JP2007170251A - 内燃機関の吸気装置及びその吸気装置を備えた内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】標高の高い高所であっても内燃機関を安定的に運転させることが可能な吸気装置及びその吸気装置を備えた内燃機関を提供する。
【解決手段】エアクリーナ1に外気導入用の第1エアインレット13とエキゾーストマニホールド7近傍のホットエア導入用の第2エアインレット14とを接続すると共に、第1エアインレット13をエアクリーナ1に連通させる状態と第2エアインレット14をエアクリーナ1に連通させる状態とを切り換える吸気切り換え機構8を備えさせる。高度センサによって車両が走行している標高を認識し、この標高が高い場合には第2エアインレット14からホットエアを導入し気筒内での吸気温度を十分に上昇させて燃焼不良を回避する。
【選択図】図1
【解決手段】エアクリーナ1に外気導入用の第1エアインレット13とエキゾーストマニホールド7近傍のホットエア導入用の第2エアインレット14とを接続すると共に、第1エアインレット13をエアクリーナ1に連通させる状態と第2エアインレット14をエアクリーナ1に連通させる状態とを切り換える吸気切り換え機構8を備えさせる。高度センサによって車両が走行している標高を認識し、この標高が高い場合には第2エアインレット14からホットエアを導入し気筒内での吸気温度を十分に上昇させて燃焼不良を回避する。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えばディーゼルエンジンに代表される内燃機関の吸気装置及びその吸気装置を備えた内燃機関に係る。特に、本発明は、標高(高度)に関わりなく安定した内燃機関の運転を可能にするための対策に関する。
従来より、ディーゼルエンジン等の内燃機関の吸気装置では、吸気ダクトより取り込んだ空気(外気)をエアクリーナによって浄化した後、この空気を吸気配管、インテークマニホールドを経て各気筒内に導入するようにしている。
また、下記の特許文献1や特許文献2に開示されているように、外気温度が低い場合(冬期等)のエンジンの始動性を良好にするために、外気温度に応じてエキゾーストマニホールド周辺の比較的高温度の空気をエアクリーナに向けて導入することも知られている。つまり、エアクリーナに空気を導入する吸気ダクトとして2系統を備えさせ、一方を外気(冷気)取り入れ用の吸気ダクトとし、他方をホットエア(エキゾーストマニホールド周辺等における高温度の空気)取り入れ用の吸気ダクトとしておき、外気温度が低い場合のエンジン始動時等にあっては後者の吸気ダクトからエアクリーナにホットエアを導入してエンジンの暖機促進を図るようにしている。
特開平8−144875号公報
実開平5−83355号公報
ところで、車両が比較的標高の低い低地を走行している場合には、密度の十分に高い空気が気筒内に吸入されるため、圧縮行程において気筒内の吸気温度を燃料着火温度まで上昇させることが可能であり、気筒内での燃焼は良好に行われる。
しかしながら、標高の高い高地では空気の密度が上記低地に比べて低くなっており、低地を走行している場合と同一体積の空気を吸入したとしても、圧縮行程において気筒内の吸気温度を十分に上昇させることは困難であって、気筒内において失火等の燃焼不良が生じた場合には、未燃の燃料が白煙となって排気系から大気に放出されてしまい排気エミッションの悪化を招く可能性があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、標高の高い高所であっても、つまり、吸入空気の密度が比較的低い状況であっても内燃機関を安定的に運転させることが可能な吸気装置及びその吸気装置を備えた内燃機関を提供することにある。
−発明の概要−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、車両が走行している標高を認識し、この標高が高い場合には比較的高温度の空気を吸気系に導入して気筒内での燃焼が良好に行われるようにしたものである。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、車両が走行している標高を認識し、この標高が高い場合には比較的高温度の空気を吸気系に導入して気筒内での燃焼が良好に行われるようにしたものである。
−解決手段−
具体的に、本発明は、吸入した空気をエアクリーナで浄化した後、気筒内に導入する車両用内燃機関の吸気装置を前提とする。この吸気装置に対し、上記エアクリーナに空気を導入する導入経路として、外気を導入する第1の導入経路と内燃機関の高温部分周辺のホットエアを導入する第2の導入経路とを備えさせると共に、車両が走行している標高に応じて第1の導入経路からの外気導入動作と第2の導入経路からのホットエア導入動作とを切り換える導入経路変更手段を備えさせる。そして、この導入経路変更手段を、車両が走行している標高が所定高度未満である場合には第1の導入経路からの外気導入動作を行う一方、車両が走行している標高が所定高度以上である場合には第2の導入経路からのホットエア導入動作を行う構成としている。
具体的に、本発明は、吸入した空気をエアクリーナで浄化した後、気筒内に導入する車両用内燃機関の吸気装置を前提とする。この吸気装置に対し、上記エアクリーナに空気を導入する導入経路として、外気を導入する第1の導入経路と内燃機関の高温部分周辺のホットエアを導入する第2の導入経路とを備えさせると共に、車両が走行している標高に応じて第1の導入経路からの外気導入動作と第2の導入経路からのホットエア導入動作とを切り換える導入経路変更手段を備えさせる。そして、この導入経路変更手段を、車両が走行している標高が所定高度未満である場合には第1の導入経路からの外気導入動作を行う一方、車両が走行している標高が所定高度以上である場合には第2の導入経路からのホットエア導入動作を行う構成としている。
また、上記の目的を達成するための他の解決手段としては以下のものも挙げられる。つまり、吸入した空気をエアクリーナで浄化した後、気筒内に導入する車両用内燃機関の吸気装置を前提とする。この吸気装置に対し、上記エアクリーナに空気を導入する導入経路として、外気を導入する第1の導入経路と内燃機関の高温部分周辺のホットエアを導入する第2の導入経路とを備えさせると共に、車両が走行している標高に応じて第1の導入経路からの外気の導入量と第2の導入経路からのホットエアの導入量とを変更する導入経路変更手段を備えさせる。そして、この導入経路変更手段を、車両が走行している標高が高い程、外気の導入量に対するホットエアの導入量の割合を増大させる構成としている。
これらの特定事項により、標高の高い高地、つまり、空気の密度が比較的低い状態で内燃機関が運転される状況になった場合には、エアクリーナには第2の導入経路からホットエアが導入されることになり、このホットエアが気筒内に吸入される。このため、例えばディーゼルエンジンにあっては、圧縮行程において気筒内の吸気温度を燃料着火温度程度まで十分に上昇させることが可能になり、失火等の燃焼不良を生じさせることなしに良好な燃焼状態を得ることができ、未燃の燃料が白煙となって排気系から大気に放出されてしまうといった状況を回避できる。また、標高の低い低地、つまり、空気の密度が比較的高い状態で内燃機関が運転される状況になった場合には、エアクリーナには第1の導入経路から外気(上記ホットエアに比べて低温度の空気)が導入されることになり、比較的密度の高い空気が気筒内に吸入されることになって、内燃機関の高出力化を図ることができる。このように、本解決手段によれば、標高の比較的低い低地を車両が走行している場合における内燃機関の出力を維持しながらも、標高の比較的高い高地を車両が走行している場合において内燃機関を安定的に運転させることが可能となる。尚、上記特許文献1、2にはエアクリーナにホットエアを導入することが開示されているが、これらは外気温度が低い場合のエンジン始動時における暖機促進を図る技術的思想に基づくものであり、高地走行時の不具合に鑑みた本発明の技術的思想とは異なっている。
また、車両が走行している標高を検知可能な高度検知手段を備えさせ、導入経路変更手段が、この高度検知手段からの検知信号を受けて車両が走行している標高を認識する構成とした場合には、標高の検知精度を高く得ることができ、車両が走行している標高により適した温度の空気を気筒内に導入することが可能になる。
また、ホットエアを得るための内燃機関の高温部分としてはエキゾーストマニホールドが挙げられる。これにより高温度の空気をホットエアとして吸気系に確実に導入することが可能になり、圧縮行程において気筒内の吸気温度を燃料着火温度まで確実に上昇させることが可能になる。
尚、上述した各解決手段のうち何れか一つに記載の吸気装置を備え、この吸気装置により気筒内に導入された吸気と燃料との混合気を燃焼させて燃焼行程を行うよう構成された内燃機関も本発明の技術的思想の範疇である。
本発明では、車両が走行している標高が高い場合には比較的高温度の空気を吸気系に導入し、これによって気筒内での燃焼が良好に行われるようにしている。このため、例えばディーゼルエンジンにあっては、圧縮行程において気筒内の吸気温度を燃料着火温度程度まで十分に上昇させることが可能になり、失火等の燃焼不良を生じさせることなしに良好な燃焼状態を得ることができ、未燃の燃料が白煙となって排気系から大気に放出されてしまうといった状況を回避できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、本発明をディーゼルエンジンに適用した場合について説明する。
−吸気装置の概略構成−
図1は、本実施形態に係るエンジンルームR内における吸気系の配置状態を示す(ボンネット及びフェンダパネルの一部を破断している)平面図である。この図1に示すように、エンジン本体Eへ空気を導入する吸気系は、エアクリーナ1、スロットルボディ2、サージタンク3、インテークマニホールド4を備えており、これら各部材の内部空間により、エンジン本体Eの各気筒内に吸入空気を導入するための吸気通路が構成されている。
図1は、本実施形態に係るエンジンルームR内における吸気系の配置状態を示す(ボンネット及びフェンダパネルの一部を破断している)平面図である。この図1に示すように、エンジン本体Eへ空気を導入する吸気系は、エアクリーナ1、スロットルボディ2、サージタンク3、インテークマニホールド4を備えており、これら各部材の内部空間により、エンジン本体Eの各気筒内に吸入空気を導入するための吸気通路が構成されている。
そして、上記エアクリーナ1は、内部にエアクリーナエレメントを収容していると共に、その空気流れ方向の上流側部分(エアクリーナエレメントの一次側空間)が空気導入経路を形成するエアインレット11(具体的な構成については後述する)に接続されるとともに、空気流れ方向の下流側部分(エアクリーナエレメントの二次側空間)がエアアウトレット12を介してスロットルボディ2に接続されている。つまり、エアインレット11から導入された空気(吸入空気)はエアクリーナ1を通過する際にエアクリーナエレメントによって浄化され、その後、エアアウトレット12からスロットルボディ2に向けて供給されるようになっている。また、図1における5はヘッドランプ、6はラジエータである。
また、エンジンEの排気系は、エキゾーストマニホールド7、排気管及び触媒コンバータ等により構成されている。
−吸気切り換え機構−
次に、本実施形態の特徴とする構成である吸気切り換え機構について説明する。
次に、本実施形態の特徴とする構成である吸気切り換え機構について説明する。
上記エアクリーナ1のエアインレット11としては第1の導入経路を形成する第1エアインレット13及び第2の導入経路を形成する第2エアインレット14の2系統が備えられている。
第1エアインレット13は、合成樹脂製の配管によって形成されており、一端(空気流れの下流側端)がエアクリーナ1の側面に接続されていると共に、他端(空気流れの上流側端)は車体前方側に向かって延びてラジエータグリルの近傍位置で開放されている。つまり、この第1エアインレット13は、エンジンルームR外の外気を取り込んでエアクリーナ1内部に導入するためのダクトとして機能するようになっている。
一方、第2エアインレット14は、金属製の配管によって形成されており、一端(空気流れの下流側端)がエアクリーナ1の側面であって、上記第1エアインレット13のエアクリーナ1に対する接続位置に隣接する位置に接続されていると共に、他端(空気流れの上流側端)は車幅方向中央側に向かって延びて上記エキゾーストマニホールド7の近傍位置で開放されている。つまり、この第2エアインレット14は、エンジンルームR内の空気であってエキゾーストマニホールド7近傍の比較的高温度の空気(以下、ホットエアと呼ぶ)を取り込んでエアクリーナ1内部に導入するためのダクトとして機能するようになっている。尚、本実施形態に係る車両は、エンジンEが縦置き配置されたものであり且つエアクリーナ1がエンジンルームR内の左側前方に配置されているために、第2エアインレット14は車幅方向中央側に向かって延びているが、エンジンEの配置形態やエアクリーナ1の配設位置によっては第2エアインレット14の延長方向は異なるものとなる。例えば、エンジンEが、車体後方側にエキゾーストマニホールド7を有する横置き配置とされた場合であってエアクリーナ1がエンジンルームR内の前方側に配置されている場合には、第2エアインレット14はエキゾーストマニホールド7に向かって車体後方側に延びることになる。また、本実施形態の第2エアインレット14にあっては、上流側端がエキゾーストマニホールド7の近傍位置で開放されており且つ、ラジエータ6の排気側(ラジエータ6の後側)を通過しているため、この第2エアインレット14を流れる空気(ホットエア)はラジエータ6からの排気によっても加熱されることになる。
そして、エアクリーナ1の内部には、このエアクリーナ1内部に導入する空気を、第1エアインレット13からの外気とする場合と、第2エアインレット14からのホットエアとする場合とを切り換えるための吸気切り換え機構(導入経路変更手段)8が備えられている。以下、この吸気切り換え機構8について説明する。
図2は吸気切り換え機構8の周辺部においてエアクリーナ1を切断した横断面図であり、図3は吸気切り換え機構8の周辺部の縦断面図である。
これら図に示すように、エアクリーナ1の内部には、その内側面に沿ってスライド移動可能な切り換えプレート81が配設されている。具体的には、図3に示すように、エアクリーナ1の内側面には、切り換えプレート81の上端縁及び下端縁を保持しながら、この切り換えプレート81をエアクリーナ1の内側面に沿って水平方向にガイドするためのガイド片82,83が突設されており、切り換えプレート81はこれらガイド片82,83によって水平方向への移動が可能にガイドされている。また、この切り換えプレート81の中央部には上記各エアインレット13,14がエアクリーナ1内部に連通する開口13a,14aの開口面積よりも僅かに大きな開口84が貫通形成されている。そして、この切り換えプレート81には、エアクリーナ1の内側面に取り付けられた電磁ソレノイド85のロッド85aが接続されており、この電磁ソレノイド85の駆動に伴うロッド85aの進退移動に伴って、切り換えプレート81がエアクリーナ1の内側面に沿ってスライドして、この切り換えプレート81の開口84が第1エアインレット13の開口13aに臨む位置(図2(a)に示す位置)と第2エアインレット14の開口14aに臨む位置(図2(b)に示す位置)との間で移動可能となっている。
上記電磁ソレノイド85はエンジンECU9からの制御信号によって制御されるようになっている。
また、本実施形態におけるエンジンEは、車両が走行している標高を検知するための高度センサ(高度検知手段)91が備えられている。この高度センサ91は、所謂圧力センサにより構成されており、外気の圧力(大気圧)を検知することによって標高が認識可能な構成となっている。この高度センサ91により検知された高度情報は上記エンジンECU9に送信される。
そして、エンジンECU9は、上記高度センサ91からの高度情報を受け、例えば車両が現在走行している標高が2000m以上であるか否かを判定し、この標高が2000m未満である場合には切り換えプレート81の開口84が第1エアインレット13の開口13aに臨む位置となるように電磁ソレノイド85を駆動する(ロッド85aを没入させる)一方、標高が2000m以上である場合には切り換えプレート81の開口84が第2エアインレット14の開口14aに臨む位置となるように電磁ソレノイド85を駆動する(ロッド85aを突出させる)ようになっている。つまり、標高が2000m未満である場合には第1エアインレット13から外気(比較的低温の空気)がエアクリーナ1の内部に導入される一方、標高が2000m以上である場合には第2エアインレット14からエキゾーストマニホールド7周辺のホットエア(比較的高温の空気)がエアクリーナ1の内部に導入されるようになっている。
このため、標高の高い高地、つまり、空気の密度が比較的低い状態でエンジンEが運転される状況になった場合には、エアクリーナ1には第2エアインレット14からホットエアが導入され、このホットエアがスロットルボディ2、サージタンク3及びインテークマニホールド4を経て気筒内に吸入される。これにより、エンジンEの圧縮行程において気筒内の吸気温度を燃料着火温度程度まで十分に上昇させることが可能になり、失火等の燃焼不良を生じさせることなしに良好な燃焼状態を得ることができる。その結果、未燃の燃料が白煙となって排気系から大気に放出されてしまうといった状況を回避でき、排気エミッションの悪化を防止できる。この場合、比較的高温度(例えば80℃)のホットエアが第2エアインレット14内を流れることになるが、この第2エアインレット14は上述した如く金属製であるため、ホットエアの熱による変形や劣化は回避できる。
また、標高の低い低地、つまり、空気の密度が比較的高い状態でエンジンEが運転される状況になった場合には、エアクリーナ1には第1エアインレット13から外気(上記ホットエアに比べて低温度の空気)が導入されることになり、比較的密度の高い空気が気筒内に吸入されることになって、エンジンEの高出力化を図ることができる。このように本実施形態によれば、標高の比較的低い低地を車両が走行している場合におけるエンジンEの高い出力を維持しながらも、標高の比較的高い高地を車両が走行している場合においてエンジンEを安定的に運転させることが可能となる。
(変形例1)
次に、変形例について説明する。上述した実施形態のものは、第1エアインレット13と第2エアインレット14とがそれぞれ独立してエアクリーナ1に接続されており、吸気切り換え機構8がエアクリーナ1の内部に配設されたものであった。
次に、変形例について説明する。上述した実施形態のものは、第1エアインレット13と第2エアインレット14とがそれぞれ独立してエアクリーナ1に接続されており、吸気切り換え機構8がエアクリーナ1の内部に配設されたものであった。
本変形例はそれに代えて、第1エアインレット13と第2エアインレット14とを合流配管15によって合流させ、この合流配管15をエアクリーナ1に接続させるものであって、吸気切り換え機構8がこの合流配管15に配設された構成としている。以下に詳述する。
図4は、第1エアインレット13と第2エアインレット14との合流部分及び合流配管15のエアクリーナ1に対する接続部分を示す横断面図(図2に相当する図)である。この図に示すように、本変形例における吸気切り換え機構8では、第1エアインレット13と第2エアインレット14との合流部分に切り換え弁86が備えられており、この切り換え弁86の開閉動作(図中の矢印参照)によって、第1エアインレット13が合流配管15を介してエアクリーナ1の内部空間に連通する状態(図4に仮想線で示す状態)と、第2エアインレット14が合流配管15を介してエアクリーナ1の内部空間に連通する状態(図4に実線で示す状態)とが切り換え可能になっている。この切り換え動作を行うための機構としては、切り換え弁86の回動軸に連結されたモータ87を利用することなどが挙げられる。また、本変形例では、第1エアインレット13、第2エアインレット14及び合流配管15を樹脂の一体成型品としている。この場合、耐熱性の高い樹脂を採用することが好ましい。また、第1エアインレット13、第2エアインレット14及び合流配管15をそれぞれ別部品で構成する場合には、第1エアインレット13を樹脂製とし、第2エアインレット14及び合流配管15をそれぞれ金属製とすることが好ましい。
(変形例2)
以上説明した実施形態及び変形例では、第1エアインレット13からの外気導入動作と第2エアインレット14からのホットエア導入動作とが切り換えられる構成であった。つまり、車両が走行している標高が所定高さに達するまでは第1エアインレット13のみから吸気を行い、標高が所定高さに達すると第2エアインレット14のみから吸気を行うものとしていた。
以上説明した実施形態及び変形例では、第1エアインレット13からの外気導入動作と第2エアインレット14からのホットエア導入動作とが切り換えられる構成であった。つまり、車両が走行している標高が所定高さに達するまでは第1エアインレット13のみから吸気を行い、標高が所定高さに達すると第2エアインレット14のみから吸気を行うものとしていた。
本変形例はこれに代えて、車両が走行している標高に応じて、第1エアインレット13からの吸気量(外気の吸気量)と第2エアインレット14からの吸気量(ホットエアの吸気量)との混合割合を変更するようにしたものである。つまり、車両が走行している標高が高い程、外気の導入量に対するホットエアの導入量の割合を増大させる構成としたものである。
具体的に、上記実施形態の構成(切り換えプレート81を使用するもの)の場合には、車両が走行している標高が高くなっていくに従って、図2(a)に示す状態(第1エアインレット13のみからの吸気状態)から図2(b)に示す状態(第2エアインレット14のみからの吸気状態)に移行させていくことになる。例えば標高が100mまでは図2(a)に示す状態とし、標高が100mを超えると、切り換えプレート81の開口84が各エアインレット13,14の開口13a,14aの両方に跨るようにして外気とホットエアとを混合してエアクリーナ1に導入する。そして、標高が2000mに達するまでは標高が高くなっていくに従って外気の導入量に対するホットエアの導入量の割合を増大させていくように切り換えプレート81を移動させていき、標高が2000mに達すると図2(b)に示す状態とするものである。
一方、上記変形例1の構成(切り換え弁86を使用するもの)の場合には、車両が走行している標高が高くなっていくに従って、図4に仮想線で示す状態(第1エアインレット13のみからの吸気状態)から図4に実線で示す状態(第2エアインレット14のみからの吸気状態)に移行させていくことになる。
−その他の実施形態−
上述した実施形態及び変形例では、本発明をディーゼルエンジンに適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、ガソリンエンジンへの適用も可能である。
上述した実施形態及び変形例では、本発明をディーゼルエンジンに適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、ガソリンエンジンへの適用も可能である。
また、上述した実施形態及び変形例では、ホットエアを取り出すための空間としてエキゾーストマニホールド7の周辺としていた。本発明はこれに限らず、排気配管の周辺、触媒コンバータの周辺、ラジエータ6の空気流通下流側等の空間からホットエアを取り出すようにしてもよい。
更に、車両が走行している標高を検知する手段としては圧力センサ91を使用していたが、ベローズ式の高度計を利用することも可能である。
また、吸気切り換え機構8を切り換えるための駆動源としては電磁ソレノイド85やモータ87を利用していたが、本発明はこれに限らず、車両に搭載されている各種駆動源の駆動力(バキュームポンプの負圧、オイルポンプの油圧等)を利用するようにしてもよい。
また、エアクリーナ1の形状としては直方体形状に限らず円筒形状のものに対しても本発明は適用可能である。
1 エアクリーナ
13 第1エアインレット(第1の導入経路)
14 第2エアインレット(第2の導入経路)
7 エキゾーストマニホールド(高温部分)
8 吸気切り換え機構(導入経路変更手段)
91 高度センサ(高度検知手段)
E エンジン(内燃機関)
13 第1エアインレット(第1の導入経路)
14 第2エアインレット(第2の導入経路)
7 エキゾーストマニホールド(高温部分)
8 吸気切り換え機構(導入経路変更手段)
91 高度センサ(高度検知手段)
E エンジン(内燃機関)
Claims (5)
- 吸入した空気をエアクリーナで浄化した後、気筒内に導入する車両用内燃機関の吸気装置において、
上記エアクリーナに空気を導入する導入経路として、外気を導入する第1の導入経路と内燃機関の高温部分周辺のホットエアを導入する第2の導入経路とを備えていると共に、車両が走行している標高に応じて第1の導入経路からの外気導入動作と第2の導入経路からのホットエア導入動作とを切り換える導入経路変更手段を備えており、
上記導入経路変更手段は、車両が走行している標高が所定高度未満である場合には第1の導入経路からの外気導入動作を行う一方、車両が走行している標高が所定高度以上である場合には第2の導入経路からのホットエア導入動作を行うよう構成されていることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 吸入した空気をエアクリーナで浄化した後、気筒内に導入する車両用内燃機関の吸気装置において、
上記エアクリーナに空気を導入する導入経路として、外気を導入する第1の導入経路と内燃機関の高温部分周辺のホットエアを導入する第2の導入経路とを備えていると共に、車両が走行している標高に応じて第1の導入経路からの外気の導入量と第2の導入経路からのホットエアの導入量とを変更する導入経路変更手段を備えており、
上記導入経路変更手段は、車両が走行している標高が高い程、外気の導入量に対するホットエアの導入量の割合を増大させるよう構成されていることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 上記請求項1または2記載の内燃機関の吸気装置において、
車両が走行している標高を検知可能な高度検知手段を備えており、導入経路変更手段は、この高度検知手段からの検知信号を受けて車両が走行している標高を認識するよう構成されていることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 上記請求項1、2または3記載の内燃機関の吸気装置において、
ホットエアを得るための内燃機関の高温部分はエキゾーストマニホールドであることを特徴とする内燃機関の吸気装置。 - 上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載の吸気装置を備え、この吸気装置により気筒内に導入された吸気と燃料との混合気を燃焼させて燃焼行程を行うよう構成されていることを特徴とする内燃機関。
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