JP2007173866A - 半導体発光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】活性層において発生した光の取り出し効率を向上できる半導体発光素子を提供する。
【解決手段】発光ダイオード1は、光を透過する窒化物からなる基板3と、基板3の主面3a上に設けられたn型バッファ層5及びn型クラッド層7と、n型クラッド層7上に設けられたp型クラッド層11及びp型コンタクト層13と、n型クラッド層7とp型クラッド層11との間に設けられた活性層9と、n型コンタクト層13上に格子状といった所定パターンで設けられたアノード電極17と、p型コンタクト層13上及びアノード電極17上に設けられた金属反射膜19と、を備える。金属反射膜19は、活性層9において発生した光L1を反射する。
【選択図】 図1
【解決手段】発光ダイオード1は、光を透過する窒化物からなる基板3と、基板3の主面3a上に設けられたn型バッファ層5及びn型クラッド層7と、n型クラッド層7上に設けられたp型クラッド層11及びp型コンタクト層13と、n型クラッド層7とp型クラッド層11との間に設けられた活性層9と、n型コンタクト層13上に格子状といった所定パターンで設けられたアノード電極17と、p型コンタクト層13上及びアノード電極17上に設けられた金属反射膜19と、を備える。金属反射膜19は、活性層9において発生した光L1を反射する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、窒化物系半導体を用いた半導体発光素子に関するものである。
近年、青色LEDや紫外LEDといった短波長のLEDが盛んに開発され、実用化されている。これらのLEDに使用する半導体としては、バンドギャップが比較的大きいGaN系の化合物半導体が用いられている。例えば、特許文献1に開示された半導体発光素子では、サファイア基板上にGaNバッファ層をエピタキシャル成長させ、その上にn型GaN層、InGaN活性層、p型AlGaN層、及びp型GaN層を順次積層している。そして、この半導体発光素子を、サファイア基板を上にして配線基板上にフェースダウン実装し、InGaN活性層において発生した光をサファイア基板を透過させて出射している。
また、特許文献1の半導体発光素子では、光の取り出し効率を上げるため、p側電極として、オーミック接触を目的としたオーミック層と、光の反射を目的とした反射層との積層構造を設けている。そして、InGaN活性層からサファイア基板とは反対側へ向かう光を反射層によって反射している。
特開平11−191641号公報
上記した半導体発光素子では、InGaN活性層と反射層との間にオーミック層が介在している。オーミック層は、一般的にGaNとのオーミック接触性のよいNi、Co、Sbなどの金属が用いられる。しかしながら、特許文献1にも記載されているとおり、これらの金属は反射率が良好ではない上に光の透過率も低い。従って、反射層における反射光がオーミック層によって減衰され、光の取り出し効率が低下することとなる。特許文献1の半導体発光素子では、オーミック層を薄く形成することでこの問題を解決しようとしているが、根本的に解決されるわけではない。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、活性層において発生した光の取り出し効率を向上できる半導体発光素子を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による第1の半導体発光素子は、窒化物半導体からなる第1導電型半導体層と、窒化物半導体からなり、第1導電型半導体層上に設けられた第2導電型半導体層と、窒化物半導体からなり、第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に設けられた活性層と、第1導電型半導体層と電気的に接続された第1の電極と、第2導電型半導体層上に所定のパターンで設けられた第2の電極と、第2導電型半導体層上及び第2の電極上に設けられた金属反射膜と、を備え、所定のパターンが、第2導電型半導体層の表面における第1の領域上の第1のパターンと、第1の領域を囲む第2の領域上の第2のパターンとで構成されており、第1及び第2のパターンそれぞれが格子状であり、第1のパターンの面積が第1の領域の面積に占める割合が、第2のパターンの面積が第2の領域の面積に占める割合よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明による第2の半導体発光素子は、窒化物半導体からなる第1導電型半導体層と、窒化物半導体からなり、第1導電型半導体層上に設けられた第2導電型半導体層と、窒化物半導体からなり、第1導電型半導体層と第2導電型半導体層との間に設けられた活性層と、第1導電型半導体層と電気的に接続された第1の電極と、第2導電型半導体層上に所定のパターンで設けられた第2の電極と、第2導電型半導体層上及び第2の電極上に設けられた金属反射膜と、を備え、所定のパターンが、第2導電型半導体層の表面における第1の領域上の第1のパターンと、第1の領域を囲む第2の領域上の第2のパターンとで構成されており、第1及び第2のパターンそれぞれが、互いに離れた複数の単位部分からなり、第1のパターンの面積が第1の領域の面積に占める割合が、第2のパターンの面積が第2の領域の面積に占める割合よりも大きいことを特徴とする。
上記した第1及び第2の半導体発光素子では、第2の電極が所定パターンで設けられ、金属反射膜が第2の電極上及び第2導電型半導体層上に設けられている。これにより、活性層から基板とは反対側へ向かう光は、第2導電型半導体層上に設けられた金属反射膜において好適に反射し、基板を透過して半導体発光素子の外部へ出射される。従って、上記した半導体発光素子によれば、金属反射膜において反射する光がオーミック層などによって減衰されないので、活性層において発生した光の取り出し効率を向上することができる。
また、一般的に、活性層において発生する光は、半導体発光素子の周辺部分に集まりやすい。上記した第1及び第2の半導体発光素子によれば、半導体発光素子の周辺部分(すなわち、第2の領域)における金属反射膜の面積が広くなるので、活性層において発生した光の取り出し効率をさらに向上することができる。
また、上記した第1の半導体発光素子では所定のパターンが格子状となっており、第2の半導体発光素子では所定のパターンが互いに離れた複数の単位部分からなっている。これら第1及び第2の半導体発光素子によれば、活性層に駆動電流を均一に流すことができるので、第2の電極をパターン化したことによる発光効率の低下を抑えることができる。
また、第2の半導体発光素子は、所定のパターンにおいて、1個の単位部分に対して4個または6個の単位部分が隣り合うように複数の単位部分が規則的に配置されていることを特徴としてもよい。これにより、活性層に駆動電流を充分に均一に流すことができるので、第2の電極をパターン化したことによる発光効率の低下を抑えることができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、第1導電型半導体層及び第2導電型半導体層の各々がAlX1Ga1−X1N(0≦X1<1)を含み、活性層が、AlX2InY2Ga1−X2−Y2N(0≦X2<1、0≦Y2<1、0≦X2+Y2<1)を含むことを特徴としてもよい。これによって、青色光や紫外光など比較的短波長の光を効率よく発生することができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、GaN系化合物からなる基板をさらに備え、第1導電型半導体層が基板の主面上に設けられており、第1の電極が基板の裏面上に設けられていることを特徴としてもよい。これにより、第1の電極及び第2の電極をそれぞれ基板の両側に配置できるので、半導体層の面積が制限されず、活性層における発光効率を高めることができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、基板の比抵抗率が0.5Ωcm以下であることを特徴としてもよい。これによって、基板の導電性が良好となり、基板内において電流が拡がり易くなる。従って、活性層における電流密度がほぼ均一となるので、活性層における発光効率をさらに高めることができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、波長400nm以上800nm以下の光に対する金属反射膜の反射率が80%以上であることを特徴としてもよい。これによって、活性層において発生した光が可視光である場合の取り出し効率をさらに向上することができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、金属反射膜が、Ag及びAlの少なくとも一方を含む金属からなることを特徴としてもよい。金属反射膜が、光を反射し易いこれらの金属からなることによって、活性層において発生した光の取り出し効率をさらに向上することができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、厚さ方向と交差する第2の電極の面積が、第2導電型半導体層の面積の60%以下であることを特徴としてもよい。これによって、第2導電型半導体層上において第2の電極が存在しない部分に設けられる金属反射膜の面積が広くなり、活性層において発生した光の取り出し効率をさらに向上することができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、第2導電型半導体層上において第2の電極が存在しない部分の何処においても第2の電極までの距離が30μm以下であることを特徴としてもよい。これによって、活性層に駆動電流を充分に均一に流すことができるので、第2の電極をパターン化したことによる発光効率の低下を抑えることができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、第2の電極と第2導電型半導体層との間の接触抵抗率が1×10−3Ωcm2以下であることを特徴としてもよい。これにより、第2の電極と第2導電型半導体層との接触部分における発熱量を低く抑えることができるので、熱による発光効率の低下や消費電力の増大を防ぐことができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、第2の電極が、Ni、Au、Pt、Pdのうち少なくとも一種類の金属からなることを特徴としてもよい。これによって、第2の電極と第2導電型半導体層との間のオーミック接触を好適に実現することができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、第2導電型半導体層が、第2の電極と接するコンタクト層を含むことを特徴としてもよい。これによって、第2の電極と第2導電型半導体層との間のオーミック接触をより好適に実現することができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、厚さ方向と交差する第2の電極の面積が、第2導電型半導体層の面積の10%以上であることを特徴としてもよい。第2の電極の面積が第2導電型半導体層の面積の10%よりも小さい場合、第2の電極と第2導電型半導体層との間の接触抵抗が増大し、消費電力が増大するとともに、発熱によって活性層における発光効率が低下する可能性がある。これに対し、上記した半導体発光素子によれば、第2の電極と第2導電型半導体層との接触部分における接触抵抗を低く抑えることができるので、熱による発光効率の低下や消費電力の増大を防ぐことができる。
また、第1及び第2の半導体発光素子は、第2導電型半導体層及び第2の電極と金属反射膜との間にTiを含む接着膜を備えることを特徴としてもよい。これによって、第2の電極と金属反射膜との電気的な接続状態を損ねることなく、金属反射膜が第2導電型半導体層及び第2の電極から剥がれることを防止できる。
本発明による半導体発光素子によれば、活性層において発生した光の取り出し効率を向上することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による半導体発光素子の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明による半導体発光素子の第1実施形態として、発光ダイオード1の構成を示す断面図である。なお、本実施形態の発光ダイオード1の形状寸法は、平面形状が例えば一辺400μm程度の矩形であり、その厚さが例えば200μm程度である。また、本実施形態の発光ダイオード1は、例えば波長450nmの青色光を発光する。
図1は、本発明による半導体発光素子の第1実施形態として、発光ダイオード1の構成を示す断面図である。なお、本実施形態の発光ダイオード1の形状寸法は、平面形状が例えば一辺400μm程度の矩形であり、その厚さが例えば200μm程度である。また、本実施形態の発光ダイオード1は、例えば波長450nmの青色光を発光する。
図1を参照すると、発光ダイオード1は、基板3を備えている。また、発光ダイオード1は、n型(第1導電型)半導体層6と、p型(第2導電型)半導体層12と、活性層9とを備えている。n型半導体層6は、n型バッファ層5及びn型クラッド層7を含んでいる。p型半導体層12は、p型クラッド層11及びp型コンタクト層13を含んでいる。n型バッファ層5、n型クラッド層7、活性層9、p型クラッド層11、及びp型コンタクト層13は、基板3の主面3a上に順にMOVPE法によってエピタキシャル成長される。また、発光ダイオード1は、カソード電極15と、アノード電極17と、金属反射膜19とを備えている。
基板3は、導電性を有するGaN系化合物からなる。本実施形態では、基板3はGaNからなる。基板3は、活性層9において発生する光を透過することができる。基板3の比抵抗率は、0.5Ωcm以下となっている。また、n型バッファ層5は、基板3の主面3a上に形成されている。n型バッファ層5は、n型の不純物がドープされた窒化物半導体からなり、例えば本実施形態ではSiがドープされたGaNからなる。
n型クラッド層7は、n型の不純物がドープされた窒化物半導体からなる。例えば、本実施形態ではn型クラッド層7はSiがドープされたAlX1Ga1−X1N(0≦X1<1)からなる。n型クラッド層7は、n型バッファ層5上に形成されている。
活性層9は、n型クラッド層7上に形成されており、多重量子井戸構造を有している。ここで、図2は、本実施形態における活性層9の構成を示す断面図である。図2を参照すると、活性層9は、バリア層29a〜29c並びに井戸層31a及び31bを有している。すなわち、活性層9は、バリア層29a、井戸層31a、バリア層29b、井戸層31b、及びバリア層29cが順にn型クラッド層7上に積層されることにより構成されている。
バリア層29a〜29c並びに井戸層31a及び31bは、AlX2InY2Ga1−X2−Y2N(0≦X2<1、0≦Y2<1、0≦X2+Y2<1)などのGaN系半導体からなる。本実施形態では、バリア層29a〜29cの組成は0<X2<1且つY2=0であり、井戸層31a及び31bの組成は0<X2<1且つ0<Y2<1である。バリア層29a〜29c並びに井戸層31a及び31bの組成は、バリア層29a〜29cのバンドギャップが井戸層31a及び31bよりも大きくなるように調整されている。
p型クラッド層11は、p型の不純物がドープされた窒化物半導体からなる。例えば、本実施形態ではp型クラッド層11はMgがドープされたAlX1Ga1−X1N(0≦X1<1)からなる。p型クラッド層11は、活性層9上に形成されており、活性層9は、n型クラッド層7とp型クラッド層11との間に設けられることとなる。
p型コンタクト層13は、p型クラッド層11とアノード電極17とを電気的に接続するための層であり、p型の不純物がドープされた窒化物半導体からなる。例えば、本実施形態ではp型コンタクト層13はMgがドープされたGaNからなる。p型コンタクト層13は、p型クラッド層11上に形成されている。
アノード電極17は、p型コンタクト層13上に設けられている。アノード電極17は、本実施形態における第2の電極である。アノード電極17の厚さは、例えば5nm以下である。ここで、図3は、発光ダイオード1を基板3の主面3a側から見た図である。図3に示すとおり、アノード電極17は、p型コンタクト層13上において一様なパターンで設けられている。ここで、「一様なパターン」とは、或る形状が規則的・周期的に配列されているようなパターンをいう。また、アノード電極17は、格子状といった所定のパターンで形成されている。アノード電極17のパターンは、発光ダイオード1の厚さ方向と交差するアノード電極17の面積がp型コンタクト層13の面積の10%以上60%以下となるように形成されることが好ましい。本実施形態では、アノード電極17の面積がp型コンタクト層13の面積の23%となるようにアノード電極17のパターンが形成されている。
また、本実施形態では、アノード電極17の格子状パターンにおける単位格子の一辺の長さが、60μm以下となっている。換言すれば、本実施形態では、p型コンタクト層13上の何処においてもアノード電極17までの距離が30μm以下となっている。また、アノード電極17における格子枠の太さは、例えば100μm以下である。
また、本実施形態では、アノード電極17とp型コンタクト層13との間の接触抵抗率が1×10−3Ωcm2以下となっている。すなわち、発光ダイオード1を製造する際に、アノード電極17とp型コンタクト層13とが接した状態で加熱処理を行うことにより、アノード電極17とp型コンタクト層13とのオーミック接触を実現する。これにより、所望の接触抵抗率を得ることが可能となる。
また、アノード電極17とp型コンタクト層13とのオーミック接触を好適に実現するために、アノード電極17は、Ni、Au、Pt、Pdのうち少なくとも一種類の金属からなることが好ましい。本実施形態では、アノード電極17はNi及びAuによる積層構造となっている。
金属反射膜19は、活性層9において発生した光L1のうち、基板3とは反対側に向かう光L1を反射するための膜である。また、金属反射膜19は、発光ダイオード1の外部からアノード電極17へ駆動電流を供給するために導電性を有する金属からなる。金属反射膜19は、p型コンタクト層13上及びアノード電極17上に形成されている。すなわち、金属反射膜19は、格子状のアノード電極17上と、p型コンタクト層13上において格子状のアノード電極17が存在しない部分(すなわち、格子の隙間)とに設けられている。金属反射膜19は、光L1に対する反射率がアノード電極17よりも良好な金属からなる。例えば、金属反射膜19は、波長400nm〜800nmといった可視光に対する反射率のよいAg及びAlの少なくとも一方を含む金属からなることが好ましい。また、金属反射膜19は、上記した波長の可視光に対する反射率が80%以上であることが好ましい。
ここで、図4は、アノード電極17及び金属反射膜19付近の拡大断面図である。図4を参照すると、発光ダイオード1は、アノード電極17及びp型コンタクト層13と金属反射膜19との間に、Tiからなる接着膜21を備えている。接着膜21は、金属反射膜19とアノード電極17及びp型コンタクト層13とを互いに接着するために設けられている。接着膜21の厚さは、例えば2nm以下である。
再び図1を参照すると、カソード電極15は、基板3の裏面3b上の一部に設けられている。カソード電極15は、本実施形態における第1の電極である。カソード電極15は、例えば図示しない電極パッドに配線を介して電気的に接続されており、発光ダイオード1の外部から駆動電圧を金属反射膜19との間に印加される。
上記した構成を備える発光ダイオード1の動作は、以下のとおりである。金属反射膜19とカソード電極15との間に発光ダイオード1の外部から駆動電圧が印加されると、アノード電極17とカソード電極15との間に電界が発生する。そして、n型半導体層6及びp型半導体層12において発生したキャリアが活性層9内の井戸層31a、31bに集中する。これにより、活性層9において光L1が発生する。活性層9において発生した光L1は四方に散乱するが、基板3とは反対側へ向かった光L1は、金属反射膜19において反射し、基板3を透過して発光ダイオード1の外部へ出射される。
また、アノード電極17の形成方法は以下のとおりである。まず、p型コンタクト層13上に、蒸着またはスパッタ法によりNi層を形成する。そして、リフトオフ法またはエッチングによりNi層を格子状パターンとする。続いて、400℃以上の温度で熱処理を行い、Ni層とp型コンタクト層13との間にオーミック接触を形成する。続いて、蒸着またはスパッタ法によりNi層上にAu層を形成する。こうして、Ni/Auからなる格子状のアノード電極17が形成される。
上記した本実施形態による発光ダイオード1は、次の効果を有する。すなわち、本実施形態の発光ダイオード1では、アノード電極17が格子状といった所定パターンで設けられ、金属反射膜19がアノード電極17上及びp型コンタクト層13上に設けられている。これにより、活性層9から基板3とは反対側へ向かう光L1は、p型コンタクト層13上に設けられた金属反射膜19において好適に反射し、基板3を透過して発光ダイオード1の外部へ出射される。従って、本実施形態による発光ダイオード1によれば、金属反射膜19において反射する光L1が例えば特許文献1のオーミック層等によって減衰されないので、活性層9において発生した光L1の取り出し効率を向上することができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1では、n型半導体層6及びp型半導体層12が、それぞれAlX1Ga1−X1Nからなるn型クラッド層7及びp型クラッド層11を有している。また、活性層9が、GaN、AlX2Ga1−X2N、InY2Ga1−Y2N、及びAlX3InY3Ga1−X3−Y3Nのうち少なくとも一種類の半導体材料からなるバリア層29a〜29c並びに井戸層31a及び31bを有している。これにより、青色光や紫外光など比較的短波長の光を効率よく発生することができる。
また、特許文献1に開示されたような従来の半導体発光素子(特に、サファイア基板を用いたもの)では、基板の導電性が良好ではないため、基板の一方の面側にアノード電極及びカソード電極が配置されている。これに対し、本実施形態による発光ダイオード1では、導電性を有するGaN系化合物からなる基板3の裏面3b上にカソード電極15が設けられることにより、カソード電極15及びアノード電極17がそれぞれ基板3の両側に配置されている。
ここで、図5は、基板の一方の面側にアノード電極及びカソード電極が配置された従来の半導体発光素子と、基板3の両側にアノード電極17及びカソード電極15が配置された発光ダイオード1とにおける、駆動電流と発光強度との相関を示すグラフである。なお、図5において、グラフG1は発光ダイオード1における場合を示し、グラフG2は従来の半導体発光素子における場合を示している。図5に示すように、グラフG1では駆動電流の増加に従って発光強度が順調に伸びているが、グラフG2では駆動電流の増加につれて発光強度の伸びが鈍っている。これは、従来の半導体発光素子においては、p型半導体層(またはn型半導体層)の面積が制限されることによる発熱などの影響によって、発光効率が低く抑えられているためと考えられる。これに対し、本実施形態の発光ダイオード1によれば、カソード電極15及びアノード電極17がそれぞれ基板3の両側に配置されることにより、p型クラッド層11や活性層9などの半導体層の面積が制限されないので、活性層9における発光効率を高めることができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1では、基板3の比抵抗率が0.5Ωcm以下となっている。基板3はこのような比抵抗率を有することが好ましく、これによって、基板3の導電性が良好となり、基板3内において電流が拡がり易くなる。従って、活性層9における電流密度がほぼ均一となるので、活性層9における発光効率をさらに高めることができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1では、波長400nm以上800nm以下の可視光に対する金属反射膜19の反射率が80%以上であることが好ましい。これによって、活性層9において発生した光L1が可視光である場合の取り出し効率をさらに向上することができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1では、金属反射膜19が、Ag及びAlの少なくとも一方を含む金属からなっている。金属反射膜19が、光を反射し易いこれらの金属からなることによって、活性層9において発生した光L1の取り出し効率をさらに向上することができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1のように、厚さ方向から見たアノード電極17の面積が、p型コンタクト層13の面積の60%以下であることが好ましい。ここで、図6は、アノード電極17の面積がp型コンタクト層13の面積に占める割合(被覆率)と、基板3とは反対方向へ向かった光L1のうち金属反射膜19において反射する光L1の割合との相関を示すグラフである。なお、図6において、グラフG3はアノード電極17がNi/Auからなる場合を示し、グラフG4はアノード電極17がPtからなる場合を示している。図6に示すように、被覆率が60%以下であれば、p型コンタクト層13上においてアノード電極17が存在しない部分に設けられる金属反射膜19の面積が広くなり、グラフG3及びG4の双方において反射割合が50%以上となる。発明者の知見によれば、従来の半導体発光素子においては、アノード電極自体の反射率を向上させても反射割合が50%に満たない。これに対し、本実施形態の発光ダイオード1によれば、反射割合を50%以上にできるので、活性層9において発生した光L1が金属反射膜19においてより多く反射することとなり、光L1の取り出し効率をさらに向上することができる。
また、厚さ方向から見たアノード電極17の面積は、p型コンタクト層13の面積の10%以上であることが好ましい。ここで、図7は、アノード電極17によるp型コンタクト層13の被覆率が5%、10%、及び100%の各場合における、駆動電流と発光強度との相関を示すグラフである。なお、図7において、グラフG5は被覆率が5%の場合を示し、グラフG6は被覆率が10%の場合を示し、グラフG7は被覆率が100%の場合を示している。図7に示すように、被覆率が10%以上であれば駆動電流の増加に応じて発光強度も好適に増加するが、被覆率5%では、駆動電流の伸びに対して発光強度の伸びが鈍っている。これは、被覆率が小さいと、アノード電極17とp型コンタクト層13との間の接触抵抗が増大し、発熱によって活性層9における発光効率が低下するためと考えられる。
また、図8は、駆動電流が100mAと20mAの各場合における、被覆率と駆動電圧との相関を示すグラフである。なお、図8において、グラフG8は駆動電流が100mAである場合を示し、グラフG9は駆動電流が20mAである場合を示している。図8に示すように、被覆率が10%以下になると、グラフG8、G9ともに駆動電圧が急激に増大している。これは、被覆率が小さいと、アノード電極17とp型コンタクト層13との間の電流密度が増えるためである。従って、被覆率が小さいと、発光ダイオード1における消費電力が急激に増大することとなる。
本実施形態による発光ダイオード1によれば、被覆率が10%以上であり、アノード電極17とp型コンタクト層13との接触部分における接触抵抗を低く抑えることができるので、熱による発光効率の低下や消費電力の増大を防ぐことができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1では、アノード電極17のパターンが、p型コンタクト層13上において一様なパターンとなっている。これによって、活性層9に駆動電流を充分に均一に流すことができるので、活性層9を流れる電流量を充分確保し、アノード電極17を格子状にパターン化したことによる発光効率の低下を抑えることができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1では、アノード電極17が格子状のパターンで形成されている。これによって、活性層9を流れる電流量を充分均一に確保して発光効率の低下を抑えることができる。また、この場合、本実施形態のように、単位格子の一辺の長さが60μm以下であることが好ましい。換言すれば、p型コンタクト層13上においてアノード電極17が存在しない部分の何処においてもアノード電極17までの距離が30μm以下であることが好ましい。
ここで、図9(a)及び図9(b)は、アノード電極からの距離に応じた、活性層9における電流密度の解析結果を説明するための図である。図9(a)は、解析条件となるアノード電極形状を示している。なお、この解析においては、点状の2つのアノード電極30の径(図9(a)における距離a1)を20μm、アノード電極30同士の間隔(図9(a)における間隔a2)を60μmとした。
図9(b)は、図9(a)に示したアノード電極形状での解析結果を示す図である。図9(b)では、アノード電極30の直下における電流量を1とした場合の、活性層9における電流分布を示している。図9(b)を参照すると、アノード電極30同士の間隔a2が60μm以内である場合には、双方のアノード電極30から等しい距離a3の位置(図中A)において電流量が0.7以上となり、充分な電流量を確保できていることがわかる。すなわち、アノード電極17同士の間隔が60μm以下、換言すればp型コンタクト層13上の何処においてもアノード電極17までの距離が30μm以下であれば、活性層9に充分均一な駆動電流を流すことができる。従って、本実施形態の発光ダイオード1によれば、活性層9に駆動電流を充分に均一に流すことができるので、アノード電極17を格子状にパターン化したことによる発光効率の低下を抑えることができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1では、アノード電極17とp型コンタクト層13との間の接触抵抗率が1×10−3Ωcm2以下となっている。これにより、アノード電極17とp型コンタクト層13との接触部分における発熱量を低く抑えることができるので、熱による発光効率の低下や消費電力の増大を防ぐことができる。
また、本実施形態による発光ダイオード1は、p型コンタクト層13及びアノード電極17と金属反射膜19との間にTiを含む接着膜21を備えている。これによって、アノード電極17と金属反射膜19との電気的な接続状態を損ねることなく、金属反射膜19がp型コンタクト層13及びアノード電極17から剥がれることを防止できる。
(第2の実施の形態)
図10は、本発明による半導体発光素子の第2実施形態として、発光ダイオード1aを示す図である。なお、図10は、発光ダイオード1aを基板の主面側から見た図であり、金属反射膜19及びアノード電極23が示されている。本実施形態の発光ダイオード1aが上記した第1実施形態の発光ダイオード1と異なる点は、アノード電極23のパターン形状である。発光ダイオード1aにおけるアノード電極23以外の構成については、第1実施形態の発光ダイオード1の構成と同様なので、詳細な説明を省略する。
図10は、本発明による半導体発光素子の第2実施形態として、発光ダイオード1aを示す図である。なお、図10は、発光ダイオード1aを基板の主面側から見た図であり、金属反射膜19及びアノード電極23が示されている。本実施形態の発光ダイオード1aが上記した第1実施形態の発光ダイオード1と異なる点は、アノード電極23のパターン形状である。発光ダイオード1aにおけるアノード電極23以外の構成については、第1実施形態の発光ダイオード1の構成と同様なので、詳細な説明を省略する。
図10を参照すると、本実施形態による発光ダイオード1aでは、アノード電極23のパターンが、互いに離れた複数の単位部分23aにより構成されている。アノード電極23はp型コンタクト層(図示せず)の上に設けられており、その材料は第1実施形態のアノード電極17と同様である。また、アノード電極23とp型コンタクト層とがオーミック接触している点も第1実施形態と同様である。
アノード電極23のパターンは、1個の単位部分23aに対して4個または6個(本実施形態では6個)の単位部分23aが隣り合うように規則的に配置されている。また、単位部分23aの径は100μm以下(本実施形態では20μm)であり、互いに隣り合う単位部分23a同士の間隔は60μm以下(本実施形態では50μm)である。すなわち、本実施形態では、発光ダイオード1aの厚さ方向と交差する面方向における複数の単位部分23aの総面積が、p型コンタクト層の表面の面積の14%となっている。なお、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、複数の単位部分23aからなるアノード電極23の面積が、p型コンタクト層の面積の10%以上60%以下であることが好ましい。また、互いに隣り合う単位部分23a同士の間隔は、図9を参照して説明したとおり60μm以下であること、換言すればp型コンタクト層上の何処においても単位部分23aまでの距離が30μm以下であることが好ましい。
本実施形態による発光ダイオード1aでは、アノード電極23のパターンが、規則的に配置された複数の単位部分23aにより構成されている。これにより、活性層に駆動電流を効率的に流すことができるので、アノード電極23をパターン化したことによる発光効率の低下を抑えることができる。なお、発明者による解析では、p型コンタクト層の全面にアノード電極が設けられた従来の半導体発光素子に対し、本実施形態による発光ダイオード1aでは駆動電流20mAで約38%の発光強度の増加が確認された。
(第3の実施の形態)
続いて、本発明による半導体発光素子の第3実施形態について説明する。本実施形態では、半導体発光素子として、一辺が2mmの発光ダイオードを例に示す。図11は、本実施形態による発光ダイオード1bのp型コンタクト層14を、基板と対向する面とは反対側の表面14a側から見た図である。本実施形態のp型コンタクト層14は、次の点を除いて第1実施形態のp型コンタクト層13と同様である。すなわち、本実施形態のp型コンタクト層14は、表面14aに第1の領域25a及び第2の領域25bを有している。第1の領域25aは、表面14aの平面形状(矩形)と相似する形状をしており、表面14aの中央に配置されている。第2の領域25bは、表面14aにおいて第1の領域25aを囲んでいる。
続いて、本発明による半導体発光素子の第3実施形態について説明する。本実施形態では、半導体発光素子として、一辺が2mmの発光ダイオードを例に示す。図11は、本実施形態による発光ダイオード1bのp型コンタクト層14を、基板と対向する面とは反対側の表面14a側から見た図である。本実施形態のp型コンタクト層14は、次の点を除いて第1実施形態のp型コンタクト層13と同様である。すなわち、本実施形態のp型コンタクト層14は、表面14aに第1の領域25a及び第2の領域25bを有している。第1の領域25aは、表面14aの平面形状(矩形)と相似する形状をしており、表面14aの中央に配置されている。第2の領域25bは、表面14aにおいて第1の領域25aを囲んでいる。
また、アノード電極のパターンが第1の領域25a上の第1のパターンと第2の領域25b上の第2のパターンとで構成され、第1のパターンの面積が第1の領域25aの面積に占める割合が、第2のパターンの面積が第2の領域25bの面積に占める割合よりも大きい。換言すれば、p型コンタクト層14上において、第1のパターンによる第1の領域25aの被覆率が第2のパターンによる第2の領域25bの被覆率よりも大きい。
本実施形態では、アノード電極の第1及び第2のパターンは、いずれも複数の単位部分(図示しない)によって構成されている。アノード電極の第1のパターンでは、単位部分の径は例えば20μmであり、互いに隣り合う単位部分同士の間隔は例えば50μmである。また、第2のパターンでは、単位部分の径は例えば15μmであり、互いに隣り合う単位部分同士の間隔は例えば60μmである。これにより、第1のパターンによる被覆率は14%、第2のパターンによる被覆率は5.5%となる。そして、第1のパターンと第2のパターンとを合わせた被覆率は、10%となる。
一般的に、活性層において発生する光は、発光ダイオード1bの周辺部分に集まりやすい。本実施形態による発光ダイオード1bによれば、発光ダイオード1bの周辺部分(すなわち、第2の領域25b)における金属反射膜の面積が広くなるので、活性層において発生した光の取り出し効率をさらに向上することができる。なお、発明者による解析では、p型コンタクト層の全面にアノード電極が設けられた従来の半導体発光素子に対し、本実施形態による発光ダイオード1bでは駆動電流200mAで約38%の発光強度の増加が確認された。
本実施形態の変形例として、アノード電極が第1の領域25a上にのみ設けられ、第2の領域25bには設けられないような構成であってもよい。このような構成であっても、上記した本実施形態の発光ダイオード1bによる効果と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
図12は、本発明による半導体発光素子の第4実施形態として、発光ダイオード1cを示す図である。なお、図12は、発光ダイオード1cを基板の主面側から見た図であり、金属反射膜19と、アノード電極23のパターンを構成する複数の単位部分23aとが示されている。本実施形態の発光ダイオード1cが上記した第1実施形態の発光ダイオード1と異なる点は、アノード電極23のパターン形状である。すなわち、本実施形態では、アノード電極23が、p型コンタクト層表面の第1の領域25a内にのみ設けられており、第2の領域25b内には設けられていない。なお、単位部分23aの径や単位部分23a同士の間隔は、第2実施形態と同様である。
図12は、本発明による半導体発光素子の第4実施形態として、発光ダイオード1cを示す図である。なお、図12は、発光ダイオード1cを基板の主面側から見た図であり、金属反射膜19と、アノード電極23のパターンを構成する複数の単位部分23aとが示されている。本実施形態の発光ダイオード1cが上記した第1実施形態の発光ダイオード1と異なる点は、アノード電極23のパターン形状である。すなわち、本実施形態では、アノード電極23が、p型コンタクト層表面の第1の領域25a内にのみ設けられており、第2の領域25b内には設けられていない。なお、単位部分23aの径や単位部分23a同士の間隔は、第2実施形態と同様である。
本実施形態による発光ダイオード1cにおいても、上記した各実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、発明者による解析では、p型コンタクト層の全面にアノード電極が設けられた従来の半導体発光素子に対し、本実施形態による発光ダイオード1cでは駆動電流20mAで約56%の発光強度の増加が確認された。
(第5の実施の形態)
図13は、本発明による半導体発光素子の第5実施形態として、発光ダイオード1dを示す図である。なお、図13は、発光ダイオード1dを基板の主面側から見た図であり、金属反射膜19と、アノード電極27a及び27bとが示されている。本実施形態の発光ダイオード1dが上記した第1実施形態の発光ダイオード1と異なる点は、アノード電極のパターン形状である。すなわち、本実施形態では、p型コンタクト層表面の第1の領域25a内にアノード電極27aが設けられ、第2の領域25b内にアノード電極27bが設けられている。
図13は、本発明による半導体発光素子の第5実施形態として、発光ダイオード1dを示す図である。なお、図13は、発光ダイオード1dを基板の主面側から見た図であり、金属反射膜19と、アノード電極27a及び27bとが示されている。本実施形態の発光ダイオード1dが上記した第1実施形態の発光ダイオード1と異なる点は、アノード電極のパターン形状である。すなわち、本実施形態では、p型コンタクト層表面の第1の領域25a内にアノード電極27aが設けられ、第2の領域25b内にアノード電極27bが設けられている。
アノード電極27a及び27bは、ともに格子状のパターンを有する。アノード電極27bの単位格子の寸法は、第1実施形態と同様である。また、アノード電極27aの単位格子の寸法は、アノード電極27bの単位格子の寸法よりも小さくなっている。これにより、第1の領域25aにおけるアノード電極27aのパターンが、第2の領域25bにおけるアノード電極27bのパターンよりも密になっている。
本実施形態による発光ダイオード1dにおいても、上記した各実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明による半導体発光素子は、上記した実施形態に限られるものではなく、他にも様々な変形が可能である。例えば、アノード電極のパターンは上記した各実施形態(格子状または複数の単位部分)以外にも、様々なパターンとすることができる。また、上記した実施形態の半導体発光素子は、GaNからなる基板を備えているが、このような基板を備えなくともよい。例えば、サファイア基板上にGaN系半導体からなるn型半導体層、活性層、及びp型半導体層を積層し、サファイア基板からこれらの層を剥がすことによって半導体発光素子を形成してもよい。このような半導体発光素子においても、本発明を適用することができる。
1、1a〜1d…発光ダイオード、3…基板、3a…主面、3b…裏面、5…n型バッファ層、6…n型半導体層、7…n型クラッド層、9…活性層、11…p型クラッド層、12…p型半導体層、13、14…p型コンタクト層、15…カソード電極、17、23…アノード電極、19…金属反射膜、21…接着膜、23a…単位部分、25a…第1の領域、25b…第2の領域、27a、27b…アノード電極、29a〜29c…バリア層、31a、31b…井戸層。
Claims (15)
- 窒化物半導体からなる第1導電型半導体層と、
窒化物半導体からなり、前記第1導電型半導体層上に設けられた第2導電型半導体層と、
窒化物半導体からなり、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層との間に設けられた活性層と、
前記第1導電型半導体層と電気的に接続された第1の電極と、
前記第2導電型半導体層上に所定のパターンで設けられた第2の電極と、
前記第2導電型半導体層上及び前記第2の電極上に設けられた金属反射膜と、
を備え、
前記所定のパターンが、前記第2導電型半導体層の表面における第1の領域上の第1のパターンと、前記第1の領域を囲む第2の領域上の第2のパターンとで構成されており、前記第1及び第2のパターンそれぞれが格子状であり、前記第1のパターンの面積が前記第1の領域の面積に占める割合が、前記第2のパターンの面積が前記第2の領域の面積に占める割合よりも大きい、半導体発光素子。 - 窒化物半導体からなる第1導電型半導体層と、
窒化物半導体からなり、前記第1導電型半導体層上に設けられた第2導電型半導体層と、
窒化物半導体からなり、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層との間に設けられた活性層と、
前記第1導電型半導体層と電気的に接続された第1の電極と、
前記第2導電型半導体層上に所定のパターンで設けられた第2の電極と、
前記第2導電型半導体層上及び前記第2の電極上に設けられた金属反射膜と、
を備え、
前記所定のパターンが、前記第2導電型半導体層の表面における第1の領域上の第1のパターンと、前記第1の領域を囲む第2の領域上の第2のパターンとで構成されており、前記第1及び第2のパターンそれぞれが、互いに離れた複数の単位部分からなり、前記第1のパターンの面積が前記第1の領域の面積に占める割合が、前記第2のパターンの面積が前記第2の領域の面積に占める割合よりも大きい、半導体発光素子。 - 前記所定のパターンにおいて、1個の前記単位部分に対して4個または6個の前記単位部分が隣り合うように前記複数の単位部分が規則的に配置されている、請求項2に記載の半導体発光素子。
- 前記第1導電型半導体層及び前記第2導電型半導体層の各々がAlX1Ga1−X1N(0≦X1<1)を含み、
前記活性層が、AlX2InY2Ga1−X2−Y2N(0≦X2<1、0≦Y2<1、0≦X2+Y2<1)を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体発光素子。 - GaN系化合物からなる基板をさらに備え、
前記第1導電型半導体層が前記基板の主面上に設けられており、
前記第1の電極が前記基板の裏面上に設けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体発光素子。 - 前記基板の比抵抗率が0.5Ωcm以下である、請求項5に記載の半導体発光素子。
- 波長400nm以上800nm以下の光に対する前記金属反射膜の反射率が80%以上である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
- 前記金属反射膜が、Ag及びAlの少なくとも一方を含む金属からなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
- 厚さ方向と交差する前記第2の電極の面積が、前記第2導電型半導体層の面積の60%以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
- 前記第2導電型半導体層上において前記第2の電極が存在しない部分の何処においても前記第2の電極までの距離が30μm以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
- 前記第2の電極と前記第2導電型半導体層との間の接触抵抗率が1×10−3Ωcm2以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
- 前記第2の電極が、Ni、Au、Pt、Pdのうち少なくとも一種類の金属からなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
- 前記第2導電型半導体層が、前記第2の電極と接するコンタクト層を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
- 厚さ方向と交差する前記第2の電極の面積が、前記第2導電型半導体層の面積の10%以上である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
- 前記第2導電型半導体層及び前記第2の電極と前記金属反射膜との間にTiを含む接着膜を備える、請求項1〜14のいずれか一項に記載の半導体発光素子。
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