JP2007165792A - 固体撮像装置およびその製造方法、その駆動方法、電子情報機器 - Google Patents

固体撮像装置およびその製造方法、その駆動方法、電子情報機器 Download PDF

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Abstract

【課題】電荷転送電極間のギャップ下に生じる電位ポテンシャルの窪みを抑制し、低電圧駆動時および高速駆動時時にも高い転送効率で信号電荷を転送する。
【解決手段】第1層電荷転送電極105上に第2絶縁膜107を形成後、第2層電荷転送電極108形成前に、低電圧駆動および高速駆動が要求される水平転送部100Aのみ、第2絶縁膜107の膜厚が薄くなるように除去して第2絶縁膜107Aとし、その後で第2層電荷転送電極108を形成する。このようにして、水平転送部100Aでは、電荷転送不良を引き起こす電荷転送電極105,108間ギャップを小さくできる。
【選択図】図2

Description

本発明は、被写体を撮像可能とするCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどの固体撮像素子が設けられた固体撮像装置およびその製造方法、この固体撮像装置の駆動方法、この固体撮像装置を撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの画像入力デバイスを有した電子情報機器に関する。
近年、例えばデジタルスチルカメラやカメラ付き携帯電話装置など、画素数が多く、携帯性が必要とされる画像入力デバイスの開発が盛んに行われている。このため、固体撮像装置の高速動作化および低消費電力化が重要な課題となっている。
一般に、従来の固体撮像装置の撮像領域には、入射光を信号電荷に変換する光電変換部、この光電変換部から信号電荷を読み出す電荷読み出し部、この読み出された信号電荷を所定方向(垂直方向)に電荷転送する電荷転送部(以下、垂直転送部という)、さらに素子分離部などが配置されている。また、撮像領域外には、垂直転送部に接続されて信号電荷を別の所定方向(水平方向)に転送する別の電荷転送部(以下、水平転送部という)が設けられている。この水平転送部により転送された信号電荷は、フローティングディフュージョンアンプ(FDA)などの電荷検出部を通して撮像データとして外部に出力される。
ここで、水平転送部は、垂直転送部に比べて、数千倍程度という高速な信号転送動作が必要とされるため、通常、電荷転送方式として、2層電極2相駆動方式が用いられている。一方、垂直転送部は、水平転送部に比べて転送部の面積が小さく、転送電荷量を確保することが重要になるため、2層電極4相駆動方式または4相を超える駆動方式が用いられている。例えば、全画素部から読出しが必要とされる固体撮像装置では、3層電極3相駆動方式または4相以上の駆動方式が用いられている。
図7は、従来の固体撮像装置における2層電極2相駆動方式の水平転送部の要部縦断面図である。なお、このような2層電極2層駆動方式の水平転送部は、例えば特許文献1に開示されている。
図7に示すように、従来の固体撮像装置の2層電極2相駆動方式における水平転送部100は、半導体基板101の主表面上部におけるP型半導体領域102中にN型半導体領域103が設けられ、その表面に第1絶縁膜104を介して、複数の第1層電荷転送電極105が互いに所定間隔を開けて配置されている。N型半導体領域103には、第1層電荷転送電極105をマスクとしてN型と反対導電型の不純物がイオン注入されたN−型半導体領域106が設けられている。また、第1層電荷転送電極105上には第2絶縁膜107が設けられ、隣り合う2つの第1層電荷転送電極105間のN−型半導体領域106の表面並びに第1層電荷転送電極105の側面および表面の一部に、それぞれ第1絶縁膜104並びに第2絶縁膜107を介して、その両端が第1層電荷転送電極105と平面視で重畳するように、複数の第2層電荷転送電極108が並列配置されている。さらに、この基板部上を覆うように層間絶縁膜109が設けられている。
この水平転送部100では、第1層電荷転送電極105とその右側に隣接する第2層電荷転送電極108を一対として、一対の電極置きに2本の金属配線111および112に接続されている。
図8は、図7の固体撮像装置における2層電極4相駆動方式の垂直転送部の要部縦断面図である。なお、このような垂直転送部について、4相を超える駆動方式では金属配線の引き出し方法が異なるが、縦断面構造は図8の場合と変わらない。
図8に示すように、従来の固体撮像装置の2層電極4相駆動方式における垂直転送部200は、図7の水平転送部100の場合と同様に、半導体基板101の主表面上部におけるP型半導体領域102中にN型半導体領域103が設けられ、その表面に第1絶縁膜104を介して、複数の第1層電荷転送電極105が互いに所定間隔を開けて配置されている。この第1層電荷転送電極105上には第2絶縁膜107が設けられ、隣接する二つの第1層電荷転送電極105間のN型半導体領域103の表面並びに第1層電荷転送電極105の側面および表面の一部に、それぞれ第1絶縁膜104並びに第2絶縁膜107を介して、その両端が第1層電荷転送電極105と重畳するように、複数の第2層電荷転送電極108が並列配置されている。その基板部上を覆うように層間絶縁膜109が設けられている。
この図8の垂直転送部200では、図7の水平転送部100の場合と異なり、第1電荷転送電極105および第2電荷転送電極108が4個おきに4本の金属配線211〜214に接続されている。
以下に、従来の固体撮像装置における水平転送部100および垂直転送部200の製造工程について、図9および図10を用いてその工程順に説明する。
図9は、従来の固体撮像装置の2層電極2相駆動方式における水平転送部の製造工程をその工程順に説明するための要部縦断面図、図10は、図9の固体撮像装置の2層電極4相駆動方式における垂直転送部の製造工程をその工程順に説明するための要部縦断面図である。
まず、図9(a)および図10(a)に示すように、不純物濃度が1×1014cm−3程度であるシリコンなどからなるN型半導体基板101内に、不純物濃度が5×1014cm−3程度でN型半導体基板101の表面からの深さが3μm程度で不純物濃度が5×1014cm−3程度のP型半導体領域102を形成する。さらに、そのP型半導体領域102内に、その表面からの深さが0.5μm程度で不純物濃度が1×1017cm−3のN型半導体領域103を形成する。その後、N型半導体領域103上に、熱酸化法および減圧CVD法(化学的気相成長法)により、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜をそれぞれ20nm、20nm、10nm程度、順次堆積して多層構造の第1絶縁膜104を形成する。
次に、図9(b)および図10(b)に示すように、第1絶縁膜104上に、減圧CVD法、リソグラフィー法、ドライエッチング法などを用いて、厚さ300nm程度の多結晶シリコンからなる第1層電荷転送電極105を所定パターンに形成する。
続いて、図9(c)および図10(c)に示すように、熱酸化法を用いて、第1電荷転送電極105上に厚さ70nm程度のシリコン酸化膜からなる第2絶縁膜107を形成する。
その後、図示しないフォトレジストを形成して、水平転送部100には、第1層電荷転送電極105をマスクとしてN型と反対導電型の不純物として例えばボロンを自己整合的にイオン注入法を用いて導入することにより、キャリア濃度が7×1016cm−3程度のN−型半導体領域106を形成する。
さらに、図9(d)および図10(d)に示すように、第1絶縁膜104および第2絶縁膜107上に、減圧CVD法、リソグラフィー法、ドライエッチング法などを用いて、厚さ300nm程度の多結晶シリコンからなる第2層電荷転送電極108を形成する。
続いて、図9(e)および図10(e)に示すように、基板上全面を覆うように層間絶縁膜109を形成する。
その後、層間絶縁膜109に図示しないスルーホールを設けて、アルミニウム膜などを堆積させ、リソグラフィー法、ドライエッチング法などを用いて所定形状の配線パターンにパターンニングする。これにより、図9(f)に示すように、水平転送部100では、第1層電荷転送電極105とその右側に隣接する第2層電荷転送電極108を一対として、一対の電極置きに2本の金属配線111および112に接続される。
また、図10(f)に示すように、垂直転送部200では、第1電荷転送電極105および第2電荷転送電極108が4個の電極置きに4本の金属配線211〜214に接続される。なお、駆動方式が変わった場合、例えば6相駆動方式の場合には、6個の電極置きに6本の金属配線に接続される。
次に、従来の固体撮像装置における水平転送部100および垂直転送部200の駆動方法について説明する。
水平転送部100においては、上記2本の金属配線111および112に互いに180度位相が異なる振幅5V程度のクロックパルスφ1およびφ2を印加することにより、信号電荷を図9(f)の右側から左側に順次転送することができる。
また、垂直転送部200においては、4本の金属配線211〜214の少なくとも1本がロウレベルである振幅8V程度のクロックパルスφV1〜φV4を印加することにより、信号電荷を図10(f)の右側から左側に順次転送することができる。
特開平11−17163号公報
上記従来の固体撮像装置の水平転送部100では、垂直転送部200の場合と比較して高速駆動が行われ、その消費電力は水平転送部100を駆動するクロックパルスの振幅に大きく依存する。よって、消費電力を低減するためには、このクロックパルスの振幅を小さくする必要がある。
しかしながら、上記従来の固体撮像装置では、図11に示すように、第1層電荷転送電極105と隣り合う第2層電荷転送電極108との間(ギャップG)に存在する第2絶縁膜107が第1絶縁膜104と接する基板半導体層の表面下に、その左右どちらかの電荷転送電極下と同じキャリア濃度のN型半導体領域が形成されている。このため、例えばクロックパルスの振幅を3V程度に小さくすると、このギャップG下の基板半導体層領域では、電荷転送電極108下の第1絶縁膜104の厚さが実効的に厚く(図11で第2絶縁膜107の厚さを示す矢印D)なったように作用するため、この各電荷転送電極105,108間のギャップG下の基板半導体層ではポテンシャル電位に窪みPが発生しやすくなる。これは、この電荷転送電極105,108に印加される駆動電圧が低いほど顕著になる。
このように、各電荷転送電極105,108間のギャップG下の基板半導体層に電位ポテンシャルに窪みが生じると、信号電荷の転送方向に対して逆向きの電界として作用するため、信号電荷の転送効率が低下するという問題があった。
また、この各電荷転送電極105,108間のギャップG下の基板半導体層における電位ポテンシャルの窪みの周辺では、電荷転送方向への電界(フリンジ電界)が低い領域となるため、電荷転送のドリフト成分が減少して、高速転送時または低電圧駆動時に電荷転送不良が生じるという不具合がある。
この電位ポテンシャルの窪みは、互いに隣り合う電荷転送電極105,108間のギャップG(ギャップ幅)、即ち絶縁膜厚を薄くすることによって改善される。
しかしながら、垂直転送部200の電荷転送電極では、光電変換部からの信号読み出し用電極を兼ねていること、垂直転送部200と水平転送部100との電位の関係、および撮像領域で生じるノイズ成分の問題などから、垂直転送部200では、隣り合う電荷転送電極105,108間で最低でも20V〜30Vの安定した絶縁耐圧(振幅が例えば8V程度のクロックパルスに対する絶縁耐圧)が必要であり、絶縁膜厚をこれ以上薄くすることは困難であった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、各電荷転送電極間のギャップ下に生じる電位ポテンシャルの窪みを抑制し、低電圧駆動時および高速駆動時にも高い電荷転送効率で信号電荷を転送できる固体撮像装置およびその製造方法、この固体撮像装置の駆動方法、この固体撮像装置を撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラやカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像装置は、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部からの各信号電荷を電荷転送する第1電荷転送部と、該第1電荷転送部からの信号電荷を出力部側に電荷転送する第2電荷転送部とが設けられた固体撮像装置において、該第1電荷転送部および該第2電荷転送部はそれぞれ、基板半導体層の表面上に第1絶縁膜を介して複数の電荷転送電極が所定方向に並べられて設けられ、互いに隣り合う電荷転送電極間には第2絶縁膜が設けられ、該第2電荷転送部の第2絶縁膜の膜厚が該第1電荷転送部の第2絶縁膜の膜厚よりも薄く設定されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。即ち、 本発明の固体撮像装置は、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部からの各信号電荷を電荷転送する第1電荷転送部と、該第1電荷転送部からの信号電荷を出力部側に電荷転送する第2電荷転送部とが設けられた固体撮像装置において、該第2電荷転送部は、基板半導体層の表面上に第1絶縁膜を介して複数の電荷転送電極が所定方向に並べられて設けられ、互いに隣り合う電荷転送電極間には第2A絶縁膜が設けられ、該第1電荷転送部は、基板半導体層の表面上に第1絶縁膜を介して複数の電荷転送電極が所定方向に並べられて設けられ、互いに隣り合う電荷転送電極間には第2B絶縁膜が設けられ、該第2電荷転送部の第2A絶縁膜の膜厚が該第1電荷転送部の第2B絶縁膜の膜厚よりも薄く設定されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像装置における第2電荷転送部の第2A絶縁膜の膜厚は、該第2電荷転送部の絶縁耐圧のみを満足する膜厚に設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、前記第1電荷転送部は垂直転送部であり、前記第2電荷転送部は該垂直転送部よりも低電圧駆動の水平転送部であって、該水平転送部の前記第2A絶縁膜および該垂直転送部の前記第2B絶縁膜の各膜厚はそれぞれ、前記互いに隣り合う電荷転送電極間に印加される駆動電圧に対する絶縁耐圧に対応してそれぞれ設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、前記第2電荷転送部の第2A絶縁膜の膜厚が10nm〜30nm、前記第1電荷転送部の第2B絶縁膜の膜厚が50nm〜80nmに設定されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における垂直転送部は2層電極4相駆動方式であり、前記水平転送部は2層電極2相駆動方式である。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置において、前記第1電荷転送部および前記第2電荷転送部はそれぞれ、半導体基板の主表面上部における第1導電型半導体層中に形成された前記基板半導体層としての第2導電型半導体層の表面上に、前記第1絶縁膜を介して、互いに所定間隔を開けて並べられて配置された複数の第1層電荷転送電極と、互いに隣り合った二つの第1層電荷転送電極間に設けられ、該第1層電荷転送電極から前記第2A絶縁膜または前記第2B絶縁膜を介して、両端が該第1層電荷転送電極に対して一部重畳するようにそれぞれ配置された複数の第2層電荷転送電極とを有している。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における第1絶縁膜は、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜からなる多層構造であり、前記第2A絶縁膜および前記第2B絶縁膜は、熱酸化法によりシリコン酸化膜から形成されている。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、本発明の上記固体撮像装置を製造する固体撮像装置の製造方法であって、前記基板半導体層上に前記第1絶縁膜を介して前記第1層電荷転送電極を所定間隔置きに複数並べて形成する工程と、前記第1電荷転送部および前記第2電荷転送部の該第1層電荷転送電極上および側面に前記第2B絶縁膜を形成する工程と、該第2電荷転送部における該第2B絶縁膜のみを薄膜化して前記第2A絶縁膜とした後に、隣り合う第1層電荷転送電極の間に該第2A絶縁膜または該第2B絶縁膜を介して前記第2層電荷転送電極を形成する工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、本発明の固体撮像装置の製造方法は、本発明の上記固体撮像装置を製造する固体撮像装置の製造方法であって、前記基板半導体層上に前記第1絶縁膜を介して前記第1層電荷転送電極を所定間隔置きに複数並べて形成する工程と、前記第1電荷転送部および前記第2電荷転送部の該第1層電荷転送電極上および側面に前記第2A絶縁膜を形成する工程と、該第1電荷転送部における該第2A絶縁膜上にのみ絶縁膜を積層して厚膜化して前記第2B絶縁膜とした後に、隣り合う第1層電荷転送電極の間に該第2A絶縁膜または該第2B絶縁膜を介して前記第2層電荷転送電極を形成する工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の固体撮像装置の駆動方法は、本発明の上記固体撮像装置を駆動する固体撮像装置の駆動方法であって、前記垂直転送部では、前記第1層電荷転送電極および前記第2層電荷転送電極がそれぞれ、連続して配置されたm個の電極毎にm本の金属配線のそれぞれに接続されて、該m本の金属配線に印加されるクロックパルスのうち少なくとも1本のクロックパルスがロウレベルであり、該水平転送部よりも振幅が大きいクロックパルスを駆動電圧として印加することにより信号電荷を所定方向に転送し、前記水平転送部では、前記第1層電荷転送電極および該第2層電荷転送電極を一対とし、該一対の電極毎に2本の金属配線のそれぞれを該第1層電荷転送電極および該第2層電荷転送電極にそれぞれ接続して、該2本の金属配線に互いに180度位相が異なるクロックパルスを印加することにより、該垂直転送部から電荷転送された信号電荷を出力部側に電荷転送するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の電子情報機器は、本発明の上記固体撮像装置を撮像部に用いて得た画像データを信号処理した後に記録するメモリと、該画像データを信号処理した後に表示画面上に表示する表示手段と、該画像データを信号処理した後に通信処理する通信手段と、該画像データを信号処理した後に印刷処理する画像出力手段とのうちの少なくともいずれかを有しているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、電荷転送電極(第1層電荷転送電極)上に第2絶縁膜を形成後、別の電荷転送電極(第2層電荷転送電極)を形成する前に、低電圧駆動および高速駆動が要求される第2電荷転送部(水平転送部)においてのみ、第2絶縁膜をエッチバック処理などにより表面部分を除去して薄膜化し、その後、別の電荷転送電極(第2層電荷転送電極)を形成する。
例えば、第1絶縁膜を形成した後にフォトリソグラフィー法により水平転送部以外の部分をフォトレジストで被覆し、希フッ酸などのWETエッチャントに浸液して、適切な膜厚に時間コントロールにて薄膜化した後に、フォトレジストを除去することにより、同一の固体撮像装置内で、第1層電荷転送電極と第2層電荷転送電極間に、その動作方法の違い(駆動電圧の違い)に応じた異なる絶縁膜厚を形成することが可能となる。
これにより、高い絶縁耐圧が必要な第1電荷転送部(垂直転送部)においては、従来通り70nm程度の絶縁膜厚を確保する一方、それほど高い絶縁耐圧は必要とされず、低消費電力化および高速駆動化のために絶縁膜を薄くして電荷転送電極間のギャップを小さくする方が好ましい第2電荷転送部(水平転送部)では、第1電荷転送部(垂直転送部)よりも薄い例えば30nm程度の絶縁膜厚とすることが可能となる。
以上により、本発明によれば、駆動条件が異なる2種類の電荷転送部(第1電荷転送部と第2電荷転送部)を含む固体撮像装置において、電荷転送電極間の駆動電位差が小さくかつ高速転送動作を要する場合に、電荷転送不良を引き起こす電荷転送電極間のギャップを小さくすることができる。これによって、第2電荷転送部(水平転送部)において、従来のように信号電荷の電荷転送不良を引き起こすことなく駆動電圧を低減できて、低消費電力で高速駆動を行うことができる。また、高い絶縁耐圧が必要な第1電荷転送部では、必要な絶縁膜厚を確保し、撮像領域でのノイズを低減して信頼性を向上させることができる。
以下に、本発明の固体撮像装置およびその製造方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置の要部構成例を示す上面図である。なお、図1では、図7および図8の構成部材と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付している。
図1に示すように、本実施形態の固体撮像装置1は、入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部11が2次元状(またはマトリクス状)に配置されて設けられ、この光電変換部11で変換された信号電荷を図中の上から下方向(垂直方向)に電荷転送可能とする第1電荷転送部としての垂直転送部200が、複数並んだ光電変換部11に隣接して設けられて、各光電変換部11から信号電荷が読み出される。また、この複数の光電変換部11と複数本の垂直転送部200が設けられた撮像領域の図1中の下方位置には、垂直転送部200から転送されてきた複数の信号電荷を出力部12まで、後述する図3中の左から右方向に電荷転送する第2電荷転送部としての水平転送部100Aが設けられている。
図2は、図1の水平転送部100AのA−A’線縦断面図である。なお、図2では、図7の構成部材と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付している。
図2に示すように、本実施形態の水平転送部100Aは、2層電極2相駆動方式であって低電圧駆動および高速駆動が要求されており、N型半導体基板101の主表面上部における第1導電型半導体層のP型半導体領域102中に第2導電型半導体層のN型半導体領域103(基板半導体層)が設けられ、その表面に第1絶縁膜104を介して、複数の第1層電荷転送電極105が互いに所定間隔を開けて所定方向に並んで配置されている。また、N型半導体領域103には、第1層電荷転送電極105をマスクとしてN型とは反対導電型の不純物がイオン注入(ここではボロンイオン注入)されたN−型半導体領域106が設けられている。第1層電荷転送電極105上には薄い第2絶縁膜107A(第2A絶縁膜)が設けられ、隣り合う二つの第1層電荷転送電極105間のN−型半導体領域106の表面上、並びに第1層電荷転送電極105の側面および表面に、それぞれ第1絶縁膜104並びに第2絶縁膜107Aを介して、その両端が第1層電荷転送電極105の端部とそれぞれ一部重畳するように、複数の第2層電荷転送電極108がそれぞれ配置されている。この基板部上を覆うように層間絶縁膜109が設けられて平坦化されている。
この水平転送部100Aでは、第1層電荷転送電極105とその右側に隣接する第2層電荷転送電極108とを一対として、その一対置きに2本の金属配線111および112が接続されている。
図3は、図1の垂直転送部200のB−B’線縦断面図である。なお、図3では、図8の構成部材と同一の作用効果を奏する部材には同一の符号を付している。
図3に示すように、本実施形態の垂直転送部200は、前述した水平転送部100Aの場合と同様に2層電極4相駆動方式であり、半導体基板101の主表面上部における第1導電型半導体層のP型半導体領域102中に第2導電型半導体層のN型半導体領域103(基板半導体層)が設けられ、その表面上に第1絶縁膜104を介して、複数の第1層電荷転送電極105が互いに所定間隔を開けて並んで配置されている。この第1層電荷転送電極105上には厚い第2絶縁膜107(第2B絶縁膜)が設けられ、隣り合う二つの第1層電荷転送電極105間のN型半導体領域103の表面並びに、第1層電荷転送電極105の側面および表面に、それぞれ第1絶縁膜104並びに第2絶縁膜107を介して、その両端が第1層電荷転送電極105の端部とそれぞれ一部重畳するように、複数の第2層電荷転送電極108が並んで配置されている。その基板部全体上を覆うように層間絶縁膜109が設けられて平坦化されている。
この垂直転送部200では、水平転送部100Aとは異なり、第1電荷転送電極105および第2電荷転送電極108を含む4個の電極毎に4本の金属配線211〜214のそれぞれが各電極にそれぞれ接続されている。
本実施形態では、各電荷転送電極105,108間のギャップ下に生じる電位ポテンシャルの窪みを抑制するために、水平転送部100Aの第2絶縁膜107Aは、垂直転送部200の第2絶縁膜107に比べて厚みが薄く形成されていることを特徴構成としている。 この水平転送部100Aの第2絶縁膜107Aの膜厚は、垂直転送部200の絶縁耐圧は満足していないが、水平転送部100Aの絶縁耐圧は満足している膜厚に設定されている。即ち、水平転送部100Aおよび垂直転送部200の各第2絶縁膜107A,107の膜厚はそれぞれ、互いに隣り合う電荷転送電極105,108間に印加される駆動電圧に対する絶縁耐圧に対応してそれぞれ設定されている。
上記構成により、以下に、本実施形態の水平転送部100Aおよび垂直転送部200の各製造工程について、図4および図5を用いて各工程順に詳細に説明する。
図4(a)〜図4(g)はそれぞれ、図2の2層電極2相駆動方式の水平転送部の各製造工程を工程順に説明するための縦断面図、図5(a)〜図5(g)はそれぞれ、図3の2層電極4相駆動方式の垂直転送部の各製造工程を工程順に説明するための縦断面図である。
まず、図4(a)および図5(a)に示すように、不純物濃度が1×1014cm−3程度であるシリコンなどからなるN型半導体基板101内に、不純物濃度が5×1014cm−3程度でN型半導体基板101の表面上からの深さが3μm程度で不純物濃度が5×1014cm−3程度のP型半導体領域102を形成する。さらに、そのP型半導体領域102内に、その表面上からの深さが0.5μm程度で不純物濃度が1×1017cm−3のN型半導体領域103を形成する。その後、N型半導体領域103上に、熱酸化法および減圧CVD法(化学的気相成長法)により、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化膜をそれぞれ20nm、20nm、10nm程度順次堆積して第1絶縁膜104を形成する。この場合に、シリコン窒化膜で覆われた層には熱酸化処理が及ばない。
次に、図4(b)および図5(b)に示すように、第1絶縁膜104上に、減圧CVD法、リソグラフィー法、ドライエッチング法などを用いて、厚さ300nm程度の多結晶シリコンからなる各第1層電荷転送電極105を所定間隔空けて形成する。
続いて、図4(c)および図5(c)に示すように、950度程度の熱酸化法を用いて、第1電荷転送電極105上に厚さ70nm程度のシリコン酸化膜からなる第2絶縁膜107を形成する。このときの第2絶縁膜厚107は、固体撮像装置1において、隣接する電荷転送電極間に印加される電位差に対して絶縁破壊が生じない程度の膜厚とする。なお、この第2絶縁膜厚107の膜厚の誤差は、数パーセント〜10パーセント程度のオーダで形成できることから70nm±10nm程度で形成できる。したがって、この第2絶縁膜厚107の膜厚の最小値を50nmとすると、第2絶縁膜厚107の膜厚範囲は50nm〜80nm程度で形成されている。
その後、図4(d)および図5(d)に示すように、垂直転送部200にフォトレジスト110を形成し、水平転送部100Aに第1層電荷転送電極105をマスクとしてN型とは反対導電型の不純物として例えばボロンを自己整合的にイオン注入法を用いて導入することにより、キャリア濃度が7×1016cm−3程度のN−型半導体領域106を形成することができる。
さらに、前述した同じフォトレジストマスク110を用いて、基板を1%HFに800秒程度浸液してエッチバック処理(時間で除去膜厚を制御;膜厚の1割以内に制御可能)し、水平転送部100Aの部分のみ、第2絶縁膜107を30nm程度の厚みにエッチングして第2絶縁膜107よりも薄い膜厚の第2絶縁膜107Aとする。このときの第2絶縁107Aの膜厚は、水平転送部100Aにおいて隣接する電荷転送電極105,108間に印加される電位差(3V〜5.5Vmax)に対して絶縁破壊が生じない程度の膜厚としている。この場合、第2絶縁107Aの膜厚範囲は、駆動電圧の耐圧に見合う膜厚として、10nm〜30nm程度である。
また、このとき、N型半導体領域103と第1電荷転送電極105との間の第1絶縁膜104、およびN−型半導体領域106と第2電荷転送電極108との間の第1絶縁膜104の構成を揃えるために、減圧CVD法などを用いて層間絶縁膜形成を複数回の工程に分割する場合には、これらを合わせた電極間絶縁耐圧が、水平転送部100Aにおいて隣り合う電荷転送電極間に印加される電位差に対して絶縁破壊を生じない膜厚となるようにする。
ここで、上記したように、N型半導体領域103と第1電荷転送電極105との間の第1絶縁膜104、およびN−型半導体領域106と第2電荷転送電極108との間の第1絶縁膜104の構成(膜厚)を揃えることについて図12(a)および図12(b)を参照してさらに詳細に説明する。図4(c)の要部に対応した図12(a)において、第1絶縁膜104は、下から順に、熱酸化膜104a、シリコン窒化膜104b(減圧CVD)およびシリコン酸化膜104c(減圧CVD)が積層されて形成されている。このうちの最上層のシリコン酸化膜104cについては、その上の第1電荷転送電極105を加工する際に、エッチング工程および洗浄工程を経て除去されて、第1電荷転送電極105下以外の領域の第1絶縁膜104の膜厚が減少する。このまま、その領域に第2電荷転送電極108を形成すると、第1電荷転送電極105下と第2電荷転送電極108下とで、第1絶縁膜104の膜厚が異なることになるため、これを防止するために、図12(b)に示すように追加のシリコン酸化膜104dを、減少した第1絶縁膜104上に堆積させるかまたは、ウェットエッチング法などを用いて、一度、第2電荷転送電極108下となる第1絶縁膜104の最上層のシリコン酸化膜104cを完全に除去した後に、再度、減圧CVD法でシリコン酸化膜104dを形成する。このときの第1絶縁膜104Aの膜厚は、熱酸化膜104a、シリコン窒化膜104bおよびシリコン酸化膜104dからなっており、第1電荷転送電極105下と第2電荷転送電極108下とで、前述したような第1絶縁膜104Aの膜厚が異なるようなことはない。
次に、図4(e)および図5(e)に示すように、第1絶縁膜104および第2絶縁膜107、107A上に、減圧CVD法、リソグラフィー法、ドライエッチング法などを用いて、厚さ300nm程度の多結晶シリコンからなる第2層電荷転送電極108を形成する。
続いて、図4(f)および図5(f)に示すように、基板部上全面を覆うように層間絶縁膜109を形成する。
その後、この層間絶縁膜109に、図示しないスルーホールを設けて、アルミニウム膜などを堆積させ、リソグラフィー法、ドライエッチング法などを用いて所定の配線パターンにパターンニングする。
これにより、図4(g)に示すように、水平転送部100Aでは、第1層電荷転送電極105とその右側に隣接する第2層電荷転送電極108を一対として、この一対の電極置きに2本の金属配線111および112に接続される。
また、図5(g)に示すように、垂直転送部200では、第1電荷転送電極105および第2電荷転送電極108が4個の電極置きに4本の金属配線211〜214に接続される。なお、駆動方式が変わった場合、例えば6相駆動方式の場合には、6個の電極置きに6本の金属配線に接続される。
次に、本実施形態の固体撮像装置1における水平転送部100Aおよび垂直転送部200の駆動方法について説明する。
水平転送部100Aでは、第2絶縁膜107Aの膜厚が、垂直転送部200の第2絶縁膜107の膜厚に比べてその厚みを薄くした分だけ、隣接する電荷転送電極105,108間のギャップが従来の固体撮像装置の場合に比べて小さくなっているため、上記2本の金属配線111および112に互いに180度位相が異なる振幅3V程度のクロックパルスφ1およびφ2を印加することにより、信号電荷を、図1のA−A’線に沿って図2(f)の右側から左側に安定して電荷転送することができる。
一方、垂直転送部200では、従来の固体撮像装置の場合と同様に、図3および図6に示すように、4本の金属配線211〜214の少なくとも1本のクロックパルスがロウレベルである振幅8V程度のクロックパルスφV1〜φV4を印加することにより、信号電荷を安定して電荷転送することができる。
以上のように、本実施形態によれば、第1層電荷転送電極105上に第2絶縁膜107を形成後、第2層電荷転送電極108形成前に、低電圧駆動および高速駆動が要求される水平転送部100Aのみ、第2絶縁膜107の膜厚が薄くなるように除去し、その後で第2層電荷転送電極108を形成する。このようにして、水平転送部100Aでは、電荷転送不良を引き起こす電荷転送電極105,108間ギャップを小さくできて、信号電荷の転送不良を引き起こすことなく駆動電圧を低減でき、低消費電力で高速駆動を行うことができる。一方、高い絶縁耐圧が必要な垂直転送部200では、第2絶縁膜107を薄くせず、その絶縁膜厚を確保し、撮像領域でのノイズを低減して信頼性を向上させることができる。したがって、電荷転送電極105,108間のギャップG下に生じる電位ポテンシャルの窪みを抑制できて、低電圧駆動時および高速駆動時時にも高い転送効率で信号電荷を転送することができる。
なお、上記実施形態では、N型半導体基板101中にP型半導体領域102を形成し、さらにそのP型半導体領域102中にN型半導体領域103を形成したが、P型半導体基板を用いて電荷転送部となるN型半導体領域を形成した構成についても、同様に本発明を適用可能である。
また、上記実施形態の図4(c)では、第2絶縁膜107を形成した後にボロンイオン注入を行って電位障壁となるN−型半導体領域106を形成したが、これに限らず、ボロンイオン注入と第2絶縁膜107の形成の順序は逆であってもよい。
さらに、上記実施形態の図4(d)のボロンイオン注入の代わりに、N型半導体を形成するための他のイオン種を注入してもよい。その場合には、図4(g)において、第1層電荷転送電極105が障壁電極、第2層電化転送電極108が蓄積電極として役目が逆転するため、対をなす第1層電荷転送電極105と第2層電荷転送電極108の組み合わせが、図の紙面左が第2層電荷転送電極108、紙面右が第1層電荷転送電極105となる。よって、この対が金属配線111(電位φ1)もしくは112(電位φ2)に接続されることが異なるだけで、その他の構造は上記実施形態の場合と同様である。
さらに、上記実施形態では、固体撮像装置1の製造方法として、基板半導体層上に第1絶縁膜104を介して第1層電荷転送電極105を所定間隔置きに複数並べて形成する工程と、第1電荷転送部としての垂直転送部200および第2電荷転送部としての水平転送部100Aの第1層電荷転送電極105上および側面に第2絶縁膜107を形成する工程と、この水平転送部100Aの第2絶縁膜107のみを薄膜化して第2絶縁膜107Aとした後に、隣り合う第1層電荷転送電極105の間に第2絶縁膜107または107Aを介して第2層電荷転送電極108を形成する工程とを有するように、第2絶縁膜107を薄膜化する構成としたが、これに限らず、基板半導体層上に第1絶縁膜104を介して第1層電荷転送電極105を所定間隔置きに複数並べて形成する工程と、第1電荷転送部としての垂直転送部200および第2電荷転送部としての水平転送部100Aの第1層電荷転送電極105上および側面に薄い第2絶縁膜107Aを形成する工程と、この垂直転送部200側に形成した薄い第2絶縁膜107A上にのみ絶縁膜を積層して厚膜化した第2絶縁膜107を形成した後に、隣り合う第1層電荷転送電極105の間に、第2絶縁膜107または107Aを介して第2層電荷転送電極108を形成する工程とを有するように、第2絶縁膜107Aを厚膜化する構成としてもよい。
さらに、上記実施形態では、特に説明しなかったが、本実施形態の固体撮像装置1を撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの画像入力デバイスを有した電子情報機器について説明する。本発明の電子情報機器は、本発明の上記実施形態の固体撮像装置1を撮像部に用いて得た高品位な画像データを記録用に所定の信号処理した後にデータ記録する記録メディアなどのメモリ部と、この画像データを表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示する液晶表示装置などの表示手段と、この画像データを通信用に所定の信号処理をした後に通信処理する送受信装置などの通信手段と、この画像データを印刷(印字)して出力(プリントアウト)する画像出力手段とのうちの少なくともいずれかを有している。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、被写体を撮像可能とするCCDイメージセンサなどの固体撮像装置およびその製造方法、この固体撮像装置の駆動方法、この固体撮像装置を撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ、ファクシミリ、カメラ付き携帯電話装置などの画像入力デバイスを有した電子情報機器の分野において、隣接する各電荷転送電極間の駆動電位差が小さく、高速転送動作を要する場合に、電荷転送不良を引き起こす隣接電荷転送電極間ギャップを小さくすることができる。これにより、信号電荷の転送不良を引き起こすことなく駆動電圧を低減し、低消費電力で高速駆動を行うことができる。一方、高い絶縁耐圧が必要な電荷転送部では絶縁膜厚を確保し、撮像領域でのノイズを低減して信頼性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る固体撮像装置の要部構成例を示す上面図である。 図1の水平転送部のA−A’線縦断面図である。 図1の垂直転送部のB−B’線縦断面図である。 (a)〜(g)は、図2の2層電極2相駆動方式の水平転送部の各製造工程を工程順に説明するための縦断面図である。 (a)〜(g)は、図3の2層電極4相駆動方式の垂直転送部の各製造工程を工程順に説明するための縦断面図である。 本発明および従来の固体撮像装置における垂直転送部の駆動電圧について説明するための信号波形図である。 従来の固体撮像装置における2層電極2相駆動方式の水平転送部の要部縦断面図である。 図7の固体撮像装置における2層電極4相駆動方式の垂直転送部の要部縦断面図である。 (a)〜(f)は、従来の固体撮像装置の2層電極2相駆動方式における水平転送部の製造工程をその工程順に説明するための要部縦断面図である。 (a)〜(f)は、図9の固体撮像装置の2層電極4相駆動方式における垂直転送部の製造工程をその工程順に説明するための要部縦断面図である。 各電荷転送電極のギャップ下の基板半導体層に電位ポテンシャルに窪みについて説明するための図7の固体撮像装置の要部縦断面図である。 (a)および(b)は、図4のN型半導体領域103と第1電荷転送電極105との間の第1絶縁膜104、およびN−型半導体領域106と第2電荷転送電極108との間の第1絶縁膜104の膜厚を揃えることについて説明するための一例を示す積層構造図である。
符号の説明
1 固体撮像装置
11 光電変換部
12 出力部
101 半導体基板
102 P型半導体領域(第1導電型半導体層)
103 N型半導体領域(第2導電型半導体層)
104,104A 第1絶縁膜
105 第1層電荷転送電極
106 N−型半導体領域
107A 第2絶縁膜(第2A絶縁膜)
107 第2絶縁膜(第2B絶縁膜)
108 第2層電荷転送電極
109 層間絶縁膜
111,112,211〜214 金属配線
100A 水平転送部(第2電荷転送部)
200 垂直転送部(第1電荷転送部)

Claims (11)

  1. 入射光を信号電荷に変換する複数の光電変換部からの各信号電荷を電荷転送する第1電荷転送部と、該第1電荷転送部からの信号電荷を出力部側に電荷転送する第2電荷転送部とが設けられた固体撮像装置において、
    該第2電荷転送部は、基板半導体層の表面上に第1絶縁膜を介して複数の電荷転送電極が所定方向に並べられて設けられ、互いに隣り合う電荷転送電極間には第2A絶縁膜が設けられ、
    該第1電荷転送部は、基板半導体層の表面上に第1絶縁膜を介して複数の電荷転送電極が所定方向に並べられて設けられ、互いに隣り合う電荷転送電極間には第2B絶縁膜が設けられ、
    該第2電荷転送部の第2A絶縁膜の膜厚が該第1電荷転送部の第2B絶縁膜の膜厚よりも薄く設定されている固体撮像装置。
  2. 前記第2電荷転送部の第2A絶縁膜の膜厚は、該第2電荷転送部の絶縁耐圧のみを満足する膜厚に設定されている請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記第1電荷転送部は垂直転送部であり、前記第2電荷転送部は該垂直転送部よりも低電圧駆動の水平転送部であって、該水平転送部の前記第2A絶縁膜および該垂直転送部の前記第2B絶縁膜の各膜厚はそれぞれ、前記互いに隣り合う電荷転送電極間に印加される駆動電圧に対する絶縁耐圧に対応してそれぞれ設定されている請求項1または2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記第2電荷転送部の第2A絶縁膜の膜厚が10nm〜30nm、前記第1電荷転送部の第2B絶縁膜の膜厚が50nm〜80nmに設定されている請求項1〜3のいずれかに記載の固体撮像装置。
  5. 前記垂直転送部は2層電極4相駆動方式であり、前記水平転送部は2層電極2相駆動方式である請求項3に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1電荷転送部および前記第2電荷転送部はそれぞれ、半導体基板の主表面上部における第1導電型半導体層中に形成された前記基板半導体層としての第2導電型半導体層の表面上に、前記第1絶縁膜を介して、互いに所定間隔を開けて並べられて配置された複数の第1層電荷転送電極と、互いに隣り合った二つの第1層電荷転送電極間に設けられ、該第1層電荷転送電極から前記第2A絶縁膜または前記第2B絶縁膜を介して、両端が該第1層電荷転送電極に対して一部重畳するようにそれぞれ配置された複数の第2層電荷転送電極とを有している請求項1または3に記載の固体撮像装置。
  7. 前記第1絶縁膜は、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜からなる多層構造であり、
    前記第2A絶縁膜および前記第2B絶縁膜は、熱酸化法によりシリコン酸化膜から形成されている請求項1または6に記載の固体撮像装置。
  8. 請求項6に記載の固体撮像装置を製造する固体撮像装置の製造方法であって、
    前記基板半導体層上に前記第1絶縁膜を介して前記第1層電荷転送電極を所定間隔置きに複数並べて形成する工程と、
    前記第1電荷転送部および前記第2電荷転送部の該第1層電荷転送電極上および側面に前記第2B絶縁膜を形成する工程と、
    該第2電荷転送部における該第2B絶縁膜のみを薄膜化して前記第2A絶縁膜とした後に、隣り合う第1層電荷転送電極の間に該第2A絶縁膜または該第2B絶縁膜を介して前記第2層電荷転送電極を形成する工程とを有する固体撮像装置の製造方法。
  9. 請求項6に記載の固体撮像装置を製造する固体撮像装置の製造方法であって、
    前記基板半導体層上に前記第1絶縁膜を介して前記第1層電荷転送電極を所定間隔置きに複数並べて形成する工程と、
    前記第1電荷転送部および前記第2電荷転送部の該第1層電荷転送電極上および側面に前記第2A絶縁膜を形成する工程と、
    該第1電荷転送部における該第2A絶縁膜上にのみ絶縁膜を積層して厚膜化して前記第2B絶縁膜とした後に、隣り合う第1層電荷転送電極の間に該第2A絶縁膜または該第2B絶縁膜を介して前記第2層電荷転送電極を形成する工程とを有する固体撮像装置の製造方法。
  10. 請求項6に記載の固体撮像装置を駆動する固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記垂直転送部では、前記第1層電荷転送電極および前記第2層電荷転送電極がそれぞれ、連続して配置されたm個の電極毎にm本の金属配線のそれぞれに接続されて、該m本の金属配線に印加されるクロックパルスのうち少なくとも1本のクロックパルスがロウレベルであり、前記水平転送部よりも振幅が大きいクロックパルスを駆動電圧として印加することにより信号電荷を所定方向に転送し、
    該水平転送部では、該第1層電荷転送電極および該第2層電荷転送電極を一対とし、該一対の電極毎に2本の金属配線のそれぞれを該第1層電荷転送電極および該第2層電荷転送電極にそれぞれ接続して、該2本の金属配線に互いに180度位相が異なるクロックパルスを印加することにより、該垂直転送部から電荷転送された信号電荷を出力部側に電荷転送する固体撮像装置の駆動方法。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の固体撮像装置を撮像部に用いて得た画像データを信号処理した後に記録するメモリと、該画像データを信号処理した後に表示画面上に表示する表示手段と、該画像データを信号処理した後に通信処理する通信手段と、該画像データを信号処理した後に印刷処理する画像出力手段とのうちの少なくともいずれかを有している電子情報機器。
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