JP2007188951A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【目的】より効率的に描画して描画時間を短縮させる装置および方法を提供することを目的とする。
【構成】本発明の一態様の描画装置100は、電子ビーム200を用いて複数の図形パターンが含まれるパターンを描画する、描画条件の異なる第1と第2のカラムと、描画時間がより短くなるように各図形パターンデータを第1と第2のカラムのいずれかに分配するデータ分配演算処理部130と、を備えたことを特徴とする。本発明の一態様によれば、描画時間を短縮することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、マルチカラムセルを搭載した電子ビーム描画装置及びその描画方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図15は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線描画装置(EB(Electron beam)描画装置)における第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形(VSB:Variable Shaped Beam)方式という。
図16は、従来のキャラクタパターンで描画する手法を説明するための図である。
上述した第2のアパーチャ420に可変成形開口421の他に繰り返し使用する頻度の高い種々のキャラクタパターン422が形成される場合もある。かかる場合には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420のキャラクタパターン422全体に電子線330を照射させ、1度にキャラクタパターンの全体形状を試料340の描画領域に作成する。かかる描画方式をキャラクタプロジェクション(CP)方式という。
また、1つの電子鏡筒に2つ以上の光学系カラムを積み込んだマルチカラムセル(MCC)方式の描画装置が開発されている。そして、各カラムは同じ描画条件に構成され、各カラムでそれぞれ可変成形描画を行なっている(例えば、非特許文献1〜3参照)。
安田洋、原口岳士 他,"マルチコラムセルMCC−PoC(proof of concept)system評価",第3回荷電粒子光学シンポジウム,pp125−128,平成15年9月18−19日 T.Haraguchi,T.Sakazaki,S.Hamaguchi and H.Yasuda,"Development of electromagnetic lenses for multielectron beam lithography system",2726,J.Vac.Sci.Technol.B20(6),Nov/Dec 2002 T.Haraguchi,T.Sakazaki,T.Satoh,M.Nakano,S.Hamaguchi,T.Kiuchi,H.Yabara and H.Yasuda,"Multicolumn cell:Evaluation of the proof of concept system",985,J.Vac.Sci.Technol.B22(3),May/Jun 2004
LSIの集積度の増加により、電子線描画装置によるマスク描画時間や直接ウェハ等に描画する場合の直接描画時間は爆発的に増加している。そのため、かかる描画時間の短縮が望まれている。
ここで、上述したキャラクタプロジェクション(CP)技術は、描画時間を大幅に短縮することができる可能性を秘める技術の1つである。かかるCPを利用する場合には高い電流密度を利用することはできない。スループットの向上のためにはCP用のパターンのサイズを大きくする必要があるが、高い電流密度でCPパターンのサイズを大きくするとその分ビーム電流が増加することになる。その結果、クーロン効果等によりビーム解像度が劣化してしまい必要な寸法精度が得られなくなるためである。よって、解像度劣化を抑えるためにはビーム電流密度を低く抑える必要がある。
一方、CP用のキャラクタパターンの種類には、電子光学系やキャラクタパターンがセットされる成形アパーチャのサイズなどからくる制限があり、せいぜい数100種類程度が限界である。そのため、LSIパターンを描画するにはキャラクタパターンで描画できない部分を可変成形(VSB)方式のベクター型ビーム等で描画せざるを得ない。他方、VSBを利用する場合には、キャラクタパターンの場合とは逆に、ビーム電流密度が高いほど描画時間を短縮することができる。最小線幅の数倍程度にビームの最大ショットサイズを小さくし、それに対応する高いビーム電流密度を実現すれば、最小の描画時間が実現されるからである。
以上のように、上述したCPの最適電流密度とVSBの最適電流密度とは異なる値となる。例えば、前者は10A/cm、後者は50A/cmといった具合である。1つの光学系カラムしか搭載していないシングルカラムのEB描画装置で成形アパーチャにキャラクタパターンをセットし、CPとVSBの両方を実現できる装置では、電子ビーム源が1つしか搭載されていないのでともに共通の電流密度を利用せざるを得ない。CPとVSBとで電流密度を変更しようとする場合、描画中にリアルタイムに電流密度を変更する必要が生じてしまう。しかも、その変更には長い時間が必要となるため、描画時間は多大なものとなってしまう。よって、CPとVSBとで同じ電流密度で利用する方がはるかに優位になってしまう。すなわち、かかる装置の場合、CPとVSBの両方を共に最適な電流密度で描画するように構成することはできず、システムの最高性能を引き出すことができなかった。また、上述したMCCでは、全カラムを同一の描画条件でVSB方式により描画するため、CPとVSBの両方を実現することができない。仮に成形アパーチャにキャラクタパターンをセットし、CPとVSBの両方を実現できるようにしても全カラムを同一の描画条件で描画したのでは、やはりCPとVSBの両方を共に最適な電流密度で描画するように構成することはできず、システムの最高性能を引き出すことができなかった。
また、LSIパターンの中には、高い描画精度が必要な部分と低い描画精度で良い部分とが混在するケースが多い。同じ電流密度なら高精度が必要な部分に関してはショットされる最大ビームサイズを小さくすればよい。一方、低精度で良い部分については、描画時間を短縮するために、ショットされる最大ビームサイズを大きくすればよい。また、同じ最大ビームサイズなら高精度が必要な部分に関しては電流密度を小さくすればよい。一方、低精度で良い部分については、描画時間を短縮するために、電流密度を大きくすればよい。また、低精度で良い部分については、描画時間を短縮するために、デジタルアナログコンバータアンプ(DAC/AMP)の制御単位(解像度)を粗くするなどすれば良い。
しかしながら、シングルビームの描画装置やMCCでも全てのカラムの描画条件を同一にするシステムでは、高精度部分も低精度部分も同じ電流密度を使用せざるを得ず、最高の描画スピードを得ることはできなかった。また、最大ビームサイズをパターンによって変更したり、DAC/AMPの解像度をパターンによって変更することも困難であった。よって、同様に、最高の描画スピードを得ることはできなかった。
ここで、MCCにおける複数のカラムで描画領域を同時に並列描画することで、描画時間を短縮させることを想定してみる。
図17は、MCCで並列描画を行なう場合を説明するための図である。
全てのカラムの描画条件を同一にするシステムでは、図15に示すように、描画領域を短冊状の仮想領域毎に描画していく場合、例えば、第n+1番目のストライプを第1のカラムで、第n番目のストライプを第2のカラムで並列に描画していくことになる。かかる場合、上述したように、LSIパターンの中には、高い描画精度が必要な部分(高精度パターン)と低い描画精度で良い部分(低精度パターン)とが混在するケースが多い。2つのカラム共、高精度部分も低精度部分も同じ電流密度を使用せざるを得ず、描画スピードの遅い方に合わせて描画することになる。よって、たとえ並列描画させたとしても描画時間は遅い方に合わせて進むことになってしまう。
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、より効率的に描画して描画時間を短縮させる装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
荷電粒子ビームを用いて複数の図形パターンが含まれるパターンを描画する、描画条件の異なる複数の描画部と、
かかる複数の描画部を用いて描画する場合に、描画時間がより短くなるように上述した描画するパターンのデータに含まれる複数の図形パターンデータの各図形パターンデータを複数の描画部のいずれかに分配する分配部と、
を備えたことを特徴とする。
かかる構成にすることにより、複数の描画部の各描画部の方式により適した描画条件に設定することができる。そして、パターンを描画する場合に描画時間がより短くなるように複数の描画部のいずれかに描画するパターンデータを分配することで、各描画部ではより適した描画条件で分配されたパターンデータにしたがってパターンを描画する。
そして、複数の描画部では、それぞれ異なる電流密度の荷電粒子ビームを用いることを特徴とする。
かかる構成にすることにより、描画条件の一例として、各描画部の方式により適した電流密度を用いることができる。
さらに、複数の描画部を用いて、同じ試料に対し並列に描画していくことを特徴とする。
複数の描画部で並列に描画することで、より描画時間を短縮することができる。
そして、複数の描画部として、他の描画部に比べて高精度に描画する高精度描画部と他の描画部に比べて低精度に描画する低精度描画部とを用い、
かかる高精度描画部を用いて低精度で構わない図形パターンを描画することを特徴とする。
試料にパターンを描画していく場合、描画領域全体をいくつかの描画単位に仮想分割して描画単位毎に図形パターンを描画していくのが一般的である。そして、所定の描画単位に描画すべき図形パターンが低精度で構わない図形パターンに偏っているような場合、高精度描画部を用いて低精度で構わない図形パターンを描画することで低精度描画部の負荷を低減することができる。すなわち、低精度描画部が描画するべき図形パターン数を低減させることができる。
また、本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
マルチカラムセルを搭載した荷電粒子ビーム描画装置を用いて、パターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法において、
かかるマルチカラムセルにおける複数のカラムの各カラムの描画条件を異なる描画条件にして上述したパターンを描画することを特徴とする。
各カラムの描画条件を異なる描画条件にすることで、各カラムのより適した描画性能を引き出すことができる。
本発明の一態様によれば、各描画部ではより描画スピードを向上させる描画条件で分配されたパターンを描画することができるので、描画時間を短縮することができる。
以下、各実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
まず、第1の態様に関する実施例を示す。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
図1において、荷電粒子ビーム描画装置の一例として可変成形型電子線描画装置である描画装置100は、電子鏡筒102、描画室103、XYステージ105、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208、遮へい筒212、電子銃301、第1のアパーチャ303、偏向器305、第2のアパーチャ306、偏向器308、遮へい筒312を備えている。そして、描画装置100は、制御系として、コンピュータとなる制御計算機(CPU)120、メモリ122、磁気ディスク装置109、データ分配演算処理部130(分配部の一例)、分配回路132、ショットデータ生成回路140、偏向制御回路146、デジタルアナログコンバータアンプ(DAC/AMP)142、DAC/AMP144、ショットデータ生成回路240、偏向制御回路246、DAC/AMP242、DAC/AMP244を備えている。
そして、電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208、遮へい筒212、電子銃301、第1のアパーチャ303、偏向器305、第2のアパーチャ306、偏向器308、遮へい筒312が配置されている。描画室103には、XYステージ105が配置され、XYステージ105には、試料101が配置されている。
そして、電子銃201、第1のアパーチャ203、偏向器205、第2のアパーチャ206、偏向器208、遮へい筒212で第1のカラム(描画部の一例)を構成する。また、電子銃301、第1のアパーチャ303、偏向器305、第2のアパーチャ306、偏向器308、遮へい筒312で第2のカラム(描画部の一例)を構成する。電子鏡筒102は、照明レンズ202、投影レンズ204、対物レンズ207といったレンズ系をカラム間で共通にして、複数のカラムを搭載している。ここでは、独立した電子ビームの光路を制御するサブシステムをカラムと呼ぶ。
CPU120には、メモリ122、磁気ディスク装置109、データ分配演算処理部130が図示していないバスを介して接続されている。データ分配演算処理部130には、分配回路132が図示していないバスを介して接続されている。分配回路132には、ショットデータ生成回路140、ショットデータ生成回路240が図示していないバスを介して接続されている。ショットデータ生成回路140には、偏向制御回路146が図示していないバスを介して接続されている。偏向制御回路146には、DAC/AMP142、DAC/AMP144が図示していないバスを介して接続されている。DAC/AMP142は、偏向器205に接続される。DAC/AMP144は、偏向器208に接続される。ショットデータ生成回路240には、偏向制御回路246が図示していないバスを介して接続されている。偏向制御回路246には、DAC/AMP242、DAC/AMP244が図示していないバスを介して接続されている。DAC/AMP242は、偏向器305に接続される。DAC/AMP244は、偏向器308に接続される。図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
第1のカラムにおいて、電子銃201から照射された荷電粒子ビームの一例となる電子ビーム200は、照明レンズ202により集光され、矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器205によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。
同様に、第2のカラムにおいて、電子銃301から照射された荷電粒子ビームの一例となる電子ビーム300は、照明レンズ202により集光され、矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ303全体を照明する。ここで、電子ビーム300をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ303を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム300は、投影レンズ204により第2のアパーチャ306上に投影される。かかる第2のアパーチャ306上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器305によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャ306を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム300は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器308により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。
また、電子鏡筒102内およびXYステージ105が配置された描画室103内は、図示していない真空ポンプにより真空引きされ、大気圧よりも低い圧力となる真空雰囲気となっている。
成形用の偏向器205は、偏向制御回路146、DAC/AMP142によって制御される。そして、試料101上の位置偏向を行なう偏向器208は、偏向制御回路146、DAC/AMP144によって制御される。同様に、成形用の偏向器305は、偏向制御回路246、DAC/AMP242によって制御される。そして、試料101上の位置偏向を行なう偏向器308は、偏向制御回路246、DAC/AMP244によって制御される。そして、第1のカラムを構成する、例えば、8極の静電型の偏向器205と偏向器208による電場や磁場の影響が、第2のカラム内を通過する電子ビーム300に影響を与えないように遮へい筒212内に偏向器205と偏向器208を納めて電場や磁場を遮へいする。遮へい筒212の長さは、偏向器205と偏向器208とによる影響が第2のカラム内を通過する電子ビーム300に影響を与えない長さであればよい。同様に、第2のカラムを構成する、例えば、8極の静電型の偏向器305と偏向器308による電場や磁場の影響が、第1のカラム内を通過する電子ビーム200に影響を与えないように遮へい筒312内に偏向器305と偏向器308を納めて電場や磁場を遮へいする。遮へい筒312の長さは、偏向器305と偏向器308とによる影響が第1のカラム内を通過する電子ビーム200に影響を与えない長さであればよい。
図2は、実施の形態1における描画方式の構成を示す概念図である。
実施の形態1では、第1のカラムには、VSB方式を、第2のカラムには、第2のアパーチャ306にキャラクタパターン316を形成したCP方式を利用して描画する場合について説明する。上述したように、CP方式を利用して描画する場合には、第1のアパーチャ303を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム300は、投影レンズ204により第2のアパーチャ306上の1つのキャラクタパターン316全体に投影される。そして、第2のアパーチャ306を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム300は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器308により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。そして、試料101の所望する位置にキャラクタパターンが描画される。他方、VSB方式を利用して描画する場合には、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上の可変成形開口216の一部(場合により全体のこともあり得る)に投影される。そして、第1のアパーチャ203の開口218と第2のアパーチャ206の可変成形開口216との両方を通過して任意形状に成形された第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。そして、試料101の所望する位置に任意形状のパターンが描画される。
上述したように、VSB方式では、成形される電子ビームサイズを小さくして、ビーム電流密度を高くすることで、最適な描画速度を実現することができる。逆に、CP方式では、キャラクタパターン316のサイズを大きくして、ビーム電流密度を低くすることで、最適な描画速度を実現することができる。よって、実施の形態1では、描画方式の異なる2つのカラムを用いて、各カラムが最適な描画速度で描画できるように、それぞれ異なる描画条件を設定する。
図3は、実施の形態1におけるVSBとCPとで異なる描画条件の一例を示す図である。
図3において、第1のカラムでは、VSB方式を利用し、成形される電子ビームサイズを小さくするために最大ショットサイズを例えば0.5μm×0.5μmとする。そして、ビーム電流密度を例えば50A/cmと高く設定する。他方、第2のカラムでは、CP方式を利用し、照射される電子ビームサイズを大きくするために最大ショットサイズ(キャラクタパターン316のサイズ)を例えば3μm×3μmとする。そして、ビーム電流密度を例えば10A/cmと低く設定する。このように、描画方式の異なる2つのカラムを用いて、各カラムが最適な描画速度で描画できるように、それぞれ異なる描画条件を設定することで、各カラムで最高の描画速度を引き出すことができる。
そして、CPU120は、磁気ディスク装置109から複数の図形パターンが含まれる描画データを読み出し、データ分配演算処理部130で、第1と第2のカラムのいずれで描画した方が、描画時間が最短或いはより短くなるかを演算する。そして、データ分配演算処理部130は、描画時間が最短或いはより短くなるようにかかる描画データに含まれる複数の図形パターンデータの各図形パターンデータを第1と第2のカラムのいずれかに分配する。そして、分配回路132は、データ分配演算処理部130で分配された結果に従って、各図形パターンデータをショットデータ生成回路140或いはショットデータ生成回路240に分配送信する。そして、ショットデータ生成回路140では、送信された図形パターンデータに基づいてショットデータを生成し、偏向制御回路146に制御信号を出力する。偏向制御回路146では、生成されたショットデータに沿って高い電流密度の電子ビーム200が最大ショットサイズ以内のサイズで成形されるようにDAC/AMP142を介して偏向器205を制御する。そして、成形された電子ビーム200が試料101の所望する位置に偏向されるようにDAC/AMP144を介して偏向器208を制御する。同様に、ショットデータ生成回路240では、送信された図形パターンデータに基づいてショットデータを生成し、偏向制御回路246に制御信号を出力する。偏向制御回路246では、生成されたショットデータに沿って低い電流密度の電子ビーム300が最大ショットサイズが大きくなるキャラクタパターン316全体に照射されるようにDAC/AMP242を介して偏向器305を制御する。そして、キャラクタパターン316を通過した電子ビーム300が試料101の所望する位置に偏向されるようにDAC/AMP244を介して偏向器308を制御する。
以上のように、電子鏡筒102にCPを利用したカラムを搭載することで、VSB方式を利用したカラムだけを搭載する場合に比べて、大きなサイズを一度に描画することができ、描画時間を短縮することができる。さらに、CP方式とVSB方式といった描画方式の異なる2つのカラムを用いて、各カラムが最適な描画速度で描画できるように、それぞれ異なる描画条件を設定することで、描画時間を短縮することができる。
実施の形態1では、さらに、かかる描画方式の異なる2つのカラムを用いて、同じ試料101に対し並列に描画していく。
図4は、実施の形態1におけるパターンが描画される試料の一部を示す図である。
上述したように、描画装置100では、試料101の描画領域を短冊状に複数の描画領域(ストライプ)に仮想分割して、ストライプ毎にXYステージ105を例えばX方向に連続移動させながら描画していく。そして、1つのストライプの描画が終了したらXYステージ105をY方向に移動させて次のストライプの位置に合わせる。そしてまたXYステージ105をX方向に連続移動させながら描画していく。実施の形態1では、第1のカラムで第n+1番目のストライプを描画する場合に、第2のカラムで第n番目のストライプを描画するといったように同じ試料101に対し並列に描画していく。そして、キャラクタパターンで描画できずに可変成形により描画する可変成形用パターン14については、第1のカラムで描画し、キャラクタパターンで描画できるCP用パターン24については、第2のカラムで描画する。よって、第2のカラムで第n番目のストライプ上にCP用パターン24を描画する際には、前回、第1のカラムで第n番目のストライプを描画した際に形成された可変成形用パターン14が既に第n番目のストライプ上に描画されている。そして、同時期に第1のカラムで第n+1番目のストライプ上に可変成形用パターン14を描画していく。
図5は、図4で描画したストライプの1つ後段のストライプが描画される状況を示す図である。
図5では、描画するストライプが一段進んで、次のストライプの描画をする場合を示している。第2のカラムで第n+1番目のストライプ上にCP用パターン24を描画する際には、前回、第1のカラムで第n+1番目のストライプを描画した際に形成された可変成形用パターン14が既に第n+1番目のストライプ上に描画されている。そして、同時期に第1のカラムで第n+2番目のストライプ上に可変成形用パターン14を描画していく。
図15で説明した場合では、各カラムが描画速度を下げて描画せざるを得なかったのに対して、以上のように、各カラムが最適な描画速度で描画できるように、それぞれ異なる描画条件が設定された描画方式の異なる2つのカラムを用いて、それぞれの描画方式用のパターンを並列に描画していくことでさらに描画時間を短縮することができる。
ここで、実施の形態1では、CP方式を利用したカラムとVSB方式を利用したカラムとを搭載した例を示したので、図2において、第2のアパーチャ306に可変成形開口を設けていなくても構わない。また、図2において、第2のアパーチャ206には、可変成形開口216しか設けていないが、さらにキャラクタパターンを設けていても構わない。また、カラム数は、複数であればよく、2つに限らず、3つ以上であっても構わない。それぞれ最適な描画速度になるように電流密度等の描画条件が設定された3つ以上のカラムで並列描画することでさらに描画時間を短縮することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、図1に記載された描画装置100において、2つのカラム共にVSB方式で描画する場合について説明する。装置構成は、図1と同様で構わないため説明を省略する。
上述したように、LSIパターンの中には、高い描画精度が必要な部分(高精度パターン)と低い描画精度で良い部分(低精度パターン)とが混在するケースが多い。同じ電流密度なら高精度が必要な部分に関してはショットされる最大ビームサイズを小さくすればよい。一方、低精度で良い部分については、描画時間を短縮するために、ショットされる最大ビームサイズを大きくすればよい。また、低精度で良い部分については、描画時間を短縮するために、DAC/AMPの制御単位(解像度)を粗くするなどすれば良い。
図6は、実施の形態2におけるVSBとVSBとで異なる描画条件の一例を示す図である。
図6において、第1のカラム(高精度描画部の一例)では、VSB方式を利用して高精度パターンを描画する。また、第2のカラムでは、VSB方式を利用して低精度パターンを描画する。第1のカラムでは、高精度に図形パターンを形成するために、成形される電子ビームサイズを第2のカラムと比べて小さくする。そのために最大ショットサイズを例えば0.5μm×0.5μmとする。そして、DAC/AMPの制御単位(解像度)を第2のカラムと比べて細かく、例えば、長さ、位置の制御単位を0.25nmと設定する。そして、ショット数の増加による描画時間の増加を抑制するためにビーム電流密度を例えば50A/cmと高く設定して描画時間を短縮する。他方、第2のカラム(低精度描画部の一例)では、描画される図形パターンの精度は低精度で構わないので、ビーム電流密度を例えば50A/cmと高く設定したまま成形される電子ビームサイズを大きくする。そのために最大ショットサイズを例えば1μm×1μmとする。最大ショットサイズを大きくすることで、1度に描画できる範囲を広げ描画時間を短縮することができる。また、ビーム電流密度を高く設定したまま最大ショットサイズを大きくしたので、ビーム電流量が増え、クーロン効果等によりCDは劣化するが、描画される図形パターンの精度は低精度で構わないので描画時間の短縮を優先する。そして、パターンの精度は低精度で構わないので、DAC/AMPの長さ、位置の制御単位(解像度)を第1のカラムと比べて粗く、例えば、長さ、位置の制御単位を0.5nmと設定する。DAC/AMPの長さ、位置の制御単位(解像度)を第1のカラムと比べて粗くすることで、CDは劣化するが、描画される図形パターンの精度は低精度で構わないので描画時間の短縮を優先する。最大ショットサイズが2倍になった分だけ制御単位(解像度)を2倍にして、フルレンジに対する分解能を同一にすることで大きい出力のDAC/AMPを用いる。或いは、DAC/AMPの出力は変えずに、偏向器305及び偏向器308の感度を2倍にする、すなわち、偏向器の長さを2倍にしてもよい。偏向器の長さを長くして感度を上げることで、長さ、位置の制御単位を大きくすることができる。
以上のように、描画精度に合わせて描画条件を変えたカラムで描画することで、各カラムで描画速度の最適化を図ることができ、描画時間を短縮することができる。そして、第1のカラムで高精度パターンを、第2のカラムで低精度パターンを描画するようにして、実施の形態1のように、2つのカラムで並列描画を行なうことでさらに描画時間を短縮することができる。
図7は、実施の形態2におけるパターンが描画される試料の一部を示す図である。
図8は、図7で描画したストライプの1つ後段のストライプが描画される状況を示す図である。
実施の形態2では、第1のカラムで第n+1番目のストライプ上の高精度パターンを描画する場合に、第2のカラムで第n番目のストライプ上の低精度パターンを描画するといったように同じ試料101に対し並列に描画していく。
ここで、図形パターンの配置に偏りがあって、1つのストライプに一方のパターン、例えば第n+1番目のストライプ上に低精度パターン20ばかりが配置され、高精度パターンが配置されないような場合に、第2のカラムで第n番目のストライプ上の低精度パターン20を描画している間、第n+1番目のストライプを描画するはずの第1のカラムでは高精度パターンが無いので動作が止まってしまうことになってしまい効率が悪い。そして、描画するストライプが一段進んで、第n+2番目のストライプ上に高精度パターン10が存在する場合に、やっと動作することになる。そして、第1のカラムで第n+2番目のストライプ上に高精度パターン10を描画する際には、第2のカラムで第n+1番目のストライプ上に描画すべき全ての低精度パターン20を描画することになってしまい効率が悪い。
そこで、実施の形態2では、本来、高精度パターン10を描画する第1のカラムを用いて低精度で構わない図形パターンである低精度パターン20を描画する。
図9は、実施の形態2におけるパターンが描画される試料の一部を示す図である。
図10は、図9で描画したストライプの1つ後段のストライプが描画される状況を示す図である。
図9に示すように、第2のカラムで第n番目のストライプ上の低精度パターン20を描画している間、第1のカラムで第n+1番目のストライプ上の低精度パターン20を描画する。低精度パターン20は、ベタパターンが多いため、描画領域が大きい。そこで、第1のカラムでは、最大ショットサイズ内の大きさで分割して描画していく。1つの低精度パターン20を複数の分割パターン12に分けて描画するため、第2のカラムで第n番目のストライプ上の低精度パターン20を描画している間に終了できる程度の低精度パターン20数のみを描画していく。そして、図10に示すように、描画するストライプが一段進んで、第1のカラムで第n+2番目のストライプ上の高精度パターン10を描画し、第2のカラムで第n+1番目のストライプ上に描画すべき残りの低精度パターン20を描画する。このように、所定の描画単位に描画すべき図形パターンが低精度で構わない図形パターンに偏っているような場合、高精度描画を行なう第1のカラムを用いて低精度で構わない図形パターンを描画することで低精度描画を行なう第2のカラムの負荷を低減することができる。
ここで、実施の形態2では、2つのVSB方式を利用したカラムを搭載した例を示したので、図2において、第2のアパーチャ306にキャラクタパターン316を設けていなくても構わない。また、図2において、第2のアパーチャ206には、可変成形開口216しか設けていないが、さらにキャラクタパターンを設けていてももちろん構わない。また、カラム数は、複数であればよく、2つに限らず、3つ以上であっても構わない。それぞれ最適な描画速度になるように電流密度等の描画条件が設定された3つ以上のカラムで並列描画することでさらに描画時間を短縮することができる点は実施の形態1と同様である。
実施の形態3.
実施の形態3では、図1に記載された描画装置100において、2つのカラム共にVSB方式で描画する他の場合について説明する。装置構成は、図1と同様で構わないため説明を省略する。
図11は、実施の形態3におけるVSBとVSBとで異なる描画条件の一例を示す図である。
図11において、第1のカラムでは、VSB方式を利用して高精度パターンを描画する。また、第2のカラムでは、VSB方式を利用して精度を低下させずに大きいサイズを描画するために、図6の条件に対して第2のカラムの描画条件では最大ショット面積が4倍であることからビーム電流密度を50A/cmから1/4の12.5A/cmと低く設定して描画する。その他は、図6と同様であるので説明を省略する。第2のカラムでの最大ショットサイズを大きくしたことによりショット数を低減することができる。但し、最大ショットサイズを大きくした分、ビーム電流密度を下げなければ描画精度を維持できないため第2のカラムでのビーム電流密度を低くする。そして、例えば、第1のカラムで第n+1番目のストライプを描画している間、第2のカラムでn番目のストライプを並列描画する。その際、描画速度が遅くならないようにするため、第1のカラムの描画が終了するまでに第2のカラムの描画が終了する程度の図形パターン数のみを第2のカラムで描画する。このように構成することで、第1のカラムの描画速度を低下させずに、第1のカラムの負荷を低減することができる。その結果、描画時間の短縮を図ることができる。
実施の形態4.
図12は、実施の形態4における描画装置の構成を示す概念図である。
図12において、荷電粒子ビーム描画装置の一例として可変成形型電子線描画装置である描画装置100は、電子鏡筒102、描画室103、XYステージ105、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208、絶縁カラム214、電子銃301、照明レンズ302、第1のアパーチャ303、投影レンズ304、偏向器305、第2のアパーチャ306、対物レンズ307、偏向器308、絶縁カラム314を備えている。そして、描画装置100は、制御系として、コンピュータとなる制御計算機(CPU)120、メモリ122、磁気ディスク装置109、データ分配演算処理部130、分配回路132、ショットデータ生成回路140、偏向制御回路146、デジタルアナログコンバータアンプ(DAC/AMP)142、DAC/AMP144、ショットデータ生成回路240、偏向制御回路246、DAC/AMP242、DAC/AMP244を備えている。
そして、電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208、絶縁カラム214、電子銃301、照明レンズ302、第1のアパーチャ303、投影レンズ304、偏向器305、第2のアパーチャ306、対物レンズ307、偏向器308、絶縁カラム314が配置されている。描画室103には、XYステージ105が配置され、XYステージ105には、試料101が配置されている。
そして、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208、絶縁カラム214で第1のカラム(描画部の一例)を構成する。また、電子銃301、照明レンズ302、第1のアパーチャ303、投影レンズ304、偏向器305、第2のアパーチャ306、対物レンズ307、偏向器308、絶縁カラム314で第2のカラム(描画部の一例)を構成する。実施の形態1では、照明レンズ202、投影レンズ204、対物レンズ207といったレンズ系をカラム間で共通にしていたが、実施の形態2における電子鏡筒102では、レンズ系をカラム毎に独立にして、複数のカラムを搭載している。そして、絶縁カラム214内に、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208を納めている。同様に、絶縁カラム314内に、電子銃301、照明レンズ302、第1のアパーチャ303、投影レンズ304、偏向器305、第2のアパーチャ306、対物レンズ307、偏向器308を納めている。このように、それぞれ絶縁カラム内に独立した電子ビームの光路を制御するサブシステムを納めて他方と絶縁することで相手側の電場や磁場の影響を排除することができる。実施の形態2では、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208で独立した電子ビームの光路を制御する1つのサブシステム、すなわち、1つのカラムを構成する。同様に、電子銃301、照明レンズ302、第1のアパーチャ303、投影レンズ304、偏向器305、第2のアパーチャ306、対物レンズ307、偏向器308で独立した電子ビームの光路を制御する1つのサブシステム、すなわち、1つのカラムを構成する。
CPU120には、メモリ122、磁気ディスク装置109、データ分配演算処理部130が図示していないバスを介して接続されている。データ分配演算処理部130には、分配回路132が図示していないバスを介して接続されている。分配回路132には、ショットデータ生成回路140、ショットデータ生成回路240が図示していないバスを介して接続されている。ショットデータ生成回路140には、偏向制御回路146が図示していないバスを介して接続されている。偏向制御回路146には、DAC/AMP142、DAC/AMP144が図示していないバスを介して接続されている。DAC/AMP142は、偏向器205に接続される。DAC/AMP144は、偏向器208に接続される。ショットデータ生成回路240には、偏向制御回路246が図示していないバスを介して接続されている。偏向制御回路246には、DAC/AMP242、DAC/AMP244が図示していないバスを介して接続されている。DAC/AMP242は、偏向器305に接続される。DAC/AMP244は、偏向器308に接続される。図12では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。
第1のカラムにおいて、電子銃201から照射された荷電粒子ビームの一例となる電子ビーム200は、照明レンズ202により集光され、矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器205によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。
同様に、第2のカラムにおいて、電子銃301から照射された荷電粒子ビームの一例となる電子ビーム300は、照明レンズ302により集光され、矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ303全体を照明する。ここで、電子ビーム300をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ303を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム300は、投影レンズ304により第2のアパーチャ306上に投影される。かかる第2のアパーチャ306上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器305によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャ306を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム300は、対物レンズ307により焦点を合わせ、偏向器308により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。
また、電子鏡筒102内およびXYステージ105が配置された描画室103内は、図示していない真空ポンプにより真空引きされ、大気圧よりも低い圧力となる真空雰囲気となっている。
以上のようにレンズ系も独立にした構成で上述した各実施の形態の描画手法を構成しても好適である。その他は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
また、上述した各実施の形態では、複数のカラムが同時期に描画する領域が異なる描画領域(ストライプ)の場合を説明したがこれに限るものではない。
図13は、パターンが描画される試料の一部の他の例を示す図である。
図13に示すように、2つの独立したカラムが、同時期に1つのストライプを描画しても構わない。同様に、カラム数が3つ以上の場合には、各カラムが同時期に1つのストライプを描画しても構わない。
また、カラム数が3つ以上の場合には、以下のように構成しても好適である。ここでは、一例として、カラム数が4つの場合を説明する。
図14は、カラム数が4つの場合にパターンが描画される試料の一部を示す図である。
上述した各実施の形態において、例えば、カラム数が4つの場合には、図14に示すように、4つのカラムの内、2つのカラム(例えば、第1と第2のカラム)で1つのストライプ(例えば、第nストライプ)を描画し、残りの2つのカラム(例えば、第3と第4のカラム)で1つのストライプ(例えば、第n+1ストライプ)を描画してもよい。以上のように、カラム数が3つ以上の場合には、カラムを複数のグループ(1つのカラムで1つのグループを構成する場合を含む)に分け、グループ毎に異なるストライプを描画しても好適である。
また、上述した各実施の形態の中で、CP方式とVSB方式のカラムを搭載する構成の場合に、データ分配演算処理部130は、描画データにおける各図形に記された図形コード(図形識別子)を利用し、図形がCP方式の該当するキャラクタであればCP方式のカラムへ、それ以外であればVSB方式のカラムへデータを分配するように構成しても好適である。
また、上述した各実施の形態の中で、VSB方式の複数のカラムを搭載し、精度によってカラムの使い分けを行なう構成の場合に、各図形の情報或いはサブフィールドの情報に例えば高精度か否かのコード(精度識別子)を格納しておき、データ分配演算処理部130は、かかるコードを参照し、各図形或いはサブフィールドが高精度のものであれば高精度パターン用のカラムへ、そうでなければ低精度パターン用のカラムへデータを分配するように構成しても好適である。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、上述した各実施の形態では、データ分配演算処理部130を独立した構成としているが、これに限るものではなく、CPU120内でソフトウェアとして演算されても構わない。或いは、データ分配演算処理部130を用いずに、予め、描画データの属性データとして、分配されるカラムを指定するデータを格納しておいても好適である。
また、本発明における描画装置は、XYステージが連続移動しながら描画する装置に限らず、ステップアンドリピート式の所謂ステッパ装置であっても構わない。また、荷電粒子ビームに限らずレーザビーム等のエネルギビームを用いた描画装置であっても構わない。例えば、レーザビーム描画装置の場合には、上述した「電流密度」を「レーザビーム強度」と読み替えればよい。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置、及びは、荷電粒子ビーム描画方法は、本発明の範囲に包含される。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における描画方式の構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるVSBとCPとで異なる描画条件の一例を示す図である。 実施の形態1におけるパターンが描画される試料の一部を示す図である。 図4で描画したストライプの1つ後段のストライプが描画される状況を示す図である。 実施の形態2におけるVSBとVSBとで異なる描画条件の一例を示す図である。 実施の形態2におけるパターンが描画される試料の一部を示す図である。 図7で描画したストライプの1つ後段のストライプが描画される状況を示す図である。 実施の形態2におけるパターンが描画される試料の一部を示す図である。 図9で描画したストライプの1つ後段のストライプが描画される状況を示す図である。 実施の形態3におけるVSBとVSBとで異なる描画条件の一例を示す図である。 実施の形態4における描画装置の構成を示す概念図である。 パターンが描画される試料の一部の他の例を示す図である。 カラム数が4つの場合にパターンが描画される試料の一部を示す図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。 従来のキャラクタパターンで描画する手法を説明するための図である。 MCCで並列描画を行なう場合を説明するための図である。
符号の説明
10 高精度パターン
12 分割パターン
14 可変成形用パターン
20 低精度パターン
24 CP用パターン
100 描画装置
101,340 試料
102 マルチカラムセル
103 描画室
105 XYステージ
109 磁気ディスク装置
120 CPU
122 メモリ
130 データ分配演算処理部
132 分配回路
140,240 ショットデータ生成回路
142,144,242,244 DAC/AMP
146,246 偏向制御回路
200,300 電子ビーム
201,301 電子銃
202,302 照明レンズ
203,303,410 第1のアパーチャ
204,304 投影レンズ
205,305 偏向器
206,306,420 第2のアパーチャ
207,307 対物レンズ
208,308 偏向器
212,312 遮へい筒
214,314 絶縁カラム
216,421 可変成形開口
316 キャラクタパターン
330 電子線
411 開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 荷電粒子ビームを用いて複数の図形パターンが含まれるパターンを描画する、描画条件の異なる複数の描画部と、
    前記複数の描画部を用いて描画する場合に、描画時間がより短くなるように描画する前記パターンのデータに含まれる複数の図形パターンデータの各図形パターンデータを前記複数の描画部のいずれかに分配する分配部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記複数の描画部では、それぞれ異なる電流密度の荷電粒子ビームを用いることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記複数の描画部を用いて、同じ試料に対し並列に描画していくことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記複数の描画部として、他の描画部に比べて高精度に描画する高精度描画部と他の描画部に比べて低精度に描画する低精度描画部とを用い、
    前記高精度描画部を用いて低精度で構わない図形パターンを描画することを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. マルチカラムセルを搭載した荷電粒子ビーム描画装置を用いて、パターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法において、
    前記マルチカラムセルにおける複数のカラムの各カラムの描画条件を異なる描画条件にして前記パターンを描画することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
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JP2009054944A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Nuflare Technology Inc 描画データの作成方法及び荷電粒子ビーム描画装置
JP2010098294A (ja) * 2008-09-19 2010-04-30 Nuflare Technology Inc 描画装置及び描画方法

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