JP2007167527A - 義歯清掃用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で扱いやすく、義歯の清掃に起因する義歯の劣化が生じにくく、有効塩素による殺菌効果や洗浄効果が十分に得られ、義歯性口内炎の原因菌となるカンジタ菌を短時間かつ簡単に殺菌できる義歯清掃用具を提供する。
【解決手段】把持部1と、前記把持部1から延びる清掃部2と、前記清掃部2に形成された少なくとも一対の電極と、前記一対の電極間に電位差を発生させる電源3のための収容部3Aとを備え、前記一対の電極を塩化物イオン含有液に接触させた状態で前記一対の電極間に電流が流されることによって、5ppm〜35ppmの有効塩素を発生させる義歯清掃用具10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、義歯清掃用具に関し、特に、義歯の清掃に起因する義歯の劣化が生じにくく、義歯性口内炎の原因菌となるカンジタ菌を短時間に殺菌することが可能な義歯清掃用具に関する。
従来、義歯の清掃には、水の入った容器内に薬剤のタブレットや顆粒等を投入し、容器内で発生した気泡によって義歯の汚れを除去する、いわゆる義歯洗浄剤を使用した方法が主に用いられてきた。義歯洗浄剤は、酸素、酵素、アルカリなどにより義歯の汚れを除去するとともに殺菌するものである。
また、従来の義歯の清掃方法としては、義歯清掃用の義歯ブラシを用いて義歯の汚れを物理的に除去する方法がある。義歯ブラシは、用毛径、毛切りパターンには多少の違いがあるものの、基本的には1ケ所か2ヶ所に清掃部を有するものである。
また、近年、電解水の殺菌機能が注目されている。例えば、電気分解によってアルカリ水と酸性水とを生成する創水装置を設けた口腔洗浄装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の創水装置では、アルカリ水生成室と酸性水生成室とを区画する隔膜を使用している。また、隔膜を使用しないで電解水を生成する技術も提案されている(例えば、特許文献2および特許文献3参照)。
しかし、特許文献1〜特許文献3に記載の技術は、いずれも大掛かりな装置が必要であるため、義歯洗浄装置として用いるために小型化することが要求されていた。
そして、この要求に対応する技術として、小型の義歯洗浄装置が開示されている(例えば、特許文献4および特許文献5参照)。
特開平5-76550号公報 特許第2991111号公報 特開平11-179360号公報 特開平11-151256号公報 特開2001-37789号公報
しかしながら、義歯洗浄剤を使用した方法では、容器内の洗浄液中に義歯をどぶ漬け(全部浸漬)して清掃するので、選択的、局所的な清掃ができない。また、義歯洗浄剤を使用した方法のみでは、気泡の発生力や気泡の持続時間が不十分であることにより、汚れが十分に除去できなかった。このため、義歯洗浄剤を使用した方法では、清掃後に義歯をブラシなどで清掃する必要があり清掃作業が面倒で多くの時間を要していた。この問題を解決するために、義歯ブラシを用いて義歯の汚れを物理的に除去する方法のみにより、義歯を清掃することも考えられる。しかし、義歯の汚れを物理的に除去しただけでは、義歯性口内炎の原因菌となるカンジタ菌などを殺菌することは困難であった。
また、特許文献4および特許文献5の技術においても義歯洗浄剤と同様に、義歯を洗浄液である電解水中にどぶ漬けするので、選択的、局所的な清掃ができず、清掃後に義歯をブラシなどで清掃する必要があった。さらに、特許文献4および特許文献5の技術では、義歯が電解水に浸漬されている間中、義歯全面が電解水の影響を受けることとなり、電解水の酸やアルカリ及び有効塩素によって義歯の劣化が促進されることが問題となっていた。義歯は、一般に金属床や維持装置に使用される金属と、床や人工歯に使用される樹脂とから構成されているので、電解水中の酸・アルカリ、有効塩素により劣化されると、金属部分が変色したり、樹脂部分が脱色したりする。また、電解水中の有効塩素は、時間の経過とともに消失したり、他のイオンに変化したりするので、電解水中の殺菌効果のある有効塩素(Cl、HClO、ClO)濃度は不安定である。このため、電解水を用いて義歯を清掃する場合、義歯の殺菌や洗浄に寄与する有効塩素の濃度の制御が困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、小型で扱いやすく、義歯の清掃に起因する義歯の劣化が生じにくく、有効塩素による殺菌効果や洗浄効果が十分に得られ、義歯性口内炎の原因菌となるカンジタ菌を短時間かつ簡単に殺菌できる義歯清掃用具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の義歯清掃用具は、把持部と、前記把持部から延びる清掃部と、前記清掃部に形成された少なくとも一対の電極と、前記一対の電極間に電位差を発生させる電源のための収容部とを備え、前記一対の電極を塩化物イオン含有液に接触させた状態で前記一対の電極間に電流が流されることによって、5ppm〜35ppmの有効塩素を発生させるものであること特徴とする。
なお、本発明でいう有効塩素の濃度とは、有効塩素の通算量を意味している。また、有効塩素の通算量とは、以下に示す方法によって求めた量のことを意味する。
すなわち、塩化物イオン含有液を2ml採取してマイクロプレートのウェル(IWAKI社製24ウェル)に入れ、義歯清掃用具の一対の電極と同じ一対の電極を装備した蓋でウェルを覆った後、ウェルをスターラーで攪拌(分散)しながら通電した場合に発生する塩素の量のことをいう。なお、通電は、一対の電極が塩化物イオン含有液に浸漬するようにして行なう。さらに、通電終了後の塩素量の測定は、DPD法(柴田科学社製、残留塩素測定器及び粉体試薬)に準じて測定した。
また、上記の義歯清掃用具においては、前記清掃部には、ブラシ毛が植毛されていてもよい。
また、上記の義歯清掃用具においては、前記ブラシ毛が導電性を有するものからなり、前記ブラシ毛が前記一対の電極として機能するものとすることができる。
また、上記の義歯清掃用具においては、前記塩化物イオン含有液が、塩化物イオンを含有する助剤を含むこと特徴とするものとすることができる。
また、上記の義歯清掃用具においては、前記塩化物イオン含有液が、塩化ナトリウムを0.5%〜20%含むことを特徴とするものとすることができる。
本発明の義歯清掃用具は、一対の電極を塩化物イオン含有液に接触させた状態で、前記一対の電極間に電流が流されることによって、5ppm〜35ppmの有効塩素を発生させるものであるため、義歯洗浄装置の小型化が実現でき、義歯の掃掃に起因する義歯の劣化が生じにくく、有効塩素による殺菌効果や洗浄効果が十分に得られる。
また、清掃部にブラシ毛が植毛されている義歯清掃用具とすることで、従来の義歯ブラシを用いた清掃時のブラッシング操作と同様にして容易に使用できる。
さらに、ブラシ毛が導電性を有するものからなり、前記ブラシ毛が前記一対の電極として機能する義歯清掃用具とすることで、効率よく塩化物イオン含有液を電気分解することができる。
また、塩化物イオン含有液が、塩化物イオンを含有する助剤を含む義歯清掃用具とすることで、容易に十分な量の有効塩素を発生させることができる。
「第1の実施形態」
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態の義歯清掃用具を説明するための図であり、図1(a)は、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図であり、図1(b)は、義歯清掃用具の側面図である。
図1に示す義歯清掃用具10は、一般的な歯ブラシや電動歯ブラシ及び義歯ブラシに類似した形状を有する小型のものである。図1に示す義歯清掃用具10は、把持部1と、把持部1から延びる清掃部2と、清掃部2に形成されたカソード電極21およびアノード電極22からなる一対の電極と、カソード電極21とアノード電極22との間に電位差を発生させる電流を供給する電源3と、電源のための収容部3Aとを備えている。
把持部1は、棒状で内部に空間が設けられたものである。把持部1の内部の空間には、図1に示すように、電池などの電源3と、電源3を収容するためのソケット状の収容部3Aと、電源3とカソード電極21とを電気的に接続するカソード配線41と、電源3とアノード電極22とを電気的に接続するアノード配線42と、スイッチ11や通電チェッカー27等を作動させるのに必要な電気回路(図示略)とが収容されている。また、図1(b)に示すように、把持部1の外面には、電源3とアノード電極22との接続の可否を切り替えるスイッチ11が設けられている。
さらに、把持部1には、電源3のバッテリー残量を確認・視認するメーターやライト、レベル用インジケーター等のチェッカー及びスイッチ、通電しているかどうかを確認・視認できるメーターやレベル用インジケーター等のチェッカー及びスイッチ、電解水(助剤)の有効塩素濃度を確認・視認するメーターやライト及びレベル用インジケーター等及びスイッチ、タイマー、有効塩素制御装置、電流制御装置、電圧制御装置、酸化還元電位制御装置などを具備することができる。ここでの電流制御装置は、突入電流の発生抑制や電気分解機能を一定に保持するための定電流回路等である。
把持部1は、絶縁材料によって形成されている。把持部1を構成する絶縁材料としては、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート樹脂(CP)、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS)等の素材を単独、または混合して使用できる。把持部1に絶縁材料を用いることで、義歯清掃用具を使用するに際し、使用者本人の身体に電気が漏れるおそれがない。なお、把持部1を構成する絶縁材料は、絶縁材料であって把持部1としての品質(物性、握りやすさ等)を有していれば良く、上述した材料に限定されるものではない。また、把持部1の形状においても把持部1としての品質(握りやすさ等)を有していれば良く、上述した形状に限定されるものではない。
清掃部2は、平面視略円形の頭部24と、頭部24と把持部1とを一体化させる柱状の首部25とからなる。頭部24および首部25は、上述した把持部1に使用される絶縁材料によって形成されたものである。また、本実施形態の義歯清掃用具では、頭部24と首部25とが着脱可能に一体化されている。
首部25の内部には、図1(b)に示すように、頭部24側と首部25側とでカソード配線41およびアノード配線42を接続するためのコネクタ25aが設けられているとともに、コネクタ25aに電気的に接続されたカソード配線41およびアノード配線42が収容されている。
首部25の外面には、発光ダイオード(LED)からなる通電チェッカー27が設けられ、発光ダイオードの点灯の有無により、アノード配線42に電流が流れているか否かを視認できるようになっている。また、発光ダイオードから発光された光によって、清掃中の被清掃面近傍が照らされるものとなるので、清掃中の被清掃面近傍の汚れの状態が確認しやすいものとなる。したがって、複雑な形状を有するものである義歯の清掃が容易なものとなるとともに、義歯の清掃を必要以上に長時間行なうことによる義歯の劣化を防ぐことができる。
頭部24の内部には、コネクタ25aを介して電気的に接続されたカソード配線41およびアノード配線42が収容されている。
また、頭部24の一方の表面である植毛面24aの中央部には、ブラシ毛からなる平面視略円形の9つの毛束23が植毛されている。より詳細には、義歯清掃用具10の幅方向にほぼ等間隔に配置された3つの毛束23からなる列が、義歯清掃用具の長さ方向に3列ほぼ等間隔に配置されている。
ブラシ毛を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)のようなポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン12などのポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、及びポリフッ化ビニリデンなどのポリハロゲン化ビニル等、溶融紡糸できる樹脂素材が使用できる。また、ブラシ毛を構成する材料として、上述した樹脂素材を複数混合した樹脂や、豚毛、山羊等動物毛、植物繊維の天然素材などを用いてもよい。
ブラシ毛の太さは、特に限定されないが、4〜24ミル(0.10〜0.60mm)、好ましくは5〜20ミル(0.12〜0.50mm)とするのが使いやすく刷掃効果に優れた義歯清掃用具10となるため望ましい。また、1つの毛束23に1種または複数種の径のブラシ毛を使用することができるし、毛束23毎にそれぞれ異なった径のブラシ毛を使用してもよいし、全ての毛束23のブラシ毛の径を同じとしてもよい。また、ブラシ毛の毛切り形状は、平切りでもよいし、ドーム状、山切り状、錐状、へら状等の形状にしてもよい。さらに、ブラシ毛の毛切り形状は、毛束23毎にそれぞれ異なっていてもよいし、全ての毛束23で同じであってもよい。
また、植毛面24aにおける毛束23よりも清掃部2の幅方向外側の領域には、カソード電極21とアノード電極22とからなる一対の電極が設けられている。
カソード電極21およびアノード電極22を構成する材料としては、導電性を備えた材料であれば特に限定されないが、例えば、白金、金、銅、亜鉛、スズ、ステンレス、チタンなどの一般に知られている金属や金属コーティングされた材料、カーボン、導電性樹脂、導電性ポリマーなどを用いることができる。また、カソード電極21とアノード電極22としては、コスト効率や生産性を考慮して金属のプリントを施したものを用いることも可能である。
カソード電極21およびアノード電極22の形状は、図1に示すように、線状とすることができるが、板状やメッシュ(網目)状としてもよい。特に、メッシュ状の形状とした場合、電気分解の反応効率に優れたものとなるため望ましい。さらに、カソード電極21および/またはアノード電極22の表面に、例えば微小な円錐や三角錐、とげ状等の先端が細くあるいは鋭利な形状を形成したり、エンボス加工したりすることで、電気分解によって発生する気泡の付着を低減することができ、電気分解機能の低下を防ぐことができる。
電源3は、有効塩素を効率的に発生するために0.5mA以上の電流を供給可能なものであることが望ましく、短時間で義歯を清掃するために1mA以上の電流を供給可能なものであることがより望ましい。電源3としては、例えば、乾電池、ボタン電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池、リチウムイオン電池等、充電器装置、太陽電池等が使用でき、複数の電池、また異なる電源の混合使用も可能である。また、電源3は、図1に示すように、把持部1に内蔵されていてもよいが、把持部1に外付けされていてもよい。
図1に示す義歯清掃用具10は、カソード電極21およびアノード電極22を塩化物イオン含有液に接触させた状態で、カソード電極21とアノード電極22との間に電源3から電流が流されると、塩化物イオン含有液が電気分解して5ppm〜35ppmの有効塩素が発生するものである。
本発明において、カソード電極21とアノード電極22との間で回路が完成(通電)してから上記範囲の有効塩素濃度なるまでの時間(通電時間)は、短時間でかつ十分に清掃できるように、0.5分〜12分であることが望ましく、0.5分〜5分であることがより望ましく、0.5分〜3分であることがさらに好ましい。
塩化物イオン含有液としては、塩素イオンを含む溶液であればいかなるものであってもよく、例えば、水道水や助剤を含む水などを用いることができる。しかし、有効塩素発生量は塩素イオン(Cl)濃度に依存するので、通常の水道水では、塩素イオン(Cl)濃度が低く、カソード電極21とアノード電極22との間で回路が完成(通電)しても、有効塩素の発生量が少なく口腔内細菌に対する殺菌力が不十分となる場合がある。したがって、塩化物イオン含有液として、助剤を含む水を用いることが望ましい。
助剤は、塩化物イオンを含有するものであればいかなるものであってもよく、例えば、生理食塩水や塩洗口液、塩歯磨などの塩化ナトリウムを含有するものとすることができる。塩化物イオン含有液が、塩化ナトリウム(NaCl)を含む水溶液である場合、塩化ナトリウムを0.5%〜20%含むことが望ましく、10%〜15%とすることがより好ましい。NaClの濃度が0.5%未満である場合、有効塩素の発生量が不十分となる場合が生じる。有効塩素の発生量が不十分であると殺菌力が不足するので、清掃時間が長時間となる恐れがある。具体的には、NaClの濃度が0.5%である場合、5ppmの有効塩素濃度を確保するために、長時間(10分以上)通電する必要が生じ、清掃時間の点から非効率である。NaClの濃度を1%以上とすることで、5ppmの有効塩素を発生させる通電時間を5分未満とすることができ、効果的に義歯を殺菌できる。さらに、NaClの濃度を3%以上とすることで、短時間でかつ効果的に義歯を殺菌できる。また、NaClの濃度を10%以上とすることで、5ppm〜35ppmの有効塩素を発生させる通電時間を0.5分〜3分とすることができ、短時間で義歯を効率よく殺菌できる。
また、NaClの濃度が15%を越えると、塩化物イオン含有液中のNaCl以外の配合成分の影響でNaClが析出してしまう場合があり、20%を超えるとより一層NaClが析出しやすくなり、NaClを含む水溶液の保存安定性が悪くなる。また、NaClの濃度が20%を越えると、NaCl及び水以外の成分を配合した場合に、析出により助剤の液自体の保存安定性が悪くなる可能性があること以外に、保存容器の蓋の開閉により蓋にNaClが析出(結晶)付着し、容器の取り扱い(蓋の開閉ができない等)で問題が発生する。さらに、NaClの濃度を25%とした場合、飽和に達しそれ以上溶解しないためNaClを含む水溶液の調整が困難となる。
また、助剤は、塩化物イオンを含有するもののみであってもよいが、清掃時の作業性(助剤の取り扱い性)向上、及び電極間通電の安定性(有効塩素が発生している状態)の確保等のため、湿潤剤、清掃剤、発泡剤、粘結剤、薬用成分、清涼剤、香味剤、香料、保存剤、界面活性剤、pH調整剤、安定剤、等の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、以下に示すものや、一般的な歯磨剤に使用されるものを用いることができる。なお、添加剤は、下記の成分に限定されるものではない。
例えば、湿潤剤として、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、キシリトール、マルチット、ラクチット等を用いることができる。
また、清掃剤として、無水ケイ酸、ジルコノシリケート、アルミノシリケート、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム(重質・軽質)、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム等を用いることができる。
発泡剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ベタイン等を用いることができる。
粘結剤として、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシセルロース、ポリビニルアルコール等を用いることができる。
また、薬用成分として、フッ化ナトリウム、トリクロサン等、またデキストラナーゼ等の酵素を用いることができる。
清涼剤として、メントール等を用いることができる。
香味剤として、キシリトール、サッカリンナトリウム、ステビオサイト等を用いることができる。
香料として、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、シナモン油、クローブ油、タイム油、セージ油、カルダモン油、ローズマリー油、マジョラム油、レモン油、オレンジ油、フェンネル油、ナツメグ油、ラベンダー油、パラクレス油等の天然精油、及びl−メントール、l−カルボン、アネトール、l,8−シオネール、メチルサリシレート、オイゲノール、チモール、リナロール、リモネン、メントン、メンチルアセテート、シトラール、カンファー、ボルネオール、ピネン、スピラントール等の上記天然精油中に含まれる香料成分、またエチルアセテート、エチルブチレート、イソアミルアセテート、ヘキサノール、ヘキサナール、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、ベンツアルデヒド、バニリン、エチルバニリン、フラネオール、マルトール、エチルマルトール、ガンマ/デルタデカラクトン、ガンマ/デルタウンデカラクトン、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド、メンチルラクテート、エチレングリコール−l−メンチルカ−ボネート当の香料成分、さらにはいくつかの香料成分や天然精油を組み合わせてなる、アップル、バナナ、ストロベリー、ブルーベリー、メロン、ピーチ、パイナップル、グレープ、マスカット、ワイン、チェリー、スカッシュ、コーヒー、ブランデー、ユーグルト等の調合フレーバーの1種または2種以上を使用することができる。
保存剤として、安息香酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、ソルビン酸カリウム等を使用することができる。
また、界面活性剤としては、ショ糖モノ及びジラウレート等の脂肪酸基の炭素数が12〜18であるショ糖脂肪酸エステル、ラウリル酸エステル、ラウリン酸デカグリセリル、ステアリン酸モノグリセライド等の脂肪酸グリセライド、ミリスチル酸ジエタノールアミド、酸化エチレンの平均重合度が10〜100モルのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、酸化エチレンの平均重合度が10〜100モルのポリオキシエチレン硬化ひまし油等のエステル系イオン活性剤、酸化エチレンの平均重合度が6〜50モルのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系のもの及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のブロックポリマー型のエーテル系非イオン界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシネート、ラウロイル硫酸ナトリウム、メチルタウリン、アシルアミノ酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル・ナトリウム、アルキルリン酸エステル塩基等のアニオン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの酢酸ベタイン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩などのイミダゾリン型両性界面活性剤、n−脂肪酸アシル−L−アルギネート塩基等のアミノ酸型界面活性剤などを単独又は組み合せて用いることができる。
pH調整剤としては、フタル酸、リン酸、クエン酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸、炭酸等、緩衝液及びそれらの塩類を1種または2種類以上を用いることができる。なお、pH安定化のため各種公知の技術を用いることができる。
清掃時における助剤のpHは3〜7であることが望ましく、より好ましくは4〜6とされる。有効塩素(Cl、HClO、ClO)の存在比率は、pHに依存する。清掃時における助剤のpHを3〜7の範囲、好ましくは4〜6の範囲とすることで、有効塩素中において、殺菌力が最も強い次亜塩素酸(HClO)の存在比率が高い状態となる。なお、電気分解後の助剤のpHは、電気分解前の助剤のpHよりアルカリ側に変化するため、予め電気分解前の助剤のpHを酸性側に調整しておくことが望ましい。
また、助剤の性状は、液状、ペースト状、泡状(フォーム)のいずれであってもよいが、保形性(性状の保持)に優れるペースト状や泡状(フォーム)であることが好ましい。これらの中でも、泡状(フォーム)は保形性が非常に優れているため好ましい。助剤の保形性が優れるほど、電極周辺に助剤の存在する時間が長くなり、電極と助剤とを広範囲かつ安定して長い時間接触させることができ、通電を長時間持続させることができ望ましい。
このような義歯清掃用具10を用いて義歯の清掃を行なう場合には、まず、カソード電極21およびアノード電極22を塩化物イオン含有液に接触させた状態で、スイッチ11を用いて電源3とアノード電極22とを電気的に接続する。電源3とアノード電極22とが電気的に接続されると、カソード電極21とアノード電極22との間に電源3から電流が流され、通電チェッカー27である発光ダイオードが発光するとともに、塩化物イオン含有液が電気分解されてアノード電極22から水素が発生し、カソード電極21から塩素が発生し、塩化物イオン含有液中の塩素イオンが変化してアノード電極22およびカソード電極21の近傍に5ppm〜35ppmの有効塩素が発生する。そして、従来の義歯ブラシを用いた清掃時のブラッシング操作と同様にして、手動で義歯清掃用具10の清掃部2で義歯を擦って清掃する。
ここで、カソード電極21およびアノード電極22は、清掃部2に形成されているので、清掃部2の接触している義歯近傍で有効塩素が発生していることになり、義歯清掃用具10を用いて発生した有効塩素が清掃部2の接触している義歯近傍に選択的、局所的に供給されることになる。したがって、本実施形態の義歯清掃用具10から発生した有効塩素は、清掃部2の接触している義歯の殺菌および清掃に効率よく使用される。よって、5ppm〜35ppmの有効塩素による殺菌効果や洗浄効果を十分に得ることができ、容器内の洗浄液中に義歯をどぶ漬けしなくても、義歯性口内炎の原因菌となるカンジタ菌を短時間かつ簡単に殺菌できる。
しかも、本実施形態の義歯清掃用具10を用いて義歯を清掃する場合、清掃中の有効塩素の濃度は、清掃部2の接触している義歯近傍のみ高くなり、清掃部2から離れるにしたがって低くなる。このため、容器内の洗浄液中に義歯をどぶ漬けして清掃する場合と比較して、義歯の清掃に起因する義歯の劣化が生じにくいものとなる。
また、本実施形態の義歯清掃用具10用いて義歯を清掃する場合、清掃部2の接触している義歯近傍に供給される有効塩素は、清掃中に塩化物イオン含有液が電気分解されることによって得られるものである。このため、本実施形態の義歯清掃用具10用いて義歯を清掃する場合、予め製造した有効塩素を用いて義歯を清掃する場合と比較して、時間の経過に伴う有効塩素の濃度変化が少なく、有効塩素の濃度は安定したものとなる。よって、本実施形態の義歯清掃用具10用いて義歯を清掃する場合、塩化物イオン含有液の濃度を制御する方法などにより、義歯の殺菌や洗浄に寄与する有効塩素の濃度を容易にかつ正確に制御できる。その結果、有効塩素による殺菌効果や洗浄効果を十分に得ることができ、しかも、義歯の清掃に起因する義歯の劣化を効果的に防止できる。
また、本実施形態の義歯清掃用具10では、清掃中にアノード電極22およびカソード電極21で発生した気泡が、清掃時のブラッシング操作によって、カソード電極21およびアノード電極22から速やかに除去される。このため、気泡がアノード電極22およびカソード電極21に付着・停滞して、義歯清掃用具10の電気分解機能を低下させることがなく、義歯の殺菌や洗浄に寄与する有効塩素の濃度を正確に制御できる。
なお、清掃中にアノード電極22およびカソード電極21で発生した気泡は、アノード電極22およびカソード電極21に被膜となって付着して、有効塩素の発生を抑制したり、有効塩素の濃度を不均一にしたりする。したがって、効率良く殺菌を行うためには、気泡を積極的に取り除き(拡散させて)、アノード電極22およびカソード電極21の表面を塩化物イオン含有液に接触させることが好ましい。
また、本実施形態の義歯清掃用具10は、小型で扱いやすいものであるので、従来の義歯ブラシを用いた清掃時のブラッシング操作と同様にして容易に使用できる。さらに、本実施形態の義歯清掃用具10は、義歯の汚れの状態を確認しながら、選択的、局所的に義歯の清掃を行なうことができるので、汚れが十分に除去できるとともに、義歯の清掃を必要以上に長時間行なうことによる義歯の劣化を防ぐことができる。
また、本実施形態の義歯清掃用具10では、清掃部2にブラシ毛が植毛されているので、義歯清掃用具10を用いてブラッシング操作を行なった場合に、複雑な形状を有する義歯であってもブラシ毛によって義歯から容易に汚れを擦り取ることができる。
さらに、本実施形態の義歯清掃用具10においては、塩化物イオン含有液を、塩化物イオンを含有する助剤を含むものとすることで、十分な有効塩素の発生量を確保することできる。さらに、塩化物イオン含有液を、塩化ナトリウムを0.5%〜20%含むものとすることで、十分な有効塩素の発生量が得られ、かつ、保存安定性に優れた塩化物イオン含有液となる。
また、本実施形態の義歯清掃用具は、頭部24と首部25とが着脱可能に一体化されているので、頭部24に形成されたブラシ毛が清掃作業により劣化した場合に、頭部24を交換することができる。
「第2の実施形態」
図2は、本発明の第2実施形態の義歯清掃用具を説明するための図であって、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図である。
図2に示す第2実施形態の義歯清掃用具20が、図1に示す第1実施形態の義歯清掃用具10と異なるところは、第1実施形態の義歯清掃用具10が手動でブラッシング操作を行なうものであるのに対し、電動でブラッシング操作を行なうものであるところである。なお、第2実施形態において、第1の実施形態と同一の部分については説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図2に示す把持部1の内部の空間には、頭部24を反転駆動するためのモーター(図示略)が収容されている。なお、モーターは、把持部1に内蔵されていてもよいが、把持部1に外付けされていてもよい。
植毛面24aの中心を軸として頭部24が反転するようになっていることが望ましい。
このような義歯清掃用具20を用いて義歯の清掃を行なう場合、第1実施形態の義歯清掃用具10を用いる場合と同様にして、カソード電極21とアノード電極22との間に電源3から電流を流すと、発光ダイオードが発光し、アノード電極22およびカソード電極21の近傍に5ppm〜35ppmの有効塩素が発生すると同時に、植毛面24aの中心を軸として頭部24が反転する。そして、従来の電動歯ブラシを用いた場合と同様にして、義歯清掃用具20の清掃部2を義歯に押し当てることによって清掃する。
本実施形態の義歯清掃用具20においても、第1実施形態の義歯清掃用具10と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の義歯清掃用具20では、清掃中にアノード電極22およびカソード電極21で発生した気泡が、清掃部2を義歯に押し当てた際における頭部24の反転運動によって、カソード電極21およびアノード電極22から速やかに除去される。
「他の例」
本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
図3〜図7は、本発明の他の実施形態の義歯清掃用具を説明するための図である。なお、図3〜図7は、図1と頭部のみ異なるものであるので、図3〜図7においては頭部と首部の一部のみ示し、そのほかの部分は省略して示している。
図3〜図5は、本発明の他の実施形態の義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図である。上述した図1および図2に示す実施形態では、カソード電極21とアノード電極22とからなる一対の電極を、植毛面24aにおける毛束23よりも清掃部2の幅方向外側の領域に設けたものを例に挙げて説明したが、カソード電極21とアノード電極22は、塩化物イオン含有液を電気分解できるように互いに離間して配置されていればよく、例えば、図3に示す義歯清掃用具のように、毛束23と毛束23との間にカソード電極21およびアノード電極22を配置してもよい。
また、清掃部2の形状、毛束23の配置、カソード電極21およびアノード電極22の配置は、適宜変更することができ、例えば、図4に示す義歯清掃用具のように、頭部28を義歯清掃用具の長さ方向に長辺が配置された長方形とし、幅方向にほぼ等間隔に植毛された3つの毛束23からなる列が、義歯清掃用具の長さ方向に4列ほぼ等間隔に配置され、最も先端側に配置された3つの毛束23からなる列とその隣の列との間にカソード電極21が配置され、最も首部側に配置された3つの毛束23からなる列とその隣の列との間にアノード電極22が配置され、中央部に配置された3つの毛束23からなる列同士の間に幅方向にほぼ等間隔に並べられた2つの毛束23が配置されたものとすることができる。
また、本発明の義歯清掃用具においては、例えば、図5に示す義歯清掃用具のように、清掃部2にブラシ毛が植毛されていなくてもよい。図5に示す義歯清掃用具では、清掃部2の頭部29が義歯清掃用具の長さ方向に長辺が配置された長方形とされ、頭部29の表面における長辺側の一方の縁部にはアノード電極22が形成され、他方の縁部にはカソード電極21が形成され、頭部29の表面中央部には清掃面29aが形成されている。清掃面29aは、スポンジ状、コットン状、メッシュ状、繊維状のものからなる。また、清掃面29aには、エンボス加工などを施すことにより凹凸が形成されていてもよい。
図5に示す義歯清掃用具においても、清掃中にアノード電極22およびカソード電極21で発生した気泡が、清掃作業によってアノード電極22およびカソード電極21から速やかに除去されるため、気泡がアノード電極22およびカソード電極21に付着・停滞して、義歯清掃用具の電気分解機能を低下させることがない。
さらに、図5に示す義歯清掃用具では、頭部29の対向する縁部にアノード電極22およびカソード電極21がそれぞれ形成され、頭部29の表面中央部にスポンジ状、コットン状、メッシュ状、繊維状のものからなる清掃面29aが形成されているので、清掃中におけるアノード電極22およびカソード電極21と義歯近傍とが接触している状態、もしくは、清掃中におけるアノード電極22およびカソード電極21と義歯近傍との距離が、清掃部2にブラシ毛が植毛されているものと比較して、非常に近い状態となる。よって、義歯清掃用具を用いて発生した有効塩素が、清掃中の義歯近傍に選択的、局所的に供給され、清掃中の義歯の殺菌および洗浄に非常に効率よく使用される。
図6は、本発明の義歯清掃用具の他の例を説明するための図であり、図6(a)は、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図であり、図6(b)は、義歯清掃用具の側面図である。図6に示す義歯清掃用具は、毛束23を構成するブラシ毛が導電性を有するものからなり、ブラシ毛が一対の電極として機能するものである。
図6に示す義歯清掃用具では、図6(a)に示すように、清掃部2の頭部28が義歯清掃用具の長さ方向に長辺が配置された長方形とされ、義歯清掃用具の長さ方向にほぼ等間隔に植毛された5つの毛束23からなる列が、義歯清掃用具の幅方向に3列ほぼ等間隔に配置されている。幅方向外側の毛束23からなる列を構成する5つの毛束23のうち、中央に配置された3つの毛束23のブラシ毛は導電性を有するものからなり、先端側および首部側に配置された毛束23のブラシ毛と、幅方向中心の毛束23からなる列を構成する5つの毛束23のブラシ毛は絶縁性を有するものからなる。そして、図6に示す義歯清掃用具では、図6(a)に示すように、導電性を有するブラシ毛からなる幅方向外側の毛束23からなる列のうち、一方がカソード配線41と電気的に接続されてカソード電極21aとして機能し、他方がアノード配線42と電気的に接続されてアノード電極22aとして機能するようになっている。
また、図7は、本発明の他の実施形態の義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図である。図7に示す義歯清掃用具は、図6に示す義歯清掃用具と同様に、アノード電極22aおよびカソード電極21aが導電性を有するブラシ毛からなる義歯清掃用具である。図7に示す義歯清掃用具における植毛面24aには、義歯清掃用具の長さ方向にほぼ等間隔に植毛された3つの毛束23からなる列が、義歯清掃用具の幅方向に3列ほぼ等間隔に配置されている。幅方向外側の毛束23からなる列を構成するブラシ毛は導電性を有するものからなり、幅方向中心の毛束23からなる列を構成するブラシ毛は絶縁性を有するものからなる。そして、図7に示す義歯清掃用具では、導電性を有するブラシ毛からなる幅方向外側の毛束23からなる列のうち、一方がカソード配線41と電気的に接続されてカソード電極21aとして機能し、他方がアノード配線42と電気的に接続されてアノード電極22aとして機能するようになっている。
導電性を有するブラシ毛の材料としては、例えば、カーボンブラック等を配合した電気導電性を有する導電性用毛、導電性ポリマーの用毛を使用することができる。また、1つの毛束23を構成するブラシ毛の全部に導電性を有するブラシ毛を用いてもよいが、1つの毛束23を構成するブラシ毛のうちの一部に導電性用毛を用いてもよく、例えば、ナイロン用毛等の非電導性(絶縁性)用毛と導電性用毛とを混合して使用してもよい。
図6および図7に示す義歯清掃用具では、アノード電極22aおよびカソード電極21aが導電性を有するブラシ毛からなるものであるので、図1および図2に示す義歯清掃用具を構成する植毛面24aに形成されたカソード電極21およびアノード電極22と比較して、表面積が非常に大きいものとなり、効率よく塩化物イオン含有液を電気分解することができる。また、図6および図7に示す義歯清掃用具においても、清掃中にアノード電極22aおよびカソード電極21aで発生した気泡が、清掃作業によってアノード電極22aおよびカソード電極21aから速やかに除去されるため、気泡がアノード電極22aおよびカソード電極21aに付着・停滞して、義歯清掃用具の電気分解機能を低下させることがない。
さらに、図6および図7に示す義歯清掃用具では、アノード電極22aおよびカソード電極21aが導電性を有するブラシ毛からなるものであるので、清掃中におけるアノード電極22aおよびカソード電極21aと義歯近傍との距離が非常に近い状態もしくは接触している状態となる。よって、義歯清掃用具を用いて発生した有効塩素が清掃中の義歯近傍に選択的、局所的に供給されることになる。したがって、本実施形態の義歯清掃用具から発生した有効塩素は、清掃中の義歯の殺菌および洗浄に非常に効率よく使用される。
また、上述した実施形態では、電源や回路、モーター、配線などを把持部1の内部の空間に収容したが、例えば、電源や回路、配線などを頭部や首部に収容しても良く、把持部1と清掃部2とにまたがって収容されていても良い。
また、上述した実施形態では、清掃部2の頭部の一方の面にのみブラシ毛または清掃面29aを形成したが、頭部の他方の面にもブラシ毛または清掃面29aを形成してもよいし、把持部1や首部にもブラシ毛または清掃面29aを形成してもよく、ブラシ毛または清掃面29aの形成箇所やその数は特に限定されない。
また、上述した実施形態では、本発明は手動および電動によるブラッシング操作を用いて義歯を清掃するものの例を挙げて説明したが、音波や超音波による振動を用いて義歯を清掃するものとしてもよい。この場合においても、清掃中にアノード電極22およびカソード電極21で発生した気泡が、清掃作業によってアノード電極22およびカソード電極21から速やかに除去される。
また、本発明の義歯清掃用具では、清掃部を取り外し可能に把持部と一体化されているものとしてもよい。この場合、清掃部の頭部に形成されたブラシ毛または清掃面29aが清掃作業により劣化した場合に、頭部を交換することができる。また、頭部と首部とを着脱可能とした場合と比較して、着脱される部分から義歯清掃用具の内部に塩化物イオン含有液が浸入しくく、塩化物イオン含有液の義歯清掃用具の内部への浸入による劣化が生じにくいものとなる。
以下、本発明の実験例を示して説明する。
(実験例1〜実験例3)
表1に示す形状、電極の義歯清掃用具を用いるとともに、表1に示す助剤を用いて、以下に示す清掃方法Aまたは清掃方法Bを行い、以下に示すようにして評価した。その結果を表1に示す。
Figure 2007167527
表1において「形状1」とは、図1に示す義歯清掃用具の形状であることを意味する。
なお、各実験例の義歯清掃用具を構成する電源として9V電池を1個(定電流装置)用いた。また、電極として、径0.8mm、長さ10mmの線状のものを用いた。電極間距離は10mmとした。また、ブラシ毛として径0.42mm(16mil)のナイロンからなるものを用いた。
また、助剤としては以下のものを用いた。
液状(NaCl:10%、イオン交換水:残り%)
ペースト状(NaCl:10%、85%グリセリン:8%、イオン交換水:残り%)
フォーム状(NaCl:10%、85%グリセリン:8%、発泡剤:0.4%、イオン交換水:残り%、泡ポンプ容器(フォーマーポンプ付きボトル:ライオン株式会社製)使用)
「清掃方法A」
60mm×40mmの義歯床用レジンを重合した後、耐水ペーパー#2000で研磨し、アルミナ粉末にて鏡面研磨した義歯床用樹脂板を用意し、この義歯床用樹脂板にカンジダ菌を生育させ試験体とした。そして、助剤1gを義歯清掃用具の頭部につけ、所定の時間通電しながら試験体をブラッシング清掃した。
なお、カンジダ菌の生育(培養)は、義歯床用樹脂板をシャーレ内に設置し、血清で1時間処理した後、各タンパク溶液をパスツールピペットで除去し、50μlの菌液(菌種:Candida Albicans ATCC 10231)を義歯床用樹脂板の表面に接種して37℃で2時間インキュベートした後、2mlのサブロー培地を添加し、37℃で6日間培養する方法により行った。
「清掃方法B」
10mm×10mmの12%金含有金銀パラジウム合金、及び歯科用コバルトクロム合金を鋳造後、耐水ペーパー#2000で研磨し、酸化クロムの歯科用研磨材で鏡面研磨した歯科用金属板を試験体とした。そして、助剤1gを義歯清掃用具の頭部につけ、所定の時間通電しながら試験体をブラッシング清掃した。
「評価方法」
(有効塩素)
助剤を2ml採取してマイクロプレートのウェル(IWAKI社製24ウェル)に入れ、マイクロプレートの電極を装備した蓋で覆った後、ウェルをスターラーで攪拌(分散)しながら通電して発生した塩素の量を求めた。なお、電極としては、径0.8mm、長さ10mmの白金線を用いた。また、通電は、アノード用とカソード用の2本の電極間を10mm離して配置し、各電極が助剤に浸漬するようにして行なった。さらに、通電終了後の塩素量の測定は、DPD法(柴田科学社製、残留塩素測定器及び粉体試薬)に準じて測定した。
(殺菌力)
殺菌力は、清掃方法Aを実施した後、試験体の表面を電子顕微鏡で観察し、以下に示すように評価した。
○:生菌なし。
△:生菌が完全には、なしにならない(生菌が観察できるが、通電しない後述する「実験例9」と比較して明らかに生菌数が少ない状態)。
×:生菌あり。
(樹脂に対する影響)
樹脂に対する影響は、清掃方法Aを5回実施した後、試験体の外観の色変化を観察し、以下に示すように評価した。
○:変色・脱色なし。
△:わずかに変色・脱色あり。
×:変色・脱色あり。
(金属に対する影響)
樹脂に対する影響は、清掃方法Bを5回実施した後、試験体の外観の色変化を観察し、以下に示すように評価した。
○:変色なし。
△:わずかに変色あり。
×:変色あり。
(助剤の保形性)
助剤の保形性は、ブラッシング時の保形状態(助剤が形を保持するかどうか)の外観を観察し、以下に示すように評価した。
◎:保形性が非常に良い。
ブラッシング中(3分間)に清掃部(ブラシ)の上に乗せた助剤の形状の変化がほとんどない(体積が小さくならず、減らず、はじめの形状を維持する)か、ブラシ上の助剤の体積が大きくなる状態。
○:保形性が良い。
ブラッシング中(3分間)に清掃部(ブラシ)の上に乗せた助剤の形状が少々変化(体積が小さくなる、減る)するが、ブラッシング中に助剤の追加は必要なく、ブラッシングに支障が全くない状態。
△:保形性がやや悪い。
ブラッシング中(3分間)に清掃部(ブラシ)の上に乗せた助剤の形状が変化する(ブラシに吸われたり、ブラシから落下したりする)状態であり、ブラッシング中に助剤の補給(追加)が必要となる。
×:保形性が悪い。
ブラッシング中(3分間)に清掃部(ブラシ)の上に乗せた助剤の形状が、乗せた直後から大きく変化する(ブラシに吸われたり、ブラシから落下したりする)状態であり、ブラッシング中に数度の助剤の補給(追加)が必要で、実使用上問題がある。
表1より、助剤の性状としては、ペースト状が好ましく、フォーム状がより好ましいことが確認できた。また、表1より、有効塩素の濃度が5ppmである場合に殺菌力が認められ、5ppmである場合に生菌なしとできることが確認できた。
(実験例4〜実験例5)
表2に示す形状、電極の義歯清掃用具を用いるとともに、表2に示す助剤を用いて、上述した清掃方法Aまたは清掃方法Bを行い、以下に示すようにして評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2007167527
表2において「形状1」とは、表1と同じであり、「形状2」とは、図7に示す義歯清掃用具の形状であることを意味する。
なお、実験例4および実験例5の義歯清掃用具を構成する電源、助剤、殺菌力、樹脂に対する影響、金属に対する影響の測定・評価方法については、表1と同じとした。また、実験例4の電極、ブラシ毛は、表1と同じものを用いた。実験例5においては、電極となる毛束のブラシ毛として、径0.30mm(製品名:モノエイト、製造:東レモノフィラメント(株))の導電性ナイロンを用い、電極とならない毛束のブラシ毛として、実験例4と同様のものを用いた。
また、清掃方法Aおよび清掃方法Bにおける通電時間は、いずれも1分間とした。
(気泡の拡散)
気泡の拡散は、ブラッシング時の電極周辺の気泡の拡散状態の外観を観察し、以下に示すように評価した。
◎:拡散が非常に良い。
発生した気泡が電極に全く付着せず、瞬時に気泡拡散ができている。
○:拡散が良い。
発生した気泡が電極に付着するが、短時間に除去される(滞留なし)。
△:拡散がやや悪い。
発生した気泡が電極に付着し、電極の一部を覆う状態で一次的に滞留する。
×:拡散が悪い。
発生した気泡が電極に付着し、電極全体を覆う状態で滞留する。
表2より、電極が導電性ナイロンのブラシ毛からなる実験例5は、電極が植毛面に形成されたPt線からなる実験例4と比較して、気泡の拡散が良好であることが確認できた。
(実験例6〜実験例8)
表3に示す形状、電源、ブラシの動きの義歯清掃用具を用いるとともに、表3に示す助剤、操作時間、通電時間で、上述した清掃方法Aまたは清掃方法Bを行なった。
Figure 2007167527
(実験例9)
表3に示す形状、ブラシの動きの義歯清掃用具を用いるとともに、表3に示す助剤、操作時間、通電時間で、以下に示す清掃方法Cまたは清掃方法Dを行なった。
「清掃方法C」
清掃方法Aと同様の義歯床用樹脂板に清掃方法Aと同様にしてカンジダ菌を生育させ試験体とした。そして、助剤1gを義歯清掃用具の頭部につけ、所定の時間試験体をブラッシング清掃した。
「清掃方法D」
清掃方法Bと同様の金銀パラジウム合金、及び歯科用コバルトクロム合金の歯科用金属板を試験体とした。そして、助剤1gを義歯清掃用具の頭部につけ、所定の時間試験体をブラッシング清掃した。
(実験例10)
表3に示す形状、電源の義歯清掃用具を用いるとともに、表3に示す助剤、通電時間で、以下に示す清掃方法Eまたは清掃方法Fを行なった。
「清掃方法E」
清掃方法Aと同様の義歯床用樹脂板に清掃方法Aと同様にしてカンジダ菌を生育させ試験体とした。そして、所定の時間通電しながら助剤からなる専用液に試験体をどぶ漬けして清掃した。
「清掃方法F」
清掃方法Bと同様の金銀パラジウム合金、及び歯科用コバルトクロム合金の歯科用金属板を試験体とした。そして、所定の時間通電しながら助剤からなる専用液に試験体をどぶ漬けして清掃した。
表3において「形状1」とは、表1と同じであり、「形状3」とは、図2に示す義歯清掃用具の形状であることを意味し、「形状4」とは、図5に示す義歯清掃用具の形状であることを意味し、「形状5」は、製品名「ライオデントハブラシ」ライオン歯科材株式会社製のものであり、「形状6」は、製品名「イオデント」、松下電工株式会社製のものであることを意味する。
なお、実験例6および実験例7のブラシ毛として表1と同じものを用い、実験例8ではスポンジとして食器洗浄用のナイロンスポンジを切り取って接着したものを用い、実験例9のブラシ毛としてナイロン毛を用いた。
そして、実験例6〜実験例10の義歯清掃用具における清掃後の殺菌力、樹脂に対する影響、金属に対する影響を表1と同じようにして評価した。その結果を表4に示す。
なお、実験例6〜実験例10における殺菌力、樹脂に対する影響、金属に対する影響の測定・評価方法については、表1と同じとした。
Figure 2007167527
表4より、本発明の実施例である実験例6〜実験例8では、十分な殺菌効果が得られ、有効塩素を発生しない比較例である実験例9では、殺菌効果が得られないことがわかる。また、ブラシの動きが電動である実験例7では、ブラシの動きが手動である実験例6と比較して、清掃が簡単であった。
また、有効塩素濃度が100ppmである実験例10では、十分な殺菌効果が得られるものの、コバルトクロム合金が変色し、金属が劣化した。なお、実験例10では、使用説明書に「金属の露出していない総入れ歯専用」と記載されており、金属の露出している義歯(総義歯・部分義歯)には適さない。また、実験例10では、汚れが十分に除去できず、清掃後にブラシなどによる物理的な清掃が必要であった。
また、実験例6〜実験例8の義歯清掃用具を用い、表3に示す助剤、操作時間、通電時間で、以下に示す清掃方法Gまたは清掃方法Hを行なった。
「清掃方法G」
100mm×100mmの義歯床用レジンを重合した後、耐水ペーパー#2000で研磨し、アルミナ粉末にて鏡面研磨した義歯床用樹脂板を試験体とした。そして、助剤1gを義歯清掃用具の頭部につけ、1日3回通電しながら試験体をブラッシング清掃した。
「清掃方法H」
100mm×100mmの12%金含有金銀パラジウム合金、及び歯科用コバルトクロム合金を鋳造後、耐水ペーパー#2000で研磨し、酸化クロムの歯科用研磨材で鏡面研磨した歯科用金属板を試験体とした。そして、助剤1gを義歯清掃用具の頭部につけ、1日3回通電しながら試験体をブラッシング清掃した。
また、実験例9の義歯清掃用具および表3に示す助剤を用いて、以下に示す清掃方法Iまたは清掃方法Jを行なった。
「清掃方法I」
清掃方法Gと同様の義歯床用樹脂板を試験体とし、助剤1gを義歯清掃用具の頭部につけ、1日3回試験体をブラッシング清掃した。
「清掃方法J」
清掃方法Hと同様の金銀パラジウム合金、及び歯科用コバルトクロム合金の歯科用金属板を試験体とした。そして、助剤1gを義歯清掃用具の頭部につけ、1日3回試験体をブラッシング清掃した。
また、実験例10の義歯清掃用具および表3に示す助剤を用いて、以下に示す清掃方法Kまたは清掃方法Lを行なった。
「清掃方法K」
清掃方法Gと同様の義歯床用樹脂板を試験体とし、通電しながら助剤からなる専用液に試験体を1日3回どぶ漬けして清掃した。
「清掃方法L」
清掃方法Hと同様の金銀パラジウム合金、及び歯科用コバルトクロム合金の歯科用金属板を試験体とした。そして、通電しながら助剤からなる専用液に試験体を1日3回どぶ漬けして清掃した。
そして、上記の清掃を開始してから10日目、20日目、30日目に、表1と同じように樹脂に対する影響、金属に対する影響の測定・評価を行なった。その結果を表5に示す。なお、実験例6〜実験例10における樹脂に対する影響、金属に対する影響の測定・評価方法については、表1と同じとした。
Figure 2007167527
表5より、本発明の実施例である実験例6〜実験例8では、有効塩素を発生しない実験例9と同様に、10日目、20日目、30日目の全てにおいて、樹脂に対する影響および金属に対する影響が○となった。これに対し、義歯をどぶ漬けする実験例10では、コバルトクロム合金の歯科用金属板が10日目で×となり、金銀パラジウム合金の歯科用金属板も20日目で△、30日目で×となり、樹脂に対する影響も30日目で脱色が確認されたことにより△となった。
(実験例11)
表6に示すNaCl濃度(イオン交換水:残り%)の液状の助剤を2ml採取してマイクロプレートのウェル(IWAKI社製24ウェル)に入れ、マイクロプレートの電極を装備した蓋で覆った後、ウェルをスターラーで攪拌(分散)しながら表6に示す通電時間通電し、発生した塩素の量を求めた。なお、電極としては、径0.8mm、長さ10mmの白金線を用いた。また、通電は、アノード用とカソード用の2本の電極間を10mm離して配置し、各電極が助剤に浸漬するようにして行なった。さらに、通電終了後の塩素量の測定は、DPD法(柴田科学社製、残留塩素測定器及び粉体試薬)に準じて測定した。
Figure 2007167527
表6より、NaClの濃度が0.1%である場合には、有効塩素濃度が1ppm未満であり十分な有効塩素濃度が確保できないことがわかる。また、NaClの濃度が0.5%である場合には、12分で5ppmの有効塩素濃度を確保できることが確認できた。さらに、NaClの濃度を1%以上とすることで、5ppmの有効塩素を発生させる通電時間を5分未満とすることができることが確認できた。さらに、NaClの濃度を10%以上とすることで、5ppm〜35ppmの有効塩素を発生させる通電時間を0.5分〜3分とすることができることがわかった。
また、NaClの濃度が25%である場合には、NaClが析出して清掃できなかった。
図1は、本発明の第1実施形態の義歯清掃用具を説明するための図であり、図1(a)は、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図であり、図1(b)は、義歯清掃用具の側面図である。 図2は、本発明の第2実施形態の義歯清掃用具を説明するための図であって、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図である。 図3は、本発明の他の実施形態の義歯清掃用具を説明するための図であって、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図である。 図4は、本発明の他の実施形態の義歯清掃用具を説明するための図であって、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図である。 図5は、本発明の他の実施形態の義歯清掃用具を説明するための図であって、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図である。 図6は、本発明の義歯清掃用具の他の例を説明するための図であり、図6(a)は、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図であり、図6(b)は、義歯清掃用具の側面図である。 図7は、本発明の他の実施形態の義歯清掃用具を説明するための図であって、義歯清掃用具を植毛面方向から見た平面図である。
符号の説明
1…把持部、2…清掃部、3…電源、3A…収容部、10、20…義歯清掃用具、11…スイッチ、21、21a…カソード電極(一対の電極)、22、22a…アノード電極(一対の電極)、23…毛束、24、28、29…頭部、24a…植毛面、25…首部、27…通電チェッカー、29a…清掃面、41…カソード配線、42…アノード配線、

Claims (5)

  1. 把持部と、前記把持部から延びる清掃部と、前記清掃部に形成された少なくとも一対の電極と、前記一対の電極間に電位差を発生させる電源のための収容部とを備え、
    前記一対の電極を塩化物イオン含有液に接触させた状態で、前記一対の電極間に電流が流されることによって、5ppm〜35ppmの有効塩素を発生させるものであること特徴とする義歯清掃用具。
  2. 前記清掃部には、ブラシ毛が植毛されていること特徴とする請求項1に記載の義歯清掃用具。
  3. 前記ブラシ毛が導電性を有するものからなり、前記ブラシ毛が前記一対の電極として機能すること特徴とする請求項2に記載の義歯清掃用具。
  4. 前記塩化物イオン含有液が、塩化物イオンを含有する助剤を含むこと特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の義歯清掃用具。
  5. 前記塩化物イオン含有液が、塩化ナトリウムを0.5%〜20%含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の義歯清掃用具。

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