JP2007176799A - 置換ベンゼン化合物を含有する医薬 - Google Patents

置換ベンゼン化合物を含有する医薬 Download PDF

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Takahiro Yamaguchi
孝弘 山口
Masayuki Yoshida
将之 吉田
Kazuhiko Tamaki
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Abstract

【課題】 優れたLXR調節剤の提供。
【解決手段】 一般式(I)
【化1】
Figure 2007176799

[R1:−COR9(R9:アルキル、置換可アルコキシ、置換可アミノ等)、置換可アリール等;R2:H、OH、アルコキシ等;R3:H、置換可アルキル、アルケニル、置換可アルコキシ、置換可アミノ等;R4、R5:H、置換可アルキル、ハロゲノ等;R6、R7:H、アルキル等;R8:−N(R10)ZR11、−ZN(R10)R12、−X2N(R10)ZR11等(R10:H、置換可アルキル等;R11:H、置換可アルキル、置換可シクロアルキル、置換可アルケニル、置換可アルコキシ、置換可アミノ、置換可フェニル等;R12:H、置換可アルキル、置換可アルケニル等;X2:アルキレン;Z:CO、CS、SO2);X1:単結合、置換可メチレン;Y:置換可フェニル、置換可ヘテロシクリル]で表される化合物等。

【選択図】 なし。

Description

本発明は、Liver X receptors(LXR)の働きを調節することにより、脂質代謝異常を改善すること、または、炎症メディエーターの生成を制御することにより、優れた抗動脈硬化作用および抗炎症作用を示す、新規な置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルに関する。
さらに、本発明は、置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬組成物、好適には、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;慢性関節リューマチ、骨関節炎、アレルギー性疾患、喘息、敗血症、乾癬、骨粗鬆症のような、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;全身性エリトマトーデス、潰瘍性大腸炎、クローン病のような自己免疫疾患;動脈硬化性心疾患;虚血性心疾患、心不全のような心血管性疾患;脳血管性疾患;冠状動脈疾患;腎疾患;糖尿病;網膜症、腎症、神経症、冠動脈疾患のような糖尿病合併症;肥満;腎炎;肝炎;癌;または、アルツハイマー病の治療または予防のための医薬組成物;より好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、動脈硬化性心疾患、冠状動脈疾患、または、糖尿病の治療または予防のための医薬組成物;さらに好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、または、動脈硬化性心疾患;最も好適には、動脈硬化症の治療または予防のための医薬組成物に関する。
さらに、本発明は、医薬組成物、好適には、上記疾病の治療または予防のための医薬組成物の製造のための置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの使用に関する。
さらに、本発明は、置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの薬理的な有効量を、温血動物(特に、ヒト)に投与することによる疾病、好適には、上記疾病の治療または予防方法に関する。
さらに、本発明は、置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの製造方法に関する。
先進文明国では、高血圧症、高脂血症、高血糖症などにより引き起こされる循環器疾患(例えば、心疾患、脳血管疾患、腎疾患等)が、大きな問題になっている。これら高血圧症、高脂血症および高血糖症の治療には、それぞれ抗高血圧薬、抗高脂血症薬および抗糖尿病薬が用いられている。臨床では、抗高血圧薬として、αおよびβ遮断薬、利尿剤、カルシウム拮抗剤、ACE阻害剤、および、A−II拮抗剤等が、抗高脂血症薬として、HMG−CoA還元酵素阻害剤、陰イオン交換樹脂、ニコチン酸誘導体、プロブコール、および、フィブラート類等が、抗糖尿病薬として、インシュリン、スルホニル尿素類、メトフォルミン、および、グリタゾン類等が用いられている。これらの薬剤は、血圧および血中の脂質あるいは血糖レベルの調節に寄与している。しかし、心疾患、脳血管疾患および腎疾患による死亡率は、これらの医薬の使用によっても、大きく改善されてはおらず、より優れたこれらの疾患の治療薬の開発が望まれている。
循環器疾患の直接の危険因子は、動脈壁の肥厚を伴う動脈硬化であり、その肥厚の原因は、酸化低密度リポ蛋白コレステロール(LDL-C)の動脈壁への蓄積によるプラークの形成である(Ross, R., Annu. Rev. Physiol. 1995年, 第57巻,p.791-804; Steinberg, D., J. Biol. Chem. 1997年, 第272巻, p.20963-20966)。このプラークは血液の流れを阻害し、血栓の生成を促進する。
近年、核内受容体LXRが、脂質代謝の調節に重要な役割を果たしていることが明らかになってきた(Janowski, B. A., Willy, P. J., Falck, J. R., Mangelsdorf, D. J.,Nature, 1996年, 第383巻, p.728-731)。LXRには2種類のアイソフォームLXRαとLXRβがある。LXRαは、哺乳動物の肝臓に高い割合で、腎臓、小腸、脾臓、副腎に少量分布し、LXRβは全身の臓器および組織に分布している。LXRは、血管壁のマクロファージ中にある酸化ステロール類の転写調節を受け、ABCA1(ATPBinding Cassette Transpoter-1)およびApoE(Apolipoprotein E)の発現を誘導し、血管壁からのコレステロールの引き抜きおよび肝臓へのコレステロール逆転送系を促進させる(Lu,T. T., Repa, J. J., Mangelsdorf, D. J., J. Biol. Chem., 2001年, 第276巻,p.37735-37738)。また、LXRは、小腸においてもABCA1の発現を誘導し、食餌由来のコレステロールの消化管からの吸収を阻害する(Repa, J.J., Turley, S. D., Lobaccaro, J. A., Medina, J., Li, L., Lustig, K., Shan, B.,Heyman, R. A., Dietschy, J. M., Mangelsdorf, D. J., Science, 2002年, 第289巻,p.1524-1529)。このようなコレステロール代謝におけるLXRの重要性を考慮すると、LXRを調節する薬剤は、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症または脂質関連疾患の治療または予防において、有用であると期待される。
アテローム性動脈硬化症は、また、慢性炎症性疾患とも考えられている(Ross, R., N. Engl. J. Med., 1986年, 第314巻, p.488-500)。近年、LXRは、NO合成酵素(nitricoxide synthase)、シクロオキシゲナーゼ−2(COX-2)、インターロイキン−6(IL-6)のような炎症性メディエーターの発現を調節することにより、免疫機能の制御において重要な役割を果たしていることが、報告されている(Mangelsdorf,D. J., Tontonoz, P. et. al., Nat. Med., 2003年, 第9巻, p.213-219)。したがって、LXR調節剤は、脂質代謝の改善に加え、抗炎症作用により、動脈硬化の発生および進展を抑制することが期待される。さらに、天然に存在するおよび合成されたLXR活性化剤は、動物モデルにおいて、化学的に発生させた皮膚炎を縮小することが示されている(Fowler,A. J., et. al., J. Invest. Dermatol. 2003年, 第120巻, p.246-255)。このように、LXR調節剤は、多様な炎症性疾患の治療に有用であると期待される。
これまでLXR調節作用を有する(すなわち、ABCA1の発現に作用する)置換ベンゼン化合物が知られているが、本発明の化合物とは構造が異なる(特許文献1等参照)。
国際公開第2004/026816号パンフレット
発明者らは、LXRに対して優れた結合活性を有する化合物を見出すために、置換ベンゼン化合物の合成および薬理活性について鋭意検討を行った結果、特定の構造を有する置換ベンゼン化合物が、LXRに対して優れた結合活性を有することを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、核内受容体LXRの働きを調節して、脂質代謝異常を改善することまたは炎症メディエーターの生成を制御することにより、優れた抗動脈硬化作用および抗炎症作用を示す、置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを提供する。
さらに本発明は、置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬組成物、好適には、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;慢性関節リューマチ、骨関節炎、アレルギー性疾患、喘息、敗血症、乾癬、骨粗鬆症等のような、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;全身性エリトマトーデス、潰瘍性大腸炎、クローン病等のような自己免疫疾患;動脈硬化性心疾患;虚血性心疾患、心不全等のような心血管性疾患;脳血管性疾患;冠状動脈疾患;腎疾患;糖尿病;網膜症、腎症、神経症、冠動脈疾患等のような糖尿病合併症;肥満;腎炎;肝炎;癌;または、アルツハイマー病の治療または予防のための医薬組成物;より好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、動脈硬化性心疾患、冠状動脈疾患、または、糖尿病の治療または予防のための医薬組成物;さらに好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、または、動脈硬化性心疾患;最も好適には、動脈硬化症の治療または予防のための医薬組成物を提供する。
さらに本発明は、医薬組成物、好適には、上記疾病の治療または予防のための医薬組成物の製造のための置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの使用を提供する。
さらに本発明は、置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの薬理的な有効量を、温血動物(特に、ヒト)に投与することによる疾病、好適には、上記疾病の治療または予防方法を提供する。
さらに本発明は、置換ベンゼン化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの製造方法を提供する。

本発明は、
(1)一般式(I)
Figure 2007176799
[式中、R1は、式−COR9[式中、R9は、C1−C10アルキル基、C1−C10アルコキシ基、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)オキシ基、ハロゲノC1−C10アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C10アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C10アルコキシ基を示す)、フェニル−(C1−C10アルコキシ)基、C3−C6シクロアルキルオキシ基、(C1−C4アルキル)−(C3−C6シクロアルキル)オキシ基、C1−C10アルキルアミノ基、ジ(C1−C10アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、フェニル基、または、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)を示す。]を有する基、
6−C10アリール基、置換C6−C10アリール基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群αより選択される1乃至3個の基である)、5乃至10員芳香族ヘテロシクリル基、または、置換5乃至10員芳香族ヘテロシクリル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群αより選択される1乃至3個の基である)を示し;
2は、水素原子、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は同一または異なる)、または、ハロゲノ基を示し;
3は、水素原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基(当該ハロゲノC1−C6アルキル基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルキル基を示す)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルコキシ)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルキルチオ)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルキルスルフィニル)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルキルスルホニル)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルキルアミノ)−(C1−C4アルキル)基、[ジ(C1−C4アルキル)アミノ]−(C1−C4アルキル)基(当該アルキル基は同一または異なる)、C3−C6シクロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C6アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルコキシ基を示す)、フェニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、フェニルチオ基、C1−C6アルキルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、C1−C6アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、アミノ基、C1−C6アルキルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲノ基、フェニル基、または、5乃至6員芳香族へテロシクリル基を示し;
4およびR5は、同一または異なり、水素原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、C3−C6シクロアルキル基、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、または、ハロゲノ基を示し;
6およびR7は、同一または異なり、水素原子またはC1−C3アルキル基を示し、R6およびR7が一緒となってエチレン基もしくはトリメチレン基を形成してもよく;
8は、式−N(R10)ZR11、−ZN(R10)R12、−ZR12、−X2N(R10)ZR11、−X2ZN(R10)R12、または、−X2ZR12
[式中、R10は、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C6シクロアルキル基、または、置換C3−C6シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)を示し、
11は、水素原子、C1−C6アルキル基、置換C1−C6アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基、置換(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、フェニル−(C1−C4アルキル)基、置換フェニル−(C1−C4アルキル)基(当該フェニル基の置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、(4乃至10員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基、置換(4乃至10員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基(当該ヘテロシクリル基の置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、C3−C6シクロアルキル基、置換C3−C6シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、C1−C6アルコキシ基、置換C1−C6アルコキシ基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)オキシ基、C3−C6シクロアキルオキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6アルキルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)アミノ基、C3−C6シクロアルキルアミノ基、C3−C6アルケニルアミノ基、N−(C1−C6アルキル)−N−[(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)]アミノ基、N−(C1−C6アルキル)−N−(C3−C6シクロアルキル)アミノ基、N−(C1−C6アルキル)−N−(C3−C6アルケニル)アミノ基、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、4乃至10員ヘテロシクリル基、または、置換(4乃至10員ヘテロシクリル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)を示し、ただし、式−N(R10)ZR11および−X2N(R10)ZR11においてZが−SO2−であるとき、R11は水素原子ではなく、
12は、水素原子、C1−C6アルキル基、置換C1−C6アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基、置換(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、フェニル−(C1−C4アルキル)基、置換フェニル−(C1−C4アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基、置換(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、C3−C6シクロアルキル基、置換C3−C6シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、5乃至7員ヘテロシクリル基、または、置換(5乃至7員ヘテロシクリル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)を示し、ただし、式−ZR12および−X2ZR12においてZが−SO2−であるとき、R12は水素原子ではなく;
2は、C1−C2アルキレン基を示し、
Zは、式−CO−、−CS−もしくは−SO2−を有する基を示す。]を有する基を示し;
1は、単結合、メチレン基、または、置換メチレン基(当該置換基は、同一または異なる1乃至2個のC1−C3アルキル基を示し、2個の当該置換基が一緒となってエチレン基もしくはトリメチレン基を形成してもよい)を示し;
Yは、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群αより選択される1乃至3個の基である)、5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基、または、置換5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群αより選択される1乃至3個の基である)を示し;
置換基群αは、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、ホルミル基、(C1−C4アルキル)カルボニル基、および、ハロゲノ基からなる群を示し;
置換基群βは、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、および、ハロゲノ基からなる群を示し;
置換基群γは、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、C1−C4アルキルチオ基、C1−C4アルキルスルフィニル基、C1−C4アルキルスルホニル基、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、カルボキシル基、(C1−C4アルコキシ)カルボニル基、シアノ基、および、ハロゲノ基からなる群を示す。]
で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを提供する。
また、本発明は、有効量の薬理的活性を示す上記一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステル、および、担体または希釈剤を含有する医薬組成物を提供する。特に、本発明は、温血動物における治療または予防のための上記医薬組成物を提供し、当該温血動物は、温血動物におけるLXR機能の調節により治療または予防し得る疾患であるヒトであり得る。好適には、当該医薬組成物は、温血動物における治療用または予防用であり、当該温血動物は、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;慢性関節リューマチ、骨関節炎、アレルギー性疾患、喘息、敗血症、乾癬、骨粗鬆症のような、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;全身性エリトマトーデス、潰瘍性大腸炎、クローン病のような自己免疫疾患;動脈硬化性心疾患;虚血性心疾患、心不全のような心血管性疾患;脳血管性疾患;冠状動脈疾患;腎疾患;糖尿病;網膜症、腎症、神経症、冠動脈疾患のような糖尿病合併症;肥満;腎炎;肝炎;癌;および、アルツハイマー病からなる群より選択される疾患であるヒトであり得る。より好適には、当該医薬組成物は、温血動物における治療用または予防用であり、当該温血動物は、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;動脈硬化性心疾患;冠状動脈疾患;および、糖尿病からなる群より選択される疾患であるヒトであり得る。さらに好適には、当該医薬組成物は、温血動物における治療用または予防用であり、当該温血動物は、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、および、動脈硬化性心疾患からなる群より選択される疾患であるヒトであり得る。最も好適には、当該医薬組成物は、温血動物における治療用または予防用であり、当該温血動物は、動脈硬化症であるヒトであり得る。
また、本発明は、医薬として使用するための上記一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを提供する。
また、本発明は、温血動物における治療または予防のための医薬の製造における1以上の上記一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの使用を提供し、当該温血動物は、温血動物におけるLXR機能の調節により治療または予防し得る疾患であるヒトであり得る。好適には、温血動物におけるLXR機能の調節により治療または予防し得る当該疾患は、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;自己免疫疾患;動脈硬化性心疾患;心血管性疾患;脳血管性疾患;冠状動脈疾患;腎疾患;糖尿病;糖尿病合併症;肥満;腎炎;肝炎;癌;および、アルツハイマー病からなる群より選択される。より好適には、当該疾患は、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;動脈硬化性心疾患;冠状動脈疾患;および、糖尿病からなる群より選択される。さらに好適には、当該疾患は、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、および、動脈硬化性心疾患からなる群より選択される。最も好適には、当該疾患は、動脈硬化症である。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの有効量を、温血動物に投与することによる温血動物用の治療または予防方法を提供し、当該温血動物は、温血動物におけるLXR機能の調節により治療または予防し得る疾患であるヒトであり得る。好適には、温血動物におけるLXR機能の調節により治療または予防し得る当該疾患は、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;自己免疫疾患;動脈硬化性心疾患;心血管性疾患;脳血管性疾患;冠状動脈疾患;腎疾患;糖尿病;糖尿病合併症;肥満;腎炎;肝炎;癌;および、アルツハイマー病からなる群より選択される。より好適には、当該疾患は、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;動脈硬化性心疾患;冠状動脈疾患;および、糖尿病からなる群より選択される。さらに好適には、当該疾患は、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、および、動脈硬化性心疾患からなる群より選択される。最も好適には、当該疾患は、動脈硬化症である。
また、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステル;HMG-CoA還元酵素阻害剤、HMG-CoAシンターゼ阻害剤、血漿HDL上昇剤、コレステロール生合成阻害剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、スクアレンシンセターゼ阻害剤、高コレステロール血症治療剤、アシル−コエンザイムA、cholesterylester transfer protein阻害剤(以下、CETP阻害剤という)、ACAT阻害剤、プロブコール、コレステロール吸収阻害剤、胆汁酸吸着イオン交換樹脂、フィブラート系薬剤、ニコチン酸誘導体、ナイアシンアミド、LDL受容体誘導物質、ビタミンB6、ビタミンB12、抗酸化ビタミン、アンジオテンシンII阻害剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、β−ブロッカー、フィブリノーゲン阻害剤、アスピリン、利尿剤、および、それらの組合わせからなる群より選択される医薬;および担体または希釈剤を含有する医薬組成物を提供する。
本発明の上記(1)の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルにおいて、好適な化合物は、
(2)R1が、式−COR9a[式中、R9aは、C1−C6アルキル基、C1−C8アルコキシ基、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C3アルキル)オキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C6アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルコキシ基を示す)、C3−C5シクロアルキルオキシ基、(C1−C2アルキル)−(C3−C5シクロアルキル)オキシ基、C1−C6アルキルアミノ基、または、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)を示す。]を有する基、
フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至3個の基である)、5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基、または、置換5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至3個の基である)であり、
置換基群α1は、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ホルミル基、アセチル基、フルオロ基、クロロ基、および、ブロモ基からなる群を示す(1)に記載された化合物、
(3)R1が、式−COR9b[式中、R9bは、C1−C6アルコキシ基またはハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)を示す。]を有する基、
フェニル基、または、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α2より選択される1乃至3個の基である)であり、
置換基群α2は、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロ基、および、クロロ基からなる群を示す(1)に記載された化合物、
(4)R1が、式−COR9c(式中、R9cは、C2−C6アルコキシ基を示す。)を有する基である(1)に記載された化合物、
(5)R1が、式−COR9d(式中、R9dは、2−メチル−2−プロポキシ基を示す。)を有する基である(1)に記載された化合物
(6)R2が、水素原子、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、フルオロ基、または、クロロ基である(1)乃至(5)のいずれかに記載された化合物、
(7)R2が、水素原子またはヒドロキシル基である(1)乃至(5)のいずれかに記載された化合物、
(8)R2が、ヒドロキシル基である(1)乃至(5)のいずれかに記載された化合物、
(9)R3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、C1−C4アルキルチオ基、C1−C4アルキルスルフィニル基、C1−C4アルキルスルホニル基、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、フルオロ基、クロロ基、または、ブロモ基である(1)乃至(8)のいずれかに記載された化合物、
(10)R3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、フルオロ基、または、クロロ基である(1)乃至(8)のいずれかに記載された化合物、
(11)R3が、メチル基、エチル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−メチル−2−プロピル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、シクロプロピル基、または、ビニル基である(1)乃至(8)のいずれかに記載された化合物、
(12)R4およびR5が、同一または異なり、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、フルオロ基、クロロ基、または、ブロモ基である(1)乃至(11)のいずれかに記載された化合物、
(13)R4およびR5が、水素原子である(1)乃至(11)のいずれかに記載された化合物、
(14)R6およびR7が、同一または異なり、水素原子またはメチル基である(1)乃至(13)のいずれかに記載された化合物、
(15)R6およびR7が、水素原子である(1)乃至(13)のいずれかに記載された化合物、
(16)R8が、式−N(R10a)ZR11a、−ZN(R10a)R12a、−ZR12a、−X2N(R10a)ZR11a、−X2aZN(R10a)R12a、または、−X2aZR12a
[式中、R10aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C3アルキル基(当該置換基は、置換基群β1より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、置換C3−C4シクロアルキル基(当該置換基は、置換基群β1より選択される1個の基である)を示し、
11aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、置換(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル−(C1−C2アルキル)基、置換フェニル−(C1−C2アルキル)基(当該フェニル基の置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基、置換(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基(当該ヘテロシクリル基の置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C3−C5シクロアルキル基、置換C3−C5シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C2−C4アルケニル基、置換C2−C4アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C1−C4アルコキシ基、置換C1−C4アルコキシ基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)オキシ基、C3−C4アルケニルオキシ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)アミノ基、C3−C4アルケニルアミノ基、フェニル基、または、5乃至7員ヘテロシクリル基を示し、ただし、式−N(R10a)ZR11aおよび−X2aN(R10a)ZR11aにおいてZが−SO2−であるとき、R11aは水素原子ではなく、
12aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、置換(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル−(C1−C2アルキル)基、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C5シクロアルキル基、置換C3−C5シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、C2−C4アルケニル基、置換C2−C4アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル基、または、5乃至7員ヘテロシクリル基を示し、ただし、式−ZR12aおよび−X2aZR12aにおいてZが−SO2−であるとき、R12aは水素原子ではなく、
2aは、メチレン基を示す。]を有する基であり、
置換基群β1は、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロ基、クロロ基、および、ブロモ基からなる群を示し、
置換基群γ1は、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、、エチルチオ基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シアノ基、フルオロ基、クロロ基、および、ブロモ基からなる群を示す(1)乃至(15)のいずれかに記載された化合物、
(17)R8が、式−N(R10b)ZR11bまたは−ZN(R10b)R12b
[式中、R10bは、C1−C4アルキル基、メトキシメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピルメチル基、または、シクロプロピル基を示し、
11bは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ2より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、置換(C3−C4シクロアルキル)メチル基(当該置換基は、置換基群γ2より選択される1個の基である)、C3−C4シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、(C3−C4シクロアルキル)メチルオキシ基、または、C1−C4アルキルアミノ基を示し、
12bは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群β2より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、C2−C3アルケニル基を示す。]を有する基であり、
置換基群β2は、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロ基、および、クロロ基からなる群を示し、
置換基群γ2は、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、メチルチオ基、メチルスルフィニル基、メタンスルホニル基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フルオロ基、および、クロロ基からなる群を示す(1)乃至(15)のいずれかに記載された化合物、
(18)R8が、式−N(R10c)ZR11c
[式中、R10cは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、または、2−プロピル基を示し、
11cは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ3より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、ビニル基を示す。]を有する基であり、
置換基群γ3は、メトキシ基、メチルチオ基、メチルアミノ基、および、ジメチルアミノ基からなる群を示す(1)乃至(15)のいずれかに記載された化合物、
(19)R8が、式−N(R10d)COR11d、−N(R10d)CSR11d、または、−N(R10d)SO211d
[式中、R10dは、メチル基またはエチル基を示し、
11dは、メチル基、エチル基、2−プロピル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、シクロプロピルメチル基、または、シクロプロピル基を示す。]を有する基である(1)乃至(15)のいずれかに記載された化合物、
(20)X1が、単結合またはメチレン基である(1)乃至(19)のいずれかに記載された化合物、
(21)X1が、単結合である(1)乃至(19)のいずれかに記載された化合物、
(22)Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至2個の基である)、ピリジル基、または、置換ピリジル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至2個の基である)である(1)乃至(21)のいずれかに記載された化合物、
(23)Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、置換基群α3より選択される1個の基である)、または、ピリジル基であり、
置換基群α3は、メトキシ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フルオロ基、および、クロロ基からなる群を示す(1)乃至(21)のいずれかに記載された化合物、または、
(24)Yが、フェニル基または置換フェニル基(当該置換基は、1個のフルオロ基である)である(1)乃至(21)のいずれかに記載された化合物である。
また、本発明の上記(1)の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルにおいて、(2)乃至(5)から選択されたR1、(6)乃至(8)から選択されたR2、(9)乃至(11)から選択されたR3、(12)乃至(13)から選択されたR4およびR5、(14)乃至(15)から選択されたR6およびR7、(16)乃至(19)から選択されたR8、(20)乃至(21)から選択されたX1、および、(22)乃至(24)から選択されたYを任意に組み合わせて得られる化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルは、より好適である。そのようなより好適な化合物は、例えば、
(25)R1が、式−COR9a[式中、R9aは、C1−C6アルキル基、C1−C8アルコキシ基、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C3アルキル)オキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C6アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルコキシ基を示す)、C3−C5シクロアルキルオキシ基、(C1−C2アルキル)−(C3−C5シクロアルキル)オキシ基、C1−C6アルキルアミノ基、または、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)を示す。]を有する基、
フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至3個の基である)、5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基、または、置換5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至3個の基である)であり、
2が、水素原子、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、フルオロ基、または、クロロ基であり、
3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、C1−C4アルキルチオ基、C1−C4アルキルスルフィニル基、C1−C4アルキルスルホニル基、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、フルオロ基、クロロ基、または、ブロモ基であり、
4およびR5が、同一または異なり、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、フルオロ基、クロロ基、または、ブロモ基であり、
6およびR7が、同一または異なり、水素原子またはメチル基であり、
8が、式−N(R10a)ZR11a、−ZN(R10a)R12a、−ZR12a、−X2N(R10a)ZR11a、−X2aZN(R10a)R12a、または、−X2aZR12a
[式中、R10aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C3アルキル基(当該置換基は、置換基群β1より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、置換C3−C4シクロアルキル基(当該置換基は、置換基群β1より選択される1個の基である)を示し、
11aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、置換(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル−(C1−C2アルキル)基、置換フェニル−(C1−C2アルキル)基(当該フェニル基の置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基、置換(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基(当該ヘテロシクリル基の置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C3−C5シクロアルキル基、置換C3−C5シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C2−C4アルケニル基、置換C2−C4アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C1−C4アルコキシ基、置換C1−C4アルコキシ基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)オキシ基、C3−C4アルケニルオキシ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)アミノ基、C3−C4アルケニルアミノ基、フェニル基、または、5乃至7員ヘテロシクリル基を示し、ただし、式−N(R10a)ZR11aおよび−X2aN(R10a)ZR11aにおいてZが−SO2−であるとき、R11aは水素原子ではなく、
12aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、置換(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル−(C1−C2アルキル)基、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C5シクロアルキル基、置換C3−C5シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、C2−C4アルケニル基、置換C2−C4アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル基、または、5乃至7員ヘテロシクリル基を示し、ただし、式−ZR12aおよび−X2aZR12aにおいてZが−SO2−であるとき、R12aは水素原子ではなく、
2aは、メチレン基を示す。]を有する基であり、
1が、単結合またはメチレン基であり、
Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至2個の基である)、ピリジル基、または、置換ピリジル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至2個の基である)である(1)に記載された化合物、
(26)R1が、式−COR9b[式中、R9bは、C1−C6アルコキシ基またはハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)を示す。]を有する基、
フェニル基、または、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α2より選択される1乃至3個の基である)であり、
2が、水素原子またはヒドロキシル基であり、
3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、フルオロ基、または、クロロ基であり、
4およびR5が、水素原子であり、
6およびR7が、水素原子であり、
8が、式−N(R10b)ZR11bまたは−ZN(R10b)R12b
[式中、R10bは、C1−C4アルキル基、メトキシメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピルメチル基、または、シクロプロピル基を示し、
11bは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ2より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、置換(C3−C4シクロアルキル)メチル基(当該置換基は、置換基群γ2より選択される1個の基である)、C3−C4シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、(C3−C4シクロアルキル)メチルオキシ基、または、C1−C4アルキルアミノ基を示し、
12bは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群β2より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、C2−C3アルケニル基を示す。]を有する基であり、
1が、単結合であり、
Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、置換基群α3より選択される1個の基である)、または、ピリジル基である(1)に記載された化合物、
(27)R1が、式−COR9c(式中、R9cは、C2−C6アルコキシ基を示す。)を有する基であり、
2が、水素原子またはヒドロキシル基であり、
3が、メチル基、エチル基、2−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピル基、または、ビニル基であり、
4およびR5が、水素原子であり、
6およびR7が、水素原子であり、
8が、式−N(R10c)ZR11c
[式中、R10cは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、または、2−プロピル基を示し、
11cは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ3より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、ビニル基を示す。]を有する基であり、
1が、単結合であり、
Yが、フェニル基または置換フェニル基(当該置換基は、1個のフルオロ基である)である(1)に記載された化合物、
(28)R1が、式−COR9d(式中、R9dは、2−メチル−2−プロポキシ基を示す。)を有する基であり、
2が、ヒドロキシル基であり、
3が、メチル基、エチル基、2−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピル基、または、ビニル基であり、
4およびR5が、水素原子であり、
6およびR7が、水素原子であり、
8が、式−N(R10d)COR11d、−N(R10d)CSR11d、または、−N(R10d)SO211d
[式中、R10dは、メチル基またはエチル基を示し、
11dは、メチル基、エチル基、2−プロピル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、シクロプロピルメチル基、または、シクロプロピル基を示す。]を有する基であり、
Yが、フェニル基または置換フェニル基(当該置換基は、1個のフルオロ基である)である請求項1に記載された化合物、
(29)tert−ブチル 2−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−イソプロピルベンゾエート、
tert−ブチル 3−tert−ブチル−6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(プロピオニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[ブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[イソブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[(メトキシアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−[(4−{メチル[(メチルチオ)アセチル]アミノ}フェノキシ)メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボノチオイル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[エチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルスルホニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、および、
tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−3−フルオロフェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート
からなる群より選択される(1)に記載された化合物、または、
(30)R1が、式−COR9b[式中、R9bは、C1−C6アルコキシ基またはハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)を示す。]を有する基であり、
2が、水素原子、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、フルオロ基、または、クロロ基であり、
3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、フルオロ基、または、クロロ基であり、
4およびR5が、水素原子であり、
6およびR7が、水素原子であり、
8が、式−N(R10c)ZR11c
[式中、R10cは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、または、2−プロピル基を示し、
11cは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ3より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、ビニル基を示す。]を有する基であり、
1が、単結合であり、
Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、置換基群α3より選択される1個の基である)、または、ピリジル基である(1)に記載された化合物である。
また、本発明は、
(31)(1)乃至(30)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬、
(32)医薬が、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、自己免疫疾患、動脈硬化性心疾患、心血管性疾患、脳血管性疾患、冠状動脈疾患、腎疾患、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、腎炎、肝炎、癌、および、アルツハイマー病からなる群より選択される疾患の治療または予防のための医薬である(31)に記載された医薬、
(33)医薬が、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症、高コレステロール症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、動脈硬化性心疾患、冠状動脈疾患、および、糖尿病からなる群より選択される疾患の治療または予防のための医薬である(31)に記載された医薬、または、
(34)医薬が、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症および動脈硬化性心疾患からなる群より選択される疾患の治療または予防のための医薬である(31)に記載された医薬、または、
(35)医薬が、動脈硬化症の治療または予防のための医薬である(31)に記載された医薬をも提供する。
さらに、本発明は、
(36)(1)乃至(30)のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステル;ならびに、HMG-CoA還元酵素阻害剤、CETP阻害剤、ACAT阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、胆汁酸吸着イオン交換樹脂、フィブラート系薬剤、ニコチン酸誘導体、アンジオテンシンII阻害剤、利尿剤およびそれらの組合わせからなる群より選択される薬剤を、同時にまたは時間を置いて別々に投与するための医薬組成物、
(37)薬剤がHMG−CoA還元酵素阻害剤である(36)に記載された医薬組成物、
(38)薬剤がプラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチン、または、ロスバスタチンである(36)に記載された医薬組成物、
(39)薬剤がプラバスタチン、アトルバスタチンまたはロスバスタチンである(36)に記載された医薬組成物をも提供する。

一般式(I)のR9における「C1−C10アルキル基」は、1乃至10個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−メチル−1−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−2−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、1,1−ジメチル−1−プロピル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、2−メチル−1−ペンチル基、3−メチル−3−ペンチル基、2−エチル−1−ブチル基、2,3−ジメチル−1−ブチル基、3−ヘプチル基、4−ヘプチル基、3−メチル−3−ヘキシル基、3−エチル−3−ペンチル基、3−オクチル基、4−オクチル基、3−エチル−3−ヘキシル基、4−ノニル基、5−ノニル基、4−エチル−4−ヘプチル基、4−デシル基、5−デシル基、または、4−(1−プロピル)−4−ヘプチル基であり得、好適には、C1−C6アルキル基であり、より好適には、C2−C6アルキル基であり、さらに好適には、C3−C5アルキル基である。
一般式(I)のR9における「C1−C10アルコキシ基」は、上記C1−C10アルキル基で置換されたヒドロキシル基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロポキシ基、2−プロポキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、2−メチル−1−プロポキシ基、2−メチル−2−プロポキシ基、1−ペンチルオキシ基、2−ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ基、2−メチル−2−ブトキシ基、3−メチル−2−ブトキシ基、2−メチル−2−ブトキシ基、1−ヘキシルオキシ基、2−ヘキシルオキシ基、3−ヘキシルオキシ基、2−メチル−1−ペンチルオキシ基、3−メチル−3−ペンチルオキシ基、2−エチル−1−ブトキシ基、2,3−ジメチル−1−ブトキシ基、1−ヘプチルオキシ基、3−ヘプチルオキシ基、4−ヘプチルオキシ基、3−メチル−3−ヘキシルオキシ基、3−エチル−3−ペンチルオキシ基、3−オクチルオキシ基、4−オクチルオキシ基、3−エチル−3−ヘキシルオキシ基、4−ノニルオキシ基、5−ノニルオキシ基、4−エチル−4−ヘプチルオキシ基、4−デシルオキシ基、5−デシルオキシ基、または、4−(1−プロピル)−4−ヘプチルオキシ基であり得、好適には、C1−C6アルコキシ基であり、より好適には、C2−C6アルコキシ基であり、さらに好適には、C3−C6アルコキシ基であり、さらにより好適には、C3−C5アルコキシ基(特に、2−プロポキシ基、2−メチル−2−プロポキシ基または2−メチル−2−ブトキシ基)であり、最も好適には、2−メチル−2−プロポキシ基である。
一般式(I)のR3、R4、R5、R10、R11、および、R12における「C3−C6シクロアルキル基」、ならびに、各置換基におけるC3−C6シクロアルキル部分は、3乃至6個の炭素原子を有する環状アルキル基であり、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、または、シクロヘキシル基であり得、好適には、C3−C5シクロアルキル基であり、より好適には、C3−C4シクロアルキル基であり、最も好適には、シクロプロピル基である。
一般式(I)のR4、R5、R10、置換基群α、置換基群β、および、置換基群γにおける「C1−C4アルキル基」、ならびに、各置換基におけるC1−C4アルキル部分は、1乃至4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−メチル−1−プロピル基、または、2−メチル−2−プロピル基であり得、好適には、C1−C3アルキル基であり、より好適には、メチル基またはエチル基であり、最も好適には、メチル基である。
一般式(I)のR2、R4、R5、置換基群α、置換基群β、および、置換基群γにおける「C1−C4アルコキシ基」、ならびに、各置換基におけるC1−C4アルコキシ部分またはC1−C4アルキルオキシ部分は、1個の上記C1−C4アルキル基で置換されたヒドロキシル基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロポキシ基、2−プロポキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、または、2−メチル−2−プロポキシ基であり得る。置換基群α、置換基群βおよび置換基群γにおける「C1−C4アルコキシ基」は、好適には、C1−C3アルコキシ基であり、より好適には、メトキシ基またはエトキシ基であり、最も好適には、メトキシ基である。
一般式(I)のR9およびR11における「(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)オキシ基」は、1個の上記C3−C6シクロアルキル基で置換された上記C1−C4アルコキシ基であり、例えば、シクロプロピルメトキシ基、シクロブチルメトキシ基、シクロペンチルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基、1−シクロプロピルエトキシ基、2−シクロプロピルエトキシ基、1−シクロブチルエトキシ基、2−シクロブチルエトキシ基、1−シクロペンチルエトキシ基、2−シクロペンチルエトキシ基、1−シクロヘキシルエトキシ基、2−シクロヘキシルエトキシ基、1−シクロプロピル−1−プロポキシ基、2−シクロプロピル−1−プロポキシ基、3−シクロプロピル−1−プロポキシ基、1−シクロプロピル−2−プロポキシ基、2−シクロプロピル−2−プロポキシ基、1−シクロブチル−1−プロポキシ基、3−シクロブチル−1−プロポキシ基、3−シクロペンチル−1−プロポキシ基、3−シクロヘキシル−1−プロポキシ基、1−シクロプロピル−1−ブトキシ基、4−シクロプロピル−1−ブトキシ基、4−シクロプロピル−2−ブトキシ基、3−シクロプロピル−2−メチル−1−プロポキシ基、1−シクロプロピル−2−メチル−2−プロポキシ基、1−シクロブチル−1−ブトキシ基、4−シクロブチル−1−ブトキシ基、または、4−シクロペンチル−1−ブチル基、または、4−シクロヘキシル−1−ブチル基であり得る。R9における「(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)オキシ基」は、好適には、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C3アルキル)オキシ基であり、より好適には、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)オキシ基である。R11における「(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)オキシ基」は、好適には、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C3アルキル)オキシ基であり、より好適には、(C3−C4シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)オキシ基であり、さらに好適には、シクロプロピルメチルオキシ基またはシクロブチルメチルオキシ基である。
一般式(I)のR9における「ハロゲノC1−C10アルコキシ基」は、1乃至7個の下記ハロゲノ基で置換された上記C1−C10アルコキシ基であり、例えば、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、ジブロモメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−ブロモエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−ヨードエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、3,3,3−トリフルオロ−1−プロポキシ基、1,1,1−トリフルオロ−2−プロポキシ基、1,1,1−トリクロロ−2−プロポキシ基、4,4,4−トリフルオロ−1−ブトキシ基、4,4,4−トリフルオロ−2−ブトキシ基、2−トリフルオロメチル−1−プロポキシ基、2−トリフルオロメチル−2−プロポキシ基、5,5,5−トリフルオロ−1−ペンチルオキシ基、5,5,5−トリフルオロ−2−ペンチルオキシ基、1,1,1−トリフルオロ−3−ペンチルオキシ基、4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−2−ブトキシ基、4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−2−ブトキシ基、4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−2−ブトキシ基、6,6,6−トリフルオロ−1−ヘキシルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−2−ヘキシルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−3−ヘキシルオキシ基、5,5,5−トリフルオロ−2−メチル−1−ペンチルオキシ基、1,1,1−トリフルオロ−3−メチル−3−ペンチルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−2−エチル−1−ブトキシ基、6,6,6−トリフルオロ−2,3−ジメチル−1−ブトキシ基、7,7,7−トリフルオロ−1−ヘプチルオキシ基、7,7,7−トリフルオロ−3−ヘプチルオキシ基、1,1,1−トリフルオロ−4−ヘプチルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−3−メチル−3−ヘキシルオキシ基、1,1,1−トリフルオロ−3−エチル−3−ペンチルオキシ基、8,8,8−トリフルオロ−3−オクチルオキシ基、8,8,8−トリフルオロ−4−オクチルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−3−エチル−3−ヘキシルオキシ基、9,9,9−トリフルオロ−4−ノニルオキシ基、9,9,9−トリフルオロ−5−ノニルオキシ基、1,1,1−トリフルオロ−4−エチル−4−ヘプチルオキシ基、9,9,9−トリフルオロ−4−デシルオキシ基、9,9,9−トリフルオロ−5−デシルオキシ基、または、1,1,1−トリフルオロ−4−(1−プロピル)−4−ヘプチルオキシ基であり得、好適には、ハロゲノC1−C6アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C6アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルコキシ基を示す)であり、より好適には、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)であり、さらに好適には、ハロゲノC3−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC3−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC3−C4アルコキシ基を示す)であり、最も好適には、1,1,1−トリフルオロ−2−プロポキシ基または2−トリフルオロメチル−2−プロポキシ基である。
一般式(I)のR9における「フェニル−(C1−C10アルコキシ)基」は、1個のフェニル基で置換された上記C1−C10アルコキシ基であり、例えば、フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、3−フェニル−1−プロポキシ基、1−フェニル−2−プロポキシ基、4−フェニル−1−ブトキシ基、1−フェニル−2−ブトキシ基、3−フェニル−2−メチル−1−プロポキシ基、1−フェニル−2−メチル−2−プロポキシ基、5−フェニル−1−ペンチルオキシ基、5−フェニル−2−ペンチルオキシ基、1−フェニル−3−ペンチルオキシ基、4−フェニル−2−メチル−2−ブトキシ基、4−フェニル−3−メチル−2−ブトキシ基、4−フェニル−2−メチル−2−ブトキシ基、6−フェニル−1−ヘキシルオキシ基、6−フェニル−2−ヘキシルオキシ基、6−フェニル−3−ヘキシルオキシ基、5−フェニル−2−メチル−1−ペンチルオキシ基、1−フェニル−3−メチル−3−ペンチルオキシ基、4−フェニル−2−エチル−1−ブトキシ基、4−フェニル−2,3−ジメチル−1−ブトキシ基、7−フェニル−1−ヘプチルオキシ基、7−フェニル−3−ヘプチルオキシ基、1−フェニル−4−ヘプチルオキシ基、6−フェニル−3−メチル−3−ヘキシルオキシ基、1−フェニル−3−エチル−3−ペンチルオキシ基、8−フェニル−3−オクチルオキシ基、8−フェニル−4−オクチルオキシ基、6−フェニル−3−エチル−3−ヘキシルオキシ基、9−フェニル−4−ノニルオキシ基、1−フェニル−5−ノニルオキシ基、1−フェニル−4−エチル−4−ヘプチルオキシ基、9−フェニル−4−デシルオキシ基、1−フェニル−5−デシルオキシ基、または、1−フェニル−4−(1−プロピル)−4−ヘプチルオキシ基であり得、好適には、フェニル−(C1−C6アルコキシ)基であり、より好適には、フェニル−(C1−C4アルコキシ)基であり、さらに好適には、フェニル−(C1−C3アルコキシ)基であり、最も好適には、1−フェニル−1−エチル基または2−フェニル−2−プロピル基である。
一般式(I)のR9およびR11における「C3−C6シクロアルキルオキシ基」は、1個の上記C3−C6シクロアルキル基で置換されたヒドロキシル基であり、例えば、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、または、シクロヘキシルオキシ基であり得、好適には、C3−C5シクロアルキルオキシ基であり、より好適には、好適には、C3−C4シクロアルキルオキシ基であり、最も好適には、シクロプロピルオキシ基である。
一般式(I)のR9における「(C1−C4アルキル)−(C3−C6シクロアルキル)オキシ基」は、1個の上記C1−C4アルキル基で置換された上記C3−C6シクロアルキルオキシ基であり、例えば、1−メチルシクロプロピルオキシ基、2−メチルシクロプロピルオキシ基、1−エチルシクロプロピルオキシ基、2−エチルシクロプロピルオキシ基、1−(1−プロピル)シクロプロピルオキシ基、1−(1−ブチル)シクロプロピルオキシ基、1−メチルシクロブチルオキシ基、2−メチルシクロブチルオキシ基、3−メチルシクロブチルオキシ基、1−エチルシクロブチルオキシ基、2−エチルシクロブチルオキシ基、3−エチルシクロブチルオキシ基、1−(1−プロピル)シクロブチルオキシ基、1−メチルシクロペンチルオキシ基、1−エチルシクロペンチルオキシ基、1−(1−プロピル)シクロペンチルオキシ基、1−メチルシクロヘキシルオキシ基、1−エチルシクロヘキシルオキシ基、または、1−(1−プロピル)シクロヘキシルオキシ基であり得、好適には、(C1−C2アルキル)−(C3−C5シクロアルキル)オキシ基であり、より好適には、1−メチル−(C3−C5シクロアルキル)オキシ基または1−エチル−(C3−C5シクロアルキル)オキシ基であり、最も好適には、1−メチル−1−シクロプロピルオキシ基、1−メチル−1−シクロブチルオキシ基または1−メチル−1−シクロペンチルオキシ基である。
一般式(I)のR9における「C1−C10アルキルアミノ基」は、1個の上記C1−C10アルキル基で置換されたアミノ基であり、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロポキシ基、2−プロポキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、2−メチル−1−プロピルアミノ基、2−メチル−2−プロピルアミノ基、1−ペンチルアミノ基、2−ペンチルアミノ基、3−ペンチルアミノ基、2−メチル−2−ブチルアミノ基、3−メチル−2−ブチルアミノ基、2−メチル−2−ブチルアミノ基、1−ヘキシルアミノ基、2−ヘキシルアミノ基、3−ヘキシルアミノ基、2−メチル−1−ペンチルアミノ基、3−メチル−3−ペンチルアミノ基、2−エチル−1−ブチルアミノ基、2,3−ジメチル−1−ブチルアミノ基、1−ヘプチルアミノ基、3−ヘプチルアミノ基、4−ヘプチルアミノ基、3−メチル−3−ヘキシルアミノ基、3−エチル−3−ペンチルアミノ基、3−オクチルアミノ基、4−オクチルアミノ基、3−エチル−3−ヘキシルアミノ基、4−ノニルアミノ基、5−ノニルアミノ基、4−エチル−4−ヘプチルアミノ基、4−デシルアミノ基、5−デシルアミノ基、または、4−(1−プロピル)−4−ヘプチルアミノ基であり得、好適には、C1−C6アルキルアミノ基であり、より好適には、C2−C6アルキルアミノ基であり、さらに好適には、C3−C6アルキルアミノ基であり、さらにより好適には、C3−C5アルキルアミノ基(特に、2−プロピルアミノ基、2−メチル−2−プロピルアミノ基または2−メチル−2−ブチルアミノ基)であり、最も好適には、2−メチル−2−プロピルアミノ基である。
一般式(I)のR9における「ジ(C1−C10アルキル)アミノ基」は、同一または異なる2個の上記C1−C10アルキル基で置換されたアミノ基であり、例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基[例えば、N−(1−プロピル)−N−メチルアミノ基等]、メチルブチルアミノ基[例えば、N−(1−ブチル)−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基等]、N−メチル−N−(2−メチル−2−ブチル)アミノ基、N−メチル−N−(3−メチル−3−ペンチル)アミノ基、N−メチル−N−(3−エチル−3−ペンチル)アミノ基、N−メチル−N−(3−エチル−3−ヘキシル)アミノ基、N−メチル−N−(4−エチル−4−ヘプチル)アミノ基、N−メチル−N−[4−(1−プロピル)−4−ヘプチル]アミノ基、ジエチルアミノ基、エチルプロピルアミノ基[例えば、N−(1−プロピル)−N−エチルアミノ基等]、N−エチル−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、N−エチル−N−(2−メチル−2−ブチル)アミノ基、N−エチル−N−(3−メチル−3−ペンチル)アミノ基、N−エチル−N−(3−エチル−3−ペンチル)アミノ基、ジプロピルアミノ基[例えば、ジ(1−プロピル)アミノ基、ジ(2−プロピル)アミノ基等]、N−(1−プロピル)−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、ジブチルアミノ基[例えば、ジ(1−ブチル)アミノ基、ジ(2−ブチル)アミノ基等]、ジ(2−メチル−1−プロピル)アミノ基、ジ(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、N−(1−ブチル)−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、ジペンチルアミノ基[例えば、ジ(1−ペンチル)アミノ基、ジ(2−ペンチル)アミノ基、ジ(3−ペンチル)アミノ基等]、ジ(2−メチル−1−ブチル)アミノ基、ジ(2−エチル−1−プロピル)アミノ基、N−(1−ペンチル)−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、ジヘキシルアミノ基[例えば、ジ(1−ヘキシル)アミノ基、ジ(2−ヘキシル)アミノ基、ジ(3−ヘキシル)アミノ基等]、ジ(2−メチル−1−ペンチル)アミノ基、ジ(3−メチル−1−ペンチル)アミノ基、ジ(4−メチル−1−ペンチル)アミノ基、ジ(2−メチル−2−ペンチル)アミノ基、ジ(3−メチル−2−ペンチル)アミノ基、ジ(4−メチル−2−ペンチル)アミノ基、ジ(2,2−ジメチル−1−ブチル)アミノ基、ジ(3,3−ジメチル−1−ブチル)アミノ基、ジ(2,3−ジメチル−1−ブチル)アミノ基、ジ(2−エチル−1−ブチル)アミノ基、N−(1−ヘキシル)−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、ジへプチルアミノ基[例えば、ジ(1−ヘプチル)アミノ基、ジ(2−ヘプチル)アミノ基等]、ジ(3−エチル−3−ペンチル)アミノ基、ジオクチルアミノ基[例えば、ジ(1−オクチル)アミノ基、ジ(2−オクチル)アミノ基、ジ(4−オクチル)アミノ基等]、ジ(3−エチル−3−ヘキシル)アミノ基、ジノニルアミノ基[例えば、ジ(5−ノニル)アミノ基等]、ジ(4−エチル−4−ヘプチル)アミノ基、ジデシルアミノ基[例えば、ジ(5−デシル)アミノ基等]、または、ジ[4−(1−プロピル)−4−ヘプチル]アミノ基であり得、好適には、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基であり、より好適には、ジ(C2−C6アルキル)アミノ基またはN−(C1−C4アルキル)−N−(C2−C6アルキル)アミノ基であり、さらに好適には、ジ(C3−C6アルキル)アミノ基またはN−(C1−C4アルキル)−N−(C3−C6アルキル)アミノ基であり、さらにより好適には、ジ(C3−C5アルキル)アミノ基またはN−(C1−C4アルキル)−N−(C3−C5アルキル)アミノ基であり、最も好適には、N−メチル−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、N−エチル−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、N−(1−プロピル)−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基、N−(1−ブチル)−N−(2−メチル−2−プロピル)アミノ基またはジ(2−メチル−2−プロピル)アミノ基である。また、「ジ(C1−C10アルキル)アミノ基」は、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよく、この5乃至7員飽和へテロシクリル基は、例えば、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、または、パーヒドロアゼピニル基であり得、好適には、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至2個の原子を含有する5乃至6員飽和へテロシクリル基であり、より好適には、ピロリジニル基、ピペリジル基、モルホリニル基、または、チオモルホリニル基であり、さらに好適には、ピペリジル基またはモルホリニル基である。
一般式(I)のR1における「C6−C10アリール基」は、6乃至10個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基であり、例えば、フェニル基またはナフチル基であり得、好適には、フェニル基である。
一般式(I)のR1における「5乃至10員芳香族ヘテロシクリル基」は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至4個の原子を含有する5乃至10員芳香族複素環基であり、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,3−オキサジアゾリル基、1,2,3−チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、アゼピニル基、アゾシニル基、アゾニニル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、キノリル基、イソキノリルル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基であり得、好適には、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至4個の原子を含有する5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基であり、より好適には、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至2個の原子を含有する5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基であり、さらに好適には、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、または、ピリジル基である。
一般式(I)のR2、R4、R5、置換基群α、置換基群β、および、置換基群γにおける「ハロゲノC1−C4アルキル基」は、1乃至5個の下記ハロゲノ基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、2−フルオロエチル基、2−ブロモエチル基、2−クロロエチル基、2−ヨードエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、または、4,4,4−トリフルオロブチル基であり得、好適には、ハロゲノC1−C2アルキル基(当該ハロゲノC1−C2アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C2アルキル基を示す)であり、より好適には、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、または、ペンタフルオロエチル基であり、最も好適には、トリフルオロメチル基である。
一般式(I)のR2、置換基群αおよび置換基群γにおける「C1−C4アルキルアミノ基」、ならびに、各置換基におけるC1−C4アルキルアミノ部分は、上記C1−C4アルキル基で置換されたアミノ基であり、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基(例えば、1−プロピルアミノ基、2−プロピルアミノ基)、1−ブチルアミノ基、2−ブチルアミノ基、2−メチル−1−プロピルアミノ基、または、2−メチル−2−プロピルアミノ基であり得、好適には、C1−C3アルキルアミノ基であり、より好適には、メチルアミノ基またはエチルアミノ基であり、最も好適には、メチルアミノ基である。
一般式(I)のR2、置換基群αおよび置換基群γにおける「ジ(C1−C4アルキル)アミノ基」は、同一または異なる2個の上記C1−C4アルキル基で置換されたアミノ基であり、例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基[例えば、N−(1−プロピル)−N−メチルアミノ基等]、メチルブチルアミノ基[例えば、N−(1−ブチル)−N−メチルアミノ基等]、ジエチルアミノ基、エチルプロピルアミノ基[例えば、N−(1−プロピル)−N−エチルアミノ基等]、ジプロピルアミノ基[例えば、ジ(1−プロピル)アミノ基、ジ(2−プロピル)アミノ基等]、ジ(1−ブチル)アミノ基、ジ(2−ブチル)アミノ基、ジ(2−メチル−1−プロピル)アミノ基、または、ジ(2−メチル−2−プロピル)アミノ基であり得、好適には、ジ(C1−C3アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)であり、より好適には、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルプロピルアミノ基、または、ジプロピルアミノ基であり、さらに好適には、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基であり、最も好適には、ジメチルアミノ基である。
一般式(I)のR2、R3、R4、R5、置換基群α、置換基群β、および、置換基群γにおける「ハロゲノ基」は、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、または、ヨード基であり得、好適には、フルオロ基、クロロ基またはブロモ基であり、より好適には、フルオロ基またはクロロ基であり、最も好適には、フルオロ基である。
一般式(I)のR3、R11およびR12における「C1−C6アルキル基」は、1乃至6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−メチル−1−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−2−ブチル基、3−メチル−2−ブチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、2−メチル−1−ペンチル基、3−メチル−1−ペンチル基、2−エチル−1−ブチル基、2,2−ジメチル−1−ブチル基、または、2,3−ジメチル−1−ブチル基であり得、好適には、C1−C4アルキル基であり、より好適には、C1−C3アルキル基(特に、メチル基、エチル基またはプロピル基)であり、さらに好適には、メチル基またはエチル基であり、最も好適には、メチル基である。
一般式(I)のR3における「ハロゲノC1−C6アルキル基」は、1乃至7個の上記ハロゲノ基で置換された上記C1−C6アルキル基であり、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、2−フルオロエチル基、2−ブロモエチル基、2−クロロエチル基、2−ヨードエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、トリクロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、5−フルオロペンチル基、5,5,5−トリフルオロペンチル基、6−フルオロヘキシル基、または、6,6,6−トリフルオロヘキシル基であり得、好適には、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)であり、より好適には、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のフルオロ、クロロもしくはブロモ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)であり、さらにより好適には、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、または、ペンタフルオロエチル基であり、最も好適には、トリフルオロメチル基である。
一般式(I)のR3、R11およびR12における「(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基」は、1個の上記C3−C6シクロアルキル基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基、1−シクロプロピルエチル基、2−シクロプロピルエチル基、2−シクロブチルエチル基、2−シクロペンチルエチル基、2−シクロヘキシルエチル基、3−シクロプロピル−1−プロピル基、2−シクロプロピル−1−プロピル基、1−シクロプロピル−2−プロピル基、2−シクロプロピル−2−プロピル基、3−シクロブチル−1−プロピル基、3−シクロペンチル−1−プロピル基、3−シクロヘキシル−1−プロピル基、4−シクロプロピル−1−ブチル基、4−シクロプロピル−2−ブチル基、3−シクロプロピル−2−メチル−1−プロピル基、1−シクロプロピル−2−メチル−2−プロピル基、4−シクロブチル−1−ブチル基、4−シクロペンチル−1−ブチル基、または、4−シクロヘキシル−1−ブチル基であり得、好適には、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基であり、より好適には、(C3−C4シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基であり、さらに好適には、(C3−C4シクロアルキル)メチル基であり、最も好適には、シクロプロピルメチル基である。
一般式(I)のR3における「(C1−C4アルコキシ)−(C1−C4アルキル)基」は、1個の上記C1−C4アルコキシ基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、(1−プロポキシ)メチル基、(2−プロポキシ)メチル基、(1−ブトキシ)メチル基、(2−ブトキシ)メチル基、(2−メチル−2−プロポキシ)メチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、(1−プロポキシ)エチル基、(2−プロポキシ)エチル基、(1−ブトキシ)エチル基、(2−ブトキシ)エチル基、(2−メチル−2−プロポキシ)エチル基、メトキシ(1−プロピル)基、エトキシ(1−プロピル)基、(1−プロポキシ)−(1−プロピル)基、(1−ブトキシ)−(1−プロピル)基、メトキシ(1−ブチル)基、エトキシ(1−ブチル)基、(1−プロポキシ)−(1−ブチル)基、または、(1−ブトキシ)−(1−ブチル)基であり得、好適には、(C1−C2アルコキシ)−(C1−C2アルキル)基であり、より好適には、メトキシメチル基またはエトキシメチル基であり、最も好適には、メトキシメチル基である。
一般式(I)の置換基群γにおける「C1−C4アルキルチオ基」、および、R3におけるC1−C4アルキルチオ部分は、1個の上記C1−C4アルキル基で置換されたメルカプト基であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、1−プロピルチオ基、2−プロピルチオ基、1−ブチルチオ基、2−ブチルチオ基、または、2−メチル−2−プロピルチオ基であり得、好適には、C1−C3アルキルチオ基であり、より好適には、メチルチオ基またはエチルチオ基であり、最も好適には、メチルチオ基である。
一般式(I)のR3における「(C1−C4アルキルチオ)−(C1−C4アルキル)基」は、1個の上記C1−C4アルキルチオ基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、メチルチオメチル基、エチルチオメチル基、(1−プロピルチオ)メチル基、(2−プロピルチオ)メチル基、(1−ブチルチオ)メチル基、(2−ブチルチオ)メチル基、(2−メチル−2−プロピルチオ)メチル基、メチルチオエチル基、エチルチオエチル基、(1−プロピルチオ)エチル基、(2−プロピルチオ)エチル基、(1−ブチルチオ)エチル基、(2−ブチルチオ)エチル基、(2−メチル−2−プロピルチオ)エチル基、メチルチオ(1−プロピル)基、エチルチオ(1−プロピル)基、(1−プロピルチオ)−(1−プロピル)基、(1−ブチルチオ)−(1−プロピル)基、メチルチオ(1−ブチル)基、エチルチオ(1−ブチル)基、(1−プロピルチオ)−(1−ブチル)基、または、(1−ブチルチオ)−(1−ブチル)基であり得、好適には、(C1−C2アルキルチオ)−(C1−C2アルキル)基であり、より好適には、メチルチオメチル基またはエチルチオメチル基であり、最も好適には、メチルチオメチル基である。
一般式(I)の置換基群γにおける「C1−C4アルキルスルフィニル基」、および、R3におけるC1−C4アルキルスルフィニル部分は、1個の上記C1−C4アルキル基で置換されたスルフィニル基(−SO−)であり、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、1−プロピルスルフィニル基、2−プロピルスルフィニル基、1−ブチルスルフィニル基、2−ブチルスルフィニル基、または、2−メチル−2−プロピルスルフィニル基であり得、好適には、C1−C3アルキルスルフィニル基であり、より好適には、メチルスルフィニル基またはエチルスルフィニル基であり、最も好適には、メチルスルフィニル基である。
一般式(I)のR3における「(C1−C4アルキルスルフィニル)−(C1−C4アルキル)基」は、1個の上記C1−C4アルキルスルフィニル基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、メチルスルフィニルメチル基、エチルスルフィニルメチル基、(1−プロピルスルフィニル)メチル基、(2−プロピルスルフィニル)メチル基、(1−ブチルスルフィニル)メチル基、(2−ブチルスルフィニル)メチル基、(2−メチル−2−プロピルスルフィニル)メチル基、メチルスルフィニルエチル基、エチルスルフィニルエチル基、(1−プロピルスルフィニル)エチル基、(2−プロピルスルフィニル)エチル基、(1−ブチルスルフィニル)エチル基、(2−ブチルスルフィニル)エチル基、(2−メチル−2−プロピルスルフィニル)エチル基、メチルスルフィニル(1−プロピル)基、エチルスルフィニル(1−プロピル)基、(1−プロピルスルフィニル)−(1−プロピル)基、(1−ブチルスルフィニル)−(1−プロピル)基、メチルスルフィニル(1−ブチル)基、エチルスルフィニル(1−ブチル)基、(1−プロピルスルフィニル)−(1−ブチル)基、または、(1−ブチルスルフィニル)−(1−ブチル)基であり得、好適には、(C1−C2アルキルスルフィニル)−(C1−C2アルキル)基であり、より好適には、メチルスルフィニルメチル基またはエチルスルフィニルメチル基であり、最も好適には、メチルスルフィニルメチル基である。
一般式(I)の置換基群γにおける「C1−C4アルキルスルホニル基」、および、R3におけるC1−C4アルキルスルホニル部分は、1個の上記C1−C4アルキル基で置換されたスルホニル基(−SO2−)であり、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、1−プロパンスルホニル基、2−プロパンスルホニル基、1−ブタンスルホニル基、2−ブタンスルホニル基、または、2−メチル−2−プロパンスルホニル基であり得、好適には、C1−C3アルキルスルホニル基であり、より好適には、メタンスルホニル基またはエタンスルホニル基であり、最も好適には、メタンスルホニル基である。
一般式(I)のR3における「(C1−C4アルキルスルホニル)−(C1−C4アルキル)基」は、1個の上記C1−C4アルキルスルホニル基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、メタンスルホニルメチル基、エタンスルホニルメチル基、(1−プロパンスルホニル)メチル基、(2−プロパンスルホニル)メチル基、(1−ブタンスルホニル)メチル基、(2−ブタンスルホニル)メチル基、(2−メチル−2−プロパンスルホニル)メチル基、メタンスルホニルエチル基、エタンスルホニルエチル基、(1−プロパンスルホニル)エチル基、(2−プロパンスルホニル)エチル基、(1−ブタンスルホニル)エチル基、(2−ブタンスルホニル)エチル基、(2−メチル−2−プロパンスルホニル)エチル基、メタンスルホニル(1−プロピル)基、エタンスルホニル(1−プロピル)基、(1−プロパンスルホニル)−(1−プロピル)基、(1−ブタンスルホニル)−(1−プロピル)基、メタンスルホニル(1−ブチル)基、エタンスルホニル(1−ブチル)基、(1−プロパンスルホニル)−(1−ブチル)基、または、(1−ブタンスルホニル)−(1−ブチル)基であり得、好適には、(C1−C2アルキルスルホニル)−(C1−C2アルキル)基であり、より好適には、メタンスルホニルメチル基またはエタンスルホニルメチル基であり、最も好適には、メタンスルホニルメチル基である。
一般式(I)のR3における「(C1−C4アルキルアミノ)−(C1−C4アルキル)基」は、1個の上記C1−C4アルキルアミノ基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、メチルアミノメチル基、エチルアミノメチル基、(1−プロピルアミノ)メチル基、(2−プロピルアミノ)メチル基、(1−ブチルアミノ)メチル基、(2−ブチルアミノ)メチル基、(2−メチル−2−プロピルアミノ)メチル基、メチルアミノエチル基、エチルアミノエチル基、(1−プロピルアミノ)エチル基、(2−プロピルアミノ)エチル基、(1−ブチルアミノ)エチル基、(2−ブチルアミノ)エチル基、(2−メチル−2−プロピルアミノ)エチル基、メチルアミノ(1−プロピル)基、エチルアミノ(1−プロピル)基、(1−プロピルアミノ)−(1−プロピル)基、(1−ブチルアミノ)−(1−プロピル)基、メチルアミノ(1−ブチル)基、エチルアミノ(1−ブチル)基、(1−プロピルアミノ)−(1−ブチル)基、または、(1−ブチルアミノ)−(1−ブチル)基であり得、好適には、(C1−C2アルキルアミノ)−(C1−C2アルキル)基であり、より好適には、メチルアミノメチル基またはエチルアミノメチル基であり、最も好適には、メチルアミノメチル基である。
一般式(I)のR3における「ジ(C1−C4アルキルアミノ)−(C1−C4アルキル)基」は、同一または異なる2個の上記C1−C4アルキルアミノ基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、ジメチルアミノメチル基、メチルエチルアミノメチル基、メチルプロピルアミノメチル基[例えば、[N−(1−プロピル)−N−メチルアミノ]メチル基等]、メチルブチルアミノメチル基[例えば、[N−(1−ブチル)−N−メチルアミノ]メチル基等]、ジエチルアミノメチル基、エチルプロピルアミノメチル基[例えば、[N−(1−プロピル)−N−エチルアミノ]メチル基等]、ジプロピルアミノメチル基[例えば、ジ(1−プロピル)アミノメチル基、ジ(2−プロピル)アミノメチル基等]、ジブチルアミノメチル基[例えば、ジ(1−ブチル)アミノメチル基、ジ(2−ブチル)アミノメチル基]、ジ(2−メチル−1−プロピル)アミノメチル基、ジ(2−メチル−2−プロピル)アミノメチル基、ジメチルアミノエチル基[例えば、2−ジメチルアミノエチル基等]、メチルエチルアミノエチル基[例えば、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチル基等]、メチルプロピルアミノエチル基[例えば、2−[N−メチル−N−(1−プロピル)アミノ]エチル基等]、メチルブチルアミノエチル基[例えば、2−[N−メチル−N−(1−ブチル)アミノ]エチル基等]、ジエチルアミノエチル基(例えば、2−ジエチルアミノエチル基等)、エチルプロピルアミノエチル基[例えば、2−[N−(1−プロピル)−N−エチルアミノ]エチル基等]、ジプロピルアミノエチル基[例えば、2−[ジ(1−プロピル)アミノ]エチル基等]、ジブチルアミノエチル基[例えば、2−ジ(1−ブチル)アミノエチル基等]、ジ(2−メチル−1−プロピル)アミノエチル基[例えば、2−ジ(2−メチル−1−プロピル)アミノエチル基等]、ジ(2−メチル−2−プロピル)アミノエチル基[例えば、2−ジ(2−メチル−2−プロピル)アミノエチル基等]、ジメチルアミノプロピル基[例えば、3−ジメチルアミノ−1−プロピル基等]、メチルエチルアミノプロピル基[例えば、3−(N−メチル−N−エチルアミノ)−1−プロピル基等]、ジエチルアミノプロピル基[例えば、3−ジエチルアミノ−1−プロピル基等]、ジプロピルアミノプロピル基[例えば、3−ジ(1−プロピル)アミノ−1−プロピル基等]、ジブチルアミノプロピル基[例えば、3−ジ(1−ブチル)アミノ−1−プロピル基等]、ジメチルアミノブチル基[例えば、4−ジメチルアミノ−1−ブチル基等]、メチルエチルアミノブチル基[例えば、4−(N−メチル−N−エチルアミノ)−1−ブチル基等]、ジエチルアミノブチル基[例えば、4−ジエチルアミノ−1−ブチル基等]、ジプロピルアミノブチル基[例えば、4−ジ(1−プロピル)アミノ−1−ブチル基等]、または、ジブチルアミノブチル基[例えば、4−ジ(1−ブチル)アミノ−1−ブチル基等]であり得、好適には、ジ(C1−C2アルキルアミノ)−(C1−C2アルキル)基であり、より好適には、ジメチルアミノメチル基またはジエチルアミノメチル基であり、最も好適には、ジメチルアミノメチル基である。
一般式(I)のR3、R11およびR12における「C2−C6アルケニル基」は、1乃至2個の炭素−炭素二重結合および2乃至6個の炭素原子を有するアルケニル基であり、例えば、ビニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエン−1−イル基、2−メチル−2−プロペニル基、2−ペンテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、または、2−ヘキセニル基であり得、好適には、C2−C4アルケニル基であり、より好適には、C2−C3アルケニル基であり、最も好適には、ビニル基である。
一般式(I)のR3における「C2−C6アルキニル基」は、1乃至2個の炭素−炭素三重結合および2乃至6個の炭素原子を有するアルキニル基であり、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、1,3−ブタジイン−1−イル基、1−ペンチニル基、または、1−ヘキシニル基であり得、好適には、C2−C4アルキニル基であり、より好適には、C2−C3アルキニル基であり、最も好適には、エチニル基である。
一般式(I)のR3およびR11における「C1−C6アルコキシ基」は、1個の上記C1−C6アルキル基で置換されたヒドロキシル基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、1−プロポキシ基、2−プロポキシ基、1−ブトキシ基、2−ブトキシ基、2−メチル−1−プロポキシ基、2−メチル−2−プロポキシ基、1−ペンチルオキシ基、2−ペンチルオキシ基、3−ペンチルオキシ基、2−メチル−2−ブトキシ基、3−メチル−2−ブトキシ基、1−ヘキシルオキシ基、2−ヘキシルオキシ基、3−ヘキシルオキシ基、2−メチル−1−ペンチルオキシ基、3−メチル−1−ペンチルオキシ基、2−エチル−1−ブトキシ基、2,2−ジメチル−1−ブトキシ基、または、2,3−ジメチル−1−ブトキシ基であり得、好適には、C1−C4アルコキシ基であり、より好適には、C1−C3アルコキシ基(特に、メトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基)であり、さらに好適には、メトキシ基またはエトキシ基であり、最も好適には、メトキシ基である。
一般式(I)のR3における「ハロゲノC1−C6アルコキシ基」は、1乃至7個の上記ハロゲノ基で置換された上記C1−C6アルキル基であり、例えば、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、ジブロモメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−ブロモエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−ヨードエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、3,3,3−トリフルオロ−1−プロポキシ基、1,1,1−トリフルオロ−2−プロポキシ基、1,1,1−トリクロロ−2−プロポキシ基、4,4,4−トリフルオロ−1−ブトキシ基、4,4,4−トリフルオロ−2−ブトキシ基、2−トリフルオロメチル−1−プロポキシ基、2−トリフルオロメチル−2−プロポキシ基、5,5,5−トリフルオロ−1−ペンチルオキシ基、5,5,5−トリフルオロ−2−ペンチルオキシ基、1,1,1−トリフルオロ−3−ペンチルオキシ基、4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−2−ブトキシ基、4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−2−ブトキシ基、4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−2−ブトキシ基、6,6,6−トリフルオロ−1−ヘキシルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−2−ヘキシルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−3−ヘキシルオキシ基、5,5,5−トリフルオロ−2−メチル−1−ペンチルオキシ基、1,1,1−トリフルオロ−3−メチル−3−ペンチルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−2−エチル−1−ブトキシ基、6,6,6−トリフルオロ−2,3−ジメチル−1−ブトキシ基であり得、好適には、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)であり、より好適には、ハロゲノC1−C2アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C2アルコキシ基は、1乃至5個のフルオロ、クロロもしくはブロモ基で置換されたC1−C2アルコキシ基を示す)であり、さらにより好適には、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基またはペンタフルオロエトキシ基であり、最も好適には、トリフルオロメトキシ基である。
一般式(I)のR3における「C1−C6アルキルチオ基」は、1個の上記C1−C6アルキル基で置換されたメルカプト基であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、1−プロピルチオ基、2−プロピルチオ基、1−ブチルチオ基、2−ブチルチオ基、2−メチル−1−プロピルチオ基、2−メチル−2−プロピルチオ基、1−ペンチルチオ基、2−ペンチルチオ基、3−ペンチルチオ基、2−メチル−2−ブチルチオ基、3−メチル−2−ブチルチオ基、1−ヘキシルチオ基、2−ヘキシルチオ基、3−ヘキシルチオ基、2−メチル−1−ペンチルチオ基、3−メチル−1−ペンチルチオ基、2−エチル−1−ブチルチオ基、2,2−ジメチル−1−ブチルチオ基、または、2,3−ジメチル−1−ブチルチオ基であり得、好適には、C1−C4アルキルチオ基であり、より好適には、C1−C3アルキルチオ基(特に、メチルチオ基、エチルチオ基またはプロピルチオ基)であり、さらに好適には、メチルチオ基またはエチルチオ基であり、最も好適には、メチルチオ基である。
一般式(I)のR3における「C1−C6アルキルスルフィニル基」は、1個の上記C1−C6アルキル基で置換されたスルフィニル基(−SO−)であり、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、1−プロピルスルフィニル基、2−プロピルスルフィニル基、1−ブチルスルフィニル基、2−ブチルスルフィニル基、2−メチル−1−プロピルスルフィニル基、2−メチル−2−プロピルスルフィニル基、1−ペンチルスルフィニル基、2−ペンチルスルフィニル基、3−ペンチルスルフィニル基、2−メチル−2−ブチルスルフィニル基、3−メチル−2−ブチルスルフィニル基、1−ヘキシルスルフィニル基、2−ヘキシルスルフィニル基、3−ヘキシルスルフィニル基、2−メチル−1−ペンチルスルフィニル基、3−メチル−1−ペンチルスルフィニル基、2−エチル−1−ブチルスルフィニル基、2,2−ジメチル−1−ブチルスルフィニル基、または、2,3−ジメチル−1−ブチルスルフィニル基であり得、好適には、C1−C4アルキルスルフィニル基であり、より好適には、C1−C3アルキルスルフィニル基(特に、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基またはプロピルスルフィニル基)であり、さらに好適には、メチルスルフィニル基またはエチルスルフィニル基であり、最も好適には、メチルスルフィニル基である。
一般式(I)のR3における「C1−C6アルキルスルホニル基」は、1個の上記C1−C6アルキル基で置換されたスルホニル基(−SO2−)であり、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、1−プロパンスルホニル基、2−プロパンスルホニル基、1−ブタンスルホニル基、2−ブタンスルホニル基、2−メチル−1−プロパンスルホニル基、2−メチル−2−プロパンスルホニル基、1−ペンタンスルホニル基、2−ペンタンスルホニル基、3−ペンタンスルホニル基、2−メチル−2−ブタンスルホニル基、3−メチル−2−ブタンスルホニル基、1−ヘキサンスルホニル基、2−ヘキサンスルホニル基、3−ヘキサンスルホニル基、2−メチル−1−ペンタンスルホニル基、3−メチル−1−ペンタンスルホニル基、2−エチル−1−ブタンスルホニル基、2,2−ジメチル−1−ブタンスルホニル基、または、2,3−ジメチル−1−ブタンスルホニル基であり得、好適には、C1−C4アルキルスルホニル基であり、より好適には、C1−C3アルキルスルホニル基(特に、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基またはプロパンスルホニル基)であり、さらに好適には、メタンスルホニル基またはエタンスルホニル基であり、最も好適には、メタンスルホニル基である。
一般式(I)のR3およびR11における「C1−C6アルキルアミノ基」は、1個の上記C1−C6アルキル基で置換されたアミノ基であり、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、1−プロピルアミノ基、2−プロピルアミノ基、1−ブチルアミノ基、2−ブチルアミノ基、2−メチル−1−プロピルアミノ基、2−メチル−2−プロピルアミノ基、1−ペンチルアミノ基、2−ペンチルアミノ基、3−ペンチルアミノ基、2−メチル−2−ブチルアミノ基、3−メチル−2−ブチルアミノ基、1−ヘキシルアミノ基、2−ヘキシルアミノ基、3−ヘキシルアミノ基、2−メチル−1−ペンチルアミノ基、3−メチル−1−ペンチルアミノ基、2−エチル−1−ブチルアミノ基、2,2−ジメチル−1−ブチルアミノ基、または、2,3−ジメチル−1−ブチルアミノ基であり得、好適には、C1−C4アルキルアミノ基であり、より好適には、C1−C3アルキルアミノ基(特に、メチルアミノ基、エチルアミノ基またはプロピルアミノ基)であり、さらに好適には、メチルアミノ基またはエチルアミノ基であり、最も好適には、メチルアミノ基である。
一般式(I)のR3およびR11における「ジ(C1−C6アルキル)アミノ基」は、同一または異なる2個の上記C1−C6アルキル基で置換されたアミノ基であり、例えば、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基[例えば、N−(1−プロピル)−N−メチルアミノ基等]、メチルブチルアミノ基[例えば、N−(1−ブチル)−N−メチルアミノ基等]、ジエチルアミノ基、エチルプロピルアミノ基[例えば、N−(1−プロピル)−N−エチルアミノ基等]、ジプロピルアミノ基[例えば、ジ(1−プロピル)アミノ基、ジ(2−プロピル)アミノ基等]、ジブチルアミノ基[例えば、ジ(1−ブチル)アミノ基、ジ(2−ブチル)アミノ基等]、ジ(2−メチル−1−プロピル)アミノ基、ジペンチルアミノ基[例えば、ジ(1−ペンチル)アミノ基、ジ(2−ペンチル)アミノ基、ジ(3−ペンチル)アミノ基等]、または、ジヘキシルアミノ基[例えば、ジ(1−ヘキシル)アミノ基、ジ(2−ヘキシル)アミノ基、ジ(3−ヘキシル)アミノ基等]であり得、好適には、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基であり、より好適には、ジ(C1−C3アルキル)アミノ基であり、さらに好適には、ジメチルアミノ基またはジエチルアミノ基であり、最も好適には、ジメチルアミノ基である。また、「ジ(C1−C6アルキル)アミノ基」は、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよく、この5乃至7員飽和へテロシクリル基は、例えば、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、または、パーヒドロアゼピニル基であり得、好適には、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至2個の原子を含有する5乃至6員飽和へテロシクリル基であり、より好適には、ピロリジニル基、ピペリジル基、モルホリニル基、または、チオモルホリニル基であり、さらに好適には、ピペリジル基またはモルホリニル基である。
一般式(I)のR3における「(C1−C6アルコキシ)カルボニル基」は、1個の上記C1−C6アルコキシ基で置換されたカルボニル基(−CO−)であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−プロポキシカルボニル基、2−プロポキシカルボニル基、1−ブトキシカルボニル基、2−ブトキシカルボニル基、2−メチル−1−プロポキシカルボニル基、2−メチル−2−プロポキシカルボニル基、1−ペンチルオキシカルボニル基、2−ペンチルオキシカルボニル基、3−ペンチルオキシカルボニル基、2−メチル−2−ブトキシカルボニル基、3−メチル−2−ブトキシカルボニル基、1−ヘキシルオキシカルボニル基、2−ヘキシルオキシカルボニル基、3−ヘキシルオキシカルボニル基、2−メチル−1−ペンチルオキシカルボニル基、3−メチル−1−ペンチルオキシカルボニル基、2−エチル−1−ブトキシカルボニル基、2,2−ジメチル−1−ブトキシカルボニル基、または、2,3−ジメチル−1−ブトキシカルボニル基であり得、好適には、(C1−C4アルコキシ)カルボニル基であり、より好適には、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボニル基であり、最も好適には、メトキシカルボニル基である。
一般式(I)のR3およびYにおける「5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基」は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至4個の原子を含有する5乃至6員芳香族複素環基であり、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、テトラゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、または、ピラジニル基であり得、好適には、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、または、ピリジル基であり、より好適には、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、または、ピリジル基であり、最も好適には、ピリジル基である。
一般式(I)のR4、R5、置換基群α、置換基群β、および、置換基群γにおける「ハロゲノC1−C4アルコキシ基」は、1乃至5個の上記ハロゲノ基で置換された上記C1−C4アルコキシ基であり、例えば、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、ジブロモメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2−ブロモエトキシ基、2−クロロエトキシ基、2−ヨードエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、3,3,3−トリフルオロ−1−プロポキシ基、1,1,1−トリフルオロ−2−プロポキシ基、1,1,1−トリクロロ−2−プロポキシ基、4,4,4−トリフルオロ−1−ブトキシ基、4,4,4−トリフルオロ−2−ブトキシ基、2−トリフルオロメチル−1−プロポキシ基、または、2−トリフルオロメチル−2−プロポキシ基であり得、好適には、ハロゲノC1−C2アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C2アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C2アルコキシ基を示す)であり、より好適には、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基またはペンタフルオロエトキシ基であり、最も好適には、トリフルオロメトキシ基である。
一般式(I)のR6およびR7における「C1−C3アルキル基」は、1乃至3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、または、2−プロピル基であり得、好適には、メチル基またはエチル基であり、最も好適には、メチル基である。
一般式(I)のR10における「(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基」は、1個の上記C3−C6シクロアルキル基で置換されたC1−C2アルキル基であり、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルメチル基、1−シクロプロピルエチル基、2−シクロプロピルエチル基、2−シクロブチルエチル基、2−シクロペンチルエチル基、または、2−シクロヘキシルエチル基であり得、好適には、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基であり、より好適には、(C3−C4シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基であり、さらに好適には、(C3−C4シクロアルキル)メチル基であり、最も好適には、シクロプロピルメチル基である。
一般式(I)のR11およびR12における「フェニル−(C1−C4アルキル)基」は、1個のフェニル基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、フェニルメチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、3−フェニル−1−プロピル基、1−フェニル−2−プロピル基、4−フェニル−1−ブチル基、4−フェニル−2−ブチル基、3−フェニル−2−メチル−1−プロピル基、または、1−フェニル−2−メチル−2−プロピル基であり得、好適には、フェニル−(C1−C3アルキル)基であり、より好適には、フェニル−(C1−C2アルキル)基(特に、ベンジル基、1−フェニルエチル基または2−フェニルエチル基)であり、最も好適には、ベンジル基である。
一般式(I)のR11における「4乃至10員ヘテロシクリル基」、および、R11における4乃至10員ヘテロシクリル部分は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至4個の原子を含有する4乃至10員複素環基であり、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,3−オキサジアゾリル基、1,2,3−チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、アゼピニル基、アゾシニル基、アゾニニル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、キノリル基、イソキノリルル基、キノキサリニル基、もしくは、キナゾリニル基のような不飽和複素環基、または、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、パーヒドロアゼピニル基、パーヒドロアゾシニル基、パーヒドロアゾニニル基、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニル基、もしくは、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル基のような上記不飽和複素環基が部分的にもしくは完全に還元された基であり得、好適には、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至4個の原子を含有する5乃至7員ヘテロシクリル基であり、より好適には、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至2個の原子を含有する5乃至6員ヘテロシクリル基であり、さらに好適には、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピロリジニルメチル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、または、チオモルホリニル基である。
一般式(I)のR11における「(4乃至10員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基」は、1個の上記4乃至10員ヘテロシクリル基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、フリルメチル基、チエニルメチル基、ピロリルメチル基、ピラゾリルメチル基、イミダゾリルメチル基、イミダゾリルエチル基、イミダゾリルプロピル基、イミダゾリルブチル基、オキサゾリルメチル基、オキサゾリルエチル基、オキサゾリルプロピル基、イソキサゾリルメチル基、チアゾリルメチル基、チアゾリルエチル基、チアゾリルプロピル基、イソチアゾリルメチル基、1,2,3−オキサジアゾリルメチル基、1,2,3−チアジアゾリルメチル基、トリアゾリルメチル基、トリアゾリルエチル基、テトラゾリルメチル基、ピラニルメチル基、ピリジルメチル基、ピリジルエチル基、ピリジルプロピル基、ピリジルブチル基、ピリダジニルメチル基、ピリミジニルメチル基、ピラジニルメチル基、アゼピニルメチル基、アゾシニルメチル基、アゾニニルメチル基、インドリルメチル基、ベンゾフラニルメチル基、ベンゾチエニルメチル基、ベンゾイミダゾリルメチル基、ベンゾイソオキサゾリルメチル基、ベンゾイソキサゾリルメチル基、ベンゾチアゾリルメチル基、ベンゾイソチアゾリルメチル基、キノリルメチル基、イソキノリルルメチル基、キノキサリニルメチル基、キナゾリニルメチル基、アゼチジニルメチル基、ピロリジニルメチル基、ピロリジニルエチル基、ピロリニルメチル基、イミダゾリジニルメチル基、イミダゾリニルメチル基、ピラゾリジニルメチル基、ピラゾリニルメチル基、アゼチジニルメチル基、ピペリジルメチル基、ピペリジルエチル基、ピペリジルプロピル基、ピペリジルブチル基、ピペラジニルメチル基、モルホリニルメチル基、チオモルホリニルメチル基、パーヒドロアゼピニルメチル基、パーヒドロアゾシニルメチル基、パーヒドロアゾニニルメチル基、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニルメチル基、または、1,2,3,6−テトラヒドロピリジルメチル基であり得、好適には、5乃至7員ヘテロシクリル−(C1−C2アルキル)基(当該ヘテロシクリル基は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至4個の原子を含有する5乃至7員ヘテロシクリル基を示す)であり、より好適には、5乃至6員ヘテロシクリル−(C1−C2アルキル)基(当該ヘテロシクリル基は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至2個の原子を含有する5乃至6員ヘテロシクリル基を示すを示す)であり、さらに好適には、イミダゾリルメチル基、オキサゾリルメチル基、チアゾリルメチル基、トリアゾリルメチル基、ピリジルメチル基、ピロリジニルメチル基、ピペリジニルメチル基、モルホリニルメチル基、または、チオモルホリニルメチル基である。
一般式(I)のR11における「C3−C6アルケニルオキシ基」は、1個のC3−C6アルケニル基で置換されたヒドロキシル基であり、例えば、2−プロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−ペンテニルオキシ基、2−メチル−2−ブテニルオキシ基、または、2−ヘキセニルオキシ基であり得、好適には、C3−C4アルケニルオキシ基であり、最も好適には、2−プロペニルオキシ基または2−ブテニルオキシ基である。
一般式(I)のR11における「(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)アミノ基」は、1個の上記(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基で置換されたアミノ基であり、例えば、シクロプロピルメチルアミノ基、シクロブチルメチルアミノ基、シクロペンチルメチルアミノ基、シクロヘキシルメチルアミノ基、シクロヘキシルメチルアミノ基、1−シクロプロピルエチルアミノ基、2−シクロプロピルエチルアミノ基、2−シクロブチルエチルアミノ基、2−シクロペンチルエチルアミノ基、2−シクロヘキシルエチルアミノ基、3−シクロプロピル−1−プロピルアミノ基、2−シクロプロピル−1−プロピルアミノ基、1−シクロプロピル−2−プロピルアミノ基、2−シクロプロピル−2−プロピルアミノ基、3−シクロブチル−1−プロピルアミノ基、3−シクロペンチル−1−プロピルアミノ基、3−シクロヘキシル−1−プロピルアミノ基、4−シクロプロピル−1−ブチルアミノ基、4−シクロプロピル−2−ブチルアミノ基、3−シクロプロピル−2−メチル−1−プロピルアミノ基、1−シクロプロピル−2−メチル−2−プロピルアミノ基、4−シクロブチル−1−ブチルアミノ基、4−シクロペンチル−1−ブチルアミノ基、または、4−シクロヘキシル−1−ブチルアミノ基であり得、好適には、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)アミノ基であり、より好適には、(C3−C4シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)アミノ基であり、さらに好適には、(C3−C4シクロアルキル)メチルアミノ基であり、最も好適には、シクロプロピルメチルアミノ基である。
一般式(I)のR11における「C3−C6シクロアルキルアミノ基」は、1個の上記C3−C6シクロアルキル基で置換されたアミノ基であり、例えば、シクロプロピルアミノ基、シクロブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、または、シクロヘキシルアミノ基であり得、好適には、C3−C5シクロアルキルアミノ基であり、より好適には、好適には、C3−C4シクロアルキルアミノ基であり、最も好適には、シクロプロピルアミノ基である。
一般式(I)のR11における「C3−C6アルケニルアミノ基」は、1個のC3−C6アルケニル基で置換されたアミノ基であり、例えば、2−プロペニルアミノ基、2−ブテニルアミノ基、2−メチル−2−プロペニルアミノ基、2−ペンテニルアミノ基、2−メチル−2−ブテニルアミノ基、または、2−ヘキセニルアミノ基であり得、好適には、C3−C4アルケニルアミノ基であり、最も好適には、2−プロペニルアミノ基または2−ブテニルアミノ基、である。
一般式(I)のR11における「N−(C1−C6アルキル)−N−[(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)]アミノ基」は、1個の上記C1−C6アルキル基および1個の上記(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基で置換されたアミノ基であり、例えば、N−メチル−N−シクロプロピルメチルアミノ基、N−エチル−N−シクロプロピルメチルアミノ基、N−(1−プロピル)−N−シクロプロピルメチルアミノ基、N−(2−プロピル)−N−シクロプロピルメチルアミノ基、N−(1−ブチル)−N−シクロプロピルメチルアミノ基、N−(1−ペンチル)−N−シクロプロピルメチルアミノ基、N−(1−ヘキシル)−N−シクロプロピルメチルアミノ基、N−メチル−N−シクロブチルメチルアミノ基、N−エチル−N−シクロブチルメチルアミノ基、N−メチル−N−シクロペンチルメチルアミノ基、N−エチル−N−シクロペンチルメチルアミノ基、N−メチル−N−シクロヘキシルメチルアミノ基、N−エチル−N−シクロヘキシルメチルアミノ基、N−メチル−N−(1−シクロプロピルエチル)アミノ基、N−エチル−N−(1−シクロプロピルエチル)アミノ基、N−(1−プロピル)−N−(1−シクロプロピルエチル)アミノ基、N−(1−ブチル)−N−(1−シクロプロピルエチル)アミノ基、N−メチル−N−(2−シクロプロピルエチル)アミノ基、N−エチル−N−(2−シクロプロピルエチル)アミノ基、N−(1−プロピル)−N−(2−シクロプロピルエチル)アミノ基、N−(1−ブチル)−N−(2−シクロプロピルエチル)アミノ基、N−メチル−N−(2−シクロブチルエチル)アミノ基、N−メチル−N−(2−シクロペンチルエチル)アミノ基、N−メチル−N−(3−シクロプロピル−1−プロピル)アミノ基、N−メチル−N−(4−シクロプロピル−1−ブチル)アミノ基であり得、好適には、N−(C1−C4アルキル)−N−[(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)]アミノ基であり、より好適には、N−(C1−C4アルキル)−N−[(C3−C4シクロアルキル)メチル]アミノ基であり、さらに好適には、N−(C1−C2アルキル)−N−シクロプロピルメチルアミノ基である。
一般式(I)のR11における「N−(C1−C6アルキル)−N−(C3−C6シクロアルキル)アミノ基」は、1個の上記C1−C6アルキル基および1個の上記C3−C6シクロアルキル基で置換されたアミノ基であり、例えば、N−メチル−N−シクロプロピルアミノ基、N−エチル−N−シクロプロピルアミノ基、N−(1−プロピル)−N−シクロプロピルアミノ基、N−(2−プロピル)−N−シクロプロピルアミノ基、N−(1−ブチル)−N−シクロプロピルアミノ基、N−(1−ペンチル)−N−シクロプロピルアミノ基、N−(1−ヘキシル)−N−シクロプロピルアミノ基、N−メチル−N−シクロブチルアミノ基、N−エチル−N−シクロブチルアミノ基、N−(1−プロピル)−N−シクロブチルアミノ基、N−(2−プロピル)−N−シクロブチルアミノ基、N−(1−ブチル)−N−シクロブチルアミノ基、N−(1−ペンチル)−N−シクロブチルアミノ基、N−(1−ヘキシル)−N−シクロブチルアミノ基、N−メチル−N−シクロペンチルアミノ基、または、N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ基であり得、好適には、N−(C1−C4アルキル)−N−(C3−C5シクロアルキル)アミノ基であり、より好適には、N−(C1−C4アルキル)−N−(C3−C4シクロアルキル)アミノ基であり、さらに好適には、N−(C1−C2アルキル)−N−シクロプロピルアミノ基である。
一般式(I)のR11における「N−(C1−C6アルキル)−N−(C3−C6アルケニル)アミノ基」は、1個の上記C1−C6アルキル基および1個のC3−C6アルケニル基で置換されたアミノ基であり、例えば、N−メチル−N−(2−プロペニル)アミノ基、N−エチル−N−(2−プロペニル)アミノ基、N−(1−プロピル)−N−(2−プロペニル)アミノ基、N−(2−プロピル)−N−(2−プロペニル)アミノ基、N−(1−ブチル)−N−(2−プロペニル)アミノ基、N−(1−ペンチル)−N−(2−プロペニル)アミノ基、N−(1−ヘキシル)−N−(2−プロペニル)アミノ基、N−メチル−N−(2−ブテニル)アミノ基、N−エチル−N−(2−ブテニル)アミノ基、N−(1−プロピル)−N−(2−ブテニル)アミノ基、N−(2−プロピル)−N−(2−ブテニル)アミノ基、N−(1−ブチル)−N−(2−ブテニル)アミノ基、N−(1−ペンチル)−N−(2−ブテニル)アミノ基、N−(1−ヘキシル)−N−(2−ブテニル)アミノ基、N−メチル−N−(2−メチル−2−プロペニル)アミノ基、N−メチル−N−(2−ペンテニル)アミノ基、N−メチル−N−(2−メチル−2−ブテニル)アミノ基、または、N−メチル−N−(2−ヘキセニル)アミノ基であり得、好適には、N−(C1−C4アルキル)−N−(C3−C5アルケニル)アミノ基であり、より好適には、N−(C1−C4アルキル)−N−(C3−C4アルケニル)アミノ基であり、さらに好適には、N−(C1−C2アルキル)−N−(C3−C4アルケニル)アミノ基である。
一般式(I)のR12における「5乃至7員ヘテロシクリル基」、および、R11における5乃至7員ヘテロシクリル部分は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至4個の原子を含有する5乃至7員複素環基であり、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,3−オキサジアゾリル基、1,2,3−チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、もしくは、アゼピニル基のような不飽和複素環基、または、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、パーヒドロアゼピニル基、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニル基、もしくは、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル基のような上記不飽和複素環基が部分的にもしくは完全に還元された基であり得、好適には、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至2個の原子を含有する5乃至6員ヘテロシクリル基であり、より好適には、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピロリジニルメチル基、ピペリジニル基、モルホリニル基、または、チオモルホリニル基である。
一般式(I)のR12における「(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基」は、1個の上記5乃至7員ヘテロシクリル基で置換された上記C1−C4アルキル基であり、例えば、フリルメチル基、チエニルメチル基、ピロリルメチル基、ピラゾリルメチル基、イミダゾリルメチル基、イミダゾリルエチル基、イミダゾリルプロピル基、イミダゾリルブチル基、オキサゾリルメチル基、オキサゾリルエチル基、オキサゾリルプロピル基、イソキサゾリルメチル基、チアゾリルメチル基、チアゾリルエチル基、チアゾリルプロピル基、イソチアゾリルメチル基、1,2,3−オキサジアゾリルメチル基、1,2,3−チアジアゾリルメチル基、トリアゾリルメチル基、トリアゾリルエチル基、テトラゾリルメチル基、ピラニルメチル基、ピリジルメチル基、ピリジルエチル基、ピリジルプロピル基、ピリジルブチル基、ピリダジニルメチル基、ピリミジニルメチル基、ピラジニルメチル基、アゼピニルメチル基、ピロリジニルメチル基、ピロリジニルエチル基、ピロリニルメチル基、イミダゾリジニルメチル基、イミダゾリニルメチル基、ピラゾリジニルメチル基、ピラゾリニルメチル基、アゼチジニルメチル基、ピペリジルメチル基、ピペリジルエチル基、ピペリジルプロピル基、ピペリジルブチル基、ピペラジニルメチル基、モルホリニルメチル基、チオモルホリニルメチル基、パーヒドロアゼピニルメチル基、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニルメチル基、または、1,2,3,6−テトラヒドロピリジルメチル基であり得、好適には、5乃至6員ヘテロシクリル−(C1−C2アルキル)基(当該ヘテロシクリル基は、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至2個の原子を含有する5乃至6員ヘテロシクリル基を示すを示す)であり、さらに好適には、イミダゾリルメチル基、オキサゾリルメチル基、チアゾリルメチル基、トリアゾリルメチル基、ピリジルメチル基、ピロリジニルメチル基、ピペリジニルメチル基、モルホリニルメチル基、または、チオモルホリニルメチル基である。
一般式(I)のX2における「C1−C2アルキレン基」は、1乃至2個の炭素原子を有するアルキレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基[−(CH2)2−]、メチルメチレン基[−CH(Me)−]であり得、好適には、メチレン基である。
一般式(I)の置換基群αにおける「(C1−C4アルキル)カルボニル基」は、1個の上記C1−C4アルキル基で置換されたカルボニル基(−CO−)であり、例えば、メチルカルボニル基(アセチル基)、エチルカルボニル基、1−プロピルカルボニル基、2−プロピルカルボニル基、1−ブチルカルボニル基、2−ブチルカルボニル基、または、2−メチル−2−プロピルカルボニル基であり得、好適には、(C1−C3アルキル)カルボニル基であり、より好適には、メチルカルボニル基またはエチルカルボニル基であり、最も好適には、メチルカルボニル基である。
一般式(I)の置換基群αにおける「(C1−C4アルコキシ)カルボニル基」は、1個の上記C1−C4アルコキシ基で置換されたカルボニル基(−CO−)であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、1−プロポキシカルボニル基、2−プロポキシカルボニル基、1−ブトキシカルボニル基、2−ブトキシカルボニル基、または、2−メチル−2−プロポキシカルボニル基であり得、好適には、(C1−C3アルコキシ)カルボニル基であり、より好適には、メトキシカルボニル基またはエトキシカルボニル基であり、最も好適には、メトキシカルボニル基である。
一般式(I)において、Yがフェニル基、置換フェニル基、ピリジル基、または、置換ピリジル基である場合、X1の置換位置を1位としたとき、R8の置換位置は、好適には3位または4位であり、より好適には4位である。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容されるエステルが、塩基性基を有する場合、酸と反応させて塩に変換することができ、本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容されるエステルが、酸性基を有する場合、塩基と反応させて塩に変換することができる。これらの塩が疾病の治療に用いられる場合、これらは薬理上許容されるものでなければならない。
本発明の一般式(I)で表される化合物の塩基性基と形成される塩は、好適には、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;硝酸塩;過塩素酸塩;硫酸塩;もしくは燐酸塩のような無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の弗素原子で置換されてもよいC1−C6アルカンスルホン酸との塩;ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のC1−C4アルキルで置換されてもよいC6−C10アリ−ルスルホン酸との塩;酢酸塩;りんご酸塩;フマ−ル酸塩:コハク酸塩;クエン酸塩;酒石酸塩;蓚酸塩;もしくはマレイン酸塩のような有機酸塩;または、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩であり得、より好適には、ハロゲン化水素酸塩である。
本発明の一般式(I)で表される化合物の酸性基と形成される塩は、好適には、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;鉄塩;亜鉛塩;銅塩;ニッケル塩;もしくはコバルト塩のような金属塩;アンモニウム塩等の無機アミン塩;もしくは、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等の有機アミン塩のようなアミン塩;または、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩であり得、より好適には、アルカリ金属塩である。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルは、大気中に放置することにより、もしくは、再結晶時に水分を吸着し、水和物を形成することがあるが、これらの水和物も本発明に含まれる。さらに、本発明の化合物は他の溶媒を取り込んで溶媒和物を形成することがあるが、これらの溶媒和物も本発明に含まれる。
本発明の化合物が1個以上の不斉中心を有する場合、光学異性体(ジアステレオマーを含む)が存在し得、これら異性体およびその混合物は、式(I)のような単一の式で記載される。本発明は、これらの各異性体および任意の割合のそれらの混合物(ラセミ体を含む)のいずれも包含する。

本発明は、一般式(I)で表される化合物のエステルを包含する。これらのエステルは、一般式(I)で表される化合物のヒドロキシル基またはカルボキシル基が、当該分野で周知の方法に従い、保護基の付加により修飾された化合物である(例えば「ProtectiveGroups in Organic Synthesis, Second Editio」, Theodora W. Greene and Peter G.M.Wuts, 1991, John Wiley & Sons, Inc.)。
この保護基の性質には特に限定はない。ただし、このエステルが疾病の治療での使用に用いられる場合は、薬理上許容されるものでなければならず、例えば、この保護基は、当該化合物を哺乳動物の生体内に投与した際に代謝過程(例えば、加水分解)で脱離し、一般式(I)で表される化合物またはその塩を生成し得るものでなければならない。すなわち、薬理上許容されるエステルは、本発明の一般式(I)で表される化合物の「プロドラッグ」である。しかしながら、本発明の一般式(I)で表される化合物のエステルが、疾病の治療以外に用いられる場合(例えば、他の化合物の製造のための中間体として用いられる場合)は、このエステルは薬理上許容されるものである必要はない。
本発明の一般式(I)で表される化合物のエステルが薬理上許容されるものであるかどうかは、容易に決定される。当該化合物をラットまたはマウスのような実験動物に静脈内投与し、動物の血液または体液を調べ、本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩が検出された場合、当該化合物は薬理上許容されるエステルであると判断される。
本発明の一般式(I)で表される化合物はエステルに変換することができ、そのエステルは、例えば、当該化合物のヒドロキシル基がエステル化された化合物であり得る。エステル残基は、エステル化された合物が中間体として使用される場合には、一般的保護基であり得、また、エステル化された化合物が薬理上許容されるものである場合には、生体内の代謝過程(例えば、加水分解)で脱離し得る保護基であり得る。
上記一般的保護基は、加水分解、加水素分解、電気分解、光分解のような化学的条件下で脱離し得るエステル保護基である。ヒドロキシル基が修飾された一般式(I)で表される化合物の製造に用いられるこれら一般的保護基は、好適には、例えば、以下のものであり得る:
(i)1乃至25個の炭素原子を有するアルキルカルボニル基、飽和もしくは不飽和C2−C10ジカルボン酸のエステル形成残基、1乃至25個の炭素原子を有するハロゲノアルキルカルボニル基、1乃至25個の炭素原子を有する低級アルコキシアルキルカルボニル基または、1乃至25個の炭素原子を有する不飽和アルキルカルボニル基のような脂肪族アシル基;
(ii)アリールカルボニル基、ハロゲノアリールカルボニル基、低級アルキルアリールカルボニル基、低級アルコキシアリールカルボニル基、ニトロ化アリールカルボニル基、低級アルコキシカルボニルアリールカルボニル基、または、アリール化アリールカルボニル基のような芳香族アシル基;
(iii)(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、または、ハロゲノ基およびトリ(C1−C6アルキル)シリル基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換された(C1−C6アルコキシ)カルボニル基のようなアルコキシカルボニル基;
(iv)C1−C6アルキル、ハロゲノおよびC1−C6アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基で置換されてもよいテトラヒドロピラニル基もしくはテトラヒドロチオピラニル基;
(v)C1−C6アルキル、ハロゲノおよびC1−C6アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基で置換されてもよいテトラヒドロフラニル基もしくはテトラヒドロチオフラニル基;
(vi)トリ(C1−C6アルキル)シリル基、ジ(C1−C6アルキル)アリールシリル基またはジアリール(C1−C6アルキル)シリル基のようなシリル基;
(vii)(C1−C6アルコキシ)メチル基、(C1−C6アルコキシ)−(C1−C6アルコキシ)メチル基、または、ハロゲノ基で置換された(C1−C6アルコキシ)メチル基のようなアルコキシメチル基;
(viii)(C1−C6アルコキシ)エチル基、または、ハロゲノ基で置換された(C1−C6アルコキシ)エチル基のような置換エチル基;
(ix)C1−C6アルキル、ハロゲノおよびC1−C6アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基で置換されてもよいトリフェニルメチル基、または、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ニトロ、ハロゲノおよびシアノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換されてもよいベンジル基のようなアラルキル基;
(x)3乃至6個の炭素原子を有するアルケニルオキシカルボニル基;
(xi)C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、ニトロ、ハロゲノおよびシアノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換されてもよいアラルキルオキシカルボニル基;
(xii)C1−C10スルホン酸のエステル形成残基;
(xiii)炭酸エステル;
(xiv)炭酸モノ(C1−C6アルキル)エステルもしくは炭酸ジ(C1−C6アルキル)エステルとのエステル;
(xv)炭酸モノ(C6−C10芳香族炭化水素)エステルもしくは炭酸ジ(C6−C10芳香族炭化水素)エステルとのエステル;
(xvi)リン酸エステル;
(xvii)リン酸モノ(C1−C6アルキル)エステルもしくはリン酸ジ(C1−C6アルキル)エステルとのエステル;または、
(xviii)リン酸モノ(C6−C10芳香族炭化水素)エステルもしくはリン酸ジ(C6−C10芳香族炭化水素)エステルとのエステル。
生体内の代謝過程(例えば、加水分解)で脱離し得るエステル基は、哺乳動物の生体内に投与した際に代謝過程(例えば、加水分解)で脱離し、一般式(I)で表される化合物またはその塩を生成するエステル基である。このようなエステル残基としての保護基は、好適には、例えば、以下のものであり得る:
(i)1−[(C1−C6アルキル)カルボニルオキシ]−(C1−C6アルキル)基、1−[(C3−C8シクロアルキル)カルボニルオキシ]−(C1−C6アルキル)基、または、1−[(C6−C12アリール)カルボニルオキシ]−(C1−C6アルキル)基のような1−(アシルオキシ)-(C1−C6アルキル)基;
(ii)(C1−C6アルコキシ)カルボニルオキシアルキル基、または、置換されてもよいオキソジオキソレニルメチル基(当該置換基は、C1−C6アルキル基、および、C1−C6アルキルもしくはハロゲノで置換されてもよいアリール基からなる群より選択される基である)のような置換カルボニルオキシアルキル基;
(iii)C1−C6アルキルまたはC1−C6アルコキシで置換されてもよいフタリジル基;
(iv)ヒドロキシル基の一般的保護基において示した脂肪族アシル基;
(v)ヒドロキシル基の一般的な保護基において示した芳香族アシル基;
(vi)コハク酸のハーフエステル残基;
(vii)リン酸エステル残基;
(viii)グルタメート、アスパルテート等のアミノ酸のエステル形成残基;
(ix)1乃至2個のC1−C6アルキル基で置換されてもよいカルバモイル基;または、
(x)1−(アシルオキシ)アルコキシカルボニル基(当該アシルオキシ基は、上記脂肪族アシルオキシ基もしくは上記芳香族アシルオキシ基を示す)。
ヒドロキシル基が修飾された一般式(I)で表される化合物を生成するために用いられる、生体内の代謝過程(例えば、加水分解)で脱離し得る上記保護基の中で、脂肪族アシル基(特に、C1−C25アルキルカルボニル基)および置換カルボニルオキシアルキル基は、好適である。
一般式(I)で表される化合物の中で好適な化合物は、下記の表1乃至3に示される化合物であり得る。ただし、本発明の化合物は、これらの化合物に限定されるものではない。
下記の表1乃至2においては、以下の略号を用いる;
Ac:アセチル
cBu:シクロブチル
cPr:シクロプロピル
Et:エチル
Ety:エチニル
iPr:2−プロピル
iBu:2−メチル−1−プロピル
Mbu:2−メチル−2−ブチル
Me:メチル
Nap:ナフチル
nPr:1−プロピル
Ph:フェニル
Prd:ピロリジニル
Pyl:ピロリル
Pyr:ピリジル
Qin:キナゾリル
tBu:2−メチル−2−プロピル
Tfe:2,2,2−トリフルオロエチル
Thi:チエニル
Thz:チアゾリル
Vin:ビニル。

[表1]
Figure 2007176799
______________________________________
例示化合 R123458
物番号
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1-1 COCH2tBu H CF3 H H N(Me)Ac
1-2 COCH2tBu OH CF3 H H N(Me)COEt
1-3 COCH2tBu OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-4 COOiPr OH Me H H N(Me)COEt
1-5 COOiPr OH Me H H N(Me)COcPr
1-6 COOiPr OH Et H H N(Me)COEt
1-7 COOiPr OH Et H H N(Me)COcPr
1-8 COOiPr OH iPr H H N(Me)COEt
1-9 COOiPr OH iPr H H N(Me)COcPr
1-10 COOiPr OH CF3 H H N(Me)Ac
1-11 COOiPr OH CF3 H H N(Me)COEt
1-12 COOiPr OH CF3 H H N(Me)COCH2cPr
1-13 COOiPr OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-14 COOiPr OH cPr H H N(Me)COEt
1-15 COOiPr OH cPr H H N(Me)COcPr
1-16 COOtBu H H H Br N(Me)Ac
1-17 COOtBu H Me H H N(Me)Ac
1-18 COOtBu H Me H H N(Me)COEt
1-19 COOtBu H Me H H N(Me)COcPr
1-20 COOtBu H Et H H N(Me)Ac
1-21 COOtBu H Et H H N(Me)COEt
1-22 COOtBu H Et H H N(Me)COcPr
1-23 COOtBu H iPr H H N(Me)Ac
1-24 COOtBu H iPr H H N(Me)COEt
1-25 COOtBu H iPr H H N(Me)COcPr
1-26 COOtBu H tBu H H N(Me)Ac
1-27 COOtBu H tBu H H N(Me)COEt
1-28 COOtBu H tBu H H N(Me)COcPr
1-29 COOtBu H CF3 H H N(Me)Ac
1-30 COOtBu H CF3 H H N(Me)COEt
1-31 COOtBu H CF3 H H N(Et)COEt
1-32 COOtBu H CF3 H H N(Me)COnPr
1-33 COOtBu H CF3 H H N(Me)COiPr
1-34 COOtBu H CF3 H H N(Me)COCH2SO2Me
1-35 COOtBu H CF3 H H N(Me)COCH2NMe2
1-36 COOtBu H CF3 H H N(Me)COCF3
1-37 COOtBu H CF3 H H N(Me)COCH2cPr
1-38 COOtBu H CF3 H H N(Me)COcPr
1-39 COOtBu H CF3 H H N(Et)COcPr
1-40 COOtBu H CF3 H H N(Me)COOMe
1-41 COOtBu H CF3 H H N(Me)COOCH2CH=CH2
1-42 COOtBu H CF3 H H N(Me)CONMe2
1-43 COOtBu H CF3 H H N(Me)SO2Me
1-44 COOtBu H CF3 H H CONMe2
1-45 COOtBu H CF3 Cl H N(Me)Ac
1-46 COOtBu H Tfe H H N(Me)Ac
1-47 COOtBu H Tfe H H N(Me)COEt
1-48 COOtBu H Tfe H H N(Me)COcPr
1-49 COOtBu H CH2OMe H H N(Me)Ac
1-50 COOtBu H CH2SMe H H N(Me)Ac
1-51 COOtBu H cPr H H N(Me)Ac
1-52 COOtBu H cPr H H N(Me)COEt
1-53 COOtBu H cPr H H N(Me)COcPr
1-54 COOtBu H Vin H H N(Me)Ac
1-55 COOtBu H Ety H H N(Me)Ac
1-56 COOtBu H OMe H H N(Me)Ac
1-57 COOtBu H OMe H H N(Me)COEt
1-58 COOtBu H OMe H H N(Me)COcPr
1-59 COOtBu H OtBu H H N(Me)Ac
1-60 COOtBu H SMe H H N(Me)Ac
1-61 COOtBu H SPh H H N(Me)Ac
1-62 COOtBu H SOPh H H N(Me)Ac
1-63 COOtBu H SO2Ph H H N(Me)Ac
1-64 COOtBu H NH2 H H N(Me)Ac
1-65 COOtBu H NMe2 H H N(Me)Ac
1-66 COOtBu H COOMe H H N(Me)Ac
1-67 COOtBu H CN H H N(Me)Ac
1-68 COOtBu H NO2 H H N(Me)Ac
1-69 COOtBu H Cl H H N(Me)Ac
1-70 COOtBu H I H H N(Me)Ac
1-71 COOtBu H Ph H H N(Me)Ac
1-72 COOtBu H 2-Thz H H N(Me)Ac
1-73 COOtBu H 2-Pyr H H N(Me)Ac
1-74 COOtBu OH Me H H N(Me)Ac
1-75 COOtBu OH Me H H N(Me)COEt
1-76 COOtBu OH Me H H N(Me)COCH2cPr
1-77 COOtBu OH Me H H N(Me)COcPr
1-78 COOtBu OH Et H H N(Me)Ac
1-79 COOtBu OH Et H H N(Me)COEt
1-80 COOtBu OH Et H H N(Me)COCH2cPr
1-81 COOtBu OH Et H H N(Me)COcPr
1-82 COOtBu OH iPr H H N(Me)Ac
1-83 COOtBu OH iPr H H N(Me)COEt
1-84 COOtBu OH iPr H H N(Me)COCH2cPr
1-85 COOtBu OH iPr H H N(Me)COcPr
1-86 COOtBu OH tBu H H N(Me)Ac
1-87 COOtBu OH tBu H H N(Me)COEt
1-88 COOtBu OH tBu H H N(Me)COCH2cPr
1-89 COOtBu OH tBu H H N(Me)COcPr
1-90 COOtBu OH CF3 H H N(Me)Ac
1-91 COOtBu OH CF3 H H N(Et)Ac
1-92 COOtBu OH CF3 H H N(Tfe)Ac
1-93 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COEt
1-94 COOtBu OH CF3 H H N(Et)COEt
1-95 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COnPr
1-96 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COiPr
1-97 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COiBu
1-98 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2OH
1-99 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2OMe
1-100 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2OCF3
1-101 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2SMe
1-102 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2SOMe
1-103 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2SO2Me
1-104 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2NH2
1-105 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2NHMe
1-106 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2NMe2
1-107 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2COOH
1-108 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2COOMe
1-109 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2CN
1-110 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COTfe
1-111 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCF3
1-112 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2cPr
1-113 COOtBu OH CF3 H H N(Et)COCH2cPr
1-114 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-115 COOtBu OH CF3 H H N(Et)COcPr
1-116 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COcBu
1-117 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COVin
1-118 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2CH=CH2
1-119 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COOMe
1-120 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COOCH2CH=CH2
1-121 COOtBu OH CF3 H H N(Me)CONMe2
1-122 COOtBu OH CF3 H H N(Me)SO2Me
1-123 COOtBu OH CF3 H H N(Me)SO2Et
1-124 COOtBu OH CF3 H H N(Me)SO2CF3
1-125 COOtBu OH CF3 H H CONMe2
1-126 COOtBu OH CF3 F H N(Me)COEt
1-127 COOtBu OH CF3 F H N(Me)COcPr
1-128 COOtBu OH CF3 Cl H N(Me)COEt
1-129 COOtBu OH CF3 Cl H N(Me)COcPr
1-130 COOtBu OH Tfe H H N(Me)Ac
1-131 COOtBu OH Tfe H H N(Me)COEt
1-132 COOtBu OH Tfe H H N(Me)COCH2cPr
1-133 COOtBu OH Tfe H H N(Me)COcPr
1-134 COOtBu OH CH2OMe H H N(Me)Ac
1-135 COOtBu OH CH2OMe H H N(Me)COEt
1-136 COOtBu OH CH2OMe H H N(Me)COCH2cPr
1-137 COOtBu OH CH2OMe H H N(Me)COcPr
1-138 COOtBu OH CH2SMe H H N(Me)Ac
1-139 COOtBu OH CH2SMe H H N(Me)COEt
1-140 COOtBu OH CH2SMe H H N(Me)COCH2cPr
1-141 COOtBu OH CH2SMe H H N(Me)COcPr
1-142 COOtBu OH cPr H H N(Me)Ac
1-143 COOtBu OH cPr H H N(Me)COEt
1-144 COOtBu OH cPr H H N(Me)COCH2cPr
1-145 COOtBu OH cPr H H N(Me)COcPr
1-146 COOtBu OH OMe H H N(Me)Ac
1-147 COOtBu OH OMe H H N(Me)COEt
1-148 COOtBu OH OMe H H N(Me)COCH2cPr
1-149 COOtBu OH OMe H H N(Me)COcPr
1-150 COOtBu OH OtBu H H N(Me)Ac
1-151 COOtBu OH OtBu H H N(Me)COEt
1-152 COOtBu OH OtBu H H N(Me)COCH2cPr
1-153 COOtBu OH OtBu H H N(Me)COcPr
1-154 COOtBu OH NMe2 H H N(Me)Ac
1-155 COOtBu OH NMe2 H H N(Me)COEt
1-156 COOtBu OH NMe2 H H N(Me)COCH2cPr
1-157 COOtBu OH NMe2 H H N(Me)COcPr
1-158 COOtBu NH2 H H H N(Me)Ac
1-159 COOCH2CMe3 H CF3 H H N(Me)Ac
1-160 COOCH2CMe3 OH CF3 H H N(Me)Ac
1-161 COOCH2CMe3 OH CF3 H H N(Me)COEt
1-162 COOCH2CMe3 OH CF3 H H N(Me)COCH2cPr
1-163 COOCH2CMe3 OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-164 COOMbu OH Me H H N(Me)COEt
1-165 COOMbu OH Me H H N(Me)COcPr
1-166 COOMbu OH Et H H N(Me)COEt
1-167 COOMbu OH Et H H N(Me)COcPr
1-168 COOMbu OH iPr H H N(Me)COEt
1-169 COOMbu OH iPr H H N(Me)COcPr
1-170 COOMbu OH CF3 H H N(Me)Ac
1-171 COOMbu OH CF3 H H N(Me)COEt
1-172 COOMbu OH CF3 H H N(Me)COCH2cPr
1-173 COOMbu OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-174 COOMbu OH cPr H H N(Me)COEt
1-175 COOMbu OH cPr H H N(Me)COcPr
1-176 COOC(Et)3 H CF3 H H N(Me)Ac
1-177 COOC(Et)3 OH Me H H N(Me)COEt
1-178 COOC(Et)3 OH Me H H N(Me)COcPr
1-179 COOC(Et)3 OH Et H H N(Me)COEt
1-180 COOC(Et)3 OH Et H H N(Me)COcPr
1-181 COOC(Et)3 OH iPr H H N(Me)COEt
1-182 COOC(Et)3 OH iPr H H N(Me)COcPr
1-183 COOC(Et)3 OH CF3 H H N(Me)Ac
1-184 COOC(Et)3 OH CF3 H H N(Me)COEt
1-185 COOC(Et)3 OH CF3 H H N(Me)COCH2cPr
1-186 COOC(Et)3 OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-187 COOC(Et)3 OH cPr H H N(Me)COEt
1-188 COOC(Et)3 OH cPr H H N(Me)COcPr
1-189 COOC(CF3)Me2 H CF3 H H N(Me)Ac
1-190 COOC(CF3)Me2 OH CF3 H H N(Me)COEt
1-191 COOC(CF3)Me2 OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-192 CONHtBu H CF3 H H N(Me)Ac
1-193 CONHtBu OH CF3 H H N(Me)COEt
1-194 CONHtBu OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-195 CON(Me)tBu H CF3 H H N(Me)Ac
1-196 CON(Me)tBu OH CF3 H H N(Me)COEt
1-197 CON(Me)tBu OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-198 Ph H CF3 H H N(Me)Ac
1-199 2-Me-Ph H CF3 H H N(Me)Ac
1-200 2-Me-Ph OH CF3 H H N(Me)COEt
1-201 2-Me-Ph OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-202 2-Cl-Ph H CF3 H H N(Me)Ac
1-203 2-Cl-Ph OH CF3 H H N(Me)COEt
1-204 2-Cl-Ph OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-205 2,6-di-Me-Ph H CF3 H H N(Me)Ac
1-206 2,6-di-Me-Ph H CF3 H H N(Me)COEt
1-207 2,6-di-Me-Ph H CF3 H H N(Me)COcPr
1-208 2,6-di-Me-Ph OH CF3 H H N(Me)COEt
1-209 2,6-di-Me-Ph OH CF3 H H N(Me)COcPr
1-210 1-Nap H CF3 H H N(Me)Ac
1-211 8-Qin H CF3 H H N(Me)Ac
1-212 COOtBu H CF3 H H N(Tfe)Ac
1-213 COOtBu OH CF3 H H N(Me)COCH2(2-Thi)
1-214 COOtBu OH CF3 H H N(Me)CO(1-Me-2-Pyl)
1-215 COOtBu OH CF3 H H N(Me)CScPr
1-216 COOtBu OH CF3 H H CONHMe
1-217 COOtBu OH CF3 H H CO(1-Prd)
1-218 COOtBu OH CF3 H H N(Et)SO2Me
1-219 COOtBu OH CF3 H H CONMeEt
1-220 COOtBu OH CF3 H H N(Me)SO2cPr
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

[表2]
Figure 2007176799
______________________________________
例示化合 R23678911
物番号
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
2-1 H CF3 H H 4-[N(Me)Ac] H bond N
2-2 H CF3 H H 4-[N(Me)CoEt] H bond N
2-3 H CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] H bond N
2-4 H CF3 H H 4-[N(Me)Ac] H CH2 CH
2-5 H CF3 H H 4-[N(Me)COEt] H CH2 CH
2-6 H CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] H CH2 CH
2-7 H CF3 H H 4-[N(Me)Ac] 2-F bond CH
2-8 H CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 2-F bond CH
2-9 H CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 2-F bond CH
2-10 H CF3 Me H 4-[N(Me)Ac] H bond CH
2-11 H CF3 Me H 4-[N(Me)COEt] H bond CH
2-12 H CF3 Me H 4-[N(Me)COcPr] H bond CH
2-13 OH Me H H 4-[N(Me)COEt] 2-F bond CH
2-14 OH Me H H 4-[N(Me)COEt] 2-Cl bond CH
2-15 OH Me H H 4-[N(Me)COEt] H bond N
2-16 OH Me H H 4-[N(Me)COcPr] 2-F bond CH
2-17 OH Me H H 4-[N(Me)COcPr] 2-Cl bond CH
2-18 OH Me H H 4-[N(Me)COcPr] H bond N
2-19 OH iPr H H 4-[N(Me)COEt] 2-F bond CH
2-20 OH iPr H H 4-[N(Me)COEt] 2-Cl bond CH
2-21 OH iPr H H 4-[N(Me)COEt] H bond N
2-22 OH iPr H H 4-[N(Me)COcPr] 2-F bond CH
2-24 OH iPr H H 4-[N(Me)COcPr] 2-Cl bond CH
2-25 OH iPr H H 4-[N(Me)COcPr] H bond N
2-26 OH CF3 H H 4-[N(Me)Ac] 2-F bond CH
2-27 OH CF3 H H 4-[N(Me)Ac] H bond N
2-28 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 2-Me bond CH
2-29 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 3-Me bond CH
2-30 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 2-CF3 bond CH
2-31 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 3-CF3 bond CH
2-32 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 2-F bond CH
2-33 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 3-F bond CH
2-34 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 2-Cl bond CH
2-35 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] 3-Cl bond CH
2-36 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] H bond N
2-37 OH CF3 H H 3-[N(Me)COEt] H bond CH
2-38 OH CF3 H H 4-[CH2N(Me)COEt] H bond CH
2-39 OH CF3 H H 4-[N(Me)COEt] H CH2 CH
2-40 OH CF3 Me H 4-[N(Me)COEt] H bond CH
2-41 OH CF3 Me Me 4-[N(Me)COEt] H bond CH
2-42 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 2-Me bond CH
2-43 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 3-Me bond CH
2-44 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 2-CF3 bond CH
2-45 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 3-CF3 bond CH
2-46 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 2-F bond CH
2-47 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 3-F bond CH
2-48 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 2-Cl bond CH
2-49 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 3-Cl bond CH
2-50 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] H bond N
2-51 OH CF3 H H 3-[N(Me)COcPr] H bond CH
2-52 OH CF3 H H 4-[CH2N(Me)COcPr] H bond CH
2-53 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] H CH2 CH
2-54 OH CF3 Me H 4-[N(Me)COcPr] H bond CH
2-55 OH CF3 Me Me 4-[N(Me)COcPr] H bond CH
2-56 OH cPr H H 4-[N(Me)COEt] 2-F bond CH
2-57 OH cPr H H 4-[N(Me)COEt] 2-Cl bond CH
2-58 OH cPr H H 4-[N(Me)COEt] H bond N
2-59 OH cPr H H 4-[N(Me)COcPr] 2-Cl bond CH
2-60 OH cPr H H 4-[N(Me)COcPr] H bond N
2-61 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 3-NH2 bond CH
2-62 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 3-NMe2 bond CH
2-63 OH CF3 H H 4-[N(Me)COcPr] 3-Cl bond CH
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

上記例示化合物において、好適な化合物は、例示化合物番号1-20、1-23、1-29、1-30、1-32、1-33、1-38、1-82、1-89、1-90、1-93、1-95、1-96、1-97、1-99、1-101、1-112、1-114、1-117、1-122、1-123、1-215、1-218、1-220、2-46、または、2-47の化合物であり、より好適な化合物は、
例示化合物番号1−38:tert−ブチル 2−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−82:tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−イソプロピルベンゾエート、
例示化合物番号1−89:tert−ブチル 3−tert−ブチル−6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシベンゾエート、
例示化合物番号1−90:tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−93:tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(プロピオニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−95:tert−ブチル 6−({4−[ブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−96:tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[イソブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−99:tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[(メトキシアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−101:tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−[(4−{メチル[(メチルチオ)アセチル]アミノ}フェノキシ)メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−112:tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−114:tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−122:tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−215:tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボノチオイル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−218:tert−ブチル 6−({4−[エチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号1−220:tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルスルホニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
例示化合物番号2−46:tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、または、
例示化合物番号2−47:tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−3−フルオロフェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエートの化合物である。

本発明の一般式(I)で表される化合物は、以下のA法乃至M法に従って製造することができる。
Figure 2007176799

Figure 2007176799

Figure 2007176799

Figure 2007176799

Figure 2007176799
Figure 2007176799
Figure 2007176799
Figure 2007176799

Figure 2007176799

Figure 2007176799

Figure 2007176799

Figure 2007176799

Figure 2007176799

上記A法乃至M法の化合物の構造式において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R10、R11、および、Yは、上記のものと同意義を示し、Raは、水素原子またはC1−C6アルキル基を示し、Rbは、R9におけるC1−C10アルキル基、フェニル基または置換フェニル基を示し、Rcは、R9におけるC1−C10アルコキシ基、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)オキシ基、ハロゲノC1−C10アルコキシ基、フェニル−(C1−C10アルコキシ)基、C3−C6シクロアルキルオキシ基、(C1−C4アルキル)−(C3−C6シクロアルキル)オキシ基、C1−C10アルキルアミノ基、または、ジ(C1−C10アルキル)アミノ基を示し、Rdは、R1におけるC6−C10アリール基、置換C6−C10アリール基、5乃至10員ヘテロシクリル基、または、置換5乃至10員ヘテロシクリル基を示し、Reは、水素原子またはC1−C6アルキル基を示し、2個のReが一緒となってエチレン基またはトリメチレン基(当該エチレン基またはトリメチレン基は、1乃至4個のメチル基で置換されてもよい)を形成してもよく、Rfは、置換基群αより選択される1乃至3個の基を示し、Rgは、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基またはメトキシメチル基を示し、Rhは、C1−C6アルキル基およびフェニル基からなる群より選択される3個の基で置換されたシリル基(好適には、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基またはトリイロプロピルシリル基)を示し、Riは、R3におけるフェニル基または5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基を示し、Rjは、C1−C6アルキル基を示し、Xaは、クロロ基、ブロモ基またはヨード基を示し、Xbは、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、または、ヨード基を示し、Allocは、アリルオキシカルボニル基を示し、t-Buは、tert−ブチル基を示し、MOMは、メトキシメチル基を示す。
cは、クロロ基;ブロモ基;ヨード基;メタンスルホニルオキシまたはエタンスルホニルオキシのような低級アルキルスルホニルオキシ基;トリフルオロメタンスルホニルオキシのようなハロゲノ低級アルキルスルホニルオキシ基;ベンゼンスルホニルオキシのようなアリールスルホニルオキシ基;p−トルエンスルホニルオキシのような低級アルキル化アリールスルホニルオキシ基;または、p−クロロベゼンスルホニルオキシのようなハロゲノアリールスルホニルオキシ基を示し、好適には、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、メタンスルホニルオキシ基、または、p−トルエンスルホニルオキシ基であり、より好適には、ブロモ基またはヨード基である。
下記A法乃至M法の各工程の反応において、反応基質となる化合物が、アミノ基、水酸基またはカルボキシル基等の目的の反応を阻害する基を有する場合、必要に応じて適宜、それらの基への保護基の導入を行ってもよく、また、必要に応じて適宜、導入した保護基の除去を行なってもよい。そのような保護基は、通常反応を進行させるために用いられる保護基であれば特に限定はなく、例えば、T. H. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis.Third Edition, 1999年, John Wiley & Sons, Inc.等に記載された保護基であり得る。それらの保護基の導入反応、および、当該保護基の除去反応は、上記文献に記載された方法のような常法に従って行うことができる。
下記A法乃至M法の各工程の反応において使用される溶媒は、反応を阻害せず、出発原料をある程度溶解するものであれば特に限定はなく、下記溶媒群より選択される。溶媒群は、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルのようなエステル類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;酢酸、プロピオン酸のようなカルボン酸類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノールのようなアルコール類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;水;および、これらの混合物からなる。
下記A法乃至M法の各工程の反応において使用される酸は、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、下記酸群より選択される。酸群は、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸のような有機酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機スルホン酸、および、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸のような無機酸からなる。
下記A法乃至M法の各工程の反応において使用される塩基は、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、下記塩基群より選択される。塩基群は、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化バリウムのようなアルカリ土類金属水酸化物;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミドのようなアルカリ金属アミド;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド;リチウムジイソプロピルアミドのようなリチウムアルキルアミド;リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミドのようなリチウムシリルアミド;n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム;および、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、4−ピロリジノピリジン、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機アミンからなる。
下記A法乃至M法の各工程の反応において、反応温度は、溶媒、出発原料、試薬等により異なり、反応時間は、溶媒、出発原料、試薬、反応温度等により異なる。
下記A法乃至M法の各工程の反応において、反応終了後、各工程の目的化合物は、常法に従って反応混合物から単離される。例えば、(i)必要に応じて触媒等の不溶物を濾去し、(ii)反応混合物に水および水と混和しない溶媒(例えば、塩化メチレン、ジエチルエーテル、酢酸エチル等)を加えて、目的化合物を抽出し、(iii)有機層を水洗して、無水硫酸マグネシウム等の乾燥剤を用いて乾燥させ、(iv)溶媒を留去することによって、目的化合物が得られる。得られた目的化合物は、必要に応じ、常法、例えば、再結晶、再沈澱、または、シリカゲルカラムクロマトグラフィー等により、更に精製することができる。また、各工程の目的化合物は精製することなくそのまま次の反応に使用することもできる。

(A法)
A法は、式(I)において、R6およびR7が水素原子であり、X1が単結合である化合物(Ia)を製造する方法である。
(A−1工程)
A−1工程は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(1)をハロゲン化剤でハロゲン化して、化合物(2)を製造する工程である。
使用されるハロゲン化剤は、通常ハロゲン化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミドのようなN−ハロゲノスクシンイミド、または、臭素、沃素のようなハロゲンであり得、好適には、N−ハロゲノスクシンイミドであり、より好適には、N−ブロモスクシンイミドである。A−1工程は、必要に応じて、アゾイソブチロニトリルのようなラジカル反応開始試薬(好適には、アゾイソブチロニトリル)の存在下にて行うことができる。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、芳香族炭化水素類またはハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、ベンゼンまたは四塩化炭素である。
反応温度は、通常、20乃至200℃であり、好適には、50乃至150℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至12時間であり、好適には、1時間乃至9時間である。
(A−2工程)
A−2工程は、A−1工程で得られる化合物(2)を、塩基存在下にて化合物(3)と反応させて、化合物(Ia)を製造する工程である。化合物(3)は、公知であるか、公知の化合物から容易に得られるか、または、L法により製造することができる。
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、通常フェノール類のアルキル化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、好適には、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩またはアルカリ金属水素化物であり、より好適には、炭酸カリウムまたは炭酸セシウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、アミド類であり、より好適には、ジメチルホルムアミドである。
反応温度は、通常、−20乃至100℃であり、好適には、0乃至50℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至48時間であり、好適には、1時間乃至24時間である。

(B法)
B法は、式(I)において、R1が−CORbであり、R6およびR7が水素原子であり、X1が単結合である化合物(Ib)を製造する方法である。
(B−1工程)
B−1工程は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(4)を、酸存在下にて亜硝酸塩と反応させてジアゾニウム塩へ変換した後、沃素化して、化合物(5)を製造する工程である。B−1工程は、通常溶媒不存在下で行われる。
使用される亜硝酸塩は、通常ジアゾ化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウムのようなアルカリ金属亜硝酸塩であり得、好適には、亜硝酸ナトリウムである。
使用される酸は、上記酸群より選択され、通常ジアゾ化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、好適には、無機酸であり得、より好適には、硫酸または酢酸であり、最も好適には、硫酸である。
使用される沃素化試薬は、通常ジアゾ化合物の沃素化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、沃化ナトリウム、沃化カリウムのような沃化アルカリ金属であり得、好適には、沃化カリウムである。
反応温度は、通常、ジアゾ化反応では−20乃至50℃(好適には、0乃至20℃)であり、沃素化反応では20乃至200℃(好適には、5乃至150℃)である。
反応時間は、通常、ジアゾ化反応では30分間乃至12時間(好適には、1時間乃至6時間)であり、沃素化反応では30分間乃至12時間(好適には、1時間乃至4時間)である。
(B−2工程)
B−2工程は、B−1工程で得られる化合物(5)を、還元剤で還元して化合物(6)を製造する工程である。
使用される還元剤は、通常カルボキシル基またはエステル基の還元反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、ボラン、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−メチルスルフィド錯体、ボラン−ピリジン錯体のようなボラン類、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属、水素化アルミニウムリチウム、水素化リチウムトリエトキシドアルミニウムのような水素化アルミニウム化合物、または、ジ(イソブチル)アルミニウムヒドリド、ジ(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムジヒドリドのような水素化有機アルミニウム化合物であり得、好適には、ボラン類であり、より好適には、ボラン−テトラヒドロフラン錯体である。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、0乃至200℃であり、好適には、20乃至150℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至48時間であり、好適には、3時間乃至24時間である。
(B−3工程)
B−3工程は、
(B−3a工程):B−2工程で得られる化合物(6)を、トリフェニルホスフィンの存在下にてハロゲン化剤でハロゲン化する工程;および、
(B−3b工程):B−3a工程で得られる化合物を、塩基存在下にて化合物(3)と反応させて化合物(7)を製造する工程からなる。化合物(3)は、公知であるか、公知の化合物から容易に得られるか、または、L法により製造することができる。
B−3a工程で使用されるハロゲン化剤は、通常アルコールのハロゲン化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、四塩化炭素、四臭化炭素、四沃化炭素のような四ハロゲン化炭素、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミドのようなN−ハロゲノスクシンイミド、または、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン、五臭化リンのようなハロゲン化リンであり得、好適には、四ハロゲン化炭素であり、より好適には、四臭化炭素である。
B−3a工程で使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、塩化メチレンである。
B−3a工程の反応温度は、通常、−20乃至100℃であり、好適には、0乃至50℃である。
B−3a工程の反応時間は、通常、1時間乃至12時間であり、好適には、2時間乃至6時間である。
B−3b工程は、A−2工程と同様の方法に従い、行うことができる。
(B−4工程)
B−4工程は、
(B−4a工程):B−3工程で得られる化合物(7)をグリニャ−ル(Grignard)試薬へ変換した後、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(8)と反応させる工程;および、
(B−4b工程):B−4a工程で得られる化合物を、酸化剤により酸化して化合物(Ib)を製造する工程からなる。
(B−4a工程)
使用されるグリニャ−ル試薬へ変換するための試薬は、通常使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム;および、イソプロピルマグネシウムクロリドもしくはイソプロピルマグネシウムブロミドの組合わせであり得、好適には、n−ブチルリチウムとイソプロピルマグネシウムクロリドの組合わせ、または、n−ブチルリチウムとイソプロピルマグネシウムブロミドの組合わせであり、より好適には、n−ブチルリチウムとイソプロピルマグネシウムクロリドの組合わせである。
で使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、−100乃至50℃であり、好適には、−80乃至20℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至6時間であり、好適には、1時間乃至4時間である。
(B−4b工程)
使用される酸化剤は、通常ヒドロキシル基またはベンジルアルコールの酸化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソル−3−(1H)−オン(Dess-Martinperiodinate、Dess, D. B. et al., J. Org. Chem., 1983年,第48巻,p. 4155-4156)、無水クロム酸(CrO3)、無水クロム酸−ピリジン錯体、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)、ピリジニウジクロメート(PDC)、二酸化マンガン、オキサリルクロリドとジメチルスルホキシドの組合わせ、または、SO3−ピリジンとジメチルスルホキシドの組合わせであり得、好適には、1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソル−3−(1H)−オン(Dess-Martinperiodinate)である。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、塩化メチレンである。
反応温度は、通常、−20乃至100℃であり、好適には、0乃至50℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至6時間であり、好適には、1時間乃至4時間である。

(C法)
C法は、式(I)において、R1が−CORcであり、R6およびR7が水素原子であり、X1が単結合である化合物(Ic)を製造する方法である。
(C−1工程)
C−1工程は、A法、F法、J法、または、K法で得られる化合物(9)を酸で処理して、化合物(10)を製造する工程である。
使用される酸は、上記酸群より選択され、tert−ブチル基の脱離反応に使用されるものであれば特に限定はなく、好適には、トリフルオロ酢酸または塩酸であり、より好適には、トリフルオロ酢酸である。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、塩化メチレンである。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至48時間であり、好適には、3時間乃至24時間である。
(C−2工程)
C−2工程は、C−1工程で得られる化合物(10)を、縮合剤の存在下にて公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(11)と反応させて、化合物(Ic)を製造する工程である。
使用される縮合剤は、通常カルボン酸およびアミン、または、カルボン酸およびアルコールの縮合反応に使用されるものであれば特に限定はなく、R. C. Larock, ComprehensiveOrganic Transformations. Second Edition, 1999年, John Wiley & Sons, Inc.等に記載された縮合剤であり得る。使用される縮合剤は、例えば、
(i)ジエチルホスホリルシアニド、ジフェニルホスホリルアジドのような燐酸エステル類と下記塩基の組合わせ;
(ii)1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)のようなカルボジイミド類;上記カルボジイミド類と下記塩基の組合わせ;上記カルボジイミド類とN−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドのようなN−ヒドロキシ化合物の組合わせ;
(iii)2,2’−ジピリジル ジスルフィド、2,2’−ジベンゾチアゾリル ジスルフィドのようなジスルフィド類とトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンのようなホスフィン類の組合わせ;
(iv)2−クロロ−1−メチルピリジニウム ヨージド、2−ブロモ−1−エチルピリジニウム クロリドのような2−ハロゲノ−1−低級アルキルピリジニウム ハライド類と下記塩基の組合わせ;または、
(v)1,1’−オキザリルジイミダゾ−ル、N,N’−カルボニルジイミダゾ−ルのようなイミダゾール類;または、
(vi)p−トルエンスルホニルクロリド、2,4,6−トリメチルスルホニルクロリド、2,4,6−トリイソプロピルスルホニルクロリドのようなスルホニルクロリド類と下記塩基の組合わせであり得、好適には、カルボジイミド類と塩基の組合わせ、2−ハロゲノ−1−低級アルキルピリジニウム ハライド類と塩基の組合わせ、または、スルホニルクロリド類と塩基の組合わせであり得、より好適には、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドと塩基の組合わせ、2−クロロ−1−メチルピリジニウム ヨージドと塩基の組合わせ、または、2,4,6−トリイソプロピルスルホニルクロリドと塩基の組合わせである。
上記縮合剤と組合わせて使用される塩基は、好適には、上記塩基群の有機アミンであり、より好適には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、または、これらの混合物であり、最も好適には、トリエチルアミン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、または、これらの混合物である。C−2工程において化合物(11)がアミンである場合には、過剰量の化合物(11)を塩基として用いることもできる。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、塩化メチレンである。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至48時間であり、好適には、3時間乃至24時間である。
またC−2工程は、化合物(10)を溶媒(塩化メチレン等)中で、オキサリルクロリド、チオニルクロリド等により酸クロリドへ変換した後、塩基(トリエチルアミン等)の存在下にて化合物(11)もしくはアルカリ金属アルコキシドと反応させることによって行うこともできる。

(D法)
D法は、式(I)において、R1がRdであり、R6およびR7が水素原子であり、X1が単結合である化合物(Id)を製造する方法である。
(D−1工程)
D−1工程は、B−3工程で得られる化合物(7)を、パラジウム触媒および塩基の存在下にて公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(12)と反応させ、化合物(Id)を製造する工程である。
使用されるパラジウム触媒は、通常炭素−炭素結合生成反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0)、塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス[メチレンビス(ジフェニルホスフィン)]ジパラジウム−ジクロロメタン付加物、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ジクロロパラジウム(II)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物、パラジウム(II)アセチルアセトナート、ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)クロリド、ビス(アセタート)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)、または、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロパラジウム(II)であり得、好適には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)またはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)である。
D−1工程において、必要に応じて適宜、上記パラジウム触媒に配位し得るリン配位子を使用してもよい。使用されるリン配位子は、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス[2−(ジフェニルホスフィノ)エチル]ホスフィン、ビス(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、トリ−t−ブチルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ビス(2−ジフェニルホスフィノエチル)フェニルホスフィン、または、ビス(2−ジフェニルホスフィノフェニル)エーテルであり得、好適には、トリフェニルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、または、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンである。
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、好適には、アルカリ金属炭酸塩であり、より好適には、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、炭化水素類、アルコール類、アミド類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、トルエン、エタノール、ジメチルアセトアミド、水、または、これらの混合物であり、最も好適には、トルエンとエタノールの混合物、または、ジメチルアセトアミドと水の混合物である。
反応温度は、通常、20乃至200℃であり、好適には、50乃至150℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至48時間であり、好適には、3時間乃至24時間である。

(E法)
E法は、式(I)において、R1が−CORcであり、R6およびR7が水素原子であり、R8が−N(R10)ZR11であり、X1が単結合であり、YがRfで置換されてもよいピリジル基である化合物(Ie)を製造する方法である。
(E−1工程)
E−1工程は、B−2工程で得られる化合物(6)を、塩基存在下にて公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(13)と反応させ、化合物(14)を製造する工程である。
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、アルコール性水酸基のアリール化反応に用いられるものであれば特に限定はなく、好適には、アルカリ金属水素化物であり、より好適には、水素化ナトリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、−20乃至100℃であり、好適には、0乃至60℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至24時間であり、好適には、2時間乃至12時間である。
(E−2工程)
E−2工程は、
(E−2a工程):E−1工程で得られる化合物(14)を、一酸化炭素雰囲気下にて、パラジウム触媒および塩基の存在下にて、アルコール化合物と反応させてエステル化合物へ変換する工程;
(E−2b工程):E−2a工程で得られるエステル化合物を、塩基存在下にて加水分解する工程;
(E−2c工程):E−2b工程で得られる化合物を、縮合剤存在下にて化合物(11)と反応させる工程;および、
(E−2d工程):E−2c工程で得られる化合物のニトロ基を、触媒存在下および水素雰囲気下にて還元して、化合物(15)を製造する工程からなる。
(E−2a工程)
使用されるパラジウム触媒は、D−1工程で示されたものと同様であり得、好適には、酢酸パラジウム(II)またはジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)であり、より好適には、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)である。また、D−1工程と同様に、必要に応じて適宜リン配位子を使用することができ、使用されるリン配位子は、好適には、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンである。
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、好適には、有機アミンであり、より好適には、トリエチルアミンである。
使用されるアルコール化合物は、低級の一級アルコールであれば特に限定はなく、好適には、メタノールである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、アミド類であり、より好適には、ジメチルホルムアミドである。上記アルコール化合物は、アミド類(好適には、ジメチルホルムアミド)とともに溶媒として使用することもできる。
反応温度は、通常、20乃至150℃であり、好適には、50乃至100℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至36時間であり、好適には、2時間乃至24時間である。
(E−2b工程)
使用される塩基は、上記塩基群のアルカリ金属水酸化物であり得、好適には、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類またはアルコール類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。E−2b工程において水は必ず使用される。
反応温度は、通常、0乃至150℃であり、好適には、20乃至100℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至36時間であり、好適には、2時間乃至24時間である。
(E−2c工程)
使用される縮合剤は、C−2工程で示されたものと同様であり得、好適には、カルボジイミド類と有機塩基の組合わせであり、より好適には、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)と4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジンの組合わせである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、塩化メチレンである。
反応温度は、通常、0乃至150℃であり、好適には、20乃至100℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至36時間であり、好適には、2時間乃至24時間である。
(E−2d工程)
使用される触媒は、通常水素添加反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、パラジウム黒、パラジウム−炭素、パラジウム−硫酸バリウム、水酸化パラジウム、水酸化パラジウム−炭素、白金−炭素、酸化白金、または、ラネーニッケッルであり得、好適には、パラジウム−炭素である。
E−2d工程は、通常、常圧乃至10000hPa、好適には、常圧乃至5000hPaの水素雰囲気下で行われる。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エステル類であり、より好適には、酢酸エチルである。
反応温度は、通常、0乃至10℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至24時間であり、好適には、2時間乃至12時間である。
(E−3工程)
E−3工程は、E−2工程で得られる化合物(15)を、塩基存在下にて公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(16)と反応させ、化合物(17)を製造する工程である。
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、好適には、有機アミンであり、より好適には、トリエチルアミン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、または、これらの混合物である。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、0乃至150℃であり、好適には、20乃至100℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至24時間であり、好適には、2時間乃至12時間である。
またE−3工程は、化合物(17)においてZが−CO−または−SO2−である場合には、
(E−3a工程):化合物(15)を、塩基(好適には、ピリジン)の存在下にて、化合物(R11Z)2Oと反応させる工程によって行うこともできる。
E−3工程は、化合物(17)においてZが−CO−である場合には、
(E−3b工程):化合物(15)を、縮合剤[好適には、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド]、および、塩基[好適には、トリエチルアミンまたは4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン]の存在下にて、化合物R11COOHと反応させる工程によって行うこともできる。
(E−4工程)
E−4工程は、E−3工程で得られる化合物(17)を、塩基存在下にて公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(18)と反応させ、化合物(Ie)を製造する工程である。
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、好適には、アルカリ金属水素化物であり、より好適には、水素化ナトリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、アミド類であり、より好適には、ジメチルホルムアミドである。
反応温度は、通常、−20乃至100℃であり、好適には、0乃至60℃である。
反応時間は、通常、10分間乃至6時間であり、好適には、30分間時間乃至3時間である。
E法において、E−3工程およびE−4工程は、以下の方法によっても行うことができる;
(E−5a工程):化合物(15)を塩基(特に、トリエチルアミン)の存在下にて、アリルオキシカルボニルクロリドと反応させる工程;
(E−5b工程):E−4工程と同様の方法に従って、E−5a工程で得られた化合物を化合物(18)と反応させる工程;
(E−5c工程):F−5a工程と同様の方法に従って、E−5b工程で得られた化合物においてAlloc基を除去する工程;および、
(E−5d工程):E−3工程と同様の方法に従って、E−5c工程で得られた化合物を化合物(16)と反応させる工程。
E−2工程からE−4工程、および、E−5a工程からE−5d工程は、式(I)において、Yがフェニル基である化合物にも適用することができる。

(F法)
F法は、式(I)において、R1が−COO(t-Bu)であり、R2がヒドロキシル基であり、R6およびR7が水素原子であり、R8が−N(R10)ZR11であり、X1が単結合である化合物(If)を製造する方法である。
(F−1工程)
F−1工程は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(19)を、アルキルリチウムおよび塩基の存在下にて、ジメチルホルムアミドと反応させ、化合物(20)を製造する工程である。
使用されるアルキルリチウムは、上記塩基群に示されたアルキルリチウムより選択され、好適には、n−ブチルリチウムである。
使用される塩基は、リチウムイオンに配位する性質を有するものであり得、好適には、テトラメチルエチレンジアミンである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、ジエチルエーテルである。
反応温度は、通常、−80乃至50℃であり、好適には、−50乃至20℃である。
反応時間は、通常、10分間乃至6時間であり、好適には、30分間乃至3時間である。
F−1工程において、化合物(19)の種類に応じて、化合物(20)においてヒドロキシ基が−ORgである化合物が得られる場合がある。この場合には、得られた化合物において、酸(好適には、無機酸、より好適には、塩酸)の存在下にて、Rgの除去反応を行うことにより、化合物(20)を得ることができる。
(F−2工程)
F−2工程は、
(F−2a工程):F−1工程で得られる化合物(20)を、酸存在下にてオルトギ酸メチルと反応させる工程;および、
(F−2b工程):F−2a工程で得られる化合物を、塩基存在下にてクロロメチルメチルエーテルと反応させて、化合物(21)を製造する工程からなる。
(F−2a工程)
使用される酸は、上記酸群より選択され、好適には、有機スルホン酸であり、より好適には、カンファースルホン酸である。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、アルコール類であり、より好適には、メタノールである。
反応温度は、通常、20乃至150℃であり、好適には、50乃至100℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至24時間であり、好適には、2時間乃至12時間である。
(F−2b工程)
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、好適には、有機アミンであり、より好適には、ジイソプロピルエチルアミンである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、塩化メチレンである。
反応温度は、通常、−20乃至100℃であり、好適には、0乃至50℃である。
反応時間は、通常、1時間乃至48時間であり、好適には、3時間乃至24時間である。
(F−3工程)
F−3工程は、
(F−3a工程):F−2工程で得られる化合物(21)を、アルキルリチウムおよび塩基の存在下にて、ジメチルホルムアミドと反応させる工程;および、
(F−3b工程):F−3a工程で得られる化合物を還元剤により還元して、化合物(22)を製造する工程からなる。
(F−3a工程)
使用されるアルキルリチウムは、上記塩基群に示されたアルキルリチウムより選択され、好適には、n−ブチルリチウムである。F−3a工程において、化合物(21)およびn−ブチルリチウムのモル数の比は、好適には、1:2乃至1:3であり、より好適には、1:2乃至1:2.5である。
使用される塩基は、リチウムイオンに配意する性質を有するものであり得、好適には、テトラメチルエチレンジアミンである。F−3a工程において、化合物(21)およびテトラメチルエチレンジアミンのモル数の比は、好適には、1:2乃至1:3であり、より好適には、1:2乃至1:2.5である。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、ジエチルエーテルである。
反応温度は、通常、−80乃至60℃であり、好適には、−50乃至40℃である。
反応時間は、通常、10分間乃至6時間であり、好適には、30分間乃至3時間である。
(F−3b工程)
使用される還元剤は、通常ホルミル基の還元反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属であり得、好適には、水素化ホウ素ナトリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類、アルコール類またはこれらの混合物であり、より好適には、テトラヒドロフラン、メタノールまたはこれらの混合物であり、最も好適には、テトラヒドロフランおよびメタノールの混合物である。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、10分間乃至6時間であり、好適には、30分間乃至3時間である。
(F−4工程)
F−4工程は、F−3工程で得られる化合物(22)を、アゾジカルボキシレート試薬およびホスフィン試薬の存在下にて、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(23)と反応させて、化合物(24)を製造する工程である。
使用されるアゾジカルボキシレート試薬は、通常Mitsunobu反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、ジメチルアゾジカルボキシレート、ジエチルアゾジカルボキシレート、ジプロピルアゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート、ジ(tert−ブチル)アゾジカルボキシレートのようなジアルキルアゾジカルボキシレート;ビス(2,2,2−トリクロロエチル)アゾジカルボキシレート;ジフェニルアゾジカルボキシレート;1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン;N,N,N’,N’−(テトラメチルアゾジカルボキサミド);または、ジベンジルアゾジカルボキシレートであり得、好適には、ジアルキルアゾジカルボキシレートであり、より好適には、ジエチルアゾジカルボキシレートである。アゾジカルボキシレート試薬として、ポリスチレン等の高分子に固定化されたアゾジカルボキシレート試薬[好適には、エトキシカルボニルアゾカルボキシメチル ポリスチレン(ノババイオケム社、製品番号01−64−0371)のようなポリスチレンに固定化されたアゾジカルボキシレート試薬]を使用することもできる。
使用されるホスフィン試薬は、通常Mitsunobu反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、トリス(メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(クロロフェニル)ホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィンまたは、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニルであり得、好適には、トリフェニルホスフィンまたはトリ−n−ブチルホスフィンである。ホスフィン試薬として、ポリスチレン等の高分子に固定化されたホスフィン試薬(好適には、トリフェニルホスフィン ポリスチレンのようなポリスチレンに固定化されたトリフェニルホスフィン)を使用することもできる。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、芳香族炭化水素類またはエーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、10分間乃至12時間であり、好適には、30分間乃至6時間である。
(F−5工程)
F−5工程は、
(F−5a工程):F−4工程で得られる化合物(24)において、パラジウム試薬存在下にて、Alloc基を除去する工程;および、
(F−5b工程):F−5a工程で得られる化合物を、塩基存在下にて公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(16)と反応させ、化合物(25)を製造する工程からなる。
(F−5a工程)
使用されるパラジウム試薬は、通常Alloc基の脱離反応に使用されるものであれば特に限定はないが、例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)、塩化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス[メチレンビス(ジフェニルホスフィン)]ジパラジウム−ジクロロメタン付加物、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ジクロロパラジウム(II)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物、パラジウム(II)アセチルアセトナート、ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)クロリド、ビス(アセタート)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)、または、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロパラジウム(II)であり得、好適には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)である。
F−5a工程において、必要に応じて適宜、補足剤を使用することができる。使用される補足剤は、例えば、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ジエチルアミン、ギ酸、酢酸、2−エチルヘキサン酸、2−メチルヘキサン酸ナトリウム塩、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジオン、マロン酸ジメチル、または、トリブチルスズヒドリドであり得、好適には、ピロリジンである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類、または、エーテル類および水の混合物であり、より好適には、ジオキサンおよび水の混合物である。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、10分間乃至6時間であり、好適には、30分間乃至3時間である。
(F−5b工程)
F−5b工程は、E−3工程と同様の方法に従い、行うことができる。
(F−6工程)
F−6工程は、
(F−6a工程):F−5工程で得られる化合物(25)において、酸存在下にて、ジメトキシメチル基をホルミル基へ変換し、メトキシメチル基を除去する工程;
(F−6b工程):F−6a工程で得られる化合物を、リン酸二水素ナトリウムおよび2−メチル−2−ブテンの存在下にて、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)により酸化する工程;および、
(F−6c工程):F−6b工程で得られる化合物を、化合物N,N−ジメチルホルムアミド ジtert−ブチル アセタール[Me2NC[O(t-Bu)]2]と反応させて、化合物(If)を製造する工程からなる。
(F−6a工程)
使用される酸は、上記酸群より選択され、好適には、無機酸であり、より好適には、塩酸または塩化水素−テトラヒドロフラン溶液であり、最も好適には、塩酸である。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、10分間乃至6時間であり、好適には、30分間乃至3時間である。
(F−6b工程)
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、アルコール類、水またはこれらの混合物であり、より好適には、2−メチル−2−プロパノールおよび水の混合物である。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、10分間乃至6時間であり、好適には、30分間乃至3時間である。
(F−6c工程)
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、芳香族炭化水素類であり、より好適には、トルエンである。
反応温度は、通常、50乃至200℃であり、好適には、80乃至150℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至24時間であり、好適には、1時間乃至12時間である。

(G法)
G法は、式(I)において、R1が−CORcであり、R7が水素原子であり、X1が単結合である化合物(Ig)を製造する方法である。
(G−1工程)
G−1工程は、
(G−1a工程):B−2工程で得られる化合物(6)を、二酸化マンガン(MnO2)により酸化する工程;および、
(G−1b工程):G−1a工程で得られる化合物を、化合物(26)と反応させて化合物(27)を製造する工程からなる。
(G−1a工程)
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、塩化メチレンである。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至24時間であり、好適には、1時間乃至12時間である。
(G−1b工程)
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至24時間であり、好適には、1時間乃至12時間である。
G−1b工程においては、化合物(26)の代わりに化合物R6MgClを使用することもできる。
(G−2工程)
G−2工程は、G−1工程で得られる化合物(27)を、アゾジカルボキシレート試薬およびホスフィン試薬の存在下にて、化合物(3)と反応させて、化合物(28)を製造する工程である。化合物(3)は、公知であるか、公知の化合物から容易に得られるか、または、L法により製造することができる。
G−2工程は、F−4工程と同様の方法に従い、行うことができる。
(G−3工程)
G−3工程は、
(G−3a工程):G−2工程で得られる化合物(28)を、一酸化炭素雰囲気下にて、パラジウム触媒および塩基の存在下にて、アルコール化合物と反応させてエステル化合物へ変換する工程;
(G−3b工程):G−3a工程で得られるエステル化合物を、塩基存在下にて加水分解する工程;および、
(G−3c工程):G−3b工程で得られる化合物を、縮合剤存在下にて化合物(11)と反応させて、化合物(Ig)を製造する工程からなる。
G−3a工程、G−3b工程およびG−3c工程は、それぞれE−2a工程、E−2b工程およびE−2c工程と同様の方法に従い、行うことができる。

(H法)
H法は、式(I)において、R6およびR7が水素原子であり、X1がメチレン基である化合物(Ih)を製造する方法である。
(H−1工程)
H−1工程は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(29)を還元剤により還元して、化合物(30)を製造する工程である。
使用される還元剤は、通常エステルの還元反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウムのような水素化ホウ素アルカリ金属、水素化アルミニウムリチウム、水素化リチウムトリエトキシドアルミニウムのような水素化アルミニウム化合物、または、ジ(イソブチル)アルミニウムヒドリド、ジ(メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウムジヒドリドのような水素化有機アルミニウム化合物であり得、好適には、水素化ホウ素アルカリ金属であり、より好適には、水素化ホウ素リチウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類、アルコール類またはこれらの混合物であり、より好適には、テトラヒドロフランおよびメタノールの混合物である。
反応温度は、通常、20乃至200℃であり、好適には、50乃至150℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至12時間であり、好適には、1時間乃至6時間である。
(H−2工程)
H−2工程は、H−1工程で得られる化合物(30)を、塩基存在下にて、A−1工程で得られる化合物(2)と反応させて、化合物(Ih)を製造する工程である。
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、好適には、アルカリ金属水素化物であり、より好適には、水素化ナトリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、−20乃至150℃であり、好適には、0乃至100℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至12時間であり、好適には、1時間乃至6時間である。

(I法)
I法は、式(I)において、R1が式−COO(t-Bu)であり、R2がヒドロキシル基であり、R6およびR7が水素原子であり、X1が単結合である化合物(Ii)を製造する方法である。
(I−1工程)
I−1工程は、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(31)を、アルキルリチウムおよび塩基の存在下にて、二炭酸ジ−tert−ブチル[(t-BuOCO)2O]と反応させ、化合物(33)を製造する工程である。
I−1工程は、F−1工程と同様の方法に従い、行うことができる。
(I−2工程)
I−2工程は、I−1工程で得られる化合物(32)において、シリル基の除去反応を行うことにより、化合物(33)を製造する工程である。
使用される試薬は、通常シリル基の除去反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、上記酸群に示された酸、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド、弗化カリウムのような弗化物イオン(F-)を生成する試薬、または、これらの混合物であり得、好適には、酢酸、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリドまたはこれらの混合物であり、より好適には、酢酸およびテトラ−n−ブチルアンモニウムフロリドの混合物である。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。I−2工程に使用される試薬および溶媒の組合わせとして、酢酸、テトラヒドロフランおよび水の混合物も好適である。
反応温度は、通常、0乃至150℃であり、好適には、20乃至100℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至12時間であり、好適には、1時間乃至6時間である。
(I−3工程)
I−3工程は、I−2工程で得られる化合物(33)を、塩基存在下にて化合物(3)と反応させて、化合物(6)を製造する工程である。化合物(3)は、公知であるか、公知の化合物から容易に得られるか、または、L法により製造することができる。
I−3工程は、F−4工程と同様の方法に従い、行うことができる。
(I−4工程)
I−4工程は、I−3工程で得られる化合物(34)において、メトキシメチル基の除去反応を行うことにより、化合物(Ii)を製造する工程である。
使用される試薬は、通常メトキシメチル基の除去反応に使用されるものであり、−COO(t-Bu)基に影響を与えないものであれば特に限定はなく、例えば、トリメチルシリルクロリド、トリメチルシリルブロミドのようなシリルハライド類、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミドのようなアンモニウムハライド類の組合わせであり得、好適には、トリメチルシリルクロリドおよびテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミドの組合わせである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、塩化メチレンである。
反応温度は、通常、0乃至150℃であり、好適には、20乃至100℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至24時間であり、好適には、2時間乃至12時間である。

(J法)
J法は、式(I)において、R3がRiであり、R6およびR7が水素原子であり、X1が単結合である化合物(Ij)を製造する方法である。
(J−1工程)
J−1工程は、A法乃至F法において得られる化合物(35)を、パラジウム試薬および塩基の存在下にて、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(36)と反応させて、化合物(Ij)を製造する工程である。
使用されるパラジウム触媒は、D−1工程で示されたものと同様であり得、好適には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)またはトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)であり、より好適には、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)である。また、D−1工程と同様に、必要に応じて適宜リン配位子を使用することができ、使用されるリン配位子は、好適には、トリ−o−トリルホスフィンである。
使用される塩基は、上記塩基群より選択され、好適には、アルカリ金属炭酸塩であり、より好適には、炭酸ナトリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、芳香族炭化水素類、アルコール類、水、または、これらの混合物であり、より好適には、トルエン、エタノール、水、または、これらの混合物であり、最も好適には、トルエン、エタノールおよび水の混合物である。
反応温度は、通常、20乃至200℃であり、好適には、50乃至150℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至24時間であり、好適には、2時間乃至12時間である。
またJ−1工程は、化合物(35)を、パラジウム試薬[特に、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物]、および、金属塩[特に、塩化亜鉛および沃化銅(I)の組合わせ]の存在下にて、溶媒(特に、テトラヒドロフラン)中で、化合物RiMgClもしくはRiMgBrと反応させることによって行うこともできる。

(K法)
K法は、式(I)において、R6およびR7が水素原子であり、X1が単結合である化合物(Ik)を製造する方法である。
(K−1工程)
K−1工程は、A法乃至F法において得られる化合物(35)を、パラジウム試薬および塩基の存在下にて、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(37)と反応させて、化合物(38)を製造する工程である。
使用されるパラジウム触媒は、D−1工程で示されたものと同様であり得、好適には、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物である。また、D−1工程と同様に、必要に応じて適宜リン配位子を使用することができる。
使用される塩基は、上記塩基群に示された塩基、または、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムのような酢酸アルカリ金属塩であり、好適には、酢酸アルカリ金属塩であり、より好適には、酢酸カリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、アミド類であり、より好適には、ジメチルホルムアミドである。
反応温度は、通常、20乃至200℃であり、好適には、50乃至150℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至24時間であり、好適には、2時間乃至12時間である。
(K−2工程)
K−2工程は、K−1工程で得られる化合物(38)を、パラジウム試薬および塩基の存在下にて、公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(39)と反応させて、化合物(Ik)を製造する工程である。
K−2工程は、J−1工程と同様の方法に従い、行うことができる。

(L法)
L法は、A−2工程、B−3工程、G−2工程、または、I−3工程で使用される化合物(3)において、R8が−N(R10)ZR11である化合物(3a)を製造する方法である。
(L−1工程)
L−1工程は、
(L−1a工程):公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(40)を、塩基存在下にてシリル化試薬と反応させて、ヒドロキシル基を保護する工程;
(L−1b工程):L−1a工程で得られる化合物において、還元剤によりニトロ基を還元する工程;
(L−1c工程):L−1b工程で得られる化合物を、塩基の存在下にて化合物(16)と反応させる工程;および、
(L−1d工程):L−1c工程で得られる化合物を、塩基の存在下にて化合物(18)と反応させて、化合物(41)を製造する工程からなる。
(L−1a工程)
使用されるシリル化試薬は、通常ヒドロキシル基の保護反応に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、RhClまたはRhOTfであり得、好適には、RhClであり、より好適には、トリイソプロピルシリルクロリドである。
使用される塩基は、上記塩基群より選択されるものであり、好適には、アルカリ金属水素化物であり、より好適には、水素化ナトリウムである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
反応温度は、通常、−20乃至100℃であり、好適には、0乃至60℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至12時間であり、好適には、1時間乃至6時間である。
(L−1b工程)
使用される還元剤は、通常ニトロ基の還元反応に使用されるものであれば特に限定はなく、好適には、水素化ホウ素ナトリウムおよび塩化ニッケル(II)[特に、塩化ニッケル(II)水和物]の組合わせである。
使用される溶媒は、上記溶媒群より選択され、好適には、アルコール類であり、より好適には、メタノールである。
反応温度は、通常、0乃至100℃であり、好適には、20乃至60℃である。
反応時間は、通常、30分間乃至12時間であり、好適には、1時間乃至6時間である。
また、L−1b工程は、E−2d工程と同様の方法に従って、行うこともできる。
(L−1c工程)
L−1c工程は、E−3工程と同様の方法に従って、行うことができる。
(L−1d工程)
L−1d工程は、E−4工程と同様の方法に従って、行うことができる。
(L−2工程)
L−2工程は、L−1工程で得られる化合物(41)において、シリル基の除去反応を行うことにより、化合物(3a)を製造する工程である。
L−2工程は、I−2工程と同様の方法に従って、行うことができる。

(M法)
M法は、A−1工程で使用される化合物(1)において、R1が−CORcである化合物(1a)を製造する方法である。
(M−1工程)
M−1工程は、
(M−1a工程):公知であるかまたは公知の化合物から容易に得られる化合物(43)において、触媒存在下および水素雰囲気下にてニトロ基を還元する工程;および、
(M−1b工程):M−1a工程で得られる化合物を、酸存在下にて亜硝酸塩と反応させてジアゾニウム塩へ変換した後、沃素化して、化合物(44)を製造する工程からなる。
(M−1a工程)
M−1a工程は、E−2d工程と同様の方法に従って、行うことができる。
(M−1b工程)
M−1b工程は、B−1工程と同様の方法に従って、行うことができる。
(M−2工程)
M−2工程は、M−1工程で得られる化合物(44)を、一酸化炭素雰囲気下にて、パラジウム触媒および塩基の存在下にて化合物RjOHと反応させて、化合物(45)を製造する工程である。
M−2工程は、E−2a工程と同様の方法に従って、行うことができる。
(M−3工程)
M−3工程は、M−2工程で得られる化合物(45)を、塩基存在下にて加水分解して、化合物(46)を製造する工程である。
M−3工程は、E−2b工程と同様の方法に従って、行うことができる。
(M−4工程)
M−4工程は、M−3工程で得られる化合物(46)を、縮合剤存在下にて化合物(11)と反応させて、化合物(1a)を製造する工程である。
M−4工程は、C−2工程、E−2c工程またはF−6c工程と同様の方法に従って、行うことができる。

また、必要に応じて適宜、以下の反応条件下での置換基変換反応等を上記A法乃至M法に適用することができる;
(a)アミノ基からクロロ基:(i)硫酸、亜硝酸ナトリウム、(ii)沃化カリウム、(iii)亜硝酸ナトリウム、塩酸、塩化銅(I);
(b)ヨード基からシクロプロピル基:プロパルギルブロミド、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、水酸化ナトリウム;
(c)ヨード基からホルミル基:一酸化炭素、トリ−n−オクチルシラン、酢酸パラジウム(II)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン;
(d)ホルミル基から2,2,2−トリフルオロエチル基:(i)トリメチルシリルトリフルオロメタン、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド、(ii)p−トルエンスルホニルクロリド、水素化ナトリウム、(iii)水素、パラジウム−炭素;
(e)ヨード基からエチニル基:(i)トリメチルシリルアセチレン、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、沃化銅(I)、ジイソプロピルアミン、(ii)テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド;
(f)ヨード基からフェニルチオ基、フェニルスルフィニル基、もしくは、フェニルスルホニル基:(i)メルカプトベンゼン、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、(オキシジ−2,1−フェニレン)ビス(ジフェニルホスフィン)(DEPphos)、t−ブトキシカリウム、(ii)m−クロロ過安息香酸;
(g)ヨード基からビニル基:酢酸パラジウム(II)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド、ビニルトリメトキシシラン、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド;
(h)アミノ基からジメチルアミノ基:ホルマリン、シアノ水素化ホウ素ナトリウム;または、
(i)アミノ基から2,2,2−トリフルオロエチルアミノ基;トリフルオロメタンスルホン酸 2,2,2−トリフルオロエチルエステル。

本発明において「動脈硬化症」は、(i)種々の要因(複合的な要因を含む)に起因する動脈硬化症;および、(ii)高脂血症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性疾患、糖尿病、高血圧症のような動脈硬化症を引き起こし得る疾患に起因する動脈硬化症を包含する。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルが、医薬として用いられる場合には、その目的に応じて下記薬剤と組み合わせて、同時にまたは時間を置いて別々に投与するための医薬組成物を形成し得る。
本発明の上記医薬組成物を「同時に投与する」場合、その投与形態は、ほぼ同じ時間に投与できる投与形態であれば特に限定はなく、例えば、組成成分である本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルおよび下記薬剤を、別々の製剤の組み合わせの形態で、または、単一の製剤(配合剤)の形態で、投与することができ、別々の製剤の組み合わせの形態で投与することが好ましい。
本発明の上記医薬組成物を「時間を置いて別々に投与する」場合、その投与形態は、異なった時間に別々に投与できる投与形態であれば特に限定はなく、例えば、始めに、一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを投与して、決められた時間の後、下記薬剤を投与したり、または、始めに下記薬剤を投与して、決められた時間の後、一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを投与することができる。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルと組み合わせて投与され得る薬剤は、その目的に合致して、所望の効果を示すものであれば特に限定はなく、例えば、HMG-CoA還元酵素阻害剤、HMG-CoAシンターゼ阻害剤、血漿HDL上昇剤、コレステロール生合成阻害剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、スクアレンシンセターゼ阻害剤、高コレステロール血症治療剤、アシル−コエンザイムA、CETP阻害剤、ACAT阻害剤、プロブコール、コレステロール吸収阻害剤、胆汁酸吸着イオン交換樹脂、フィブラート系薬剤、ニコチン酸誘導体、ナイアシンアミド、LDL受容体誘導物質、ビタミンB6、ビタミンB12、抗酸化ビタミン、アンジオテンシンII阻害剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、β−ブロッカー、フィブリノーゲン阻害剤、アスピリン、利尿剤、または、それらの組合わせであり得、好適には、HMG-CoA還元酵素阻害剤、CETP阻害剤、ACAT阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、胆汁酸吸着イオン交換樹脂、フィブラート系薬剤、ニコチン酸誘導体、アンジオテンシンII阻害剤、利尿剤、または、それらの組合わせであり得、より好適には、HMG-CoA還元酵素阻害剤、CETP阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、または、それらの組合わせであり、さらに好適には、HMG-CoA還元酵素阻害剤、CETP阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、または、それらの組合わせであり、最も好適には、HMG-CoA還元酵素阻害剤である。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルおよびHMG-CoA還元酵素阻害剤を、同時にまたは時間を置いて別々に投与するための医薬組成物(当該医薬組成物は、必要に応じてCETP阻害剤またはコレステロール吸収阻害剤を含有してもよい)は、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;動脈硬化性心疾患;虚血性心疾患、心不全のような心血管性疾患;冠状動脈疾患;または、脳血管性疾患、好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、または、動脈硬化性心疾患の治療または予防のための医薬組成物として有用である。また、当該医薬組成物は、温血動物用(特に、ヒト用)の医薬組成物として有用である。
上記HMG-CoA還元酵素阻害剤は、HMG-CoA還元酵素阻害作用を有し、医薬として用いられ得るものであれば限定はなく、例えば、特開昭57-2240号公報(米国特許第4346227号明細書)に記載された、(+)-(3R,5R)-3,5-ジヒドロキシ-7-[(1S,2S,6S,8S,8aR)-6-ヒドロキシ-2-メチル-8-[(S)-2-メチルブチリルオキシ]-1,2,6,7,8,8a-ヘキサヒドロ-1-ナフチル]ヘプタン酸(プラバスタチン)[(+)-(3R,5R)-3,5-ジヒドロキシ-7-[(1S,2S,6S,8S,8aR)-6-ヒドロキシ-2-メチル-8-[(S)-2-メチルブチリルオキシ]-1,2,6,7,8,8a-ヘキサヒドロ-1-ナフチル]ヘプタン酸 一ナトリウム塩(プラバスタチン ナトリウム)のようなプラバスタチンの塩を包含する]、特開昭57-163374号公報(米国特許第4231938号明細書)に記載された(+)-(1S,3R,7S,8S,8aR)-1,2,3,7,8,8a-ヘキサヒドロ-3,7-ジメチル-8-[2-[(2R,4R)-テトラヒドロ-4-ヒドロキシ-6-オキソ-2H-ピラン-2-イル]エチル]-1-ナフチル (S)-2-メチルブチレート(ロバスタチン)、特開昭56-122375号公報(米国特許第4444784号明細書)に記載された(+)-(1S,3R,7S,8S,8aR)-1,2,3,7,8,8a-ヘキサヒドロ-3,7-ジメチル-8-[2-[(2R,4R)-テトラヒドロ-4-ヒドロキシ-6-オキソ-2H-ピラン-2-イル]エチル]-1-ナフチル 2,2-ジメチルブチレート(シンバスタチン)、特開昭60-500015号公報(米国特許第4739073号明細書)に記載された(±)-(3R*,5S*,6E)-7-[3-(4-フルオロフェニル)-1-(1-メチルエチル)-1H-インドール-2-イル]-3,5-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸(フルバスタチン)、特開平1-216974号公報(米国特許第5006530号明細書)に記載された(3R,5S,6E)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-2,6-ジ-(1-メチルエチル)-5-メトキシメチルピリジン-3-イル]-3,5-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸(セリバスタチン)、特開平3-58967号公報(米国特許第5273995号明細書)に記載された(3R,5S)-7-[2-(4-フルオロフェニル)-5-(1-メチルエチル)-3-フェニル-4-フェニルアミノカルボニル-1H-ピロール-1-イル]-3,5-ジヒドロキシヘプタン酸(アトルバスタチン)、特開平1-279866号公報(米国特許第5854259号および第5856336号明細書)に記載された(E)-3,5-ジヒドロキシ-7-[4’-(4”-フルオロフェニル)-2’-シクロプロピルキノリン-3’-イル]-6-ヘプテン酸(ピタバスタチン)、特開平5-178841号公報(米国特許第5260440号明細書)に記載された(+)-(3R,5S)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(N-メチル-N-メタンスルホニルアミノ)ピリミジン-5-イル]-3,5-ジヒドロキシ-6(E)-ヘプテン酸(ロスバスタチン)、または、それらの薬理上許容される塩であり得、好適には、プラバスタチン、アトルバスタチンまたはロスバスタチンであり、より好適には、プラバスタチンである。
上記CETP阻害剤は、CETP阻害作用を有し、医薬として用いられ得るものであれば限定はなく、例えば、国際公開第00/17164号公報に記載されたcis-4-[(3,5-ビストリフルオロメチルベンジル)メトキシカルボニルアミノ-2-エチル-6-トリフルオロメチル-3,4-ジヒドロ-2H-キノリン-1-カルボン酸 エチルエステル、もしくは、エチル (2R,4S)-4-[[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル](メトキシカルボニル)アミノ]-2-エチル-6-(トリフルオロメチル)-3,4-ジヒドロキノリン-1(2H)-カルボキシレート、または、特開平11-49743号公報もしくは特開平11-222428号公報に記載された2-メチルチオプロピオン酸 S-[2-[1-(2-エチルブチル)シクロヘキサンカルボニルアミノ]フェニル]エステルであり得る。
上記ACAT阻害剤は、ACAT阻害作用を有し、医薬として用いられ得るものであれば限定はなく、例えば、国際公開第92/09561号パンフレットに記載された(±)−N−(1,2−ジフェニルエチル)−2−(2−オクチルオキシフェニル)アセタミド、米国特許第5491172号明細書、米国特許第5633287号明細書、米国特許第6093719号明細書、米国特許第6124309号明細書もしくは米国特許第6143755号明細書に記載された、2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル N−[[2,4,6−トリス(1−メチルエチル)フェニル]アセチル]スルファメート、米国特許第5120738号明細書に記載された(1S,2S)−2−[N−(2,2−ジメチルプロピル)−N−ノニルカルバモイル]アミノシクロヘキサン−1−イル 3−[N−(2,2,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサン−4−カルボニル)アミノ]プロピオネート、米国特許第5990173号明細書に記載された(S)−2’,3’,5’−トリメチルー4’−ヒドロキシ−α−ドデシルチオ−α−フェニルアセタニリド、米国特許第5849732号明細書に記載された2−[3−(2−シクロヘキシルエチル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)ウレイド]−4−メトキシ−6−tert−ブチルフェノールおよびその塩酸塩、国際公開第96/26948号パンフレットに記載された(−)−4−{(4R,5R)−2−[3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)ウレイドメチル]−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル}フェニルフォスフェートおよびそのモノナトリウム塩、欧州特許0987254号明細書に記載されたN−[2,4−ビス(メチルチオ)−6−メチル−3−ピリジル]−2−[4−[2−(オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−2−イルチオ)エチル]ピペラジン−1−イル]アセタミド、米国特許第5475130号明細書に記載されたN−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−2−テトラデシルチオアセタミド、米国特許第5733931号明細書に記載されたトランス−1,4−ビス[[1−シクロヘキシル−3−(4−ジメチルアミノフェニル)ウレイド]メチル]シクロヘキサン、国際公開第96/10559号パンフレットに記載された1−ベンジル−1−[3−(ピラゾール−3−イル)ベンジル]−3−[2,4−ビス(メチルチオ)−6−メチルピリジン−3−イル]ウレア、米国特許第5990150号明細書もしくは米国特許第6127403号明細書に記載された、N−(4,6−ジメチル−1−ペンチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミド、米国特許第6063806号明細書もしくは米国特許第6200988号明細書に記載された、N−(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−ジメチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミドおよびその硫酸塩、N−[4−(3,4−ジメチルフェニル)−1,4−ジアザシクロヘキシル]−(2E)−3−(3,5−ジメトキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2−プロペンアミド、またはそれらの薬理上許容される塩であり得、好適には、N−(1−オクチル−5−カルボキシメチル−4,6−ジメチルインドリン−7−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミドおよびその硫酸塩である。
上記アンジオテンシンII阻害剤は、アンジオテンシンII阻害作用を有し、医薬として用いられる得るものであれば限定はなく、例えば、欧州特許出願公開第0459136号明細書もしくは欧州特許出願公開第0520423号明細書に記載された、カンデサルタンもしくは2-エトキシ-1-[p-(o-1H-テトラゾール-5-イルフェニル)ベンジル]-7-ベンズイミダゾールカルボン酸 1-(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチルエステル(カンデサルタン シレキセチル)、国際公開第91/14679号パンフレットに記載された2-n-ブチル-4-スピロシクロペンタン-1-[((2'-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル)メチル]-2-イミダゾリン-5-オン(イルベサルタン)、特開平5-78328号公報(米国特許第5459148号明細書)に記載された、オルメサルタンもしくは(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチル 4-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)-2-プロピル-1-[[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル]メチル]イミダゾール-5-カルボキシレート(オルメサルタン メドキソミル)、特開平5-320139号公報に記載された2-プロピル-8-オキソ-1-[(2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル)メチル]-4,5,6,7-テトラヒドロシクロヘプトイミダゾール(プラトサルタン)、欧州特許出願公開第0502314号明細書に記載された4'-[(1,4'-ジメチル-2'-プロピル[2,6'-bi-1H-ベンズイミダゾール]-1'-イル)メチル]-[1,1'-ビフェニル]-2-カルボン酸(テルミサルタン)、欧州特許出願公開第0443983号明細書に記載された(S)-N-バレリル-N-([2'-(1H-テトラゾール-5-イル)ビフェニル-4-イル]メチル)バリン(バルサルタン)、欧州特許出願公開第0403159号明細書に記載された、エプロサルタンもしくは3-[1-(4-カルボキシフェニルメチル)-2-n-ブチルイミダゾール-5-イル]-2-チエニルメチル-2-プロペン酸 メタンスルホネート(エプロサルタン メシレート)、欧州特許出願公開第0253310号明細書もしくは欧州特許出願公開第0511767号明細書に記載された、ロサルタンもしくは2-ブチル-4-クロロ-1-[[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)-[1,1'-ビフェニル]-4-イル]メチル]-1H-イミダゾール-5-メタノール 一カリウム塩(ロサルタン カリウム)、または、それらの薬理上許容される塩であり得、好適には、オルメサルタンまたはオルメサルタン メドキソミルである。
上記コレステロール吸収阻害剤は、消化管からの食餌性コレステロールの吸収を阻害する作用を有し、医薬として用いられ得るものであれば限定はなく、例えば、1−(4−フルオロフェニル)−3(R)−[3−(4−フルオロフェニル)−3(S)−ヒドロキシプロピル]−4(S)−(4−ヒドロキシフェニル)−2−アゼチジノン(エゼチマイブ)であり得る。
上記胆汁酸吸着イオン交換樹脂は、コレステロールの体外排泄経路である胆汁酸の排泄を増加させる作用を有し、医薬として用いられ得るものであれば限定はなく、例えば、コレスチラミン、コレスチミドまたは塩酸コレセベラムであり得る。
上記フィブラート系薬剤は、医薬として用いられ得るものであれば限定はなく、例えば、クロフィブラート、クリノフィブラート、ベザフィブラート、フェノフィブラート、または、ゼムフィブラートであり得る。
上記ニコチン酸誘導体は、医薬として用いられ得るものであれば限定はなく、例えば、ニセリトロールまたはニコモールであり得る。
上記利尿剤は、利尿作用を有し、医薬として用いられ得るものであれば限定はなく、例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フロセミド、ピレタニド(piretanide)、または、アゾセミド(azosemide)であり得る。
上記HMG-CoA還元酵素阻害剤、CETP阻害剤、ACAT阻害剤、アンジオテンシンII阻害剤、コレステロール吸収阻害剤、フィブラート系薬剤、ニコチン酸誘導体、または、利尿剤が、酸または塩基とともに塩を形成し得る場合、これらの薬剤はその塩を包含する。また上記薬剤に立体異性体が存在する場合、これらの薬剤は全ての立体異性体および立体異性体の混合物を包含する。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを、上記疾患の治療薬または予防薬として使用する場合には、一般式(I)で表される化合物またはその薬理学上許容される塩もしくはエステルを、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤もしくはシロップ剤等の剤形で経口的に、または、注射剤、坐剤、貼付剤もしくは外用剤等の剤形で非経口的に、投与することができる。
これらの製剤は、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、乳化剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤等の添加剤を用いて、周知の方法で製造される。
賦形剤は、例えば、有機系賦形剤または無機系賦形剤であり得る。有機系賦形剤は、例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α化澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;または、プルランであり得る。無機系賦形剤は、例えば、軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;または、硫酸カルシウムのような硫酸塩であり得る。
滑沢剤は、例えば、ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーズワックス、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DL−ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;または、上記澱粉誘導体であり得る。
結合剤は、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、または、上記賦形剤に記載された誘導体であり得る。
崩壊剤は、例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;カルボキシメチルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウムのような化学修飾されたデンプン・セルロース誘導体;または、架橋ポリビニルピロリドンであり得る。
乳化剤は、例えば、ベントナイト、ビーガムのようなコロイド性粘土;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムのような金属水酸化物;ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウムのような陰イオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウムのような陽イオン界面活性剤;または、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルのような非イオン界面活性剤であり得る。
安定剤は、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラヒドロキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;または、ソルビン酸であり得る。
矯味矯臭剤は、例えば、通常使用される、甘味料、酸味料、香料等であり得る。
一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルの投与量は、疾患、患者の年齢等により異なるが、経口投与の場合には、1回当り下限0.01mg/kg(好適には、0.05mg/kg)、上限500mg/kg(好適には、100mg/kg)を、静脈内投与の場合には、1回当り下限0.001mg/kg(好適には、0.005mg/kg)、上限100mg/kg(好適には、20mg/kg)を成人に対して、1日当り1乃至6回、疾患およびその症状に応じて投与することが望ましい。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルは、LXRに対して優れた結合活性を有し、また、吸収、体内分布、血中半減期等の点で、優れた体内動態的性質を有し、腎臓、肝臓、および他の臓器に対する毒性も低い。従って、本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルは、温血動物用、好適には、ヒト用の医薬として有用である。一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルは、好適には、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;慢性関節リューマチ、骨関節炎、アレルギー性疾患、喘息、敗血症、乾癬、骨粗鬆症のような、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;全身性エリトマトーデス、潰瘍性大腸炎、クローン病のような自己免疫疾患;動脈硬化性心疾患;虚血性心疾患、心不全のような心血管性疾患;脳血管性疾患;冠状動脈疾患;腎疾患;糖尿病;網膜症、腎症、神経症、冠動脈疾患のような糖尿病合併症;肥満;腎炎;肝炎;癌;または、アルツハイマー病;より好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、動脈硬化性心疾患、冠状動脈疾患、または、糖尿病;さらに好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、または、動脈硬化性心疾患;最も好適には、動脈硬化症の治療または予防のための医薬として有用である。
以下、実施例、試験例および製剤例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。
以下の実施例において、実施例(1−4)、(2−4)、(4−2)、(7−3)、(12−3)、(16−2)、(44−4)、(45−5)、または、(72−3)等で使用されるN−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミドは、文献(Harvison, P. J. et al., J. Med. Chem., 1986年,第29巻,p. 1737-1743)に記載された方法に従って製造することができる。
(実施例1)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル}−5−ヨードベンゾエート(例示化合物番号:1−70)
(1−1)文献(Ashton, M. J. etal., J. Med. Chem., 1996年, 第39巻, p. 3343-3356)に記載された方法に従って合成した5−アミノ−2−メチル安息香酸(20.5g,136mmol)を水(500ml)に懸濁させ氷冷下にて、濃硫酸(50ml)を加えた。氷冷下にて、亜硝酸ナトリウム(12.6g,183mmol)の水溶液(40ml)を反応液の温度を10℃以下に保ちながら滴下し、更に氷冷下にて20分間撹拌した。この反応液に氷冷下にてヨウ化カリウム(38.3g,231mmol)の水溶液(50ml)を加えた。直ちに反応液を80℃に加温し、1時間撹拌した後、反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出(3回)した。有機層を水、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して5−ヨード−2−メチル安息香酸(41.3g)を淡橙色固体として得た。得られた化合物は、更に精製することなく、次の工程に使用した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6):δ 8.11 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.80 (1H, dd, J = 8 .1, 2.2 Hz), 7.14 (1H, d, J =8.1 Hz), 2.48 (3H, s).
(1−2)実施例(1−1)で得られた5−ヨード−2−メチル安息香酸(41.3g)のトルエン溶液(230ml)に二塩化オキサリル(23.7ml,272mmol)、および、N,N−ジメチルホルムアミド(0.30ml)を室温にて加えた後、60℃にて90分間攪拌した。反応液を室温に戻し、減圧下にて溶媒を留去した。更にトルエン(200ml)を加え減圧下にて溶媒を留去する操作を2回繰り返した。得られた残渣のテトラヒドロフラン(400ml)溶液に氷冷下にて、カリウムtert−ブトキシド(15.2g,136mmol)を5分間かけて徐々に加えた。反応液を室温に戻し更に1時間攪拌した後、15%塩化アンモニウムに注ぎ酢酸エチルで抽出(3回)した。有機層を、水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=50/1−35/1)にて精製し淡橙色油状のtert−ブチル 5−ヨード−2−メチルベンゾエート(33.9g,収率78%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 8.10 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 6.95 (1H, d, J =8.1 Hz), 2.50 (3H, s), 1.59 (9H, s).
(1−3)実施例(1−2)で得られたtert−ブチル 5−ヨード−2−メチルベンゾエート(20.7g,65.1mmol)のベンゼン溶液(190ml)に、N−ブロモスクシンイミド(12.5g,70.3mmol)、および、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(100mg)を加えた後、1時間加熱還流した。反応液を室温に戻し0.5N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出(3回)した。有機層を、水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=70/1−30/1)にて精製し無色固体のtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−ヨードベンゾエート(21.8g,収率84%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 8.17 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.76 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.14 (1H, d, J =8.1 Hz), 4.84 (2H, s), 1.62 (9H, s).
(1−4)[各種ベンジルブロミドおよびフェノール誘導体のカップリング工程]
実施例(1−3)で得られたtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−ヨードベンゾエート(2.47g,6.22mmol)、および、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(1.03g,6.24mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(8ml)に、氷冷下にて、炭酸セシウム(2.64g,8.10mmol)を加え、室温にて終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルにて3回抽出した。有機層を水(3回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1−1/1)にて精製し、無色粉末の標記化合物(1.21g,収率41%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3): δ 8.25 (1H,d, J = 2.2 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.45 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.10(2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.40 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.85(3H, s), 1.59 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 482 ([M+H]+).

(実施例2)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−クロロベンゾエート(例示化合物番号:1−69)
(2−1)5−アミノ−2−メチル安息香酸(1.00g,6.62mmol)に12N−塩酸(8ml)を加え0℃に冷却し、次いで亜硝酸ナトリウム(457mg,6.62mmol)の水溶液(5ml)を加えた。0℃にて1.5時間撹拌した後、本反応液を、塩化銅(I)(655mg,6.62mmol)を含む12N−塩酸(5ml)に室温にて滴下した。反応液を80℃に加温し、1.5時間撹拌した後、反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出(3回)した。有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮して、5−クロロ−2−メチル安息香酸(0.88g,収率78%)を得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6):δ 7.78 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 8 .1, 2.2 Hz), 7.33 (1H, d, J =8.1 Hz), 2.50 (3H, s).
(2−2)実施例(1−2)と同様にして、実施例(2−1)で得られた5−クロロ−2−メチル安息香酸から、tert−ブチル 5−クロロ−2−メチルベンゾエート(757mg,収率64%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 7.78 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.32 (1H, dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.15 (1H, d, J =8.1 Hz), 2.53 (3H, s), 1.59 (9H, s).
(2−3)実施例(2−2)で得られたtert−ブチル 5−クロロ−2−メチルベンゾエート(757mg,3.34mmol)の四塩化炭素溶液(10ml)にN−ブロモスクシンイミド(713mg,4.01mmol)、および、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(55mg,0.33mmol)を加えた後、6時間加熱還流した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=98/2−30/1)にて精製し、tert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−クロロベンゾエート(1.03g,収率100%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3):δ 7.84 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.41 (1H, dd, J = 7.8, 2.0 Hz), 7.36 (1H, d, J =7.8 Hz), 4.87 (2H, s), 1.63 (9H, s).
(2−4)実施例(1−4)と同様にして、実施例(2−3)で得られたtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−クロロベンゾエート(809mg,2.65mmol)、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(460mg,2.78mmol)、および、炭酸セシウム(1.09g,3.35mmol)から無色粉末の標記化合物(578mg,収率56%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 7.92 (1H, d, J = 2.0 Hz), 7.66 (1H, dd,J = 8.8, 2.0 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H,d, J = 8.8 Hz), 5.43 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.59 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 390 ([M+H]+).

(実施例3)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−ブロモベンゾエート(例示化合物番号:1−16)
実施例(1−2)、(2−3)、および、(1−4)と同様にして、3−ブロモ−2−メチル安息香酸から無色粉末の標記化合物(4.24g,収率70%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.73 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.70 (1H, dd, J = 8.1, 1.5Hz), 7.28 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8Hz), 5.46 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.50 (9H, s).

(実施例4)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−6−アミノベンゾエート(例示化合物番号:1−158)
(4−1)2−メチル−6−ニトロ安息香酸(3.35g,18.5mmol)のトルエン溶液(20ml)にN,N−ジメチルホルムアミド ジtert−ブチル アセタール(17.7ml,74.0mmol)を室温にて加えた後、110℃にて3時間攪拌した。反応液を室温に戻した後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去してtert−ブチル 2−メチル−6−ニトロベンゾエート(3.56g)を得た。得られた化合物は、更に精製することなく次の工程に使用した。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.94 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.50 (1H, d, J =7.4 Hz), 7.41 (1H, app. t, J = 7.8 Hz), 2.45 (3H, s), 1.63 (9H, s).
(4−2)
実施例(1−3)、および、(46−2)と同様にして、実施例(4−1)で得られたtert−ブチル 2−メチル−6−ニトロベンゾエート(3.56g,15.0mmol)から、粗製のtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−6−ニトロベンゾエートを得た。得られた粗製のtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−6−ニトロベンゾエートの酢酸エチル(40ml)溶液に、10%水酸化パラジウム−炭素(200mg)を加えて、水素雰囲気下、室温にて4時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1−1/1)にて精製し、無色結晶の標記化合物(250mg,収率4%)を得た。
1H-NMR (500MHz,CDCl3): δ 7.18 (1H, app. t, J = 7.8 Hz), 7.08 (2H, d,J = 8.8 Hz), 6.94 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.85 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.67 (1H, d, J= 8.3 Hz), 5.25 (2H, s), 5.20 (2H, br. s), 3.22 (3H, s), 1.85, (3H. s), 1.55(9H, s).
MS (FAB) (m/z): 371([M+H]+).

(実施例5)tert−ブチル 4−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−1,1’−ビフェニル−3−カルボキシレート(例示化合物番号:1−71)
実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(70mg,0.15mmol)、および、フェニルホウ酸(21mg,0.17mol)のトルエン−エタノール(5:1,2.4ml)の混合溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(10.7mg,0.012mmol)、トリ−o−トリルホスフィン(7.1mg,0,023mmol)、および、2N−炭酸ナトリウム水溶液(0.8ml)を加え、80℃にて4時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/2)にて精製し、無色粉末の標記化合物(49mg,収率78%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.18 (1H, br. s), 7.75 (2H, br. s),7.62 (2H, br. d, J = 7.7 Hz), 7.47 (2H, app. t, J = 7.7 Hz), 7.39 (1H, app. t,J = 7.7 Hz), 7.12 (2H, d, J = 9.2 Hz), 7.03 (2H, d, J = 9.2 Hz),5.51 (2H, s), 3.24(3H, s), 1.86 (3H, s), 1.61 (9H, s).
MS(FAB) (m/z): 431 ([M+H]+).

(実施例6)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(メチルチオ)ベンゾエート(例示化合物番号:1−60)
実施例(1−2)、(1−3)、および、(1−4)と同様にして、文献[Gol'dfarb, Y. L. et al., J. Org.Chem. USSR (Engl.Transl.), 1973年, 第9巻, p. 2409-2415]に記載された方法に従って合成した2−メチル−5−(メチルチオ)安息香酸から、無色油状の標記化合物(13mg,収率5%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 7.82 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.59 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.39 (1H, dd, J = 8.1,2.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.92 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.41 (2H, s), 3.23(3H, s), 2.52 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.58 (9H, s).

(実施例7)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−29)
(7−1)氷冷した、2−メチル−5−トリフルオロメチルベンゾイルクロリド(10.5g,47.2mmol)のテトラヒドロフラン溶液(180ml)にカリウムtert−ブトキシド(5.40g,48.1mmol)を少量ずつに加え、1時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=60/1−20/1)にて精製し、無色油状のtert−ブチル 2−メチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(9.90g,収率81%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 8.03 (1H, br s), 7.57 (1H, br d, J = 7.8 Hz), 7.31 (1H, d, J = 7.8 Hz), 2.62(3H, s), 1.61 (9H, s).
(7−2)実施例(7−1)で得られたtert−ブチル 2−メチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(1.57g,6.03mmol)のベンゼン(25ml)溶液にN−ブロモスクシンイミド(1.18g,6.63mmol)、および、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(20mg)を加えた後、60分間加熱還流した。反応液を室温に戻し、減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=8/1−6/1)にて精製し無色粉末のtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(1.08,収率53%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 8.12 (1H, br s), 7.69 (1H, br d, J = 8.1 Hz), 7.56 (1H, d, J = 8.1 Hz), 4.92(2H, s), 1.65 (9H, s).
(7−3)実施例(1−4)と同様にして、実施例(7−2)で得られたtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(150mg,0.442mmol)、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(80mg,0.48mmol)、および、炭酸セシウム(187mg,0.574mmol)から、無色粉末の標記化合物(181mg,収率97%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 8.21 (1H, s), 7.90 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.77 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.12 (2H, d,J = 8.8 Hz), 7.01 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.53 (2H, s), 3.24 (3H, s), 1.86 (3H, s),1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 424 ([M+H]+).

(実施例8)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(2−ピリジニル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−73)
(8−1)実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(500mg,1.04mmol)のジメチルスルホキシド溶液(6.0ml)に、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(290mg,1.14mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(25.5mg,31.2μmol)、および、酢酸カリウム(153mg,1.56mmol)を加えた後、80℃にて12時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を、水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1−1/1)にて精製し、無色油状のtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート(330mg,収率66%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 8.32 (1H, s), 7.94 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.09 (2H, d,J = 8.8 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.47 (2H, s), 3.22 (3H, s), 1.85 (3H, s),1.60 (9H, s), 1.36 (12H, s).
(8−2)実施例(8−1)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート(50mg,0.10mmol)、および、2−ブロモピリジン(10μl,0.11mol)のトルエン−エタノール(5:1,1.2ml)の混合溶液に、2N−炭酸ナトリウム水溶液(0.4ml)、および、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(13mg,0.011mmol)を順次加えた後、80℃にて9時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/2)にて精製し、無色粉末の標記化合物(29mg,収率65%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3): δ 8.72 (1H,d, J = 5.1 Hz), 8.55 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.17 (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz),7.82-7.76 (2H, m), 7.79 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.28 (1H, m), 7.11 (2H, d, J = 8.8Hz), 7.02 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.53 (2H, s), 3.24 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.63 (9H,s).
MS (FAB) (m/z): 433 ([M+H]+).

(実施例9)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(1,3−チアゾール−2−イル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−72)
実施例(8−2)と同様の方法により、実施例(8−1)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート(50mg,0.10mmol)および2−ブロモチアゾール(15μl,0.17mmol)から、無色粉末の標記化合物(39mg,収率85%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3): δ 8.52 (1H,d, J = 2.2 Hz), 8.12 (1H, dd, J = 8.5, 2.2 Hz), 7.91 (1H, d, J = 3.3 Hz), 7.80(1H, d, J = 8.5 Hz), 7.38 (1H, d, J = 3.3 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.02 (2H,d, J = 8.8 Hz), 5.51 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.63 (9H, s).

(実施例10)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ニトロベンゾエート(例示化合物番号:1−68)
(10−1)2−メチル−5−ニトロ安息香酸(3.00g,16.6mmol)のテトラヒドロフラン溶液(15ml)に、tert−ブチルアルコール(8.0ml,83.6mmol)、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(550mg,4.50mmol)、および、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(3.81g,19.9ml)を加え室温にて終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=50/1−25/1)にて精製し、tert−ブチル 2−メチル−5−ニトロベンゾエート(1.92g,収率49%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 8.64 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.20 (1H, dd, J = 8.5, 2.2 Hz), 7.39 (1H, d, J =8.5 Hz), 2.68 (3H, s), 1.63 (9H, s).
(10−2)実施例(2−3)、および、(1−4)と同様にして、実施例(10−1)で得られたtert−ブチル 2−メチル−5−ニトロベンゾエート(1.92g,8.09mmol)から無色粉末の標記化合物(609mg,収率26%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.79 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.38(1H, dd, J = 8.8, 2.2 Hz), 7.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.03(2H, d, J = 8.8 Hz), 5.57 (2H, s), 3.24 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.64 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 401 ([M+H]+).

(実施例11)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(ジメチルアミノ)ベンゾエート(例示化合物番号:1−65)
(11−1)実施例(18)と同様にして、実施例(10−2)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ニトロベンゾエート(458mg,1.14mmol)から無色固体のtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−アミノベンゾエート
(160mg,収率38%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.38 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.24(1H, d, J = 2.5 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.97 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.81 (1H,dd, J = 8.1, 2.5 Hz), 5.31 (2H, s), 3.22 (3H, s), 1.85 (3H, s),1.54 (9H, s).
(11−2)実施例(11−1)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−アミノベンゾエート(75mg,0.20mmol)のアセトニトリル−塩化メチレン(5:1,1.2ml)の混合溶液に、氷冷下にて、ホルマリン(250μl)、酢酸(12μl,0.021mmol)、および、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(28mg,0.045mmol)を順次加え、室温にて2.5時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/3)にて精製し、無色粉末の標記化合物(48mg,収率60%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3): δ 7.41(1H, d,J = 8.8 Hz), 7.28 (1H, d, J = 2.9 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.97 (2H, d, J= 8.8 Hz), 6.83 (1H, dd, J = 8.8, 2.9 Hz), 5.30 (2H, s), 3.23 (3H, s), 2.99 (6H,s), 1.85 (3H, s), 1.54 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 399 ([M+H]+).

(実施例12)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−tert−ブチルベンゾエート(例示化合物番号:1−26)
(12−1)文献(Tashiro, M. et al, J. Org.Chem., 1979年, 第44巻, p. 3037-3041)に記載された方法に従って合成した4−tert−ブチル−2−ヨード−1−メチルベンゼン(4.31g,19.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(50ml)にメタノール(50ml)、トリエチルアミン(2.78ml,19.9mmol)、酢酸パラジウム(II)(639mg,2.85mmol)、および、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(1.33g,3.22mmol)を加えた後、一酸化炭素奮囲気下にて80℃にて72時間攪拌した。反応液を1N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水(3回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=100/0−30/1)にて精製し、淡黄色油状のメチル 5−tert−ブチル−2−メチルベンゾエート(1.91g、収率67%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 7.92 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.44 (1H, dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.18 (1H, d, J =8.1 Hz), 3.90 (3H, s), 2.55 (3H, s), 1.32 (9H, s).
(12−2)実施例(72−4)、(1−2)および、(1−3)と同様にして、実施例(12−1)で得られたメチル 5−tert−ブチル−2−メチルベンゾエートから無色油状のtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−tert−ブチルベンゾエート(330mg、収率11%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.91 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.46 (1H, dd,J = 8.1, 2.2 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.1 Hz), 4.88 (2H, s), 1.65 (9H, s), 1.32(9H, s).
(12−3)実施例(1−4)と同様にして、実施例(12−2)で得られたtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−tert−ブチルベンゾエート(130mg,0.397mmol)、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(72mg,0.44mmol)、および、炭酸セシウム(168mg,0.515mmol)から、無色ガム状の標記化合物(125mg、収率76%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.98 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.55 (1H,dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.41(2H, s), 3.23 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.58 (9H, s), 1.35 (9H, s).
HRMS (ESI) (m/z): calcd. for C25H34O4N([M+H]+): 412.2488; found: 412.2481.

(実施例13)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−イソプロピルベンゾエート(例示化合物番号:1−23)
実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(200mg,0.416mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に、沃化銅(I)(4.0mg,0.021mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(18mg,0.022mmol)、塩化亜鉛−1.0Mジエチルエーテル溶液(1.25ml,1.25mmol)、および、イソプロピルマグネシウムクロリド−2.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.55ml,1.10mmol)を順次加えた後、6時間加熱還流した。反応液を0.5N塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/塩化メチレン/酢酸エチル=2/1/1)および、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/塩化メチレン/酢酸エチル=1/1/1)にて精製し、無色油状の標記化合物(90mg,収率54%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.81 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.39 (1H,dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.41(2H, s), 3.23 (3H, s), 2.96 (1H, sp., J = 7.3 Hz), 1.86 (3H, s), 1.58 (9H, s),1.28 (6H, d, J = 7.3 Hz).
HRMS (ESI) (m/z): calcd. for C24H32O4N([M+H]+): 398.2332; found: 398.2334.

(実施例14)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−メチルベンゾエート(例示化合物番号:1−17)
実施例(13)と同様にして、実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(200mg,0.416mmol)、沃化銅(I)(4.0mg,0.021mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)−ジクロロメタン付加物(18mg,0.022mmol)、塩化亜鉛−1.0Mジエチルエーテル溶液(1.25ml,1.25mmol)、および、メチルマグネシウムクロリド−0.93Mテトラヒドロフラン溶液(1.20ml,1.12mmol)から無色粉末の標記化合物(121mg,収率79%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.75 (1H, br. s), 7.54 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.31 (1H, br.d, J = 7.7 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.42 (2H,s), 3.23 (3H, s), 2.39 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.59 (9H, s).
HRMS (ESI) (m/z): calcd. for C22H28O4N([M+H]+): 370.2018; found: 370.2025.

(実施例15)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(2,2,2−トリフルオロエチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−46)
(15−1)実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(1.50g,3.11mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)溶液に、酢酸パラジウム(II)(70mg,0.312mmol)、および、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(129mg,0.312mmol)を加え、一酸化炭素雰囲気下にて、70℃にて20分間攪拌した。反応混合物にトリエチルアミン(1.10ml,7.89mmol)、および、トリ−n−オクチルシラン(2.80ml,6.23mmol)を加え、70℃にて、更に21時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1−1/1)により精製し、tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ホルミルベンゾエート(241mg,収率20%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 10.04 (1H, s), 8.42 (1H, d, J = 1.6 Hz), 8.02 (1H, dd, J =7.8, 1.6 Hz), 7.93 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.10 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.00 (2H, d,J = 9.0 Hz), 5.53 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.63 (9H, s).
(15−2)実施例(15−1)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ホルミルベンゾエート(225mg,0.586mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に、(トリフルオロメチル)トリメチルシラン(130μl,0.880mmol)、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(700μl,0.700mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン/メタノール=20/1)により精製し、tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ベンゾエート(150mg,収率56%)を得た。
1H-NMR (500MHz,CDCl3): δ 8.06 (1H, s), 7.78 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.67 (1H, d, J =7.8 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.48 (2H, s), 5.10(1H, m), 3.23 (3H, s), 2.86 (1H, m), 1.85 (3H, s), 1.60 (9H, s).
(15−3)実施例(15−2)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ベンゾエート(60mg,0.13mmol)のテトラヒドロフラン(2.0ml)溶液に、氷冷下にて、水素化ナトリウム(含量55%油性,8.0mg,0.19mmol)を加え10分間攪拌した。反応液へ、更にp−トルエンスルホニルクロリド(33mg,0.17mmol)を加え、室温にて4時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン/メタノール=30/1)により精製し、tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(2,2,2−トリフルオロ−1−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エチル)ベンゾエート(80mg,収率99%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3):δ 7.85 (1H, s), 7.71 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.66 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.53 (1H, brd, J = 7.8 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.98 (2H, d,J = 8.6 Hz), 5.71 (1H, q, J = 6.3 Hz), 5.42 (2H, s), 3.23 (3H, s), 2.40 (3H,s), 1.86 (3H, s), 1.59 (9H, s).
(15−4)実施例(15−3)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(2,2,2−トリフルオロ−1−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エチル)ベンゾエート(80mg,0.13mmol)のメタノール(2ml)溶液に10%パラジウム−炭素(25mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温にて1.5時間攪拌した。触媒をセライト濾過により除去して、得られた濾液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、無色油状の標記化合物(14mg,収率25%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.88 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.71 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.48 (1H,br. d, J = 7.8 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.46(2H, s), 3.43 (2H, q, J = 10.9 Hz), 3.23 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.60 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 438 ([M+H]+).

(実施例16)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−シクロプロピルベンゾエート(例示化合物番号:1−51)
(16−1)文献(Soderquist, J. A. et al., Tetrahedron. Lett., 2000年, 第41巻, p. 4251-4255)に記載された方法に従って、9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナン−0.5Mテトラヒドロフラン溶液(3.0ml,1.5mmol)、プロパルギルブロミド(75μl,0.84mmol)、3M水酸化ナトリウム水溶液(0.75ml,2.25mmol)、実施例(1−1)で得られた5−ヨード−2−メチル安息香酸(200mg,0.628mmol)、および、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(23mg,0.020mmol)からtert−ブチル 5−シクロプロピル−2−メチルベンゾエート(22mg,収率15%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.54 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.09 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.04 (1H,dd, J = 8.0, 1.5 Hz), 2.50 (3H, s), 1.89 (1H, m), 1.59 (9H, s), 0.94 (2H, m),0.68 (2H, m).
(16−2)実施例(2−3)、および、(1−4)と同様にして、実施例(16−1)で得られたtert−ブチル 5−シクロプロピル−2−メチルベンゾエート(37mg,0.16mmol)、および、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(14mg,0.085mmol)から、無色固体の標記化合物(16mg,収率26%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.66 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.52(1H, d, J = 8.1Hz), 7.20, (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 7.09 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.98 (2H, d, J= 8.8 Hz), 5.40 (2H, S), 3.23 (3H, s), 1.94 (1H, m), 1.85 (3H, s), 1.57 (9H,s), 1.00 (2H, m), 0.73 (2H, m).
MS (FAB) (m/z): 396 ([M+H]+).

(実施例17)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−エチニルベンゾエート(例示化合物番号:1−55)
実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(60mg,0.12mmol)のジイソプロピルアミン(1.0ml)溶液に、沃化銅(I)(2.0mg,0.011mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(8.3mg,0.012mmol)、および、トリメチルシリルアセチレン(45μl,0.032mmol)を順次加えた後、4時間加熱還流した。反応液をセライト濾過して不溶物を除去し、濾液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(1.0ml)に溶解させ、氷冷下にて、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(0.15ml,0.15mmol)を加え、1時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、無色粉末の標記化合物(27mg,収率50%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 8.07 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8.1Hz), 7.63, (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.00 (2H, d, J= 8.8 Hz), 5.47 (2H, S), 3.23 (3H, s), 3.13 (1H, s), 1.85 (3H, s), 1.60 (9H,s).
MS (FAB) (m/z): 380 ([M+H]+).

(実施例18)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−エチルベンゾエート(例示化合物番号:1−20)
実施例(17)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−エチニルベンゾエート(80mg,0.13mmol)のテトラヒドロフラン−メタノール(1:1,5ml)の混合溶液に5%ロジウム−アルミナ(20mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温にて8時間攪拌した。触媒をセライト濾過により除去し、得られた濾液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/塩化メチレン/酢酸エチル=1/1/1)により精製し、無色油状の標記化合物(63mg,収率78%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.78 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.57(1H, d, J = 8.1Hz), 7.35, (1H, dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J= 8.8 Hz), 5.42 (2H, s), 3.23 (3H, s), 2.70 (2H, q, J = 7.7 Hz), 1.85 (3H, s),1.58 (9H, s), 1.26 (3H, t, J = 7.7 Hz).
HRMS (ESI) (m/z): calcd. for C23H30O4N([M+H]+): 384.2175; found: 384.2188.

(実施例19)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(フェニルチオ)ベンゾエート(例示化合物番号:1−61)
文献(Schopfer, U. et al.,Tetrahedron, 2001年, 第57巻, p. 3069-3073)に記載された方法に従って、実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(368mg,0.764mmol)のトルエン(4.0ml)溶液に、(オキシジ−2,1−フェニレン)ビス(ジフェニルホスフィン)(DPEphos,Aldrich社製)(8.2mg,0.015mmol)、チオフェノール(80μl,0.78mmol)、および、カリウムtert−ブトキシド(172mg,1.53mmol)を順次加えた後、3時間加熱還流した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1−1/1)により精製し、無色アモルファスの標記化合物(137mg,収率39%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.88 (1H,d, J = 1.5 Hz), 7.61 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.43-7.24 (6H, m), 7.10 (2H, d, J =8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.42 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.85 (3H, s),1.55 (9H, s).
(実施例20)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(フェニルスルフィニル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−62)、および、tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(フェニルスルホニル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−63)
実施例(19)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(フェニルチオ)ベンゾエート(130mg,0.280mmol)の塩化メチレン(2.0ml)溶液に、氷冷下にて、m−クロロ過安息香酸(70%,104mg,0.422mmol)を加え、更に室温にて2.5時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、無色アモルファスのtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(フェニルスルフィニル)ベンゾエート(43mg,収率32%)、および、無色アモルファスのtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(フェニルスルホニル)ベンゾエート(43mg,収率31%)を得た。
tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(フェニルスルフィニル)ベンゾエート:
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 8.22 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.85 (1H, d, J = 8.1Hz), 7.78, (1H, dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.70-7.67 (2H, m), 7.51 (3H, m), 7.11(2H, d, J = 8.8 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.46 (2H, S), 3.23 (3H, s), 1.85(3H, s), 1.59 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 480 ([M+H]+).
tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(フェニルスルホニル)ベンゾエート:
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 8.49 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.07 (1H, dd, J = 8.1,1.5 Hz), 7.98, (2H, m), 7.92 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.60, (1H, m), 7.54, (2H, m),7.11 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.48 (2H, S), 3.22 (3H, s),1.85 (3H, s), 1.61 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 496 ([M+H]+).

(実施例21)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ビニルベンゾエート(例示化合物番号:1−54)
文献(Lee, H. M. et al.,Org. Lett., 2000年, 第2巻, p. 2053-2055)に記載された方法に従って、実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(200mg,0.416mmol)の1,4−ジオキサン(3.0ml)溶液に、ビニルトリメトキシシラン(130μl,0.849mmol)、酢酸パラジウム(II)(9.2mg,0.041mmol)、1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(Strem社製)(18mg,0.042mmol)、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(850μl,0.850mmol)を順次加えた後、80℃にて7.5時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチル(2回)で抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/塩化メチレン/酢酸エチル=1/1/1)により精製し、無色粉末の標記化合物(83mg,収率52%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.97 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.64 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.57 (1H,dd, J = 8.1, 1.5 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8 Hz), ),6.75 (1H, dd, J = 17.6, 11.0 Hz), 5.82 (1H, d, J = 17.6 Hz), 5.45 (2H, s), 5.33(1H, d, J = 11.0 Hz), 3.23 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.60 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 382 ([M+H]+).

(実施例22)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−シアノベンゾエート(例示化合物番号:1−67)
実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(100mg,0.207mmol)のアセトニトリル(2.0ml)溶液に、シアン化カリウム(27mg,0.41mmol)、沃化銅(I)(4.0mg,0.021mmol)、および、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(12mg,0.010mmol)を順次加えた後、80℃にて3.5時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製し、無色固体の標記化合物(56mg,収率70%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3): δ 8.27 (1H,d, J = 1.8 Hz), 7.94 (1H, dd, J = 8.1, 1.8 Hz), 7.82 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.14(2H, d, J = 8.8 Hz), 7.02 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.53 (2H, s), 3.24 (3H, s), 1.86(3H, s), 1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 381 ([M+H]+).

(実施例23)3−tert−ブチル 1−メチル 4−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)イソフタレート(例示化合物番号:1−66)
実施例(1−4)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヨードベンゾエート(3.00g,6.23mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(13ml)溶液に、メタノール(25ml)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(219mg,0.312mmol)、および、トリエチルアミン(2.61ml,18.7mmol)を順次加え、一酸化炭素雰囲気下、70℃にて10時間攪拌した。反応液を減圧下にて約半分量まで濃縮した後、水に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した。有機層を0.5N−塩酸、水(3回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/塩化メチレン/酢酸エチル=2/2/1−1/1/1)により精製し、無色粉末の標記化合物(1.88g,収率73%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3): δ 8.59 (1H,d, J = 2.2 Hz), 8.18 (1H, dd, J = 8.5, 2.2 Hz), 7.83 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.12(2H, d, J = 8.8 Hz), 7.01 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.52 (2H, s), 3.96 (3H, s), 3.23(3H, s), 1.86 (3H, s), 1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 414 ([M+H]+).

(実施例24)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(メトキシメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−49)
(24−1)実施例(23)で得られた3−tert−ブチル 1−メチル 4−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)イソフタレート(1.86g,4.50mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、氷冷下にて、水素化ホウ素リチウム(296mg,13.5mmol)を加え6時間攪拌した。反応液を注意深く冷却した0.5N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/塩化メチレン/酢酸エチル=25/25/1−15/15/1)により精製し、淡黄色油状のtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(ヒドロキシメチル)ベンゾエート(1.30g,収率75%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.94 (1H, br. s), 7.69 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.54 (1H, dd,J = 8.1, 1.5 Hz), 7.09 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.45 (2H,s), 4.74 (2H, s), 3.22 (3H, s), 1.84 (3H, s), 1.59 (9H, s).
(24−2)実施例(41−4)と同様にして、実施例(24−1)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(ヒドロキシメチル)ベンゾエート(100mg,0.259mmol)から、無色粉末の標記化合物(52mg,収率50%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.91 (1H, s), 7.68 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.51 (1H, d, J =7.3 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.46 (2H, s), 4.50(2H, s), 3.42 (3H, s), 3.23 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.59 (9H, s).
MS (ESI) (m/z): 400 ([M+H]+).
(実施例25)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−[(メチルチオ)メチル]ベンゾエート(例示化合物番号:1−50)
(25−1)実施例(24−1)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(ヒドロキシメチル)ベンゾエート(270mg,0.700mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、氷冷下にて、トリフェニルホスフィン(220mg,0.839mmol)、および、四臭化炭素(279mg,0.841mmol)を加え、3時間撹拌した。不溶物をセライト濾過により除去した後、濾液を減圧下にて濃縮した。得られるた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/塩化メチレン/酢酸エチル=2/2/1−3/3/2)により精製し、無色固体のtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(ブロモメチル)ベンゾエート(281mg,収率89%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.96 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.70 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.56 (1H,dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.46(2H, s), 4.52 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.60 (9H, s).
(25−2)実施例(25−1)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(ブロモメチル)ベンゾエート(153mg,0.341mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(2ml)にナトリウムチオメトキシド(50mg,0.713mmol)を加え120℃で7時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン/n−ヘキサン/メタノール/=15/15/2)にて精製し、淡橙色油状の標記化合物(25mg,収率18%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.87 (1H, d, J =2.2Hz), 7.65 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 8.1, 2.2 Hz), 7.11 (2H, d,J = 8.8 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.44 (2H, s), 3.71 (2H, s), 3.23 (3H, s),2.02 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.59 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 416([M+H]+).

(実施例26)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−メトキシベンゾエート(例示化合物番号:1−56)
(26−1)実施例(1−1)、(23)、(72−4)、(1−2)、および、(15−4)と同様にして、文献(Troxler, F., et al., Helv. Chim. Acta, 1968年, 第51巻, p.1203-1213)に記載された方法に従って合成した5−(ベンジルオキシ)−2−メチルアニリンからtert−ブチル 5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾエート(2.59g、収率43%)を得た。ただし、実施例(15−4)に対応する工程では、溶媒としてメタノールに代えてエタノールを用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.33 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.07 (1H, d,J = 8.1 Hz), 6.86 (1H, dd, J = 8.1, 2.5 Hz), 2.47 (3H, s), 1.59 (9H, s).
(26−2)実施例(26−1)で得られたtert−ブチル 5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾエートのN,N−ジメチルホルムアミド溶液(15ml)に、水素化ナトリウム(60%油状、600mg,15.0mmol)を加えて室温で20分間攪拌した後、トリイソプロピルクロロシラン(3.0ml,14.0mmol)を加えて氷冷下にて30分間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、tert−ブチル 2−メチル−5−[(トリイソプロピルシリル)オキシ]ベンゾエート(4.63g,95%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.36 (1H, d, J = 2.5Hz), 7.04 (1H, d, J = 8.8 Hz), 6.88 (1H, dd, J = 8.8, 2.5 Hz), 2.48 (3H, s),1.58 (9H, s), 1.25 (3H, m), 1.10 (18H, d, J = 6.6 Hz).
(26−3)実施例(2−3)、(1−4)、および、(42−2)と同様にして、実施例(26−2)で得られたtert−ブチル 2−メチル−5−[(トリイソプロピルシリル)オキシ]ベンゾエートから、tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヒドロキシベンゾエート(274mg,18%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3): δ 7.51 (1H,d, J = 8.8 Hz), 7.44 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.09 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.01 (1H, dd,J = 8.8, 2.5 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.37 (2H, s), 3.24 (3H, s), 1.86 (3H,s),1.56 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 372 ([M+H]+).
(26−4)実施例(26−3)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヒドロキシベンゾエート(90mg,0.242mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(4ml)に、炭酸カリウム(50mg,0.36mmol)、および、ヨウ化メチル(20μl,0.32mmol)を加えて室温で18時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:塩化メチレン/酢酸エチル=5/1)にて精製し、無色粉末の標記化合物(31mg,33%)を得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3): δ 7.55 (1H,d, J = 8.8 Hz), 7.48 (1H, d, J = 2.9 Hz), 7.09 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.05 (1H, dd,J = 8.8, 2.9 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.37 (2H, s), 3.35 (3H, s), 3.23 (3H,s), 1.85 (3H, s), 1.56 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 385 ([M+H]+).

(実施例27)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−tert−ブトキシベンゾエート(例示化合物番号:1−59)
実施例(26−3)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−ヒドロキシベンゾエート(156mg,0.420mmol)の塩化メチレン懸濁液(3ml)に、2−メチル−1−プロペン(3ml)、および、硫酸(1滴)を加えて、室温で終夜攪拌した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、無色油状の標記化合物(22mg,12%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.57 (1H, br. d, J = 2.6 Hz), 7.56 (1H, br. d, J= 8.4 Hz), 7.15, (1H, dd, J = 8.4, 2.6 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.01 (2H,d, J = 8.8 Hz), 5.39 (2H, S), 3.24 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.57 (9H, s), 1.38(9H, s).
MS (FAB) (m/z): 428 ([M+H]+).

(実施例28)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−45)
(28−1)実施例(15−4)、(1−1)、(12−1)、(72−4)、および、(1−2)と同様にして、文献(Gray, M. et al., Tetrahedron Lett., 2000年,第41巻,p. 6237-6240)に記載された方法に従って合成した1−クロロ−5−メチル−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンからtert−ブチル 4−クロロ−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(収率5%)を得た。ただし、実施例(15−4)に対応する工程では、溶媒としてメタノールに代えて酢酸エチルを用いた。1H-NMR (500MHz,CDCl3): δ 8.15 (1H, s), 7.38 (1H, s), 2.61 (3H, s),1.61 (9H, s).
(28−2)実施例(1−3)、および、(1−4)と同様にして、実施例(28−1)で得られたtert−ブチル 4−クロロ−2−メチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(235mg,0.799mmol)から、黄色油状の標記化合物(250mg,収率22%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.28 (1H, s), 7.97 (1H, s), 7.15 (2H, d, J =8.8 Hz), 7.04 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.50 (2H, s), 3.25 (3H, s), 1.87, (3H. s),1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 458([M+H]+).
(実施例29)N−(4−{[2−(3,3−ジメチルブタノイル)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(例示化合物番号:1−1)
(29−1)実施例(1−1)と同様にして、文献(Norman, M. H., et al, J. Med. Chem.,1996年, 第39巻, p. 1172-1188)に記載された方法に従って合成した2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)安息香酸から、2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)安息香酸(19.0g,収率100%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.26 (1H, s), 8.04 (1H,d, J = 7.8 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.8 Hz).
(29−2)実施例(29−1)で得られた、2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)安息香酸(19.0g,60.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)に、ボラン−テトラヒドロフラン錯体−1M−テトロヒドロフラン溶液(90ml,90mmol)を加えて、9時間加熱還流した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)にて精製し、[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(14.3g,収率79%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.03 (1H, s), 7.62 (1H,d, J = 7.8 Hz), 7.59 (1H, d, J = 7.8 Hz), 4.70 (2H, s).
(29−3)実施例(25−1)、および、(1−4)と同様にして、実施例(29−2)で得られた[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノールから、N−(4−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(14.3g,収率67%)を得た。ただし、実施例(25−1)に対応する工程では、溶媒としてテトラヒドロフランに代えて塩化メチレンを用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.12 (1H, br. s),7.65 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.63 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.6 Hz),7.00 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.08 (2H, s), 3.24 (3H, s), 1.87 (3H, s).
(29−4)イソプロピルマグネシウムブロミド−1M−テトラヒドロフラン溶液(1.17ml,1.17mmol)にテトラヒドロフラン(6ml)を加えた後、n−ブチルリチウム−1.6M−ヘキサン溶液(1.46ml,2.34mmol)を加え、0℃で10分間攪拌した。反応液を−78℃に冷却して、実施例(29−3)で得られたN−(4−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(437mg,0.973mmol)のテトラヒドロフラン溶液(6ml)を滴下し、30分攪拌した。反応温度を−78℃に保ちながら、この反応溶液に3,3−ジメチルブタナール(0.487ml,3.89mmol)を滴下した後、徐々に室温まで昇温して2時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1:1)にて精製し、N−(4−{[2−(1−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(120mg,29%)を得た。さらに本化合物(120mg,0.283mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)に1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソル−3−(1H)−オン(136mg,0.321mmol)を加えて、氷冷下にて、2時間攪拌した。反応溶液に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、および、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出(3回)した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、無色粉末の標記化合物(78.6mg,収率66%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.01 (1H, s), 7.95 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.79(1H, d, J = 8.0 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.01 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.41 (2H,s), 3.24 (3H, s), 2.91 (2H, s), 1.86, (3H. s), 1.08 (9H, s).
以下に中間体のN−(4−{[2−(1−ヒドロキシ−3,3−ジメチルブチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミドのNMRスペクトルを示す。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.89 (1H, s), 7.60-7.52 (2H, m), 7.12 (2H,d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.18 (2H, s), 5.18 [1H, overlaps with5.18 (2H, s)], 3.21 (3H, s), 2.63 (1H, br. s), 1.82, (3H. s), 1.79 (1H, dd, J =14.8, 9.4 Hz), 1.57 (1H, dd, J = 14.8, 2.2 Hz), 1.02 (9H, s).

(実施例30)2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−N−(tert−ブチル)−N−メチル−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(例示化合物番号:1−195)
(30−1)実施例(7−3)で得られたtert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(2.33g,5.51mmol)の塩化メチレン溶液(50ml)にトリフルオロ酢酸(10ml)を加えて室温で7時間攪拌した。減圧下にて溶媒を留去し、更にトルエンを加え減圧下にて留去(2回)した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:塩化メチレン/n−ヘキサン/メタノール=5/5/1)にて精製し、2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(1.84g,収率91%)を得た。
1H-NMR (500MHz,CDCl3): δ 8.42 (1H, s), 7.98 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.88(1H, d, J = 8.5 Hz), 7.16 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.05 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.59 (2H,s), 3.25 (3H, s), 1.87, (3H. s).
MS (FAB) (m/z): 368([M+H]+).
(30−2)実施例(30−1)で得られた2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(152mg,0.416mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(5.1mg,0.042mmol)、および、tert−ブチル(メチル)アミン(0.110ml,0.915mmol)の塩化メチレン溶液(6ml)に2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド(188mg,0.624mmol)の塩化メチレン溶液(2ml)を20分おきに、3回に分けて加えた後、終夜攪拌した。反応溶液に1N−塩酸を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を1N−水酸化ナトリウム水溶液、水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル)にて精製し、無色粉末の標記化合物(54.4mg,収率30%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.66-7.63 (2H, m), 7.49 (1H, s), 7.11 (2H,d, J = 7.3 Hz), 6.96 (2H, d, J = 7.3 Hz), 5.16 (2H, br. s), 3.22 (3H, s), 2.80(3H, s), 1.84, (3H. s), 1.47 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 437([M+H]+).
(実施例31)2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチルエチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−189)
実施例(10−1)と同様にして、実施例(30−1)で得られた2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(105mg,0.286mmol)から、N,N−ジメチルアミノピリジン(10mg)、1,1,1−トリフルオロ−2−メチル−2−プロパノール(0.312ml,2.86mmol)、および、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(109mg,0.572mmol)を用いて、無色油状の標記化合物(55.4mg,収率41%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.22 (1H, s), 7.94 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.82(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.12 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.00 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.48 (2H,s), 3.23 (3H, s), 1.86, (3H. s), 1.84 (6H, s).
MS (FAB) (m/z): 478([M+H]+).

(実施例32)ネオペンチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−159)
実施例(10−1)と同様にして、実施例(30−1)で得られた2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(107mg,0.291mmol)から、N,N−ジメチルアミノピリジン(10mg)、2,2−ジメチルプロパノール(256mg,2.91mmol)、および、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(78.0mg,0.407mmol)を用いて、無色油状の標記化合物(40.6mg,収率41%)を得た。
1H-NMR (500MHz,CDCl3): δ 8.31 (1H, s), 7.95 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.83(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.02 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.58 (2H,s), 4.06 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.86, (3H. s), 1.04 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 438([M+H]+).

(実施例33)2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−N−(tert−ブチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(例示化合物番号:1−192)
実施例(30−2)で得られた2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(101mg,0.274mmol)、tert−ブチルアミン(80.6μl,0.767mmol)、および、トリエチルアミン(114μl,0.822mmol)の塩化メチレン溶液(5ml)に2−クロロ−1−メチル−ピリジニウムヨージド(105mg,0.411mmol)を加えた後、5時間加熱還流した。反応溶液に1N−塩酸を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/2)にて精製し、無色粉末の標記化合物(34.1mg,収率29%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.76 (1H, s), 7.71-7.69 (2H, m), 7.13 (2H,d, J = 8.8 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.11 (1H, br. s), 5.26 (2H, s), 3.23(3H, s), 1.84, (3H. s), 1.41 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 423([M+H]+).

(実施例34)1,1−ジエチルプロピル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−176)
(34−1)1,1−ジエチルプロパノール(228μl,1.62mmol)のテトラヒドロフラン溶液(4ml)にn−ブチルリチウム−1.6M−ヘキサン溶液(0.931ml,1.49mmol)を加え室温にて30分攪拌した後、2−メチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(300mg,1.35mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)を加え、2時間加熱還流した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=15/1)にて精製し、1,1−ジエチルプロピル 2−メチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(376mg,収率92%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.07 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.59 (1H, dd, J =8.2, 1.7 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.2 Hz), 2.63 (3H, s), 1.99, (6H. q, J = 7.5Hz), 0.90 (9H, t, J = 7.5 Hz).
(34−2)実施例(1−3)、および、(1−4)と同様にして、実施例(34−1)で得られた1,1−ジエチルプロピル 2−メチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(376mg,1.26mmol)から、無色油状の標記化合物(242mg,収率44%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.19 (1H, d, J = 1.2 Hz), 7.90 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.76 (1H, dd, J = 8.2, 1.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.99 (2H, d,J = 9.0 Hz), 5.52 (2H, s), 3.22 (3H, s), 2.00 (6H, q, J = 7.4 Hz), 1.85, (3H.s), 0.91 (9H, t, J = 7.4 Hz).
MS (FAB) (m/z): 466([M+H]+).

(実施例35)N−メチル−N−(4−{[5−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−2−イル]メトキシ}フェニル)アセトアミド(例示化合物番号:1−198)
実施例5と同様にして、実施例(29−3)で得られたN−(4−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(94mg,0.21mmol)、および、フェニルホウ酸(30mg,0.25mol)から淡黄色油状の標記化合物(83mg,収率99%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.77 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.67 (1H, br. d, J =8.1 Hz), 7.60 (1H, br. s), 7.48-7.35 (5H, m), 7.06 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.84(2H, d, J = 8.8 Hz), 5.00 (2H, S), 3.21 (3H, s), 1.83 (3H, s).

(実施例36)N−(4−{[2’,6’−ジメチル−5−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−2−イル]メトキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(例示化合物番号:1−205)
実施例5と同様にして、実施例(29−3)で得られたN−(4−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(100mg,0.22mmol)、および、2,6−ジメチルフェニルホウ酸(40mg,0.27mol)から無色油状の標記化合物(26mg,収率28%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.80 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.69 (1H, br. d, J =8.2 Hz), 7.40 (1H, br. s), 7.21 (1H, dd, J = 6.7, 8.2 Hz), 7.13 (2H, m), 7.04(2H, d, J = 9.0 Hz), 6.81 (2H, d, J = 9.0 Hz), 4.70 (2H, S), 3.20 (3H, s), 1.98(6H, s), 1.82 (3H, s).
MS (FAB) (m/z): 428 ([M+H]+).
(実施例37)N−メチル−N−(4−{[2’−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1,1’−ビフェニル−2−イル]メトキシ}フェニル)アセトアミド(例示化合物番号:1−199)
実施例5と同様にして、実施例(29−3)で得られたN−(4−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(50mg,0.11mmol)、および、2−メチルフェニルホウ酸(18mg,0.13mol)から無色油状の標記化合物(45mg,収率98%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.77 (1H,d, J = 8.2 Hz), 7.68 (1H, br. d, J = 8.2 Hz), 7.48 (1H, br. s), 7.35-7.28 (2H,m), 7.25 (1H, m), 7.15 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.04 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.80 (2H,d, J = 8.8 Hz), 4.83 (1H, d, J = 12.5 Hz), 4.78 (1H, d, J = 12.5 Hz), 3.20 (3H,s), 2.10 (3H, s), 1.82 (3H, s).
MS (FAB) (m/z): 414 ([M+H]+).

(実施例38)N−(4−{[2’−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−1、1’−ビフェニル−2−イル]メトキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(例示化合物番号:1−202)
実施例5と同様にして、実施例(29−3)で得られたN−(4−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(50mg,0.11mmol)、および、2−クロロフェニルホウ酸(21mg,0.13mol)から無色油状の標記化合物(30mg,収率63%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.74 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.68 (1H, br. d, J =8.2 Hz), 7.50-7.48 (2H, m), 7.38-7.31 (2H, m), 7.27 (1H, m), 7.02 (2H, d, J =8.8 Hz), 6.80 (2H, d, J = 8.8 Hz), 4.97 (1H, d, J = 12.9 Hz), 4.82 (1H, d, J =12.9 Hz), 3.19 (3H, s), 1.81 (3H, s).
MS (FAB) (m/z): 434 ([M+H]+).

(実施例39)N−メチル−N−({[2−(1−ナフチル)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)アセトアミド(例示化合物番号:1−210)
実施例5と同様にして、実施例(29−3)で得られたN−(4−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(100mg,0.22mmol)、および、1−ナフタレンホウ酸(46mg,0.13mol)から黄色油状の標記化合物(69mg,収率69%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 7.94 (1H, app. d, J = 3.9 Hz), 7.92 (1H, br. d, J= 3.9 Hz), 7.85 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.76 (1H, app. d, J = 8.2 Hz), 7.62 (1H,br. s), 7.56 - 7.51 (2H, m), 7.47 - 7.38 (3H, m) 6.95 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.67(1H, d, J = 8.8), 4.78 (2H, s), 3.16 (3H, s), 1.78 (3H, s).
MS (FAB) (m/z): 450 ([M+H]+).

(実施例40)N−メチル−N−(4−{[2−(8−キノリニル)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)アセトアミド(例示化合物番号:1−211)
実施例5と同様にして、実施例(29−3)で得られたN−(4−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(100mg,0.22mmol)、および、8−キノリニルホウ酸(46mg,0.13mol)から淡黄色粉末の標記化合物(86mg,収率86%)を得た。
1H-NMR(500MHz, CDCl3): δ 8.92 (1H, d, J = 2.0 Hz), 8.27 (1H, dd, J = 7.8,2.0 Hz), 7.93 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.79 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.73 - 7.69 (2H,m), 7.66 (1H, J = 7.8 Hz), 7.64 (1H, s), 7.46 (1H, dd, J = 8.8, 3.9 Hz), 6.96 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.73 (2H, d,J = 8.8 Hz), 5.05 (1H, d, J = 13.7 Hz), 4.72 (1H, d, J = 13.7 Hz), 3.16 (3H,s), 1.78 (3H, s).
MS (FAB) (m/z): 451 ([M+H]+).

(実施例41)tert−ブチル 2−[({5−[アセチル(メチル)アミノ]−2−ピリジニル}オキシ)メチル]−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−1)
(41−1)実施例(29−2)で得られた[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(1.00g,3.31mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(5ml)に水素化ナトリウム(60%油性,145mg,3.63mmol)を加え、氷冷下にて30分間攪拌した後、2−ブロモ−5−ニトロピリジン(672mg,3.33mmol)を加えて室温で7時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=30/1)にて精製し、2−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}−5−ニトロピリジン(719mg,51%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 9.10 (1H, d, J = 2.9Hz), 8.43 (1H, dd, J = 8.8, 2.9 Hz), 8.13 (1H, br. s), 7.63 (1H, br. d, J = 8.1Hz), 7.57 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.8 Hz), 5.53 (2H, s), 1.55(9H, s).
(41−2)実施例(23)、(72−4)、(10−1)、および、(15−4)と同様にして、実施例(41−1)で得られた2−{[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}−5−ニトロピリジンから、tert−ブチル 2−{[(5−アミノ−2−ピリジニル)オキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(231mg,39%)を得た。ただし、実施例(15−4)に対応する工程では、溶媒としてメタノールに代えて酢酸エチルを用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.15 (1H, br. s),7.74 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.69 (1H, dd, J = 8.8, 1.5 Hz), 7.63 (1H, d, J = 3.0Hz), 7.06 (1H, dd, J = 8.8, 3.0 Hz), 6.70 (1H, d, J = 8.8 Hz), 5.70 (2H, s),1.60 (9H, s).
(41−3)実施例(41−2)で得られたtert−ブチル 2−{[(5−アミノ−2−ピリジニル)オキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(231mg,0.58mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)に、ピリジン(60μl,0.74mmol)、および、無水酢酸(60μl,0.63mmol)を加えて室温で1時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、tert−ブチル 2−({[5−(アセチルアミノ)−2−ピリジニル]オキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(128mg,54%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.16 (1H, br. s),8.10 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.96 (1H, dt, J = 8.8, 2.5 Hz), 7.74 (1H, d, J = 8.8Hz), 7.70 (1H, br. d, J = 8.8 Hz), 7.09 (1H, br. s), 6.84 (1H, d, J = 8.8 Hz),5.77 (2H, s), 2.18 (3H, s), 1.61 (9H, s).
(41−4)実施例(41−3)で得られたtert−ブチル 2−({[5−(アセチルアミノ)−2−ピリジニル]オキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(85mg,0.21mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(1ml)に、水素化ナトリウム(60%油状、10mg,0.25mmol)、および、ヨウ化メチル(15μl,0.24mmol)を加えて、氷冷下にて40分間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、無色結晶の標記化合物(83mg,95%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 8.15 (1H, br. s), 8.00 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.75(1H, br. d, J = 8.2 Hz), 7.71 (1H, br. d, J = 8.2 Hz), 7.44 (1H, dd, J = 8.6,2.7 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.6 Hz), 5.81 (2H, S), 3.23 (3H, s), 1.87 (3H, s),1.61 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 425 ([M+H]+).
(実施例42)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(メチル)アミノ]−2−フルオロフェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−7)
(42−1)実施例(26−2)、文献(Nose, A., et al., Chem. Pharm.Bull., 1981年, 第29巻, p. 1159-1161)、実施例(41−3)、および、(41−4)と同様にして、2−フルオロ−4−ニトロフェノールから、N−{3−フルオロ−4−[(トリイソプロピルシリル)オキシ]フェニル}−N−メチルアセトアミド(2.91g,45%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 6.97 (1H, app. t, J =8.8 Hz), 6.91 (1H, dd, J = 11.0, 2.5 Hz), 6.82 (1H, m), 3.22 (3H, s), 1.87 (3H,s), 1.27 (3H, m), 1.11 (18H, J = 7.3 Hz).
(42−2)実施例(42−1)で得られたN−{3−フルオロ−4−[(トリイソプロピルシリル)オキシ]フェニル}−N−メチルアセトアミド(2.91g,8.58mmol)のテトラヒドロフラン溶液(15ml)に、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(9.0ml,9.0mmol)を加えて、室温で10分間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、N−(3−フルオロ−4−ヒドロキシ)フェニル−N−メチルアセトアミド(1.06g,67%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CD3OD): δ 7.05 (1H, br. dd, J =11.0, 2.3 Hz), 6.94 (1H, app. q, J = 8.6 Hz), 6.91 (1H, dd, J = 8.6, 2.3 Hz),3.19 (3H, s), 1.85 (3H, s).
(42−3)実施例(1−4)と同様にして、実施例(7−2)で得られたtert−ブチル 2−ブロモメチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(70mg,0.21mmol)、実施例(42−2)で得られたN−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(42mg,0.23mmol)、および、炭酸セシウム(87mg,0.27mmol)を用いて、無色粉末の標記化合物(55mg、59%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.22 (1H, br. s), 7.98 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.81 (1H, br. d, J = 7.8Hz), 7.08-6.98 (2H, m), 6.92 (1H, br. d, J = 9.4 Hz), 5.60 (2H, s), 3.23 (3H,s), 1.88 (3H, s), 1.63 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 442 ([M+H]+).

(実施例43)tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−イソプロピルベンゾエート(例示化合物番号:1−82)
(43−1)実施例(4−1)、および、(47−2)と同様にして、6−ヒドロキシ−5−イソプロピル−2−メチル安息香酸(532mg,2.74mmol)から、tert−ブチル 2−(アセトキシ)−3−イソプロピル−6−メチルベンゾエート(622mg,78%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.22 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.04 (1H, d, J =8.0 Hz), 2.92 (1H, sp., J = 7.0 Hz), 2.38 (3H, s), 2.30 (3H, d, J = 1.0 Hz),1.58 (9H, d, J = 1.0 Hz), 1.19 (6H, d, J = 7.0 Hz).
(43−2)実施例(1−3)、および、(1−4)と同様にして、実施例(43−1)で得られたtert−ブチル 2−(アセトキシ)−3−イソプロピル−6−メチルベンゾエート(235mg,0.799mmol)から、乳白色粉末の標記化合物(12.0mg,収率3%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 11.75 (1H, br. s), 7.34 (1H, d, J = 7.8 Hz),7.11 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.05 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.95 (2H, d, J = 8.8 Hz),5.28 (2H, s), 3.37 (1H, sp., J = 7.0 Hz), 3.23 (3H, s), 1.86 (3H, s), 1.56 (9H,s), 1.23 (6H, d, J = 7.0 Hz).
MS (FAB) (m/z): 414([M+H]+).
(実施例44)tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−エチル−2−ヒドロキシベンゾエート(例示化合物番号:1−78)
(44−1)文献(Corey, E. J., et al., J. Am. Chem. Soc., 1972年, 第94巻, p. 6190-6191)、実施例(17)、および、(18)と同様にして、文献(Winkle, M. R., et al., J. Org. Chem.,1982年, 第47巻, p. 2101-2108)の方法により合成した[4−ヨード−3−(メトキシメトキシ)フェニル]メタノールから、tert−ブチル{[4−エチル−3−(メトキシメトキシ)ベンジル]オキシ}ジメチルシラン(9.30g,59%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.11 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.05 (1H, s),6.90 (1H, d, J = 7.8 Hz), 5.19 (2H, s), 4.70 (2H, s), 3.48 (3H, s), 2.64 (2H,q, J = 7.8 Hz), 1.19 (3H, t, J = 7.8 Hz), 0.94 (9H, s), 0.10 (6H, s).
(44−2)実施例(44−1)で得られたtert−ブチル{[4−エチル−3−(メトキシメトキシ)ベンジル]オキシ}ジメチルシラン(1.0g,3.3mmol)、および、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(0.50ml,4.2mmol)のジエチルエーテル溶液(10ml)に、−78℃でn−ブチルリチウム−1.58M−ヘキサン溶液(2.7ml,4.3mmol)を加え、氷冷下にて1時間攪拌した。さらに、−40℃に冷却した後、二炭酸ジ−tert−ブチル(930mg,4.2mmol)を加えて室温まで徐々に昇温した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=100/1)にて精製し、tert−ブチル 6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−3−エチルー2−(メトキシメトキシ)ベンゾエート(443mg,33%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.26 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.01 (2H,s), 4.73 (2H, s), 3.57 (3H, s), 2.71 (2H, q, J = 7.8 Hz), 1.59 (9H, s), 1.22(3H, t, J = 7.8 Hz), 0.93 (9H, s), 0.07 (6H, s).
(44−3)実施例(44−2)で得られたtert−ブチル 6−({[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−3−エチルー2−(メトキシメトキシ)ベンゾエート(443mg,1.08mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)に、酢酸(63μl,1.1mmol)、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(1.1ml,1.1mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、tert−ブチル 3−エチル−6−(ヒドロキシメチル)−2−(メトキシメトキシ)ベンゾエート(320mg,99%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 7.26 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.14 (1H, d,J = 7.8 Hz), 5.02 (2H, s), 4.56 (2H, s), 3.58 (3H, s), 2.74 (2H, q, J = 7.8Hz), 1.62 (9H, s), 1.23 (3H, t, J = 7.8 Hz).
(44−4)実施例(44−3)で得られたtert−ブチル 3−エチル−6−(ヒドロキシメチル)−2−(メトキシメトキシ)ベンゾエート(320mg,1.08mmol)、および、文献(Harvison, P. J. et al., J. Med. Chem., 1986年,第29巻,p. 1737-1743)に従って合成したN−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(165mg,1.00mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10ml)に、N,N,N’,N’−テトラメチルアゾジカルボキサミド(220mg,1.27mmol)、および、トリ−n−ブチルホスフィン(320mg,1.28mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−エチル−2−(メトキシメトキシ)ベンゾエート(205mg,43%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.27 (1H, d, J = 7.8Hz), 7.20 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.95 (2H, d, J = 8.6Hz), 5.07 (2H, s), 5.05 (2H, s), 3.60 (3H, s), 3.22 (3H, s), 2.75 (2H, q, J =7.8 Hz), 1.84 (3H, s), 1.54 (9H, s), 1.24 (3H, t, J = 7.8 Hz).
(44−5)実施例(44−4)で得られたtert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−エチル−2−(メトキシメトキシ)ベンゾエート(147mg,0.331mmol)の塩化メチレン溶液(3ml)に、トリメチルクロロシラン(63μl,0.50mmol)、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド(160mg,0.50mmol)を加え、5時間加熱還流した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、無色粉末の標記化合物(107mg,81%)を得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3): δ 11.70 (1H, s), 7.29 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.10(2H, d, J = 8.8 Hz), 7.02 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.94 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.28(2H, S), 3.23 (3H, s), 2.69 (2H, q, J = 7.4 Hz), 1.85 (3H, s), 1.57 (9H, s),1.23 (3H, t, J = 7.4 Hz).
MS (FAB) (m/z): 400([M+H]+).
(実施例45)tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−90)
(45−1)文献(Miller, J. A. etal., J. Org. Chem., 1993年, 第58巻, p. 2637-2639)に記載された方法に従って合成した2−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]テトラヒドロ−2H−ピラン(21.38g,86.8mmol)、および、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(15.7ml,104mmol)のジエチルエーテル(230ml)溶液に、−20℃においてn−ブチルリチウム−1.58Mテトラヒドロフラン溶液(65.9ml,104mmol)を10分間かけて滴下した。反応液を−20℃にて30分間攪拌した後、室温にて更に40分攪拌した。反応液を−30℃に冷却し、N,N−ジメチルホルムアミド(13.5ml,174mmol)を加えた後、室温にて更に1時間攪拌した。反応液を注意深く冷水に注ぎ酢酸エチルで抽出(3回)した後、有機層を1N−塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1−10/1)により精製した。得られた淡黄色油状物質である2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドを室温にて終夜放置することにより淡黄色固体2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(31.73g,収率96%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 11.70 (1H, s), 9.93 (1H, s), 7.80(1H, d, J = 7.8 Hz), 7.75 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.10 (1H, t, J = 7.8 Hz).
以下に中間体2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドのNMRスペクトルを示す。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 10.33 (1H, s), 8.02 (1H, dd, J =7.8, 1.5 Hz), 7.83 (1H, dd, J = 7.8, 1.5 Hz), 7.33 (1H, t, J = 7.8 Hz), 4.80(1H, dd, J = 7.4, 2.7 Hz), 3.99 (1H, m), 3.43 (1H, m), 2.07 (1H, m), 1.96 (1H,m), 1.86 (1H, m), 1.67-1.50 (3H, m).
(45−2)実施例(45−1)で得られた2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(31.7g,167mmol)のメタノール(50ml)溶液に、オルトぎ酸トリメチル(130ml,1.19mol)、および、カンファースルホン酸(1.55g,6.67mmol)を加えた後、50℃において6時間攪拌した。反応液を1%炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出(3回)した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を濃縮して得られる残渣を塩化メチレン(400ml)に溶解し、氷冷下にて、ジイソプロピルエチルアミン(50.9ml,292mmol)、および、クロロメチルメチルエーテル(15.4ml,203mmol)を加え終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を0.5N−塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=14/1−10/1)により精製し、淡黄色油状の1−(ジメトキシメチル)−2−(メトキシメトキシ)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(42.2g,収率93%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.77 (1H, dd, J = 7.8, 1.6 Hz),7.59 (1H, dd, J = 7.8, 1.6 Hz), 7.24 (1H, t, J = 7.8 Hz), 5.67 (1H, s), 5.07(2H, s), 3.65 (3H, s), 3.38 (6H, s).
(45−3)実施例(45−2)で得られた1−(ジメトキシメチル)−2−(メトキシメトキシ)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(39.3g,140mmol)、および、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(46.9ml,311mmol)のジエチルエーテル(410ml)溶液に、−25℃においてn−ブチルリチウム−1.59Mテトラヒドロフラン溶液(196ml,312mmol)を20分間かけて滴下した。反応液を0℃において30分間攪拌した後、室温にて更に1.5時間攪拌した。反応液を−30℃に冷却し、N,N−ジメチルホルムアミド(41.9ml,541mmol)を加えた後、室温にて更に1時間攪拌した。反応液を注意深く冷0.1N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出(4回)した後、有機層を0.1N−塩酸、水(3回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去することにより粗製の2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドを得た。本化合物は、更に精製することなく、実施例(45−4)に用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 10.71 (1H, s), 7.81 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.70 (1H, d, J = 8.2 Hz), 5.79 (1H, s), 5.07 (2H, s), 3.67 (3H, s),3.50 (6H, s).
MS (FAB)(+0.1N KIaq.) (m/z): 347 ([M+K]+).
(45−4)
実施例(45−3)で得られた粗製の2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドのテトラヒドロフラン−メタノール(5:1,100ml)混合溶液に、氷冷下にて、水素化ホウ素ナトリウム(5.11g,135mmol)を加え終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出(4回)した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1−2/1)により精製し、橙色油状の[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(22.6g,収率52%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.59 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.31(1H, d, J = 8.2 Hz), 5.81 (1H, s), 5.01 (2H, s), 4.85 (2H, d, J = 7.0 Hz), 3.65(3H, s), 3.50 (6H, s), 3.36 (1H, t, J = 7.0 Hz).
MS (FAB) (m/z): 309 ([M-H]+).
(45−5)実施例(44−4)と同様にして、実施例(45−4)で得られた[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(377mg,1.22mmol)、および、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(241mg,1.46mmol)から無色油状のN−(4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(282mg,収率51%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.58 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.53(1H, d, J = 8.6 Hz), 7.07 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.76(1H, s), 5.50 (2H, s), 5.04 (2H, s), 3.67 (3H, s), 3.48 (6H, s), 3.21 (3H, s),1.85 (3H, s).
MS (FAB) (m/z): 458 ([M+H]+).
(45−6)実施例(45−5)で得られたN−(4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアセトアミド(265mg,0.579mmol)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に、4N−塩酸(0.8ml)を加えた後、50℃にて5時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去することにより残渣を得た。得られた残渣のtert−ブチルアルコール(6.3ml)、1,4−ジオキサン(1.5ml)、および、2−メチル−2−ブテン(1.5ml)の混合溶液に亜塩素酸ナトリウム(314mg,3.47mmol)、および、りん酸二水素ナトリウム一水和物(314mg,2.28mmol)の水溶液(3.0ml)を滴下した後、室温にて30分攪拌した。反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、0.5N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した。有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去することにより残渣を得た。得られた残渣をトルエン(4.5ml)、および、1,4−ジオキサン(3.0ml)に溶解させた後、N,N−ジメチルホルムアミド ジtert−ブチル アセタール(0.555ml,2.31mmol)を加え、1.5時間加熱還流した。反応液を0.1N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出(3回)した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/4)により精製し、無色固体の標記化合物(102mg,収率40%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.20 (1H, s), 7.69 (1H, d, J =8.6 Hz), 7.23 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.92 (2H, d, J =8.6 Hz), 5.33 (2H, s), 3.23 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.64 (9H, s).
HRMS (FAB) (m/z): calcd. for C22H25O5NF3([M+H]+): 440.1684; found: 440.1682.
Anal. calcd. for C22H24O5NF3:C, 60.13; H, 5.51; N, 3.19; found: C, 60.06; H, 5.49; N, 3.15.
(実施例46)tert−ブチル 2−({4−[[(アリルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−41)
(46−1)4−メチルアミノフェノール硫酸塩(5.11g,29.7mmol)、および、トリエチルアミン(12.3ml,89.1mmol)の塩化メチレン溶液(100ml)にクロロぎ酸アリル(6.90ml,65.3mmol)を加えて室温で2時間攪拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を1N−塩酸、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、得られた残渣をメタノール(50ml)に溶解させた後、炭酸カリウム(5.00g,36.2mmol)を加え、室温にて5時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1−1/1)にて精製し、アリル 4−ヒドロキシフェニル(メチル)カーバメート(4.58g,収率74%)を得た.
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.04 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.73 (2H, br. s),5.90 (1H, br. s), 5.18 (2H, br. s), 4.61 (2H, br. s), 3.26 (3H, s).
(46−2)[各種ベンジルブロミドとフェノール誘導体のカップリング工程]
実施例(7−2)で得られたtert−ブチル 2−ブロモメチル−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(1.46g,7.05mmol)、および、実施例(46−1)で得られたアリル 4−ヒドロキシフェニル(メチル)カーバメート(1.99g,5.87mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(20ml)に炭酸カリウム(1.21g,8.80mmol)を加えて、室温で終夜攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、無色油状の標記化合物(2.19g、収率80%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.18 (1H, s), 7.88 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.73(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.16 (2H, d, J = 8.2 Hz), 6.94 (2H, d, J = 8.2 Hz), 5.88(1H, br. s), 5.48 (2H, br. s), 5.15 (2H, br. s), 4.59 (2H, br. s), 3.27 (3H, s),1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 465([M]+).

(実施例47)tert−ブチル 2−({4−[メチル(プロピオニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−30)
(47−1)実施例(46−2)で得られたtert−ブチル 2−({4−[[(アリルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(2.19g,4.71mmol)の1,4−ジオキサン(60ml)、および、水(2ml)の混合溶液にピロリジン(1.17ml,14.1mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(134mg,0.12mmol)を加え、室温にて3時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1−1/1)にて精製し、tert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(1.51g,収率85%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.17 (1H, d, J = 1.6 Hz), 7.91 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 8.2, 1.6 Hz), 6.86 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.58 (2H, d,J = 9.0 Hz), 5.42 (2H, s), 2.81 (3H, s), 1.61 (9H, s).
(47−2)実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(100mg,0.262mmol)、および、トリエチルアミン(73μl,0.52mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)にプロパン酸無水物(51mg,0.39mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、無色粉末の標記化合物(84.0mg,収率73%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.19 (1H, s), 7.88 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.76(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.51(2H, s), 3.23 (3H, s), 2.08 (2H, q, J = 7.4 Hz), 1.62 (9H, s), 1.05 (3H, t, J =7.4 Hz)
MS (FAB) (m/z): 438([M+H]+).

(実施例48)tert−ブチル 2−({4−[ブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−32)
実施例(47−2)と同様にして、実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(100mg,0.262mmol)から、トリエチルアミン(73μl,0.52mmol)、および、ブタン酸無水物(62mg,0.39mmol)を用いて、無色油状の標記化合物(87.1mg,収率74%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.19 (1H, s), 7.89 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.77(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.51(2H, s), 3.23 (3H, s), 2.04 (2H, t, J = 7.4 Hz), 1.62 (9H, s), 1.62-1.53 (2H,m), 0.83 (3H, t, J = 7.2 Hz).
MS (FAB) (m/z): 452([M+H]+).

(実施例49)tert−ブチル 2−({4−[メチル(トリフルオロアセチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−36)
実施例(47−2)と同様にして、実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(100mg,0.262mmol)から、トリエチルアミン(73μl,0.52mmol)、および、トリフルオロ酢酸無水物(83mg,0.39mmol)を用いて、黄色粉末の標記化合物(87.1mg,収率74%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.22 (1H, s), 7.89 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.79(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.19 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.03 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.53(2H, s), 3.34 (3H, s), 1.61 (9H, s).
(実施例50)tert−ブチル 2−({4−[イソブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−33)
実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(100mg,0.262mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)にトリエチルアミン(73μl,0.52mmol)、および、イソブチリルクロリド(42mg,0.39mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、無色油状の標記化合物(98.1mg,収率83%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.22 (1H, s), 7.91 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.79(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.13 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.02 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.53(2H, s), 3.23 (3H, s), 2.51 (1H, sp., J = 6.6 Hz), 1.62 (9H, s), 1.02 (6H, d, J= 6.6 Hz).
MS (FAB) (m/z): 452([M+H]+).

(実施例51)tert−ブチル 2−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−38)
実施例(50)と同様にして、実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(75.0mg,0.197mmol)から、トリエチルアミン(82μl,0.59mmol)、および、シクロプロパンカルボニルクロリド(83mg,0.39mmol)を用いて、無色粉末の標記化合物(71.2mg,収率80%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.22 (1H, s), 7.91 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.79(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.03 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.53(2H, s), 3.27 (3H, s), 1.62 (9H, s), 1.39 (1H, m), 1.00 (2H, m), 0.61 (2H, m).
MS (FAB) (m/z): 450([M+H]+).

(実施例52)tert−ブチル 2−({4−[(メトキシカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−40)
実施例(50)と同様にして、実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(86.2mg,0.226mmol)から、トリエチルアミン(63μl,0.45mmol)、および、クロロぎ酸メチル(32mg,0.34mmol)を用いて、無色油状の標記化合物(73.5mg,収率74%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.18 (1H, d, J = 1.4 Hz), 7.87 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 8.2, 1.4 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.94 (2H, d,J = 8.6 Hz), 5.49 (2H, s), 3.68 (3H, br. s), 3.26 (3H, s), 1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 440([M+H]+).

(実施例53)tert−ブチル 2−({4−[[(ジメチルアミノ)カルボニル](メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−42)
実施例(50)と同様にして、実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(86.2mg,0.226mmol)から、トリエチルアミン(63μl,0.45mmol)、および、N,N−ジメチルカルバモイルクロリド(36mg,0.34mmol)を用いて、無色油状の標記化合物(39.5mg,収率39%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.17 (1H, d, J = 1.2 Hz), 7.87 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.75 (1H, dd, J = 8.2, 1.2 Hz), 7.00 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.93 (2H, d,J = 9.0 Hz), 5.47 (2H, s), 3.16 (3H, s), 2.66 (6H, s), 1.61 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 453([M+H]+).

(実施例54)tert−ブチル 2−({4−[(N,N−ジメチルグリシル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−35)
実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(73.0mg,0.192mmol)、および、N,N−ジメチルグリシン(53mg,0.38mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)に、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(10mg)、および、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(73mg,0.38mmol)を加えて、室温で終夜攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、無色油状の標記化合物(18.0mg,収率20%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.19 (1H, s), 7.88 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.76(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.00 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.52(2H, s), 3.23 (3H, s), 2.85 (2H, s), 2.24 (6H, s), 1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 467([M+H]+).

(実施例55)tert−ブチル 2−[(4−{メチル[(メチルスルホニル)アセチル]アミノ}フェノキシ)メチル]−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−34)
実施例(54)と同様にして、実施例(47−1)で得られたtert−ブチル 2−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(93.0mg,0.244mmol)から、(メチルスルホニル)酢酸(67mg,0.49mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(10mg)、および、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(93mg,0.49mmol)を用いて、無色アモルファスの標記化合物(106mg,収率87%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 8.19 (1H, d, J = 1.2 Hz), 7.88 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.76 (1H, dd, J = 8.2, 1.2 Hz), 7.21 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.02 (2H, d,J = 9.0 Hz), 5.51 (2H, s), 3.80 (2H, s), 3.29 (3H, s), 3.19 (3H, s), 1.60 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 502([M+H]+).
(実施例56)tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−114)
(56−1)実施例(45−4)で得られた[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(1.42g,4.58mmol)、実施例(46−1)で得られたアリル 4−ヒドロキシフェニル(メチル)カーバメート(1.04g、5.04mmol)、および、トリフェニルホスフィン(1.44g、5.50mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)にアゾジカルボン酸ジエチル(1.32ml,5.50mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を1N−水酸化ナトリウム水溶液、水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1−1/1)にて精製し、アリル 4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル(メチル)カーバメート(1.45g,収率63%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.63-7.53 (2H, m), 7.12 (2H, d, J = 8.8 Hz),6.99-6.94 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.88 (1H, br. s), 5.75 (1H, s), 5.48 (2H, s),5.18 (2H, br. s), 5.03 (2H, br. s), 4.59 (2H, br. s), 3.66 (3H, s), 3.47 (6H,s), 3.26 (3H, s).
(56−2)実施例(47−1)と同様にして、実施例(56−1)で得られたアリル
4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル(メチル)カーバメート(3.86g,7.61mmol)から、ピロリジン(1.90ml,22.8mmol)、および、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(439mg,0.38mmol)を用いて、N−(4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアミン(3.01g,収率95%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.59-7.54 (2H, m), 6.85 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.56 (2H, d, J = 9.0Hz), 5.73 (1H, s), 5.41 (2H, s), 5.03 (2H, s), 3.66 (3H, s), 3.45 (6H, s), 2.79(3H, s).
(56−3)実施例(56−2)で得られたN−(4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアミン(500mg,1.20mmol)の塩化メチレン(8ml)溶液に、氷冷下にて、トリエチルアミン(0.420ml,3.01mmol)、および、シクロプロパンカルボニルクロリド(0.162ml,1.80mmol)を順次加えた後、室温にて終夜攪拌した。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去することにより残渣を得た。得られた残渣のテトラヒドロフラン(13ml)溶液に、4N−塩酸(2.5ml)を加えた後、50℃にて5時間攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去することにより残渣を得た。得られた残渣のtert−ブチルアルコール(12.5ml)、1,4−ジオキサン(3.0ml)、および、2−メチル−2−ブテン(3.5ml)混合溶液に亜塩素酸ナトリウム(650mg,7.19mmol)、および、りん酸二水素ナトリウム一水和物(650mg,4.71mmol)の水溶液(5.0ml)を滴下した後、室温にて30分攪拌した。反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、0.5N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した。有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去することにより残渣を得た。得られた残渣をトルエン(9.0ml)、および、1,4−ジオキサン(6.0ml)に溶解させた後、N,N−ジメチルホルムアミド ジtert−ブチル アセタール(1.15ml,4.80mmol)を加え、1.5時間加熱還流した。反応液を0.1N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出(3回)した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)により精製し、無色粉末の標記化合物(245mg,収率44%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.24 (1H, s), 7.71 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.26 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.22 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.95 (2H, d, J =8.6 Hz), 5.35 (2H, s), 3.26 (3H, s), 1.65 (9H, s), 1.38 (1H, m), 1.00 (2H, m),0.61 (2H, m).
HRMS (FAB) (m/z): calcd. for C24H27O5NF3([M+H]+): 466.1841; found: 466.1839.
Anal. calcd. for C24H26O5NF3:C, 61.93; H, 5.63; N, 3.01; F, 12.24; found: C, 61.78; H, 5.52; N, 2.89; F,12.43.

(実施例57)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[イソブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−96)
実施例(56−3)と同様にして、実施例(56−2)で得られたN−(4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアミン(500mg,1.20mmol)、および、イソブチリルクロリド(0.190ml,1.80mmol)から、無色ガム状の標記化合物(261mg,収率46%)を得た。ただし、実施例(56−3)におけるシクロプロパンカルボニルクロリドに代えてイソブチリルクロリドを用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.24 (1H, s), 7.72 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.26 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.13 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.95 (2H, d, J =8.6 Hz), 5.35 (2H, s), 3.22 (3H, s), 2.51 (1H, sp., J = 6.3 Hz), 1.65 (9H, s),1.03 (6H, d, J = 6.3 Hz).
HRMS (FAB) (m/z): calcd. for C24H29O5NF3([M+H]+): 468.1998; found: 468.1988.

(実施例58)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(プロピオニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−93)
実施例(56−3)と同様にして、実施例(56−2)で得られたN−(4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアミン(511mg,1.23mmol)から、無色粉末の標記化合物(122.9mg,収率22%)を得た。ただし、実施例(56−3)におけるシクロプロパンカルボニルクロリドに代えてプロピオン酸無水物を用いた。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 12.25 (1H, br. s), 7.71 (1H, d, J = 8.2 Hz),7.26 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.94 (2H, d, J = 8.8 Hz),5.35 (2H, s), 3.24 (3H, s), 2.08 (2H, q, J = 7.5 Hz), 1.65 (9H, s), 1.05 (3H,t, J = 7.5 Hz)
MS (FAB) (m/z): 454([M+H]+).
(実施例59)tert−ブチル 6−({4−[ブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−95)
実施例(56−3)と同様にして、実施例(56−2)で得られたN−(4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアミン(479mg,1.15mmol)から、黄色油状の標記化合物(98.6mg,収率18%)を得た。ただし、実施例(56−3)におけるシクロプロパンカルボニルクロリドに代えてブタン酸無水物を用いた。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 12.24 (1H, br. s), 7.72 (1H, d, J = 8.2 Hz),7.26 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.12 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J = 9.0 Hz),5.35 (2H, s), 3.23 (3H, s), 2.03 (2H, t, J = 7.6 Hz), 1.64 (9H, s), 1.64-1.54(2H, m), 0.83 (3H, t, J = 7.2 Hz).
MS (FAB) (m/z): 468([M+H]+).

(実施例60)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(3−メチルブタノイル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−97)
実施例(56−3)と同様にして、実施例(56−2)で得られたN−(4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル)−N−メチルアミン(454mg,1.09mmol)から、黄色油状の標記化合物(113.0mg,収率22%)を得た。ただし、実施例(56−3)におけるシクロプロパンカルボニルクロリドに代えてイソ吉草酸無水物を用いた。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 12.23 (1H, br. s), 7.72 (1H, d, J = 8.2 Hz),7.26 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J = 9.0 Hz),5.35 (2H, s), 3.24 (3H, s), 2.13 (1H, m), 1.95 (2H, d, J = 7.0 Hz), 1.64 (9H,s), 0.84 (6H, d, J = 6.7 Hz).
MS (FAB) (m/z): 482([M+H]+).

(実施例61)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[(メトキシアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−99)
(61−1)実施例(56−1)で得られたアリル 4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}フェニル(メチル)カーバメート(4.00g,8.01mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)に4N−塩酸(5ml)を加えて、55℃にて4時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(10ml)に、アリルブロミド(831μl,9.61mmol)、および、炭酸カリウム(1.33g,9.61mmol)を加えて、50℃にて3時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣の1,4−ジオキサン(20ml)、および、tert−ブタノール(75ml)の混合溶液に、2−メチル−2−ブテン(20ml)を加えた。反応液に亜塩素酸ナトリウム(4.33g,48.1mmol)、および、リン酸二水素ナトリウム一水和物(4.33g,31.4mmol)の水溶液(30ml)を滴下して、室温で2時間攪拌した。反応溶液に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を注ぎ攪拌した後、1N−塩酸で酸性とし、さらに酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣のトルエン溶液(50ml)にN,N−ジメチルホルムアミド ジtert−ブチル アセタール(7.67ml,32.0mmol)を加えて、110℃で6時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1−7/3)にて精製し、tert−ブチル 2−(アリルオキシ)−6−({4−[[(アリルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(2.80g、収率67%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.64 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.37 (1H, d, J =7.8 Hz), 7.16 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.90 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.11-6.02 (1H, m),5.89 (1H, br. s), 5.42 (1H, m), 5.27 (1H, m), 5.17 (2H, br. s), 5.11 (2H, br.s), 4.65-4.55 (4H, m), 3.27 (3H, s), 1.57 (9H, s).
(61−2)実施例(47−1)と同様にして、実施例(61−1)で得られたtert−ブチル 2−(アリルオキシ)−6−({4−[[(アリルオキシ)カルボニル](メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(2.80g、5.37mmol)から、tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(1.64g、収率77%)を得た。
1H-NMR (500MHz,CDCl3): δ 12.23 (1H, br. s), 7.67 (1H, d, J = 8.3 Hz),7.28 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.79 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.58 (2H, d, J = 8.8 Hz),5.26 (2H, s), 2.80 (3H, s), 1.62 (9H, s).
(61−3)実施例(61−2)で得られたtert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(74.5mg,0.188mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)に、トリエチルアミン(78μl,0.56mmol)を加え、メトキシアセチルクロリド(34μl,0.38mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、tert−ブチル 6−({4−[(メトキシアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−[(メトキシアセチル)オキシ]−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(60.5mg,収率59%)を得た。本化合物(60.5mg,0.112mmol)のメタノール溶液(5ml)に炭酸カリウム(100mg)を加えて、室温で12時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、無色油状の標記化合物(26.9mg,収率51%)を得た。
1H-NMR (500MHz,CDCl3): δ 12.23 (1H, br. s), 7.71 (1H, d, J = 8.3 Hz),7.25 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.13 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.95 (2H, d, J = 8.8 Hz),5.35 (2H, s), 3.77 (2H, s), 3.35 (3H, s), 3.25 (3H, s), 1.64 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 470([M+H]+).
(実施例62)tert−ブチル 6−({4−[アクリロイル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−117)
(62−1)実施例(61−2)で得られたtert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(2.46g,6.20mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(20ml)にトリエチルアミン(3.44ml,24.8mmol)を加えて、tert−ブチルクロロジメチルシラン(2.79g,18.6mmol)を加えて室温で12時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1−1/1)にて精製し、tert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(2.38g,収率97%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.56 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.27 (1H, d, J =8.2 Hz), 6.79 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.55 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.06 (2H, s), 2.79(3H, s), 1.58 (9H, s), 1.01 (9H, s), 0.20 (6H, s).
(62−2)実施例(62−1)で得られたtert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(91.8mg,0.231mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)に、トリエチルアミン(96μl,0.70mmol)を加え、アクリロイルクロリド(37μl,0.46mmol)を加えて室温で終夜攪拌した。さらに、反応溶液に少量のメタノール、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(2.3ml,2.3mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、無色粉末の標記化合物(33.1mg,収率32%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.72 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.26 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.12 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.36 (1H, dd, J =16.8, 1.8 Hz), 6.07 (1H, dd, J = 16.8, 10.4 Hz), 5.51 (1H, dd, J = 10.4, 1.8Hz), 5.35 (2H, s), 3.33 (3H, s), 1.65 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 452([M+H]+).

(実施例63)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[(メトキシカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−119)
実施例(62−2)と同様にして、実施例(62−1)で得られたtert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(84.4mg,0.165mmol)、トリエチルアミン(68μl,0.50mmol)、クロロぎ酸メチル(31mg,0.33mmol)、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(1.6ml,1.6mmol)から、無色粉末の標記化合物(21.2mg,収率28%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 12.26 (1H, br. s), 7.70 (1H, d, J = 8.2 Hz),7.26 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.16 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.89 (2H, d, J = 9.0 Hz),5.34 (2H, s), 3.70 (3H, br. s), 3.27 (3H, s), 1.65 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 455([M]+).

(実施例64)tert−ブチル 6−({4−[(エチルスルホニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−123)
実施例(62−2)と同様にして、実施例(62−1)で得られたtert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(85.9mg,0.168mmol)、トリエチルアミン(70μl,0.50mmol)、エタンスルホニルクロリド(43mg,0.34mmol)、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(1.6ml,1.6mmol)から、無色油状の標記化合物(32.1mg,収率39%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 12.15 (1H, br. s), 7.67 (1H, d, J = 8.2 Hz),7.30 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.22 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.89 (2H, d, J = 9.0 Hz),5.32 (2H, s), 3.31 (3H, s), 3.02 (2H, q, J = 7.4 Hz), 1.64 (9H, s), 1.38 (3H,t, J = 7.4 Hz).
MS (FAB) (m/z): 489([M]+).

(実施例65)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−122)
実施例(62−2)と同様にして、実施例(62−1)で得られたtert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(98.0mg,0.192mmol)、トリエチルアミン(53μl,0.50mmol)、メタンスルホニルクロリド(22μl,0.29mmol)、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド 1.0M−テトラヒドロフラン溶液(1.9ml,1.9mmol)から、無色アモルファスの標記化合物(85.7mg,収率94%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 12.25 (1H, br. s), 7.68 (1H, d, J = 8.2 Hz),7.31 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.91 (2H, d, J = 9.0 Hz),5.34 (2H, s), 3.29 (3H, s), 2.84 (3H, s), 1.66 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 475([M]+).
(実施例66)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−[(4−{メチル[(メチルチオ)アセチル]アミノ}フェノキシ)メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−101)
実施例(62−1)で得られたtert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(141mg,0.276mmol)、および、メチルチオ酢酸(44mg,0.38mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)に、N,N−ジメチルアミノピリジン(10mg)、および、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(105mg,0.55mmol)を加えて、室温で終夜攪拌した。さらに、反応溶液に少量の水、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(2.8ml,2.8mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)にて精製し、無色油状の標記化合物(87.3mg,収率65%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 7.72 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.25 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.21 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.94 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.35 (2H, s), 3.26(3H, s), 3.02 (2H, s), 2.21 (3H, s), 1.64 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 486([M+H]+).

(実施例67)tert−ブチル 6−({4−[グリコロイル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−98)
実施例(66)、および、実施例(72−4)と同様にして、実施例(62−1)で得られたtert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(83.5mg,0.163mmol)から、アセトキシ酢酸(29mg,0.25mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン(10mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(63mg,0.33mmol)、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド 1.0M−テトラヒドロフラン溶液(1.6ml,1.6mmol)、および、1N−水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を用いて、無色粉末の標記化合物(29.6mg,収率40%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 12.22 (1H, br. s), 7.72 (1H, d, J = 8.2 Hz),7.24 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.13 (2H, d, J = 9.0 Hz), 6.96 (2H, d, J = 9.0 Hz),5.35 (2H, s), 3.80 (2H, s), 3.31 (3H, s), 1.64 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 456([M+H]+).

(実施例68)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−[(4−{メチル[(トリフルオロメチル)スルホニル]アミノ}フェノキシ)メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−124)
実施例(62−1)で得られたtert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(88.1mg,0.172mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)に、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(63mg,0.517mmol)を加え、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(56μl,0.344mmol)を加えて室温で終夜攪拌した。更に、反応溶液に少量の水、および、テトラ−n−ブチルアンモニウムフロリド−1.0M−テトラヒドロフラン溶液(1.7ml,1.7mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)にて精製し、無色油状の標記化合物(16.4mg,収率18%)を得た。
1H-NMR (400MHz,CDCl3): δ 12.21 (1H, br. s), 7.68 (1H, d, J = 8.2 Hz),7.28 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.20 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.91 (2H, d, J = 9.0 Hz),5.33 (2H, s), 3.43 (3H, app. q, J = 1.0 Hz), 1.63 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 529 ([M]+).

(実施例69)tert−ブチル 2−({4−[アセチル(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−212)
(69−1)4−ベンジルオキシアニリン(2.30g,11.5mmol)のキシレン溶液(6ml)にトリフルオロメタンスルホン酸 2,2,2−トリフルオロエチルエステル(0.85ml,0.59mmol)を加え、3時間加熱還流した。反応液を室温に戻した後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下にて濃縮して得られる残渣にテトラヒドロフラン(6ml)、ピリジン(5.0ml)、無水酢酸(5.0ml)、および、N,N−ジメチルアミノピリジン(20mg)を加え室温で終夜攪拌した。反応液を減圧下にて濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1−3/2)にて精製し、N−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(1.48g,収率77%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.47-7.33 (5H, m), 7.15 (2H, d, J= 8.8 Hz), 7.01 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.08 (2H, s), 4.31 (2H, q, J = 8.8 Hz),1.88 (3H, s).
(69−2)実施例(15−4)と同様にして、実施例(69−1)で得られたN−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(1.45g,4.48mmol)からN−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(1.04g,収率100%)を得た。ただし、実施例(15−4)におけるメタノールに代えてメタノール−酢酸エチル(1:2)を溶媒として用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.90 (2H,d, J = 8.8 Hz), 6.15-6.07 (1H, br.), 4.32 (2H, q, J = 8.8 Hz), 1.90 (3H, s).
(69−3)実施例(1−4)と同様にして、実施例(7−2)で得られたtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(65mg,0.19mmol)、実施例(69−2)で得られたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アセトアミド(63mg,0.27mmol)、および、炭酸セシウム(81mg,0.25mmol)から、無色油状の標記化合物(62mg、収率66%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.22 (1H, br. s), 7.90 (1H, d, J =8.1 Hz), 7.79 (1H, br. d, J = 8.1 Hz), 7.18 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.05 (2H, d, J= 8.8 Hz), 5.54 (2H, s), 4.33 (2H, q, J = 8.8 Hz), 1.89 (3H, s), 1.62 (9H, s).

(実施例70)tert−ブチル 2−({4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−44)
実施例(1−4)と同様にして実施例(7−2)で得られたtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(70mg,0.21mmol)、文献(Baker, B. R. et al., J. Med. Chem., 1972年, 第15巻, p. 945-947)に記載された方法に従って合成した4−ヒドロキシ−N,N−ジメチルベンズアミド(35mg,0.21mmol)、および、炭酸セシウム(100mg,0.31mmol)から、無色粉末の標記化合物(20mg、収率22%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.20 (1H, br. s), 7.87 (1H, d, J =8.1 Hz), 7.76 (1H, br. d, J = 8.1 Hz), 7.42 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99 (2H, d, J= 8.8 Hz), 5.53 (2H, s), 3.12-2.98 (6H, br.), 1.62 (9H, s).
(実施例71)tert−ブチル 2−({4−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−43)
実施例(1−4)と同様にして、実施例(7−2)で得られたtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(70mg,0.21mmol)、文献(Kidd, D. A. A. et al., J. Chem. Soc., 1962年, p. 1420-1427)に記載された方法に従って合成したN−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルメタンスルホンアミド(35mg,0.21mmol)、および、炭酸セシウム(100mg,0.31mmol)から、無色粉末の標記化合物(39mg、収率40%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.20 (1H, br. s), 7.87(1H, d, J = 8.1 Hz), 7.77 (1H, br. d, J = 8.1 Hz), 7.31 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.99(2H, d, J = 8.8 Hz), 5.51 (2H, s), 3.29 (3H, s), 2.84 (3H, s), 1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z): 459 ([M]+).
Anal. calcd. for C21H24O5NSF3:C, 54.89; H, 5.27; N, 3.05; S, 6.98; F, 12.40; found: C, 54.70; H, 5.09; N, 3.07;S, 7.03; F, 12.19.

(実施例72)tert−ブチル 2−(1−{4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}エチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−10)
(72−1)実施例(29−2)で得られた[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(8.00g,26.5mmol)の塩化メチレン(200ml)溶液に、活性二酸化マンガン(16g,92mmol)を加え、室温にて7時間攪拌した。不溶物をセライト濾過により除去し、得られた濾液を減圧下にて濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=50/1−5/1)により精製し、2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(5.34g,収率67%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 10.08 (1H, s), 8.18 (1H, br. s),7.95 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.71 (1H, br. d, J = 7.8 Hz).
(72−2)実施例(72−1)で得られた2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(500mg,1.67mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に、氷冷下にて、臭化メチルマグネシウム−3.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.830ml,2.49mmol)を滴下した後、5分間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去することにより1−[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール(526mg,収率100%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.01 (1H, br. s), 7.68 (1H, d, J =8.6 Hz), 7.62 (1H, br. d, J = 8.6 Hz), 5.09 (1H, m), 2.03 (1H, m), 1.47 (3H, d,J = 6.3 Hz).
(72−3)実施例(56−1)、および、実施例(23)と同様にして、実施例(72−2)で得られた1−[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール(463mg,1.46mmol)、および、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルアセトアミド(240mg,1.45mmol)から、メチル 2−(1−{4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}エチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(420mg,収率73%)を得た。ただし、実施例(56−1)に対応する工程において、[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノールに代えて1−[2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノールを用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.23 (1H, br. s), 7.82 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.73 (1H, br. d, J = 8.2 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.80 (2H, d, J= 8.6 Hz), 6.35 (1H, q, J = 6.3 Hz), 3.99 (3H, s), 3.16 (3H, s), 1.80 (3H, s),1.64 (3H, d, J = 6.3 Hz).
(72−4)実施例(72−3)で得られたメチル 2−(1−{4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}エチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(420mg,1.06mmol)のテトラヒドロフラン(3ml)溶液に、1N−水酸化ナトリウム水溶液(1.0ml,1.0mmol)を加えた後、室温にて8時間攪拌した。反応液を1N−塩酸に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル)により精製し、2−(1−{4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}エチル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(294mg,収率72%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.34 (1H, br. s), 7.84 (1H, d, J =8.1 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.85 (2H, d, J =8.8 Hz), 6.45 (1H, q, J = 6.3 Hz), 3.20 (3H, s), 1.85 (3H, s), 1.65 (3H, d, J =6.3 Hz).
(72−5)実施例(10−1)と同様にして、実施例(72−4)で得られた2−(1−{4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}エチル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(294mg,0.771mmol)、tert−ブチルアルコール(1.0ml,10mmol)、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(30mg,0.25mmol)、および、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(200mg,1.04mmol)から、無色油状の標記化合物(132mg,収率39%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.06 (1H, br. s), 7.75 (1H, d, J =8.6 Hz), 7.67 (1H, dd, J = 8.6, 1.6 Hz), 6.98 (2H, d, J = 8.9 Hz), 6.80 (2H, d,J = 8.9 Hz), 6.26 (1H, q, J = 6.3 Hz), 3.16 (3H, s), 1.80 (3H, s), 1.65 (9H,s), 1.63 (3H, d, J = 6.3 Hz).

(実施例73)tert−ブチル 2−[({4−[アセチル(メチル)アミノ]ベンジル}オキシ)メチル]−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−4)
(73−1)文献(Jingjun, Y. et al., Org. Lett., 2000年, 第2巻, p. 1101-1104)に記載された方法に従って合成したメチル 4−[アセチル(メチル)アミノ]ベンゾエート(11.6g,56.0mmol)のテトラヒドロフラン−メタノール(5:1,240ml)混合溶液に、氷冷下にて、水素化ホウ素リチウム(2.50g,115mmol)を加えた後、室温にて2時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、0.5N−塩酸にゆっくりと注いだ後、酢酸エチルで抽出(3回)した。有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1−2/3)にて精製し無色固体のN−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−N−メチルアセトアミド(2.76g,収率28%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.40 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.16(2H, d, J = 8.2 Hz), 4.72 (2H, d, J = 5.5 Hz), 3.25 (3H, s), 1.90 (1H, m), 1.86(3H, s).
(73−2)実施例(73−1)で得られたN−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−N−メチルアセトアミド(81mg,0.45mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5ml)に水素化ナトリウム(55%油性,27mg,0.68mmol)を加えて室温で30分間攪拌した後、実施例(7−2)で得られたtert−ブチル 2−(ブロモメチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(230mg,0.68mmol)を加えて、2時間加熱還流した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製し、黄色油状の標記化合物(141mg,収率71%)を得た。
1H-NMR (500MHz,CDCl3): δ 8.13 (1H, s), 7.90 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.76(1H, d, J = 8.3 Hz), 7.45 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.20 (2H, d, J = 8.1 Hz), 5.03(2H, s), 4.69 (2H, s), 3.27 (3H, s), 1.88 (3H, s), 1.59 (9H, s)
MS (FAB) (m/z): 438 ([M+H]+).
(実施例74)tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−112)
実施例66と同様にして、実施例(62−1)で得られた、tert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(486mg,0.950mmol)、および、シクロプロピル酢酸(142mg,1.42mmol)から、無色油状の標記化合物(299mg,収率66%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.19 (1H, s), 7.69 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.23 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.91 (2H, d, J =8.8 Hz), 5.32 (2H, s), 3.24 (3H, s), 1.99 (2H, d, J = 7.0 Hz), 1.63 (9H, s),1.06-0.95 (1H, m), 0.51-0.41 (2H, m), 0.00 - -0.05 (2H, m).
MS (FAB) (m/z):480 ([M+H]+).

(実施例75)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(2−チエニルアセチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−213)
実施例66と同様にして、実施例(62−1)で得られた、tert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(70.7mg,0.158mmol)、および、2−チエニル酢酸(29.3mg,0.207mmol)から、無色油状の標記化合物(44.6mg,収率62%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.72 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.25(1H, d, J = 7.8 Hz), 7.15 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.94(2H, d, J = 8.8 Hz), 6.88 (1H, app. dd, J = 5.1, 3.5 Hz), 6.73-6.70 (1H, m),5.36 (2H, s), 3.63 (2H, s), 3.26 (3H, s), 1.65 (9H, s).
MS (FAB) (m/z):522 ([M+H]+).

(実施例76)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−[(4−{メチル[(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)カルボニル]アミノ}フェノキシ)メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−214)
実施例66と同様にして、実施例(62−1)で得られた、tert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(70.4mg,0.138mmol)、および、1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(26mg,0.21mmol)から、無色油状の標記化合物(32.4mg,収率47%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.70 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.24(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.88 (2H, d, J = 8.8 Hz),6.59-6.57 (1H, m), 5.78 (1H, dd, J = 3.9, 2.7 Hz), 5.52 (1H, dd, J = 3.9, 1.6Hz), 5.31 (2H, s), 3.90 (3H, s), 3.40 (3H, s), 1.62 (9H, s).
MS (FAB) (m/z):505 ([M+H]+).

(実施例77)tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−46)
(77−1)実施例(15−4)、および、(46−1)と同様にして、2−フルオロ−4−ニトロフェノール(2.63g,16.8mmol)から、N−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロプロパンカルボキシアミド(1.36g,収率34%)を得た。ただし、実施例(46−1)と同様の工程では、クロロ蟻酸アリルに代えてシクロプロパンカルボニル クロリドをアシル化試薬として用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.60-7.56 (1H, m), 6.97-6.88 (2H,m), 5.06 (1H, s), 1.49-1.40 (1H, m), 1.11-1.04 (2H, m), 0.88-0.81 (2H, m).
(77−2)実施例(82−1)、および、(82−2)と同様にして、実施例(77−1)で得られたN−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロプロパンカルボキシアミド(1.36g,6.97mmol)、および、実施例(45−4)で得られた[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(1.80g,5.81mmol)から、tert−ブチル 2−(アリルオキシ)−6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−2−フルオロフェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(1.37g,収率47%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 7.62 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.50(1H, app. d, J = 12.7 Hz), 7.38 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.06-7.01 (1H, m),6.90-6.83 (1H, m), 6.10-6.00 (1H, m), 5.45-5.38 (1H, m), 5.30-5.24 (1H, m),5.15 (2H, br. s), 4.57-4.53 (2H, m), 1.57 (9H, s), 1.28-1.23 (1H, m), 1.09-1.03(2H, m), 0.86-0.80 (2H, m).
(77−3)実施例(41−4)、および、(47−1)と同様にして、実施例(77−2)で得られたtert−ブチル 2−(アリルオキシ)−6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−2−フルオロフェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(1.29g,2.53mmol)から、無色粉末の標記化合物(851mg,収率69%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.23 (1H, s), 7.73 (1H, d, J =8.2 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.10 (1H, dd, J = 11.3, 2.4 Hz), 7.03-6.98(1H, m), 6.94-6.88 (1H, m), 5.44 (2H, s), 3.26 (3H, s), 1.66 (9H, s), 1.43-1.34(1H, m), 1.06-0.98 (2H, m), 0.68-0.61 (2H, m).
MS (FAB) (m/z):484 ([M+H]+).

(実施例78)tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−3−フルオロフェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−47)
(78−1)実施例(15−4)、および、(46−1)と同様にして、3−フルオロ−4−ニトロフェノール(2.58g,16.4mmol)から、N−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロプロパンカルボキシアミド(1.40g,収率34%)を得た。ただし、実施例(46−1)と同様の工程では、クロロ蟻酸アリルに代えてシクロプロパンカルボニル クロリドをアシル化試薬として用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 8.04-7.91 (1H, m), 7.41-7.18 (1H, m), 6.69-6.49 (1H, m), 5.20 (1H, s),1.63-1.47 (1H, m), 1.12-1.00 (2H, m), 0.93-0.76 (2H, m).
(78−2)実施例(82−1)、および、(82−2)と同様にして、実施例(78−1)で得られた、N−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロプロパンカルボキシアミド(1.40g,7.17mmol)、および、実施例(45−4)で得られた[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(1.85g,5.98mmol)から、tert−ブチル 2−(アリルオキシ)−6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−3−フルオロフェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(899mg,収率30%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 8.20-8.10 (1H, m), 7.63 (1H, d,J = 8.1 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.77-6.61 (2H, m), 6.14-5.98 (1H, m),5.52-5.36 (1H, m), 5.34-5.21 (1H, m), 5.08 (2H, br. s), 4.63-4.51 (2H, m), 1.56(9H, s), 1.43-1.36 (1H, m), 1.15-1.03 (2H, m), 0.92-0.80 (2H, m).
(78−3)実施例(41−4)、および、(47−1)と同様にして、実施例(78−2)で得られた、tert−ブチル 2−(アリルオキシ)−6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]−3−フルオロフェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(716mg,1.41mmol)から、黄色ガム状の標記化合物(271mg,収率40%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.23 (1H, s), 7.70 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.29-7.17 (1H, m), 7.22(1H, d, J = 8.2 Hz), 6.80-6.70 (2H, m), 5.33 (2H, s), 3.20 (3H, s), 1.64 (9H,s), 1.35-1.27 (1H, m), 1.12-1.06 (2H, m), 0.90-0.82 (2H, m).
MS (FAB) (m/z):484 ([M+H]+).
(実施例79)tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボノチオイル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−215)
実施例(56−3)で得られたtert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(105mg,0.226mmol)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶解し、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(Lawesson試薬)(137mg,0.339mmol)を加えて、5時間加熱還流した。反応液を濃縮して得られた残渣を分取薄層シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1)にて精製し、無色粉末の標記化合物(65mg,収率60%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.23 (1H, s),7.70 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.25 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.18 (2H, d, J = 8.8 Hz),6.97 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.36 (2H, s), 3.73 (3H, s), 1.75-1.66 (1H, m), 1.64(9H, s), 1.32-1.27 (2H, m), 0.78-0.72 (2H, m).
MS (FAB) (m/z):482 ([M+H]+).

(実施例80)tert−ブチル 6−({3−アミノ−4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−61)
(80−1)実施例(46−1)、(82−1)、(41−4)、(82−2)、および、(47−1)と同様にして、4−アミノ−3−ニトロフェノール(2.22g,14.4mmol)、および、実施例(45−4)で得られた[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(3.31g,10.7mmol)から、tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−3−ニトロフェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(528mg,収率10%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.28 (1H, s),7.75 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.60 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.42 (1H, d, J = 8.6 Hz),7.33-7.23 (2H, m), 5.44 (2H, s), 3.26 (3H, s), 1.69 (9H, s), 1.15-1.18 (1H, m),1.07-0.86 (2H, m), 0.65-0.57 (2H, m).
(80−2)実施例(18)と同様にして、実施例(80−1)で得られたtert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−3−ニトロフェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(528mg,1.04mmol)から、無色粉末の標記化合物(358mg,収率72%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 12.23 (1H, s), 7.70 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.3 Hz),7.01 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.35 (1H, d, J = 2.5 Hz), 6.32 (1H, dd, J = 8.3, 2.5Hz), 5.31 (2H, s), 3.18 (3H, s), 1.65 (9H, s), 1.47-1.38 (1H, m), 1.04-0.90(2H, m), 0.65-0.57 (2H, m).
MS (FAB) (m/z):481 ([M+H]+).

(実施例81)tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−3−(ジメチルアミノ)フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−62)
実施例(11−2)と同様にして、実施例(80−2)で得られたtert−ブチル 6−({3−アミノ−4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(60mg,0.13mmol)から、無色粉油状の標記化合物(45mg,収率71%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.22 (1H, s),7.69 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.28 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.2 Hz),6.57 (1H, d, J = 2.2 Hz), 6.41 (1H, dd, J = 8.2, 2.2 Hz), 5.31 (2H, s), 3.17(3H, s), 2.78 (6H, s), 1.65 (9H, s), 1.59-1.47 (1H, m), 1.03-0.96 (2H, m),0.67-0.55 (2H, m).
MS ESI(ES-) (m/z): 507 ([M-H]+).
(実施例82)tert−ブチル 6−({4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−125)
(82−1)文献(Stephen, C. et al., J. Med. Chem., 2002年, 第45巻,p.1348-1362)に記載された方法に従って合成したアリル 4−ヒドロキシベンゾエート(4.04g,22.7mmol)、および、実施例(45−4)で得られた[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(6.38g,20.6mmol)のテトラヒドロフラン溶液(350ml)に、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジン(6.24g,24.7mmol)、および、トリ−n−ブチルホスフィン(5.00g,24.7mmol)を加え、室温で5時間攪拌した。反応溶液を0.1N水酸化ナトリウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=7/1−3/1)にて精製し、淡橙色油状のアリル 4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}ベンゾエート(6.24g,収率73%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.99 (2H, d, J= 9.0 Hz), 7.56 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.00 (2H, d, J =9.0 Hz), 6.08-5.96 (1H, m), 5.76 (1H, s), 5.55 (2H, s), 5.39 (1H, d, J = 17.2Hz), 5.26 (1H, d, J = 10.2 Hz), 5.04 (2H, s), 4.79 (2H, d, J = 5.5 Hz), 3.66(3H, s), 3.48 (6H, s).
MS (FAB) (m/z):469 ([M-H]+).
(82−2)実施例(82−1)で得られたアリル 4−{[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}ベンゾエート(7.09g,15.1mmol)のアセトン溶液(40ml)にp−トルエンスルホン酸一水和物(3.72g,19.6mmol)を加えて、室温24時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(20ml)に、アリルブロミド(1.56ml,18.1mmol)、および、炭酸カリウム(2.5g,18mmol)を加えて、50℃にて6時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣の1,4−ジオキサン(21ml)、および、tert−ブタノール(70ml)の混合溶液に、2−メチル−2−ブテン(21ml)を加えた。反応液に亜塩素酸ナトリウム(6.80g,75.5mmol)、および、リン酸二水素ナトリウム一水和物(6.80g,49.6mmol)の水溶液(48ml)を滴下して、室温で2時間攪拌した。反応溶液に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を注ぎ攪拌した後、1N−塩酸で酸性とし、さらに酢酸エチルで抽出した。有機層を水、および、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣のトルエン溶液(100ml)にN,N−ジメチルホルムアミド ジtert−ブチル アセタール(14.5ml,60.4mmol)を加えて、110℃で6時間攪拌した。反応溶液に水を注ぎ酢酸エチルで抽出した後、有機層を水、および、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1−7/3)にて精製し、tert−ブチル 2−(アリルオキシ)−6−({4−[(アリルオキシ)カルボニル]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(4.17g、収率56%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 8.03(2H, d, J = 8.8 Hz), 7.64 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.36 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.96(2H, d, J = 8.8 Hz), 6.12-5.95 (2H, m), 5.45-5.38 (2H, m), 5.30-5.26 (2H, m),5.17 (2H, s), 4.80 (2H, app. dt, J = 5.4, 1.5 Hz), 4.57 (2H, app. dt, J = 5.4,1.5 Hz), 1.56 (9H, s).
(82−3)実施例(47−1)と同様にして、実施例(82−2)で得られたtert−ブチル 2−(アリルオキシ)−6−({4−[(アリルオキシ)カルボニル]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(4.17g,8.48mmol)から、4−{[2−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}安息香酸(3.08g,収率88%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.25(1H, s), 8.07 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.76-7.64 (2H, m), 7.46-7.34 (2H, m), 6.98(1H, d, J = 9.0 Hz), 5.40 (2H, s), 1.64 (9H, s).
(82−4)実施例54と同様にして、実施例(82−3)で得られた4−{[2−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}安息香酸(100mg,0.243mmol)から、無色粉末の標記化合物(68mg,収率64%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.26(1H, s), 7.69 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.43 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.23 (1H, d, J =8.2 Hz), 6.93 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.36 (2H, s), 3.06 (6H, br. s), 1.63 (9H,s).
MS ESI(ES-) (m/z): 438 ([M-H]+).

(実施例83)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[(メチルアミノ)カルボニル]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−216)
実施例54と同様にして、実施例(82−3)で得られた4−{[2−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}安息香酸(100mg,0.243mmol)、および、メチルアミン2.0Mテトラヒドロフラン溶液(0.364ml,0.728mmol)から、無色粉末の標記化合物(38mg,収率37%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.24(1H, s), 7.76 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.21 (1H, d, J =8.0 Hz), 6.94 (2H, d, J = 8.8 Hz), 6.23-6.11 (1H, m), 5.36 (2H, s), 3.00 (3H,d, J = 4.7 Hz), 1.62 (9H, s).
MS ESI(ES-) (m/z): 424 ([M-H]+).

(実施例84)tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−{[4−(1−ピロリジニルカルボニル)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−217)
実施例54と同様にして、実施例(82−3)で得られた4−{[2−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}安息香酸(100mg,0.243mmol)、および、ピロリジン(63μl,0.75mmol)から、無色アモルファスの標記化合物(20mg,収率18%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.22(1H, s), 7.67 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.51 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.20 (1H, d, J =8.0 Hz), 6.90 (2H, d, J = 9.0 Hz), 5.34 (2H, s), 3.63 (2H, t, J = 6.9 Hz), 3.47(2H, t, J = 6.5 Hz), 1.99-1.84 (4H, m), 1.62 (9H, s).
MS ESI(ES-) (m/z): 464 ([M-H]+).
(実施例85)tert−ブチル 3−tert−ブチル−6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシベンゾエート(例示化合物番号:1−89)
(85−1)3−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(28.8g,162mmol)のメタノール(20ml)溶液に、オルトギ酸トリメチル(100ml,972mmol)、および、カンファースルホン酸(751mg,3.24mmol)を加えた後、50℃において6時間攪拌した。反応液を1%炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出(3回)した後、有機層を水(2回)、および、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を濃縮して得られる残渣をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解し、氷冷下にて、水素化ナトリウム(7.77g,162mmol)、および、クロロメチルメチルエーテル(13.5ml,178mmol)を加え終夜攪拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出(2回)した後、有機層を0.5N−塩酸、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=14/1−10/1)により精製し、1−tert−ブチル−3−(ジメトキシメチル)−2−(メトキシメトキシ)ベンゼン(10.4g,収率24%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3): δ 7.44(1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz), 7.33 (1H, dd, J = 7.8, 1.6 Hz), 7.08 (1H, app. t, J= 7.7 Hz), 5.64 (1H, s), 5.06 (2H, s), 3.66 (3H, s), 3.38 (6H, s), 1.41 (9H,s).
(85−2)実施例(45−3)、および、(45−4)と同様にして、1−tert−ブチル−3−(ジメトキシメチル)−2−(メトキシメトキシ)ベンゼン(4.00g,14.9mmol)から、[4−tert−ブチル−2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)フェニル]メタノール(350mg,収率8%)を得た。ただし、実施例(45−3)と同様の工程では、n−ブチルリチウムに代えてsec−ブチルリチウムを塩基として用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.27(1H, d, J = 7.8 Hz), 7.06 (1H, d, J = 7.8 Hz), 5.74 (1H, s), 4.95 (2H, s), 4.75(2H, d, J = 6.8 Hz), 3.64 (3H, s), 3.52 (1H, t, J = 6.8 Hz), 3.46 (6H, s), 1.39(9H, s).
(85−3)4−メチルアミノフェノール硫酸塩(16.5g,95.7mmol)、および、トリエチルアミン(66.5ml,479mmol)の塩化メチレン溶液(192ml)に氷冷下にてシクロプロパンカルボニル クロリド(25.0g,239mmol)を滴下した。反応液にN,N−ジメチルアミノピリジン(585mg,4.79mmol)を加えた後、室温に戻して12時間攪拌した。減圧下にて溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルで希釈した後、セライトを用いて不溶物を濾別した。減圧下にて溶媒を留去し、得られた残渣をメタノール(96ml)に溶解した後、炭酸カリウム(26.5g,191mmol)を加え、室温にて6時間撹拌した。セライトを用いて不溶物を濾別し、減圧下にて溶媒を留去した後、残渣を酢酸エチルで希釈し、1N−塩酸に注いだ。酢酸エチルにて抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒を留去し、析出した粉末を濾取して、褐色粉末のN−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルシクロプロパンカルボキサミド(16.6g,収率90%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.12(2H, d, J = 8.6 Hz), 6.87 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.29 (1H, s), 3.25 (3H, s),1.43-1.37 (1H, m), 1.02-0.99 (2H, m), 0.64-0.60 (2H, m).
(85−4)実施例(82−1)、(82−2)、および、(47−1)と同様にして、実施例(85−2)で得られた[4−tert−ブチル−2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)フェニル]メタノール(161mg,0.540mmol)、および、実施例(85−3)で得られたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N−メチルシクロプロパンカルボキサミド(113mg,0.594mmol)から、無色油状の標記化合物(85.7mg,収率35%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.08(1H, s), 7.40 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.33 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.02 (1H, d, J =8.2 Hz), 6.95 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.28 (2H, s), 3.26 (3H, s), 1.59 (9H, s),1.42 (9H, s),1.42-1.35 (1H, m), 1.04-0.96 (2H, m), 0.67-0.56 (2H, m).
MS ESI(ES-) (m/z): 452 ([M-H]+).
(実施例86)tert−ブチル 6−({4−[エチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−218)
(86−1)実施例(47−2)と同様にして、文献(Northrop, Jr, R. C., et al., J. Org. Chem., 1977年, 第42巻, p. 4148-4150)に記載された方法に従って合成したN−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−エチルアミン(4.91g,21.6mmol)、および、メタンスルホニルクロリド(2.18ml,28.2mmol)から、白色粉末のN−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−エチルメタンスルホンアミド(5,83g,収率88%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ7.46-7.31 (5H, m), 7.25 (2H, d, J = 8.6 Hz), 6.99 (2H, d, J = 8.6 Hz), 5.06(2H, s), 3.68 (2H, q, J = 7.0 Hz), 2.87 (3H, s), 1.13 (3H, t, J = 7.0 Hz).
(86−2)実施例(15−4)と同様にして、実施例(86−1)で得られたN−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−N−エチルメタンスルホンアミド(5.83g,19.1mmol)から、無色結晶のN−エチル−N−(4−ヒドロキシフェニル)メタンスルホンアミド(3.83g,収率93%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.16(2H, d, J = 8.6 Hz), 6.79 (2H, d, J = 8.6 Hz), 3.66 (2H, q, J = 7.0 Hz), 2.88(3H, s), 1.13 (3H, t, J = 7.0 Hz).
(86−3)実施例(82−1)、(82−2)、および、(47−1)と同様にして、実施例(86−2)で得られたN−エチル−N−(4−ヒドロキシフェニル)メタンスルホンアミド(621mg,2.89mmol)、および、実施例(45−4)で得られた[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(813mg,2.62mmol)から、無色結晶の標記化合物(225mg,収率16%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.27(1H, s), 7.71 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.30-7.23 (3H, m), 6.94 (2H, d, J = 8.6 Hz),5.34 (2H, s), 3.69 (2H, q, J = 7.0 Hz), 2.88 (3H, s), 1.65 (9H, s), 1.14 (3H,t, J = 7.0 Hz).
MS ESI(ES-) (m/z): 488 ([M-H]+).

(実施例87)tert−ブチル 6−[(4−{[エチル(メチル)アミノ]カルボニル}フェノキシ)メチル]−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−219)
実施例33と同様にして、実施例(82−3)で得られた4−{[2−(tert−ブトキシカルボニル)−3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}安息香酸(100mg,0.243mmol)、および、N−エチルメチルアミン(84μl,0.97mmol)から、無色アモルファスの標記化合物(14mg,収率13%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.21(1H, s), 7.67 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.37 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.20 (1H, d, J =8.2 Hz), 6.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 5.34 (2H, s), 3.64-2.88 (5H, m), 1.63 (9H,s), 1.27-1.11 (3H, m).
MS ESI(AP-) (m/z): 452 ([M-H]+).
(実施例88)tert−ブチル 6−({3−クロロ−4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:2−63)
(88−1)実施例(46−1)と同様にして、4−アミノ−3−クロロフェノール塩酸塩(2.48g,13.8mmol)から、N−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロプロパンカルボキシアミド(2.15g,収率89%)を得た。ただし、本工程では、クロロ蟻酸アリルに代えてシクロプロパンカルボニル クロリドをアシル化試薬として用いた。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ7.94-7.75 (1H, m), 6.90-6.80 (1H, m), 6.73-6.62 (1H, m), 1.65-1.54 (1H, m),1.15-1.03 (2H, m), 0.94-0.80 (2H, m).

(88−2)実施例(82−1)、(82−2)、(41−4)、および、(47−1)と同様にして、実施例(88−1)で得られたN−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロプロパンカルボキシアミド(2.69g,15.2mmol)、および、実施例(45−4)で得られた[2−(ジメトキシメチル)−3−(メトキシメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(3.62g,11.7mmol)から、黄色アモルファスの標記化合物(1.06g,収率14%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 12.21(1H, s), 7.70 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.26 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.22 (1H, d, J =8.0 Hz), 7.07 (1H, d, J = 2.8 Hz), 6.86 (1H, dd, J = 8.6, 2.8 Hz), 5.33 (2H,s), 3.19 (3H, s), 1.66 (9H, s), 1.22-1.15 (1H, m), 1.09-0.90 (2H, m), 0.69-0.51(2H, m).
MS ESI(ES-) (m/z): 498 ([M-H]+).

(実施例89)tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルスルホニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(例示化合物番号:1−220)
実施例(62−2)と同様にして、実施例(62−1)で得られたtert−ブチル 2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}−6−{[4−(メチルアミノ)フェノキシ]メチル}−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート(98mg,0.192mmol)、および、シクロプロパンスルホニルクロリド(26mg,0.21mmol)から、無色油状の標記化合物(35mg,収率36%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3): δ 7.68(1H, d, J = 8.2 Hz), 7.33 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.22 (1H, d, J = 8.2 Hz), 6.88(2H, d, J = 9.0 Hz), 5.32 (2H, s), 3.31 (3H, s), 2.41-2.30 (1H, m), 1.63 (9H,s), 1.12-1.03 (2H, m), 0.98-0.87 (2H, m).
MS ESI(ES-) (m/z): 501 ([M]+).
(試験例1)コトランスフェクションアッセイ(Co-transfection assay)
試験化合物によるLXRの転写活性の活性化作用または阻害作用は、細胞系アッセイであるコトランスフェクションアッセイにより測定できる。LXRは、RXRとのヘテロダイマーを形成して機能することが示されている。コトランスフェクションアッセイにおいては、まずLXRおよびRXRの発現プラスミドと、LXR-RXRヘテロダイマー応答DNA配列の3コピーを含むルシフェラーゼレポーター発現プラスミドとを、哺乳類細胞に一過性トランスフェクションにより導入する。次にこのトランスフェクションされた細胞をLXRアゴニスト活性を有する試験化合物で処理すると、LXRの転写活性化作用が増強され、試験化合物のLXRアゴニスト活性が、ルシフェラーゼ活性の上昇として測定できる。同様に、試験化合物のLXRアンタゴニスト活性は、試験化合物が、LXRアゴニストによる転写活性化を競合的に阻害する強さを決定することにより測定できる。
[1]使用物質
(1)CV-1アフリカミドリザル腎細胞(ATCC CCL-70)
(2)コトランスフェクション発現プラスミド、pCDNA-hLXRαまたはpCDNA-hLXRβ、レポーター(LXREx3-pTAL-LucVector)
(3)LipofectAMINE、Plus Reagent(INVITROGEN)のトランスフェクション試薬
(4)細胞溶解緩衝液[Paasive Lysis Buffer, 5×(PROMEGA CORPORATION)をD.W.で希釈]
(5)LuciferaseAssay Reagent(PROMEGA CORPORATION)
(6)培地[Dulbecco’s Modified Eagle Medium (GIBCO) 500ml, Gentamicin ReagentSolution(GIBCO) 2.5ml, 2mM L-Gluta Max I Suprement (GIBCO) 5.0ml, MEM SodiumPyruvate Solution (GIBCO) 5.0ml, Penicillin-Streptomycin (GIBCO) 5.0ml,Charcoal/Dextran Treated FBS (HyClone) 50ml]
(7)OPTI-MEM I Reduced-Serum Medium (GIBCO)
[2]スクリーニング試薬の調整
上記CV-1細胞を96 Well Assay Plate(Costar 3610)に2×104個/100μM/wellになるようにまき、37℃で一晩インキュベートした。
DNAトランスフェクションは、トランスフェクション試薬に添付された説明書に従い以下のように行った。2本の50mlチューブに10μlのOPTI-MEM I Reduced-Serum Medium(GIBCO)および0.5μlのLipofectAMINE(INVITROGEN)を加え、その混合溶液を撹拌することにより溶液Aを得た。別のチューブにそれぞれ下記(1)の物質を加え、その混合溶液を撹拌して15分間静置することにより、溶液Bを得た。また、下記(2)の物質を用いて同様の操作を行うことにより溶液Cを得た;
(1)10μlのOPTI-MEM I Reduced-Serum Medium、1μlのPlusReagent(INVITROGEN)、および0.1μgのDNA[PCMX-LXRα (33ng)およびLXRE (66ng)];
(2)10μlのOPTI-MEM I Reduced-Serum Medium、1μlのPlusReagent(INVITROGEN)、および0.1μgのDNA[PCMX-LXRβ (33ng)およびLXRE (66ng)]。
上記溶液Bのそれぞれに上記溶液Aの全量を加え、撹拌して15分間静置することにより、LXRα液を得た。また上記溶液Cおよび溶液Aを用いて同様の操作を行うことにより、LXRβ液を得た。
上記でCV-1細胞をインキュベートした96Well Assay Plateからデカンテーションにより培地を取り除き水分をよく除去した後、50μl/wellのOPTI-MEMI Reduced-Serum Mediumを各wellに加えた。さらに、各wellに20μl/wellの上記LXRα液またはLXRβ液を加えて、37℃で3時間インキュベートした。
3時間後に、各wellに70μl/wellの20%Charcoal FBS-DMEMを加えた。培地であるFBS-DMEMは、9:1の比率のCharcoalおよびDextranTreated FBSを混合して調整した。次いで、1mM、0.3mM、0.1mM、30μM、10μM、3μM、1μM、または0μMの濃度になるようにDMSOで調整した試験化合物を1.4μl/wellずつ各wellに加えた。このとき実際のwell中の試験化合物の濃度は上記の1/100である。以上により調整された各well中のCV-1細胞を37℃で一晩インキュベートした。
[3]測定手順
上記インキュベートの後、CV-1細胞を鏡検した。デカンテーションにより培地を取り除き水分をよく除去した後、各wellの底面に白色のシールを貼った。蒸留水で5倍に希釈したPassiveLysys Buffer(5×)(PROMEGA CORPORATION)を20μl/wellずつ各wellに加え、プレートシェーカーを用いて15分間かけてCV-1細胞を溶解した。100μl/wellのLuciferase Assay Reagent(PROMEGA CORPORATION)を各wellに加え、WallacARVO HTS 1429 Multilabel Counter(登録商標;Perkin Elmer)またはAnalyst HT(登録商標;BioSystems)を用いてルシフェラーゼ活性を測定した。
LXR/LXREコトランスフェクションアッセイにより、試験化合物の作用の強さを示すEC50値、および、試験化合物の%活性化能を表すエフィカシー(Efficacy)を決定することが出来る。エフィカシーは、LXRアゴニスト活性を有するコントロール化合物、または、LXRアゴニスト活性を有しないコントロール(DMSO/溶媒)に対する相対的な活性化能で表される。本アッセイでは、LXRアゴニスト活性を有するコントロール化合物として、N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−N−{4−[2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル}ベンゼンスルホンアミド(国際公開WO2000/054759の第55頁に記載された化合物12;以下、化合物Dという)を用いた。
濃度−応答曲線は、(1/2)LOG単位、計8点の希釈系列の濃度での測定値から作成した。各濃度での測定値は、一つの濃度につき96wellプレートの4wellの値の平均値として算出した。本アッセイのデータを、次式にフィッティングさせて、EC50値を算出することができる:
Y =Bottom+(Top−Bottom)/(1+10Z)
Z =(logEC50−X)*HillSlope
EC50値は、試験化合物が最大応答(Top)とベースライン(Bottom)との間の中間値を与える濃度として定義される[「Fitting to Sigmoidal dose-response (variable slope)」(Graph PadPRISM version 3.02)参照]。コントロール化合物であるLXRアゴニストに対する相対エフィカシーまたは%コントロールの値は、コントロール化合物として用いた化合物Dが示す最大応答値との比較により決定した。
本アッセイで試験した場合、実施例1、2、5から10、12から19、21、23から32、34から71、および、74から89の化合物は、LXRαに対して3μM以下のEC50値を示した。また、実施例1、3、6、7、12から23、26、28、31、32、35から40、42から68、70、71、および、74から89の化合物は、LXRβに対して3μM以下のEC50値を示した。以上より、本発明の化合物は、LXRαおよびLXRβに対して優れた結合活性を有し、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、動脈硬化性心疾患、冠状動脈疾患、または、糖尿病等の治療または予防のための医薬として有用である。

(試験例2)抗炎症作用
本試験例に用いた動物および試薬は、特に記するもの以外は、以下の通りである。
CD1マウス(6乃至10週齢、雄および雌)は、日本チャールズ・リバー社より購入し、温度および湿度の管理下飼育し、飼料および飲料水を随意に摂取させる。1群5匹の動物を、5日間の順化飼育後に実験に用いる。
ホルボール 12-ミリステート-13-アセテート(TPA)は、刺激性の接触性皮膚炎を惹起する。0.03%(w/v)TPA/アセトン溶液10μlを試験マウスの左耳の内面および外面それぞれに塗布する(計20μl)。右耳にはアセトンのみを塗布する。TPA塗布の45分後および4時間後に、試験化合物(10mM−アセトン溶液)20μlを両耳の両面に塗布する。コントロール群動物は、同様に溶媒として用いたアセトンのみで処理する。
アレルギー性接触皮膚炎は、CD1雌マウスの剪毛した背中に15%(w/v)4-エトキシメチレン-2-フェニル-2-オキサゾリン-5-オン(オキサゾロン)/アセトン溶液20μlを1日1回、2日間塗布し感作させておき、7日目に2%オキサゾロン/アセトン溶液10μlを左耳の両面に塗布して、惹起させる。右耳にはアセトンのみを塗布する。耳へのオキサゾロン塗布の45分後および4時間後に、試験化合物(10mM−アセトン溶液)20μlまたはアセトンを上述と同様にして塗布する。
炎症の程度は、TPAまたはオキサゾロンにより炎症が惹起された18時間後に、試験化合物で処理した左耳と、溶媒で処理した右耳との、耳の厚さ、および/または、耳重量の増加割合を測定してを評価する。耳の厚さは、デジタルノギスで測定し、耳重量の変化を測定するため、6mmパンチを用いて組織採取を行う。炎症の程度は、次式に従い定量化される:
耳増大率(%) = 100×[(a)−(b)/(b)]
[式中、(a)は、試験化合物で処理した左耳の厚さまたは重量であり、(b)は、コントロールの右耳の厚さまたは重量である]。
本発明の化合物は、本方法で試験した場合、優れた抗炎症作用を示し、炎症性疾患のための医薬として有用である。

(試験例3)血糖降下作用
本発明の化合物の血糖降下作用は、以下のようにして測定される。
日本クレア社より購入したKKマウス(4乃至5月齢)の尾静脈から血液を採取する。遠心分離した後、血漿グルコース濃度をグルコース分析装置(Glucoloader-GXT、A&T社)により測定する。これら糖尿病発症マウスを群分けし(一群3乃至4匹)、0.1乃至0.001%(w/w)の試験化合物を含有する粉末状餌(F-2、船橋農場)を7日間与える。試験化合物を投与されたマウス群を試験化合物投与群とし、試験化合物を含まない粉末状餌を投与されたマウス群をコントロール群とする。7日後、各マウスの尾静脈から血液を採取し、血漿グルコース濃度を測定する。血漿グルコース低下率は、次式より算出される:
血漿グルコース低下率(%) = (コントロール群の平均血漿グルコース濃度−試験化合物投与群の平均血漿グルコース濃度)×100/コントロール群の血漿グルコース濃度。
本発明の化合物は、本方法で試験した場合、優れた血糖降下作用を示し、糖尿病のための医薬として有用である。

(製剤例1)ハ−ドカプセル剤
標準二分式ハ−ドゼラチンカプセルに、粉末状の実施例1の化合物(100mg)、ラクト−ス(150mg)、セルロ−ス(50mg)およびステアリン酸マグネシウム(6mg)を充填して、ハ−ドカプセルを製造し、洗浄後、乾燥する。

(製剤例2)ソフトカプセル剤
大豆油、オリ−ブ油のような消化性油状物、および、実施例2の化合物の混合物を、100mgの活性成分を含有するように、ゼラチン中に注入して、ソフトカプセルを製造し、洗浄後、乾燥する。

(製剤例3)錠剤
実施例3の化合物(100mg)、コロイド性二酸化珪素(0.2mg)、ステアリン酸マグネシウム(5mg)、微結晶性セルロ−ス(275mg)、デンプン(11mg)およびラクト−ス(98.8mg)を用いて、常法に従って、錠剤を製造する。得られた錠剤には、必要に応じて、コーティングを施すことができる。

(製剤例4)懸濁剤
懸濁剤5ml中に、微粉化した実施例4の化合物(100mg)、カルボキシメチルセルロ−スナトリウム(100mg)、安息香酸ナトリウム(5mg)、ソルビト−ル溶液(日本薬局方、1.0g)、およびバニリン(0.025ml)を含有するように、懸濁剤を製造する。

(製剤例5)クリ−ム
ホワイトペトロラトム(40重量%)、微結晶性ワックス(3重量%)、ラノリン(10重量%)、ソルビタンモノラウレート(5重量%)、0.3%ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(0.3重量%)、および水(41.7重量%)からなる5gのクリ−ム中に、微粉化した実施例5の化合物(100mg)を混入することにより、クリームを製造する。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルは、LXRに対して優れた結合活性を有し、また、吸収、体内分布、血中半減期等の点で、優れた体内動態的性質を有し、腎臓、肝臓、および他の臓器に対する毒性も低い。従って、本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルは、温血動物用、好適には、ヒト用の医薬として有用である。一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルは、好適には、動脈硬化症;アテローム性動脈硬化症;糖尿病に起因する動脈硬化症;高脂血症;高コレステロール血症;脂質関連疾患;慢性関節リューマチ、骨関節炎、アレルギー性疾患、喘息、敗血症、乾癬、骨粗鬆症のような、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患;全身性エリトマトーデス、潰瘍性大腸炎、クローン病のような自己免疫疾患;動脈硬化性心疾患;虚血性心疾患、心不全のような心血管性疾患;脳血管性疾患;冠状動脈疾患;腎疾患;糖尿病;網膜症、腎症、神経症、冠動脈疾患のような糖尿病合併症;肥満;腎炎;肝炎;癌;または、アルツハイマー病;より好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、動脈硬化性心疾患、冠状動脈疾患、または、糖尿病;さらに好適には、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、または、動脈硬化性心疾患;最も好適には、動脈硬化症の治療または予防のための医薬として有用である。

Claims (33)

  1. 一般式(I)
    Figure 2007176799

    [式中、R1は、式−COR9[式中、R9は、C1−C10アルキル基、C1−C10アルコキシ基、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)オキシ基、ハロゲノC1−C10アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C10アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C10アルコキシ基を示す)、フェニル−(C1−C10アルコキシ)基、C3−C6シクロアルキルオキシ基、(C1−C4アルキル)−(C3−C6シクロアルキル)オキシ基、C1−C10アルキルアミノ基、ジ(C1−C10アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、フェニル基、または、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)を示す。]を有する基、
    6−C10アリール基、置換C6−C10アリール基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群αより選択される1乃至3個の基である)、5乃至10員芳香族ヘテロシクリル基、または、置換5乃至10員芳香族ヘテロシクリル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群αより選択される1乃至3個の基である)を示し;
    2は、水素原子、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は同一または異なる)、または、ハロゲノ基を示し;
    3は、水素原子、C1−C6アルキル基、ハロゲノC1−C6アルキル基(当該ハロゲノC1−C6アルキル基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルキル基を示す)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルコキシ)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルキルチオ)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルキルスルフィニル)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルキルスルホニル)−(C1−C4アルキル)基、(C1−C4アルキルアミノ)−(C1−C4アルキル)基、[ジ(C1−C4アルキル)アミノ]−(C1−C4アルキル)基(当該アルキル基は同一または異なる)、C3−C6シクロアルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C6アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルコキシ基を示す)、フェニルオキシ基、C1−C6アルキルチオ基、フェニルチオ基、C1−C6アルキルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、C1−C6アルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、アミノ基、C1−C6アルキルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、(C1−C6アルコキシ)カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲノ基、フェニル基、または、5乃至6員芳香族へテロシクリル基を示し;
    4およびR5は、同一または異なり、水素原子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、C3−C6シクロアルキル基、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、または、ハロゲノ基を示し;
    6およびR7は、同一または異なり、水素原子またはC1−C3アルキル基を示し、R6およびR7が一緒となってエチレン基もしくはトリメチレン基を形成してもよく;
    8は、式−N(R10)ZR11、−ZN(R10)R12、−ZR12、−X2N(R10)ZR11、−X2ZN(R10)R12、または、−X2ZR12
    [式中、R10は、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C6シクロアルキル基、または、置換C3−C6シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)を示し、
    11は、水素原子、C1−C6アルキル基、置換C1−C6アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基、置換(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、フェニル−(C1−C4アルキル)基、置換フェニル−(C1−C4アルキル)基(当該フェニル基の置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、(4乃至10員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基、置換(4乃至10員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基(当該ヘテロシクリル基の置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、C3−C6シクロアルキル基、置換C3−C6シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、C1−C6アルコキシ基、置換C1−C6アルコキシ基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γより選択される1乃至3個の基である)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)オキシ基、C3−C6シクロアキルオキシ基、C3−C6アルケニルオキシ基、C1−C6アルキルアミノ基、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)アミノ基、C3−C6シクロアルキルアミノ基、C3−C6アルケニルアミノ基、N−(C1−C6アルキル)−N−[(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)]アミノ基、N−(C1−C6アルキル)−N−(C3−C6シクロアルキル)アミノ基、N−(C1−C6アルキル)−N−(C3−C6アルケニル)アミノ基、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、4乃至10員ヘテロシクリル基、または、置換(4乃至10員ヘテロシクリル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)を示し、ただし、式−N(R10)ZR11および−X2N(R10)ZR11においてZが−SO2−であるとき、R11は水素原子ではなく、
    12は、水素原子、C1−C6アルキル基、置換C1−C6アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基、置換(C3−C6シクロアルキル)−(C1−C4アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、フェニル−(C1−C4アルキル)基、置換フェニル−(C1−C4アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基、置換(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C4アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、C3−C6シクロアルキル基、置換C3−C6シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)、5乃至7員ヘテロシクリル基、または、置換(5乃至7員ヘテロシクリル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群βより選択される1乃至3個の基である)を示し、ただし、式−ZR12および−X2ZR12においてZが−SO2−であるとき、R12は水素原子ではなく;
    2は、C1−C2アルキレン基を示し、
    Zは、式−CO−、−CS−もしくは−SO2−を有する基を示す。]を有する基を示し;
    1は、単結合、メチレン基、または、置換メチレン基(当該置換基は、同一または異なる1乃至2個のC1−C3アルキル基を示し、2個の当該置換基が一緒となってエチレン基もしくはトリメチレン基を形成してもよい)を示し;
    Yは、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群αより選択される1乃至3個の基である)、5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基、または、置換5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群αより選択される1乃至3個の基である)を示し;
    置換基群αは、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、ホルミル基、(C1−C4アルキル)カルボニル基、および、ハロゲノ基からなる群を示し;
    置換基群βは、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、および、ハロゲノ基からなる群を示し;
    置換基群γは、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、C1−C4アルキルチオ基、C1−C4アルキルスルフィニル基、C1−C4アルキルスルホニル基、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なる)、カルボキシル基、(C1−C4アルコキシ)カルボニル基、シアノ基、および、ハロゲノ基からなる群を示す。]
    で表される化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  2. 1が、式−COR9a[式中、R9aは、C1−C6アルキル基、C1−C8アルコキシ基、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C3アルキル)オキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C6アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルコキシ基を示す)、C3−C5シクロアルキルオキシ基、(C1−C2アルキル)−(C3−C5シクロアルキル)オキシ基、C1−C6アルキルアミノ基、または、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)を示す。]を有する基、
    フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至3個の基である)、5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基、または、置換5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至3個の基である)であり、
    置換基群α1は、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ホルミル基、アセチル基、フルオロ基、クロロ基、および、ブロモ基からなる群を示す請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  3. 1が、式−COR9b[式中、R9bは、C1−C6アルコキシ基またはハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)を示す。]を有する基、
    フェニル基、または、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α2より選択される1乃至3個の基である)であり、
    置換基群α2は、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロ基、および、クロロ基からなる群を示す請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  4. 1が、式−COR9c(式中、R9cは、C2−C6アルコキシ基を示す。)を有する基である請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  5. 1が、式−COR9d(式中、R9dは、2−メチル−2−プロポキシ基を示す。)を有する基である請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  6. 2が、水素原子、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、フルオロ基、または、クロロ基である請求項1乃至5のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  7. 2が、水素原子またはヒドロキシル基である請求項1乃至5のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  8. 2が、ヒドロキシル基である請求項1乃至5のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  9. 3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、C1−C4アルキルチオ基、C1−C4アルキルスルフィニル基、C1−C4アルキルスルホニル基、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、フルオロ基、クロロ基、または、ブロモ基である請求項1乃至8のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  10. 3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、フルオロ基、または、クロロ基である請求項1乃至8のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  11. 3が、メチル基、エチル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−メチル−2−プロピル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、シクロプロピル基、または、ビニル基である請求項1乃至8のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  12. 4およびR5が、同一または異なり、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、フルオロ基、クロロ基、または、ブロモ基である請求項1乃至11のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  13. 4およびR5が、水素原子である請求項1乃至11のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  14. 6およびR7が、同一または異なり、水素原子またはメチル基である請求項1乃至13のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  15. 6およびR7が、水素原子である請求項1乃至13のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  16. 8が、式−N(R10a)ZR11a、−ZN(R10a)R12a、−ZR12a、−X2N(R10a)ZR11a、−X2aZN(R10a)R12a、または、−X2aZR12a
    [式中、R10aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C3アルキル基(当該置換基は、置換基群β1より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、置換C3−C4シクロアルキル基(当該置換基は、置換基群β1より選択される1個の基である)を示し、
    11aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、置換(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル−(C1−C2アルキル)基、置換フェニル−(C1−C2アルキル)基(当該フェニル基の置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基、置換(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基(当該ヘテロシクリル基の置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C3−C5シクロアルキル基、置換C3−C5シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C2−C4アルケニル基、置換C2−C4アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C1−C4アルコキシ基、置換C1−C4アルコキシ基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)オキシ基、C3−C4アルケニルオキシ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)アミノ基、C3−C4アルケニルアミノ基、フェニル基、または、5乃至7員ヘテロシクリル基を示し、ただし、式−N(R10a)ZR11aおよび−X2aN(R10a)ZR11aにおいてZが−SO2−であるとき、R11aは水素原子ではなく、
    12aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、置換(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル−(C1−C2アルキル)基、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C5シクロアルキル基、置換C3−C5シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、C2−C4アルケニル基、置換C2−C4アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル基、または、5乃至7員ヘテロシクリル基を示し、ただし、式−ZR12aおよび−X2aZR12aにおいてZが−SO2−であるとき、R12aは水素原子ではなく、
    2aは、メチレン基を示す。]を有する基であり、
    置換基群β1は、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロ基、クロロ基、および、ブロモ基からなる群を示し、
    置換基群γ1は、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、、エチルチオ基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、アミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、シアノ基、フルオロ基、クロロ基、および、ブロモ基からなる群を示す請求項1乃至15のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  17. 8が、式−N(R10b)ZR11bまたは−ZN(R10b)R12b
    [式中、R10bは、C1−C4アルキル基、メトキシメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピルメチル基、または、シクロプロピル基を示し、
    11bは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ2より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、置換(C3−C4シクロアルキル)メチル基(当該置換基は、置換基群γ2より選択される1個の基である)、C3−C4シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、(C3−C4シクロアルキル)メチルオキシ基、または、C1−C4アルキルアミノ基を示し、
    12bは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群β2より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、C2−C3アルケニル基を示す。]を有する基であり、
    置換基群β2は、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、フルオロ基、および、クロロ基からなる群を示し、
    置換基群γ2は、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシル基、メトキシ基、メチルチオ基、メチルスルフィニル基、メタンスルホニル基、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フルオロ基、および、クロロ基からなる群を示す請求項1乃至15のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  18. 8が、式−N(R10c)ZR11c
    [式中、R10cは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、または、2−プロピル基を示し、
    11cは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ3より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、ビニル基を示す。]を有する基であり、
    置換基群γ3は、メトキシ基、メチルチオ基、メチルアミノ基、および、ジメチルアミノ基からなる群を示す請求項1乃至15のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  19. 8が、式−N(R10d)COR11d、−N(R10d)CSR11d、または、−N(R10d)SO211d
    [式中、R10dは、メチル基またはエチル基を示し、
    11dは、メチル基、エチル基、2−プロピル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、シクロプロピルメチル基、または、シクロプロピル基を示す。]を有する基である請求項1乃至15のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  20. 1が、単結合またはメチレン基である請求項1乃至19のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  21. 1が、単結合である請求項1乃至19のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  22. Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至2個の基である)、ピリジル基、または、置換ピリジル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至2個の基である)である請求項1乃至21のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  23. Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、置換基群α3より選択される1個の基である)、または、ピリジル基であり、
    置換基群α3は、メトキシ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フルオロ基、および、クロロ基からなる群を示す請求項1乃至21のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  24. Yが、フェニル基または置換フェニル基(当該置換基は、1個のフルオロ基である)である請求項1乃至21のいずれかに記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  25. 1が、式−COR9a[式中、R9aは、C1−C6アルキル基、C1−C8アルコキシ基、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C3アルキル)オキシ基、ハロゲノC1−C6アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C6アルコキシ基は、1乃至7個のハロゲノ基で置換されたC1−C6アルコキシ基を示す)、C3−C5シクロアルキルオキシ基、(C1−C2アルキル)−(C3−C5シクロアルキル)オキシ基、C1−C6アルキルアミノ基、または、ジ(C1−C6アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)を示す。]を有する基、
    フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至3個の基である)、5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基、または、置換5乃至6員芳香族ヘテロシクリル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至3個の基である)であり、
    2が、水素原子、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、フルオロ基、または、クロロ基であり、
    3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C2−C4アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C4アルコキシ基、ハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)、C1−C4アルキルチオ基、C1−C4アルキルスルフィニル基、C1−C4アルキルスルホニル基、アミノ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、フルオロ基、クロロ基、または、ブロモ基であり、
    4およびR5が、同一または異なり、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、フルオロ基、クロロ基、または、ブロモ基であり、
    6およびR7が、同一または異なり、水素原子またはメチル基であり、
    8が、式−N(R10a)ZR11a、−ZN(R10a)R12a、−ZR12a、−X2N(R10a)ZR11a、−X2aZN(R10a)R12a、または、−X2aZR12a
    [式中、R10aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C3アルキル基(当該置換基は、置換基群β1より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、置換C3−C4シクロアルキル基(当該置換基は、置換基群β1より選択される1個の基である)を示し、
    11aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、置換(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル−(C1−C2アルキル)基、置換フェニル−(C1−C2アルキル)基(当該フェニル基の置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基、置換(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基(当該ヘテロシクリル基の置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基であり、当該アルキル基の置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C3−C5シクロアルキル基、置換C3−C5シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C2−C4アルケニル基、置換C2−C4アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、C1−C4アルコキシ基、置換C1−C4アルコキシ基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群γ1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)オキシ基、C3−C4アルケニルオキシ基、C1−C4アルキルアミノ基、ジ(C1−C4アルキル)アミノ基(当該アルキル基は、同一または異なり、2つの当該アルキル基が当該アミノ基の窒素原子と一緒となって、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択される1乃至3個の原子を含有する5乃至7員飽和へテロシクリル基を形成してもよい)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)アミノ基、C3−C4アルケニルアミノ基、フェニル基、または、5乃至7員ヘテロシクリル基を示し、ただし、式−N(R10a)ZR11aおよび−X2aN(R10a)ZR11aにおいてZが−SO2−であるとき、R11aは水素原子ではなく、
    12aは、水素原子、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基、置換(C3−C5シクロアルキル)−(C1−C2アルキル)基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル−(C1−C2アルキル)基、(5乃至7員ヘテロシクリル)−(C1−C2アルキル)基、C3−C5シクロアルキル基、置換C3−C5シクロアルキル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、C2−C4アルケニル基、置換C2−C4アルケニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群β1より選択される1乃至2個の基である)、フェニル基、または、5乃至7員ヘテロシクリル基を示し、ただし、式−ZR12aおよび−X2aZR12aにおいてZが−SO2−であるとき、R12aは水素原子ではなく、
    2aは、メチレン基を示す。]を有する基であり、
    1が、単結合またはメチレン基であり、
    Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至2個の基である)、ピリジル基、または、置換ピリジル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α1より選択される1乃至2個の基である)である請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  26. 1が、式−COR9b[式中、R9bは、C1−C6アルコキシ基またはハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)を示す。]を有する基、
    フェニル基、または、置換フェニル基(当該置換基は、同一または異なり、置換基群α2より選択される1乃至3個の基である)であり、
    2が、水素原子またはヒドロキシル基であり、
    3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、フルオロ基、または、クロロ基であり、
    4およびR5が、水素原子であり、
    6およびR7が、水素原子であり、
    8が、式−N(R10b)ZR11bまたは−ZN(R10b)R12b
    [式中、R10bは、C1−C4アルキル基、メトキシメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピルメチル基、または、シクロプロピル基を示し、
    11bは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ2より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、置換(C3−C4シクロアルキル)メチル基(当該置換基は、置換基群γ2より選択される1個の基である)、C3−C4シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、(C3−C4シクロアルキル)メチルオキシ基、または、C1−C4アルキルアミノ基を示し、
    12bは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群β2より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、C2−C3アルケニル基を示す。]を有する基であり、
    1が、単結合であり、
    Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、置換基群α3より選択される1個の基である)、または、ピリジル基である請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  27. 1が、式−COR9c(式中、R9cは、C2−C6アルコキシ基を示す。)を有する基であり、
    2が、水素原子またはヒドロキシル基であり、
    3が、メチル基、エチル基、2−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピル基、または、ビニル基であり、
    4およびR5が、水素原子であり、
    6およびR7が、水素原子であり、
    8が、式−N(R10c)ZR11c
    [式中、R10cは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、または、2−プロピル基を示し、
    11cは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ3より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、ビニル基を示す。]を有する基であり、
    1が、単結合であり、
    Yが、フェニル基または置換フェニル基(当該置換基は、1個のフルオロ基である)である請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  28. 1が、式−COR9d(式中、R9dは、2−メチル−2−プロポキシ基を示す。)を有する基であり、
    2が、ヒドロキシル基であり、
    3が、メチル基、エチル基、2−プロピル基、2−メチル−2−プロピル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、シクロプロピル基、または、ビニル基であり、
    4およびR5が、水素原子であり、
    6およびR7が、水素原子であり、
    8が、式−N(R10d)COR11d、−N(R10d)CSR11d、または、−N(R10d)SO211d
    [式中、R10dは、メチル基またはエチル基を示し、
    11dは、メチル基、エチル基、2−プロピル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、シクロプロピルメチル基、または、シクロプロピル基を示す。]を有する基であり、
    Yが、フェニル基または置換フェニル基(当該置換基は、1個のフルオロ基である)である請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  29. tert−ブチル 2−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−5−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−イソプロピルベンゾエート、
    tert−ブチル 3−tert−ブチル−6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[アセチル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(プロピオニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[ブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[イソブチリル(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[(メトキシアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−[(4−{メチル[(メチルチオ)アセチル]アミノ}フェノキシ)メチル]−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルアセチル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 2−ヒドロキシ−6−({4−[メチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボノチオイル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[エチル(メチルスルホニル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルスルホニル)(メチル)アミノ]フェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、
    tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート、および、
    tert−ブチル 6−({4−[(シクロプロピルカルボニル)(メチル)アミノ]−3−フルオロフェノキシ}メチル)−2−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾエート
    からなる群より選択される請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  30. 1が、式−COR9b[式中、R9bは、C1−C6アルコキシ基またはハロゲノC1−C4アルコキシ基(当該ハロゲノC1−C4アルコキシ基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルコキシ基を示す)を示す。]を有する基であり、
    2が、水素原子、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヒドロキシル基、フルオロ基、または、クロロ基であり、
    3が、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基(当該ハロゲノC1−C4アルキル基は、1乃至5個のハロゲノ基で置換されたC1−C4アルキル基を示す)、C3−C5シクロアルキル基、C2−C4アルケニル基、C1−C4アルコキシ基、フルオロ基、または、クロロ基であり、
    4およびR5が、水素原子であり、
    6およびR7が、水素原子であり、
    8が、式−N(R10c)ZR11c
    [式中、R10cは、メチル基、エチル基、1−プロピル基、または、2−プロピル基を示し、
    11cは、C1−C4アルキル基、置換C1−C4アルキル基(当該置換基は、置換基群γ3より選択される1個の基である)、(C3−C4シクロアルキル)メチル基、C3−C4シクロアルキル基、または、ビニル基を示す。]を有する基であり、
    1が、単結合であり、
    Yが、フェニル基、置換フェニル基(当該置換基は、置換基群α3より選択される1個の基である)、または、ピリジル基である請求項1に記載された化合物またはその薬理上許容される塩もしくはエステルを有効成分として含有する医薬。
  31. 医薬が、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病に起因する動脈硬化症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質関連疾患、炎症性サイトカインにより引き起こされる疾患である炎症性疾患、動脈硬化性心疾患、冠状動脈疾患、および、糖尿病からなる群より選択される疾患の治療または予防のための医薬である請求項1乃至30のいずれかに記載された医薬。
  32. 医薬が、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、および、動脈硬化性心疾患からなる群より選択される疾患の治療または予防のための医薬である請求項1乃至30のいずれかに記載された医薬。
  33. 医薬が、動脈硬化症の治療または予防のための医薬である請求項1乃至30のいずれかに記載された医薬。
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