JP2007187738A - 現像剤量規制ブレード - Google Patents
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Abstract
【課題】製造条件の管理が容易であり、経時に伴う劣化を抑制し、環境による影響を抑制することができ、ブレード部材と支持部材との剥離、浮きを抑制し強固な接着を維持することができる。そして、高画質化の電子写真装置に適用してもスジの発生を抑制することができ、より優れた画像が得られる現像剤量規制ブレードを提供する。
【解決手段】支持部材と、フィルム状のブレード部材とを接着剤により一体化した積層構造を有し、現像剤担持体が担持する現像剤を摩擦・帯電すると共に、一定量とする現像剤量規制ブレードにおいて、前記接着剤がエポキシ系接着剤であり、ブレード部材が、接着剤との接触側に、JIS 0601(1994年)に定められた算術平均粗さ(Ra)と凹凸平均間隔(Sm)が式(1)2≦Ra(μm)・Sm(μm)≦25、式(2)0.1≦Ra(μm)≦1.0で表される関係を満たす表面を有する。
【選択図】なし
【解決手段】支持部材と、フィルム状のブレード部材とを接着剤により一体化した積層構造を有し、現像剤担持体が担持する現像剤を摩擦・帯電すると共に、一定量とする現像剤量規制ブレードにおいて、前記接着剤がエポキシ系接着剤であり、ブレード部材が、接着剤との接触側に、JIS 0601(1994年)に定められた算術平均粗さ(Ra)と凹凸平均間隔(Sm)が式(1)2≦Ra(μm)・Sm(μm)≦25、式(2)0.1≦Ra(μm)≦1.0で表される関係を満たす表面を有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、乾式電子写真法に使用する現像装置において現像剤担持体が担持する現像剤を摩擦・帯電すると共に、一定量とする現像剤量規制ブレードに関する。
従来から、電子写真複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ等の電子写真装置の画像形成装置には現像装置が設けられる。かかる現像装置には、現像剤を収納する現像剤容器の開口部に、一部を露出して配置されるローラー状の現像剤担持体と、この現像剤担持体の表面に当接するように配置され、現像剤担持体が搬送する現像剤を一定量にする現像剤量規制ブレードとが設けられる。現像剤担持体表面に付着した現像剤は、現像剤担持体の回転に伴い、現像剤量規制ブレード間を通過する際、現像剤担持体の表面からその余剰分が除去されて現像剤容器内に戻され、現像剤担持体上に薄層として形成される。同時に、現像剤は、現像剤量規制ブレードとの摩擦により、摩擦電荷(トリボとも言う)を付与され、現像剤担持体が現像剤容器から露出する部分において、現像剤担持体上からこれと現像剤を介して接触・回転する電子写真感光体表面の静電潜像上へ移動する。
このような現像剤量規制ブレードとしては、ゴム製や金属製のものが使用されている。金属製の現像剤量規制ブレードの場合、弾性率が高く圧接条件に対する圧接力の変動が大きく、設定圧の制御が難しい。更に剛体であるため、現像剤担持体に対し、全長に亘り均一な圧接力で圧接することは困難であり、部分的な圧接不良により現像剤担持体上の現像剤の薄層に筋ムラ等が生じ易い。
一方、ゴム製の場合、金属製のものに比べ弾性率が低く、圧接条件に対する圧接力の変動が小さく、設定圧の制御が容易であるが、柔軟なため現像剤担持体に対する圧接位置の設定が難しい。また、長時間使用したときにゴム内部に塑性変形が生じ設定圧が小さくなり、現像効率に影響を及ぼす等の問題が見られる。
このような問題を解消するため、ゴム状弾性体の板状のブレード部材と、これを接着剤によって接着し所定位置に支持する金属製の支持部材とを積層して構成したものが知られている。ブレード部材の現像剤担持体に当接、圧接される面は、現像剤の摩擦電荷を制御する機能を有していることから、電荷制御面とも呼ばれている。このようなブレード部材において電荷制御面の材質として、ネガ系現像剤に対しては、例えば、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、ポリアミドエラストマー等が用いられ、ポジ系現像剤に対しては、シリコンゴム、フッ素ゴム等が用いられている。
近年、電子写真プロセスを応用した高画質化・フルカラー化においては、トナー粒子径の微粒化が進み、現像剤担持体へのより均一な圧接が要求されている。このため、現像剤量規制ブレードのブレード部材表面は、金型等を用いた面転写により鏡面に仕上げられている。さらに、ブレード部材と支持部材は、長期間に亘り、現像剤との接触摩擦による支持部材からの剥離・浮き上がりがないよう、強固に接着される必要がある。
従来、接着剤を用いたブレード部材とその支持部材間の接着として、例えば両面接着テープ、ホットメルト接着剤およびUV接着剤等が使用されてきた(例えば特許文献1)。
しかし、接着テープは接着力が弱く、高温高湿下では比較的早く剥がれが起きるため、長期耐久には適さない。また、UV接着剤では接着剤中のラジカルモノマーの反応により、ブレード部材に影響を及ぼす等の問題が発生した。
そこで、ウレタン系熱硬化型接着剤により支持部材およびブレード部材を接着した現像剤量規制ブレードが報告されている(例えば特許文献2)。しかし、現像剤担持体との当接部が支持部材およびブレード部材からなる現像剤量規制ブレードの場合、熱硬化型接着剤を用いて接着を行うと熱収縮の差により波打ちおよび反りが生じてしまい、好ましくない。
また、ウレタン系ホットメルト接着剤を用いて支持部材およびブレード部材を接着する現像剤量規制ブレードが報告されている(例えば特許文献3)。しかしながら、ホットメルト接着剤を用いた場合、溶融させた際のはみ出し量を規制することが難しく、また高温高湿の環境下において、支持部材と接着剤層との界面に水分が進入しやすくなることにより、安定な接着状態を維持できない。
さらに、フェノール系液状接着剤および熱可塑性ポリエステルウレタン系接着剤を積層する電子写真装置用ブレードが提案されている(例えば特許文献4)。しかしながら、かかる電子写真装置用ブレードにおいて、熱可塑性ポリエステルウレタン系接着剤を加熱融解し塗布することにより、接着層に厚みが出てしまい、長期耐久時に永久歪みを生ずる。また該接着剤を溶剤により溶解調整した場合は、溶剤によりブレード部材の変形を生じる問題を含んでいた。
これらの問題を解決するため、本発明者らは、2液反応硬化型ポリエステルウレタン系接着剤を用いた、ブレード部材および支持部材積層型のブレードを開発した(特許文献5)。
この現像剤量規制ブレードでは、長期に亘って安定した性能を維持するために、ブレード先端縁の平滑性を良好に保つことと、支持部材とブレード部材との剥離や浮き上がりを抑制しこれらを強固に接着することが可能である。しかしながら、該接着剤はエージング時間が比較的長く、環境の影響を受け易い。このため、製造条件を厳密に管理する必要がある。また、硬化時に二酸化炭素の発生により微小な発泡を生じる場合がある。これらの微小な発泡は近年における現像剤に用いるトナーの微小化、電子写真装置の高速化により画像にスジを発生する要因となることもあり、改良が求められていた。
本発明の課題は、製造条件の管理が容易であり、経時に伴う劣化を抑制し、環境による影響を抑制することができ、ブレード部材と支持部材との剥離、浮きを抑制し強固な接着を維持することができる現像剤量規制ブレードを提供することにある。そして、高画質化の電子写真装置に適用してもスジの発生を抑制することができ、より優れた画像が得られる現像剤量規制ブレードを提供することにある。
本発明は、支持部材と、フィルム状のブレード部材とを接着剤により一体化した積層構造を有し、現像剤担持体に担持される現像剤を摩擦・帯電すると共に、一定量とする現像剤量規制ブレードにおいて、前記接着剤がエポキシ系接着剤であることを特徴とする現像剤量規制ブレードに関する。
本発明の現像剤量規制ブレードは、製造条件の管理が容易であり、経時に伴う劣化を抑制し、環境による影響を抑制することができ、ブレード部材と支持部材との剥離、浮きを抑制し強固な接着を維持し、高画質化の電子写真装置に適用してもスジの発生を抑制することができ、より優れた画像が得られる。
本発明の現像剤量規制ブレードは、支持部材と、フィルム状のブレード部材とを接着剤により一体化した積層構造を有し、現像剤担持体に担持される現像剤を摩擦・帯電すると共に、一定量とする現像剤量規制ブレードにおいて、前記接着剤がエポキシ系接着剤であることを特徴とする。
本発明の現像剤量規制ブレードが有する積層構造は、支持部材とブレード部材とが接着剤によって一体化されて形成されるものである。
この積層構造を構成する支持部材の材質としては、金属、樹脂などいずれであってもよく、具体的には、ステンレススチール、りん青銅、アルミなどの金属や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂等を挙げることができる。このような樹脂には所望の帯電性を有するものとするため、導電材料を加えることもできる。
上記支持部材は、後述する接着剤と接触する表面が、JIS 0601(1994年)に定めれらた算術平均粗さ(Ra)と凹凸の平均間隔(Sm)が下記の関係を満たすように調整されたことが好ましい。
1≦Ra(μm)・Sm(μm)≦10
また、前記算術平均粗さ(Ra)は、0.01≦Ra(μm)≦0.5 を満たすように調整されたことが好ましい。このような表面を有することにより接着剤のアンカー効果により強固に接着され、剥離や浮きを抑制することができる。
また、前記算術平均粗さ(Ra)は、0.01≦Ra(μm)≦0.5 を満たすように調整されたことが好ましい。このような表面を有することにより接着剤のアンカー効果により強固に接着され、剥離や浮きを抑制することができる。
上記支持部材の厚さは、現像剤量規制ブレードとしての十分な機能を実現させるために、50μm以上が好ましく、80μm以上がより好ましく、90μm以上がさらに好ましく、100μm以上が最も好ましい。一方、150μm以下が好ましい。支持部材の厚みをこの範囲とすることで、適度な当接を実現し、かつ現像剤へのストレスを軽減することが可能であり、また、現像剤量規制ブレードの磨耗等を抑制することができる。
このような支持部材は、上記材質の板状物をプレス、またはカッター等で切断することにより、精度よく、生産性よく作製することができる。
本発明の現像剤量規制ブレードが有する積層構造を構成するブレード部材は、後述する接着剤により支持部材と一体化されるフィルム状に形成されたものである。その材質としては、極性基を有する熱可塑性エラストマーが好ましく、ウレタンゴム、ウレタン樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリアミド樹脂、シリコンゴム、シリコン樹脂等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上記ブレード部材の材質としては、上記主材料としての樹脂に加え、画像形成プロセス等に応じて所望の帯電性を有するものとするため、導電材料を加えることもできる。
上記ブレード部材は、後述する接着剤との接触側に、JIS 0601(1994年)に定められた算術平均粗さ(Ra)と凹凸平均間隔(Sm)が式(1)、(2)で表される関係を満たす表面を有することが好ましい。
2≦Ra(μm)・Sm(μm)≦25 (1)
0.1≦Ra(μm)≦1.0 (2)
このような表面を有することにより接着剤のアンカー効果により支持部材との接着を強固にすることができ、剥離や浮きを抑制することができる。
0.1≦Ra(μm)≦1.0 (2)
このような表面を有することにより接着剤のアンカー効果により支持部材との接着を強固にすることができ、剥離や浮きを抑制することができる。
上記算術平均粗さ(Ra)、凹凸平均間隔(Sm)は、JIS B 0601(1994年)及びISO468に記載される中心線平均粗さおよび凹凸の平均間隔を規定する値であり、次式により求めることができる。
Ra=1/l∫|f(x)|dx
Sm=1/nΣSmi
Raが0.1μm以上であれば、接着剤に対する接着性の低下を抑制することができる。また、Raが1.0μm以下であれば、接着性は優れるものの、ブレード部材の電荷制御面は接着剤の凹凸間に生じる弾性差の影響を受けることを抑制することができ、現像剤の融着を抑制することができる。
Sm=1/nΣSmi
Raが0.1μm以上であれば、接着剤に対する接着性の低下を抑制することができる。また、Raが1.0μm以下であれば、接着性は優れるものの、ブレード部材の電荷制御面は接着剤の凹凸間に生じる弾性差の影響を受けることを抑制することができ、現像剤の融着を抑制することができる。
Smが2μm以上であれば、接着剤に対する接着性の低下を抑制することができる。Smが250μm以下であれば、Raが小さいとき接着性の低下を抑制することができ、Raが1.0μmに近いとき電荷制御面に塊状の現像剤を通過させる凹凸を形成することを抑制し、現像剤を十分に摩擦帯電することができる。また、長期耐久により劣化した現像剤は外添剤等の微粉末を含んでいるため、これが表面の凹凸に滞留・堆積し、現像剤の融着を抑制することができる。
ここで、算術平均粗さ(Ra)及び凹凸の平均間隔(Sm)は、小坂研究所製サーフコーダー(商品名SE3500)などを使用して測定した測定値を採用することができる。
上記ブレード部材の厚さは、現像剤量規制ブレードとしての十分な機能を有するものとするために、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。更に、場合によっては50μm以上、100μm以上とすることもできる。一方、適度な摩擦により現像剤を均一に帯電し、磨耗を抑制するために、150μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、50μm以下が更に好ましい。ブレード部材の厚さが150μm以下であれば、ブレード部材の劣化による現像剤の融着を抑制することができる。
このようなブレード部材をフィルム状として形成するには、上記エラストマー等を押出し成形などにより成形することもできるが、ロールコーター法による方法を好ましい一例として挙げることができる。図1に示すように、まず、面転写用シート64をロール62に装着し、この面転写用シート64上にブレード部材用材料として上記エラストマー等の樹脂組成物65をノズル61より、所定の間隔に調整されたロール62および63上に供給する。これをロール62、63間を通過させて、面転写用シート上に均一にコートし、固化させてブレード部材用フィルムを成形する。このようなブレード部材用フィルムは、電荷制御面(接着剤と接触する側と異なる表面)に面転写用シートの非常に滑らかな面を有することになる。面転写シートの表面は、現像剤粒子径との関係で適宜決定することができる。また、面転写用シートは上記のように積層構造を構成するブレード部材の構成層として使用することもできるが、剥離してもよい。剥離する場合は、現像剤量規制ブレードを部品として保存し、輸送する間は剥離せず、現像装置の所定の位置に装着する直前に剥離することが、面転写用シートを保護シートとして使用することができるため、好ましい。
上記面転写用シートとしては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、これらの共重合体、およびこれらのアロイ等から成形されたシートを使用することができる。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、これらの共重合体、またはこれらのアロイから成形されたシートが好ましい。
面転写用シートの厚さは、一般的には、1μm以上が好ましく、50μm以上が更に好ましく、一方、200μm以下が好ましい。面転写用シートの厚さがこの範囲であれば、ブレード部材のフィルムの作製を容易とし、保護フィルムとしての機能を有するものとできる。
また、ブレード部材用フィルムの表面(電荷制御面と異なる表面)を上記関係を満たすものに成形する方法としては、ブレード部材用フィルムをロールコーター法により成形する場合、ロール63を上記表面粗さを有するものを使用する方法を挙げることができる。このようなロール63を使用することにより、ロール63の表面粗さがブレード部材用フィルム表面に転写され、上記関係を満たす表面を有するブレード部材を得ることができる。ロール63の表面に上記表面粗さを形成する方法としては、物理的手法または化学的手法などを挙げることができる。かかる物理的手法としては、サンドブラスト法、ショットブラスト法、サンドペーパーなどを用いた表面研削手段などを挙げることができる。一方、化学的手法としては、エッチング法、粗粒子を含む被膜を形成させる方法などを挙げることができる。
本発明の現像剤量規制ブレードに用いられる接着剤としては、エポキシ系接着剤を用いる。エポキシ系接着剤は、硬化時のガスの発生がなく、支持部材及びブレード部材を強固に接着することができる。また、硬化時間が約24時間以内と短く、生産性にも優れている。エポキシ系接着剤に使用する樹脂としては、ジグリシジルエーテルビスフェノールA、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等を挙げることができる。このようなエポキシ系樹脂の硬化剤としては、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ポリアミド等を挙げることができる。中でも、ポリアミド等は加熱硬化が不要で、弾性が大きいため、好適である。これらを溶媒に溶解して接着剤とすることもできる。
上記接着剤の厚さは、支持部材とブレード部材を充分に接着するため、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。一方、硬化ムラを抑制し、また接着剤内で凝集破壊が起こることを抑制するため50μm以下であることが好ましい。
本発明の現像剤記載ブレードが有する積層構造には、上記支持部材、ブレード部材の他、保護層等他の機能を有する層を有していてもよい。
本発明の現像剤量規制ブレードの製造は、上記ブレード部材の面転写用シートが被覆された側と反対の面または上記支持部材に、上記接着剤塗膜を形成し、ブレード部材と支持部材を貼合せることにより行うことができる。面転写用シートは、現像装置に装着する直前に剥離してもよい。具体的には、支持部材上にエポキシ系接着剤を塗布し、ブレード部材を圧着することにより現像剤量規制ブレードを作成することができる。支持部材上に液状の接着剤を塗布することにより、両者の濡れ性が向上し、高い接着力が得られる。
本発明の現像剤量規制ブレードは現像装置に用いられる。その一例として図2に示すものを挙げることができる。図2に示す現像装置には、一成分の現像剤16を収容した現像剤容器12と、現像剤容器12の開口部を閉塞するように、半周面を現像剤容器12内に他の半周面を現像剤容器12外に露出して、回転自在に配置される現像剤担持体13とが設けられる。現像剤担持体は矢印b方向に回転し現像容器から露出した部分において、矢印a方向に回転する像担持体である感光体11と、微小間隔を設けて対向配置され、感光体に現像剤を搬送し、感光体上の静電潜像をトナー像として現像するようになっている。
現像剤容器12内には、現像剤担持体にニップ幅を有して配置され、現像剤担持体表面に現像剤を付着させるように回転して供給する弾性ローラー15が設けられる。
更に、現像剤容器12の開口端部に固定され現像剤容器内において現像剤担持体に当接するように本発明の現像剤量規制ブレード14が設けられる。現像剤量規制ブレード14は、図3(a)上面図、(b)側面図、(c)底面図に模式的に示すように、支持部材31とブレード部材30とを有し、ブレード部材30が現像剤担持体13に当接するように設けられる。
このような現像装置において、弾性ローラー15が矢印c方向に回転し、現像剤は現像剤担持体13と弾性ローラー15とのニップ部において摺擦され、静電荷が付与され現像剤担持体13上に付着する。現像剤担持体13上に付着した現像剤は、現像剤担持体13の回転に伴い現像剤量規制ブレード14と現像剤担持体13間に進入し、ここを通過する際に、現像材担持体13の表面と現像剤量規制ブレードのブレード部材とにより摺擦され、摩擦帯電される。帯電された現像剤は現像剤担持体13上に薄層を形成し、現像剤担持体の回転に伴ない現像剤容器外の感光体と対向する現像部へ搬送される。
現像部において現像剤担持体13上の現像剤は感光体11の静電潜像上に移動、付着し、静電潜像をトナー像として現像、可視化する。現像部において現像に消費されずに現像剤担持体13上に残存した現像剤は、現像剤担持体13の回転と共に現像剤担持体の下部より現像剤容器12内に回収される。
回収された現像剤は、弾性ローラー15とのニップ部において現像剤担持体13から剥ぎ取られる。同時に弾性ローラー15の回転により現像剤担持体13上に現像剤容器中の新たな現像剤が供給され、新たな現像剤は現像剤量規制ブレード間を通過して現像部へ搬送される。
一方、剥ぎ取られた現像剤の大部分は、弾性ローラー15の回転に伴い現像剤容器12内の現像剤中に搬送されて混ざり合い、その帯電電荷が分散される。
このような現像装置が適用される電子写真装置を以下に説明する。本発明の現像剤量規制ブレードを用いた電子写真装置の一例として、図4に示す電子写真装置を挙げることができる。かかる電子写真装置には、アルミニウムなどの導電性支持体と、その外周面に形成した感光層を基本構成層とし、所定の周速度をもって回転するドラム型の像担持体としての感光体51が設けられる。
感光体51の周囲には、この感光体51面に接して感光層を所定の極性、電位に帯電するため、例えば、コロナ放電器を備えた帯電ローラー等の帯電部材52が設けられる。
次いで、感光体51の周囲には、帯電部材52で均一に帯電処理を受けた感光体51の感光層に、目的画像情報の露光(レーザービーム走査露光、原稿画像のスリット露光など)を行い、画像情報に対応した静電潜像53を形成する露光手段Lが設けられる。
更に、感光体51の周囲に、静電潜像のトナー画像の形成を行う上記現像装置54と、その下流に、給紙部(図示せず)から感光体51の回転と同期して適正なタイミングをもって搬送される転写材Pに転写を行う転写手段55とが設けられる。転写手段55としては、例えば、ローラータイプ等のコロナ放電器を有し、転写材Pの裏面からトナーと逆極性の電圧を印加し感光体51上のトナー画像を転写材P表面上に転写するものであってもよい。また、4色のトナーを用いてカラー画像を出力するカラーLBPなどにおいては、転写手段として、各色のトナー画像を順次重畳して転写されるローラー又はベルト等の中間転写体を備えたものであってもよい。
更に、感光体51の周囲には、トナー画像の転写後残留する現像剤等の付着物の除去をして感光体表面の洗浄面化を行うクリーニング手段56が設けられ、クレーニング手段によるクリーニング後の感光体は繰り返して作像に供されるようになっている。
一方、上記転写手段の下流側に、転写材P上に転写されたトナー像を加熱等により定着する加熱定着ロール58等を有する定着装置が設けられ、感光体51面から分離された転写材P上にトナー画像が定着され、画像形成物として出力されるようになっている。
本発明の現像剤量規制ブレードは、上記感光体、帯電部材、現像装置およびクリーニング手段等のような電子写真装置の複数の要素を一体的に組込み、電子写真装置本体に対して着脱可能としたプロセスカートリッジに適用することもできる。かかるプロセスカートリッジとしては、例えば、感光体および現像装置と必要に応じて帯電部材およびクリーニング手段等を一体的に組み込み、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在に構成したものを挙げることができる。
上記電子写真装置としては、複写機、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ、あるいは、電子写真製版システムなどの電子写真応用装置などを挙げることができる。
以下に、本発明の現像剤量規制ブレードを、具体的に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
ブレード部材の原料として、ポリアミドエラストマー(ダイセル・ヒュルス社製 商品名:ダイアミドPAE E40−S3)を用いた。このポリアミドエラストマーを250℃で溶融し、面転写シート(押出成形により作製した、厚さ0.1mmのポリプロピレンフィルム)上に、固化後の厚さ50μmに押出し、両者併せて厚さ0.150mmの2層シートを、ロールコーター法により作製した。この面転写シートと反対側の表面粗さを、小坂研究所製サーフコーダー(商品名SE3500)を使用して測定したところ、凹凸の平均間隔(Sm)10μm、算術平均粗さ(Ra)0.5μmであった。
[実施例1]
ブレード部材の原料として、ポリアミドエラストマー(ダイセル・ヒュルス社製 商品名:ダイアミドPAE E40−S3)を用いた。このポリアミドエラストマーを250℃で溶融し、面転写シート(押出成形により作製した、厚さ0.1mmのポリプロピレンフィルム)上に、固化後の厚さ50μmに押出し、両者併せて厚さ0.150mmの2層シートを、ロールコーター法により作製した。この面転写シートと反対側の表面粗さを、小坂研究所製サーフコーダー(商品名SE3500)を使用して測定したところ、凹凸の平均間隔(Sm)10μm、算術平均粗さ(Ra)0.5μmであった。
この2層シートに、エポキシ系接着剤(ノガワケミカル社製:DE810)を厚さ20μmになるように塗布し、厚さが100μmのリン青銅シートを貼り合わせ、長手方向の長さ200mm、幅20mmの寸法に、面転写用シート側からプレス切断し、現像剤量規制ブレード1を作製した。
[現像剤量規制ブレードの接着力評価]
次に、得られた現像剤量規制ブレード1を、負荷電性現像剤を使用するレーザービームプリンター(キヤノン社製:Lasershot)に搭載し、常温常湿条件の環境下(温度23℃、湿度50%)で1万枚の画像を形成した。1万枚目の画像について目視観察を行い、縦スジを評価した。
[現像剤量規制ブレードの接着力評価]
次に、得られた現像剤量規制ブレード1を、負荷電性現像剤を使用するレーザービームプリンター(キヤノン社製:Lasershot)に搭載し、常温常湿条件の環境下(温度23℃、湿度50%)で1万枚の画像を形成した。1万枚目の画像について目視観察を行い、縦スジを評価した。
縦スジの評価は、縦スジが全く見られない(○)、縦スジが1〜5本みられる(△)、6〜10本みられる(×)の3段階で評価した。
また、縦スジおよび画像濃度評価を行った後に、現像装置から現像剤量規制ブレードを取り外し、接着剤の剥がれ・浮き等の有無を目視観察し接着安定性を評価した。
接着安定性の評価は、剥がれ、浮きが全く見られない(○)、ブレード部材にシワおよび波うちが発生している(△)、当接領域で剥がれ・浮き・割れ等が見られる(×)の3段階で評価した。結果を表1に示す。
[実施例2]
接着剤の厚さを5μmとした他は、実地例1と同様に現像剤量規制ブレードを作製し、同様に画像形成を行い、画像評価、現像剤量規制ブレードの接着安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
接着剤の厚さを50μmとした他は、実地例1と同様に現像剤量規制ブレードを作製し、同様に画像形成を行い、画像評価、現像剤量規制ブレードの接着安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
アクリル系接着剤として積水化学工業社製ダブルタックテープ533を使用した他は、実地例1と同様に現像剤量規制ブレードを作製し、同様に画像形成を行い、画像評価、現像剤量規制ブレードの接着安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
接着剤の厚さを5μmとした他は、実地例1と同様に現像剤量規制ブレードを作製し、同様に画像形成を行い、画像評価、現像剤量規制ブレードの接着安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
接着剤の厚さを50μmとした他は、実地例1と同様に現像剤量規制ブレードを作製し、同様に画像形成を行い、画像評価、現像剤量規制ブレードの接着安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
アクリル系接着剤として積水化学工業社製ダブルタックテープ533を使用した他は、実地例1と同様に現像剤量規制ブレードを作製し、同様に画像形成を行い、画像評価、現像剤量規制ブレードの接着安定性の評価を行った。結果を表1に示す。
結果から明らかなように、本発明の現像剤量規制ブレードは、これを用いた高速化電子写真装置において、通紙1万枚後の画像の品質が良好であり耐久性に優れる。
11、51 感光体
12 現像剤容器
13 現像剤担持体
14 現像剤量規制ブレード
15 弾性ローラー
16 現像剤
30、65 ブレード部材
31 支持部材
52 帯電部材
53 静電潜像
54 現像装置
55 転写手段
56 クリーニング手段
58 定着ローラー
P 転写材
61 ノズル
62、63 ロール
64 面転写用シート
L 露光手段
12 現像剤容器
13 現像剤担持体
14 現像剤量規制ブレード
15 弾性ローラー
16 現像剤
30、65 ブレード部材
31 支持部材
52 帯電部材
53 静電潜像
54 現像装置
55 転写手段
56 クリーニング手段
58 定着ローラー
P 転写材
61 ノズル
62、63 ロール
64 面転写用シート
L 露光手段
Claims (4)
- 支持部材と、フィルム状のブレード部材とを接着剤により一体化した積層構造を有し、現像剤担持体に担持される現像剤を摩擦・帯電すると共に、一定量とする現像剤量規制ブレードにおいて、前記接着剤がエポキシ系接着剤であることを特徴とする現像剤量規制ブレード。
- ブレード部材が、極性基を有する熱可塑性エラストマーを含有することを特徴とする請求項1記載の現像剤量規制ブレード。
- ブレード部材が、接着剤との接触側に、JIS 0601(1994年)に定められた算術平均粗さ(Ra)と凹凸平均間隔(Sm)が式(1)、(2)で表される関係を満たす表面を有することを特徴とする請求項1または2記載の現像剤量規制ブレード。
2≦Ra(μm)・Sm(μm)≦25 (1)
0.1≦Ra(μm)≦1.0 (2) - 接着剤が、5〜50μmの厚さを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の現像剤量規制ブレード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006003803A JP2007187738A (ja) | 2006-01-11 | 2006-01-11 | 現像剤量規制ブレード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006003803A JP2007187738A (ja) | 2006-01-11 | 2006-01-11 | 現像剤量規制ブレード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007187738A true JP2007187738A (ja) | 2007-07-26 |
Family
ID=38342970
Family Applications (1)
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JP2006003803A Pending JP2007187738A (ja) | 2006-01-11 | 2006-01-11 | 現像剤量規制ブレード |
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Country | Link |
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-
2006
- 2006-01-11 JP JP2006003803A patent/JP2007187738A/ja active Pending
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