JP2011052592A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力ロスの小さい回転式圧縮機を提供すること。
【解決手段】シリンダー室を持つシリンダー5と、シリンダー室内を揺動運動するピストン9と、シリンダー室内を吸入室と圧縮室に仕切るベーン11と、シリンダー5に形成され、ベーン11が往復運動するベーン溝10を有し、ベーン11の先端部の少なくとも一部をベーン11の厚みより大きい直径をもった円弧形状としてピストン9に形成された嵌合部9Aに揺動自在に嵌合接続して構成される回転式圧縮機において、ピストン9がシリンダー室内を揺動運動する際に、ピストン9に形成された嵌合部の円弧曲面とピストン9の外周面が接続される平面もしくは曲面と接触しないように、ベーン11の、吸入室に臨む側面と圧縮室に臨む側面に切欠き11c,11dを設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷蔵庫又は空気調和機に組み込み可能な回転式圧縮機に関する。
図12及び図13は、従来の回転式圧縮機の構成を示す模式図である。図12及び図13に示すように、従来の回転式圧縮機においては、密閉容器1内に、電動機と、電動機によって駆動される圧縮機構が収納される。圧縮機構は、シリンダー5と、このシリンダー5の両端面に締結されてシリンダー室6を形成する上軸受け7及び下軸受け8と、この上軸受け7と下軸受け8との間に位置するシャフト4の偏心部に嵌合されるピストン9と、シリンダー5に形成されるベーン溝10内を往復運動するベーン11とで構成される。
このベーン11の背面に、密閉容器1内に吐出された高温高圧の作動冷媒の一部を背圧として作用させて、ベーン11の先端部をピストン9の外周面に当接させることにより、シリンダー室6内にベーン11によって仕切られた吸入室12と圧縮室13が形成される。
シャフト4の回転に伴うピストン9の揺動運動と、ベーン11の往復運動とによって吸入室12と圧縮室13との容積が変化し、この容積変化により、吸入ポート14から吸入室12に吸入された作動冷媒が圧縮されて高温高圧となり、圧縮室13より吐出ポート15、吐出マフラー室103を経て、圧縮された冷媒が密閉容器1内に吐出される。
ところで、図12及び図13の回転式圧縮機では、運転の際、圧縮室13の圧力Pcと吸入室12の圧力Psとの差圧によって、ベーンが押し上げられてベーン飛びが生じ、体積効率が低下する問題があった。この問題を解決するため、図14に示す回転式圧縮機では、ベーン11の先端部11Aが円弧形状に加工され、このような先端部11Aが、ピストン9に形成された嵌合部9Aに揺動自在に嵌合し接続される。これにより、ベーン飛びが確実に防止される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−120572号公報
図14に示す回転式圧縮機では、ピストン9がシリンダー室6内を揺動運動する際に、ピストン9がベーン11の側面と接触しないように、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面と、ピストン9の外周面9Cとが切欠きを介して接続されている。その結果、嵌合部9Aの入口9Bの幅と、ベーン11の先端部11Aの直径との差が小さくなるため、運転時にピストン9がベーン11と比較して大きく熱膨張した場合、ベーン飛びする恐れがあった。これに対処するため、ベーン11の先端部11Aの直径を大きくし、嵌合部入口9Bの幅との差を確保してベーン飛びを防止していた。
しかしながら、図15に示すように、ベーン11の背面部が密閉容器1内と連通していて、ベーン11の背面には密閉容器1内に吐出された高温高圧の作動冷媒の一部が背圧として作用する。その結果、ベーン11の先端部11Aは、ピストン9の外周面9Cよりピストン9の径方向内側で、つまり例えば接点203で線接触する。また、ベーン11の先端部11Aには、この接点203を境に、吸入室12に臨む円弧側面に吸入室圧力Psが
働き、圧縮室13に臨む円弧側面に圧縮室圧力Pcが働く。
以上のことから、図16に示すように、ベーン11が圧縮室圧力Pcと吸入室圧力Psを受圧する面積が大きくなり、ベーン11がベーン溝10内を往復運動する際に、圧縮室圧力Pcと吸入室圧力Psの差圧Pc−Psによってベーン11に作用する力の反力としてベーン11とベーン溝10の接点201および接点202に働くベーン溝10との摩擦抵抗力が増加して、ベーン11がベーン溝10内を往復運動することにより発生する摺動損失が大きくなる問題があった。
それ故に、本発明は、ベーンがベーン溝内を往復運動することにより発生する摺動損失を低減し、入力ロスの小さい回転式圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、シリンダー室を持つシリンダーと、前記シリンダー室内を揺動運動するピストンと、前記シリンダー室内を吸入室と圧縮室に仕切るベーンと、前記シリンダーに形成され、前記ベーンが往復運動するベーン溝を有し、前記ベーンの先端部の少なくとも一部を前記ベーンの厚みより大きい直径をもった円弧形状として前記ピストンに形成された嵌合部に揺動自在に嵌合接続して構成される回転式圧縮機において、前記ピストンが前記シリンダー室内を揺動運動する際に、前記ピストンに形成された嵌合部の円弧曲面と前記ピストンの外周面が接続される平面もしくは曲面と接触しないように、前記ベーンの、吸入室に臨む側面と圧縮室に臨む側面に切欠きを設けたことを特徴とする。
上記によれば、ピストンに形成された嵌合部の円弧曲面と交差するピストンの外周面に設けた切欠きを無くしてピストンの嵌合部入口の幅を小さく構成できるので、ベーン飛びを確実に防止するために必要なピストンの嵌合部入口の幅とベーンの先端部の直径との差を確保した状態で、従来の回転式圧縮機と比べ、ベーンの先端部の直径を小さくすることが可能となる。従って、ベーンの先端部がピストンに当接する接点の位置をピストンの径方向外側に構成できるので、ベーンがベーン溝内を往復運動する際に、ベーンが圧縮室圧力と吸入室圧力を受圧する面積が小さくなり、圧縮室圧力と吸入室圧力の差圧によってベーンに作用する力も小さくすることができる。これにより、この力の反力としてベーンに働くベーン溝との摩擦抵抗力が軽減される。従って、ベーンがベーン溝内を往復運動することによって発生する摺動損失を低減し、入力ロスが小さい回転式圧縮機を提供することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る回転式圧縮機の要部を示す破断面図 図1の回転式圧縮機を面A−Aに沿う切断面を矢印の方向から見た時の横断面図 図2に示すベーン11の先端部11Aの周辺を示す拡大図 シャフト4の回転方向を示す第1の模式図 図4の各タイミングにおける、ベーン11の側面と、嵌合部9Aの円弧曲面と外周面9Cが接続される曲面との位置関係を示す模式図 嵌合部入口9Bの幅と先端部11Aの直径との差Xと、嵌合部入口9Bの幅をYとを示す模式図 シャフト4の回転方向を示す第2の模式図 トップクリアランスボリューム301を示す模式図 外周面9C中心と先端部11Aの円弧中心とを結んだ直線が、ベーン溝11の幅方向中心線となす角度θを示す模式図 トップクリアランスボリューム301の低減を示す模式図 図1の回転式圧縮機の変形例を示す模式図 従来の第1の回転式圧縮機を示す部分縦断面図 図12に示す回転式圧縮機の横断面図 従来の第2の回転式圧縮機を示す模式図 図14の回転式圧縮機における、吸入室圧力Psと圧縮室圧力Pcを示す模式図 圧縮室圧力Pcと吸入室圧力Psの差圧Pc−Psを示す模式図
図1は、本発明の一実施の形態に係る回転式圧縮機の要部を示す破断面図である。図2は、図1の回転式圧縮機を面A−Aに沿う切断面を矢印の方向から見た時の横断面図である。
図1において、回転式圧縮機は、大略的には、略円筒状の密閉容器1と、この密閉容器1の内部上側に配置された電動機102と、この電動機102の下側に配置され、この電動機部102によって駆動される圧縮機構101とを備えている。
電動機102は、密閉容器1の内部上側の内周面に沿って環状に取り付けられたステータ2と、このステータ2の内側に若干の隙間を設けて挿入されるロータ3とを含み、このロータ3は、自身の中心部で鉛直方向にシャフト4に固定される。
圧縮機構部101は、図1,図2に示すように、シリンダー5と、このシリンダー5の両端面に締結されてシリンダー室6を形成する上軸受け7及び下軸受け8と、この上軸受け7と下軸受け8との間に位置するシャフト4の偏心部に嵌合されるピストン9と、シリンダー5に形成されるベーン溝10内を往復運動するベーン11とを含んでいる。
ベーン11は、具体的には、先端部11Aと、ベーン溝10内を往復運動する本体部11Bとを有する。この先端部11Aは、この本体部11Bの厚みより大きい直径をもった円弧形状として、ピストン9に形成された嵌合部に揺動自在に嵌合接続することにより、シリンダー室6内にベーン11によって仕切られた吸入室12と圧縮室13を形成する。
ここで、図3は、図2に示すベーン11の先端部11Aの周辺を示す拡大図である。図3において、ベーン11において、吸入室12に臨む側面と、圧縮室13に臨む側面とに切欠き11c,11dが設けられており、ピストン9がシリンダー室6内を揺動運動することによって吸入室12と圧縮室13の容積が変化する際に、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面と、ピストン9の外周面9Cとが接続される曲面部分がベーン11と接触しないように構成されている。
従来の回転式圧縮機では、図14に示すように、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面と、ピストン9の外周面9Cとを接続する切欠きがピストン9に形成されていた。それに対し、図3の例では、ベーン11側に切欠き11c,11dを形成し、ピストン9側の切欠きを実質的に無くしたため、ピストン9の嵌合部の入口9Bの幅を小さく構成できる。言い換えると、従来の回転式圧縮機と比べ、ベーン11の先端部11Aの直径を小さくすることが可能となる。その結果、ベーン11の先端部11Aがピストン9に当接する接点を、従来よりもピストン9の径方向外側に位置させることができる。これによって、ベーン11がベーン溝10内を往復運動する際に、ベーン11が圧縮室圧力Pcと吸入室圧力Psを受圧する面積が小さくなり、圧縮室圧力と吸入室圧力の差圧Pc−Psによってベーン11に作用する力も小さくすることができる。従って、この力の反力としてベーン11に働くベーン溝10との摩擦抵抗力が軽減されるので、ベーン11がベーン溝
10内を往復運動することによって発生する摺動損失を低減することができる。また、ピストン9の嵌合部入口9Bの幅とベーン11の先端部11Aの直径との差を、従来の回転式圧縮機と同程度に確保できるので、ベーン飛びも確実に防止でき、信頼性が低下することもなくなる。
次に、先端部11Aに必要な直径について、ベーン11の側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面との位置関係から説明する。
ベーン11がベーン溝10内に最も収納された時点のシャフト4の角度位置を0度とした場合に、シャフト4を回転方向に0度、90度、180度、270度と順に回転させると、図4に示すように、(A)、(B)、(C)、(D)の順にベーン11とピストン9の位置が変化する。従来の回転式圧縮機の場合、それぞれのタイミングでの、ベーン11の側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面との位置関係は図5のようになる。図5に示すように、(B)または(D)のタイミング、すなわち、シャフト4の回転方向に90度または270度の角度位置で、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cとを接続する曲面がベーン11の側面に最も接近するので、これらの角度位置でベーン11の側面に接触しないように、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面と交差するピストン9の外周面9Cとの間に切欠きを設けている。従って、図6に示すように、ベーン飛びを確実に防止するために必要なピストン9の嵌合部入口9Bの幅とベーン11の先端部11Aの直径との差X、ピストン9の嵌合部入口9Bの幅をYとすると、ベーン11の先端部11Aに必要な直径DVは、式Aで表される。
DV≧X+Y ・・・ 式A
それに対し、本実施の形態によれば、ベーン11において、吸入室に臨む側面と圧縮室に臨む側面に切欠きが設けられており、従来の回転式圧縮機においてピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面と交差するピストン9の外周面9Cに設けた切欠きを無くしてピストン9の嵌合部の入口9Bの幅Yを小さく構成できるので、式Aより、従来の回転式圧縮機と比べ、ベーン11の先端部11Aに必要な直径DVを小さくすることが可能となる。
しかも、ベーン11の圧縮室13に臨む側面に、ベーン11がベーン溝10内に最も収納された時点のシャフト4の位置を0度とした場合に、シャフト4の回転方向に270度の角度位置で、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面の形状とほぼ一致する切欠きが設けられる。その結果、ベーン11の圧縮室13に臨む側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面とによって形成されるトップクリアランスボリュームを低減することができる。これにより、体積効率を低下させることなく、入力ロスが小さい回転式圧縮機を提供することが可能となる。すなわち、ベーン11の側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面との位置関係は、ベーン11がベーン溝10内に最も収納された時点のシャフト4の角度位置を0度とした場合に、シャフト4の回転方向に0度、90度、180度、270度と順に回転させると、図7に示すように、(A)、(B)、(C)、(D)と変化する。図8に示すように、作動冷媒が吐出されずに残留するトップクリアランスボリューム301は、シャフト4の回転方向に270度の角度位置で図7(D)に示すピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面と接触しないように、ベーン11の圧縮室13に臨む側面に設けた切欠きにより形成される。このように、シャフト4の回転方向に270度の角度位置で、前述の切欠きの形状を、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面の形状とほぼ一致するように
構成することにより、ベーン11の圧縮室13に臨む側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面とによって形成されるトップクリアランスボリュームを低減することが可能となる。
ベーン11の先端部11Aの円弧中心が、ベーン11の厚み方向中心より圧縮室側に構成されることが更に好ましい。これにより、ベーン11の圧縮室13に臨む側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面とによって形成されるトップクリアランスボリュームをより低減することができる。すなわち、図9に示すように、ベーン11がベーン溝10内に最も収納された時点のシャフト4の位置を0度とした場合に、シャフト4の回転方向に270度の角度位置で、ピストン9の外周面9C中心とベーン11の先端部11Aの円弧中心とを結んだ直線が、ベーン溝11の幅方向中心線となす角度をθとすると、ベーン11の先端部11Aの円弧中心を、ベーン11の厚み方向中心より圧縮室側に構成することにより、図9に極端に示すように、θ角度が小さくなり、つまり、ベーン11の先端部11Aの円弧中心回りにピストン9が揺動する角度範囲が小さくなる。また、ベーン11の先端部11Aの円弧中心を、ベーン11の厚み方向中心より圧縮室側に構成していて、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面がベーン11の圧縮室13に臨む側面に干渉する部分を小さくできる。これらにより、図10に極端に示すように、ベーン11の圧縮室13に臨む側面に設ける切欠きを小さくして、ベーン11の圧縮室13に臨む側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面とによって形成されるトップクリアランスボリューム301をより低減することが可能となる。
図11は、上述の実施の形態の変形例を示す図である。図11の例では、ベーン溝10の幅方向中心Lが、シリンダー5の内周面中心Cより圧縮室13側に位置するよう構成される。また、ベーン11の圧縮室13に臨む側面に、ベーン11がベーン溝10内に最も収納された時点のシャフト4の位置を0度とした場合に、シャフト4の回転方向に270度の角度位置で、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面の形状とほぼ一致する切欠きが設けられる。これらにより、ベーン11の圧縮室13に臨む側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面とによって形成されるトップクリアランスボリュームを低減することが可能となる。すなわち、図11に示すように、ベーン11がベーン溝10内に最も収納された時点のシャフト4の位置を0度とした場合に、シャフト4の回転方向に270度の角度位置で、ピストン9の外周面中心とベーン11の先端部11Aの円弧中心とを結んだ直線が、ベーン溝10の幅方向中心線となす角度をθ’とすると、ベーン溝10の幅方向中心Lを、シリンダー5の内周面中心Cより圧縮室側に構成する。これにより、図11に極端に示すように、θ’角度が小さくなり、つまり、ベーン11の先端部11Aの円弧中心回りにピストン9が揺動する角度範囲が小さくなり、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cが接続される曲面がベーン11の圧縮室13に臨む側面に干渉する部分を小さくできるので、ベーン11の圧縮室13に臨む側面に設ける切欠きを小さくして、ベーン11の圧縮室13に臨む側面と、ピストン9に形成された嵌合部9Aの円弧曲面とピストン9の外周面9Cに接続される曲面とによって形成されるトップクリアランスボリュームを低減することが可能となる。
また、本実施の形態の回転式圧縮機において、作動冷媒としてCOを用いた場合に、ベーン11がベーン溝10内を往復運動する際、特に、圧縮室圧力Pcと吸入室圧力Psの高い差圧によってベーン11に作用する力の反力としてベーン11に働くベーン溝10との摩擦抵抗力が大きいので、より効果的にベーン11がベーン溝10内を往復運動することによって発生する摺動損失を低減することができる。
更に、本実施の形態の回転式圧縮機において、作動冷媒として炭素と炭素間に2重結合を有するハイドロフルオロオレフィンをベース成分とし、2重結合を有しないハイドロフルオロカーボンと混合した冷媒を用いた場合には、特に、高温において化学的安定性が低下することに伴い、潤滑性が悪化するので、より効果的にベーン11がベーン溝10内を往復運動することによって発生する摺動損失を低減することができる。
本発明にかかる回転式圧縮機は、入力ロスを小さくすることができるという効果を奏し、給湯器用圧縮機、空気圧縮の用途にも適用できる。
5 シリンダー
9 ピストン
11 ベーン
10 ベーン溝
9A 嵌合部
11c,11d 切欠き

Claims (6)

  1. シリンダー室を持つシリンダーと、前記シリンダー室内を揺動運動するピストンと、前記シリンダー室内を吸入室と圧縮室に仕切るベーンと、前記シリンダーに形成され、前記ベーンが往復運動するベーン溝を有し、前記ベーンの先端部の少なくとも一部を前記ベーンの厚みより大きい直径をもった円弧形状として前記ピストンに形成された嵌合部に揺動自在に嵌合接続して構成される回転式圧縮機において、
    前記ピストンが前記シリンダー室内を揺動運動する際に、前記ピストンに形成された嵌合部の円弧曲面と前記ピストンの外周面が接続される平面もしくは曲面と接触しないように、前記ベーンの、吸入室に臨む側面と圧縮室に臨む側面に切欠きを設けたことを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 前記ベーンの圧縮室に臨む側面に設けた切欠きの形状が、前記ベーンが前記ベーン溝内に最も収納された時点の前記シャフトの位置を0度とした場合に、前記シャフトの回転方向に270度の角度位置で、前記ピストンに形成された嵌合部の円弧曲面と前記ピストンの外周面が接続される平面もしくは曲面の形状とほぼ一致する請求項1記載の回転式圧縮機。
  3. 前記ベーンの先端部の円弧中心を、前記ベーンの厚み方向中心より圧縮室側に構成した請求項2記載の回転式圧縮機。
  4. 前記ベーン溝の幅方向中心を、前記シリンダーの内周面中心より圧縮室側に構成した請求項2記載の回転式圧縮機。
  5. 作動冷媒としてCOを用いたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転式圧縮機。
  6. 作動冷媒として炭素と炭素間に2重結合を有するハイドロフルオロオレフィンをベース成分とし、2重結合を有しないハイドロフルオロカーボンと混合した冷媒を用いたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転式圧縮機。
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