JP2007165498A - 太陽電池素子の接続方法および接続装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池素子5 の上部に2条に形成された集電電極の上部には、それぞれタブリード線6 が配設され、該タブリード線6 の溶着開始位置の上方にハイブリッド型集光ヒーター41が2 個並んで設けられ、一方、太陽電池素子5 の裏面電極の下部には、タブリード線6 と太陽電池素子5 を移動するためのモーター駆動のプーリー42によって移動する真空ベルト43が設けられ、さらに、タブリード線6 の下方には、加熱ゾーンY の両側に予冷ゾーンXと冷却ゾーンZを備えた下部加熱装置9が設けられ、加熱ゾーンYがタブリード線6 の溶着開始位置の下方に位置するように設置されている。タブリード線6 と太陽電池素子5 を一体的に矢印A で示した方向へ移動させながら、連続的又は断続的に接続することで課題を解決できる。
【選択図】 図9
Description
を内容とする。
また、本発明に使用される冷却手段は特に制限されず、太陽電池素子のタブリード線の半田付けに使用される冷却手段は全て使用可能である。例えば、空気等の気体、水、エタノール等の液体、熱伝導性の良い銅棒等の固体等のいずれでもよい。
好ましくは、本発明者が特願2005−246473(2005年8月26日出願)で提案した、集光ヒーターに予熱のための熱風を供給する予熱チャンバーと、冷却のための温風を供給する冷却チャンバーとを備えたハイブリッド型集光ヒーターが用いられる。予熱チャンバー及び冷却チャンバーは、それぞれ近接して集光ヒーターに一体的に設けるのが好ましい。予熱チャンバーには、半田の溶融温度マイナス10℃から250℃程度の温風が供給され、冷却チャンバーには、半田の溶融温度マイナス10℃から室温程度までの温風が供給される。
また、集光ヒーターの加熱部付近に、熱伝導効率、タブリード線の集電電極、裏面電極への密着精度を高めるための被加工物の押しつけ部を設けることが好ましく、このような押しつけ部としては、例えば、ローラー又はソリ状の板状体等が挙げられる。
図示したように、ハイブリッド型焦点孔付きスポットヒーター17A は、前述したスポットヒーター17の筐体18の内部に設けられた集光ミラー19の開放端の下部から、逆円錐形状に形成され、中央に焦点孔29を有する円錐壁30を備えた形態である。焦点孔29から照射されるスポット光には熱源ランプ20からの直射熱が殆ど含まれず、集光ミラー19により集光した熱エネルギーのみスポット光として被加工物に照射されるので厳密な温度加熱制御が要求される場合に好適である。
ハイブリッド型焦点孔付きスポットヒーターに押しつけ部としてローラーを設けた例を、図3(a)、(b) に基づいて説明すると、押しつけ部付きスポットヒーター17B は、軸受台33にローラー34が軸支された押しつけ部35が、予熱チャンバー21と冷却チャンバー22とにそれぞれ固定された取付台36に締結ネジ37によって取り付けられる。被加工物に押し付けられる押しつけ部35の被加工物と接するローラー34は、耐熱ガラス又はセラミック又はチタンもしくはソルダーレジストをコーティングした金属材料等から形成されるが、使用中に受ける熱ストレスや付着物などで損傷した際には、取付台36から締結ネジ37を取り外して分離すれば新品と交換することができる。
図示したように、ハイブリッド型ラインヒーター17C は、直方体形状に形成された筐体18A の内部には2 次元曲面を有する集光ミラー19A が設けられ、また、その中心部には直管型の熱源ランプ20A が進行方向( 図では左右方向) と平行に取り付けられる。また、筐体18A の両側には、熱風吹出口26A 、温風吹出口27A を有する断面矩形状の予熱チャンバー21A と冷却チャンバー22A が設けられ、また、これら予熱チャンバー21A 、冷却チャンバー22A の外側には取付台36A がそれぞれ固定される。そして、該取付台36A に対して、軸受台33A にソリ状の板状体34A が軸支された押しつけ部35A が、締結ネジ( 図示せず) によって固定される。
尚、上記した加熱手段、冷却手段に代えて、他の加熱手段、冷却手段も勿論使用可能であり、更に、必要に応じて、例えば、図6 に示すような他の加熱装置、冷却装置、予熱装置と併用することも可能である。
タブリード線と太陽電池素子との搬送は、タブリード線を太陽電池素子(厳密には集電電極及び/ 又は裏面電極) に半田付けできるスピードであり、半田の種類の他、加熱温度や、予熱の有無等により適宜決定される。
本発明の太陽電池素子の接続方法の基本形態として、まず、太陽電池素子の一方の表面にタブリード線を接続する方法、装置を図5に基づいて説明する。
図5は、太陽電池素子の表面にタブリード線を接続する方法を説明する概略側面図であるが、素子基板1 の表面に表面電極2 及び集電電極3 を備え、また裏面に裏面電極4 を備えた太陽電池素子5 の集電電極3 上に、別に準備された太陽電池素子5 の裏面電極4 に予め予備半田された所定長さのタブリード線6 が配設される。
これによって、タブリード線6 の半田を局部的に溶融させた後、放冷により冷却させながら、太陽電池素子5 の表面の集電電極3 に、隣接する別の太陽電池素子の裏面電極4 に接続されているタブリード線6 を連続的又は断続的に接続することが可能となる。そして、次の加工ステーションで接続されたタブリード線と太陽電池素子を上下反転させて裏面について、このタブリード線と1枚前の太陽電池素子とを表面と同様にして接続する。この工程を繰り返えすことによって、所定サイズの太陽電池モジュール8 を完成することができる。この方法は、一般に「タンデム溶着型配線方法」と称される。
本発明の太陽電池素子の接続方法の他の基本形態として、太陽電池素子の表面と裏面の両面に、並行的にタブリード線を接続する方法を図6に基づいて説明する。この方法は、一般に「両面同時溶着型配線方法」と称される。なお、前述で説明した図5と同一の構成要素についての説明は省略し、それ以外の要素について説明する。
図8 に示したように、装置の搬送ベルト( 図示せず) 上に、太陽電池素子5 がセットされた後、2 列に形成された細長い集電電極3 の上部にタブリード線6 が配設される。続いて、これら集電電極3 と、この上に載置されるタブリード線6 との相対位置関係を保持するために、装置のタブリード線押さえ機構部38のフィンガー部39がタブリード線6 に直交する方向から延出され、先端がローラー状の位置決め用押さえ部40によって、移動する太陽電池素子5 とタブリード線6 を上から連続的又は断続的に押さえ付けるように作用し、そしてこのような状態のまま前述と同様に、太陽電池素子の進行方向の先端部から集光ヒーター7 によってタブリード線6 が連続的又は断続的に半田付けされる。
図9(a)、(b) に示すように、太陽電池素子5 の上部に2条に形成された表面電極2 の集電電極3 の上には、例えば、前述した押しつけ部付きスポットヒーター17B のようなハイブリッド型集光ヒーター41が2 個並んで設けられ、また太陽電池素子5 の下部には、2条に形成された集電電極3 の内側で且つこれに平行に、タブリード線6 と太陽電池素子5 を一体的に移動するためのモーター( 図示せず) 駆動のプーリー42によって移動する前記したような真空ベルト43が設けられ、さらに、タブリード線の下方には予熱ゾーンX 、加熱ゾーンY および冷却ゾーンZ を備えた下部加熱装置9 が設けられる。
上記構成によって、タブリード線6 と太陽電池素子5 は、図9(b)の矢印A で示した方向( 図では左から右方向) へ一体的に移動しながら連続的又は断続的に接続される。また、ハイブリッド型集光ヒーター41によって太陽電池素子5 の集電電極3 にタブリード線6 が半田付けされる際は、下部加熱装置9 からの加熱冷却効果で上下面の温度差が少なくなるので熱ストレスが生じにくく、したがって、太陽電池素子5 の反りや割れが解消されるという効果がある。なお、下部加熱装置9 は必須ではないが、これを設けると、上記したように細かく温度を制御できるので好ましい。下部加熱装置9を設けない場合は、通常、半田溶融温度以下に加温されたリード線保持台10や押しつけロッド15が設けられる。
図10(a) 、(b) に示すように、太陽電池素子5 の上部に2条に形成された表面電極2 の集電電極3 の上方には、例えば、前述した押しつけ部付きスポットヒーター17B のようなハイブリッド型集光ヒーター41が2 個並んで設けられ、また太陽電池素子5 の下部の裏面電極の下にも、同じタイプのハイブリッド型集光ヒーター41が対向して設けられる。
また、タブリード線6 と太陽電池素子5 を一体的に移動するためのモーター( 図示せず) 駆動のプーリー42によって移動する真空ベルト43、43A が、下部に設けたハイブリッド型集光ヒーター41A の上流側と下流側にそれぞれ設けられ、更に下流側の真空ベルト43A の上部にはタイミングベルト又はステンレススチールベルト等の通常ベルト44が設けられる。
また、本例では上流側真空ベルト43の両サイドには予熱ゾーンX としての下部加熱装置9 が設けられているが、上記したように細かく温度制御できる点で好ましい。
上記構成によって、タブリード線6 と太陽電池素子5 は、図10(b) の矢印B で示した方向( 図では左から右方向) へ一体的に移動することができ、前述と同様、太陽電池素子の進行方向の先端部から上下4 個のハイブリッド型集光ヒーター41、41A によってタブリード線が連続的又は断続的に半田付けされる。
太陽電池素子の上部と下部の両面に半田付けのためのヒーターを設けた他の実施態様を図11(a) 、(b) に基づいて説明する。図11(a) はその全体構成の概要を示す正面図、図11(b) はその部分側面図である。
図11(a) 、(b) に示すように、太陽電池素子5 の上部に2 列に設けられた集電電極3 の上に沿って、予熱ノズル45、加熱ノズル46、及び冷却用温風ノズル47からなる上部溶着ヘッド48が2 列設けられ、また下部の裏面電極4 の下には、2 個のハイブリッド型集光ヒーター41が加熱ノズル46に対向して設けられている。また、タブリード線6 と太陽電池素子5 を移送するためのモーター( 図示せず) 駆動のプーリー42によって移動する真空ベルト43が、両側に2 個のハイブリッド型集光ヒーター41を介装する形態で設けられている。また、図示したように、必要に応じて、予熱ゾーンX としての下部加熱装置9 が設けられる。
上記構成によって、タブリード線6 と太陽電池素子5 は、図11(a) の矢印B で示した方向( 図では左から右方向) へ一体的に移動すると共に、上部と下部に配設された、上部溶着ヘッド48とハイブリッド型集光ヒーター41から、更に、下部加熱装置9 の予熱ゾーンX からのコントロールされた制御熱によって、前述と同様、太陽電池素子の進行方向の先端部からタブリード線が連続的又は断続的に半田付けされる。
以上のように、本発明の太陽電池素子の接続方法および接続装置は、熱ストレスにより反りや割れが発生し易い極薄の太陽電池素子の接続等に特に有用である。
2 表面電極
3 集電電極
4 裏面電極
5 太陽電池素子
6 タブリード線
7 集光ヒーター
8 太陽電池モジュール
9 下部加熱装置
10 タブリード線保持台
11 タブリード線載置溝
12 矩形孔
13 押しつけロッドシール
14 カムシャフト
15 押しつけロッド
16 支持ガイド
17 ハイブリッド型スポットヒーター( 焦点孔無)
17A ハイブリッド型スポットヒーター( 焦点孔付)
17B ハイブリッド型押し付け部付きスポットヒーター
17C ハイブリッド型ラインヒーター
18、18A 筐体
18K 分割壁
19、19A 集光ミラー
20、20A 熱源ランプ
21、21A 予熱チャンバー
22、22A 冷却チャンバー
23 熱風接続口
24 温風接続口
25 整流室
26、26A 熱風吹出口
27、27A 温風吹出口
28 保護ガラス
29 焦点孔
30 円錐壁
31 予熱用熱風入口
31A 加熱用熱風入口
31B 冷却用温風入口
32 温風垂直口
33、33A 軸受台
34 ローラー
34A ソリ状の板状体
35、35A 押しつけ部
36、36A 取付台
37 締結ネジ
38 タブリード線押さえ機構部
39 フィンガー部
40 位置決め押さえ部
41 ハイブリッド型集光ヒーター
42 プーリー
43 真空ベルト
44 通常ベルト
45 予熱ノズル
46 加熱ノズル
47 冷却温風ノズル
48 上部溶着ヘッド
X 予熱ゾーン
Y 加熱ゾーン
Z 冷却ゾーン
Claims (11)
- 表面に表面電極及び集電電極を備え、裏面に裏面電極を備えた太陽電池素子をタブリード線の半田付けにより接続するに際し、加熱手段及び冷却手段を、前記集電電極上に配される上部タブリード線の上方及び/ 又は前記裏面電極下に配される下部タブリード線の下方に設置し、該タブリード線と太陽電池素子を一体的に移動させながら、該タブリード線の半田を溶融、冷却固化させて接続することを特徴とする太陽電池素子の接続方法。
- 加熱手段が赤外線ランプ、加熱ゴテ、又は加熱気体からなることを特徴とする請求項1 記載の太陽電池素子の接続方法。
- 加熱手段が熱源ランプからの熱線を集光ミラーにより集光させ高エネルギーの光を発生させる集光ヒーターからなることを特徴とする請求項1 記載の太陽電池素子の接続方法。
- 集光ヒーターが予熱のための熱風を供給する予熱チャンバーと、冷却のための温風を供給する冷却チャンバーとを備えたハイブリッド型集光ヒーターであることを特徴とする請求項3記載の太陽電池素子の接続方法。
- 集光ヒーターがスポットヒーター又はラインヒーターからなることを特徴とする請求項3又は4記載の太陽電池素子の接続方法。
- 集光ヒーターの加熱部付近に、ローラー又はソリ状の板状体からなる被加工物の押しつけ部を設けたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の太陽電池素子の接続方法。
- 太陽電池素子とタブリード線の位置決め用押さえ部がローラー状であることを特徴とする請求項1 〜6のいずれか1項に記載の太陽電池素子の接続方法。
- 半田付けされたタブリード線と太陽電池素子をダブルベルトにより搬送することを特徴とする請求項1 〜7のいずれか1項に記載の太陽電池素子の接続方法。
- ダブルベルトが上側がタイミングベルト、下側が真空ベルトからなることを特徴とする請求項8記載の太陽電池素子の接続方法。
- 表面に表面電極及び集電電極を備え、裏面に裏面電極を備えた太陽電池素子をタブリード線の半田付けにより接続する装置において、前記タブリード線の加熱手段及び冷却手段と、前記タブリード線と前記太陽電池素子を一体的に搬送するための搬送手段を備えたことを特徴とする太陽電池素子の接続装置。
- タブリード線と太陽電池素子を一体的に搬送するための搬送手段がダブルベルトであることを特徴とする請求項10記載の太陽電池素子の接続装置。
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