JP2007169185A - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】経時の安定性に優れ、肌へのなじみが早く、化粧膜のよれが生じない水中油型乳化化粧料の提供。
【解決手段】(A)水溶性アルキル置換多糖誘導体、(B)油剤、(C)HLBが7以下の非イオン界面活性剤及び(D)水を含有する水中油型乳化化粧料であって、成分(A)が多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基の水素原子の一部又は全てが、次の基(a)及び(b)で置換されており、置換基(a)と置換基(b)の数の比率が1:1000〜100:1である水中油型乳化化粧料。(a)炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリセリルエーテル基及び/又は炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルケニル基を有するアルケニルグリセリルエーテル基(b)ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩
【選択図】なし

Description

本発明は水中油型乳化化粧料に関し、特に経時の安定性に優れ、使用感がよく、塗布時の肌へのなじみがよい水中油型乳化化粧料に関する。
水中油型乳化化粧料は、みずみずしく、のびの良い使用感であるため、高い評価を得ている。これらは一般的には、外相が水であるため、親水性の乳化剤(高HLB)や親水性粉体を使用している。そのため、塗布後の化粧膜は耐水性に劣り経時で化粧くずれを引き起こすという問題点があった。
これらの問題点を解消すべく、水溶性多糖誘導体(高分子乳化剤)を用い、少量(含有量0.01〜1.9重量%)の疎水性乳化剤(HLBが7以下)及び疎水性粉体を組み合わせた耐水性に優れた化粧料が提案されている(特許文献1参照)。すなわち、耐水性を図るために疎水性乳化剤を用いるが、その含有量を少量とし、更に水溶性多糖誘導体を用いることで、水中油型の乳化状態を維持するものである。また、同時に疎水性粉体を用いることで、耐水性と使用感の向上を図るものである。
しかしながら、疎水性乳化剤が少量であるため乳化粒子の粒子径が大きく(8μm以上)、高温(40℃以上)での長期保存安定性が悪い場合があった。また肌へなじませるためには数回指で強くこするなどの操作を必要とするため、化粧膜のよれが生じやすく、その化粧膜の上に更にパウダーファンデーション等を塗布すると仕上がりがきれいにならないという問題点があった。
特開2003−73226号公報
本発明の課題は、経時の安定性に優れ、肌へのなじみが早く、化粧膜のよれが生じない水中油型乳化化粧料を提供することにある。
本発明者らは、特定の構造を有する水溶性アルキル置換多糖誘導体と特定量の疎水性の非イオン界面活性剤を組み合わせることで、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は(A)水溶性アルキル置換多糖誘導体、(B)油剤、(C)HLBが7以下の非イオン界面活性剤及び(D)水を含有する水中油型乳化化粧料であって、成分(A)の含有量が0.1〜1質量%、成分(C)の含有量が2.1〜5質量%であり、成分(B)と成分(C)の質量比((B)/(C))が4〜19であり、かつ成分(A)が多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基の水素原子の一部又は全てが、次の基(a)及び(b)で置換されており、置換基(a)と置換基(b)の数の比率が1:1000〜100:1である水中油型乳化化粧料を提供するものである。
(a)炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリセリルエーテル基及び/又は炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルケニル基を有するアルケニルグリセリルエーテル基
(b)ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩
本発明の水中油型乳化化粧料は経時の保存安定性に優れ、また、肌へのなじみが早く、化粧膜のよれが生じないため、パウダーファンデーションを重ね塗りしてもきれいに仕上がる。
本発明の成分(A)は水溶性アルキル置換多糖誘導体であり、多糖類又はその誘導体を基本骨格にもち、ヒドロキシル基の水素原子の一部又は全てが、以下の置換基(a)と置換基(b)に置換されたものである。置換基(a)としては、炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリセリルエーテル基及び/又は炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルケニル基を有するアルケニルグリセリルエーテル基であり、置換基(b)としては、ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩である。
なお、ここで水溶性とは25℃で水に0.001質量%以上溶解するものをいう。
置換基(a)の具体例としては、2−ヒドロキシ−3−アルコキシプロピル基、2−アルコキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基、2−ヒドロキシ−3−アルケニルオキシプロピル基、2−アルケニルオキシ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基が挙げられ、これらの基は多糖分子に結合しているヒドロキシエチル基やヒドロキシプロピル基のヒドロキシル基の水素原子と置換していてもよい。これらのグリセリルエーテル基に置換している炭素数10〜40のアルキル基又はアルケニル基としては、炭素数12〜36、特に16〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基及びアルケニル基が好ましく、乳化化粧料の保存安定性の点からアルキル基、特に直鎖アルキル基が好ましい。なお、置換基(a)がヒドロキシル基を有する場合には、当該ヒドロキシル基は更に他の置換基(a)又は(b)で置換されていてもよい。
また、置換基(b)の具体例としては、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ−2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基等が挙げられ、その全てあるいは一部がNa、K等のアルカリ金属、Ca、Mg等のアルカリ土類金属、アミン類等の有機カチオン基、アンモニウムイオンなどとの塩となっていてもよい。なお、置換基(b)がヒドロキシル基を有する場合には、当該ヒドロキシル基は更に他の置換基(a)又は(b)で置換されていてもよい。
置換基(a)の置換度は、構成単糖残基当たり0.001〜1、特に0.002〜0.5、更に0.003〜0.1であるのが好ましく、置換基(b)の置換度は、構成単糖残基当たり0.01〜2.5、特に0.02〜2、更に0.1〜1.5であるのが好ましい。また、置換基(a)と置換基(b)の数の比率は1:1000〜100:1、特に1:500〜10:1、更に1:300〜10:1であるのが好ましい。なお、水溶性アルキル置換多糖誘導体においては、多糖類又はその誘導体の各繰り返し単位中に必ず置換基(a)及び(b)が存在していなくてもよく、一分子全体として見たときに、置換基(a)及び(b)が導入されていればよい。その置換度が平均して前記範囲内にあるのが好ましい。
また、成分(A)の水溶性アルキル置換多糖誘導体の基本骨格となる多糖類又はその誘導体としては、セルロース、グアーガム、スターチ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルグアーガム、ヒドロキシエチルスターチ、メチルセルロース、メチルグアーガム、メチルスターチ、エチルセルロース、エチルグアーガム、エチルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルグアーガム、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルグアーガム、ヒドロキシプロピルメチルスターチ等が挙げられ、なかでもセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。また、これらの多糖類のメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等の置換基は、単一の置換基で置換されたものでもよいし、複数の置換基で置換されたものでもよく、その構成単糖残基当たりの置換度は0.1〜10、特に0.5〜5が好ましい。また、これら多糖類又はその誘導体の重量平均分子量は、1万〜1000万、好ましくは10万〜500万、特に好ましくは30万〜200万の範囲である。
本発明の成分(A)水溶性アルキル置換多糖誘導体は、多糖類又はその誘導体の水酸基の水素原子を部分的に疎水化(置換基(a)の導入)又はスルホン化(スルホン酸基を有する置換基(b)の導入)した後、残りの水酸基の全ての又は一部の水素原子をスルホン化又は疎水化することにより、又は同時に疎水化及びスルホン化を行うことにより製造することができる。
多糖誘導体における置換基(a)及び(b)は、原料として用いた多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基のみならず、他の置換基(a)や置換基(b)が有するヒドロキシル基に置換する場合もあり、更にかかる置換は重畳的に起こる場合もある。すなわち、多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基の水素原子のみが置換基(a)及び(b)で置換された化合物のほか、疎水化後にスルホン化した場合には、置換基(a)に更に置換基(a)又は(b)が置換し、また置換基(b)に更に置換基(b)が置換したものが含まれることがある。また、スルホン化後に疎水化した場合には、置換基(a)に更に置換基(a)が置換し、また置換基(b)に更に置換基(b)又は(a)が置換したものが含まれることがある。さらに、疎水化とスルホン化を同時に行った場合には、置換基(a)に更に置換基(a)又は(b)が置換し、置換基(b)に更に置換基(a)又は(b)が置換したものが含まれることがあり、更にかかる他の置換基への置換が重畳的に起こったものが含まれることもある。本発明においては、このような多糖誘導体のいずれをも使用することができる。
成分(A)の水溶性アルキル置換多糖誘導体は、1種又は2種以上を組合せて用いることができ、全組成中に0.1〜1質量%配合するのが好ましく、特に0.3〜0.5質量%配合することが好ましい。これらの範囲であると十分な油剤の乳化性が得られるとともに、使用感も良好であり好ましい。
次に、本発明で用いられる成分(B)としては、一般に化粧料に使用される液状、半固体及び固体状の合成及び天然由来の油剤、例えば流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素油;イソノナン酸イソトリデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、モノイソステアリン酸グリセリル、モノミリスチン酸グリセリル等のエステル油;オリーブ油、大豆油等の植物性油;ミツロウ、ラノリン等の動物性油;セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;揮発性及び不揮発性のジメチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン等のシリコーン油;フッ素変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン等の変性シリコー油;パーフルオロポリエーテル等のフッ素油等を含むことができる。
成分(B)油剤は1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
次に、本発明で用いられる成分(C)はHLBが7以下の非イオン界面活性剤である。HLBが7以下の非イオン界面活性剤を用いることにより、本発明の水中油型乳化化粧料を肌に塗布した際の肌なじみが向上し、かつ塗布後の塗布膜の耐水性が向上すると考えられる。ここで、非イオン界面活性剤のHLBは下記の川上の式(1)で算出される。
HLB価=7+11.7log(Mw/Mo) ・・・(1)
Mo:親油基の分子量
Mw:親水基の分子量
更に、本発明の水中油型乳化化粧料を肌へ塗布したあとの塗布膜の耐水性の観点から成分(C)は、特にHLBが5以下のものが好ましい。
成分(C)の具体例としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット・ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル、シリコーン系界面活性剤等が挙げられる。
これらの中で、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、エチレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステル等が好ましく、特にアルキルグリセリルエーテルのα−モノアルキルグリセリルエーテルが好ましい。
本発明で成分(C)の含有量は、全組成中に2.1〜5質量%、好ましくは2.5〜4質量%であり、2種以上を組合せて用いることもできる。この範囲であれば、乳化型が水中油型から油中水型に転相することもなく、細かな乳化粒子の乳化物となり十分な肌なじみが得られ、塗布時にべたつきも感じられない。
本発明で用いられる成分(D)の水としては、通常の化粧料に用いられるものであれば特に制限されず、例えば精製水、イオン交換水、天然水、ミネラル水等安全性上の問題のないものであればいずれでも使用することができる。
成分(D)の水の配合量は、皮膚化粧料の種類等により異なり特に制限されないが、実質的に全組成中に1〜97質量%、特に1〜95質量%、更に1〜90質量%であるのが好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料においては、上記(B)成分と(C)成分の質量比((B)/(C))が4〜19であり、好ましくは10〜15である。(B)/(C)が4以上であると十分な肌なじみが得られ、化粧膜がよれにくくなる。一方、(B)/(C)が19以下であると塗布時にべたつき感がなく、化粧の仕上がりがより美しくなる。
本発明の水中油型乳化化粧料中の乳化粒子の粒子径は1〜5μmであることが好ましい。乳化粒子の粒子径がこの範囲内であると、油滴が小さくなり、油滴の比表面積が大きくなるため、水中油型乳化化粧料を肌に塗布する際、内相の油剤の肌への接触点を多くすることができ、外相の水に油剤がはじかれることがない。したがって肌へすばやくなじませることができ、化粧膜のよれを効果的に防止することができる。更には、その上にパウダーファンデーションを重ね塗りしても仕上がりをきれいにすることができる。
また、乳化粒子の粒子径が上記範囲内であると40℃以上の高温でも安定性が高い。以上の点及び製造が容易という点から、乳化粒子の粒子径は更に3〜5μmの範囲がより好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料には上記(A)〜(D)成分の他、通常化粧料として使用される成分、例えば成分(A)及び(C)以外の界面活性剤;各種アルコール類;1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の保湿剤;皮膜形成剤;パラアミノ安息香酸、オクチルシンナメート、ベンゾフェノン等の有機紫外線吸収剤;酸化チタン、マイカ、シリカ等の粉体;抗酸化剤;増粘剤;キレート剤;pH調整剤;防腐剤;薬効成分;色素;香料等を含有させることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料は、皮膚化粧料として使用することが好ましく、ファンデーション等の化粧下地、化粧水、乳液、保湿美容液、クリーム等として好適に使用し得る。
製造例1
(A)水溶性アルキル置換多糖誘導体
(1)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた1000mlのガラス製セパラブル反応容器に、重量平均分子量約80万、ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセルロース(HEC−QP4400,ユニオンカーバイド社製)50g、88%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化ナトリウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素雰囲気下室温で30分間撹拌した。これにステアリルグリシジルエーテル5.4gを加え、80℃で8時間反応させて疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセトン(水20%)500gで2回、次いでアセトン500gで2回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチルセルロース誘導体49.4gを得た。
(2)撹拌機、温度計及び冷却管を備えた500mlのガラス製セパラブル反応容器に、(1)で得られた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、イソプロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナトリウム水溶液0.33gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間撹拌した。反応液に3−クロロ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム6.4g、48%水酸化ナトリウム水溶液2.7g及び水20.0gからなる混合液を加え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了後、反応液を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン500gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエーテル基とスルホ−2−ヒドロキシプロピル基で置換された水溶性アルキル置換多糖誘導体7.2gを得た。
得られた水溶性アルキル置換多糖誘導体の(a)3−ステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.030、(b)3−スルホ−2−ヒドロキシプロピル基の置換度は0.15であり、疎水部置換基(a)と親水部置換基(b)の数の比率は1:5であった。
評価方法
(1)保存安定性(40℃、6ヶ月)
各実施例及び比較例にて製造した水中油型乳化化粧料を硬質ガラス瓶に入れ、40℃の高温室にて6ヶ月保存したあとの状態を観察し、以下の基準で評価した。
5:保存開始時と比較し、変化がなかった。
4:保存開始時と比較し、粘度がやや低下した。
3:保存開始時と比較し、硬質ガラス瓶の内蓋に水滴が付着した。
2:保存開始時と比較し、空気との境界に水が僅かにたまった。
1:保存開始時と比較し、油相と水相が2相に分離した。
(2)塗布時の肌へのなじみやすさ
10名の専門パネラーが各実施例及び比較例にて製造した水中油型乳化化粧料を指で顔に塗布し、なじませるまでの指で擦った平均回数で評価した(小数点以下切捨て)。
(3)化粧膜のよれにくさ
10名の専門パネラーが実際に各実施例及び比較例にて製造した水中油型乳化化粧料を指で顔に塗布したときの「よれ」について官能評価し、「よれない」とした人数の割合を百分率で表した。
(4)仕上りのきれいさ
10名の専門パネラーが実際に各実施例及び比較例にて製造した水中油型乳化化粧料を指で顔に塗布し、その上に第1表に記載の組成を有するパウダーファンデーションを塗布したときの「仕上りのきれいさ」について官能評価し、「仕上りがきれい」とした人数の割合を百分率で表した。
Figure 2007169185
(5)仕上りのべたつきのなさ
10名の専門パネラーが実際に各実施例及び比較例にて製造した水中油型乳化化粧料を指で顔に塗布したときの、「べたつき感」について官能評価し、「べたつかない」とした人数の割合を百分率で表した。
(6)乳化粒子の粒子径
堀場レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて測定した。5つのサンプルを用意し、その測定結果の平均値で表示した。
実施例1
第2表に示す成分のうち、成分(A)水溶性アルキル置換多糖誘導体(製造例1にて製造)を精製水に溶解し、他の水相成分を添加して混合し、水溶液Aを得た。第2表に示す粉体を予め油相成分に加えディスパーを用いて強分散させ、分散体Bを得た。水溶液Aをアジホモミキサーに移し換え、室温にて5000rpmの高速攪拌を行いながら、分散体Bをゆっくり添加し、30分攪拌して水中油型乳化化粧料(ファンデーション)を得た。上記方法にて評価した結果を第2表に示す。
実施例2〜4及び比較例1〜5
第2表に示す成分を用いて、実施例1と同様の方法で水中油型乳化化粧料を調製した。実施例1と同様にして評価した結果を第2表に示す。
Figure 2007169185
*1 水溶性アルキル置換多糖誘導体;製造例1で合成された水溶性アルキル置換多糖誘導体
*2 ヒドロキシエチルセルロース;ユニオンカーバイド社製「HEC-QP4400」
*3 カルボキシビニルポリマー;グッドリッチ社製「カーボポール941」
*4 適量;pHが6となるように添加した。
本発明の水中油型乳化化粧料は、皮膚化粧料として使用することが好ましく、ファンデーション等の化粧下地、化粧水、乳液、保湿美容液、クリーム等として好適に使用し得る。本発明の水中油型乳化化粧料は経時の安定性に優れ、また、肌へのなじみが早く、化粧膜のよれが生じないため、パウダーファンデーションを重ね塗りしてもきれいに仕上がる。

Claims (3)

  1. (A)水溶性アルキル置換多糖誘導体、(B)油剤、(C)HLBが7以下の非イオン界面活性剤及び(D)水を含有する水中油型乳化化粧料であって、成分(A)の含有量が0.1〜1質量%、成分(C)の含有量が2.1〜5質量%であり、成分(B)と成分(C)の質量比((B)/(C))が4〜19であり、かつ成分(A)が多糖類又はその誘導体のヒドロキシル基の水素原子の一部又は全てが、次の基(a)及び(b)で置換されており、置換基(a)と置換基(b)の数の比率が1:1000〜100:1である水中油型乳化化粧料。
    (a)炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアルキルグリセリルエーテル基及び/又は炭素数10〜40の直鎖又は分岐のアルケニル基を有するアルケニルグリセリルエーテル基
    (b)ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩
  2. 乳化粒子の粒子径が1〜5μmである請求項1に記載の水中油型乳化化粧料。
  3. 置換基(a)の置換度が構成単糖残基当たり0.001〜1であり、かつ、置換基(b)の置換度が構成単糖残基当たり0.01〜2.5である請求項1又は2に記載の水中油型乳化化粧料。
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