JP2007165525A - 表示機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い弾性率と機械的強度を有し、熱履歴による歪や接続不良を起こさないプリント配線板の絶縁基材を使用することで、耐久性で高精度などの優れた特性を有する表示機器を提供する。
【解決手段】プリント配線板上に実装された駆動回路、又はプリント配線板を介しての駆動回路と接続された光変調部を有する大型画面表示用の投射型表示機器において、該プリント配線板の絶縁基材が300℃でのカール度が10%以下のポリイミドフィルムである表示機器。
【選択図】なし

Description

本発明は、大型表示画面のプロジェクション型表示機器に関し、さらに詳しくは、プリント配線板上に実装された駆動回路、又はプリント配線板を介しての駆動回路と接続された光変調部を有する投射型表示機器に関する。
具体的には、大型テレビジョン、シネマ、広告用大画面表示体などに用いられる表示機器に関する。
表示機器としては、投射型表示機器、液晶表示機器、エレクトロルミネッセンス表示機器、プラズマディスプレイ、電気泳動型表示機器、フィールドエミッション型表示機器、エレクトロクロミック表示機器、回転球型表示機器、回転円筒型表示機器、電子噴流体など乾式粉体の移動を利用した表示機器などが知られている。かかる表示機器は表示原理そのものを具現化した表示パネルと、駆動信号を生成し伝達するための駆動回路をその構成部材として含んでいる。
かかる駆動信号の生成と伝達は、ドライバーICと呼ばれる集積回路によってなされ、一般にテープサブストレートと呼ばれる極薄型の回路基板を介して表示パネルと接続されている。
近年の表示パネルの高精細化に伴い、ドライバーICから導かれる駆動信号線の本数は極めて多数にのぼり、配線のピッチは非常に小さくなっている。そのため、温度変化、湿度変化による配線ピッチの伸縮やテープサブストレートの反り、ねじれ、変形による配線の接続不良が、製品収率に及ぼす影響が高くなってきている。
これら従来の表示機器としては、例えば印刷物のように目になじみ易く、また、外光による目の疲労のない受光型の表示装置として、球状、楕円体又は柱片状の表示素子と、表示素子の単数、又は複数個を透明な中空筒体に封入した表示ユニット(特許文献1参照)や、電界の印加により光学的反射特性が変化する複数のマイクロカプセルを所望の位置に確実に設置することにより、高精細且つ高品位な複数色およびカラー表示が可能な表示パネル(特許文献2参照)や、画素電極とエレクトロクロミック層が形成されたアレイ側基板と、対向電極とエレクトロクロミック層が形成されたカラーフィルタ側基板と、アレイ側基板とカラーフィルタ側基板との間に注入された電解層からなるエレクトロクロミック表示装置において、画素電極およびエレクトロクロミック層の周辺に隔壁を設けることで、隣接する画素との間で、画素電極同士の短絡や、エレクトロクロミック層同士の短絡が生じないようにした高精細エレクトロクロミック表示装置(特許文献3参照)などの表示素子が提案されており、その他液晶表示素子(TN液晶、STN液晶、強誘電液晶、ゲストホスト型液晶、コレステリック液晶等々)、EL表示素子、電気泳動型表示素子、エレクトロクロミック型表示素子、酸化還元型表示素子、回転球型又は回転円筒型表示素子、乾式粉体の移動による表示形式の表示素子なども知られている。
特開2002−202536号公報 特開2002−365668号公報 特開2005−049770号公報
これら前記のような種々の表示素子が多く知られており、これらの表示素子と一体となって作用する駆動部を担う半導体などの表示機器として具備すべきその他素子を備えた表示機器も多く提案されている。
例えば、画素TFTと駆動回路TFTとが同一基板上に一体形成された、アクティブマトリクス型半導体表示装置において、画素領域と駆動回路領域との間に配置されたギャップ保持材(このギャップ保持材としてポリイミド樹脂が例示)によってセルギャップの制御を行い、半導体表示装置全体にわたって均一なセル厚を得ることができ、従来の粒形のスペーサを用いないので、アクティブマトリクス基板と対向基板との貼り合わせ時に、駆動回路TFTには応力が生じることがない駆動回路TFTにダメージを与えることを防ぐことができるアクティブマトリクス型半導体表示装置(特許文献4参照)や、一対の基板間に液晶を封入し、一方の基板上に層間絶縁膜(ポリイミド樹脂などが例示)を介して縦横に交差状態でマトリクス状に配列したゲート配線およびソース配線とを形成し、前記ゲート配線およびソース配線に電気的に接続させて薄膜トランジスタを形成するとともに、前記ゲート配線と前記ソース配線とによって区画した領域に前記薄膜トランジスタに電気的に接続させて画素電極を形成してなり、前記薄膜トランジスタをなすゲート電極と半導体能動層との間に介設したゲート絶縁膜の誘電率が前記層間絶縁膜の誘電率よりも大きい液晶表示機器(特許文献5参照)や、ベースフィルムの厚さ段差によるリード断線を防止することにより、信頼性を向上させた、半導体集積回路素子搭載用デバイスホールを有する有機絶縁テープと、該有機絶縁テープに貼付けされ、半導体集積回路素子ボンディング用のインナーリードと、出力側,入力側アウターリードの配線パターンが形成されている金属箔層と、前記インナーリードに、前記有機絶縁テープの幅方向に対して長手方向が平行になるように配置して接続した、縦横比が約4以上である半導体集積回路素子を有する液晶ドライバー用テープキャリアパッケージ(特許文献6参照)や、これら表示機器の種々素子の絶縁基材に種々のポリイミド樹脂やフィルムが多く提案されている。
特開平10−319440号公報 特開平10−048610号公報 特開2002−277894号公報
従来公知の表示機器における素子に絶縁基材にポリイミド樹脂やポリイミドフィルムが使用されているが、いずれのポリイミド樹脂やポリイミドフィルムにおいても環境耐久性特に耐熱耐久性が充分に満足し得るもの、特に高温における平面方向での変形に対して耐久性を保持したものは知られていない。
本発明では、強力な光が投射されて画像が表示されるものであり、光発熱により画像変調部などが高温になることが多い。そのため耐熱不足や絶縁基材の温度歪によりマイグレーションが発生し絶縁性の低下が問題となり、さらに発熱による表示機器における基板などが反るなどの現象が起き易くドライバーチップの接続不良などを招き易くなる課題を解決し、高精細表示が可能で、かつ高い生産収率と環境耐久性に優れる表示機器の提供を目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の物性を満足する高分子フィルムをプリント配線基板の絶縁基材に用いることにより、プリント配線板上に実装された駆動回路、又はプリント配線板を介しての駆動回路と接続された光変調部を有する投射型表示機器における前記課題を解決し、高い製品収率と高精細な画像表示を満足できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、以下の構成からなる。
1.プリント配線板上に実装された駆動回路、又はプリント配線板を介しての駆動回路と接続された光変調部を有する投射型表示機器において、該プリント配線板の絶縁基材が300℃でのカール度が10%以下のポリイミドフィルムであることを特徴とする表示機器。
2.光変調部がマトリクスアレイ状に配されたライトバブル方式光変調部であるである1に記載の表示機器。
3.光変調部がマトリクスアレイ状に配された微細な光学系によって反射光を画像変調する方式方式光変調部であるである1に記載の表示機器。
4.投射型表示機器が、全面投射型、後方反射型から選ばれた一種である1に記載の表示機器。
5.絶縁基材がベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とする線膨張係数が2〜15ppm/℃のポリイミドフィルムである1〜4いずれかに記載の表示機器。
6.絶縁基材がベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とする面配向係数が0.75以上であり、引張弾性率が5GPa以上であり、引張破断強度が300MPa以上のポリイミドフィルムである1〜5いずれかに記載の表示機器。
本発明のプリント配線板上に実装された駆動回路、又はプリント配線板を介しての駆動回路と接続された光変調部を有する投射型表示機器において、該プリント配線板の絶縁基材が300℃でのカール度が10%以下のポリイミドフィルムである表示機器で、該プリント配線基板における絶縁基材である特定構造の物性を満足するフィルムは、その回路パターン製作過程において機械的、熱的、化学的ストレスを経て、十分な平面性と寸法安定性を有し、また半導体、ドライバーICなどの実装時の機械的、熱的ストレスを受けても、なお特に強力な光が投射されて画像が表示されその光発熱により画像変調部などが高温になる場合においても良好な寸法精度、平面性を維持することができる。かかる効果により、プリント配線板上に実装された駆動回路、又はプリント配線板を介しての駆動回路と接続された光変調部を有する投射型表示機器において、極めて高精細な画像表示が可能となり、収率よくドライバーICの搭載が可能であり、かつ高い信頼性と耐久性を有する画像表示機器を提供することが可能となる。
本発明における絶縁基材としてのフィルムは、300℃でのカール度が10%以下のポリイミドフィルムであれば、特に限定されるものではなく、ポリイミドフィルムを得るための芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸類との反応は、溶媒中で芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸(無水物)類とを(開環)重付加反応に供してポリイミド前駆体であるポリアミド酸の溶液を得て、次いで、このポリアミド酸の溶液から前駆体フィルム(グリーンフィルム)を成形した後に乾燥・熱処理・脱水縮合(イミド化)することにより製造される。
以下ポリイミドフィルムについて詳述する。
本発明におけるポリイミドフィルムは、特に限定されるものではないが、下記の芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸(無水物)類との組み合わせが好ましい例として挙げられる。
A.ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
B.ジアミノジフェニルエーテル骨格を有する芳香族ジアミン類とピロメリット酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
C.フェニレンジアミン骨格を有する芳香族ジアミン類とビフェニルテトラカルボン酸骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類との組み合わせ。
D.上記のABCの一種以上の組み合わせ。
本発明で特に好ましく使用できるベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とするポリイミドベンゾオキサゾールフィルムに使用される、ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類として、下記の化合物が例示できる。
Figure 2007165525
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これらの中でも、合成のし易さの観点から、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールの各異性体が好ましい。ここで、「各異性体」とは、アミノ(アミノフェニル)ベンゾオキサゾールが有する2つアミノ基が配位位置に応じて定められる各異性体である(例;上記「化1」〜「化4」に記載の各化合物)。これらのジアミンは、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記ベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミンを70モル%以上使用することが好ましい。
本発明は、前記事項に限定されず下記の芳香族ジアミンを使用してもよいが、好ましくは全芳香族ジアミンの30モル%未満であれば下記に例示されるベンゾオキサゾール構造を有しないジアミン類を一種又は二種以上、併用してのポリイミドフィルムである。
そのようなジアミン類としては、例えば、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、
3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノシ)フェニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、
2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、4,4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−トリフルオロメチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−フルオロフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−メチルフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノ−6−シアノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−フェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−5’−フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4,5’−ジビフェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−5−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−4−ビフェノキシベンゾフェノン、3,4’−ジアミノ−5’−ビフェノキシベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−フェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−5−ビフェノキシベンゾイル)ベンゼン、2,6−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾニトリルおよび上記芳香族ジアミンにおける芳香環上の水素原子の一部もしくは全てがハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシル基、シアノ基、又はアルキル基又はアルコキシル基の水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で置換された炭素数1〜3のハロゲン化アルキル基又はアルコキシル基で置換された芳香族ジアミン等が挙げられる。
本発明で用いられる芳香族テトラカルボン酸類は例えば芳香族テトラカルボン酸無水物類である。芳香族テトラカルボン酸無水物類としては、具体的には、以下のものが挙げられる。
Figure 2007165525
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これらのテトラカルボン酸二無水物は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
本発明においては、全テトラカルボン酸二無水物の30モル%未満であれば下記に例示される非芳香族のテトラカルボン酸二無水物類を一種又は二種以上、併用しても構わない。そのようなテトラカルボン酸無水物としては、例えば、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ペンタン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサ−1−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−メチル−3−エチルシクロヘキサ−1−エン−3−(1,2),5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−エチルシクロヘキサン−1−(1,2),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、1−プロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3,4−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジプロピルシクロヘキサン−1−(2,3),3−(2,3)−テトラカルボン酸二無水物、ジシクロヘキシル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらのテトラカルボン酸二無水物は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
前記芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸(無水物)類とを重縮合(重合)してポリアミド酸を得るときに用いる溶媒は、原料となるモノマーおよび生成するポリアミド酸のいずれをも溶解するものであれば特に限定されないが、極性有機溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリックアミド、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、スルホラン、ハロゲン化フェノール類等があげられる。 これらの溶媒は、単独あるいは混合して使用することができる。溶媒の使用量は、原料となるモノマーを溶解するのに十分な量であればよく、具体的な使用量としては、モノマーを溶解した溶液に占めるモノマーの質量が、通常5〜40質量%、好ましくは10〜30質量%となるような量が挙げられる。
ポリアミド酸を得るための重合反応(以下、単に「重合反応」ともいう)の条件は従来公知の条件を適用すればよく、具体例として、有機溶媒中、0〜80℃の温度範囲で、10分〜30時間連続して撹拌および/又は混合することが挙げられる。必要により重合反応を分割したり、温度を上下させてもかまわない。この場合に、両モノマーの添加順序には特に制限はないが、芳香族ジアミン類の溶液中に芳香族テトラカルボン酸無水物類を添加するのが好ましい。重合反応によって得られるポリアミド酸溶液に占めるポリアミド酸の質量は、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは10〜30質量%であり、前記溶液の粘度はブルックフィールド粘度計による測定(25℃)で、送液の安定性の点から、好ましくは10〜2000Pa・sであり、より好ましくは100〜1000Pa・sである。
本発明におけるポリアミド酸の還元粘度(ηsp/C)は、特に限定するものではないが3.0dl/g以上が好ましく、4.0dl/g以上がさらに好ましく、これらの還元粘度とすることで、得られるポリイミドベンゾオキサゾールの線膨張係数が−10から+16(ppm/℃)に制御し易くなる。
重合反応中に真空脱泡することは、良質なポリアミド酸の有機溶媒溶液を製造するのに有効である。また、重合反応の前に芳香族ジアミン類に少量の末端封止剤を添加して重合を制御することを行ってもよい。末端封止剤としては、無水マレイン酸等といった炭素−炭素二重結合を有する化合物が挙げられる。無水マレイン酸を使用する場合の使用量は、芳香族ジアミン類1モル当たり好ましくは0.001〜1.0モルである。
高温処理によるイミド化方法としては、従来公知のイミド化反応を適宜用いることが可能である。例えば、閉環触媒や脱水剤を含まないポリアミド酸溶液を用いて、加熱処理に供することでイミド化反応を進行させる方法(所謂、熱閉環法)やポリアミド酸溶液に閉環触媒および脱水剤を含有させておいて、上記閉環触媒および脱水剤の作用によってイミド化反応を行わせる、化学閉環法を挙げることができる。
熱閉環法の加熱最高温度は、100〜500℃が例示され、好ましくは200〜480℃である。加熱最高温度がこの範囲より低いと充分に閉環されづらくなり、またこの範囲より高いと劣化が進行し、複合体が脆くなりやすくなる。より好ましい態様としては、150〜250℃で3〜20分間処理した後に350〜500℃で3〜20分間処理する2段階熱処理が挙げられる。
化学閉環法では、ポリアミド酸溶液をイミド化反応を一部進行させて自己支持性を有する前駆体複合体を形成した後に、加熱によってイミド化を完全に行わせることができる。
この場合、イミド化反応を一部進行させる条件としては、好ましくは100〜200℃による3〜20分間の熱処理であり、イミド化反応を完全に行わせるための条件は、好ましくは200〜400℃による3〜20分間の熱処理である。
閉環触媒をポリアミド酸溶液に加えるタイミングは特に限定はなく、ポリアミド酸を得るための重合反応を行う前に予め加えておいてもよい。閉環触媒の具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどといった脂肪族第3級アミンや、イソキノリン、ピリジン、ベータピコリンなどといった複素環式第3級アミンなどが挙げられ、中でも、複素環式第3級アミンから選ばれる少なくとも一種のアミンが好ましい。ポリアミド酸1モルに対する閉環触媒の使用量は特に限定はないが、好ましくは0.5〜8モルである。
脱水剤をポリアミド酸溶液に加えるタイミングも特に限定はなく、ポリアミド酸を得るための重合反応を行う前に予め加えておいてもよい。脱水剤の具体例としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸などといった脂肪族カルボン酸無水物や、無水安息香酸などといった芳香族カルボン酸無水物などが挙げられ、中でも、無水酢酸、無水安息香酸あるいはそれらの混合物が好ましい。また、ポリアミド酸1モルに対する脱水剤の使用量は特に限定はないが、好ましくは0.1〜4モルである。脱水剤を用いる場合には、アセチルアセトンなどといったゲル化遅延剤を併用してもよい。
本発明におけるテープキャリア型半導体パッケージの絶縁基材としてのフィルムは、300℃でのカール度が10%以下のフィルムであり、フィルムの300℃のカール度(以下、300℃におけるフィルムのカール度ともいう)とは、所定の熱処理を行った後のフィルムの面方向に対する厚さ方向への変形度合を意味し、具体的には、図1に示すように、50mm×50mmの試験片を、300℃で10分間熱風処理した後に、平面上に試験片を凹状となるように静置し、四隅の平面からの距離(h1、h2、h3、h4:単位mm)の平均値をカール量(mm)とし、試験片の各頂点から中心までの距離(35.36mm)に対するカール量の百分率(%)で表される値である。
試料片は、フィルムの全長に対して5分の1の長さピッチで幅方向に2点(幅長の1/3と2/3の点)を試験片の中心点として計10点をサンプリングし、測定値は10点の平均値とする。
但し、10点のサンプリングをするに十分なフィルムがない場合は、可能な限り等間隔でサンプリングする。
具体的には、次式によって算出される。
カール量(mm)=(h1+h2+h3+h4)/4
カール度(%)=100×(カール量)/35.36
本発明において、フィルムの400℃のカール度とは、前記の300℃における測定時の熱処理を400℃で10分間熱風処理する以外は同様に測定したものである。
本発明における300℃のカール度は、より好ましくは8%以下でありさらに好ましくは5%以下である、さらに400℃でのカール度が10%以下のフィルムが好ましい。
本発明におけるフィルムは、好ましくはポリイミドフィルムであり、さらに好ましくはベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とする線膨張係数が2〜15ppm/℃のポリイミドフィルムであり、また特に好ましくはベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とする面配向係数が0.75以上であり、引張弾性率が5GPa以上であり、引張破断強度が300MPa以上のポリイミドフィルムである。線膨張係数が2〜15ppm/℃のポリイミドフィルムであることによって、当該フィルム上に形成される銅などの金属薄膜層などとお互いの線膨張係数の乖離が小さく加熱・冷却によるお互いの剥離が起こり難い。また面配向係数が0.75以上であり、引張弾性率が5GPa以上であり、引張破断強度が300MPa以上のポリイミドフィルムであることによって、更なる耐熱性の向上効果が得られる。
本発明の(ポリイミド)フィルムの厚さは特に限定されないが、絶縁基材に用いることを考慮すると、通常1〜150μm、好ましくは5〜50μmである。この厚さはポリアミド酸溶液などのフィルム原料液を支持体に塗布する際の塗布量や、ポリアミド酸溶液などのフィルム原料液における原料濃度によって容易に制御し得る。
本発明の(ポリイミド)フィルムには、滑剤を(ポリイミド)フィルム中に添加含有せしめるなどしてフィルム表面に微細な凹凸を付与しフィルムの滑り性を改善することが好ましい。
滑剤としては、無機や有機の0.03μm〜3μm程度の平均粒子径を有する微粒子が使用でき、具体例として、酸化チタン、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、燐酸水素カルシウム、ピロ燐酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、粘土鉱物などが挙げられる。
本発明のポリイミドフィルムは、無延伸フィルムであっても延伸フィルムであってもよく、ここで無延伸フィルムとは、テンター延伸、ロール延伸、インフレーション延伸などによってフィルムの面拡張方向に機械的な外力を意図的に加えずに得られるフィルムをいう。
以下、実施例および比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、以下の実施例における物性の評価方法は前記した以外は以下の通りである。
実施例などで使用する化合物の略称を下記する。
PMDA:ピロメリット酸二無水物
TMHQ:P−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)
ODA:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
P−PDA:パラフェニレンジアミン
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DMF:ジメチルホルムアミド
DMAC:ジメチルアセトアミド
AA:無水酢酸
IQ:イソキノリン
また、略称GFはポリイミド前駆体フィルム(グリーンフィルム)を、略称IFはポリイミドフィルムを示す。
1.ポリアミド酸の還元粘度(ηsp/C)
ポリマー濃度が0.2g/dlとなるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶解した溶液をウベローデ型の粘度管により30℃で測定した。
2.ポリイミドフィルムの厚さ
マイクロメーター(ファインリューフ社製、ミリトロン1254D)を用いて測定した。
3.ポリイミドフィルムの引張弾性率、引張破断強度および引張破断伸度
測定対象のポリイミドフィルムを、流れ方向(MD方向)および幅方向(TD方向)にそれぞれ100mm×10mmの短冊状に切り出したものを試験片とした。引張試験機(島津製作所製、オートグラフ(商品名)、機種名AG−5000A)を用い、引張速度50mm/分、チャック間距離40mmの条件で、MD方向、TD方向それぞれについて、引張弾性率、引張破断強度および引張破断伸度を測定した。
4.ポリイミドフィルムの線膨張係数(CTE)
測定対象のポリイミドフィルムについて、下記条件にてMD方向およびTD方向の伸縮率を測定し、30℃〜45℃、45℃〜60℃、…と15℃の間隔での伸縮率/温度を測定し、この測定を300℃まで行い、全測定値の平均値をCTEとして算出した。MD方向、TD方向の意味は上記「3.」の測定と同様である。
機器名 ; MACサイエンス社製TMA4000S
試料長さ ; 20mm
試料幅 ; 2mm
昇温開始温度 ; 25℃
昇温終了温度 ; 400℃
昇温速度 ; 5℃/min
雰囲気 ; アルゴン
5.ポリイミドフィルムの面配向係数
測定対象のポリイミドベンゾオキサゾールフィルムを測定治具に装着して以下の条件にてX線回折測定を行って、2θ=21.8°付近に現れる回折ピークについての極点図を求めた。
機器名 ;(株)リガク製RINT 2100PC、多目的試料台
電圧、電流値 ;40kV、40mA
測定法 ;反射法および透過法
走査範囲 ;反射法 α;15〜90°/2.5°間隔
β;0〜360°/5°間隔
反射法 α;0〜15°/2.5°間隔
β;0〜360°/5°間隔
スリット ;DS 0.1mm、SS 7mm、RS 7mm、
縦発散制限スリット 1.2mm
走査スピード ;連続(360°/min)
検出器 ;シンチレーションカウンター
図3は、この極点図を模式的に表したものである。図中、2本の破線部における回折強度プロファイルからピーク半値幅(HMDおよびHTD)を求め、HMDおよびHTDの平均値をHa(単位:°)と定義した。尚、ピーク半値幅は、リガク製解析プログラムを用いて求めた。このようにして得られたHaから、ポリイミドフィルムの面配向係数を次式により算出した。
面配向係数 =(180°− Ha)÷180°
〔ポリアミド酸溶液の重合例1〕
(無機粒子の予備分散)
アモルファスシリカの球状粒子シーホスターKE−P10(日本触媒株式会社製)を1.22質量部、N−メチル−2−ピロリドン420質量部を、容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである容器に入れホモジナイザーT−25ベイシック(IKA Labor technik社製)にて、回転数1000回転/分で1分間攪拌し予備分散液を得た。予備分散液中の平均粒子径は0.11μmであった。
(ポリアミド酸溶液の調製)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである反応容器内を窒素置換した後、223質量部の5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾールを入れた。次いで、4000質量部のN−メチル−2−ピロリドンを加えて完全に溶解させてから、先に得た予備分散液を420質量部と217質量部のピロメリット酸二無水物を加えて、25℃にて24時間攪拌すると、褐色の粘調なポリアミド酸溶液Aが得られた。この還元粘度(ηsp/C)は3.8dl/gであった。
〔ポリアミド酸溶液の重合例2〕
窒素導入管,温度計,攪拌棒を備えた容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである反応容器内を窒素置換した後,5−アミノ−2−(p−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール223質量部、N,N−ジメチルアセトアミド4416質量部を加えて完全に溶解させた後,コロイダルシリカをジメチルアセトアミドに分散してなるスノーテックスDMAC−ST30(日産化学工業株式会社製)40.5質量部(シリカを8.1質量部含む)、ピロメリット酸二無水物217質量部を加え、25℃の反応温度で24時間攪拌すると、褐色で粘調なポリアミド酸溶液Bが得られた。このもののηsp/Cは4.0dl/gであった。
〔ポリアミド酸溶液の重合例3〕
(無機粒子の予備分散)
アモルファスシリカの球状粒子シーホスターKE−P10(日本触媒株式会社製)を7.6質量部、N−メチル−2−ピロリドン390質量部を容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである容器に入れホモジナイザーT−25ベイシック(IKA Labor technik社製)にて、回転数1000回転/分で1分間攪拌し予備分散液を得た。
(ポリアミド酸溶液の調製)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである反応容器内を窒素置換した後、200質量部のジアミノジフェニルエーテルを入れた。次いで、3800質量部のN−メチル−2−ピロリドンを加えて完全に溶解させてから、先に得た予備分散液を390質量部と217質量部のピロメリット酸二無水物を加えて、25℃にて5時間攪拌すると、褐色の粘調なポリアミド酸溶液Cが得られた。この還元粘度(ηsp/C)は3.7dl/gであった。
〔ポリアミド酸溶液の重合例4〕
(無機粒子の予備分散)
アモルファスシリカの球状粒子シーホスターKE−P10(日本触媒株式会社製)を3.7質量部、N−メチル−2−ピロリドン420質量部を容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである容器に入れホモジナイザーT−25ベイシック(IKA Labor technik社製)にて、回転数1000回転/分で1分間攪拌し予備分散液を得た。
(ポリアミド酸溶液の調製)
窒素導入管、温度計、攪拌棒を備えた容器の接液部、および輸液用配管はオーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lである反応容器内を窒素置換した後、108質量部のフェニレンジアミンを入れた。次いで、3600質量部のN−メチル−2−ピロリドンを加えて完全に溶解させてから、先に得た予備分散液を420質量部と292.5質量部のジフェニルテトラカルボン酸二無水物を加えて、25℃にて12時間攪拌すると、褐色の粘調なポリアミド酸溶液Dが得られた。この還元粘度(ηsp/C)は4.5dl/gであった。
〔ポリイミドフィルムの製造例1〜4〕
重合例1〜4で得たポリアミド酸溶液を、ポリエチレンテレフタレート製フィルムA−4100(東洋紡績株式会社製)の無滑剤面上に、コンマコーターを用いてコーティングし(ギャップは、650μm、塗工幅1240mm)、4つの乾燥ゾーンを有する連続式乾燥炉に通して下記所定条件で乾燥した。
第1ゾーン 上側温度 105℃、下側温度 110℃
風量 上下とも20立方m/分
第2ゾーン 上側温度 110℃、下側温度 110℃
風量 上下とも30立方m/分
第3ゾーン 上側温度 110℃、下側温度 110℃
風量 上下とも20立方m/分
第4ゾーン 上側温度 110℃、下側温度 110℃
上側風量 15立方m/分、下側風量 20立方m/分
各ゾーンの長さは同じであり、総乾燥時間は15分である。
また風量は各ゾーン毎の吹き出し口からの風量の総計である。
乾燥後に自己支持性となったポリアミド酸フィルムをポリエステルフィルムから剥離して、両端をカットし、厚さ39μm、幅1200mmのそれぞれのグリーンフィルムを得た。
得られたグリーンフィルムを、ピンテンターにて両端を把持した状態で窒素置換された連続式の熱処理炉に通し、第1段が180℃で5分、昇温速度4℃/秒で昇温して第2段として400℃で5分の条件で2段階の加熱を施して、イミド化反応を進行させた。その後、5分間で室温にまで冷却することで、褐色を呈する厚さ25μmのポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1.に示す。
〔ポリイミドフィルムの製造例5〕
重合例2で得たポリアミド酸溶液を、厚さ0.5mm、幅750mm、表面粗度0.005μmまで研磨したステンレスベルトにスキージ/ベルト間のギャップを680μmとしてコーティングし、3つの熱風式乾燥ゾーンを備えた乾燥機にて
第1ゾーン 温度:105℃、風量:10立方m/分 乾燥時間:4分間
第2ゾーン 温度:115℃、風量:20立方m/分 乾燥時間:4分間
第3ゾーン 温度:110℃、温度:25立方m/分 乾燥時間:4分間
にて乾燥した。乾燥後に自己支持性となったポリアミド酸フィルムをステンレスベルトから剥離し厚さ39μmのグリーンフィルムを得た。
得られたグリーンフィルムを、窒素置換された連続式の熱処理炉に通し、第1段が180℃で3分、昇温速度4℃/秒で昇温して第2段として460℃で2分の条件で2段階の加熱を施して、イミド化反応を進行させた。その後、5分間で室温にまで冷却することで、褐色を呈する厚さ25μmのポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1.に示す。
〔ポリイミドフィルムの製造例6〜9〕
重合例1〜4で得たポリアミド酸溶液を、厚さ0.5mm、幅750mm、表面粗度0.005μmまで研磨したステンレスベルトにスキージ/ベルト間のギャップを680μmとしてコーティングし、3つの熱風式乾燥ゾーンを備えた乾燥機にて
第1ゾーン 温度:110℃、風量:10立方m/分 乾燥時間:2分間
第2ゾーン 温度:130℃、風量:25立方m/分 乾燥時間:2分間
第3ゾーン 温度:135℃、温度:25立方m/分 乾燥時間:2分間
にて乾燥した。乾燥後に自己支持性となったポリアミド酸フィルムをステンレスベルトから剥離し厚さ36μmのグリーンフィルムを得た。
得られたグリーンフィルムを、窒素置換された連続式の熱処理炉に通し、第1段が180℃で3分、昇温速度4℃/秒で昇温して第2段として460℃で2分の条件で2段階の加熱を施して、イミド化反応を進行させた。その後、5分間で室温にまで冷却することで、褐色を呈する厚さ25μmのポリイミドフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1.に示す。
Figure 2007165525
「反り」は、カール度測定時の常温(加熱なし)で評価した値である。
上記、各実施例および比較例で得られたポリイミドフィルムをプリント配線基板の絶縁基材として使用し、下記のように、配線の最小ピッチが60μm以下であるプリント配線基板を作成した。
得られた各プリント配線基板を介して駆動信号を受けるデジタルマイクロミラー型DLP素子を用いた表示機器を試作して、各フィルムを使用した表示機器の評価を行った。
<プリント配線基板の作成と表示素子との接続>
以下プリント配線基板の作成と表示パネル(素子)との接続の概略を示す。
各フィルムを50cm幅のロールサイズにスリットし、ロールからの巻き出し/巻き取り部を有する連続式の真空装置にて以下の条件でプラズマ処理した
プラズマ処理条件は酸素ガス中で、周波数13.56MHz、出力100W、ガス圧0.8Paの条件であり、処理時の温度は25℃、処理時間は5分間であった。次いで、周波数13.56MHz、出力400W、ガス圧0.8Paの条件、ニッケル−クロム(3質量%)合金のターゲットを用い、アルゴン雰囲気下にてRFスパッタ法により、10Å/秒のレートで厚さ75Åのニッケル−クロム合金被膜(下地層)を形成し、次いで、150Å/秒のレートで銅を蒸着し、厚さ0.4μmの銅薄膜を形成させて真空中にて巻き取った。得られた金属薄膜付きフィルムを所定の大きさに切り出し、プラスチック製の枠に固定し、硫酸銅めっき浴をもちいて、厚さ12μmの厚付け銅めっき層(厚付け層)を形成し、目的とする金属化ポリイミドフィルムを得た。得られた金属化ポリイミドフィルムを使用し、フォトレジスト:FR−200、シプレー社製を塗布・乾燥後にガラスフォトマスクで密着露光し、さらに1.2質量%KOH水溶液にて現像した。次に、HClと過酸化水素を含む塩化第二銅のエッチングラインで、40℃、2kgf/cm2のスプレー圧でエッチングし、最小配線ピッチが60μmのパターンを形成後、0.4μm厚に無電解金めっきを行い、その後、125℃、1時間のアニール処理を行い各フィルムによるプリント配線基板を作成した。
各フィルムプリント配線基板にデジタルマイクロミラーアレイ型のDLP素子をダイボンディングテープにて搭載し金ワイヤボンディングにて配線を行い、DLP表示機器を作製した。
<表示機器の評価>
得られた表示機器の接続信頼性とヒートサイクル耐久性を評価した。
接続信頼性: 各表示パネルに駆動信号を与え、テストパターンを表示し、接続不良の有無を検査した、その結果を接続不良率として表2に示す。
検査にて接続不良が見られなかった良品の表示機器について、−25℃〜+60℃(各30分)の温度サイクル試験を100サイクル行い、試験後に表示パネルにテストパターンを表示し、接続不良の有無を検査した、その結果をヒートサイクル(H.C)後の接続不良率として表2に示す。
Figure 2007165525
以上述べてきたように、本発明のプリント配線基板の絶縁基材が300℃でのカール度が10%以下のフィルム、特にベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とする線膨張係数が2〜15ppm/℃のポリイミドフィルムである駆動部を使用した投射型表示機器は、収率よく生産することができ、かつ具体的に大型テレビジョン、シネマ、広告用大画面表示体などの表示機器に耐久性をもって精度よく適用できる。
フィルムのカール度の測定方法を示した模式図である。(a)は上面図であり、(b)は熱風処理前の(a)におけるa−aで示される断面図であり、(c)は熱風処理後の(a)におけるa−aで示される断面図である。 プリント配線基板の製造工程の概略を説明した図である。(ICチップは半導体チップを示す。) ポリイミドフィルムのX線回折極点図を模式的に表した図である。 表示素子(パネル)とプリント配線基板との接続までの工程の概略を示す。
符号の説明
(以下図1における符号)
1.(ポリイミド)フィルムの試験片
2.アルミナ・セラミック板
(以下図2における符号)
1.基材フィルム
2.銅箔
3.スルホールメッキ銅
4.エッチングレジスト
5.半田レジスト
6.ICチップ
7.封止材
(以下図4における符号)
1.基材フィルム
2.銅箔
3.エッチングレジスト
4.半田レジスト
5.DLPチップ

Claims (6)

  1. プリント配線板上に実装された駆動回路、又はプリント配線板を介しての駆動回路と接続された光変調部を有する投射型表示機器において、該プリント配線板の絶縁基材が300℃でのカール度が10%以下のポリイミドフィルムであることを特徴とする表示機器。
  2. 光変調部がマトリクスアレイ状に配されたライトバブル方式光変調部であるである請求項1に記載の表示機器。
  3. 光変調部がマトリクスアレイ状に配された微細な光学系によって反射光を画像変調する方式の光変調部である請求項1に記載の表示機器。
  4. 投射型表示機器が、全面投射型および後方反射型いずれから選ばれた一種である請求項1記載の表示機器。
  5. 絶縁基材がベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とする線膨張係数が2〜15ppm/℃のポリイミドフィルムである請求項1〜4いずれかに記載の表示機器。
  6. 絶縁基材がベンゾオキサゾール構造を有する芳香族ジアミン類と、芳香族テトラカルボン酸無水物類とを反応させて得られるポリイミドベンゾオキサゾールを主成分とする面配向係数が0.75以上であり、引張弾性率が5GPa以上であり、引張破断強度が300MPa以上のポリイミドフィルムである請求項1〜5いずれかに記載の表示機器。
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