JP2005331384A - 時刻同期システム、基準機器、および、時刻同期方法 - Google Patents

時刻同期システム、基準機器、および、時刻同期方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることのできる時刻同期システム等を提供する。
【解決手段】 (b)のように、基準機器1は、基準時刻H0を計時して従属機器2に送信する。一方、従属機器2は、受信した基準時刻H0を設定し、応答を基準機器1に返信する。基準機器1は、通信時間αを算出した後に、(c)のように、α/2だけ計時を進める命令を従属機器2に送信する。一方、従属機器2は、計時を進めた時刻H2を計時し、この時刻H2にα/2を加算した予想時刻を基準機器1に返信する。基準機器1は、受信時に計時した時刻と送られた予想時刻との時差ΔTを求める。この時差ΔTが生じていると基準機器1は、(d)のように、基準時刻H3に通信時間β1を加算した設定時刻を従属機器2に送信する。一方、従属機器2は、設定時刻を受信すると計時部に設定する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることのできる時刻同期システム、基準機器、および、時刻同期方法に関する。
従来より、有線や無線にて複数の機器が接続されたネットワークが知られている。各機器は、内部にタイマ等の計時ユニットを備えており、それぞれが時刻(現在時刻等)を計時している。
このようなネットワーク上では、時刻を含めた情報のやりとりが行われるため、一般に、各機器にて計時される時刻が同一である(同期している)ことが望ましい。
そのため、各機器において時刻を同期させる種々の同期手法が開発されてきた。そして、これらの同期手法は、基準となる時刻を計時する機器を親機とし、この親機と時刻を同期させる機器を子機とすると、大きく2つのタイプに分類できる。つまり、親機が主体となり子機の時刻を同期させるタイプと、子機が主体となり子機の時刻を親機と同期させるタイプとに分けられる。
まず、親機が主体となるタイプの一例として、親機から子機の往復の通信時間を求め、その半分の時間を親機が計時する現在時刻に加算して、子機に時刻設定させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、子機が主体となるタイプの一例として、子機から親機に時刻を要求し、処理遅延時間等も考慮して子機が時刻を補正する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平4−121691号公報 (第2−3頁、第2図) 特開平9−127274号公報 (第4−6頁、第2図)
なお、特許文献2では、子機(処理装置)が処理に要する処理時間が一定に保たれる必要があり、現実にはリアルタイムOS(Operating System)等を利用し、処理ステップ毎に正確な時間を算出しなければ達成が困難であった。
しかしながら、特許文献1,2に開示される技術は、どちらも、往路と復路の通信時間が同じであることを前提としており、実際に往路と復路の通信時間が異なる場合には、時刻が同一にならないという問題があった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、往路と復路の通信時間が異なる場合であっても、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることのできる時刻同期システム、基準機器、および、時刻同期方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る時刻同期システムは、
基準時刻を計時する基準機器と、時刻を計時する従属機器とが、所定の伝送路を介して接続された時刻同期システムであって、
前記基準機器は、
前記従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して前記従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測手段と、
前記従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ前記従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する予想時刻受信手段と、
前記予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する時差判別手段と、
前記時差判別手段が時差を判別した場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定手段と、
算定された前記往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻を、前記従属機器に送信する設定時刻送信手段と、を備え、
前記従属機器は、
前記基準機器から送られる基準時刻を受信して自己が計時している時刻を補正するとともに、応答する情報を前記基準機器に送信する初期補正手段と、
前記基準機器から送られる調整指示を受信して自己が計時している時刻を前記往復時間の半分の時間だけ進めるとともに、自己が計時している時刻を前記往復時間の半分の時間だけ進めた予想時刻を、前記基準機器に送信する予想時刻送信手段と、
前記基準機器から送られる設定時刻を受信して自己が計時している時刻に設定する時刻設定手段と、を備える、
ことを特徴とする。
この発明によれば、基準機器での往復時間計測手段は、従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する。予想時刻受信手段は、従属機器に調整指示を送信して往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する。時差判別手段は、予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する。往路時間算定手段は、時差判別手段が時差を判別した場合に、往復時間と時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する。そして、設定時刻送信手段は、算定された往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻を、従属機器に送信する。一方、従属機器での初期補正手段は、基準機器から送られる基準時刻を受信して自己が計時している時刻を補正するとともに、応答する情報を基準機器に送信する。予想時刻送信手段は、基準機器から送られる調整指示を受信して自己が計時している時刻を往復時間の半分の時間だけ進めるとともに、自己が計時している時刻を往復時間の半分の時間だけ進めた予想時刻を、基準機器に送信する。そして、時刻設定手段は、基準機器から送られる設定時刻を受信して自己が計時している時刻に設定する。
このように、時差判別手段により、従属機器から送られた予想時刻と受信時の基準時刻との時差が判別された場合に、往路時間と復路時間(復路の通信に要する時間)とが等しくないことになり、往路時間算定手段が、正確な往路時間を算定する。つまり、往復時間と時差とを用いた所定の演算により、往路時間が算定される。そして、設定時刻送信手段により、算定された往路時間を考慮した設定時刻が従属機器に送信され、時刻設定手段により基準時刻に同期した時刻が設定されることになる。
この結果、往路と復路の通信時間が異なる場合であっても、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る時刻同期システムは、
基準時刻を計時する基準機器と、時刻を計時する従属機器とが、所定の伝送路を介して接続された時刻同期システムであって、
前記基準機器は、
前記従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して前記従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測手段と、
前記従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ前記従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する予想時刻受信手段と、
前記予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する時差判別手段と、
前記時差判別手段が時差を判別した場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定手段と、
前記往路時間算定手段によって算定された前記往路時間だけ前記従属機器の計時時刻を進める補正命令を前記従属機器に送信する補正命令送信手段と、を備え、
前記従属機器は、
前記基準機器から送られる基準時刻を受信して自己が計時している時刻を補正するとともに、応答する情報を前記基準機器に送信する初期補正手段と、
前記基準機器から送られる調整指示を受信して自己が計時している時刻を前記往復時間の半分の時間だけ進めるとともに、自己が計時している時刻を前記往復時間の半分の時だけ進めた予想時刻を、前記基準機器に送信する予想時刻送信手段と、
前記基準機器から送られる命令を受信して自己が計時している時刻を補正する最終補正手段と、を備える、
ことを特徴とする。
この発明によれば、基準機器での往復時間計測手段は、従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する。予想時刻受信手段は、従属機器に調整指示を送信して往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する。時差判別手段は、予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する。往路時間算定手段は、時差判別手段が時差を判別した場合に、往復時間と時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する。そして、補正命令送信手段は、往路時間算定手段によって算定された往路時間だけ従属機器の計時時刻を進める補正命令を従属機器に送信する。一方、従属機器での初期補正手段は、基準機器から送られる基準時刻を受信して自己が計時している時刻を補正するとともに、応答する情報を基準機器に送信する。予想時刻送信手段は、基準機器から送られる調整指示を受信して自己が計時している時刻を往復時間の半分の時間だけ進めるとともに、自己が計時している時刻を往復時間の半分の時間だけ進めた予想時刻を、基準機器に送信する。そして、最終補正手段は、基準機器から送られる補正命令を受信して自己が計時している時刻を補正する。
このような時刻同期システムによっても、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
前記往路時間算定手段は、数式1を用いて往路時間を算定してもよい。
Figure 2005331384
β1:往路時間
α:往復時間
ΔT:時差
前記従属機器が複数階層を形成して時刻同期システムを構成しており、
前記基準機器は、少なくとも1層の前記従属機器を経由してその下層の前記従属機器に、基準時刻に同期した時刻を設定してもよい。
前記従属機器が複数階層を形成して時刻同期システムを構成しており、
前記基準機器の基準時刻と同期した上層の前記従属機器が前記基準機器に成り代わり、その下層の前記従属機器に、基準時刻に同期した時刻を設定してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る基準機器は、
時刻を計時する従属機器と所定の伝送路を介して接続された基準機器であって、
前記従属機器に基準時刻を送信して時刻を補正するとともに、これに応答して前記従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測手段と、
前記従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ前記従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する予想時刻受信手段と、
前記予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する時差判別手段と、
前記時差判別手段が時差を判別した場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定手段と、
基準時刻に同期した時刻を前記従属機器に設定するために、前記往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻を、前記従属機器に送信する設定時刻送信手段と、
を備えることを特徴とする。
この発明によれば、往復時間計測手段は、従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する。予想時刻受信手段は、従属機器に調整指示を送信して往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して従属機器から送られる予想時刻を受信する。時差判別手段は、予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する。往路時間算定手段は、時差判別手段が時差を判別した場合に、往復時間と時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する。そして、設定時刻送信手段は、基準時刻に同期した時刻を従属機器に設定するために、往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻を、従属機器に送信する。
このように、時差判別手段により、従属機器から送られた予想時刻と受信時の基準時刻との時差が判別された場合に、往路時間と復路時間とが等しくないことになり、往路時間算定手段が、正確な往路時間を算定する。つまり、往復時間と時差とを用いた所定の演算により、往路時間が算定される。そして、設定時刻送信手段により、基準時刻に同期した時刻を従属機器に設定するために、算定された往路時間を考慮した設定時刻が従属機器に送信されることになる。
この結果、往路と復路の通信時間が異なる場合であっても、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る基準機器は、
時刻を計時する従属機器と所定の伝送路を介して接続された基準機器であって、
前記従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して前記従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測手段と、
前記従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ前記従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する予想時刻受信手段と、
前記予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する時差判別手段と、
前記時差判別手段が時差を判別した場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定手段と、
基準時刻に同期した時刻を前記従属機器に補正させるために、前記往路時間だけ前記従属機器の計時時刻を進める補正命令を、前記従属機器に送信する補正命令送信手段と、
を備えることを特徴とする。
この発明によれば、往復時間計測手段は、従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する。予想時刻受信手段は、従属機器に調整指示を送信して往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して従属機器から送られる予想時刻を受信する。時差判別手段は、予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する。往路時間算定手段は、時差判別手段が時差を判別した場合に、往復時間と時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する。そして、補正命令送信手段は、基準時刻に同期した時刻を従属機器に補正させるために、往路時間だけ従属機器の計時時刻を進める補正命令を従属機器に送信する。
このような基準機器によっても、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点に係る時刻同期方法は、
基準時刻を計時する基準機器と、時刻を計時する従属機器とが所定の伝送路を介して接続されたシステムにおける時刻同期方法であって、
基準機器から従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を基準機器が受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測ステップと、
基準機器から従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して従属機器から送られる予想時刻を基準機器が受信する予想時刻受信ステップと、
前記予想時刻受信ステップにて基準機器が受信した予想時刻と受信時に基準機器が計時した基準時刻との時差の有無を判別する時差判別ステップと、
前記時差判別ステップにて時差が判別された場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、基準機器から従属機器への往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定ステップと、
基準機器が計時した基準時刻を前記往路時間だけを進めた設定時刻を、基準機器から従属機器に送信し、基準時刻に同期した時刻を従属機器に設定する時刻設定ステップと、
を備えることを特徴とする。
この発明によれば、往復時間計測ステップでは、基準機器から従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を基準機器が受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する。予想時刻受信ステップでは、基準機器から従属機器に調整指示を送信して往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して従属機器から送られる予想時刻を基準機器が受信する。時差判別ステップでは、予想時刻受信ステップにて基準機器が受信した予想時刻と受信時に基準機器が計時した基準時刻との時差の有無を判別する。往路時間算定ステップでは、時差判別ステップにて時差が判別された場合に、往復時間と当該時差とに基づいて、基準機器から従属機器への往路の通信に要する往路時間を算定する。そして、時刻設定ステップでは、基準機器が計時した基準時刻を往路時間だけを進めた設定時刻を、基準機器から従属機器に送信し、基準時刻に同期した時刻を従属機器に設定する。
このように、時差判別ステップにて、従属機器から送られた予想時刻と受信時に基準機器が計時した基準時刻との時差が判別された場合に、往路時間と復路時間とが等しくないことになり、往路時間算定ステップにて、正確な往路時間が算定される。つまり、往復時間と時差とを用いた所定の演算により、往路時間が算定される。そして、時刻設定ステップにて、算定された往路時間を考慮した設定時刻が従属機器に設定されることになる。
この結果、往路と復路の通信時間が異なる場合であっても、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
上記目的を達成するため、本発明の第6の観点に係る時刻同期方法は、
基準時刻を計時する基準機器と、時刻を計時する従属機器とが所定の伝送路を介して接続されたシステムにおける時刻同期方法であって、
基準機器から従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を基準機器が受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測ステップと、
基準機器から従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して従属機器から送られる予想時刻を基準機器が受信する予想時刻受信ステップと、
前記予想時刻受信ステップにて基準機器が受信した予想時刻と受信時に基準機器が計時した基準時刻との時差の有無を判別する時差判別ステップと、
前記時差判別ステップにて時差が判別された場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、基準機器から従属機器への往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定ステップと、
前記往路時間算定ステップにて算定された前記往路時間だけ前記従属機器の計時時刻を進める補正命令を前記従属機器に送信し、基準時刻に同期した時刻を前記従属機器に計時させる補正命令送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
この発明によれば、往復時間計測ステップでは、基準機器から従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を基準機器が受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する。予想時刻受信ステップでは、基準機器から従属機器に調整指示を送信して往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して従属機器から送られる予想時刻を基準機器が受信する。時差判別ステップでは、予想時刻受信ステップにて基準機器が受信した予想時刻と受信時に基準機器が計時した基準時刻との時差の有無を判別する。往路時間算定ステップでは、時差判別ステップにて時差が判別された場合に、往復時間と当該時差とに基づいて、基準機器から従属機器への往路の通信に要する往路時間を算定する。そして、補正命令送信ステップでは、往路時間算定ステップにて算定された往路時間だけ従属機器の計時時刻を進める補正命令を従属機器に送信し、基準時刻に同期した時刻を従属機器に計時させる。
このような時刻同期方法によっても、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
本発明によれば、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
本発明の実施の形態にかかる時刻同期システムについて、以下図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、この発明の第1の実施形態に適用される時刻同期システムの構成の一例を示す模式図である。
図示するように、この時刻同期システムは、親局となる基準機器1と、子局となる複数の従属機器2とが無線による伝送路Nを介して接続されて構成される。なお、基準機器1と従属機器2との間では、1対1のポイント・ツー・ポイントによる通信が行われるものとする。
基準機器1は、制御部11と、基準時刻計時部12と、記憶部13と、無線通信部14と、を含んで構成される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等からなり、基準機器1全体を制御する。すなわち、制御部11は、後述する時刻配信処理を実行し、従属機器2での時刻(後述する計時部22が計時する時刻)を、基準時刻計時部12が計時する基準時刻に同期させる。
図2は、制御部11の構成を示す模式図である。制御部11には、往復時間計測手段としての往復時間計測回路11aと、予想時刻受信手段としての予想時刻受信回路11bと、時差判別手段としての時差判別回路11cと、往路時間算定手段としての往路時間算定回路11dと、設定時刻送信手段としての設定時刻送信回路11eとが設けられている。
往復時間計測回路11aは、従属機器2に基準時刻を送信して時刻を補正させ、これに応答して従属機器2から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測するようになっている。予想時刻受信回路11bは、従属機器2に調整指示を送信し、往復時間計測回路11aによって計測された往復時間の半分の時間だけ従属機器2に計時を進ませ、これに応答して従属機器2から送られる予測時刻を受信するようになっている。時差判別回路11cは、予想時刻受信回路11bが受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別するようになっている。往路時間算定回路11dは、時差判別回路11cが時差を判別した場合に、当該時差と、往復時間計測回路11aによって計測された往復時間とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定するようになっている。設定時刻送信回路11eは、往路時間算定回路11dによって算定された往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻を従属機器2に送信するようになっている。
図1に戻って、基準時刻計時部12は、予め設定された基準時刻を計時するタイマである。基準時刻計時部12は、例えば、高安定水晶発振器等を備えており、基準時刻の計時を安定して維持することが可能となっている。
記憶部13は、RAM(Random Access Memory)等のメモリからなり、基準機器1を起点として従属機器2との往復の通信時間(後述する通信時間α)等を記憶する。この往復の通信時間は、基準機器1から従属機器2への往路の通信時間(後述する通信時間β1)や、従属機器2から基準機器1への復路の通信時間(後述する通信時間β2)等を求めるために使用される。
無線通信部14は、例えば、特定小電力、微弱無線、無線LAN(IEEE802.11x等)、Blue tooth(ブルートゥース)、ZigBee(ジグビー)、及び、UWB(Ultra Wide Band)といった無線通信規格にて、従属機器2との間で所定の情報を送受信する。
具体的に無線通信部14は、伝送路Nを介して、基準時刻計時部12が計時する現在時刻を従属機器2に送信し、また、予想時刻受信手段として、従属機器2から送られる予想時刻を受信する。その他にも、無線通信部14は、伝送路Nを介して、時刻を進めるための指示情報等を、従属機器2に送信する。
一方、従属機器2は、制御部21と、計時部22と、記憶部13と、無線通信部14と、を含んで構成される。
ここで、記憶部13及び、無線通信部14は、上述した基準機器1の構成と同様である。
制御部21は、具体的に後述する時刻補正処理を実行し、計時部22が計時する時刻を補正する。
図3は、制御部21の構成を示す模式図である。制御部21には、初期補正手段としての初期補正回路21aと、予想時刻送信手段としての予想時刻送信回路21bと、時刻設定手段としての時刻設定回路21cとが設けられている。
初期補正回路21aは、基準機器1の往復時間計測回路11aから送られる基準時刻を受信して計時部22が計時している時刻を補正するとともに、これに応答する情報を基準機器1の往復時間計測回路11aに送信するようになっている。予想時刻送信回路21bは、基準機器1の予想時刻受信回路11bから送られる調整指示を受信し、往復時間計測回路11aによって計測された往復時間の半分だけ計時部22が計時している時刻を進めるとともに、計時部22が計時している時刻から往復時間の半分だけ時刻を進めた予想時刻を、基準機器1の予想時刻受信回路11bに送信するようになっている。時刻設定回路21cは、基準機器1の設定時刻送信回路11eから送信された設定時刻(すなわち、往路算定回路11dによって算定された往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻)を受信して、計時部22が計時している時刻に設定するようになっている。
図1に戻って、計時部22は、従属機器2において時刻を計時するタイマである。なお、計時部22も例えば、高安定水晶発振器等を備えており、制御部21によって時刻が補正された後には、基準時刻に同期した時刻の計時を安定して維持することが可能となっている。
このような構成の時刻同期システムは、伝送路Nを介した基準機器1と従属機器2との往復数回に渡る情報の送受信により、従属機器2(計時部22)が計時する時刻を、基準機器1(基準時刻計時部12)の基準時刻に同期させる。
以下、時刻同期システムにおける時刻同期方法の概要について、図4を参照して説明する。図4は、従属機器2の時刻が、基準機器1の基準時刻と同期するまでの様子を説明するための模式図である。
前提として、図4(a)に示すように、基準機器1を起点として従属機器2との往復の通信には、通信時間αがかかり、この通信時間αが一定な状態が維持されているものとする。なお、基準機器1から従属機器2への往路の通信には、通信時間β1がかかり、また、従属機器2から基準機器1への復路の通信には、通信時間β2がかかる。つまり、α=β1+β2の関係となっている。
まず、基準機器1は、往復時間計測回路11aによって、往復の通信に要する通信時間αを算出する。また、従属機器2は、初期補正回路21aによって、計時部22が計時している時刻を初期補正する。
具体的に、基準機器1(基準時刻計時部12)は、図4(b)に示すように、現在の基準時刻H0を計時し、この基準時刻H0(時刻情報)を従属機器2に送信する。一方、従属機器2は、基準時刻H0を受信すると、この基準時刻H0を計時部22に設定する。つまり、従属機器2は、図4(b)に示すように、通信時間β1だけ遅れて基準時刻H0に基づく時刻の計時を開始する。そして、従属機器2は、所定の応答メッセージを基準機器1に返信する。
こうして応答メッセージを受信すると、基準機器1は、基準時刻H0の送信から応答メッセージの受信までの通信時間αを算出する。
次に、基準機器1は、予想時刻受信回路11bによって、往復時間の半分の時間だけ計時部22に計時を進ませ、これに応答して従属機器2から送られる予測時刻を受信する。また、従属機器2は、予想時刻送信回路21bによって、往復時間の半分だけ計時部22が計時している時刻を進めるとともに、計時部22が計時している時刻から往復時間の半分だけ時刻を進めた予想時刻を、基準機器1に送信する。
具体的に、基準機器1は、図4(c)に示すように、現在の基準時刻H1を計時すると共に、通信時間αの半分の時間(α/2)だけ計時を進める命令(指示情報)を、従属機器2に送信する。なお、この時点では、従属機器2が通信時間αの半分だけ計時が遅れている(往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しい)と仮定している。
一方、従属機器2は、α/2だけ計時を進める命令を受信すると、命令に従って計時部22の計時を進める。つまり、従属機器2は、基準時刻H1からβ1−α/2だけ遅れた(β1−α/2<0の場合は進んだ)時刻H2の計時を開始する。そして、従属機器2は、この時刻H2にα/2を加算した時刻(時刻情報)を基準機器1に返信する。つまり、基準機器1が受信した時点での予想時刻となるH2+α/2の時刻を、基準機器1に返信する。なお、この時点でも、往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しいと仮定している。
次に、基準機器1は、時差判別回路11cによって、受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する。
つまり、従属機器2からH2+α/2の時刻(予想時刻)を受信すると、基準機器1は、受信時に計時した時刻と送られた予想時刻との時差ΔTを求める。そして、求めた時差ΔTがゼロ(若しくは、極めてゼロに近い)の場合には、仮定通り、往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しいことになる。つまり、β1=β2=α/2となり、通信時間β1,β2が求まる。なお、この場合、従属機器2が計時する時刻は、基準機器1の基準時刻と既に同期している。
一方、時差ΔTが生じている場合には、往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しくないことになる。この場合、基準機器1は、往路時間算定回路11dによって、時差ΔTと往復時間とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する。
具体的に、基準機器1は、α=β1+β2、H2=H1+β1、及び、β2=α−β1の前提から、以下の数式2により通信時間β1を求める。そして、求めたβ1から、通信時間β2を求めることもできる。
Figure 2005331384
ΔT:時差
α:往復時間
β1:往路時間
β2:復路時間
H1,H2:時刻
なお、上記の数式2より、時差ΔTについて、H1,H2に関係なく求められることが分かる。
そして、時差ΔTが生じている場合には、従属機器2が計時する時刻は、基準機器1の基準時刻と同期していないことになる。そのため、基準機器1は、設定時刻送信回路11eによって、往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻を従属機器2に送信する。また、従属機器2は、時刻設定回路21cによって、設定時刻送信回路11eから送信された設定時刻を受信して、計時部22が計時している時刻に設定する。
具体的に、基準機器1は、図4(d)に示すように、現在の基準時刻H3を計時し、この基準時刻H3に通信時間β1を加算した時刻(時刻情報)を従属機器2に送信する。一方、従属機器2は、通信時間β1が経過した後にH3+β1の時刻を受信すると、受信した時刻を計時部22に設定する。以降、従属機器2は、基準機器1が計時する基準時刻と同期した時刻の計時を開始することになる。
このような時刻同期方法により、伝送路Nにおける往路と復路との通信時間が等しくない場合でも、従属機器2が計時する時刻を基準機器1の基準時刻と同期させることができる。
なお、上述した図4(時刻同期方法)では、理解を容易にするために、従属機器2側の処理時間(例えば、時刻設定にかかる従属機器2の処理時間)等を省略して説明した。それでも、従属機器2の処理時間等を含めた場合においても、同様に、従属機器2が計時する時刻を基準機器1の基準時刻と同期させることができる。つまり、往路の通信時間β1を、「基準機器1の通信開始から従属機器2が時刻設定処理等を終えるタイミングまで」と見なし、復路の通信時間β2を、「従属機器2が時刻設定処理等を終えてから、基準機器1の通信終了まで」と見なすことによって、従属機器2の処理内容等に拘わらず同じ方法で、時刻同期が可能となる。
以下、上述した時刻同期方法を用いる時刻同期システムの動作について、図5を参照して説明する。
図5は、基準機器1が実行する時刻配信処理と、従属機器2が実行する時刻補正処理とを説明するためのフローチャートである。なお、これらの処理は、例えば、基準機器1と従属機器2との無線通信が確立した初期段階に開始される。
まず、基準機器1は、現在時刻を従属機器2に送信する(ステップS11)。つまり、基準機器1は、基準時刻計時部12にて計時される現在の基準時刻(時刻情報)を従属機器2に送信する。
一方の従属機器2は、基準機器1から送られる現在時刻を受信し(ステップS31)、受信した現在時刻を計時部22に設定する(ステップS32)。つまり、従属機器2は、初期補正回路21aによって、往路の通信時間β1だけ遅れて基準時刻に基づく時刻の計時を開始する。
そして、従属機器2は、自己が計時した現在時刻を応答メッセージとして、基準機器1に返信する(ステップS33)。
基準機器1は、従属機器2から送られた現在時刻(応答メッセージ)を受信し(ステップS12)、往復の通信時間α1を算出する(ステップS13)。つまり、往復時間計測回路11aによって、現在時刻(基準時刻)の送信から応答メッセージの受信までの通信時間α1を算出する。
そして、基準機器1は、通信時間α1の半分の時間だけ計時を進める命令を従属機器2に送信する(ステップS14)。つまり、従属機器2が通信時間α1の半分だけ計時が遅れている(往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しい)と仮定し、α1/2だけ計時を進める命令を従属機器2に送信する。
一方の従属機器2は、基準機器1から送られる計時を進める命令を受信し(ステップS34)、受信した命令に応じて計時部22の計時をα1/2だけ進める(ステップS35)。つまり、従属機器2は、基準時刻からβ1−α1/2だけ遅れた(β1−α1/2<0の場合は進んだ)時刻の計時を開始する。
そして、従属機器2は、基準機器1での受信時の予想時刻を算出し(ステップS36)、算出した予想時刻を基準機器1に送信する(ステップS37)。つまり、予想時刻送信回路21bによって、計時した時刻にα/2を加算した予想時刻を基準機器1に返信する。
基準機器1は、予想時刻受信回路11bによって、従属機器2から送られた予想時刻を受信し(ステップS15)、往復の通信時間α2を算出する(ステップS16)。つまり、計時を進める命令の送信から予想時刻の受信までの通信時間α2を算出する。
そして、基準機器1は、通信時間α1と通信時間α2との差が予め定められたしきい値T1より小さいか否かを判別する(ステップS17)。つまり、往復の通信時間α(α1,α2)にばらつきが生じているか否かを判別する。
基準機器1は、通信時間α1と通信時間α2との差がしきい値T1より小さくない(しきい値T1以上である)と判別すると、基準機器1と従属機器2との通信状態が変化しているため、ステップS11に処理を戻し、上述のステップS11〜S17の処理を繰り返し実行する。つまり、通信時間α1と通信時間α2との差がしきい値T1より小さくなるまで、上述の処理を繰り返す。
一方、通信時間α1と通信時間α2との差がしきい値T1より小さいと判別すると、基準機器1は、受信時に計時した時刻と送られた予想時刻との時差ΔTを求める(ステップS18)。つまり、時差判別回路11cによって、往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しい状態であるか否かを判別するために、時差ΔTを求める。
そして、基準機器1は、求めた時差ΔTが予め定められたしきい値T2(例えば、極めてゼロに近い値)より小さいか否かを判別する(ステップS19)。つまり、時差ΔTが生じているか否かを判別する。
基準機器1は、時差ΔTがしきい値T2より小さい(時差ΔTが生じていない)と判別すると、そのまま、時刻配信処理を終える。
つまり、仮定通り、往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しいことになり、後続の処理を省いて時刻配信処理を終える。なお、この場合、従属機器2が計時する時刻は、基準機器1の基準時刻と既に同期している。
一方、時差ΔTがしきい値T2より小さくない(しきい値T2以上であり、時差ΔTが生じている)と判別した場合に、基準機器1は、往路の通信時間β1を求める(ステップS20)。つまり、通信時間β1と通信時間β2とが等しくないため、往路時間算定回路11dによって、上述した数式2により、通信時間β1を求める。
そして、基準機器1は、基準時刻と通信時間β1とから設定時刻を求めて従属機器2に送信する(ステップS21)。つまり、設定時刻送信回路11eによって、計時した基準時刻を通信時間β1だけ進めた設定時刻を、従属機器2に送信する。
一方の従属機器2は、時刻設定回路21cによって、通信時間β1が経過した後に設定時刻を受信し(ステップS38)、受信した設定時刻を計時部22に設定する(ステップS39)。以降、従属機器2は、基準機器1が計時する基準時刻と同期した時刻の計時を開始することになる。
そして、従属機器2は、設定した設定時刻を応答メッセージとして、基準機器1に返信する(ステップS40)。
基準機器1は、従属機器2から送られた設定時刻(応答メッセージ)を受信し(ステップS22)、往復の通信時間α3を算出する(ステップS23)。つまり、設定時刻の送信から応答メッセージの受信までの通信時間α3を算出する。
そして、基準機器1は、通信時間α1と通信時間α3との差が予め定められたしきい値T1より小さいか否かを判別する(ステップS24)。つまり、往復の通信時間αにばらつきが生じているか否かを判別する。
基準機器1は、通信時間α1と通信時間α3との差がしきい値T1より小さくない(しきい値T1以上である)と判別すると、基準機器1と従属機器2との通信状態が変化しているため、ステップS11に処理を戻し、上述のステップS11〜S24等の処理を繰り返し実行する。つまり、通信時間α1と通信時間α3との差がしきい値T1より小さくなるまで、上述の処理を繰り返す。
一方、通信時間α1と通信時間α3との差がしきい値T1より小さいと判別すると、基準機器1は、時刻配信処理を終える。
このように、上述した時刻配信処理及び、時刻補正処理により、伝送路Nにおける往路と復路との通信時間が等しくない場合でも、従属機器2が計時する時刻を基準機器1の基準時刻と同期させることができる。
また、往復の通信時間αのばらつきも判別し、通信状態が安定するまで時刻配信処理等を繰り返すため、時刻同期の精度を適切に高めることができる。
この結果、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
上記の実施形態では、従属機器2が計時する時刻を基準機器1の基準時刻と同期させるまでについて説明した。このようにして、時刻を同期させた後に、一定時間が経過した後に誤差が生じる場合もある。
そのため、同期が完了した後、所定のタイミングで同期ずれを検証する必要が生じる。
この同期ずれを検証する方法について、図6を参照して説明する。従属機器2の時刻と、基準機器1の基準時刻との同期ずれ(時差ΔTz)を評価する様子を説明するための模式図である。
まず、図6(a)に示すように、基準機器1は、現在の基準時刻H0を計時すると共に、従属機器2に現在時刻の返信を依頼する。一方、従属機器2は、依頼に応答し、現在時刻H1を計時し、基準機器1に返信する。
基準機器1は、現在時刻H1を受信すると、基準時刻H0の計時(現在時刻の返信依頼の送信)から現在時刻H1を受信するまでの通信時間αを算出する。そして、β2=H0+α−H1を演算して復路の通信時間β2を算出し、また、β1=α−β2を演算して往路の通信時間β1を算出する。
次に、図6(b)に示すように、基準機器1は、現在の基準時刻H2を計時し、通信時間β1,β2と共に、従属機器2に送信する。一方、従属機器2は、基準時刻H2等を受信すると、自らの受信予測時刻(基準時刻H2+通信時間β1)を求め、受信時に自らが計時した時刻H3との時差ΔTzを算出する。そして、従属機器2は、算出した時差ΔTzを基準機器1に返信する。
基準機器1は、受信した時差ΔTzを評価して、同期ずれが生じているか否かを検証する。例えば、時差ΔTzを所定のしきい値(例えば、極めてゼロに近い値)と比較して、時差ΔTzが生じているか否かを判別する。
この際、時差ΔTzが生じている場合に、基準機器1と従属機器2との間で上述した時刻同期方法が自動的に実行されるようにしてもよい。
これにより、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
なお、時刻同期を終えた従属機器2が、自ら親局に成り代わり(基準機器1のように振舞い)、他の従属機器2の時刻を自己が計時する時刻(基準時刻)に同期させてもよい。
この場合、従属機器2の制御部21’の構成は、上述の基準機器1の制御部11の構成を更に含むものとする。つまり、制御部21’の構成は、図7に示すように、往復時間計測手段としての往復時間計測回路11aと、予想時刻受信手段としての予想時刻受信回路11bと、時差判別手段としての時差判別回路11cと、往路時間算定手段としての往路時間算定回路11dと、設定時刻送信手段としての設定時刻送信回路11eと、初期補正手段としての初期補正回路21aと、予想時刻送信手段としての予想時刻送信回路21bと、時刻設定手段としての時刻設定回路21cとが設けられている。
(実施形態2)
上記の第1の実施形態では、基準機器1と従属機器2とでポイント・ツー・ポイントによる通信が行われる場合について説明した。しかしながら、本発明は、他にアドホックネットワークによる通信にも適宜適用可能である。
以下、アドホックネットワークに適用される時刻同期システムについて、図面を参照して説明する。
図8は、この発明の第2の実施形態に適用される時刻同期システムの構成の一例を示す模式図である。
図示するように、この時刻同期システムは、親局となる基準機器1と、子局となる複数の従属機器2(2a〜2i)とが無線によるアドホックネットワークにより接続されて構成される。
そして、基準機器1を0層とし、従属機器2が1層から3層までの数階層を形成している。なお、図8には、各層間の通信可能エリアA1〜A3が示されている。つまり、基準機器1と従属機器2a〜2c、従属機器2aと従属機器2d〜2f、及び、従属機器2dと従属機器2g〜2iの通信が可能となっている。
これにより、0層の基準機器1と、3層の従属機器2g〜2iとの通信を行うことができる。
図9は、図8に示す基準機器1、従属機器2a,2d,2gの構成を示す模式図である。
0層の基準機器1は、図1と同様に、制御部11と、基準時刻計時部12と、記憶部13と、無線通信部14とを含んで構成される。なお、制御部11の構成は、図2と同様である。
また、3層の従属機器2gは、図1の従属機器2と同様に、制御部21と、計時部22と、記憶部13と、無線通信部14とを含んで構成される。なお、制御部21の構成は、図3と同様である。
そして、1層の従属機器2a及び、2層の従属機器2dは、制御部21’と、計時部22と、記憶部13と、無線通信部14とを含んで構成される。なお、制御部21’の構成は、図7と同様である。
具体的に、図10(a)に示す基準機器1と従属機器2a,2dを経由して従属機器2gとの間で時刻を同期させる場合について説明する。
基準機器1の時刻と従属機器2gの時刻とを同期させる方法には、層を超えた時刻同期方法と各層毎の時刻同期方法とが挙げられる。
最初に、層を超えた時刻同期方法について、図10(b)を参照して説明する。
図示するように、従属機器2a,2dは、あたかも伝送路の一部として振舞い、往路(基準機器1から従属機器2g)の場合に上層から下層へ、また、復路(従属機器2gから基準機器1)の場合に下層から上層へ情報を伝送する。これにより、上述したポイント・ツー・ポイントと同様に同期を取ることができる。
まず、基準機器1は、往復時間計測回路11aによって、従属機器2gとの往復の通信に要する通信時間αを算出する。つまり、基準機器1は、基準時刻を従属機器2a,2dを介して従属機器2gに送信してから、従属機器2gより従属機器2d,2aを介して送られる応答メッセージを受信するまでの通信時間αを算出する。なお、従属機器2gは、初期補正回路21aによって、基準時刻を受信して計時部22が計時している時刻を補正する。
次に、基準機器1は、予想時刻受信回路11bによって、通信時間αの半分の時間(α/2)だけ計時を進める命令を、従属機器2a,2dを介して従属機器2gに送信するとともに、これに応答して従属機器2gから送られる予測時刻を受信する。また、従属機器2gは、予想時刻送信回路21bによって、計時部22が計時している時刻をα/2だけ進めるとともに、計時部22が計時している時刻にα/2を加算した予想時刻を、従属機器2d,2aを介して基準機器1に送信する。
予想時刻受信回路11bによって予想時刻を受信すると、基準機器1は、時差判別回路11cによって、受信時に計時した時刻と送られた予想時刻との時差ΔTを求める。
この際、求めた時差ΔTがゼロ(若しくは、極めてゼロに近い)の場合には、往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しいことになる。そして、従属機器2gが計時する時刻は、基準機器1の基準時刻と既に同期している。
一方、時差ΔTが生じている場合には、往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しくなく、また、従属機器2gが基準時刻と同期していないため、基準機器1は、往路時間算定回路11dによって、上述の数式2により通信時間β1を求める。
基準機器1は、設定時刻送信回路11eによって、求めた通信時間β1を現在の基準時刻に加算した設定時刻を、従属機器2a,2dを介して従属機器2gに送信する。そして、通信時間β1が経過した後に設定時刻を受信すると、従属機器2gは、時刻設定回路21cによって、受信した時刻を計時部22に設定する。以降、従属機器2gは、基準機器1が計時する基準時刻と同期した時刻の計時を開始することになる。
なお、上述のポイント・ツー・ポイントによる通信にて説明したように、往復の通信時間αのばらつきを判別し、通信状態が安定した状態であることを確認しながら、従属機器2gの時刻を基準時刻に同期させてもよい。
次に、各層毎の時刻同期方法について、図10(c)を参照して簡単に説明する。
図示するように、上述したポイント・ツー・ポイントと同じ同期方法が上層から下層まで順番に行われる。つまり、最初に、基準機器1の時刻に従属機器2aの時刻を同期させる。次に、従属機器2aの時刻に従属機器2dの時刻を同期させ、更に、従属機器2dの時刻に従属機器2gの時刻を同期させる。
この際、従属機器2aは、基準機器1との時刻同期が完了すると、自らが親局に成り代わり(基準機器1のように振舞い)、従属機器2dの時刻を自己が計時する時刻に同期させる。同様に、従属機器2dは、親局に成り代わった従属機器2aとの同期が完了すると、自らが親局に成り代わり、従属機器2gの時刻を自己が計時する時刻に同期させる。
なお、各層において、往復の通信時間αのばらつきを判別し、通信状態が安定した状態であることを確認しながら、下層の従属機器2の時刻を上層の時刻に同期させてもよい。
これらのように、アドホックネットワークにより接続された時刻同期システムにおいても、往路と復路との通信時間が等しくない場合でも、従属機器2(2a〜2i)が計時する時刻を基準機器1の基準時刻と同期させることができる。
また、往復の通信時間αのばらつきも判別し、通信状態の安定を確認できるまで繰り返すため、時刻同期の精度を適切に高めることができる。
この結果、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
(実施形態3)
上記の実施形態では、図4を参照して説明した時刻同期方法において、時差ΔTが生じている場合(往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しくない場合)に、基準機器1が、基準時刻と通信時間β1とから設定時刻を求めて従属機器2に送信する場合について説明した。つまり、図4(c)に示す時差ΔTが生じている場合に、基準機器1は、図4(d)に示すように、現在の基準時刻H3を計時し、この基準時刻H3に通信時間β1を加算した設定時刻を、従属機器2に送信した。
このような設定時刻を送信する代わりに、時刻を補正する命令を従属機器2に送信し、従属機器2に基準時刻と同期した時刻を計時させるようにしてもよい。
以下、時刻を同期する際に、時刻の補正命令を送信する時刻同期システムについて、図面を参照して説明する。
図11は、この発明の第3の実施形態に適用される時刻同期システムの構成の一例を示す模式図である。
図示するように、この時刻同期システムは、親局となる基準機器3と、子局となる複数の従属機器4とが無線による伝送路Nを介して接続されて構成される。
基準機器3は、制御部31と、基準時刻計時部12と、記憶部13と、無線通信部14と、を含んで構成される。なお、基準時刻計時部12〜無線通信部14の構成は、上述した図1の基準機器1と同様である。
制御部31は、図12に示すように、往復時間計測手段としての往復時間計測回路11aと、予想時刻受信手段としての予想時刻受信回路11bと、時差判別手段としての時差判別回路11cと、往路時間算定手段としての往路時間算定回路11dと、補正命令送信手段としての補正命令送信回路31aとが設けられている。なお、往復時間計測回路11a〜往路時間算定回路11dの構成は、上述した図2の制御部11と同様である。
補正命令送信回路31aは、往路時間算定回路11dによって算定された往路時間だけ計時時刻を進める補正命令を従属機器4に送信し、従属機器4の計時部22に、基準時刻と同期した時刻を計時させるようになっている。
図11に戻って、基準機器4は、制御部41と、計時部22と、記憶部13と、無線通信部14とを含んで構成される。なお、計時部22,記憶部13,無線通信部14の構成は、上述した図1の従属機器2と同様である。
制御部41は、図13に示すように、初期補正手段としての初期補正回路21aと、予想時刻送信手段としての予想時刻送信回路21bと、最終補正手段としての最終補正回路41aとが設けられている。なお、初期補正回路21a,予想時刻送信回路21bの構成は、上述した図3の制御部21と同様である。
最終補正回路41aは、補正命令送信回路31aから送信される補正命令を受信し、往路時間算定回路11dによって算定された往路時間だけ計時部22の計時時刻を進めて補正するようになっている。
以下、このような構成の時刻同期システムにおける時刻同期方法の概要について、図14を参照して説明する。図14は、従属機器4の時刻が、基準機器3の基準時刻と同期するまでの様子を説明するための模式図である。
なお、前提として、基準機器3を起点として従属機器4との往復の通信には、通信時間αがかかり、また、基準機器3から従属機器4への往路の通信には、通信時間β1がかかり、そして、従属機器4から基準機器3への復路の通信には、通信時間β2がかかるものとする。
まず、基準機器3は、往復時間計測回路11aによって、往復の通信に要する通信時間αを算出する。また、従属機器4は、初期補正回路21aによって、計時部22が計時している時刻を初期補正する。つまり、図14(a)に示すように、基準機器3は、現在の基準時刻H0を従属機器4に送信し、一方の従属機器4は、受信した基準時刻H0を計時部22に設定して、応答メッセージを基準機器1に返信する。これにより、基準機器1は、基準時刻H0の送信から応答メッセージの受信までの通信時間αを算出する。
次に、基準機器3は、予想時刻受信回路11bによって、往復時間の半分の時間だけ計時部22に計時を進ませ、これに応答して従属機器2から送られる予測時刻を受信する。また、従属機器4は、予想時刻送信回路21bによって、往復時間の半分だけ計時部22が計時している時刻を進めるとともに、計時部22が計時している時刻から往復時間の半分だけ時刻を進めた予想時刻を、基準機器1に送信する。つまり、図14(b)に示すように、基準機器3は、通信時間αの半分の時間(α/2)だけ計時を進める命令を従属機器4に送信し、一方の従属機器4は、受信した命令に従って計時部22の計時を進める。この際、従属機器4は、基準機器3が計時する基準時刻からβ1−α/2だけ遅れた(β1−α/2<0の場合は進んだ)時刻H2を計時する。そして、従属機器4は、この時刻H2にα/2を加算した予想時刻を基準機器3に返信する。
次に、基準機器3は、時差判別回路11cによって、受信時に計時した時刻と送られた予想時刻との時差ΔTを求める。
ここで、時差ΔTが生じている場合には、往路の通信時間β1と復路の通信時間β2とが等しくないため、基準機器3は、往路時間算定回路11dによって、上述の数式2を用いて通信時間β1を求める。
最後に、図14(c)に示すように、基準機器1は、補正命令送信回路31aによって、β1−α/2だけ計時を進める命令(β1−α/2<0の場合は遅らせる命令)を従属機器4に送信する。一方の従属機器4は、最終補正回路41aによって、受信した命令に従って計時部22のβ1−α/2だけ計時を進める(β1−α/2<0の場合は遅らせる)。
これにより、従属機器4は、基準機器3が計時する基準時刻との誤差(時差)が解消し、以降、基準時刻と同期した時刻の計時を開始することになる。
このような時刻同期方法によっても、伝送路Nにおける往路と復路との通信時間が等しくない場合でも、従属機器4が計時する時刻を基準機器3の基準時刻と同期させることができる。
なお、時刻同期を終えた従属機器4が、自ら親局に成り代わり(基準機器3のように振舞い)、他の従属機器4の時刻を自己が計時する時刻(基準時刻)に同期させてもよい。
この場合、従属機器4の制御部41’の構成は、上述の基準機器3の制御部31の構成を更に含むものとする。つまり、制御部41’の構成は、図15に示すように、往復時間計測手段としての往復時間計測回路11aと、予想時刻受信手段としての予想時刻受信回路11bと、時差判別手段としての時差判別回路11cと、往路時間算定手段としての往路時間算定回路11dと、補正命令送信手段としての補正命令送信回路31aと、初期補正手段としての初期補正回路21aと、予想時刻送信手段としての予想時刻送信回路21bと、最終補正手段としての最終補正回路41aとが設けられている。
上記の実施の形態では、伝送路Nが無線経路である場合について説明したが、本発明は、無線経路に限られず、有線経路においても適宜適用可能である。また、有線経路及び無線経路が混在する場合でも適宜適用可能である。
以上説明したように、本発明によれば、ネックワーク上の各機器の時刻を適切に同期させることができる。
本発明の第1の実施形態に適用される時刻同期システムの構成の一例を示す模式図である。 制御部(基準機器)の構成の一例を示す模式図である。 制御部(従属機器)の構成の一例を示す模式図である。 (a)〜(d)共に、従属機器の時刻が基準時刻と同期するまでの様子を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態に係る時刻配信処理と時刻補正処理とを説明するためのフローチャートである。 (a),(b)共に、同期ずれを評価する様子を説明するための模式図である。 制御部(従属機器)の他の構成を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に適用される時刻同期システムの構成の一例を示す模式図である。 基準機器及び従属機器の構成の一例を示す模式図である。 (a)〜(c)共に、基準機器と従属機器との間で時刻を同期させる様子を説明するための模式図である。 本発明の第3の実施形態に適用される時刻同期システムの構成の一例を示す模式図である。 制御部(基準機器)の構成の一例を示す模式図である。 制御部(従属機器)の構成の一例を示す模式図である。 (a)〜(c)共に、従属機器の時刻が基準時刻と同期するまでの様子を説明するための模式図である。 制御部(従属機器)の他の構成を示す模式図である。
符号の説明
1,3 基準機器
2,4 従属機器
11,21,31,41 制御部
12 基準時刻計時部
13 記憶部
14 無線通信部
22 計時部
11a 往復時間計測回路
11b 予想時刻受信回路
11c 時差判別回路
11d 往路時間算定回路
11e 設定時刻送信回路
21a 初期補正回路
21b 予想時刻送信回路
21c 時刻設定回路
31a 補正命令送信回路
41a 最終補正回路

Claims (9)

  1. 基準時刻を計時する基準機器と、時刻を計時する従属機器とが、所定の伝送路を介して接続された時刻同期システムであって、
    前記基準機器は、
    前記従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して前記従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測手段と、
    前記従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ前記従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する予想時刻受信手段と、
    前記予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する時差判別手段と、
    前記時差判別手段が時差を判別した場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定手段と、
    算定された前記往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻を、前記従属機器に送信する設定時刻送信手段と、を備え、
    前記従属機器は、
    前記基準機器から送られる基準時刻を受信して自己が計時している時刻を補正するとともに、応答する情報を前記基準機器に送信する初期補正手段と、
    前記基準機器から送られる調整指示を受信して自己が計時している時刻を前記往復時間の半分の時間だけ進めるとともに、自己が計時している時刻を前記往復時間の半分の時間だけ進めた予想時刻を、前記基準機器に送信する予想時刻送信手段と、
    前記基準機器から送られる設定時刻を受信して自己が計時している時刻に設定する時刻設定手段と、を備える、
    ことを特徴とする時刻同期システム。
  2. 基準時刻を計時する基準機器と、時刻を計時する従属機器とが、所定の伝送路を介して接続された時刻同期システムであって、
    前記基準機器は、
    前記従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して前記従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測手段と、
    前記従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ前記従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する予想時刻受信手段と、
    前記予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する時差判別手段と、
    前記時差判別手段が時差を判別した場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定手段と、
    前記往路時間算定手段によって算定された前記往路時間だけ前記従属機器の計時時刻を進める補正命令を前記従属機器に送信する補正命令送信手段と、を備え、
    前記従属機器は、
    前記基準機器から送られる基準時刻を受信して自己が計時している時刻を補正するとともに、応答する情報を前記基準機器に送信する初期補正手段と、
    前記基準機器から送られる調整指示を受信して自己が計時している時刻を前記往復時間の半分の時間だけ進めるとともに、自己が計時している時刻を前記往復時間の半分の時間だけ進めた予想時刻を、前記基準機器に送信する予想時刻送信手段と、
    前記基準機器から送られる補正命令を受信して自己が計時している時刻を補正する最終補正手段と、を備える、
    ことを特徴とする時刻同期システム。
  3. 前記往路時間算定手段は、数式1を用いて往路時間を算定する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の時刻同期システム
    Figure 2005331384
    β1:往路時間
    α:往復時間
    ΔT:時差
  4. 前記従属機器が複数階層を形成して時刻同期システムを構成しており、
    前記基準機器は、少なくとも1層の前記従属機器を経由してその下層の前記従属機器に、基準時刻に同期した時刻を設定する、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の時刻同期システム。
  5. 前記従属機器が複数階層を形成して時刻同期システムを構成しており、
    前記基準機器の基準時刻と同期した上層の前記従属機器が前記基準機器に成り代わり、その下層の前記従属機器に、基準時刻に同期した時刻を設定する、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の時刻同期システム。
  6. 時刻を計時する従属機器と所定の伝送路を介して接続された基準機器であって、
    前記従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して前記従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測手段と、
    前記従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ前記従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する予想時刻受信手段と、
    前記予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する時差判別手段と、
    前記時差判別手段が時差を判別した場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定手段と、
    基準時刻に同期した時刻を前記従属機器に設定するために、前記往路時間だけ基準時刻を進めた設定時刻を、前記従属機器に送信する設定時刻送信手段と、
    を備えることを特徴とする基準機器。
  7. 時刻を計時する従属機器と所定の伝送路を介して接続された基準機器であって、
    前記従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して前記従属機器から送られる情報を受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測手段と、
    前記従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ前記従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して前記従属機器から送られる予想時刻を受信する予想時刻受信手段と、
    前記予想時刻受信手段が受信した予想時刻と受信時の基準時刻との時差の有無を判別する時差判別手段と、
    前記時差判別手段が時差を判別した場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定手段と、
    基準時刻に同期した時刻を前記従属機器に補正させるために、前記往路時間だけ前記従属機器の計時時刻を進める補正命令を、前記従属機器に送信する補正命令送信手段と、
    を備えることを特徴とする基準機器。
  8. 基準時刻を計時する基準機器と、時刻を計時する従属機器とが所定の伝送路を介して接続されたシステムにおける時刻同期方法であって、
    基準機器から従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を基準機器が受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測ステップと、
    基準機器から従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して従属機器から送られる予想時刻を基準機器が受信する予想時刻受信ステップと、
    前記予想時刻受信ステップにて基準機器が受信した予想時刻と受信時に基準機器が計時した基準時刻との時差の有無を判別する時差判別ステップと、
    前記時差判別ステップにて時差が判別された場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、基準機器から従属機器への往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定ステップと、
    基準機器が計時した基準時刻を前記往路時間だけを進めた設定時刻を、基準機器から従属機器に送信し、基準時刻に同期した時刻を従属機器に設定する時刻設定ステップと、
    を備えることを特徴とする時刻同期方法。
  9. 基準時刻を計時する基準機器と、時刻を計時する従属機器とが所定の伝送路を介して接続されたシステムにおける時刻同期方法であって、
    基準機器から従属機器に基準時刻を送信するとともに、これに応答して従属機器から送られる情報を基準機器が受信することにより、往復の通信に要する往復時間を計測する往復時間計測ステップと、
    基準機器から従属機器に調整指示を送信して前記往復時間の半分の時間だけ従属機器に計時を進ませるとともに、これに応答して従属機器から送られる予想時刻を基準機器が受信する予想時刻受信ステップと、
    前記予想時刻受信ステップにて基準機器が受信した予想時刻と受信時に基準機器が計時した基準時刻との時差の有無を判別する時差判別ステップと、
    前記時差判別ステップにて時差が判別された場合に、前記往復時間と当該時差とに基づいて、基準機器から従属機器への往路の通信に要する往路時間を算定する往路時間算定ステップと、
    前記往路時間算定ステップにて算定された前記往路時間だけ前記従属機器の計時時刻を進める補正命令を前記従属機器に送信し、基準時刻に同期した時刻を前記従属機器に計時させる補正命令送信ステップと、
    を備えることを特徴とする時刻同期方法。
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