JP2007176170A - ボールペン用ボール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】 筆記時の衝撃を吸収し滑らかな筆記感を供し、インキ吐出量の安定、筆記線の線切れを回避し、且つインキ消費量のばらつきの少ないボールペン用ボールを提供することを目的とするものである。
【構成】 機械研磨仕上げを施したボールペン用ボールの表面に有機粒子または有機粒子と無機粒子を混在させた被覆層を形成したことを特徴とするボールペン用ボール。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ボールペンのペン先であるボールペンチップに使用され、ボールホルダーの先端開口部より一部突出した状態で回転自在に抱持され、紙面等の被筆記面に接触することでインキを被筆記面に転写する筆記部材としてのボールに関する。
ボールペンの筆記部材であるボールとして、ボールに界面活性剤または酸化チタンを分布させるもの(特許文献1)、ボール表面に窒化物、炭化物等の被覆層を形成するもの(特許文献2)が知られている。
特開2003−231385公報 特開2001−080262公報
上述の特許文献においては、ボール表面に酸化チタン等の無機粒子を付着させるというものでる。無機粒子は粒子径が大きく、且つ、帯電しやすいため凝集体を形成する。このような無機粒子を用いてボール表面に付着させた場合、無機粒子が凝集した状態が形成されるため、最大最小高低差の大きい付着物を形成し、ボールの円滑な回転を阻害することが起こりやすいものであった。このため、筆記感を損ない、著しい場合には凸部がボール表面より剥離して、ボールホルダーの内面とボールとの間で研磨剤として働き、ボールホルダーの内面に摩耗を発生させ筆記具の寿命を短くする要因となっている。また、ボール表面に、無機材料からなる被覆層を形成することは、ボール表面に硬質の層を形成することとなるので、筆記時にボールが被筆記面と衝突する際の衝撃や、ボールが回転する際の振動が直接的に伝達され筆記感の低下につながるということがあった。
本発明は、表面に有機微粒子を付着させたボールペン用ボールを要旨とするものである。
本発明は、ボールペン用ボール表面に有機微粒子を付着させることにより、表面の凹凸部の高低差が低いものとなると共に、ボール表面に有機粒子の材料的な軟らかさによる変形とこの変形を許容する空間が粒子間の隙間として存在することによる衝撃吸収能が付与されたものとなり、ボールの回転に際しての摩擦抵抗を極力少なくすると共に円滑なボールの回転と被筆記面と衝突したときの衝撃を緩和し、ボールホルダーの摩耗による問題を解消し得、滑らかな筆記感触を奏するものと推察される。
本発明のボールペン用ボールは、基球の材質として、タングステンカーバイド、窒化珪素、炭化珪素、アルミナ、ルビー、各種合金、焼結体を使用することができる。一般に超硬材と呼ばれる硬質材料が好適に使用できる。
有機微粒子は、炭化水素を主鎖とした高分子の粒子状物で、各種有機顔料や合成樹脂粒子を使用することができる。一例を挙げると、ハンザエロー−10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パーマネントエローNCCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パーマネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アニリンブラックなどを例示することができる。C.I.表記としては、C.I.PIGMENT RED2、同3、同5、同7、同22、同31、同38、同41、同48:1、同48:2、同48:3、同49、同50:1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同185、同190、同194、同202、同206、同207、同208、同209、同211、同213、同216、同245、同254、同255、同264、同270、同272、C.I.PIGMENT ORANGE 5、同10、同13、同16、同36、同40、同43、同61、同64、同71、同73、C.I.PIGMENT VIOLET 19、同23、同31、同33、同36、同37、同38、同50、C.I.PIGMENT BLUE 2、同9、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同15:6、同16、同17、同22、同25、同28、同29、同36、同60、同66、同68、同76、C.I.PIGMENT BROWN 23、同25、同26、C.I.PIGMENT YELLOW 1、同3、同12、同13、同24、同83、同93、同94、同95、同97、同99、同108、同109、同110、同117、同120、同128、同139、同147、同151、同153、同166、同167、同173、C.I.PIGMENT GREEN 7、同10、同36などを挙げることができる。
市販されている商品としては、セイカファーストイエロー10GH、同GH、同2054、同2300、同2200、同2400、同2500、同2800、セイカファーストオレンジ2900、同900、同3044、セイカファーストスカーレットGコンク、セイカファーストカーマイン3840、同3870、6B1488、セイカファーストレッド1531、同1537(B)、同1547、同1567、クロムファインブルー4920、同4927、クロムファイングリーン2GO、クロモファインバイオレットRE(以上大日精化(株)製)、アニリンブラック2053、NCCブラック(以上ノマ化学(株)製)、ダイヤモンドブラックN(玉億色材(株)製)、ノボパームイエローH2G、同HR、同FGL、ノボパームオレンジHL,ノボパームレッドF3RK70、同F5RK、同HF2B01(以上クラリアントジャパン(株)製)、クロモフタールイエローGR,同2RLP、クロモフタールオレンジ2G、同GP、クロモフタールDPPレッドBP(以上チバスペシャリティケミカルズ(株)製)が挙げられる。
その他の有機粒子としてはアクリル単分散粒子(MP−1451、同2200、同1000、同2701、以上、綜研化学(株)製)、架橋ポリスチレン粒子(SGP−50C、綜研化学(株)製)、フッ化ビニリデン樹脂粒子(ネオフレンVDF VP−800、同810同820、以上、ダイキン工業(株)製)、四フッ化エチレン樹脂粒子(アフロン PTFE G163、G190、以上、旭硝子フロロポリマーズ(株)製)、ポリオリフィン樹脂粒子(リュブマーL4000、同L5000、同L3000、以上、三井化学(株)製)、アクリル共重合粒子(ビニゾール1020、同1637、以上、大同化成工業(株)製)、エチレン酢ビ(ビニゾール420、大同化成工業(株)製)、酢酸ビニル(ビニゾール2039大同化成工業(株)製)等が挙げられる。
有機微粒子の平均粒子経は、表面凹凸の少ないボールを作製する観点より、0.01μm以上1μm以下であることが好ましい。
上記の有機微粒子と共に、無機粒子などの他の粒子を付着させてもよい。一例を挙げると、無機顔料系粒子としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、チタンイエロー、ターコイズ、モリブデートオレンジ、酸化チタン等が挙げられる。
これら無機粒子は、基球の表面に予め層状に付着させておいて、その上に上述の有機微粒子を付着させることもできるし、有機微粒子と無機粒子とを混合状態で基球の表面に付着させてもよい。
ボールの表面に、粒子を付着させる方法としては、ボールミル処理や遠心バレル処理などを限定なく使用することができる。例えば、基球がタングステンカーバイドの焼結体で形成されたボールに対し、1重量%以上、10重量%程度の濃度の有機粒子の分散液と基球とを混入したボールミル処理により得られる。尚、このようなボールミル処理では、ボールがインキと接触した際、基球表面の有機粒子間に存在する隙間に毛管作用でインキの浸透可能であり、表面がインキで充満したボールとなる。
本発明に係るボールを使用したボールペンとしては、このボールをステンレスなどの合金を機械的に切削、圧延加工などすることによって形成したボールホルダーに、ボールの一部を突出した状態で抱持させてボールペンチップとし、このボールペンチップに接続部材を介してポリプロピレン製の押し出し成型パイプであるインキタンクに接続しものに好適に使用することができる。
実施例1
Violet RE(C.I.Pigment Violet23、大日精化(株)製)5gと、水95gと、約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、5重量%のViolet RE水分散液を作製した。この5重量%のViolet RE水分散液20gに、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、タングステンカーバイド焼結体、表面粗さ;算術平均高さ(Ra)5nm以上10nm以下、最大高さ(Rz)80nm以上200以下nm、(株)ツバキナカシマ製)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、120℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが186nmで形成され、Ra(JIS B0601:2001)が5.5nm、Rz(JIS B0601:2001)が232.0nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例2
C.I.Pigment Red254(大日精化(株)製)5gと水95gと約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、5重量%のC.I.Pigment Red254水分散液を作製した。この5重量%のC.I.Pigment Red254水分散液20gに、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、120℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが220nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が7.1nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が195.0nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例3
シアニンブルー#4937(C.I.Pigment Blue 15:3、大日精化(株)製)1gと水99gと約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、1.0重量%のシアニンブルー#4937水分散液を作製した。この1.0重量%のシアニンブルー#4937水分散液20gに、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、120℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが200nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が6.8nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が218.7nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例4
C.I.Pigment ORANGE10(大日精化(株)製)1gと水99gと約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、1.0重量%のC.I.Pigment ORANGE10水分散液を作製した。この1.0重量%のC.I.Pigment ORANGE10水分散液20gに、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、120℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが193nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が5.9nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が209.4nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例5
C.I.PIGMENT GREEN7(大日精化(株)製)1gと水99gと約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、1.0重量%のC.I.PIGMENT GREEN7水分散液を作製した。この1.0重量%のC.I.PIGMENT GREEN7水分散液20gに、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、120℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが214nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が6.6nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が198.1nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例6
平均粒子径150nmのアクリル単分散微粒子(ケミスノー MP−1451 綜研化学(株)製)1gと水99gと約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、1.0重量%のアクリル単分散微粒子水分散液を作製した。この1.0重量%のアクリル単分散微粒子水分散液20gに、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、80℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが228nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が7.2nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が240.6nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例7
テイカ(株)製の酸化チタンゾル液「TKC304」(平均粒子径5nmの酸化チタンを5.4重量%含むチタニアゾル液)20gと、アニリンブラックの18重量%水分散液を20gと機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが52nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が4.5nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が121.3nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例8
テイカ(株)製の酸化チタンゾル液「TKC304」(平均粒子径5nmの酸化チタンを5.4重量%含むチタニアゾル液)20gと、C.I. Pigment Violet23(大日精化(株)製)5gと機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが121nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が6.2nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が149.4nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例9
テイカ(株)製の酸化チタンゾル液「TKC304」(平均粒子径5nmの酸化チタンを5.4重量%含むチタニアゾル液)20gと、C.I.Pigment Red170(大日精化(株)製)5gと機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが98nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が5.3nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が107.6nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例10
住友化学工業(株)製の酸化アルミニウム「AMS−2」(平均粒径1200nm)を2gと、水18gと、アニリンブラックの18重量%水分散液を20gと機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが68nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が5.2nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001))が160.1nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例11
住友化学工業(株)製の酸化アルミニウム「AMS−2」(平均粒径1200nm)を2gと、水18gと、C.I. Pigment Violet23(大日精化(株)製)5gと機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが113nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が4.7nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が150.3nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例12
住友化学工業(株)製の酸化アルミニウム「AMS−2」(平均粒径1200nm)を2gと、水18gと、C.I.Pigment Red170(大日精化(株)製)5gと機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが121nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が4.9nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が200.1nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例13
日産化学工業(株)製のシリカ粒子である「スノーテックス−PS」(粒子径10〜50nm)を2gと、アニリンブラックの18重量%水分散液を20gと、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し150rpm、30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが78nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が2.0nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が186.9nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例14
日産化学工業(株)製のシリカ粒子である「スノーテックス−PS」(粒子径10〜50nm)を2gと、C.I. Pigment Violet23(大日精化(株)製)5gと水13gと、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し150rpm、30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが136nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001))が5.6nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が241.3nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例15
日産化学工業(株)製のシリカ粒子である「スノーテックス−PS」(粒子径10〜50nm)を2gと、C.I.Pigment Red170(大日精化(株)製)5gと水13gと、機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し150rpm、30分間のボールミル処理を行い、ボールを取り出し水洗後110℃、30分の加熱処理することにより被覆層の平均厚みが201nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が4.8nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が183.6nmのボールペン用ボールを作製した。
比較例1
機械的に研磨して、表面に付着粒子のないタングステンカーバイド焼結体製のボール(PB11、ボール径0.7mm、表面粗さ;算術平均高さ(Ra)5nm以上10nm以下、最大高さ(Rz);80nm以上200以下nm、(株)ツバキナカシマ製)を比較例1とした。
比較例2
平均粒子径50nmの酸化チタン(マイクロ酸化チタン、MT−600SA、テイカ(株)製)5gと水95gと約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、5重量%のマイクロ酸化チタン水溶液を作製した。この5重量%の酸化チタン水溶液に機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、120℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが238.2nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が12.4nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が342.8nmのボールペン用ボールを作製した。
比較例3
平均粒径1200nmの酸化アルミニウム(AMS−2、住友化学工業(株)製)5gと水95gと約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、5重量%の酸化アルミニウム水溶液を作製し、この5重量%の酸化アルミニウム水溶液に機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、120℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが249.1nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が16.1nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が350.9nmのボールペン用ボールを作製した。
比較例4
平均粒径1200nmの酸化珪素(「スノーテックス−PS」日産化学工業(株)製)5gと水95gと約直径2mmの酸化アルミ粒子を混合し、150rpm、60分のボールミル処理を行い、5重量%の酸化珪素水溶液を作製し、この5重量%の酸化珪素水溶液に機械的に研磨した直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、回転数150rpmで60分間のボールミル処理を行った後、120℃、30分の熱処理を行い、被覆層の平均厚みが226.7nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が11.7nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が402.6nmのボールペン用ボールを作製した。
比較例5
スチレンブタジェンラッテクス(Nipol LX112、粘度30mPa・s、Tg−47℃、日本ゼオン(株)製)を20gと、加硫剤としてコロイド硫黄を0.3g加えて、加硫促進剤として、ジチオカルバメート系促進剤BZ(サンセラーBZ、三新化学工業(株)製)を0.4g加えて全体をよくかき混ぜたところに、直径0.7mmのボール(PB11、前述)を約2000個混入し、スクリュータイプの撹拌バネで60分間の撹拌し、ボールを取り出し室温で2時間乾燥させた後、150℃で1時間ゴムを加硫し、平均厚みが320nmで形成され、算術平均高さ(Ra)(JIS B0601:2001)が5.8nm、最大高さ(Rz)(JIS B0601:2001)が198.6nmのボールペン用ボールを作製した。
実施例1〜15および比較例1〜5のボールを、ぺんてる(株)製の油性インキボールペン(BK127−A)のボールペンチップとして組み込み、下記に示すインキとそれぞれ組み合わせて筆記線評価用のボールペンサンプルとした。
評価結果は表1および表2に示す。
インキ
エチレングリコールモノフェニルエーテル 44.0重量%
ベンジルアルコール 15.0重量%
ジオキシエチレンラウリルエーテル 1.5重量%
ドデシルエタノールアミン 0.5重量%
ハイラック110H(ケトン樹脂、日立化成(株)製) 8.0重量%
バリファーストバイオレット#1701(染料、オリエント科学工業(株)製)
25.0重量%
バリファーストブラック#1807(染料、オリエント化学工業(株)製)
5.0重量%
ポリビニルピオリドンK−90(BASF社製) 1.0重量%
上記混合物を80℃で6時間攪拌して粘土6870CP(25℃)の黒色インキを得た。
粘度は(株)トキメック製ELD型粘土計STローター10rpm(25℃)にて測定した。
ボール表面に形成した付着層の評価1
実施例1〜15および比較例2〜5で示したボールの表面上に形成した付着層はボールを冷間埋込樹脂(ポリエステル系樹脂、No105、丸本ストルアス(株)製)に埋め込み半球状に紙やすりで研磨し、研磨面を鏡面に研磨仕上げた後、ボールの外周部を走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製、JSM−5310)で観察し、付着層の厚さを測定した。
ボール表面に形成した付着層の評価2
実施例1〜15および比較例1〜5で示したボール表面の20μm×20μmの領域をプローブ顕微鏡(SPA400 セイコーインスツルメンツ(株)製)で観察し、表面性状値(算術平均高さ(Ra)、最大高さ(Rz))を測定した。
衝撃吸収の評価
ボールを平滑な超硬金属面(ビッカーズ硬度1500kg・f/cm、算術平均高さ(Ra)5nm)に、高さ10cmから自重で落下させる試験を5回繰り返し行い、ボールが跳ね返った高さを計測した。
実施例1〜14および比較例1〜5のボールを、ぺんてる(株)製の油性インキ使用のボールペン(BK127−A)のボールペンチップとして組み込み、各実施例と比較例での筆記感の良否について社内50人で筆記モニター試験を行った。
筆記試験1
各ボールペンサンプルについて、人工手脂を塗布した紙およびコート紙(スーパーファイン紙、型番:KA4250NSF セイコーエプソン(株)製)に筆記加重150g、筆記角度70度、約10cm/秒の筆記速度で約20cmの筆記線を得た。
人工皮脂原液
L−ヒスチジン塩酸塩(1水化物) 1.0重量%
塩化ナトリウム 0.5重量%
リン酸ナトリウム 0.22重量%
水 98.28重量%
この人工皮脂原液15mlに蒸留水を加えて、phが5.5で全容を約1リットルになるようにして作製した人工皮脂を、刷毛により、ホワイトリサイクルペーパーEW−500(サイズ A4 キャノン(株)製)に20cc塗布し、50℃で12時間乾燥させ、紙を手で触った後に「手脂(てあぶら)」と呼ばれるような皮脂が付着した状態の紙に筆記する場合の筆記試験用の試験紙とした。
筆記試験2
各ボールペンサンプルについて(株)精機工業研究所製、TS−4C−10型(自動筆記装置)を使用して、筆記加重150g、筆記角度70度、毎秒10cmの速度でJIS S6039に規定された用紙上を回転速度56rpmの早さで自転させながら移動させて螺旋状の筆記線を得た。
筆記線の評価
0〜300m筆記した筆記線中に、連続して3mm以上の未筆記部分を線飛び箇所とし、線飛び箇所が5箇所以上ある場合を筆記線不良と判定した。
インキ吐出量の測定
各筆記線評価用のボールペンサンプルにて、800mまで連続筆記を行い、200m筆記毎に消費されたインキ量を筆記前後のボールペンサンプルの重量を計測し、5本のサンプルそれぞれの測定値の平均値と標準偏差を求めた。

Claims (4)

  1. 表面に有機微粒子を付着させたボールペン用ボール。
  2. 前記有機微粒子が、平均粒子経0.01μm以上1μm以下である請求項1に記載のボールペン用ボール。
  3. 最大高さ(Rz;JIS B 0601:2001)が250nm以下である表面性状有する請求項1又は請求項2に記載のボールペン用ボール。
  4. 前記有機微粒子を水またはアルコールに分散させた分散液にてボールミル処理することによって表面に有機粒子顔料を付着させる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のボールペン用ボールの製造方法。
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