JP2007185617A - ガス精製用の吸着塔および吸着塔内の吸着剤の再生処理方法 - Google Patents

ガス精製用の吸着塔および吸着塔内の吸着剤の再生処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸着塔内の吸着剤の加熱再生,再生後の冷却を短時間で行ない,加熱再生時における吸着塔内の吸着剤の温度分布の不均一さを改善する。
【解決手段】内筒21内には,吸着剤31を直接加熱するシースヒータ32が配置されている。内筒21の外周には,空隙dをあけて外筒22が配置されている。外筒22の上部外周には空隙dに通ずる上部通気孔22aが形成され,下部外周には空隙dに通ずる下部通気孔22bが形成されている。加熱再生時には,空隙d内に上昇気流が生じて,内筒21下部の熱を上部へと搬送し,内筒21内の温度分布が均一化される。
【選択図】図5

Description

本発明は,吸着剤を収納したガス精製用の吸着塔および吸着塔内の吸着剤の再生処理方法に関するものである。
一般的に圧力温度スイング(PTSA)式,または温度スイング(TSA)式の加熱再生式のガス精製装置は,精製,加熱再生,冷却工程を,複数の吸着塔を切り替えながら行って,連続的に精製ガスを供給するようにしている。
したがってこの方式では,加熱工程および冷却工程時間の短縮が,吸着塔の小型化/精製度の向上につながる。加熱工程では,吸着剤を適切な温度(150℃〜300℃程度)にまで加熱することによって効果的に吸着剤を再生することができるが,過度な高温(例えば300℃を超える温度)になりすぎると吸着剤の性能劣化につながる恐れがあるため,加熱工程終了直前における吸着塔内温度分布を極力均一に加熱することが,吸着剤の性能を最大限に引き出すために重要となる。
この点に関し,吸着塔に充填された吸着剤の再生方法としては,従来は以下の方法が取られている。
(1)ヒータによって再生用ガスを加熱し,高温の再生ガスによって吸着剤を加熱する方法(特許文献1)。
(2)吸着塔の内部にヒータを挿入し,当該ヒータによって吸着剤を直接加熱しながら,吸着塔内を常温の再生用ガスでパージし,吸着塔自体を加熱する方法。
特公昭64−7810公報
しかしながら加熱した再生ガスを吸着塔内に導入して加熱再生する方法では,比熱の小さな少流量の再生用ガスを加熱の熱搬送媒体として利用するため,吸着塔自体やヒータ〜吸着塔間の配管の熱容量,熱損失の影響を受けやすく,多大な加熱時間を必要とする。
一方,吸着塔の内部にヒータを挿入し,当該ヒータによって吸着剤を直接加熱しながら,吸着塔内を常温の再生用ガスでパージする方法では,吸着剤を直接加熱することができるため,高温再生ガスを用いる場合に比べて,短時間で吸着剤を加熱でき,加熱工程時間を短くできる。しかしながら,吸着塔内では常温の再生用ガスによる熱搬送のために,再生ガスが導入される入口側よりも,出口側の方が高温になり,吸着塔内の吸着剤の温度分布は不均一になってしまう。
さらに従来の技術では,特に冷却に関して格別工夫された点はなく,そのため再生後の冷却においては,多大な冷却時間が必要となっていた。
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,吸着塔内の吸着剤の加熱再生,再生後の冷却を短時間で行え,しかも加熱再生時における吸着塔内の吸着剤の温度分布の不均一さを,従来よりも改善することを目的としている。
前記目的を達成するため,本発明のガス精製用の吸着塔は,前記吸着剤を収納した内筒の外側に空隙をおいて設けられた外筒と,内筒の内部に設けられて前記吸着剤を加熱するヒータと,内筒の上端側に再生ガスを導入する再生ガス導入部と,内筒に導入された前記再生ガスを内筒の下端側から排出するための再生ガス排出口と,外筒の上端側に設けられ,前記空隙内に通ずる上部通気孔と,外筒の下端側に設けられ,前記空隙内に通ずる下部通気孔と,を有することを特徴としている。
本発明においては,ヒータを作動させて内筒内の吸着剤を加熱しつつ,上端側の再生ガス導入部から常温の再生ガスを導入することで,吸着剤の加熱再生が行われる。この場合,吸着剤を直接加熱することができるため,短時間で加熱工程を完了できる。そしてかかる加熱工程では,内筒上部より下部へと流通する再生用ガスによって熱搬送が行なわれるが,内筒と外筒との間の空隙によって形成された通気空間では,下部通気孔から流入する気流が内筒表面で熱交換されて昇温し,上部通気孔から排出されるいわゆる煙突効果による上昇気流が生じ,この上昇気流によって内筒下部から上部への熱搬送が行なわれる。すなわち,内筒内部での再生ガスによる「下方向」への熱搬送と,内筒外部での上昇気流による「上方向」への熱搬送によって,両者の影響が相殺され,内筒内に収納されている加熱中の吸着剤の温度分布を均一に保つことができる。
またかかる加熱工程が終了した後,高温になった吸着剤を冷却するには,内筒内に常温の再生ガスを導入するのであるが,かかる場合,当該常温の再生ガスによる冷却だけではなく,内筒と外筒との間の空隙によって形成された通気空間での上昇気流による冷却も同時に行なわれる。したがって従来よりも短時間で冷却工程を完了することができる。
外筒に設けられる前記上部通気孔や下部通気孔は,外筒の周面において,環状,つまり筒の周面を連続的又は断続的に巡るように複数形成されていることが好ましい。これによって,内筒の温度の均一さがより一層向上する。
さらに本発明は,上記したガス精製用の吸着塔を用いて,吸着塔を再生処理する方法であって,再生時には,前記ヒータを作動させると共に,再生ガスを再生ガス導入部から内筒内に導入して,再生ガス排出口から排出させ,再生後の冷却時には前記ヒータを停止させると共に,常温の再生ガスを再生ガス導入部から内筒内に導入して,再生ガス排出口から排出させることを特徴としている。かかる場合,
これによって,従来よりも均一でかつ短時間で加熱再生,再生後の冷却が行える。
また本発明は,上記したガス精製用の吸着塔を2以上用いて,吸着塔内の吸着剤を再生処理する方法であって,再生時には,一の吸着塔における前記ヒータを作動させると共に,再生ガスを再生ガス導入部から内筒内に導入して,再生ガス排出口から排出させ,再生後の冷却時には当該一の吸着塔における前記ヒータを停止させると共に,他の吸着塔で精製された精製ガスを,再生ガスとして当該一の吸着塔の再生ガス導入部から内筒内に導入して,再生ガス排出口から排出させることを特徴としている。
このように,再生後の冷却時に用いる再生ガスに,他の吸着塔で精製された精製ガスを使用してもよい。他の吸着塔で精製された精製ガスを一の吸着塔の再生ガスに用いる場合,精製後に冷水や冷媒コイル等によってプレ冷却した後に一の吸着塔の再生ガス導入部に導入するようにすれば,再生後の冷却時間をより短縮することができる。
本発明によれば,吸着塔内の吸着剤の加熱再生,再生後の冷却を短時間で行え,しかも加熱再生時における吸着塔内の吸着剤の温度分布の不均一さを,従来よりも改善することができる。
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,ガス精製装置1の正面を示し,図2は背面の一部破断した断面,図3は側面の断面を各々示している。このガス精製装置1は全体として略箱型の本体2の中に,2本の吸着塔11,12を有している。
本体2は,各々パネルで構成された前面板2a,左側板2b,右側板2c,天板2d,背面板2eによって外形が構成されている。前面板2aの下部には,開口部3が設けられ,当該開口部3には,メッシュ板,パンチングメタルなどによって構成される通気板3aが装着されている。前面板2aの上部側は傾斜しており,当該傾斜面の表面には計器,スイッチ等が設けられている。当該傾斜部分の下方には,多数のスリット2fが形成されている。背面板2eの上部は開口部4が形成され,当該開口部4には,メッシュ板,パンチングメタルなどによって構成される通気板4aが装着されている。本体2の下面には,自在キャスタ5が設けられている。
本体2内に収納されている吸着塔11,12は,同一構成であるから,代表して吸着塔11の構成について,図4,図5,図6に基づいて説明すると,この吸着塔11は,内筒21の外側に,空隙dをおいて配置された外筒22を有する二重管構造になっている。吸着塔11の上端には天板23,24が設けられ,一方吸着塔11の下端には底板25,26が設けられており,内筒21,外筒22とも閉塞されている。シースヒータ32が天板24とセットになっていることから,天板23の頂部には,電極カバー27が取り付けられている。
内筒21の内部には,例えばシリカゲル,ゼオライト,活性アルミナ等,ガス精製の際に使用される吸着剤31が収納されている。そして内筒21内には,この吸着剤31を直接加熱するためのヒータとして,シースヒータ32が内設されている。このシースヒータ32は,図5,図6に示したように棒状(コイル状でもよい)であり,天板24に支持され,同心円状にかつ等間隔で内筒21と平行になるように,複数本,内筒21内に配置されている。なお吸着剤を直接加熱する手段は,電気ヒータに限らず,例えば吸着剤31中にコイルを埋め込み,当該コイルに,圧縮されたCO冷媒を導入してもよい。
外筒22の材質には,例えばセラミック筒に鋼板などを重ねたラッギング材が使用されている。そしてこの外筒22の上端部側の外周には,同一周面上に丸穴で形成された上部通気孔22aが等間隔で複数,環状に形成されている。また外筒22の下端部側の外周には,丸穴で形成された下部通気孔22bが同一周面上に等間隔で複数,環状に形成されている。これら上部通気孔22a,下部通気孔22bは,前記空隙dに通じている。上部通気孔22a,下部通気孔22bの形状自体は丸穴の他に,スリットなど任意の形状を選択することができる。
さらには外筒22の上端の天板と下端の底板の一方を省略し,内筒21の上下端は閉塞されるが,外筒22は上端天板と下端天板の一方で支持され,他方の端部で内筒21と同じ曲率の仮想円が開口して開放されるように構成されていてもよい。外筒22の上下の通気孔には,接続管等は連結されず,後述するように送風手段なしに自然対流による冷却空気の内筒21の外壁への連続流通を可能にしている。
内筒21の上端側外周には,原料ガス流通口21aが形成され,この原料ガス流通口21aに接続されたガス管33が,前記上部通気孔22aから,吸着塔11の外部へと引き出されている。吸着塔11の底部には,内筒21内に通ずるガス管34の接続口が設けられている。そして原料ガスの精製時には,内筒21と連通し,かつ底板25,26に設けられた貫通孔に接続口を有するガス管34から内筒21内に原料ガスが導入され,吸着剤31によって精製された後の精製ガスは,ガス管33から排出される。つまり原料ガスは下から上に流れる。また吸着塔11の再生時には,ガス管33から内筒21内に再生ガスが導入され,吸着剤31を再生した後,ガス管34から排出されるようになっている。つまり原料ガスは上から下に流れる。このように本実施の形態では,精製時の原料ガスの導入管と再生時の再生ガスの排出管がガス管34で共用されており,また精製時の精製ガスの排出管と再生時の再生ガスの導入管がガス管33共用されている。もちろんこれに限らず,各々独立して設けてもよい。
次にガス精製装置1の系統について説明する。図7に示したように,2本の吸着塔11,12の各ガス管33,33は合流して,精製ガス排出管41となって,ガス精製装置1から外部へと通じる。なお精製ガス排出管41には,ガスフィルタ42,バルブ43が設けられている。
2本の吸着塔11,12の下部に接続されるガス管34,34は,各々途中で分岐し,分岐した一方はヘッダ管51によって連結されている。そしてヘッダ管51には,原料ガス導入管52の一端部が接続されている。原料ガス導入管52の他端部は,ガス精製装置1の外部にて原料ガス供給源(図示せず。例えばエアコンプレッサやボンベ等の高圧送風手段)に通じている。原料ガス導入管52には,バルブ53が設けられている。またヘッダ管51における原料ガス導入管52との接続部から吸着塔11側には,電磁バルブ54が設けられ,当該接続部から吸着塔12側には,電磁バルブ55が設けられている。
2本の吸着塔11,12の下部から出ているガス管34,34が分岐した他方の系統は,各々対応するフィンチューブ61,62を経由し,ヘッダ管63によって連結されている。フィンチューブ61,62は,外周に多数のフィンが設けられて放熱効果を高めるためのものであり,例えば上部通気孔22aより低い位置に設けられる。ヘッダ管63には,再生ガス排出管64の一端部が接続され,再生ガス排出管64の一端部は,ガス精製装置1外部の再生ガス処理系(図示せず)に通じている。またヘッダ管63における再生ガス排出管64との接続部から吸着塔11側には,電磁バルブ65が設けられ,当該接続部から吸着塔12側には,電磁バルブ66が設けられている。
再生ガス排出管64には,上流側から順にガスフィルタ67,流量計68が設けられている。ガスフィルタ67からは,フィルタでトラップした再生ガス中の水分を排出するためのドレン管69が引き出されている。
ガス精製装置1は以上の構成を有しており,次にその運転例について説明する。このガス精製装置1においては,2本の吸着塔11,12を装備しているので,例えば,吸着塔12がガス精製運転を実施する際には,他の吸着塔11が再生を実施するという運転がなされる。すなわち,電磁バルブ54,66が閉鎖され,電磁バルブ55,65が開放された状態で,原料ガス導入管52から常温の原料ガスがガス精製装置1内に導入されると,ヘッダ管51,ガス管34から吸着塔12の内筒21内にその下部から導入され,内筒21内の吸着剤31によって精製処理される。そして精製された後の乾燥した精製ガスは,内筒21上部に接続されているガス管33から精製ガス排出管41を流れていき,ガス精製装置1の外部,例えば電子部品や電子材料の生産装置へと供給される。このとき吸着塔12のシースヒータ32はOFFとなっている。
そしてガス管33を流れる精製ガスの一部は,吸着塔11側のガス管33を経由して,吸着塔11の内筒21内に再生ガスとして導入される。このとき吸着塔11では,再生運転を行うので,吸着塔11の内筒21内に設けられているシースヒータ32はONとなっており,図5に示したように,吸着剤31を直接加熱する。したがって吸着剤31が所定の再生温度に達するまでの時間は短いものである。そして内筒21の上端側から乾燥した再生ガスが導入されるので,吸着剤31は加熱再生されると共に,再生時に発生した水分等は,この再生ガスによって搬送され,吸着塔11下部のガス管34から排出される。つまり再生ガスの入り口側を上方,出口側を下方としたことで,吸着塔内で発生したドレンを同じ方向の気流で同伴させている。そして吸着塔11から出た高温の再生ガスは,フィンチューブ61を経由して降温され,再生ガス排出管64からガス精製装置1の外部に排出される。
ところで,上記運転中,吸着塔11において内筒21内の吸着剤31が再生ガスによって再生されている際,上部から導入される再生ガスによって,内筒21内の熱が,内筒21の上部から下部へと搬送されるので,そのままでは内筒21内の上部より下部の方が高温となってしまい,内筒21の上下で温度,つまり吸着剤31の上下方向での温度が不均一になってしまう。
しかしながら本実施の形態における吸着塔11においては,内筒21の外周に空隙dをおいて外筒22が配置され,さらにこの外筒22の上部と下部の外周には,各々上部通気孔22a,下部通気孔22bが形成されているので,図5に示したように,下部通気孔22b周囲の雰囲気が,下部通気孔22bを通じて空隙d内に入り込み,内筒21の表面に沿って空隙d内を上昇し,上部通気孔22aから周囲に放出される。すなわち空隙dが通気空間となって,いわゆる煙突効果による上昇気流によって内筒21下部から上部への熱搬送が行なわれる。その結果,前記した内筒21内部での再生ガスによる「下方向」への熱搬送と,内筒21外部での上昇気流による「上方向」への熱搬送によって,両者の影響が相殺され,内筒21内に収納されている加熱中の吸着剤31の温度分布を均一に保つことができるのである。
またガス精製装置1全体からみると,再生時の気流の流れは図3に示したようになる。すなわち前面板2aの下部の開口部3から装置周辺の空気が本体2内に入り込み,吸着塔11の下部へと導かれ,外筒22下部の下部通気孔22b内へと導入される。そして外筒22上部の上部通気孔22aから放出される昇温した空気は,フィンチューブ61から放出される高温の空気と相俟って,背面板2eの開口部4から本体2の外へと排出される。したがって,ガス精製装置1全体としてもいわゆる煙突効果により,装置周辺空気の前面板2aの下部の開口部3から本体2内下部への流入,すなわち外筒22下部への流入が促進され,外筒22の下部に形成されている下部通気孔22bには,常に新鮮な常温空気が供給される。
吸着塔内部にヒータを有する従来技術において,吸着塔の外周にロックウールを50mmの厚さで巻いて断熱養生した場合(ロックウールを吸着塔の外周に巻きつけるのは,従来よく採られる手法である)と,本実施の形態の場合とで,吸着塔,内筒21内の高さ方向の位置と,当該位置における吸着塔,内筒21内の温度との関係を実際に発明者らが検証したところ,図8のグラフに示したような結果になった。なおヒータは,同一のシースヒータ32を使用している。
この結果によれば,ロックウールを50mm巻いて断熱養生した場合には,再生ガスの上部からの熱搬送によって,吸着塔の下部に行くほど温度が高くなっており,下部近傍では300℃を超えてしまっている。これに対し,本実施の形態では,それよりも大幅に温度の均一性が改善され,かつどの位置においても300℃を超えることはない。
また本実施の形態では,既述したように,内筒21内にシースヒータ32を配置して,吸着剤31を直接加熱するようにしているので,本実施の形態によれば,内筒21内の吸着剤31の加熱再生を均一に,かつ短時間で行えるものである。
このようにして加熱再生が終了すると,シースヒータ32をOFFにして,常温の再生ガスをそのまま内筒21内に流し続けることによって,再生後の冷却処理が行われる。かかる場合も,本実施の形態によれば,下部通気孔22b周囲の雰囲気が,下部通気孔22bを通じて空隙d内に入り込み,内筒21の表面に沿って空隙d内を上昇し,上部通気孔22aから周囲に放出されるので,さらに内筒21の熱の放出が促進され,再生ガスの投入にのみよる冷却の場合よりも,吸着剤31が所定の温度にまで冷却されるまでの時間が,従来より短縮される。また吸着塔11,12を収納しているガス精製装置1全体においても,前記した加熱再生時と同様な煙突効果が得られるので,かかる点からも加熱再生後の冷却処理が促進される。
図9は,本実施の形態と,前記した吸着塔の外周にロックウールを50mmの厚さで巻いて断熱養生した場合とにおける,常温(25℃)の再生ガスを各々吸着塔内部,内筒21内部に12L/minの流量で供給した場合の,吸着塔内部,内筒21内部の平均温度の経時変化を示している。この結果からもわかるように,本実施の形態の方が,はるかに短時間で所定の温度(25℃)にまで冷却することができ,加熱再生後の冷却時間の短縮が実現されている。
そして本実施の形態にかかるガス精製装置1においては,再生時に使用する再生ガスとして,他の吸着塔12からの精製ガスを用いているので,別途専用の乾燥した再生ガスを用意する必要が無い。かかる場合,既述したように,加熱再生時間,加熱再生後の冷却時間がいずれも従来より短縮されているので,精製ガスの再生に用いる量は少ないものである。他の吸着塔12からの精製ガスを用いている場合,プレクーラ等によって冷却した後に再生ガスとして用いれば,冷却時間をさらに短縮することができる。このようなプレクーラは,ガス精製装置1内に設けてもよく,ガス精製装置1の外に設置してもよい。ガス精製装置1内に設ける場合には,精製出口と再生入口との間に介在するように設置してもよい。
なお加熱再生後の冷却工程では,再生ガスによる冷却を行なわず,空隙d内の気流のみで冷却を行なうこともでき,この場合にはさらに再生ガスの消費量を減らすことができ,運転コストを下げることが可能である。なお本発明においては,より一般的な吸着塔なる名称を用いたが,「吸着筒」,「吸着器」,「吸着装置」など,名称に限らず,実質的に吸着剤を収納してガスの精製,浄化に使用される装置は,本発明でいうところの吸着塔である。
本発明は,ガスを精製する吸着剤を筒内に収納した吸着塔や,触媒筒の加熱に有用である。
本実施の形態にかかる吸着塔を有するガス精製装置の正面図である。 本実施の形態にかかる吸着塔を有するガス精製装置の一部破断背面図である。 本実施の形態にかかる吸着塔を有するガス精製装置の側面断面図である。 本実施の形態にかかる吸着塔の側面図である。 本実施の形態にかかる吸着塔の側面断面図である。 図5のA−A線断面図である。 本実施の形態にかかる吸着塔を有するガス精製装置の系統を示す説明図である。 本実施の形態にかかる吸着塔と従来技術とにおける吸着塔高さ方向の塔内温度を示す説明図である。 本実施の形態にかかる吸着塔と従来技術とにおける冷却時間の経過に伴う筒内平均温度の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 ガス精製装置
11,12 吸着塔
21 内筒
22 外筒
22a 上部通気孔
22b 下部通気孔
31 吸着剤
32 シースヒータ
33,34 ガス管

Claims (5)

  1. ガス精製の際に使用される吸着剤を収納した吸着塔であって,
    前記吸着剤を収納した内筒の外側に空隙をおいて設けられた外筒と,
    内筒の内部に設けられて前記吸着剤を加熱するヒータと,
    内筒の上端側に再生ガスを導入する再生ガス導入部と,
    内筒に導入された前記再生ガスを内筒の下端側から排出するための再生ガス排出口と,
    外筒の上端側に設けられ,前記空隙内に通ずる上部通気孔と
    外筒の下端側に設けられ,前記空隙内に通ずる下部通気孔と,
    を有することを特徴とする,ガス精製用の吸着塔。
  2. 前記上部通気孔は,外筒の周面において,環状に複数形成されていることを特徴とする,請求項1に記載のガス精製用の吸着塔。
  3. 前記下部通気孔は,外筒の周面において,環状に複数形成されていることを特徴とする,請求項1又は2に記載のガス精製用の吸着塔。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のガス精製用の吸着塔を用いて,吸着塔内の吸着剤を再生処理する方法であって,
    再生時には,前記ヒータを作動させると共に,常温の再生ガスを再生ガス導入部から内筒内に導入して,再生ガス排出口から排出させ,
    再生後の冷却時には前記ヒータを停止させると共に,常温の再生ガスを再生ガス導入部から内筒内に導入して,再生ガス排出口から排出させることを特徴とする,吸着塔内の吸着剤の再生処理方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のガス精製用の吸着塔を2以上用いて,吸着塔内の吸着剤を再生処理する方法であって,
    再生時には,一の吸着塔における前記ヒータを作動させると共に,再生ガスを再生ガス導入部から内筒内に導入して,再生ガス排出口から排出させ,
    再生後の冷却時には当該一の吸着塔における前記ヒータを停止させると共に,他の吸着塔で精製された精製ガスを,再生ガスとして当該一の吸着塔の再生ガス導入部から内筒内に導入して,再生ガス排出口から排出させることを特徴とする,吸着塔内の吸着剤の再生処理方法。
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