JP2007186561A - 光反射用白色ポリエステルフイルム - Google Patents

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【課題】光反射用フィルムとして使用された場合に、高い反射特性・輝度特性を得るとともに、耐折れシワ性に優れる光反射用白色ポリエステルフイルムを提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも一軸方向に延伸されてなるポリエステルフイルムであって、該フイルム中にポリエステルと非相溶な樹脂を5〜25重量%含有し、さらに融点160℃〜230℃の範囲にある熱可塑性ポリエステルエラストマーを12〜30重量%含有するポリエステルフィルムを用いてなる光反射用白色ポリエステルフイルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、その内部に多数の微細空隙を含有する光反射用白色ポリエステルフイルムに関する。さらに詳しくは、耐折れシワ性に優れる反射板用基材を構成できる光反射用白色ポリエステルフイルムに関する。
ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステルは優れた物理的、化学的特性を有しており、繊維、フイルム、その他の成形品として広く使用されている。フイルム用途においては、カード、ラベル、表示板、白板、印画紙、画像紙等の基板として白色フイルムが使用され、また電飾板、製図用、ラベル用等の基板として光透過、光拡散性を有する乳白フイルムが使用されている。
液晶ディスプレイを照明する際に、従来、ディスプレイの背面からライトをあてるバックライト方式や、特許文献1に示されるようなサイドライト方式が、薄型で均一に照明できるメリットから、広く用いられている。特にサイドライト方式は、アクリル板などのエッジより冷陰極管などの照明を当てる方式であるため、照明光が全体に分散され均一な明るさを持った画面が得られやすい。さらに画面の背面ではなくエッジ部に照明を設置するため、バックライト方式よりも薄型にできる特徴がある。また、照明光の画面背面への逃げを防ぐため、画面の背面に反射板を設置する必要があるが、この反射板には薄さと、光の高反射性が要求されることから、フイルム内部に微細な気泡を含有させ、該気泡で光を散乱させた白色フイルムなどが一般的に用いられている。
従来、白色フイルムや乳白フイルムを得るために白色の無機粒子を適当量ポリエステル中に添加含有させることはよく知られている。白色無機粒子の代表的なものとしては酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、タルク、酸化ケイ素などが挙げられる。例えば、硫酸バリウム微粒子を分散含有せしめた二軸延伸ポリエステルフイルム(特許文献2参照)や、酸化チタンを添加した例(特許文献3参照)、炭酸カルシウムを添加する例(特許文献4参照)などが見られる。
しかしながら、酸化チタンのような比重の大きな白色無機粒子を多量に添加したポリエステルフイルムは密度が高く、取扱い性などに難点があるため、密度の低い異種ポリマーも提案されている。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリメチルペンテンのようなポリオレフィン系ポリマーなどが挙げられ、これら異種ポリマーをポリエステルにブレンドし、溶融押出して得た未延伸シートを一軸または二軸延伸した配向フイルムが提案されている。
特許文献5では、異種ポリマーとしてのポリメチルペンテンと、さらに融点160℃〜230℃の範囲にある熱可塑性ポリエステルエラストマーを0.1〜10重量%含有させることが提案された。該特許の技術は、フイルムの表面にセロハンテープのような粘着テープを張って引き剥がすと凝集破壊を起こし、層状に剥がれる所謂、デラミ性については効果が認められた。また、この技術によってもたらされるフィルムは、ポリメチルペンテンがポリエステルと非相溶であるためポリエステル中に分散されると、延伸されてフィルムが形成される際にこれを核とした微細な空隙が生じる。これにより、該フィルムは光反射性に優れた白色ポリエステルフィルムとなり、液晶ディスプレーのバックライトの反射基材として用いられる光反射用フィルムとしても好適である。
しかしながら、該フィルムは空隙が多く低比重であるために折り曲げた際にシワが入りやすい問題があった。反射基材に適用される際に加工工程の途中で折れシワが入ると、平面性が悪化したりシワ部分周辺での反射特性が不均一となってしまうことによって輝度ムラが生じ、反射板として必要な性能を低下させてしまうおそれがあった。近年は大型液晶ディスプレイの機能性向上に伴い、本用途においては反射特性の向上が求められる一方、加工上の取り扱い性の向上が強く望まれている。
特開昭63−62104号公報 特公昭60−30930号公報 特開昭59−8782号公報 特公昭43−12013号公報 特開平04−264141号公報
本発明は、光反射用フィルムとして使用された場合に、高い反射特性・輝度特性を得るとともに、耐折れシワ性に優れる光反射用白色ポリエステルフイルムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の光反射用白色ポリエステルフイルムは、下記の条件を満足することで達成される。
すなわち、
(1)少なくとも一軸方向に延伸されてなるポリエステルフイルムであって、
該フイルム中にポリエステルと非相溶な樹脂を5〜25重量%含有し、
さらに融点160℃〜230℃の範囲にある熱可塑性ポリエステルエラストマーを12〜30重量%含有するポリエステルフィルムを用いてなる
光反射用白色ポリエステルフイルム。
(2)上記ポリエステルと非相溶な樹脂がポリメチルペンテンである(1)記載の光反射用白色ポリエステルフイルム、
(3)(1)ないし(2)に記載のポリエステルフィルムの少なくとも片側に、実質的に空隙を持たない層を積層して構成される光反射用白色ポリエステルフィルム、
(4)液晶ディスプレイの反射板として用いられる(1)〜(3)のいずれかに記載の光反射用白色ポリエステルフイルム、
である。
本発明の光反射用白色ポリエステルフイルムは、反射特性・輝度特性などに優れており液晶画面を照明する面光源内の反射板として高い特性を示すと共に、耐折れシワ性に優れるため、その工業的価値は高い。
本発明を構成するポリエステルとは、ジオールとジカルボン酸とから縮重合によって得られるポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸、などで代表されるものであり、またジオールとは、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどで代表されるものである。具体的には例えば、ポリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどがあげられる。
もちろん、これらのポリエステルはホモポリエステルであっても、コポリエステルであっても良く、共重合成分としてはたとえば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸成分があげられる。
また、このポリエステルの中には、実質的に線状とみなされる範囲で三官能以上の化合物や単官能化合物を結合させてもよい。また、公知の各種添加剤、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤などが添加されていても良い。
本発明に用いられるポリエステルとしては、耐水性、耐久性、耐薬品性などに優れているポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが特に好ましい。
一方、本発明で用いる非相溶樹脂とは、ポリエステル以外の熱可塑性樹脂であって、かつ該ポリエステルに対して非相溶性を示す熱可塑性樹脂であり、ポリエステル中では粒子状に分散する樹脂を言う。延伸によりフィルム中に空隙を形成する効果の高い樹脂が好ましい。
このような樹脂の融点はポリエステルの融点よりも低温であって、かつ製膜時にフィルムを熱固定して配向させる際の温度(熱処理温度)よりも高温であることが好ましい。かかる点から、該非相溶樹脂の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンのようなポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素系樹脂などが好ましく用いられる。
中でも、臨界表面張力の小さなポリプロピレン、ポリメチルペンテンのようなポリオレフィン樹脂が好ましく、さらにはポリメチルペンテンが最も好ましい。該ポリメチルペンテンは相対的にポリエステルとの表面張力差が大きく、かつ融点が高いため、添加量当たりの空隙形成の効果が大きいという特徴があり、非相溶樹脂として特に好ましいものである。これらの非相溶樹脂は単独重合体であっても共重合体であっても良く、さらには2種類以上の非相溶樹脂を併用しても良い。
ポリエステルフィルム中の非相溶樹脂の含有量は、ポリエステルフィルム全体に対して5重量%以上25重量%以下であることが必要である。さらに好ましくは10〜20重量%である。この含有量よりも少なすぎると白色化の効果が薄れ、高反射率が得られにくくなり、一方、高すぎるとフイルム自体の強度等機械特性が低くなり破断しやすくなってしまうことがある。
本発明において、フィルム中への熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEEと略す)の含有量が12〜30重量%であることが必要である。さらに好ましくは15〜25重量%である。従来、TPEEなどを非相溶樹脂の分散剤として少量添加することで非相溶樹脂の分散性を向上できることは知られており、この目的のためには数重量%程度の添加で十分効果を発揮する。ところがTPEEの含有量を12重量%以上とした場合には、フィルムの耐折れシワ性に有効であることが見いだされた。この理由は明確でないが、例えば、TPEE含有量が増えることで、空隙(ボイド)の核である非相溶樹脂とPETの界面での密着性が向上し、この結果、フィルムに折れ曲げる外力が働いたときに非相溶樹脂とPETの剥離が抑制され、フィルムとして折れシワが入りにくくなることが推測される。ただし、含有量が30重量%を超えるとフィルム全体の強度が低下し破れやすくなってしまうため好ましくない。なお、本発明におけるTPEEとしては、上記ポリエステルと非相溶な樹脂は含まない。
本発明におけるTPEEは、熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとして共重合してなるポリエーテルエステルブロック共重合体である。
例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’ −ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウム等の如き芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き脂環族ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸の如き脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸成分の少なくとも一種、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノールなどの脂環族ジオールまたはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれた低分子ジオール成分の少なくとも一種および平均分子量が約400〜5000のポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(1,2−および1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体などのポリ(アルキレンオキシド)グリコールのうち少なくとも一種の3者からなるブロック共重合体を挙げることができる。
本発明においては、ポリテトラメチレンテレフタレート系ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエーテルエステルが特に好ましい。このハードセグメントを構成するポリエステル部分は、テレフタル酸またはこれとイソフタル酸を組合せた酸成分とテトラメチレングリコール成分とからなるポリテトラメチレンテレフタレートを主たる成分とするが、この酸成分の一部(通常30モル%以下)を他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸成分で置き換えることや、グリコール成分の一部(通常30モル%以下)をテトラメチレングリコール成分以外の低分子グリコール成分で置き換えたポリエステルであってもよい。
また、ソフトセグメントを構成するポリエーテル部分の一部は、テトラメチレングリコール成分以外のジオキシ成分で置き換えたポリエーテルであってもよい。
かかるTPEEには、安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じ含有させることができる。
かかるTPEEの融点は160〜230℃の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは180〜220℃の範囲である。TPEEの融点が160℃未満の場合には本発明の目的である均一な分散が得られにくくなる問題があり、また230℃より高い場合には分散効果を殆んど認められないので好ましくない。
本発明のフイルムは、ポリエステル中に粒状ないし球状に分散した非相溶樹脂の周囲に空隙が形成され、その見掛け密度が低いことが必要であるから、非相溶樹脂とTPEEを含有したポリエステルの溶融押出シートを少なくとも一軸方向に、好ましくは二軸方向に延伸する必要がある。本発明のフイルムは耐折れシワ性が優れ、均一で極めて細かい微細空隙を含有することが特徴である。
また、この光反射用白色ポリエステルフイルムは、非相溶樹脂ならびにTPEEを上記特定量の範囲で含有するポリエステルフィルムの少なくとも片側に実質的に空隙を持たない層が構成されている積層フィルムであることがより好ましい。具体的には、A/B、A/B/A、もしくはA/B/Cのような構成(B層が非相溶樹脂ならびにTPEEを特定量含むポリエステルフィルム層)の積層フィルムである。このような構成となっていることは、耐折れシワ性の効果をより向上させる効果があり、さらに製膜性と高反射率の両立の点でも好ましい。なお、光反射用白色ポリエステルフィルムの表面に相当するA層および/またはC層には隠蔽性を向上させる目的や表面の光沢度、白色度などを調節する目的で、実質的に空隙を生じさせない程度の無機粒子や蛍光増白剤などを添加してもよい。また、これらの実質的に空隙を持たない層の厚みは、高反射率を損なわないよう、積層後の光反射白色ポリエステルフィルム全体の30%程度以下であることが望ましい。なお、実質的に空隙を持たないとは、該当層の平均空洞含有率として15体積%程度以下であることを意味する。
次に、本発明のフイルムの製造方法について具体的に説明する。以下に説明する方法に制限されるものではない。
ポリエステルチップとPMPチップおよびTPEEチップを配合した原料を260〜320℃の温度に加熱された押出機Aに供給する。必要な場合は、無機添加剤を含んだポリエチレンテレフタレートを常法により押出機Bに供給して、Tダイ3層口金内で押出機B側のポリマーが表層両面に来るようにA/B/Aなる構成にラミネートしても良い。
このように溶融し、ダイを通してシート状に押出し、約70℃以下に急冷して未延伸シートとする。
この溶融されたシートを、ドラム表面温度10〜60℃に冷却されたドラム上で静電気力にて密着冷却固化し、該未延伸フイルムを80〜120℃に加熱したロール群に導き、長手方向に2.0〜5.0倍縦延伸し、20〜50℃のロール群で冷却する。続いて、縦延伸したフイルムの両端をクリップで把持しながらテンターに導き90〜140℃に加熱された雰囲気中で長手に垂直な方向に横延伸する。延伸倍率は、縦、横それぞれ2.5〜4.5倍に延伸するが、その面積倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)は9〜16倍であることが好ましい。面積倍率が9倍未満であると得られるフイルムの白さが不良となり、逆に16倍を越えると延伸時に破れを生じやすくなり製膜性が不良となる傾向がある。こうして二軸延伸されたフイルムの平面性、寸法安定性を付与するために、テンター内で150〜230℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷却して巻き取り本発明フイルムを得る。
このようにして得られた本発明の白色ポリエステルフィルムは、優れた反射特性を維持しながら、耐折れシワ性を発現することができる。従って、本発明の白色ポリエステルフィルムは、液晶画面を照明する面光源内の反射板などの光反射用フィルム用途として好適に使用することができる。
〔物性の測定ならびに効果の測定方法〕
本発明における物性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)見掛け密度
フイルムを100×100mm角に切取り、ダイアルゲージを取り付けたものにて最低10点の厚みを測定し、厚みの平均値d(μm)を計算する。また、このフイルムを直示天秤にて秤量し、重さw(g)を10−4gの単位まで読み取る。このとき見かけ比重=w/d×100とする。
(2)耐折れシワ性
白色ポリエステルフイルムを長さ200mm、幅15mmに切り出し、折れシワ評価用のシートを作製する。該シートの一端を固定し、200gの重りをワイヤーにて両サイドに繋げた直径5mmの鉄の円心を軸に180度折り返しながら残る一端を200mm/秒で引張り、その後フィルム面上のシワの発生状態を実体顕微鏡(倍率10倍)で観察し、以下のように判定する:
A級:シワの発生が0個/10mm
B級:シワの発生が1〜3個/10mm
C級:シワの発生が4〜9個/10mm
D級:シワの発生が10個以上/10mm
(3)製膜性
フィルム製膜時、溶融されたシートを冷却固化し、該未延伸シートを縦方向および横方向に所定条件で延伸する時のフイルムの破断頻度により、次の通り判定する:
○:破断頻度1回以下/日
△:破断頻度2〜3回/日
×:破断頻度4回以上/日。
(4)平均反射率
日立ハイテクノロジーズ製分光光度計(U―3310)に積分球を取り付け、標準白色板(酸化アルミニウム)を100%とした時の相対反射率を波長400〜700nmの範囲に渡って測定する。得られたチャートにて各波長の反射率を5nm毎に読み取り、その平均値を平均反射率とする。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[比較例1]
固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートチップを予め170℃の熱風中で3時間真空乾燥し、これが全体の75重量部となるようポリメチルペンテンのチップを15重量部と融点が170℃のTPEEを10重量部を配合し、290℃に加熱された押出機に供給し、ダイを通して25℃に冷却した冷却ドラム状にシート状に押し出して急冷した。続いて、縦方向に90℃で3倍に延伸し、横方向に130℃で3.1倍に延伸した後、テンター内で230℃の熱固定を行い、均一に徐冷後、室温まで冷やして巻き取り、最終的に厚さ100μmのフイルムを得た。
得られたフイルムの物性は表1の通りであり、液晶ディスプレイなどに用いる光反射用フィルムとしての物性は満足行くものであったが、耐折れシワ性の評価では不十分な結果となった。
[実施例1〜6]
固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートチップを予め170℃の熱風中で3時間真空乾燥し、これにポリメチルペンテンのチップと融点が170℃のTPEEを表1に示した割合に配合した後、比較例1と同様にして最終的に厚さ100μmの6種のフィルムを得た。
得られたフイルムの物性は表1の通りで、光反射フィルムとしての物性、耐折れシワ性ともに満足行くものが得られた。
[実施例7]
TPEEを融点が210℃のチップに変え、原料の配合比を表1に示した値とし、実施例1〜6と全く同様にして、最終的に厚さ100μmのフイルムを得た。得られたフイルムの光反射フィルムとしての物性ならびに耐折れシワ性の評価結果は表1の通りである。
[比較例2]
PMPを20重量部、TPEEを35重量部とした以外は実施例1〜6と同様にして製膜を行い最終的に100μmの厚みのフィルムを得た。
延伸時にフィルムの破断がおき、長尺巻取の製品を安定して生産することは困難であった。得られたフイルムの光反射フィルムとしての物性ならびに耐折れシワ性の評価結果は表1の通りである
[比較例3]
PMPを30重量部、TPEEを15重量部とした以外は実施例1〜6と同様にして、最終的100μmのフィルムを得べく製膜を行った。
しかし、横方向の延伸時にフィルムの破断がおき、所定のフィルムを得ることができなかった。
以上、得られた結果をまとめて表1に示す。
Figure 2007186561

Claims (4)

  1. 少なくとも一軸方向に延伸されてなるポリエステルフイルムであって、
    該フイルム中にポリエステルと非相溶な樹脂を5〜25重量%含有し、
    さらに融点160℃〜230℃の範囲にある熱可塑性ポリエステルエラストマーを12〜30重量%含有するポリエステルフィルムを用いてなる
    光反射用白色ポリエステルフイルム。
  2. 上記ポリエステルと非相溶な樹脂がポリメチルペンテンであることを特徴とする請求項1記載の光反射用白色ポリエステルフイルム。
  3. 請求項1ないし2に記載のポリエステルフィルムの少なくとも片側に、実質的に空隙を持たない層を積層して構成される光反射用白色ポリエステルフィルム。
  4. 液晶ディスプレイの反射板として用いられる請求項1から3のいずれかに記載の光反射用白色ポリエステルフイルム。
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