JP2007184687A - 伝搬遅延時間測定方法、同期方法、及び無線lanシステム - Google Patents

伝搬遅延時間測定方法、同期方法、及び無線lanシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2007184687A
JP2007184687A JP2006000246A JP2006000246A JP2007184687A JP 2007184687 A JP2007184687 A JP 2007184687A JP 2006000246 A JP2006000246 A JP 2006000246A JP 2006000246 A JP2006000246 A JP 2006000246A JP 2007184687 A JP2007184687 A JP 2007184687A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
station
frame
unit
propagation delay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006000246A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4853625B2 (ja
Inventor
Makoto Fujinami
誠 藤波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2006000246A priority Critical patent/JP4853625B2/ja
Publication of JP2007184687A publication Critical patent/JP2007184687A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4853625B2 publication Critical patent/JP4853625B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)

Abstract

【課題】ステーション間の無線伝搬遅延時間を考慮したマイクロ秒オーダーの時刻同期を行える無線LANシステムを提供する。
【解決手段】本発明による無線LANシステムは、第1のステーション1と、第1のステーション1に無線回線を介して接続する第2のステーション2とを具備する。第1のステーション1は、フラグメントフレームDを第2のステーション2に送信し、フラグメントフレームの送信時刻とフラグメントフレームに対する第2のステーション2からのackフレームの受信時刻とを用いて、第1のステーション1と第2のステーション2との間の伝搬遅延時間dを算出する。又、第1のステーション1は、第2のステーションから受信する基準となる時刻に基づき伝搬遅延時間dを考慮した時刻同期を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、伝搬遅延時間測定方法、同期方法、及び無線LANシステムに関し、特に、TSF(Timing Synchronization Function)タイマを利用した時刻同期方法、及びそれを利用した無線LANシステムに関する。
ネットワークシステムに接続する端末装置、あるいは端末装置間を転送する各種データを機能的かつ安全に管理していくためには、装置間のシステム時刻を正確に同期させることが重要である。特に、データの到達判定の観点から、精度良くシステム時刻を同期させることは重要である。又、LAN(Local Area Network)に代表される不特定多数の端末装置が接続・離脱を繰り返すシステムでは、継続的な時刻同期が不可欠であり、接続する端末装置の環境に応じた正確な時刻同期が求められている。
又、無線LANでは、より正確な時刻同期を実行するため、システム時刻とは別のレイヤで管理されているマイクロ秒オーダのTSF(Timing Synchronization Function)タイマによる時刻(以下、TSFタイマ値と称す)を用いて時刻同期を行うことが望まれている。しかし、無線LANの規格として採用されているIEEE802.11系では、アクセスポイント(AP)から端末(STA)に送信するフレームにしかTSFタイマ値が含まれていないため正確な時刻同期を実行できない。すなわち、APがSTAにおけるTSFタイマ値を取得することができないため、NTP3を適用したシステム時刻同期のように伝搬遅延時間とクロックのずれを正解に計算できない。又、TSFタイマ値とシステム時刻との関連がないため、無線LANではTSFタイマ値を用いて伝搬遅延を考慮したシステム時刻同期を行うことができず、マイクロ秒オーダーのシステム時刻同期が困難となっている。
ここで、従来技術として、無線LANのTSFタイマのカウントするTSFタイマ値を正確に同期し、このTSFタイマ値を基にシステム時刻の同期を行う技術が、特開2000−151649号公報に記載されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の無線LANシステムは親局と子局とを具備し、親局は、所定の時間間隔でシーケンス番号を逐次更新するシーケンス番号管理手段と、シーケンス番号と時刻とを対応づけて管理する親局時刻管理手段と、シーケンス番号をブロードキャストするブロードキャスト手段と備える。又、子局は、親局から受信するシーケンス番号に対応した時刻に自身が管理する時刻を補正する。
以上のような構成により、特許文献1に記載の無線LANシステムでは以下のように時刻同期を行う。親局は、シーケンス番号管理手段によって管理されているシーケンス番号を、ブロードキャスト手段によって定期的に送信するビーコンフレームに含めて送信する。又、子局ではブロードキャスト信号受信手段によってビーコンを受信し、その中にある親局のビーコンフレーム送信時のシーケンス番号を取得し、別途親局より取得した親局のシーケンス番号と時刻との対応関係より、自局の時刻を補正する。
しかしながら、特許文献1に記載の無線LANシステムでは、無線伝搬遅延時間による同期ずれの問題を考慮していない。無線回線を介して端末間を接続する無線LANの場合、各端末とアクセスポイントとの間の伝送距離や伝送環境はそれぞれ異なる。このため、各端末では、無線区間における伝搬遅延時間を考慮して、アクセスポイントから転送される基準時刻を補正して時刻同期を行う必要がある。特に、マイクロ秒オーダーで時刻同期を行う場合、無線伝搬遅延時間は同期精度を大きく劣化させる原因となる。
一方、有線回線を介して端末間を接続する有線LANでは、NTP(Network Time Protocol)を適用した時刻同期が行われている。NTPでは、端末が標準時刻サーバに時刻を問い合わせるパケットを送信し、標準時刻サーバが端末に標準時刻を含むパケットを端末に送るサーバ・クライアントモデルが用いられている。無線LANに適用する場合は、無線LANのステーションがアクセスポイント(AP)経由でアクセスポイントの有線側につながっている標準時刻サーバに時刻を問い合わせ、それに対して標準時刻サーバが標準時刻を含むパケットをAP経由でステーションに送る。
RFC 1305 Network Time Protocol (Version 3)(NTP3)には、有線LANにおける伝搬遅延を考慮したシステム時刻の同期方法が記載されている(非特許文献1参照)。図9を参照して、有線LANにおいて伝搬遅延時間を考慮したシステム時刻の同期方法が説明される。NTP3を適用した時刻同期の方法では、図9に示すように、端末(STA10)が基準となるクロックをクロックサーバ(例えばアクセスポイント(AP)20)に要求し、その要求に応答してAP20が自身の時刻をSTA10に送信することで、STA10は遅延時間を測定し、受信したクロックを補正して時刻同期を行う。ここで図9を参照して、絶対時刻による時間軸をt軸、AP20におけるシステム時刻による時間軸をTa(t)軸、STA10におけるシステム時刻による時間軸をTb(t)軸とする。又、絶対時刻tに対応するAP20のシステム時刻をTa(t)、STA10のシステム時刻をTb(t)とする。
STA10は、AP20に対しクロックの要求信号を発行し、その要求時刻Tb(t1)を記録する。AP20は、STA10からのクロック要求信号に応答して、クロック要求を受信した時刻Ta(t2)と、パケットを送信する時刻Ta(t3)とをパケットに含めてSTA10に転送する。STA10は、AP10からクロックを含むパケットを受信すると、その受信時刻Tb(t4)を記録する。STA10は、時刻Tb(t1)、Ta(t2)、Ta(t3)、Tb(t4)を用いてSTA10のシステムクロックとAP20のシステムクロックとの間の時刻のずれと、ネットワークによる伝搬遅延を算出し、算出されたクロックのずれから自身のシステム時刻を補正する。このように有線LANでは伝搬遅延時間を考慮したシステム時刻同期を行うことができる。
しかしながら、有線LANで用いられるNTP3を用いたシステム時刻同期を、無線LANにそのまま適用することは困難である。現在、無線LANは、CSMA/CA方式を採用しているためバックオフと呼ばれるフレーム送信前にランダムな時間で送信タイミング制御を行っている。このためNTP3の時刻同期計算アルゴリズムに用いられるシステム時刻と実際の無線メディア上へ送信する送信時刻にずれが生じる。このため、無線LANにNTPを適用してシステム時刻同期を行うとその同期精度は低下してしまう。
以下、時刻同期に関する従来技術が、特開2001−202156号公報(特許文献2参照)、特開2001−308837号公報(特許文献3参照)、特開2002−094493号公報(特許文献4参照)、特開2005−099886号公報(特許文献5参照)、特開2005−106696号公報(特許文献6参照)、特開2005−159451号公報(特許文献7参照)、特開平10−164774号公報(特許文献8参照)、特開平11−109062号公報(特許文献9参照)に記載されている。
特開2000−151649号公報 特開2001−202156号公報 特開2001−308837号公報 特開2002−094493号公報 特開2005−099886号公報 特開2005−106696号公報 特開2005−159451号公報 特開平10−164774号公報 特開平11−109062号公報 David L. Mills、Network Time Protocol (Version 3) Specification, Implementation and Analysis、[online][平成17年10月25日]、インターネット<URL:http://www.ietf.org/rfc/rfc1305.txt>
本発明の目的は、ステーション間における無線伝搬遅延時間をマイクロ秒オーダーで測定できる伝搬遅延時間測定方法及び無線LANシステムを提供することである。
本発明の他の目的は、ステーション間の無線伝搬遅延時間を考慮してマイクロ秒オーダーのTSF(Timing Synchronization Function)タイマ同期を実行できる同期方法及び無線LANシステムを提供することである。
本発明の更に他の目的は、ステーション間の無線伝搬遅延時間を考慮してマイクロ秒オーダーのシステム時刻同期を実行できる同期方法及び無線LANシステムを提供することである。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。この番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明による無線LAN(Local Area Network)システムは、第1のステーション(1)と、第1のステーション(1)に無線回線を介して接続する第2のステーション(2)とを具備する。第1のステーション(1)は、フラグメントフレーム(D)を第2のステーション(2)に送信する送受信部(11)と、フラグメントフレームの送信時刻と、フラグメントフレームに対する第2のステーション(2)からのackフレームの受信時刻とを用いて、第1のステーション(1)と第2のステーション(2)との間の伝搬遅延時間(d)を算出する伝搬遅延時間計測部(12)とを備える。このように、本発明による無線LANシステムは、フラグメントフレームの送信時刻とそれに対するackフレームの受信時刻を用いて無線伝搬遅延時間(d)を測定する。このため、伝搬遅延時間計測部(12)は、第1のステーション(1)における送受信時刻と、第2のステーション(2)がフラグメントフレームを受信してからackフレームを送信するまでの一定時間であるSIFS(Short Interframe Space)時間のみで無線伝搬遅延時間(d)を算出することができる。すなわち、本発明によれば、従来の無線LAN規格で規定されているランダムな待機時間であるバックオフ時間を排除して無線伝搬遅延時間(d)を測定することができる。更に、第1のステーション(1)における送受信時刻のみでステーション間の無線伝搬遅延時間(d)を計測するため、本発明に係る第2のステーション(2)は従来の無線LANのステーションに新たな構成を付加する必要は無い。
本発明に係る第1のステーション(1)は、所定のフラグメンテーションスレショルド長より長いフレーム長のフレームを作成するフレーム生成部(111、111’)と、フレームを複数のフラグメントフレーム(D1〜DN)に分割するフレームフラグメント部(112)とを更に備えることが好ましい。この際、フレーム送受信部(113)は、複数のフラグメントフレーム(D1〜DN)を第2のステーション(2)に送信する。又、伝搬遅延時間計測部(12)は、複数のフラグメントフレームの送信時刻と、複数のフラグメントフレームに対するackフレームの受信時刻を用いて伝搬遅延時間(d)を算出する。このように、複数回のフラグメントフレーム(D1〜DN)の送信によって、多くの送受信時刻を計測することで、より理想的な無線伝搬遅延時間(d)を算出することができる。
本発明に係る第1のステーション(1)は、時刻をカウントする第1のTSF(Timing Synchronization Function)タイマ部(13)と、伝搬遅延時間(d)に基づいてTSFタイマ部にける時刻を設定するTSF(Timing Synchronization Function)タイマ同期部(14)とを備える。又、第2のステーション(2)は、時刻をカウントする第2のTSFタイマ部(22)を備える。第2のステーション(2)は第2のTSFタイマ部(22)がカウントする時刻を第1のステーション(1)に送信する。ここで、送信される時刻は送信時の送信時刻である。TSFタイマ同期部(14)は、伝搬遅延時間(d)を用いてこの送信時刻を補正した時刻を、現在時刻として第1のTFSタイマ部(13)に設定する。このような構成により、伝搬遅延時間(d)を考慮して第1のTFSタイマ部(13)の時刻同期が可能となる。このため、搭載する第1のTSFタイマ部(13)がマイクロ秒オーダーである場合、伝搬遅延時間を考慮してマイクロ秒オーダーの時刻同期を行うことができる。
第2のステーションは基準時刻(TT)と基準システム時刻(SC)を、時刻同期済みの第1のステーション(1)に送信する。第1のステーション(1)は、システム時刻をカウントするシステムクロック部(15)と、第2のステーション(2)から送信される基準時刻(TT)と、設定後の第1のTFSタイマ(13)にカウントされる現在時刻との差分を用いて基準システム時刻(SC)を補正し、現在時刻に対応するシステム時刻としてシステムクロック部(15)に設定するシステムクロック同期部(163)とを備える。このように、第1のステーションは、補正(同期)後の自身がカウントする時刻と、第2のステーション(2)から送信される基準時刻に基づき自身のシステム時刻を補正することで無線LANシステムにおける端末間のシステム時刻同期を行うことができる。
第1のステーション(1)のフレーム送受信部(13)は、設定後の第1のTSFタイマ部(13)にカウントされる現在時刻と、現在時刻に対応するシステム時刻とを、それぞれ基準時刻(TT)及び基準システム時刻(SC)として第2のステーション(2)に送信する。第2のステーション(2)は、基準現在時刻(TT)と基準システム時刻(SC)とを、無線LANに接続する他の第1のステーション(1、1)に放送する。他の第1のステーション(1、1)のシステムクロック同期部(163)は、設定後の第1のTSFタイマ部(13)にカウントされる現在時刻と基準現在時刻(TT)との差分を用いて基準システム時刻(SC)を補正し、現在時刻に対応するシステム時刻としてシステムクロック部(15)に設定する。このように、第1のステーション(1)をシステム時刻同期の基準ステーションとして、第2のステーション(2)に接続される全ステーションのシステム時刻同期を実行することができる。
第2のステーション(2)は、システム時刻をカウントする第2のシステムクロック部(23)を更に具備する。第2のステーション(2)は、第2のTSFクロック部(22)がカウントする現在時刻と、この現在時刻に対応するシステム時刻とを、基準時刻(TT)及び基準システム時刻(SC)として第1のステーション(1)に放送する。第1のステーション(1)のシステムクロック同期部(163)は、設定後の第1のTSFタイマ(部(13)にカウントされる現在時刻と基準現在時刻(TT)との差分を用いて基準システム時刻(SC)を補正し、現在時刻に対応するシステム時刻としてシステムクロック部(15)に設定する。このように、第2のステーション(2)をシステム時刻同期の基準ステーションとして、第2のステーション(2)に接続される全ステーションのシステム時刻同期を実行することができる。
本発明による伝搬遅延時間測定方法及び無線LANシステムによれば、無線LANシステムのステーション間における無線伝搬遅延時間をマイクロ秒オーダーで測定できる。
又、本発明による同期方法及び無線LANシステムによれば、ステーション間における無線伝搬遅延時間を考慮してマイクロ秒オーダーのTSF(Timing Synchronization Function)タイマ同期を実行できる。
更に、ステーション間の無線伝搬遅延時間を考慮してマイクロ秒オーダーのシステム時刻同期を実行できる。
以下、添付図面を参照して、本発明による無線LANシステムの実施の形態が説明される。図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等価な構成要素を示している。又、同一符号の構成が複数の場合、その符号に下付の符号を付しその構成を総称する場合は、下付符号のない符号で示される。
(第1の実施の形態)
以下、図1から図5を参照して、本発明による無線LANシステムの第1の実施の形態が説明される。
(無線LANシステムの構成)
図1を参照して本発明による無線LANの第1の実施の形態における構成が説明される。図1は、本発明による無線LANシステムの第1の実施の形態における構成を示すブロック図である。本発明による無線LANシステムは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance:搬送波検出多元接続衝突回避)のMAC(Media Access Control:媒体アクセス制御)方式を使用したIEEE802.11系の無線LANシステムであり、無線回線で相互に接続された複数のステーションを具備している。第1の実施の形態における無線LANシステムは、ステーション間の無線伝搬遅延時間を考慮して各ステーションのTSFタイマ値を補正し、そのTSFタイマ値を用いてシステム時刻の同期を行う。本実施の形態では、アクセスポイントとなるステーションをアクセスポイント2(以下、AP2と称す)、AP2を介して相互に接続する複数のステーションを端末装置1〜1(以下、STA1〜1と称す)として説明される。
AP2は、送受信部21、TSFタイマ22、TSFタイマ同期部23、システムクロック部24を備え、STA1からの信号を制御してSTA1が無線LANに接続するためのアクセスポイントである。AP2は、従来技術と同様な機能を備え、AP2とSTA1との間、STA1間におけるデータや信号の伝送制御を行う。又、図示しない他のAP2と無線LAN又は有線LANで接続し、他のAP2に接続するSTA1との間のデータや信号の伝送制御を行っても構わない。
詳細には、送受信部21は、STA1との間において無線回線を介して伝送するフレームを制御するインタフェースである。送受信部21は、STA1から送信される信号に応答してackフレームA1〜ANを送信元のSTA1に返す。又、自身が送信するフレームの生成や、STA1から受信するフレーム内の情報の抽出等を実行する。更に、所定の時間にビーコンフレームに後述するTSFタイマ値を含ませて、接続するSTA1〜1に放送する。
TSFタイマ22は、マイクロ秒毎にTSFタイマ値をカウントアップするタイマであり64ビットタイマが好ましい。例えば、ある時刻におけるTSFタイマ値が、“FF FF FF FF FF FF 00 00”である場合、1マイクロ秒後には“FF FF FF FF FF FF 00 01”とカウントアップされる。
システムクロック部23は、初期起動時のハードウェアの水晶振動子等を基準としたOSの機能として単位時間毎にカウントアップして現在時刻(以下、システム時刻と称す)を保持する。
一方、STA1は、送受信部11、伝搬遅延時間計測部12、TSFタイマ部13、TSFタイマ同期部14、システムクロック部15、システム時刻同期部16、空中線17を備え、無線回線を介してAP2に接続する携帯型コンピュータ装置や携帯電話等の無線LAN端末装置である。
送受信部11は空中線17に接続され、無線回線を介してAP2、又は他のSTA1との間において伝送されるフレームを制御するインタフェースである。伝搬遅延時間計測部12は、AP2との間におけるフラグメントフレームの送受信時刻からAP2との間の無線伝搬遅延時間を算出する。TSFタイマ13は、AP2におけるTSFタイマ22と同様にマイクロ秒毎にTSFタイマ値をカウントアップする64ビットタイマである。TSFタイマ同期部14は、伝搬遅延時間計測部12で算出された無線伝搬遅延時間dと、AP2から受信するTSFタイマ値とに基づきTSFタイマ13のカウントするTSFタイマ値を補正し、AP2におけるTSFタイマ値に同期させる。システムクロック部15は、初期起動時のハードウェアの水晶振動子等を基準としたOSの機能として単位時間毎にカウントアップしてシステム時刻を保持する。システム時刻同期部16は、TSFタイマ同期部14で補正されたTSFタイマ値に基づいてシステムタイマ15のカウントするシステム時刻を補正してシステム時刻同期を実行する。システム時刻の補正は、予め設定されたTSFタイマ値とシステム時刻との対応に基づいて実施される。
図2は、本発明に係るSTA1の第1の実施の形態における詳細な構成を示すブロック図である。図2を参照して、本発明に係る送受信部11及び伝搬遅延時間計測部12の構成の詳細が説明される。
送受信部11は、フレーム生成部111、フレームフラグメント部112、フレーム送受信部113、フレームフィルタ部114、フレームTSFタイマ値抽出部115を備える。フレーム生成部111は、無線伝搬遅延時間を測定するためのデータフレームを生成する。この際、フレーム生成部111は、STA1に予め設定してある送信許容フレーム長であるフラグメンテーションスレショルド(FragmentationThreshold)長より長いフレームを生成する。
フレームフラグメント部112は、無線LAN標準の機能であり、送受信部113から送信するフレームがフラグメンテーション長より長い場合、フラグメンテーションスレショルド長より短いフレーム長のフラグメントフレームD1〜DN(Nは2以上の整数)に分割する。
フレーム送受信部113は、送信するフレームを無線信号に変調して空中線17を介して無線回線に伝送し、あるいは空中線を介して受信される無線信号を復調してフレームを抽出する。例えば、フレーム送受信部113は、フレームフラグメント部112から送られるフラグメントフレームD1〜DNを順に、無線信号に変換してAP2に送信する。又、空中線17を介してAP2から受信するackフレームA1〜ANを復調して伝搬遅延時間計測部に転送する。
フレームフィルタ部114は、フレーム送受信部113で受信したフレームのうち、自分宛のフレーム、マルチキャストフレーム、又はブロードキャストフレームのみを受信対象としてより分け、その先の処理回路にデータを渡す。それ以外のフレームを破棄する。
フレーム内TSFタイマ値抽出部115は、AP2から送られたビーコンフレーム内に含まれるAP2におけるTSFタイマ値Ta(t)を抽出して、TSFタイマ同期部14に値を渡す。
伝搬遅延時間計測部12は、無線伝搬遅延時間dを算出する送受信時刻計測部121、往復通信時間計測部122、伝搬遅延時間計算部123と、これらが出力する各種データを記録するための記憶装置(例えばRAM)である送受信時刻記録部124、往復通信時間記録部125、伝搬遅延時間記録部126とを備える。無線伝搬遅延時間を算出するためのプログラムはROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置に格納される。
送受信時刻計測部121は、フレーム送受信部113がフレームを送信あるいは受信する時に、TFSタイマ13がカウントするTSFタイマ値を計測し、送受信時刻記録部124に格納する。又、送受信時刻計測部121は、往復通信時間計測部121からの要求に応じて送受信時刻記録部124に格納した送信時刻及び受信時刻を転送する。尚、フレームの送信又は受信する時とは、フレームの先頭が無線信号として送信又は受信した時刻であることが好ましい。
往復通信時間計測部122は、送受信時刻記録部124に格納されたフレームの送信時刻(送信TSFタイマ値)及び受信時刻(受信TSFタイマ値)を用いて往復通信時間を計測する。往復通信時間計測部122は、計測した往復通信時間を、往復通信時間記録部125に格納する。又、往復通信時間計測部122は、伝搬遅延時間計算部123からの要求に応じて往復通信時間記録部125に格納している往復通信時間を転送する。
ここで、往復通信時間をr、STA1からAP2に対して送信したデータフレームの送信時刻(送信TSFタイマ値)をT(sta)、AP2から送信されたackフレームのSTA1における受信時刻(受信TSFタイマ値)をT(ap)とすると、往復通信時間rは以下の式から算出される。
r=T(ap)-T(sta)
伝搬遅延時間計算部123は、往復通信時間記録部125に格納された往復通信時間に基づき、次式から無線伝搬遅延時間を算出する。
d=(T(ap)-T(sta))-IFS)/2
ただし、IFS(Interframe Space)は、IEEE802.11規格で定義されるフレーム送信間隔であり、固定値である。
往復通信時間計測部122が計測する往復通信時間は複数であることが好ましく、伝搬遅延時間計算部123は、この複数の往復通信時間から最適な無線伝搬遅延時間d(例えば最小値や平均値等)を算出することが好ましい。
伝搬遅延時間計算部123は、算出した無線伝搬遅延時間dを伝搬遅延時間記録部126に格納する。又、TSFタイマ同期部14の要求に応答して伝搬遅延時間記録部126に格納された最新の無線伝搬遅延時間dを抽出しTSFタイマ同期部14に転送する。
(無線LANシステムにおける時刻同期動作)
図2から図5Bを参照して、本発明による無線LANシステムの第1の実施の形態における時刻同期の動作が説明される。ここでは、図5に示されるように3台のSTA1、1、1と、AP2によるベーシックサービスセット(BSS)による構成を一例に時刻同期の動作が説明される。
図3は、本発明による無線LANシステムの第1の実施の形態のおけるシステム時刻同期動作の流れを示すフロー図である。図4は、本発明による無線LANシステムの実施の形態におけるTSFタイム値の同期動作のシーケンス図である。図4を参照して、STA1のOSにおけるシステム時刻による時間軸をt軸、AP2のTSFタイマ22でカウントされる時間軸をTa(t)軸、STA1のTSFタイマ13でカウントされる時間軸をTb(t)軸、とする。又、システム時刻tに対応するAP2のTSFタイマ値をTa(t)、STA1のTSFタイマ値をTb(t)とする。
図5Aは、本発明による無線LANシステムの無線伝搬時間の測定動作の概念図である。図5Bは、本発明に係るTSFタイマ同期動作の概念図である。
図3及び図4を参照して、AP2に接続されたSTA1、1、1のそれぞれは、AP2との間における無線伝搬遅延時間を測定し、その伝搬遅延時間を用いてそれぞれのTSFタイマ13の同期を行う。又、STA1、1、1のそれぞれは、同期されたTSFタイマ13がカウントするTSFタイマ値を用いてシステム時刻同期を行う。
先ず、各STA1においてTSFタイマ値の同期を行う前に、STA1とAP2との間の無線伝搬遅延時間dを測定する。STA1のフレーム生成部111は、無線伝搬時間測定用のデータフレームを生成する。ここで、STA1のフレーム生成部111は、アクセスポイントを宛先として、フラグメンテーションスレッショルド長よりも長い、且つフレームボディは任意の、データフレームを生成し、フレームフラグメント部112に送る(ステップS1)。フレームフラグメント部112は、フレーム生成部111から送られたデータフレームを設定されたフラグメンテーションスレショルド長より短い長さのフラグメントフレームD1〜DNに分割(フラグメント)してフレーム送受信部113に送る。フレーム生成部111で生成されるデータフレームの長さは、フラグメンテーションスレショルド長より長ければ、STA1毎に異なった長さであっても構わない。又、フラグメント部112が伝搬時間測定用のデータフレームを分割する分割数NもSTA1毎に異なっていても構わない。又、分割数Nが多ければ多いほど無線伝搬時間の精度が向上するため、STA1の電波環境に応じて伝搬時間測定用のデータフレーム長や分割数Nを変えても構わない。
フレーム送受信部113は、予め規定されているDIFS(Distributed Coordination Function Interframe Space:分散制御用フレーム間隔)時間だけ待機し、更にバックオフと呼ばれる送信毎にランダムな時間待った後、フラグメントされたフレームの初めのフレーム(データフレームD1)を送信する。(ステップA2)。
フラグメントフレームD1を受け取ったAP2は、SIFS(Short Interframe Space)時間の後に応答(ack)フレームA1をSTA1へ送信する。STA1はAP2がSTA1へ送信したackフレームA1を受信する。(ステップS3)。ackフレームA1を受信したSTA1の送受信部113は、SIFD時間待機した後(ステップS4)、次のフラグメントフレームD2をAP2に送信する(ステップS5)。このとき、フレーム送受信計測部121はTSFタイマ13からTSFタイマ値Tb(t5)を送信TSFタイマ値として取得し、フレーム送受信時刻記録部124に記録する(ステップA6)。
フラグメントフレームD2を受け取ったAP2は、SIFS時間の後にackフレームA2をSTA1へ送信する。STA1はAP2がSTA1へ送信したackフレームA2を受信する。(ステップS7)。このとき、フレーム送受信計測部121はTSFタイマ13からTSFタイマ値Tb(t8)を受信TSFタイマ値として取得し、フレーム送受信時刻記録部124に記録する(ステップA8)。
未送信のフラグメントフレームがある場合(ステップS9NO)、送受信部113は、ステップS4からステップS8の動作を繰り返し、残りのフラグメントフレームをAP2に送信し、送信したフラグメントフレームDに対応する送信TSFタイマ値と受信TSFタイマ値をフレーム送受信時刻記録部125に記録する。
伝搬遅延時間測定用のデータフレームを送信完了すると、すなわち、最後のフラグメントフレームDNを送信し、その送信TSFタイマ値Tb(t4N−3)と受信TSFタイマ値(t4N)とを記録すると、無線伝搬遅延時間の算出処理に移行する(ステップS9Yes)。
最後のフラグメントフレームDNに対するackフレームANを受信すると、往復通信時間計測部122は、フレーム送受信時刻記録部124に記録してあるフラグメントフレームの送信TSFタイマ値Tb(t5)〜Tb(t4N−3)と、それぞれに対応するackフレームの受信TSFタイマ値Tb(t8)〜Tb(t4N)から、STA1とAP2との間の往復通信時間を算出する。このように、最初のフラグメントフレームD1以外の全フラグメントフレームD2〜DNのそれぞれについて、次式のように往復通信時間rを計算し、往復通信時間記録部125に格納する(ただし、Nは2以上の整数)。
r=Tb(t4N-3)-T(t4N)
更に伝搬時間計算部123は、往復通信時間計測部122で算出された全ての往復通信時間を用いて無線伝搬遅延時間を計算する(ステップS10)。本実施の形態において計算される往復通信時間とは、(STA1からAP2へのフレーム送信時の無線伝搬遅延時間)+(SIFS時間)+(AP2からSTA1へのフレーム送信時の無線伝搬遅延時間)の合計時間である。ここで、STA1からAP2への無線伝搬遅延時間とAP2からSTA1への無線伝搬遅延の時間が同じである仮定すると、無線伝搬遅延時間dは次式によって計算される(ただし、Nは2以上の整数)。
d=(r- SIFS)/2
例えば、STA1におけるフラグメントフレームD2の送信TSFタイマ値が“FF FF FF FF FF FF 00 10”、それに対するackフレームA2の受信TSFタイマ値が“FF FF FF FF FF FF 00 24”、SIFT時間が10μ秒である場合、
d=(FF FF FF FF FF FF 00 24-FF FF FF FF FF FF 00 10-00 00 00 00 00 00 00 10)/2=2
と計算され、フラグメントフレームD2の送信によって算出される無線伝搬遅延時間dは2マイクロ秒となる。
伝搬遅延時間計算部123は、最初のフラグメントフレームD1以外の全フラグメントフレームD2〜DNのそれぞれについて無線伝搬遅延時間を計算し、伝搬遅延時間記録部126に格納する。伝搬遅延時間計算部123は、更に伝搬遅延時間記録部126に格納した全ての無線伝搬遅延時間d〜dを最適化して無線伝搬遅延時間dとして伝搬遅延時間記録部126に格納する。この際、伝搬遅延時間記録部126に既に最適化された無線伝搬遅延時間dが格納されている場合、上書き更新して格納することが好ましい。ここで、最適化された無線伝搬遅延時間dとは、例えば全ての無線伝搬遅延時間の最小値、平均値、偏差による補正値等である。
以上のように、各STA1が同様のことを行うことにより、STA毎のSTA1−AP2間での無線伝搬遅延時間dが求めることができる。本実施の形態では、無線伝搬遅延時間dを算出するための送受信時刻としてTSFタイマ値を用いたが、システムクロック部15がカウントアップするシステム時刻でも構わない。
AP2は、予め設定された時刻になると、TSFタイマ22がカウントするTSFタイマ値Ta(tx3)を含めたビーコンフレームSBをSTA1〜1に放送する。ここで、AP2は、所定の時刻Ta(tx1)からDIFS時間だけ待機し、ランダムなバックオフ時間後、ビーコンフレームSBを放送する。ビーコンフレームSBに含まれるTSFタイマ値Ta(tx3)は、AP2がビーコンフレームを放送した時刻におけるTSFタイマ値である。ビーコンフレームSBを受け取ったSTA1のフレーム送受信部113は、フレームフィルタ部114を介してフレーム内TSFタイマ抽出部115にビーコンフレームを転送する。フレーム内TSFタイマ抽出部115はビーコンフレームからTSFタイマ値Ta(tx3)を抽出し、TSFタイマ同期部14に転送する。
TSFタイマ同期部14は、TSFタイマ値Ta(tx3)を受け取ると、それをトリガとして伝搬遅延時間記録部126から最新の無線伝搬遅延時間dを取得する。TSFタイマ同期部14は、APから受信したTSFタイマ値Ta(tx3)と無線伝搬遅延時間dに基づいてTSFタイマ13がカウントしているTSFタイマ値(Tb(tx4))を補正してAP2との時刻同期を行う(ステップS11)。
例えば、図5BのようにAP2から送信されたビーコン内のTSFタイマ値Ta(tx3)が“FF FF FF FF FF FF 00 50”の場合、STA1では予めSTA1で計測されていた無線伝搬遅延時間d=2μ秒を足した値を自身のTSFタイマ13のTSFタイマ値として、“FF FF FF FF FF FF 00 52”と補正する。STA1、STA1・・・も同様に、AP2から受信したTSFタイマ値“FF FF FF FF FF FF 00 50”に各STA1における無線伝搬遅延時間dを加えて、自身のTSFタイマ値とする。例えば、図5A及び図5Bを参照して、STA1における無線伝搬遅延時間dは1μ秒と計算されているので、自身のTSFタイマ値を“FF FF FF FF FF FF 00 51”と補正する。又、STA1における無線伝搬遅延時間dは3μ秒と計算されているので、自身のTSFタイマ値を“FF FF FF FF FF FF 00 53”と補正する。以上のように、全てのSTA1〜1が無線伝搬遅延時間を考慮して、自身のTSFタイマ13の時刻同期を行うことができる。
本発明に係るTSFタイマ13及びTSFタイマ22はマイクロ秒オーダーのタイマであるため、STA1とAP2間における無線伝搬遅延時間をマイクロ秒オーダーで測定することができる。又、同様にAP2のTSFタイマ22とSTA1のTSFタイマ13とをマイクロ秒オーダーで正確に同期させることができる。
更に、STA1のシステム時刻同期部16は、ステップS11において時刻同期されたTSFタイマ値を参照し、予め設定してあるTSFタイマ値とシステム時刻との対応関係に基づいてシステムクロック部15のカウントするシステム時刻を補正する(ステップS12)。この場合、TSFタイマ値とシステム時刻との対応関係はAP1や他のSTA1も保持、あるいは参照できるように構成されていることが好ましい。
以上のように本発明による無線LANシステムは、STA1とAP2との間における無線伝搬遅延時間を考慮してマイクロ秒オーダーのシステム時刻同期を行うことがきる。
本発明による無線LANシステムでは、STA1とAP2との間において伝搬遅延時間を考慮して時刻補正ができるため、STA1の電波環境に応じてステーション間の時刻同期が実現できる。又、最新の無線伝搬遅延時間によって同期をとるため、現在の電波環境に近い条件に応じた正確な時刻同期が行える。
又、マイクロ秒オーダーのTSFタイマによって遅延時間を測定し、同期を取るため、従来よりも精度の高い時刻同期が可能となる。更に、複数の往復時間を取得するため更に精度の高い無線伝搬遅延時間を求めることができる。
又、フラグメントフレームを利用してSTA1における送受信時刻を取得するため、バックオフ時間を排除して往復通信時間を測定することができる。又、フラグメントフレームやackフレームの送受信の間は、STA1、AP2共に、送信待機時間として、規格で規定されている最短の固定時間(SIFS)を用いる為、他のSTAに割り込まれて無線メディアを占有されてしまうことが無い。このため不確定な時間がなくなり、固定時間(SIFS)を考慮するだけで無線伝搬遅延時間dを測定することができる。
更に、TSFタイマ値の送信はAP2のみである。このため、本無線LANシステムは従来の無線LAN規格をそのまま適用することができる。
(第2の実施の形態)
以下、図4から図8を参照して、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態が説明される。
(無線LANシステムの構成)
図6を参照して本発明による無線LANの第2の実施の形態における構成が説明される。図6は、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態における構成を示すブロック図である。第2の実施の形態における無線LANシステムは、第1の実施の形態におけるSTA1に替えて、受信する基準TSFタイマ値TTに応じて自身のシステム時刻を補正してシステム時刻同期を行うSTA1’を具備する。第2の実施の形態におけるSTA1’は、第1の実施の形態におけるSTA1の送受信部11及びシステム時刻同期部16に替えて送受信部11’及びシステム時刻同期部16’を備える。第2の実施の形態における無線LANシステムでは、ステーション間の無線伝搬遅延時間を考慮して各ステーションのTSFタイマ値を補正し、基準となるステーションから送信される基準TSFタイマ値TTと基準システム時刻SCとを用いてシステム時刻の同期を行う。ここでは、STA1’〜1’のうち、STA1’を基準STAとして実施の形態が説明される。又、同一符号の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、その構成及び動作の説明は省略される。
図7は、本発明に係るSTA1’の第2の実施の形態における詳細な構成を示すブロック図である。図7を参照して、本発明に係る送受信部11’及びシステム時刻同期部16’の構成の詳細が説明される。
送受信部11は、フレーム生成部111’、フレームフラグメント部112、フレーム送受信部113、フレームフィルタ部114、フレームTSFタイマ値抽出部115、ペア生成部16を備える。ペア生成部16は、当該STA1’が基準STA1’である場合に機能し、TSFタイマ値とシステム時刻のペアを生成する。ペア生成部16は、無線伝搬遅延時間を考慮して補正された後のTSFタイマ13がカウントしたTSFタイマ値と、その時刻にシステムクロック部15がカウントしたシステム時刻とのペアを作成することが好ましい。フレーム生成部111’は、無線伝搬遅延時間を測定するためのデータフレームを生成する。この際、フレーム生成部111は、STA1に予め設定してある送信許容フレーム長であるフラグメンテーションスレショルド(FragmentationThreshold)長より長いフレームを生成する。又、当該STAが基準端末である場合、ペア生成部116が生成したペアをデータフレームに含ませてフレーム送受信部に転送する。
システム時刻同期部16’は、ペアフレーム抽出部161、ペア抽出部162、システムクロック同期部163、ペア記録部164を備える。ペアフレーム抽出部161及びペア抽出部162は、AP2から送信されるデータフレームから基準TSFタイマ値TTと基準システム時刻SCのペア(以下、単にペアと称す)を抽出する。システムクロック同期部163は、当該STA1のTSFタイマ13がカウントするTSFタイマ値と基準TSFタイマ値TTとを用いて基準システム時刻SCを補正し、そのシステム時刻をシステムクロック部15に設定する。又、システム時刻同期部16’はRAM等の記憶装置であるペア記録部164を備える。ペア記録部164はペア抽出部で抽出されたペアを格納する。又、システムクロック同期部163からの要求に応じてペア記録部16に格納された最新のペアを抽出し、システムクロック同期部163に転送する。
(無線LANシステムにおける時刻同期動作)
図4から図8を参照して、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態における時刻同期の動作が説明される。ここでは、図5に示されるように3台のSTA1’、1’、1’と、AP2によるベーシックサービスセット(BSS)による構成を一例に時刻同期の動作が説明される。
図8は、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態のおけるシステム時刻同期の流れを示すフロー図である。図5Cは、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態におけるシステム時刻同期動作の概念図である。
図4及び図8を参照して、第2の実施の形態における無線LANシステムでは、第1の実施の形態と同様の動作によって無線伝搬遅延時間を考慮したTSFタイマ13の同期を行う。第2の実施の形態では、AP2に接続されたSTA1’〜1’のうちのひとつ、ここではSTA1’を基準STAとし、STA1’からAP2を介して送信される基準TSFタイマ値TT及び基準システム時刻SCを用いて他のSTA1’及びSTA1’はシステム時刻同期を実行する。図8を参照して、第2の実施の形態における無線伝搬遅延時間dの測定動作(ステップS1からステップS11)は第1の実施の形態と同じであるので詳細な説明は省略される。
ステップS1からステップS11までの動作により、全てのSTA1’〜1’でTSFタイマ13の同期が終了すると、各STA1’は自身がシステムクロック同期基準STAに設定されているかどうかを判断する(ステップS13)。システムクロック同期基準STAに設定されている場合(ここでは、当該STA1’がSTA1’である場合)には、ペア生成部116は、所定の時刻におけるTSFタイマ値とシステム時刻とを、自身のTSFタイマ13及びシステムクロック部15から取得する。又、取得したTSFタイマ値及びシステム時刻を、基準TSFタイマ値TT及び基準システム時刻SCのペアとしてフレーム生成部111’に転送する(ステップS14)。フレーム生成部111’は転送されたペアをデータフレームのフレームボディに格納し、ブロードキャスト要求を付してフレーム送受信部113に送る。フレーム送受信部113は、ペアを含むデータフレームをAP2に送信する。AP2はSTA1’から送信されたデータフレームのブロードキャスト要求に応じ、そのデータフレームをAP2に帰属するSTA1’及びSTA1’に放送する(ステップS16)。
一方、システムクロック同期基準STAに設定されていないSTA1’(ここでは、STA1’、1’)においては、TSFタイマの同期後、システム時刻同期に用いるペアが送信されるまで待機する。そして、基準STA1からAP2を介して放送されたデータフレームを受信すると、フレーム送受信部113は、フレームフィルタ部114を介してペアフレーム抽出部161にそのデータフレームを転送する(ステップS16)。ペアフレーム抽出部161は、転送されたデータフレームからペアフレームを抽出し、ペア抽出部162に転送する。ペア抽出部162は転送されたペアフレームから基準TSFタイマ値TTと基準システム時刻SCとを抽出し、ペア記録部164に記録する(ステップS17)。
システムクロック同期部163は、所定の時刻にシステム時刻同期を実行する(ステップS18)。詳細には、所定の時刻になるとペア抽出部162は、ペア記録部164に格納している最新の基準TSFタイマ値TT及びシステム時刻をシステムクロック同期部163に転送する。又、現在時(例えば所定の時刻)において自身のカウントするTSFタイマ値を取得する。システムクロック同期部163は転送された基準TSFタイマ値TTと現在時の自身のTSFタイマ値との差分を求め、その差分によって基準システム時刻SCを補正する。システムクロック同期部163は、補正後の基準システム時刻SCを現在時刻としてシステムクロック部15に設定する。
例えば、図5Cを参照して、システムクロック基準STA1’から所定の時刻における基準タイマ値“FF FF FF FF FF FF 05 00”と、基準システム時刻SC“18 :53 :00 .0001010”とのペアがAP2経由でブロードキャストされる。ペアを受信したSTA1’及びSTA1’は受信したペアのうち、基準TSFタイマ値TTと現在の自身のTSFタイマ値“FF FF FF FF FF FF 05 30”との差分を計算する。その差分(ここでは30μ秒)を受信したペアのもう一方の基準システムクロック値に加算し他システム時刻“18:53:00.0001040”を自身のシステム時刻として設定する。
以上のように、無線伝搬遅延時間dを考慮して同期したTSFタイマ値を用いて、マイクロ秒オーダーのシステム時刻同期を行うことができる。ここで、システム時刻同期を実行する所定の時刻は、基準となるペアを受信した直後であることが好ましい。又、基準STA1’はTSFタイマ13の同期を行った直後に基準となるペアを各STA1’に放送することが好ましい。TSFタイマ13の同期直後の基準TSFタイマ値TT及び基準システム時刻SCを用いて、システム時刻同期を行うことで、時間経過による同期ずれの影響を排除することができる。
本発明による無線LANシステムによれば、TSFタイマ値の同期とシステム時刻の同期を別に行うように構成されているため、どのSTA1がシステム時刻の基準STAになっても、全STAでシステム時刻同期ができる。又、本発明に係るAP2にSTA1と同様な機能をもたせることで、基準TSFタイマ値TTと基準システム時刻SCのペアの入ったデータフレームを受信することによって、システム時刻を同期することが可能となる。
本実施の形態では、無線LANの送受信機能やタイミングに関しては標準機能のみを使用し、通信するデータの内容のみ機能を追加するという構成のため、本機能が実装されていないSTAに不具合を起こすような影響を与える可能性がない。又、STA間同期のみ行う場合には、AP2は標準の機能のみを使用するという構成のため、AP2側では特別な機能が必要ない。
又、本発明によれば、基準TA1’1が基準TSFタイマ値TTと基準システムクロック値のペアをブロードキャストし、それを受信できるSTA1が全て同じ条件でシステム時刻同期できる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。本実施の形態におけるSTA1は無線LAN端末を一例にした形態であるが、無線LANのアクセスポイントにその機能を追加しても構わない。この場合、実施の形態と同様な動作によって、他の無線LANシステムのアクセスポイントとの間の無線伝搬遅延時間を測定し、この無線伝搬遅延時間を考慮したTSFタイマ値及びシステム時刻の同期を行うことができる。更に本実施の形態におけるSTA1の機能をアクセスポイントと無線LAN端末の両方が具備しても構わない。この場合、相異なる複数のアクセスポイント間で無線伝搬遅延時間を考慮したTSFタイマ値及びシステム時刻の同期ができるため、それらのアクセスポイントに帰属している複数の無線LAN端末間でも無線伝搬遅延時間を考慮したTSFタイマ値及びシステム時刻の同期ができる。
図1は、本発明による無線LANシステムの第1の実施の形態における構成図である。 図2は、本発明に係るステーション(STA)の第1の実施の形態における構成を示すブロック図である。 図3は、本発明による無線LANシステムの第1の実施の形態のおけるシステム時刻同期動作の流れを示すフロー図である。 図4は、本発明による無線LANシステムの実施の形態におけるTSFタイム値の同期動作のシーケンス図である。 図5Aは、本発明による無線LANシステムにおける無線伝搬時間測定動作の概念図である。 図5Bは、本発明による無線LANシステムにおけるTSFタイマ同期動作の概念図である。 図5Cは、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態におけるシステム時刻同期動作の概念図である。 図6は、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態における構成図である。 図7は、 本発明に係るステーション(STA)の第2の実施の形態における構成を示すブロック図である。 図8Aは、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態のおけるシステム時刻同期動作の流れを示すフロー図である。 図8Bは、本発明による無線LANシステムの第2の実施の形態のおけるシステム時刻同期動作の流れを示すフロー図である。 図9は、従来技術による無線LANシステムの時刻同期動作のシーケンス図である。
符号の説明
1、1’、1〜1、1’〜1’: 無線LAN端末(STA)
11,11’、21:送受信部
12:伝搬遅延時間計測部
13、22:TSFタイマ部
14:TSFタイマ同期部
15、23:システムクロック部
16、16’:システム時刻同期部
17:空中線
111、111’:フレーム生成部
112:フレームフラグメント部
113:フレーム送受信部
114:フレームフィルタ部
115:フレーム内TSFタイマ値抽出部
116:ペア生成部
121:送受信時刻計測部
122:往復通信時間計測部
123:伝搬遅延時間計算部
124:送受信時刻記録部
125:往復通信時間記録部
126:伝搬遅延時間記録部
161:ペアフレーム抽出部
162:ペア抽出部
163:システムクロック同期部
164:ペア記録部
:無線伝搬遅延時間
TT:基準TSFタイマ値
SC:基準システム時刻

Claims (17)

  1. 少なくとも2つ以上のステーションを具備する無線LAN(Local Area Network)システムにおいて、
    第1のステーションが、フラグメントフレームを第2のステーションに送信するステップと、
    前記第2のステーションが前記フラグメントフレームに対するackフレームを前記第1のステーションに送信するステップと、
    前記第1のステーションが、前記フラグメントフレームの送信時刻と、前記ackフレームの受信時刻とを用いて、前記端末装置と前記第2のステーションとの間における信号の伝搬遅延時間を算出するステップとを具備する
    伝搬遅延時間測定方法。
  2. 請求項1に記載の伝搬遅延時間測定方法において、
    前記第1のステーションが、フラグメンテーションスレショルド長より長いフレーム長のフレームを複数のフラグメントフレームに分割し、それぞれを前記第2のステーションに送信するステップと、
    前記第2のステーションが、前記複数のフラグメントフレームのそれぞれに対するackフレームを前記第1のステーションに送信するステップと、
    前記第1のステーションが、前記複数のフラグメントフレームの送信時刻と、前記複数のフラグメントフレームに対するackフレームの受信時刻とを用いて前記第1のステーションと前記第2のステーションとの間における信号の伝搬遅延時間を算出するステップとを具備する
    伝搬遅延時間測定方法。
  3. 少なくとも2つ以上のステーションを具備する無線LAN(Local Area Network)システムにおいて、
    第1のステーションが、フラグメントフレームを第2のステーションに送信するステップと、
    前記第2のステーションが前記フラグメントフレームに対するackフレームを前記第1のステーションに送信するステップと、
    前記第1のステーションが、前記フラグメントフレームの送信時刻と、前記ackフレームの受信時刻とを用いて、前記第1のステーションと前記第2のステーションとの間における信号の伝搬遅延時間を算出するステップと、
    前記第2のステーションが、自身のTSF(Timing Synchronization Function)タイマ部がカウントする時刻を前記第1のステーションに送信するステップと、
    前記時刻は前記送信時の送信時刻であり、
    前記第1のステーションが、前記伝搬遅延時間を用いて前記送信時刻を補正した時刻を、現在時刻として自身のTSFタイマ部を設定するステップとを具備する
    同期方法。
  4. 請求項3に記載の同期方法において、
    前記第1のステーションが、フラグメンテーションスレショルド長より長いフレーム長のフレームを複数のフラグメントフレームに分割し、それぞれを所定の時間間隔で前記第2のステーションに送信するステップと、
    前記複数のフラグメントフレームの送信時刻と、前記複数のフラグメントフレームに対するackフレームの受信時刻とを用いて前記第1のステーションと前記第2のステーションとの間の伝搬遅延時間を算出するステップとを具備する
    同期方法。
  5. 請求項3又は4に記載の同期方法において、
    前記第1のステーションが、前記TSFタイマ部の設定後にカウントされた現在時刻と、前記現在時刻におけるシステム時刻とを、それぞれ基準時刻及び基準システム時刻として前記第2のステーションに送信するステップと、
    前記第2のステーションが、前記基準現在時刻と基準システム時刻とを前記無線LANに接続する他の第1のステーションに放送するステップと、
    前記他の第1のステーションが、自身のTSFタイマ部がカウントする現在時刻と前記基準現在時刻との差分を用いて前記基準システム時刻を補正し、前記現在時刻に対応するシステム時刻として設定するステップとを更に具備する
    同期方法。
  6. 請求項3又は4に記載の同期方法において、
    前記第2のステーションが、自身のTSFタイマ部がカウントする現在時刻と前記現在時刻におけるシステム時刻とを、それぞれ基準時刻及び基準システム時刻として前記第1のステーションに放送するステップと、
    前記第1のステーションが、自身の現在時刻と前記基準現在時刻との差分を用いて前記基準システム時刻を補正し、前記現在時刻に対応するシステム時刻として設定するステップとを更に具備する
    同期方法。
  7. 第1のステーションと、
    前記第1のステーションに無線回線を介して接続する第2のステーションとを具備し、
    前記第1のステーションは、フラグメントフレームを前記第2のステーションに送信する送受信部と、
    前記フラグメントフレームの送信時刻と、前記フラグメントフレームに対する前記第2のステーションからのackフレームの受信時刻とを用いて、前記第1のステーションと前記第2のステーションとの間の伝搬遅延時間を算出する伝搬遅延時間計測部とを備える
    無線LAN(Local Area Network)システム。
  8. 請求項7に記載の無線LANシステムにおいて、
    前記第1のステーションは、
    所定のフラグメンテーションスレショルド長より長いフレーム長のフレームを作成するフレーム生成部と、
    前記フレームを複数のフラグメントフレームに分割するフレームフラグメント部とを更に備え、
    前記フレーム送受信部は、前記複数のフラグメントフレームのそれぞれを前記第2のステーションに送信し、
    前記伝搬遅延時間計測部は、前記複数のフラグメントフレームの送信時刻と、前記複数のフラグメントフレームに対するackフレームの受信時刻を用いて前記伝搬遅延時間を算出する
    無線LANシステム。
  9. 請求項7又は8に記載の無線LANシステムにおいて、
    前記第1のステーションは、時刻をカウントする第1のTSF(Timing Synchronization Function)タイマ部と、
    前記伝搬遅延時間に基づいて前記時刻を設定するTSF(Timing Synchronization Function)タイマ同期部とを更に備え、
    前記第2のステーションは、時刻をカウントする第2のTSFタイマ部を備え、
    前記第2のステーションは前記第2のTSFタイマ部がカウントする時刻を前記第1のステーションに送信し、
    前記時刻は前記送信時の送信時刻であり、
    前記TSFタイマ同期部は、前記伝搬遅延時間を用いて前記送信時刻を補正した時刻を、現在時刻として前記第1のTFSタイマ部に設定する
    無線LANシステム。
  10. 請求項9に記載の無線LANシステムにおいて、
    前記第2のステーションは基準時刻と基準システム時刻を、前記同期済みの前記第1のステーションに送信し、
    前記第1のステーションは、
    システム時刻をカウントするシステムクロック部と、
    前記第2のステーションから送信される前記基準時刻と、前記設定後の第1のTFSタイマ部にカウントされる現在時刻との差分を用いて前記基準システム時刻を補正し、前記現在時刻に対応するシステム時刻として前記システムクロック部に設定するシステムクロック同期部とを備える
    無線LANシステム。
  11. 請求項10に記載の無線LANシステムにおいて、
    前記第1のステーションのフレーム送受信部は、前記設定後の第1のTSFタイマ部にカウントされる現在時刻と、前記現在時刻に対応するシステム時刻とを、それぞれ基準時刻及び基準システム時刻として前記第2のステーションに送信し、
    前記第2のステーションは、前記基準現在時刻と前記基準システム時刻とを前記第2のステーションに接続する他の第1のステーションに放送し、
    前記他の第1のステーションのシステムクロック同期部は、前記設定後の第1のTSFタイマ部にカウントされる現在時刻と前記基準現在時刻との差分を用いて前記基準システム時刻を補正し、前記現在時刻に対応するシステム時刻として前記システムクロック部に設定する
    無線LANシステム。
  12. 請求項10に記載の無線LANシステムにおいて、
    前記第2のステーションは、システム時刻をカウントする第2のシステムクロック部を更に具備し、
    前記第2のステーションは、前記第2のTSFクロック部がカウントする現在時刻と前記現在時刻に対応するシステム時刻とを、基準時刻及び基準システム時刻として前記第1のステーションに放送し、
    前記第1のステーションのシステムクロック同期部は、前記設定後の第1のTSFタイマ部にカウントされる現在時刻と前記基準現在時刻との差分を用いて前記基準システム時刻を補正し、前記現在時刻に対応するシステム時刻として前記システムクロック部に設定する
    無線LANシステム。
  13. 無線LANシステムにおけるステーションであって、
    フラグメントフレームを前記無線LAN上の他のステーションに送信する送受信部と、
    前記フラグメントフレームの送信時刻と、前記フラグメントフレームに対する前記他のステーションからのackフレームの受信時刻とを用いて、前記他のステーションとの間の伝搬遅延時間を算出する伝搬遅延時間計測部とを備える
    ステーション。
  14. 請求項13に記載のステーションにおいて、
    所定のフラグメンテーションスレショルド長より長いフレーム長のフレームを作成するフレーム生成部と、
    前記フレームを複数のフラグメントフレームに分割するフレームフラグメント部とを更に備え、
    前記フレーム送受信部は、前記複数のフラグメントフレームのそれぞれを前記他のステーションに送信し、
    前記伝搬遅延時間計測部は、前記複数のフラグメントフレームの送信時刻と、前記複数のフラグメントフレームに対するackフレームの受信時刻を用いて前記伝搬遅延時間を算出する
    ステーション。
  15. 請求項13又は14に記載のステーションにおいて、
    時刻をカウントするTSF(Timing Synchronization Function)タイマ部と、
    前記伝搬遅延時間に基づいて前記時刻を設定するTSF(Timing Synchronization Function)タイマ同期部とを更に備え、
    前記TSFタイマ同期部は、前記伝搬遅延時間を用いて前記他のステーションにおけるTSFタイマ部がカウントする送信時刻を補正した時刻を、現在時刻として前記第1のTFSタイマ部に設定する
    ステーション。
  16. 請求項15に記載のステーションにおいて、
    システム時刻をカウントするシステムクロック部と、
    前記他のステーションから送信される基準時刻と、前記設定後のTFSタイマ部にカウントされる現在時刻との差分を用いて前記他のステーションから送信される基準システム時刻を補正し、前記現在時刻に対応するシステム時刻として前記システムクロック部に設定するシステムクロック同期部とを備える
    ステーション。
  17. 請求項16に記載のステーションにおいて、
    前記フレーム送受信部は、前記設定後のTSFタイマ部にカウントされる現在時刻と、前記現在時刻に対応するシステム時刻とを、それぞれ基準時刻及び基準システム時刻として前記他のステーションを介して前記無線LANに接続する更に他のステーションに送信する
    ステーション。
JP2006000246A 2006-01-04 2006-01-04 伝搬遅延時間測定方法、同期方法、及び無線lanシステム Expired - Fee Related JP4853625B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006000246A JP4853625B2 (ja) 2006-01-04 2006-01-04 伝搬遅延時間測定方法、同期方法、及び無線lanシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006000246A JP4853625B2 (ja) 2006-01-04 2006-01-04 伝搬遅延時間測定方法、同期方法、及び無線lanシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007184687A true JP2007184687A (ja) 2007-07-19
JP4853625B2 JP4853625B2 (ja) 2012-01-11

Family

ID=38340409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006000246A Expired - Fee Related JP4853625B2 (ja) 2006-01-04 2006-01-04 伝搬遅延時間測定方法、同期方法、及び無線lanシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4853625B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009267766A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Taito Corp タイミング補正プログラム、携帯端末及び処理タイミング同期方法
WO2010128620A1 (ja) * 2009-05-08 2010-11-11 ソニー株式会社 通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システム
JP2012178783A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Sony Corp 画像表示システム、表示装置、並びにシャッター眼鏡
JP2013153367A (ja) * 2012-01-26 2013-08-08 Fujitsu Ltd 伝送装置および遅延測定方法
JP2013546234A (ja) * 2010-10-14 2013-12-26 ジーエヌ リザウンド エー/エス 送信機と受信機の間の周波数差を補償する聴覚装置および方法
GB2512689A (en) * 2013-04-05 2014-10-08 Cambium Networks Ltd Timing advance method for synchronized wifi network
JP2016515789A (ja) * 2013-04-17 2016-05-30 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated ワイヤレスネットワーキングデバイス間でタイミングを同期させるためのシステムおよび方法
JP2016178447A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 株式会社富士通アドバンストエンジニアリング 同期装置、同期システム、同期方法および同期プログラム
KR20170020930A (ko) 2015-07-08 2017-02-24 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 네트워크 시스템, 타임 마스터국, 및 타임 슬레이브국
US10374735B2 (en) 2013-06-18 2019-08-06 Nec Corporation Communication system, communication system control method, transmission device, and reception device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111193570A (zh) * 2019-12-30 2020-05-22 北京凯视达科技有限公司 指令执行的方法、装置、系统、介质和电子设备

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005094629A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Mega Chips Corp 無線通信装置及び無線通信方法
JP2005331384A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Seiko Precision Inc 時刻同期システム、基準機器、および、時刻同期方法
JP2007053653A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線lan遅延量測定装置および無線lan遅延量測定方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005094629A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Mega Chips Corp 無線通信装置及び無線通信方法
JP2005331384A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Seiko Precision Inc 時刻同期システム、基準機器、および、時刻同期方法
JP2007053653A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線lan遅延量測定装置および無線lan遅延量測定方法

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009267766A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Taito Corp タイミング補正プログラム、携帯端末及び処理タイミング同期方法
US8982930B2 (en) 2009-05-08 2015-03-17 Sony Corporation Communication apparatus, communication method, computer program, and communication system
WO2010128620A1 (ja) * 2009-05-08 2010-11-11 ソニー株式会社 通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システム
CN102415128A (zh) * 2009-05-08 2012-04-11 索尼公司 通信装置、通信方法、计算机程序、以及通信系统
CN102415128B (zh) * 2009-05-08 2015-02-25 索尼公司 通信装置、通信方法以及通信系统
JP2013546234A (ja) * 2010-10-14 2013-12-26 ジーエヌ リザウンド エー/エス 送信機と受信機の間の周波数差を補償する聴覚装置および方法
US9571942B2 (en) 2010-10-14 2017-02-14 Gn Hearing A/S Hearing device and a method of compensating a frequency difference between a transmitter and receiver
JP2012178783A (ja) * 2011-02-28 2012-09-13 Sony Corp 画像表示システム、表示装置、並びにシャッター眼鏡
JP2013153367A (ja) * 2012-01-26 2013-08-08 Fujitsu Ltd 伝送装置および遅延測定方法
US9419709B2 (en) 2012-01-26 2016-08-16 Fujitsu Limited Transmission device and method for measuring delay
GB2512689B (en) * 2013-04-05 2015-08-19 Cambium Networks Ltd Timing advance method for synchronized wifi network
GB2512689A (en) * 2013-04-05 2014-10-08 Cambium Networks Ltd Timing advance method for synchronized wifi network
JP2016515789A (ja) * 2013-04-17 2016-05-30 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated ワイヤレスネットワーキングデバイス間でタイミングを同期させるためのシステムおよび方法
US10374735B2 (en) 2013-06-18 2019-08-06 Nec Corporation Communication system, communication system control method, transmission device, and reception device
JP2016178447A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 株式会社富士通アドバンストエンジニアリング 同期装置、同期システム、同期方法および同期プログラム
KR20170020930A (ko) 2015-07-08 2017-02-24 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 네트워크 시스템, 타임 마스터국, 및 타임 슬레이브국
US9871609B2 (en) 2015-07-08 2018-01-16 Mitsubishi Electric Corporation Network system, time master station, and time slave station
DE112015003343B4 (de) 2015-07-08 2022-08-11 Mitsubishi Electric Corporation Netzwerksystem, Zeit-Master-Station und Zeit-Slave-Station

Also Published As

Publication number Publication date
JP4853625B2 (ja) 2012-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4853625B2 (ja) 伝搬遅延時間測定方法、同期方法、及び無線lanシステム
JP5912086B2 (ja) 通信システムでの通信階層とサブ階層との相互作用を介した通信システムの正確なクロック同期化のための方法及びシステム
US8023976B2 (en) Method and system for accurate clock synchronization for communication networks
US9143971B2 (en) Apparatus and method for estimating a location of a mobile station in a wireless local area network
JP4527115B2 (ja) 基地局間時刻同期方法、基地局およびタイミングマスタ装置
JP2016507193A (ja) WiFiレンジングのための周波数オフセット補正
JP2010011457A5 (ja)
JP2016507193A5 (ja)
EP2064826A1 (en) Method and apparatus for synchronizing applications of terminals in communication network
JP6384697B2 (ja) 同期方法、同期装置、および基地局
JP5811895B2 (ja) 通信装置及び通信方法
CN109891960B (zh) 无线设备、无线设备处理方法和存储器
EP3425969B1 (en) Synchronization information sending or receiving method, base station, and communication node
US20140301375A1 (en) Timing advance method for synchronized wifi network
WO2017063322A1 (zh) 时间同步方法、主时间同步装置、通信系统及存储介质
JP2010050761A (ja) 無線通信システムの時刻同期方式および時刻同期方法
EP3198955B1 (en) Method and network node for facilitating synchronization in network
WO2010102565A1 (zh) 时间同步的方法、装置和系统
CN102821457B (zh) 基于软件无线电的时钟同步方法和软件无线电系统
KR20130119376A (ko) 무선 랜에서 단말의 위치를 추정하는 방법 및 이를 위한 장치
Mohan et al. Fine Time Measurement Based Synchronization for Industrial Wireless/Wired Networks
JP6130471B6 (ja) 通信システムでの通信階層とサブ階層との相互作用を介した通信システムの正確なクロック同期化のための方法及びシステム
KR102178660B1 (ko) 무선 통신 시스템에서 mbms 서비스 패킷의 송수신을 지원하는 기법
US10454798B1 (en) Multi-user data unit arrival time adjustment
WO2018214610A1 (zh) 一种发送和接收数据包的方法、设备及系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110928

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111011

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4853625

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees