JP2007187229A - 金属ベローズ型アキュムレータ - Google Patents
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Abstract
【課題】アキュムレータがゼロダウンしたときに、弁体を圧縮させてシールする構造であることにより発生するムシレ・ヘタリをなくし、金属ベローズの変形の原因となる加圧液が液室から一定以上流出するのをシールする弁体の封止性能を向上させた金属ベローズ型アキュムレータを提供する。
【解決手段】一端に取付け部23を有し他端にガスプラグ21が固定されているシェル2と、シェル2内をガス室11と液室12とに区画すべく一端が取付け部23側に固定され他端がベローズキャップ31に結合している金属ベローズ3と、金属ベローズ3の液室12側に内設されたシールホルダ42が内周側に結合しているオイルポート4と、シールホルダ42の外周側に嵌合されることによりオイルポート4に形成されている溝部41に装着されるリップシール5とを備える構成とした。
【選択図】図1
【解決手段】一端に取付け部23を有し他端にガスプラグ21が固定されているシェル2と、シェル2内をガス室11と液室12とに区画すべく一端が取付け部23側に固定され他端がベローズキャップ31に結合している金属ベローズ3と、金属ベローズ3の液室12側に内設されたシールホルダ42が内周側に結合しているオイルポート4と、シールホルダ42の外周側に嵌合されることによりオイルポート4に形成されている溝部41に装着されるリップシール5とを備える構成とした。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓄圧装置または脈圧減衰装置等として自動車等における油圧配管などに用いられる金属ベローズ型アキュムレータに関するものである。
従来の金属ベローズ型アキュムレータ101は、図2に示すように、一端にシステムへの取付け部111を有し他端に高圧気体を封入する封入口を閉塞するガスプラグ112が固定されているシェル103と、シェル103内をガスプラグ112側の高圧気体が封入されているガス室104と加圧液が流出入する液室105とに区画すべく一端が取付け部111側に固定され他端がベローズキャップ106に結合している金属ベローズ107と、金属ベローズ107の取付け部111側に内設されたステー108とを備え、金属ベローズ型アキュムレータ101がゼロダウンする際に、ステー108の上壁108aに設けられた連通孔109をベローズキャップ106の取付け部111側に接着している弾性体の弁体110がシールすることで、加圧液が液室105から一定以上流出するのをシールし、金属ベローズ107が変形するのを防止している(下記特許文献参照)。
しかし、上記構成においては、ベローズキャップ106に接着している弁体110が圧縮してステー108の上壁108aに設けられている連通孔109をシールする構造であるので、ムシレ、ヘタリに対して弱く、シール面圧を長期間に亙って確保することに劣っていた。また、弁体110が金属製のベローズキャップ106に接着しているので、圧縮を繰り返すことで接着部から剥離するとの不具合点が内在していた。
本発明は上記問題点を解決するものであって、その目的とするところは、金属ベローズ型アキュムレータがゼロダウンしたときに、弁体を圧縮させてシールする構造であることにより発生する弁体のムシレ・ヘタリをなくし、金属ベローズの変形の原因となる加圧液が液室から一定以上流出するのをシールする弁体の封止性能が向上した金属ベローズ型アキュムレータを提供することである。
また、他の目的は、弁体をベローズキャップに接着させて装着することで生じる接着剥離という不具合点を内在しない金属ベローズ型アキュムレータを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る金属ベローズ型アキュムレータは、一端にシステムへの取付け部を有し他端に高圧気体を封入する封入口を閉塞するガスプラグが固定されているシェルと、該シェル内を前記ガスプラグ側の高圧気体が封入されているガス室と加圧液が流出入する液室とに区画すべく一端が前記取付け部側に固定され且つ他端がベローズキャップに結合している金属ベローズと、該金属ベローズの前記取付け部側に内設されたチャンバー室を構成しているシールホルダが内周側に結合しているオイルポートと、前記シールホルダの外周側に嵌合されることにより前記オイルポートに形成されている溝部に装着されるリップシールとを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に係る金属ベローズ型アキュムレータは、請求項1に記載の金属ベローズ型アキュムレータであって、前記金属ベローズがU字型金属ベローズであることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3に係る金属ベローズ型アキュムレータは、請求項1もしくは2に記載の金属ベローズ型アキュムレータであって、前記ガスプラグを被覆するように外側に六角ナットが装着されていると共に、金属ベローズの外周側でベローズキャップと結合している端部に制振リングが装着されていることを特徴とするものである。
本発明は、以下の効果を奏する。
上記構成を備えた本発明の請求項1に係る金属ベローズ型アキュムレータは、金属ベローズ型アキュムレータがゼロダウンする際に、セルフシールタイプのリップシールでシールするのでリップシールにムシレ・ヘタリが発生することがなく、金属ベローズの変形の原因となる加圧液が液室から一定以上流出するのをシールする封止性能を格段に向上させることができる。
また、リップシールをシールホルダの外周側に嵌合させることでオイルポートに形成されている溝部に装着させるという機械的に固定する方式を採用しているので、リップシールが接着剥離するという不具合が発生する可能性を皆無にすることができる。
更にこれに加えて、本発明の請求項2に係る金属ベローズ型アキュムレータは、金属ベローズがU字型金属ベローズであるので、圧縮と引っ張りの両側で使用でき、山数が減少することにより製造原価を低減することができる。
更にこれに加えて、本発明の請求項3に係る金属ベローズ型アキュムレータは、ガスプラグを被覆するように外側に六角ナットが装着されているので、金属ベローズ型アキュムレータをシステムに容易に取付けることができる。また、制振リングが金属ベローズの外周側でベローズキャップと結合している端部に装着されているので、金属ベローズ型アキュムレータの作動時に、金属ベローズが蛇行するのを抑制すると共にシェルの内周面に対してかじることを防止することができる。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。図1は、本発明の実施例に係る金属ベローズ型アキュムレータ1の縦断面図である。
当該実施例に係る金属ベローズ型アキュムレータ1は、シェル2と、金属ベローズ3と、オイルポート4と、リップシール5とを備えている。
シェル2の一端には、図示しないシステムへの取付け部23が設けられていて、その内周側には後述する液室12にシステム側の加圧液を導入するための圧力流入口24が形成されている。シェル2の他端には、後述するガス室11に高圧気体を封入後、P/J溶接等により封入口を固定したガスプラグ21を被覆するように金属ベローズ型アキュムレータ1をシステムに固定するときに用いる六角ナット22が装着されている。
シェル2内は、一端が取付け部23側の後述するオイルポート4に溶接で固定され他端が可動するベローズキャップ31に溶接で結合されている金属ベローズ3により、ガスプラグ21側で金属ベローズ3の外側に位置し高圧気体が封入されたガス室11と、金属ベローズ3の内側に位置し加圧液が流出入する液室12とに区画されている。金属ベローズ3の形状は、圧縮、引っ張りの両側で使用することができるようにU字型をしている。また、金属ベローズ3のベローズキャップ31と結合している端部の外周側には当該アキュムレータ1作動時に金属ベローズ3の蛇行を抑制し、シェル2の内周面に対してかじることがないようにシェル2の内周面に摺接する制振リング32が取付けられている。なお、ベローズキャップ31と金属ベローズ3は別体で成形されている場合について説明したが、一体で成形されたものであってもよい。また、ガス室11に封入される高圧気体には、気体単体ではなく適量の体積調整液が含まれていてもよい。
金属ベローズ3の取付け部23側にはオイルポート4が内設されている。オイルポート4の一端はシェル2に溶接により結合していて、オイルポート4の他端のガスプラグ21側には溝部41が形成されている。またオイルポート4のガスプラグ21側であって溝部41の内周側にはカップ形状の金具によるシールホルダ42が、溶接・カシメ・嵌合等の方法でオイルポート4に固定されている。オイルポート4のガスプラグ21側の端面であって溝部41の外径側には、当該アキュムレータ1作動時に金属ベローズ3が収縮してベローズキャップ31が当接し停止するためのストッパ部43が設けられている。また、シールホルダ42内の空間は、加圧流の脈動を減衰するチャンバー室を構成している。
リップシール5は、ゴム状弾性体で成形されているリップ部を有するセルフシールタイプであって、シールホルダ42の外周側に嵌合固定により機械的に固定されることで溝部41に装着され、システムがゼロダウンしてベローズキャップ31が下降(図において下側方向)しストッパ部43に当接した際に、ベローズキャップ31との界面をシールする。
上記構成の金属ベローズ型アキュムレータ1は、リップシール5がリップ部を有するセルフシールタイプであるので、ムシレ・ヘタリが発生することがなく、金属ベローズ3の変形の原因である当該アキュムレータ1がゼロダウン時に液室12内に残存して封入されている加圧液(バックアップフルード)の封止性能を格段に向上させることが可能となる。
また、リップシール5は、シールホルダ42の外周側に嵌合させることで機械的に固定しており、接着による固定でないために接着剥離という不具合が発生する可能性を皆無にすることが可能となる。
高圧気体が封入されたガス室11を金属ベローズ3の外側としたので、当該アキュムレータ1のゼロダウン時に液室に残存しているバックアップフルード量が激減し、更に金属ベローズ3が収縮する状態となるために金属ベローズ3の剛性がアップし、リップシール5が万が一にも失効してバックアップフルードが漏洩しても、金属ベローズ3の変形を抑制することが可能となる。
アキュムレータ1作動時に、金属ベローズ3の外周側に制振リング32が取付けられているので、金属ベローズ3の蛇行を防止することが可能になると共に、蛇行した場合であってもリップシール5がオイルポート4側に設置されているのでリップシール5のシール性に悪影響を与えないことが可能となる。
金属ベローズ3の形状がU字型であるので圧縮・引張りの両側で使用でき、金属ベローズ3の山数を減少することによる製造コストを減少することが可能となる。
1 金属ベローズ型アキュムレータ
11 ガス室
12 液室
2 シェル
21 ガスプラグ
22 六角ナット
23 取付け部
24 圧力流入口
3 金属ベローズ
31 ベローズキャップ
32 制振リング
4 オイルポート
41 溝部
42 シールホルダ
43 ストッパ部
5 リップシール
11 ガス室
12 液室
2 シェル
21 ガスプラグ
22 六角ナット
23 取付け部
24 圧力流入口
3 金属ベローズ
31 ベローズキャップ
32 制振リング
4 オイルポート
41 溝部
42 シールホルダ
43 ストッパ部
5 リップシール
Claims (3)
- 一端にシステムへの取付け部を有し他端に高圧気体を封入する封入口を閉塞するガスプラグが固定されているシェルと、該シェル内を前記ガスプラグ側の高圧気体が封入されているガス室と加圧液が流出入する液室とに区画すべく一端が前記取付け部側に固定され且つ他端がベローズキャップに結合している金属ベローズと、該金属ベローズの前記取付け部側に内設されたチャンバー室を構成しているシールホルダが内周側に結合しているオイルポートと、前記シールホルダの外周側に嵌合されることにより前記オイルポートに形成されている溝部に装着されるリップシールとを備えていることを特徴とする金属ベローズ型アキュムレータ。
- 前記金属ベローズがU字型金属ベローズであることを特徴とする請求項1に記載の金属ベローズ型アキュムレータ。
- 前記ガスプラグを被覆するように外側に六角ナットが装着されていると共に、金属ベローズの外周側でベローズキャップと結合している端部に制振リングが装着されていることを特徴とする請求項1若しくは2に記載の金属ベローズ型アキュムレータ。
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- 2006-01-12 JP JP2006005219A patent/JP2007187229A/ja not_active Withdrawn
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