JP2007180668A - 携帯電話機を用いた動画像配信方法 - Google Patents

Abstract

【課題】電波状態の良否に影響されることなく、動画像データのダウンロードを安定して行うことのできる携帯電話機を用いた動画像配信方法を提案すること。
【解決手段】携帯電話機３を用いた動画像配信方法では、携帯電話機３に備わっているメモリカード３１をキャッシュメモリとして利用して動画像データをダウンロードして再生表示している。また、携帯電話機３の受信状態の良否に応じて携帯電話機３に向けて配信される動画像データの圧縮率を変更するようにしている。携帯電話機３の受信状態の良否に影響されてダウンロードした動画像データの品質が劣化するという弊害を防止あるいは抑制できる。
【選択図】図２

Description

本発明は、インターネット、携帯キャリアパケット網などの通信網を介して、動画像データをサーバから携帯電話機に配信する動画像配信方法に関するものである。

携帯電話機を用いて各種の動画像コンテンツを受信して表示するためには、動画像データを携帯電話機で再生可能なフォーマットに変換して配信する必要がある。また、機種の異なる携帯電話機では再生可能な動画像データのサイズなどが異なるので、機種毎に動画像データの形式を変換して配信する必要がある。このようにフォーマットを変換して動画像データを携帯電話機に配信する方法は、特許文献１、２に開示されている。
特開２００４−２２２１２４号公報 特開２００３−２３０１１７号公報

ここで、携帯電話機の通信網による通信は、一般のパソコンなどで利用されている通信回線に比べて、通信速度が極めて低く、データ転送量も非常に少ない。このため、一般的に動画像データ、音声データなどを含むコンテンツを携帯電話機に配信する場合には、データを圧縮して配信している。圧縮データを解凍して元もデータに復元する際には、圧縮率が高い程、解凍に時間が掛かるので表示に時間を要する。

また、携帯電話機の通信状態は、有線通信などの場合とは異なり、携帯電話機の利用者の場所に応じて電波状況が変動するという特殊性がある。また、利用者が移動中の場合にも電波状況が不安定化することがある。さらには、有線などに比べて回線容量が少ないので、回線利用量に応じて回線速度が変動し、一時的に回線利用量が増加すると、大幅に回線速度が低下し、動画像データなどの容量の大きなデータのダウンロードに時間を要することがある。

本発明の課題は、このような携帯電話機を用いる場合の特殊性を鑑みて、電波状態の良否に影響されることなく、動画像データのダウンロードを安定して行うことのできる携帯電話機を用いた動画像配信方法を提案することにある。

上記の課題を解決するために、本発明の携帯電話機の動画像受信方法および動画像受信用プログラムは、インターネットなどの通信回線を介して、動画像データを含む画像データを、携帯電話機により受信し、受信した画像データを、前記携帯電話機に備わっているメモリカードをキャッシュメモリとして利用して保存し、前記メモリカードから画像データを読み出しながら画面上に再生表示することを特徴としている。

動画像データをメモリカードにキャッシュすることにより、電波の受信状態の良否に影響されて再生画像の品質が低下することを防止できる。

また、本発明の携帯電話機に対する動画像配信方法および動画像配信用プログラムは、携帯電話機から、インターネットなどの通信回線を介して、動画像データを含む画像データの配信要求を受信し、配信要求対象の画像データを、前記携帯電話機によって受信および再生可能なファイル形式に変換し、変換後の画像データを所定の圧縮率で圧縮し、圧縮後の画像データを暗号化し、暗号化データを前記携帯電話機に送信し、前記画像データの圧縮に当っては、前記携帯電話機の受信状態の良否に応じて、画像データの圧縮率を変更することを特徴としている。

携帯電話機の受信状態に応じて圧縮率を変更することにより、携帯電話機の受信状態が悪い場合であっても、再生画像の品質低下を防止あるいは抑制できる。例えば、携帯電話機の受信状態が悪い場合には圧縮率を高くして、キャッシュメモリとして用いているメモリカードへのデータ保存を優先すれば、受信画像の画質低下を抑制あるいは防止する。逆に、受信状態が良好な場合には圧縮率を低くすれば、メモリカードへのデータ保存よりも、データ再生表示のリアルタイム性を優先できる。

次に、本発明の携帯電話機を用いた動画像配信方法は、
メモリカードおよび動画像再生機能を備えた携帯電話機から、インターネットなどの通信回線を介して、画像配信サーバに対して、動画像データを含む画像データの配信を要求し、
前記画像配信サーバは、前記携帯電話機からの配信要求を受信すると、配信要求対象の画像データを、前記携帯電話機によって受信および再生可能なファイル形式に変換し、変換後の画像データを所定の圧縮率で圧縮し、圧縮後の画像データを暗号化し、暗号化データを前記携帯電話機に送信し、
前記携帯電話機は、前記画像配信サーバから送信される暗号化データを受信すると、受信した暗号化データを解読して圧縮画像データを再生し、圧縮画像データを、前記メモリカードをキャッシュメモリとして利用して保存し、当該メモリカードから圧縮画像データを読み出し、読み出した圧縮画像データを解凍し、解凍した画像データを画面上に再生表示することを特徴としている。

ここで、前記画像配信サーバは、前記画像データの圧縮に当って、前記携帯電話機との通信状態の良否に応じて、画像データの圧縮率を変更することを特徴としている。

本発明では、携帯電話機に備わっているメモリカードをキャッシュメモリとして利用して動画像データをダウンロードして再生表示している。また、携帯電話機の受信状態の良否に応じて携帯電話機に向けて配信される動画像データの圧縮率を変更するようにしている。したがって、本発明によれば、携帯電話機の受信状態の良否に影響されてダウンロードした動画像データの品質が劣化するという弊害を、防止あるいは抑制できる。

以下に、図面を参照して、本発明を適用した携帯電話機を用いた動画像配信方法を説明する。

図１は本発明を適用した携帯電話機を用いた動画像配信システムの例を示す概略構成図である。本例の動画像配信システム１は、画像配信サーバ２と、多数の携帯電話機３と、これらを相互に接続可能なインターネット４、携帯電話通信網５などを含む通信網６から構成されている。

画像配信サーバ２は、動画像データ、音声データなどからなる複数の配信用データファイルが保存されているデータベース２１と、配信要求のあった配信用データファイルのデータを要求元の携帯電話機３が受信および再生表示可能なフォーマットに変換するためのデータ変換部２２と、変換後のデータを所定の圧縮率および所定の圧縮方式により圧縮するデータ圧縮部２３と、圧縮データを所定の秘密鍵を用いて暗号化するエンコード部２４を備えている。また、携帯電話機３との間で通信を行うための通信部２５を備えている。さらに、これらの各部２１〜２５を制御するための制御部２０を備えている。

データ変換部２２は、携帯電話機３の機種毎のデータ変換用プログラムを備えており、通信部２５を介して携帯電話機３からデータ配信要求を受けると、配信要求元の携帯電話機３の機種を判別し、これに対応するデータ変換用プログラムを起動して、配信要求対象の配信データの変換を行う。また、データ圧縮部２３では、通信部２５を介して、携帯電話機３から供給される受信状態通知に応じて定まる圧縮率により配信データの圧縮を行う。本例では、受信状態が悪い場合には圧縮率を高め、受信状態が良好な場合には圧縮率を下げるようにしている。また、受信状態が改善されて良好になった場合には、携帯電話機３における配信データの蓄積量が所定量に満たない場合には圧縮率を高めるようにしている。なお、エンコード部２４における暗号化方法としては、例えば、Ｆｅｌｉｃａ（登録商標）技術を用いたものを採用することができる。

携帯電話機３はＳＤカードなどのメモリカード３１を備えたものである。この携帯電話機３は、外部との間で通信を行う通信部３２と、ここを介して受信した受信データを予め付与されている公開鍵を用いて解読するデコード部３３と、解読された解読データをメモリカード３１をキャッシュメモリとして利用して保存し、ここからデータを取り出すためのデータ転送制御部３４と、メモリカード３１から取り出されたキャッシュドデータを伸長して元の画像データにするデータ伸長部３５と、画像データを再生表示するための表示部３６を備えている。また、これらの各部を制御するための制御部３７を備えている。

図２は、本例の動画像配信システム１による動画像データの配信動作を示す概略フローチャートである。このフローチャートに従って説明すると、まず、利用者が、携帯電話機３から、インターネットなどの通信網６を介して、画像配信サーバ２に対して動画像データを含む画像データの配信を要求する（ＳＴ１１）。

画像配信サーバ２は、配信要求を受けると（ＳＴ１）、例えば認証を行い、配信要求の受付の可否を判断する。配信要求を受け付けた場合には、配信要求対象の画像データをデータベース２１から検索して出力する（ＳＴ２）。次に、携帯電話機３によって受信および再生可能なフォーマットのファイル形式に変換し（ＳＴ３）、変換後の画像データを圧縮する（ＳＴ４）。圧縮に当っては、携帯電話機３の受信状態通知に基づき圧縮率を決めて圧縮を行う。圧縮後の画像データは暗号化されて（ＳＴ５）、通信部２５を介して携帯電話機３に配信される（ＳＴ６）。

配信待機状態にある携帯電話機３では、画像配信サーバ２からデータを受信すると（ＳＴ１２）、当該データを暗号を解読しながらメモリカード３１に保存する（ＳＴ１３、ＳＴ１４）。メモリカード３１から読み出されるデータは圧縮が解除され（ＳＴ１５）、しかる後に表示部３６に送られて再生表示される（ＳＴ１６）。

ここで、画像配信サーバ２では、携帯電話機３の受信状態が悪い場合には高圧縮率で画像データを圧縮して配信する。これにより、メモリカード３１への保存が優先され、悪い受信状態においても再生画像の品質低下を抑制あるいは防止できる。また、携帯電話機３の受信状態が良好な場合には、圧縮率を下げて画像データを配信する。低圧縮率のデータの伸長処理は高圧縮率のデータの場合よりも短時間で済むので、配信データの再生表示がリアルタイムで行われる。

なお、圧縮率は、配信先の携帯電話機３のキャッシュ媒体やＣＰＵ等の処理デバイスの能力も考慮して、総合的に判断することが望ましい。例えば、キャッシュ媒体がフラッシュメモリであれば、読み書きが遅いので圧縮率を高め、ハードディスクなどのような読み書きの速度が速い場合には、フラッシュメモリの場合に比べて圧縮率を下げるようにすればよい。

本発明を適用した動画像配信システムの概略構成図である。 図１のシステムの配信動作を示す概略フローチャートである。

符号の説明

１ 動画像配信システム
２ 画像配信サーバ
３ 携帯電話機
４ インターネット
５ 携帯電話網
６ 通信網
２１ データベース
２２ データ変換部
２３ データ圧縮部
２４ エンコード部
２５ 通信部
２６ 制御部
３１ メモリカード
３２ 通信部
３３ デコード部
３４ データ転送制御部
３５ データ伸長部
３６ 表示部
３７ 制御部

Claims (6)

1. インターネットなどの通信回線を介して、動画像データを含む画像データを、携帯電話機により受信し、
   受信した画像データを、前記携帯電話機に備わっているメモリカードをキャッシュメモリとして利用して保存し、
   前記メモリカードから画像データを読み出しながら画面上に再生表示することを特徴とする携帯電話機の動画像受信方法。
2. コンピュータに、請求項１に記載の動画像受信方法を実行させるための携帯電話機の動画像受信用プログラム。
3. 携帯電話機から、インターネットなどの通信回線を介して、動画像データを含む画像データの配信要求を受信し、
   配信要求対象の画像データを、前記携帯電話機によって受信および再生可能なファイル形式に変換し、
   変換後の画像データを所定の圧縮率で圧縮し、
   圧縮後の画像データを暗号化し、
   暗号化データを前記携帯電話機に送信し、
   前記画像データの圧縮に当っては、前記携帯電話機の受信状態の良否に応じて、画像データの圧縮率を変更することを特徴とする携帯電話機に対する動画配信方法。
4. コンピュータに、請求項３に記載の携帯電話機に対する動画像配信方法を実行させるための動画像配信用プログラム。
5. メモリカードおよび動画像再生機能を備えた携帯電話機から、インターネットなどの通信回線を介して、画像配信サーバに対して、動画像データを含む画像データの配信を要求し、
   前記画像配信サーバは、前記携帯電話機からの配信要求を受信すると、配信要求対象の画像データを、前記携帯電話機によって受信および再生可能なファイル形式に変換し、変換後の画像データを所定の圧縮率で圧縮し、圧縮後の画像データを暗号化し、暗号化データを前記携帯電話機に送信し、
   前記携帯電話機は、前記画像配信サーバから送信される暗号化データを受信すると、受信した暗号化データを解読して圧縮画像データを再生し、圧縮画像データを、前記メモリカードをキャッシュメモリとして利用して保存し、当該メモリカードから圧縮画像データを読み出し、読み出した圧縮画像データを解凍し、解凍した画像データを画面上に再生表示することを特徴とする携帯電話機を用いた動画像配信方法。
6. 請求項５に記載の携帯電話機を用いた動画像配信方法において、
   前記画像配信サーバは、前記画像データの圧縮に当って、前記携帯電話機との通信状態の良否に応じて、画像データの圧縮率を変更することを特徴とする携帯電話機を用いた動画像配信方法。

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