JP2007176254A - 車両用データ記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子制御装置が送信するデータの記録抜け等を確実に検出できる車両用データ記録装置を提供すること。
【解決手段】ノード10が送信したデータを一時的に保管するデータ保管手段14aと、該データ保管手段に保管されたデータを所定のタイミングで定常的に記録するデータ記録手段14bとを有する車両用データ記録装置14は、ノード10が送信するデータにデータの送信順を表すコードが付与されることを特徴とする。また、好適には、データの送信順を表すコードは、3以上の識別可能な値を所定の順番で循環させてデータの送信順を表すコードである。また、好適には、データの送信順を表すコードは、ノード10がデータを送信するときにノード10において付与される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用データ記録装置に関し、より詳細には、電子制御装置が送信するデータの記録抜け等を確実に検出できる車両用データ記録装置に関する。
従来から、多重通信線を介して接続された複数の電子制御装置から送信されるデータをパケット(フレーム)単位で受信して記録装置に記録するデータ記録システムが存在する。
係るデータ記録システムは、様々な周囲環境を車両が走行する中で電子制御装置からのパケットを受信して記録するが、周囲環境によっては多重通信線に影響を与え、パケットを受信できない(以下、「データ消失」という。)ようにしたり、パケットが有する情報に誤りを発生させたりする場合があり、或いは、受信と記録とのタイミングのズレにより1回分のデータを記録しなかったり(以下、「データの記録抜け」という。)、同じデータを2回記録したりする場合がある(以下、「データの二重記録」という。)。
また、係るデータ記録システムの通信方式には、誤り訂正符号方式が持つパリティ検査機能を用いて、その正誤から受信パケットの受信開始位置が正しいかどうかを1ビットの精度で検出し、同期と誤り訂正とを同時に行うパケット同期方式が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−214743号公報
しかしながら、特許文献1に記載のパケット同期方式は、通信においてパケットの一部の情報に誤りがある場合にその情報の誤りを訂正することができるが、データ消失、データの記録抜け、または、データの二重記録を検出できない。
上述の課題に鑑み、本発明は、電子制御装置が送信するデータの記録抜け等を確実に検出できる車両用データ記録装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第1の発明に係る車両用データ記録装置は、ノードが送信したデータを一時的に保管するデータ保管手段と、該データ保管手段に保管されたデータを所定のタイミングで定常的に記録するデータ記録手段と、を有する車両用データ記録装置であって、前記ノードが送信するデータは、当該データの送信順を表すコードが付与されることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明に係る車両用データ記録装置において、前記データの送信順を表すコードは、3以上の識別可能な値を所定の順番で循環させてデータの送信順を表すコードであることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1の発明に係る車両用データ記録装置において、前記データの送信順を表すコードは、前記ノードがデータを送信するときに前記ノードにおいて付与されることを特徴とする。
上述の手段により、本発明は、電子制御装置が送信するデータの記録抜け等を確実に検出できる車両用データ記録装置を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、幾つかの実施例に分けて、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明の一実施例である車両用データ記録システムの構成図を示す。車両用データ記録システム100は、自動車の各種制御装置に設けられるコンピュータを主体に構成された電子制御装置(ECU(Electric Control Unit))やセンサ等の複数のノード10と、これら複数のノード10を接続した多重通信線12と、更にこの多重通信線12に接続された記録装置14と、を備える。この車両用データ記録システム100は、車両の故障診断を行う上で各ノード10の有するデータを記録装置14に収集するためのシステムである。
多重通信線12は、CAN(Controller Area Network)等のシングル線またはツイストペア線からなる共有バスであり、各ノード10から送出されるデータを所定の通信プロトコルに従って時分割多重で伝送(多重通信)することを可能とする。各ノード10から送出されたデータは、多重通信線12を介して他のノード10または記録装置14へ送信される。
ノード10は、例えば、ステアリング舵角に応じた信号を出力する舵角センサ、車両の重心軸周りに生ずるヨーレートに応じた信号を出力するヨーレートセンサ、スロットル開度やアクセル開度、エンジン水温等に基づいてエンジン制御を行うエンジンECU、車輪速やヨーレート、ステアリング舵角等に基づいて車両の旋回挙動を安定化させるVSC(Vehicle Stability Control)−ECU、シフト操作位置等に基づいて車両のシフトポジションを制御するトランスミッションECU、ブレーキ踏力やステアリング舵角等に基づいて車両の制動力を制御するブレーキECU、ステアリング舵角に基づいて操舵アシスト力を制御するパワーステアリングECU、エアコン操作スイッチや車室温等に基づいて車内のエアコンディションを制御するオートエアコンECU等である。
各ノード10はそれぞれ、コントローラを内蔵するマイクロコンピュータ(マイコン)と、このマイコンに接続する通信モジュールと、を有している。マイコンは、接続する多重通信線12の通信プロトコルに従ってコントローラを制御し、自ノード10から他ノード10へ多重通信線12を介して送信すべきデータを符号化し、また、他ノード10から多重通信線12を介して受信した入力データを復号化する。また、通信モジュールは、コントローラにより制御され、他ノード10に自ノード10のデータを送信すると共に、他ノード10に接続されるセンサやスイッチ、或いは、更に別の他ノード10から送信されるデータを受信する。
すべてのノード10のうちの特定のノード10は、他の特定のノード10との間で必要なデータを定期的(例えば50ms毎)に送受信する。例えば、VSC−ECUとブレーキECUとエンジンECUとの間では、ブレーキECUで検出される車輪速の情報が共有されており、VSC−ECUで決定された旋回挙動を安定させるための駆動トルクや制動力の制御指令値が共有されている。また、エンジンECUとオートエアコンECUとの間では、エンジンECUで検出されるエンジン水温の情報が共有されている。これらの制御データは、検出したノード10からそのデータを共有するノード10へ送信されて、その送信先のノード10における制御に利用される。
記録装置14もまた、コントローラを内蔵するマイコンと、マイコンに接続する通信モジュールと、を有している。記録装置14は、多重通信線12の通信プロトコルに従ってコントローラを制御して、各ノード10から多重通信線12へ記録装置14宛てに送信されるデータを通信モジュールで受信し、そのデータを記録する。具体的には、記録装置14は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリに配置され、送信されてきたデータを一時的に保管する一時保管用テーブル14aと、一時保管用テーブル14aに保管されるデータを定期的にコピーして記録するハードディスク等の定常用記録媒体14bと、を有し、ノード10からのデータを先ず一時保管用テーブル14aに一時保管した後に定常用記録媒体14bに記録する。各ノード10は、故障を診断するのに必要なデータを記録装置14へ多重通信線12を介して送信する。
次に、図2に示すデータの構成図を用いて、各ノード10から送信されるデータについて説明する。
図2に示すように、各ノード10が多重通信線12へ送信するデータは、予め所定の構成を有するデータフレームにより構成されている。このデータフレームは、例えば、データの始まりを示すスタートオブフレーム(SOF(Start Of Frame))20と、他の送信データと区別するための識別情報(データ送信の優先順位を示すようにしてもよい。)を示すフレームID21と、当該送信データの長さを示すデータ長コード(DLC(Data Length Code))22と、ECUが送信したフレームの送信順を示す巡回コード23と、データ内容(例えば、車輪速の情報や駆動トルクの制御指令値等であり、1の値を含むものであってもよく、複数の値を含むものであってもよい。)を示すデータフィールド24と、伝送エラーをチェックするためのCRCフィールド25と、データの終わりを示すエンドオブフレーム(EOF(End Of Frame))26と、から構成されている。なお、巡回コード23は、データフィールド24に包含される。
次に、ノード10から送信されるデータの記録方法について説明する。ECU−Aを含む複数のノード10のそれぞれは、1または複数のデータ内容を有するフレームを時分割多重で、かつ、周期的に送信する。
図3は、本実施例の車両用データ記録システム100においてノード10から送信されるデータが記録装置14に記録される状態を説明するための図である。
最初に、ノード10の1つであるECU−Aは、多重通信線12を介し、車輪速等の情報を有するデータ1を記録装置14に向けて送信する。
次に、記録装置14は、受信したデータ1をECU−Aのために割り当てられた一時保管用テーブル14aの保管領域に保管する。一時保管用テーブル14aは、データ1のSOFを受信することによりデータ1の存在を認識し、SOFに続くデータ1本体の内容により、ECU−Aのために割り当てられた保管領域にあるデータを随時更新する。
次に、記録装置14は、ECU−Aから受信したデータ1を含む一時保管用テーブル14aに保管されたデータのその時点の値全てを定常用記録媒体14bに定期的に記録する。
ECU−Aは、その後も車輪速等の情報を有するデータ2乃至5を連続して記録装置14に送信し、記録装置14は、ECU−Aからのデータ2乃至5を順次受信して一時保管用テーブル14aにあるECU−Aのために割り当てられた領域(例えば、車輪速を保管するための領域である。)を随時更新する。
記録装置14は、一時保管用テーブル14aにあるECU−Aのために割り当てられた領域に保管されたデータであって、ECU−Aからのデータ内容を受信することにより随時更新されるデータを含む、一時保管用テーブル14aにおけるその時点の全てのデータを、所定の間隔で、定常用記録媒体14bにコピーして記録する。
データ1乃至5は、それぞれ巡回コード23を有し、データ1には「0x01」、データ2には「0x02」、データ3には「0x03」、データ4には「0x01」、また、データ5には「0x02」が付与される。「巡回コード」とは、データ送信毎に1加算されたり、1減算されたりする識別可能な数字、或いは、所定の順番に従って更新される識別可能なコードであり、有限個の値、例えば3種類の数字を循環させて順次設定される。
例えば、巡回コード23は、1、2、3、1、2、3というように、1加算後に上限の数字(例えば、3である。)を超える場合は再度下限の数字(例えば、1である。)が設定され、或いは、3、2、1、3、2、1というように、1減算後に下限の数字(例えば、1である。)を下回る場合は再度上限の数字(例えば、3である。)が設定される。
なお、循環する値の数は、好適には、少なくとも3種類とされる。2種類の値を循環させた場合、後述するデータの記録抜けと二重記録との区別が困難であり、データの解読性が低下するからである。この場合、巡回コード23は、データの送信順に付与される「0x01」、「0x02」および「0x03」の3種類であり、2ビットの情報量で表現することができる。
巡回コード23は、ECU−Aがデータを送信するときに、ECU−Aにおいて付与されるので、記録装置14は、ECU−Aから受信したデータに含まれる巡回コード23を取得することにより、多重通信回線12上でデータ消失が発生したか否かを確認することが可能となる。
なお、巡回コード23は、記録装置14がECU−Aからのデータを受信して一時保管用テーブル14aに保管する際に、記録装置14において付与されるようにしてもよい。後述するように、多重通信線12を流れる情報量を最小限に留めることができるからである。
また、記録装置14は、記録装置14がECU−Aからのデータを受信することにより一時保管用テーブル14aのデータを更新する周期と、記録装置14が一時保管用テーブル14aにあるデータを定常用記録媒体14bにコピーして記録する周期との同期を取ることはしない。即ち、記録装置14は、ECU−Aから随時供給されるデータ内容に基づいて一時保管用テーブル14aのデータ内容を時々刻々と更新し、独自の周期に基づく各記録命令の時点において一時保管用テーブル14aに存在するデータ内容を定常用記録媒体14bにコピーして記録する。
一時保管用テーブル14aの更新と定常用記録媒体14bにおけるコピーによる記録との同期を取るための、ECU−Aと記録装置14との間における複雑なデータ授受ルールの確立を必要とせずに、一のECUの車両用データ記録システム100への追加や一のECUの車両用データ記録システム100からの取り外しを、他のECUおよび記録装置14とは無関係に実施できるようにするためである。
これにより、記録装置14は、車両用データ記録システム100の汎用性を向上させ、かつ、車両用データ記録システム100を流れる情報量を最小限に留めることが可能となる。
次に、一時保管用テーブル14aの更新と定常用記録媒体14bにおける複写による記録とが非同期であることにより発生する問題について説明する。
ECU−Aは、例えば、500ミリ秒間隔でデータの送信を行い、記録装置14は、500ミリ秒間隔で一時保管用テーブル14aのデータを更新し、かつ、一時保管用テーブル14aのデータを500ミリ秒間隔で定常用記録媒体14bに複写して記録しようとする。
しかし、ECU−Aによるデータの送信または記録装置14による更新と、記録装置14による記録とが非同期のため、送信間隔または更新間隔と記録間隔との間にズレが生ずる場合がある。
例えば、更新間隔が495ミリ秒であり、記録間隔が500ミリ秒であるというように記録間隔が更新間隔より長くなってしまう場合や、更新間隔が500ミリ秒であり、記録間隔が495ミリ秒であるというように記録間隔が更新間隔より短くなってしまう場合であり、或いは、一時的に通信環境が悪くなり送信間隔が長くなった場合である。以下、このズレについて詳細に説明する。
図4および図5は、ECU−Aによるデータの送信内容、一時保管用テーブル14aの内容および定常用記録媒体の内容を時系列で示す図である。
図4および図5は、図の左から右に時間経過を示し、ECU−Aによるデータの送信内容を一番上の段30に、一時保管用テーブル14aの内容を二番目の段31に、定常用記録媒体の内容を一番下の段32に示す。
図4において、ECU−Aは、段30に示すように、巡回コード23を付与しながらデータ1乃至4を送信する。データ1は、巡回コード「0x01」が付与され、データ2は「0x02」、データ3は「0x03」、データ4は「0x01」がそれぞれ付与される。
記録装置14は、段31に示すように、ECU−Aからデータを受信すると、一時保管用テーブル14aの所定の領域を更新する。また、記録装置14は、段32に示すように、一時保管用テーブル14aの更新間隔よりも長い間隔で、一時保管用テーブル14aの内容を定常用記録媒体14bにコピーして記録する。そのため、記録装置14は、データ3により更新された一時保管用テーブル14aの内容を定常用記録媒体14bにコピーして記録することができず、データの記録抜けを発生させる。
一方、図5において、記録装置14は、段32に示すように、一時保管用テーブル14aの更新間隔よりも短い間隔で、一時保管用テーブル14aの内容を定常用記録媒体14bにコピーして記録する。そのため、記録装置14は、データ3により更新された一時保管用テーブル14aの内容を定常用記録媒体14bに2回コピーして記録し、データの二重記録を発生させる。
このため、仮にECU−Aにより送信されたデータに巡回コード23が付与されていない従来的な構成では、データの記録抜けまたはデータの二重記録(以下、「データズレ」という。)が発生してもそれらデータズレを認識することができず、定常用記録媒体14bに記録されるデータに基づいて故障の判定等を行う者または装置は、誤って故障が発生したと判定する場合が生じる。かかる誤判定を防止するためにも、データズレの認識は極めて重要となる。
この点、本実施例による記録装置14は、ECU−Aにより巡回コード23が付与されたデータを受信することにより、ECU−Aから送信されたデータの順番を把握できるので、データズレの発生を検出することが可能である。なお、使用される巡回コード23は、好適には、3種類以上の値を循環させる。2種類の値を循環させる場合、記録装置14は、データの記録抜けと二重記録との区別をすることができないからである。
例えば、記録装置14は、2種類の値を有する巡回コード23(「0x01」、「0x02」、「0x01」、「0x02」…のように循環する。)を使用する場合であって、3番目の巡回コード「0x01」を受信できなかったとき、受信した巡回コード23は、「0x01」、「0x02」、「0x02」となり、データの記録抜けまたは二重記録の何れかが発生したことは検知できるが、それらを区別することができない。
データの記録抜けと二重記録との区別が重要な理由は、記録装置14は、二重記録が発生した場合に、二重記録の一方を破棄して他方を採用するという措置をとることが可能であるが、データの記録抜けとデータの二重記録とを区別できない場合には、係る措置をとることもできないからである。
これにより、記録装置14は、好適には、3種類以上の値を有する巡回コード23を使用し、かつ、ECU−Aによるデータの送信間隔または記録装置14による更新間隔より記録装置14による記録間隔を短くし、データの記録抜けを確実に防止しながら、データの二重記録に対しては、一方を破棄して他方を採用するという措置を取るようにする。
データの二重記録をある程度許容しながらデータの記録抜けを確実に防止するのは、データの記録抜けが発生した場合にECU−Aにデータの再送を促し、再度保管および記録を行うと処理が複雑になるからである。なお、ECU−Aによるデータ送信または記録装置14による一時保管用テーブル14aへのデータ保管と、記録装置14による定常用記録媒体14bへのデータ記録とを非同期にすることは、他の新たなECUを追加する場合の汎用性確保のために必要なため維持される。
次に、ECU−Aが送信したデータが記録装置14に到達する前に多重通信線12上で消失した場合(以下、「データ消失」という。)について説明する。
図6は、図3と同様、本実施例のシステムにおいてノード10から送信されるデータが記録装置14に記録される状態を説明するための図であり、図7および図8は、図4および図5と同様、ECU−Aによるデータの送信内容、一時保管用テーブル14aの内容および定常用記録媒体の内容を時系列で示す図である。
図6は、ECU−Aから送信された、巡回コード「0x03」を有するデータ3が記録装置14に到達する前に多重通信線12上で消失している点で図3の場合と異なる。
図7は、記録装置14がデータ3を受信しなかったために、一時保管用テーブル14aの更新を行わず、図4に比べ一時保管用テーブル14aがデータ2を保持する期間が長くなっていることを示す。また、図7において、記録装置14は、図4の場合と同様に一時保管用テーブル14aの更新間隔よりも長い間隔で一時保管用テーブル14aの内容を定常用記録媒体14bにコピーして記録するので、データ消失の場合も図4におけるデータ記録抜けの場合と同じ記録内容を示す。
これにより、定常用記録媒体14bに記録されるデータに基づいて故障の判定等を行う者または装置は、定常用記録媒体14bに記録されたデータの巡回コード23に基づいてデータ消失またはデータ記録抜けが発生したことを検出することができる。
図8も同様に、記録装置14がデータ3を受信しなかったために、一時保管用テーブル14aの更新を行わず、図5に比べ一時保管用テーブル14aがデータ2を保持する期間が長くなっていることを示す。しかし、図8では、記録装置14は、図5の場合と同様に一時保管用テーブル14aの更新間隔よりも短い間隔で一時保管用テーブル14aの内容を定常用記録媒体14bにコピーして記録するので、データの記録抜けを発生させることは稀である。
これにより、定常用記録媒体14bに記録されるデータに基づいて故障の判定等を行う者または装置は、定常用記録媒体14bに記録されたデータの巡回コード23に基づいてデータ3が記録されておらずデータ消失が発生したものと判断することができる。データの記録抜けの発生が稀なため、データ消失であると推定できるからである。
このように、車両用データ記録システム100は、従来の記録システムにおいてデータを解読する者により複数のデータで同時にデータズレが発生していること等に基づいて総合的に判断されていたデータズレ発生の有無を、巡回コード23を使用することにより確実に検出することが可能となり、係るデータズレ発生の有無をコンピュータで自動的に判断させることで、より大量のデータをより短時間で処理できるようにする。
また、車両用データ記録システム100は、データズレの発生の有無を検出することにより、データ解読時に故障を誤認識させるのを防止することができる。
また、車両用データ記録システム100は、ECU−Aによるデータ送信の間隔または記録装置14による一時保管用テーブル14aへのデータ保管の間隔より、記録装置14による定常用記録媒体14bへのデータ記録の間隔を短くすることによって、データの記録抜けを確実に防止しながら、データの二重記録を確実に検出してデータを修正させ、データの記録抜けおよび二重記録のないデータに基づいて故障判定を行わせ、故障を誤って認識させるのを防止することができる。また、車両用データ記録システム100は、係る態様により、多重通信線12でデータ消失が発生したことをデータ記録抜けと区別して検出させることができる。
また、車両用データ記録システム100は、上述の効果を奏しながらも、ECU−Aによるデータ送信または記録装置14による一時保管用テーブル14aへのデータ保管と記録装置14による定常用記録媒体14bへのデータ記録との非同期を維持するために車両用データ記録システムの汎用性を損なうことはない。
次に、記録装置14がECU−Aからデータを受信したときに巡回コード23を付与する態様について説明する。
図9は、図4および図5と同様、ECU−Aによるデータの送信内容、一時保管用テーブル14aの内容および定常用記録媒体の内容を時系列で示す図である。
図9は、図の左から右に時間経過を示し、ECU−Aによるデータの送信内容を一番上の段30に、一時保管用テーブル14aの内容を二番目の段31に、定常用記録媒体の内容を一番下の段32に示す。
実施例2は、記録装置14が一時保管用テーブル14aにECU−Aからのデータを受信した際に巡回コード23を付与する点で実施例1と異なる。実施例2においては、ECU−Aから送信されたデータは、記録装置14により一時保管用テーブル14aに保管されるまで巡回コード23を有さない。
係る態様により、車両用データ記録システム100は、巡回コード23を付与するための手段を各ノード10に備える必要が無く、記録装置14にのみ備えるだけでよくなり、システムを簡素化し、また、他の新たなECUの車両用データ記録システム100への追加を容易にすることができる。
また、車両用データ記録システム100は、記録装置14において巡回コード23を付与することにより、多重通信線12を流れる情報量を最小限に留めることができる。
なお、上述の実施例においては、記録装置14が特許請求の範囲に記載した「車両用データ記録装置」に、一時保管用テーブル14aが特許請求の範囲に記載した「データ保管手段」に、定常用記録媒体14bが特許請求の範囲に記載した「データ記録手段」に、それぞれ相当する。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、巡回コード23が有する識別可能な値の数は少なくとも3以上であることが好適であるとするが、一時保管用テーブル14aの更新間隔よりも短い間隔で一時保管用テーブル14aの内容を定常用記録媒体14bにコピーして記録することとし、データ記録抜けの発生を確実に防止しながらデータ二重記録を確実に検出することにより、識別可能な値の数を2種類とし、巡回コード23に必要な情報量を1ビットとするようにしてもよい。
また、上述の実施例では、有線である多重通信線12での通信について説明するが、車両用データ記録システム100における通信に無線通信を使用するようにしてもよい。
本発明の一実施例である車両用データ記録システムの構成を示す図である。 ノードから送信されるデータの構造を示す図である。 本実施例のシステムにおいてノードから送信されるデータが記録装置に記録される状態を説明するための図である。 ECU−Aによるデータの送信内容、一時保管用テーブルの内容および定常用記録媒体の内容を時系列で示す図(その1)である。 ECU−Aによるデータの送信内容、一時保管用テーブルの内容および定常用記録媒体の内容を時系列で示す図(その2)である。 本実施例のシステムにおいてデータ消失が発生した状態を説明するための図である。 データ消失が発生した場合における、ECU−Aによるデータの送信内容、一時保管用テーブルの内容および定常用記録媒体の内容を時系列で示す図(その1)である。 データ消失が発生した場合における、ECU−Aによるデータの送信内容、一時保管用テーブルの内容および定常用記録媒体の内容を時系列で示す図(その2)である。 巡回コードを記録装置で付与する場合における、ECU−Aによるデータの送信内容、一時保管用テーブル14aの内容および定常用記録媒体の内容を時系列で示す図である。
符号の説明
10 ノード
12 多重通信線
14 記録装置
14a 一時保管用テーブル
14b 定常用記録媒体
20 SOF
21 フレームID
22 DLC
23 巡回コード
24 データフィールド
25 CRCフィールド
26 EOF
30 「ECUーAによるデータの送信内容」を示す段
31 「一時保管用テーブル14aの内容」を示す段
32 「定常用記録媒体14bの内容」を示す段
100 車両用データ記録システム

Claims (3)

  1. ノードが送信したデータを一時的に保管するデータ保管手段と、該データ保管手段に保管されたデータを所定のタイミングで定常的に記録するデータ記録手段と、を有する車両用データ記録装置であって、
    前記ノードが送信するデータは、当該データの送信順を表すコードが付与される、
    ことを特徴とする車両用データ記録装置。
  2. 前記データの送信順を表すコードは、3以上の識別可能な値を所定の順番で循環させてデータの送信順を表すコードである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用データ記録装置。
  3. 前記データの送信順を表すコードは、前記ノードがデータを送信するときに前記ノードにおいて付与される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用データ記録装置。
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