JP2007176202A - エアバッグモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 エアバッグから放出されるガス中のCO濃度を低下できるエアバッグモジュールの提供。
【解決手段】 モジュールケース11内のエアバッグ12の膨張後、内部のガスが放出口15から車内に放出されるとき、前記ガスはCO酸化触媒が充填された有孔容器30内を通過する。このとき、前記ガス中に含まれているCOはCOに酸化されるため、車内に放出されるガス中のCO濃度が低下される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人員拘束装置に使用するエアバッグモジュールに関する。
パイロガス発生剤を膨張ガス源にするガス発生器では、含有機窒素化合物を含んだガス発生剤が用いられており、燃焼によって発生する燃焼ガス中にCOやNOx等のガスが含まれることがある。これらのガスの量は、少ないことが好ましい。
一般にCO濃度を低減させるには、酸素量を多くしてCOをCOに酸化するが、同時に窒素成分も酸化されてNOx発生の原因となる。よって、ガス発生剤の燃料成分に、CとNが含まれている場合、発生するCOとNOxを酸素バランスの調整によって同時に低減するのは理論上困難である。
特許文献1には、ガス成分の改善のために、エアバッグから排出されるガスが通過する通路に触媒が配置されたシステムが開示されている。低温でかつ低速で流れるガスを化学的浄化物質に通すようにすることで、浄化作用を発揮させることが記載されている。
特開平9−39707号公報
COがCOに変化するためには酸化されることが必要であるが、作動前、エアバッグはモジュールケース内にて折り畳まれた状態で収容されているため、エアバッグ内部には十分な空気(酸素)は存在していない。そして、ガス発生器から発生するガスにも殆ど酸素は含まれていないため、特許文献1のような配置でも、COはCOに酸化しにくい状態であると考えられる。
本発明は、膨張後のエアバッグに含まれているガス中のCOをCOに変化させることで、前記ガス中のCO濃度を低減させることができるエアバッグモジュールを提供することを課題とする。
(請求項1)
本発明は、課題の解決手段として、
ガス発生剤を有するガス発生器とエアバッグがモジュールケース内に収容されたエアバッグモジュールであり、
前記モジュールケース又は前記エアバッグが、膨張後のエアバッグ内のガスの少なくとも一部をエアバッグ外に排出するガス放出口を有しており、
前記ガス放出口において、空気と接触できる状態にてCO酸化触媒が配置されている、エアバッグモジュールを提供する。
エアバッグシステムを搭載した車両では、衝突により、瞬時にエアバッグが膨張して乗員を拘束した後、エアバッグ内部のガスをベントホールから放出してエアバッグの張力を調整しながら衝撃から乗員を保護する。このような過程において、エアバッグからのガスが車内に放出される場合、ガス内のCO濃度を低減する必要がある。
本発明は、モジュールケース又はエアバッグに設けられたガス放出口(公知のベントホールも含まれる)に、CO酸化触媒、望ましくはCO選択酸化触媒(複数の被酸化物質の内、COの酸化割合が高い触媒)を配置し、ガス中のCOと大気中のOを反応させ、CO酸化触媒の近傍にて、COをCOに変化させる。
CO酸化触媒は公知のものを用いることができ、担体にCO酸化触媒が担持された形態ものが好ましい。
CO酸化触媒としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ニッケル−アルミナ、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル等の公知の各種担体に、金、白金、ルテニウム、ルビジウム、ロジウム、パラジウム等の公知のCO酸化触媒を担持させたものを用いることができる。
ガス発生剤の燃料成分中に水素が含まれていると、ガス中に水(水蒸気)が生成する。触媒の中には水の存在下で活性が低下するものもあるが、金は水の存在下でもCO酸化能が低下し難いため、特に好ましい。
CO酸化触媒は、空気と接触できる状態にて配置されていればよく、モジュールケースに取り付けるときは、モジュールケース内外のいずれでもよいが、ガス中のCOをCOに変化させ易くする観点から、モジュールケース外が好ましい。
本発明のエアバッグモジュールで用いるガス発生器、エアバッグ、モジュールケースは、公知のものを用いることができる。
本発明のエアバッグモジュールは、公知のエアバッグモジュールにCO酸化触媒を配置して得ることもできるし、必要に応じて、例えば、ガス放出口の位置が最適位置になるように、モジュールケースへのエアバッグとガス発生器の取付位置を改良したり、モジュールケースを改良したりすることができる。
(請求項2)
本発明は、課題の他の解決手段として、前記CO酸化触媒が、前記ガス放出口に接続された有孔容器内に充填された状態で配置されている、請求項1記載のエアバッグモジュールを提供する。
有孔容器は、ガス放出口と接続するための開口部を有しているものが好ましく、非通気性材料からなるカップ状容器(有底筒状容器でも良い)の周面及び底面に複数の孔を有する容器、カップ状に成形された網製容器、通気性材料からなるカップ状容器(目視で確認できる孔が設けられていない)、非通気性材料からなる有孔容器の内側及び/又は外側が通気性材料で覆われている容器、通気性材料からなる袋(例えば、網製の袋)又はこれらの容器を組み合わせた複合容器(例えば、非通気性材料からなる有孔カップ状容器内に、触媒を充填した網製の袋を入れたような二重構造容器)等を用いることができる。
有孔容器は、COとCO酸化触媒との接触面積を高める観点から、開口部を除く全表面に対する孔の占める面積の割合は60%以下が好ましく、45%以下がより好ましい。一方で、空気とCO酸化触媒との接触面積を高める観点から、開口部を除く全表面に対する孔の占める割合は、10%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。これらの割合は、実際にガス発生器に使用されるガス発生剤から発生するガスのCO濃度に応じて、適切な割合のものを選択し、使用することができる。
有孔容器は、取り付け対象(モジュールケース又はエアバッグ)に応じて、溶接、ネジ止め、ボルトやナットを用いた固定、接着剤を用いた固定等の方法から選択して取り付けることができる。
(請求項3)
本発明は、課題の他の解決手段として、前記CO酸化触媒が、前記ガス放出口に接続された有孔容器内に充填された状態で配置されており、前記ガス放出口が、モジュールケースの底面に形成された環状放出口であり、前記有孔容器が、平面形状が環状であり、前記CO酸化触媒の充填空間となる、縦方向断面がカップ形状又はそれに類似した形状の環状溝を有するものである、請求項1記載のエアバッグモジュールを提供する。
ガス放出口を環状放出口にすることにより、エアバッグからのガスの放出がより円滑になされ、有孔容器を前記環状放出口に対応した形状にすることにより、COの酸化能力が高められる。
ガス放出口となる環状放出口は、連続した環状の放出口、或いは独立したガス放出口が環状になるように均等間隔又は不均等間隔で配置された放出口にすることができる。
有孔容器は、縦方向断面がカップ形状又はそれに類似した形状(例えば、U字形状、V字形状、半円形状、半楕円形状)の環状溝を有するものであるから、環状の開口部を有しており、この環状の開口部において前記環状放出口に接続される。そして、前記環状放出口への接続作業及び接続強度を高めるため、有孔容器の環状の開口部にフランジ部を設け、前記フランジ部とモジュールケースの底面(外表面)とを接させた状態にて、溶接、ネジ止め、ボルトやナットを用いた固定法を適用して接続することができる。
(請求項4)
本発明は、課題の他の解決手段として、前記ガス発生剤が、ガス発生剤全体の酸素バランスがマイナスのものである、請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグモジュールを提供する。
酸素バランスは、ガス発生剤中の燃料成分と酸化剤成分との間の化学量論上の比で、プラスとは、酸素過剰な状態(即ち、理論上、未反応の酸素成分が存在するような状態)を意味する。
よって、酸素バランスがマイナスであるとは、ガス発生剤の燃焼時に供給する酸素量を少なくするとの意味であり、その結果、NがNOxに変化することを抑制できるが、同時にCOがCOになりにくくなる。このため、膨張したエアバッグ内には、NOx量が少ないが、CO量が多い状態でガスが存在していることになり、エアバッグから放出される前にガス中のCOをCOに変化させることで、車内には、CO濃度とNOx濃度の低いガスが放出されることになる。
このような観点から、ガス発生剤全体の酸素バランスは、0g/g〜−0.02g/gが好ましく、−0.0003g/g〜−0.012g/gがより好ましい。
本発明のエアバッグモジュールによれば、エアバッグから放出されるガス中のCO濃度を低下させることができ、乗員への安全性をより高めることができる。
(1)図1及び図2のエアバッグモジュール
以下、本発明の一実施例を図面により説明する。図1は、本発明のエアバッグモジュールの縦断面図であり、図2は、図1に示すCO酸化触媒が充填された有孔容器の斜視図である。
エアバッグモジュール10は、モジュールケース11内に、エアバッグ12とガス発生器20が収容されているものである。乗員側に面するモジュールカバー11bはウレタン等の合成樹脂からなり、ベースプレート11aはステンレスからなる。
モジュールケース11は、ベースプレート11aと、ベースプレート11aに被せられた、エアバッグ12の膨張時に切り込み11c部分で破壊されるモジュールカバー11bからなるものである。ベースプレート11aとモジュールカバー11bは、接触部においてリベットやねじ等で固定されている。
ガス発生器20は公知のものを用いることができ、ベースプレート11aにリベットやねじ等で固定されている。
ガス発生器20は、複数のガス排出口22を有するハウジング21、ハウジング21内に配置される点火装置(点火器23及び伝火薬24)と、点火装置の外側周囲に設けられた燃焼室25、燃焼室25の外側周囲に配置されたクーラント・フィルタ26を備えている。燃焼室25には、ガス発生剤27が充填されている。
ガス発生剤27は公知のものを用いることができ、例えば、燃料としてニトログアニジン34.4質量%、酸化剤として硝酸ストロンチウム49.5質量%、バインダとしてCMC-Na9.4質量%、残渣捕集剤として酸性白土6.7質量%からなるもの(酸素バランス−0.012g/g)を用いる。
エアバッグ12は、袋口13がガス発生器20のガス排出口22を取り囲み、折り畳まれた状態でモジュールケース11内に収容されている。なお、図1では、エアバッグ12が分かり易いように図示しているため、エアバッグ12内に隙間(空間)があるように見えるが、実際には、殆ど隙間無く折り畳まれているため、折り畳まれたエアバッグ12内部には、ガス中のCOを酸化するに十分な空気(酸素)は存在していない。袋口13は、ボルトとナットの組み合わせからなる固定手段14により、ベースプレート11aに固定されている。
ベースプレート11aには、ガス放出口となる環状放出口15が設けられており、環状放出口15は、エアバッグの袋口13の内側に位置している。なお、環状放出口15は、連続して形成されたもの(即ち、環)でもよく、全体として環を形成するように、複数の独立した放出口が均等間隔で配置されたものでもよい。
環状放出口15は、エアバッグ12に排出されたガスを適量放出することで、エアバッグ12に適度のクッション性を持たせるものであるため、環状放出口15の開口面積は、乗員拘束性とクッション性を阻害しない程度の開口面積となるように調整されている。
環状放出口15は、従来のエアバッグに形成されているベントホールの機能も果たすものであるから、環状放出口15以外には、エアバッグ内に排出されたガスを外部に放出するための経路(穴等)は、形成されていない。
環状放出口15には、CO酸化触媒が充填された有孔容器30が接続されている。有孔容器30は、図1、図2に示すような環状のもので、内周壁31、外周壁32、底面33から囲まれたCO酸化触媒の充填空間となる環状溝34、フランジ35からなるものである。内周壁31と外周壁32を貫通して、複数の通気口36が形成されている。なお、図面上、通気口36は一部のみを表示して、残部は略している。
有孔容器30はステンレス製のもので、図1に示すように縦方向断面がカップ形状のものであり、環状溝34内に、所要量のCO酸化触媒(図示せず)が充填されている。通気口36は、CO触媒は通過させないが、空気や燃焼ガスは通過させる大きさのものである。よって、有孔容器30内のCO酸化触媒は、通気口36を介して、空気(酸素)と接触されている。
CO酸化触媒としては、担体に担持された金粒子を用いることができる。担体としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ニッケル−アルミナ等を用いることができるが、遷移金属の酸化物が好ましい。
遷移金属の酸化物としては、Sc,Y、ランタノイド金属やアクチノイド金属等の周期表3A族金属、Ti,Zr等の周期表4A族金属、V等の周期表5A族金属、Mo,W等の周期表6A族金属、Mn等の周期表7A族金属、Cu,Ag等の周期表1B族金属、Zn等の周期表2B族金属、Fe,Ru,Co,Rh,Ni,Pd,Pt等の周期表8族金属から選択された金属の酸化物が含まれる。これらの担体は、単独で又は2種以上を使用できる。好ましい担体は、周期表8族金属(例えば、鉄,コバルト,ニッケル等)の酸化物である。
担体の比表面積は、1〜3000m/g、好ましくは10〜2000m/g(例えば、100〜1500m/g)程度の範囲が好ましい。
触媒担体に担持された金微粒子の粒径は、触媒活性を有効に発現できる範囲、例えば、金原子のサイズから30nm程度の範囲から選択できる。金微粒子の粒径は、例えば、30nm以下(例えば、0.5〜30nm程度)、好ましくは20nm以下(例えば、1〜20nm)、さらに好ましくは1〜10nm(例えば、1〜5nm)程度である場合が多い。
金微粒子の担持量は、金触媒の活性が発現する範囲、例えば、触媒担体と触媒とを合わせた合計量中、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは2〜8質量%(例えば、3〜6質量%)である。金微粒子の担持量が0.1質量%以上であると、一酸化炭素の酸化能が大きくなり、15質量%以下であると、金微粒子同士の凝集が防止される。
金粒子の担持量「%」は、CO酸化触媒が、nモルの金属酸化物Feからなる担体と、この担体に担持された金m(g)とで構成されている場合[即ち、Au m(g)/(n×Fe)]である場合、金原子の個数NAu=m(g)÷197(金の原子量)×N(アボガドロ数)、触媒担体の鉄金属原子の個数Ns=n×2×Nで表されるから、計算式NAu/(NAu+Ns)×100(%)で算出できる。
担体を含めたCO酸化触媒の粒径は、一酸化炭素の除去効率を低下させず、有孔容器30への充填作業性及び有孔容器30内での保持性を損なわない範囲で選択できる。
通気口36は、パンチで打ち抜く等して、有孔容器30の板厚と同程度の径を有する孔に形成できる。本実施形態では、有孔容器30の板厚が0.5mm、通気口36の径が0.5mmである。
担体を含めたCO酸化触媒の粒径は、通気口36からこぼれ出ない大きさとし、500μmより大きく、1500μm程度までとすることができる。より好ましくは500〜700μm、更に好ましくは500〜600μm程度である。
更に別の実施形態として、有孔容器30内部に通気口36の径より小さな開口を有するメッシュ状のスクリーン(例えば、網等の多孔状のもの)を通気口36に被せるように配置し、そのスクリーンで形成された内部空間にCO酸化触媒を入れることもできる。このようにすることで、担体に担持させることなく、更に粒径の小さなCO酸化触媒を用いることができる。
金触媒を担体に担持する方法は、慣用の方法、例えば、担体に対して、ハロゲン化物、シアン化物、錯体化合物、錯塩、有機金化合物等の金化合物を含浸又は浸漬等の方法で接触させ、加熱又は還元処理したり、pH調整等により金化合物を担体上に沈澱(沈着)させたりした後、加熱又は還元処理することにより金を析出させる方法、蒸着等の物理的方法を適用できる。担体として金属酸化物を用いる場合、具体的には、次のような担持方法が適用できる。
共沈法:塩化金酸(HAuCl)と、金属酸化物に対応する金属の無機酸塩(硝酸塩等)との混合水溶液を、アルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム)等の無機塩基の水溶液に加え、生成する共沈物を水洗、乾燥した後、焼成する方法。
クエン酸マグネシウム添加法:予め調製した金属酸化物粉末を懸濁した塩化金酸水溶液に、クエン酸マグネシウム〔Mg(C〕を添加し、熟成した後、水洗、乾燥し、空気中で焼成する方法。また、上記共沈法において、共沈した後、クエン酸マグネシウムを添加し、金を超微粒子状に担持する方法。
滴下析出担持法:金属酸化物を浸漬した水溶液中に、pHをほぼ一定に保持しながら、塩化金酸水溶液とアルカリ金属炭酸塩(炭酸ナトリウム)等の無機塩基の水溶液とを適宜滴下し、水酸化金を析出させて担持した後、水洗乾燥した後、空気中で焼成する方法。この方法は、金を少量担持する場合に有効であり、ハニカムやビーズ状担体等の成形体に金属酸化物を含浸担持させ、得られた担体に金触媒を担持させることもできる。
有孔容器30内へのCO酸化触媒の充填量は、ガス発生剤27として、ニトログアニジン34.4質量%、硝酸ストロンチウム49.5質量%、CMC-Na9.4質量%、酸性白土6.7質量%からなるもの(酸素バランス−0.012g/g)を用い、酸化鉄に担持させた金触媒を用いた場合、金として200〜1500mg程度が好ましい。
次に、エアバッグモジュール10の動作を説明する。衝撃をセンサ(図示せず)が感知すると、その信号が点火器23に送られて作動し、伝火薬24が着火して高温の火炎を発生する。この火炎は、燃焼室25内に入り、内部のガス発生剤(上記組成の酸素バランスが−0.012g/gのもの)27を着火燃焼させ、ガスを発生させる。このときの反応温度は約2000℃、発生圧力は常温で最高で約120Kg/cmである。ガス発生剤27全体の酸素バランスをマイナスにしているため、燃料中の窒素分が窒素酸化物になる割合が少ない反面、燃料中の炭素分は不足している酸素成分のため、完全には二酸化炭素に変換されないまま、ガス排出口22を通ってエアバッグ12内部に排出される。エアバッグ12に流入直前のガスの温度は約1000℃である。
流入ガスはエアバッグ12を膨張させ、モジュールカバー11bを破壊して更に膨張し、乗員と硬い構造物の間にクッションを形成する。
エアバッグ12の膨張初期段階では、エアバッグ袋口13近傍で折り畳まれたエアバッグ12が、放出口(環状放出口)15を塞いでいるため、この段階では、エアバッグ12内のガスは外部に放出されない。
エアバッグ12の膨張後期段階では、エアバッグ12の膨張に伴って上記折畳状態が解除され、放出口(環状放出口)15が開放される。そして、展開したエアバッグ12に乗員がもたれかかったときに、エアバッグ12内のガスの一部は放出口(環状放出口)15を通ってモジュールケース11の外に放出される。このとき、ガスは有孔容器30内を通ってCO酸化触媒と接触して、COはCOに酸化される。
このようにして、COをCOに酸化させることで、放出ガス中のCO濃度を低下させることができると共に、酸素バランスがマイナスのガス発生剤を用いることで、NOx濃度も低下させることができる。
(2)図3のエアバッグモジュール
図3は、本発明のエアバッグモジュールの別実施例を示すものである。図3では、モジュールケース11は、ベースプレート11aとパッド11dからなっている。
図3では、ベースプレート11aにはガス放出口は形成されておらず、エアバッグ12にベントホール40が形成され、その外側に有孔容器30(通気性の袋にCO酸化触媒が充填されたもの)が取り付けられている。
有孔容器30の取り付け位置は、エアバッグ12が展開するときにパッド11dと干渉せずに、空気と十分に接触できる部分である。ベントホール40以外に、エアバッグ12内に排出されたガスを外部へ放出するための経路(穴等)は、形成されていない。
エアバッグモジュールの概略断面図。 図1の有孔容器の斜視図。 別形態のエアバッグモジュールの作動説明図。
符号の説明
10 エアバッグモジュール
11 モジュールケース
11a ベースプレート
11b モジュールカバー
12 エアバッグ
15 ガス放出口
20 ガス発生器
30 有孔容器

Claims (5)

  1. ガス発生剤を有するガス発生器とエアバッグがモジュールケース内に収容されたエアバッグモジュールであり、
    前記モジュールケース又は前記エアバッグが、膨張後のエアバッグ内のガスの少なくとも一部をエアバッグ外に排出するガス放出口を有しており、
    前記ガス放出口において、空気と接触できる状態にてCO酸化触媒が配置されている、エアバッグモジュール。
  2. 前記CO酸化触媒が、前記ガス放出口に接続された有孔容器内に充填された状態で配置されている、請求項1記載のエアバッグモジュール。
  3. 前記CO酸化触媒が、前記ガス放出口に接続された有孔容器内に充填された状態で配置されており、
    前記ガス放出口が、モジュールケースの底面に形成された環状放出口であり、前記有孔容器が、平面形状が環状であり、前記CO酸化触媒の充填空間となる、縦方向断面がカップ形状又はそれに類似した形状の環状溝を有するものである、請求項1記載のエアバッグモジュール。
  4. 前記ガス発生剤が、ガス発生剤全体の酸素バランスがマイナスのものである、請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグモジュール。
  5. 前記ガス発生剤が、ガス発生剤全体の酸素バランスが0g/g〜−0.02g/gのものである、請求項1〜3のいずれかに記載のエアバッグモジュール。


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