JP2007187956A - 画像出力装置、出力画像制御方法および出力画像制御プログラム - Google Patents

画像出力装置、出力画像制御方法および出力画像制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像出力装置における画像濃度を所定の水準に制御するとき、制御が不能とならずにその制御を短時間で精度よく行う。
【解決手段】画像濃度制御部3は、出力画像の品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める際、制御量である出力画像の品質に対しその制御パラメータである操作量の値を算出するときに、たとえパラメータの値が、いったん、装置1における現実の設定が可能な範囲外の値となっても、現在の環境状態に合わせて、その値を求めるにあたって対比される画像濃度データベース21のデータを修正して再度その算出の処理を行うことで、制御不能となることなく、かつ最適なパラメータの値を得ることができ、安定して出力画像の品質を目標の水準に制御することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、複合機のような画像形成装置、その他画像出力装置における、特にその出力画像の品質を目標の水準に制御する技術に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、画像を印刷用紙(単に用紙とも呼ぶ)上に印刷した印刷画像や、画像を感光体上に形成したトナー像(トナーで形成された画像)である形成画像(これらの印刷画像や形成画像を出力画像と呼ぶ)に対し、出力画像の光学濃度(単に濃度とも呼ぶ)を測定するための基準となる画像(指標を得るための基準となる画像であって、模様で構成され、基準パターンと呼ぶ)である濃度パッチ(単にパッチとも呼ぶ)を用い、そのパッチでの画像の濃度(そのパッチでの画像の濃度を意味して単に「パッチの濃度」との言い方をする)を出力画像の濃度についての水準(本明細書において、出力画像の濃度のほか、その水準を指すときにも「画像濃度」と呼ぶ)の指標として、画像濃度を出力画像の品質の一つとして所定の水準にする制御を行っている。これは、画像濃度を制御しなければ、装置の置かれた環境や、装置の性能特性の経時的な変化により(この変化を受けた後のその時の状態を環境状態と呼ぶ)、印刷画像の再現性が損なわれてしまうからである。そして、画像濃度の制御は、一般的には、濃度パッチの濃度を検出し、その検出値(濃度検出値と呼ぶ)をフィードバックすることによりその画像濃度をその目標とする所定の水準に制御できるような調節を行って、画像形成の特性(画像濃度についてのものを画像濃度特性とも呼ぶ)をその時の環境状態に応じたものに操作する方法がとられている。
ここで、例えばレーザ光を用いた画像形成装置では、グリッド電極を備えたスコロトロン方式の帯電器のグリッド電極にかかる電圧(この電圧をグリッド電圧と呼ぶ)やレーザ光の照射光量(レーザパワーと呼ぶ)を濃度パッチの濃度検出値に応じた調節がされて操作することによって、画像形成の特性を操作している。このとき、精度の高い操作を行うためにはその調節の精度の高いことが求められるが、一般的な手法では、そのような調節を行うためには画像濃度とその検出値との関係について、様々な環境状態に即した数多くの情報(データ)が必要であり、目標とする所定の範囲内に画像濃度が収束するまでに必要な濃度パッチを形成する回数を抑えるのが難しい。
特許文献1は、過去の制御事例(単に事例とも呼ぶ)データを使って画像濃度を制御する画像形成装置を開示している。ここで、制御事例データは、状態量の値に、操作量の値および濃度パッチに対しての検出値を関連付けたものである。また、状態量は温度や湿度などの環境状態についての指標である。なお、状態量は事例の発生時刻で代用することもできるとされている。また、操作量は、例えば帯電器のグリッド電圧やレーザパワー、又はそれらを組合わせたもの(「操作量の組」と呼ぶ)である(なお、本明細書において単に「操作量」と呼ぶとき、「操作量の組」を第一の意味として指す)。また、濃度パッチには、濃い画像濃度であるベタ濃度のパッチ(基準パターンにおけるパターンの被覆率が例えば100%)と、薄い画像濃度であるハイライト濃度のパッチ(例えば被覆率が20%)とが用いられている。そして、この画像形成装置は、画像濃度を所定の水準に制御するとき、状態量を検出し、その検出値に応じた(状態量が近似した)制御事例データを抽出して、その抽出した制御事例データを用い、両パッチの濃度値をそれぞれの目標とする所定の値に制御できるように操作量を調節するものである。
この特許文献1において、各事例は、例えば同文献の図4に示されるような制御事例空間(制御事例の構成要素を座標軸とした空間)中の点として表現することができ、そして、複数の事例は、これらの状態量の変化が実質的にない場合、これらの事例が制御事例空間内で平面を形成するものとして扱われる。そして、特許文献1では、次のようにして画像濃度を所定の水準に制御するものとしている。
すなわち、上記の平面を定めるため、状態量が実質的に変わらない、少なくとも3組の操作量(同図4におけるP1ないしP3)を用いる。各事例は2種類のパッチに対しての濃度の検出値(B1ないしB3)および(H1ないしH3)を含むので、同文献の図4は2種類のパッチに対応した2つの事例平面BPおよびHPを示している。
さらに、同文献の図5に示されるように、2種類のパッチに対する目標濃度(目標とする「パッチの濃度」の値)もそれぞれ平面BTPおよびHTPで与えられる。ベタ濃度での事例平面BPとベタ濃度に対する目標濃度平面BTPとの交線BTLが、ベタ濃度に対する目標濃度を実現する操作量の集合を与える。またハイライト濃度での事例平面HPとハイライト濃度に対する目標濃度平面HTPとの交線HTLが、ハイライト濃度に対する目標濃度を実現する操作量の集合を与える。グリッド電圧およびレーザパワーが形成する平面に交線BTLおよびHTLを射影したときの交点TPは、ベタ濃度とハイライト濃度の両方の目標濃度を実現する操作量の値を与える。
このようにして得られた操作量の値で帯電器やレーザ光をそれぞれ動作させることにより、特許文献1に示された画像形成装置は画像濃度を所定の水準に制御するものとしている。そして、特許文献1は、画像濃度を制御するのに、その時の状態量に応じて少なくとも3組の制御事例を用意すればよいので、一般的な手法と較べて濃度パッチを形成する回数を抑えることができるとしている。
特開平10−63048号公報
しかしながら、上記従来の画像形成装置では、その時の状態量に応じた適当な制御事例を用意するためには、その時の環境状態は様々なので、その時までに、様々な環境状態のそれぞれについてサンプリングがされ、かつ取りうる範囲内においてきめ細かくサンプリングがされた数多くの状態量に対しての制御事例が蓄積されている必要がある。
すなわち、画像濃度の制御を行うための調節にはその変動した環境状態での制御事例データが必要である。一方、温度や湿度のような装置が置かれた環境や経時的な性能特性の変化により状態量は装置の運用期間中及び稼動時に様々に変動する。従って、画像形成装置は、運用期間中、適時、その時の制御事例をデータとして蓄積しておくことで、その後における画像濃度の制御のための調節を、その蓄積した制御事例データを用いて行うことができるが、その調節の精度を高いものとするためには、環境状態がその調節の時と同じか近似した制御事例データが必要とされるので、そのために、様々な、実際上数多くの制御事例データを収集しておかなければならない。
また、3組の事例から定めた平面が、装置の実際の特性を十分に表さない場合もある。例えば、操作量の値に対する画像濃度の特性は必ずしも線形ではない。さらに電子写真プロセスのような複雑な系では、状態量の変化に対しても画像濃度が非線形に変動する。
これゆえ、3組の事例が適当でなければ、それらの事例から定めた平面と本来の非線形な特性との乖離が大きくなる。乖離が大きくなると、制御事例平面と目標濃度平面とが現実の操作量における設定が可能な範囲で交わらなくなり、画像濃度を制御することができない。
なお、このような問題は、同様の手法で、輝度や色相、光沢度のような画像濃度とは異なる物理量について出力画像の品質を目標の水準に制御する場合にも起こり得る。
このように、従来の画像形成装置は、画像濃度の制御における調節のためには、様々な、実際上数多くの制御事例データの収集が必要であり、しかも、その従来の制御方法では、その算出した操作量の値が、現実の設定が可能な範囲外となって、制御が不可能になることもあるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、たとえいったん算出した操作量の値が設定可能な範囲外になったとしても、再度現在の装置の稼働状態に即してその算出の処理を行って設定可能な操作量の値を算出することができ、安定して出力画像の品質を目標の水準に制御することのできる画像出力装置、出力画像制御方法および出力画像制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、画像の出力を行う画像出力装置において、当該装置は、当該装置の出力である出力画像の光学濃度その他の品質について、当該装置の置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して、当該装置が前記品質を所定の水準に制御する調節がされて前記品質に係る特性を操作することができる機能を具備しており、前記品質に係る特性の操作の量である操作量、及び指標を得るための基準となる画像である基準パターンでの前記品質の指標である制御量について、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作量におけるこれら量間の関係を示す代表的なデータを記憶したデータ記憶手段と、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作量における前記量間の関係を示すデータを、前記データ記憶手段に記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める操作量調節手段とを含み備え、前記操作量調節手段は、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データ記憶手段のデータを修正して前記新たな操作量を求めるものとする。
また、画像信号に応じてその画像のトナーでの形成を行う画像形成装置において、当該装置は、当該装置が形成する画像であるトナー像の光学濃度その他の品質について、当該装置の置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して、当該装置が前記品質を所定の水準に制御する調節がされて前記品質に係る特性を操作することができる機能を具備しており、静電気での画像である静電潜像が形成される感光体の表面を、所定の範囲内に設定がされる任意の高さのバイアス電圧に一様に帯電させる帯電器と、前記感光体の一様に帯電した面を、所定の範囲内に設定がされる任意の露光量で露光することにより、前記感光体の表面に画像信号に応じた前記静電潜像を形成するレーザ出力部と、前記感光体の表面の前記静電潜像を、所定の範囲内に設定がされる前記任意の高さのバイアス電圧に応じた第二のバイアス電圧にて、トナーで現像することにより、前記感光体の表面に前記トナー像を形成する現像器と、指標を得るための基準となる画像である基準パターンの、前記感光体の表面に形成された前記トナー像の光学濃度を検出するセンサと、前記帯電器および前記レーザ出力部のそれぞれへの操作の量である前記バイアス電圧及び前記露光量の各値、及び前記品質の指標となる前記基準パターンでのトナー像の光学濃度の検出値である濃度検出値について、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作の量におけるこれら値間の関係を示す代表的なデータを記憶したデータベースと、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作の量における前記値間の関係を示すデータを、前記データベースに記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな前記操作の量を求める操作量調節手段とを含み備え、前記操作量調節手段は、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での前記値間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データベースのデータを修正して前記新たな操作の量を求めるものとしてもよい。
また、画像の出力が行えその出力である出力画像の光学濃度その他の品質に係る特性が操作できる機能を具備した画像出力装置に対しての、その置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して前記品質を所定の水準にする制御の方法において、前記品質に係る特性の操作の量である操作量、及び指標を得るための基準となる画像である基準パターンでの前記品質の指標である制御量について、予め、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作量におけるこれら量間の関係を示す代表的なデータをデータベースに記憶する手順と、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作量における前記量間の関係を示すデータを、前記データ記憶手段に記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める手順とを有し、前記新たな操作量を求める手順は、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データ記憶手段のデータを修正して前記新たな操作量を求めるものとしてもよい。
本発明は、このような構成を採用することにより、出力画像の品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める際、制御量である出力画像の品質に対しその制御パラメータである操作量の値を算出するときに、たとえパラメータの値が、いったん、装置における現実の設定が可能な範囲外の値となっても、現在の環境状態に合わせて、その値を求めるにあたって対比されるデータ記憶手段又はデータベースのデータを修正して再度その算出の処理を行うことで、制御不能となることなしに、かつ最適なパラメータの値を得ることができ、安定して出力画像の品質を目標の水準に制御することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態は、画像の出力を行う画像出力装置であって、当該装置は、当該装置の出力である出力画像の光学濃度その他の品質について、当該装置の置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して、当該装置が前記品質を所定の水準に制御する調節がされて前記品質に係る特性を操作することができる機能を具備しており、前記品質に係る特性の操作の量である操作量、及び指標を得るための基準となる画像である基準パターンでの前記品質の指標である制御量について、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作量におけるこれら量間の関係を示す代表的なデータを記憶したデータ記憶手段と、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作量における前記量間の関係を示すデータを、前記データ記憶手段に記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める操作量調節手段とを含み備え、前記操作量調節手段は、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データ記憶手段のデータを修正して前記新たな操作量を求めることを特徴とするものである。
この構成によって、品質の一つである例えば画像濃度について、現環境状態でのその目標濃度付近における基準となる制御ルールを求め、この求めた制御ルールに沿って操作量を現環境状態に対して最適に調節して画像濃度を目標とする所定の水準にする制御において、その制御ルールは、それを表す制御ルール平面(画像濃度平面)を定めて求めるものとし、その場合において、出力画像の品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める際、制御量である画像濃度に対しその制御パラメータである操作量の値の算出において、その算出された操作量の値が操作可能な範囲外であるときに、新たな操作量の値を求めるにあたって対比されるデータ記憶手段のデータを、濃度パッチを形成して得られる濃度検出値を用いて修正することで、画像出力装置は、再度その算出の処理を行うことができるので、制御不能となることなしに、そして、最適なパラメータの値を得て画像濃度の水準を制御することができる。
また、上述のように形成したパッチを使って得られる制御ルールは、目標濃度が実現される点の集合である制御ルール平面と目標濃度平面との交線の上にある点を予測したものである。それゆえ、そのパッチを使って制御ルール平面を定めることにより、制御ルール平面と実際の装置特性との乖離を抑えることができる。したがって、画像濃度の制御をより安定して行うことが可能となる。しかも、状態量の変動の影響を受け難くなるので、装置の稼動時に制御事例を多数収集しておく必要もない。
このように、画像出力装置は、出力画像の品質を安定して目標の水準に制御することができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態において、前記操作量調節手段は、いったん求めた前記新たな操作量が当該装置の操作可能な範囲外であったときには、前記データ記憶部のデータを一時的にのみ修正して用いて、再度前記新たな操作量を求めることを特徴とするものである。
この構成によって、操作量調節手段は、いったん求めた新たな操作量が装置の操作可能な範囲外であったときには、データ記憶部のデータを一時的にのみ修正して用いて、再度新たな操作量を求めることで、画像出力装置は、データ記憶部のデータを更新することなく再度その算出の処理を行うので、制御不能となることなく、かつ、データ記憶部のデータを、例えば通常からかけ離れた特別な環境状態の下で更新してしまうなどのことを避けて、制御を堅実なものとすることができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態において、前記操作量調節手段は、いったん求めた前記新たな操作量が当該装置の操作可能な範囲外であったときには、前記データ記憶部がその内部に記憶しているデータを修正し、その修正したものに変更し更新して、再度前記新たな操作量を求めることを特徴とするものである。
この構成によって、操作量調節手段は、いったん求めた新たな操作量が装置の操作可能な範囲外であったときには、データ記憶部がその内部に記憶しているデータを修正し、その修正したものに変更し更新して、再度新たな操作量を求めることで、画像出力装置は、データ記憶部のデータを更新して再度その算出の処理を行うので、制御不能となることなく、かつ、データ記憶部のデータを、例えば装置の経時的な緩やかな変化に追随させて更新し、制御を最近の環境状態に即したものとしてその精度を高めることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第2又は第3の実施の形態において、前記操作量調節手段での前記データ記憶手段のデータの修正は、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいて前記データ記憶手段のデータを線形変換することによって行うことを特徴とするものである。
この構成によって、操作量調節手段でのデータ記憶手段のデータの修正は、その時の環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいてデータ記憶手段のデータを線形変換することによって行うことで、データの修正の処理を目的の効果が得られるものとしつつさらに確実かつ単純にでき、また伴う処理時間をわずかなものとすることができる。
本発明の第5の実施の形態は、第2又は第3の実施の形態において、前記データ記憶手段は、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいて、そのデータが一時的にのみ修正されて用いられること、及び修正されて更新されることのいずれかとされることを特徴とするものである。
この構成によって、データ記憶手段は、その時の環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいて、そのデータが一時的にのみ修正されて用いられること、及び修正されて更新されることのいずれかとされるものとすることで、データ記憶部のデータを、例えば通常からかけ離れた特別な環境状態の下で更新されてしまうなどのことを避けて、制御を堅実なものとさせつつ、さらに、例えば装置の経時的な緩やかな変化に追随させて更新し、制御を最近の環境状態に即したものとさせてその精度を高めさせることができる。
本発明の第6の実施の形態は、第5の実施の形態において、当該装置は、前記環境状態に基づいて、前記データ記憶部のデータが一時的にのみ修正されて用いられるか更新されるかを決定することを特徴とするものである。
この構成によって、画像出力装置は、環境状態に基づいて、データ記憶部のデータが一時的にのみ修正されて用いられるか更新されるかを決定することで、制御不能になることなく、その上で、データ記憶部のデータを、例えば通常からかけ離れた特別な環境状態の下で更新してしまうなどのことを避けて、制御を堅実なものとしつつ、さらに、例えば装置の経時的な緩やかな変化に追随させて更新し、制御を最近の環境状態に即したものとしてその精度を高めることができる。
本発明の第7の実施の形態は、画像信号に応じてその画像のトナーでの形成を行う画像形成装置であって、当該装置は、当該装置が形成する画像であるトナー像の光学濃度その他の品質について、当該装置の置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して、当該装置が前記品質を所定の水準に制御する調節がされて前記品質に係る特性を操作することができる機能を具備しており、静電気での画像である静電潜像が形成される感光体の表面を、所定の範囲内に設定がされる任意の高さのバイアス(帯電バイアスと呼ぶ)電圧に一様に帯電させる帯電器と、前記感光体の一様に帯電した面を、所定の範囲内に設定がされる任意の露光量で露光することにより、前記感光体の表面に画像信号に応じた前記静電潜像を形成するレーザ出力部と、前記感光体の表面の前記静電潜像を、所定の範囲内に設定がされる前記任意の高さのバイアス(現像バイアスと呼ぶ)電圧に応じた第二のバイアス電圧にて、トナーで現像することにより、前記感光体の表面に前記トナー像を形成する現像器と、指標を得るための基準となる画像である基準パターンの、前記感光体の表面に形成された前記トナー像の光学濃度を検出するセンサと、前記帯電器および前記レーザ出力部のそれぞれへの操作の量である前記バイアス電圧及び前記露光量の各値、及び前記品質の指標となる前記基準パターンでのトナー像の光学濃度の検出値である濃度検出値について、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作の量におけるこれら値間の関係を示す代表的なデータを記憶したデータベースと、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作の量における前記値間の関係を示すデータを、前記データベースに記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな前記操作の量を求める操作量調節手段とを含み備え、前記操作量調節手段は、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での前記値間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データベースのデータを修正して前記新たな操作の量を求めることを特徴とするものである。
この構成によって、品質の一つである例えば画像濃度について、現環境状態でのその目標濃度付近における基準となる制御ルールを求め、この求めた制御ルールに沿って操作の量を現環境状態に対して最適に調節して画像濃度を目標とする所定の水準にする制御において、その制御ルールは、それを表す制御ルール平面(画像濃度平面)を定めて求めるものとし、その場合において、トナー像の品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作の量を求める際、制御量である画像濃度に対しその制御パラメータである操作の量の値の算出において、その算出された操作の量の値が操作可能な範囲外であるときに、新たな操作の量の値を求めるにあたって対比されるデータ記憶手段のデータを、濃度パッチを形成して得られる濃度検出値を用いて修正することで、画像形成装置は、再度その算出の処理を行うことができるので、制御不能となることなしに、そして、最適なパラメータの値を得て画像濃度の水準を制御することができる。
また、上述のように形成したパッチを使って得られる制御ルールは、目標濃度が実現される点の集合である制御ルール平面と目標濃度平面との交線の上にある点を予測したものである。それゆえ、そのパッチを使って制御ルール平面を定めることにより、制御ルール平面と実際の装置特性との乖離を抑えることができる。したがって、画像濃度の制御をより安定して行うことが可能となる。しかも、状態量の変動の影響を受け難くなるので、装置の稼動時に制御事例を多数収集しておく必要もない。
このように、画像形成装置は、トナー像の品質を安定して目標の水準に制御することができる。
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態において、前記操作量調節手段は、いったん求めた前記新たな操作の量が当該装置の操作可能な範囲外であったときには、前記データベースのデータを一時的にのみ修正して用いて、再度前記新たな操作の量を求めることを特徴とするものである。
この構成によって、操作量調節手段は、いったん求めた新たな操作の量が装置の操作可能な範囲外であったときには、データ記憶部のデータを一時的にのみ修正して用いて、再度新たな操作の量を求めることで、画像形成装置は、データベースのデータを更新することなく再度その算出の処理を行うので、制御不能となることなく、かつ、データベースのデータを、例えば通常からかけ離れた特別な環境状態の下で更新してしまうなどのことを避けて、制御を堅実なものとすることができる。
本発明の第9の実施の形態は、第7の実施の形態において、前記操作量調節手段は、いったん求めた前記新たな操作の量が当該装置の操作可能な範囲外であったときには、前記データベースがその内部に記憶しているデータを修正し、その修正したものに変更し更新して、再度前記新たな操作の量を求めることを特徴とするものである。
この構成によって、操作量調節手段は、いったん求めた新たな操作の量が装置の操作可能な範囲外であったときには、データベースがその内部に記憶しているデータを修正し、その修正したものに変更し更新して、再度新たな操作の量を求めることで、画像形成装置は、データベースのデータを更新して再度その算出の処理を行うので、制御不能となることなく、かつ、データベースのデータを、例えば装置の経時的な緩やかな変化に追随させて更新し、制御を最近の環境状態に即したものとしてその精度を高めることができる。
本発明の第10の実施の形態は、第8又は第9の実施の形態において、前記操作量調節手段での前記データベースのデータの修正は、その時の前記環境状態の下での前記値間の関係を示すデータに基づいて前記データベースのデータを線形変換することによって行うことを特徴とするものである。
この構成によって、操作量調節手段でのデータベースのデータの修正は、その時の環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいてデータベースのデータを線形変換することによって行うことで、データの修正の処理を目的の効果が得られるものとしつつさらに確実かつ単純にでき、また伴う処理時間をわずかなものとすることができる。
本発明の第11の実施の形態は、第8又は第9の実施の形態において、前記データベースは、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいて、そのデータが一時的にのみ修正されて用いられ、または修正されて更新されることを特徴とするものである。
この構成によって、データベースは、その時の環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいて、そのデータが一時的にのみ修正されて用いられること、及び修正されて更新されることのいずれかとされるものとすることで、データベースのデータを、例えば通常からかけ離れた特別な環境状態の下で更新されてしまうなどのことを避けて、制御を堅実なものとさせつつ、さらに、例えば装置の経時的な緩やかな変化に追随させて更新し、制御を最近の環境状態に即したものとさせてその精度を高めさせることができる。
本発明の第12の実施の形態は、第11の実施の形態において、当該装置は、前記環境状態に基づいて、前記データベースのデータが一時的にのみ修正されて用いられるか更新されるかを決定することを特徴とするものである。
この構成によって、画像形成装置は、環境状態に基づいて、データベースのデータが一時的にのみ修正されて用いられるか更新されるかを決定することで、制御不能になることなく、その上で、データベースのデータを、例えば通常からかけ離れた特別な環境状態の下で更新してしまうなどのことを避けて、制御を堅実なものとしつつ、さらに、例えば装置の経時的な緩やかな変化に追随させて更新し、制御を最近の環境状態に即したものとしてその精度を高めることができる。
本発明の第13の実施の形態は、画像の出力が行えその出力である出力画像の光学濃度その他の品質に係る特性が操作できる機能を具備した画像出力装置に対しての、その置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して前記品質を所定の水準にする制御の方法であって、前記品質に係る特性の操作の量である操作量、及び指標を得るための基準となる画像である基準パターンでの前記品質の指標である制御量について、予め、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作量におけるこれら量間の関係を示す代表的なデータをデータベースに記憶する手順と、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作量における前記量間の関係を示すデータを、前記データ記憶手段に記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める手順とを有し、前記新たな操作量を求める手順は、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データベースのデータを修正して前記新たな操作量を求めることを特徴とする出力画像制御方法である。
この構成によって、品質の一つである例えば画像濃度について、現環境状態でのその目標濃度付近における基準となる制御ルールを求め、この求めた制御ルールに沿って操作量を現環境状態に対して最適に調節して画像濃度を目標とする所定の水準にする制御において、その制御ルールは、それを表す制御ルール平面(画像濃度平面)を定めて求めるものとし、その場合において、出力画像の品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める際、制御量である画像濃度に対しその制御パラメータである操作量の値の算出において、その算出された操作量の値が操作可能な範囲外であるときに、新たな操作量の値を求めるにあたって対比されるデータベースのデータを、濃度パッチを形成して得られる濃度検出値を用いて修正することで、この出力画像制御方法は、再度その算出の処理を行うことができるので、制御不能となることなしに、そして、最適なパラメータの値を得て画像濃度の水準を制御することができる。
また、上述のように形成したパッチを使って得られる制御ルールは、目標濃度が実現される点の集合である制御ルール平面と目標濃度平面との交線の上にある点を予測したものである。それゆえ、そのパッチを使って制御ルール平面を定めることにより、制御ルール平面と実際の装置特性との乖離を抑えることができる。したがって、画像濃度の制御をより安定して行うことが可能となる。しかも、状態量の変動の影響を受け難くなるので、装置の稼動時に制御事例を多数収集しておく必要もない。
このように、この出力画像制御方法は、装置に対してその出力画像の品質を安定して目標の水準に制御することができる。
本発明の第14の実施の形態は、第13の実施の形態の出力画像制御方法における前記画像出力装置に対しての手順を実行させる出力画像制御プログラムである。
この構成によって、第13の実施の形態の出力画像制御方法を、コンピュータ処理によって実現することができる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の概略の模式構成図である。
図1において、画像形成装置1は、画像形成部2および画像濃度制御部3を備える。
画像形成部2は、入力された画像信号に応じたモノクロ画像を電子写真プロセスで用紙上に形成する機構である。そして、画像形成部2は、矢印Y1の向きに自転が可能な感光体ドラム4を備え、感光体ドラム4の周囲にはスコロトロン帯電器(単に帯電器とも呼ぶ)5、レーザ出力部6、現像器7、転写器8およびクリーナ9を備え、また、用紙が搬送される経路上には定着器10を備える。
ここで、画像形成の際、グリッド電極を備えたスコロトロン方式の帯電器であってグリッド電圧の高低が後述する画像濃度制御部3から設定されるスコロトロン帯電器5は、感光体ドラム4の表面を一様にグリッド電圧に応じた帯電量で帯電させる。
また、レーザパワーが可変なレーザ出力部6は、一様に帯電した感光体ドラム4の表面に、レーザパワーの強弱が後述する画像濃度制御部3から設定されかつ画像信号に応じて変調されたレーザ光を照射し、その照射により、画像信号に応じた静電潜像を感光体ドラム4の表面に形成する。
また、現像器7は、現像ローラを使って静電潜像にトナーを付着させることにより、感光体ドラム4表面の静電潜像を現像する。ここで、現像器7は二成分現像器であり、トナーと磁性体キャリアとの混合剤を現像剤として用いる。そして、現像器7が内部で現像剤を攪拌すると、トナーはその攪拌により帯電する。静電潜像には、帯電したトナーのみが付着する。これにより、可視のトナー像が感光体ドラム4表面に形成される(この形成された画像が形成画像である)。トナーの消費によりトナーとキャリアの混合比率が変わると、画像濃度に影響を与えるので、トナーは消費量に応じて適宜補給される。
また、転写器8は、感光体ドラム4の表面のトナー像を用紙に転写する。また、クリーナ9は、感光体ドラム4の表面に残留したトナーを除去する。また、定着器10は、転写したトナー像を用紙に定着させる。
引続き、画像形成部2は、画像濃度センサ(単に濃度センサとも呼ぶ)11をさらに備える。画像濃度センサ11は、現像器7と転写器8との間に配置されて、感光体ドラム4表面に対向しており、感光体ドラム4表面に形成されたトナー像の濃度を検出することができる。
次に、画像濃度制御部3は、画像濃度センサ11の検出値を用いて、感光体ドラム4の表面に形成されたトナー像(出力画像)の濃度(画像濃度)を制御する制御装置である。そして、図示したように、画像濃度制御部3はCPU(マイクロプロセッサ)12やバス13を備える。
ここで、CPU12は、バス13を通じてI/F回路14やROM(読出し専用メモリ)15、RAM(読み書き可能メモリ)16と接続されている。そして、I/F回路14は、画像形成装置1の図示しない他の制御機器などとCPU12とが通信などをするためのインタフェース回路である。また、ROM15は、出力画像制御プログラム(単に制御プログラムとも呼ぶ)17を記憶している。
ここで、制御プログラム17は、CPU12が、出力画像の濃度を制御するために、必要な指令を画像形成部2に与え、また検出値などのデータを処理し、その他処理・制御を行うための命令などがプログラムされたコードである。そして、画像形成装置1本体の電源が投入されると、CPU12は、まず、ROM15から制御プログラム17(コード)を読み出し、RAM16上にその制御プログラム17(コード)を展開し、それからそのプログラムの命令に従った処理を実行して画像形成装置1を動作させる。そして、この動作において、CPU12は、必要に応じI/F回路14を介して他の制御機器などと通信しながら、制御プログラム17の命令に従って画像濃度を制御する。
また、バス13には第二のI/F回路18も接続されている。そして、画像濃度を制御するとき、CPU12は、第二のI/F回路18を介して、画像濃度センサ11の検出値を得たり、帯電器5やレーザ出力部6に対してグリッド電圧又はレーザパワーの値を与えたりする。
次に、図2はこの実施例における画像形成装置1の画像濃度制御に係る機能的な構成を説明するためのブロック図である。
図2において、制御プログラム17の命令に従って動作する画像形成装置1の画像濃度制御部3は、設定データ保持部19、目標データ記憶部20、画像濃度データベース21、及び検出データ保持部22、並びに操作量調節手段である基準パターン出力値算定部23および操作量算出部24で構成される。
設定データ保持部19は、スコロトロン帯電器5に印加されるグリッド電圧の設定値(本明細書における「設定値」は、特には、操作量の高低又は強弱を示す値であって、設定データ保持部19でのその相対量を指す)およびレーザ出力部6のレーザパワーの設定値のデータがCPU12によって与えられ次に更新されるまでの間、それらの設定値を保持する。
ここで、帯電器5は、図2に示すように、グリッド電源25を通して画像濃度制御部3と接続されており、また、レーザ出力部6は光量コントローラ26を通して画像濃度制御部3と接続されている。そして、グリッド電源25が、設定データ保持部19から得られる設定値に応じた電圧を帯電器5のグリッドに印加する。また、光量コントローラ26が、設定データ保持部19から得られる設定値に応じてレーザ出力部6のレーザパワーを操作する。このように、この実施例において、画像濃度制御部3は、グリッド電圧とレーザパワーとを操作量として用いて画像濃度を制御する。
次に、目標データ記憶部20は、画像濃度の目標とする所定の水準として、基準パターンである濃度パッチでの濃度(目標としてのこの濃度を目標濃度と呼ぶ)のデータを記憶する。ここで、このデータは、例えばROM15に予め目標濃度の値を書込むことにより、装置に設定することができる。なお、オペレータが操作ダイヤル等で目標濃度の値を指示することにより、その指示された値を装置に設定するようにしてもよい。
画像濃度制御部3は、基準パターン(濃度パッチ)でのその時の出力画像に対しての画像濃度センサ11の検出値と、目標データ記憶部20に記憶された目標濃度の値とを比較することでその後の画像濃度を制御するものであり、この実施例では、その濃度パッチには、ベタ濃度を表すパッチとハイライト濃度を表すパッチとを含んでなる基準パターンを用いるものとしている。そして、操作量として上述の2つ(グリッド電圧及びレーザパワー)を用いるのは、画像濃度におけるこれらのベタ濃度およびハイライト濃度と両操作量との相関が一般に高いからである。このようなことから、目標濃度は、両パッチそれぞれに対して用意している。
ここで、図3はその基準パターン(濃度パッチ)の例を表した説明図である。図3において、基準パターンP0は外形が矩形のベタ濃度パッチP1とハイライト濃度パッチP2とで構成される。この図では、ベタ濃度パッチP1およびハイライト濃度パッチP2をこの順で上下方向に配列している。
再び図2において、画像濃度データベース21は、画像濃度の制御についての、適当なある環境状態における基準パターンでの、画像濃度制御部3によって制御が行われる画像形成装置1の制御量(本実施例では画像濃度)と操作量(本実施例ではグリッド電圧とレーザパワーとを組合わせた操作量の組。本明細書において、この操作量の組であることを明確にするとき、[グリッド電圧,レーザパワー]と記す)との関係(制御量と操作量との関係を制御ルールと呼ぶ)を与えるデータを記憶している。このデータは、装置を運用稼動させる前(例えば装置を製造した工場での出荷時)に予め(例えば代表機で構築したデータを)ROM15に格納しておくことができる。ここでは、データは、操作量毎に制御量の値をその操作量の値に関連付けたデータのまとまりであるレコードを、画像濃度データベース21が、操作量の可変範囲の全域に渡って複数有し、そのレコードを行とした表(テーブル)の形式にてROM15に格納されるものとしている。
ここで、図4は画像濃度データベース21の構成の例を説明するための図である。
図4において、(a)は、2つの操作量[グリッド電圧,レーザパワー]で構成される平面を示している。ここで、横軸がレーザパワーであり、縦軸がグリッド電圧である。そして、平面上の格子点(黒丸)は、画像濃度データベース21の各レコードの操作量[グリッド電圧,レーザパワー]についてのこの平面上での位置を示す。
図4における(b)は、画像濃度データベース21のデータ構造(2次元配列(表)をなす)及びその表においてその行を構成する各レコードの内容(値)の具体例を示す。各レコードは、ベタ濃度パッチP1およびハイライト濃度パッチP2での2つの画像濃度を操作量[グリッド電圧,レーザパワー]に関連付ける。ここで、各値(単位)は、設定データ保持部19(設定値)又は濃度センサ11(検出値)での相対量である。
再び図2において、基準パターン出力値算定部23は、操作量調節手段の一部として、画像形成装置1が画像濃度を所定の水準にする制御を行うときに、現環境状態での制御量の値(基準パターンの画像(濃度パッチ)での出力画像の濃度)が目標濃度の近くとなるような操作量[グリッド電圧,レーザパワー]の値を複数組(少なくとも2組)算定する。
すなわち、画像形成装置1は、画像濃度を目標とする所定の水準にする制御を行うとき、現環境状態での目標濃度付近における基準となる制御ルールを求め、この求めた制御ルールに沿って操作量を現環境状態に対して最適に調節しようとするものであり、その制御ルールは、それを表す制御ルール平面(制御ルールの各要素を座標軸とする空間(画像濃度空間と呼ぶ)において操作量に対する制御量をプロットして作られる面であり、その面が平面のもの。画像濃度平面とも呼ぶ)を定めて求める。このとき、基準パターン出力値算定部23は、その平面を定める少なくとも3組の操作量及び制御量の値のうち、現在の操作量の設定値である1組を除く他の少なくとも2組の操作量を算定するものである。
また、基準パターン出力値算定部23は、設定データ保持部19及び後述する検出データ記憶部23に対してデータの読み書きが行え、画像濃度を所定の水準にする制御が開始された時(この時点を便宜上「現在」と呼ぶ)に、設定データ保持部19に保持されている現在の操作量の値を読出して、その操作量に係る濃度検出値と共に、設定データ保持部19に記憶させる。
また、基準パターン出力値算定部23は、算定した操作量の値を設定データ保持部19に与え、画像形成装置1はその操作量での画像形成を行うことができる。
ここで、この実施例において、基準パターン出力値算定部23は、画像形成装置1が図3に示されたベタ濃度パッチP1およびハイライト濃度パッチP2を感光体ドラム4表面に形成するための2つの操作量[グリッド電圧,レーザパワー]の値を2組算定する。その一組は、形成する両パッチP1およびP2のうち、ベタ濃度パッチP1の濃度をベタ濃度の目標濃度に近付けるための操作量[グリッド電圧,レーザパワー]の値である。もう一組は、ハイライト濃度パッチP2の濃度をハイライト濃度の目標濃度に近付けるための操作量[グリッド電圧,レーザパワー]の値である。 また、その算定では、基準パターン出力値算定部23は、両パッチP1およびP2それぞれについて、その目標濃度を基に画像濃度データベース21のデータを参照して、画像濃度がその目標濃度に近い操作量の値を得るものとしている。
すなわち、基準パターン出力値算定部23は、その算定においてまず、両パッチP1およびP2それぞれについて、目標濃度の値を目標データ記憶部20から取得する。そして、目標濃度の値を取得した後、基準パターン出力値算定部23は、それぞれについて、その目標濃度の値に対応する(近い)画像濃度値が関連付けられた操作量の値を画像濃度データベース21から得るものとしている。
このとき、画像濃度データベース21を構築するのに利用した代表機と実機とでは個体差があるものの、代表機と実機の特性は基本的に共通する。したがって、例えば、ベタ濃度パッチP1に対する目標濃度を基に画像濃度データベース21のデータを参照して、画像濃度がその目標濃度に近い操作量の値を得ることにより、画像形成装置1は、その操作量で画像形成の特性が操作され、画像濃度が制御されて、基本的に目標濃度に近い濃度を有したベタ濃度パッチP1を形成することができる。このことはハイライト濃度パッチP2についても同様である。
次に、検出データ記憶部22は、画像濃度センサ11の検出値のデータをその検出が行われた際の操作量の値と共にして(組合わせて)、それらを少なくとも3組記憶する。すなわち、画像形成装置1は、画像濃度を所定の水準にする制御を行うとき、画像形成部2が感光体ドラム4表面にベタ濃度パッチP1およびハイライト濃度P2を形成して、画像濃度制御部3は画像濃度センサ11を用いて両パッチP1およびP2の濃度値をそれぞれ検出する。そして、この検出データ記憶部22は、パッチP1およびP2それぞれに対しての検出値と、そのパッチP1およびP2を形成するときに用いられた操作量([グリッド電圧,レーザパワー])の値とのデータを少なくとも3組記憶する。
ここで、そのうちの2組は、基準パターン出力値算定部23が算定した操作量([グリッド電圧,レーザパワー])の値に係るデータである。
また、残りの一組は、画像濃度を所定の水準にする制御が開始された時に設定データ保持部19に保持されていた現在の操作量([グリッド電圧,レーザパワー])の設定値に係るデータである。そして、画像濃度制御部3は、基準パターン出力値算定部23が前述した制御ルールを求めるための操作量の値を算定するとき、現在の操作量の設定値と、その設定値にて画像形成装置1に形成させたパッチP1およびP2それぞれに対しての濃度検出値のデータを検出データ記憶部22に記憶させる。
操作量算出部24は、操作量調節手段の一部として、画像形成装置1が画像濃度を所定の水準にする制御を行うときに、基準パターン出力値算定部23において算定した操作量の値を用いて形成した基準パターンの複数の画像での画像濃度の検出値とそれらの目標値とに基づいて、装置1における出力画像の濃度がその目標の水準に合うように調節された操作量の値を算出する。そのために、操作量算出部24は、基準パターンの複数の画像での濃度検出値と、基準パターン出力値算定部23において算定され各画像を形成するのに用いられた操作量の値とから、画像形成装置1における画像形成についての線形近似した出力特性を得るための処理を行う。
ここで、特許文献1(特開平10−63048号公報)に記載の従来の画像形成装置は、過去の多数の制御事例を蓄積したデータから現在の状態量を基にして抽出した3組の操作量([グリッド電圧,レーザパワー])を用いて制御事例平面を定めることにより、装置の画像形成についての出力特性を線形近似している。これに対し、本実施例に係る画像形成装置1はそのような蓄積したデータを有さず、操作量算出部24は、基準パターン出力値算定部23により算定した操作量の値を用いて制御ルール平面を定めるものとしている。
次に、以上のような構成において、画像形成装置1の画像濃度を所定の水準にする制御の動作について、以下、説明していく。
画像形成装置1は、画像濃度を所定の水準にする制御を行うとき、まず、現環境状態での制御ルール(操作量の値と制御量の値との関係)を求めるが、このとき、現環境状態で濃度パッチ(基準パターン)を形成してその濃度検出値を得るために、その基準パターンの形成条件となる操作量の値の算定を行う。
そこで、まず、基準パターンの形成条件となる操作量の値の算定について述べる。
ここで、現在、画像形成装置1の操作量の設定値は、グリッド電圧の値が110で、レーザパワーの値が90であり(次に述べる図5における点A1)、現在の環境状態における制御量の検出値は、ベタ濃度パッチP1での画像濃度の値が1.54であり、そして目標濃度の値は1.60に設定されているものとする。
また、図5は画像濃度データベース21に記憶されているベタ濃度パッチP1に対しての画像濃度の値の例を、図4(a)における平面上に示した図である。この図において、各格子点の右肩にある数字が、対応するレコードのベタ濃度パッチP1での濃度値を示す。
ところで、これまでの実験結果によれば、ベタ濃度については、レーザパワーの方がグリッド電圧よりも支配性が高い。すなわち、レーザパワーを変化させると、ハイライト濃度領域もよりもベタ濃度領域で濃度が大きく変化する。逆にハイライト濃度については、グリッド電圧の方がレーザパワーよりも支配性が高い。そして、ベタ濃度やハイライト濃度といった複数の濃度を制御するとき、実験結果に現れたような特定の濃度に支配的なパラメータが存在することは、制御性の上で非常に有用である。
そこで、画像形成装置1が画像濃度を目標とする所定の水準にする制御を行うとき、この実施例において、基準パターン出力値算定部23は、複数の操作量のうち制御量に最も支配的な操作量の値を優先的に変化させることによる調節を行うものとし、画像濃度データベース21からその調節のための操作量の値を探して取得するものとしている(複数の操作量が組み合わされた操作量の組において、その調節のために優先して変化させる操作量を優先操作量と呼ぶ)。
すなわち、上述のとおり、ベタ濃度については、2つの操作量[グリッド電圧,レーザパワー]のうちレーザパワーが最も支配的である。これゆえ、基準パターン出力値算定部23は、操作量を調節して制御量である画像濃度を所定の水準にする制御を行うために、その画像濃度の値が目標の値に近いレコードを探す場合に、グリッド電圧については現在の設定値と変わらず、レーザパワーについては現在の設定値と異なるレコードを優先するものとしている。例えば、図5における4つの点C1ないしC4のうち、現在の操作量の設定値(点A1)に対して、グリッド電圧の値が現在の設定値と変わらないのは点C3だけであり、この点C3に相当するレコードを探すものとしている。
このような考え方での操作量の値の算定の動作を、より詳細に、順を追って述べる。
まず、基準パターン出力値算定部23は、設定データ保持部19に保持されている現在の操作量の設定値を取得した後、その値に対応する濃度値を画像濃度データベース21から読み出す。すなわち、点A1が現在の操作量の設定値を表しており、その点A1における濃度値として基準パターン出力値算定部23は、「1.55」を画像濃度データベース21から読み出す。
画像濃度データベース21から濃度値を読み出すと、基準パターン出力値算定部23は、次に、その濃度値を、画像形成装置1が現在の操作量の設定値を用いてベタ濃度パッチP1を形成したときの濃度の検出値であって、検出データ記憶部22に記憶されている値と比較する。実際の検出値が「1.54」であれば、その検出値はデータベース21から読み出した濃度値よりも「0.01」小さい。この差は、環境状態などの現在の状態量と、画像濃度データベース21のデータを得たときの状態量とのずれを表している。
読み出した値を実際の検出値から差し引いた値が0でない場合、基準パターン出力値算定部23は、目標データ記憶部20から得た目標濃度にその差を加算して補正目標濃度を計算する。そして基準パターン出力値算定部23は、目標データ記憶部20から得た目標濃度の代わりに、補正目標濃度に対応する濃度値を関連付けた操作量の値を画像濃度データベース21から得る。上述のとおり、目標濃度が「1.60」であり、実際の検出値が読み出した値よりも「0.01」小さければ、補正目標濃度は「1.59」である。この場合、補正目標濃度に近い濃度値を有するレコードも、4つの点C1ないしC4に対応するレコードである。そして、基準パターン出力値算定部23は、上述したように、グリッド電圧の値が現在の設定値と変わらない点C3に対応するレコードを選択する。
続いて、基準パターン出力値算定部23は、選択したレコードから操作量の値を読み出し、その値を使って、ベタ濃度パッチP1を形成するときの操作量の値を算定する。点C3に対応するレコードの濃度値は「1.59」であり、上述の補正目標濃度と一致する。このように補正目標濃度とレコードの濃度値とが一致する場合、基準パターン出力値算定部23は、そのレコードのデータを参照するだけで、ベタ濃度パッチP1を形成するときの操作量の値を定めることができる。点C3に対応するレコードからは、レーザパワーおよびグリッド電圧の値として「120」および「110」をそれぞれ得ることができる。
上述の例では、現在の設定値とグリッド電圧の値が変わらないレコードを探した。しかしながら、現在の設定値とグリッド電圧の値が同じレコードには、目標濃度または補正目標濃度に対応する濃度値を有したレコードがない場合もある。
その場合、基準パターン出力値算定部23は、グリッド電圧の値と現在の設定値との差が小さいレコードを優先する。例えば目標濃度が「1.67」であり、現在の操作量の設定値やその設定値に対応する検出値は前の例と同じであれば、補正目標濃度は「1.66」となる。この補正目標濃度は、現在の設定値からグリッド電圧を変えない場合の最高値「1.65」よりも大きい。これゆえ、その補正目標濃度に近い濃度値を有したレコードは、3つの点D1ないしD3に対応するレコードになる。そして、それらレコードのうち、グリッド電圧の値と現在の設定値との差が最も小さいレコードは、点D3に対応するレコードである。
続いて、基準パターン出力値算定部23は、点D3に対応するレコードから読み出した濃度値と補正目標濃度とを比較する。点D3に対応するレコードの濃度値は「1.67」であり、補正目標濃度は「1.66」であるので、補正目標濃度はそのレコードの濃度値より「0.01」小さい。
ここで、このようにレコードから読み出した濃度値と補正目標濃度が一致しなければ、基準パターン出力値算定部23は、内挿により操作量の値を算定するようにしてもよい。
そして、内挿により操作量の値を算定するため、基準パターン出力値算定部23は、点D3に対応するレコードとグリッド電圧の値が同じレコードから、点D3に対応するレコードの次に濃度値が補正目標濃度に近いレコードを探す。図5に示した例であれば、点D3に対応するレコードの次に濃度値が補正目標濃度に近いレコードは点E1に対応するレコードである。そして、そのレコードを探すと、基準パターン値算定部23は、点D3に対応するレコードだけでなく点E1に対応するレコードからも、濃度値およびレーザパワーの値を読み出す。両レコードから読み出した濃度値の差は「0.04」であり、レーザパワーの差は「30」である。また補正目標濃度と点E1に対応するレコードから読み出した濃度値との差は「0.03」である。これらの値から、基準パターン値算定部23は、補正目標濃度に対応するレーザパワーの値として「143」を計算することができる。したがって、基準パターン出力値算定部23は、レーザパワーおよびグリッド電圧の値として「143」および「140」をそれぞれ得る。
このようにして基準パターン出力値算定部23は、ベタ濃度パッチP1の濃度をベタ濃度の目標値に合わせるための操作量の値を算定することができる。また、ハイライト濃度パッチP2の濃度を目標値に合わせるための操作量の値も同様にして算定することができる。
次に、前述した操作量の値の算定の動作についての手順も含め、出力画像制御の手順について述べる。
画像濃度を所定の水準にする制御において、上述したような基準パターンの形成条件となる操作量の値の算定、及び、出力画像の濃度がその目標の水準に合うように調節された操作量の値の算出に係る各機能を、画像濃度制御部3を含む画像形成装置1は、その制御プログラム17の命令に従って次に述べるような出力画像制御方法における各手順を実行することで、実現している。
図6は本実施例における画像濃度を所定の水準にする出力画像制御についての方法の手順を説明したフローチャートである。
図6において、画像形成装置1の画像濃度制御部3は、オペレータの指示や遠隔地からの指令、自動診断の結果などによって、制御を開始する。制御を開始すると、画像形成装置1は、設定データ保持部19に保持された現在の操作量の設定値を用いて、感光体ドラム4表面にベタ濃度パッチP1およびハイライト濃度パッチP2を形成する(手順S1)。両パッチP1およびP2を形成すると、画像形成装置1は、次に、画像濃度センサ11を用いて両パッチP1およびP2の濃度をそれぞれ検出する。両パッチP1およびP2の濃度を検出すると、画像濃度制御部3は、現在の操作量の設定値、および濃度検出値のデータ(このデータは現環境状態における現在の操作量の設定値での制御ルールを示す)を検出データ記憶部22に記憶する。
次に、画像濃度制御部3は、検出データ記憶部22から現在の操作量の設定値、および対応する濃度検出値のデータを取得する(手順S2)。また目標データ記憶部20から両パッチP1およびP2それぞれに対する目標濃度のデータを取得する(手順S3)。
そして、検出値および目標濃度のデータを取得すると、画像濃度制御部3は、検出値と目標濃度の差が許容範囲内かどうかを判定する(手順S4)。
このとき、許容誤差範囲内である場合、画像濃度制御部3は、制御処理を終了する。
一方、許容誤差範囲内でない場合、画像濃度制御部3は、ベタ濃度パッチP1およびハイライト濃度パッチP2の一方の濃度を目標濃度に合わせるための操作量の値を算定し、その後、他方のパッチの濃度を目標濃度に合わせるための操作量の値を算定する。ここでは、先にベタ濃度パッチP1の濃度を目標濃度に合わせるための操作量の値を算定する。
まず、画像濃度制御部3は、現在の操作量の設定値に対応するレコードを画像濃度データベース21から探し、そのレコードのデータから濃度値を決定する(手順S5)。ここで、操作量の値が現在の設定値と一致するレコードが画像濃度データベース21にあれば、ベタ濃度パッチP1での濃度値をそのレコードから読み出す。一方、操作量の値が現在の設定値と一致するレコードがなければ、4つのレコードのデータを使って内挿により濃度値を決定する。
濃度値を決定すると、画像濃度制御部3は、続いて、画像濃度データベース21のデータを使って決定した濃度値とベタ濃度パッチP1に対しての検出値が一致するかどうかを判定する(手順S6)。ここで、決定した濃度値と検出値が一致しない場合、画像濃度制御部3は、補正目標濃度を計算する(手順S7)。
決定した濃度値と検出値が一致するか、補正目標濃度を計算すると、続いて、画像濃度制御部3は、優先操作量を決定する(手順S8)。
ここで、この手順S8において、ベタ濃度パッチP1の濃度を目標濃度に合わせるための操作量の値を算定する場合、既述のように、グリッド電圧およびレーザパワーのうち、レーザパワーを優先操作量として決定する。また、後述するようにハイライト濃度パッチP2の濃度を目標濃度に合わせるための操作量の値を算定する場合において、この手順を実行するときには、グリッド電圧を優先操作量として決定する。
優先操作量を決定すると、続いて、画像濃度制御部3は、目標濃度または補正目標濃度に対応するレコードのうちから、優先操作量の変化が大きくなり、その他の操作量の変化が小さくなるレコードを選択する。そして、レコードを選択すると、そのレコードのデータから操作量の値を読み出すことによって、ベタ濃度パッチP1の濃度をベタ濃度の目標値に合わせるための操作量の値を算定する(手順S9)。ここで、選択したレコードのベタ濃度パッチP1での濃度値が目標濃度または補正目標濃度に一致する場合には、そのレコードからデータを読み出すだけで、操作量の値を定めることができる。一方、一致しない場合には、内挿により操作量の値を算定することができる。
操作量の値を算定すると、次に、画像形成装置1は、その算定した操作量の算定値を用いて(グリッド電圧及びレーザパワーを操作して)感光体ドラム4表面にベタ濃度パッチP1を形成し(手順S10)、形成したベタ濃度パッチP1の濃度を画像濃度センサ11により検出する。そして、形成したベタ濃度パッチP1の濃度を検出すると、画像濃度制御部3は、その算定した操作量の算定値とその操作量での濃度検出値とのデータ(このデータは現環境状態における算定された第1の操作量の値での制御ルールを示す)を検出データ記憶部22に記憶する。
このようにして検出データ記憶部22に現環境状態での制御ルールを示すデータが記憶されると、次に、画像濃度制御部3は、必要な全てのパッチを画像形成装置1が形成したかどうかを判断する(手順S11)。
このとき、ベタ濃度の目標値に応じたパッチしか形成していなければ、画像濃度制御部3は、必要な全てのパッチを画像形成装置1が形成していないと判断する。そして、この場合、画像濃度制御部3は、ハイライト濃度パッチP2の濃度を目標濃度に合わせるための操作量の値を算定してハイライト濃度の目標値に応じたパッチを画像形成装置1が形成するために、手順S5ないしS11を繰り返す(これによって、検出データ記憶部22には、現環境状態における算定された第2の操作量の値での制御ルールを示すデータも記憶される)。
一方、必要な全てのパッチを画像形成装置1が形成したと判断すると、次に、画像濃度制御部3は、検出データ記憶部22から、現環境状態における操作量の、現在の設定値での制御ルールを示すデータ、および前述した2つの算定値(算定された第1の操作量の値及び第2の操作量の値)での制御ルールを示すデータを取得する(手順S12)。
そして、画像濃度制御部3は、検出データ記憶部22からそれら3つのデータを取得した後、続いて、両パッチP1およびP2それぞれに対する目標濃度のデータと、検出データ記憶部22から取得したそれらの制御ルールを示すデータとに基づいて、操作量の値を算出する(手順S13)。
ここで、操作量の算出では、前述したように、操作量算出部24が、基準パターンの複数の画像での濃度検出値と各画像を形成するのに用いた操作量の値とから、画像形成装置1における画像形成についての線形近似した出力特性を得るための処理を行う。
すなわち、基準パターン出力値算定部23により算定された操作量の値が用いられてベタ濃度パッチP1およびハイライト濃度パッチP2が形成されると、少なくともいずれか一方のパッチの濃度は目標値付近の濃度になる。操作量算出部24は、その濃度検出値、およびその算定された操作量の値を用いて、ベタ濃度およびハイライト濃度についての制御ルール平面をそれぞれ定める。そして、操作量算出部24は、ベタ濃度についての制御ルール平面とベタ濃度に対しての目標濃度平面との交線を求め、ハイライト濃度についての制御ルール平面とベタ濃度に対しての目標濃度平面との交線を求める。さらに、ベタ濃度およびハイライト濃度それぞれについて前述の交線を求めた後、操作量算出部24は、複数の操作量で構成される平面に射影した2つの交線の交点を定めることにより、目標値に応じた操作量の値を算出するものとしている。
次に、画像濃度制御部3は、算出した操作量の値を設定データ保持部19に設定することにより、操作量の設定値を更新する(手順S14)。
以上、基準パターンの形成条件となる操作量の値を算定し、そして調整された操作量の値を算出する動作について述べたが、ここで、算出された操作量の値は、その値が制御範囲内すなわちグリッド電圧およびレーザパワーの値が操作可能範囲内にあれば、調整された操作量としてそのまま画像形成装置1に設定することができるが、場合によっては操作可能範囲外となる。このことは、環境状態によって画像濃度データベース21に記憶されている代表機の画像濃度特性と、実機の画像濃度特性の差が著しい場合等に起こりやすい。このように、算出した値が操作範囲外になると、操作量として設定することができないので制御不能となる。
このような場合において、制御不能とならない操作量の値を算出し直すために、再度、前述した算出の処理を行うとき、同じデータを用いて計算すると同じ結果が算出されることになる。そこで、本発明に係る画像濃度制御部3は、画像形成装置1が濃度パッチを形成し、その検出した結果の濃度検出値を用いて、画像濃度データベース21に記憶されているデータベースを修正するものとしている。
次に、その画像濃度データベース21に記憶されているデータベースの修正・補正について、図7〜図9のデータベースの修正手順を説明するための画像濃度空間を示した図を用いて説明する。
ここで、データベースを修正する際には、画像形成装置1が濃度パッチの画像形成を行った3つの操作量についての、検出した濃度パッチでの濃度データと、そのときの操作量の設定値データとを用いる。
図7〜図9において、まず、3つの操作量から、検出した濃度パッチでの濃度データと、画像濃度データベース21におけるその操作量に対する濃度データとの差が最も小さい点(操作量)を選ぶ。このときの、濃度パッチでの濃度データをa点、画像濃度データベース21の濃度データをA点とする。このA点がa点に一致するように、画像濃度軸に沿ってシフトさせる(図7)。すなわち、A点とa点の差分Dd1だけ、テーブルの全ての濃度データに加算する。これによって、a点とA点とが一致する。
次に、残りの2点に一致するように画像濃度データベース21を修正する。
まず、濃度パッチを形成した3点のうち、a点からレーザパワーの設定値が離れている方をb点とする。同時に、b点での設定値における画像濃度データベース21の濃度データをB点とする。ここで、a点(A点)におけるグリッド電圧設定値をVga、レーザパワー設定値をLpaとし、そのときの画像濃度をDaとする。同様にb点におけるグリッド電圧設定値をVgb、レーザパワー設定値をLpbとし、そのときの画像濃度をDbとする。さらに、B点における画像濃度をDBとする。
画像濃度データベース21が表す画像濃度特性を示す面が、a点に加えてb点にも接するために、a点におけるグリッド電圧の設定値Vgaおよび画像濃度Daである直線を軸にして回転させ、b点に接するように線形変換する(図8)。このときの、画像濃度データベース21に加える補正値Dd2は、その点のレーザパワー設定値をLpxとすると、
Figure 2007187956
で表される。この補正値Dd2を画像濃度データベース21の各点について計算して各点の値に加算することで、画像濃度特性を示す面がa点およびb点に接するようになる。
さらに、画像濃度特性を示す面を、a点およびb点に加えて、残りのc点にも接するようにさせるために、図8の回転軸に直交する軸(レーザパワー設定値がLpaおよび画像濃度がDaである直線)で回転させる(図9)。ここで、c点での設定値における画像濃度データベース21の濃度データを、C点とする。また、c点におけるグリッド電圧設定値をVgc、レーザパワー設定値をLpcとし、そのときの画像濃度をDcとする。さらに、C点における画像濃度をDCとする。このときの、画像濃度データベース21に加える補正値Dd3は、その点のグリッド電圧設定値をVgxとすると、
Figure 2007187956
で表される。この補正値Dd3を、Dd2と同様に画像濃度データベース21の各点について計算して各点の値に加算して、画像濃度特性を示す面がa点、b点およびc点に接する補正画像濃度データベース(便宜上、21’と記す)を生成する。
次に、このようにして得られた補正画像濃度データベース21’を用いて、ベタ濃度およびハイライト濃度が目標濃度となるレーザパワー設定値およびグリッド電圧設定値を予測する方法について述べる。
予測の方法は、最初に予測した前述の方法と同じように、レーザパワーだけを変化させてベタ濃度を満たす点と、グリッド電圧だけを変化させてハイライト濃度を満たす点とを算定するものである。そして、画像形成装置1は、その算定した2点の設定値でベタ濃度およびハイライト濃度の濃度パッチを形成して、画像濃度センサで検出する。この2点の検出結果と、現在の設定値での検出結果を用いて、画像濃度制御部3は、改めて画像濃度平面を定めて、ベタ濃度およびハイライト濃度の目標濃度を共に満たす、レーザパワー設定値とグリッド電圧設定値を算出する。
これにより、現時点での環境状態に即した補正画像濃度データベース21’を用いて予測が行えるので、画像濃度制御部3は、制御不能となることなしに画像濃度を制御することができる。
そして、画像濃度制御部3は、これ以降の画像濃度制御においては、補正画像濃度データベース21’を用いる(画像濃度データベース21を更新する)。ただし、現像器7、感光体ドラム4その他のプロセスカートリッジが交換されたことを検出したときには、初期の画像濃度データベース21(例えば装置を製造した工場での出荷時に代表機で構築したデータ)に初期化するものとしている。ここで、この画像濃度データベース21の初期化のタイミングは、プロセスカートリッジの交換時ではなく、電源投入時でもよい。又は、初期化せずに更新されたままの状態を続けてもよい。
以上のように、現環境状態での目標濃度付近における基準となる制御ルールを求め、この求めた制御ルールに沿って操作量を現環境状態に対して最適に調節して画像濃度を目標とする所定の水準にする制御において、その制御ルールは、それを表す制御ルール平面(画像濃度平面)を定めて求めるものとし、その場合において、算出された操作量の値が操作可能な範囲外となるときに、濃度パッチを形成して得られる濃度検出値を用いて、画像濃度データベース21に記憶されているデータベースを修正するものとすることにより、本発明に係る画像濃度制御部3は、制御不能となることなしに画像濃度の水準を制御することができる。
また、上述のように形成したパッチを使って得られる制御ルールは、制御ルール平面と目標濃度平面との交線である目標実現ライン上の点を予測したものである。それゆえ、そのパッチを使って制御ルール平面を定めることにより、制御ルール平面と実際の装置特性との乖離を抑えることができる。したがって、画像濃度の制御をより安定して行うことが可能となる。しかも、状態量の変動の影響を受け難くなるので、装置の稼動時に制御事例を多数収集しておく必要もない。
なお、画像濃度データベース21を3点の濃度パッチ検出点に一致させる順序であるが、本実施例では検出した濃度パッチの画像濃度と、その設定値に相当する画像濃度データベース21の値の差が最も小さい点をa点とし、残りの2点のうちレーザパワー設定値がa点と離れている方の点をb点、残りをc点として、a点、b点そしてc点の順に一致させた。しかし、このような点の取り方である必要はない。レーザパワー設定値およびグリッド電圧設定値の操作範囲の中心に最も近い点をa点としてもよい。また、2点目と一致させる際に、グリッド電圧設定値が一定である直線を軸にするのではなく、レーザパワー設定値が一定である直線を軸としてもよい。さらには処理を簡単にするために、a点、b点およびc点を全くランダムに決定してもよい。
また、電子写真プロセスでは、上述のように、ベタ濃度パッチP1を目標値に合わせた基準パターンと、ハイライト濃度パッチP2を目標値に合わせた基準パターンの2つを用いることが好ましい。電子写真プロセスでは、画像濃度を変化させる要因が複雑に関連しあっているからである。これゆえ、ベタ濃度領域とハイライト濃度領域で特性の変化が強い相関を持つとは限らない。一般的には、周囲の環境が高温または高湿度になれば画像濃度は高くなる。逆に低温または低湿度になれば画像濃度は低くなるという特性がある。しかし、部材の劣化やキャリアの劣化といった要因があり、濃度領域が異なると、同様に特性が変化するとは限らない。したがって、現在の設定値に応じた基準パターンのほかに、ベタ濃度パッチP1を目標値に合わせた基準パターンと、ハイライト濃度パッチP2を目標値に合わせた基準パターンの2つを用いるのが好ましい。
また、上述の実施例では、帯電器5のグリッド電圧およびレーザ出力部6のレーザパワーの2つを操作量に用いたが、これに限られるものではない。例えばこれらに加えて、現像器7の現像バイアス電圧を操作量に用いることができる。このとき、帯電器5の帯電バイアス電圧と現像器7の現像バイアス電圧との関係は、二成分現像器の場合、トナーかぶりやキャリア飛びに影響を与える。すなわち、帯電バイアスと現像バイアスとの電位差が小さすぎると、印字面全体にトナーが付着するかぶり現象が発生する。逆に電位差が大きすぎると、現像器7内部のキャリアが飛び出すキャリア飛び現象が発生してしまう。これゆえ、現像バイアス電圧を固定していると、帯電バイアス電圧の設定範囲が自ずと決まってしまう。その上、環境状態の変動を考慮したマージンを含めると、設定範囲はさらに制限される。そこで、帯電バイアスと現像バイアスの両方の電圧を操作量に用いることで、このような制限を解消することができる。
また、上述の実施例では、単色の画像を形成する装置に本発明を適用したが、これに限られるものではない。そして、本発明はカラーの画像を形成する装置に適用することも可能である。すなわち、カラー画像では、1色でも濃度が不安定になると、重ね合わせたときの色合いに影響を与える。これゆえ、カラー画像を形成する場合には、上述のような制御により濃度を安定化することが欠かせない。このようなところ、イエロー、シアン、マゼンダおよび黒の各色に対して用意した画像形成部を一列にならべる、いわゆるタンデム方式の画像形成装置でも、各色のトナー像の濃度を上述したのと同様に制御することができる。さらに、タンデム方式の画像形成装置が、各色のトナー像を重ね合わせるための中間転写体を有している場合には、その中間転写体上のトナー像の濃度を検出するようにしてもよい。この場合、色ごとに濃度センサ11を用意する必要がない。そして、濃度センサ11の数を削減することにより、コストも削減することができる。
また、スコロトロン帯電器5のグリッド電圧や、レーザ出力部6のレーザパワー、現像器7の現像バイアス電圧のほかに、レーザ出力部6に入力される画像信号においての画素の幅に相当する信号のオン時間(いわゆるパルス幅)やその他の濃度に関係のある因子を操作量として用いることができる。つまり、操作量の数は3つ以上であってもよい。
また、トナー像の濃度を制御する代わりに、紙のような出力媒体に画像を印刷した出力画像(印刷画像)の濃度を制御するようにしてもよい。この場合、出力画像の濃度(制御量)を検出する検出部として、定着後の画像の濃度を検出する濃度センサを画像形成部2に設ければよい。
また、制御量は画像濃度に限られるものではない。輝度や色相、光沢度のようなその他の画質に関する量を上述のように制御することも可能である。
また、上述の実施例では、本発明を電子写真方式の画像形成装置に適用したが、これに限られるものではない。インクジェット方式のようなその他の方式の画像形成装置や、ディスプレイのような画像表示装置にも本発明を適用することが可能である。画像形成装置や画像表示装置とコンピュータとを接続したシステムにも本発明を適用することが可能である。
また、上述の実施例で利用した制御プログラム17は、インターネットなどの電気通信回線を用いたり、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納したりすることで、関係者や第三者に提供することができる。例えばプログラムの指令を電気信号や光信号、磁気信号などで表現し、その信号を搬送波に載せて送信することで、同軸ケーブルや銅線、光ファイバのような伝送媒体でそのプログラムを提供することができる。またコンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD−ROMやDVD−ROMなどの光学メディアや、フレキシブルディスクのような磁気メディア、フラッシュメモリや不揮発RAMのような半導体メモリを利用することができる。
本発明の画像出力装置、出力画像制御方法、および出力画像制御プログラムは、画像出力装置の稼動時に制御事例データを多数収集しなくても安定して出力画像の品質を目標の水準に制御することができるものであり、電子写真方式やインクジェット方式の複写機、ファクシミリ、プリンタ、複合機のような画像形成装置やその他情報処理システムにおける画像出力装置として利用することが可能である。
本発明に係る画像形成装置の概略の模式構成図 画像形成装置の画像濃度制御に係る機能ブロック図 基準パターン(濃度パッチ)の例を表した説明図 画像濃度データベースの構成の例を説明するための図 画像濃度データベースに記憶されているベタ濃度パッチに対しての画像濃度値の例を示す図 本発明の実施例における出力画像制御方法の手順を説明したフローチャート 画像濃度データベースの修正手順を説明するための画像濃度空間を示した第1の図 画像濃度データベースの修正手順を説明するための画像濃度空間を示した第2の図 画像濃度データベースの修正手順を説明するための画像濃度空間を示した第3の図
符号の説明
1 画像形成装置
2 画像形成部
3 画像濃度制御部
4 感光体ドラム
5 スコロトロン帯電器
6 レーザ出力部
7 現像器
8 転写器
9 クリーナ
10 定着器
11 画像濃度センサ
12 CPU
25 グリッド電源
26 光量コントローラ
19 設定データ保持部
20 目標データ記憶部
21 画像濃度データベース
22 検出データ記憶部
23 基準パターン出力値算定部
24 操作量算出部

Claims (14)

  1. 画像の出力を行う画像出力装置であって、
    当該装置は、当該装置の出力である出力画像の光学濃度その他の品質について、当該装置の置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して、当該装置が前記品質を所定の水準に制御する調節がされて前記品質に係る特性を操作することができる機能を具備しており、
    前記品質に係る特性の操作の量である操作量、及び指標を得るための基準となる画像である基準パターンでの前記品質の指標である制御量について、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作量におけるこれら量間の関係を示す代表的なデータを記憶したデータ記憶手段と、
    前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作量における前記量間の関係を示すデータを、前記データ記憶手段に記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める操作量調節手段と、
    を含み備え、
    前記操作量調節手段は、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データ記憶手段のデータを修正して前記新たな操作量を求めることを特徴とする画像出力装置。
  2. 前記操作量調節手段は、いったん求めた前記新たな操作量が当該装置の操作可能な範囲外であったときには、前記データ記憶部のデータを一時的にのみ修正して用いて、再度前記新たな操作量を求めることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
  3. 前記操作量調節手段は、いったん求めた前記新たな操作量が当該装置の操作可能な範囲外であったときには、前記データ記憶部がその内部に記憶しているデータを修正し、その修正したものに変更し更新して、再度前記新たな操作量を求めることを特徴とする請求項1記載の画像出力装置。
  4. 前記操作量調節手段での前記データ記憶手段のデータの修正は、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいて前記データ記憶手段のデータを線形変換することによって行うことを特徴とする請求項2又は3記載の画像出力装置。
  5. 前記データ記憶手段は、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいて、そのデータが一時的にのみ修正されて用いられること、及び修正されて更新されることのいずれかとされることを特徴とする請求項2又は3記載の画像出力装置。
  6. 当該装置は、前記環境状態に基づいて、前記データ記憶部のデータが一時的にのみ修正されて用いられるか更新されるかを決定することを特徴とする請求項5記載の画像出力装置。
  7. 画像信号に応じてその画像のトナーでの形成を行う画像形成装置であって、
    当該装置は、当該装置が形成する画像であるトナー像の光学濃度その他の品質について、当該装置の置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して、当該装置が前記品質を所定の水準に制御する調節がされて前記品質に係る特性を操作することができる機能を具備しており、
    静電気での画像である静電潜像が形成される感光体の表面を、所定の範囲内に設定がされる任意の高さのバイアス電圧に一様に帯電させる帯電器と、
    前記感光体の一様に帯電した面を、所定の範囲内に設定がされる任意の露光量で露光することにより、前記感光体の表面に画像信号に応じた前記静電潜像を形成するレーザ出力部と、
    前記感光体の表面の前記静電潜像を、所定の範囲内に設定がされる前記任意の高さのバイアス電圧に応じた第二のバイアス電圧にて、トナーで現像することにより、前記感光体の表面に前記トナー像を形成する現像器と、
    指標を得るための基準となる画像である基準パターンの、前記感光体の表面に形成された前記トナー像の光学濃度を検出するセンサと、
    前記帯電器および前記レーザ出力部のそれぞれへの操作の量である前記バイアス電圧及び前記露光量の各値、及び前記品質の指標となる前記基準パターンでのトナー像の光学濃度の検出値である濃度検出値について、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作の量におけるこれら値間の関係を示す代表的なデータを記憶したデータベースと、
    前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作の量における前記値間の関係を示すデータを、前記データベースに記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな前記操作の量を求める操作量調節手段と、
    を含み備え、
    前記操作量調節手段は、前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での前記値間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データベースのデータを修正して前記新たな操作の量を求めることを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記操作量調節手段は、いったん求めた前記新たな操作の量が当該装置の操作可能な範囲外であったときには、前記データベースのデータを一時的にのみ修正して用いて、再度前記新たな操作の量を求めることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記操作量調節手段は、いったん求めた前記新たな操作の量が当該装置の操作可能な範囲外であったときには、前記データベースがその内部に記憶しているデータを修正し、その修正したものに変更し更新して、再度前記新たな操作の量を求めることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  10. 前記操作量調節手段での前記データベースのデータの修正は、その時の前記環境状態の下での前記値間の関係を示すデータに基づいて前記データベースのデータを線形変換することによって行うことを特徴とする請求項8又は9記載の画像形成装置。
  11. 前記データベースは、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づいて、そのデータが一時的にのみ修正されて用いられ、または修正されて更新されることを特徴とする請求項8および9記載の画像形成装置。
  12. 当該装置は、前記環境状態に基づいて、前記データベースのデータが一時的にのみ修正されて用いられるか更新されるかを決定することを特徴とする請求項11記載の画像形成装置
  13. 画像の出力が行えその出力である出力画像の光学濃度その他の品質に係る特性が操作できる機能を具備した画像出力装置に対しての、その置かれた環境、性能特性の経時的な変化その他の環境状態に対して前記品質を所定の水準にする制御の方法であって、
    前記品質に係る特性の操作の量である操作量、及び指標を得るための基準となる画像である基準パターンでの前記品質の指標である制御量について、予め、所定の前記環境状態の下での、既定の代表的な操作量におけるこれら量間の関係を示す代表的なデータをデータベースに記憶する手順と、
    前記品質を所定の水準に制御するとき、その時の前記環境状態の下での、その時に決定し又は算定した前記操作量における前記量間の関係を示すデータを、前記データ記憶手段に記憶された代表的なデータと対比させて、前記品質が所定の水準に制御されるような調節がされた新たな操作量を求める手順と、
    を有し、
    前記新たな操作量を求める手順は、その時の前記環境状態の下での前記量間の関係を示すデータに基づき、必要に応じ前記データベースのデータを修正して前記新たな操作量を求めることを特徴とする出力画像制御方法。
  14. 請求項13に記載の出力画像制御方法における前記画像出力装置に対しての手順を実行させる出力画像制御プログラム。
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