JP2007168358A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】占有面積が少なく、インクの混色を発生させない封止ベルトを有するインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】クリーニング部43と封止部44と開口部45とを有する封止ベルト13を印字部Pに対し通紙幅方向に無端移動させ、また停止させることで、インクジェットヘッド12のノズル面N清掃し、封止し、また印字を可能とする。封止ベルト13は、封止部44と開口部45とのうち一方が印字部Pに配置されると他方がその上方にオーバーラップするので、全体としての占有面積を小さくできる。また、シート材搬送方向に複数列(複数色)配列されたヘッド12に対し、クリーニング部43が異なる色のノズル面Nを摺擦することがないのでインクの混色がない。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数のノズルが通紙幅方向にライン状に並べられたインクジェットヘッドを複数列有するインクジェット記録装置に関し、詳しくはノズル面を清掃するクリーニング部及び不使用時のノズル面を封止する封止部を有するインクジェット記録装置に係る。
インクジェット記録装置は、インクジェットヘッドのシート材に対面するノズル面に形成された複数の微細なノズルからインクを吐出させ、このインクを搬送ベルトによって搬送されるシート材に吹き付けて印字を行う。このインクジェット記録装置は、上述のノズルが露出していて外気に晒されているため、インク吐出動作が長期間にわたって行われない場合には、ノズル近傍のインクが乾燥し固化して、ノズルが目詰まりを起こすことがある。
このような不具合を防止するための方策として、一般に、長期間にわたってインク吐出動作を休止する場合には、ノズルをキャップ部材(封止部材)で被覆して、インクの乾燥や固化を防止するようにしている。
ところで、インクジェット記録装置において、シート材の搬送方向に直交する通紙幅方向(左右方向)に複数のノズルをライン状に並べてインクジェットヘッドを構成し、さらにこのインクジェットヘッドをシート材搬送方向に複数列配列し、搬送ベルトによって印字部に搬送されてきたシート材に対して複数のインクジェットヘッドによりライン単位で異なる色の印字を行っていくものが知られている。
このような左右方向に長いインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置のキャッピング技術については、例えば特許文献1に提案されている。この提案では、キャップ部材は、印字部の外側、すなわち、シート材を搬送するための搬送ベルトの通紙幅方向の外側に配設されている。このため、キャッピングに際しては、インクジェットヘッドを印字部から通紙幅方向にインクジェットヘッドの左右長さよりも長い距離、移動させて、キャップ部材の上方の退避位置まで移動させ、その後、キャップ部材でノズルを被覆するようにしている。
このような構成の場合、キャップ部材は、通紙幅方向の長さが、インクジェットヘッドの通紙方向の長さとほぼ同程度必要となるため、インクジェット記録装置の占有面積(上面視における面積)が大きくなり、全体が大型化されてしまう。
このような大型化を防止するために、特許文献2には、搬送ベルトの下方にキャップ部材を設け、必要に応じてこのキャップ部材を搬送ベルトの外周面に沿って移動させて印字部に配置し、このキャップ部材によってノズルを封止するものが提案されている。
特開2002−120386号公報 特開2005−53119号公報
ところで、インクジェット記録装置において、ノズル面のノズル近傍で乾燥し固化したインクや、ノズルからのインクの吐出時にノズル周縁に付着したインクを除去するための技術として、クリーニング部材によってノズル面を摺擦し、ノズル面に付着しているインクを払拭する技術が知られている。
しかしながら、この技術を特許文献2の発明に適用した場合には、複数色のインクジェットヘッドがシート材の搬送方向に複数列配設されているため、例えば、キャップ部材でノズルを覆う前にクリーニング部材でノズル面のインクを払拭するようにすると、同じクリーニング部材が複数色のノズル面を摺擦することになるため、ノズル面においてインクの混色が発生するおそれがあった。つまり、特許文献2によると、キャップ部材を設けることによる占有面積の増加は抑制することができるものの、クリーニング部材を使用する場合には、インクの混色が発生するという問題があった。
本発明の目的は、キャップ部材を設けることに起因する占有面積の増加による装置全体の大型化を防止し、しかもノズル面に付着したインクをクリーニング部材で払拭することに起因するインクの混色を防止するようにしたインクジェット記録装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、搬送手段によって印字部に搬送されたシート材に対し、前記印字部に対面するノズル面に形成された複数のノズルからインクを噴き付けて印字を行うインクジェット記録装置に関するものである。この発明に係るインクジェット記録装置は、シート材搬送方向にほぼ直交する通紙幅方向に配列された複数の前記ノズルを有するインクジェットヘッドと、前記印字部を通紙幅方向に無端移動する封止ベルトを有する封止手段と、を備え、前記インクジェットヘッドは、シート材搬送方向に沿って複数列配列されるとともに前記複数のノズルからそれぞれの列ごとに異なる色のインクを噴射し、前記封止ベルトは、周方向の異なる位置に、前記封止ベルトの無端移動に伴って前記ノズル面に摺擦されるクリーニング部と、前記印字部に配置された際に前記ノズル面を封止する封止部と、前記封止ベルトを表裏方向に貫通して、前記印字部に配置された際にシート材に対する前記ノズルからのインクの噴き付けを可能にする開口部と、を有し、前記封止部と前記開口部とのうちの一方が前記印字部に配置された際に、前記一方に対し他方が、前記ノズル面に対して直交する方向から見てオーバーラップされて配置される、ことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るインクジェット記録装置において、前記クリーニング部と前記封止部とが前記封止ベルトの内周面側に設けられていて、前記インクジェットヘッドが前記封止ベルトの内側に配設されている、ことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1に係るインクジェット記録装置において、前記クリーニング部と前記封止部とが前記封止ベルトの外周面側に設けられていて、前記搬送手段によって搬送されるシート材が前記封止ベルトの内側を貫通するように搬送される、ことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に係るインクジェット記録装置において、前記複数のインクジェットヘッドを昇降させる昇降手段を備え、前記昇降手段は、前記印字部に配置された封止部に対して前記複数のインクジェットヘッドを下降させて押圧することで前記インクジェットの前記ノズル面を封止する、ことを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置において、前記封止ベルトは、前記クリーニング部と前記封止部とが一体成型されている、ことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、インクジェットヘッドは、シート材搬送方向に複数列配列されており、また各列のインクジェットヘッドは、それぞれのノズル面に形成された複数のノズルが通紙幅方向に配設されている。また、クリーニング部と封止部と開口部とを周方向の異なる位置に有する封止ベルトは、印字部を通紙幅方向に沿って無端移動する。ここで、印字部とは、シート材に対してインクにより実際に印字が行われる領域をいう。上述の封止ベルトは、クリーニング部によりノズル面を摺擦してノズル面に付着しているインクを払拭することができ、また封止部によってノズル面を封止することができ、さらに開口部により、ノズルから吐出させたインクがシート材に到達するようにすることができる。また、封止ベルトの通紙幅方向の無端移動に伴って、クリーニング部も同じく通紙幅方向に移動するので、クリーニング部は、各インクジェットヘッドごとに通紙幅方向に配列された複数のノズルを有するノズル面を、その複数のノズルの配列方向に沿って摺擦することになる。このため、クリーニング部の同じ箇所が、異なる列のノズル面を摺擦することがない。言い換えると、異なる色のインクを噴射する各列の複数のノズルを有するノズル面を、クリーニング部の異なる部分によって摺擦しインクを払拭することになる。このため、クリーニング部がノズル面を摺擦することに起因する複数色のインクの混色を防止することができる。
また、封止ベルトは、封止部と開口部とのうちの、一方が印字部に配置された際には、この一方に対し他方がオーバーラップして配置されるので、その分、封止ベルト、ひいては封止手段の占有面積の増加を抑制することができる。なお、オーバーラップする部分の面積が大きいほど、占有面積を小さくすることができる。
このように、請求項1の発明によれば、封止手段を設けることに起因する占有面積の増加を抑制することができ、しかもクリーニング部によって各色のノズル面を払拭することに起因するインクの混色を防止することができる。
請求項2の発明によれば、クリーニング部と封止部とが封止ベルトの内周面側に設けられていて、インクジェットヘッドを封止ベルトの内側に配設することができるので、封止ベルトの内側の空間を有効に活用することができる。また、これによると、封止ベルトを印字部よりも上側に集中して配置することが可能であるため、印字部よりも下側に配設される搬送手段のメンテナンス等を容易に行うことができる。
請求項3の発明によれば、クリーニング部と封止部とが封止ベルトの外周面側に設けられていて、シート材を封止ベルトの内側を貫通するように搬送することができるので、封止ベルトの内側の空間を有効に活用することができる。これによると、上述の請求項2とは逆に、封止ベルトを印字部よりも下側に集中して配置することが可能であるため、印字部よりも上側に配設されるインクジェットヘッドのメンテナンスを容易に行うことができる。
請求項4の発明によれば、印字部に配置された封止部に対して、昇降手段によってインクジェットヘッドを下降させて押圧させることで封止面を封止しているので、ノズル近傍のインクの乾燥及び固化を一層、確実に防止することができる。
請求項5の発明によれば、クリーニング部と封止部とが弾性部材により一体成型されているので、クリーニング部材や封止部材をベルトとは別体に形成して、これらをベルトに取り付ける構成と比較して、封止ベルト自体の製造が容易である。例えば、封止ベルトは、ゴム部材によって一体成型することができる。この場合には、成型時には、クリーニング部及び封止部が外周面側に位置するようにして成型し、その後、封止ベルトの使用形態に合わせて、これらクリーニング部及び封止部がそのまま外周面側に位置するようにしたり、この逆に、成型後に封止ベルトを表裏反転して、これらクリーニング部及び封止部が内周面側に位置するようにしたりすることができる。つまり、封止ベルトは、クリーニング部及び封止部が内周面側にある構成も、この逆に外周面側にある構成も、同じように製造することができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳述する。
<実施形態1>
図1,図2,図3,図4に、本発明に係るインクジェット記録装置10を示す。このうち図1は、インクジェット記録装置10を上方から見た図である。同図における右側がシート材S(記録材としてのコピー用紙,プラスチックフィルム,封筒等)の搬送方向(矢印Ks方向)に沿っての上流側であり、左側が下流側である。ここで、シート材Sの搬送方向及びこの逆方向を適宜「シート搬送方向」又は単に「搬送方向」という。また、図1中の下側及び上側をそれぞれインクジェット記録装置10の左側及び右側とする。これに従うと、搬送方向に直交する方向である通紙幅方向が左右方向となる。この通紙幅方向(左右方向)は、図1におけるシート材Sの先端S1の方向と一致する。さらに、図2,図3は、インクジェット記録装置10を搬送方向の下流側から上流側に向かって見たときの図(図1中の左側から見た図)である。このうち図2は、後述するインクジェットヘッド12のノズル面Nが退避位置に配置され、かつ封止ベルト13の開口部45が印字部Pに配置された状態を示す。また図3は、封止ベルト13の封止部44が印字部Pに配置され、かつインクジェットヘッド12のノズル面Nが封止位置に配置された状態を示している。最後に、図4は、封止ベルト13の開口部45a,45b,45c,45dが印字部Pに配置され、かつインクジェットヘッド12a,12b,12c,12dのそれぞれのノズル面Nが退避位置に配置された状態の、インクジェット記録装置10を左側から見た図(図1中の下側から見た図)を示している。ここで、印字部Pとは、シート材Sに対してインクにより実際に印字が行われる領域のことをいい、具体的には、上流側のインクジェットヘッド12aの下方から下流側のインクジェットヘッド12dに至る領域を示すものとする。
図1〜図4に示すように、インクジェット記録装置10は、シート材Sを搬送する搬送手段11と、ノズル(不図示)からインクを噴射してシート材S表面に印字を行う複数のインクジェットヘッド12a,12b,12c,12dと、このインクジェットヘッド12a〜12dのノズルが形成されているノズル面Nを清掃したり封止したりする封止ベルト13とを備えている。なお、以下の説明では、上流側から下流側にかけて4列に配列された4個のインクジェットヘッド12a,12b,12c,12dを有する場合を例に説明するが、これらを総称する場合や区別する必要がない場合には、単に「インクジェットヘッド12」というものとする。この点については、後述するクリーニング部43a,43b,43c,43d、封止部44a,44b,44c,44d、開口部45a,45b,45c,45dについても同様であり、この順に適宜「クリーニング部43」、「封止部44」、「開口部45」というものとする。
以下、搬送手段11、インクジェットヘッド12、封止ベルト13の順に説明する。
図4に示すように、搬送手段11は、シート搬送方向の下流側に配設された駆動ローラ21と、上流側に配設された従動ローラ22と、これら駆動ローラ21及び従動ローラ22に掛け渡された搬送ベルト23と、駆動ローラ21の上方に配設されてこの駆動ローラ21との間に搬送ベルト23を挟み込む下流側の搬送ころ24と、従動ローラ22の上方に配設されてこの従動ローラ22との間に搬送ベルト23を挟み込む上流側の搬送ころ25と、を有している。
搬送ベルト23は、無端状(エンドレス)に形成されていて、通紙幅方向(左右方向)の幅W23(図1参照)が、シート材Sの最大通紙幅Wpよりも広く設定されている。ここで、最大通紙幅Wpとは、印字に供されるシート材Sのうちの通紙幅が最大のシート材Sの、その通紙幅のことをいう。駆動ローラ21は、搬送モータ(ステッピングモータ)27によって矢印R21方向に回転駆動され、これにより、搬送ベルト23は、矢印R23方向に回転(無端移動)するようになっている。この搬送モータ27の回転は、CPU(制御手段)28によって制御される。なお、このCPU28は、後述する昇降手段34の昇降モータ36や、封止ベルト13を回転させるための封止モータ46の回転も制御するようになっている。
搬送ベルト23の全周のうち、回転方向に沿っての従動ローラ22の下流側でかつ駆動ローラ21の上流側に位置する部分をフォワード側Fとし、また駆動ローラ21の下流側でかつ従動ローラ22の上流側に位置する部分をリターン側Rとすると、搬送ベルト23は、少なくとも回転状態においては、フォワード側Fが適度な張力をもって張設されるようになっている。上述のフォワード側Fにおける表面側(図4中では上面側)がシート材担持面23aとなる。
搬送ベルト23のフォワード側Fのすぐ下方には、平板状のガイドプレート26が配設されている。このガイドプレート26は、搬送ベルト23のフォワード側Fとほぼ同じ大きさに形成されていて、張設状態のフォワード側Fの裏面に対して接触又は微小間隙を隔ててほぼ平行に配設されている。このガイドプレート26は、フォワード側Fが下方へ不要にばたつくことを防止し、また後述するように、封止部44によってノズル面Nを封止する際の反力部材となるものである。
上述構成の搬送手段11は、図1に示すように、上流側から矢印Ks方向に搬送されてきたシート材Sを、搬送ベルト23におけるフォワード側Fのシート材担持面23aに担持し、担持したシート材Sを印字部Pを通過させ、さらに下流側に搬送するものである。
なお、搬送手段11によってそのシート材担持面23aにシート材Sを担持するのに先立って、例えば、上流側の搬送ころ25に電圧を印加してシート材Sに電荷を付与し、これにより、シート材Sを搬送ベルト23のシート材担持面23aに静電的に付着させるようにしてもよい。
図2,図3に示すように、各インクジェットヘッド12は、左右方向に長く形成されていて、いわゆるラインヘッドを構成している。本実施形態では、通紙幅方向(左右方向)に長い4個のインクジェットヘッド12a,12b,12c,12dが、図4に示すように、上流側から下流側にかけて等間隔で配列されている。
各インクジェットヘッド12は、上述の搬送ベルト23のフォワード側Fに対面する平面状のノズル面Nを有していて、このノズル面Nには、インクを噴射(吐出)するためのノズル(不図示)がシート搬送方向にほぼ直交する通紙幅方向(左右方向)に沿ってライン状に多数、整列されている。ここで、ほぼ直交するとは、直交することが望ましいが、製造誤差や組み立て誤差による多少のずれは許容するという意味である。ノズルは、例えばインクジェット記録装置10の解像度が600dpi(ドット/インチ:1インチ当たりのドット数)である場合には、その直径が20μm程度であり、隣接するノズル間のピッチが40μm程度となる。なお、ライン状に整列されたノズルとしては、通紙幅方向に1列に直線状に整列されたものであっても、また、通紙幅方向に千鳥状に整列されたものであってもよい。各インクジェットヘッド12の左端に位置するノズルと右端に位置するノズルとの間の距離を、有効印字範囲とすると、この有効印字範囲は、上述の最大通紙幅Wpとほぼ同じに設定されている。上述のノズル面Nには、撥水加工が施されている。
4個のインクジェットヘッド12a,12b,12c,12dは、上流側から順に所定の間隔を隔てて配設されていて、それぞれ異なる色のインクを噴射するように構成されている。例えば、上流側から順に、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色のインクを噴射する。これら4個のインクジェットヘッド12は、いずれも上述のガイドプレート26の上方、すなわち上面視において、ほぼ上述のガイドプレート26の占有面積内に配置されている。本実施形態では、これら4色のインクジェットヘッド12a〜12dによって、シート材Sに対しそれぞれ異なる色でライン単位で印字を行い、全体として4色フルカラーの印字を行うことができる。
4個のインクジェットヘッド12は、図1〜図4に示すように、これらの上方に配設された板状のヘッド固定部材31によって保持されている。このヘッド固定部材31には、その左端側及び右端側において、上流側及び下流側に向けてそれぞれヘッド支持部材32が突設されている。4個のインクジェットヘッド12は、これらヘッド固定部材31及びヘッド支持部材32と一体に構成され、全体としてヘッドユニット33を構成している。このヘッドユニット33は、ヘッド支持部材32を介して、インクジェット記録装置本体(不図示)によって昇降可能に支持されていて、図4に示す昇降手段34によって昇降されるようになっている。昇降手段34は、4個のヘッド支持部材32のそれぞれに下方から当接するカム面を有する4個のカム35(ただし、図4では、1個のカム35のみを図示)とこのカム35を回転させ、また回転角度を制御する昇降モータ(ステッピングモータ)36とを有している。ヘッドユニット33は、このカム35の回転角度に応じて昇降し、これに伴ってノズル面N(又はノズル)は、図2に示す、封止ベルト13の回転を可能とする退避位置と、シート材Sに対して印字を行うための印字位置(不図示)と、図3に示す、ノズル面Nを封止するための封止位置とにそれぞれ配置される。なお、これら退避位置、印字位置、封止位置については、封止ベルト13を説明した後に詳述する。
上述構成のインクジェットヘッド12a,12b,12c,12dは、前述の搬送手段11の搬送ベルト23のシート材担持面23aに担持され、印字部Pに搬送されるシート材Sに対して、この順に、ライン単位でイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの各色のインクを噴射して、シート材S表面に印字を行う。
図1〜図3に示すように、封止ベルト13は、駆動ローラ41と従動ローラ42とに掛け渡されている。これら封止ベルト13、駆動ローラ41、従動ローラ42によって封止手段が構成されている。駆動ローラ41は、搬送ベルト23の右端側の上方に配設されている。駆動ローラ41は、シート搬送方向に向けた軸41aと、この軸41aに取り付けられた複数(本実施形態では5個)のローラ部材41bとを有している。図4に示すように、これらローラ部材41bのうち、最上流側及び最下流側のものは、それぞれ前述のガイドプレート26の上流端及び下流端に対応する位置に配置されており、残りの3個のローラ部材41bは、上述の最上流側のローラ部材41bと最下流側のローラ部材41bとの間を4等分する位置に配設されている。これら5個のローラ部材41bのうちの隣接する2個のローラ部材41b間に対応する位置を、後述するように、封止ベルト13の各1組のクリーニング部43、封止部44、開口部45が通過するようになる。
従動ローラ42は、上述の駆動ローラ41に対応するように、搬送ベルト23の左端側の上方に配設されている。従動ローラ42は、シート搬送方向に向けた軸42aと、この軸42aに取り付けられた複数(本実施形態では5個)のローラ部材42bとを有している。これらローラ部材42bは、上述の駆動ローラ41の5個のローラ部材41bのそれぞれに対応する位置に配置されている。
封止ベルト13は、無端状(エンドレス)に形成されていて、上述の駆動側のローラ部材41b及び従動側のローラ部材42bに掛け渡されている。図2に示すように、封止ベルト13は、駆動手段としての封止モータ(ステッピングモータ)46による駆動ローラ41の矢印R41方向の正回転に伴って、矢印R13方向に正回転(無端移動)し、また封止モータ46の逆回転に伴って矢印R13方向とは逆に逆回転するようになっている。
図5(a),(b),(c)に封止ベルト13の展開図を示す。このうち(a)は、内周面13a側(裏面側)を示す図であり、(b)は封止ベルト13を(a)中の下側から見た図であり、(c)は(a)中のX−X線矢視図を示している。図2〜図5に示すように、封止ベルト13は、無端状に形成されたベルト本体13Aと、その内周面13a側に、周方向に沿って順に設けられたクリーニング部43(43a,43b,43c,43d)、封止部44(44a,44b,44c,44d)、開口部45(45a,45b,45c,45d)によって構成されている。これらクリーニング部43、封止部44、開口部45は、封止ベルト13の幅方向(以下適宜「ベルト幅方向」という。これは、シート搬送方向と同じである。)に沿って、等間隔に4組設けられており、それぞれの組は、ベルト幅方向の位置が上述のインクジェットヘッド12a,12b,12c,12dにそれぞれ対応している。なお、各組のクリーニング部43、封止部44、開口部45は、いずれも同様な構成で、ベルト幅方向の位置が異なるのみである。
ここで、本実施形態においては、封止ベルト13は、ベルト本体13Aとクリーニング部43と封止部44とが一体に形成されている場合を例に説明する。なお、封止ベルト13の材質としては、例えば、EPDM、NBR等のゴム部材を使用することができる。
図5(a),(b),(c)に示すように、クリーニング部43は、長方形のブレード状に形成されていて、一辺をベルト幅方向に向けて封止ベルト13の内周面13aに立設されている。クリーニング部43は、図5に示すように、その幅Wが前述のインクジェットヘッド12のノズル面Nのシート搬送方向長さよりも長くなるように形成され、図2に示すように、内周面13aからの突出高さHが例えば3mm程度に設定されている。これに対し、図2に示す退避位置に配置された際の、インクジェットヘッド12のノズル面Nの、封止ベルト13の内周面13aからの距離は2mm程度に設定されている。したがって、インクジェットヘッド12のノズル面Nが退避位置に配置されている状態で、封止ベルト13を矢印R13方向に回転させた場合には、上述のクリーニング部43がノズル面Nに対して重なり代1mm(=3mm−2mm)をもって弾性的に湾曲した状態で摺擦される。これにより、撥水加工済みのノズル面Nに付着しているインクを、撥水加工を掻き取ることなく良好に払拭することができる。
図5に示すように、各封止部44(44a)は、封止ベルト13の周方向に長い、額縁状の土手部47aとその内側の凹部47bとによって構成されている。土手部47aは、周方向の長さ及びベルト幅方向の長さがインクジェットヘッド12のノズル面Nよりも小さく設定されていて、かつこの土手部47aにノズル面Nが押圧された際に、ノズル面Nに形成されているノズルが土手部47aの内側に位置するようになっている。すなわち、土手部47aは、ノズル面Nに押圧された際に、ノズルを密閉することができるようになっている。この際、前述のガイドプレート26が反力要素となり、このガイドプレート26と、ノズル面Nとの間に搬送ベルト23及び封止ベルト13の封止部44を挟み込むことになる。これにより、ノズル面Nを確実に密封して、ノズル近傍のインクの乾燥や固化を有効に防止することができる。図2に示すように、封止部44の、封止ベルト13の内周面13aからの突出高さは、インクジェットヘッド12のノズル面Nが退避位置に配置された際の、ノズル面Nと封止ベルト13の内周面13aとの間の距離よりも小さく設定されている。これにより、ノズル面Nが退避位置に配置された際には、封止部44は、封止ベルト13の回転に伴ってノズル面Nに干渉することなく印字部Pを通過することができる。
図5に示すように、開口部45は、封止ベルト13の周方向に長い長方形状に、封止ベルト13の外周面13b側と内周面13a側とを封止ベルト13の厚さ方向に貫通するように形成されている。開口部45の周方向の長さ及びベルト幅方向の長さは、インクジェットヘッド12のノズル面Nのそれらよりも大きく設定されている。これにより、印字時のインクジェットヘッド12dは、そのノズル面Nが開口部45から下方に突出された印字位置において、印字部Pに搬送されたシート材Sに対して印字を行うことができるようになっている。
上述の封止ベルト13は、封止モータ46(図2参照)によって回転駆動される。封止ベルト13の幅方向の端部近傍には、図5に示すように、封止ベルト13を厚さ方向に貫通する透孔13cが穿設されている。この透孔13cは、光透過型のセンサ13dによって検知される。例えば、このセンサ13dが図3に示す封止ベルト13の状態で透孔13cを検知したときに、封止ベルト13の封止部44が印字部Pに配置されたホームポジションであるものとする。そして、この状態からモータ46があらかじめ設定されている所定数回転したときに、クリーニング部43がインクジェットヘッド12のノズル面Nを摺擦して付着しているインクを払拭し、さらに開口部45が印字部Pに配置されるようになっている。
本実施形態においては、前述のように、各クリーニング部43と封止部44と開口部45とからなる組が周方向に一列に整列され、ベルト幅方向に4組のものが配設されている。これら4組のものは、封止ベルト13の回転に伴って、上述の駆動ローラ21の、相互に隣接するローラ部材21b間、及び従動ローラ22の、相互に隣接するローラ部材22b間を通過するようになっている。したがって、5個のローラ部材21b,22bによって封止ベルト13を、ベルト幅方向にほぼ同じ張力分布を持って均等に張設することができる。このため、各封止部44によって各ノズル面Nを確実に封止し、また各クリーニング部43によって各ノズル面Nを良好に摺擦することができる。
上述構成のインクジェット記録装置10は、以下のように動作する。
インクジェット記録装置10は、主電源(不図示)がオフされた状態においては、図3に示すように、封止ベルト13がその封止部44が印字部Pに配置されたホームポジションをとり、またインクジェットヘッド12がそのノズル面Nが封止位置に配置されて封止部44によって封止される封止位置(ホームポジション)をとる。つまり、インクジェット記録装置10は、不使用時においては、インクジェットヘッド12のノズル面Nが封止ベルト13の封止部44によって封止されている。
インクジェット記録装置10の主電源がオンされると、図4に示すように、昇降手段34の昇降モータ36によりカム35が回転され、この回転によりヘッドユニット33全体が上昇し、ノズル面Nが図2に示す退避位置に配置される。これにより、ノズル面Nの封止が解除されて、ノズル面Nが封止部44から離間される。つづいて封止モータ46の回転によって封止ベルト13が図2中の矢印R13方向に回転し、封止ベルト13の開口部45が印字部Pに配置される。さらに、搬送モータ27の回転による搬送ベルト23の回転により、印字部Pにシート材Sが搬送されて、インクジェットヘッド12によるインクの空吐出が行われる。空吐出とは、インクジェットヘッド12による印字に先立ち、ノズル面Nが退避位置に配置された状態で、ノズルからインクを吐出して、ノズル近傍で乾燥し固化しているインクをシート材S上に吐き出すために行うものである。空吐出後、搬送ベルト23を回転させて、シート材Sを印字部Pから排出する。その後、封止モータ46により封止ベルト13を矢印R13方向に回転させて、クリーニング部43によってノズル面Nを摺擦しインクを払拭する。インクの払拭後、封止モータ46を逆回転させて、封止ベルト13を矢印R13方向とは反対方向に回転させ、再度、開口部45を印字部Pに配置する。さらに、昇降モータ36を逆転させて、カム35によりヘッドユニット33を下降させて、ノズル面Nを搬送ベルト23のフォワード側Aのシート材担持面23aに対して、所定のクリアランスとなる印字位置に配置する。以上で、インクジェットヘッド12による印字の準備が完了する。
インクジェット記録装置10の操作部(不図示)により、ユーザが印字スタートボタン(不図示)を押下すると、搬送ベルト23が回転され、上流側から搬送されてきたシート材Sが搬送ベルト23表面に担持されて印字部Pに搬送される。シート材Sは印字部Pを通過する際に、インクジェットヘッド12a,12b,12c,12dにより,この順に、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックのインクが吐出されてそれぞれの色による印字が行われる。印字部Pを通過したシート材Sは、4色フルカラーの印字が行われ、さらに下流側に搬送されてインクジェット記録装置本体の外部に排出される。これにより、1枚のシート材Sの片面に対する4色フルカラーの印字が終了する。
印字終了後、昇降モータ36の回転に伴うカム35の回転により、ヘッドユニット33が上昇され、図2に示すように、ノズル面Nが退避位置に配置される。つづいて、封止モータ46の回転により、封止ベルト13が図2中の矢印R13方向に回転され、クリーニング部43がノズル面Nを図2中の右端から左端まで摺擦し、ノズル面Nに付着しているインクを払拭する。その後、さらに封止ベルト13を同方向に回転させることで、封止部44が印字部Pに配置される。昇降モータ36を回転させ、カム35によりヘッドユニット33を下降させて、ノズル面Nを封止位置に配置する。これにより、各封止部44によって各ノズル面Nのノズルを密閉状態で封止することができる。
本実施形態によると、図2に示すように、開口部45が印字部Pに配置されたときには、封止部44は、ほぼその全体が印字部Pの上方にオーバーラップするように、すなわち開口部45の上方にオーバーラップするように配置される。言い換えると、開口部45が印字部Pに配置されたときには、ノズル面Nに対して直交する方向から見て、封止部44は、ほぼその全体が開口部45に対してオーバーラップするということである。この逆に、図3に示すように、封止部44が印字部Pに配置されたときには、開口部45は、ほぼその全体が印字部Pの上方にオーバーラップするように、すなわち封止部44の上方にオーバーラップするように配置される。
このように、一方が使用に供される場合には、他方が使用に供されない関係にある、封止部44と開口部45とが、一方が印字部Pに配置されたときには、他方が一方の上方にほぼ完全にオーバーラップするように配置されるので、封止ベルト13全体の上面視における面積、つまり占有面積を小さくすることができる。すなわち、インクジェットヘッド12のノズル面Nを清掃したり、封止したりすることができる封止ベルト13を設けた場合であっても、このことに起因する占有面積の増加を抑制することができる。なお、ほぼ完全にオーバーラップするとは、例えば、上面視における両者の占有面積の和が最も小さくなることであり、さらに具体的には、一方が印字部Pに配置された際に、その一方におけるベルト移動方向の中心と、他方におけるベルト移動方向の中心とが一致する場合がこれに相当する。また、本実施形態では、4個のインクジェットヘッド12を有するヘッドユニット33を、ほぼ封止ベルト13の内側に納めることができるので、封止ベルト13を設けることに起因する上下方向の占有面積の増加についても、その増加を抑制することができる。さらに、本実施形態では、封止ベルト13の回転方向が、各インクジェットヘッド12のノズルの配列方向に設定されているので、各クリーニング部43a,43b,43c,43dは、それぞれ個別に各インクジェットヘッド12a,12b,12c,12dのノズル面Nを摺擦し、付着しているインクを払拭する。すなわち、各色ごとに専用のクリーニング部43によってノズル面Nの清掃が行われるので、前述の特許文献2の発明にクリーニング部材を適用した場合と異なり、クリーニング部43が異なる色のノズルを払拭することに起因するインクの混色を防止することができる。
このように、本実施形態によると、封止手段を設けることに起因する占有面積の増加を抑制することができ、しかもクリーニング部によるインクの混色を有効に防止することができる。
さらに、本実施形態では、封止ベルト13をはじめ、この封止ベルト13が掛け渡される駆動ローラ41、従動ローラ42等を印字部Pよりも上側に配置することができるので、印字部Pよりも下側に位置する搬送ベルト23、駆動ローラ21、従動ローラ22等の搬送手段11のメンテナンスが容易となる。
なお、上述では、封止部44と開口部45とのうちの一方が印字部Pに配置されたときに、他方がその上方にほぼ完全にオーバーラップするように構成することで、占有面積の増加を最大限抑制するようにしたが、これに代えて少なくとも一部がオーバーラップするように構成してもよい。ただし、オーバーラップする面積が大きいほど、全体としての占有面積の増加を抑制することができる。
なお昇降手段34としては、カム35を使用したものに代えて、例えば、インクジェット記録装置本体側に送りねじ(不図示)を垂直に配設し、この送りねじに螺合するナット部材(不図示)をヘッドユニット33側に設けて送りねじの正転逆転によってヘッドユニット33を昇降させるものなどを採用することができる。
また、図5中の破線で示すように、クリーニング部43Aをベルト幅方向に対して角度を持たせて構成するようにしてもよい。このように傾斜したクリーニング部43Aを使用した場合には、このクリーニング部43Aによってノズル面Nを摺擦した際に、払拭した乾燥状態のインクを、ノズルから徐々に遠ざける方向に積極的に移動させることができる。また、4個のクリーニング部43を、それぞれ封止ベルト13の周方向の異なる位置に設けるようにしてもよい。この場合には、図5に示す、同じ位置に設けられている場合と比較して、4個のクリーニング部43がそれぞれのノズル面Nを摺擦するタイミングがずれるため、封止ベルト13に対し、4個のクリーニング部43による摺動抵抗が同時に作用することを防止して、トルク変動による封止モータ46の負荷を低減し、封止ベルト13の安定した無端移動を可能にすることができる。
<実施形態2>
図6に本実施形態に係るインクジェット記録装置10Aを示す。同図は、封止ベルト63の封止部54が印字部Pに配置された状態を示している。
上述の実施形態1では、封止ベルト13、駆動ローラ41、従動ローラ42等が印字部Pよりも上側に配置される例について説明した。これに対し、本実施形態2では、封止ベルト63、駆動ローラ51、従動ローラ52が印字部Pよりも下側に配置される例を説明する。
図6に示すように、搬送手段11について、及びインクジェットヘッド12を含むヘッドユニット33については、上述の実施形態1のものと同様であるので説明は省略する。
本実施形態においては、搬送ベルト23の通紙幅方向の一方の端部近傍に、軸51aをシート搬送方向に向けた駆動ローラ51を配設し、他方の端部近傍に、軸52aをシート搬送方向に向けた従動ローラ52を配設し、これら駆動ローラ51及び従動ローラ52に、封止ベルト63を掛け渡すようにしている。本実施形態においては、前述の実施形態1ではクリーニング部43及び封止部44が封止ベルト13の内周面側に設けられていたのとは異なり、封止ベルト63の外周面63b側に設けられている。これにより、本実施形態では、クリーニング部53や封止部54が駆動ローラ51及び従動ローラ52に干渉することがない。したがって、これら駆動ローラ51及び従動ローラ52を、軸方向に長い1本の円柱状のローラ部材によって構成することができる。このため、封止ベルト63のベルト幅方向に沿って、実施形態1よりも張力の分布を均一にすることができ、その分、封止ベルト63の無端移動を安定させることができ、クリーニング部53によるノズル面Nの良好なクリーニングを実行することができる。
また、本実施形態では、実施形態1とは異なり、封止ベルト63がヘッドユニット33を囲むことがないので、インクジェットヘッド12のメンテナンス等の作業が容易となる。
なお、本実施形態に係る封止ベルト63は、その製造については、前述の実施形態1の封止ベルト13と同様に製造し、その後、組み立てに際して、表裏反転することで、本実施形態に適用させることができる。
また、以上の実施形態1においては、封止ベルト13全体が一体成型されている場合を例に説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、開口部45を有するベルト本体13Aと、クリーニング部43と、封止部44とをそれぞれ別体に形成し、これらを接着等によって全体として一体的に構成するようにしてもよい。この場合には、ベルト本体13A、クリーニング部43、封止部44について、それぞれ個別に最適な材質を選択することが可能となる。なお、実施形態2についても同様である。
実施形態1におけるインクジェット記録装置を上方から見た図である。 インクジェット記録装置を搬送方向の下流側から上流側に向かって見たときの図であり、インクジェットのノズル面が退避位置に配置され、かつ封止ベルトの開口部が印字部に配置された状態を説明する図である。 インクジェット記録装置を搬送方向の下流側から上流側を見たときの図であり、封止ベルトの封止部が印字部に配置され、かつインクジェットヘッドのノズル面が封止位置に配置された状態を説明する図である。 インクジェット記録装置を左側から見た縦断面図である。 (a)は展開した状態の封止ベルトを内周面側から見た図である。(b)は封止ベルトを(a)中の下方から見た図である。(c)は封止ベルトの(a)中のX−X線矢視図である。 実施形態2におけるインクジェット記録装置を搬送方向の下流側から上流側に向かって見たときの図であり、インクジェットヘッドのノズル面が退避位置に配置され、かつ封止ベルトの封止部が印字部に配置された状態を説明する図である。
符号の説明
10,10A……インクジェット記録装置、11……搬送手段、12,12a,12b,12c,12d……インクジェットヘッド、13,63……封止ベルト、13a……内周面、34……昇降手段、43,43a,43b,43c,43d,53……クリーニング部、44,44a,44b,44c,44d,54……封止部、45,45a,45b,45c,45d,55……開口部、63b……外周面、Ks……シート材搬送方向、N……ノズル面、P……印字部、S……シート材

Claims (5)

  1. 搬送手段によって印字部に搬送されたシート材に対し、前記印字部に対面するノズル面に形成された複数のノズルからインクを噴き付けて印字を行うインクジェット記録装置において、
    シート材搬送方向にほぼ直交する通紙幅方向に配列された複数の前記ノズルを有するインクジェットヘッドと、
    前記印字部を通紙幅方向に無端移動する封止ベルトを有する封止手段と、を備え、
    前記インクジェットヘッドは、シート材搬送方向に沿って複数列配列されるとともに前記複数のノズルからそれぞれの列ごとに異なる色のインクを噴射し、
    前記封止ベルトは、周方向の異なる位置に、
    前記封止ベルトの無端移動に伴って前記ノズル面に摺擦されるクリーニング部と、
    前記印字部に配置された際に前記ノズル面を封止する封止部と、
    前記封止ベルトを表裏方向に貫通して、前記印字部に配置された際にシート材に対する前記ノズルからのインクの噴き付けを可能にする開口部と、を有し、
    前記封止部と前記開口部とのうちの一方が前記印字部に配置された際に、前記一方に対し他方が、前記ノズル面に対して直交する方向から見てオーバーラップされて配置される、
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記クリーニング部と前記封止部とが前記封止ベルトの内周面側に設けられていて、前記インクジェットヘッドが前記封止ベルトの内側に配設されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記クリーニング部と前記封止部とが前記封止ベルトの外周面側に設けられていて、前記搬送手段によって搬送されるシート材が前記封止ベルトの内側を貫通するように搬送される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記複数のインクジェットヘッドを昇降させる昇降手段を備え、
    前記昇降手段は、前記印字部に配置された封止部に対して前記複数のインクジェットヘッドを下降させて押圧することで前記インクジェットの前記ノズル面を封止する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記封止ベルトは、前記クリーニング部と前記封止部とが弾性部材により一体成型されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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