JP2007170238A - 車両用補機駆動システム及びエンジン補機の駆動制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両加速時におけるエンジン補機の作動状態を適切に制御して、車両の加速性能を良好なものとしながら、不快な振動や異音の発生、ベルトの寿命低下といった問題を有効に回避できるようにする。
【解決手段】コントロールユニット14が、加速度センサ14の検出値及び自動変速装置15からの情報に基づいて、車両が加速状態にあると判断した場合にオルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うとともに、車両の加速状態が中断したときに車両が変速状態にあると判断した場合には、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を継続する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のエンジンの動力をベルトを介してエンジン補機に伝達する車両用補機駆動システム及びエンジン補機の駆動制御方法に関する。
一般に、自動車などの車両に搭載されている発電機やエアコン用コンプレッサ等の機器は、車両の駆動源であるエンジンの動力が伝達されることで駆動される。これらエンジンの動力で駆動される各機器は、エンジン補機と呼ばれる。これらの各種エンジン補機にエンジンの動力を伝達するため、通常は、エンジンのクランクプーリと各種エンジン補機のプーリとの間にベルトを架け渡し、エンジンのクランクプーリの回転をベルトを介して各種エンジン補機のプーリに伝達することで、各種エンジン補機を駆動するようにしている。
ところで、近年では、例えば発電機においては発電量の増加、エアコン用コンプレッサにおいては冷媒のCO化等の要因により、各種エンジン補機を作動させるために必要な力、すなわち各種エンジン補機の駆動トルクが増大する傾向にある。そして、このようなエンジン補機の駆動トルク増大は、エンジンに対して大きな負担となる場合があり、車両の加速性能を損なう要因となることが懸念されている。
エンジン補機の作動による車両の加速性能低下を防止するための技術としては、従来、車両が加速状態にあるか否かを判定して、車両が加速状態にあるときは、エンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うという技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特許文献1には、車両状態検知手段で車両が加速状態にあるか否かを検知し、車両が加速状態にあるときには、発電機の発電電圧を通常作動時よりも低下させることで、車両の加速性能向上を図る技術が記載されている。
また、特許文献2には、加速状態判定手段で車両が加速状態にあるか否かを判定し、車両が加速状態にあると判定されたときは、エアコン用コンプレッサの作動を停止させることで、車両の加速性能向上を図る技術が記載されている。
特開平4−140026号公報 特開昭59−130725号公報
ところで、エンジンを駆動源とする車両では、車両の速度を大きく変化させる加速時には、一般的に、手動または自動変速機により変速動作が行われる。この変速動作が行われている間は、エンジンのクランクシャフトが車両の駆動輪から切り離され、エンジンの駆動力が駆動輪に伝達されないため、車両の加速時であっても一時的に加速状態が中断する期間が発生することになる。
したがって、上述した特許文献1や特許文献2に記載されている従来技術のように、車両が加速状態にあることのみを条件としてエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うようにすると、変速動作前で車両が加速状態にあるときにエンジン補機の作動が停止又は低下されて駆動トルクが低下し、その後、変速動作が行われることで加速状態が一時的に中断すると、エンジン補機の作動が通常状態に復帰して駆動トルクが増大することになる。そして、その後、変速動作が終了して車両が再度加速状態となると、エンジン補機の作動が再度停止又は低下されて駆動トルクが低下することになる。
このように、従来技術のようなエンジン補機の駆動制御を行うと、車両の加速時にエンジン補機の駆動トルクが短時間の間に大きく変動を繰り返す状況が生じ、その結果、エンジンのクランクプーリとエンジン補機のプーリとの間に架け渡されたベルトに局所的な張力変化が発生して、不快な振動や異音発生の要因となったり、ベルトとプーリ間に過度の摩擦を生じさせてベルトの寿命低下を招く要因となったりといった問題が懸念される。
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであって、車両加速時におけるエンジン補機の作動状態を適切に制御して、車両の加速性能を良好なものとしながら、不快な振動や異音の発生、ベルトの寿命低下といった問題を有効に回避することができる車両用補機駆動システム及びエンジン補機の駆動制御方法を提供することを目的としている。
本発明は、前記目的を達成するために、車両の加速度だけでなく車両の変速動作も検出するようにし、これら車両の加速度及び変速動作の検出結果に基づいて、車両が加速状態にあると判断した場合にエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うとともに、車両の加速状態が中断したときに車両が変速状態にあると判断した場合にはエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を継続するようにした。
本発明によれば、車両が加速状態にあるときにエンジン補機の作動が停止又は低下され、車両の変速動作によって加速状態が一時的に中断される状況ではエンジン補機の作動を停止又は低下が継続されるので、エンジン補機の駆動トルクが短時間の間に大きく変動を繰り返す不都合を防止することができ、車両の加速性能を良好なものとしながら、不快な振動や異音の発生、ベルトの寿命低下といった問題を有効に回避することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明が適用される車両用補機駆動システムは、車両の駆動源であるエンジンの動力を発電機やエアコン用コンプレッサ等の各種エンジン補機に伝達するためのシステムであり、一般的に、図1に示すような構成となっている。すなわち、この車両用補機駆動システムは、エンジン1のクランクシャフトに取り付けられたクランクプーリ2と、各種エンジン補機に取り付けられた補機プーリ3,4との間に補機ベルト5を架け渡し、クランクプーリ2や補機プーリ3,4と補機ベルト5との間に摩擦力を生じさせて、エンジン1の作動に伴うクランクプーリ2の回転を補機ベルト5を介して各補機プーリ3,4に伝達することで、各種エンジン補機を駆動する。
本発明は、以上のような車両用補機駆動システムにおいて、エンジン補機の作動状態を制御可能な制御手段や、車両の加速度を検出する加速度検出手段、車両の変速動作を検出する変速動作検出手段を設け、制御手段が、加速度検出手段や変速動作検出手段の検出結果に基づいてエンジン補機の作動状態を適切に制御することで、車両の加速性能を良好なものとしながら、不快な振動や異音の発生、補機ベルト5の寿命低下といった問題を有効に回避できるようにしたものである。すなわち、本発明を適用した車両用補機駆動システムでは、車両加速時にエンジン補機の駆動トルクがエンジン1の負担となって車両の加速性能が悪化することを防止するために、車両が加速状態にある場合には、制御手段がエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うとともに、エンジン補機の駆動トルクが短時間で変動を繰り返すことに伴う補機ベルト5の局所的な張力変化に起因して、不快な振動や異音が発生したり補機ベルト5の寿命が低下するといった問題が生じることを回避するために、車両の加速状態が中断したときに車両が変速状態にあると判断した場合には、制御手段がエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を継続するようにしている。
以下、本発明を適用した車両用補機駆動システムの具体例として、第1乃至第4の4つの実施例について説明する。
[第1実施例]
図2は、第1実施例の車両用補機駆動システムにおける制御系の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本例の車両用補機駆動システムは、エンジン1の動力で駆動されるエンジン補機として、オルタネータ(発電機)11と、エアコン用のコンプレッサ12とを備え、これらオルタネータ11やコンプレッサ12の作動状態がコントロールユニット13によって制御可能とされている。コントロールユニット13には、加速度検出手段としての加速度センサ14や、変速動作検出手段としての自動変速装置15が接続されており、これら加速度センサ14により検出された車両の加速度の情報や、自動変速装置15からの変速動作に関する情報が、コントロールユニット13に随時入力されるようになっている。
コントロールユニット13は、CPUやRAM、ROM、周辺インターフェース等を有するマイクロコンピュータを中心とした制御ユニットとして構成されており、CPUがRAMをワークエリアとして利用してROMに格納されている制御プログラムに従った処理を実行することで、上述した本発明に特徴的な制御を実現する。
図3は、本例の車両用補機駆動システムにおいて、エンジン1が作動している間に、コントロールユニット13により実行される一連の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図中の「S」はエンジン補機の作動状態を表す補機作動フラグであり、S=0でエンジン補機であるオルタネータ11やコンプレッサ12が通常の作動状態にあることを示し、S=1でエンジン補機であるオルタネータ11やコンプレッサ12が作動停止状態であることを示している。また、図中の「Tm」は自動変速装置15が変速動作中であるかか否かを示す変速フラグであり、TM=0で自動変速装置15が変速動作中でないことを示し、TM=1で自動変速装置15が変速動作中であることを示している。ここで、自動変速装置15が変速動作中であるか否かは、自動変速装置15の変速信号を検出することで判定してもよいし、エンジン1のクランクシャフトと駆動輪との間のクラッチが切られた状態か否かを検出することで判定してもよい。また、図中の「αn」は車両の現在の加速度であり、αn>0であれば車両が加速状態にあり、αn=0であれば車両が定速走行状態にあり、αn<0であれば車両が減速状態にあることを示している。なお、本例の車両補機駆動システムでは、車両の現在の加速度αnを加速度センサ14により検出する構成としているが、車両の速度を検出してその変化量から加速度αnを算出するようにしてもよい。
エンジン1が始動して図3の処理フローが開始されると、コントロールユニット13は、まず、ステップS101において、オルタネータ11及びコンプレッサ12を通常の作動状態として、補機作動フラグSを0に設定する。次に、コントロールユニット13は、ステップS102において、加速度センサ14の検出値を読み込み、ステップS103において、車両の現在の加速度αnが正の値となっているか否かを判定する。
ここで、車両の現在の加速度αnが正の値であれば、コントロールユニット13は、車両が加速状態にあると判断してステップS104に進み、ステップS104において、オルタネータ11の発電を停止させるとともに、コンプレッサ12のクラッチを切り離して、各エンジン補機の駆動トルクを低減させる。そして、コントロールユニット13は、補機作動フラグSを1に設定してステップS102に戻り、ステップS102以降の処理を繰り返す。なお、以上のステップS101からステップS104の処理を行う間、コントロールユニット13は、自動変速装置15による変速動作を監視しており、自動変速装置15による変速動作が開始されると変速フラグTmを1に設定し、自動変速装置15による変速動作が終了すると変速フラグTmを0に設定する。
一方、ステップS103での判定の結果、車両の現在の加速度αnが0或いは負の値であれば、コントロールユニット13は、ステップS105において、変速フラグTmを確認して変速フラグTmが1、すなわち自動変速装置15による変速動作中であるか否かを判定する。そして、変速フラグTmが0、すなわち自動変速装置15による変速動作中でなければステップS101に戻って、ステップS101以降の処理を繰り返し、変速フラグTmが1であれば、次のステップS106において、補機作動フラグSを確認し、補機作動フラグSが1、すなわちオルタネータ11やコンプレッサ12が作動停止状態にあるか否かを判定する。
ここで、ステップS106で補機作動フラグSが1であると判定される場合とは、車両が加速状態にあると判定されてエンジン補機の駆動トルクを低減させる処理が行なわれた後、自動変速装置15による変速動作が行われることによって車両の加速状態が中断している場合である。したがって、コントロールユニット13は、ステップS106で補機作動フラグSが1であると判定した場合には、ステップS104に進んで、オルタネータ11の発電停止、コンプレッサ12のクラッチ切り離しを継続し、補機作動フラグSを1に維持する。そして、コントロールユニット13は、ステップS102に戻って、ステップS102以降の処理を繰り返す。
なお、以上説明した処理フローにおいては、ステップS103の判定で、車両の現在の加速度αnが正の値となっているか否かを判定基準としているが、加速度センサ14の誤差や電気的なノイズ、外乱、路面の局所的な凹凸等を考慮して、適当な正の値を閾値Th1として設定し、車両の現在の加速度αnがこの閾値Th1以上となっているかを判定基準とするようにしてもよい。
また、以上説明した処理フローにおいては、ステップS104でオルタネータ11やコンプレッサ12の作動を停止させる処理を行なっているが、オルタネータ11の発電電圧を低下させたりコンプレッサ12の吐出圧を低下させるといったように、オルタネータ11やコンプレッサ12の作動を低下させて、これらエンジン補機の駆動トルクを低減させるようにしてもよい。
本例の車両用補機駆動システムでは、エンジン1が作動している間、コントロールユニット13が以上の処理フローに従ってオルタネータ11やコンプレッサ12の作動状態を制御することにより、従来技術のように車両が加速状態にあることのみを条件としてエンジン補機の作動を停止させる制御を行った場合に懸念される問題、すなわち、変速動作によって加速状態が中断した際にエンジン補機の作動を通常の作動状態に復帰させることで、補機ベルトに局所的な張力変化を発生させて、不快な振動や異音発生の要因となったり、補機ベルトとクランクプーリや補機プーリとの間に過度の摩擦を生じさせて補機ベルトの寿命低下を招くといった問題を有効に回避することが可能となる。
図4は、本例の車両用補機駆動システムにおける制御内容を従来技術と比較して示したものである。この図4に示すように、従来技術では、車両が加速状態にあることのみを条件としてエンジン補機の作動を停止させる制御を行っていたため、車両の加速時に変速動作が発生して車両の加速状態が一時的に中断した場合には、オルタネータやコンプレッサ等のエンジン補機が通常の作動状態に復帰することになる。そして、変速動作が終了して車両が再度加速状態になると、オルタネータやコンプレッサ等のエンジン補機の作動が再度停止され、その後、さらに変速動作が発生すると通常の作動状態に復帰するといった動作が繰り返される。その結果、車両の加速時に、オルタネータやコンプレッサ等のエンジン補機の駆動トルクが短時間の間に大きく変動を繰り返す状況を生じさせ、これに起因して補機ベルトに局所的な張力変化が発生し、このことが、不快な振動や異音の発生や、補機ベルトの寿命低下を招く要因となる。
これに対して、本例の車両用補機駆動システムでは、車両の加速時に変速動作が発生して車両の加速状態が一時的に中断した場合でも、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止させる制御が継続されるので、車両の加速時(図中の加速期間)が終了するまでエンジン補機の駆動トルクが低減された状態が維持される。したがって、短時間の間に大きなトルク変動が繰り返されることに起因する上述した問題を有効に回避することができる。
[第2実施例]
次に、本発明を適用した第2実施例としての車両用補機駆動システムについて説明する。本例の車両用補機駆動システムは、車両が加速状態にあるときに、その加速状態が車両の運転者の運転操作によるものか否かを判定する機能をコントロールユニット13に設け、例えば、下り坂走行時や強風の影響で加速しているときなど、運転者の意思にかかわらず車両が加速状態にある場合には、コントロールユニット13が、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行わないようにしたものである。
図5は、第2実施例の車両用補機駆動システムにおける制御系の構成を示すブロック図である。図5に示すように、本例の車両用補機駆動システムは、上述した第1実施例の構成(図1参照)を基本とし、コントロールユニット13に、加速度センサ14や自動変速装置15のほか、運転者のアクセル操作量を検出するためのアクセル開度センサ16も接続された構成となっている。そして、コントロールユニット13が、加速度センサ14の検出値から車両が加速状態にあると判定したときに、アクセル開度センサ16の検出値を読み込んで、運転者がアクセルペダルを踏み込んでいるか否かを判定し、運転者がアクセルペダルを踏み込んでいないと判定した場合には、車両が加速状態にあっても、オルタネータ11やコンプレッサ12の作動を停止又は低下させる制御を行わないようにしている。
図6は、本例の車両用補機駆動システムにおいて、エンジン1が作動している間に、コントロールユニット13により実行される一連の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図中の補機作動フラグ「S]や変速フラグ「Tm」、車両の現在の加速度「αn」は上述した第1実施例と同様に扱うものとする。また、図中の「ac」は車両の現在のアクセル開度であり、ac=0であればアクセルペダルが踏まれていない状態にあり、ac>0であればアクセルペダルが踏み込まれている状態にあることを示している。
エンジン1が始動して図6の処理フローが開始されると、コントロールユニット13は、まず、ステップS201において、オルタネータ11及びコンプレッサ12を通常の作動状態として、補機作動フラグSを0に設定する。次に、コントロールユニット13は、ステップS202において、加速度センサ14の検出値を読み込み、ステップS203において、車両の現在の加速度αnが正の値となっているか否かを判定する。
ここで、車両の現在の加速度αnが正の値であれば、コントロールユニット13は、車両が加速状態にあると判断してステップS204に進み、ステップS204において、アクセル開度センサ16の検出値を読み込み、ステップS205において、車両の現在のアクセル開度acが正の値となっているか否かを判定する。
ここで、車両の現在のアクセル開度acが正の値であれば、コントロールユニット13は、車両の加速状態が運転者のアクセルペダル踏み込みによるもの、すなわち運転者の意図した加速が行われている状態であると判断してステップS206に進み、ステップS206において、オルタネータ11の発電を停止させるとともに、コンプレッサ12のクラッチを切り離して、各エンジン補機の駆動トルクを低減させる。そして、コントロールユニット13は、補機作動フラグSを1に設定してステップS202に戻り、ステップS202以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS205の判定で車両の現在のアクセル開度acが0であれば、コントロールユニット13は、車両の加速状態が運転者の意図しないものであると判断し、ステップS201に戻ってオルタネータ11やコンプレッサ12を通常の作動状態とする制御を継続し、以降の処理を繰り返す。なお、以上のステップS201からステップS206の処理を行う間、コントロールユニット13は、自動変速装置15による変速動作を監視しており、自動変速装置15による変速動作が開始されると変速フラグTmを1に設定し、自動変速装置15による変速動作が終了すると変速フラグTmを0に設定する。
また、ステップS203での判定の結果、車両の現在の加速度αnが0或いは負の値であれば、コントロールユニット13は、ステップS207において、変速フラグTmを確認して変速フラグTmが1、すなわち自動変速装置15による変速動作中であるか否かを判定する。そして、変速フラグTmが0、すなわち自動変速装置15による変速動作中でなければステップS201に戻って、ステップS201以降の処理を繰り返し、変速フラグTmが1であれば、次のステップS208において、補機作動フラグSを確認し、補機作動フラグSが1、すなわちオルタネータ11やコンプレッサ12が作動停止状態にあるか否かを判定する。
ここで、ステップS208で補機作動フラグSが1であると判定される場合とは、車両が運転者の意図した加速状態にあると判定されてエンジン補機の駆動トルクを低減させる処理が行なわれた後、自動変速装置15による変速動作が行われることによって車両の加速状態が中断している場合である。したがって、コントロールユニット13は、ステップS208で補機作動フラグSが1であると判定した場合には、ステップS206に進んで、オルタネータ11の発電停止、コンプレッサ12のクラッチ切り離しを継続し、補機作動フラグSを1に維持する。そして、コントロールユニット13は、ステップS202に戻って、ステップS202以降の処理を繰り返す。
なお、以上説明した処理フローにおいては、ステップS203の判定で、車両の現在の加速度αnが正の値となっているか否かを判定基準としているが、加速度センサ14の誤差や電気的なノイズ、外乱、路面の局所的な凹凸等を考慮して、適当な正の値を閾値Th1として設定し、車両の現在の加速度αnがこの閾値Th1以上となっているかを判定基準とするようにしてもよい。
また、以上説明した処理フローにおいては、ステップS205の判定で、車両の現在のアクセル開度acが正の値となっているか否かを判定基準としているが、アクセル開度センサ16の誤差や電気的なノイズ、外乱、車両の振動に伴う意図しないアクセル踏み込み等を考慮して、適当な正の値を閾値Th2として設定し、車両の現在のアクセル開度acがこの閾値Th2以上となっているかを判定基準とするようにしてもよい。
また、以上説明した処理フローにおいては、ステップS206でオルタネータ11やコンプレッサ12の作動を停止させる処理を行なっているが、オルタネータ11の発電電圧を低下させたりコンプレッサ12の吐出圧を低下させるといったように、オルタネータ11やコンプレッサ12の作動を低下させて、これらエンジン補機の駆動トルクを低減させるようにしてもよい。
以上説明したように、本例の車両用補機駆動システムによれば、上述した第1実施例と同様に、車両が加速状態にあるときにコントロールユニット13がオルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止させる制御を行い、車両の加速時に変速動作が発生して車両の加速状態が一時的に中断した場合にはその制御を継続させるようにしているので、第1実施例と同様に、車両の加速性能を良好なものとしながら、短時間の間に大きなトルク変動が繰り返されることに起因する不快な振動や異音の発生や、補機ベルトの寿命低下といった問題を有効に回避することができる。
さらに、本例の車両用補機駆動システムによれば、車両が加速状態にある場合であっても、その加速状態が運転者の意図したものでない場合には、コントロールユニット13が、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止させる制御を行わないようにしているので、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を必要以上に停止させることに起因する問題、例えば、発電量低下による電力不足やバッテリへの充電が必要以上に停止されることによるバッテリの寿命低下、エアコンの空調性能低下などの問題を有効に回避することができる。
なお、本例の車両用補機駆動システムでは、車両の加速状態が車両の運転者の運転操作によるものか否かをアクセル開度センサ16の検出値に基づいて判定するようにしているが、アクセル開度センサ16に代えて、車両の前後の傾きを検出する傾斜センサ(車両傾斜検出手段)をコントロールユニット13に接続し、コントロールユニット13がこの傾斜センサの検出値に基づいて車両が下り坂を走行していると判断したときに、車両の加速状態が運転者の運転操作によるものではないと判定するようにしてもよい。
[第3実施例]
次に、本発明を適用した第3実施例としての車両用補機駆動システムについて説明する。本例の車両用補機駆動システムは、運転者の意図する加速度が得られていない状態(加速度不足状態)にあるか否かを判定する機能をコントロールユニット13に設け、例えば、車両が急な上り坂を走行している場合や重量物を搭載している場合、強風の影響で思うように加速できない場合など、車両が加速度不足状態にある場合には、車両が加速状態にない場合であっても、コントロールユニット13が、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うようにしたものである。
第3実施例の車両用補機駆動システムにおける制御系の構成は、上述した第2実施例と同様である(図5参照)。本例の車両用補機駆動システムにおいても、コントロールユニット13に、運転者のアクセル操作量を検出するためのアクセル開度センサ16が接続されている。そして、コントロールユニット13が、加速度センサ14の検出値から車両が加速状態にないと判定したときに、アクセル開度センサ16の検出値から運転者によるアクセルペダルの踏み込みがあるかどうかを判断し、運転者によるアクセルペダルの踏み込みがあるにもかかわらず車両が加速状態にない場合には、加速度不足状態であると判定するようにしている。そして、コントロールユニット13は、車両が加速状態でなくても加速度不足状態であれば、オルタネータ11やコンプレッサ12の作動を停止又は低下させる制御を行うようにしている。
図7は、本例の車両用補機駆動システムにおいて、エンジン1が作動している間に、コントロールユニット13により実行される一連の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図中の補機作動フラグ「S]や変速フラグ「Tm」、車両の現在の加速度「αn」、車両の現在のアクセル開度「ac」は上述した第2実施例と同様に扱うものとする。
エンジン1が始動して図7の処理フローが開始されると、コントロールユニット13は、まず、ステップS301において、オルタネータ11及びコンプレッサ12を通常の作動状態として、補機作動フラグSを0に設定する。次に、コントロールユニット13は、ステップS302において、加速度センサ14の検出値を読み込み、ステップS303において、車両の現在の加速度αnが正の値となっているか否かを判定する。
ここで、車両の現在の加速度αnが正の値であれば、コントロールユニット13は、車両が加速状態にあると判断してステップS304に進み、ステップS304において、オルタネータ11の発電を停止させるとともに、コンプレッサ12のクラッチを切り離して、各エンジン補機の駆動トルクを低減させる。そして、コントロールユニット13は、補機作動フラグSを1に設定してステップS302に戻り、ステップS302以降の処理を繰り返す。なお、以上のステップS301からステップS304の処理を行う間、コントロールユニット13は、自動変速装置15による変速動作を監視しており、自動変速装置15による変速動作が開始されると変速フラグTmを1に設定し、自動変速装置15による変速動作が終了すると変速フラグTmを0に設定する。
一方、ステップS303での判定の結果、車両の現在の加速度αnが0或いは負の値であれば、コントロールユニット13は、ステップS305において、アクセル開度センサ16の検出値を読み込み、ステップS306において、車両の現在のアクセル開度acが正の値となっているか否かを判定する。
ここで、車両の現在のアクセル開度acが正の値であれば、コントロールユニット13は、車両の運転者がアクセルペダルを踏み込んでいるにもかかわらず車両が加速状態となっていない加速度不足状態であると判断してステップS304に進み、ステップS304において、オルタネータ11の発電を停止させるとともに、コンプレッサ12のクラッチを切り離して、各エンジン補機の駆動トルクを低減させる。そして、コントロールユニット13は、補機作動フラグSを1に設定してステップS302に戻り、ステップS302以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS306の判定で車両の現在のアクセル開度acが0であれば、コントロールユニット13は、ステップS307において、変速フラグTmを確認して変速フラグTmが1、すなわち自動変速装置15による変速動作中であるか否かを判定する。そして、変速フラグTmが0、すなわち自動変速装置15による変速動作中でなければステップS301に戻って、ステップS301以降の処理を繰り返し、変速フラグTmが1であれば、次のステップS308において、補機作動フラグSを確認し、補機作動フラグSが1、すなわちオルタネータ11やコンプレッサ12が作動停止状態にあるか否かを判定する。
ここで、ステップS308で補機作動フラグSが1であると判定される場合とは、車両が加速状態にある、或いは加速状態ではないが加速度不足状態にあると判定されてエンジン補機の駆動トルクを低減させる処理が行なわれた後、自動変速装置15による変速動作が行われることによって車両の加速状態が中断している場合である。したがって、コントロールユニット13は、ステップS308で補機作動フラグSが1であると判定した場合には、ステップS304に進んで、オルタネータ11の発電停止、コンプレッサ12のクラッチ切り離しを継続し、補機作動フラグSを1に維持する。そして、コントロールユニット13は、ステップS302に戻って、ステップS302以降の処理を繰り返す。
なお、以上説明した処理フローにおいては、ステップS303の判定で、車両の現在の加速度αnが正の値となっているか否かを判定基準としているが、加速度センサ14の誤差や電気的なノイズ、外乱、路面の局所的な凹凸等を考慮して、適当な正の値を閾値Th1として設定し、車両の現在の加速度αnがこの閾値Th1以上となっているかを判定基準とするようにしてもよい。
また、以上説明した処理フローにおいては、ステップS305の判定で、車両の現在のアクセル開度acが正の値となっているか否かを判定基準としているが、アクセル開度センサ16の誤差や電気的なノイズ、外乱、車両の振動に伴う意図しないアクセル踏み込み等を考慮して、適当な正の値を閾値Th2として設定し、車両の現在のアクセル開度acがこの閾値Th2以上となっているかを判定基準とするようにしてもよい。
また、以上説明した処理フローにおいては、ステップS304でオルタネータ11やコンプレッサ12の作動を停止させる処理を行なっているが、オルタネータ11の発電電圧を低下させたりコンプレッサ12の吐出圧を低下させるといったように、オルタネータ11やコンプレッサ12の作動を低下させて、これらエンジン補機の駆動トルクを低減させるようにしてもよい。
以上説明したように、本例の車両用補機駆動システムによれば、上述した第1実施例や第2実施例と同様に、車両が加速状態にあるときにコントロールユニット13がオルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止させる制御を行い、車両の加速時に変速動作が発生して車両の加速状態が一時的に中断した場合にはその制御を継続させるようにしているので、第1実施例と同様に、車両の加速性能を良好なものとしながら、短時間の間に大きなトルク変動が繰り返されることに起因する不快な振動や異音の発生や、補機ベルトの寿命低下といった問題を有効に回避することができる。
さらに、本例の車両用補機駆動システムによれば、車両が加速状態にない場合であっても、運転者の意図する加速度が得られていない加速度不足状態にある場合には、コントロールユニット13が、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止させる制御を行うようにしているので、例えば、上り坂走行時や重量物搭載時、強風の影響で思うように加速できない場合などにエンジン1の負担を軽減させて、車両の加速性能を向上させる効果をさらに高めることができる。
[第4実施例]
次に、本発明を適用した第4実施例としての車両用補機駆動システムについて説明する。本例の車両用補機駆動システムは、運転者の意図する加速度が得られていない状態(加速度不足状態)にあるか否かを判定する機能をコントロールユニット13に設け、車両が加速状態にあり、且つ、運転者の意図する加速度が得られていない加速度不足状態にあるときに、コントロールユニット13が、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うようにしたものである。
第4実施例の車両用補機駆動システムにおける制御系の構成は、上述した第2実施例及び第3実施例と同様である(図5参照)。本例の車両用補機駆動システムにおいても、コントロールユニット13に、運転者のアクセル操作量を検出するためのアクセル開度センサ16が接続されている。そして、本例の車両用補機駆動システムでは、コントロールユニット13が、アクセル開度センサ16の検出値から運転者の意図する車両加速度を想定し、このアクセル開度センサ16の検出値から想定した加速度と、加速度センサ14により検出された実際の加速度とを比較して、加速度不足状態にあるか否かを判定するようにしている。そして、車両が加速状態にあり、且つ、加速度不足状態にある場合に、コントロールユニット13が、オルタネータ11やコンプレッサ12の作動を停止又は低下させる制御を行うようにしている。
図8は、本例の車両用補機駆動システムにおいて、エンジン1が作動している間に、コントロールユニット13により実行される一連の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図中の補機作動フラグ「S]や変速フラグ「Tm」、車両の現在の加速度「αn」、車両の現在のアクセル開度「ac」は上述した第2実施例及び第3実施例と同様に扱うものとする。また、図中の「α’」は車両の現在のアクセル開度acに基づいて算出した運転者の意図する加速度(想定加速度)である。
エンジン1が始動して図8の処理フローが開始されると、コントロールユニット13は、まず、ステップS401において、オルタネータ11及びコンプレッサ12を通常の作動状態として、補機作動フラグSを0に設定する。次に、コントロールユニット13は、ステップS402において、加速度センサ14の検出値を読み込み、ステップS403において、車両の現在の加速度αnが正の値となっているか否かを判定する。
ここで、車両の現在の加速度αnが正の値であれば、コントロールユニット13は、車両が加速状態にあると判断してステップS404に進み、ステップS404において、アクセル開度センサ16の検出値を読み込む。そして、コントロールユニット13は、ステップS405において、車両の現在のアクセル開度acと車両重量等から、運転者の意図する加速度として想定される想定加速度α’を算出し、ステップS406において、ステップS403で加速度センサ14により検出された現在の加速度αnが、ステップS405で算出した想定加速度α’より小さいか否かを判定する。
ここで、車両の現在の加速度αnが想定加速度α’よりも小さければ、コントロールユニット13は、運転者の意図する加速度が得られていない加速度不足状態にあると判断してステップS407に進み、ステップS407において、オルタネータ11の発電を停止させるとともに、コンプレッサ12のクラッチを切り離して、各エンジン補機の駆動トルクを低減させる。そして、コントロールユニット13は、補機作動フラグSを1に設定してステップS402に戻り、ステップS402以降の処理を繰り返す。
一方、ステップS406の判定で車両の現在の加速度αnが想定加速度α’以上であれば、コントロールユニット13は、車両は加速状態であるが加速度不足状態にはないと判断し、ステップS401に戻ってオルタネータ11やコンプレッサ12を通常の作動状態とする制御を継続し、以降の処理を繰り返す。なお、以上のステップS401からステップS407の処理を行う間、コントロールユニット13は、自動変速装置15による変速動作を監視しており、自動変速装置15による変速動作が開始されると変速フラグTmを1に設定し、自動変速装置15による変速動作が終了すると変速フラグTmを0に設定する。
また、ステップS403での判定の結果、車両の現在の加速度αnが0或いは負の値であれば、コントロールユニット13は、ステップS408において、変速フラグTmを確認して変速フラグTmが1、すなわち自動変速装置15による変速動作中であるか否かを判定する。そして、変速フラグTmが0、すなわち自動変速装置15による変速動作中でなければステップS401に戻って、ステップS401以降の処理を繰り返し、変速フラグTmが1であれば、次のステップS409において、補機作動フラグSを確認し、補機作動フラグSが1、すなわちオルタネータ11やコンプレッサ12が作動停止状態にあるか否かを判定する。
ここで、ステップS409で補機作動フラグSが1であると判定される場合とは、車両が加速状態であり、且つ、運転者の意図する加速度が得られていない加速度不足状態にあると判定されてエンジン補機の駆動トルクを低減させる処理が行なわれた後、自動変速装置15による変速動作が行われることによって車両の加速状態が中断している場合である。したがって、コントロールユニット13は、ステップS409で補機作動フラグSが1であると判定した場合には、ステップS407に進んで、オルタネータ11の発電停止、コンプレッサ12のクラッチ切り離しを継続し、補機作動フラグSを1に維持する。そして、コントロールユニット13は、ステップS402に戻って、ステップS402以降の処理を繰り返す。
なお、以上説明した処理フローにおいては、ステップS403の判定で、車両の現在の加速度αnが正の値となっているか否かを判定基準としているが、加速度センサ14の誤差や電気的なノイズ、外乱、路面の局所的な凹凸等を考慮して、適当な正の値を閾値Th1として設定し、車両の現在の加速度αnがこの閾値Th1以上となっているかを判定基準とするようにしてもよい。
また、以上説明した処理フローにおいては、ステップS407でオルタネータ11やコンプレッサ12の作動を停止させる処理を行なっているが、オルタネータ11の発電電圧を低下させたりコンプレッサ12の吐出圧を低下させるといったように、オルタネータ11やコンプレッサ12の作動を低下させて、これらエンジン補機の駆動トルクを低減させるようにしてもよい。
以上説明したように、本例の車両用補機駆動システムによれば、上述した第1乃至第3の実施例と同様に、車両が加速状態にあるときにコントロールユニット13がオルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止させる制御を行い、車両の加速時に変速動作が発生して車両の加速状態が一時的に中断した場合にはその制御を継続させるようにしているので、第1乃至第3の実施例と同様に、車両の加速性能を良好なものとしながら、短時間の間に大きなトルク変動が繰り返されることに起因する不快な振動や異音の発生や、補機ベルトの寿命低下といった問題を有効に回避することができる。
さらに、本例の車両用補機駆動システムによれば、車両が加速状態にあり、且つ、運転者の意図する加速度が得られていない加速度不足状態であることを条件として、コントロールユニット13が、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を停止させる制御を行うようにしているので、オルタネータ11やコンプレッサ12等のエンジン補機の作動を必要以上に停止させることに起因する問題、例えば、発電量低下による電力不足やバッテリへの充電が必要以上に停止されることによるバッテリの寿命低下、エアコンの空調性能低下などの問題を有効に回避することができる。
以上、本発明を適用した車両用補機駆動システムの具体例を第1乃至第4の実施例として詳しく説明したが、以上の各実施例は本発明の一適用例を例示したものであり、本発明の技術的範囲は、以上の各実施例の説明で開示した内容に限定されるものではなく、これらの開示から容易に導き得る様々な代替技術も含まれることは勿論である。
本発明が適用される車両用補機駆動システムの概要を示す図である。 第1実施例としての車両用補機駆動システムの制御系の構成を示すブロック図である。 第1実施例の車両用補機駆動システムにおいて、エンジンが作動している間に、コントロールユニットにより実行される一連の処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施例の車両用補機駆動システムにおける制御内容を従来技術と比較して示す図である。 第2実施例としての車両用補機駆動システムの制御系の構成を示すブロック図である。 第2実施例の車両用補機駆動システムにおいて、エンジンが作動している間に、コントロールユニットにより実行される一連の処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施例としての車両用補機駆動システムにおいて、エンジンが作動している間に、コントロールユニットにより実行される一連の処理の流れを示すフローチャートである。 第4実施例としての車両用補機駆動システムにおいて、エンジンが作動している間に、コントロールユニットにより実行される一連の処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
5 補機ベルト
11 オルタネータ(エンジン補機)
12 コンプレッサ(エンジン補機)
13 コントロールユニット
14 加速度センサ
15 自動変速装置
16 アクセル開度センサ

Claims (8)

  1. 車両に搭載されたエンジンの動力をベルトを介してエンジン補機に伝達する車両用補機駆動システムにおいて、
    前記車両の加速度を検出する加速度検出手段と、
    前記車両の変速動作を検出する変速動作検出手段と、
    前記エンジン補機の作動状態を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記加速度検出手段の検出結果と前記変速動作検出手段の検出結果とに基づいて、前記車両が加速状態にあると判断した場合に前記エンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うとともに、前記車両の加速状態が中断したときに前記車両が変速状態にあると判断した場合には、前記エンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を継続することを特徴とする車両用補機駆動システム。
  2. 前記車両の加速状態が運転者の運転操作によるものか否かを判定する加速要因判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記加速要因判定手段により前記車両の加速状態が運転者の運転操作によるものではないと判定された場合には、前記車両が加速状態にあるときでも、前記エンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行わないことを特徴とする請求項1に記載の車両用補機駆動システム。
  3. 運転者によるアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、
    前記加速要因判定手段は、前記加速度検出手段の検出結果と前記アクセル操作量検出手段の検出結果とに基づいて、前記車両の加速状態が運転者の運転操作によるものか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用補機駆動システム。
  4. 前記車両の前後の傾きを検出する車両傾斜検出手段を備え、
    前記加速要因判定手段は、前記車両傾斜検出手段の検出結果に基づいて、前記車両の加速状態が運転者の運転操作によるものか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用補機駆動システム。
  5. 運転者の意図する加速度が得られていない加速度不足状態にあるか否かを判定する加速度状態判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記加速度状態判定手段により前記車両が加速度不足状態にあると判定された場合には、前記車両が加速状態にないときでも、前記エンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用補機駆動システム。
  6. 運転者の意図する加速度が得られていない加速度不足状態にあるか否かを判定する加速度状態判定手段を備え、
    前記制御手段は、前記車両が加速状態にあり、且つ、前記加速度状態判定手段により前記車両が加速度不足状態にあると判定された場合に、前記エンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用補機駆動システム。
  7. 運転者によるアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段を備え、
    前記加速度状態判定手段は、前記加速度検出手段の検出結果と前記アクセル操作量検出手段の検出結果とに基づいて、前記車両が加速度不足状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用補機駆動システム。
  8. 車両に搭載されたエンジンの動力がベルトを介して伝達されることで駆動されるエンジン補機の駆動制御方法であって、
    前記車両の加速度を検出するとともに前記車両の変速動作を検出し、これら車両の加速度の検出結果と変速動作の検出結果とに基づき、前記車両が加速状態にあると判断した場合に前記エンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を行うとともに、前記車両の加速状態が中断したときに前記車両が変速状態にあると判断した場合には、前記エンジン補機の作動を停止又は低下させる制御を継続することを特徴とするエンジン補機の駆動制御方法。
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