JP2007165122A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器の材質に関わらずパワー素子への過負荷をなくして発熱量を抑えた誘導加熱調理器を実現すること。
【解決手段】制御手段に内包する材質判別手段の判別結果に応じて容量変更手段の開閉を制御するとともに、容量変更手段の開または閉を検知する開閉検知手段を備える構成とすることにより、磁性または非磁性により異なる共振特性を利用して容器材質の判別を行い、その判別結果に基づいて共振コンデンサの容量を変更することによりそれぞれの材質に適した共振状態を得る構成とすることで、スイッチング素子への過負荷なく最適な加熱状態を得ることができることとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般家庭やオフィス、レストラン、工場などで使用される誘導加熱調理器、誘導加熱を利用した湯沸かし器、加温装置などの誘導加熱装置に関するものである。
誘導加熱装置の例として、誘導加熱調理器について説明する。従来、この種の誘導加熱調理器は、磁性材質と非磁性材質との共振特性の差によって被加熱物の材質の判別を行い、磁性材質と判断された場合のみ容器を加熱し、非磁性材質と判断された場合には加熱を停止させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
図4は、従来の誘導加熱調理器の構成図を示すものである。図4に示すように、電源を供給する電源供給部(図示せず)、被加熱物を加熱するインバータ部30、インバータ部30内の共振キャパシタに発生する共振キャパシタ電圧およびスイッチングパルスを用いて容器材質を判別する容器材質判別部31から構成され、更に容器材質判別部31は、共振キャパシタ電圧およびスイッチングパルスとを比較して容器の材質により異なるパルス幅を出力するロジック判断部33、インバータ部30の共振キャパシタ電圧を検出してロジック判断部33に伝達する電圧検出部32、ロジック判断部33から出力されたパルス信号を直流電圧に変換する直流電圧平滑部34、直流電圧に基づいて容器の材質が磁性か非磁性かを判別し、その判別結果に応じてインバータ部を動作させるマイコン35により構成される。
上記の構成により、ロジック判断部33にて、容器の材質が磁性か非磁性かによって異なる位相を有する共振キャパシタ電圧と、インバータ部30のスイッチングパルスとを比較し、パルス信号である材質判別信号を出力する。具体的には、容器の材質が磁性である場合にはスイッチングパルス周期の1/4から1/2の範囲内のパルス信号を、非磁性である場合にはスイッチングパルス周期の0から1/4の範囲内のパルス信号となる。この材質判別信号は、直流電圧平滑部34によって直流電圧に変換されてマイコン35に入力される。マイコン35は直流電圧に基づいて容器の材質を判別し、容器の材質が磁性である場合にはインバータ部30を動作させて容器を加熱し、非磁性である場合にはインバータ部30を停止させ、加熱を停止する。
特開2005−129539号公報
近年誘導加熱調理器には、鉄をはじめとする磁性材質のみならず、非磁性材質を含めたより多くの材質の容器を誘導加熱できることが要求されている。
しかしながら、磁性材質と非磁性材質ではそれぞれ最適な共振状態が異なるために、例えば磁性材質に適した共振状態において非磁性材質を誘導加熱した場合には、IGBTなどのパワー素子はハードスイッチングなどの過負荷によって発熱量が過大となる。そこで前記従来の構成においては、共振キャパシタ電圧およびスイッチングパルスを用いて容器材質の判別を行い、磁性材質と判別された場合のみ誘導加熱を行い、非磁性材質と判別された場合には容器の加熱を停止させているが、これは市場に多種多様に存在する非磁性材質の容器の多くが加熱できなくなり、先に述べた市場からの要求を満足しているとは言い難いという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、磁性または非磁性により異なる共振特性を利用して容器材質の判別を行い、その判別結果に基づいて共振コンデンサの容量を変更することにより、それぞれの材質に適した共振状態を得る構成とすることで、パワー素子へのハードスイッチングなどの過負荷なく最適な加熱状態を得ること、更に共振コンデンサの容量を変更する容量変更手段の動作を検知する開閉検知手段を備えることで、容器材質に適した共振状態であるか否かを管理し、否である場合の処理を実施し易くした誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと共振する共振コンデンサと、スイッチング素子とを有するインバータと、前記スイッチング素子の導通を制御して前記インバータの出力を制御する制御手段と、前記インバータの出力の大きさを検出する出力検出手段と、前記出力検出手段の検出結果に応じて前記被加熱物の材質を判別する材質判別手段と、被加熱物の材質に応じて前記共振コンデンサの容量を変更する容量変更手段とを備え、前記制御手段は、前記材質判別手段の判別結果に応じて前記容量変更手段の開閉を制御するとともに、前記容量変更手段の開または閉を検知する開閉検知手段を備える構成としたものである。これによって、磁性または非磁性により異なる共振特性を利用して容器材質の判別を行い、その判別結果に基づいて共振コンデンサの容量を変更することによりそれぞれの材質に適した共振状態を得る構成とすることで、パワー素子へのハードスイッチングなどの過負荷なく最適な加熱状態を得ることができ、更に共振コンデンサの容量を変更する容量変更手段の動作を検知する開閉検知手段を備えることで、容器材質に適した共振状態であるか否かを管理し、否である場合の処理を実施し易くすることが可能となる。
本発明の誘導加熱調理器は、容器材質の判別結果に応じて共振コンデンサの容量を変更し、常に最適な共振状態を得ることで、磁性または非磁性に関わらずパワー素子への過負荷のない加熱状態を得ることが可能な誘導加熱調理器を提供できる。
第1の発明は、高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと共振する共振コンデンサと、スイッチング素子とを有するインバータと、前記スイッチング素子の導通を制御して前記インバータの出力を制御する制御手段と、前記インバータの出力の大きさを検出する出力検出手段と、前記出力検出手段の検出結果に応じて前記被加熱物の材質を判別する材質判別手段と、被加熱物の材質に応じて前記共振コンデンサの容量を変更する容量変更手段とを備え、前記制御手段は、前記材質判別手段の判別結果に応じて前記容量変更手段の開閉を制御するとともに、前記容量変更手段の開または閉を検知する開閉検知手段を備える構成とすることにより、磁性または非磁性により異なる共振特性を利用して容器材質の判別を行い、その判別結果に基づいて共振コンデンサの容量を変更することにより、それぞれの材質に適した共振状態を得る構成とすることで、パワー素子へのハードスイッチングなどの過負荷なく最適な加熱状態を得ることができ、更に共振コンデンサの容量を変更する容量変更手段の動作を検知する開閉検知手段を備えることで、容器材質に適した共振状態であるか否かを管理し、否である場合の処理を実施し易くすることができる。
第2の発明は、出力検出手段は、加熱コイルを流れる高周波電流の大きさと、前記加熱コイルに発生する高周波電圧の大きさと、共振コンデンサに発生する高周波電圧の大きさと、スイッチング素子に発生する高周波電圧の大きさのうち少なくとも1つと、電源からインバータに入力される電源電流の大きさを検出する構成とすることにより、材質判別に使用する出力検出手段を、従来、入力電流制御や、前記インバータ保護制御に使用していた出力検出手段とすることにより、比較的構成が簡単で、検知を容易にすることができる。
第3の発明は、被加熱物の材質は、磁性材質である第1の材質、非磁性材質である第2の材質の少なくとも2種類を含んだ材質に分類され、制御手段は、材質判別手段により被加熱物の材質が第1の材質と判断されたにも関わらず、第2の材質に適した共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、制御手段は、スイッチング素子を駆動するスイッチングパルスの周波数を、共振回路により決定される共振周波数に近付くように可変する構成とするものである。容量変更手段の故障などにより共振状態を変更することが不可能であり、非磁性材質に適した共振状態のみしか得ることができない場合において磁性材質の容器の誘導加熱を行った場合には、スイッチングパルス幅を可変するだけでは被加熱物を加熱するのに十分なエネルギーを与えることはできない。そこで第3の発明に示すように、開閉検知手段によって状態を検知した場合には、スイッチングパルスの周波数を共振回路により決定される共振周波数に近付けるように可変制御することで、磁性材質の容器においても十分なエネルギーを与えることが可能になる。
第4の発明は、制御手段は、材質判別手段により被加熱物の材質が非磁性材質である第2の材質と判断されたにも関わらず、磁性材質である第1の材質に適した共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、制御手段は、スイッチング素子を駆動するスイッチングパルスの周波数を、共振回路により決定される共振周波数から遠ざかるように可変する構成とするものである。容量変更手段の駆動回路の故障などにより共振状態を変更することが不可能であり、磁性材質に適した共振状態のみしか得ることができない場合において非磁性材質の容器を誘導加熱した場合には、パワー素子にはハードスイッチングなどの過負荷により発熱量が増大することになる。そこで第4の発明に示すように、開閉検知手段によって状態を検知した場合には、スイッチングパルスの周波数を共振回路により決定される共振周波数から遠ざかるように可変制御することでハードスイッチングをなくすことが可能であり、不要な発熱をなくすことができる。よって部品の耐久性能の向上、しいては製品の耐久性能の向上を図ることができる。更にパワー素子の発熱が減ることにより、冷却能力の低減化を図ることができるため、コストダウンや冷却ファンによる騒音の低減化を図ることができる。
第5の発明は、材質判別手段による被加熱物の材質の判別は、制御手段によって出力されるスイッチングパルス幅において、インバータの出力が最小となるスイッチングパルス幅にて行う構成とすることにより、例えば磁性材質にとって最適となる共振状態において材質判別が行われる場合、非磁性材質を誘導加熱するとパワー素子に過負荷が発生して発熱が大きくなるが、インバータの出力が最小となるスイッチングパルス幅にて材料判別を行うことにより、パワー素子の過負荷を最小限に抑えることにより発熱を最小限に抑制できる。
第6の発明は、被加熱物の材質に適さない共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、使用者にその旨を報知する報知手段を備える構成とすることにより、例えば容量変更手段の接点部の溶着または駆動回路の故障など、容量変更手段の異常動作を使用者に明確に伝達することができるため、機器の使い易さの向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の構成図、図2は材質判別動作中の各種被加熱物の動作点を表す特性図を示すものである。
図1において、電源1は低周波交流電源である200V商用電源であり、ブリッジダイオードである整流回路2の入力端に接続される。整流回路2の出力端間に第1の平滑コンデンサ3が接続される。整流回路2の出力端間には、さらにチョークコイル4と第2の平滑コンデンサ5の直列接続体が接続される。第2の平滑コンデンサ5の低電位側は整流回路2の負極端子に接続される。
6はインバータであり、加熱コイル7は被加熱物である鍋8と対向して配置されている。チョークコイル4と第2の平滑コンデンサ5の高電位側との接続点には、第1のスイッチング素子9と第2のスイッチング素子10(いずれもIGBT)の直列接続対が接続される。第2のスイッチング素子10の低電位側(エミッタ)は整流回路2の負極端子に接続される。さらに加熱コイル7と共振コンデンサ11の直列接続体、およびスナバコンデンサ24が第2のスイッチング素子10に並列に接続される。
第1の逆導通素子12(第1のダイオード)は第1のスイッチング素子9に逆並列に接続(第1のダイオード12のカソードと第1のスイッチング素子9のコレクタとを接続)され、第2の逆導通素子13(第2のダイオード)は第2のスイッチング素子10に逆並列に接続される。
補正用共振コンデンサ14とリレー15の直列接続体は共振コンデンサ11に並列に接続されている。リレー15は共振コンデンサ11の容量を変更する(補正用共振コンデンサ14を並列に接続する)ための容量変更手段である。制御手段16は、第1のスイッチング素子9を駆動する第1の駆動手段17と、第2のスイッチング素子10を駆動する第2の駆動手段18と、リレー15の駆動コイル(図示せず)に信号を出力する。
また、制御手段16は、電源1からの入力電流を検知するカレントトランス19と、共振コンデンサ11の電圧を検知する電圧検知手段20の検知信号と、リレー15の開閉を検知する開閉検知手段21の検知信号を入力するとともに、カレントトランス19と電圧検知手段20の検知信号によって被加熱物8の材質を判別する材質判別手段(マイコン)を内包する。
21は使用者が動作開始、停止、出力調整などを行うための動作設定手段22である。動作設定手段22は、開閉検知手段21からの検知情報を使用者に報知する報知手段23に信号を出力する。
図2において、横軸は電源1からの入力電流を検知するカレントトランス19の検知出力、縦軸は共振コンデンサ11の電圧を検知する電圧検知手段20の検知出力を示している。本実施の形態においては、被加熱物8の材質は図に示すとおり、磁性材質である第1の材質、非磁性材質である第2の材質、および無負荷状態またはそれに近い第3の材質の3種類に分類され、材質判別手段によっていずれかに必ず判別されるものとする。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。被加熱物8に対する誘導加熱原理は従来の技術と同様であり、説明は省略する。
被加熱物8に対する誘導加熱は、制御手段16から第1の駆動手段17と第2の駆動手段18に信号が出力され、それぞれ第1のスイッチング素子9と第2のスイッチング素子10にスイッチングパルス(23kHzで固定とする)を出力することによって動作が開始される。このスイッチングパルスは、インバータ6の出力、すなわち被加熱物8への誘導エネルギーが最小となるスイッチングパルス幅から開始される。誘導加熱が開始されると、制御手段16には、カレントトランス19から電源1からの入力電流の検知信号が、電圧検知手段20から共振コンデンサ11の電圧の検知信号がそれぞれ入力される。この2種類の検知信号は、被加熱物8の材質によりそれぞれ異なる値を有しており、その特性については図2に示すとおりである。制御手段16に内包された材質判別手段は、あらかじめプログラムされた図2に示すパラメータに基づいて、被加熱物8への誘導エネルギーが最小となるスイッチングパルス幅におけるそれぞれの検知信号を利用して、被加熱物8の材質を判別する。
次に共振コンデンサ11の容量の変更動作について説明する。被加熱物8の誘導加熱には共振現象が利用されるが、この共振現象は加熱コイル7と共振コンデンサ11から構成される共振回路(共振コンデンサ11の容量を変更するためのリレー15が閉となる場合には補助用共振コンデンサ14を含む)により引き起こされる。しかしながら、被加熱物8の材質によってそれぞれ最適な共振回路は異なる。図3は被加熱物8を誘導加熱した場合における第1のスイッチング素子9のコレクタ−エミッタ間に発生する電圧および第1のスイッチング素子9を流れる電流を表す波形である。まず、磁性材質において最適となる共振回路、すなわち図3−(a)に示すように共振コンデンサ11(1.8uF)と加熱コイル7(46uH)のみで構成される共振回路にて磁性材質を誘導加熱した場合、第2のスイッチング素子10が開となった後にスナバコンデンサ24には電源1とほぼ同電位となるよう電荷が充電されるため、コレクタ−エミッタ間の電圧はほぼ0Vとなり、よって負荷のかからない閉動作(ソフトスイッチング)を行うことができる。ところが非磁性材質を誘導加熱した場合、第2のスイッチング素子10が開となった後にスナバコンデンサ24に十分な電荷を蓄えることができないため、コレクタ−エミッタ間に電位が発生した状態で閉動作(ハードスイッチング)を行うこととなり、これは不要な発熱を発生させる要因となる。これを防止するため、制御手段16は、内部に有する材質判別手段による判別結果に応じてリレー15の駆動コイルに信号を出力してリレー15の動作を制御、つまり、磁性材質である場合にはリレー15を開として加熱コイル7と共振コンデンサ11で共振回路を構成し、非磁性材質である場合にはリレーを閉として補助用共振コンデンサ14(1.8uF)を共振コンデンサ11に並列に接続して容量を変更することで、非磁性材質に最適な共振回路に切り替える。これにより、図3−(b)に示すように非磁性材質を誘導加熱した場合にも、第1のスイッチング素子9は負荷のかからない閉動作(ソフトスイッチング)を行うことができるため、よって不要な発熱をなくすことができる。
次に、磁性および非磁性材質の判別後の動作、作用について説明する。
まず、材質判別手段によって被加熱物8が磁性材質と判別された場合は、先に述べたとおり、制御手段16は、リレー15の駆動コイルへの信号の出力を行わず、よってリレー15は開、すなわち動作しない。そのため共振回路は加熱コイル7と共振コンデンサ11のみによって構成される。ここで、例えば接点部の溶着などによりリレー15の開が実現できない場合について説明する。接点部の溶着、すなわちリレー15の閉によって補助用コンデンサ14を共振コンデンサ11に並列に接続して容量を変更することは、先に述べたとおり共振回路を非磁性材質の容器を誘導加熱するために最適なものとするものであり、このまま加熱動作を継続しても、スイッチングパルス幅を可変するだけでは十分なエネルギーを与えることができない。そこで、制御手段16には開閉検知手段21からリレー15の接点情報を伝達する検知信号が入力され、材質判別手段により被加熱物8が磁性材質であるにも関わらずリレー15が閉状態であると開閉検知手段21によって信号入力された場合には、制御手段16は、スイッチングパルスの周波数を共振回路により決定される共振周波数に近付くように、23kHzから21kHzまで下げるように可変させる。また同時に、制御手段16は、開閉検知手段21の検知情報に基づいてリレー15の異常動作の旨を動作設定手段22に信号出力し、さらに動作設定手段22はその信号入力に応じて報知手段23に信号を出力することで、使用者に伝達する。以下、使用者が動作設定手段22によって出力調整した出力レベルに到達するまで、徐々にスイッチングパルス幅を増加させ、被加熱物8の誘導加熱を行う。
次に、材質判別手段によって被加熱物8が非磁性材質と判別された場合は、制御手段16は、リレー15の駆動コイルへの信号の出力を行い、リレー15は閉とすることで、共振回路は加熱コイル7と共振コンデンサ11と補助用共振コンデンサ14によって構成される。ここで、例えばリレー15の駆動回路の故障などによってリレー15の閉が実現できない場合について説明する。接点部の開放、すなわちリレー15の開によって加熱コイル7と共振コンデンサ11のみによって共振回路を構成することは、先に述べたとおり磁性材質を誘導加熱するために最適なものであり、非磁性材質の誘導加熱には適さない。よってこのまま加熱動作を継続した場合には、第1スイッチング素子9および第2のスイッチング素子10の発熱量はハードスイッチングなどの過負荷によって増大となり望ましくない。これを防止するため、制御手段16には開閉検知手段21からリレー15の接点情報を伝達する検知信号が入力され、材質判別手段により被加熱物8が非磁性材質であるにも関わらずリレー15が開状態であると開閉検知手段21によって信号入力された場合には、制御手段16は、スイッチングパルスの周波数を共振回路により決定される共振周波数から遠ざかるように、23kHzから33kHzまで上げるように可変させる。また同時に、制御手段16は、開閉検知手段21の検知情報に基づいてリレー15の異常動作の旨を動作設定手段22に信号出力し、さらに動作設定手段22はその信号入力に応じて報知手段23に信号を出力することで、使用者に伝達する。以下、使用者が動作設定手段22によって出力調整した出力レベルに到達するまで、徐々にスイッチングパルス幅を増加させ、被加熱物8の誘導加熱を行う。
以上のように、本実施の形態においては、制御手段16は、制御手段16に内包する材質判別手段の判別結果に応じて容量変更手段15の開閉を制御するとともに、容量変更手段15の開または閉を検知する開閉検知手段21を備える構成とすることにより、磁性または非磁性により異なる共振特性を利用して容器材質の判別を行い、その判別結果に基づいて共振コンデンサ11の容量を変更することによりそれぞれの材質に適した共振状態を得る構成とすることで、スイッチング素子9、10への過負荷なく最適な加熱状態を得ることができ、更に共振コンデンサ11の容量を変更する容量変更手段15の動作を検知する開閉検知手段21を備えることで、容器材質に適した共振状態であるか否かを管理し、否である場合の例えば誘導加熱終了などの処理を実施し易くすることができる。
また、本実施の形態においては、出力検出手段は、加熱コイルを流れる高周波電流の大きさと、前記加熱コイルに発生する高周波電圧の大きさと、共振コンデンサに発生する高周波電圧の大きさと、スイッチング素子に発生する高周波電圧の大きさのうち少なくとも1つと、電源からインバータに入力される電源電流の大きさを検出する構成とすることにより、材質判別に使用する出力検出手段を、従来、入力電流制御や、前記インバータ保護制御に使用していた出力検出手段とすることにより、比較的構成が簡単で、検知を容易にすることができる。
また、本実施の形態においては、被加熱物の材質は、磁性材質である第1の材質、非磁性材質である第2の材質の少なくとも2種類を含んだ材質に分類され、制御手段は、材質判別手段により被加熱物の材質が第1の材質と判断されたにも関わらず、第2の材質に適した共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、制御手段は、スイッチング素子を駆動するスイッチングパルスの周波数を、共振回路により決定される共振周波数に近付くように可変する構成とするものである。容量変更手段の故障などにより共振状態を変更することが不可能であり、非磁性材質に適した共振状態のみしか得ることができない場合において磁性材質の容器の誘導加熱を行った場合には、スイッチングパルス幅を可変するだけでは被加熱物を加熱するのに十分なエネルギーを与えることはできないため、第3の発明に示すように、開閉検知手段によって状態を検知した場合には、スイッチングパルスの周波数を共振回路により決定される共振周波数に近付くように可変することにより、磁性材質の容器においても十分なエネルギーを与えることが可能になる。
また、本実施の形態においては、制御手段は、材質判別手段により被加熱物の材質が非磁性材質である第2の材質と判断されたにも関わらず、磁性材質である第1の材質に適した共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、制御手段は、スイッチング素子を駆動するスイッチングパルスの周波数を、共振回路により決定される共振周波数から遠ざかるように可変する構成とするものである。容量変更手段の故障などにより共振状態を変更することが不可能であり、磁性材質に適した共振状態のみしか得ることができない場合において非磁性材質の容器を誘導加熱した場合には、パワー素子にはハードスイッチングなどによって本来望ましくない発熱を発生することになるため、第4の発明に示すように、開閉検知手段によって状態を検知した場合には、スイッチングパルスの周波数を共振回路により決定される共振周波数から遠ざかるように可変することによりハードスイッチングがなくなるため不要な発熱をなくすことができ、よって部品の耐久性能の向上、しいては製品の耐久性能の向上を図ることができる。更にパワー素子の発熱が減ることにより、冷却能力の低減化を図ることができるため、コストダウンや冷却ファンによる騒音の低減化を図ることができる。
また、本実施の形態においては、材質判別手段による被加熱物の材質の判別は、制御手段によって出力されるスイッチングパルス幅において、インバータの出力が最小となるスイッチングパルス幅にて行う構成とすることにより、例えば磁性材質にとって最適となる共振状態において材質判別が行われる場合、非磁性材質を誘導加熱するとパワー素子に過負荷が発生して発熱が大きくなるが、インバータの出力が最小となるスイッチングパルス幅にて材料判別を行うことにより、パワー素子の過負荷を最小限に抑えることにより発熱を最小限に抑制できる。
また、本実施の形態においては、被加熱物の材質に適さない共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、使用者にその旨を報知する報知手段を備える構成とすることにより、例えば容量変更手段の接点部の溶着または駆動回路の故障など、容量変更手段の異常動作を使用者に明確に伝達することができるため、機器の使い易さの向上を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、電源1からの入力電流と共振コンデンサ11の電圧の検知信号から、材質判別手段により被加熱物8の材質の判別を行ったが、例えば電源1からの入力電流と加熱コイルの電流の2種類を利用して被加熱物8の材質の判別を行った場合にも同等の効果が得られるのは言うまでもない。
また、本実施の形態においては、スイッチングパルスの周波数を23kHzとし、磁性材質において開閉検知手段21が異常検知した場合には21kHzまで、非磁性材質において開閉検知手段21が異常検知した場合には33kHzまでそれぞれ周波数可変制御を行ったが、この値に限らずとも、発明における同等の効果が得られるのは言うまでもない。
また、本実施の形態においては、補助用共振コンデンサ14とリレー15の直列接続体を共振コンデンサ11に並列に接続し、磁性負荷ではリレー15を開として共振コンデンサのキャパシタを小、非磁性負荷では閉としてキャパシタを大とする構成としたが、補助用共振コンデンサ14とリレー15の直列接続体を共振コンデンサ11に直列に接続し、磁性負荷ではリレー15を閉として共振コンデンサのキャパシタを小、非磁性負荷では開としてキャパシタを大とする構成とした場合にも同等の効果が得られるのは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、簡単な構成によって磁性、非磁性などの被加熱物の材質判別が可能であり、且つ容器材質に応じて最適な共振状態を実現しパワー素子の過負荷なく誘導加熱が実現できるため、例えば、見栄えを優先させるために給排気口を本体の上面に設けることが困難であり、給排気が十分に確保しにくいような加熱調理器などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の構成図 本発明の実施の形態1における各種被加熱物の材質判別特性図 本発明の実施の形態1における被加熱物を誘導加熱した場合における第1のスイッチング素子のコレクタ−エミッタ間に発生する電圧および第1のスイッチング素子を流れる電流を表す波形図 従来の誘導加熱調理器の構成図
符号の説明
1 電源
2 整流回路
3 第1の平滑コンデンサ
4 チョークコイル
5 第2の平滑コンデンサ
6 インバータ
7 加熱コイル
8 被加熱物
9 第1のスイッチング素子
10 第2のスイッチング素子
11 共振コンデンサ
12 第1の逆導通素子(ダイオード)
13 第2の逆導通素子(ダイオード)
14 補助用共振コンデンサ
15 リレー(容量変更手段)
16 制御手段
17 第1の駆動手段
18 第2の駆動手段
19 カレントトランス(出力検知手段)
20 電圧検知手段(出力検知手段)
21 開閉検知手段
22 動作設定手段
23 報知手段
24 スナバコンデンサ

Claims (6)

  1. 高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと共振する共振コンデンサと、スイッチング素子とを有するインバータと、前記スイッチング素子の導通を制御して前記インバータの出力を制御する制御手段と、前記インバータの出力の大きさを検出する出力検出手段と、前記出力検出手段の検出結果に応じて前記被加熱物の材質を判別する材質判別手段と、被加熱物の材質に応じて前記共振コンデンサの容量を変更する容量変更手段とを備え、前記制御手段は、前記材質判別手段の判別結果に応じて前記容量変更手段の開閉を制御するとともに、前記容量変更手段の開または閉を検知する開閉検知手段を備える構成とした誘導加熱調理器。
  2. 出力検出手段は、加熱コイルを流れる高周波電流の大きさと、前記加熱コイルに発生する高周波電圧の大きさと、共振コンデンサに発生する高周波電圧の大きさと、スイッチング素子に発生する高周波電圧の大きさのうち少なくとも1つと、電源からインバータに入力される電源電流の大きさを検出する請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 被加熱物の材質は、磁性材質である第1の材質、非磁性材質である第2の材質の少なくとも2種類を含んだ材質に分類され、制御手段は、材質判別手段により被加熱物の材質が第1の材質と判断されたにも関わらず、第2の材質に適した共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、制御手段は、スイッチング素子を駆動するスイッチングパルスの周波数を、共振回路により決定される共振周波数に近付くように可変する請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 制御手段は、材質判別手段により被加熱物の材質が非磁性材質である第2の材質と判断されたにも関わらず、磁性材質である第1の材質に適した共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、制御手段は、スイッチング素子を駆動するスイッチングパルスの周波数を、共振回路により決定される共振周波数から遠ざかるように可変する請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 材質判別手段による被加熱物の材質の判別は、制御手段によって出力されるスイッチングパルスにおいて、インバータの出力が最小となるスイッチングパルス幅にて行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 被加熱物の材質に適さない共振状態となるように容量変更手段が動作していることを開閉検知手段により検知した場合には、使用者にその旨を報知する報知手段を備えた請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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