JP2007164801A - Rfidリーダライタ及びrfidタグ並びにこれらを用いた通信方法 - Google Patents

Rfidリーダライタ及びrfidタグ並びにこれらを用いた通信方法 Download PDF

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英喜 浅尾
Norio Umemura
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Abstract

【課題】非電源方式の情報担体に対してより大きな電源供給を可能とする。
【解決手段】RFIDリーダライタは、コマンド信号を発生する送信部と、第1アンテナを通してそのコマンド信号をRFIDタグに送信し、前記第1アンテナを通して特定のRFIDタグから返信されてきた応答信号を受信する受信部と、第2アンテナを通して給電波信号をRFIDタグに送信する電力送信部と、コマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に前記電力送信部から給電波信号を発生させる第1制御手段とを備えたものである。
【選択図】図2

Description

この発明は、RFID(Radio Frequncy Identificatoin System)リーダライタ及びRFIDタグ並びにこれらを用いた通信方法(以下、単に、「RFIDシステム」ともいう。)に関するものである。
この種のRFIDシステムは、照合端末(RFIDリーダライタ)と情報担体(RFIDタグ)を含み、照合端末から情報担体に向けて照合信号を送信し、情報担体がこの照合信号に応じて応答信号を照合端末へ向けて返信する。照合信号はコマンド信号とそれに続く搬送波信号を含む。コマンド信号は特定の情報担体を指定し、この指定された情報担体がその記憶情報により搬送波信号を変調した応答信号を照合端末に返信し、照合端末はこの応答信号に基づき、特定の情報担体の記憶情報を得ることができる。
特開平9−18381号公報にRFIDシステムが開示されている。このRFIDシステムでは、読取装置と呼ばれる照合端末と、識別タグと呼ばれる情報担体が使用される。読取装置は、識別タグに向けて質問電波と呼ばれる照合信号を送信する。識別タグは、非電源方式の非接触識別タグであり、質問電波を電力に変換して制御回路に供給する。識別タグは質問電波からクロック信号を生成し、制御回路は識別情報を出力する。識別タグの送信回路は、質問電波を搬送波とし、これに識別情報を多重化することにより、応答電波と呼ばれる応答信号を読取装置に送信する。
また、前記先行技術の段落[0014]には、読取装置から送出する質問電波を、電源用の第1周波数の質問電波と、信号通信用の第2周波数の質問電波を二種類とすることも開示されている。この質問電波を電源用の第1周波数の質問電波と、信号通信用の第2周波数の質問電波を二種類とするものは、電源用の第1周波数の質問電波と信号通信用の第2周波数の質問電波を分離するので、非電源方式の識別タグに、より大きな電源用の電力を供給するのに有効であると考えられる。
特開平9−18381号公報、特に、段落[0014]
しかし、非電源方式の情報担体に充分な電源を送信するには、質問電波を二種類とするだけでは、まだ充分とはいえない。
この発明は、非電源方式の情報担体に対して、より大きな電源を供給できるように改良されたRFIDリーダライタ及びRFIDタグ並びにこれらを用いた通信方法を提案するものである。
請求項1に係るRFIDリーダライタは、コマンド信号を発生する送信部と、第1アンテナを通してそのコマンド信号をRFIDタグに送信し、前記第1アンテナを通して特定のRFIDタグから返信されてきた応答信号を受信する受信部と、第2アンテナを通して給電波信号をRFIDタグに送信する電力送信部と、コマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に前記電力送信部から給電波信号を発生させる第1制御手段とを備えたものである。
請求項2に係るRFIDリーダライタは、コマンド信号により第1周波数を変調し、その変調したコマンド信号を含む送信信号を発生する送信部と、第1アンテナを通してその送信信号をRFIDタグに送信し、特定のRFIDタグから返信されてきた応答信号を受信して復調する受信部と、第2アンテナを通して第2周波数の給電波信号をRFIDタグに送信する電力送信部と、前記送信部及び前記電力送信部にそれぞれコマンド制御信号及び給電波制御信号を供給し、コマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に前記電力送信部から給電波信号を発生させる第1制御手段とを備えたものである。
請求項3に係るRFIDリーダライタは、コマンド信号を含む送信信号をRFIDタグに第1アンテナを通して送信し、前記第1アンテナを通して特定のRFIDタグから返信されてきた応答信号を受信してその応答信号をネットワークに供給し、コマンド信号の発生前及びそのコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に、第2アンテナを通して給電波信号をRFIDタグに送信するように制御する第1制御手段を備えたものである。
請求項4に係るRFIDリーダライタを用いた通信方法は、RFIDリーダライタからRFIDタグに第1アンテナを通してコマンド信号を送信して前記第1アンテナを通して特定のRFIDタグの応答信号を受信し、これをネットワークに供給し、前記RFIDリーダライタからRFIDタグに第2アンテナを通して給電波信号を送信するに際して、コマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に給電波信号を発生するものである。
請求項5に係るRFIDタグは、第3アンテナを通してRFIDリーダライタの第1アンテナから送信されてきたコマンド信号を受信して復調する受信部と、前記RFIDリーダライタの第2アンテナからコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に発生した給電波信号が送信され、第4アンテナを通してその給電波信号を受信する給電波受信部と、前記受信部から復調されたコマンド信号が供給され、前記第3アンテナを通して自己の特定により記憶した応答信号を返信し、その応答信号の開始前から前記給電波受信部によりその応答信号の送信のために充電する第2制御手段とを備えたものである。
請求項6に係るRFIDタグは、第3アンテナを通してRFIDリーダライタの第1アンテナから送信されてきたコマンド信号とこれに続く搬送波信号を受信する受信部と、前記RFIDリーダライタの第2アンテナからコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後であって搬送波信号の発生期間に発生した給電波信号が送信され、第4アンテナを通してその給電波信号を受信する給電波受信部と、前記受信部から復調されたコマンド信号が供給され、前記第3アンテナを通して自己の特定により前記第1アンテナを通して送信されてきた搬送波信号に基づいて応答信号を返信し、その応答信号の開始前から前記給電波受信部により充電するように制御する第2制御手段とを備えたものである。
請求項7に係るRFIDタグを用いた通信方法は、RFIDリーダライタの第1アンテナ及び第2アンテナを通してそれぞれコマンド信号及びそのコマンド信号に先行する先行給電波信号が送信され、第4アンテナを通してその先行給電波信号を受信して充電電圧を発生し、この充電電圧によりそのコマンド信号に基く応答信号を生成し、前記RFIDリーダライタの前記第2アンテナを通してコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に発生する後行給電波信号が送信され、その後行給電波信号を第4アンテナを通して受信して、応答信号の生成後における充電電圧を大きくするようにして、その充電電圧により第3アンテナを通して応答信号を前記RFIDリーダライタに送信するようにしたものである。
この発明によれば、RFIDリーダライタからコマンド信号をRFIDタグに送信し、RFIDリーダライタからコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に給電波信号をRFIDタグに送信するため、RFIDタグからRFIDリーダライタに応答信号を送信するに際してRFIDタグは十分な充電を得ることができるという効果を奏する。
以下、この発明に係るRFIDシステムの実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明によるRFIDシステムに係る実施の形態1を示すシステム構成図、図2は実施の形態1におけるRFIDリーダライタ(以下、照合端末ともいう。)の構成を示すブロック図、図3は照合端末の動作を示すタイミングチャート、図4は実施の形態1におけるRFIDタグ(以下、情報担体ともいう。)の構成を示すブロック図、図5は情報端末の動作を示すタイミングチャートである。
この発明に係る実施の形態1のRFIDシステムは、物流管理システム、金融における銀行カードシステム、交通における乗車カードシステム、ビルなどの入退管理システムなどに応用される。この実施の形態1のRFIDシステムは、図1に示すように、ネットワーク10と、照合端末(RFIDリーダライタ)20と、情報担体(RFIDタグ)群30とを含んでいる。情報担体群30は、複数の情報担体31、32、・・・、3nを含むものとする。
ネットワーク10は、同軸ケーブル11を用いて照合端末20に接続される。ネットワーク10は、同軸ケーブル11を通じて照合端末20へ制御信号CSと直流電圧VBを供給し、照合端末20は、同軸ケーブル11を通じてネットワーク10へ読取出力OSを供給する。
制御信号CSは、照合端末20に対する起動信号SSと、特定の情報担体、例えば情報担体31を指定するコマンド制御信号CCと、給電制御信号VCとを含む。起動信号SSは照合端末20を起動する信号であり、コマンド制御信号CCは照合端末20において照合信号SQを発生させる。また給電制御信号VCは、照合端末20から情報担体群30への給電波VWの発生を制御する。読取出力OSは、指定された情報担体31からの応答信号SRを照合端末20において復調することにより得られる。
照合信号SQは、第1周波数f1の局部発振信号S0を用いて作られる。この照合信号SQは、コマンド信号SCと搬送波信号CWを含む。コマンド信号SCは情報担体群30のうち特定の情報担体、例えば、情報担体31を指定する信号であり、局部発振信号S0をコマンド制御信号CCに応じて、例えばASK変調して作られる。搬送波信号CWは、コマンド信号SCに続いて発生される連続波であり、局部発振信号S0を変調せずに、そのまま送信する。
応答信号SRは、指定された情報担体、例えば情報担体31が、照合端末20から受信した搬送波信号CWを、その情報担体31の付属対象の関連情報IRに基づいてASK変調することにより作られる。この応答信号SRは、指定された情報担体、例えば情報担体31の付属対象の関連情報IRを含むので、この応答信号SRを照合端末20において復調することにより、照合端末20において、その付属対象の関連情報IRを得ることができる。この付属対象の関連情報IRが読取出力OSとしてネットワーク10に供給される。
複数の情報担体31、32、・・・、3nは、それぞれ対応する物品、カード、人に付属せられ、この付属対象の関連情報IRを記憶する。照合端末20は、コマンド信号SCにより指定された情報担体、例えば情報担体31の付属対象の関連情報IRを読取る。
図2において、照合端末20は、制御回路201と、照合信号送信部202と、応答信号受信部203と、局部発振器204と、サーキュレータ205と、電力送信部206と、第1アンテナ207と、第2アンテナ208とを有する。制御回路201は、同軸ケーブル11を介してネットワーク10に接続される。この制御回路201は、ネットワーク10からの直流電圧VBと制御信号CSを受ける。直流電圧VBは、照合端末20の各部に供給される。制御信号CSに含まれる起動信号SSは、照合端末20を起動し、コマンド制御信号CCはASK変調信号として照合信号送信部202に供給され、また給電制御信号VCは電力送信部206に供給される。
照合信号送信部202は、制御回路201と局部発振器204とサーキュレータ205とに接続される。制御回路201からはコマンド制御信号CCが供給され、局部発振器204からは第1周波数f1の局部発振信号S0が供給される。照合信号送信部202は、コマンド信号CSと搬送波信号CWを含む照合信号SQを発生する。コマンド信号CSは第1周波数f1の局部発振信号S0を、コマンド制御信号CCによりASK変調したものである。搬送波信号CWは、局部発振信号S0を変調することなく、そのまま発信する。搬送波信号CWはコマンド信号CSに続いて発生され、これらのコマンド信号CSと搬送波信号CWがサーキュレータ205に供給される。サーキュレータ205は照合信号SQを第1アンテナ207へ供給する。
第1周波数f1は、例えば950MHzの周波数が用いられる。したがって、照合信号SQは、この第1周波数、すなわち950MHzの第1周波数を用いた信号である。コマンド信号CSは、この第1周波数のASK変調信号であり、搬送波信号CWは第1周波数の連続波である。
応答信号受信部203は制御回路201とサーキュレータ205との間に接続され、局部発振器204から第1周波数f1の局部発振信号S0を受ける。応答信号SRは、第1アンテナ207で受信され、サーキュレータ205により応答信号受信部203に供給される。応答信号SRは、搬送波信号CWを指定された特定の情報担体、例えば情報担体31の付属対象の関連情報IRでASK変調したものであり、第1周波数f1の局部発振信号S0でこの応答信号SRを復調することにより、その情報担体31の付属対象の関連情報IRが復調出力として得られる。この復調出力は、制御回路201に供給され、読取出力OSとして、同軸ケーブル11を介してネットワーク10に供給される。
電力送信部206は制御回路201と第2アンテナ208の間に接続される。この電力送信部206は制御回路201から給電波制御信号VCの供給を受ける。この電力送信部206は、第2周波数f2の第2局部発振器を内蔵しており、この第2局部発振器は第2周波数f2の局部発振信号を発生する。電力送信部206は、給電波制御信号VCに基づき、この第2周波数f2の給電波VWを発生する。この給電波VWは、先行給電波VW1と、後続給電波VW2とを含み、この給電波VWが第2アンテナ208から送信される。この給電波VWの第2周波数f2には、例えば2.4GHzの周波数が使用される。
図3は照合端末20の動作を示すタイミングチャートである。図3(a)は、照合端末20から情報担体群30に向けて送信される照合信号SQを示し、図3(b)は情報担体群30の中の指定された特定の情報担体、例えば情報担体31からの応答信号SRを示し、さらに図3(c)は照合端末20から情報担体群30に向けて送信される給電波VWを
示す。
図3の横軸は時間軸であり、3つの連続する期間T1、T2、T3が示される。期間T1の開始時点をt1、期間T2の開始時点をt2、期間T3の開始時点をt3、期間T3の終了時点をt4とする。期間T2の開始時点t2は期間T1の終了時点と一致し、また期間T3の開始時点t3は期間T2の終了時点と一致する。
照合信号SQのコマンド信号CSは、図3(a)に示すように、期間T2の開始時点t2から送信が開始され、期間T3の開始時点t3でその送信が終了する。照合信号SQの搬送波信号CWは、コマンド信号CSの終了に伴い、期間T3の開始時点t3からその送信が開始され、期間T3の終了時点t4でその送信が終了する。
応答信号SRは、指定された例えば情報担体31からの応答信号であり、搬送波信号CWをASK変調したものであるので、図3(b)に示すように、期間T3において、期間T3の開始時点t3から所定時間trだけ遅れた時点から受信が開始される。この応答信号SRの受信は、期間T3の終了時点t4で終了する。
給電波VWの先行給電波VW1は、図3(c)に示すように、期間T1の開始時点t1から送信が開始され、この先行給電波VW1は、期間T2の開始時点t2よりも所定時間tv1だけ先行する時点で、その送信が終了される。言い換えれば、コマンド信号CSは、先行給電波VW1の終了時点の後に送信が開始される。先行給電波VW1とコマンド信号CSはともにハイパワーで照合端末20から放射され、それらが重なれば、それらの差の周波数f2−f1が他の通信機器、例えばPHS携帯電話などに妨害を与える恐れがあるが、この所定時間tv1により、先行給電波VW1がコマンド信号CSと重なることはなく、妨害を与えることはない。
給電波VWの後続給電波VW2は、図3(c)に示すように、期間T3の開始時点t3よりも所定時間tv2だけ遅れた時点から送信が開始される。言い換えれば、コマンド信号CSの送信が終了した後に、この後続給電波VW2の送信が開始される。この後続給電波VW2もハイパワーであるが、この所定時間tv2により、この後続給電波VW2がコマンド信号CSと重なることはなく、後続給電波VW2とコマンド信号CSとの重なった場合に、それらの差の周波数f2−f1が他の他の通信機器への妨害を与えることもない。
この後続給電波VW2は、期間T3の終了時点t3でその送信が終了される。所定時間tv2は、所定時間trよりも少し長いので、この後続給電波VW2は、搬送波信号CWと重なり、また応答信号SRとも重なる。しかし、後続給電波VW2と搬送波信号CWとは周波数が相違するものの、ともに連続波であるので、それらの差の周波数f2−f1による他の通信機器への妨害はなく、また応答信号SRは搬送波信号CWに比べて減衰しているので、それらの差の周波数f2−f1が他の通信機器へ妨害を与える問題もない。
図4は実施の形態1における1つの情報担体、例えば情報担体31の構成を示すが、すべての情報担体31、32、・・・、3nが、この図4のように構成される。各情報担体31、32、・・・、3nは、それぞれ図4に示すように、第3アンテナ301と、第4アンテナ302と、制御スイッチ303と、照合信号受信部304と、制御回路305と、給電波受信部306とを有する。
スイッチ303はスイッチaとスイッチbを切換える切換スイッチである。この切換スイッチ303のスイッチaは、第3アンテナ301と照合信号受信部304とを接続する。切換スイッチ303のスイッチbは、第3アンテナ301と基準電位(アース)とを接
続する。スイッチaの出力点Aは照合信号受信部304に接続されるが、出力点Aの受信部303側は照合信号SQの第1周波数f1に対してインピーダンス整合されて、無反射終端回路となっている。
照合信号受信部304は、応答信号SQのコマンド信号CSを復調し、このコマンド信号CSの復調出力は制御回路305に供給される。
制御回路305は、付属対象の関連情報を記憶する記憶したメモリと、このメモリを動作させる電源キャパシタを含む。このメモリに記憶された付属対象の関連情報IRの特定の部分、例えばそのヘッド部分とコマンド信号CSの復調出力が対比され、それらが一致した場合に、それぞれの情報担体は、照合信号SQにより呼び出されたことを認識する。照合信号SQは、情報担体群30に向けて送信されるが、記憶した関連情報のヘッド部分と、受信したコマンド信号CSの復調出力とが一致した情報担体、例えば情報担体31が呼び出されたことを認識する。
制御回路305に含まれる電源キャパシタは、給電波受信部306により充電され、前記付属対象の関連情報IRを記憶するメモリに動作電圧を供給する。呼び出しを認識した情報担体、例えば情報担体31はコマンド信号CSに続く搬送波信号CWに基づき、付属対象の関連情報IRを応答信号SRとして返信する。この応答信号SRは、搬送波信号CWをASK変調した信号である。具体的には、メモリに記憶された付属対象の関連情報IRをメモリから読み出し、それに応じて切換スイッチ303を切換える。搬送波信号CWは、スイッチaに切換えられたときには、無反射状態で終端されるが、スイッチbに切換えられると、搬送波信号CWの反射波が第3アンテナ301から返信される。
図5は情報担体の動作を示すタイミングチャートである。図5(a)は受信される照合信号SQを示し、図5(b)は応答信号SRを示し、図5(c)は受信される給電波VWを示し、図5(d)は電源キャパシタの充電電圧VCを示す。
図5の横軸も時間軸であり、図3と同じ3つの連続する期間T1、T2、T3が示される。図3と同じに、期間T1の開始時点をt1、期間T2の開始時点をt2、期間T3の開始時点をt3、期間T3の終了時点をt4とする。期間T2の開始時点t2は期間T1の終了時点と一致し、また期間T3の開始時点t3は期間T2の終了時点と一致する。
図5(a)(b)(c)に示す照合信号SQ、応答信号SR、および給電波VWの開始時点、および終了時点は、それぞれ図3(a)(b)(c)に示した信号と同じ時点である。各情報担体31、32、・・・、3nの制御回路305に含まれる電源キャパシタは、給電波VWにより充電され、図5(d)に示すように変化する。なお、実施の形態1では、この電源キャパシタは、照合信号SQによっては充電されることはない。
電源キャパシタの充電電圧VCは、図5(d)に示すように、期間T1において、先行給電波VW1により上昇し、この先行給電波VW1の終了後は次第に低下する。この電源キャパシタの充電電圧の低下は期間T2において継続し、期間T3のおいて、後続給電波VW2の送信開始とともに再び上昇する。期間T3の開始時点t3において、充分な充電電圧を持つようにすることにより、とくに応答信号SRの返信時に充分な充電電圧を確保することができる。
期間T1の長さは、期間T2の長さと無関係に設定できる。この期間T1の長さを、期間T2の長さよりも長くすることは容易であり、T1>T2に設定することにより、期間T3の開始時点t3における充電電圧を、より大きくすることができ、とくに応答信号の返信時に充分な充電電圧VCを確保することができる。
以上説明した実施の形態1では、照合端末20が特定の情報担体を指定するコマンド信号SCと、これに続く搬送波信号CWとを第1周波数f1を用いて送信するとともに、第2周波数f2を用いて先行給電波VW1と後続給電波VW2とを送信するので、より大きな電源を情報担体に送信することができる。加えて、先行給電波VW1はコマンド信号SCに先行して送信され、コマンド信号SCは先行給電波VW1の終了時点の後に送信が開始され、また後続給電波VW2はコマンド信号SCの終了時点の後に送信が開始されるので、先行給電波VW1および後続給電波VW2とコマンド信号SCとの差の周波数が、周りの他の通信機器に妨害を与えることもない。
この発明によるRFIDシステムは、物流管理システム、金融における銀行カードシステム、交通における乗車カードシステム、ビルなどの入退管理システムなどに応用される。
この発明によるRFIDシステムの実施の形態1を示すシステム構成図である。 実施の形態1における照合端末(RFIDリーダライタ)の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における照合端末の動作を示すタイミングチャート図である。 実施の形態1における情報担体(RFIDタグ)の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における情報担体の動作を示すタイミングチャート図である。
符号の説明
10:ネットワーク、11:同軸ケーブル、20:照合端末(RFIDリーダライタ)、201:第1制御回路、202:照合信号送信部、203:局部発振器、
204:サーキュレータ、205:応答信号受信部、206:給電波送信部、
207:第1アンテナ、208:第2アンテナ、
30:情報担体(RFIDタグ)群、
31、32、・・・、3n:情報担体(RFIDタグ)、
301:第3アンテナ、302:第4アンテナ、303:切換スイッチ、
304:照合信号受信部、305:第2制御回路、307:給電波受信部。

Claims (7)

  1. コマンド信号を発生する送信部と、第1アンテナを通してそのコマンド信号をRFIDタグに送信し、前記第1アンテナを通して特定のRFIDタグから返信されてきた応答信号を受信する受信部と、第2アンテナを通して給電波信号をRFIDタグに送信する電力送信部と、コマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に前記電力送信部から給電波信号を発生させる第1制御手段とを備えたRFIDリーダライタ。
  2. コマンド信号により第1周波数を変調し、その変調したコマンド信号を含む送信信号を発生する送信部と、第1アンテナを通してその送信信号をRFIDタグに送信し、特定のRFIDタグから返信されてきた応答信号を受信して復調する受信部と、第2アンテナを通して第2周波数の給電波信号をRFIDタグに送信する電力送信部と、前記送信部及び前記電力送信部にそれぞれコマンド制御信号及び給電波制御信号を供給し、コマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に前記電力送信部から給電波信号を発生させる第1制御手段とを備えたRFIDリーダライタ。
  3. コマンド信号を含む送信信号をRFIDタグに第1アンテナを通して送信し、前記第1アンテナを通して特定のRFIDタグから返信されてきた応答信号を受信してその応答信号をネットワークに供給し、コマンド信号の発生前及びそのコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に、第2アンテナを通して給電波信号をRFIDタグに送信するように制御する第1制御手段を備えたRFIDリーダライタ。
  4. RFIDリーダライタからRFIDタグに第1アンテナを通してコマンド信号を送信して前記第1アンテナを通して特定のRFIDタグの応答信号を受信し、これをネットワークに供給し、前記RFIDリーダライタからRFIDタグに第2アンテナを通して給電波信号を送信するに際して、コマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に給電波信号を発生するRFIDリーダライタを用いた通信方法。
  5. 第3アンテナを通してRFIDリーダライタの第1アンテナから送信されてきたコマンド信号を受信して復調する受信部と、前記RFIDリーダライタの第2アンテナからコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に発生した給電波信号が送信され、第4アンテナを通してその給電波信号を受信する給電波受信部と、前記受信部から復調されたコマンド信号が供給され、前記第3アンテナを通して自己の特定により記憶した応答信号を返信し、その応答信号の開始前から前記給電波受信部によりその応答信号の送信のために充電する第2制御手段とを備えたRFIDタグ。
  6. 第3アンテナを通してRFIDリーダライタの第1アンテナから送信されてきたコマンド信号とこれに続く搬送波信号を受信する受信部と、前記RFIDリーダライタの第2アンテナからコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後であって搬送波信号の発生期間に発生した給電波信号が送信され、第4アンテナを通してその給電波信号を受信する給電波受信部と、前記受信部から復調されたコマンド信号が供給され、前記第3アンテナを通して自己の特定により前記第1アンテナを通して送信されてきた搬送波信号に基づいて応答信号を返信し、その応答信号の開始前から前記給電波受信部により充電するように制御する第2制御手段とを備えたRFIDタグ。
  7. RFIDリーダライタの第1アンテナ及び第2アンテナを通してそれぞれコマンド信号及びそのコマンド信号に先行する先行給電波信号が送信され、その先行給電波信号を第4アンテナを通して受信して充電電圧を発生し、この充電電圧によりそのコマンド信号に基く応答信号を生成し、前記RFIDリーダライタの前記第2アンテナを通してコマンド信号が発生してから終了するまでの期間を経過した後に発生する後行給電波信号が送信され、
    その後行給電波信号を第4アンテナを通して受信して、応答信号の生成後における充電電圧を大きくするようにして、その充電電圧により第3アンテナを通して応答信号を前記RFIDリーダライタに送信するようにしたRFIDタグを用いた通信方法。
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CN111753563A (zh) * 2019-03-29 2020-10-09 拉碧斯半导体株式会社 无源型rfid标签以及rfid系统

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