JP2007166730A - 電動機の制御装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】装置構成が複雑化することを抑制しつつ電動機を適切に制御する。
【解決手段】オフセット変調部25は、単一のキャリア周期fcでのDCリンク電流IDCに対し、各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwのうちの最小値に対応する相であるオンデューティ最小相を選択する。オフセット変調部25は、オンデューティ最小相に対して、オンデューティ指令が発生(あるいは消滅)するタイミングがキャリア周期fcの開始時刻t1および終了時刻t8となるようにして、オンデューティ最小相のオンデューティを減少させる。オフセット変調部25は、オンデューティ最小相と同様にして、他の相に対して、同等の補正量によってオンデューティを減少させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機の制御装置に関する。
従来、例えば電動機の回転子の回転角(つまり、所定の基準回転位置からのロータの磁極の回転角度)を検出するセンサを省略し、電動機を制御するインバータから電動機に通電される各相電流を検出する複数の相電流センサを備え、相電流センサの検出値に基づいて回転角を推定する制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−343963号公報
ところで、上記従来技術に係る装置においては、インバータから電動機に通電される各相電流を検出する複数の相電流センサを備えることから装置構成が複雑化してしまうという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、装置構成が複雑化することを抑制しつつ電動機を適切に制御することが可能な電動機の制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の電動機の制御装置は、パルス幅変調信号(例えば、実施の形態でのPWM信号)により複数相の電動機への通電を順次転流させるインバータ(例えば、実施の形態でのPWMインバータ14A)と、該インバータの直流側電流(例えば、実施の形態でのDCリンク電流IDC)を検出する電流検出手段(例えば、実施の形態での直流側電流センサ14b)と、該電流検出手段により検出された前記直流側電流に基づいて前記電動機の相電流(例えば、実施の形態での各相電流Iu,Iv,Iw)を推定する相電流推定手段(例えば、実施の形態での相電流推定部26)と、該相電流推定手段により推定された前記相電流の変化量に基づき前記電動機の回転子の位置(例えば、実施の形態での回転角θ)を推定する位置推定手段(例えば、実施の形態での角度推定部29)と、該位置推定手段により推定された前記回転子の位置に基づき前記インバータのスイッチング素子のオン/オフ状態を制御するスイッチング制御を実行する制御手段(例えば、実施の形態での制御部15)とを備える電動機の制御装置であって、前記スイッチング素子のオン/オフ状態の比率であるデューティ指令(例えば、実施の形態でのハイ側U相オンデューティ、ハイ側V相オンデューティ、ハイ側W相オンデューティ)あるいは各相毎の出力電圧指令(例えば、実施の形態での各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vw)にオフセット補正を実行し、前記直流側電流に対する単一のキャリア周期の少なくとも開始タイミングおよび終了タイミングを含む所定タイミングで各相毎のオンデューティ指令を発生させる変調手段(例えば、実施の形態でのオフセット変調部25)を備えることを特徴としている。
上記構成の電動機の制御装置によれば、変調手段は、スイッチング素子のオン/オフ状態に対するデューティ指令あるいは各複数相毎の出力電圧指令に対して、オフセット量を設定するオフセット変調を実行し、直流側電流に対する単一のキャリア周期の少なくとも開始タイミングおよび終了タイミングを含む所定タイミングで各相毎のオンデューティ指令を発生させる。これにより、相電流の変化量を検出する際の検出区間をキャリア周期と同等の時間区間に設定することができ、回転子の位置を推定する際の推定精度を向上させることができる。
さらに、請求項2に記載の本発明の電動機の制御装置は、パルス幅変調信号(例えば、実施の形態でのPWM信号)により複数相の電動機への通電を順次転流させるインバータ(例えば、実施の形態でのPWMインバータ14A)と、該インバータの直流側電流(例えば、実施の形態でのDCリンク電流IDC)を検出する電流検出手段(例えば、実施の形態での直流側電流センサ14b)と、該電流検出手段により検出された前記直流側電流に基づいて前記電動機の相電流(例えば、実施の形態での各相電流Iu,Iv,Iw)を推定する相電流推定手段(例えば、実施の形態での相電流推定部26)と、該相電流推定手段により推定された前記相電流の変化量に基づき前記電動機の回転子の位置(例えば、実施の形態での回転角θ)を推定する位置推定手段(例えば、実施の形態での角度推定部29)と、該位置推定手段により推定された前記回転子の位置に基づき前記インバータのスイッチング素子のオン/オフ状態を制御するスイッチング制御を実行する制御手段(例えば、実施の形態での制御部15)とを備える電動機の制御装置であって、前記スイッチング素子のオン/オフ状態の比率であるデューティ指令(例えば、実施の形態でのハイ側U相オンデューティ、ハイ側V相オンデューティ、ハイ側W相オンデューティ)あるいは各相毎の出力電圧指令(例えば、実施の形態での各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vw)にオフセット補正を実行し、前記直流側電流に対する単一のキャリア周期の少なくとも開始タイミングおよび終了タイミングを含む所定タイミングで前記直流側電流をゼロよりも大きくさせる変調手段(例えば、実施の形態での出力電圧オフセット変調部31)を備えることを特徴としている。
上記構成の電動機の制御装置によれば、変調手段は、スイッチング素子のオン/オフ状態に対するデューティあるいは各複数相毎の出力電圧に対して、オフセット量を設定するオフセット変調を実行し、直流側電流に対する単一のキャリア周期の少なくとも開始タイミングおよび終了タイミングを含む所定タイミングで直流側電流がゼロよりも大きくなるようにする。これにより、相電流の変化量を検出する際の検出区間をキャリア周期と同等の時間区間に設定することができ、回転子の位置を推定する際の推定精度を向上させることができる。
さらに、請求項3に記載の本発明の電動機の制御装置では、前記変調手段は、前記所定タイミングを、前記開始タイミングおよび前記終了タイミングから所定時間に亘る期間とすることを特徴としている。
上記構成の電動機の制御装置によれば、回転子の位置を推定する際の推定精度を、より一層、向上させることができる。
さらに、請求項4に記載の本発明の電動機の制御装置では、前記変調手段は、複数相における最小電圧相のハイサイドアームのオンディーティ指令を所定値以下に減少させる、または、略零に変更し、複数相における線間電圧の電位差が所定値以上に保持されるように変調することを特徴としている。
上記構成の電動機の制御装置によれば、変調の前後において線間電圧の電位差を保持した状態で電流変化の検出区間を拡大させることができ、回転子の位置を推定する際の推定精度を、より一層、向上させることができる。
請求項1または請求項2に記載の本発明の電動機の制御装置によれば、相電流の変化量を検出する際の検出区間をキャリア周期と同等の時間区間に設定することができ、回転子の位置を推定する際の推定精度を向上させることができる。
さらに、請求項3または請求項4に記載の本発明の電動機の制御装置によれば、回転子の位置を推定する際の推定精度を、より一層、向上させることができる。
以下、本発明の電動機の制御装置の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
この実施形態による電動機の制御装置10(以下、単に、モータ制御装置10と呼ぶ)は、例えばハイブリッド車両に内燃機関11と共に駆動源として搭載されるブラシレスDCモータ12(以下、単に、モータ12と呼ぶ)を駆動制御するものであって、このモータ12は、内燃機関11と直列に直結され、界磁に利用する永久磁石を有する回転子(図示略)と、この回転子を回転させる回転磁界を発生する固定子(図示略)とを備えて構成されている。
そして、モータ制御装置10は、例えば図1に示すように、バッテリ13を直流電源とするパワードライブユニット(PDU)14と、制御部15とを備えて構成されている。
このモータ制御装置10において、複数相(例えば、U相、V相、W相の3相)のモータ12の駆動および回生作動は制御部15から出力される制御指令を受けてパワードライブユニット(PDU)14により行われる。
PDU14は、例えば図2に示すように、トランジスタのスイッチング素子(例えば、IGBT:Insulated Gate Bipolar mode Transistor)を複数用いてブリッジ接続してなるブリッジ回路14aと平滑コンデンサCとを具備するパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータ14Aを備え、モータ12と電気エネルギーの授受を行う高圧系のバッテリ13が接続されている。
PDU14に具備されるPWMインバータ14Aは、各相毎に対をなすハイ側,ロー側U相トランジスタUH,ULおよびハイ側,ロー側V相トランジスタVH,VLおよびハイ側,ロー側W相トランジスタWH,WLをブリッジ接続してなるブリッジ回路14aと、平滑コンデンサCとを備えて構成され、各トランジスタUH,VH,WHはバッテリ13の正極側端子に接続されてハイサイドアームを構成し、各トランジスタUL,VL,WLはバッテリ13の負極側端子に接続されローサイドアームを構成しており、各相毎に対をなす各トランジスタUH,ULおよびVH,VLおよびWH,WLはバッテリ13に対して直列に接続され、各トランジスタUH,UL,VH,VL,WH,WLのコレクタ−エミッタ間には、エミッタからコレクタに向けて順方向となるようにして、各ダイオードDUH,DUL,DVH,DVL,DWH,DWLが接続されている。
そして、ブリッジ回路14aと、バッテリ13の負極側端子との間には、PWMインバータ14Aの直流側電流(DCリンク電流)IDCを検出する直流側電流センサ14bが備えられている。
そして、PDU14は、例えばモータ12の駆動時等において制御部15から入力されるスイッチング指令であるゲート信号(つまり、PWM(パルス幅変調)信号)に基づき、PWMインバータ14Aにおいて各相毎に対をなす各トランジスタUH,ULおよびVH,VLおよびWH,WLのオン(導通)/オフ(遮断)状態を切り替えることによって、バッテリ13から供給される直流電力を3相交流電力に変換し、3相のモータ12の固定子巻線への通電を順次転流させることで、各相の固定子巻線に交流のU相電流IuおよびV相電流IvおよびW相電流Iwを通電する。
制御部15からPDU14に入力されるゲート信号は、各相毎に対をなす各トランジスタUH,ULおよびVH,VLおよびWH,WLのオン/オフ状態の組み合わせに応じて、例えば下記表1および図3(a)〜(h)に示すように、8通りの各スイッチング状態S1〜S8に応じたPWM(パルス幅変調)信号となる。
そして、PWMインバータ14Aの直流側には各スイッチング状態S1〜S8に応じて断続的に各相電流Iu,Iv,Iwが発生し、直流側電流センサ14bにより検出される直流側電流(DCリンク電流)IDCは、各相電流Iu,Iv,Iwの何れかひとつ、あるいは、各相電流Iu,Iv,Iwの何れかひとつの符号が反転したもの、あるいは、ゼロとなる。
Figure 2007166730
例えば、図4に示す各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwに対する単一の三角波からなるキャリア信号の1周期(キャリア周期fc)での各時刻t1〜時刻t8において、このキャリア周期fcの開始タイミングである時刻t1から時刻t2の期間、および、時刻t7からキャリア周期fcの終了タイミングである時刻t8までの期間では、ブリッジ回路14aのハイサイドアームがオン状態かつローサイドアームがオフ状態となる第1スイッチング状態S1となり、DCリンク電流IDCはゼロとなる。
そして、ハイ側U相およびV相トランジスタUH,VHとロー側W相トランジスタWLとがオン状態となる第2スイッチング状態S2である時刻t2から時刻t3の期間および時刻t6から時刻t7の期間では、DCリンク電流IDCはW相電流Iwの符号が反転した電流(−Iw)となる。
そして、ハイ側U相トランジスタUHとロー側V相およびW相トランジスタUL,WLとがオン状態となる第7スイッチング状態S7である時刻t3から時刻t4の期間および時刻t5から時刻t6の期間では、DCリンク電流IDCはU相電流Iuとなる。
そして、ハイサイドアームがオフ状態かつローサイドアームがオン状態となる第8スイッチング状態S8である時刻t4から時刻t5の期間では、DCリンク電流IDCはゼロとなる。
制御部15は、回転直交座標をなすdq座標上で電流のフィードバック制御を行うものであり、例えば運転者のアクセル操作に係るアクセル開度等に応じて設定されるトルク指令TrからId指令*Id及びIq指令*Iqを演算し、Id指令*Id及びIq指令*Iqに基づいて各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwを算出し、各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwに応じてPDU14へゲート信号であるPWM信号を入力すると共に、実際にPDU14からモータ12に供給される各相電流Iu,Iv,Iwに対する各推定値である各相推定電流Ius,Ivs,IwsをDCリンク電流IDCから推定し、各相推定電流Ius,Ivs,Iwsをdq座標上に変換して得たd軸電流Ids及びq軸電流Iqsと、Id指令*Id及びIq指令*Iqとの各偏差がゼロとなるように制御を行う。
この制御部15は、例えば、電流指令演算部21と、電流制御部22と、dq−3相変換部23と、PWM信号生成部24と、オフセット変調部25と、相電流推定部26と、3相−dq変換部27と、電流差分演算部28と、角度推定部29と、回転数演算部30とを備えて構成されている。
そして、この制御部15には、直流側電流センサ14bにより検出される直流側電流(DCリンク電流)IDCと、バッテリ13の端子電圧(電源電圧)VBを検出する電圧センサ13aから出力される検出値と、外部の制御装置(図示略)から出力されるトルク指令Trとが入力されている。
電流指令演算部21は、例えば外部の制御装置(図示略)から入力されるトルク指令Tr(例えば、運転者によるアクセルペダルの踏み込み操作量およびモータ12の回転数ω等に応じて必要とされるトルクをモータ12に発生させるための指令値)と、回転数演算部30から入力されるモータ12の回転数ωとに基づき、PDU14からモータ12に供給される各相電流Iu,Iv,Iwを指定するための電流指令を演算しており、この電流指令は、回転する直交座標上でのId指令*Id及び*Iq指令*Iqとして電流制御部22へ出力されている。
この回転直交座標をなすdq座標は、例えば回転子の永久磁石による界磁極の磁束方向をd軸(界磁軸)とし、このd軸と直交する方向をq軸(トルク軸)としており、モータ12の回転子の回転位相に同期して回転している。これにより、PDU14からモータ12の各相に供給される交流信号に対する電流指令として、直流的な信号であるId指令*IdおよびIq指令*Iqを与えるようになっている。
電流制御部22は、Id指令*Idとd軸電流Idsとの偏差ΔId、および、Iq指令*Iqとq軸電流Iqsとの偏差ΔIqを算出し、例えば回転数演算部30から入力されるモータ回転数ωに応じたPI(比例積分)動作により、偏差ΔIdを制御増幅してd軸電圧指令値*Vdを算出し、偏差ΔIqを制御増幅してq軸電圧指令値*Vqを算出する。
dq−3相変換部23は、角度推定部29から入力される回転子の回転角θを用いて、dq座標上でのd軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqを、静止座標である3相交流座標上での電圧指令値であるU相出力電圧*VuおよびV相出力電圧*VvおよびW相出力電圧*Vwに変換する。
PWM信号生成部24は、例えば、正弦波状の各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwと、単一の三角波からなるキャリア信号とに基づくパルス幅変調により、PDU14のPWMインバータ14Aの各スイッチング素子をオン/オフ駆動させる各パルスからなるスイッチング指令であるゲート信号(つまり、PWM(パルス幅変調)信号)を生成する。
そして、PWM信号生成部24は、生成したゲート信号のデューティDUTYつまり各スイッチング素子をオン/オフ駆動させる各パルスのオン/オフ状態の比率を算出する。
オフセット変調部25は、複数相における最小電圧相のハイサイドアームのオンディーティ指令を所定値以下に減少させる、または、略零に変更し、複数相における線間電圧の電位差が所定値以上に保持されるように変調する。例えば、DCリンク電流IDCに対する単一のキャリア周期の少なくとも開始タイミングおよび終了タイミングを含む所定タイミングで各相毎のオンデューティ指令を発生させるように、あるいは、DCリンク電流IDCがゼロよりも大きくなるようにして、スイッチング素子のオン/オフ状態の比率であるデューティに対してオフセット変調を実行する。
例えば、オフセット変調部25は、先ず、単一のキャリア周期fcでのDCリンク電流IDCに対し、各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwのうちの最小値に対応する相である最小電圧相、つまりPWMインバータ14Aのハイサイドアームの各トランジスタUH,VH,WHがオン状態となる比率であるオンデューティが最小となるオンデューティ最小相(例えば、図5に示すW相)を選択する。そして、このオンデューティ最小相に対して、オンデューティ指令が発生(あるいは消滅)するタイミングがこのキャリア周期fcの開始時刻t1および終了時刻t8となるようにして、いわばこのオンデューティ最小相のオンデューティを減少させる。そして、このオンデューティ最小相と同様にして、他の相に対しても、同等の補正量によってオンデューティを減少させる。
これにより、例えば図5に示すように、オンデューティ最小相に対して、変調前でのオンデューティ指令の発生タイミングおよび消滅タイミングが時刻t2および時刻t7であるのに対して、変調後でのオンデューティ指令の発生タイミングおよび消滅タイミングがキャリア周期fcの開始時刻t1および終了時刻t8となる。
また、例えば図5に示すように、各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwのうちの最大値に対応する相である最大電圧相、つまりオンデューティが最大となるオンデューティ最大相に対して、変調前でのオンデューティ指令の発生タイミングおよび消滅タイミングが時刻t3および時刻t6であるのに対して、変調後でのオンデューティ指令の発生タイミングおよび消滅タイミングが、時刻t3よりも前の時刻tm2、および、時刻t6よりも後の時刻tm5となる。
相電流推定部26は、直流側電流センサ14bにより検出されたDCリンク電流IDCと、PWM信号生成部24から入力されるゲート信号とに基づき、モータ12の各相の固定子巻線に供給される各相電流Iu,Iv,Iwに対する推定値である各相推定電流Ius,Ivs,Iwsを推定する。
つまり、直流側電流センサ14bにより検出されるDCリンク電流IDCは、各相電流Iu,Iv,Iwの何れかひとつ、あるいは、各相電流Iu,Iv,Iwの何れかひとつの符号が反転したもの、あるいは、ゼロとなることから、例えば上記表1に基づき、PWMインバータ14Aの各スイッチング状態S2〜S7において直流側電流センサ14bにより検出されるDCリンク電流IDCを各相推定電流Ius,Ivs,Iwsとして設定する。
例えば、図4に示す各時刻t1〜時刻t8に対し、第2スイッチング状態S2となる時刻t2から時刻t3の期間および時刻t6から時刻t7の期間で直流側電流センサ14bにより検出されるDCリンク電流IDCを、負号のW相推定電流Iws(つまり、−Iws)として設定する。また、第7スイッチング状態S7である時刻t3から時刻t4の期間および時刻t5から時刻t6の期間で直流側電流センサ14bにより検出されるDCリンク電流IDCを、正号のU相推定電流Iusとして設定する。
3相−dq変換部27は、角度推定部29から入力される回転子の回転角θを用いて、相電流推定部26により推定された静止座標上における電流である各相推定電流Ius,Ivs,Iwsを、モータ12の回転位相による回転座標すなわちdq座標上でのd軸電流Idsおよびq軸電流Iqsに変換する。
電流差分演算部28は、例えば図6に示すように、制御部15からPDU14に入力されるゲート信号のデューティ(つまり、図6に示すモータ12に対する印加電圧V0,V1,V2,V3)がキャリア周期fc毎に変化することに対応して、相電流推定部26から出力される各相推定電流Ius,Ivs,Iws毎に、キャリア周期fc毎(例えば、図6に示す時刻T1,T2,T3,T4)の変化量(例えば、図6に示す変化量dI0,dI1,dI2、dI3)を算出する。
角度推定部29は、電流差分演算部28により算出された各相推定電流Ius,Ivs,Iws毎の変化量に基づき、モータ12の回転子の回転角(つまり、所定の基準回転位置からのロータの磁極の回転角度)θを推定する。
回転数演算部30は、角度推定部29により推定された回転角θに基づきモータ12の回転数ωを算出する。
本実施形態によるモータ制御装置10は上記構成を備えており、次に、このモータ制御装置10の動作、特に、ゲート信号のデューティに対してオフセット変調を実行する処理について添付図面を参照しながら説明する。
先ず、例えば図7に示すステップS01においては、単一のキャリア周期fcでのDCリンク電流IDCに対し、各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwのうちの最小値に対応する相である最小電圧相、つまりPWMインバータ14Aのハイサイドアームの各トランジスタUH,VH,WHがオン状態となる比率であるオンデューティが最小となるオンデューティ最小相を選択する。
次に、ステップS02においては、予め設定されている所定の生成可能最小オンデューティ(例えば、ゼロ等)を、オンデューティ最小相のハイ側のスイッチング素子がオン状態となる比率であるハイ側最小相オンデューティから減算して得た値を、オフセットデューティとして設定する。
次に、ステップS03においては、ハイ側U相トランジスタUHがオン状態となる比率であるハイ側U相オンデューティからオフセットデューティを減算して得た値を、新たにハイ側U相オンデューティとして設定することにより、ハイ側U相オンデューティを補正する。
次に、ステップS04においては、ハイ側V相トランジスタVHがオン状態となる比率であるハイ側V相オンデューティからオフセットデューティを減算して得た値を、新たにハイ側V相オンデューティとして設定することにより、ハイ側V相オンデューティを補正する。
次に、ステップS05においては、ハイ側W相トランジスタWHがオン状態となる比率であるハイ側W相オンデューティからオフセットデューティを減算して得た値を、新たにハイ側W相オンデューティとして設定することにより、ハイ側W相オンデューティを補正し、一連の処理を終了する。
上述したように、本実施形態による電動機の制御装置10によれば、相電流の変化量を検出する際の検出区間をキャリア周期と同等の時間区間に設定することができ、回転子の位置を推定する際の推定精度を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態において、制御部15はオフセット変調部25を備えるとしたが、これに限定されず、例えば図8に示す上述した実施の形態の変形例に係るモータ制御装置10のように、オフセット変調部25の代わりに、DCリンク電流IDCに対する単一のキャリア周期の少なくとも開始タイミングおよび終了タイミングを含む所定タイミングで各相毎のオンデューティ指令を発生させるように、あるいは、DCリンク電流IDCがゼロよりも大きくなるようにして、各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwに対してオフセット変調を実行する出力電圧オフセット変調部31を備えてもよい。
この出力電圧オフセット変調部31の動作、つまり各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwに対してオフセット変調を実行する処理では、先ず、例えば図9に示すステップS11において、単一のキャリア周期fcでのDCリンク電流IDCに対し、各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwのうちの最小値に対応する相である最小電圧相、つまりPWMインバータ14Aのハイサイドアームの各トランジスタUH,VH,WHがオン状態となる比率であるオンデューティが最小となるオンデューティ最小相を選択する。
次に、ステップS12においては、予め設定されている所定の生成可能最小電圧(例えば、ゼロ等)から、電源電圧VBの1/2と、最小電圧相の各相出力電圧とを減算して得た値を、オフセット電圧として設定する。
次に、ステップS13においては、U相出力電圧*Vuからオフセット電圧を減算して得た値を、新たにU相出力電圧*Vuとして設定することにより、U相出力電圧*Vuを補正する。
次に、ステップS14においては、V相出力電圧*Vvからオフセット電圧を減算して得た値を、新たにV相出力電圧*Vvとして設定することにより、V相出力電圧*Vvを補正する。
次に、ステップS15においては、W相出力電圧*Vwからオフセット電圧を減算して得た値を、新たにW相出力電圧*Vwとして設定することにより、W相出力電圧*Vwを補正し、一連の処理を終了する。
本発明の実施形態に係る電動機の制御装置の構成図である。 図1に示すPDUのPWMインバータの構成図である。 図2に示すPWMインバータの各スイッチング状態S1〜S8を示す図である。 各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwに対する単一の三角波からなるキャリア信号の1周期(キャリア周期fc)でのPWM信号および各相電流Iu,Iv,IwおよびDCリンク電流IDCの変化の一例を示すグラフ図である。 変調前および変調後での各相出力電圧*Vu,*Vv,*Vwに対する単一の三角波からなるキャリア信号の1周期(キャリア周期fc)でのPWM信号および各相電流Iu,Iv,IwおよびDCリンク電流IDCの変化の一例を示すグラフ図である。 キャリア周期fc毎に変化する印加電圧と各相電流Iu,Iv,Iwとの一例を示すグラフ図である。 本発明の実施形態に係る電動機の制御装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の変形例に係る電動機の制御装置の構成図である。 本発明の実施形態の変形例に係る電動機の制御装置の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 電動機の制御装置
12 モータ(電動機)
14 PWMインバータ(インバータ)
15 制御部(制御手段)
25 オフセット変調部(変調手段)
26 相電流推定部(相電流推定手段)
29 角度推定部(位置推定手段)
31 出力電圧オフセット変調部(変調手段)

Claims (4)

  1. パルス幅変調信号により複数相の電動機への通電を順次転流させるインバータと、該インバータの直流側電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段により検出された前記直流側電流に基づいて前記電動機の相電流を推定する相電流推定手段と、該相電流推定手段により推定された前記相電流の変化量に基づき前記電動機の回転子の位置を推定する位置推定手段と、該位置推定手段により推定された前記回転子の位置に基づき前記インバータのスイッチング素子のオン/オフ状態を制御するスイッチング制御を実行する制御手段とを備える電動機の制御装置であって、
    前記スイッチング素子のオン/オフ状態の比率であるデューティ指令あるいは各相毎の出力電圧指令にオフセット補正を実行し、前記直流側電流に対する単一のキャリア周期の少なくとも開始タイミングおよび終了タイミングを含む所定タイミングで各相毎のオンデューティ指令を発生させる変調手段を備えることを特徴とする電動機の制御装置。
  2. パルス幅変調信号により複数相の電動機への通電を順次転流させるインバータと、該インバータの直流側電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段により検出された前記直流側電流に基づいて前記電動機の相電流を推定する相電流推定手段と、該相電流推定手段により推定された前記相電流の変化量に基づき前記電動機の回転子の位置を推定する位置推定手段と、該位置推定手段により推定された前記回転子の位置に基づき前記インバータのスイッチング素子のオン/オフ状態を制御するスイッチング制御を実行する制御手段とを備える電動機の制御装置であって、
    前記スイッチング素子のオン/オフ状態の比率であるデューティ指令あるいは各相毎の出力電圧指令にオフセット補正を実行し、前記直流側電流に対する単一のキャリア周期の少なくとも開始タイミングおよび終了タイミングを含む所定タイミングで前記直流側電流をゼロよりも大きくさせる変調手段を備えることを特徴とする電動機の制御装置。
  3. 前記変調手段は、前記所定タイミングを、前記開始タイミングおよび前記終了タイミングから所定時間に亘る期間とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動機の制御装置。
  4. 前記変調手段は、複数相における最小電圧相のハイサイドアームのオンディーティ指令を所定値以下に減少または略零に変更し、複数相における線間電圧の電位差が所定値以上に保持されるように変調することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動機の制御装置。

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