JP2007179734A - 記録媒体の検査方法、記録媒体の製造方法 - Google Patents

記録媒体の検査方法、記録媒体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007179734A
JP2007179734A JP2007045197A JP2007045197A JP2007179734A JP 2007179734 A JP2007179734 A JP 2007179734A JP 2007045197 A JP2007045197 A JP 2007045197A JP 2007045197 A JP2007045197 A JP 2007045197A JP 2007179734 A JP2007179734 A JP 2007179734A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
area
recording medium
recorded
run
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007045197A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoei Kobayashi
昭栄 小林
Yoshihiro Akimoto
義浩 秋元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2007045197A priority Critical patent/JP2007179734A/ja
Publication of JP2007179734A publication Critical patent/JP2007179734A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】ライトワンス型記録媒体を用いるシステムにおいて、リンキングでオーバラップする記録方式を採用しつつ、適切な動作を実現できるようにする。
【解決手段】記録再生の単位となるブロックにリンキング(ランインエリアとガードエリア)を有し、そのリンキングでオーバーラップして記録するようにしたライトワンス型の記録媒体に対して、製造後に次のような検査方法で検査を行う。同一の製造ロットで製造された記録媒体から抽出した検査用の記録媒体に対して、複数の記録再生ブロックを、リンキングエリアがオーバラップするようにして連続的に記録し、記録された複数のブロックを再生し、エラーレートを測定する。そしてエラーレートが所定値以下であれば良好とし、所定値以下でなければ不適切な記録媒体として排除する。
【選択図】図10

Description

本発明は光ディスク等の記録媒体、特に1回のみデータ書き込み可能なライトワンス型の記録媒体についての検査方法及び製造方法に関するものである。
デジタルデータを記録・再生するための技術として、例えば、CD(Compact Disk),ミニディスク(Mini-Disk),DVD(Digital Versatile Disk)などの、光ディスク(光磁気ディスクを含む)を記録メディアに用いたデータ記録技術がある。光ディスクとは、金属薄板をプラスチックで保護した円盤に、レーザ光を照射し、その反射光の変化で信号を読み取る記録メディアの総称である。
光ディスクには、例えばCD、CD−ROM、DVD−ROMなどとして知られているように再生専用タイプのものと、MD、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAMなどで知られているようにユーザーデータが記録可能なタイプがある。記録可能タイプのものは、光磁気記録方式、相変化記録方式、色素膜変化記録方式などが利用されることで、データが記録可能とされる。色素膜変化記録方式はライトワンス記録方式とも呼ばれ、一度だけデータ記録が可能で書換不能であるため、データ保存用途などに好適とされる。一方、光磁気記録方式や相変化記録方式は、データの書換が可能であり音楽、映像、ゲーム、アプリケーションプログラム等の各種コンテンツデータの記録を始めとして各種用途に利用される。
更に近年、ブルーレイディスク(Blu-Ray Disc)と呼ばれる高密度光ディスクが開発され、著しい大容量化が図られている。
このブルーレイディスクのような高密度ディスクについては、ディスク厚み方向に0.1mmのカバー層を有するディスク構造において、波長405nmのレーザ(いわゆる青色レーザ)とNAが0.85の対物レンズの組み合わせという条件下でフェーズチェンジマーク(相変化マーク)を記録再生を行うとし、トラックピッチ0.32μm、線密度0.12μm/bitで、64KB(キロバイト)のデータブロックを1つの記録再生単位として、フォーマット効率約82%としたとき、直系12cmのディスクに23.3GB(ギガバイト)程度の容量を記録再生できる。
また、同様のフォーマットで、線密度を0.112μm/bitの密度とすると、25GBの容量を記録再生できる。
さらに、記録層を多層構造とすることでさらに飛躍的な大容量化が実現できるる。例えば記録層を2層とすることにより、容量は上記の2倍である46.6GB、又は50GBとすることができる。
ところで、上記各種の光ディスクにおいて、再生専用ディスク、例えばDVD−ROM等では、データは、基本的に誤り訂正ブロック単位で、ディスク上にあらかじめ作られたピット(エンボスピット等)として記録されている。
そして従来知られている再生専用ディスクのデータフォーマットとしては、誤り訂正ブロック単位がとぎれなく連続して記録されている。
これは、誤り訂正ブロックが1つの記録再生単位のブロックとされ、ブロックとブロックの間にはリンキング領域(バッファ領域)が形成されていないという意味である。
記録可能なディスク(記録再生ディスク)でも、再生専用ディスクと同様に、基本的に誤り訂正ブロック単位で、ディスク上にデータ記録及びその再生を行う。
ただし、ランダムアクセス記録性を考慮して、ブロックとブロックの間にはリンキング領域が形成される場合がある。
リンキングを用いると、記録再生装置でブロックのランダムアクセスを実現する場合に、リンキング無しのデータフォーマットの場合に比べて単純で安価なハードウエアで実現できるという利点がある。
リンキングを有するディスクフォーマット技術は、例えば次の文献に開示されている。
特開平4−301264号公報 特開平5−89602号公報
ところで、記録層が2層構造とされる2層記録再生ディスクのような多層記録再生ディスクに対して記録再生を行うことを考えた場合、記録再生のためのレーザ光の入射側からみて遠い方の記録層については、近い方の記録層でのレーザ光の透過率を考慮しなければならない。
例えば、レーザ光を出力する記録再生光学系に近い側の記録層において、データが記録されたエリアと、まだデータ記録されていない未記録のエリアが交互に存在する場合に、記録再生光学系から遠い側の記録層に対してデータの記録再生を行うと、記録再生光学系に近い側の記録層の記録エリアと未記録エリアでの光の透過率のちがいの影響により、精度よく記録再生されないことがある。
そこで、書換可能型のディスクシステムでは、記録エリア、未記録エリアが交互に発生しないようにしていた。
上記のようにデータ記録は、エラー訂正ブロック単位とされるクラスタと呼ばれる所定バイト単位で行われ、また或るクラスタと次のクラスタの間にはリンキングエリアが設けられる。
このようなクラスタ単位でのデータ書き込みにおいて、既に記録されたクラスタに物理的に連続して次のクラスタの書き込みを行うときには、リンキングエリアがオーバラップして記録が行われるようにする。このようにすると、クラスタとクラスタの間に部分的な未記録領域が発生することがなくなり、つまり記録エリア、未記録エリアが交互に発生しないため、上記のような不都合が解消される。
ここで、このような書換可能型のディスクと同じフォーマットとする新規なライトワンスディスクを考える。
ライトワンス型の光ディスクでは、当然ながらデータ書込は1回しかできず、多数回のデータ書き込みについて考慮することは基本的に意味がない。つまりディスクの物理的なフォーマットや記録再生方式上のスペックに対する定義として、1回記録のスペックについては定義されるが、多数回記録した際のスペックを定義するのは、意味がなく、かつ困難である。
ところが上記のような多層ディスクまでも想定する事情から、リンキングでオーバラップする記録方式を行うとすると、ライトワンスディスクでありながら、そのオーバラップされるエリアでは複数回の書き込みが行われることになり、多数回記録について各種特性を考慮してメディアスペックを定義しなければならないことになる。ここでいうメディアスペックとは、例えば再生される信号のジッター特性、変調度、プッシュプル振幅などである。
しかしながら、ライトワンスディスクに対して多数回記録に対応できるメディアスペックを定義することは困難であり、かつそのような定義によってメディアや記録再生装置の設計・製造上の難易度も高くなる。
一方で、多数回記録に関するメディアスペックを定義しないままで、上記のオーバーラップ記録が行われるようにすると、記録再生動作を保証できない。例えばオーバラップ部分で急激な反射率のちがいが発生したり、あるいは、記録層へのダメージを与えたりする可能性がある。そのため、とりわけトラッキングサーボに影響を与え、安定にサーボがかからない可能性があるなど、システムの不安定化の要因となってしまう。
そこで本発明は、ライトワンス型の光記録媒体を用いるシステムにおいて、リンキングでオーバラップする記録方式を採用しつつ、適切な動作を実現できるようにすることを目的とする。
本発明の記録媒体の検査方法は、ランインエリア、メインデータエリア、ランアウトエリアを順に有する構造のブロックを単位としてデータ記録が行われるライトワンス型の記録媒体に対して、複数の上記ブロックを、上記ランアウトエリアに続いてガードエリアを加えて1ブロックづつ記録していくとともに、当該各ブロックの記録の際には、上記ランインエリアが直前のブロックのガードエリアにオーバラップ記録されるようにする記録ステップと、上記記録ステップにより、オーバラップ記録部分を含む状態で記録された複数の上記ブロックを再生し、エラーレートを測定する測定ステップと、上記エラーレートの測定結果に基づいて、記録媒体の良否を判定する判定ステップとを備える。
本発明の記録媒体の製造方法は、ライトワンス型の記録媒体を製造する製造工程と、上記製造工程において同一の製造ロットで製造された記録媒体の中から検査用の記録媒体を抽出して検査を行うことで、当該製造ロットで製造された記録媒体の品質判定を行う検査工程とを備える。そして上記検査工程では、上記検査用の記録媒体に対して、ランインエリア、メインデータエリア、ランアウトエリアを順に有する構造のブロックとしての複数のブロックを、上記ランアウトエリアに続いてガードエリアを加えて1ブロックづつ記録していくとともに、当該各ブロックの記録の際には、上記ランインエリアが直前のブロックのガードエリアにオーバラップ記録されるようにする記録ステップと、上記記録ステップにより、オーバラップ記録部分を含む状態で記録された複数の上記ブロックを再生し、エラーレートを測定する測定ステップと、上記エラーレートの測定結果に基づいて上記検査用の記録媒体の良否を判定する判定ステップとが行われる。
また、本発明の記録媒体の製造方法は、ライトワンス型の記録媒体を製造する製造工程と、上記製造工程で製造された記録媒体に対して検査を行う検査工程とを備える。そして上記検査工程では、上記記録媒体に対して、ランインエリア、メインデータエリア、ランアウトエリアを順に有する構造のブロックとしての複数のブロックを、上記ランアウトエリアに続いてガードエリアを加えて1ブロックづつ記録していくとともに、当該各ブロックの記録の際には、上記ランインエリアが直前のブロックのガードエリアにオーバラップ記録されるようにする記録ステップと、上記記録ステップにより、オーバラップ記録部分を含む状態で記録された複数の上記ブロックを再生し、エラーレートを測定する測定ステップと、上記エラーレートの測定結果に基づいて、上記記録媒体の良否を判定する判定ステップとが行われる。
即ち本発明では、記録再生の単位となるブロック(クラスタを含むレコーディングブロック)においてランインエリアとガードエリアをリンキングエリアとして用い、そのリンキングエリアでオーバーラップして記録するようにしたライトワンス型の記録媒体を考える。そしてそのような記録媒体に対して、物理的に連続するブロックがリンキングでオーバラップして記録されるようにする。その場合、ライトワンスメディアであることにより、オーバラップ記録部分については適切な動作が保障できなくなるおそれがあるため、例えばメディア製造直後の検査工程において本発明の検査方法でサンプリングチェックを行う。これにより動作上の不都合が生ずる記録媒体を排除する。
本発明によれば、記録再生の単位となるブロックがリンキングエリア(ランインエリアとガードエリア)でオーバーラップして記録するようにしたライトワンス型の記録媒体に対して製造後の検査が行われる。その場合、例えば同一の製造ロットで製造された記録媒体から検査用の記録媒体をサンプリングして検査を行う。この検査対象の記録媒体に対して、複数の上記ブロックを、上記リンキングエリア(ランインエリアとガードエリア)がオーバラップするようにして連続的に記録し、記録された複数の上記ブロックを再生し、エラーレートを測定する。そしてエラーレートの測定結果に基づいて、記録媒体の良否を判定する。ここで再生される領域にはオーバラップ記録領域が含まれる。つまり測定されるエラーレートは、オーバラップ部分を含んでの測定値となる。従って上記のようにエラーレートによって記録媒体の良否を判定すれば、その記録媒体が適切な記録再生動作が可能の記録媒体であるか否かを判定できる。より具体的にはエラーレートが所定値以下であれば、良好な記録媒体と判定すればよい。
また、同時的に製造された同一の製造ロットの記録媒体は、ほぼ同様の特性を備えることが経験的に知られているため、上記のようにサンプリングチェックした記録媒体が良好であれば、該製造ロットの記録媒体は良好であるとみて問題ない。
つまり、本発明の検査方法(本発明の製造方法の検査工程)によって評価することで、生産された記録媒体(オーバラップ記録を行うライトワンス記録媒体)について、適正に品質判定を行うことができ、不適切と判断された記録媒体については、その段階で排除することで、良好な記録媒体のみを出荷し、ユーザーに提供できることになる。例えばオーバーラップ記録した場合の、急激な反射率のちがいが生じたり、あるいは記録層へのダメージによる悪影響、とりわけトラッキングサーボへの悪影響で安定にサーボがかからないメディアなど、メディア品質が不十分なものを除いて、良好な記録媒体のみを提供できる。
さらにそのような検査を経て出荷される本発明の記録媒体は、隣接するブロックがオーバーラップ記録されることで、リライタブル記録媒体と同様な記録方式を採用することができ、システム動作上好適であると共に、記録済エリアと未記録エリアが混在しないことで、複数記録層の記録媒体としても好適である。
また、オーバラップ記録部分についての良否が検査工程で保障されることは、言い換えればオーバラップ記録部分のメディアスペックを規定しなくても良いものとなることを意味する。つまりライトワンス記録媒体に対して多数回記録についてのメディアスペックを定義しないことで、ライトワンス記録媒体のメディアスペックの定義自体の困難性を回避することができると共に、メディアや記録再生装置の設計・製造上の難易度が増すこともない。
以下、本発明の実施の形態としての検査方法、製造方法に関して、ライトワンス型の光ディスク、検査における評価方法、及びその光ディスクに対応して記録再生及び評価を行うディスクドライブ装置(記録再生装置)について説明していく。説明は次の順序で行う。
[1.ディスク構造]
[2.データのECCフォーマット]
[3.RUBの記録方式]
[4.ディスクドライブ装置]
[5.評価処理]
[1.ディスク構造]

まず実施の形態で用いる光ディスクについて説明する。
一般に、光磁気記録方式、色素膜変化記録方式、相変化記録方式などの記録可能なディスクに対してデータを記録するには、データトラックに対するトラッキングを行うための案内手段が必要になり、このために、プリグルーブとして予め溝(グルーブ)を形成し、そのグルーブもしくはランド(グルーブとグルーブに挟まれる断面台地状の部位)をデータトラックとすることが行われている。
またデータトラック上の所定の位置にデータを記録することができるようにアドレス情報を記録する必要もあるが、このアドレス情報は、グルーブをウォブリング(蛇行)させることで記録される場合がある。
すなわち、データを記録するトラックが例えばプリグループとして予め形成されるが、このプリグループの側壁をアドレス情報に対応してウォブリングさせる。
このようにすると、記録時や再生時に、反射光情報として得られるウォブリング情報からアドレスを読み取ることができ、例えばアドレスを示すピットデータ等を予めトラック上に形成しておかなくても、所望の位置にデータを記録再生することができる。
このようにウォブリンググルーブとしてアドレス情報を付加することで、例えばトラック上に離散的にアドレスエリアを設けて例えばピットデータとしてアドレスを記録することが不要となり、そのアドレスエリアが不要となる分、実データの記録容量を増大させることができる。
本発明の実施の形態で検査対象とする光ディスク1はライトワンス型のディスクであり、図1(a)に示すように、記録トラックとなるグルーブGVが形成されている。このグルーブGVは、内周側から外周側へスパイラル状に形成されている。そのため、この光ディスク1の半径方向の切断面を見ると、図1(b)に示すように、凸状のランドLと、凹状のグルーブGVとが交互に形成されることとなる。
光ディスク1のグルーブGVは接線方向に対して蛇行形成されているが、このグルーブGVの蛇行形状は、アドレス等を変調して得たウォブル信号に応じた形状となっている。そのため、光ディスクドライブでは、グルーブGVに照射したレーザスポットLSの反射光からそのグルーブGVの両エッジ位置を検出し、レーザスポットLSを記録トラックに沿って移動させていった際におけるその両エッジ位置のディスク半径方向に対する変動成分を抽出することにより、ウォブル信号を再生し、アドレス情報等を復調することができる。
このようなウォブリングされたグルーブにより表現される絶対時間(アドレス)情報は、ATIP(Absolute Time In Pregroove)又はADIP(Adress In Pregroove)と呼ばれる。
なお、本発明の実施の形態では、グルーブ記録がされる光ディスクについて説明をするが、本発明はこのようなグルーブ記録の光ディスクに限らず、ランドにデータを記録するランド記録を行う光ディスクに適用することも可能であるし、また、グルーブ及びランドにデータを記録するランドグルーブ記録の光ディスクにも適用することも可能である。
本例のディスク1は、色素変化方式でデータのライトワンス記録を行う光ディスクであり、ディスクサイズとしては、直径が120mmとされる。また、ディスク厚は1.2mm(カバー層が約0.1mm)となる。即ちこれらの点では外形的に見ればCD(Compact Disc)方式のディスクや、DVD(Digital Versatile Disc)方式のディスクと同様となる。
図2は、ディスク上のエリア構成を示している。
ディスク上の領域としては、内周側からリードインゾーン、データゾーン、リードアウトゾーンが配される。
リードインゾーンは、半径24mmより内側に位置する。また半径24mm〜58mmの範囲がデータゾーン、半径58mm〜58.5mmの範囲がリードアウトゾーンとされる。
図3に示すように、リードインゾーンにおいて半径23.235〜24mmにはインフォメーションエリアInfo1、Info2や、テストライトエリアOPCが設けられる。
半径23.278〜23.621mmの範囲のテストライトエリアOPCは記録/再生時のレーザパワー等、記録マークの記録再生条件を設定する際の試し書きなどに使われる。即ち記録再生条件調整領域である。
半径23.958〜24mmの範囲のインフォメーションエリアInfo1、及び半径23.235〜23.278mmの範囲のインフォメーションエリアInfo2には、ディフェクトマネジメントエリアやコントロールエリアが含まれる。ディフェクトマネジメントエリアDMAはディスク上のディフェクト情報を管理する情報を記録再生する。コントロールエリアには、各種コントロール情報が記録される。
なお半径23.621〜23.958mmの範囲のReserveエリアは将来的な使用のために確保されている。
半径24.0〜58.0mmのデータゾーンは、実際にユーザーデータが記録再生される領域である。
半径58.0〜58.5mmのリードアウトゾーンは、リードインゾーンと同様のディフェクトマネジメントエリアが設けられたり、また、シークの際、オーバーランしてもよいようにバッファエリアとしてつかわれる。
記録再生密度は、たとえば、トラックピッチ0.32μm、線密度0.12μm/bitとされる。
そしてユーザーデータ64KBを1クラスタとし、このユーザデータの1クラスタを単位て記録再生が行われる。
その場合、リードインゾーンにおけるインフォメーションエリアInfo 2には、256クラスタ、テストライトエリアOPCには2048クラスタ、リザーブには2048クラスタ、インフォメーションエリアinfo 1には256クラスタ存在することになる。
ユーザーデータを記録再生するデータゾーンは355603クラスタあることになる。従ってユーザーデータの記録容量は、64KB×355603 = 約23.3GBである。
リードアウトゾーンでは7429クラスタある。
なお、図3のリードインゾーンの半径23.235mmより内周側には、ファイナライズ前の段階で管理情報を記録しておく領域や、再生専用のデータ(例えばエンボスピットやウォブリンググルーブ)によりディスクの物理情報、記録再生条件、コピーコントロール情報等の管理情報を記録する領域、さらにはBCA(Burst Cutting Area)として知られているように、ディスク記録媒体固有のユニークID等の情報を、記録層を焼き切る記録方式でバーコード状に記録した領域などが形成されることがある。
[2.データのECCフォーマット]

図4,図5により、記録されるメインデータ(ユーザーデータや管理データ)のECCフォーマットを説明する。
ECC(エラー訂正コード)としては、メインデータ64KB(=1セクターの2048バイト×32セクター)に対するLDC(long distance code)と、BIS(Burst indicator subcode)の2つがある。
図4(a)に示すメインデータ64KBについては、図4(b)のようにECCエンコードされる。即ちメインデータは1セクタ2048Bについて4BのEDC(error detection code)を付加し、32セクタに対し、LDCを符号化する。LDCはRS(248,216,33)、符号長248、データ216、ディスタンス33のRS(reed solomon)コードである。304の符号語がある。
一方、BISは、図4(c)に示す720Bのデータに対して、図4(d)のようにECCエンコードされる。即ちRS(62,30,33)、符号長62、データ30、ディスタンス33のRS(reed solomon)コードである。24の符号語がある。
図5にメインデータについてのフレーム構造を示している。
上記LDCのデータと、BISは図示するフレーム構造を構成する。即ち1フレームにつき、データ(38B)、BIS(1B)、データ(38B)、BIS(1B)、データ(38B)が配されて155Bの構造となる。つまり1フレームは38B×4の152Bのデータと、38BごとにBISが1B挿入されて構成される。
フレームシンクFS(フレーム同期信号)は、1フレーム155Bの先頭に配される。1つのブロックには496のフレームがある。
LDCデータは、0,2,・・・の偶数番目の符号語が、0,2,・・・の偶数番目のフレームに位置し、1,3,・・・の奇数番目の符号語が、1,3,・・・の奇数番目のフレームに位置する。
BISはLDCの符号より訂正能力が非常に優れた符号をもちいており、ほぼ、すべて訂正される。つまり符号長62に対してディスタンスが33という符号を用いている。
このため、エラーが検出されたBISのシンボルは次のように使うことができる。
ECCのデコードの際、BISを先にデコードする。図5のフレーム構造において隣接したBISあるいはフレームシンクFSの2つがエラーの場合、両者のあいだにはさまれたデータ38Bはバーストエラーとみなされる。このデータ38Bにはそれぞれエラーポインタが付加される。LDCではこのエラーポインタをつかって、ポインターイレージャ訂正をおこなう。
これによりLDCだけの訂正より、訂正能力を上げることができる。
BISにはアドレス情報等が含まれている。このアドレスは、ROMタイプディスク等で、ウォブリンググルーブによるアドレス情報がない場合等につかわれる。
[3.RUBの記録方式]

本例のディスク1に対する記録動作はRUB(Recording Unit Block)を単位として行われる。RUBとはデータの1クラスタを含む単位である。
基本的にRUBは、フィジカルクラスタ(Physical cluster)の前にランイン(Run-in)、フィジカルクラスタの後にランアウト(Run-out)を加えたものとなる。
RUB単位の記録方式としては、1つのRUBを記録する場合と、複数のRUBを連続(この場合の連続とは記録動作をとぎれなく継続的にという意味)して記録する場合がある。
図6(a)には、1つのRUBを記録する動作で形成されるRUBの構造を示している。この場合のRUBをシングルリトゥンレコーディングユニットブロック(Single Written Recording Unit Block)と呼ぶ。なお、以下では「シングルリトゥンRUB」と略称する。
記録データはモノトーンベースのウォブリンググルーブに記録される。ウォブルの1周期は69チャンネルビット(69T)である。
1RUBとしては、まず40ウォブル(wbs)の区間にランインが形成される。またフィジカルクラスタが、496×28=13888wbsの区間に形成される。さらに続いて、ランアウトが16wbsの区間に形成される。そしてこのような合計13944wbsの区間に加えて、ガード(G3)として8wbsが記録される。
ランインは、オーバーラップされて記録されるリンキングエリアや、レーザーのオートパワーコントロール(Auto power control:APC)、PLLのひきこみのためのVFO、ゲインコントロール、オフセットコントロール等に使われる。
フィジカルクラスタはメインデータであり、ユーザーデータ、エラー訂正符号、フレーム同期信号等より構成される。
ランアウトはPLLの終端、データエリアのデグラデーション(degradation)の防止等に使われる。
ガードG3はレーザーパワーを記録パワーから再生パワーに遷移するエリア、オーバーラップされて記録されるリンキングエリアとして使われる。
図6(b)には、複数のRUBを連続記録する動作で形成されるRUBの構造を示している。なお、この場合の複数のRUBをコンティニアスリトゥンシーケンスオブレコーディングユニットブロック(continuous written sequence of Recording Unit Block)と呼ぶ。なお、以下では「コンティニアスリトゥンRUB」と略称する。
この場合、RUB#1〜RUB#nが連続記録されるとしたとき、最後のRUB#nをのぞいて、1つのRUBは、シングルリトゥンRUBのガードG3をのぞいたブロック構成と同じである。つまり、ランインが40wbs、フィジカルクラスタが13888wbs、ランアウトが16wbsの区間に形成された、13944wbsの区間の構成となる。
最後のRUB#nは、シングルリトゥンRUBと同じである。つまり、ランインが40wbs、フィジカルクラスタが13888wbs、ランアウトが16wbsの区間に形成されることに加えて、ガードG3が8wbsの区間に形成される。
このようなシングルリトゥンRUB又はコンティニアスリトゥンRUBとしての記録が、記録データの都合や或いはホスト機器の指示に応じて行われる。
そして本例の場合、いずれの場合であっても、記録済のRUBに物理的に連続して新たなRUBを記録する場合に、そのRUBのリンキングがオーバラップして記録が行われる。具体的には、記録済の領域の終端のRUBのガードG3にオーバラップして、新たなRUBのランインの記録が行われることになる。
図7は各RUBがシングルリトゥンRUBとして記録された場合を示す。
最初に図7(a)のようにRUB#1がシングルリトゥンRUBとして記録されたとする。次にシングルリトゥンRUBとしてRUB#2が記録される際には、図7(b)に示すように、そのRUB#2のランインが、RUB#1のガードG3の領域にオーバラップするように記録が行われる。
さらにその後、シングルリトゥンRUBとしてRUB#3が記録される際には、図7(c)に示すように、そのRUB#3のランインが、RUB#2のガードG3の領域にオーバラップするように記録が行われる。
また図示しないが、コンティニアスリトゥンRUBとして複数のRUBが記録された領域に続いて、コンティニアスリトゥンRUBで複数のRUBを記録する場合も同様にオーバラップされる。
即ち記録済のコンティニアスリトゥンRUBの終端は図6(b)に示したようにガードG3となっているが、次に記録を行うコンティニアスリトゥンRUBの先頭のランインは、そのガードG3にオーバラップして記録されることになる。
さらに、シングルリトゥンRUBとコンティニアスリトゥンRUBが混在する場合も、その境界で、記録済の最後のRUBのガードG3と、つぎのRUBのランインがオーバーラップするように記録される。例えば図8(a)のようにシングルリトゥンRUBとして記録された或るRUBに続いて、コンティニアスリトゥンRUBで複数のRUBを記録する場合は、図8(b)のように、ガードG3とランインがオーバラップするように記録される。
これとは逆にコンティニアスリトゥンRUBの後にシングルリトゥンRUBを形成する場合も同様である。
以上のようにRUBがリンキングエリアとなるガードG3とランインでオーバラップして記録されることで、未記録領域と記録済領域が混在しないような記録が行われる。
つまり、2層ディスク等の多層ディスクを考慮した相変化方式の書換可能型のディスクと同様の記録動作が、本例のライトワンスディスクに対しても行われることになる。
[4.ディスクドライブ装置]

ところで、本例のディスク1はライトワンスディスクであるにもかかわらず上記のようにオーバラップ記録が行われる。これは、そのオーバラップ記録部分の記録再生特性を保障できないことになりかねない。即ちオーバラップ部分で急激な反射率のちがいが発生したり、あるいは、記録層へのダメージを与えたりする可能性があり、サーボ安定性が保障できないなど、システムの不安定化の要因となるおそれがある。
そこで本例では、次に説明するディスクドライブ装置により、後述するディスク評価を行うようにし、不適切なディスクを製造後の検査工程で排除するようにする。
なお、以下説明するディスクドライブ装置は、後述する評価処理を行うことができる装置とするが、通常の記録再生動作も行うことができるものとして説明する。従って、製造工場に配置されるディスクドライブ装置としての他、通常のディスクドライブ装置としても使用可能である。
図9にディスクドライブ装置の構成を示す。
ディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、記録/再生動作時においてスピンドルモータ52によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。
そして光学ピックアップ(光学ヘッド)51によってディスク1上のデータの読出が行われる。またグルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたADIP情報やディスクインフォメーションの読み出しがおこなわれる。
またディスク1に対する記録時には光学ピックアップによってグルーブトラックにデータがピットマーク(ディスク1がライトワンスディスクの場合は色素変化マーク、リライタブルディスクの場合はフェイズチェンジマーク)として記録される。
ピックアップ51内には、レーザ光源となるレーザダイオードや、反射光を検出するためのフォトディテクタ、レーザ光の出力端となる対物レンズ、レーザ光を対物レンズを介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系(図示せず)が形成される。
ピックアップ51内において対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
またピックアップ51全体はスレッド機構53によりディスク半径方向に移動可能とされている。
またピックアップ51におけるレーザダイオードはレーザドライバ63からのドライブ信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
ディスク1からの反射光情報はフォトディテクタによって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路54に供給される。
マトリクス回路54には、フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば再生データに相当する高周波信号(再生データ信号)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号などを生成する。
さらに、グルーブのウォブリングに係る信号、即ちウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号を生成する。
なお、マトリクス回路54は、ピックアップ51内に形成される場合もある。
マトリクス回路54から出力される再生データ信号はリーダ/ライタ回路55へ、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号はサーボ回路61へ、ウォブリンググルーブの検出情報であるプッシュプル信号はウォブル回路58へ、それぞれ供給される。
リーダ/ライタ回路55は、再生データ信号に対して2値化処理、PLLによる再生クロック生成処理等を行い、ディスク1のピットマークから読み出されたデータを再生して、変復調回路56に供給する。
変復調回路56は、再生時のデコーダとしての機能部位と、記録時のエンコーダとしての機能部位を備える。
再生時にはデコード処理として、再生クロックに基づいてランレングスリミテッドコードの復調処理を行う。
またECC/スクランブル回路57は、記録時にエラー訂正コードを付加するECCエンコード処理、及びスクランブル処理を行う。
再生時には、スクランブル処理に対するデスクランブル処理を行うとともに、エラー訂正のためのECCデコード処理を行う。
この再生時には、変復調回路56で復調されたデータを内部メモリに取り込んで、デスクランブル処理及びエラー検出/訂正処理を行って再生データを得ることになる。
また、このECC/スクランブル回路57でのECCエンコード処理、及びECCデコード処理は、上述したRS(248,216,33)、符号長248、データ216、ディスタンス33のRS(reed solomon)コードを用いたECCフォーマットに対応する処理となる。
ECC/スクランブル回路57で再生データにまでデコードされたデータは、システムコントローラ60の指示に基づいて、読み出され、再生データとして図示しないホスト機器に転送される。ホスト機器としては例えばAV(Audio-Visual)システムとしての機器やパーソナルコンピュータ等が接続される。
ディスク1のウォブリンググルーブに係る信号としてマトリクス回路54から出力されるプッシュプル信号は、ウォブル回路58において処理される。ADIP情報としてのプッシュプル信号は、ウォブル回路58においてMSK復調、HMW復調され、ADIPアドレスを構成するデータストリームに復調されてアドレスデコーダ59に供給される。
アドレスデコーダ59は、供給されるデータについてのデコードを行い、アドレス値を得て、システムコントローラ60に供給する。
またアドレスデコーダ59はウォブル回路58から供給されるウォブル信号を用いたPLL処理でクロックを生成し、例えば記録時のエンコードクロックとして各部に供給する。
ディスク1に対する記録時には、ホスト機器から記録データが転送されてくるが、その記録データはECC/スクランブル回路57におけるメモリに送られてバッファリングされる。
この場合ECC/スクランブル回路57は、バファリングされた記録データのエンコード処理として、エラー訂正コード付加やスクランブル処理、サブコード等の付加を行う。
またECCエンコード及びスクランブル処理されたデータは、変復調回路56においてRLL(1−7)PP方式の変調が施され、リーダ/ライタ回路55に供給される。
記録時においてこれらのエンコード処理のための基準クロックとなるエンコードクロックは上述したようにウォブル信号から生成したクロックを用いる。
エンコード処理により生成された記録データは、リーダ/ライタ回路55で記録補償処理として、記録層の特性、レーザー光のスポット形状、記録線速度等に対する最適記録パワーの微調整やレーザドライブパルス波形の調整などが行われた後、レーザドライブパルスとしてレーザードライバ63に送られる。
レーザドライバ63では供給されたレーザドライブパルスをピックアップ51内のレーザダイオードに与え、レーザ発光駆動を行う。これによりディスク1に記録データに応じたピットマークが形成されることになる。
なお、レーザドライバ63は、いわゆるAPC回路(Auto Power Control)を備え、ピックアップ51内に設けられたレーザパワーのモニタ用ディテクタの出力によりレーザ出力パワーをモニターしながらレーザーの出力が温度などによらず一定になるように制御する。記録時及び再生時のレーザー出力の目標値はシステムコントローラ60から与えられ、記録時及び再生時にはそれぞれレーザ出力レベルが、その目標値になるように制御する。
サーボ回路61は、マトリクス回路54からのフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、ピックアップ51内の二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ51、マトリクス回路54、サーボ回路61、二軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
またサーボ回路61は、システムコントローラ60からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、ジャンプドライブ信号を出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
またサーボ回路61は、トラッキングエラー信号の低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ60からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッド機構53を駆動する。スレッド機構53には、図示しないが、ピックアップ51を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライブ信号に応じてスレッドモータを駆動することで、ピックアップ51の所要のスライド移動が行なわれる。
スピンドルサーボ回路62はスピンドルモータ2をCLV回転させる制御を行う。
スピンドルサーボ回路62は、ウォブル信号に対するPLL処理で生成されるクロックを、現在のスピンドルモータ52の回転速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号を生成する。
またデータ再生時においては、リーダ/ライタ回路55内のPLLによって生成される再生クロック(デコード処理の基準となるクロック)が、現在のスピンドルモータ52の回転速度情報となるため、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号を生成することもできる。
そしてスピンドルサーボ回路62は、スピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を出力し、スピンドルモータ62のCLV回転を実行させる。
またスピンドルサーボ回路62は、システムコントローラ60からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
以上のようなサーボ系及び記録再生系の各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ60により制御される。
システムコントローラ60は、ホスト機器からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばホスト機器から書込命令(ライトコマンド)が出されると、システムコントローラ60は、まず書き込むべきアドレスにピックアップ51を移動させる。そしてECC/スクランブル回路57、変復調回路56により、AVシステム120から転送されてきたデータ(例えばMPEG2などの各種方式のビデオデータや、オーディオデータ等)について上述したようにエンコード処理を実行させる。そして上記のようにリーダ/ライタ回路55からのレーザドライブパルスがレーザドライバ63に供給されることで、記録が実行される。
また例えばホスト機器から、ディスク1に記録されている或るデータ(MPEG2ビデオデータ等)の転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、まず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路61に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとするピックアップ51のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをAVシステム120に転送するために必要な動作制御を行う。即ちディスク1からのデータ読出を行い、リーダ/ライタ回路55、変復調回路56、ECC/スクランブル回路57におけるデコード/バファリング等を実行させ、要求されたデータを転送する。
なお、これらのデータの記録時や再生時には、システムコントローラ60は、アドレスデコーダ59によって検出されるADIPアドレス、或いはBISに含まれるアドレスを用いてアクセスや記録再生動作の制御を行う。
このようなディスクドライブ装置では、以上のようにディスク1に対する記録再生動作が可能とされると共に、ディスク評価のための処理も可能とされる。
例えば等がディスクドライブ装置は製造ラインの検査工程のために配置され、生産されたディスク(本例のライトワンスディスク)の評価を行う。
評価のためにはディスクに対してデータ記録を行い、その記録データを再生してエラーレートを計測する。そしてエラーレートが所定値以下であるか否かにより評価結果を出力する。再生の際にはECC/スクランブル回路57でエラーレートの値が得られるが、システムコントローラ60はエラーレートを所定値と比較して、その結果により検査OK/NGの評価結果を例えばホスト機器に対して出力することになる。
[5.評価処理]

上記ディスクドライブ装置によって実行される評価処理を図10で説明する。
ディスクの製造工程においては、同一の製造ロットのディスクは、ほぼ同じ特性と考えて良い。そのため、或る製造ロットに関しては、製造された多数のディスクのうちで所定数のディスクを抽出し、以下に説明する評価処理を行う。
図10はシステムコントローラ60の処理として示している。
品質評価のために抽出したディスク1がディスクドライブ装置に装填され、例えばホスト機器がシステムコントローラ60に評価処理を指示することで、図10の処理が開始される。
まずステップF101では、システムコントローラ60は、ディスク1に対してシングルリトゥンRUBとしての記録動作として、クラスタ(RUB)を記録する動作を実行される。なお、この際の記録データはホスト機器からECC/スクランブル回路57に供給されるようにしても良いし、システムコントローラ57がテスト用のデータパターンを発生させ、ECC/スクランブル回路57に供給してもよい。ステップF101の制御によって、上記した記録系の処理が行われ、1RUBの記録が行われる。
ステップF102では、1RUBが適正に記録できたか否かを判断する。
適正に記録ができていればステップF103に進み、100クラスタ(100RUB)の記録が完了したか否かを判断する。100クラスタの記録が完了していなければステップF101に戻り、再びシングルリトゥンRUBとしての1RUBの記録制御を行う。なお、この際、既に記録されたシングルリトゥンRUBに物理的に連続して次のシングルリトゥンRUBの記録を行うことになり、図7で説明したようにランインがガードG3にオーバラップするように記録が行われることになる。即ちシステムコントローラ60は、記録済のRUBのガードG3のアドレスから次のRUBの記録を行うように制御する。
このステップF101〜F103の処理によっては、各シングルリトゥンRUBが、物理的に連続してオーバラップされながら、100個のRUBの記録が行われる。
もし、この100RUBの記録が完了するまでの間に、ステップF102で正常な記録ができなかったと判断された場合はステップF108に進む。例えば、或るシングルリトゥンRUBの記録の際に、トラキングサーボ異常等で正常に記録できなかった場合は、ステップF102からF108に進み、当該メディアは不良であるとの評価結果を出力して評価処理を終える。
各シングルリトゥンRUBについて正常な記録が継続され、100RUBの記録が完了したら、ステップF103からF104に進み、一連の記録動作を終了させる。そしてステップF105では、記録した100クラスタを再生し、エラーレート(SER:Symbol Error Rate)を計測する。即ちシステムコントローラ60は、100クラスタの再生に際してECC/スクランブル回路57でによって得られるエラーレートを取得する。
そしてステップF106では、エラーレート(SER)を所定値と比較する。クライタリオンとして、例えば、2×10-4以下のSERであれば、適正なメディアとして評価してよい。そこで計測されたエラーレートが2×10-4以下であれば、ステップF107に進み、良好なメディアであると判定し、メディアOKの評価結果を出力して処理を終える。
一方、エラーレートが2×10-4を越えていれば、ステップF108に進み、不良なメディアであると判定し、メディアNGの評価結果を出力して処理を終える。
このような評価によって、当該製造ロットのディスク品質を判断し、不良品を排除する。
即ちオーバーラップして記録を行う際に、例えばトラッキングサーボに影響を与えるようなメディアは、ステップF102→F108で評価NGと判定されるため、不良ディスクとして排除できる。
また、オーバラップ記録を行った後に再生した際に、エラーレートにより、メディアの記録再生品質を評価することができ、エラーレートの基準をみたさないディスクは、ステップF106→F107でNGとされ、メディア品質が不十分であるとして除くことができる。
さらに、オーバーラップして記録したことにより、たとえば、オーバーラップしたエリアのトラッキングエラーに不正な影響を与えるようなメディアは、再生時に安定したトラッキングサーボをかけることができない。このため、エラーレートの基準を満たすことができず、同じくステップF106→F107でNGとされ、メディア品質が不十分であるとして除くことができる。
これらの点で不良ディスクが除かれることで、適正なディスク、即ち評価OKのディスクを含む製造ロットのディスクのみを出荷できることになる。
本実施の形態では、このようにして製造されたライトワンスディスクの評価を行うことで、オーバラップ記録を行うライトワンスディスクとして、適正に品質判定を行い、不適切なディスクを排除して良好なディスクのみをユーザーに提供できる。つまりオーバラップする記録方式を行っても問題ないディスクが出荷される。例えばオーバーラップ記録した場合の、急激な反射率のちがいが生じるディスクや、記録層へのダメージによる悪影響などによりトラッキングサーボが安定しないディスクなどは排除される。これにより、オーバラップ記録を行うライトワンスディスクを用いるシステムの安定動作を保証できる。
また、オーバラップ記録部分についての良否が検査工程で保障されることは、言い換えればオーバラップ記録部分のメディアスペックを規定しなくても良いものとなることを意味する。つまりライトワンスディスクに対して多数回記録についてのメディアスペック、例えばジッタ(2値データエッジと再生クロックとのジッタ)や、変調度(記録後の再生信号振幅と記録前の信号振幅の比)、プッシュプル信号振幅、その他を定義しないことで、ライトワンス記録媒体のメディアスペックの定義自体の困難性を回避することができると共に、メディアや記録再生装置の設計・製造上の難易度が増すこともない。
なお上記実施の形態では、システムコントローラ60がステップF106の判定処理を行うようにしたが、例えばディスクドライブ装置はエラーレート(SER)を出力し、そのエラーレートをホスト機器において所定のエラーレートと比較することで良否判定をおこなうようにしてもよい。或いはエラーレートの値自体を例えばモニタ表示させ、作業者がその数値を確認して良否判定を行うようにしても良い。
また、上記図10のような処理は、ユーザーサイドの記録再生装置で実行することも可能である。
また本発明は多様な種別のライトワンスディスク、或いは他の種のライトワンスメディアを用いるシステムにおいて採用可能である。
本発明の実施の形態のディスクのトラック構造の説明図である。 実施の形態のディスクのエリア構造の説明図である。 実施の形態のディスクのゾーン内の構造の説明図である。 実施の形態のディスクのデータのECC構造の説明図である。 実施の形態のディスクのデータのフレーム構造の説明図である。 実施の形態のRUB単位の記録方式の説明図である。 実施の形態のオーバラップ記録の説明図である。 実施の形態のオーバラップ記録の説明図である。 実施の形態のディスクドライブ装置のブロック図である。 実施の形態の評価方法のフローチャートである。
符号の説明
1 ディスク、51 ピックアップ、52 スピンドルモータ、53 スレッド機構、54 マトリクス回路、55 リーダ/ライタ回路、56 変復調回路、57 ECC/スクランブル回路、58 ウォブル回路、59 アドレスデコーダ、60 システムコントローラ、61 サーボ回路、62 スピンドルサーボ回路、63 レーザドライバ

Claims (3)

  1. ランインエリア、メインデータエリア、ランアウトエリアを順に有する構造のブロックを単位としてデータ記録が行われるライトワンス型の記録媒体に対して、
    複数の上記ブロックを、上記ランアウトエリアに続いてガードエリアを加えて1ブロックづつ記録していくとともに、当該各ブロックの記録の際には、上記ランインエリアが直前のブロックのガードエリアにオーバラップ記録されるようにする記録ステップと、
    上記記録ステップにより、オーバラップ記録部分を含む状態で記録された複数の上記ブロックを再生し、エラーレートを測定する測定ステップと、
    上記エラーレートの測定結果に基づいて、記録媒体の良否を判定する判定ステップと、
    を備えることを特徴とする記録媒体の検査方法。
  2. ライトワンス型の記録媒体を製造する製造工程と、
    上記製造工程において同一の製造ロットで製造された記録媒体の中から検査用の記録媒体を抽出して検査を行うことで、当該製造ロットで製造された記録媒体の品質判定を行う検査工程と、
    を備え、
    上記検査工程では、上記検査用の記録媒体に対して、
    ランインエリア、メインデータエリア、ランアウトエリアを順に有する構造のブロックとしての複数のブロックを、上記ランアウトエリアに続いてガードエリアを加えて1ブロックづつ記録していくとともに、当該各ブロックの記録の際には、上記ランインエリアが直前のブロックのガードエリアにオーバラップ記録されるようにする記録ステップと、
    上記記録ステップにより、オーバラップ記録部分を含む状態で記録された複数の上記ブロックを再生し、エラーレートを測定する測定ステップと、
    上記エラーレートの測定結果に基づいて、上記検査用の記録媒体の良否を判定する判定ステップと、
    が行われることを特徴とする記録媒体の製造方法。
  3. ライトワンス型の記録媒体を製造する製造工程と、
    上記製造工程で製造された記録媒体に対して検査を行う検査工程と、
    を備え、
    上記検査工程では、上記記録媒体に対して、
    ランインエリア、メインデータエリア、ランアウトエリアを順に有する構造のブロックとしての複数のブロックを、上記ランアウトエリアに続いてガードエリアを加えて1ブロックづつ記録していくとともに、当該各ブロックの記録の際には、上記ランインエリアが直前のブロックのガードエリアにオーバラップ記録されるようにする記録ステップと、
    上記記録ステップにより、オーバラップ記録部分を含む状態で記録された複数の上記ブロックを再生し、エラーレートを測定する測定ステップと、
    上記エラーレートの測定結果に基づいて、上記記録媒体の良否を判定する判定ステップと、
    が行われることを特徴とする記録媒体の製造方法。
JP2007045197A 2007-02-26 2007-02-26 記録媒体の検査方法、記録媒体の製造方法 Pending JP2007179734A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007045197A JP2007179734A (ja) 2007-02-26 2007-02-26 記録媒体の検査方法、記録媒体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007045197A JP2007179734A (ja) 2007-02-26 2007-02-26 記録媒体の検査方法、記録媒体の製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004022600A Division JP2005216395A (ja) 2004-01-30 2004-01-30 記録媒体評価方法、記録再生装置、記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007179734A true JP2007179734A (ja) 2007-07-12

Family

ID=38304739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007045197A Pending JP2007179734A (ja) 2007-02-26 2007-02-26 記録媒体の検査方法、記録媒体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007179734A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09167383A (ja) * 1995-10-12 1997-06-24 Toray Ind Inc 光記録媒体の検査システムおよび製造方法
JP2003173535A (ja) * 2001-12-03 2003-06-20 Toshiba Microelectronics Corp 光ディスク記録再生装置および光ディスクの記録方法
JP2004030848A (ja) * 2002-06-28 2004-01-29 Sony Corp 光学式記録媒体及び情報処理装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09167383A (ja) * 1995-10-12 1997-06-24 Toray Ind Inc 光記録媒体の検査システムおよび製造方法
JP2003173535A (ja) * 2001-12-03 2003-06-20 Toshiba Microelectronics Corp 光ディスク記録再生装置および光ディスクの記録方法
JP2004030848A (ja) * 2002-06-28 2004-01-29 Sony Corp 光学式記録媒体及び情報処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101034339B1 (ko) 기록매체, 기록장치, 재생장치, 기록방법, 재생방법
US6580684B2 (en) Recording medium, recording apparatus, and reading apparatus
EP1513150B1 (en) Disc-shaped recording medium, disc recording method, and disc drive device
EP1560217B1 (en) Recording-medium evaluation method, recording/reproduction apparatus and recording medium
US8750084B2 (en) Manufacturing method for optical disc, optical disc, playback method for optical disc, playback apparatus for optical disc, recording apparatus for optical disc
US8320231B2 (en) Recording apparatus and recording method
JP2007272988A (ja) 記録装置、記録方法
JP2007179734A (ja) 記録媒体の検査方法、記録媒体の製造方法
JP5001337B2 (ja) 記録方法、記録装置
JP4192953B2 (ja) ディスク記録媒体、ディスク製造方法、ディスクドライブ装置
JP5494713B2 (ja) ディスク記録媒体、記録方法、ディスクドライブ装置、再生方法
JP5204829B2 (ja) ディスク記録媒体、再生方法及び再生装置
JP2001093146A (ja) 光ディスク識別方法及び光ディスク装置
JPH11149705A (ja) 再生装置及びデータ蓄積方法
JP4192941B2 (ja) 記録媒体、記録装置及び記録方法
JP2009238372A (ja) 記録媒体、記録再生装置、記録再生方法
JP2009037704A (ja) 情報記録媒体、情報記録装置、情報記録方法、情報再生装置、情報再生方法
JP2004281022A (ja) 光ディスク装置、光ディスク装置の制御方法
JP2004310801A (ja) 光ディスク装置、光ディスク装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090630

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090831

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100609

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20100617

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20100903