JP2007168349A - 印刷方法、及び印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制すると共に、分割駆動の分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制できる、印刷方法、及び印刷装置を提供する。
【解決手段】印刷方法は、ラインサーマルヘッドを用い、複数の発熱素子を素子ブロックに分割して分割駆動する印刷方法であって、第1の素子ブロックに電圧印加する電圧印加時間が、同一ドットラインを形成するときの電圧印加順番が第1の素子ブロックより遅い第2の素子ブロックに電圧印加する電圧印加時間以上となるように電圧印加時間を決定すると共に、分割数の増加に応じて、同一ドットラインを形成するときの電圧印加順番が最も早い素子ブロックに電圧印加する電圧印加時間の、電圧印加順番が最も遅い素子ブロックに電圧印加する電圧印加時間に対する増加時間を多くするように電圧印加時間を決定する印加時間決定ステップを有する。
【選択図】図6
【解決手段】印刷方法は、ラインサーマルヘッドを用い、複数の発熱素子を素子ブロックに分割して分割駆動する印刷方法であって、第1の素子ブロックに電圧印加する電圧印加時間が、同一ドットラインを形成するときの電圧印加順番が第1の素子ブロックより遅い第2の素子ブロックに電圧印加する電圧印加時間以上となるように電圧印加時間を決定すると共に、分割数の増加に応じて、同一ドットラインを形成するときの電圧印加順番が最も早い素子ブロックに電圧印加する電圧印加時間の、電圧印加順番が最も遅い素子ブロックに電圧印加する電圧印加時間に対する増加時間を多くするように電圧印加時間を決定する印加時間決定ステップを有する。
【選択図】図6
Description
本発明は、複数の発熱素子を直線状に配置したライン型サーマルヘッドを用いる印刷方法、及びライン型サーマルヘッドを備える印刷装置に関する。
従来から、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドを備え、印刷用紙をサーマルヘッドの発熱素子近傍に圧接させながら搬送すると共に、当該複数の発熱素子に選択的に電圧を印加して発熱させることにより印刷用紙の任意の部分を加熱することで、印刷用紙に印刷画像を形成する印刷装置が知られている。
搬送される印刷用紙の搬送方向と略直交する方向(以下、「幅方向」と表記する。)の全幅にわたって複数の発熱素子を配置したラインサーマルヘッドは、発熱素子1個が一回の電圧印加によって形成する印刷ドットが幅方向に複数個並んだ1ドットラインを同時に印刷することが可能である。しかし、印刷用紙の全幅に配置可能な最大個数の発熱素子を同時に発熱させるためには単位時間に消費する電力の最大値(以下、「最大消費電力」と表記する。)が大きくなり、当該最大消費電力を供給するためには、大型の駆動電源を必要とする。ハンディタイプの小型のサーマルプリンタなどでは、大きな最大消費電力に対応できる大型の駆動電源を搭載することは困難であることから、特許文献1に記載されたような、分割駆動が行われている。分割駆動は、ラインサーマルヘッドの複数の発熱素子を複数の素子ブロックに分割して、各当該素子ブロック毎に個別に通電することで、印刷ドットブロックを形成し、1ドットラインを複数の印刷ドットブロックに分割して形成する駆動方法である。素子ブロック毎に個別に通電して、同時に通電する発熱素子の数を減らすことで、最大消費電力を低減している。
1素子ブロックに含まれる発熱素子は同時に通電されるため、1印刷ドットブロックを形成するための通電時間は、1ドットを形成するのに必要な通電時間である。分割駆動では、1ドットラインを形成するための通電時間(以降、「1ライン通電時間」と表記する。)は、素子ブロック数と1ドットを形成するのに必要な通電時間との積である。従って、分割数が多くなって素子ブロック数が多くなると、1ライン通電時間が長くなる。長い1ライン通電時間の間に順次印刷されて1ドットラインを形成する印刷ドットブロックにおいて、互いに印刷濃度が異なるという現象が発生する。特許文献2では、その理由について、通電時の印刷用紙の速度(搬送されかた)に注目し、搬送中の通電と、停止中の通電と、停止時点を跨ぎ搬送中と停止中の両方に亘る通電とで、同じ通電時間であって印加されるエネルギーが同等であるにもかかわらず、ドットの搬送方向の大きさが異なっていることに起因するとしている。そこで、当該原因により生ずる、印刷濃度が異なるという現象を回避すべく、同一のドットラインを形成する際に、搬送中に通電される素子ブロックの通電時間を停止中に通電される素子ブロックの通電時間より長くするように制御するサーマルプリンタ(印刷装置)が開示されている。
しかしながら、単一のドットラインにおける濃度差は、分割数が3を超える分割駆動において、各印刷ドットブロック毎に濃度が異なり、濃度が三段階を超える現象も観測されている。濃度が三段階を超える濃度差は、特許文献2で説明されているような、搬送中の通電と、停止中の通電と、停止時点を跨ぎ搬送中と停止中両方に亘る通電と、の三様に起因して発生しているとは言い難い濃度差であって、特許文献2に開示されている発明では解決できない濃度差である。即ち、特許文献2に開示されている発明では解決できない濃度差が発生するという課題があった。さらに、ドットラインの始めに印刷される方が薄く、各印刷ドットブロック毎に濃度が異なっており、後で印刷されるほど濃くなり、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差も大きくなるという現象も観測されており、分割数が増すと濃度差も大きくなるという課題もあった。
本発明は、上記課題を解決するものであり、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制すると共に、分割駆動の分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制できる、印刷方法、及び印刷装置を実現することを目的とする。
本発明による印刷方法は、複数の発熱素子が直線状に配置されたラインサーマルヘッドを用い、所定の数の発熱素子を含んでなる発熱素子ブロックの数を設定し、発熱素子ブロック毎に順次電圧を印加して、印刷媒体上に印刷画像を形成する印刷方法であって、電圧を印加する順番が早い少なくとも一つの発熱素子ブロックには、当該発熱素子ブロックより電圧を印加する順番が遅い発熱素子ブロックよりも、印加時間を長くするように決定する印加時間決定ステップを有することを特徴とする。
サーマルヘッドにおいては、発熱素子に電圧印加する電圧印加時間を長くすることで、形成される印刷ドットの濃度が上がる。本発明に係る印刷方法によれば、電圧印加時点が早い素子ブロックの発熱素子ほど電圧印加時間が長くなり、分割数の増加に応じて、電圧印加時点が最も早い素子ブロックの電圧印加時間と電圧印加順番が最も遅い素子ブロックの電圧印加時間との差が大きくなる。従って、電圧印加時点が早い素子ブロックほど形成される印刷ドットブロックの濃度が上がり、分割数の増加に応じて、電圧印加時点が最も早い素子ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度と印加時間と電圧印加順番が最も遅い素子ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度との濃度差が大きくなる。これにより、ドットラインの始めに印刷される方が薄く、各印刷ドットブロック毎に濃度が異なっており、後で印刷されるほど濃くなるという、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制することができると共に、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差も大きくなるという、分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制することができる。
この場合、印刷方法は、発熱素子ブロックを分割する数を決定する分割数決定ステップを更に有することが好ましい。
この印刷方法によれば、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制することができると共に、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差も大きくなるという、分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制することができる。
この場合、印刷方法は、発熱素子ブロックの分割数が設定された固定値であって、固定値を記憶する分割数記憶ステップを更に有することが好ましい。
この印刷方法によれば、分割数が固定の分割駆動において、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制することができると共に、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差も大きくなるという、分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制することができる。
本発明による印刷装置は、複数の発熱素子が直線状に配置されたラインサーマルヘッドを備え、所定の数の発熱素子を含んでなる発熱素子ブロックの数を設定し、発熱素子ブロック毎に順次電圧を印加して、印刷媒体上に印刷画像を形成する印刷装置であって、電圧を印加する順番が早い少なくとも一つの発熱素子ブロックには、当該発熱素子ブロックより電圧を印加する順番が遅い発熱素子ブロックよりも、印加時間を長くするように決定する電圧印加時間決定手段を更に備えることを特徴とする。
サーマルヘッドにおいては、発熱素子に電圧印加する電圧印加時間を長くすることで、形成される印刷ドットの濃度が上がる。本発明に係る印刷装置によれば、電圧印加時点が早い素子ブロックの発熱素子ほど電圧印加時間が長くなり、分割数の増加に応じて、電圧印加時点が最も早い素子ブロックの電圧印加時間と電圧印加順番が最も遅い素子ブロックの電圧印加時間との差が大きくなる。従って、電圧印加時点が早い素子ブロックほど形成される印刷ドットブロックの濃度が上がり、分割数の増加に応じて、電圧印加時点が最も早い素子ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度と印加時間と電圧印加順番が最も遅い素子ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度との濃度差が大きくなる。これにより、ドットラインの始めに印刷される方が薄く、各印刷ドットブロック毎に濃度が異なっており、後で印刷されるほど濃くなるという、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制することができると共に、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差も大きくなるという、分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制することができる。
本発明による印刷装置は、電圧を印加されることで印刷媒体上に印刷ドットを形成する複数の発熱素子を直線状に配置したラインサーマルヘッドを備え、複数の発熱素子を1又は2以上の素子ブロックに分割し、順次素子ブロック毎に電圧を印加して、印刷ドットを1以上有する印刷ドットブロックを形成し、印刷ドットブロックの連なりとしてのドットラインを形成する印刷装置であって、発熱素子に電圧印加する電圧印加時間を、第1の素子ブロックに含まれる発熱素子に電圧印加する電圧印加時間が同一ドットラインを形成するときの電圧印加順番が第1の素子ブロックより遅い第2の素子ブロックに含まれる発熱素子に電圧印加する電圧印加時間以上となるように決定すると共に、分割決定手段が決定した分割数の増加に応じて、同一ドットラインを形成するときの電圧印加順番が最も早い素子ブロックに含まれる発熱素子に電圧印加する電圧印加時間の、電圧印加順番が最も遅い素子ブロックに含まれる発熱素子に電圧印加する電圧印加時間に対する増加時間が多くなるように決定する電圧印加時間決定手段を更に備えることを特徴とする。
サーマルヘッドにおいては、発熱素子に電圧印加する電圧印加時間を長くすることで、形成される印刷ドットの濃度が上がる。本発明に係る印刷装置によれば、電圧印加時点が早い素子ブロックの発熱素子ほど電圧印加時間が長くなり、分割数の増加に応じて、電圧印加時点が最も早い素子ブロックの電圧印加時間と電圧印加順番が最も遅い素子ブロックの電圧印加時間との差が大きくなる。従って、電圧印加時点が早い素子ブロックほど形成される印刷ドットブロックの濃度が上がる傾向となり、分割数の増加に応じて、電圧印加時点が最も早い素子ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度と印加時間と電圧印加順番が最も遅い素子ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度との濃度差が大きくなる傾向となる。これにより、ドットラインの始めに印刷される方が薄く、各印刷ドットブロック毎に濃度が異なっており、後で印刷されるほど濃くなるという、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制することができると共に、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差も大きくなるという、分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制することができる。
この場合、印刷装置は、発熱素子ブロックを分割する数を決定する分割決定手段を更に備えることが好ましい。
この印刷装置によれば、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制することができると共に、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差も大きくなるという、分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制することができる。
この場合、印刷装置は、発熱素子ブロックの分割数が設定された固定値であって、固定値を記憶する分割数記憶手段を更に備えることが好ましい。
この印刷装置によれば、分割数が固定の分割駆動を実行する際に、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差の発生を抑制することができると共に、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差も大きくなるという、分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制することができる。
以下、本発明に係る印刷方法、及び印刷装置の一実施形態について図面を参照して、説明する。
最初に、本発明に係る印刷装置の一例である、ラインサーマルヘッドを備えた携帯型のプリンタの一実施形態について説明する。図1は、プリンタの用紙搬送路を含む断面図である。プリンタ1は、サーマルヘッド2とプラテンローラ4とを備えている。印刷用紙10は、ロール部10aが収容部8に収容されており、搬送路6を通って印刷用紙10がサーマルヘッド2の方に導かれる。印刷用紙10は例えば、帯状の台紙の上に感熱紙のラベルが貼り付けられたダイカットラベル紙である。
印刷用紙10は、サーマルヘッド2とプラテンローラ4との間に挟持され、サーマルヘッド2の発熱素子2aの近傍が印刷用紙10に圧接される。同時に、印刷用紙10がプラテンローラ4に圧接され、プラテンローラ4が回動することで、印刷用紙10が搬送される。このとき発熱素子2aに電圧が印加されることで、印刷用紙10の加熱された部分が発色して、印刷が行われる。プラテンローラ4は、用紙搬送装置12(図2参照)に含まれ、同じく用紙搬送装置12を構成する用紙搬送モータ14(図2参照)によって駆動される。
次に、本実施形態のプリンタ1を実現する機能的構成について説明する。図2は、プリンタの機能的構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、プリンタ1は、温度検出装置16と、電圧検出装置17と、プリンタ制御ユニット20と、インタフェース18と、上記したサーマルヘッド2と、用紙搬送装置12と、を備えている。プリンタ1は、インタフェース18及びホスト装置40のインタフェース41を介して、ホスト装置40と接続されている。
ホスト装置40からは、プリンタ1に実行させる印刷のデータや、プリンタ1を制御するための制御コマンドや、プリンタ1の各種設定や、使用する印刷用紙10の仕様などが送信される。
用紙搬送装置12は、上述したように、印刷用紙10に当接して搬送力を伝えるプラテンローラ4と、図示省略した伝達機構を介してプラテンローラ4を駆動する用紙搬送モータ14と、を備えている。サーマルヘッド2は、上述したように、複数の発熱素子2aを直線状に配置したラインサーマルヘッドであり、発熱素子2aに電圧を印加して発熱させることにより、当該発熱素子2aの近傍に当接した印刷用紙10の部分を加熱し、発色させて、印刷用紙10に印刷画像を形成する。温度検出装置16は、プリンタ1の環境温度、特にサーマルヘッド2の雰囲気の温度を測定する。電圧検出装置17は、サーマルヘッド2に印加されている電圧を測定する。プリンタ制御ユニット20は、プリンタ1を構成するサーマルヘッド2、用紙搬送装置12などの各構成要素及び各装置の動作を統括制御する。
プリンタ制御ユニット20は、印刷制御部21と、設定記憶部22と、分割数決定部23と、通電時間決定部24と、搬送制御部28と、搬送モータ駆動部31と、印刷ヘッド駆動部32とを備えている。
印刷制御部21は、印刷指令を受けて、搬送制御部28及び搬送モータ駆動部31を介して用紙搬送装置12の動作を制御して印刷用紙10を搬送すると共に、印刷ヘッド駆動部32を介してサーマルヘッド2の動作を制御して印刷用紙10に印刷ドットを形成し、印刷用紙10上に印刷画像を形成する。設定記憶部22は、ホスト装置40から送信されて来たり、予め設定されていたりする、用紙搬送モータ14や印刷用紙10の仕様や、後述する分割数算出や通電時間算出のための、最大通電可能素子数や計算式や計算用の諸定数などの諸設定を記憶する。
分割数決定部23は、1ドットライン分に展開された印刷データと、同時通電可能発熱素子とから、サーマルヘッド2の発熱素子2aを素子ブロックに分割する分割数を決定し、各発熱素子2aをそれぞれ素子ブロックに振り分ける。通電時間決定部24は、温度検出装置16が測定したサーマルヘッド2の雰囲気の温度と、電圧検出装置17が測定したサーマルヘッド2の各発熱素子2aに印加される電圧と、分割数決定部23が決定した分割数とから、各発熱素子2aに電圧を印加して通電する通電時間を決定する。
搬送制御部28は、印刷制御部21からの指令に従って、搬送モータ駆動部31を介して用紙搬送装置12の諸動作を制御する。搬送モータ駆動部31は、搬送制御部28からの指令に従って、用紙搬送モータ14を駆動して印刷用紙10を搬送させる。印刷ヘッド駆動部32は、印刷制御部21からの指令に従って、サーマルヘッド2の発熱素子2aに電圧を印加して、サーマルヘッド2を駆動する。
次に、印刷ヘッド駆動部32の機能について説明する。図3は、印刷ヘッド駆動部の電気的構成を示すブロック図である。図3に示した、素子#1、素子#420はそれぞれ、印刷ヘッド駆動部32が接続されているサーマルヘッド2の発熱素子2aの一つを示している。サーマルヘッド2は、420個の発熱素子2aを有している。
1ドットライン分の発熱素子2aのON(通電)又はOFF(非通電)を指定するシリアル印刷信号に展開された印刷データが図3に示したデータ入力端子DIからシフトレジスタ46に入力される。シフトレジスタ46は、クロック端子CLKから入来する読み出しクロックSCLKに同期して、入力されたシリアル印刷信号をパラレル印刷信号に変換し、ラッチレジスタ47に出力する。ラッチレジスタ47は、ラッチ入力端子LATから入来するラッチパルスPLATによって1ドットライン分のパラレルデータをラッチする。各発熱素子2aにはそれぞれゲート49が接続されており、ストローブ入力端子STB−A又はSTB−Bから入来したストローブ信号と、ラッチレジスタ47から出力されるラッチ出力とで、発熱素子2aが駆動される。より詳細には、ラッチレジスタ47から出力されるラッチ出力でON指定になっている発熱素子2aに、ストローブ信号が印加されている時間の間、電圧が印加されて通電が行われる。
サーマルヘッド2の発熱素子2aが分割駆動される場合には、DIからシフトレジスタ46に入力されるシリアル印刷信号は、各分割ブロック毎に順次入力されて処理される。印刷データをシリアル印刷信号に展開し、分割ブロック毎にシフトレジスタ46に入力する処理は、多くの文献に記載されている公知の処理方法を用いて実行する。ストローブ信号は、各分割ブロックのパラレルデータに対応した、各分割ブロック毎のストローブ信号がゲート49に出力される。
次に、形成される印刷ドット及びドットラインについて説明する。図4(a)は、発熱素子の配列を示す模式図である。図4(b)、図4(c)、図4(d)は、通電された発熱素子と形成された印刷ドットの関係を示す模式図である。図4(a)に示すように、白丸で示した発熱素子2aは、図4(a)に矢印Xで示した印刷用紙10の搬送方向に略直交する方向に延在する線状に配置されている。
図4(b)の(b−1)に黒丸で示した通電発熱素子2a1は、当該位置の発熱素子2aが通電されたことを示している。(b−1)は、420個の発熱素子2aが全て通電された状態を示している。420個の発熱素子2aが全て通電されると、図4(b)の(b−2)に示したように、1個の発熱素子2aが通電されて形成する印刷ドットが略直線状に連なったドットライン51が印刷される。実際の印刷ドットは略円形または略長円形であり、ドットライン51の両側は肉眼では判別できない程度の微小な凹凸が形成される。(b−2)に示したような1ドットラインの印刷を繰り返すことで、(b−3)に示したようなベタ印刷51aが形成される。
図4(c)の(c−1)に示したように、複数ある発熱素子2aの一部の発熱素子2aに通電した場合には、(c−2)に示したように、通電した発熱素子2aが接触していた部分のみに印刷ドットが形成された例えば破線のようなドットライン52が印刷される。(c−2)に示したような1ドットラインの印刷を繰り返すことで、(c−3)に示したような、印刷用紙10の搬送方向に延在する縞52aが印刷される。
図4(d)の(d−1)に示したように、発熱素子2aの素子#1及び#420から途中まで全ての発熱素子2aに通電し、残りの中央側の発熱素子2aには全て通電しない場合には、(d−2)に示したように、中央側が空白で、両側に実線状に印刷ドットが連なったドットライン53が印刷される。(d−2)に示したような1ドットラインの印刷を繰り返すことで、(d−3)に示したような、印刷用紙10の両側にベタ印刷が形成された印刷53aが印刷される。
次に、サーマルヘッド2の発熱素子2aが分割駆動される場合の分割例について説明する。図5の(a−1)、(b−1)、(c−1)は、分割ブロック毎の通電される発熱素子数を表す表であり、(a−2)、(b−2)、(c−2)は、形成されるドットラインを分割ブロックに対応させて示した模式図である。
サーマルヘッド2において、同時に通電することができる発熱素子2aの数である最大同時通電可能素子数は60素子であり、一つの分割ブロックに含むことができる通電される発熱素子2aは60素子である。固定分割駆動の場合、図5の(a−1)に示すように、420個の発熱素子2aは、7個の分割ブロックに分割されて、分割ブロックには、それぞれ60素子が属している。有効データ素子は、各分割ブロックのシリアル印刷信号がDIからシフトレジスタ46に入力される際に、当該シリアル印刷信号に印刷データが展開されており、当該シリアル印刷信号によって、ON(通電)またはOFF(非通電)が規定されている発熱素子2aである。
図5の通電素子数は、各分割ブロックにおける通電される発熱素子2aの数を示している。図5(a)に示した分割例は、図4(c)を参照して説明した、サーマルヘッド2の発熱素子2aの一部が通電されて形成されるドットライン52を形成する際の分割例であり、分割数が固定の場合の分割例である。図5の(a−1)に示すように、ドットライン52は245個の発熱素子2aに通電して形成される。245個の通電される発熱素子2aは、各分割ブロックに分散しており、ドットライン52を形成するための発熱素子数は、固定分割駆動の場合、各分割ブロックでそれぞれ、18,18,18,41,50,50,50となっている。第1分割ブロックから第3分割ブロックは、180個の発熱素子2aの概ね30パーセント程度の54素子が通電される。第4分割ブロックから第7分割ブロックは、240個の発熱素子2aの概ね80パーセント程度の191素子が通電される。図5の(a−2)に示すように、ドットライン52は、例えば約半分は疎らな破線状になり、残りの約半分は一部が欠けた直線状の線になる。
図5(b)に示した分割例は、同じくドットライン52を形成する際の分割例であり、分割数が可変の場合の分割例である。図5の(b−1)に示すように、245個の通電される発熱素子2aは、5個の分割ブロックに分割され、第1分割ブロックから第4分割ブロックは、それぞれ60素子が含まれており、第5分割ブロックには、残りの5素子が含まれている。第1分割ブロックは、200個の発熱素子2aの概ね30パーセント程度の60素子が通電される。第2分割ブロックから第5分割ブロックは、220個の発熱素子2aの概ね85パーセント程度の185素子が通電される。図5の(b−2)に示すドットライン52は、印刷ドットブロックの境目の位置が異なるのみで、図5の(a−2)に示したドットライン52と同等のドットラインである。
図5(c)に示した分割例は、図4(d)を参照して説明した、中央側が空白で、両側に実線状に印刷ドットが連なったドットライン53の分割例であり、分割数が固定の場合の分割例ある。図5の(c−1)に示すように、ドットライン53は192個の発熱素子2aに通電して形成される。192個の通電される発熱素子2aは、各分割ブロックに分散しており、ドットライン53を形成するための発熱素子数は、固定分割駆動の場合、各分割ブロックでそれぞれ、60,36,0,0,0,36,60となっている。第3分割ブロックから第5分割ブロックは、通電素子数が0であり、ストローブ信号が印加されても通電される発熱素子2aはなく、印刷用紙10の当該分割ブロックに対応する位置には印刷ドットは形成されない。
次に、サーマルヘッド2を分割駆動して1ドットラインの印刷を実行する際の通電時間を決定する処理例について説明する。プリンタ1は、印刷データと印刷指令とを受信して、通電時間を決定する処理を開始する。
分割数可変の分割駆動の場合、最初に、分割数決定部23が、印刷データが発熱素子2aのON(通電)又はOFF(非通電)を指定する信号に展開されたシリアル印刷信号1ドットライン分に含まれる通電すべき発熱素子2aの数から分割数を決定する。上述したように、プリンタ1の最大同時通電可能素子数は、64素子であり、例えば上述した#1の発熱素子2a(図4参照)から通電すべき発熱素子2aの数が60となる発熱素子2aまでを、第1分割ブロックとする。ドットライン52(図4参照)を形成するためには、#1から#200の発熱素子2a中に通電されるべき発熱素子2aが60個ふくまれており、#1から#200の発熱素子2aが第1分割ブロックになっている(図5(b)参照)。以下同様にして、通電すべき発熱素子2aの数が60毎に、分割ブロックを形成する。上述したように、245個の発熱素子2aが通電されて形成されるドットライン52の分割数は5である。
次に、通電時間決定部24が、発熱素子2aに通電する分割ブロックごとの通電時間を決定する。同一の分割ブロックに含まれる発熱素子2aには同時に通電されるため、1分割ブロック当りの通電時間は、発熱素子2aに通電する通電時間と同一である。上述したように、発熱素子2aには、ストローブ信号が印加されている間、通電される。従って、通電時間は、パルス信号であるストローブ信号のパルス幅である。ストローブ信号のパルス幅は、サーマルヘッドや発熱素子の特性によって求め方が異なるが、概ね、環境温度によって決まる基本通電パルス幅に、発熱素子2aに印加されている電圧によって異なる電圧補正係数や、必要とされる濃度に応じて異なる濃度補正係数などを乗じて算出される。プリンタ1においては、環境温度は、温度検出装置16によって測定された温度に拠り、発熱素子2aに印加されている電圧は、電圧検出装置17によって測定された電圧に拠る。このようにして求められるストローブ信号のパルス幅を、基準パルス幅と表記する。
さらに、分割駆動においては、分割数に応じて異なる分割補正係数を乗じて分割数ごとの基準パルス幅を算出する。各分割ブロックのストローブ信号のパルス幅は、基準パルス幅にストローブ信号幅係数を乗じて算出する。分割ブロックごとのストローブ信号のパルス幅をブロックパルス幅と表記する。ドットライン内の濃度差を緩和できるように、分割数ごとのドットラインの濃度を予め測定し、当該測定結果に拠って、形成される印刷ドットブロックの濃度が薄くなる分割ブロックのストローブ信号幅係数は、大きく、形成される印刷ドットブロックの濃度が薄くなる分割ブロックのストローブ信号幅係数は、小さく設定する。
図6は、ストローブ信号幅係数の一例を示す表である。分割駆動の分割数ごとに、各分割ブロックのストローブ信号幅係数が示してある。上述したパラレルデータは、最初に第1分割ブロックのパラレルデータが処理され、続いて分割ブロック番号順に処理される。対応して、ストローブ信号は、最初に第1分割ブロックに対応するストローブ信号STB1が印加され、続いて第2分割ブロック以降の各分割ブロックに対応するストローブ信号STB2以降の各ストローブ信号が印加される。図6に示したストローブ信号幅係数は、最後の分割ブロックが1になっており、ストローブ信号が印加される順番が早い分割ブロックほど大きく設定されている。また、分割数が多くなるほど、第一分割ブロックのストローブ信号幅係数が大きくなっている。
次に、ストローブ信号の印加タイミング及びブロックパルス幅と素子ブロックごとの発熱素子の温度との関係を説明する。図7は、ストローブ信号の印加タイミング及びブロックパルス幅と、素子ブロックごとの発熱素子の温度との関係を示す図である。図7(a)は、分割数が1の場合のストローブ信号の印加タイミング及びブロックパルス幅と第1分割ブロックの発熱素子の温度との関係を示している。分割数が1であり、サーマルヘッド2の発熱素子2aは全て第1分割ブロックに含まれる。
分割数が1の場合、基準パルス幅=t01(μ秒)であり、図6の表に示したようにストローブ信号幅係数=1であり、ストローブ信号STB1のブロックパルス幅t1=t01(μ秒)である。図7(a)は、ストローブ信号STB1が2回印加され、ドットラインが2行形成されるときの発熱素子2aの温度を示している。図7(a)に示すように、最初のSTB1が印加されると、発熱素子2aの温度は初期のT00(℃)からT1(℃)に上昇する。t01(μ秒)後にSTB1の印加が終了すると、発熱素子2aの温度は降下する。ドットラインを連続して形成する場合であっても、最後のストローブ信号が印加された後次のストローブ信号STB1が印加されるまでに、電圧が印加されない非通電時間h0が設けられており、発熱素子2aの温度は、非通電時間h0の間に元のT00(℃)まで降下する。
図7(b)は、分割数が7の場合のストローブ信号の印加タイミング及びブロックパルス幅と分割ブロックごとの発熱素子の温度との関係を示している。図7(b)の発熱素子温度のグラフに実線で示したのが、第1分割ブロックの発熱素子2aの温度であり、破線で示したのが、第2分割ブロックの発熱素子2aの温度であり、二点鎖線で示したのが、第6分割ブロックの発熱素子2aの温度である。図を観易くするために省略したが、ストローブ信号STB3,4,5,7は、ストローブ信号STB2などと同様であり、第3,4,5,7分割ブロックの発熱素子2aの温度は、第2分割ブロックの発熱素子2aの温度などと同様である。分割数が7であり、サーマルヘッド2の発熱素子2aはそれぞれ、図5の(a−1)の表に示したように7個の分割ブロックに割振られている。基準パルス幅=t07(μ秒)であり、ストローブ信号幅係数は、図6の表の分割数7分割の欄に示した各ストローブ信号幅係数値である。即ち、第1分割ブロックのストローブ信号STB1のブロックパルス幅t1=1.3×t07(μ秒)、第2分割ブロックのストローブ信号STB2のブロックパルス幅t2=1.2×t07(μ秒)である。以降同様にして、第6分割ブロックのストローブ信号STB6のブロックパルス幅t6=1×t07(μ秒)、第7分割ブロックのストローブ信号STB7のブロックパルス幅t7=1×t07(μ秒)である。
第1分割ブロックの発熱素子2aの温度は、図7(b)に実線で示したように、STB1を印加されて通電されることで、T00(℃)からT11(℃)に上昇し、次のSTB1が印加されるまでに元のT00(℃)まで冷却される。第2分割ブロックの発熱素子2aの温度は、図7(b)に破線で示したように、第1分割ブロックにSTB1が印加されて第1分割ブロックの発熱素子2aの温度がT11(℃)に上昇する影響を受けて、T20(℃)に上昇し、STB2を印加されて通電されることでT20(℃)からT21(℃)に上昇し、次のSTB1が印加されるまでに概ね元のT00(℃)まで冷却される。
第1分割ブロックの発熱素子2aの最高到達温度T11(℃)と第2分割ブロックの発熱素子2aの最高到達温度T21(℃)との関係は、STB1が印加されるときの温度T00(℃)とSTB2が印加されるときの温度T20(℃)が、T20>T00であるため、T21>T11である。発熱素子2aの温度が高いほど発熱素子2aから印刷用紙10に印加される熱量は多くなり、印刷用紙10に形成される印刷ドットの濃度は濃くなる。T21>T11であることからは、第1分割ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度は、第2分割ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度より薄くなると考えられる。しかし、STB1のブロックパルス幅t1=1.3×t07(μ秒)とSTB2のブロックパルス幅t2=1.2×t07(μ秒)が、t1>t2であるため、それぞれの分割ブロックの温度上昇幅は、(T11−T00)>(T21−T20)となり、(T21−T11)<(T20−T00)となる。従って、第2分割ブロックの発熱素子2aの温度が第1分割ブロックの発熱素子2aの温度上昇の影響を受けて上昇することによる、第1分割ブロックの発熱素子2aの最高到達温度と第2分割ブロックの発熱素子2aの最高到達温度の差が緩和される。
さらに、発熱素子から印刷用紙10に印加される熱量は、発熱素子2aの温度と発熱時間とで定まるため、t2<t1であることにより、第1分割ブロックの発熱素子2aが印加する熱量と第2分割ブロックの発熱素子2aが印加する熱量の差が小さくなり、第1分割ブロックによって形成される印刷ドットブロックと第2分割ブロックによって形成される印刷ドットブロックとの濃度差はさらに小さくなる。
第3分割ブロックのストローブ信号STB3(図示省略)が印加される時点の第3分割ブロックの発熱素子2aの温度T30(℃)(図示省略)は、第1分割ブロックと第2分割ブロックとの発熱素子2aの温度上昇の影響を受けて上昇し、T30>T20となる。しかし、第2分割ブロックと第3分割ブロックとの関係は、上記した第1分割ブロックと第2分割ブロックとの関係と同様になり、第3分割ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度と第2分割ブロックによって形成される印刷ドットブロックの濃度との濃度差は抑制される。
同様にして、互いに隣接する分割ブロックによって形成される印刷ドットブロック間の濃度差も抑制される。
第7分割ブロックへのSTB7の印加が終了し、通電が終了した時点では、第7分割ブロックの発熱素子2aの冷却時間が最も短いため、当該発熱素子2aの温度が、他の分割ブロックの発熱素子2aの温度より高くなっている。非通電時間h0を第7分割ブロックの発熱素子2aの温度が略元のT00(℃)まで降下可能な時間h07(μ秒)に設定して、サーマルヘッド2の全ての分割ブロックに含まれる発熱素子2aの温度が略元のT00(℃)まで降下させ、サーマルヘッド2の全ての発熱素子2aの温度を初期状態にもどす。
以下、実施形態の効果を記載する。
(1)各分割ブロックのストローブ信号のパルス幅は、基準パルス幅にストローブ信号幅係数を乗じて算出する。ストローブ信号幅係数は、最後の分割ブロックが1になっており、ストローブ信号が印加される順番が早い分割ブロックほど大きく設定されている。これにより、ストローブ信号が印加される順番が早い分割ブロックほど通電時間が長くなり、形成される印刷ドットブロックの濃度が濃くなる傾向となる。これにより、本発明の発明者などによって確認されている、ドットラインの始めに印刷される印刷ドットブロックの方が薄く、各印刷ドットブロック毎に濃度が異なっており、後で印刷されるほど濃くなっているという現象を緩和して、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差を抑制することができる。
(1)各分割ブロックのストローブ信号のパルス幅は、基準パルス幅にストローブ信号幅係数を乗じて算出する。ストローブ信号幅係数は、最後の分割ブロックが1になっており、ストローブ信号が印加される順番が早い分割ブロックほど大きく設定されている。これにより、ストローブ信号が印加される順番が早い分割ブロックほど通電時間が長くなり、形成される印刷ドットブロックの濃度が濃くなる傾向となる。これにより、本発明の発明者などによって確認されている、ドットラインの始めに印刷される印刷ドットブロックの方が薄く、各印刷ドットブロック毎に濃度が異なっており、後で印刷されるほど濃くなっているという現象を緩和して、分割駆動に伴う単一のドットラインにおける濃度差を抑制することができる。
(2)また、ストローブ信号幅係数は、最後の分割ブロックのストローブ信号幅係数が1であり、分割数が多くなるほど、第一分割ブロックのストローブ信号幅係数が大きくなっている。これにより、分割数が多くなるほど第一分割ブロックの通電時間が長くなり、形成される印刷ドットブロックの濃度が濃くなる傾向となる。これにより、本発明の発明者などによって確認されている、分割数が増すと最濃印刷ドットブロックと最淡印刷ドットブロックとの濃度差が大きくなるという現象を緩和して、分割数の増加に伴う、単一のドットライン内の濃度差の増大を抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、前記実施形態に限らない。本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、分割数決定部23を備え、ドットラインを1行形成するごとに分割数を決定していたが、ドットラインを1行形成するごとに分割数を決定することは必須ではない。分割数はあらかじめ決定して固定の指定分割数として入力し、設定記憶部22に記憶しておいてもよい。この場合、設定記憶部22が、分割数記憶手段に相当し、入力された指定分割数を設定記憶部22に記憶する処理が、分割数記憶ステップに相当する。
1…プリンタ、2…サーマルヘッド、2a…発熱素子、4…プラテンローラ、10…印刷用紙、12…用紙搬送装置、14…用紙搬送モータ、16…温度検出装置、17…電圧検出装置、21…印刷制御部、23…分割数決定部、24…通電時間決定部、28…搬送制御部、31…搬送モータ駆動部、32…印刷ヘッド駆動部、40…ホスト装置、46…シフトレジスタ、47…ラッチレジスタ、49…ゲート、STB1,2,3,4,5,6,7…ストローブ信号。
Claims (6)
- 複数の発熱素子が直線状に配置されたラインサーマルヘッドを用い、所定の数の前記発熱素子を含んでなる発熱素子ブロックの数を設定し、前記発熱素子ブロック毎に順次電圧を印加して、印刷媒体上に印刷画像を形成する印刷方法であって、
前記電圧を印加する順番が早い少なくとも一つの前記発熱素子ブロックには、当該発熱素子ブロックより前記電圧を印加する順番が遅い前記発熱素子ブロックよりも、印加時間を長くするように決定する印加時間決定ステップを有することを特徴とする印刷方法。 - 前記発熱素子ブロックを分割する数を決定する分割数決定ステップを更に有する請求項1に記載の印刷方法。
- 前記発熱素子ブロックの前記分割数が設定された固定値であって、
前記固定値を記憶する分割数記憶ステップを更に有することを特徴とする請求項1に記載の印刷方法。 - 複数の発熱素子が直線状に配置されたラインサーマルヘッドを備え、所定の数の前記発熱素子を含んでなる発熱素子ブロックの数を設定し、前記発熱素子ブロック毎に順次電圧を印加して、前記印刷媒体上に印刷画像を形成する印刷装置であって、
前記電圧を印加する順番が早い少なくとも一つの前記発熱素子ブロックには、当該発熱素子ブロックより前記電圧を印加する順番が遅い前記発熱素子ブロックよりも、印加時間を長くするように決定する電圧印加時間決定手段を更に備えることを特徴とする印刷装置。 - 前記発熱素子ブロックを分割する数を決定する分割決定手段を更に備えることを特徴とする、請求項4に記載の印刷装置。
- 前記発熱素子ブロックの前記分割数が設定された固定値であって、
前記固定値を記憶する分割数記憶手段を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
Priority Applications (1)
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JP2005371595A JP2007168349A (ja) | 2005-12-26 | 2005-12-26 | 印刷方法、及び印刷装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005371595A JP2007168349A (ja) | 2005-12-26 | 2005-12-26 | 印刷方法、及び印刷装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016185706A (ja) * | 2016-06-06 | 2016-10-27 | カシオ計算機株式会社 | 印刷装置、演算装置及びプログラム |
-
2005
- 2005-12-26 JP JP2005371595A patent/JP2007168349A/ja not_active Withdrawn
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