JP2007187085A - 多段ロータリ型流体機械 - Google Patents

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Hiroshi Hasegawa
寛 長谷川
Masaru Matsui
大 松井
Atsuo Okaichi
敦雄 岡市
Yuji Ogata
雄司 尾形
Masanobu Wada
賢宣 和田
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Abstract

【課題】従来の多段ロータリ型流体機械において、シャフトには、第1の偏心部と第2の偏心部が異なる方向に形成されており、シャフトの高精度な加工が困難であるとともに加工コストが高くなっていた。
【解決手段】シャフト201に、中板202を貫通して第1のピストン109と第2のピストン110の両方と嵌合する1個の偏心部201aを設け、中板202の穴と、第1のピストン109および第2のピストン110の径はそれぞれ所定の寸法に設計することにより、第1のピストン109の下端面と中板202のシール面109a、および、第2のピストン110の上端面と中板202におけるシール面110aをそれぞれ確保しつつ、シャフト201の形状がシンプルになることによる加工の高精度化と低コスト化を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫や空調機等の冷凍サイクルに圧縮機や膨張機として用いることができるロータリ型流体機械に関する。
多段ロータリ型流体機械における膨張機として、冷凍サイクル装置の冷媒が膨張する際の膨張エネルギーを回収する目的で用いられる2段ロータリ型の膨張機が知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、2段ロータリ型膨張機の構成について説明する。なお、特許文献1においては、膨張機と圧縮機が一体に構成され、膨張機で回収した動力はシャフトにより圧縮機に伝達されるが、以下の説明では、膨張機は発電機を駆動し、電気エネルギーを圧縮機の駆動エネルギーの一部に用いるものとする。
図10は、従来の2段ロータリ型膨張機100の構成を示す縦断面図である。図11(a)は、図10の2段ロータリ型膨張機100のD1−D1線における横断面図、図11(b)は、図10の2段ロータリ型膨張機100のD2−D2線における横断面図である。
発電機101は、密閉容器102に固定されたステータ101aと、シャフト103に固定されたロータ101bからなる。シャフト103は、中板104、および、中板104によってそれぞれ独立するように仕切られた第1のシリンダ105とその内部に配置された第1のピストン109、および、第2のシリンダ106とその内部に配置された第2のピストン110を貫通し、軸受107、108によって回転自在に支持されている。シャフト103には、第1の偏心部103aと第2の偏心部103bが設けられ、第1の偏心部103aには第1のピストン109が、第2の偏心部103bには第2のピストン110が嵌合する。
第1のシリンダ105と第1のピストン109、および、第2のシリンダ106と第2のピストン110の高さと径は、第1のシリンダ105と第1のピストン109により形成される三日月形状の空間が、第2のシリンダ106と第2のピストン110により形成される三日月形状の空間よりも小さくなるように設定されている。
また、第1のシリンダ105および第2のシリンダ106には、ベーン溝105aおよび106aがそれぞれ形成されている。ベーン溝105a、106aにより、それぞれ往復動自在に保持された第1のベーン111および第2のベーン112は、それぞれの背面側に設けたばね113、114のばね力と差圧力により、先端側が各ピストン109、110に密着している。
第1のシリンダ105と第1のピストン109により形成される三日月形状の空間は、仕切り部材である第1のベーン111により吸入側空間の作動室115aと吐出側空間の作動室115bに、また、第2のシリンダ106と第2のピストン110により形成される三日月形状の空間は、仕切り部材である第2のベーン112により吸入側空間の作動室116aと吐出側空間の作動室116bに区画される。第1のシリンダ105に設けられた吸入孔105bは、作動室115aに連通しており、作動室115bと作動室116aは、中板104に設けられた連通孔104aで連通して1つの空間を形成している。また、第2のシリンダ106に設けられた吐出孔106bは、作動室116bに連通している。
なお、連通孔104aの長さを最短とするために、第1のシリンダ105と第2のシリンダ106をシャフト103の軸周りに回転した位置に配置し、作動室115bと作動室116aを結ぶ連通孔104aを中板104の上下面に対して略垂直に形成している。また、シャフト103の第1の偏心部103aと第2の偏心部103bは、第1のシリンダ105と第1のピストン109、および、第2のシリンダ106と第2のピストン110のそれぞれの回転位置に合わせて、シャフト103の軸周りに回転した位置に配置されている。
高圧の作動流体は、吸入管117から吸入孔105bを経て、第1のシリンダ105内の作動室115aに吸入される。シャフト103の回転運動に伴って作動室115aの容積が拡大し、やがて、作動室115aが作動室115bへと移行すると、吸入行程が終了する。作動室115bは、第2のシリンダ106内の作動室116aと連通孔104aを通じて1つの作動室を形成しているのだが、高圧の作動流体は、その連通した作動室の容積が徐々に増加する方向、すなわち、作動室115bの容積が減少し、作動室116aの容積が増加する方向へとシャフト103を回転させ、発電機101を駆動する。シャフト103の回転に伴って作動室115bが消滅し、やがて、作動室116aが吐出孔106bと連通する作動室116bへと移行すると、膨張行程が終了する。そして、低圧となった作動流体は吐出孔106bから吐出管118へと吐出される。
特開2005−106046号公報
図10および図11に示す従来の2段ロータリ型膨張機では、シャフト103には、第1の偏心部103aと第2の偏心部103bが異なる方向に形成されている。従って、シャフト103を加工するには、主軸と第1の偏心部103a、第2の偏心部103bの異なる3つの円筒面を形成する必要があり、軸を持ち替えてそれぞれの円筒面を削り出さねばならない。軸の持ち替えの際にはチャックの位置決め誤差が生じ易い。
また、第1の偏心部103aと第2の偏心部103bの偏心量は、第1のシリンダ105と第1のピストン109、および、第2のシリンダ106と第2のピストン110におけるシールクリアランスを決定する重要なものなので、シャフト103の加工には非常に高い加工精度を要する。例えば、シールクリアランスが狭すぎると、第1のシリンダ105と第1のピストン109、および、第2のシリンダ106と第2のピストン110がそれぞれ干渉し合うために、摩耗が生じて信頼性を損ねる。一方、シールクリアランスが広すぎると、第1のシリンダ105と第1のピストン109の間、および、第2のシリンダ106と第2のピストン110の間の各隙間から冷媒漏れが多くなり、性能が低下する。
このように、シャフト103の高精度な加工は非常に難しく、加工コストが高価となる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、シャフト103の偏心部を1つとし、そこに第1のピストン109および第2のピストン110を嵌合させることにより、高性能、高信頼性を持つことができる上に、低コストな多段ロータリ型流体機械を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明の多段ロータリ型流体機械は、円筒面を有するシリンダ、前記シリンダの内側で偏心回転するピストン、前記シリンダと前記ピストンの間の空間を吸入側空間と吐出側空間に仕切る仕切り部材を有するロータリ型の流体機構をn個(nは2以上の整数)と、1番目の前記流体機構の前記吸入側空間へ作動流体を吸入する吸入孔と、k番目(kは1からn−1までの整数)の前記流体機構の前記吐出側空間と(k+1)番目の前記吸入側空間を結び1つの空間を形成する連通孔と、n番目の前記流体機構の前記吐出側空間から作動流体を吐出する吐出孔と、n個の前記ピストンが嵌合する1つの偏心部を有するシャフトとを備える。
また、前記各シリンダは、前記連通孔の長さが最短と成る姿勢で配置されていることを特徴とする。
また、前記シャフトの前記偏心部は、前記シャフトの軸方向に垂直な(n−1)個の切込みを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、多段ロータリ型流体機械において、シャフトに偏心部を1つだけ設けることで、各段のシリンダに対応した偏心部を設ける場合と比べて、シャフトを低コストで構成することができると共に、シャフトの加工精度の向上による信頼性と性能の向上も図ることができる。従って、低コストで高信頼性、高効率な多段ロータリ型流体機械を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、いずれの実施の形態も多段ロータリ型流体機械の例として2段ロータリ型膨張機を用いて説明を行うが、これに限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における2段ロータリ型膨張機200の構成は、シャフト201と中板202、および、第1のシリンダ105と第2のシリンダ106の位置関係を除いて、図10、図11を用いて説明した従来の2段ロータリ型膨張機100と同様の構成である。従来例と同一機能部品については同一番号を使用し、従来例と同一の構成および作用の説明は省くことにする。
図1は、本実施の形態1の2段ロータリ型膨張機200の構成を示す縦断面図である。図2(a)は、図1の2段ロータリ型膨張機200のD3−D3線における横断面図、図2(b)は、図1の2段ロータリ型膨張機200のD4−D4線における横断面図、図3は、図1の2段ロータリ型膨張機200のD5−D5線における部分横断面図である。
従来の2段ロータリ型膨張機100では、シャフト103には第1の偏心部103aと第2の偏心部103bが備えられており、第1のシリンダ105と第2のシリンダ106の間と、第1の偏心部103aと第2の偏心部103bの間には、中板104の連通孔104aを最短とするために、シャフト103の軸周りに回転した位置にそれぞれを配置することで、回転方向の位相差を設けていた。
しかし、本実施の形態1では、第1のシリンダ105と第2のシリンダ106の間には位相差を設けず、中板202に設けた連通孔202aは斜めにし、第1のベーン111と第2のベーン112の間を貫通する構成としている。そして、シャフト201には、中板202を貫通して第1のピストン109と第2のピストン110の両方と嵌合する1個の偏心部201aを設けている。
中板202の穴202bは、シャフト201の回転に伴って偏心部201aが穴202bと干渉しないように、穴202bの半径を従来よりも大きく設計し、かつ、それに見合った第1のピストン109の下端面と中板202におけるシール面109a、および、第2のピストン110の上端面と中板202におけるシール面110aをそれぞれ確保する必要がある。中板202の設計方法を、図3を用いて以下に説明する。
点Oはシャフト201の中心、点O′は点Oからεだけ偏心した偏心部201aの中心であり、Rnは中板202の穴202bの半径、Reはシャフト201の偏心部201aの半径、Rpは第1のピストン109の外周面109bの半径である。また、Smaxは第1のピストン109の下端面と中板202における最大シール長さ、Sminは第1のピストン109の下端面と中板202における最小シール長さである。偏心部201aと中板202の穴202bが干渉しないためのクリアランスをCとし、点Oから点P1の距離に着目すると、中板202の穴202bの半径Rnと偏心部201aの半径Reの関係は(数1)で表される。
(数1)Rn=Re+ε+C
このように、中板202の穴202bと偏心部201aが干渉しないためには、(数1)を満たすように中板202の穴202bを設ければよい。
また、最小シール長さSminは、点O′から点P2の距離と点O′から点P3の距離の差であり、(数2)で表される。
(数2)Smin=Rp−(Rn+ε)
上記(数1)と(数2)から中板202の穴202bの半径Rnの文字を消去し、第1のピストン109の外周面109bの半径Rpで整理すると、(数3)のようになる。
(数3)Rp=Smin+Re+2ε+C
このように、必要な最小シール長さSminが決まれば、(数3)を用いて第1のピストン109の外周面109bの半径Rpを求めることができる。なお、第2のピストン110の外周面の半径も同様にして求めることができる。
本実施の形態1では、シャフト201に1つの偏心部201aを設ける構成としたことにより、偏心方向の異なる2つの偏心部103a、103bを設けていた従来の2段ロータリ型膨張機と比べ、シャフト201の加工が容易となる。すなわち、従来の2段ロータリ型膨張機のシャフト103の加工過程における軸の持ち替えの際には、チャックの位置決め誤差が生じ易いので非常に慎重に行う必要があり、加工コストが高価となる。それに対し、本発明の実施の形態1では、シャフト201には1つの偏心部201aのみを設けるだけなので、加工時の軸の持ち替えが減って加工精度が高まると同時に、加工コストを低減することが可能となり、高信頼性を持つことができる上に、低コストな2段ロータリ型膨張機を提供することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における2段ロータリ型膨張機300の構成は、シャフト201を除いて、図10、図11を用いて説明した従来の2段ロータリ型膨張機100と同様の構成である。従来例と同一機能部品については同一番号を使用し、従来例と同一の構成および作用の説明は省くことにする。
図4は、本実施の形態2の2段ロータリ型膨張機300の構成を示す縦断面図である。図5(a)は、図4の2段ロータリ型膨張機300のD6−D6線における横断面図、図5(b)は、図4の2段ロータリ型膨張機300のD7−D7線における横断面図である。
従来の2段ロータリ型膨張機100では、シャフト103には偏心方向の異なる第1の偏心部103aと第2の偏心部103bが備えられていたが、本実施の形態2では、実施の形態1と同様、シャフト201に、中板104を貫通して第1のピストン109と第2のピストン110の両方と嵌合する1個の偏心部201aを設けている。
中板104の穴104bは、シャフト201の回転に伴って偏心部201aが穴104bと干渉しないように、穴104bの半径を従来よりも大きく設計し、かつ、それに見合った第1のピストン109の下端面と中板104におけるシール面109a、および、第2のピストン110の上端面と中板104におけるシール面110aをそれぞれ確保する必要がある。中板104の設計方法は、図3を用いて説明した実施の形態1と同様である。
なお、本実施の形態2では、第1のシリンダ105と第2のシリンダ106は、シャフト201の軸周りに回転した位置に配置、すなわち、回転方向に位相差を設けているのに対し、シャフト201の偏心部201aに嵌合する第1のピストン109および第2のピストン110の位相は同じである。これにより、第1のシリンダ105の作動室115a、115bと、第2のシリンダ106の作動室116a、116bの間では、容積変化のタイミングが位相差の分だけずれる。各作動室115a、115b、116a、116bの容積変化のタイミングに関して、図6(a)、(b)を用いて以下に説明する。
図6(a)は、従来の2段ロータリ型膨張機のシャフト103の回転角と各作動室115a、115b、116a、116bの容積変化の関係を示す図である。図6(a)に示すように、第1のシリンダ105の作動室115aでは回転角0〜360degの間に吸入過程が行われ、その後、作動室115aは作動室115bに移行し、回転角360〜720degの間で作動室115bは第2のシリンダ106の作動室116aと中板104に設けられた連通孔104aで結ばれて1つの作動室として機能し、膨張過程を行う。その後、第2のシリンダ106の作動室116aは作動室116bに移行し、回転角720〜1080degの間で作動室116bは吐出過程を行う。
それに対して、図6(b)は、本発明の2段ロータリ型膨張機のシャフト201の回転角と各作動室115a、115b、116a、116bの容積変化の関係を示す図である。図6(b)に示すように、第1のシリンダ105に対する第2のシリンダ106の位相が△θだけ早いとすると、図6(a)の場合と比べて第2のシリンダ106の作動室116a、116bの動作タイミングが△θだけ早くなる。
このため、吸入過程が終了するシャフト201の回転角360degにおいて、作動室115aの容積が作動室115bと作動室116aの容積の和に移行する前に、作動室116aには△Vの不連続期間の容積が生じる。すなわち、シャフト201の回転角360degにおいて、作動室115aは作動室115bに移行すると同時に、中板104の連通孔104aを通じて第2のシリンダ106の作動室116aと結ばれて1つの作動室として機能するのだが、作動室116aではすでに不連続期間の容積△Vが流入しているので、連通した瞬間には不連続期間の容積△V分の増加が生じる。そして、この不連続期間の容積△Vは、位相差△θが大きくなるほど拡大する。
図7に、第1のシリンダ105と第2のシリンダ106の位相差△θと作動室の不連続期間の容積△Vとの関係を示す。なお、不連続期間の容積△Vは、作動室116aの容積の最大値Vmaxを基準とした割合とする。図7に示すように、不連続期間の容積△Vは、位相差△θの増加とともに、次第に増加割合を増す。
不連続期間の容積△Vが大きくなると、吸入過程で作動室115aに流入した高圧の作動流体が、低圧の不連続期間の容積△Vに対して非可逆的に膨張しながら流入して膨張機としての効率を低下させるので、不連続期間の容積△Vはできるだけ小さくすることが望ましい。第1のシリンダ105と第2のシリンダ106の位相差△θは、中板104の連通孔104aを中板104の厚みに対して略垂直方向に最短に設けるためのもので、通常は30deg程度あれば十分である。このときの△V/Vmaxは1.7%程度であるが、位相差△θが45degの場合には3.8%となって倍増する。
従って、第1のシリンダ105と第2のシリンダ106の位相差△θは、必要十分な30deg、あるいはそれ以下に設定すれば、膨張機としての効率を低下させることなく機能させることができる。
本実施の形態2では、第1のシリンダ105と第2のシリンダ106に回転方向の位相差を設けた上で、シャフト201の1つの偏心部201aに第1のピストン109と第2のピストン110を嵌合する構成としたことにより、連通孔104aを中板104の厚み方向に対して最短で設けることができる。従って、デッドボリュームとなる連通孔104aの容積が減り、かつ、連通孔104aでの圧損が減る。さらに、本実施の形態2によれば、作動室の不連続期間の容積△Vの変化による膨張機の効率低下をさせることなく、高効率化の効果が得られる。
また、本実施の形態2では、シャフト201に1つの偏心部201aを設ける構成としたことにより、実施の形態1と同様の効果が得られるのは言うまでも無い。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3における2段ロータリ型膨張機400の構成は、シャフト401を除いて、図10、図11を用いて説明した従来の2段ロータリ型膨張機100と同様の構成である。従来例と同一機能部品については同一番号を使用し、従来例と同一の構成および作用の説明は省くことにする。
図8は、本実施の形態3における2段ロータリ型膨張機400の構成を示す縦断面図である。図9は、図8の2段ロータリ型膨張機400のD8−D8線における横断面図である。
従来の2段ロータリ型膨張機100では、シャフト103には偏心方向の異なる第1の偏心部103aと第2の偏心部103bが備えられていたが、本実施の形態3では、シャフト401に、中板104を貫通して第1のピストン109と第2のピストン110の両方と嵌合する1個の偏心部401aを設けている。また、偏心部401aには、中板104が貫通する部分に、中板104の穴104bとの干渉を避けるための切込み401bが設けられている。切込み401bは、シャフト401の中心である点Oを中心とする中板104の穴104bの半径Rnが、偏心部401aと干渉することなくできるだけ小さな値となるように、偏心部401aの中心点O′から遠い部分に設ける。例えば、図9の場合、偏心部401aに対して縦方向に2つの垂直な平面でV字型に切込みを設けることで、中板104の穴104bとの干渉を避けることができる。このように、切込み401bは容易に形成可能であって加工精度は必要なく、また、形状もこの限りではない。
本実施の形態3では、シャフト401の偏心部401aに切込み401bを設けることにより、中板104を貫通して第1のピストン109と第2のピストン110の両方と嵌合する1個の偏心部401aを設けた場合でも、従来の2段ロータリ型膨張機と同様に、中板104の穴104bを偏心部401aと同程度まで小さくできるので、実施の形態1および2のように、中板104の穴が大きくなった分だけ第1のピストン109と第2のピストン110の径を増してシール面109a、110aを確保する必要がなく、コンパクトに構成することができる。
以上、本発明の実施の形態1〜3では、2段ロータリ型膨張機の場合を例にとって説明してきたが、必ずしもこの限りでは無く、圧縮機や真空ポンプでも同様であることは言うまでも無い。また、3段以上の多段型でも同様の効果が得られることは言うまでもない。
本発明の多段ロータリ型流体機械は、冷凍サイクルにおける冷媒の膨張エネルギーを回収して動力回収手段とする多段ロータリ型膨張機として有用であるとともに、冷凍サイクル以外の圧縮性流体からのエネルギー回収を動力回収手段とする多段ロータリ型流体機械としても有用である。
本発明の実施の形態1における2段ロータリ型膨張機の縦断面図 (a)図1に示す2段ロータリ型膨張機のD3−D3線における横断面図(b)図1に示す2段ロータリ型膨張機のD4−D4線における横断面図 図1に示す2段ロータリ型膨張機のD5−D5線における横断面図 本発明の実施の形態2における2段ロータリ型膨張機の縦断面図 (a)図4に示す2段ロータリ型膨張機のD6−D6線における横断面図(b)図4に示す2段ロータリ型膨張機のD7−D7線における横断面図 (a)従来の2段ロータリ型膨張機のシャフトの回転角と各作動室の容積変化の関係を示す図(b)図4に示す2段ロータリ型膨張機のシャフトの回転角と各作動室の容積変化の関係を示す図 第1のシリンダと第2のシリンダの位相差△θと各作動室の不連続期間の容積△Vの関係を示す図 本発明の実施の形態3における2段ロータリ型膨張機の縦断面図 図8に示す2段ロータリ型膨張機のD8−D8線における横断面図 従来の2段ロータリ型膨張機の縦断面図 (a)図10に示す2段ロータリ型膨張機のD1−D1線における横断面図(b)図10に示す2段ロータリ型膨張機のD2−D2線における横断面図
符号の説明
100,200,300,400 2段ロータリ型膨張機
101 発電機
102 密閉容器
103,201,401 シャフト
103a 第1の偏心部
103b 第2の偏心部
104,202 中板
104a,202a 連通孔
104b,202b 穴
105 第1のシリンダ
106 第2のシリンダ
109 第1のピストン
109a,110a シール面
109b 第1のピストンの外周面
110 第2のピストン
115a,116a (吸入側空間の)作動室
115b,116b (吐出側空間の)作動室
201a,401a 偏心部
401b 切込み

Claims (3)

  1. 円筒面を有するシリンダ、前記シリンダの内側で偏心回転するピストン、前記シリンダと前記ピストンとの間の空間を吸入側空間と吐出側空間に仕切る仕切り部材を有するロータリ型の流体機構をn個(nは2以上の整数)と、
    1番目の前記流体機構の前記吸入側空間へ作動流体を吸入する吸入孔と、
    k番目(kは1からn−1までの整数)の前記流体機構の前記吐出側空間と(k+1)番目の前記吸入側空間を結び1つの空間を形成する連通孔と、
    n番目の前記流体機構の前記吐出側空間から作動流体を吐出する吐出孔と、
    n個の前記ピストンが嵌合する1つの偏心部を有するシャフトと、
    を備えた多段ロータリ型流体機械。
  2. 前記各シリンダは、前記連通孔の長さが最短と成る姿勢で配置されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の多段ロータリ型流体機械。
  3. 前記シャフトの前記偏心部は、前記シャフトの軸方向に垂直な(n−1)個の切込みを備えていることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の多段ロータリ型流体機械。
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