JP2007172180A - 設計データ生成装置及び設計データ生成プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する際に、物品の自由曲面形状での変形を、より短時間で処理することが可能とすることである。
【解決手段】設計データ生成装置10は、入力部14から入力されるデータ等から既存物品の形状に関するデータを取得する元形状取得モジュール20と、元形状についての元断面線を設定する元断面線設定モジュール22と、新たな物品の目標形状についての先断面線を取得する先断面線取得モジュール24と、元断面線と先断面線とに基いて元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを求める移動ベクトル算出モジュール26と、元形状を構成する各点にそれぞれ算出された移動ベクトルを適用して先形状を生成する先形状生成モジュール28等を含んで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、設計データ生成装置及び設計データ生成プログラムに係り、特に、既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する設計データ生成装置及び設計データ生成プログラムに関する。
新たな物品形状の設計を行う場合、CAD(Computer Aided Design)装置を用いて、新規に設計を開始する他に、既存の物品形状データの変形を利用することが行われる。
例えば、特許文献1には、既存の部品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する設計データ生成装置等が開示される。ここでは、既存の部品形状の稜線の1つを移動元線と定義し、移動元線上に付与された複数の節点の法平面における既存の物品形状の断面形状を作成する。そして、移動元線以外の稜線で、変形処理が施された新たな形状においても位置をそのまま固定したい稜線を固定稜線と定義し、また移動元線の移動先として移動先線を定義する。そして複数の法平面断面形状にそれぞれ相似的変形処理を施して新たな物品形状を得る。ここで、固定稜線と交差する法平面断面形状については固定稜線に属する点を固定したまま、移動元線に属する節点を移動先線上の対応する点に移動することによる相似的変形が施され、固定稜線と交差しない法平面断面形状については移動元線に属する節点の移動先線上の対応する点への移動に伴って移動し再配置されることが述べられている。
特許文献2には、部品の一部の設計は保持し、一部のみを変形処理する際に、つなぎ合わせの境界に不連続を生じさせない設計データ生成方法等が開示されている。ここでは、変形指示ベクトルを受け付け、領域の形状を規定する形状の頂点である節点を定義し、次に節点が変形領域か保持領域かその境界かいずれに属するか判定し、変形領域に属しない節点には変形ベクトルに従う相対的変位を行わないことが述べられている。
特許文献3には、既に設計された物品形状の設計データを活用し、設計者の指示によって変形させた表面形状に対してこの表面以外の所定の面を自動的に表面に追随変形させて新たな物品形状を設計する際に、物品の厚みを所定の値のまま維持できる設計データ生成方法等が開示されている。ここでは、変形面の断面における交差線を変更する等従来のCAD技術の範囲で、表面形状を設計者の指示によって変形させることが述べられている。
特許文献4には、3次元曲面を変形しても元の曲面の滑らかさや隣接曲面との連続性を維持できる曲面形状制御方法が開示されている。ここでは、曲面変形部の機能により、NURBS境界Gregoryバッチの各稜線と各制御点列を移動させて変形処理を行う。この際に、隣接する各NURBS境界Gregoryバッチにおける境界の各横断境界ベクトルの向きを変えないものとし、これにより隣接するバッチとの連続性が維持されることが述べられている。
特開2005−18545号公報 特開2004−318428号公報 特開2004−309144号公報 特開平9−134448号公報
新たな物品形状の設計を行う場合に、既存の物品の面形状の変形を利用したい場合がある。例えば、意匠を施した物品では、意匠の特徴をそのままにして、意匠面の変形を行って新しい物品を設計する場合がある。例えば、車両において、車室に配置される物品の意匠の特徴はそのままにして、意匠面の変形を行って様々な車種に対応したい場合がある。
上記従来技術のうち、特許文献1に記載されている技術は、節点を移動先の線上の対応する点に移動させることとしており、面形状での変形を行うことができない。特許文献2は、節点が変形領域にあるか否かに応じて変形ベクトルによる相対的変位を行うかどうかを決定することを述べているが、面形状での変形については述べていない。特許文献3には、設計者の指示によって表面形状を変形させることが述べられているが、ここでの表面形状の変形は、従来のCAD技術の範囲で行われ、意匠面のような自由曲面の面形状の変形に対応するには多くの時間を要する。特許文献4には、曲面の滑らかさ等を維持できる3次元曲面の変形が述べられているが、境界の各横断境界ベクトルの向きを変更しない等の複雑な処理が必要である。
このように、従来技術によれば、既存の物品の自由曲面形状での変形を行って物品の新しい設計データを生成することが困難であり、多くの時間を要する。
本発明の目的は、既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する際に、物品の自由曲面形状での変形を可能とする設計データ生成装置及び設計データ生成プログラムを提供することである。他の目的は、既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する際に、物品の自由曲面形状での変形を、より短時間で処理することが可能な設計データ生成装置及び設計データ生成プログラムを提供することである。以下の手段は、上記目的の少なくとも1つに貢献する。
本発明に係る設計データ生成装置は、既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する設計データ生成装置であって、既存物品の形状を構成する各点のデータを取得する元形状取得手段と、元形状についての断面線を元断面線として設定する元断面線設定手段と、新たな物品の目標形状についての断面線を先断面線として取得する先断面線取得手段と、元断面線と先断面線とに基づき、元断面線上の各点と先断面線上の各点とをそれぞれ対応付け、元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを各点についてそれぞれ求める移動ベクトル算出手段と、元形状を構成する各点に、それぞれ算出された移動ベクトルを適用し、先形状を生成する先形状生成手段と、を備えることを特徴とする。
また、元断面線設定手段は、元形状の断面方向に沿った各点の中から選択される数点を接続して得られる平滑線を各断面線として設定することが好ましい。
また、移動ベクトル算出手段は、元断面線として設定される平滑線を構成する数点について移動ベクトルをそれぞれ求めることが好ましい。
また、移動ベクトル算出手段は、元断面線として設定される平滑線に基づいて定義される平滑面を元平滑面とし、先断面線として設定される平滑線に基づいて定義される平滑面を先平滑面とし、元平滑面と先平滑面との差異から移動ベクトルを求めることが好ましい。
また、移動ベクトル算出手段は、元形状を構成する各点から、操作者によって指定された指定方向に延伸させて元断面線と交わらせた線に基づいて、各点に適用される移動ベクトルを算出することが好ましい。
また、移動ベクトル算出手段は、元形状を構成する各点から元断面線へ下ろした垂線に基づいて、各点に適用される移動ベクトルを算出することが好ましい。
また、先形状生成手段は、先形状の法線が不連続となるときに、法線調整を行って先形状を再定義する法線調整手段を有することが好ましい。
また、法線調整手段は、先形状の特徴点である各節点の中間の点を中間補助点とし、各中間補助点について法線をそれぞれ求め、各節点についてその両側の中間補助点の法線を平均化し、その平均化した法線を各節点に適用される法線として調整することが好ましい。
また、元断面線設定手段は、元形状を内部に含む領域であって、設計データ生成装置が演算を実行するのに用いる領域である演算用領域上を覆うように、元断面線を延長して設定し、先断面線取得手段は、演算用領域上を覆うように先断面線を延長して取得することが好ましい。
また、本発明に係る設計データ生成装置において、さらに、既存の物品の形状について、意匠面を構成する意匠面形状と、それ以外の面を構成する裏側面形状とを区分する区分手段を備え、元断面線設定手段は、意匠面形状の元形状についての断面線を元断面線として設定し、先断面線取得手段は、新たな意匠面の目標形状についての断面線を先断面線として取得し、移動ベクトル算出手段は、元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを各点についてそれぞれ算出し、先形状生成手段は、元形状を構成する各点について移動ベクトルを適用し、新しい意匠面の形状である先形状を生成することが好ましい。
また、本発明に係る設計データ生成プログラムは、既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する設計データ生成装置上で実行される設計データ生成プログラムであって、既存物品の形状を構成する各点のデータを取得する元形状取得処理手順と、元形状についての断面線を元断面線として設定する元断面線設定処理手順と、新たな物品の目標形状についての断面線を先断面線として取得する先断面線取得処理手順と、元断面線と先断面線とに基づき、元断面線上の各点と先断面線上の各点とをそれぞれ対応付け、元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを各点についてそれぞれ求める移動ベクトル算出処理手順と、元形状を構成する各点に、それぞれ算出された移動ベクトルを適用し、先形状を生成する先形状生成処理手順と、を実行することを特徴とする。
上記構成によれば、既存物品の形状である元形状を取得し、元形状についての元断面線を設定し、新たな物品の目標形状についての先断面線を取得する。ここで「元」、「先」とは、設計データ生成の「元」と、生成された「先」を意味している。そして、元断面線と先断面線とに基づき、元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを各点についてそれぞれ求め、元形状を構成する各点に、それぞれ算出された移動ベクトルを適用して先形状を生成する。ここでは、元形状についての元断面線と、先形状についての先断面線とに基づいて、移動ベクトルを算出するので、自由曲面形状の変形が可能である。また、元断面線と先断面線の数は、要求される精度に対応した適当な数でよいので、各点について一々変形設計する従来のCAD技術に比較し、設計時間を短縮できる。
また、元断面線は、元形状の断面方向に沿った各点の中から選択される数点を接続して得られる平滑線であるので、元形状の断面方向に沿った全部の点を用いる必要がなく、さらに設計時間を短縮できる。
また、元断面線として設定される平滑線を構成する数点について移動ベクトルをそれぞれ求めるので、移動ベクトルを算出する時間を短縮できる。
また、元断面線に基づいて定義される平滑面を元平滑面とし、先断面線に基づいて定義される平滑面を先平滑面とし、元平滑面と先平滑面との差異から移動ベクトルを求める。ここでは、元形状についての元平滑面と、先形状についての先平滑面とに基いて、移動ベクトルを算出するので、自由曲面形状の変形が可能である。また、元平滑面を定義する元断面線の数、及び先平滑面を定義する先断面線の数は、要求される精度に対応した適当な数でよいので、各点について一々変形設計する従来のCAD技術に比較し、設計時間を短縮できる。
また、移動ベクトル算出は、元形状を構成する各点から、操作者によって指定された指定方向に延伸させて元断面線と交わらせた線に基いて行われるので、特に、元断面線が比較的平らな線であるときには、各点に一律に移動ベクトルの方向を指定でき、移動ベクトル算出が簡単になる。
また、移動ベクトル算出は、元形状を構成する各点から元断面線へ下ろした垂線に基づいて行われるので、特に、元断面線が湾曲した線であるときでも適切に移動ベクトルの方向を決定できる。
また、先形状の法線が不連続となるときに、法線調整を行って先形状を再定義する。湾曲が大きく、あるいは段差のある先形状では、1つの点において法線が2つ存在することが起こりえて不連続となり、先形状が折れることが生じえる。このような場合でも法線調整により、先形状を修正再定義できる。
また、法線調整は、先形状の特徴点である各節点の中間の点を中間補助点とし、各中間補助点について法線をそれぞれ求め、各節点についてその両側の中間補助点の法線を平均化し、その平均化した法線を各節点に適用される法線として調整する。したがって、簡単な手段で、先形状が折れることを防止できる。
また、設計データ生成装置の演算用領域上を覆うように、元断面線及び先断面線が延長される。一般的にCAD装置の演算用領域は矩形領域であるが、元形状及び先形状は必ずしも矩形ではない。このような場合でも、矩形の演算領域を覆うようにして設定し、先断面線取得手段は、演算用領域上を覆うように元断面線及び先断面線が延長されるので、設計データの生成が支障なく実行できる。
また、既存の物品の形状について、意匠面を構成する意匠面形状と、それ以外の面を構成する裏側面形状とを区分し、意匠面形状について、元断面線や先断面線が用いられ、これらに基き、移動ベクトルが算出される。裏側面形状は、意匠をあまり重視しなくても済むので、元断面線や先断面線を用いずに、従来のCAD技術でも十分対応できる。
上記のように、本発明に係る設計データ生成装置及び設計データ生成プログラムによれば、既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する際に、物品の自由曲面形状での変形が可能となる。また、本発明に係る設計データ生成装置及び設計データ生成プログラムによれば、既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する際に、物品の自由曲面形状での変形を、より短時間で処理することが可能となる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下では、既存の物品の設計データを利用して新しい物品の設計データを得る対象物として、車両に用いられる座席シートの意匠面について説明するが、これは説明のための1例であって、他の物品であってもよい。また、意匠面でなく、面形状を変形して新しい設計データを得たい一般的な物品形状であってもよい。
図1は、設計データ生成装置10の構成図である。設計データ生成装置10は、CPU12と、キーボード等の入力部14と、ディスプレイ等の出力部16と、設計用の基礎データやプログラムを記憶する記憶装置18等を含んで構成される。かかる設計データ生成装置10としては、CADに適したコンピュータを用いることができる。
CPU12は、入力部14から入力されるデータ、あるいは記憶装置18に記憶されているデータ等から既存物品の形状に関するデータを取得する元形状取得モジュール20と、元形状についての元断面線を設定する元断面線設定モジュール22と、例えば入力部14からユーザによって指定される新たな物品の目標形状についての先断面線を取得する先断面線取得モジュール24と、元断面線と先断面線とに基づいて元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを求める移動ベクトル算出モジュール26と、元形状を構成する各点にそれぞれ算出された移動ベクトルを適用して先形状を生成する先形状生成モジュール28等を含んで構成される。かかる機能はソフトウェアによって実現され、具体的には、対応する設計データ生成プログラムを実行することで実現することができる。かかる機能の一部をハードウェアによって実現することとしてもよい。
図2は、設計データ生成装置10を用いて、既存の物品の設計データを利用して新しい物品の設計データを得る例を説明する図である。図2(a)は既存の物品としての車両用座席シート30の斜視図である。図2(b)は、これから設計仕様とする新しい車種用の座席シート36の斜視図である。図2(c)は、これらの車両用座席シート30,36の断面図を重ねて図示したものである。このように、最初に意匠を検討して1つの座席シート30についての設計データが完成すると、その意匠の特徴事項を生かして、他の車種の仕様に合わせて寸法等を変更した新しい座席シート36の設計を行うことがある。この場合に、図2において2つの座席シート30,36を比較して理解できるように、既存の座席シート30と新しい座席シート36とは、大体において一致していることが多いので、既存の座席シート30の設計データを利用することが設計時間の節約にもなる。
そして、形状変更において重要なのは、座席シート30,36の意匠面の側の形状32,33であって、その裏側面の形状34,35は、機構的な条件を満たせば十分なことが多い。したがって、設計データ生成装置10は、新しい座席シート36の設計に当り、意匠面の側の形状の変更と、意匠面以外の面、例えば裏面側や側面側の形状とを区別する。そして、意匠面の側の形状変更については、意匠の特徴をそのまま生かすように、自由曲面の変形を考慮して設計データを生成する。意匠面以外の面の変形については、従来技術、例えば特許文献1で開示される技術を用いることができるので、以下では、この自由曲面の変形についての設計データ生成について説明する。
自由曲面の変形を行うには、自由曲面自体を表現することが必要である。従来のCAD技術において、自由曲面を構成する無数の点の座標で自由曲面自体を表現し、各点を移動することで自由曲面の変形を行うことができる。この方法は、正確に自由曲面の変形を行うことができるが、多くの設計時間を要する。また、無数の点の代わりに、自由曲面の断面線で自由曲面を表現することができるが、自由曲面を正確に表現するにはやはり無数の断面線を要する。ところで、既存の物品の形状データを変更して新しい物品の形状を生成する場合には、図2で説明したように、意匠の特徴的なところは生かすことが多く、その特徴を生かして表現するための断面線は、あまり多くなくても十分なことが多い。例えば単純な曲面形状の場合は、一般的な6面図で採用されるのと同様に、互いに直交する2つの断面線で表現することができる。
また、断面線は、その断面を構成するすべての点で表現する必要がないことも多い。すなわち、既存の物品の意匠の特徴を生かして新しい物品を設計するときは、既存の物品と新しい物品の大きさの差や、丸みの差等が変更の中心になることが多く、表面形状の細部は意匠の細部としてそのまま新しい物品の形状に保存されることが多い。したがって、断面線は、物品の大きさや丸み等を表現できるのに必要な数点を接続して得られる平滑断面線で十分なことが多い。このようにして、断面に沿った数点から得られる平滑断面線をいくつか組み合わせて用いるときは、物品の自由曲面を平滑面として表現することになる。
図3は、制限された数の平滑断面線で自由曲面を表現し、それによって自由曲面の移動変形を行う原理を説明する図である。図3(a)は、既存の物品の意匠面である自由曲面40を2本の代表的な平滑断面線42,44で表現する様子を示す図である。このように、互いに直交する方向における平滑断面線42,44 を組み合わせることで、自由曲面40の特徴を表現することができる。自由曲面の複雑性に応じて、平滑断面線の数を増加することができる。
図3(b)は、新しく設計したい物品の自由曲面41を2つの互いに直交する平滑断面線43,45で表現する様子を示す図である。ここで、自由曲面40から自由曲面41への変形を表すためには、平滑断面線43,45は、先ほどの平滑断面線42,44に対応することが好ましい。例えば、既存の物品の自由曲面40について断面線42,44をその中心線に沿った断面線とするときは、新しく設計したい物品の自由曲面41について断面線43,45もその中心線に沿った断面線とする。
図3(c)は、既存の物品と新しく設計したい物品の自由曲面40,41、平滑断面線42,43,44,45を重ねて示す図である。ここで、平滑断面線42,44で定義される平滑面と、平滑断面線43,45で定義される平滑面との間の曲面の差異は、移動ベクトル50で表すことができる。移動ベクトル50の方向と大きさは、曲面上の位置によって異なるが、代表的には、平滑断面線42と平滑断面線43との間の互いに対応する点の間の方向と距離、及び平滑断面線44と平滑断面線45との間の互いに対応する点の間の方向と距離によって表すことができる。
平滑面の間の差異である移動ベクトル50を用いることで、新しく設計したい物品の自由曲面41を、既存物品の自由曲面40に基づいて表現することができる。すなわち、既存物品の自由曲面40を構成する各点に、その点に対応する移動ベクトル50を適用し、その結果を新しい物品の自由曲面を構成する点とすることができる。これを式で表現すると、式(1)で表すことができる。
=P+(R−R) ・・・(1)
ここで、Pは、既存の物品の自由曲面40を構成する各点で、移動変形前の点群である。Pは、新しく設計したい物品の自由曲面41を構成する各点で、移動変形後の点群である。具体的には、P,Pは三次元ベクトルで表される。Rは平滑断面線42,44で定義できる平滑面で、既存の物品の自由曲面40を代表的に表現する面であり、新しい物品の設計の元となる意味で、元平滑面と呼ぶことができる。同様に、平滑断面線42,44は、元平滑断面線あるいは単に元断面線と呼ぶことができる。Rは平滑断面線43,45で定義できる平滑面で、新しく設計したい物品の自由曲面41を代表的に表現する面であり、元平滑面から移動変形される先であるという意味で、先平滑面と呼ぶことができる。同様に、平滑断面線43,45は、先平滑断面線あるいは単に先断面線と呼ぶことができる。具体的にR,Rは、曲面をあらわすベクトルで、(R−R)はその差を示すベクトルで、上記のように、元平滑面から先平滑面へ向かう移動ベクトル50である。
したがって、式(1)は、元断面線と先断面線を用いて、元平滑面と先平滑面を定義し、その差異である移動ベクトルを算出し、その移動ベクトルを既存の物品の形状を構成する各点に適用して、新しい物品の形状を生成する原理を表している。図1の設計データ生成装置10は、この原理を実現するための装置である。以下に、上記構成の設計データ生成装置10の作用、特にCPU12の各機能について、図4のフローチャート及び関連する図面等を用いて詳細に説明する。図4は、設計データ生成のための手順を示すフローチャートで、各手順は、設計データ作成プログラムを実行することで処理される各処理手順を示す。
設計データ生成装置10において設計データ生成プログラムを立ち上げると、初期化の後に、既存の物品の形状データを取得する(S10)。既存の物品の形状は、新しく設計しようとする物品形状の元となるので、その意味で元形状と呼ぶことができる。元形状データは、既存物品の形状を構成する各点のデータで、式(1)におけるPに相当する。この機能は、CPU12の元形状取得モジュール20によって実行される。元形状データは、ユーザによって入力部14から入力され、あるいは前もって記憶装置18に記憶されている。したがって、S10の工程は、入力部14から入力された元形状データを取得し、あるいは記憶装置18から元形状データを読み出すことで実行される。
図5は、元形状の1例として、元形状のある断面における各点のデータを断面線52の形で示したものである。断面線52は、実際には、元形状を構成する各点を接続した線である。この断面線は、図2で説明した座席シート30について、高さ方向の真ん中の位置における水平軸に沿った断面線で、背もたれのくぼみが表されている。
再び図4に戻り、次に、元断面線が設定される(S12)。この機能は、元断面線設定モジュール22の機能により実行される。元断面線の数は図3のように複数本設定されることが好ましいが、対称形状や、回転体形状等の場合には1本の断面線でよい場合もある。元断面線は、図3で説明したように、元形状を構成する点群の中から特徴的な数点を選び、それらを接続する平滑線で構成することができる。図6はそのような平滑断面線を設定する様子を示す図である。この例では、元形状を構成する点群で表される断面線52の中で4つの点54,56,58,60を選び、これらの点を接続して平滑断面線である元断面線62が設定される。
平滑断面線である元断面線62を構成する複数の点の選択決定は、物品の形状変更処理を行う際に有用な平滑線を構成する点であるとの基準に基づいてなされる。図6の例では、外形の大きさを決める断面線の両端の点54,60と、くぼみの始まる境界の点56,58が選ばれている。これらの複数の点は、具体的には、ユーザが画面を見ながら指定し、その指定を取得して設定することができる。あるいは、予め標準となる形状の見本と、その見本における平滑断面線設定のための複数の点を選択する規則を作っておき、元形状が見本形状群のどれに最も近いかを図形認識で判断して決定し、その決定に基づいて平滑断面線設定のための数点を自動的に定める方法をとることもできる。
元形状についての平滑断面線である元断面線が設定されると、次に、新たな物品の目標形状が取得され、それについても同様に平滑断面線である先断面線が設定される(S14)。この機能は、先断面線取得モジュール24の機能により実現される。新たな物品の目標形状は、詳細な形状ではなく、新たな物品の概念を表す概括的な形状で、いわば設計のラフスケッチである。図2で述べた座席シートの例で言えば、「幅広で、背もたれのくぼみが深い」との概念を示す概括的な形状でよい。
先断面線の取得の様子を図7、図8に示す。図7は、ユーザによって入力部14から入力される概括的な先形状についての断面線63を示す図である。この断面線63は、図5の断面線52に対応する断面線で、上記の例で言えば、図2で説明した座席シート36について、高さ方向の真ん中の位置における水平軸に沿った断面線で、背もたれのくぼみがやや深くして表されている。図8においては、図6に対応して、先形状を構成する点群で表される断面線63の中で4つの点64,66,68,70が選ばれ、これらの点を接続して平滑断面線である先断面線72が設定される様子が示される。これらの4つの点は、元断面線62の際の選択決定と同じ基準で選ばれる。上記の例では、外形の大きさを決める断面線の両端の点64,70と、くぼみの始まる境界の点66,68が選ばれている。
また、すでにS12で元断面線62が設定されているので、ユーザがこの元断面線62に対するものとして、先断面線72そのものを直接指定することとしてもよい。この場合には、ユーザの指定した先断面線72を取得して設定することになる。
元断面線62と先断面線72とが定まると、これらに基づいて移動ベクトルが算出される(S16)。そして、元形状を構成する各点に、それぞれ移動ベクトルが適用されて、先形状が生成される(S18)。これらの機能は、移動ベクトル算出モジュール26及び先形状生成モジュール28の機能により実行される。移動ベクトルは、図3の原理で説明したように、元断面線で定義される元平滑面と、先断面線で定義される先平滑面との間の面の差異を表すベクトルであり、断面線に沿ってその方向と大きさが異なる。
図9は、移動ベクトル50を算出し、その移動ベクトルを元形状の各点に適用して先形状を生成する様子を示す図である。ここでは、移動ベクトルの適用の様子を説明するために、両工程をそれぞれ説明する図の座標軸を揃えてある。
先に図9(b)を説明すると、この図は、座標軸を共通にして元断面線62と先断面線72を示し、その間の差異が移動ベクトル50であることを示す図である。ここでは、形状の両端において移動ベクトル50の大きさが小さく、形状の中央部でほぼ一様に大きな値の移動ベクトル50となっていることが示されている。このように、元断面線62は上記の例で4つの点54,56,58,60から求めており、先断面線72も4つの点64,66,68,70から求めているにもかかわらず、移動ベクトル50は、連続した線である元断面線と先断面線との間の差異として、断面線に沿って連続的に求めることができる。なお、図9(b)では2次元的断面線で説明しているので、移動ベクトル50は2次元ベクトルであるが、断面線が3次元的な場合には移動ベクトル50は3次元ベクトルとなる。
図9(a)は、断面線に沿って連続的に算出された移動ベクトル50を用いて、元形状を構成する各点に、それぞれ対応する移動ベクトル50を適用し、移動した先の各点を接続して先形状を生成する様子を、図9(b)に対応付けて説明する図である。ここでは、元形状を構成する点として、断面線52を構成する各点を取り上げている。断面線52は、図5で説明したように、平滑断面線である断面線52とは異なり、元形状を表す断面線である。断面線52を構成する点群はかなりの数の点であるが、ここでは説明のために、すでに使われている4つの点54,56,58,60の他に、点74,76,78,80,82が示されている。これら9つの点について、移動ベクトル50を適用するには、これらの点の断面線52上の位置を求め、その位置に対応する元断面線62の位置における移動ベクトル50を、そのまま断面線52の点における移動ベクトル50とする。例えば点78は、断面線52においてはくぼみの底を表す点であるが、この点78の位置は、断面線52の両端面から見てほぼ中間である。そこで、平滑断面線である元断面線62において、その両端面から見てほぼ中間の位置は、平滑断面線が平坦な部分に相当するが、その位置における移動ベクトル50を、点78に適用すべき移動ベクトルとする。
このようにして、元形状を構成する断面線52の各点について、それぞれ移動ベクトル50を適用する。移動ベクトル50の適用とは、具体的には、断面線52の各点を、適用される移動ベクトル50の方向と大きさに従って移動し、その移動先の各点を、先形状を構成する点とすることである。図9(a)では、断面線52の各点54,74,56,76,78,80,58,82,60のそれぞれの移動先の各点64,84,66,86,88,90,68,92,70が示され、これらを接続した断面線94が、先形状を構成する断面線となる。このようにして、先形状の設計データが生成される。
上記において、元形状を表す断面線52を構成する各点における移動ベクトルは、その点の断面線52上の位置と元断面線62上の位置とを対応付けることで行った。元形状を構成する各点にそれぞれ移動ベクトルを対応付けることを、一般的にマッピングと呼ぶが、マッピングは、このように位置関係を対応付けて行うほかに、ユーザが指定した方向で移動ベクトルを対応付けることができる。図10はそのようなマッピングの例を示すもので、元形状を表す断面線52上の点96からユーザの指定した指定方向ベクトル98が平滑断面線である元断面線62と交わる点100における移動ベクトルを、点96の移動ベクトルとして対応付ける。このマッピング方法は、平滑断面線が比較的平らな場合に、1つの指定方向ベクトル98でほとんどの点についてのマッピングが可能となり、便利である。
図11は、他のマッピング方法を示すもので、平滑断面線である元断面線62が湾曲している場合に有用なものである。ここでは、元形状を示す断面線52上の点102から、元断面線62へ最短距離で下ろした足、すなわち元断面線62への垂線104と元断面線62との交点106における移動ベクトルを、点102における移動ベクトルとして対応付ける。この方法は、平滑断面線である元断面線62が湾曲していると、ユーザの指定方向ベクトルではその対応付けができないことを補える。
上記において、元形状が矩形状のものを前提として説明しているが、実際の物品の形状は矩形でなく、むしろ異形の場合が多い。これに対し、設計データ生成装置10が演算を実行する領域は、矩形であることが通常である。したがって、設計データ生成装置10が演算しやすいように、その演算用領域に合わせて、元形状等、特に元断面線62、先断面線72を延長補正することが好ましい。その様子を図12に示す。
図12(a)は、元形状110の平面図で、平滑断面線である元断面線62が数本示されている。このように元形状110が異形であると、設計データ生成装置10の演算用領域に適用しがたいことが起こりえる。そこで、図12(b)に示されるように、矩形の演算用領域112を覆うように、元断面線62が延長される。ここでは、元形状110と、演算用領域112内で元形状110が存在しない領域に、延長された元断面線114が示されている。先断面線についても同様に演算用領域112を覆うように延長される。
上記において、元断面線62は、元形状を構成する各点の中から、数点を選択し、その間を平滑に接続するので、元形状を表す断面線52とはかなり異なる形状となることがある。その場合、比較的なだらかな曲線である元断面線62、先断面線72に基づいて算出された移動ベクトル50を、湾曲の大きい、あるいは段差のある元形状に適用すると、先形状が折れた形状となり、先形状の法線が不連続となることがある。その様子を図13に示す。図13において、(b)が元形状を表す断面線52、(d)が元断面線62、(c)が先断面線72、そして(a)が生成される先形状に対応する断面線94をそれぞれ示している。ここに示すように、元形状を表す断面線52はかなりの湾曲を示すが、元断面線62も先断面線72も比較的なだらかである。したがって、元断面線62と先断面線72に基づいて算出される移動ベクトル50を、元形状を表す断面線52の各点に適用して先形状を表す断面線94を生成しようとすると、断面線52の湾曲の強いA部分で、先形状を表す断面線94の法線120,121が不連続となり、先形状を表す断面線94が折れることがある。法線が不連続とは、図13(a)に示すように、先形状を構成する1つの点において、2つの法線が存在し、その点を境にして、法線が不連続となることである。
このような場合には、先形状の法線調整を行って、先形状を再定義することが好ましい。図14は、法線調整の例を示す図である。ここでは、先形状を示す断面線94の特徴点である各節点が黒丸印で示され、各節点の法線が実線の矢印で示される。各節点の法線は次のようにして調整される。すなわち、各節点の中間の点を中間補助点とする。図14では中間補助点が三角印で示され、中間補助点の法線が破線の矢印で示されている。そして、各節点についてその両側の中間補助点の法線を平均化し、その平均化した法線を各節点に適用される法線として法線調整が行われる。図14では、先形状を表す断面線94の折れ曲がり点について、その法線130が、その前後の中間補助線の法線129,131の平均法線として調整される様子が示される。
図14において、断面線94の折れ曲がり点では、そのままでは2つの法線が存在する。上記のように法線調整を行うことで、法線が2つ存在することを防止できる。そして、調整された法線130に適合するように断面線94の形状が再定義される。これにより、先形状の折れを防止することができる。
上記のように、物品の形状を表現するのに平滑断面線によって定義される平滑面を用い、また、その平滑断面線は、断面線を構成する点群の中から選択される数点を接続して得られるものを用い、移動ベクトルは、元平滑面と先平滑面との差異で算出することとするので、自由曲面での変形を、短時間で処理することが可能となる。車両用座席シートの意匠面形状等に適用した結果では、従来のCAD技術を用いる処理に比較し、5倍から10倍の高速作図で新しい物品の形状を得ることが可能となる。
本発明に係る実施の形態の設計データ生成装置の構成図である。 本発明に係る実施の形態の設計データ生成装置を用いて、既存の物品の設計データを利用して新しい物品の設計データを得る例を説明する図である。 本発明に係る自由曲面の移動変形を行う原理を説明する図である。 本発明に係る実施の形態における設計データ生成のための手順を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態において、元形状の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、平滑断面線である元断面線を設定する様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、目標とされる概括的な先形状の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、平滑断面線である先断面線が設定される様子が示される。 本発明に係る実施の形態において、移動ベクトルを算出し、その移動ベクトルを元形状の各点に適用して先形状を生成する様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、移動ベクトルのマッピングの例を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、移動ベクトルの他のマッピング方法を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、設計データ生成装置の演算用領域に合わせて元断面線等が延長補正される様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、先形状が折れた形状となることを防止することを説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、法線調整の例を示す図である。
符号の説明
10 設計データ生成装置、12 CPU、14 入力部、16 出力部、18 記憶装置、20 元形状取得モジュール、22 元断面線設定モジュール、24 先断面線取得モジュール、26 移動ベクトル算出モジュール、28 先形状生成モジュール、30,36 座席シート、32,33 意匠面側の形状、34,35 裏面側の形状、40,41 自由曲面、42,43,44,45 平滑断面線、50 移動ベクトル、52,63、94 断面線、54,74,56,76,78,80,58,82,60,64,84,66,86,88,90,68,92,70,96,100,102 (形状を構成する)点、62 元断面線、72 先断面線、98 指定方向ベクトル、120,121,129,130,131 法線、104 垂線、106 交点、110 元形状、112 演算用領域、114 延長された元断面線。

Claims (11)

  1. 既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する設計データ生成装置であって、
    既存物品の形状を構成する各点のデータを取得する元形状取得手段と、
    元形状についての断面線を元断面線として設定する元断面線設定手段と、
    新たな物品の目標形状についての断面線を先断面線として取得する先断面線取得手段と、
    元断面線と先断面線とに基づき、元断面線上の各点と先断面線上の各点とをそれぞれ対応付け、元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを各点についてそれぞれ求める移動ベクトル算出手段と、
    元形状を構成する各点に、それぞれ算出された移動ベクトルを適用し、先形状を生成する先形状生成手段と、
    を備えることを特徴とする設計データ生成装置。
  2. 請求項1に記載の設計データ生成装置において、
    元断面線設定手段は、
    元形状の断面方向に沿った各点の中から選択される数点を接続して得られる平滑線を各断面線として設定することを特徴とする設計データ生成装置。
  3. 請求項2に記載の設計データ生成装置において、
    移動ベクトル算出手段は、
    元断面線として設定される平滑線を構成する数点について移動ベクトルをそれぞれ求めることを特徴とする設計データ生成装置。
  4. 請求項2に記載の設計データ生成装置において、
    移動ベクトル算出手段は、
    元断面線として設定される平滑線に基づいて定義される平滑面を元平滑面とし、先断面線として設定される平滑線に基づいて定義される平滑面を先平滑面とし、元平滑面と先平滑面との差異から移動ベクトルを求めることを特徴とする設計データ生成装置。
  5. 請求項4に記載の設計データ生成装置において、
    移動ベクトル算出手段は、
    元形状を構成する各点から、操作者によって指定された指定方向に延伸させて元断面線と交わらせた線に基づいて、各点に適用される移動ベクトルを算出することを特徴とする設計データ生成装置。
  6. 請求項4に記載の設計データ生成装置において、
    移動ベクトル算出手段は、
    元形状を構成する各点から元断面線へ下ろした垂線に基づいて、各点に適用される移動ベクトルを算出することを特徴とする設計データ生成装置。
  7. 請求項1に記載の設計データ生成装置において、
    先形状生成手段は、
    先形状の法線が不連続となるときに、法線調整を行って先形状を再定義する法線調整手段を有することを特徴とする設計データ生成装置。
  8. 請求項7に記載の設計データ生成装置において、
    法線調整手段は、
    先形状の特徴点である各節点の中間の点を中間補助点とし、各中間補助点について法線をそれぞれ求め、各節点についてその両側の中間補助点の法線を平均化し、その平均化した法線を各節点に適用される法線として調整することを特徴とする設計データ生成装置。
  9. 請求項1に記載の設計データ生成装置において、
    元断面線設定手段は、
    元形状を内部に含む領域であって、設計データ生成装置が演算を実行するのに用いる領域である演算用領域上を覆うように、元断面線を延長して設定し、
    先断面線取得手段は、
    演算用領域上を覆うように先断面線を延長して取得することを特徴とする設計データ生成装置。
  10. 請求項1に記載の設計データ生成装置において、さらに、
    既存の物品の形状について、意匠面を構成する意匠面形状と、それ以外の面を構成する裏側面形状とを区分する区分手段を備え、
    元断面線設定手段は、意匠面形状の元形状についての断面線を元断面線として設定し、
    先断面線取得手段は、新たな意匠面の目標形状についての断面線を先断面線として取得し、
    移動ベクトル算出手段は、元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを各点についてそれぞれ算出し、
    先形状生成手段は、元形状を構成する各点について移動ベクトルを適用し、新しい意匠面の形状である先形状を生成することを特徴とする設計データ生成装置。
  11. 既存の物品形状に対して形状変形処理を施すことによって物品の新たな設計データを生成する設計データ生成装置上で実行される設計データ生成プログラムであって、
    既存物品の形状を構成する各点のデータを取得する元形状取得処理手順と、
    元形状についての断面線を元断面線として設定する元断面線設定処理手順と、
    新たな物品の目標形状についての断面線を先断面線として取得する先断面線取得処理手順と、
    元断面線と先断面線とに基づき、元断面線上の各点と先断面線上の各点とをそれぞれ対応付け、元断面線上の点から先断面線上の対応する点への移動ベクトルを各点についてそれぞれ求める移動ベクトル算出処理手順と、
    元形状を構成する各点に、それぞれ算出された移動ベクトルを適用し、先形状を生成する先形状生成処理手順と、
    を実行することを特徴とする設計データ生成プログラム。
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