JP2007183284A - 蛍光検出法および試薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】ニトロレダクターゼの作用により、少なくとも一つのNO基をNHOHまたはNHに還元する。
【解決手段】ニトロレダクターゼの作用により、少なくとも一つのNO基をNHOHまたはNHに還元することを特徴とする、少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子の蛍光を増大するための方法である。少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子は、組成物中におけるニトロレダクターゼ酵素活性の検出用の基質として使用でき、検体、結合反応または遺伝子発現の検出用の酵素レポーターシステムにおけるニトロレダクターゼ酵素の使用を可能にする。
【選択図】なし

Description

本発明は、低いまたは無視できる蛍光の分子から高い蛍光アウトプットであり、酵素作用により触媒され得る分子を製造する方法に関する。特に、本発明は蛍光レポーター分子を製造するための酵素的手段を利用した検体の蛍光検出を達成する方法に関する。
生物学的アッセイにおける検出モダリティーとしての蛍光の使用は広範囲であり、別の種々の方法が、広範囲の技術により検出するためのアッセイ条件において蛍光を発生させるために利用可能である。これらの技術は、蛍光顕微鏡、蛍光免疫アッセイおよびフローサイトメトリーを含む。
蛍光シグナルを発生させるために使用される方法の中で、酵素を非蛍光基質から蛍光生成物に変換させるために使用するものがある。
酵素は、アッセイ成分、例えば、免疫アッセイにおける抗体または核酸ハイブリダイゼーションにおける核酸分子に結合し、典型的に非蛍光基質から蛍光シグナルを発生させるために使用され得る。このような方法において、生成物の蛍光強度は、アッセイシグナルを提供し、アッセイにおける検体(例えば、免疫アッセイにおける抗原または核酸ハイブリダイゼーションアッセイにおける相補的核酸配列)の量と相関する。このような酵素をベースにした蛍光法アッセイの例は、“Applications of Fluorescence in Immunoassays”, Chapter 9, pages 223-232, I.A. Hemmila, John Wiley & Sons, New York, 1991 (免疫アッセイ)および“Nonisotopic DNA Probe Techniques”, Chapter 1, pages 3-23, L.J. Kricka, Academic Press Inc., New York, 1992 (核酸ハイブリダイゼーションアッセイ)に記載され、このようなアッセイに使用される酵素は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)およびアルカリホスファターゼを含む。
あるいは、酵素はアッセイの過程においてタンパク質合成により製造し得る。例えば、インビボ遺伝子発現アッセイにおいて、酵素を、自然には存在しないか、低レベルでしか見られない細胞または生物に、レポーター遺伝子の発現が、目的の細胞性遺伝子の発現とリンクするように挿入された挿入された遺伝子、通常、レポーター遺伝子と呼ばれるが、から製造する。酵素の非蛍光基質の、蛍光生成物への続く加工は、レポーター遺伝子の発現と相関し、したがって、目的の細胞性遺伝子の発現の間接的尺度を提供する。
レポーター遺伝子から合成され、そして現在インビボ遺伝子発現の測定のための蛍光アッセイに使用されている酵素は、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼおよびβ−ラクタマーゼを含む。
β−ガラクトシダーゼは細菌酵素であり、このような酵素−レポーターアッセイに、酵素活性により蛍光を付与できる基質と組み合わせた使用が十分特徴付けされている。β−ガラクトシダーゼ発現の検出は、“Fluorescence Microscopy and Fluorescent Probes”, pages 211-215, J. Slavik, Plenum Press, London, 1996に記載されている。ここで、非蛍光基質、CMFDGを、酵素を発現する細胞に微小注入し、そこで酵素活性の尺度を提供する蛍光形に加水分解する。しかし、哺乳類細胞が幾分かの内因性β−ガラクトシダーゼ活性を示し、変換基質のあるバックグラウンド蛍光が、レポーター遺伝子からのβ−ガラクトシダーゼの発現を導くシグナルの非存在下でさえ、遺伝子発現のインビボアッセイにおいて観察される。
哺乳類細胞はまた、アルカリホスファターゼ発現をベースにしたインビボアッセイにおいて、バックグラウンドの非蛍光基質のその蛍光形への活性化をまた導く、幾分かの内在性アルカリホスファターゼ活性を有し得る。この場合、蛍光基質は、典型的にフルオレッセイン二リン酸である。加えて、最適アルカリホスファターゼ活性は、この酵素のインシテュアッセイでの使用を制限するpH9.8を必要とする。
より最近、β−ラクタマーゼのための蛍光基質が発表されている(米国特許第5,955,604号, Tsien et al.参照)。その中に記載されている基質CCF2は、蛍光基質におけるドナーおよびアクセプター分子が、β−ラクタマーゼの酵素活性により分離され、ドナー分子から蛍光シグナルを発生させる、FRETベースのアッセイ(下記)における使用に適している。
しかし、これらの技術で使用される蛍光色素は、典型的にフルオレッセインおよびその誘導体である(Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals, Molecular Probes, 6th Edition, 1996またはwww.probes.com参照)。フルオレッセインベースの蛍光色素は、典型的にスペクトルのUVから青色領域における励起波長およびスペクトルの青色から緑色領域における放出波長を有する(すなわち、約488nmでの励起および約510nmでの放出)。これらの特徴は、これらの蛍光色素の生物学的物質との使用に、これらの波長が、多くの生物学的分子の励起および放出範囲と一致するため、ある種の制限を与える。これは、生物学的アッセイにおける高いバックグラウンド蛍光を与え得、その結果検出感度が低下する。
更に、全てのこれらの既知の技術は、スペクトルの同じ領域内にシグナルを発生させるため、同時に用いるおよび読む複数のシグナル伝達システムの範囲に制限がある。
フルオレッセインをベースにした色素は、強い励起源により照射された時の光退色の傾向を含む、多くの他の欠点を有する。更に、これらの蛍光色素をベースにした酵素基質からのある製品はpH感受性であり、異なる環境における蛍光の変化を導き得る。短い波長で高いエネルギー励起を必要とするUV領域における励起が、細胞損傷を発生し得、それがついで誤解させる結果を導き得るため、これらの蛍光色素の細胞内アッセイにおける使用に問題が発生し得る。
酵素蛍光基質の励起のこれらの短所を克服するため、非遍在性酵素のための基質であり、最初の形では0または低い蛍光を有し、酵素の反応により、広い範囲のスペクトルにわたり光を放出できる環境的に安定な蛍光生成物を産生する、一つの分子(または複数の分子)の必要性がある。放出の範囲は、例えば、スペクトルの500−900nm範囲である。
例えば、米国特許第5,268,486号に記載のシアニン色素(ある場合“Cy dye(登録商標)”とも呼ばれる)は、高い蛍光放出、環境安定性およびフルオロフォアの内部分子骨格を変えることにより選択できる、近赤外線まで伸びる範囲の放出波長により特徴付けられる、生物学的に適合性のあるフルオロフォアのシリーズである。
近年、シアニン色素は、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)アッセイにおける使用に関して開発されている。FRETの原理は、米国第4,996,143号におよびより最近、PCT/GB99/01746(公開番号WO99/64519)に記載された。簡単に、FRETアッセイは、二つのフルオロフォア、ドナーフルオロフォアとアクセプターフルオロフォアの間の相互作用に依存する。ドナーとアクセプター分子が、十分に近いとき、ドナー分子の蛍光がアクセプター分子に移動し、ドナー種の寿命の減少および蛍光の消失、および付随するアクセプター種の蛍光強度の増大をもたらす。生物学的システムにおけるFRETラベルの使用は既知である。原則は、FRETを使用するアッセイにおける結合事象または開裂反応の検出に使用されている。ペプチド開裂反応の場合、蛍光ドナー分子および蛍光アクセプター分子が開裂するペプチドのいずれかの側に、エネルギー伝達が起こるような距離で、ペプチド基質に結合する。ペプチド開裂反応は、ドナー分子とアクセプター分子を離し、したがって、ドナー分子の蛍光が貯蔵される。
この原則の一つの形において、蛍光部分は、励起ドナーフルオロフォアからのエネルギーがクエンチャーに移動し、蛍光エネルギーよりも熱として散乱させるような、“クエンチャー”分子と密接にさせる。この場合、残りの蛍光は、ドナー−クエンチャーペアの二つの成分が密接になったときに最少になり、シグナルの大きな変化が、それらが分離したとき得ることができる。
FRETアッセイにおけるアクセプターまたは“クエンチャー”としての使用に適したシアニン色素は、シアニン色素に、分子の蛍光を減少させるまたは無くす効果を有する化学基の導入を介してシアニン色素にある修飾を成すことにより開発されている(PCT/GB99/01746参照)。このような化学修飾の一つの例は、−NO基の導入である。このような消光されたCy色素は、−Cy−Q色素または“暗色素”と呼ぶ。
ニトロレダクターゼと呼ばれる細菌酵素は、下記反応スキーム1に示す一般的な反応を触媒することが示されている:
Figure 2007183284
ここで、NADHまたはNADPHの存在下で、有機分子上の1個以上の−NO基がヒドロキシルアミン基に還元させ、それは続いてアミン基に変換され得る。
細菌ニトロレダクターゼは、抗腫瘍治療において、プロドラッグ分子をその対応する細胞毒性形(Anlezark et al 1995, Biochem-Pharmacol 50(5), 609-18)に、プロドラッグ基質上の1個以上の−NO基を除去または還元することにより変換するために使用されている。そのような基質は、細胞毒性化合物のp−ニトロベンジルオキシカルボニル誘導体を含む。腫瘍細胞の選択的致死は、ニトロレダクターゼ遺伝子の腫瘍細胞へのターゲティング発現および感染細胞へのプロドラッグの投与により達成できる(例えば、米国特許第5,780,585号に記載のように)。プロドラッグ基質は、ニトロレダクターゼを発現する腫瘍細胞においてその細胞毒性形に変換されるが、回りの細胞(ニトロレダクターゼを含まない)は、影響されないままである。
ニトロレダクターゼはまた環境または健康危険物を作り得るニトロ芳香族化合物のクリーニングの工程におけるバイオリメディエーションに使用されている。米国特許第5,777,190号は、酸素の添加により反応が完了まで進むのを防止するために制御し得るニトロ芳香族化合物の還元のための、酸素感受性ニトロレダクターゼが関与する触媒法を記載する。示唆される基質は、ニトロベンゼン、トリニトロトルエンおよびオルトクロロニトロベンゼンを含み、好ましい酸素感受性ニトロレダクターゼ酵素はフェレドキシンNADP、キサンチンオキシダーゼおよびグルタチオンレダクターゼを含む。
今日まで、―NO含有修飾シアニン色素分子が、蛍光分子を産生するためにニトロレダクターゼの基質として作用するという報告はないようである。
本発明は、少なくとも一つのNO(ニトロ)基を含む修飾シアニン色素、例えば、Cy−Q色素の蛍光を増大させる方法を提供する。
これは、このようなCy−Q色素におけるNO基のNHOHまたはNHへの、ニトロレダクターゼ(NTR)の作用による酵素的変換により達成できる。Cy−Q色素の構造に依存して、Cy−Q/NTR反応の産物からの蛍光放出は、スペクトルの青−緑領域においてのみ放出する既存のレポーターと対照的に、広範囲の波長、典型的に500−900nmで起こり得る。より長い波長でのこの放出は、生物学的システムにおけるバックグラウンド蛍光を避け、感受性を増加するのに有利である。
更に、Cy−Q/NTR反応産物の蛍光放出特性は、ニトロレダクターゼとの反応に関与する分子の末端、例えばNO基を変えることなく、Cy−Q分子の内部構造を変えることにより、適用に適するように変え得る。したがって、複合システムにおける他のfluorsとの使用に適合した蛍光レポーターが提供できる。
加えて、Cy−Qの構造定義放出特性により、対の一つのメンバーが蛍光色素であり、第2のメンバーがCy−Q色素である、対になったフルオロフォアレシオメトリックレポーター分子への包含に適する。Cy−Q上のニトロレダクターゼ作用は、二つの異なる波長で励起およびモニターした時の、二つのfluorsからの蛍光放出の比率の変化を導く。このようなレシオメトリックレポーター分子は、レポーター分子の濃度と独立した、酵素活性の測定を可能にする。
したがって、本発明は、第1の態様において、少なくとも一つのNO基を含む色素分子の、少なくとも一つの該NO基をNHOHまたはNHに還元することを特徴とする、蛍光を増大するための方法を提供する。
適当なNO−含有色素は、シアニン誘導体、Cy−Q(PCT/GB99/017460に記載)、NO−ランタニドキレート(例えば、Latra, M.J., Lumin. 1997, 75, 149-169およびBlasse, G., J. Phys. Chem. 1998; 92; 2419-2422に記載)およびNO−含有フルオレッセイン、ピレン、ローダミン、クマリンまたはBODIPY(登録商標)色素のような蛍光色素を含む。
第1の態様の一つの実施態様において、本発明で使用するための少なくとも一つのNO基を含む色素分子は、式I:
Figure 2007183284
〔式中、基R、R、RおよびRはXおよびYを含む環に結合し、または、所望により、ZおよびZ環構造の原子に結合し、nは1−3の整数である;
およびZは各々1個または2個の縮合芳香族環を達成するのに必要な結合または原子を示し、各環は炭素原子、および所望により、2個を超えない酸素、窒素および硫黄原子から選択される5個または6個の原子を有する;
XおよびYは同一または異なり、ビス−C−Cアルキル−およびC−Cスピロアルキル−置換炭素、酸素、硫黄、セレン、−CH=CH−およびN−W(ここで、Nは窒素およびWは水素、基−(CH)から選択され、mは1から26の整数およびRは水素、アミノ、アルデヒド、アセタール、ケタール、ハロ、シアノ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、スルホネート、スルフェート、カルボキシレート、ホスホネート、ポリエチレングリコール、置換アミノ、4級アンモニウム、ニトロ、1級アミド、置換アミド、ならびにアミノ、ヒドロキシル、カルボニル、カルボキシル、ホスホリルおよびスルフヒドリル基と反応性の基から選択される)から選択される;
基R、R、R、RおよびRは、独立して水素、置換または非置換C−Cアルキル、OR、COOR、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、4級アンモニウム、ホスフェート、スルホネートおよびスルフェートからなる群から選択され、ここでRは置換または非置換であり、H、C−Cアルキル、アミノ、アルデヒド、アセタール、ケタール、ハロ、シアノ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、スルホネート、スルフェート、カルボキシレート、置換アミノ、4級アンモニウム、ニトロ、1級アミド、置換アミド、ならびにアミノ、ヒドロキシル、カルボニル、カルボキシル、ホスホリルおよびスルフヒドリル基と反応性の基から選択される;
基RおよびRは非置換または置換され得るC−C10アルキルから選択される;
基R、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも一つが、本質的に非蛍光であるように該色素の蛍光放出を減少させる、少なくとも一つのニトロ基を含むを特徴とする〕
を有する修飾シアニン色素である。
適当には、式Iの色素に含まれる少なくとも一つのニトロ基が、XおよびYを含む環に直接結合し得る。別法として、単または二ニトロ置換ベンジル基が、XおよびYを含む環に結合し得、それは所望により更に芳香族環に直接結合する1個以上のニトロ基で置換され得る。
一つの実施態様において、RおよびRは、NH、OH、COOH、SOH、POH、SH、ポリエチレングリコールおよびフェニルからなる群から選択される置換基で置換し得るC−C10アルキルから選択し得る。フェニル基が置換されている場合、所望により、カルボキシル、スルホネートおよびニトロ基から選択される2個までの置換基で置換し得る。
本発明での使用に適した非蛍光シアニン色素分子は、式IIおよびIIIのいずれかを有する:
Figure 2007183284
特に好ましいのは、以下のCy色素のいずれでも、NO−含有“暗色素”形である。非修飾色素の励起(Abs)および放出(Em)特性を示す:
Figure 2007183284
第1の態様の他の実施態様において、NO基の還元は、ニトロレダクターゼ、そして好ましくは細菌レダクターゼであり得る酵素により触媒される。
重要なことに、これは、シアニンベースの色素が、このような酵素基質反応において、スペクトルの青色/緑色領域の蛍光読み出しを与える任意の慣用の酵素基質反応と同時に使用できることを意味する。測定は、同時に二つの異なる波長を使用して行なうことができる:例えば、フルオレッセインベースの分子は、Abs488/Em510で検出され、一方C5をベースにしたもののような還元シアニンベース分子は、Abs649/Em670で検出される。これは、複合化を可能にし、すなわち、多くの異なるインビトロまたはインビボの測定を同時に果たす。
NO−含有シアニン分子は、“非蛍光色素”、すなわち、吸収された入射光を蛍光に変換するのに内因性の低い効率を有する色素と記載できる。非蛍光色素のニトロレダクターゼ基質としての有効性は、入射光を蛍光に還元反応後に変える程度である。
蛍光の増大は、ニトロレダクターゼ非存在下で、NO含有シアニン色素分子基質を含むコントロールサンプルに関連して測定できる。
本発明の第2の態様において、組成物中のニトロレダクターゼ酵素活性の検出法であり、
a)該組成物と少なくとも一つのNO基を含む色素化合物を、ニトロレダクターゼ活性を促進する条件下で混合する;そして
b)ニトロレダクターゼ活性の量の尺度である蛍光の増大を測定する:
ことを含む方法を提供する。
特に好ましい実施態様において、色素化合物は少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素化合物である。
適当には、シアニン色素化合物は、前記の式Iの化合物である。
第2の態様の一つの実施態様において、組成物は細胞または細胞抽出物を含む。原則として、任意のタイプの細胞、すなわち、原核または真核(細菌、哺乳類および植物細胞を含む)を使用できる。適当な場合、細胞抽出物を、細胞から、当業者に既知の標準法(Molecular Cloning, A Laboratory Manual 2nd Edition, Cold Spring Harbour Laboratory Press 1989)を使用して、蛍光測定前に調製できる。
ニトロレダクターゼ活性の典型的条件は、組成物と、少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子の、NADHおよびFMNの存在下での約37℃でのインキュベーションを含む。
本発明の第3の態様において、
a)アッセイ試薬に結合したニトロレダクターゼ酵素を、酵素の活性の量がアッセイにおける検体の量と比例する条件下で提供する;
b)少なくとも一つのNO基を含む色素化合物を提供する;そして
c)ニトロレダクターゼの量の尺度として蛍光の増大を測定する
ことを含む、検体の検出法を提供する。
本発明の第4の態様において、
a)特異的結合対の第1成分を表面に結合させる;
b)ニトロレダクターゼで標識されている特異的結合対の第2成分を、成分の間の結合を促進する条件下で添加する;
c)少なくとも一つのNO基を含む色素化合物を、ニトロレダクターゼ活性に適した条件下で添加する;そして
d)第2成分の第1成分への結合を、結合ニトロレダクターゼ活性の尺度としての蛍光の増大の測定により検出する:
ことを含む、アッセイ法を提供する。
本発明の第3または第4の態様の特に好ましい実施態様において、色素化合物は、少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素である。
適当には、第3または第4の態様で用いる色素化合物は、前記の式Iの化合物である。
第4の態様の一つの実施態様において、該結合対は、抗体/抗原、レクチン/糖タンパク質、ビオチン/ストレプトアビジン、ホルモン/レセプター、酵素/基質、DNA/DNA、DNA/RNA、DNA/結合タンパク質または操作した結合対からなる群から選択される。
簡単に、抗体結合の検出のためのインビトロアッセイ法は、下記のように形成される。目的の抗原に特異的な抗体は、それを酵素的に活性ナニトロレダクターゼに共有結合的に結合させることにより標識し得る。該標識抗体を、次いで、抗原を含む試験サンプルに結合条件下で挿入し得る。非結合抗体を除去するための洗浄の後、抗体結合の量を、サンプルと非蛍光シアニン色素基質を、ニトロレダクターゼ活性の条件下でインキュベートし、蛍光の増大を測定することにより検出する。検出された蛍光の量は、検体に結合しているニトロレダクターゼ標識抗体の量と比例する。
核酸の結合のハイブリダイゼーションによる検出のためのインビトロアッセイにおいて、標的とプローブ核酸の対のいずれかが膜または表面に結合する。非結合パートナーをニトロレダクターゼで標識し、ハイブリダイズ条件下で結合核酸とインキュベートする。非結合、標識核酸を洗い出し、結合、標識核酸の量を、膜または表面と非蛍光シアニン色素を、ニトロレダクターゼ活性に適した条件下でインキュベートすることにより測定する。蛍光の増大の量は、結合標識DNAの量の尺度を与える。
酵素を他の生体分子、例えば、タンパク質および核酸に結合させる方法は、既知である(Bioconjugate Techniques, Academic Press 1996)。結合は、例えば、適当な2官能性架橋剤(例えば、N−[β−マレイミドプロピオン酸]ヒドラジン酵素と結合パートナーを共有結合的に結合するために、Pierce)を使用することにより、直接的手段により達成し得る。あるいは、結合は、例えば、酵素と結合パートナーを、化学的反応性ビオチン誘導体(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド−ビオチン、Pierce)を使用してビオチニル化し、続いて分子をストレプトアビジン架橋分子を介して結合させることによる、間接的手段により達成し得る。
細胞ベースのアッセイは、ハイスループットスクリーニング(HTS)に使用するためのインビトロ生化学アッセイの魅力を増加させる。これは、細胞ベースのアッセイが最小操作を必要とし、読み出しが通常の生理学的条件をより忠実に模倣する生物学的状況において試験できるからである。このようなインビボアッセイは、細胞性過程を測定する能力およびその読み出しを測定する手段を必要とする。例えば、多くの遺伝子の転写のパターンの変化は、例えば、アゴニストとその細胞表面のレセプターの相互作用により、またはDNA損傷のような内部細胞性事象により引き金を引かれた細胞性シグナルにより誘導できる。この転写における誘導された変化は、レポーター遺伝子を、特異的活性化シグナルを担うことが知られているプロモーター領域にレポーター遺伝子を融合することにより動的できる。
蛍光ベースの酵素基質システムにおいて、蛍光の増大は、レポーター遺伝子の発現の活性化の尺度を与える。
したがって、本発明の第5の態様において、
a)ニトロレダクターゼをコードする配列に作動可能に連結した発現制御配列を含む核酸分子でトランスフェクトされている宿主細胞と、少なくとも一つのNO基を含む色素化合物を接触させる;そして
b)ニトロレダクターゼ遺伝子発現の尺度としての蛍光の増大を測定する
ことを含む、アッセイ法を提供する。
特に好ましい実施態様において、色素化合物は少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素化合物である。適当には、シアニン色素は前記の式Iの化合物である。
哺乳類細胞におけるレポーター遺伝子として種々の酵素遺伝子を使用する方法は既知である(レビューのために、Naylor L. H. (1999) Biochemical Pharmacology 58, 749-757参照)。レポーター遺伝子は、遺伝子の産物が他の細胞性タンパク質の存在下で測定可能であり、細胞に宿主細胞内における遺伝子発現の変化を担う選択制御配列の制御下に挿入されるように選択する。典型的な制御配列は、ホルモン、第2メッセンジャーおよび他の細胞性制御を担うものおよびシグナル伝達因子を含む。例えば、7つの膜貫通レセプターに結合するアゴニストが、cAMP応答要素、NFAT、SERおよびAP1を含むプロモーター要素を調節することが知られている;MAPキナーゼ活性化は、SREの調節を導き、FOSおよびJun転写を導く;DNA損傷はDNA修復酵素および腫瘍抑制因子p53の転写の活性化を導く。適当な制御配列の選択により、レポーター遺伝子は添加試薬の効果のアッセイまたは研究下に選択した制御配列が関与する細胞性過程のアッセイに使用できる。
レポーター遺伝子として使用するために、ニトロレダクターゼ遺伝子は、慣用法で、例えば、cDNAライブラリーからポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用により増幅することにより、単離し得る(Molecular Cloning, A Laboratory Manual 2nd Edition, Cold Spring Harbour Laboratory Press 1989 pp. 14.5-14.20)。単離されたら、ニトロレダクターゼ遺伝子を、試験下で遺伝子制御配列と関連しておよびその制御下に、哺乳類プロモーターと使用するのに適したベクター(Molecular Cloning, A Laboratory Manual 2nd Edition, Cold Spring Harbour Laboratory Press 1989 pp 16.56-16.57)に挿入し得る。ベクターはニトロレダクターゼレポーターを含み、関連制御配列を次いで宿主細胞に、既知の技術を使用したトランスフェクション、例えば、DEAE−デキストランまたはリン酸カルシウムの使用により挿入し得る(Molecular Cloning, A Laboratory Manual 2nd Edition, Cold Spring Harbour Laboratory Press 1989 pp 16.30-16.46)。他の適当な技術は、当業者に既知である。
ニトロレダクターゼは、この方法で発現されたとき、細胞内に保持されることが示されている(Bridgewater et al. Eur. J. Cancer 31a, 2362-70)。
本発明の第5の態様の好ましい実施態様において、少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子は、細胞に透過性である。好ましくは、式Iのシアニン色素分子の基R、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも一つが、細胞膜透過性化(permeabilising)基を含む。膜浸透化合物は、親水性基をマスキングし、より疎水性の化合物とすることにより産生できる。マスキング基は、細胞内の蛍光基質から開裂し、細胞内で誘導された基質を産生するように設計できる。基質が膜浸透誘導体よりも親水性であるため、次いでそれは細胞にトラップされる。適当な細胞膜透過性化基は、内因性哺乳類細胞内エステラーゼにより容易に開裂されるアセトキシメチルエステル(Jansen, A.B.A. and Russell, T.J., J. Chem Soc. 2127-2132 (1965)およびDaehne W. et al. J. Med-.Chem. 13, 697-612(1970))およびピバロイルエステル(Madhu et al., J. Ocul. Pharmacol. Ther. 1998, 14, 5, pp 389-399)から選択されるが、デリバリー分子(デリバリーペプチドのような)を含む他の適当な基が、当業者に認識されよう。
本発明の第6の態様において、細胞に挿入できるように修飾されている、式Iに従ったNO含有化合物を提供する。したがって、特に好ましい実施態様において、式IIIaまたは式IIIbの化合物から選択されるNO含有化合物が提供される。
Figure 2007183284
典型的に、細胞性応答を、試験下の制御配列を介して活性化する試薬の活性をアッセイするために、ニトロレダクターゼレポーターでトランスフェクトした細胞を試験薬とインキュベートし、続いて少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子のような細胞浸透シアニン色素基質を添加する。シアニン色素基質がより高い蛍光を示す形に変換するのに必要な適当な時間の後、細胞からの蛍光放出を選択シアニン色素に適当な波長で測定する。例えば、化合物Cy−QF(図1aに示す)に関して、蛍光放射は650nmでの励起で、690nmで追跡される。蛍光の測定は、蛍光顕微鏡(例えば、LSM 410, Zeiss)、マイクロプレートリーダー(例えば、CytoFlour 4000, Perkin Elmer)、CCDイメージングシステム(例えば、LEADseeker(登録商標), Amersham Pharmacia Biotech)およびFlow Cytometers(例えば、FACScalibur, Becton Dickinson)を含む、さまざまな検出装置の使用により容易に達成し得る。
測定した蛍光を、試験薬に曝していないコントロール細胞からの蛍光と比較し、もしあれば、調節配列を介して調節した遺伝子発現への試験薬の効果を、コントロール細胞における蛍光に対する試験細胞における蛍光から決定する。
適当な場合、細胞抽出物を慣用法を使用して調製できる。
したがって、本発明の第7の態様において、
a)ニトロレダクターゼをコードする配列に作動可能に連結した発現制御配列を含む核酸分子でトランスフェクトされている宿主細胞の抽出物と、少なくとも一つのNO基を含む色素化合物を接触させる;そして
b)ニトロレダクターゼ遺伝子発現の尺度としての蛍光の増大を測定する
ことを含む、アッセイ法を提供する。
特に好ましい実施態様において、色素化合物は少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素化合物である。適当には、シアニン色素は前記の式Iの化合物である。
本発明の任意の先の態様の一つの実施態様において、シアニン色素分子の増大した蛍光は、500から900nm、好ましくは550−780nm、および最も好ましくは665−725nmの範囲の蛍光放射の分析により同定される。
本発明の第8の態様において、ニトロレダクターゼ酵素と、少なくとも一つのNO基を含む色素分子を発現する手段を含む、レポーターシステムのためのキットを提供する。
ニトロレダクターゼ酵素を発現させるのに適当な手段は、発現プラスミドまたは他の発現構築物を含む。このような発現構築物を製造する方法は、当業者に既知である。
本発明の第9の実施態様において、特異的結合対の成分の一方の存在を検出するためのキットであり、結合対の他方の成分に結合したニトロレダクターゼ酵素と、少なくとも一つのNO基を含む色素分子を含むキットを提供する。
第8または第9の態様における好ましい実施態様において、色素分子は少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子である。適当には、シアニン色素は前記の式Iの化合物である。
少なくとも一つのNOを含む色素分子、および特にCy−Q色素におけるニトロレダクターゼに起因する蛍光の変化は、その一つがCy−Q色素のような分子である結合フルオロフォアに基づくレシオメトリック蛍光レポーターの構築物または“カセット”内に利用できる。
したがって、本発明の第10の態様において、式IV:
Figure 2007183284
〔式中、
は検出可能フルオロフォアである:
は式(I)を有するシアニン色素分子である:そして
Lはリンカー基である〕
の対になったフルオロフォアレシオメトリックレポーターを提供する。
適当には、DおよびDは、カセットの励起が、二つの異なる波長、λ1およびλ2であるように選択し、ここで波長は、フルオロフォアD(波長λ3で)およびDに対応するフルオロフォア(波長λ4で)からの蛍光放出を誘導するのに適するように選択し、そこからDが誘導され、まだ少なくとも一つのNO基を欠く。特に好ましい実施態様において、DはCy3QおよびCy5Qから選択される。
好ましい実施態様において、Lは開裂可能リンカー、例えば、化学的開裂可能、光開裂可能(例えば、ニトロベンジルアルコール)またはプロテアーゼのような酵素により酵素的開裂可能(例えば、エステル、アミド、ホスホジエステル、アゾ)である。このようなリンカーを開裂するための適当な方法は既知であり、例えば、Gerard Marriott et al., Preparation and photoactivation of caged proteins using new cross-linking reagent, Bioconjugate Chemistry; (1998) 9(2); 143-151およびWO010/75358に記載されている。
一つの実施態様において、DおよびDはFRETアレンジメントであり得る。
好ましくは、式IVの化合物は細胞または膜透過性を付与される。
第10の態様の特に好ましい実施態様において、式Vの化合物が提供される。
Figure 2007183284
この実施態様において、Dは8−ヒドロキシ−ピレン−1,3,6−トリスルホン酸(Casade Blue(登録商標))、DはCy5QおよびLはエステル結合である。
この実施態様において、DおよびDは、Dの蛍光がDにより消光されるような、FRETアレンジメントに配置される。式Vのカセットを細胞内酵素の存在下でインキュベートするとき(例えば、カセットが細胞内に十分輸送されるとき)、リンカーLは開裂され、従って、エネルギー移動配置からDが放出され、波長λ1で励起されたとき、波長λ3の放出が検出できる。これらの条件下で、λ3での蛍光放射の測定および非反応カセットとの比較は、リンカー部分Lの開裂の尺度(そして、したがって、例えば、細胞内へのカセットの取り込みの尺度)を提供する。ニトロレダクターゼの非存在下で、波長λ4でDから低いまたは0の放出しか検出されない。ニトロレダクターゼ存在下で、CyQ部分は還元され、波長λ2での励起が、波長λ4での放出を与えるように、Cyの蛍光形を形成する。これらの条件下で、λ4での蛍光放出の測定および非反応カセットのλ4での蛍光放出との比較は、Dのその還元形への変換の程度の尺度、したがって、ニトロレダクターゼ活性の尺度を提供する。
適当には、式IVの化合物は本発明の第3、第4、第5、第6または第8の態様の任意の一つに従ったアッセイ法で使用し得る。
具体的な記載
明確にする目的で、本発明の一定の実施態様を、以下の図面を参照した実施例の方法で記載する:
図1aはCy−QFと呼ばれる式IIの化合物の化学構造を示す。
図1bは種々の時間、E. coli Bニトロレダクターゼの存在下インキュベートしたCy−QFの蛍光放出スペクトルを示す。
図2aはCy−QGと呼ばれる式IIIの化合物の化学構造を示す。
図2bは種々の時間、E. coli Bニトロレダクターゼの存在下インキュベートしたCy−QGの蛍光放出スペクトルを示す。
図3aはCyQGのHPLC分析を示す。
図3bはニトロレダクターゼ処理CyQGのHPLC分析を示す。
図4aはCyQGのMALDI-TOFマススペクトル分析を示す。
図4bはニトロレダクターゼで処理したCyQGのMALDI-TOFマススペクトル分析を示す。
図5はCyQGおよびニトロレダクターゼで処理したCyQGの赤外線吸収スペクトル分析を示す。
図6はCy5Qの化学構造を示す。
図7はニトロレダクターゼ存在下の異なる濃度のCy5Qの蛍光放出を示す。
図8はニトロレダクターゼとのインビトロ結合アッセイの結果を示す。
図9はCy5蛍光を検出することによる、トランスフェクトしたおよびコントロール細胞からの細胞融解物におけるニトロレダクターゼ活性の検出を示す。
図10はニトロレダクターゼ発現細胞およびコントロール細胞におけるCy3蛍光を示す。
図11はニトロレダクターゼ発現細胞およびコントロール細胞におけるCy5蛍光を示す。
図12はフローサイトメトリーによる細胞性ニトロレダクターゼ活性恩測定を示す。
図13はCy5Q−カスケードブルーカセット、水中、649nmでa=1、次いで100μl+3ml水に希釈、励起450nmの蛍光放出スペクトルを示す。
図14は8−ヒドロキシ−ピレン−1,3,6−トリスルホン酸、水中、455nmでa=1、次いで100μl+3ml水に希釈、励起450nmの蛍光放出スペクトルを示す。
図15はNaOH溶液で処理後の、水中、650nmでa=1、次いで100μl+3ml水に希釈、励起450nmCy5Q−カスケードブルーカセットを示す。
図16は融解物/NTRの存在下または非存在下のCy5Q−カスケードブルーカセットの相対的蛍光を示す。
実施例1
氷浴上で、リン酸緩衝生理食塩水中に、0.8mg/mlのE.Coli B ニトロレダクターゼ、1mMのNaDH、0.4μmのFMNおよび0.05mMのシアニン−Q F(Cy−Q F、図1a)を含む反応混合物を調製した。蛍光分光器による分析を行うためにサンプルを直ちに移し、さらに反応混合物を37℃で1時間、2時間、5時間インキュベートした後分析を行うためにサンプルを移した。
650nmでの励起から生じる、665nmから725nmの範囲での蛍光の放出の分析は、ニトロレダクターゼと共にCy−Q Fをインキュベートした時間に伴って、最大放出光690nmでの蛍光の著しい増大を示した(図1b)。
実施例2
氷浴上で、リン酸緩衝生理食塩水中に、0.8mg/mlのE.Coli B ニトロレダクターゼ、1mMのNaDH、0.4μmのFMNおよび0.05mMのシアニン−Q F(Cy−Q G、図2a)を含む反応混合物を調整した。蛍光分光器による分析を行うためにサンプルを直ちに移し、さらに反応混合物を37℃で1時間、2時間、5時間インキュベートした後分析を行うためにサンプルを移した。
650nmでの励起から生じる、660nmから720nmの範囲での蛍光の放出の分析は、ニトロレダクターゼと共にCy−Q Gをインキュベートした時間に伴い、最大放出光675nmでの蛍光の著しい増大を示した(図2b)。
ニトロレダクターゼの存在下でCy−Q Gをインキュベートしたサンプルと、ニトロレダクターゼの非存在下でCy−Q Gをインキュベートしたサンプルを、HPLCによって分析した。HPLCの結果(図3aおよび図3b)は、Cy−Qをニトロレダクターゼで処理すると、Cy−Q Gの転化が起こり、出発物質のHPLCの保持時間が43.2分であるのに比べて、その生成物の保持時間は、30.5分であることを示した。HPLC分析の主要なピークは、さらにMALDI−TOF質量分析によって分析した(図4aおよび図4b)。この分析は、出発物質のCy−QGの質量が650.1であるのに比べ、反応生成物の主要な質量が620.3であることを示し、この質量の変化は、−NO基の−NH基への転化と一致し、提案された反応メカニズムと一致する。このことは、さらに赤外吸収分光器を用いた分析(図5)によって、強いN=O結合の吸収のバンドが、酵素処理で消失し、酵素のCy−Q G−NO基のアミン基への還元と一致することから確かめられる。
実施例3
Cy5Qに対するニトロレダクターゼのK 測定
E.Coli B ニトロレダクターゼ(500ng)を、1mM NADHを含む10mM Tris.HCl(pH7.5)200μl中の増やした濃度のCy5Q(図6)の存在下で、室温で30分間インキュベートした。
各反応の蛍光は、CytoStarプレートリーダー(PerSeptive Biosystems)で、610/20nmの励起光と、670/40nmの放出光のフィルターを用いて測定した。結果は、ニトロレダクターゼ酵素非存在下での蛍光で補正し(図7)、カーブ・フィッティング・ソフトウェア(Prism)を用いて、K値は8.6±0.7μMと計算した。
実施例4
ニトロレダクターゼのインビトロ結合アッセイ
氷浴上で、ニトロレダクターゼ(400μg、16.7nmol)を、PBS(pH8.0)中の334nmolのスルホ−NHS−ビオチン(Pierce)で、二時間ラベルした。遊離ビオチンを4℃、PBS(pH7.4)に対して一晩透析することによって除いた。
ビオチン(Sigma)の濃度を0−100nmol/ウェルから増やした濃度を、ストレプトアビジンでコートしたマイクロタイタープレート(Pierce)のウェルに2個ずつ加え、次に0.5μMのビオチン化したニトロレダクターゼを含む、100μMのPBSを加え、プレートを室温で1時間インキュベートした。
インキュベーション後、プレートをPBSで3回洗浄し、結合していない酵素を除き、1mMのNADHを含む、100μlのPBS中の、5μMのCy5Qを全てのウェルに加えた。
室温で35分間インキュベートし、結合したニトロレダクターゼと加えたCy5Qを反応させた後、610/20nmの励起フィルターと670/40nmの放出フィルターを用いて、プレートをCytoflourプレートリーダーで分析した。図8では、結合したニトロレダクターゼの存在下で、Cy5が高い蛍光を示す。ニトロレダクターゼのプレートへの結合は、高濃度の遊離ビオチンで置換され、従ってCy5Qは還元されず、低い蛍光を示す。
実施例5
ニトロレダクターゼのトランスフェクションおよび細胞融解物における活性測定
E. coli Bの遺伝子を、CMVプロモーターの制御下で、p−標的哺乳類発現ベクター(Promega)にクローニングし、供給された器具に従い、Effectene transfection reagent(Quiagen)を用いてCHO細胞にトランスフェクトした。
24時間細胞を成長させた後、トランスフェクトした細胞と、トランスフェクトしていないコントロールの細胞を、リン酸緩衝生理食塩水中で超音波破砕することによって、細胞融解物を調製した。ニトロレダクターゼ活性は、2μMのCy5Qを添加し、室温で90分間インキュベートした後、CytoStarプレートリーダー(PerSeptive Biosystems)で、610/20nmの励起光と、670/40nmの放出光のフィルターを用いて、蛍光を測定することによって決定した(図9)。ニトロレダクターゼ発現細胞由来の融解物サンプルにおいて、アッセイした細胞融解物の量は比例した蛍光の強い増大を示す結果であった。
実施例6
細胞透過性蛍光基質を用いる細胞性ニトロレダクターゼ活性の測定
ニトロ消光性シアニン色素Cy3Qee(式IIIa)およびCy5Qee(式IIIb)の2つのエチルエステル誘導体を合成した。
ヨウ化 5−(カルボキシメチル)−1,2,3,3−テトラメチル−3H−インドリウム(1)の製造
Figure 2007183284
ヨウ化メチル(3ml、48.19mmol)を2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル−酢酸(2.5g、11.52mmol)のスルホラン(15ml)溶液に加えた。反応液を48℃で18時間加熱し、次いで室温まで冷却した。粗反応混合物を過剰量のジエチルエーテルに滴下し、沈澱をろ過により回収し、真空中で乾燥すると、ベージュ色の固体として生成物を得た(3.27g、収率79%)。
Figure 2007183284
臭化 1−(3,5−ジニトロベンジル)−5−(カルボキシメチル)−3H−インドリウム(2)の製造
Figure 2007183284
3,5−ジニトロベンジルクロライド(12.46g、57.5mmol)を2,3,3−トリメチル−3H−インドール−5−イル−酢酸(2.5g、11.5mmol)のスルホラン(10ml)溶液中に、臭化ナトリウム(5.92g、57.5mmol)とともに加えた。反応液を100℃で20時間加熱し、次いで室温まで冷却した。粗反応混合液を過剰量の酢酸エチルに滴下し、暗褐色の固体をろ取し、ジメチルスルホキシド中に溶解させ、その後逆相クロマトグラフィーで精製した。生成物をベージュ色の固体として単離した(収率54%)。
Figure 2007183284
5−(カルボキシメチル)−2−{(1E,3E)−5−[6−(カルボキシメチル)−1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン]−1,3―ペンタジエニル}−1−(3,5−ジニトロベンジル)−3,3−ジメチル−3H−インドリウム塩(3)の製造
Figure 2007183284
ヨウ化 1,2,3,3−テトラメチル−3H−インドリウム(1)(50mg、0.139mmol)および臭化 1−(3,5−ジニトロベンジル)−5−(カルボキシメチル)−3H−インドリウム(2)(66mg、0.139mmol)を、マロンアルデヒドビス(フェニルイミン)一塩酸塩(358mg、1.39mmol)とともに酢酸(3.15ml)、ピリジン(3.15ml)および無水酢酸(0.7ml)中に溶解させた。反応液を70℃で2時間加熱した。次いで、反応液を過剰量のジエチルエーテルに滴下し、青色の固体をろ取し、逆相クロマトグラフィー(溶出液として水/0.1%トリフルオロ酢酸およびアセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸を用いるHPLC)により精製した。生成物を暗青色粉末として単離した(33.3mg、収率31%)。UVmax(H2O) = 646 nm.
Figure 2007183284
1−(3,5−ジニトロベンジル)−5−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−2−{(1E,3E)−5−[6−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン]−1,3―ペンタジエニル}−3,3−ジメチル−3H−インドリウム塩(4)(式IIIa)の製造
Figure 2007183284
5−(カルボキシメチル)−2−{(1E,3E)−5−[6−(カルボキシメチル)−1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン]−1,3―ペンタジエニル}−1−(3,5−ジニトロベンジル)−3,3−ジメチル−3H−インドリウム(3)(4.5mg、0.0058mmol)を、濃塩酸(20μl)とともにエタノール(2ml)に溶解させ、室温で、窒素下で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を逆相クロマトグラフィー(溶出液として水/0.1%トリフルオロ酢酸およびアセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸を用いるHPLC)により精製すると、青色の固体として生成物を単離した(4.1mg、収率85%)。UVmax(H2O) = 647 nm.
Figure 2007183284
5−{2−[(アセチルオキシ)メトキシ]−2−オキソエチル}−2−{(1E,3E)−5−[6−{2−[(アセチルオキシ)メトキシ]−2−オキソエチル}−1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン)−1,3―ペンタジエニル]−1−(3,5−ジニトロベンジル)−3,3−ジメチル−3H−インドリウム塩(5)の製造
Figure 2007183284
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(4.7mg、0.0375mmol)の入った無水アセトニトリル(2ml)中の5−(カルボキシメチル)−2−{(1E,3E)−5−[6−(カルボキシメチル)−1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン]−1,3−ペンタジエニル}−1−(3,5−ジニトロベンジル)−3,3−ジメチル−3H−インドリウム塩(3)(10mg、0.015mmol)の溶液に、酢酸ブロモメチル(23mg、0.150mmol)を加えた。反応液を室温で、窒素雰囲気下で24時間撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で蒸発させ、青色の残渣を逆相クロマトグラフィー(HPLC)で精製した。生成物を青色の粉末として単離した(10.6mg、収率83%)。UVmax(H2O) = 643 nm.
Figure 2007183284
5−(カルボキシメチル)−2−{(1E)−3−[6−(カルボキシメチル)−1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン]−1―プロペニル}−1−(3,5−ジニトロベンジル)−3,3−ジメチル−3H−インドリウム塩(6)の製造
Figure 2007183284
ヨウ化 1,2,3,3−テトラメチル−3H−インドリウム(1)(100mg、0.28mmol)および臭化 1−(3,5−ジニトロベンジル)−5−(カルボキシメチル)−3H−インドリウム(2)(133mg、0.28mmol)を、N,N'−ジフェニルホルムアミジン(55mg、0.28mmol)とともに酢酸(2.25ml)、ピリジン(2.25ml)および無水酢酸(0.25ml)中に溶解させた。反応液を70℃で2時間加熱した。次いで、反応液を過剰量のジエチルエーテルに滴下し、赤色の固体をろ取し、次いで逆相クロマトグラフィー(溶出液として水/0.1%トリフルオロ酢酸およびアセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸を用いるHPLC)により精製した。生成物を暗桃色の粉末として単離した(16.5mg、収率8%)。UVmax(H2O) = 553 nm。MALDI-TOF: m/z = 640 (C3535ではM=639)
1−(3,5−ジニトロベンジル)−5−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−2−{(1E)−3−[6−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン]−1―プロペニル}−3,3−ジメチル−3H−インドリウム塩(7)(式IIIb)の製造
Figure 2007183284
5−(カルボキシメチル)−2−{(1E)−3−[6−(カルボキシメチル)−1,1,3−トリメチル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−イリデン]−1―プロペニル}−1−(3,5−ジニトロベンジル)−3,3−ジメチル−3H−インドリウム塩(6)(4mg、0.00531mmol)を、濃塩酸(50μl)とともにエタノール(2ml)に溶解させ、室温で、窒素下で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を逆相クロマトグラフィー(溶出液として水/0.1%トリフルオロ酢酸およびアセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸を用いるHPLC)により精製すると、ピンク色の固体として生成物を単離した(3.2mg、収率74%)。UVmax(H2O) = 549 nm.
Figure 2007183284
Cy3Qee(式IIIa)およびCy5Qee(式IIIb)を生細胞中のニトロレダクターゼの測定のための細胞透過性蛍光基質として評価した。ニトロレダクターゼを発現している細胞およびコントロールの細胞を、10%ウシ胎児血清を含む組織培養培地中、96ウェルプレート中で、10,000細胞/ウェルで培養し、10μM Cy3Qee(式IIIa)または30μM Cy5Qee(式IIIb)の存在下で37℃で培養した。蛍光の測定をCytoStar(PerSeptive Biosystems)プレートリーダーを用いて行った。Cy3Qeeでは530/25nm励起および580/50nm発光フィルターを用い、Cy5Qeeでは610/20nm励起および670/40nm発光フィルターを用いた。
蛍光の測定により、ニトロレダクターゼ発現細胞においては蛍光が時間依存的に顕著に増加し、コントロール細胞においては蛍光はわずかしか変化しないことが示され、このことは、Cy3Qee(図10)およびCy5Qee(図11)の両方が生細胞中のニトロレダクターゼ活性の測定のための細胞透過性基質として有効であることを示唆している。
実施例7
フローサイトメトリーによる生細胞中の細胞性ニトロレダクターゼ活性の測定
ニトロレダクターゼ発現細胞およびコントロール細胞を30μM Cy3Qeeを含む組織培養培地中で、37℃で2時間インキュベートした。インキュベーション後の細胞をリン酸緩衝性生理食塩水で洗浄し、トリプシン処理してフローサイトメトリー用の細胞懸濁液を調製した。
細胞をFACScaliburフローサイトメーター(Becton Dickinson)を用いて、488nmレーザー励起および585/42nm発光フィルターを用いて分析した。結果(図12)は、コントロールの細胞(平均蛍光18.2)と比較してニトロレダクターゼ発現細胞(平均蛍光169.9)内の蛍光の顕著な増加を示している。
実施例8
Cy5QTM−Cascade Blue(登録商標)エステル結合カセット
Figure 2007183284
Cy5Qモノ遊離酸カリウム塩(Amersham Pharmacia Biotech Ltdから入手した)(5mg、0.006mmol)、Cascade Blue(登録商標)(Molecular Probes)(8−ヒドロキシピレン−1,3,6−トリスルホン酸ナトリウム塩(8.8mg、0.018mmol)(Fluka))、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド(10μl、0.065mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1mg、0.007mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(0.9mg、0.007mmol)および活性化モレキュラーシーブス粉末(250mg)を、無水N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中で、室温で12時間一緒に撹拌した。TLC(RP C18 1:1 MeOH:水)により、rf=0.8(遊離のCy5Qとの比較;rf=0.72)に新しい生成物のスポットが観察された。モレキュラーシーブスをろ取し、生成物をジエチルエーテル中に沈澱させた。沈澱をろ取し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥した。生成物をRP C18フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。未反応の8−ヒドロキシピレン−1,3,6−トリスルホン酸ナトリウム塩を水でカラムから溶出させ、次いで、5%アセトニトリル/水で溶出させた。純粋な生成物を含むフラクションを回収し、溶媒の大部分を減圧下で除去した。残渣を凍結乾燥すると、藍色の粉末として生成物を得た(1mg、11%)。
λmax(水) 648nm (Cy5Q) 354, 372nm (ピレン)
MALDI-TOF MS; 実測値1246(MH);[理論値(C544421)1245]
蛍光;Cy5Q−Cascade Blueエステル結合カセットは、510nm(図13)で、ごくわずかに発光する;水中の遊離8−ヒドロキシピレン−1,3,6−トリスルホン酸ナトリウム塩の蛍光は、510nmで最大である(図14)。このことは、Cascade BlueからCy5Qへ効率的にエネルギー伝達されること、およびカセット内のCy5Qと結合した場合にCascade Blue部分の蛍光消光することを示唆している。水酸化ナトリウム溶液で処理した場合、510nmでの蛍光発光が観察され(図15)、このことはエステル結合の化学的加水分解および蛍光性8−ヒドロキシピレン−1,3,6−トリスルホン酸部分の遊離を示唆している。
インビトロでの評価
Cy5Q−Cascade Blueカセット(酢酸緩衝液pH5.0中0.8mM)を1mM NADHを含むPBS(pH7.4)中で8μMに希釈した。細胞融解物を2x10個のSKOV細胞から、4℃で5mlのPBS中の掻爬した細胞の再懸濁により調製し、25ゲージのシリンジ針内を繰り返し通過させた。Cy5Q−Cascade Blueのアリコート(1ml)を、500μlの細胞融解物またはPBSとともに37℃で20分間インキュベートした。インキュベーション後、100μlのE.coli Bのニトロレダクターゼの1ng/μl溶液を1つのサンプルに加え、インキュベーションを5分間継続した。次いで、アリコート(100ml)を、Cytoflourプレートリーダーでの蛍光の測定のために、各サンプルから96ウェルプレートへと4づつ配分した。Cascade Blueでは450nm励起/530nm発光フィルターを用い、Cy5では610nm励起/670nm発光フィルターを用いた。
図16は、カセットを細胞融解物の存在下でインキュベートした場合に、530nm(すなわちCascade Blue)での蛍光発光が増加すること、および、ニトロレダクターゼ酵素が存在する場合に、670nm(すなわちCy5)での蛍光放出が増加することを示している。
図1aはCy−QFと呼ばれる式IIの化合物の化学構造を示す。図1bは種々の時間、E. coli Bニトロレダクターゼの存在下インキュベートしたCy−QFの蛍光放出スペクトルを示す。 図2aはCy−QGと呼ばれる式IIIの化合物の化学構造を示す。図2bは種々の時間、E. coli Bニトロレダクターゼの存在下インキュベートしたCy−QGの蛍光放出スペクトルを示す。 図3aはCyQGのHPLC分析を示す。図3bはニトロレダクターゼ処理CyQGのHPLC分析を示す。 図4aはCyQGのMALDI-TOFマススペクトル分析を示す。図4bはニトロレダクターゼで処理したCyQGのMALDI-TOFマススペクトル分析を示す。 CyQGおよびニトロレダクターゼで処理したCyQGの赤外線吸収スペクトル分析を示す。 Cy5Qの化学構造を示す。 ニトロレダクターゼ存在下の異なる濃度のCy5Qの蛍光放出を示す。 ニトロレダクターゼとのインビトロ結合アッセイの結果を示す。 Cy5蛍光を検出することによる、トランスフェクトしたおよびコントロール細胞からの細胞融解物におけるニトロレダクターゼ活性の検出を示す。 ニトロレダクターゼ発現細胞およびコントロール細胞におけるCy3蛍光を示す。 ニトロレダクターゼ発現細胞およびコントロール細胞におけるCy5蛍光を示す。 フローサイトメトリーによる細胞性ニトロレダクターゼ活性恩測定を示す。 Cy5Q−カスケードブルーカセット、水中、649nmでa=1、次いで100μl+3ml水に希釈、励起450nmの蛍光放出スペクトルを示す。 8−ヒドロキシ−ピレン−1,3,6−トリスルホン酸、水中、455nmでa=1、次いで100μl+3ml水に希釈、励起450nmの蛍光放出スペクトルを示す。 NaOH溶液で処理後の、水中、650nmでa=1、次いで100μl+3ml水に希釈、励起450nmCy5Q−カスケードブルーカセットを示す。 融解物/NTRの存在下または非存在下のCy5Q−カスケードブルーカセットの相対的蛍光を示す。

Claims (26)

  1. 少なくとも一つのNO基をNHOHまたはNHに還元することを特徴とする、少なくとも一つのNO基を含む色素分子の蛍光を増大するための方法。
  2. 少なくとも一つのNO基を含む色素分子がシアニン色素である、請求項1記載の方法。
  3. 少なくとも一つのNO基を含む色素分子が、式I:
    Figure 2007183284
    〔式中、基R、R、RおよびRはXおよびYを含む環に結合し、または、所望により、ZおよびZ環構造の原子に結合し、nは1−3の整数である;
    およびZは各々1個または2個の縮合芳香族環を達成するのに必要な結合または原子を示し、各環は炭素原子、および所望により、2個を超えない酸素、窒素および硫黄原子から選択される5個または6個の原子を有する;
    XおよびYは同一または異なり、ビス−C−Cアルキル−およびC−Cスピロアルキル−置換炭素、酸素、硫黄、セレン、−CH=CH−およびN−W(ここで、Nは窒素およびWは水素、基−(CH)から選択され、mは1から26の整数およびRは水素、アミノ、アルデヒド、アセタール、ケタール、ハロ、シアノ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、スルホネート、スルフェート、カルボキシレート、ホスホネート、ポリエチレングリコール、置換アミノ、4級アンモニウム、ニトロ、1級アミド、置換アミド、ならびにアミノ、ヒドロキシル、カルボニル、カルボキシル、ホスホリルおよびスルフヒドリル基と反応性の基から選択される)から選択される;
    基R、R、R、RおよびRは、独立して水素、置換または非置換C−Cアルキル、OR、ニトロ、アミノ、アシルアミノ、4級アンモニウム、ホスフェート、スルホネートおよびスルフェートからなる群から選択され、ここでRは置換または非置換であり、H、C−Cアルキル、アミノ、アルデヒド、アセタール、ケタール、ハロ、シアノ、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシル、スルホネート、スルフェート、カルボキシレート、置換アミノ、4級アンモニウム、ニトロ、1級アミド、置換アミド、ならびにアミノ、ヒドロキシル、カルボニル、カルボキシル、ホスホリルおよびスルフヒドリル基と反応性の基から選択される;
    基RおよびRは非置換または置換され得るC−C10アルキルから選択される;
    基R、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも一つが、本質的に非蛍光であるように該色素の蛍光放出を減少させる、少なくとも一つのニトロ基を含むを特徴とする〕
    を有する修飾シアニン色素である、請求項2記載の方法。
  4. 少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子が、式IIまたは式III
    Figure 2007183284
    の化合物、またはそれらの塩である、請求項2または3に記載の方法。
  5. 少なくとも一つの該NO基の還元が酵素により触媒される、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 少なくとも一つの該NO基の還元がニトロレダクターゼ、および好ましくは細菌ニトロレダクターゼにより触媒される、請求項5記載の方法。
  7. 組成物中のニトロレダクターゼ酵素活性の検出法であり、
    a)該組成物と、少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子を、ニトロレダクターゼ活性を促進する条件下で混合する;そして
    b)ニトロレダクターゼ活性の量の尺度である蛍光の増大を測定する:
    ことを含む方法。
  8. 組成物が細胞または細胞抽出物を含む、請求項7記載の方法。
  9. a)アッセイ試薬に結合したニトロレダクターゼ酵素を、酵素の活性の量がアッセイにおける検体の量と比例する条件下で提供する;
    b)少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子を提供する;そして
    c)ニトロレダクターゼ活性の量の尺度として蛍光の増大を測定する
    ことを含む、検体の検出法。
  10. a)特異的結合対の第1成分を表面に結合させる;
    b)ニトロレダクターゼ酵素で標識されている特異的結合対の第2成分を、成分の間の結合を促進する条件下で添加する;
    c)少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子を、ニトロレダクターゼ活性に適した条件下で添加する;そして
    d)第2成分の第1成分への結合を、結合ニトロレダクターゼ活性の尺度としての蛍光の増大の測定により検出する:
    ことを含む、アッセイ法。
  11. 該特異的結合対が、抗体/抗原、レクチン/糖タンパク質、ビオチン/ストレプトアビジン、ホルモン/レセプター、酵素/基質、DNA/DNA、DNA/RNAおよびDNA/結合タンパク質からなる群から選択される、請求項10記載の方法。
  12. a)ニトロレダクターゼをコードする配列に作動可能に連結した発現制御配列を含む核酸分子でトランスフェクトされている宿主細胞と、少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子を接触させる;そして
    b)ニトロレダクターゼ遺伝子発現の尺度としての蛍光の増大を測定する
    ことを含む、アッセイ法。
  13. シアニン色素分子が細胞に透過性である、請求項12記載のアッセイ法。
  14. シアニン色素分子が式Iの化合物である、請求項12または13に記載のアッセイ法。
  15. 式Iのシアニン色素分子の基R、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも一つが、細胞膜透過性化(permeabilising)基を含む、請求項14に記載のアッセイ法。
  16. 細胞透過性であることを特徴とする、少なくとも一つのNO基を含む式Iのシアニン色素分子。
  17. 該シアニン色素分子が式IIIaまたは式IIIb
    Figure 2007183284
    の化合物、またはそれらの塩から選択される、請求項16記載のシアニン色素分子。
  18. a)ニトロレダクターゼをコードする配列に作動可能に連結した発現制御配列を含む核酸分子でトランスフェクトされている宿主細胞の抽出物と、少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子を接触させる;そして
    b)ニトロレダクターゼ遺伝子発現の尺度としての蛍光の増大を測定する
    ことを含む、アッセイ法。
  19. シアニン色素分子の増大した蛍光を、500−900nmの範囲の蛍光放出の分析により測定する、請求項1から15のいずれかまたは18に記載の方法。
  20. シアニン色素分子の増大した蛍光を、665nm−725nmの範囲の蛍光放出の分析により測定する、請求項19に記載の方法。
  21. ニトロレダクターゼ酵素を発現するための手段および少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子を含む、レポーターシステムのためのキット。
  22. 特異的結合対の成分の一方の存在を検出するためのキットであり、結合対の他方の成分に結合したニトロレダクターゼ酵素と、少なくとも一つのNO基を含むシアニン色素分子を含むキット。
  23. 式IV:
    Figure 2007183284
    〔式中、
    は検出可能フルオロフォアである:
    は式(I)を有するシアニン色素分子である:そして
    Lはリンカー基である〕
    の対になったフルオロフォアレシオメトリックレポーター。
  24. 該レポーターが膜透過性である、請求項23記載の対になったフルオロフォアレシオメトリックレポーター。
  25. Lが開裂可能リンカー基である、請求項23または24に記載の対になったフルオロフォアレシオメトリックレポーター。
  26. 請求項23から25のいずれかに記載の対になったフルオロフォアレシオメトリックレポーターを含む、請求項9から15のいずれかに記載のアッセイ法。
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