JP2007177913A - 空気弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】浮動弁体上や小空気弁孔内に滞留した水の凍結による作動不良を防ぐ。
【解決手段】弁箱1内の弁室13に管路接続口4に連通する連通口6を設け、その弁室13内に浮動弁体5とフロート3とで構成されるフロート弁10を収納し、弁室13の上部に空気弁孔11を設けてフロート弁10の上下動により開閉させ、浮動弁体5に設けた小空気弁孔15をフロート3の上下動により開閉させる空気弁において、小空気弁孔15内に小空気孔栓用ピン20を上下動自在に設けて、弾性部材22により下方に付勢するとともにその脱落を阻止するストッパ装置を設け、フロート3が小空気孔栓用ピン20を押し上げて小空気弁孔15を閉弁させる。このため、小空気弁孔15内に水が残りにくくなり、凍結による作動不良を防ぐことができる。また、浮動弁体5上の凹部Aの底から弁箱1外に通じる排出孔26を下り勾配で設けたので、小空気弁孔15内から押し出された水を排水できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、水道管路に取付けて、その管路内の空気を吸排する空気弁に関するものである。
従来の空気弁は、例えば、図7(a)に示すように、水道管路Pに、あるいはその水道管路Pから立ち上がる分岐管P’に取付けられ、その構成は、弁箱1の内部に有底の円筒形状を成す案内部材2が設けられており、その案内部材2の内部に弁室13が形成されている。また、その前記案内部材2の下端には、弁箱1の下部の管路接続口4に通じる連通口6が設けられている。
弁室13の上部には環状のガスケット8を介して蓋7が弁箱1に取付けられ、その蓋7の中央部には、前記弁室13内と弁箱1外とを連通する空気弁孔11が設けられ、蓋7の上部には、その空気弁孔11を覆う保護カバー9が設けられている。
弁室13には、上記空気弁孔11を開閉すべく浮動弁体5とその下部のスカート部5a内にフロート3が収容され、浮動弁体5とフロート3はフロート弁10を構成している。その浮動弁体5には、中央に小空気弁孔15を有するねじ部材17が上下方向に貫通するように取付けられて、その小空気弁孔15の下端部下面に弁座16を形成している。
水道管路Pの新設時や断水後などに初めて通水するときには、前記フロート弁10は自重により弁室13の下端まで下降しており、管路接続口4から案内部材2の外側の流路14を通り大連通口12を経て弁室13の上部の空気弁孔11へ至る排気流路が形成されるため、水道管路P内に多量に存在する空気を急速に排出することができる。
水道管路P内の空気の排出に伴い、図7(b)に示すように、前記フロート弁10は弁室13に流入した水により上昇し、そして、弁室13内が満水状態になると、浮動弁体5の周縁部上面5bが、上記蓋7に設けた上記空気弁孔11の周縁部下面(弁座)11aに当接して、その空気弁孔11を閉じる。
この状態において、弁室13内にわずかに空気が流入すると、その弁室13内の水位が下がり(図7(c)参照)、フロート3が下降して小空気弁孔15を開く。これにより、その空気が外部に排出されるようになっている。
また、水道管路P内の水を抜く時は、図7(d)に示すように、フロート弁10が降下し、多量の空気を急速に吸入することにより排水効率を高めるとともに、管路Pが負圧により破損するのを防止する。
この種の空気弁において、図7(b)に示すように、フロート弁10が上昇した状態において、そのフロート弁10の浮動弁体5上には、小空気弁孔15から排出された空気とともに水滴が噴出するので、その浮動弁体5上の凹部Aに水が溜まりやすいという問題がある。このため、寒冷地で空気弁を使用すると、その凹部Aに滞留した水が凍ってしまい、フロート弁10の円滑な昇降を妨げることがある。
また、上記小空気弁孔15内は内径が小さいので、その小空気弁孔15の内部に滞留した水が凍ることもある。内部の水が凍ると、小空気弁孔15が塞がるので、円滑な排気を妨げることになる。
そこで、その凍結による作動不良を防ぐための各種技術が開示されている(特許文献1乃至3参照)。
実開昭57−205460号公報(第2頁第2図及び第3図) 特開昭54−84625号公報 特開昭58−42276号公報
特許文献1に示す技術は、弁箱と蓋との間に吸水性物質を配置し、その吸水性物質に浮動弁体上の凹部に溜まった水を吸収させて、水の滞留を抑制するものである。しかし、その吸水性物質の吸水性能を超える量の水が滞留した場合には、すべての滞留水を排出できなくなるので、その機能には限界がある。また、吸水性物質は次第に劣化するので、定期的に取替え、交換等が必要であり、メンテナンス作業が繁雑になるという問題がある。
特許文献2及び3に示す技術は、弁箱内に水道管路(本管)内に流れる水の一部を導入し、その導入により弁箱内の水を流動させて、その凍結を防止するものである。
このため、弁室内から上部に伸びる小空気弁孔内に残る水の凍結防止にも幾分寄与し得ると考えられるが、その小空気弁孔内のすべての水を流動させることはできないので、小空気弁孔内に滞留した水の凍結防止効果には限界がある。
そこで、この発明は、浮動弁体上や小空気弁孔内に滞留した水の凍結による作動不良を防ぐことを課題とする。
上記課題を解決するために、この発明は、まず、浮動弁体上に滞留した水を排水するために、その水の滞留部分の底から水平又は下り勾配で弁箱外に通じる排出孔を設けたものである。
このようにすれば、滞水した水は順次排出されるので、従来の吸水性物質を用いた排水手法のように排水量の限界がなく、その浮動弁体上に滞留した水の凍結による作動不良を防ぐことができる。
つぎに、この発明は、浮動弁体に形成した小空気弁孔が閉弁する際に、その小空気弁孔内に残る水を上方に押し出して排水する小空気孔栓用ピンを設けたものである。
このようにすれば、小空気弁孔内に水が残りにくくなるので、小空気弁孔内の水の凍結による小空気弁孔の閉塞を防止し、作動不良を防ぐことができる。
なお、小空気孔栓用ピンにより上方に押し出された水は、上記浮動弁体上に流出することとなるが、併せて、上記のごとく弁箱に排出孔を設けておけば、その流出した水を弁箱外に排水できるのでより好ましい。
この発明は、浮動弁体上の水の滞留部分の底から、水平又は下り勾配で弁箱外に通じる排出孔を設けたので、浮動弁体上に滞留した水を排水し、凍結による作動不良を防ぐことができる。
また、その浮動弁体に形成した小空気弁孔が閉弁する際に、その小空気弁孔内に残る水を上方に押し出して排水する小空気孔栓用ピンを設けたので、凍結による小空気弁孔内の閉塞を防ぎ、作動不良を防ぐことができる。
具体的には、浮動弁体上に滞留した水の凍結による作動不良を防止するために、この実施形態は、弁箱の内部に設けた弁室に前記弁箱下部の管路接続口に連通する連通口を設け、前記弁室内にフロート弁を上下動自在に収納し、前記弁室の上部に空気弁孔を設けて、前記フロート弁の上面が前記空気弁孔の下端部周縁に設けた弁座に接離することにより前記空気弁孔を開閉する空気弁において、前記空気弁孔を閉じた状態における上記フロート弁の上面と前記空気弁孔の内周面との成す凹部の底から上記弁箱外に通じる排出孔を、前記凹部から弁箱外に向かって水平又は下り勾配で設けたものである。
このようにすれば、浮動弁体上に滞留した水は、水平又は下り勾配の排出孔を通って順次排出され、その排水口は、水の滞留部となるフロート弁の上面と前記空気弁孔の内周面との成す凹部の底から延びるので、すべての滞留水が残さず排水される。このため、浮動弁体上に滞留した水の凍結による作動不良を防ぐことができる。
また、上記小空気弁孔内に残る水の凍結による作動不良を防止するために、この実施形態は、弁箱の内部に設けた弁室に前記弁箱下部の管路接続口に連通した連通口を設け、前記弁室内に、上下動自在の浮動弁体とその浮動弁体の下部に設けたスカート部内に上下動自在に設けたフロートとで構成されるフロート弁を収納し、前記弁室の上部に空気弁孔を設けて、前記フロート弁の上下動により前記空気弁孔を開閉するとともに、前記浮動弁体に上下方向の小空気弁孔を設けて、前記浮動弁体に対する前記フロートの上下動により前記小空気弁孔を開閉する空気弁において、下記の構成を採用したものである。
すなわち、上記浮動弁体の小空気弁孔内に小空気孔栓用ピンを上下動自在に設け、その上下動により小空気弁孔を開閉するようにし、前記浮動弁体に、前記小空気孔栓用ピンを下方に付勢する弾性部材を設けるとともにその小空気孔栓用ピンの脱落を阻止するストッパ装置を設け、上記フロートは、その弾性部材の付勢力に抗して前記小空気孔栓用ピンを押し上げることにより前記小空気弁孔を閉弁させるようにしたものである。
このようにすれば、小空気弁孔内に滞留する水は、その小空気弁孔内に上下動自在の小空気孔栓用ピンによって上方へ押し出されて残りにくくなるので、水の凍結による小空気弁孔の閉塞を防止し、作動不良を防ぐことができる。
なお、その小空気孔栓用ピンにより上方に押し出された水は、上記浮動弁体上に流出することとなるが、上記空気弁孔が、浮動弁体の上面が空気弁孔の下端部周縁に設けた弁座に接離することにより開閉される構成を有する場合は、その浮動弁体上に水が滞留しやすい凹部が形成された状態となっている。このため、空気弁孔を閉じた状態における上記フロート弁の上面と前記空気弁孔の内周面との成す凹部の底から弁箱外に通じる排出孔を、前記凹部から弁箱外に向かって水平又は下り勾配で設けておけば、その流出した水を弁箱外に排水できるのでより好ましい。
また、上記の各構成において、上記小空気孔栓用ピンが上昇し、その外周面が前記小空気弁孔の内周面の全周且つ全長に密着することにより、上記小空気弁孔が閉弁するようにすれば、小空気弁孔内に滞留するすべての水が、完全に弁孔外に押し出されるようになるので、作動不良をより確実に防ぐことができる。
上記小空気孔栓用ピンの外周面が上記小空気弁孔の内周面の全周且つ全長に密着するようにした構成において、上記小空気孔栓用ピンに上部に開口する通水孔と、その通水孔の下端から横方向に延びて周面に開口する補助孔を設け、前記小空気孔栓用ピンが下降することにより、前記通水孔と前記補助孔を通じて前記小空気弁孔を開弁し、上記閉弁状態において、前記通水孔と前記補助孔とが前記浮動弁体の上面よりも上方に突出するようにした構成を採用し得る。
小空気弁孔の内径が小さくなれば、それに対応する小空気孔栓用ピンの径も小さくせざるを得ないが、その小空気弁孔の内径に合わせて小空気孔栓用ピンが細くなるとその強度が問題となる。この点、上記の構成とすれば、ピンの強度は維持しつつ通水孔と補助孔とを小空気弁孔よりもさらに小径とし得るので、開弁時は、その細い通水孔と補助孔とを通じて極微量の空気の滞留に対しても対応して排気できるようになる。
また、閉弁時は、その小径の通水孔と補助孔とは前記浮動弁体の上面よりも上方に突出するので、その通水孔と補助孔の内部に残る水は、大気圧を受けて自重により浮動弁体上に流下するようになる。このため、前記通水孔及び補助孔内に水を滞留させることなく、凍結による小空気孔の閉塞を防止し得る。
さらに、上記小空気弁孔の下方に筒状のガイドを設けてそのガイド内に上記小空気孔栓用ピンを摺動させ、前記ガイドの内周部には上下方向の溝を形成してその溝内に外部へ通じる流通孔を設け、前記小空気孔栓用ピンが下降することにより前記流通孔及び溝を通じて前記小空気弁孔を開弁可能とした構成を採用し得る。
このようにすれば、小空気孔栓用ピンが下降することにより小空気弁孔内から離脱した後も、その小空気孔栓用ピンの上下動をガイドすることができる。また、その離脱状態において、前記小空気孔栓用ピンが前記ガイド内面に摺動する状態にあっても、上記溝と流通孔を通じて、弁室内の空気を小空気弁孔(小空気孔栓用ピンが離脱した後の小空気弁孔内の空間)に向かって排気することができる。
さらに、弁箱内と管路とを連通する導入管を設け、その導入管により前記管路内に流れる水の一部を弁箱内に導入するとともに、その導入した水を上記小空気孔栓用ピンに向けて放流すれば、その小空気孔栓用ピン周囲の水を流動させて、さらなる凍結防止効果を発揮し得る。
実施例1を図1乃至図4に基づいて説明する。この実施例1の空気弁は、水道管路Pから立ち上がる分岐管P’に取付けられる吸排気用空気弁である。
その構成は、弁箱1の内部に有底の円筒形状を成す案内部材2が設けられており、その案内部材2の内部に弁室13が形成されている。また、その前記案内部材2の下端には、弁箱1の下部の管路接続口4に通じる連通口6が設けられている。
弁室13の上部には環状のスリーブ18及びガスケット8を介して蓋7が弁箱1に取付けられ、その蓋7の中央部には、前記弁室13内と弁箱1外とを連通する空気弁孔11が設けられている。蓋7の上部に取付けられる保護カバー9は、図示省略している。
弁室13には、上記空気弁孔11を開閉すべく浮動弁体5とその下部のスカート部5a内に球状のフロート3が収容され、その浮動弁体5とフロート3とでフロート弁10を構成している。スカート部5aは、フロート3の上下動をガイドする役割を果たす。その浮動弁体5には、中央に小空気弁孔15を有するねじ部材(ネジコマ)23が上下方向に貫通するようにねじ込まれて取付けられており、その小空気弁孔15内部には、その全長全周に亘り弁座24が設けられている。弁座24は、その上部において徐々に縮径するテーパー部24aを備え、その下部は同一の内径で下端部まで続いている。
上記空気弁孔11は、上記フロート弁10の上下動により上記浮動弁体5の上面5bが前記空気弁孔11の下端部周縁に設けた弁座8aに接離することにより開閉する。
弁座8aは、上記蓋7と弁箱1上面との間に介在するガスケット8の内側周縁部を、前記浮動弁体5の上面5bの周縁部形状に合わせて成形したものであり、浮動弁体5が上昇すれば、その弁座8aと上面5bとは全周に亘って密着するようになっている。
上記浮動弁体5の小空気弁孔15内には、上記弁座24にぴったりと密着可能な小空気孔栓用ピン20が上下動自在に設けられている。フロート3に押し上げられて小空気孔栓用ピン20が上昇すれば、その小空気孔栓用ピン20の外周面が前記弁座24の内周面にその全周且つ全長に亘ってぴったりと密着する。
このとき、小空気孔栓用ピン20の本体部20c上部に形成されたテーパー部20fが、弁座24のテーパー部24aにぴったりと密着するようになっており、小空気孔栓用ピン20の外周面と小空気弁孔15の内周面との間にその全長に亘り空隙が生じないようになっている。
また、その小空気孔栓用ピン20の下端部下面には、前記フロート3が当接するクッションゴム20bが取付けられている。
その浮動弁体5には、前記小空気孔栓用ピン20を下方に付勢するコイルばね(弾性部材)22が設けられており、そのコイルばね22は、その上部が浮動弁体5の下面に当接し、その下部は、小空気孔栓用ピン20の下端部に形成した鍔部20aに係止されている。
また、前記小空気孔栓用ピン20が下降した際に、その小空気孔栓用ピン20の上端部に設けた張り出し部20eが浮動弁体5の上面に係止されるようになっており(図1及び図3参照)、この係止により、小空気孔栓用ピン20の脱落が阻止されストッパ装置として機能するようになっている。
上記小空気孔栓用ピン20には、上記テーパー部20fよりも上に、本体部20cよりも小径の突出軸部20dが設けられており、その突出軸部20dには、上端面に開口する上下方向の通水孔25と、その通水孔25の下端から横方向両側へ延びて周面に開口する補助孔25aが設けられている。前記小空気孔栓用ピン20が下降することにより、前記通水孔25と前記補助孔25aを通じて前記小空気弁孔15を開弁する。通水孔25と補助孔25aとを通じて上記小空気弁孔15を開弁し得るようにしたので、その通路を小径にすることができる。
また、上記小空気孔栓用ピン20が完全に上昇することにより、上記突出軸部20dの通水孔25と補助孔25aとが浮動弁体5の上面5bよりも上方に突出し、両孔25,25aの開口部が大気に開放されるようになっている。
上記小空気弁孔15の下方には、筒状のガイド21が設けられており、そのガイド21内に上記小空気孔栓用ピン20が摺動するようになっている。ガイド21の内周部には上下方向の溝21aを形成してその溝21a内に外部へ通じる流通孔21bが設けられているので、前記小空気孔栓用ピン20が下降することにより、その本体部20cが小空気弁孔15から離脱すれば、前記流通孔21b及び溝21aを通じて排気可能となり、前記小空気弁孔15を開弁することとなる。
上記弁箱1の上面に固定される蓋7には、図4に示すように、空気弁孔11から放射状に延びる溝26aが設けられている。この溝26aは、空気弁孔11周りに等分包囲に設けられることが望ましく、その設置数は、例えば、90°ごとに4方位、45°ごとに8方位といったように自由に設定できる。
この蓋7を弁箱1に被せて取付けると、各溝26aが、空気弁孔11を閉じた状態における上記フロート弁10の上面5bと前記空気弁孔11の内周面との成す凹部Aの底から上記弁箱1外に通じる排出孔26となる。
このとき、排出孔26の空気弁孔11内への開口部は、前記空気弁孔11の閉鎖状態における上記弁座8aと浮動弁体5の上面5bとの環状の当接面の内側縁に一致しているので、凹部Aの底面(浮動弁体5の上面5bに形成された凸状の弧状面5r)と排出孔26の底面とは段差なく連続し、円滑な排水が可能である。
なお、この実施例の排出孔26は、前記凹部Aから弁箱1外に向かって水平に設けられているが、蓋7及び弁箱1との接続面の形態を変更することにより下り勾配とすることもできる。また、この排出孔26は、蓋7の溝26aによって形成する手法以外にも、弁箱1に直接穿孔する等の手段により設けても良い。
さらに、弁箱1内と管路Pとを連通する導入管30が設けられており、その導入管30により前記管路P内に流れる水の一部が弁箱1内に導入されている。その導入した水は、上記小空気孔栓用ピン20に向けて放流されるようになっている。なお、前記導入管30が弁室13内へ開口する部分において、浮動弁体5のスカート部5aには開口5cが設けられて(図1参照)、その放流を阻害しないようになっている。
水道管路Pの新設時や断水後などに初めて通水するとき、あるいは、弁室13内に空気が流入したとき、水道管路P内の水を抜く時等における吸排気の基本的作用は、従来例と同様であるので説明を省略し、以下、凍結防止の作用について述べる。
上記フロート3が、水の浮力や水圧により、そのコイルばね22の付勢力に抗して前記小空気孔栓用ピン20を押し上げると(図2参照)、その小空気孔栓用ピン20の本体部20cの外周面が、その小空気弁孔15の弁座24の内周面に全長且つ全周に亘って密着する。このとき、小空気孔栓用ピン20の上部、突出軸部20dとの間に形成されたテーパー部20fは、上記弁座24のテーパー部24aにぴったりと密着する周面に形成されているので、閉弁とともに小空気弁孔15内の水はすべて上方へ押し出されて、浮動弁体5の弧状面5r上を周縁部に向かって流れていく。小空気弁孔15内に水が残らないので、水の凍結による小空気弁孔15の閉塞を防止し、その吸排気の際の作動不良を防ぐことができる。
また、その小空気孔栓用ピン20が押し上げられた状態において、その小空気孔栓用ピンの前記通水孔25と前記補助孔25aとが前記浮動弁体5の上面5bに形成した弧状面5rよりも上方に突出するようになっているので、その内部に残る水は、大気圧を受けて自重により補助孔25aの開口部から排出されて、浮動弁体上を流下するようになる。このため、前記通水孔25及び補助孔25a内に水を滞留させることなく、凍結による小空気弁孔15の閉塞を防止し得る。
その小空気弁孔15から排出された水は、上記浮動弁体5上に流出することとなるが、その水は、上記排出孔26を通って弁箱1外に排水できるので、その水が浮動弁体5上に滞留して凍結することによる浮動弁体5の固着を防止し得る。
さらに、上記導入管30により導入される水が、小空気孔栓用ピン20に向けて放流されるようになっているので、その小空気孔栓用ピン20周囲の水が流動し凍結が防止されるようになっている。このため、小空気孔栓用ピン20周囲の水が凍結して、その上下動が阻害されることをも防止している。
なお、この実施例1では、小空気孔栓用ピン20に形成される通水孔25は、その小空気孔栓用ピン20の上端面開口して設けたが、この開口位置は少なくとも、上記小空気弁孔15の開弁状態において、通水孔25の開口部が浮動弁体5上に臨んで排気可能となるものであればよく、例えば、小空気孔栓用ピン20の上端面ではなく上部の周面に開口しているものであってもよい。
また、この実施例1では、補助孔25aの周面への開口位置を、上記テーパー部20fよりも上方としたが、上記小空気弁孔15の開弁状態において、補助孔25aの開口部が、上記小空気弁孔15内の空間、又は弁室13内に臨んで排気可能となるもので、且つ、閉弁時に弧状面5rよりも上方に突出すればよく、その設置高さ、その設置する向き(小空気弁孔15からの包囲)、設置間隔、設置数も自由である。
なお、補助孔25aの数が増えれば、導入管30により導入される水が当たりやすくなるので、弁室13内の水の凍結防止の上では好ましいといえる。
実施例2を図5乃及び図6に基づいて説明する。この実施例2の空気弁は、実施例1の小空気孔栓用ピン20に形成された突出軸部20d、通水孔25及び補助孔25aを省略したものである。また、上記導入管30も省略されている。
さらに、小空気孔栓用ピン20のストッパ装置が、実施例1とは異なった構成となっている。具体的には、小空気孔栓用ピン20は、上部に連続環状、又は断続環状を成す張り出し部28aを有する筒状のホルダー28と一体に上下動するように固定されている。また、その筒状のホルダー28の内周面と小空気孔栓用ピン20の外周面との間には、流路29が設けられているので、この流路29を通って水が流通することが可能である。また、ホルダー28の側面や、後記ホルダー27の側面に開口を設けて流路としてもよい。
そのホルダー28の張り出し部28aは、小空気孔栓用ピン20が下降した際に、その浮動弁体5の下面に取付けた同じく筒状のホルダー27の突部27aに係止されるようになっており(図5参照)、この係止により、小空気孔栓用ピン20の脱落が阻止されストッパ装置として機能するようになっている。
なお、上記実施例2においても、実施例1と同様、小空気孔栓用ピン20は、完全に上昇した状態において、弁座24の内周面に全周且つ全長に亘って密着するようにしたが、いずれの実施例においても、少なくとも、その小空気孔栓用ピン20が上昇して閉弁状態になった際に、小空気弁孔15内の水を、出来る限り残らず上方へ押し出して排出できる構成とすることが望ましい。
したがって、小空気孔栓用ピン20の外周面と弁座24の内周面とが、その全周に亘って密着する部分が局部的に設けられている場合、すなわち、両者が全長に亘って密着する構成でない場合においても、少なくとも、その全周密着部分が、上記閉弁状態で弁座24の上端部に位置するようにすれば、小空気孔栓用ピン20の上昇により小空気弁孔15内に残る水を押し上げて排出することは可能である。
また、上記浮動弁体5のスカート部5aは、フロート3の上下動をガイドする役割を果たすように設けたが、他の手段により、フロート3の円滑な上下動が確保されれば、スカート部5aを省略した態様も考えられる。
さらに、そのフロート3は、その弾性部材22の付勢力に抗して前記小空気孔栓用ピン20を押し上げることにより前記小空気弁孔15を閉弁させる機能を有するが、そのフロート3と小空気孔栓用ピン20とを一体に形成して、両者が一体に上下動するようにした態様も考えられる。
また、コイルばね22の素材として、他の構成からなるばねや、ゴムなどの他の素材からなる弾性部材を使用してもよい。
実施例1の開弁状態を示す縦断正面図 同実施例の閉弁状態を示す縦断正面図 同実施例の小空気孔栓用ピン及びガイドを示す詳細図 同実施例の弁箱の蓋を示す詳細図 実施例2の開弁状態を示す縦断正面図 同実施例の閉弁状態を示す縦断正面図 従来例の断面図を示し、(a)は管路に充水する際の急速排気の状態、(b)は充水完了状態、(c)は少量排気状態、(d)は急速吸気状態を示す
符号の説明
1 弁箱
2 案内部材
3 フロート
4 管路接続口
5 浮動弁体
5a スカート部
5b 上面
5r 弧状面
6 連通口
7 蓋
8 ガスケット
8a,11a,16 弁座
9 保護カバー
10 フロート弁
11 空気弁孔
12 大連通口
13 弁室
14 流路
15 小空気弁孔
17 ねじ部材
18 スリーブ
20 小空気孔栓用ピン
20a 鍔部
20b クッションゴム
20c 本体部
20d 突出軸部
20e 張り出し部
20f テーパー部
21 ガイド
21a 溝
21b 流通孔
22 コイルばね(弾性部材)
23 ねじ部材(ネジコマ)
24 弁座
24a テーパー部
25 通水孔
25a 補助孔
26 排出孔
26a 溝
27,28 ホルダー
29 流路
30 導入管

Claims (7)

  1. 弁箱1の内部に設けた弁室13に前記弁箱1下部の管路接続口4に連通する連通口6を設け、前記弁室13内にフロート弁10を上下動自在に収納し、前記弁室13の上部に空気弁孔11を設けて、前記フロート弁10の上面5bが前記空気弁孔11の下端部周縁に設けた弁座8aに接離することにより前記空気弁孔11を開閉する空気弁において、
    上記空気弁孔11を閉じた状態における上記フロート弁10の上面5bと前記空気弁孔11の内周面との成す凹部Aの底から上記弁箱1外に通じる排出孔26を、前記凹部Aから弁箱1外に向かって水平又は下り勾配で設けたことを特徴とする空気弁。
  2. 弁箱1の内部に設けた弁室13に前記弁箱1下部の管路接続口4に連通した連通口6を設け、前記弁室13内に、上下動自在の浮動弁体5とその浮動弁体5の下部に設けたスカート部5a内に上下動自在に設けたフロート3とで構成されるフロート弁10を収納し、前記弁室13の上部に空気弁孔11を設けて、前記フロート弁10の上下動により前記空気弁孔11を開閉するとともに、前記浮動弁体5に上下方向の小空気弁孔15を設けて、前記浮動弁体5に対する前記フロート3の上下動により前記小空気弁孔15を開閉する空気弁において、
    上記浮動弁体5の小空気弁孔15内に小空気孔栓用ピン20を上下動自在に設け、その上下動により小空気弁孔15を開閉するようにし、前記浮動弁体5に、前記小空気孔栓用ピン20を下方に付勢する弾性部材22を設けるとともにその小空気孔栓用ピン20の脱落を阻止するストッパ装置を設け、上記フロート3は、その弾性部材22の付勢力に抗して前記小空気孔栓用ピン20を押し上げることにより前記小空気弁孔15を閉弁させることを特徴とする空気弁。
  3. 上記空気弁孔11は、上記浮動弁体5の上面5bが前記空気弁孔11の下端部周縁に設けた弁座8aに接離することにより開閉され、その空気弁孔11を閉じた状態における上記浮動弁体5の上面5bと前記空気弁孔11の内周面との成す凹部Aの底から上記弁箱1外に通じる排出孔26を、前記凹部Aから弁箱1外に向かって水平又は下り勾配で設けたことを特徴とする請求項2に記載の空気弁。
  4. 上記小空気弁孔15は、上記小空気孔栓用ピン20が上昇し、その外周面が前記小空気弁孔15の内周面の全周且つ全長に密着することにより閉弁することを特徴とする請求項2又は3に記載の空気弁。
  5. 上記小空気孔栓用ピン20に上部に開口する通水孔25と、その通水孔25の下端から横方向に延びて周面に開口する補助孔25aを設け、前記小空気孔栓用ピン20が下降することにより、前記通水孔25と前記補助孔25aを通じて前記小空気弁孔15を開弁し、上記閉弁状態において、前記通水孔25と前記補助孔25aとが前記浮動弁体5の上面5bよりも上方に突出することを特徴とする請求項4に記載の空気弁。
  6. 上記小空気弁孔15の下方に筒状のガイド21を設けてそのガイド21内に上記小空気孔栓用ピン20を摺動させ、前記ガイド21の内周部には上下方向の溝21aを形成してその溝21a内に外部へ通じる流通孔21bを設け、前記小空気孔栓用ピン20が下降することにより前記流通孔21b及び溝21aを通じて前記小空気弁孔15を開弁することを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の空気弁。
  7. 弁箱1内と管路Pとを連通する導入管30を設け、その導入管30により前記管路P内に流れる水の一部を弁箱1内に導入するとともに、その導入した水を上記小空気孔栓用ピン20に向けて放流したことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の空気弁。
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JP2013190057A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Kurimoto Ltd 空気弁、空気弁用のガイド部材及び遊動弁体
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