JP2007168209A - 型内発泡成形樹脂製品及びその製造方法 - Google Patents

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達夫 村井
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Abstract

【課題】明瞭な印刷が可能であり該印刷部の表面を擦っても印刷が消え難い印刷部を有する型内発泡成形樹脂製品の提供。
【解決手段】少なくとも一部の表面に、算術平均粗さRaが10〜60μmの範囲である印刷予定部が設けられたことを特徴とする型内発泡成形樹脂製品。型内発泡成形型のキャビティ空間側の面の少なくとも一部を微小凹凸面とし、このキャビティ空間内に予備発泡樹脂粒子を充填し、次いでキャビティ空間内を加熱して予備発泡粒子を融着させて一体化し、冷却後、表面の少なくとも一部に算術平均粗さRaが10〜60μmの範囲である印刷予定部が設けられた型内発泡成形樹脂製品を得ることを特徴とする型内発泡成形樹脂製品の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、魚箱や農産箱などの容器、断熱材などの建築資材、各種機器を梱包する際の緩衝材などに用いられる型内発泡成形樹脂製品に関し、特に、表面の少なくとも一部に、所望の表示を印刷でき、印刷後に擦っても該表示の判読が可能な耐久性に優れた印刷が可能な印刷予定部を有する型内発泡成形樹脂製品及びその製造方法に関する。
魚箱や農産箱などの容器、断熱材などの建築資材、各種機器を梱包する際の緩衝材などに用いられる型内発泡成形樹脂製品として、発泡スチロール製の型内発泡成形樹脂製品が汎用されている。これらの型内発泡成形樹脂製品のうちでも、魚箱や農産箱などの容器は、内容物の種類、送り先、メーカー名、バーコードなどの情報を表面に表示することが多い。特に、これらの容器に収容する物品が加工食品の場合には、(1)名称 (2)原材料名 (3)内容量 (4)賞味期限(消費期限) (5)保存方法 (6)製造業者等の氏名又は名称及び住所 を一括して表示することがJAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)で義務づけられている。
従来の発泡スチロール製の型内発泡成形樹脂製品は、これらの情報を直接表面にスタンプ印刷等で印刷し、表示しても、この表示部分が他の物体と接触したり、擦られたりすると、表示が簡単に取れてしまう問題があった。そこで、従来の発泡スチロール製の容器表面に何かの表示を付ける場合には、各種の印刷済みのラベル等を表面に貼着し、又は貼着したラベルに必要な情報を記入することによって表示を行っていた。しかし、このような表示方式は、作業に手間と時間がかかり、また多種のラベルを在庫しなければならずコストアップの要因となっており、さらに型内発泡成形樹脂製品を再利用するためには表面に貼着したラベル等を除去しなければならないため、型内発泡成形樹脂製品の表面に直接印刷することができる技術の提供が切望されている。
従来、発泡スチロール製魚箱等の型内発泡成形樹脂製品の表面に印刷を施す技術として、例えば、特許文献1〜3が提案されている。
特許文献1には、発泡合成樹脂容器の外側壁に表示部が形成され、前記表示部に文字、記号などの表示がスタンプで表示され、前記表示上に前記容器と同材質の透明フィルムが貼着された包装用容器が開示されている。
特許文献2には、積層状態の魚箱等を所定位置まで搬送し、印刷後搬出する搬送部と、所定位置で停止した積層魚箱等の側面に対して近接離脱動作をなす移動枠体に、積層魚箱の頂部を下圧する魚箱抑え機構を付設し、移動枠体の全面に印刷用スクリーンを着脱自在に装着し、スクリーン背面を上下に摺動する上下2枚のヘラ体を移動枠体に付設すると共に、上下ヘラ体間へのインク供給機構を設けてなる印刷部とで構成したことを特徴とする発泡スチロール製魚箱等の印刷装置が開示されている。
特許文献3には、発泡スチロール容器に文字や絵柄を印刷するに際して、ホットメルト型インクジェット印刷装置を用い、該印刷装置はコンピュータに登録された文字あるいは絵柄の情報に基づき所要の印刷を行うものであり、用いるホットメルト型インクは少なくとも常温より高い融点を持つワックスと色材を含むものであり、かつ、ホットメルト型インクの温度を発泡スチロール容器の表面が軟化する温度以上の温度で容器表面に吹き付けることを特徴とする発泡スチロール容器への印刷方法が開示されている。
実開平6−87237号公報 特開平7−171945号公報 特開2002−210936号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示された従来技術には、次のような問題があった。
特許文献1に開示された包装用容器は、透明フィルムでスタンプ印刷部分を被覆することが必要であるため、部品点数の増加、取付け作業の工数増加、コスト増加を招くため、実用化し難いという問題がある。
特許文献2に開示された印刷装置は、スクリーン印刷後に、印刷面が乾くまで取り扱いに注意する必要があり、また魚箱自体は改良していないので、インクの組成によっては乾燥後でも印刷面が取れやすいという問題があった。
特許文献3に開示された印刷方法は、ワックス系インクと発泡スチロール表面との接着力が必ずしも十分でなく、輸送時の状態によっては擦れてインクがはがれる恐れがあった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、明瞭な印刷が可能であり該印刷部の表面を擦っても印刷が消え難い印刷部を有する型内発泡成形樹脂製品の提供を目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、少なくとも一部の表面に、算術平均粗さRaが10〜60μmの範囲である印刷予定部が設けられたことを特徴とする型内発泡成形樹脂製品を提供する。
本発明の型内発泡成形樹脂製品において、前記印刷予定部に印刷が施されていることが望ましい。
本発明の型内発泡成形樹脂製品において、前記印刷予定部に形成された凹凸パターンが、梨地、皮シボ、線シボからなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
また本発明は、型内発泡成形型のキャビティ空間側の面の少なくとも一部を微小凹凸面とし、このキャビティ空間内に予備発泡樹脂粒子を充填し、次いでキャビティ空間内を加熱して予備発泡粒子を融着させて一体化し、冷却後、表面の少なくとも一部に算術平均粗さRaが10〜60μmの範囲である印刷予定部が設けられた型内発泡成形樹脂製品を得ることを特徴とする型内発泡成形樹脂製品の製造方法を提供する。
本発明の型内発泡成形樹脂製品の製造方法において、得られた型内発泡成形樹脂製品の印刷予定部に印刷を施す工程を更に有することが好ましい。
本発明の型内発泡成形樹脂製品の製造方法において、前記印刷予定部にインクジェット印刷、スタンプ印刷、スクリーン印刷からなる群から選択される印刷法によって印刷を施すことが好ましい。
本発明の型内発泡成形樹脂製品の製造方法において、前記印刷予定部に形成された凹凸パターンが、梨地、皮シボ、線シボからなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましい。
本発明によれば、明瞭な印刷が可能であり該印刷部の表面を擦っても印刷が消え難い印刷部を有する型内発泡成形樹脂製品を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1及び図2は、本発明の型内発泡成形樹脂製品の一実施形態を示す図であり、図1は型内発泡成形樹脂製品1の要部断面図、図2は型内発泡成形樹脂製品1の斜視図である。
これらの図中、符号1は型内発泡成形樹脂製品、2は印刷予定部、3は印刷部、4はインク、5は微小凹部である。
本実施形態の型内発泡成形樹脂製品1は、少なくとも一部の表面に、算術平均粗さRaが10〜60μmの範囲である印刷予定部2が設けられたことを特徴としている。この印刷予定部2には、インクジェット印刷、スタンプ印刷、スクリーン印刷などの印刷方法により、内容物の種類、送り先、メーカー名などの文字や数字、バーコードなどの情報が直接印刷され、明瞭に判読可能な印刷部3になっている。
前記印刷部3は、図1に示すように、型内発泡成形樹脂製品1の印刷予定部2に設けられた多数の微小凹部5の中にインク4が入り込んだ状態になっている。この結果、印刷部3は、多少擦れても微小凹部5内のインク4が脱離し難い構造になっている。
この印刷予定部2の算術平均粗さRaが、10〜60μmの範囲内であれば、印刷予定部2に明瞭な印刷を施すことができると共に、印刷後に印刷部3の表面を擦っても印刷が消え難い耐久性を持たせることができる。一方、印刷予定部2の算術平均粗さRaが10μm未満であると、凹凸が小さすぎてインク4の保持効果が不十分となり、印刷後に印刷部3の表面を擦るとインク4が取れて表示が不明瞭になり、判読不可能になる。また印刷予定部2の算術平均粗さRaが60μmを超えると、凹凸が大きすぎて小さな文字やバーコードなどの印刷が変形し不鮮明になる。
本実施形態の型内発泡成形樹脂製品1を構成する樹脂としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられ、その中でもポリスチレン系樹脂が好ましい。また、ポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂などのスチレンと他の樹脂成分との共重合体等が挙げられる。ポリスチレン系樹脂製の型内発泡成形樹脂製品1は、断熱性と強度の面から、発泡倍率5〜70倍の範囲とすることが好ましい。
この型内発泡成形樹脂製品1の形状は特に限定されず、図2に示す魚箱の蓋などに用いられる長方形厚板状の他、魚箱等の容器本体として用いられる角形箱状、角柱状、ブロック状、家電製品等の被包装体外側を覆う枠状など、使用する用途に応じて種々の形状や大きさとすることができる。また、この型内発泡成形樹脂製品1に設けられる印刷予定部2の大きさ、形成位置、形状なども特に限定されず、その使用状態に応じて、型内発泡成形樹脂製品1の適当な位置に1個又は複数個設けることができる。
印刷予定部2に形成された凹凸パターンは、梨地、皮シボ、線シボからなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましく、梨地とすることがさらに好ましい。なお、線シボの凹凸パターンとしては、格子状、ダイヤカット状などのものが挙げられる。
次に、この型内発泡成形樹脂製品1の製造方法を説明する。
この型内発泡成形樹脂製品1は、型内発泡成形型のキャビティ空間側の面の少なくとも一部を微小凹凸面とした型内発泡成形装置を用いること以外は、従来の型内発泡成形樹脂製品の製造と同様の装置と予備発泡樹脂粒子を用い、同様の処理条件で製造することができる。この微小凹凸面は、算術平均粗さRaが、10〜60μmの範囲とすることが好ましい。この範囲とすることによって、型内発泡成形樹脂製品1に設けられた印刷予定部2の算術平均粗さRaを容易に10〜60μmの範囲とすることができる。
型内発泡成形型のキャビティ空間側の面の少なくとも一部に微小凹凸面を形成する方法としては、型内発泡成形型の適所にサンドブラスト加工やエッチング加工や金属溶射加工等の表面処理加工を施したり、適当な表面粗さを有する板やシートを型内発泡成形型の適所に固定する方法が挙げられる。
前述したように、型内発泡成形型の適所に微小凹凸面を形成した後、このキャビティ空間内に予備発泡樹脂粒子を充填し、次いでキャビティ空間内を加熱して予備発泡粒子を融着させて一体化し、冷却後、成形された型内発泡成形樹脂製品を取り出す。得られる型内発泡成形樹脂製品の表面には、前記微小凹凸面の凹凸形状が転写され、算術平均粗さRaが10〜60μmの範囲である印刷予定部が設けられている。
このように製造された型内発泡成形樹脂製品は、その印刷予定部2に、インクジェット印刷、スタンプ印刷、スクリーン印刷などの印刷方法により、内容物の種類、送り先、メーカー名などの文字や数字などの情報が直接印刷され、明瞭に判読可能な印刷部3が形成される。使用するインクについては特に限定されないが、油性インク、水性インク、有機溶剤系インク、水系インク、アルコール系インクなどが好ましい。
また、印刷方法については、コンピュータに登録された文字あるいは絵柄の情報に基づき所要の印刷がオンデマンドで行えるインクジェット印刷が特に好ましい。
本発明によれば、明瞭な印刷が可能であり該印刷部の表面を擦っても印刷が消え難い印刷部を有する型内発泡成形樹脂製品を提供することができる。
以下、実施例により、本発明の効果を実証する。
〔実施例1〕
発泡スチロール用成形機として東洋機械金属社製のFU−90を用い、成形型のキャビティ空間側の表面に、寸法100mm×100mmの紙やすりとして住友スリーエム社製のカラトギペーパーシート240Aを、やすり面がキャビティ空間側になるように貼り付け、型締めしてキャビティ空間を形成し、キャビティ空間に、ポリスチレン樹脂の予備発泡粒子(積水化成品工業社製のエスレンビーズHDMFを予備発泡させた嵩倍率65倍の予備発泡粒子)を充填し、予備加熱3秒、一方加熱6秒、逆一方加熱4秒、両面加熱5秒、水冷3秒、真空放冷20秒の条件で、図2に示すような角形厚板形状(長さ535mm、幅333mm、厚さ10mm)をした発泡成形倍率65倍の発泡スチロール製魚箱の蓋を成形した。この蓋の上面の中央部には寸法100mm×100mmの梨地の微小凹凸面からなる印刷予定部が形成されていた。
〔算術平均粗さRaの測定方法〕
微小凹凸面からなる印刷予定部の算術平均粗さRaは、JIS B 0601−1994「表面粗さ−定義及び表示」に準じて測定された値であり、次の様にして測定した。
装置:キーエンス社製、ダブルスキャン高精度レーザー測定器LT−9500、LT−9010M
データ処理ソフト:コムス社製、非接触輪郭形状 粗さ測定システム MAP−2DS
測定範囲:20000μm、測定ピッチ:20μm、速度:500μm/秒
評価長さ(ln):12.5mm、カットオフ(l):2.5mm、測定個所:縦横各2箇所
平均フィルター:4、ノイズフィルター:1
実施例1の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、16.2μmであった。
この印刷予定部に、印刷機としてインクジェットプリンター(紀州技研工業社製のPCコーダーJET−HQ500)を用い、インクとして紀州技研工業社製のXK黒−500を用いて、3mm角の大きさの文字情報およびバーコードを含む印刷を行った。
実施例1の印刷予定部に印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。図3は、この実施例1により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔実施例2〕
紙やすりとして住友スリーエム社製のカラトギペーパーシート120Aを用いた以外は、実施例1と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
実施例2の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、34.6μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。図4は、この実施例2により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔実施例3〕
紙やすりとして住友スリーエム社製のカラトギペーパーシート80Aを用いた以外は、実施例1と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
実施例3の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、47.3μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。図5は、この実施例3により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔実施例4〕
紙やすりを用いずに、成形型のキャビティ空間側の表面に、寸法100mm×100mm×2mm(厚み)のエッチング加工した真鍮板であって、エッチング面の算術平均粗さRaが10.2μmのものを、エッチング面がキャビティ空間側になるように貼り付けて用いた以外は、実施例1と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
実施例4の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、13.3μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。図6は、この実施例4により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔実施例5〕
エッチング加工した真鍮板としてエッチング面の算術平均粗さRaが19.8μmのものを用いた以外は、実施例4と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
実施例5の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、20.9μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。図7は、この実施例5により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔実施例6〕
エッチング加工した真鍮板としてエッチング面の算術平均粗さRaが35.7μmのものを用いた以外は、実施例4と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
実施例6の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、28.0μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。図8は、この実施例6により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔実施例7〕
エッチング加工した真鍮板としてエッチング面の算術平均粗さRaが48.1μmのものを用いた以外は、実施例4と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
実施例7の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、44.1μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。図9は、この実施例7により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔実施例8〕
エッチング加工した真鍮板を用いずに、金属溶射加工したアルミ板であって、金属溶射面の算術平均粗さRaが22.6μmのものを用いた以外は、実施例4と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
実施例8の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、18.4μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。図10は、この実施例8により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔実施例9〕
エッチング加工した真鍮板を用いずに、サンドブラスト加工したアルミ板であって、サンドブラスト面の算術平均粗さRaが14.0μmのものを用いた以外は、実施例4と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
実施例9の梨地の印刷予定部の算術平均粗さRaは、15.4μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードにかすれはなく、文字情報とバーコードの判読ができ、判読評価は極めて良好(◎)であった。
〔比較例1〕
紙やすりを用いない以外は、実施例1と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。ここで、成形型のキャビティ空間側の表面であって、蓋の上面の中央部と接する面の算術平均粗さRaは、5.0μmであった。
比較例1の蓋の上面の中央部の面の算術平均粗さRaは、5.8μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードがかすれ、文字情報とバーコードの判読ができず、判読評価は不良(×)であった。図11は、この比較例1により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
〔比較例2〕
エッチング加工した真鍮板としてエッチング面の算術平均粗さRaが7.3μmのものを用いた以外は、実施例4と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
比較例2の印刷予定部の算術平均粗さRaは、8.5μmであった。
また、印刷を行った直後に、指で印刷面を擦ったところ、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードがかすれ、文字情報とバーコードの判読ができず、判読評価は不良(×)であった。
〔比較例3〕
エッチング加工した真鍮板としてエッチング面の算術平均粗さRaが71.5μmのものを用いた以外は、実施例4と同様にして魚箱の蓋を成形し、印刷を行った。
比較例3の印刷予定部の算術平均粗さRaは、73.5μmであった。
また、印刷を行った直後に、印刷された3mm角の大きさの文字情報およびバーコードの判読を試みたところ、表面の凹凸が粗すぎて、文字情報とバーコードが変形しており、判読が困難であり、判読評価は不良(×)であった。
本発明の型内発泡成形樹脂製品の一実施形態を示す要部拡大断面図である。 本発明の型内発泡成形樹脂製品の一実施形態を示す斜視図である。 実施例1により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。 実施例2により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。 実施例3により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。 実施例4により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。 実施例5により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。 実施例6により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。 実施例7により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。 実施例8により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。 比較例1により作製された印刷部の電子顕微鏡画像を示す図である。
符号の説明
1…型内発泡成形樹脂製品、2…印刷予定部、3…印刷部、4…インク、5…微小凹部。

Claims (7)

  1. 少なくとも一部の表面に、算術平均粗さRaが10〜60μmの範囲である印刷予定部が設けられたことを特徴とする型内発泡成形樹脂製品。
  2. 前記印刷予定部に印刷が施されたことを特徴とする請求項1に記載の型内発泡成形樹脂製品。
  3. 前記印刷予定部に形成された凹凸パターンが、梨地、皮シボ、線シボからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の型内発泡成形樹脂製品。
  4. 型内発泡成形型のキャビティ空間側の面の少なくとも一部を微小凹凸面とし、このキャビティ空間内に予備発泡樹脂粒子を充填し、次いでキャビティ空間内を加熱して予備発泡粒子を融着させて一体化し、冷却後、表面の少なくとも一部に算術平均粗さRaが10〜60μmの範囲である印刷予定部が設けられた型内発泡成形樹脂製品を得ることを特徴とする型内発泡成形樹脂製品の製造方法。
  5. 得られた型内発泡成形樹脂製品の印刷予定部に印刷を施す工程を更に有することを特徴とする請求項4に記載の型内発泡成形樹脂製品の製造方法。
  6. 前記印刷予定部にインクジェット印刷、スタンプ印刷、スクリーン印刷からなる群から選択される印刷法によって印刷を施すことを特徴とする請求項5に記載の型内発泡成形樹脂製品の製造方法。
  7. 前記印刷予定部に形成された凹凸パターンが、梨地、皮シボ、線シボからなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の型内発泡成形樹脂製品の製造方法。

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