JP2007183213A - 放射線撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像対象を静止させた状態で放射線画像を取得する場合において、撮像対象が動いている状態で発生した放射線検出信号の時間遅れ分に基づく残像を発生させず、かつ高いS/N比を得ることで、高精度な画像を得ることができる放射線撮像装置を提供することを目的とする。
【解決手段】基板Bが静止した状態において、A/D変換器5で取り出されるX線検出信号に含まれる、基板Bが動いている状態と静止している状態との時間遅れ分のうち、基板Bが動いている状態での時間遅れ分のみを単数または減衰時定数が異なる複数個の指数関数で構成されるインパルス応答によるものとして再帰的演算処理によりX線検出信号から除去する時間遅れ除去部11を備えているので、残像を発生させず、高精度な画像を得ることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、放射線照射手段から撮像対象へ放射線が照射され、この撮像対象を透過した放射線を放射線検出手段で検出することで、撮像対象の放射線画像を取得する工業用の放射線撮像装置に係り、特に、放射線検出手段から出力された放射線検出信号から、この放射線検出手段に起因する放射線検出信号の時間遅れ分を補正するための技術に関する。
従来、放射線撮像装置の代表的なものとして工業用に用いる非破壊検査装置がある。この非破壊検査装置の放射線検出器として、近年、放射線に有感な半導体等を利用した複数個の放射線検出素子を放射線検出面に二次元的に配列したフラットパネル型X線検出器(FPD)が用いられている。このFPDは、時間応答性が悪く、FPDから出力される放射線検出信号に時間遅れ分が生じるものであり、撮像対象が動いている場合には、残像が発生するという問題がある。そこで、全ての放射線検出信号の時間遅れ分を補正する処理を行い、残像のない画像を取得している(特許文献1参照)。
また、例えば工業用の非破壊検査装置では撮像対象物である複数の基板などをベルトコンベアなどに載せて運び、放射線が照射される位置に達した基板の放射線画像を撮像し、非破壊検査を行うものがある。ここで、基板がベルトコンベアで運ばれてくる状態、つまり、撮像対象が動いている状態で放射線画像を取得する。さらに、ベルトコンベアを一旦静止(基板が静止)させた状態において高精度な放射線画像を取得する。また、これら撮像対象が移動している状態および静止している状態の両状態において発生した時間遅れ分を一律に補正する処理が行われている。
特開2004−242741号公報(6頁〜8頁、図1,図7〜図9)
しかしながら、従来の放射線撮像装置では、次のような問題がある。すなわち、撮像対象を静止させ高精度な放射線画像を取得する場合において、撮像対象が動いている状態および静止している状態の両状態において発生した時間遅れ分の全てを補正する処理を行うと、撮像対象が動いている状態で発生した放射線検出信号の時間遅れ分に基づく、残像の発生をさせない。しかし、撮像対象が静止している状態にて発生した時間遅れ分については、残像を発生させる要因とはならないため、静止状態にて発生する時間遅れ分については補正する処理を行う必要は無く、逆に静止状態にて発生する時間遅れ分について補正する処理を行うと、本来放射線検出信号として得ることができる残像部分(時間遅れ分)を減ずることになり、結果として信号強度が低くなり、S/N比が低下し、高精度な放射線画像を得ることができないという問題がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、撮像対象を静止させた状態で放射線画像を取得する場合において、撮像対象が動いている状態で発生した放射線検出信号の時間遅れ分に基づく残像を発生させず、かつ高いS/N比を得ることで、高精度な画像を得ることができる放射線撮像装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の放射線撮像装置の発明は、(A)動いている状態および静止している状態の撮像対象に放射線を照射する放射線照射手段と、(B)前記放射線照射手段から照射され、撮像対象を透過した放射線を放射線検出信号として検出する放射線検出手段と、(C)前記放射線検出手段から撮像対象の透過放射線像に対応する放射線検出信号を所定のサンプリング時間間隔で取り出す信号サンプリング手段と、(D)撮像対象が静止した状態において、前記信号サンプリング手段で取り出される放射線検出信号に含まれる、撮像対象が動いている状態と静止している状態との時間遅れ分のうち、撮像対象が動いている状態での時間遅れ分のみを単数または減衰時定数が異なる複数個の指数関数で構成されるインパルス応答によるものとして再帰的演算処理により放射線検出信号から除去する時間遅れ除去手段と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1の発明の作用は次のとおりである。
まず、放射線照射手段から放射線を照射させ、動いている状態の撮像対象に放射線を照射する。この放射線照射手段から照射された放射線は、撮像対象を透過し、放射線検出手段で放射線検出信号として検出される。さらに、信号サンプリング手段で放射線検出手段から撮像対象の透過放射線像に対応する放射線検出信号を所定のサンプリング時間間隔で取り出す。ここで、放射線検出手段は時間応答性が悪く、放射線検出手段で検出された放射線検出信号には、時間が遅れた成分の信号(時間遅れ分)が含まれる。
次に、撮像対象を動いている状態から静止させた状態で放射線照射手段から放射線を照射させ、放射線検出手段で放射線検出信号として検出する。ここで、撮像対象を静止させた状態においても、放射線検出手段で検出された放射線検出信号には、時間が遅れた成分の信号(時間遅れ分)が含まれる。また、信号サンプリング手段は撮像対象が静止した状態において、複数回のサンプリングを行う。ここで、信号サンプリング手段で行われた複数回のサンプリングのうち、最初のサンプリング後に取り出される放射線検出信号は、撮像対象が動いている状態および静止させた状態の両方の時間遅れ分が含まれる場合がある。ここで、動いている状態で発生した時間遅れ分は、残像として現われることになる。そこで時間遅れ除去手段は、信号サンプリング手段で取り出される放射線検出信号に含まれる、動いている状態と静止している状態とで発生した時間遅れ分のうち、動いている状態で発生した時間遅れ分を単数または減衰時定数が異なる複数個の指数関数で構成されるインパルス応答によるものとして再帰的演算処理により放射線検出信号から除去する。また、静止している状態で発生した時間遅れ分は、時間遅れ除去手段により除去されず、放射線検出信号として含まれることになり、信号強度が高くなり、高いS/N比を得ることになる。
したがって、撮像対象を静止させた状態で放射線画像を取得する場合において、撮像対象が動いている状態で発生した放射線検出信号の時間遅れ分に基づく残像を発生させず、かつ高いS/N比を得ることで、高精度な画像を得ることができる。
本発明によれば、撮像対象を静止させた状態で放射線画像を取得する場合において、撮像対象が動いている状態で発生した放射線検出信号の時間遅れ分に基づく残像を発生させず、かつ高いS/N比を得ることで、高精度な画像を得ることができる。
放射線撮像装置を図面に基づいて詳細に説明する。図1は放射線撮像装置の全体構成を示すブロック図である。図2はフラットパネル型X線検出器の構成を示す平面図である。図3はフラットパネル型X線検出器の構成を示す断面図である。図4(a)はX線検出器に入力されるX線の信号波形図であり、図4(b)はX線検出器から出力されるX線検出信号強度を示す信号波形図である。
この実施例では、非破壊検査装置に用いられる放射線撮像装置について説明する。放射線撮像装置の全体の構成について図1を用いて説明する。図1に示すように、放射線撮像装置は、撮像対象である基板Bに向けてX線を照射するX線管1と、基板Bを載置し移動させるベルトコンベア2と、このベルトコンベア2を動作させる状態および静止させる状態に制御するベルトコンベア制御部3と、基板Bを透過したX線をX線検出信号として検出するX線検出器4と、X線検出器4から基板Bの透過X線像に対応するX線検出信号をデジタル信号化して所定のサンプリング時間間隔Δtで取り出すA/D変換器5と、A/D変換器5により取り出されたX線検出信号について信号処理を行いX線画像として出力する検出信号処理部6などを備えている。以下、放射線撮像装置の各部構成を詳細に説明する。
X線管1とX線検出器4はベルトコンベア2を挟んで対向配置されている。X線管1は基板BにX線を照射し、このX線照射に伴って生じる基板Bの透過X線像がX線検出器4のX線検出面に投影される配置関係となっている。なお、上述したX線管1は、本発明における放射線照射手段に相当する。
X線検出器4は、例えば、入射X線を直接電荷情報に変える直接変換方式のフラットパネル型放射線検出器が用いられる。図2に示すように、基板Bの透過X線像が投影されるX線検出面に多数のX線検出素子4aが縦横に配列された構成となっている。例えば、縦30cm×横30cm程の広さのX線検出面にX線検出素子4aが縦1536×横1536のマトリックスで縦横に配列されている。X線検出器4の各X線検出素子4aが検出信号処理部6で作成されるX線画像の各画素と対応関係にあり、X線検出器4から取り出されたX線検出信号に基づいて検出信号処理部6でX線検出面に投影された透過X線像に対応するX線画像が作成される。
さらに、X線検出器4は、その断面が図3のようになっており、X線が入射することによりキャリアが生成されるX線感応膜(例えばアモルファスSe厚膜)である半導体膜8と、その半導体膜22のX線入射側の表面に設けられたバイアス電圧印加電極7と、X線検出器4の各X線検出素子4aの一部であり、かつ半導体膜8のX線非入射側に設けられたキャリア収集電極9と、キャリア収集電極9を蒸着したガラス基板10とから構成される。さらに、キャリア収集電極9により収集された電荷はガラス基板10に配設されている蓄積・読み出す電気回路(図示省略)によって読み出されるとともに後段の増幅器(図示省略)およびマルチプレクサ(図示省略)を経てA/D変換器5に出力される構成となっている。なお、上述したX線検出器4は、本発明における放射線検出手段に相当する。
ここで、X線管1から照射されX線検出器4に入力されるX線が図4(a)に示すようなものであるすると、X線検出器4から出力されるX線検出信号は、例えば、図4(b)に示すように過去に照射されたX線による時間遅れ分(斜線部分)が含まれた状態で出力される。
A/D変換器5は、X線画像1枚分ずつのX線検出信号をサンプリング時間間隔Δt(例えば100ms)で連続的に取り出して、検出信号処理部6へ出力する。また、基板Bは静止した状態において、A/D変換器5で複数回のサンプリングが行われ、例えば、基板Bが10秒間静止している状態で、サンプリング時間間隔Δtを100msとし、100回のサンプリングが行われる。なお、上述したA/D変換器5は、本発明における信号サンプリング手段に相当する。
検出信号処理部6は、図1に示すように、基板Bが動いている状態において、A/D変換器5で取り出されるX線検出信号に含まれる基板Bが動いている状態での時間遅れ分を再帰的演算処理によりX線検出信号から除去し、さらに、基板Bが静止した状態において、A/D変換器5で取り出されるX線検出信号に含まれる、基板Bが動いている状態と静止している状態との時間遅れ分のうち、基板Bが動いている状態での時間遅れ分のみを再帰的演算処理によりX線検出信号から除去した遅れ除去X線検出信号を算出する時間遅れ除去部11と、この時間遅れ除去部11で算出された遅れ除去X線検出信号に基づいてX線画像を作成する画像作成部12とを備えている。
時間遅れ除去部11は、X線検出信号の時間遅れ分を演算する時間遅れ補正値演算部13と、A/D変換器5で取り出されるX線検出信号を、基板Bが動いている状態の場合に時間遅れ補正値演算部13に入力させ、基板Bが静止している状態の場合には、時間遅れ補正値演算部13に入力させないように切換える切換器14と、時間遅れ補正値演算部13で演算された値を記憶する時間遅れ補正値メモリ15と、A/D変換器5で取り出されるX線検出信号から時間遅れ補正値メモリ15に記憶されている時間遅れ補正値を減算する減算部16と、を備えている。
具体的に時間遅れ除去部11は、基板Bが動いている状態において、X線検出信号から時間遅れ分を単数または減衰時定数が異なる複数個の指数関数で構成されるインパルス応答によるものとして除去する再帰的演算処理が次式(A)〜(B)にしたがって実行される。
k =Yk −Σn=1 N [αn ・〔1−exp(−Δt/τn ) 〕・exp(−Δt/τn ) ・Snk]…(A)
nk=Xk-1 +exp(−Δt/τn )・Sn(k-1) …(B)
但し, Δt:サンプリング時間間隔
k:サンプリングした時系列内のk番目の時点を示す添字
k :k番目のサンプリング時点で取り出されたX線検出信号
k :Yk から時間遅れ分を除去した遅れ除去X線検出信号
k-1 :一時点前のXk
n(k-1):一時点前のSn
exp :指数関数
N:インパルス応答を構成する時定数が異なる指数関数の個数
n:インパルス応答を構成する指数関数の中の一つを示す添字
αn :指数関数nの強度
τn :指数関数nの減衰時定数
k=0のときX0 =0,Sn0=0
つまり、式(A)の第2項の『−Σn=1 N [αn ・〔1−exp(−Δt/τn ) 〕・exp(−Δt/τn ) ・Snk]』が時間遅れ分に該当し、時間遅れ補正値演算部13で演算される。また、時間遅れ分を除去した遅れ除去X線検出信号Xkは減算部16により求められ、式(A)〜(B)という簡潔な漸化式によって速やかに求められる。
また、時間遅れ除去部11は、基板Bが静止している状態において、X線検出信号から時間遅れ分を単数または減衰時定数が異なる複数個の指数関数で構成されるインパルス応答によるものとして除去する再帰的演算処理が次式(C)〜(D)にしたがって実行される。
X'k =Yk −Σn=1 N [αn ・〔1−exp(−Δt/τn) 〕・exp(−Δt/τn ) ・S'nk]…(C)
S'nk=exp(−Δt/τn)・S'n(k-1) …(D)
但し,X'k:Ykから静止させる前の照射による時間遅れ分を除去した遅れ除去X線検出信号
つまり、式(C)の第2項の『−Σn=1 N [αn ・〔1−exp(−Δt/τn) 〕・exp(−Δt/τn ) ・S'nk]』が時間遅れ分に該当し、時間遅れ補正値演算部13で演算される。また、時間遅れ分を除去した遅れ除去X線検出信号Xkは減算部16により求められ、式(C)〜(D)という簡潔な漸化式によって速やかに求められる。
なお、インパルス応答を構成する時定数が異なる指数関数の個数N,指数関数nの強度αn,指数関数nの減衰時定数τnは、X線検出器4固有の係数であり、予め非破壊検査を行う前に、実験的にこれらN,αn,τnの係数を変化させながら撮像対象である基板Bを動かし、最もX線検出信号に時間遅れ分が現われないX線画像が得られる係数を、このX線検出器4固有の係数として求めている。なお、上述した時間遅れ除去部11は、本発明における時間遅れ除去手段に相当する。
画像作成部12では、基板Bが動いている状態において、遅れ除去X線検出信号Xkが入力され、X線画像が作成される。また基板Bが静止した状態において、A/D変換器5で複数回のサンプリングが行われ、この複数回のサンプリングで得られた時間遅れ除去部11からの遅れ除去X線検出信号X'kが入力される。ここで、複数の遅れ除去X線検出信号は統計的処理を行い、X線画像を作成する。この統計的処理は、例えば、複数の遅れ除去X線検出信号の全てを加算し、この平均を算出する加算平均が行われる。したがって、この加算平均によりS/N比が向上し、高精度なX線画像が作成される構成となっている。
また、図1に示すように放射線撮像装置は、X線管1の管電圧や管電流を制御するX線管制御部17、中央演算処理装置(CPU)などで構成され各構成部を統括する主制御部18、マウスやキーボードやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成され、オペレータが入力設定を行う入力部19、検出信号処理部6から出力されるX線画像を表示する画像モニタ20などを備えている構成となっている。
次に、この放射線撮像装置を用いた、X線撮像を実行する場合について具体的に説明する。ここで、インパルス応答を構成する時定数が異なる指数関数の個数N,指数関数nの強度αn,指数関数nの減衰時定数τnは、予め記憶されており、非破壊検査が行われる撮像対象である基板Bはベルトコンベア2に複数個載せられているものとする。
まず、入力部19での非破壊検査開始の指示がされ、ベルトコンベア制御部3での制御に基づいて、ベルトコンベア2が動作開始される。さらに、ベルトコンベア制御部3は時間遅れ除去部11の切換器14に、ベルトコンベア2が動作状態であることを示す動作信号を出力し、A/D変換器5で取り出されるX線検出信号が時間遅れ補正値演算部13に入力されるように切換えられる。また、X線管制御部17での制御に基づいて、X線管1からX線が照射される。したがって、基板Bが動いている状態で透視が開始される。
X線管1から照射されたX線は、基板Bを透過しX線検出信号として検出される。さらに、A/D変換器5でX線検出器4から基板Bの透過X線像に対応するX線検出信号が取り出され、検出信号処理部6の時間遅れ除去部11に入力される。さらに、時間遅れ除去部11で過去に照射されたX線に基づく、X線検出信号の時間遅れ分が、単数または減衰時定数が異なる複数個の指数関数で構成されるインパルス応答によるものとして再帰的演算、具体的には、式(A)のΣn=1 N [αn ・〔1−exp(Tn ) 〕・exp(Tn ) ・Snk]部分により求められ、さらに、この値をA/D変換器5からのX線検出信号Ykから除去することで、時間遅れ分が含まれない、遅れ除去X線検出信号Xkが画像作成部12に出力され、基板Bが動いている状態における残像がない適正なX線画像を画像モニタ20で見ることができる。
次に、基板Bが適切な位置に移動し、非破壊検査者が基板Bを静止させ、高精度な画像を取得するように入力部19で指示する。ここで、ベルトコンベア制御部3での制御に基づいて、ベルトコンベア2が静止され、さらに、時間遅れ除去部11の切換器14には、ベルトコンベア2が静止(基板Bが静止)状態であることを示す静止信号が出力され、A/D変換器5で取り出されるX線検出信号が時間遅れ補正値演算部13に入力しないように切換えられる。
したがって、基板Bが静止状態である場合の時間遅れ除去部11は、基板Bが静止する前、つまり基板Bが動作している状態で照射されたX線に基づく、X線検出信号の時間遅れ分を除去し、また、基板Bが静止状態である状態の時間遅れ分については、除去されない処理が行われる。具体的には、上述した式(B)における基板Bが静止状態となった時点でのX線検出信号の時間遅れ分Snkを、S'n0とし、基板Bが静止され、高精度な画像を取得する期間において、S'n0を上述した式(D)の初期値として入力し、式(C)は、式(D)に基づいて、Ykから静止させる前の照射による時間遅れ分を除去した遅れ除去X線検出信号X'kを得る。また、式(D)は、式(B)に対して、一時点前のYk から時間遅れ分を除去した遅れ除去X線検出信号Xk-1の値がない式である。つまり、新たな時間遅れ分の入力がないとして、遅れ除去X線検出信号X'kが求められる。
また、時間遅れ除去部11では、基板Bが静止状態である状態においても、時間遅れ補正値演算部13では、式(A)〜(B)に基づく、時間遅れ分が演算されており、基板Bが静止状態から動いた状態になった場合でも、時間遅れ分を除去した遅れ除去X線検出信号をえることができる。
上述したように放射線撮像装置によれば、X線管1から放射線を照射させ、動いている状態の基板BにX線を照射する。このX線管1から照射されたX線は、基板Bを透過し、X線検出器4でX線検出信号として検出される。さらに、A/D変換器5でX線検出器4から基板Bの透過X線像に対応するX線検出信号を所定のサンプリング時間間隔で取り出す。ここで、X線検出器4は時間応答性が悪く、X線検出器4で検出されたX線検出信号には、時間が遅れた成分の信号(時間遅れ分)が含まれる。次に、基板Bを動いている状態から静止させた状態でX線管1からX線を照射させ、X線検出器4でX線検出信号として検出する。ここで、基板Bを静止させた状態においても、X線検出器4で検出されたX線検出信号には、時間が遅れた成分の信号(時間遅れ分)が含まれる。また、A/D変換器5は基板Bが静止した状態において、複数回のサンプリングを行う。ここで、A/D変換器5で行われた複数回のサンプリングのうち、最初のサンプリング後に取り出されるX線検出信号は、基板Bが動いている状態および静止させた状態の両方の時間遅れ分が含まれる場合がある。ここで、動いている状態で発生した時間遅れ分は、残像として現われることになる。そこで時間遅れ除去部11は、A/D変換器5で取り出されるX線検出信号に含まれる、動いている状態と静止している状態とで発生した時間遅れ分のうち、動いている状態で発生した時間遅れ分を単数または減衰時定数が異なる複数個の指数関数で構成されるインパルス応答によるものとして再帰的演算処理によりX線検出信号から除去する。また、静止している状態で発生した時間遅れ分は、時間遅れ除去部11により除去されず、X線検出信号として含まれることになり、信号強度が高くなり、高いS/N比を得ることになる。したがって、基板Bを静止させた状態でX線画像を取得する場合において、基板Bが動いている状態で発生したX線検出信号の時間遅れ分に基づく残像を発生させず、かつ高いS/N比を得ることで、高精度な画像を得ることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例において、画像作成部12での統計的処理は、例えば加算平均を行うものであるとして説明したが、統計的処理は、リカーシブフィルタを用いて処理されるものでもよい。このリカーシブフィルタを用いた場合には、毎回、統計的処理がされたものが出力されるので、メモリの記憶容量が大きいものを必要としない。
(2)上述した実施例において、放射線としてX線を用いる装置であったが、X線に限らず、X線以外の放射線を用いる装置にも適用することができる。
(3)上述した実施例において、非破壊検査装置として説明したが、非破壊検査装置以外の工業用装置にも適用することができる。
(4)上述した実施例において、X線検出手段はフラットパネル型X線検出器であったが、フラットパネル型X線検出器以外のX線検出信号の時間遅れを生ずるX線検出手段を用いた構成の装置についても適用することができる。
(5)上述した実施例において、非破壊検査者が基板Bを静止させ、高精度な画像を取得するようにしていたが、自動的に基板Bを静止させ、高精度な画像を取得するようにしてもよい。
(6)上述した実施例において、撮像対象を基板Bとして説明したが、基板B以外の撮像対象であってよい。
放射線撮像装置の全体構成を示すブロック図である。 フラットパネル型X線検出器の構成を示す平面図である。 フラットパネル型X線検出器の構成を示す断面図である。 (a)はX線検出器に入力されるX線の信号波形図であり、(b)はX線検出器から出力されるX線検出信号強度を示す信号波形図である。
符号の説明
1 …X線管(放射線照射手段)
4 …X線検出器(放射線検出手段)
5 …A/D変換器(信号サンプリング手段)
11 …時間遅れ除去部(時間遅れ除去手段)
B …基板(撮像対象)

Claims (1)

  1. (A)動いている状態および静止している状態の撮像対象に放射線を照射する放射線照射手段と、(B)前記放射線照射手段から照射され、撮像対象を透過した放射線を放射線検出信号として検出する放射線検出手段と、(C)前記放射線検出手段から撮像対象の透過放射線像に対応する放射線検出信号を所定のサンプリング時間間隔で取り出す信号サンプリング手段と、(D)撮像対象が静止した状態において、前記信号サンプリング手段で取り出される放射線検出信号に含まれる、撮像対象が動いている状態と静止している状態との時間遅れ分のうち、撮像対象が動いている状態での時間遅れ分のみを単数または減衰時定数が異なる複数個の指数関数で構成されるインパルス応答によるものとして再帰的演算処理により放射線検出信号から除去する時間遅れ除去手段と、を備えていることを特徴とする放射線撮像装置。

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