JP2007182092A - 車両用衝突センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車の外周部位の広い領域において効率的に衝突を検知することが出来るだけでなく、衝突位置を特定して検出することの出来る、新規な構造の衝突検出センサを提供する。
【解決手段】長手形状を有し、部分的な衝撃を電気信号として検出する長手状衝突検出素子18の複数組(50,52)を、少なくとも一組が複数の長手状衝突検出素子18を含むように構成すると共に、互いに交差する方向に延びる状態で重ね合わせるようにして配設した。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両が他の物体に衝突したことを検知する車両用の衝突センサに関する。
従来から、車両の他の物体への衝突を検出する車両用衝突センサが知られている。このような従来の車両用衝突センサとしては、衝突が予測される箇所に加速度センサを配設して、衝突時の圧力をかかる加速度センサによって検出するものが一般に知られている。
しかしながら、加速度センサは検出範囲が狭いため、加速度センサを用いた車両用衝突センサで広い範囲の衝突を検出するためには、多数の加速度センサを配設するか、或いは、複雑な衝突力の伝達構造を採用する必要があり、実用的とは言い難かった。
そこで、このような問題を解決するために、例えば、特許文献1(特開平5−330401号公報)や特許文献2(特開平8−75772号公報)には、非圧縮性流体を封入したパイプを利用した車両用衝突センサが提案されている。かかる特許文献1,2に記載の車両用衝突センサでは、衝突に伴うパイプの変形によって生じる封入流体の液圧変動を、パイプの開口部に装着した圧力センサで検出するようになっている。
ところで、車両用衝突センサの重要な検出機能としては、衝突荷重の迅速な検出だけでなく、衝突荷重の位置検出も要求される。即ち、衝突が発生した場合には、それに対応して速やかにエアバッグを膨出させる必要があると共に、衝突位置に応じてそれに対応した位置のエアバッグを膨出させる必要があるからである。また、衝突位置に応じて、必要な箇所のエアバッグを選択的に膨出させることにより不必要なエアバッグの膨出に起因する二次的な損傷等を回避したり、衝突位置に応じて複数のエアバッグの膨出順序を制御して、乗員保護機能の向上を図ること等も考えられる。
ところが、前述の特許文献1,2に記載された従来構造のパイプ状センサでは、長尺とすることで一つのセンサで広い範囲に亘って衝突を検出することが可能となる一方、衝突の位置を特定することが出来ないという不具合があった。また、衝突位置を特定するために、パイプ状センサを長手方向で分割して配置すると、長尺とすることによる長い距離範囲に亘っての衝突検出という、パイプ状センサ本来の利点が得られなくなってしまう。
特開平5−330401号公報 特開平8−75772号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、自動車の外周部位の広い領域において効率的に衝突を検知することが出来るだけでなく、衝突位置を特定して検出することの出来る、新規な構造の衝突検出センサを提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意な組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
すなわち、本発明は、長手形状を有し、部分的な衝撃を電気信号として検出する長手状衝突検出素子を用いて、該長手状衝突検出素子の複数組を互いに交差する方向に延びる状態で重ね合わせるようにして配設すると共に、該長手状衝突検出素子の複数組における少なくとも一組が複数の該長手状衝突検出素子を含んで構成されていることを、特徴とする。これによれば、長手状衝突検出素子の複数組を互いに交差する方向に延びる状態で配設することにより、比較的少ない衝突検出素子の配設数で広範囲に亘って衝突の検出を実現することが出来ると共に、各衝突検出素子で検出される衝突力の大小関係等によって衝突位置を検出することが出来る。
また、ゴム弾性体で形成された中空パイプの少なくとも一方の端部に圧力センサを配設すると共に、該中空パイプに非圧縮性流体を充填して封入し、該中空パイプの弾性変形による内圧の変化を該圧力センサで検出可能とすることにより、前記長手状衝突検出素子を構成することが望ましい。これによれば、車両用衝突センサを構成する衝突検出素子が、弾性的に湾曲変形可能とされていることにより、車両用衝突センサが全体として弾性的に撓み変形乃至湾曲変形を許容される。それ故、車両への装着時に、装着部位の形状に応じて車両用衝突センサを変形させた状態で配設することが出来て、車両に対する装着を容易とすることが可能となる。
また、前記中空パイプを補強して軸直角方向での膨出変形を制限する可撓性の補強手段を有することが望ましい。これによれば、衝突時に中空パイプが荷重入力位置(衝突位置)で圧縮変形した場合にも、荷重入力位置の軸方向両側等で中空パイプが膨出変形せしめられて中空パイプ内の圧力変動が逃げることを低減乃至は回避することが出来る。それ故、衝突荷重の作用による中空パイプ内の圧力変動を圧力センサで精度良く検出することが出来て、車両と他の物体との衝突をより高精度に検出することが出来る。
さらに、前記補強手段が、可撓性の繊維で構成されて前記中空パイプに固着される織物又は編物を含んで構成されていることが望ましい。これによれば、中空パイプの線変形強度を有効に補強することが出来て、管体の軸直角方向への膨出変形や軸方向への伸長変形を低減乃至は回避することが出来る。しかも、可撓性を有する繊維を採用することにより、中空パイプの湾曲変形を有利に許容することが出来る。
また、前記補強手段が、前記中空パイプに巻回される螺旋状のワイヤを含んで構成されていても良い。これによれば、中空パイプの軸直角方向への膨出変形を簡単な構造で防ぐことが出来る。また、螺旋状に巻回されるワイヤ間の軸方向距離(隙間)を適当に調節することによって、中空パイプで許容される膨出変形量と湾曲変形の程度を適当に設定することが出来る。
また、外力の作用により導電性が変化する導電性部材を含んで前記長手状衝突検出素子を構成しても良い。これによれば、比較的簡単な構造の長手状衝突検出素子を利用して、少ない衝突検出素子による広い範囲に亘っての衝突検出や、衝突位置の特定を有利に実現することが出来る。また、内部に非圧縮性流体を封入する必要もないことから、製造が容易である等の利点もある。
また、前記各長手状衝突検出素子の検出信号が入力されて、該検出信号を演算処理することで衝突位置を特定する演算手段を有することが望ましい。これによれば、複数の長手状衝突検出素子で衝突が検出された場合にも、それら複数の長手状衝突検出素子の検出信号を演算処理することにより、衝突位置を有利に特定することが出来る。
また、前記演算手段によって特定された衝突位置に応じてエアバッグを選択作動させるエアバッグ作動制御手段を有することが望ましい。特に本発明に係る車両用衝突センサを、エアバッグの作動を制御するためのエアバッグセンサとして採用することにより、衝突の検出結果に基づいて、複数配設されているエアバッグを選択的に作動せしめたり、順次作動せしめたりすることが出来る。これにより、不必要なエアバッグが作動することによる乗員の二次的な負傷の防止や、乗員の安全性向上等を有利に実現することが出来る。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明の一実施形態としての車両用衝突センサ10がモデル的に示されている。特に本実施形態では、図2に示されているように車両用衝突センサ10がエアバッグセンサとして採用されている。即ち、車両用衝突センサ10における衝突の検出結果を検出信号として演算手段12に伝達し、演算手段12においてかかる検出結果を演算処理する。その演算処理結果をエアバッグ作動制御手段14に伝達し、伝達された演算処理結果に基づいてエアバッグ作動制御手段14から出力されるエアバッグ制御信号により、エアバッグ16が作動制御されて選択的乃至は段階的に膨出せしめられるようになっている。なお、本実施形態では、車両用衝突センサ10と演算手段12、演算手段12とエアバッグ作動制御手段14、エアバッグ作動制御手段14とエアバッグ16が有線或いは無線で相互に接続されている。
より詳細には、この車両用衝突センサ10は、複数の長手状衝突検出素子としてのセンサ素子18を含んで構成されている。図3に示されているように、センサ素子18は、中空パイプとしての中空筒部20を有している。この中空筒部20は、長尺の管状体であって、ゴム弾性体で形成されており、弾性的に湾曲変形可能とされている。
また、中空筒部20の軸方向一方の端部には、口金22が固着されており、口金22に対して圧力センサ24が組み付けられている。口金22は、略円筒形状の金具であって、軸方向の略中央まで中空筒部20の軸方向一方の端部に外挿された状態で中空筒部20に加硫接着されている。また、口金22において中空筒部20から軸方向に突出した部分には、その内周面の略全面に亘って雌ねじが刻設されている。そして、口金22における雌ねじ形成部分に対して、圧力センサ24が螺着されている。圧力センサ24としては、後述する流体封入領域40内の圧力変動を検出して検出結果を電気信号として出力するものであれば良く、公知の各種圧力センサを採用することが可能である。特に本実施形態における圧力センサ24は、螺着部26とセンシング部28を含んで構成されている。螺着部26は、口金22の雌ねじ形成部分に螺着可能とされている。また、螺着部26の軸方向端面には、中空筒部20に差し入れられる挿入筒部30が突設されている。そして、かかる挿入筒部30の最奥部にセンシング部28が配設されており、センシング部28が螺着部26に一体的に組み付けられている。
そして、螺着部26が口金22に挿入されて螺着されることにより、圧力センサ24が中空筒部20の一方の端部に固定的に装着されている。かかる装着状態において、中空筒部20の軸方向一方の側の開口部は、圧力センサ24によって流体密に覆蓋されている。更に、装着状態下において、センシング部28が、中空筒部20の内周側領域(後述する流体封入領域40)内に向かって露出せしめられており、中空筒部20の内周側領域内の圧力を検出可能とされている。
また、本実施形態では、圧力センサ24のセンシング部28に対して、外部に延び出すリード線32が接続されており、かかるリード線32を通じて圧力センサ24が演算手段12に接続されている。
また、中空筒部20の軸方向他方の端部には、蓋部材34が嵌め付けられている。蓋部材34は、全体として略円柱形状であって、略円板形状の位置決め部36と、この位置決め部36から同一中心軸上で延び出すように形成された挿入部38を有している。また、位置決め部36は、その外径寸法が中空筒部20の外径寸法と略等しくされている。更に、挿入部38の外径寸法が、中空筒部20の内径寸法に対して同一か僅かに大きくされている。そして、挿入部38が中空筒部20に挿入乃至は圧入されると共に、位置決め部36と挿入部38の少なくとも一方が中空筒部20に接着等されることにより、蓋部材34が中空筒部20の他方の端部に嵌着固定されており、中空筒部20の軸方向他方の側の開口が蓋部材34によって流体密に閉塞されている。
これにより、中空筒部20の内周側において、圧力センサ24と蓋部材34の軸方向対向面間には、外部から流体密に隔離された流体封入領域40が形成されている。この流体封入領域40には、非圧縮性流体が充填されて封入されている。なお、封入される非圧縮性流体としては、水やアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール,シリコーン油、更には、エチレングリコールやポリエチレングリコール等が好適に採用され得る。特に本実施形態では、エチレングリコールとポリエチレングリコールを2:1の比率で混合した不凍液を封入流体として採用している。
また、本実施形態における中空筒部20は、ゴム弾性体で形成されたゴム層42の厚さ方向(径方向)の内部(本実施形態では、略中央)に補強手段としての繊維補強層44が埋設状態で固着されることにより形成されている。ゴム層42は、容易に湾曲弾性変形するゴム材料で形成されており、内管ゴム46と外皮ゴム48で構成されている。なお、内管ゴム46としては、例えば、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム等が好適に採用される。また、外皮ゴム48としては、エチレンプロピレンゴムやクロロプレンゴム等が好適に採用される。
一方、繊維補強層44は、線変形強度がゴム層42に比して高くされて、面方向での伸縮変形が制限されると共に、撓み変形が容易に許容される繊維材料で形成されている。このような繊維補強層44として、具体的には、例えば、ポリエステル,ナイロン,レーヨン,ビニロン,アラミド繊維等の繊維を編物や織物としたものが好適に採用される。特に本実施形態における繊維補強層44は、内管ゴム46と外皮ゴム48の間に配設されて固着されている。
要するに、本実施形態における中空筒部20は、軸直角方向内方から順に内管ゴム46と繊維補強層44と外皮ゴム48が積層状に重ね合せられて固着された積層構造体とされている。なお、このような繊維補強層44を備えた積層状の中空筒部20としては、例えば、特開2000−213670号公報,特開2001−116173号公報,特開2004−332892号公報等に示されている繊維補強ホースが好適に採用されると共に、その他、公知の各種繊維補強ホースから適宜に選択された繊維補強ホースを採用することが出来る。
上述の如き構造とされたセンサ素子18において、中空筒部20の軸方向中間の一部に対して衝突荷重が作用せしめられると、荷重の作用位置において中空筒部20が潰れ様に弾性変形せしめられる。それにより、弾性変形に基づいて流体封入領域40内に圧力変動が生ぜしめられる。このとき、繊維補強層44によってゴム層42の線変形強度が補強されており、中空筒部20の軸直角方向への膨出変形及び軸方向への伸長変形が制限乃至は阻止されている。それ故、中空筒部20において打接箇所(衝突力の作用箇所)の軸方向両側で中空筒部20の膨出変形による流体封入領域40内の液圧の逃げが低減乃至は回避されて、中空筒部20の弾性変形による流体封入領域40内における液圧変動が軸方向で有効に伝達されるようになっている。
そして、流体封入領域40で発生する液圧変動が、センサ素子18の軸方向で液伝播されて、中空筒部20の軸方向端部に配設された圧力センサ24に伝達される。この圧力センサ24で流体封入領域40内の圧力変動が検出されると、かかる検出値が、リード線32を通じて圧力センサ24に接続されている演算手段12に対して、電気信号として伝達されるようになっている。
ここにおいて、本実施形態の車両用衝突センサ10は、図1に示されているように、上述の如き構造とされたセンサ素子18が複数組み合わされることにより、本実施形態に係る車両用衝突センサ10が構成されている。即ち、車両用衝突センサ10は、経線方向(図1中、上下方向)に延びる複数本(m本)のセンサ素子18で構成された一組のセンサ素子群50と、緯線方向(図1中、左右方向)に延びる複数本(n本)のセンサ素子18で構成された別の一組のセンサ素子群52が、互いに直角を為して交差するように配置されて形成されている。
また、かかる車両用衝突センサ10は、図4,図5に示されているように、自動車の外装材(例えば、ドアパネルや前後のバンパー等)の内側に装着される。なお、車両用衝突センサ10の装着部位は、必ずしも直線的な平坦面とは限らないが、装着部位が湾曲せしめられている場合にも、本実施形態に係る車両用衝突センサ10は、弾性的に湾曲変形可能なセンサ素子18を組み合わせて構成されていることから、撓み変形や湾曲変形が許容されており、装着部位の形状に応じて適宜に変形されて装着される。
このような車両用衝突センサ10の自動車への装着状態下において、自動車が他の物体と衝突すると、他の物体の衝突位置に配設されたセンサ素子18に対して衝突荷重が作用せしめられて、かかるセンサ素子18の圧力センサ24において計測される圧力値が電気信号として演算手段12に出力される。これにより、自動車と他の物体との衝突が車両用衝突センサ10の配設された広範囲において検出可能とされている。なお、本実施形態では、センサ素子群50を構成する複数のセンサ素子18の離隔距離とセンサ素子群52を構成する複数のセンサ素子18の離隔距離をそれぞれ適当に設定することにより、両センサ素子群50,52の配設領域での衝突時には、センサ素子群50を構成するセンサ素子18とセンサ素子群52を構成するセンサ素子18の少なくとも一つずつに衝突荷重が作用せしめられるようになっている。
一方、本実施形態に係る車両用衝突センサ10では、衝突位置を特定することも可能とされている。即ち、例えば、自動車の他の物体との衝突時に検出される衝突荷重(流体封入領域40の圧力変動)を各センサ素子18で検出し、電気信号として出力すると共に、それら検出された衝突荷重の内で最大値を示すセンサ素子18を、演算手段12における演算処理によりセンサ素子群50,52からそれぞれ選び出す。そして、それら選択されたセンサ素子18の交点を座標として求めることにより、衝突位置を近似的に特定することが出来る。
以下に、衝突位置を特定するための演算手段12における演算処理の一例について、図6に示されたフローチャートを参照しつつ、説明する。なお、図1に示されているように、本実施形態では、任意の自然数:m,nを用いて、各センサ素子群50と52においてセンサ素子18がm本とn本だけ配設されている場合を示す。また、図1において上下方向に延びるように配置される各センサ素子18で計測される圧力値を図1中の左から順にX1 ,X2 ,X3 ,・・・,Xm とすると共に、図1において左右方向に延びるように配置される各センサ素子18で計測される圧力値を図1中の上から順にY1 ,Y2 ,Y3 ,・・・,Yn とする。
先ず、ステップ(以下、S)1においてiを初期値である0に設定する。なお、iは、各センサ素子群50,52におけるセンサ素子18の配設位置を示すナンバーであって、本実施形態では、図1に示されているように、センサ素子群50において図1中の左から順にi=1,i=2,i=3,・・・,i=mとされていると共に、センサ素子群52において図1中の上から順にi=1,i=2,i=3,・・・,i=nとされている。
また、S2においてiに1を加算すると共に、S3では、センサ素子群50における図1中、左からi番目のセンサ素子18で検出される圧力値:Xi を取得する。更に、S4では、衝突判断基準値:Xs がセットされる。衝突判断基準値は、センサ素子18に対して作用する外力が衝突荷重に相当するものであるか否かを判定するためのしきい値としての基準値であって、乗員の安全性等を考慮して適当に設定される数値である。なお、衝突判断基準値であるXs と後述するYs は、何れも、固定的に設定されていても良いし、設定変更可能とされていても良い。
そして、S5では、Xi がXs よりも大きいか否かを判定する。即ち、i番目のセンサ素子18で検出された圧力値から、エアバック作動が必要とされる程の大きさに相当する大荷重が作用しているか否かを、設定された衝突判断基準値との比較により判定するのである。S5においてXi がXs よりも大きいと判定された場合(S5:Yes)、即ち、i番目のセンサ素子に対して衝突荷重に相当する大荷重が作用せしめられたと判定された場合には、S6において、衝突が検出されたことを示す衝突検出フラグがONであるか否かを判定する。そして、S6において、衝突検出フラグがOFFであると判定された場合(S6:No)には、S7において衝突検出フラグをONにする。
また、S5においてXi がXs よりも小さいと判定された場合(S5:No)であるか、S6において、衝突検出フラグがONであると判定された場合(S6:Yes)であるか、或いは、S7の処理後であるか、の何れかの場合には、S8においてi=1であるか否かを判定する。S8においてi=1であると判定された場合(S8:Yes)には、S10においてαをi(=1)とする。一方、S8においてi≠1であると判定された場合(S8:No)には、S9においてXiがXαよりも大きいか否かを判定する。そして、S9においてXi がXαよりも大きいと判定された場合(S9:Yes)には、S10においてαにiを代入する。
また、S10の処理後、又は、S9においてXi がXαよりも小さいと判定された場合(S9:No)には、S11においてi=mであるか否かを判定する。S11においてi=mではないと判定された場合(S11:No)には、再び、S2以降の処理を実行する。このようなS2からS11までの処理を繰り返して実行することにより、センサ素子群50における衝突の有無を判定すると共に、衝突があった場合には、センサ素子群50を構成する複数のセンサ素子18において最大の圧力値を計測したセンサ素子18を、図1においてセンサ素子群50の左からα番目のセンサ素子18として特定することが出来る。
一方、S11においてi=mであると判定された場合(S11:Yes)には、S12においてiを初期値である0に設定すると共に、S13においてiに1を加算する。また、S14において、センサ素子群52における上からi番目のセンサ素子18の検出圧力値:Yi を取得すると共に、S15では、衝突判断基準値:Ys がセットされる。
そして、S16において、Yi がYs よりも大きいか否かを判定する。S16においてYi がYs よりも大きいと判定された場合(S16:Yes)には、S17において衝突検出フラグがONであるか否かを判定する。このS17において、衝突検出フラグがOFFである場合(S17:No)には、S18において、衝突検出フラグをONにする。
また、S16において、Yi がYs よりも小さいと判定された場合(S16:No)であるか、S17において、衝突検出フラグがONであると判定された場合(S17:Yes)であるか、或いは、S18の処理後であるか、の何れかの場合には、S19においてi=1であるか否かを判定する。S19においてi=1であると判定された場合(S19:Yes)には、S21においてβにi(=1)を代入する。一方、S19においてi≠1であると判定された場合(S19:No)には、S20においてYi がYβよりも大きいか否かを判定する。そして、S20においてYi がYβよりも大きいと判定された場合(S20:Yes)には、S21においてβ=iとする。
また、S21の処理後、又は、S20においてYi がYβよりも小さいと判定された場合(S20:No)には、S22においてi=nであるか否かを判定する。S22においてi=nではないと判定された場合(S22:No)には、再び、S13以降の処理を実行する。このようなS13からS22までの処理を繰り返し実行することにより、センサ素子群52における衝突の有無を判定すると共に、衝突があった場合には、センサ素子群52を構成する複数のセンサ素子18において最大の圧力値を計測したセンサ素子18を、図1中における上からi番目のセンサ素子18として特定することが出来る。
また、S22においてi=nであると判定された場合(S22:Yes)には、次に、S23において、衝突フラグがONであるか否かの判定をする。これにより、車両用衝突センサ10の検出可能範囲において、衝突が発生したか否かを判定することが出来る。即ち、S23において、衝突フラグがOFFであると判定された場合(S23:No)には、衝突に相当する荷重が車両用衝突センサ10に対して作用していないことから、再び、S1以降の処理を実行する。
一方、S23において、衝突フラグがONであると判定された場合(S23:Yes)には、衝突に相当する荷重が車両用衝突センサ10に対してせしめられたことを示している。この場合には、S24において、衝突位置を特定する。即ち、センサ素子群50において最大の圧力値を計測したセンサ素子18は、図1中における左からα番目のセンサ素子18であることが特定されている。また、センサ素子群52において最大の圧力値を計測したセンサ素子18は、図1中における上からβ番目のセンサ素子18であることが特定されている。これにより、衝突位置は、それら左からα番目のセンサ素子18と上からβ番目のセンサ素子18の交点付近であると特定されるのである。従って、S24では、衝突位置の座標として(α,β)を取得する。
そして、S25において、衝突を検出したことを示す衝突検知信号と、衝突の位置を示す衝突位置信号を、検出信号として出力する。
この演算手段12から出力された検出信号(衝突検知信号と衝突位置信号)は、エアバッグ作動制御手段14に伝達される。かかる検出信号に基づいて、エアバッグ作動制御手段14が、自動車に装備されている複数のエアバッグ16から適当なエアバッグ16を選択的に作動させて膨出させる。これにより、発生した衝突の位置に応じて適切なエアバッグ16を作動せしめることが出来る。
なお、本実施形態において特定される衝突位置は、各センサ素子18の検出結果から求められたおよその位置であって、S25で取得されたセンサ素子18の交点が、生じた衝突の中心(車両において最大の衝撃荷重が作用した部位)であるとは必ずしも限らない。また、上述の処理では、各センサ素子群50,52において検出された圧力値Xi とYi の各最大値(XαとYβ)を取得して、それら最大値を検出したセンサ素子18から衝突位置の座標(α,β)を取得する例を示したが、センサ素子群50とセンサ素子群52の各交点における衝突荷重の分布を得ることにより、車両の複数箇所で略同時に他の物体との衝突が発生した場合にも、各衝突に対して適切なエアバッグ16を膨出作動せしめることも出来る。
このように、本発明に従う構造とされた車両用衝突センサ10は、長尺のセンサ素子18を複数本組み合わせて二組のセンサ素子群50,52を構成すると共に、それらセンサ素子群50,52を相互に交差するように組み合わせて構成されている。それ故、少ないセンサ素子18の配設数で広い範囲に亘って効率的に衝突を検出することが出来ることに加えて、二組のセンサ素子群50,52でそれぞれ検出される衝突荷重(流体封入領域40内の圧力値)から衝突位置を特定することが可能とされている。従って、本発明に係る車両用衝突センサ10を特にエアバッグセンサとして採用する場合には、複数方向にそれぞれ配設されているエアバッグ16を、検出された衝突位置に応じて選択的に作動せしめたり、順次作動せしめたりすることが出来て、不必要なエアバッグ16が作動することによる乗員の二次的な負傷の防止や、乗員の安全性向上等を有利に実現することが出来る。
特に本実施形態において示されているように、車両用衝突センサ10で計測される圧力値を演算手段12において演算処理することにより、有利に衝突位置を特定することが可能である。
さらに、各センサ素子18が弾性的に湾曲変形可能とされていることにより、センサ素子18を組み合わせて構成されている車両用衝突センサ10が全体として弾性的に撓み変形乃至湾曲変形を許容されている。それ故、車両への装着時に、装着部位の形状に応じて車両用衝突センサ10を変形させた状態で配設することにより、車両に対する装着を容易とすることが出来る。
さらに、中空筒部20を内管ゴム46と外皮ゴム48の間に繊維補強層44を固着した積層構造とすると共に、繊維補強層44をゴム層42に比して線変形強度の高い繊維で構成することにより、衝突力の作用による中空筒部20の膨出変形や伸長変形を有利に防いで、圧力の逃げを低減乃至は回避することが出来る。しかも、繊維補強層44を可撓性を有する繊維で形成することにより、中空筒部20の線変形強度を補強しつつ、中空筒部20の湾曲変形が著しく阻害されることなく十分に許容されており、車両用衝突センサ10が全体として弾性的に変形可能とされていることにより、車両におけるセンサ装着部位の形状に応じた容易な装着が実現されている。
また、本実施形態では、ゴム層42を内管ゴム46と外皮ゴム48で構成して、それら内管ゴム46と外皮ゴム48の層間に繊維層を配設して固着せしめることにより繊維補強層44が形成されている。それ故、編物又は織物で形成される繊維補強層44のゴム層42に対する固着強度を有利に得ることが出来る。
以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態においては、衝突位置の検出手段として、各センサ素子群50,52で最大の圧力値を検出したセンサ素子18,18の交点を求める演算処理を行って、かかる交点を近似的な衝突位置として検出する例を示したが、衝突位置の検出手段は、前記実施形態に示された具体例によって何等限定されるものではない。具体的には、例えば、各センサ素子群50,52において、最大値を演算するだけでなく、衝突荷重を検出した各センサ素子18,18間で各検出結果の相対的な大小関係(大小の順序)を演算によって求めることにより、センサ素子群50を構成するセンサ素子18とセンサ素子群52を構成するセンサ素子18の各交点における衝突荷重の分布を検出することが出来る。これによれば、衝突箇所をより高精度に特定することが可能であると共に、複数箇所で略同時に衝突が発生した場合にも、衝突を有利に検出することが出来る。
また、演算手段12における演算処理は、前記実施形態における具体的な演算処理の例示によって、何等限定されるものでない。具体的には、例えば、センサ素子群50における衝突の有無や衝突位置の特定と、センサ素子群52における衝突の有無や衝突位置の特定を、互いに独立して並列的に演算処理することも可能である。また、センサ素子群50に対して衝突の有無の判定処理と衝突位置の特定処理を実行し、センサ素子群50を構成するセンサ素子18において衝突荷重が検出された場合にのみ、センサ素子群52に対して衝突の有無の判定処理と衝突位置の特定処理を実行するようになっていても良い。更に、前記実施形態における演算処理例におけるiの値をセンサ素子群50とセンサ素子群52で共用して処理を行う(即ち、先ず、センサ素子群50において図1中の左からi番目のセンサ素子18に対して衝突の有無や最大の圧力を検出しているか否かの判定をし、続いてセンサ素子群52において図1中の上からi番目のセンサ素子18に対して同じ判定をする処理を繰り返す。)ことにより、センサ素子群50における衝突の有無の判定処理と衝突位置の特定処理とセンサ素子群52における衝突の有無の判定処理と衝突位置の特定処理を、一つのループで処理することも出来る。
また、前記実施形態では、センサ素子18として中空筒部20に非圧縮性流体を封入して、液圧の変動を圧力センサ24で検出することにより衝突を検知するパイプ状センサが採用されている。しかしながら、センサ素子は、パイプ状センサに限定されるものではなく、衝突力の作用によって圧力値や抵抗値等に何らかの変化を生じて、それを電気信号として出力することが出来るものであれば良い。具体的には、例えば、図7に示されているように、金属やカーボンブラック等の導電性材料をゴム材料に混練した導電性ゴム材料を長手板形状に成形した導電性部材としての導電性ゴム54に対して、厚さ方向の表面にそれぞれ電極56a,56bを固着せしめることにより形成された、センサ素子58を採用することも可能である。なお、各電極56a,56bは、何れも、導電性に優れた銅箔等の金属で形成されている。また、各電極56a,56bは、図示しない電源に接続されていると共に、インピーダンス検出装置60に接続されている。このようなセンサ素子58に対して衝突荷重が作用せしめられて、導電性ゴム54に弾性変形が生じ、電極56a,56bの対向面間距離が変化すると、ゴム材料に混練された導電性粒子の接触状態が変化して導電性ゴム54の導電性(インピーダンス)が変化する。それ故、衝突による導電性の変化をインピーダンス検出装置60で計測することにより、衝突を検出することが出来る。これによれば、比較的簡単な構造のセンサ素子58で衝突の有無や衝突位置を検出することが可能である。なお、導電性ゴム54をセンサ素子として採用する車両用衝突センサも、エアバッグセンサとして好適に採用可能である。即ち、インピーダンス検出装置60における計測結果を演算手段12において演算処理すると共に、演算結果をエアバッグ作動制御手段14に伝達して、かかる演算結果に基づいてエアバッグ制御信号を出力することにより、エアバッグ16の膨出作動を制御することも出来る。
なお、導電性ゴム54の材料は、ゴム材料と導電性材料の何れも、公知の材料から適宜に選択されて採用される。更に、導電性ゴム54の形状は、長手状であれば、必ずしも板形状でなくて良く、例えば、棒形状等も採用される。また、図7に示されている電極56a,bの配置は、あくまでも例示であって、導電性ゴム54の形状や材料等に応じて適当に配置される。例えば、電極は、導電性ゴム54の長手方向両端面にそれぞれ固着されていても良いし、導電性ゴム54の幅方向両端面にそれぞれ固着されていても良い。
また、前記実施形態では、中空筒部20を補強する補強手段として、可撓性の繊維で形成された繊維補強層44を採用したが、補強手段としては、他の構造や材料によるものであっても良く、センサ素子18の湾曲変形を十分に許容しつつ、中空筒部20の軸直角方向での膨出変形を低減することが出来れば良い。具体的には、例えば、図8に示されているように、中空筒部20の外周面に対して小径の金属線からなるワイヤ62を螺旋状に巻きつけることによって、中空筒部20の膨出変形を抑える補強手段を実現しても良い。また、このワイヤ62に代えて、合成樹脂材料や天然材料からなる紐等の細線を用いることも出来る。ワイヤ62の巻回ピッチや、巻回本数、巻回方向なども、適宜に変更可能であることは勿論であり、ワイヤ62を中空筒部20に固着したり、非固着で外周巻回する他、中空筒部20の内部に埋設配置しても良い。更に、中空筒部20の補強手段として、前記実施形態で採用された繊維補強層44と中空筒部20に巻回される螺旋状のワイヤ62を併せて採用することも可能である。
また、前記実施形態では、センサ素子群50とセンサ素子群52が互いに直交するように配置された例を示したが、それらセンサ素子群50,52は、必ずしも直角を為して交差するように配置されている必要はなく、鈍角や鋭角を為すように交差して配置されていても良い。
さらに、前記実施形態では、二組のセンサ素子群50,52が相互に交差するように配置されている例が示されている。しかしながら、センサ素子群は、必ずしも二組である必要はなく、三組以上の複数組のセンサ素子群を相互に交差するように配置して車両用衝突センサを構成しても良い。
また、センサ素子群50,52は、必ずしも両方が複数本のセンサ素子18で構成されている必要はない。例えば、センサ素子群50を複数本のセンサ素子18,18,・・・で構成すると共に、センサ素子群52を一本のセンサ素子18で構成しても良い。これによれば、センサ素子群52を構成するセンサ素子18の長手方向での衝突位置を簡単な構造で特定することが出来る。要するに、車両用衝突センサは、二組以上の複数のセンサ素子群を含んで構成されており、それら複数のセンサ素子群の内で少なくとも一つのセンサ素子群が、複数のセンサ素子を含んで構成されている。
また、車両用衝突センサの検出結果に基づいて膨出するエアバッグ16としては、乗員の保護等を目的として車室内に配設されるエアバッグであっても良いし、自動車に衝突する他の物体の保護等を目的として自動車のボンネット等の車外に配設されるエアバッグであっても良い。
また、前記実施形態では、車両用衝突センサ10の検出結果に基づいてエアバッグ16が作動せしめられるようになっていたが、車両用衝突センサ10は、エアバッグセンサ以外にも適用可能である。具体的には、例えば、衝突時にシートベルトを緊急に引き締めるプリローダが、車両用衝突センサ10の検出結果に基づいて作動せしめられるようになっていても良い。
また、例えば、繊維補強層44は、固着強度等の観点から、前記実施形態に示されているようにゴム層42の厚さ方向の中間部に形成されていることが望ましい。しかしながら、繊維補強層44は、必ずしもゴム層42に埋設状態で固着されている必要はなく、具体的には、例えば、ゴム層42の内周面や外周面に固着されていても良い。また、繊維補強層44は必ずしも一層だけである必要はなく、複数の繊維補強層44が、ゴム層42が介在せしめられた状態で、積層状に重ね合わされて配設されていても良い。
また、前記実施形態において、中空筒部20のゴム層42を構成する内管ゴム46及び外皮ゴム48の形成材料は、封入流体の種類や補強繊維の材料、配設箇所の外部環境等に応じて適宜に設定されるものであり、前記実施形態に記載のゴム材料の例示によって、何等限定されるものではない。また、ゴム層を構成するゴム材料は、必ずしも二種類である必要はなく、三種類以上の異なるゴム材料で形成することによりゴム層を三層以上の積層構造としても良いし、一種類のゴム材料で形成することにより、ゴム層を単層構造としても良い。単層構造のゴム層であっても、その内周面や外周面或いは厚さ方向中間部分に繊維補強層44を配設することが出来る。
また、前記実施形態では、各センサ素子18にそれぞれ一つずつの圧力センサ24が配設されている例を示したが、例えば、中空筒部20の両端部にそれぞれ圧力センサ24を配設しても良い。これにより、何れか一方の圧力センサ24が故障等により圧力の計測が不可能な状態となっても、他方の圧力センサ24によって圧力を計測して衝突を検出できることから、信頼性の向上を図ることが出来る。また、演算手段12においてそれら両端の圧力センサ24,24でそれぞれ計測された圧力値を加算演算又は減算演算することにより、衝突検出精度の向上や衝突位置検出精度の向上を図ることが出来る。
また、車両用衝突センサの車両に対する装着を容易とするために、各センサ素子は、弾性的な湾曲変形が許容されるようになっていることが望ましい。しかしながら、センサ素子は、必ずしも湾曲変形が許容される弾性材料で形成されている必要はない。具体的には、例えば、金属や硬質の合成樹脂で形成される中空筒部(中空パイプ)を含んで構成されて、湾曲変形が許容されない構造であっても良く、センサ素子として公知の各種パイプ状センサを採用することが可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の一実施形態としての車両用衝突センサを示す説明図。 同車両用衝突センサを含んで構成される乗員保護装置を示すブロック図。 同車両用衝突センサを構成するセンサ素子を示す経断面図。 同車両用衝突センサの車両への配設状態を示す側面説明図。 同車両用衝突センサの車両への配設状態を示す平面説明図。 図2に示された乗員保護装置を構成する演算手段における演算処理の一例を示すフローチャート。 本発明の別の実施形態としての車両用衝突センサを示す縦断面図。 本発明のまた別の実施形態としての車両用衝突センサを示す斜視図。
符号の説明
10 車両用衝突センサ、12 演算手段、14 エアバッグ制御手段、16 エアバッグ、18 センサ素子、20 中空筒部、24 圧力センサ、42 ゴム層、44 繊維補強層、50 センサ素子群、52 センサ素子群、54 導電性ゴム、62 ワイヤ

Claims (8)

  1. 長手形状を有し、部分的な衝撃を電気信号として検出する長手状衝突検出素子を用いて、該長手状衝突検出素子の複数組を互いに交差する方向に延びる状態で重ね合わせるようにして配設すると共に、該長手状衝突検出素子の複数組における少なくとも一組が複数の該長手状衝突検出素子を含んで構成されていることを特徴とする車両用衝突センサ。
  2. ゴム弾性体で形成された中空パイプの少なくとも一方の端部に圧力センサを配設すると共に、該中空パイプに非圧縮性流体を充填して封入し、該中空パイプの弾性変形による内圧の変化を該圧力センサで検出可能とすることにより、前記長手状衝突検出素子を構成した請求項1に記載の車両用衝突センサ。
  3. 前記中空パイプを補強して軸直角方向での膨出変形を制限する可撓性の補強手段を有する請求項1又は2の何れか一項に記載の車両用衝突センサ。
  4. 前記補強手段が、繊維で構成されて前記中空パイプに固着される織物又は編物を含んで構成されている請求項3に記載の車両用衝突センサ。
  5. 前記補強手段が、前記中空パイプに巻回される螺旋状のワイヤを含んで構成されている請求項3又は4に記載の車両用衝突センサ。
  6. 外力の作用により導電性が変化する導電性部材を含んで前記長手状衝突検出素子を構成した請求項1に記載の車両用衝突センサ。
  7. 前記各長手状衝突検出素子の検出信号が入力されて、該検出信号を演算処理することで衝突位置を特定する演算手段を有する請求項1乃至6の何れか一項に記載の車両用衝突センサ。
  8. 前記演算手段によって特定された衝突位置に応じてエアバッグを選択作動させるエアバッグ作動制御手段を有する請求項7に記載の車両用衝突センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015040008A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 富士重工業株式会社 衝突検知装置及び衝突検知方法
KR20170061902A (ko) * 2015-11-27 2017-06-07 한국기계연구원 직물형 센서 어레이 구조체, 이를 포함하는 직물 구조체 및 장치, 및 이를 이용하는 감지 방법

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KR102404474B1 (ko) * 2015-11-27 2022-06-07 한국재료연구원 직물형 센서 어레이 구조체, 이를 포함하는 직물 구조체 및 장치, 및 이를 이용하는 감지 방법

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