JP2007174150A - カメラ制御方法およびカメラ制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザに違和感を与えることなく、正確な補正量に段階的に近づけることができ、操作する毎に補正処理(制御遅延コントロール)に対するユーザの信頼を蓄積してゆけるカメラ制御方法及びそのシステムを提供せんとする。
【解決手段】操作信号のオフを認識した後、所定の短時間内に入力される当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への追加操作量を記憶し、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの次の変更操作の際、前記記憶した追加操作量に応じた所定の量だけ、当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への制御量を加算する。
【選択図】図7
【解決手段】操作信号のオフを認識した後、所定の短時間内に入力される当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への追加操作量を記憶し、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの次の変更操作の際、前記記憶した追加操作量に応じた所定の量だけ、当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への制御量を加算する。
【選択図】図7
Description
本発明は、カメラの撮像条件をユーザが画面を見ながら変更操作する際に、制御の行き過ぎを自動的に補正するためのカメラ制御方法およびカメラ制御システムに関する。
テレビ会議や監視カメラシステム等として、通信ネットワークを通じて遠隔のカメラからの映像をコンピュータ画面に表示させ、ユーザがこの映像を見ながらカメラのパン、チルト、ズーム等の撮像条件を遠隔操作できるカメラ制御システムが実用化されている。ここで、遠隔操作により撮像条件を変更する場合、ユーザがコンピュータの操作ボタン等を用いて入力することによりカメラを制御し、画面に表示されるカメラ映像で変更状況を確認しながら、希望の場所が見えたタイミングで操作ボタンを離し、入力を停止させる。
ところが、ネットワークなどを経由した場合、回線の遅延や映像データの圧縮処理等による送信遅延、サーバでの制御信号の待ち状態などの理由により、制御の「行き過ぎ」が避けられない。そこで、この「行き過ぎ」を補正するための制御方法が種々提案されており、ユーザのコンピュータからの操作信号の遅延時間と、カメラからユーザコンピュータに送信される映像信号の遅延時間とを考慮した伝送遅延時間を予め設定し、変更制御の終了直前に制御方向と逆方向にカメラモータを補正制御するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、変更操作の停止コマンドがユーザコンピュータから送信される際に、該コマンドに送信時刻を付加しておき、カメラを制御するサーバがこれを受信した時刻との差を算出し、この差がカメラ操作停止コマンドが発生されてからサーバにて受信されるまでの遅延時間であり、この時間を、カメラ映像がユーザコンピュータに表示されるまでの遅延時間と同じとみなし、上記差の2倍の時間だけ、カメラを逆方向に回転させて補正するものも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、ユーザコンピュータ側において、変更操作の開始信号を入力した時からサーバ側で実際に動作を開始したことを知らせる応答信号が返ってくるまでの時間を計測し、この遅延時間を記憶しておき、カメラ動作停止信号を入力する際、この遅延時間から補正量を算出し、補正信号を付加してサーバに送信するものも提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、操作信号の遅延時間、映像信号の遅延時間などは、回線の容量や距離、映像信号の圧縮方式などにより異なり、予め遅延時間を正確に予測することはできないし、同様に、カメラ操作停止コマンドが発生されてからサーバにて受信されるまでの遅延時間を、カメラ映像がユーザコンピュータに表示されるまでの遅延時間と同じとみなすことにも無理がある。また、変更操作の開始信号を入力した時からサーバ側で実際に動作を開始したことを知らせる応答信号が返ってくるまでの時間に基づき遅延時間を算出することは、映像信号の圧縮伸長処理遅延が考慮されておらず、上記と同様に、正確に予測することはできない。
また、これら従来の補正方法は、制御コマンドを受信したサーバ内における実行待ちの遅延時間を反映することはできない。サーバ内の実行待ちの遅延時間は、変更操作される量が大きいほど待ち時間が長くなることから、遅延時間もそれに応じて増大する。
このように、「行き過ぎ」の原因は様々な遅延要素が絡んでおり、これを正確に自動補正することは不可能に近く、ユーザに対して違和感を与え、システムに対する信頼感を損なうほか、いずれにしてもユーザによる更なる修正操作が必要となる。
このように、「行き過ぎ」の原因は様々な遅延要素が絡んでおり、これを正確に自動補正することは不可能に近く、ユーザに対して違和感を与え、システムに対する信頼感を損なうほか、いずれにしてもユーザによる更なる修正操作が必要となる。
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、ユーザに違和感を与えることなく、正確な補正量に段階的に近づけることができ、操作する毎に補正処理(制御遅延コントロール)に対するユーザの信頼を蓄積してゆけるカメラ制御方法及びそのシステムを提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、遠隔のカメラからの映像を、該カメラの駆動を制御するサーバ装置を経由して、これに通信接続されているクライアント装置の画面に表示し、この表示画面を見ながら撮像条件を変更するべくユーザにより操作入力された操作信号を前記サーバ装置に伝送し、当該カメラの変更制御を行うカメラ制御方法であって、前記サーバ装置が、操作信号のオフを認識した後、所定の短時間内に入力される当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への追加操作量を記憶し、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの次の変更操作の際、前記記憶した追加操作量に応じた所定の量だけ、当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への制御量を加算することを特徴とするカメラ制御方法を提供する。
ここで、前記記憶した追加操作量と同じ量、または100%未満の所定割合の量だけ制御量を加算することが好ましい。
あるいは、前記記憶した追加操作量に、前回の操作信号量に対する前回の操作信号量の比率を掛けた量、またはその100%未満の所定割合の量だけ制御量を加算することが好ましい。
前記所定割合は、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの変更操作の回数にかかわらず一定割合に設定しても良いし、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの変更操作の回数に応じて変化させても良く、また、同クライアント装置による追加操作量に応じて変化させることも好ましい。
また、ユーザにより変更制御を行う操作信号のオンを認識してからオフを認識するまでの信号量が所定量以上となる場合にかぎり、上記制御量を加算することが好ましい。
また、前記サーバ装置による戻し方向への制御動作中のカメラからの映像をクライアント装置の画面に表示させず、戻し動作終了後の映像を表示させることが好ましい。
本発明は、単または複数のカメラの駆動を制御するサーバ装置と、該サーバ装置に通信接続される単または複数のクライアント装置とより構成され、前記クライアント装置は、カメラからの映像をサーバ装置を経由して受信して画面表示する手段と、ユーザがこの表示画面を見ながら撮像条件を変更するべく操作入力する手段と、入力された操作信号をサーバ装置に伝送する手段とを備え、前記サーバ装置は、クライアント装置から受信した操作信号を受けて、カメラの撮像条件の制御を行う手段と、操作信号のオフを認識する手段と、このオフを認識してから所定の短時間内に同クライアント装置から伝送される当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への追加の操作信号の量を記憶する手段と、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの次の変更操作の際、前記記憶した追加操作量に応じた所定の量だけ、当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への制御量を加算する手段とを備えていることを特徴とするカメラ制御システムをも提供する。
ユーザは、カメラ制御の結果が期待した位置でない場合、修正の追加操作を行うが、本願発明に係るカメラ制御方法およびそのシステムによれば、このユーザによる修正操作時の追加操作を記憶し、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの次の変更操作の際、前記記憶した追加操作量に応じた所定の量だけ、当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への制御量を加算するので、遅延の要因にかかわらず、ユーザによる前回の修正操作量を用いて、より正確かつ違和感のない補正処理が可能となる。すなわち、ユーザの修正動作から、補正の量をユーザが求める位置により近くなるように、常に学習させていくことが可能となる。
また、追加操作量と同じ量を加算してもよいが、100%未満の所定割合の量だけ制御量を加算することとすれば、急に操作感が変わることなく、ユーザに違和感を与えることなく、段階的に正確な補正処理が行われるようになる。とくに、ユーザは、前回の変更操作の際に画面が行き過ぎることが分かると、次の操作からは早めにボタンを離すこととなるが、このような操作をしても、補正により戻しすぎることを回避でき、ユーザの信頼を損なうことなく補正することが可能となる。また、このような早離しの傾向は、個人差や操作方式の違いによって差があるが、違和感を与えることなく、段階的に正確な補正に近づけることが可能である。
また、変更操作の信号量が多くなるにしたがって、サーバ内における制御待ちの量が増え、「行き過ぎ」の量も増大する傾向にあるが、前回の追加操作量に、前回の操作信号量に対する今回の操作信号量の比率を掛けた量を加算することとし、今回の操作信号量が前回に比べて多いときには、補正処理もその分加算されるようにすれば、より正確な補正処理が可能となる。
100%未満の「所定割合」については、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの変更操作の回数にかかわらず一定割合に設定してもよいが、変更操作の回数に応じて変化させてもよい。変更操作の回数が増えるに従い、ユーザは変更操作時の「行き過ぎ」現象に慣れ、その量を見込んで早めにボタンを離す傾向が強くなる。上記のように回数に応じて変化させれば、たとえば、その傾向に合わせて補正量を減らし、結果として早離しを見込んだユーザ所望の位置により近づけることもできる。
また、ユーザによる追加操作量が多いということは、ユーザ所望の位置からより離れた位置に制御されたことを意味し、ユーザのシステムに対する信頼感はより低下した状態にあり、その次の変更操作時にはユーザはより早めにボタンを離す傾向となる。そこで、「所定割合」を追加操作量に応じて変化させれば、たとえば、その傾向にあわせて補正量を減らし、結果として早離しを見込んだユーザ所望の位置により近づけることができる。
ここで、上記比率を掛けた量の100%未満の所定割合の量だけ加算することとしてユーザの早めのボタン解除を考慮することも勿論好ましく、所定割合の内容については、上述の各例と同様、一定値としてもよいし、変更操作の回数や追加操作量に応じて変化させてもよいことは、上述と同様である。
また、戻し方向への制御動作中のカメラ映像を、クライアント装置の画面に表示させず、戻し動作終了後の映像を表示させることとすれば、補正による戻し動作中の不要な映像表示をなくすことができ、ユーザに対して行き過ぎ量を感じさせることなく補正処理を行うことができる。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係るカメラ制御システムにおけるネットワーク構成を示す概略図、図5〜7は処理手順を示す説明図である。
本発明に係るカメラ制御システムSは、図1に示すように、単または複数のカメラ3,・・・の駆動を制御するサーバ装置1と、該サーバ装置1に通信接続される単または複数のクライアント装置2,・・・とより構成されており、遠隔のカメラ3からの映像が、該カメラの駆動を制御するサーバ装置1を経由してクライアント装置2の画面に表示され、この表示画面を見ながら撮像条件を変更するべくユーザによって操作入力された操作信号が、前記サーバ装置1に伝送され、当該カメラ3の変更制御が行われる。
クライアント装置2は、図2に示すように、処理装置20を中心に、映像データや操作用画面等を表示するディスプレイ21、オペレータ等により操作されるマウス等のポインティングデバイス22、通信ネットワークNを介してサーバ装置1に接続するための通信制御手段23が接続されたコンピュータからなり、処理装置20は、マイクロプロセッサなどのCPUを主体に構成され、図示しないRAM、ROMからなる記憶部を有して各種処理動作の手順を規定するプログラムや処理データが記憶される。
処理装置20は、機能的には、ポインティングデバイス22によるディスプレイ21の操作画面上における操作入力を制御する操作制御部20a、ポインティングデバイスによる操作にもとづき操作信号(制御コマンド)を生成し、サーバ装置1に向けて伝送するコマンド生成/送信部20b、およびサーバ装置1から受信したカメラ映像信号を取り込み、当該映像をディスプレイに画面表示させる映像表示部20cを備えており、これら機能は上記プログラムにより実現される。
図4は、ディスプレイ21の表示例を示し、映像データが表示される映像表示画面40と、カメラの撮像条件を操作するための操作用画面、具体的には左右方向のパン角度を制御するための操作ボタン41、上下方向のチルト角を制御するための操作ボタン42、ズーム倍率を制御するための操作ボタン43が表示されており、ユーザは、ポインティングデバイス22を操作し、ディスプレイ21に表示されるカーソル44を移動させ、各操作ボタンをクリックする等により、カメラのパン、チルト、ズームを映像表示画面40の変化を確認しながら遠隔制御することができる。
サーバ装置1は、図3に示すように、処理装置10を中心に、記憶手段11、カメラ3やクライアント装置2に対して通信ネットワークを介して接続するための通信制御手段12が接続されたコンピュータからなり、処理装置10は、マイクロプロセッサなどのCPUを主体に構成され、図示しないRAM、ROMからなる記憶部を有して各種処理動作の手順を規定するプログラムや処理データが記憶される。そして、この処理装置10からの信号により各カメラのパン、チルト、ズーム等の撮像条件が直接または他のサーバ装置を介して制御される。
処理装置10は、機能的には、カメラ3からの映像信号をクライアント装置2に送信するための映像送受信部10a、クライアント装置2からの操作信号に基づいてカメラ3を制御するためのコマンド処理部10b、操作信号のオフに続けてカメラ制御の補正処理を行う補正処理部10c、および制御するカメラを特定して制御下におくためのカメラ特定部10dを備えており、これら機能は上記プログラムにより実現される。
補正処理部10cは、より詳しくは、クライアント装置2から変更操作を受信した際に、記憶した前回の追加操作量を記憶手段11より抽出して今回の変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向へ加算されるべき制御量を演算する加算量算出部10eと、これを用いて補正処理量を算出する補正量算出部10fとを備えている。
記憶手段11は、クライアント装置2ごとに操作履歴データを記憶した履歴テーブルが作成されており、該テーブルは、変更操作のオン−オフ間の変更操作量を記憶する変更操作量記憶部11a、操作信号のオフを認識してから所定の短時間内に同クライアント装置2から伝送される当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への追加の操作信号の量を記憶する追加操作量記憶部11b、変更操作のオン、オフ時刻を記憶する操作時刻記憶部11c、変更操作の回数を記憶する操作回数記憶部11dを備えている。
なお、サーバ装置にユーザ管理手段を設け、ユーザごとに操作履歴データを記憶したテーブルを設けておき、同ユーザからの次の変更操作の際に補正処理を行うようにすれば、同じユーザが異なるクライアント装置2で操作した場合や、同じクライアント装置2を異なるユーザが使用した場合においても、ユーザの前回の操作履歴を参照してユーザ毎に適切な補正処理を行うことが可能となる。
なお、サーバ装置にユーザ管理手段を設け、ユーザごとに操作履歴データを記憶したテーブルを設けておき、同ユーザからの次の変更操作の際に補正処理を行うようにすれば、同じユーザが異なるクライアント装置2で操作した場合や、同じクライアント装置2を異なるユーザが使用した場合においても、ユーザの前回の操作履歴を参照してユーザ毎に適切な補正処理を行うことが可能となる。
次に、図5〜7のフロー図に基づき、処理手順について説明する。なお、以下の説明では、パン方向の変更操作を例に挙げているが、チルト方向(上方向への変更/下方向への変更)、ズーム方向(ズームイン方向への変更/ズームアウト方向への変更)、その他の変更操作等についても同様に処理することができる。
図5に示すように、まずクライアント装置2が、通信ネットワークを介してサーバ装置1にアクセスし(S101)、ユーザがポインティングデバイス等によりディスプレイ上の複数のカメラから映像を得たい所定のカメラを指定(S102)することにより、処理装置20からサーバ装置1へカメラ特定信号が送信され、サーバ装置1のカメラ特定部10dにより、指定されたカメラを特定して制御下におく(S103)。そして、サーバ装置1の映像送受信部10aが特定されたカメラのライブ映像をクライアント装置2へ送信し(S104)、クライアント装置2の映像表示部20cは、受信したライブ映像をディスプレイ21上の表示画面に表示する(S105)。
図6は、カメラの撮像条件を変更する制御手順の例を示している。たとえば表示されている映像につき、ユーザがさらに右方向の映像を見るためにカメラ方向を変更操作しようとする場合、ポインティングデバイス22を用いて、図4の操作画面の操作ボタン41〜43のうちパン操作ボタン41のボタン41a上にマウスカーソル44を移動させて、マウスボタンを押すると(S201)、クライアント装置2のコマンド生成/送信部20bが、パン方向を右方向に変更するよう指示する制御コマンドを生成する。この制御コマンドは、マウスボタンを長押ししている間、連続的に生成され、順次サーバ装置1に送信される(S202)。
サーバ装置1は、当該変更操作の信号オン、すなわち制御コマンドの受信を認識してその時刻を記憶し(S203)、コマンド処理部10bは、受信した制御コマンドに基づいてカメラ3のパン制御を開始する(S204)。右方向に移動するパン操作中のカメラのライブ映像は、上述と同様、サーバ装置1の映像送受信部10aからクライアント装置2へ送信され、映像表示部20cによりディスプレイ21上の表示画面に表示される。
ユーザは、表示画面を見て右方向へのパン操作を確認し、所望の方向に至ったことを確認した時点で、マウスボタンを離し、操作を終了し(S205)、サーバ装置1は制御コマンドが途切れた操作オフ信号を認識し、その時刻を記憶する(S206)。サーバ装置1は、同クライアント装置2の履歴テーブルを参照し、前回の操作があれば、該操作の信号オフ時刻から今回の操作信号オン時刻までの時間が所定時間内であれば、今回の操作を追加修正操作とみなし(S212〜)、所定時間外の場合、あるいは前回の操作がない場合には、今回の操作を通常の条件変更操作とみなし、操作信号量を記憶する(S208)。
上述のようにディスプレイ上に表示されるライブ映像はその時点でのカメラ映像ではなく、遅延して到達する過去に制御命令した映像であることから、ユーザが操作終了しても、該終了時に生成された制御コマンドが実行されるまで、カメラのパン制御は継続し、ディスプレイ上では映像の方向移動が止まらない「行き過ぎ」が生じる。この「行き過ぎ」の現象は、制御コマンドの量、すなわち操作信号の量が多いほど待ち状態が長くなり顕著となるが、操作信号量が少ないと現象も少ない。
したがって、サーバ装置1のコマンド処理部10bは、操作オフ信号を認識するまでの信号量を、履歴テーブルの変更操作量記憶部11aに記憶する(S208)とともに、該テーブルを参照して信号量が所定量以上であるか否か判定し(S209)、所定量に満たない場合は補正処理を行わず、そのままカメラ制御を終了する(S211)。他方、信号量が所定量以上である場合は、クライアント装置2の操作履歴の内容に応じて、補正処理部10cにより操作信号のオフに続けてカメラ制御の補正処理を行う(S210)。
補正の有無にかかわらず、サーバ装置1によるカメラ制御の結果、ユーザが期待した位置とならなかった場合には、通常、ユーザにより続けて追加修正の操作が行われる。たとえば所望の方向よりカメラが右方向に向いてしまっている場合、ユーザは、図4に示すディスプレイのパン操作ボタン41b上にマウスカーソル44を移動させてマウスボタンを短く押すクリック動作をし、生成された制御コマンドにより左方向に移動した映像を確認しながら、所望の位置までクリック動作を繰り返すこととなる。
サーバ装置1のコマンド処理部10bは、S207において、前回の制御終了後、上記追加の操作信号が所定の短時間内に入力された場合(今回のオンが前回のオフから所定時間内であった場合)、当該信号を追加操作と判定し、制御を終了するとともに(S212)、これら追加操作量を履歴テーブルの追加操作量記憶部11bに記憶し、当該クライアント装置2による次回の変更操作の補正処理に利用する。前回の操作も追加操作であれば、同記憶部に追加操作量を累積して記憶する(S213)。
(補正処理の手順)
補正処理は、まずクライアント装置2の履歴テーブルを参照し(S301)、今回の操作が初回の場合、あるいは所定の日時が経過している場合、補正をまったく行わないか、一定量もしくは上記操作信号量に応じた所定量の補正を行う(S302、S303)。
補正処理は、まずクライアント装置2の履歴テーブルを参照し(S301)、今回の操作が初回の場合、あるいは所定の日時が経過している場合、補正をまったく行わないか、一定量もしくは上記操作信号量に応じた所定量の補正を行う(S302、S303)。
他方、今回の変更操作が2回目以降でかつ所定日時が経過していない場合は、前回の変更操作における追加操作量を履歴テーブルの追加操作量記憶部11bより抽出し(S304)、今回の変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向へ加算されるべき制御量を演算する(S305)。
そして、前回の変更操作において、補正処理が行われた場合、前回の補正量に、今回演算した制御量を加算し、加算後の補正処理量を算出する。他方、前回の変更操作で補正処理が行われなかった場合には、今回演算した加算制御量を、そのまま今回の補正処理量とすればよい(S306)。
具体的には、加算量算出部10eにより前回の追加操作量「Xn」に基づく今回の加算制御量が算出され、これを用いて補正量算出部10fにより下記式1にしたがって今回の補正処理量が算出される。「Bn」、「Bn+1」は、それぞれ変更操作の「行き過ぎ」を補正する量であるから、変更操作の方向とは逆の戻し方向への量となる。「Xn」は、同じく逆の戻し方向をプラス方向としたベクトルであり、補正処理量が多すぎて戻りすぎた場合にはマイナスとなり、補正処理量が足りかった場合にはプラスとなる。そして、追加操作が行われなかった場合は「0」である。ユーザによる前回の追加操作が補正方向と同じであれば、今回の補正量は前回に比べて増加し、前回の追加操作が補正方向と逆方向であれば、今回の補正量は減少することとなる。
Bn+1=Bn+Xn×a ・・・(式1)
Xn:n回目(前回)の追加操作量、
Bn:n回目(前回)の補正処理量、
Bn+1:n+1回目(今回)の補正処理量、
a:100%未満の所定割合。
Xn:n回目(前回)の追加操作量、
Bn:n回目(前回)の補正処理量、
Bn+1:n+1回目(今回)の補正処理量、
a:100%未満の所定割合。
本例では、加算量算出部10eにより、前回の追加操作量「Xn」の100%未満の所定割合を加算することとし、例えば10〜90%(a=0.1〜0.9)、より好ましくは30〜70%(a=0.3〜0.7)の一定割合を算出している。このように100%未満の所定割合とすることで、ユーザに違和感を与えることなく、段階的に正確な補正処理が行われるようになる。とくに、ユーザは、前回の変更操作の際に画面が行き過ぎることが分かると、次の操作からは早めにボタンを離すこととなるが、処理割合の補正により戻しすぎを回避できる。また、このような早離しの傾向は、個人差や操作方式の違いによって差があるが、違和感を与えることなく、段階的に正確な補正に近づけることが可能である。10%より少ないと補正処理量が少なすぎ、ユーザ所望の位置に戻すことができなくなる。90%より多いと、ユーザの早離しによる上述の戻しすぎの現象が生じやすくなる。なお、他の例として、前回の追加操作量と同じ量(a=1.0)とすることも勿論可能である。
また、所定割合「a」を、同クライアント装置2による変更操作の回数に応じて変化させることも好ましく、例えば、加算量算出部10eが、履歴テーブルの操作回数記憶部11dより変更操作の回数を抽出し、この回数に応じて割合を次第に減らすように設定することが好ましい実施例である。このようにすれば、変更操作の回数が増えるに従い、ユーザは変更操作時の「行き過ぎ」に慣れてその量を見込んで早めにボタンを離す傾向となり、その傾向に合わせて補正量を減らすことができ、結果として、このような補正によりユーザ所望の位置により近づけることができる。
また、所定割合「a」を追加操作量に応じて変化させることも好ましく、例えば、加算量算出部10eが、履歴テーブルの追加操作量記憶部11bより前回の追加操作量を抽出し、この量が多いほど、割合を減らすように設定することが好ましい実施例である。ユーザによる追加操作量が多いということは、ユーザ所望の位置からより離れた位置に制御されたことを意味し、ユーザのシステムに対する信頼感はより低下した状態にあり、その次の変更操作時にはユーザはより早めにボタンを離す傾向となる。本例によれば、その傾向にあわせて補正量を減したりすことができ、結果として、このような補正によりユーザ所望の位置により近づけることができる。
また、以上の例では、前回の追加操作量と同じ量、又はその所定割合「a」を加算することとしているが、操作信号量が多くなるにしたがってサーバ内における制御待ち量が増え、「行き過ぎ」の量も増大する傾向にある。したがって、前回の追加操作量に、前回の操作信号量に対する今回の操作信号量の比率を掛けた量を加算することとし、今回の操作信号量が前回に比べて多いときには、補正処理もその分加算されるようにすることが好ましい。
ここで、上記比率を掛けた量の100%未満の所定割合の量だけ加算することとしてユーザの早めのボタン解除を考慮することも勿論好ましく、所定割合の内容については、上述の各例と同様、一定値としてもよいし、変更操作の回数や追加操作量に応じて変化させてもよいことは、上述と同様である。
サーバ装置1が上述の補正制御をしている間も、カメラ映像はサーバ装置1を経てクライアント装置2に送信されており、ディスプレイ21の表示画面には一旦右方向へ移動して「行き過ぎ」が生じたたのち、左方向へ戻る映像が表示されることとなる。しかしながら、この補正制御による戻し方向への制御動作中のカメラからの映像はユーザは見る必要がなく、補正終了後の映像が見れれば事足りる。そこで、戻し方向への制御動作中のカメラ映像を、クライアント装置2の画面に表示させず、戻し動作終了後の映像を表示させることも好ましい実施例である。
具体的には、サーバ装置1の記憶手段11に、「行き過ぎ」た後、補正動作する直前の映像を記憶しておき、それ以後、クライアント装置2へのリアル映像の送信のかわりに、この静止画を送信し、クライアント装置2の表示画面に表示させておき、補正動作完了後に、リアル映像の送信を開始するようにすればよい。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
1 サーバ装置
2 クライアント装置
3 カメラ
10 処理装置
10a 映像送受信部
10b コマンド処理部
10c 補正処理部
10d カメラ特定部
10e 加算量算出部
10f 補正量算出部
11 記憶手段
11a 変更操作量記憶部
11b 追加操作量記憶部
11c 操作時刻記憶部
11d 操作回数記憶部
12 通信制御手段
20 処理装置
20a 操作制御部
20b 送信部
20c 映像表示部
21 ディスプレイ
22 ポインティングデバイス
23 通信制御手段
40 映像表示画面
41、41a、41b パン操作ボタン
42 操作ボタン
43 操作ボタン
44 カーソル
N 通信ネットワーク
S カメラ制御システム
2 クライアント装置
3 カメラ
10 処理装置
10a 映像送受信部
10b コマンド処理部
10c 補正処理部
10d カメラ特定部
10e 加算量算出部
10f 補正量算出部
11 記憶手段
11a 変更操作量記憶部
11b 追加操作量記憶部
11c 操作時刻記憶部
11d 操作回数記憶部
12 通信制御手段
20 処理装置
20a 操作制御部
20b 送信部
20c 映像表示部
21 ディスプレイ
22 ポインティングデバイス
23 通信制御手段
40 映像表示画面
41、41a、41b パン操作ボタン
42 操作ボタン
43 操作ボタン
44 カーソル
N 通信ネットワーク
S カメラ制御システム
Claims (9)
- 遠隔のカメラからの映像を、該カメラの駆動を制御するサーバ装置を経由して、これに通信接続されているクライアント装置の画面に表示し、この表示画面を見ながら撮像条件を変更するべくユーザにより操作入力された操作信号を前記サーバ装置に伝送し、当該カメラの変更制御を行うカメラ制御方法であって、前記サーバ装置が、操作信号のオフを認識した後、所定の短時間内に入力される当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への追加操作量を記憶し、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの次の変更操作の際、前記記憶した追加操作量に応じた所定の量だけ、当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への制御量を加算することを特徴とするカメラ制御方法。
- 前記記憶した追加操作量と同じ量、または100%未満の所定割合の量だけ制御量を加算してなる請求項1記載のカメラ制御方法。
- 前記記憶した追加操作量に、前回の操作信号量に対する前回の操作信号量の比率を掛けた量、またはその100%未満の所定割合の量だけ制御量を加算してなる請求項1記載のカメラ制御方法。
- 前記所定割合を、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの変更操作の回数にかかわらず一定割合に設定してなる請求項2又は3記載のカメラ制御方法。
- 前記所定割合を、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの変更操作の回数に応じて変化させてなる請求項2又は3記載のカメラ制御方法。
- 前記所定割合を、同クライアント装置による追加操作量に応じて変化させてなる請求項2、3又は5記載のカメラ制御方法。
- ユーザにより変更制御を行う操作信号のオンを認識してからオフを認識するまでの信号量が所定量以上となる場合にかぎり、上記制御量を加算する請求項1〜6のいずれか1項に記載のカメラ制御方法。
- 前記サーバ装置による戻し方向への制御動作中のカメラからの映像をクライアント装置の画面に表示させず、戻し動作終了後の映像を表示させてなる請求項1〜7の何れか1項に記載のカメラ制御方法。
- 単または複数のカメラの駆動を制御するサーバ装置と、該サーバ装置に通信接続される単または複数のクライアント装置とより構成され、前記クライアント装置は、カメラからの映像をサーバ装置を経由して受信して画面表示する手段と、ユーザがこの表示画面を見ながら撮像条件を変更するべく操作入力する手段と、入力された操作信号をサーバ装置に伝送する手段とを備え、前記サーバ装置は、クライアント装置から受信した操作信号を受けて、カメラの撮像条件の制御を行う手段と、操作信号のオフを認識する手段と、このオフを認識してから所定の短時間内に同クライアント装置から伝送される当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への追加の操作信号の量を記憶する手段と、同クライアント装置若しくは同ユーザが操作するクライアント装置からの次の変更操作の際、前記記憶した追加操作量に応じた所定の量だけ、当該変更方向と同じ方向、又は逆の戻し方向への制御量を加算する手段とを備えていることを特徴とするカメラ制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005367463A JP2007174150A (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | カメラ制御方法およびカメラ制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005367463A JP2007174150A (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | カメラ制御方法およびカメラ制御システム |
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JP2007174150A true JP2007174150A (ja) | 2007-07-05 |
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ID=38300144
Family Applications (1)
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JP2005367463A Withdrawn JP2007174150A (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | カメラ制御方法およびカメラ制御システム |
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JP (1) | JP2007174150A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012023644A (ja) * | 2010-07-16 | 2012-02-02 | Hitachi Ltd | 監視カメラ、及び監視カメラシステム |
-
2005
- 2005-12-21 JP JP2005367463A patent/JP2007174150A/ja not_active Withdrawn
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