路8は前記デューティ値に応じた電圧パルス信号で駆動され、界磁巻線5に界磁電流(If)を流す。交流回転電機2はエンジンなどの回転動力で回転しており、電機子巻線4に誘起された交流電力はブリッジ回路6で直流電力に整流されて直流電源3を充電する。
界磁回路異常判定手段11は、界磁電流が正常に制御できない何らかの異常を判定した場合、ブリッジ回路6の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうち、いずれか一方を全て導通状態にすることで、交流回転電機2の電機子巻線4を短絡する。電機子巻線4に誘起される電力は、電機子巻線4と三相を短絡したパワー半導体素子間に循環する電流と、電流経路上の各部抵抗成分によって熱に変換され、消費される。以上のようにして直流側への電力供給を停止させることで、三相出力電流が無制御状態で直流電源へ出力されることを回避する。
このように、実施の形態1の構成によれば、界磁回路の故障などに起因する過大界磁電流での発電運転など、長時間にわたって過大に発電出力する恐れがある「界磁電流が正常に制御できない」場合を、界磁回路異常として検知し、界磁回路異常を検知した時点での過大電圧発生有無に係らず、ブリッジ回路の上下アームのいずれかをすべて短絡動作、すなわち交流回転電機の電機子巻線の短絡動作を行うことで、直流電圧の異常上昇に対して極めて早いタイミングで発電出力を停止させることができる。また、発電出力の無制御状態を回避することで、直流電源への過充電や、直流電源に並列接続される電気負荷への過大電圧印加や、車両搭載各機器給電線に過大電流が流れることを防止し、焼損など車両および車両搭載システムに大きな危害が加わることを防止できる。そのため、従来に比較してフェイルセーフ運転動作可能な継続時間を格段に延長可能とし、さらに異常検知が早く、異常発生直後の過渡電圧上昇を抑制し、車載システムへの過渡的な高電圧印加を緩和できる。
以下、前記「界磁電流が正常に制御できない何らかの異常」に対して具体例をあげて実施の形態を説明する。
実施の形態2.
図4は実施の形態2における界磁回路異常判定手段の構成を示すブロック図である。図5は図4の電圧偏差異常判定しきい値特性を示す図である。界磁回路異常判定手段11は、目標直流電圧値(Vtg)と直流電圧検出値(Vdc)との電圧偏差(Ve)が、界磁回路異常しきい値(Vref1,Vref2)と比較され、界磁回路異常を判定する。
図5に示すようにVref1は上限値を意味し、Vref2は下限値を意味し、説明上、比較結果=0を正常判定とし、比較結果=1を異常判定とする。通常、電圧偏差(Ve)=0となるべく帰還制御されているので、目標直流電圧値(Vtg)と直流電圧検出値(Vdc)はほぼ等しく、比較結果=0である。電圧偏差(Ve)がVref1を超過するか、あるいはVref2を下回るか、いずれかの状態となった場合、比較結果=1となり、界磁回路異常判定手段11は異常結果を出力する。なお、電圧偏差として扱う物理量単位は電圧値[V]でもよいし、目標値に対する検出値の割合でも同じく実現可能であり、特に限定しなくともよい。
このように、界磁回路異常判定手段について、直流電圧検出手段で検出した直流電圧値と所定の目標電圧値との偏差が、所定のしきい値を超過した場合に異常と判定するように構成したので、従来のように直流電圧の絶対値で電圧異常を検知するのではなく、目標電圧値が様々に変更されるシステムであっても、直流電圧が正常に帰還制御できているかどうかを数少ない判定パラメータで容易に検知できる。例えば、あらかじめ電力変換装置の電圧制御ループ応答特性を把握しておけば、目標電圧値の最大変化幅に対する最大偏差が規定可能となり、最大偏差の正負2値だけでも異常検出が可能である。また、目標電圧値の変化速度を制御的に制限して制御ループが十分に応答できるようにすれば、最大偏差が極めて小さくでき、確実な異常検出が、容易な異常判定手段で実現できる。
実施の形態3.
図6は実施の形態3における界磁巻線式交流回転電機装置の動作を説明する制御ブロック図である。電力変換装置1は目標直流電圧値(Vtg)を、図示しない外部コントローラからの指令値として受け取り、電圧制御ループの目標直流電圧値として設定する。直流電源3の電圧値を直流電圧検出手段13にて読み取り、目標直流電圧値(Vtg)との差分を電圧偏差(Ve)として求める。目標界磁電流演算手段12は電圧偏差(Ve)を受け取り、目標界磁電流値(Iftg)を生成し、界磁電流制御ループの目標界磁電流として設定する。界磁巻線5に流れる界磁電流値(If)を界磁電流検出手段10にて読み取り、目標界磁電流値(Iftg)との差分を電流偏差(Ife)として求める。
界磁電流制御手段9は、電流偏差(Ife)を受け取り、界磁駆動回路8の界磁駆動用半導体素子8aをPWM(パルス幅変調)駆動制御するデューティ値(PW)を生成・更新する。例えば電流偏差(Ife)が正であればデューティ値を大きく、負であればデューティ値を小さくする方向に生成する。界磁駆動回路8は前記デューティ値に応じた電圧パルス信号で駆動され、界磁巻線5に界磁電流(If)を流す。交流回転電機2はエンジンなどの回転動力で回転しており、電機子巻線4に誘起された交流電力はブリッジ回路6で直流電力に整流されて直流電源3を充電する。
図7は実施の形態3における界磁回路異常判定手段の構成を示すブロック図である。図8は図7の電流偏差異常判定しきい値特性を示す図である。図7のように、実施の形態3における界磁回路異常判定手段11は、目標界磁電流値(Iftg)と界磁電流値(If)との電流偏差(Ife)が、所定の電流しきい値を超過した場合に界磁回路異常と判定する。図8に示すように、Iref3は上限値を意味し、Iref4は下限値を意味し、説明上、比較結果=0を正常判定とし、比較結果=1を異常判定とする。通常、電流偏差(Ife)=0となるべく帰還制御されているので、目標界磁電流値(Iftg)と界磁電流値(If)はほぼ等しく、比較結果=0である。
電流偏差(Ife)がIref3を超過するか、あるいはIref4を下回るか、いずれかの状態となった場合、比較結果=1となり、界磁回路異常判定手段11に異常結果を出力する。なお、電流偏差として扱う物理量単位は電流値[A]でもよいし、目標値に対する検出値の割合でも同じく実現可能であり、特に限定しなくともよい。また、界磁電流検出手段10は界磁巻線5に流れる電流を検出する目的であるので、高電位側配線(FH)に位置しても、低電位側配線(FL)に位置してもよく、その検出方式はシャント抵抗などの接触方式や、ホールIC式電流センサなどの非接触方式でもよい。
このように、界磁回路異常判定手段について、界磁電流の目標電流と界磁電流との電流偏差が、所定のしきい値を超過した場合に、異常と判定するように構成したので、従来のように界磁電流の絶対値で界磁回路異常を検知するのではなく、目標電流が様々に変更されるシステムであっても、界磁電流が正常に帰還制御できているかどうかを数少ない判定パラメータで容易に検知できる。加えて、過大電圧発生有無に係わらず、ブリッジ回路の片アーム短絡動作を行うことで、直流電圧の異常上昇に対して早いタイミングで対処動作の開始が可能であり、異常発生直後の出力電圧上昇抑制に対して好適である。
実施の形態4.
図9は実施の形態4における界磁回路異常判定手段の構成を示すブロック図である。図10は実施の形態4におけるデューティ毎最大界磁電流値の基本特性を示す図である。界磁回路異常判定手段11は、界磁電流制御用のデューティ値(PW)と直流電圧値(Vdc)とからデューティ毎最大界磁電流値(Iref5)を求め、界磁電流検出値(If)と比較して界磁回路異常を判定する。
デューティ毎最大界磁電流値特性の一例を示す。製造ばらつきなどを加味したうえで、低温時など界磁巻線がとりうる最小抵抗値をRfminとすると、デューティ毎最大界磁電流値の理論値は次の(1)式で求まる。
Ifr=V12/Rfmin×Duty ・・・ (1)
ただし、Ifr:デューティ毎最大界磁電流値基準値
12:基準電圧(固定値)
Duty:界磁巻線印加デューティ
装置製造時などにあらかじめ、前記理論値を元に非線形性などを考慮して、図10に示すような基準特性を設定し、図示しない記憶手段に記憶させておく。実際の動作中には界磁電流制御用のデューティ値(PW)を用いて前記基準特性からデューティ毎最大界磁電流値基準値(Ifr)を求め、次の(2)式のように界磁巻線の給電源である直流電圧で補正し、デューティ毎最大界磁電流値(Iref5)を得る。
Iref5=Vdc/V12×Ifr ・・・ (2)
ただし、Iref5:デューティ毎最大界磁電流値
Ifr:デューティ毎最大界磁電流値基準値
Vdc:直流電圧検出値
12:基準電圧(固定値)
図9において、(1)(2)式より、界磁電流制御用のデューティ値(PW)と直流電圧値(Vdc)とからそのデューティ値(PW)時におけるデューティ毎最大界磁電流値(Iref5)を求め、これを界磁電流検出手段より検出した界磁電流値(If)と比較する。
説明上、比較結果=0を正常判定とし、比較結果=1を異常判定とする。通常、界磁電流値(If)はデューティ毎最大界磁電流値(Iref5)より小さく帰還制御されているので、比較結果=0である。しかし何らかの異常で界磁電流値(If)がデューティ毎最大界磁電流値(Iref5)より大きくなると、比較結果=1となり、界磁回路異常判定手段11は異常結果を出力する。
このように、界磁電流制御状態に応じて、超過した場合に異常と判定できる最大の界磁電流しきい値(デューティ毎最大界磁電流値)を持つことで、界磁駆動用半導体素子の故障を確実に検出できる。例えば界磁駆動用半導体素子のオン故障時は、発電出力があって直流電源が充電されて直流電圧が上昇し、PWMデューティ値を小さくするが、界磁電流は継続して流れてしまうため検知できる(すなわち、界磁電流が、そのPWMデューティ値におけるデューティ毎最大界磁電流値を超えるので、検知できる)。界磁回路の異常発生時には前記の電圧制御ループによってPWMデューティ値が変化するので、界磁電流が最大に張り付くような故障状態でなく、界磁巻線配線経路に界磁電流を制限するインピーダンスが存在しても、正常な制御範囲を逸脱したことを検知できる。
実施の形態5.
図11は実施の形態5における界磁回路異常判定手段の構成を示すブロック図である。図12は実施の形態5におけるオン故障時最小界磁電流値の基本特性を示す図である。界磁回路異常判定手段11は、直流電圧値(Vdc)からオン故障時最小界磁電流値(Iref6)を求め、界磁電流検出値(If)が、本来超過しない設定であるにもかかわらず、オン故障時最小界磁電流値(Iref6)を超えたときに界磁回路異常と判定する。
オン故障時最小界磁電流値特性の一例を示す。製造ばらつきなどを加味したうえで、高温時などの界磁巻線がとりうる最大抵抗値をRfmaxとすると、オン故障時最小界磁電流値の理論値は次の(3)式で求まる。
Ifmin=V12/Rfmax ・・・ (3)
ただし、Ifmin:オン故障時最小界磁電流値基準値
12:基準電圧(固定値)
装置製造時などにあらかじめ、前記理論値を元に図12に示すような基準特性を設定し、図示しない記憶手段に記憶させておく。なお、界磁駆動用半導体素子8aはその導通率が所定の上限値Dlimitで制限されている。実際の動作中には次の(4)式のように界磁巻線の給電源である直流電圧で補正し、オン故障時最小界磁電流値(Iref6)を得る。
Iref6=Vdc/V12×Ifmin ・・・ (4)
ただし、Iref6:オン故障時最小界磁電流値
Ifmin:オン故障時最小界磁電流値基準値
Vdc:直流電圧検出値
12:基準電圧(固定値)
実施の形態5の実施時、界磁駆動回路8の界磁駆動用半導体素子8aを完全オンした場合は、オン故障と同等の電流が流れてしまうので、オン故障時最小界磁電流値(Iref6)を超過する。通常時には、オン故障時最小界磁電流値(Iref6)を超過しないように、界磁駆動用半導体素子8aの駆動デューティは、所定の上限値Dlimitを設けて制限し、完全オンさせないように工夫している。
このように、通常時には、オン故障時最小界磁電流値(Iref6)を超過しないように、界磁駆動用半導体素子8aの駆動デューティは、所定の上限値Dlimitを設けて制限されている。このような状況において、図11に示すように、界磁電流検出値が検出した界磁電流Ifが、記憶手段で記憶されたオン故障時最小界磁電流に基づく値Iref6を超過した場合は、界磁回路異常判定手段11の比較結果=1となり、界磁回路異常判定手段11は異常結果を出力する。
界磁巻線の配線経路が正常で界磁駆動用半導体素子がオン故障した場合に流れうる最小の界磁電流しきい値を持つことで、界磁駆動用半導体素子のオン故障を確実に容易に検出できる。
実施の形態6.
実施の形態5によれば、完全オンできないために持てる装置性能をフルに発揮できない欠点が生じる。しかし、課題として前述したように電動発電機装置の場合であれば、エンジン始動時に大きな力行トルクを発生させる目的で最大界磁電流を大きく流せる界磁巻線設計となっている場合が多く、故に発電時は界磁電流をかなり制限して使用している。したがって、定常的に連続動作する発電動作期間に対して、エンジン始動など力行トルク発生時などの極短時間だけ界磁回路異常判定手段11の動作を停止させて、駆動デューティの上限設定を解除して完全オン可能に機能付加すれば、装置性能を低下させることがない。
実施の形態7.
実施の形態6では、力行時だけ界磁回路異常判定手段11の動作を停止させて完全オンさせているが、別な方法として、実施の形態7の方法もある。すなわち、力行時にはオン故障時最小界磁電流値にオフセット加算してしきい値を引き上げる方法もある。
Iref6’=Vdc/V12×Ifmin+Voffset ・・・ (5)
ただし、Voffset:オン故障時最小界磁電流値加算オフセット
マイクロコンピュータなどを使用せずに電子回路で処理を実現する場合など、実施の形態6のような例外処理は無用に回路規模を大きくしてしまう恐れがある。そのため、例えば実施の形態7によれば、完全オンする/しないを意味する5[V]または0[V]のオンオフ信号を、そのままオン故障時最小界磁電流値加算オフセット(Voffset)としてしきい値に加算するだけでも実現できる。
このようにすれば、たとえ力行時に界磁駆動用半導体素子8aを完全オンさせても、オン故障時最小界磁電流値がオフセット分加算されてしきい値が大きくなっているので、界磁電流は、しきい値を超えることはない。つまり、力行時には、オン故障時最小界磁電流を利用した界磁回路異常判定を禁止したのと同等の機能を達成することができる。
実施の形態8.
図13は実施の形態8における界磁巻線式交流回転電機装置の動作を説明する制御ブロック図である。図14は実施の形態8における界磁回路異常判定手段を説明する図である。直流電圧の電圧制御ループ動作は、前記実施の形態3と同一であるため、説明は省略する。実施の形態3に比較して、さらに界磁巻線5の端子間電圧を検出する界磁巻線電圧検出手段14を備えている。界磁電流制御手段9の出力するオン/オフ信号と界磁巻線電圧検出手段14の出力Vfは界磁回路異常判定手段11に入力される。図14のとおり、実施の形態8における界磁回路異常判定手段11は、界磁電流制御用のデューティ値(PW)から得られるオンオフ出力設定と、界磁巻線5の端子間電圧(Vf)の高/低レベルの組み合わせ一致性を評価し、不一致の場合に界磁回路異常と判定する。
このように、界磁電流制御手段9が出力するオン/オフ信号のうち、オン期間には界磁駆動用半導体素子8aが導通(オン)し、界磁巻線5にほぼ電源電圧である高レベル電圧が印加される。一方オフ期間には界磁駆動用半導体素子8aが遮断(オフ)し、界磁電流還流素子8bの電圧降下分である低レベル電圧が印加される。すなわち、界磁巻線5の端子間電圧レベルは、界磁駆動用半導体素子8aのオン/オフ動作を反映したものである。したがって、界磁電流制御手段9の出力するオン/オフ信号と、界磁駆動用半導体素子8aのオン/オフ動作を反映した端子間電圧の高/低レベル論理の一致判定を実施することで、界磁駆動用半導体素子8aのオン故障を確実に容易に検出できる。
図15は実施の形態8における他の界磁回路異常判定手段を説明する図である。界磁駆動用半導体素子8aのオン故障を検出する目的であることから、図15のように、界磁駆動用半導体素子8aのオフ出力設定時の界磁巻線端子電圧一致性のみを評価し、界磁駆動用半導体素子8aのオン出力設定時には直前の状態を維持するように簡略化してもよい。
実施の形態9.
図16は実施の形態9におけるブリッジ制御手段の構成を示すブロック図である。図17は実施の形態9におけるブリッジ制御を実施したときの直流電圧特性を示す図である。
界磁回路異常判定手段11が正常と判定している場合、ブリッジ制御手段7は、前記電圧制御ループまたは前記電流制御ループによって生成される、通常時ゲート駆動パターンをブリッジ回路6へ出力する。界磁回路異常判定手段11が異常と判定している場合、ブリッジ制御手段7は、直流電源3あるいはブリッジ回路6の直流端の直流電圧が所定の上限しきい値(Vref10)を上回った時にブリッジ回路6の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうちいずれか一方を全てオン状態にして電機子巻線短絡を実施し、その直流電圧が所定の下限しきい値(Vref11)を下回るまでその状態を維持し、その直流電圧が下限しきい値(Vref11)を下回った時にブリッジ回路6の全オン状態を解除して、その直流電圧が上限のしきい値(Vref10)を上回るまでその状態を維持する。
その結果、図17に例示するように、電機子巻線短絡をしている期間の直流電源は放電のみとなるため電圧をVref11まで低下させ、電機子巻線短絡を解除すると過大界磁電流状態での発電電力を出力するため、放電よりも急な勾配で充電し、直流電圧はVref10まで上昇する。これを繰り返すことで直流電源の過充電や過放電を防止する。
このように、長時間にわたり全相片アーム短絡を実施した場合、直流電源は放電のみとなるため徐々に電圧を低下させ、解除した場合、過大界磁電流での発電出力で充電されるため電圧を上昇させる。所定の直流電圧しきい値で全相片アーム短絡を実施、解除を繰り返し、直流電源を所定電圧に制御可能となり、過充電や過放電を防止できる。さらに、異常発生後に運転者が安全な地点まで車両を移動させるに十分な時間を許容でき、車両の安全性を向上させることができる。
実施の形態10
次に、界磁駆動用半導体素子のオン抵抗温度特性や界磁巻線の抵抗温度係数を無視すると、界磁巻線抵抗値はほぼ固定値であるため、界磁電流値は次の(6)式で求まり、直流電圧で決まる値として扱うことが可能である。
If=Vdc/Rf ・・・ (6)
ただし、If:界磁電流値
Vdc:直流電圧
Rf:界磁巻線抵抗
さらに、界磁駆動用半導体素子温度は、界磁電流Ifによる界磁駆動用半導体素子の損失と、界磁駆動用半導体素子と図示しない冷却手段の熱抵抗と、前記冷却手段の放熱係数に相関し、次の(7)式で表せる。
Tf=If×Ron×Rth×Khs ・・・ (7)
ただし、Tf:界磁駆動用半導体素子温度
Ron:界磁駆動用半導体素子の導通抵抗
Rth:界磁駆動用半導体素子と冷却手段の熱抵抗
Khs:冷却手段の放熱係数
本来、放熱係数(Khs)は固定値ではなく、周囲温度環境や、冷却手段の方式、冷媒の流速・流量などによって大きく左右されるため推測は困難であるが、逆に(7)式の各変数値を所定に決定すれば、(6)式と(7)式から、直流電圧(Vdc)によって界磁駆動用半導体素子温度(Tf)の上昇勾配が抑制可能であることがわかる。すなわち、電機子巻線短絡実施によって直流電圧(Vdc)を低下させると、界磁電流(If)が減少するので界磁駆動用半導体素子温度(Tf)の上昇を抑制でき、電機子巻線短絡制御を実施しない従来構成に比較して、はるかに長い所定の時間、電力変換装置の発煙または発火を防止できる。
全相片アーム短絡を実施、解除を繰り返して直流電圧を所定の電圧に維持した場合でも、その電圧で決まる界磁電流が流れ続けるが、電力変換装置の界磁駆動用半導体素子が熱的に所定時間耐え得る界磁電流に制御ができるため、少なくとも無制御での時間よりもはるかに長い所定の時間、発煙や発火を防止できる。そのため、直流電源あるいはブリッジ回路の直流端の直流電圧における所定の上限しきい値と所定の下限しきい値の平均値を、界磁駆動用半導体素子温度が、所定の時間、所定温度以内に収まるように設定するとよい。
実施の形態11.
実施の形態10では、界磁駆動用半導体素子の温度上昇の抑制に着目したが、実施の形態11では、界磁駆動用半導体素子以外の部品の温度上昇の抑制に着目した。(7)式の各変数値決定に際して、直流電圧(Vdc)を制御して、界磁電流(If)を減少させることによって、交流回転電機の鎖交磁束量が減り、電機子巻線に流れる電流も減少するため、ブリッジ回路6の発熱も減少する。ブリッジ回路6と界磁駆動回路8は装置の主要発熱源であり、両者の発熱を低減できるので、装置の環境温度上昇を緩和できる。一方、界磁駆動用半導体素子以外の部品各々の許容温度と前記部品各々の自己発熱および放熱係数によって、装置の環境温度上昇の影響度が異なる。その中で発煙・発火の可能性の高いものに対して、(7)式の各変数値を決定すれば、実施の形態9に対して、さらに長い所定の時間、電力変換装置の発煙または発火を防止できる。
一般に電力変換装置の界磁駆動用半導体素子やブリッジ回路のパワー半導体素子は、冷却装置に効率的に放熱すべく接続構成されており、発煙や発火に対する熱的余裕があって、電力変換装置に接続される交流回転電機部品やハーネス、そして電力変換装置に搭載されるブリッジ回路を除くその他部品は効率的な放熱手段がなく、熱的余裕がない場合が多い。界磁駆動回路の界磁駆動用半導体素子以外の部品温度を抑制することに主眼をおいて、所定の直流電圧に制御することにより、界磁駆動用半導体素子以外の部品温度が熱的に所定時間耐え得る電機子電流および界磁電流に制御ができるため、少なくとも無制御での時間よりもはるかに長い所定の時間、発煙や発火を防止できる。
そのため、直流電源あるいはブリッジ回路の直流端の直流電圧における所定の上限しきい値と所定の下限しきい値の平均値は、電力変換装置内部部品であって界磁駆動用半導体素子以外の部品温度が、所定の時間、所定温度以内に収まるように設定するとよい。
実施の形態12.
実施の形態10では、界磁駆動用半導体素子の温度上昇の抑制に着目したが、実施の形態12では、車両のエンジン制御システムを停止させない、かつ車両電気負荷投入による直流電源の電源電圧変動で車両のエンジン制御システムを停止させないように最低限の電源電圧を確保することに着目した。具体的には実施の形態9の下限しきい値(Vref11)を車両のエンジン制御システムの最低許容電圧とすることである。
このようにすれば、全相片アーム短絡を実施、解除を繰り返して、直流電圧{下限しきい値(Vref11))を車両のエンジン制御システムが動作可能な最低電圧よりも高い電圧に維持することで、界磁巻線に印加される電圧を抑えて発電量を抑制すると共に、エンジン制御システムが動作不能または動作不安定になってエンジンが停止することを確実に回避する。
実施の形態13.
実施の形態12と比較して、着眼点の相違は、エンジンが所定の回転速度未満の場合に、エアコンやヘッドライトなどの大きな電気負荷投入による電源電圧低下で車両のエンジン制御システム最低許容電圧を下回らないようにすることと、エンジンの燃料供給系統や点火系統への供給電力不足などに起因するエンジンの回転安定性低下でのエンストを回避することにある。具体的には実施の形態9における下限しきい値(Vref11)を、車両のエンジン制御システム最低許容電圧に1[V]〜2[V]加算した電圧とする。
直流電圧が車両のエンジン制御システム最低許容電圧に近い場合に、エアコンやヘッドライトなどの消費電力の大きな電気負荷投入による電源電圧低下で車両のエンジン制御システム最低許容電圧を下回らないようにし、界磁巻線に印加される電圧を抑えて発電量を抑制すると共に、エンジン制御システムが動作不能または動作不安定になってエンジンが停止することを確実に回避する。
そのため、直流電源あるいはブリッジ回路の直流端の直流電圧における所定の下限しきい値(Vref11)は、エンジンが所定の回転速度未満の場合には、前記下限しきい値よりもさらに高い電圧に変更設定可能とするとよい。
実施の形態14.
図18は実施の形態14におけるブリッジ制御手段の構成を示すブロック図である。界磁回路異常判定手段11が正常と判定している場合、ブリッジ制御手段7は、電圧制御ループまたは電流制御ループによって生成される、通常時ゲート駆動パターンをブリッジ回路6へ出力する。界磁回路異常判定手段11が異常と判定している場合、ブリッジ制御手段7は、界磁電流が所定の上限しきい値(Iref12)を上回った時にブリッジ回路6の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうちいずれか一方を全てオン状態にして電機子巻線短絡を実施し、界磁電流が所定の下限しきい値(Iref13)を下回るまでその状態を維持し、界磁電流が下限しきい値(Iref13)を下回った時にブリッジ回路6の全オン状態を解除して界磁電流が上限しきい値(Vref12)を上回るまでその状態を維持する。
その結果、実施の形態9の図17に例示したと同様に、電機子巻線短絡をしている期間の直流電源は放電のみとなるため電圧を低下させ、すなわち界磁巻線の電源電圧が低下することから界磁電流を減少させ、電機子巻線短絡を解除すると発電電力を出力するため、直流電源を充電して直流電圧が上昇し、すなわち界磁巻線の電源電圧が上昇して、界磁電流を増加させる。これを繰り返すことで直流電源の過充電や過放電を防止する。
このようにして、所定の界磁電流値で全相片アーム短絡を実施、解除を繰り返し、直流電源の過充電や過放電を防止する。界磁巻線への給電電源が直流電源であって、界磁駆動用半導体素子がオン故障した場合、界磁電流値は直流電源電圧の電圧値におよそ比例するので、逆に界磁電流値を制御すれば直流電源電圧を制御することが可能である。この方法は、電力変換装置の発電電力を直接受けて充電される第一の直流電源と、エンジン制御システムや界磁巻線への給電に用いる第二の直流電源があって、第一の直流電源からDC/DCコンバータなどを介して第二の直流電源を充電するような車両システムであっても適用可能である。
実施の形態14と同様に実施するが、その上限しきい値(Iref12)については、界磁巻線に所定時間通電可能に設計している力行時の最大電流値を上限しきい値としていることである。このようにすると、界磁駆動用半導体素子がオン故障した場合、所定時間通電可能な定格電流である力行時の最大界磁電流以下で全相片アーム短絡を実施、解除を繰り返すので、直流電源の過充電や過放電を防止すると共に、電力変換装置が熱的に所定時間耐え得る電機子電流および界磁電流に制御ができるため、少なくとも無制御での時間よりもはるかに長い所定の時間、発煙や発火を防止できる。
実施の形態14と同様に実施するが、その上限しきい値(Iref12)については、界磁巻線に連続通電可能に設計している発電時の最大電流値をしきい値としていることである。このようにすれば、界磁駆動用半導体素子がオン故障した場合、連続通電可能な定格電流である発電時の最大界磁電流以下で全相片アーム短絡を実施、解除を繰り返すので、直流電源の過充電や過放電を防止すると共に、電力変換装置が熱的に問題の無い電機子電流および界磁電流に制御ができるため、確実に発煙や発火を防止できる。
実施の形態15.
電力変換装置1は、警告灯(図示していない)の点灯・消灯のための出力手段を持ち、警報灯は車両の運転者が認識可能にメータパネルに配置されており、界磁回路異常判定手段11が異常を判定した場合に、警告灯を点灯することで、運転者に対して避難運転およびシステムの停止を促す。それと同時に、前述してきた電機子巻線短絡制御や、オンオフ断続制御を実施して直流電源の過充電や過放電を抑止し、車両の発火など車両乗車員への危険を回避する。このように、全相上アームまたは全相下アームのパワー半導体を全てオン状態にするか、または全てオンオフ状態を断続するように駆動して、フェイルセーフ動作を実行しながら、乗車員に対して故障を警告し、乗車員による車両システム停止を促す。
実施の形態16.
図19は実施の形態16における電力変換装置一体型交流回転電機を示す断面図である。全ての制御的手段は回路基板15に構成されており、ブリッジ回路6を含み交流回転電機2の電力変換装置として機能する。電力変換装置は交流回転電機と一体的に搭載され、従来のオルタネータと同様に、交流回転電機の回転子が回転することによって発生する冷却風を電力変換装置の冷却媒体として兼用する。
ブリッジ回路を含む電力変換装置は、交流回転電機に一体的に搭載され、交流回転電機の冷却用媒体(たとえば強制冷却風)を冷却用媒体として兼用し、電力変換装置への強制冷却を可能とすることで、専用の冷却手段追加が不要で、かつ異常発熱による発煙や発火の危険性を大きく低減する。さらに長時間にわたるフェイルセーフ動作を可能にするので、異常発生時の警報信号を確認したユーザが、車両をしかるべき地点まで移動させるための十分な時間を確保でき、車両の安全性が格段に向上できる。
この発明の実施の形態1である界磁巻線式交流回転電機装置を示す構成図である。 実施の形態1における界磁駆動回路の変形例を示す構成図である。 実施の形態1における界磁巻線式交流回転電機装置の動作を説明する制御ブロック図である。 実施の形態2における界磁回路異常判定手段の構成を示すブロック図である。 図4の電圧偏差異常判定しきい値特性を示す図である。 実施の形態3における界磁巻線式交流回転電機装置の動作を説明する制御ブロック図である。 実施の形態3における界磁回路異常判定手段の構成を示すブロック図である。 図7の電流偏差異常判定しきい値特性を示す図である。 実施の形態4における界磁回路異常判定手段の構成を示すブロック図である。
実施の形態4におけるデューティ毎最大界磁電流値の基本特性を示す図である。 実施の形態5における界磁回路異常判定手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態5におけるオン故障時最小界磁電流値の基本特性を示す図である。 実施の形態8における界磁巻線式交流回転電機装置の動作を説明する制御ブロック図である。 実施の形態8における界磁回路異常判定手段を説明する図である。 実施の形態8における他の界磁回路異常判定手段を説明する図である。 実施の形態9におけるブリッジ制御手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態9におけるブリッジ制御を実施したときの直流電圧特性を示す図である。 実施の形態14におけるブリッジ制御手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態16における電力変換装置一体型交流回転電機を示す断面図である。
符号の説明
1 電力変換装置 2 交流回転電機
3 直流電源 4 電機子巻線
5 界磁巻線 6ブリッジ回路
7 ブリッジ制御手段 8 界磁駆動回路
8a 界磁駆動用半導体素子 8b 界磁電流還流素子
9 界磁電流制御手段 10 界磁電流検出手段
11 界磁回路異常判定手段 12:目標界磁電流演算手段
13 直流電圧検出手段 14:界磁巻線電圧検出手段
15 回路基板

Claims (16)

  1. 電機子巻線と界磁巻線を有し、車両用発電機として機能し得る交流回転電機と、
    パワー半導体素子を直列接続して上下アームを構成した相ブリッジ回路を、必要数並列接続すると共に、一対の直流端が充放電可能な直流電源及び負荷の両端に接続され、直列接続された前記パワー半導体素子の接続点が前記交流回転電機の電機子巻線の各端に個別に接続され、交流−直流電力変換あるいは直流−交流電力変換するブリッジ回路と、
    前記ブリッジ回路を制御するブリッジ制御手段と、
    界磁駆動用半導体素子と界磁電流還流素子を有し、前記界磁巻線に界磁電流を供給する界磁回路と、
    前記直流電源あるいは前記ブリッジ回路の直流端の直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記直流電圧検出手段で検出した直流電圧を所定の目標電圧に制御するように前記界磁回路の界磁電流を制御する界磁電流制御手段と、並びに
    前記界磁電流が正常に制御できない場合に前記界磁回路が異常と判定する界磁回路異常判定手段とを備え、
    前記界磁回路異常判定手段が前記界磁回路を異常と判定した場合に、前記ブリッジ制御手段は、前記ブリッジ回路の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうち、いずれか一方を全て導通状態にすることを特徴とする界磁巻線式交流回転電機装置。
  2. 前記界磁回路異常判定手段は、前記直流電圧検出手段で検出した直流電圧と前記所定の目標電圧との偏差が、所定のしきい値を超過した場合に、界磁回路異常と判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  3. 界磁電流の目標電流を生成する目標界磁電流演算手段と、
    界磁電流を検出する界磁電流検出手段を備え、
    前記界磁回路異常判定手段は、前記目標電流と前記界磁電流との電流偏差が、所定のしきい値を超過した場合に、界磁回路異常と判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  4. 界磁電流を検出する界磁電流検出手段と、
    前記界磁電流制御手段は前記界磁駆動用半導体素子をPWM制御しており、PWM制御時のデューティに応じて界磁巻線に流れうる最大電流と同じかあるいはそれ以上の電流をデューティ毎最大界磁電流として記憶する記憶手段とを備え、
    前記界磁電流異常判定手段は、前記界磁電流検出手段で検出された界磁電流が、PWM制御時のデューティに応じて決まる前記デューティ毎最大界磁電流に基づく値を超過した場合に、界磁回路異常と判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  5. 前記界磁駆動用半導体素子の導通率が所定の上限値で制限されていると共に、
    界磁電流を検出する界磁電流検出手段と、
    前記界磁駆動用半導体素子がオン故障となった場合に界磁巻線に流れうる最小限の電流と同じかあるいはそれ以下の電流をオン故障時最小界磁電流として記憶する記憶手段を備え、前記界磁回路異常判定手段は、前記界磁電流検出値が検出した界磁電流が、前記記憶手段で記憶されたオン故障時最小界磁電流に基づく値を超過した場合に、界磁回路異常と判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  6. 前記交流回転電機を力行動作させる場合に、
    前記界磁回路異常判定手段は、オン故障時最小界磁電流を利用した界磁回路異常判定を禁止するようにしたことを特徴とする請求項5記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  7. 界磁巻線の端子間電圧を検出する界磁巻線電圧検出手段を備え、
    前記界磁回路異常判定手段は、前記界磁電流制御手段の出力するオン又はオフ信号と、前記界磁巻線電圧検出手段によって検出された端子間電圧の高又は低レベルの論理が不一致である場合に、界磁回路異常と判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  8. 前記直流電源あるいは前記ブリッジ回路の直流端の直流電圧における所定の上限しきい値と所定の下限しきい値を記憶する記憶手段を備え、
    前記界磁回路異常判定手段によって異常と判定された場合、前記ブリッジ制御手段は、前記直流電圧検出手段で検出する直流電圧が前記上限しきい値を上回った時に前記ブリッジ回路の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうちいずれか一方を全てオン状態にしてその直流電圧が前記下限しきい値を下回るまでその状態を維持し、その直流電圧が前記下限しきい値を下回った時に前記ブリッジ回路の全オン状態を解除してその直流電圧が前記上限しきい値を上回るまでその状態を維持するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  9. 前記直流電源あるいは前記ブリッジ回路の直流端の直流電圧における所定の上限しきい値と所定の下限しきい値の平均値は、前記界磁駆動用半導体素子の温度が、所定の時間、所定温度以内に収まるように設定することを特徴とする請求項8記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  10. 前記直流電源あるいは前記ブリッジ回路の直流端の直流電圧における所定の上限しきい値と所定の下限しきい値の平均値は、ブリッジ回路を含む電力変換装置の内部部品であって前記界磁駆動用半導体素子以外の部品温度が、所定の時間、所定温度以内に収まるように設定することを特徴とする請求項8記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  11. 前記直流電源あるいは前記ブリッジ回路の直流端の直流電圧における所定の前記下限しきい値は、車両のエンジン制御システムが動作可能な最低電圧と同じか、あるいは前記最低電圧よりも高い電圧に設定するようにしたことを特徴とする請求項8記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  12. 前記直流電源あるいは前記ブリッジ回路の直流端の直流電圧における所定の前記下限しきい値は、エンジンが所定の回転速度未満の場合には、前記下限しきい値よりもさらに高い電圧に変更設定可能とすることを特徴とする請求項11記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  13. 界磁電流を検出する界磁電流検出手段と、
    界磁電流の所定の上限しきい値と所定の下限しきい値を記憶する記憶手段とを備え、
    前記界磁回路異常判定手段によって異常と判定された場合、前記ブリッジ制御手段は、前記界磁電流検出手段で検出された界磁電流が前記上限しきい値を上回った時に前記ブリッジ回路の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうちいずれか一方を全てオン状態にしてその界磁電流が前記下限しきい値を下回るまでその状態を維持し、その界磁電流が前記下限しきい値を下回った時に前記ブリッジ回路の全オン状態を解除してその界磁電流が前記上限しきい値を上回るまでその状態を維持するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  14. 界磁電流の所定の前記上限しきい値は、前記交流回転電機を電動機として動作させる場合に設定する最大界磁電流相当あるいはそれ以下に設定するようにしたことを特徴とする請求項13記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  15. 界磁電流の所定の前記上限しきい値は、前記交流回転電機を発電機として動作させる場合に設定する最大界磁電流相当あるいはそれ以下に設定するようにしたことを特徴とする請求項13記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
  16. 前記界磁回路異常判定手段が前記界磁回路を異常と判定した場合に、車両の乗務員に対して警報信号を出し、前記ブリッジ回路の全相の上アーム素子または全相の下アーム素子のうちいずれか一方に対して、全てオン状態にするか、または全てオンオフ状態を断続するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載の界磁巻線式交流回転電機装置。
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