JP2007179876A - 燃料電池 - Google Patents

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Fumihiko Inui
文彦 乾
Seiji Sano
誠治 佐野
Hideo Einaga
秀男 永長
Takashi Kajiwara
▲隆▼ 梶原
Daiyu Yoshikawa
大雄 吉川
Yutaka Hotta
裕 堀田
Hiromichi Sato
博道 佐藤
Yuichiro Ichikawa
雄一郎 市川
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Abstract

【課題】セル電圧検出用の端子を適切に固定する燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】電解質膜を備えた燃料電池であって、前記電解質膜を含み、前記燃料電池の発電部を構成する発電体と、前記発電体と交互に積層されるセパレータと、前記積層されるセパレータ間に介装され、弾性を有する樹脂材料からなり、前記燃料電池を流れる流体の漏れを抑えるシールガスケットと、前記セパレータを厚み方向に挟んで電圧を検出するセル電圧モニタ端子とを備え、前記シールガスケットの外周の少なくとも一部に、前記セル電圧モニタ端子の抜け方向への移動を抑える形状の抜け止め部を成形する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池の構造に関し、詳しくはセル電圧モニタ端子の固定手法に関する。
従来から、車両に搭載する燃料電池として、固体高分子膜型の燃料電池が知られている。この種の燃料電池は、固体高分子の電解質膜に電極触媒層、ガス拡散層を積層して一体で構成した発電体と、集電体であるセパレータとを交互に積層した構造を基本としている。かかる燃料電池に適用するセパレータには、反応ガス用の流路溝の凹凸を備えたカーボンセパレータや、金属板をプレスして凹凸溝を形成し、樹脂フレームを備えたプレスメタルセパレータなど、種々の構造が検討されている。
こうした燃料電池では、発電体とセパレータとから構成される単セル毎に、セル電圧を検出するための端子が設けられている。この端子は、セパレータに確実に接触することが要求されるため、種々の固定手法が検討されている。
例えば、下記特許文献1には、セパレータの外周に樹脂フレームを備えた燃料電池において、セパレータを端子で挟み込むと共に、樹脂フレーム側に端子の抜け防止用の突起を形成する固定構造が開示されている。
特開2004−87163号公報
ところで、近年、金属製の薄板を積層して形成したセパレータが検討されている。かかるセパレータは、従来のカーボンセパレータ等に比べて薄く形成されている。また、発電体との接触面が平滑なタイプも提案されている。
こうしたセパレータでは、樹脂フレームを備えないため、端子の十分な固定が困難であった。また、セパレータが薄いため、セパレータ自体に簡易な端子の抜け防止機構を設けることが困難であった。その結果、振動や熱の影響により端子がずれ、適切な電圧検出が困難になる場合があった。
本発明は、端子の固定が困難であるといった問題を踏まえて、セル電圧検出用の端子を適切に固定する燃料電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の燃料電池を次のように構成した。すなわち、
電解質膜を備えた燃料電池であって、
前記電解質膜を含み、前記燃料電池の発電部を構成する発電体と、
前記発電体と交互に積層されるセパレータと、
前記積層されるセパレータ間に介装され、弾性を有する樹脂材料からなり、前記燃料電池を流れる流体の漏れを抑えるシールガスケットと、
前記セパレータを厚み方向に挟んで電圧を検出するセル電圧モニタ端子とを備え、
前記シールガスケットの外周の少なくとも一部に、前記セル電圧モニタ端子の抜け方向への移動を抑える形状の抜け止め部を成形した
ことを要旨とする。
本発明の燃料電池によれば、シールガスケットの外周の少なくとも一部に、セル電圧モニタ端子が抜けてしまう方向へ移動するのを抑える形状の抜け止め部を設ける。こうすることで、燃料電池の運転における振動や熱に影響によって、セル電圧モニタ端子が抜けてしまうのを抑制することができる。その結果、適切なセル電圧の検出を行なうことができる。
また、抜け止め部をシールガスケット側に設け、セパレータ側には設けない。したがって、セパレータの形状を大きく変更する必要がない。
さらには、シールガスケットが、樹脂材料からなるため、抜け止め部を比較的簡単に形成することができる。また、樹脂材料であるため、金属等に比べて抜け止め部の摩擦係数を大きくすることができる。その結果、セル電圧モニタ端子の抜け方向への移動の抑制に効果を奏する。
上記の構成を有する燃料電池の抜け止め部は、前記シールガスケットの他の部位よりも高い剛性を有するものとしても良い。
かかる構成の燃料電池によれば、抜け止め部の剛性が高く、燃料電池の運転における振動や熱の影響で、セル電圧モニタ端子に負荷がかかっても、端子の抜け方向への移動を抑制することができる。なお、剛性を高くする手法は、抜け止め部の形状や材質によって対応することができる。
上記の構成を有する燃料電池の抜け止め部は、当該抜け止め部としての前記シールガスケットの内部に補強部材を挿入することで剛性を高くするものとしても良い。こうすることで、シールガスケット自体の材質を変えることなく、抜け止め部のみを高剛性とすることができ、セル電圧モニタ端子の抜け方向への移動の抑制に効果を奏する。
上記の構成を有する燃料電池のセル電圧モニタ端子は、前記セパレータを厚み方向に挟む挟持部と、前記抜け止め部に係合する係合部とを備えて構成され、前記抜け止め部は、積層方向に隣接する前記セパレータとの間に所定の隙間を有し、かつ、前記シールガスケット自体よりも厚く形成されており、前記セパレータを挟んで前記セル電圧モニタ端子を装着する際に、前記抜け止め部を弾性変形させつつ前記所定の隙間を通過した後、前記シールガスケットと当該抜け止め部との厚み方向の段差に係合することで該セル電圧モニタ端子を固定するものとしても良い。
かかる構成の燃料電池によれば、抜け止め部を弾性変形させつつ、セル電圧モニタ端子を装着し、シールガスケットと抜け止め部との厚み方向の段差に係合することで、セル電圧モニタ端子を固定する。つまり、セル電圧モニタ端子の係合部が、厚み方向の段差にかかることで、端子の抜け方向への移動を抑制することができる。したがって、端子の抜けを抑制し、適切なセル電圧の検出を行なうことができる。
上記の構成を有する燃料電池のセル電圧モニタ端子は、前記セパレータを厚み方向に挟む挟持部と、前記抜け止め部に係合する係合部とを備えて構成され、前記抜け止め部は、前記セル電圧モニタ端子を装着する方向に凹状に形成された凹状部位と、該凹状部位の対向する内壁から突出した突出部位とから形成されており、前記セパレータを挟んで前記セル電圧モニタ端子を装着する際に、前記抜け止め部を弾性変形させつつ前記突出部位を通過した後、前記係合部が当該凹状部位に係合することで該セル電圧モニタ端子を固定するものとしても良い。
かかる構成の燃料電池によれば、セル電圧モニタ端子の係合部は、抜け止め部の凹状部位に係合する。つまり、セル電圧モニタ端子の係合部は、抜け止め部の内部に入り込んで、係合する。したがって、より一層、端子の抜け方向の移動を抑制することができ、適切なセル電圧の検出を行なうことができる。
上記の構成を有する燃料電池のシールガスケットは、前記発電体と一体で構成されるものとしても良い。かかる構成の燃料電池によれば、端子の抜け止め部を備えたシールガスケットは、発電体と一体で構成される。こうすることで、セル電圧モニタ端子を抜く方向に負荷がかかっても、発電体の影響を受けてシールガスケットは負荷に強いものとなる。その結果、端子の抜け方向の移動を抑制することができ、適切なセル電圧の検出を行なうことができる。
また、セパレータは、発電体との接触面を平滑にしても良い。発電体との接触面を平滑にすれば、セパレータの厚みを一層薄くすることができる。
以下、上述した本発明の作用・効果を一層明らかにするため、本発明の実施の形態を実施例に基づき次の順序で説明する。
A.燃料電池の概略構成:
B.第1実施例:
C.第2実施例:
D.変形例:
A.燃料電池の概略構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池の概略構成を示す説明図である。この燃料電池10は、水素ガスと空気との供給を受け、水素と酸素との電気化学反応により発電する固体高分子型の燃料電池であり、車両に搭載されている。
図示するように、燃料電池10は、電解質膜や電極触媒層などを備えた発電体20,集電体であるセパレータ40,燃料電池10の両端に配置するエンドプレート85a,85b,後述する各セルの電圧を検出するためのセル電圧モニタ端子60,セル電圧測定用の回路基板65などを備えている。
燃料電池10は、発電体20とセパレータ40とを交互に複数積層し、その両端にそれぞれターミナル83,インシュレータ84を介装し、これらを2つのエンドプレート85a,85bにより挟み込んで形成されている。つまり、発電体20と、これに隣接するセパレータ40の一部とから単セルを構成し、複数の単セルをスタック状に積層して燃料電池10を形成している。
エンドプレート85a,85bには、図示しないテンションプレート取り付け用のボルト締結部が形成されている。このボルト締結部を用いて、エンドプレート85a,85b間をテンションプレートで接続することで、積層方向に所定の圧縮力を与えて燃料電池10が形成される。
発電体20,セパレータ40,エンドプレート85aは、略長方形外形に形成されており、4辺に沿って、厚み方向に複数の貫通孔が設けられている。これらの部品を積層することで、燃料電池10の内部には水素,空気,冷却水用のマニホールドが形成される。外部から供給される水素ガスや空気は、燃料電池10内部の各マニホールドを流れて、滞り無く各発電体20に供給されている。なお、燃料電池10への水素ガスの供給は図示しない水素タンクにより、また、空気の供給は図示しないコンプレッサにより、それぞれ行なわれている。
セル電圧モニタ端子60は、導電性を有する材料からなり、各セパレータ40に取り付けられている。複数のセル電圧モニタ端子60と回路基板65とは、セルモニタケーブル63を介して接続されており、回路基板65により各セル毎の電圧が検出されている。こうして検出されたセル毎の電圧は、燃料電池10のシステムの制御部(図示なし)に出力され、水素ガスや空気の供給量の調整など、燃料電池10の適切な運転制御に利用される。なお、セル電圧モニタ端子60の固定手法など、詳細な構造については後述する。
次に、発電体20およびセパレータ40の詳細な構造について説明する。図2は、発電体20とセパレータ40との概略断面図であり、図1のAA断面を示している。
図示するように、発電体20は、電解質膜と電極触媒層とを一体化したMEA(Membrne Electrode Assembly)25と、MEA25の外側に配置されたガス拡散層26,27と、主にMEA25の外周を囲むシールガスケット30とから構成されている。
MEA25の電解質膜は、プロトン伝導性を備える固体高分子材料の薄膜からなり、セパレータ40外形よりも小さい長方形外形に形成されている。この電解質膜は、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。電解質膜の表面には、それぞれ電極触媒層(アノード、カソード)が形成されている。電極触媒層は、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金などを備えている。
ガス拡散層26,27は、発泡金属や金属メッシュなど、内部に多数の細孔を備えた金属の多孔質体からなり、MEA25とほぼ同等の長方形外形に形成されている。
ガス拡散層26は、MEA25のカソード側とセパレータ40との空間に配置され、マニホールド,セパレータ40を介して供給された空気をMEA25のカソード側の電極触媒層に拡散する。
他方のガス拡散層27は、MEA25のアノード側とセパレータ40との空間に配置され、マニホールド,セパレータ40を介して供給された水素ガスをMEA25のアノード側の電極触媒層に拡散する。こうしてMEA25の表面に拡散された水素ガスおよび空気は、電解質膜を介して反応している。
このガス拡散層26,27の多孔質体内部の細孔により形成される空間は、MEA25に空気,水素ガスを供給する流路として機能する。例えば、空気の供給用マニホールド内を流れる空気の一部は、セパレータ40に設けた孔部45からガス拡散層26を介して、MEA25に至り、電気化学反応に供される。反応後のガスは、セパレータ40に設けた孔部46から空気の排気用マニホールド内に流れて外部へ排出されている。なお、こうした金属製のガス拡散層と電極触媒層との間に、カーボンクロスやカーボンペーパなど、カーボン製の多孔質体からなるガス拡散層を設けるものとしても良い。
上記のMEA25,ガス拡散層26,27の外周を囲むシールガスケット30は、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなど、弾性を有する絶縁性樹脂材料から形成されている。
シールガスケット30の外形は、セパレータ40と同一の長方形形状に形成されており、その長方形の4辺に沿って上述の貫通孔(発電体20の貫通孔に相当する)が形成されている。つまり、発電体20の一部として、セパレータ40間に挟まれるシールガスケット30の貫通孔は、マニホールドの一部を構成する。
シールガスケット30には、その厚み方向に、上記の各貫通孔を覆い囲む凸状の部位が形成されている。このシールガスケット30をセパレータ40間に配置し、積層方向の圧縮力を与えると、シールガスケット30の凸状の部位は、2つの隣接するセパレータ40に接触し、積層方向に潰れて変形する。その結果、凸状の部位は、マニホールド内からの反応ガス(空気、水素ガス)などの漏れを抑制するシールラインSLを形成する。
つまり、本実施例の燃料電池10は、反応ガス等の漏れの対応を、シールガスケット30を挟み込む構成で行ない、樹脂フレーム等をセパレータ間に挟んで接着する構成は採っていない。こうすることで、樹脂フレーム等、部品点数を低減し、燃料電池10の容積、重量を低減することができる。
こうしたシールガスケット30は、2つのガス拡散層26,27で挟持したMEA25の外周に射出成形することで形成される。すなわち、MEA25,ガス拡散層26,27,シールガスケット30は一体化されて、発電体20を構成している。
本実施例の燃料電池10を構成するセパレータ40は、3つの金属の薄板を積層して形成される三層積層型のセパレータである。具体的には、空気の流路となるガス拡散層26と接触するカソード側プレート41と、水素ガスの流路となるガス拡散層27と接触するアノード側プレート43と、両プレートの中間に挟まれ、主に冷却水の流路となる中間プレート42とから、構成されている。
3つのプレートは、その厚み方向に、流路用の凹凸形状のない平坦な表面を有し(つまり、発電体との接触面が平滑であり)、ステンレス鋼やチタン,チタン合金など、導電性の金属材料からなる。こうしたプレートはプレスにより成形することができる。もとより、エッチングなどにより流路を形成したセパレータを用いることもできる。この場合には、発電体との接触面は必ずしも平滑ではなくとも差し支えない。
3つのプレートには、各種マニホールドを構成する貫通孔が設けられており、燃料電池10の外部から供給される反応ガス等が流れる。カソード側プレート41には、上記の貫通孔に加え、ガス拡散層26への空気の出入口となる孔部45,46が複数形成されている(図1参照)。同様に、アノード側プレート43には、上記の貫通孔に加え、ガス拡散層27への水素ガスの出入口となる孔部(図示なし)が複数形成されている。
中間プレート42に設けられた複数の貫通孔のうち、空気用の貫通孔は、カソード側プレート41の孔部45,46と連通するように形成されている。また、水素ガス用の貫通孔はアノード側プレート43の孔部と連通するように形成されている。つまり、水素ガスや空気用のマニホールドと、ガス拡散層26,27とは、中間プレート42および各孔部を介して連通している。こうした構成によって、水素ガスや空気は滞りなくガス拡散層26,27に供給される。
なお、中間プレート42には、略長方形外形の長辺方向に沿って、複数の長穴が形成されており、長穴の両端はそれぞれ、冷却水用の貫通孔と連通している。つまり、燃料電池10に供給された冷却水は、図2の紙面の裏側から表側へ向かって流れ、燃料電池10を冷却している。
こうした3つのプレートからなるセパレータ40には、略長方形外形の一の長辺に、外周から外側へ突出した部位が設けられている。この部位は、セパレータ40とセル電圧モニタ端子60との接触部として機能している。
本実施例では、セパレータ40に取り付けられたセル電圧モニタ端子60が抜けてしまう方向(これを抜け方向と呼ぶ)へ移動するのを抑制する機構を、シールガスケット30に設けている(図1参照)。以下、セル電圧モニタ端子60の抜け止め部分を備えたシールガスケット30を中心に、セル電圧モニタ端子60の取り付け構造について説明する。
B.第1実施例:
図3は、第1実施例としてのセル電圧モニタ端子60の取り付け構造を示す説明図である。また、図4は、セル電圧モニタ端子60の取り付け部分の概略断面図を示している。
図3に示すように、セパレータ40には、セル電圧モニタ端子60と接触する接触部48が設けられている。接触部48は、セパレータ40外周の一の長辺上に、セパレータ40の外側へ突出した長方形形状に形成されている。
この接触部48に取り付けられるセル電圧モニタ端子60は、図4に示すように、略U字型の断面形状を有し、略U字型の一の端部に、略U字型の外側へ曲げた返し部62を備えている。また、図3に示すように、セル電圧モニタ端子60は、セパレータ40の接触部48の長辺よりも狭い所定の幅を備えている。なお、セル電圧モニタ端子60の返し部62は、後述する抜け止め部32と係合し、特許請求の範囲の「係合部」に該当する。
略U字型の端部の間に形成される空間(これを入口部と呼ぶ)は、セパレータ40の厚みよりも若干狭く形成されており、接触部48への取り付け時に、セパレータ40の厚みで入口部が弾性的に押し広げられる構造となっている。なお、入口部から略U字型の底の部分へ向かうに連れて、セパレータ40の厚みよりも広い空間が形成されており、セル電圧モニタ端子60は、その入口部付近でセパレータ40と接触する。
こうした形状のセル電圧モニタ端子60は、スタック状に形成された燃料電池10の各セパレータ40に対して、積層方向に直交する方向から押し込まれ、押し広げられた略U字型の端部の弾性力によって接触部48を挟持する。つまり、略U字型の端部は、特許請求の範囲の挟持部に該当する。
発電体20のシールガスケット30には、組立時にセパレータ40の接触部48に対応する位置に、セル電圧モニタ端子60の抜け止め部32が形成されている。
抜け止め部32は、セパレータ40の接触部48とほぼ同じ長方形形状に形成され、シールガスケット30の厚みよりも大きく、かつ、組立後にセパレータ40の接触部48と所定の隙間αを形成する厚みを備えている。つまり、抜け止め部32は、シールラインSLの高さよりも低く(薄く)形成されている。なお、組立後の接触部48と抜け止め部32との所定の隙間αは、セル電圧モニタ端子60の返し部62の外側への突出量βよりも狭くなるように形成されている。
こうした構成の各部品を組み立て、セル電圧モニタ端子60を装着する際、セル電圧モニタ端子60の返し部62は、抜け止め部32を弾性変形させつつ、接触部48と抜け止め部32との所定の隙間αを通過する。所定の隙間αを通過すると、シールガスケット30とセパレータ40との隙間は大きくなり、返し部62により弾性変形していた抜け止め部32は、元の状態に戻る。
すなわち、図3の下図に示すように、シールガスケット30の厚みと抜け止め部32の厚みとの差によって形成される段差に、セル電圧モニタ端子60の返し部62の端が係合した状態となる。
以上の第1実施例のセル電圧モニタ端子60の取り付け構造によれば、シールガスケット30側に、セル電圧モニタ端子60の抜け止め部32を設ける。こうすることで、燃料電池10の運転における振動や熱に影響によって、セル電圧モニタ端子60が抜け方向へ移動してしまうのを抑制することができる。その結果、適切なセル電圧の検出を行なうことができる。
また、抜け止め部32はシールガスケット30側に設け、平滑な接触面を有するセパレータ40側には設けない。したがって、本実施例のように平滑な接触面を特徴とするセパレータ40を用いた場合でも、セパレータ40の形状や構造を大きく変更する必要がない。さらには、シールガスケット30は、絶縁性の樹脂材料からなるため、抜け止め部32を比較的簡単に形成することができる。
また、抜け止め部32が絶縁性部材であるため、セル電圧モニタ端子60が電気的に接触して適切な電圧検出の妨げとなることもない。
さらに、抜け止め部32が樹脂材料であるため、金属製,カーボン製の抜け止め構造の場合に比べて摩擦係数が高い。その結果、抜け止め部32と、セル電圧モニタ端子60の返し部62との摩擦力が向上し、より一層、セル電圧モニタ端子60の抜け方向への移動の抑制に効果を奏する。
また、抜け止め部32が弾性を有する樹脂材料であるため、セル電圧モニタ端子60の組み立て作業や分解作業を比較的容易に行なうことができる。
さらには、シールガスケット30自体よりも抜け止め部32の厚みを増しているため、変形に対する剛性が高くなり、効果的に抜け止めとしての機能を果たす。
なお、シールガスケット30上の抜け止め部32は厚みを増して剛性を高くすることができるが、さらに、剛性を高くするために、抜け止め部32に補強部材を入れ、抜け止め部32をシールガスケット30自体よりも剛性の高い部材とするものとしても良い。
例えば、樹脂材料にステンレスなどの金属粉を混ぜて、抜け止め部32を構成するものとすれば良い。こうすることで、抜け止め部32の剛性を高くし、セル電圧モニタ端子60の抜け方向への移動を抑制することができる。さらには、シリコンゴム、ブチルゴム、フッ素ゴムなどに代えて、あるいは、こうしたゴムと共に、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂や、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂など、強度の高い樹脂材料を補強部材として、抜け止め部32を構成するものとしても良い。
C.第2実施例:
図5は第2実施例としてのセル電圧モニタ端子の取り付け構造を示す説明図である。また、図6は、第2実施例のセル電圧モニタ端子65の取り付け部分の概略断面図を示している。
図5に示すように、第2実施例のセル電圧モニタ端子65を取り付けるセパレータ40には、第1実施例と同様の接触部48が設けられている。
この接触部48に取り付けられるセル電圧モニタ端子65は、図6に示すように、略U字型の断面形状を有し、略U字型の一の端部に、略U字型の外側へ曲げた返し部67を備えている。また、図5に示すように、セル電圧モニタ端子65は、セパレータ40の接触部48の長辺よりも狭い所定の幅を備えている。
こうした形状のセル電圧モニタ端子65は、図5に示すように、返し部67側の側面に、幅方向に切り欠いた切欠部68,69を備えており、第1実施例のセル電圧モニタ端子60よりも、略U字型の底の部分の長さが長い。つまり、第1実施例のセル電圧モニタ端子60に比べて、シールガスケット30側(図6参照)への突出量が大きく形成されている。なお、セル電圧モニタ端子65の返し部67、および切欠部68,69は、特許請求の範囲における「係合部」に該当する。
なお、こうした形状のセル電圧モニタ端子65が、燃料電池10の各セパレータ40に押し込まれ、押し広げられた略U字型の端部の弾性力によって接触部48を挟持するのは、第1実施例と同様である。つまり、第1実施例と同様、略U字型の端部は、特許請求の範囲の挟持部に該当する。
発電体20のシールガスケット30には、セパレータ40の接触部48に対応する位置に、セル電圧モニタ端子65の抜け止め部35が形成されている。
抜け止め部35は、セパレータ40の接触部48とほぼ同じ長方形形状に形成され、シールガスケット30の厚みよりも大きく、かつ、組立後のシールラインSLの高さよりも低く(薄く)形成されている。
この抜け止め部35は、図5に示すように、セル電圧モニタ端子65を装着する方向(積層方向に直交する方向)に、凹形状に形成された凹状部位36と、その凹状部位36の対向する内壁から突出した突出部位37,38とからなる切り欠を備えている。
こうした構成の各部品を組み立て、セル電圧モニタ端子65を装着する際、セル電圧モニタ端子65の返し部67は、抜け止め部35全体や突出部位37,38を弾性変形させつつ、凹状部位36に押し込まれる。セル電圧モニタ端子65の返し部67が、シールガスケット30の抜け止め部35(凹状部位36)に収まると、弾性変形していた抜け止め部35は、元の状態に戻る。
すなわち、図5の下図に示すように、抜け止め部35の突出部位37,38が、セル電圧モニタ端子65の切欠部68,69に係合した状態となる。
以上の第2実施例のセル電圧モニタ端子65の取り付け構造によれば、シールガスケット30側に、セル電圧モニタ端子65の抜け止め部35を設ける。こうすることで、燃料電池10の運転における振動や熱に影響によって、セル電圧モニタ端子65の抜け方向への移動を抑制し、適切なセル電圧の検出を行なうことができる。すなわち、第1実施例と同様の効果を奏する。
また、第2実施例によれば、セル電圧モニタ端子65の一部を、シールガスケット30上の抜け止め部35に嵌め込んで、セル電圧モニタ端子65を固定する。したがって、第1実施例の効果を奏することに加え、より一層、セル電圧モニタ端子65の抜け方向への移動を抑制する構造を形成することができる。
D.変形例:
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。
第2実施例では、抜け止め部35に凹状部位36,突出部位37,38を設け、抜け止め部35を厚み方向に貫通する切り欠を形成し、セル電圧モニタ端子65を取り付ける構造としたが、厚み方向に所定深さまでの切り欠を形成するものとしても良い。
例えば、図7に示すように、第2実施例と同様のセパレータ40、セル電圧モニタ端子65を備え、シールガスケット30上に抜け止め部39を設ける。
抜け止め部39は、第2実施例と同様の外形形状を有し、抜け止め部39の厚み方向に貫通しない所定深さの切り欠を備える。この切り欠は、第2実施例の凹状部位36,突出部位37,38と同じ断面形状で形成する。つまり、図7に示すように、抜け止め部39には、厚み方向に壁部39aが設けられる。
こうした形状の抜け止め部39を採用することで、隣接するセパレータ40に装着されたセル電圧モニタ端子65同士が接触するのを、確実に防止することができる。
本発明の一実施例としての燃料電池の概略構成を示す説明図である。 発電体とセパレータとの概略断面図である。 第1実施例のセル電圧モニタ端子の取り付け構造を示す説明図である。 セル電圧モニタ端子の取り付け部分の概略断面図を示している。 第2実施例のセル電圧モニタ端子の取り付け構造を示す説明図である。 第2実施例のセル電圧モニタ端子の取り付け部分の概略断面図である。 変形例としてのセル電圧モニタ端子の取り付け構造を示す説明図である。
符号の説明
10…燃料電池
20…発電体
25…MEA
26,27…ガス拡散層
30…シールガスケット
32,35,39…抜け止め部
36…凹状部位
37,38…突出部位
39a…壁部
40…セパレータ
41…カソード側プレート
42…中間プレート
43…アノード側プレート
45,46…孔部
48…接触部
60,65…セル電圧モニタ端子
62,67…返し部
63…セルモニタケーブル
65…回路基板
68,69…切欠部
83…ターミナル
84…インシュレータ
85a,85b…エンドプレート

Claims (7)

  1. 電解質膜を備えた燃料電池であって、
    前記電解質膜を含み、前記燃料電池の発電部を構成する発電体と、
    前記発電体と交互に積層されるセパレータと、
    前記積層されるセパレータ間に介装され、弾性を有する樹脂材料からなり、前記燃料電池を流れる流体の漏れを抑えるシールガスケットと、
    前記セパレータを厚み方向に挟んで電圧を検出するセル電圧モニタ端子とを備え、
    前記シールガスケットの外周の少なくとも一部に、前記セル電圧モニタ端子の抜け方向への移動を抑える形状の抜け止め部を成形した
    燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記抜け止め部は、前記シールガスケットの他の部位よりも高い剛性を有する燃料電池。
  3. 請求項2に記載の燃料電池であって、
    前記抜け止め部は、当該抜け止め部としての前記シールガスケットの内部に補強部材を挿入することで剛性を高くする燃料電池。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記セル電圧モニタ端子は、前記セパレータを厚み方向に挟む挟持部と、前記抜け止め部に係合する係合部とを備えて構成され、
    前記抜け止め部は、積層方向に隣接する前記セパレータとの間に所定の隙間を有し、かつ、前記シールガスケット自体よりも厚く形成されており、
    前記セパレータを挟んで前記セル電圧モニタ端子を装着する際に、前記抜け止め部を弾性変形させつつ前記所定の隙間を通過した後、前記シールガスケットと当該抜け止め部との厚み方向の段差に係合することで該セル電圧モニタ端子を固定する
    燃料電池。
  5. 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記セル電圧モニタ端子は、前記セパレータを厚み方向に挟む挟持部と、前記抜け止め部に係合する係合部とを備えて構成され、
    前記抜け止め部は、前記セル電圧モニタ端子を装着する方向に凹状に形成された凹状部位と、該凹状部位の対向する内壁から突出した突出部位とから形成されており、
    前記セパレータを挟んで前記セル電圧モニタ端子を装着する際に、前記抜け止め部を弾性変形させつつ前記突出部位を通過した後、前記係合部が当該凹状部位に係合することで該セル電圧モニタ端子を固定する
    燃料電池。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記シールガスケットは、前記発電体と一体で構成された燃料電池。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池であって、
    前記セパレータは、前記発電体との接触面が平滑である燃料電池。
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