JP2007164261A - 運転支援装置、自動車及び運転支援方法 - Google Patents

運転支援装置、自動車及び運転支援方法 Download PDF

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Abstract

【課題】走行環境に応じて情報支援を行うにあたり、運転者の事情に応じてより適切な情報を提供すること。
【解決手段】走行環境検出手段によって検出した走行環境において、走行操作判定手段が走行操作を要する道路であると判定した場合に、操作行動検出手段が検出した運転者の走行操作行動から迷い検出手段によって迷いを示す行動を検出し、迷い要因推定手段が推定した迷いの要因に応じた支援情報を支援情報提供手段が提供するため、運転者の事情に応じた適切な情報を提供することができる。また、運転者が求めていない情報を提供してしまうことを防止することができ、運転者が感じる煩わしさを低減することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、走行状態に応じて運転者に運転支援情報を提示する運転支援装置、それを備えた自動車及び運転支援方法に関するものである。
従来の運転支援装置としては、各種センサにより自車両の走行環境を検知し、その走行環境に基づいて、道路の線形、事故や交通量、天候、路面状況等、自車両が置かれている状況を推定し、自車両の走行において情報支援が必要であると判断された場合には、その必要度に応じて警告警報装置を作動させて警告情報を提示したり、それに加えて、動力伝達系、制動系、操舵系を制御したりするというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−225619号公報
しかしながら、上記従来の運転支援装置にあっては、推定した状況に応じて画一的に運転者に対する情報提供を行っているため、情報を提示することに対して必ずしも期待した効果を得られない場合がある。すなわち、まったく同じ走行環境であっても、実際の運転者が求めている情報が異なる場合があり、例えば、同じカーブを走行する場合であっても、運転者はその時々によってカーブの曲率を知りたい場合もあれば、適正な通過速度を知りたい場合もある。また、対向車の有無を知りたい場合もあれば、路面の状況を知りたい場合もある。
つまり、車両の運転において、運転者が情報を必要とする事情は多様であるため、実際に運転者が求める情報は、走行環境から推定した状況を基に提示が必要と判断される情報と、必ずしも一致しないものである。
したがって、従来の運転支援装置のように、走行環境から自車両の置かれた状況を推定し、その推定結果から画一的に情報提供を行った場合、運転者の事情に沿わない情報が提示される事態が発生する。すると、提示された情報は運転者にとって意義の小さいものとなり、期待した効果が得られない結果となるほか、場合によっては、求めていない情報を提供されることにより運転者が煩わしさを感じてしまう恐れがある。
即ち、従来の運転支援装置にあっては、走行環境に応じて情報支援を行うにあたり、運転者の事情に応じて適切な情報を提供することが困難であった。
そこで、本発明は、走行環境に応じて情報支援を行うにあたり、運転者の事情に応じてより適切な情報を提供することができる運転支援装置それを備えた自動車及び運転支援方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る運転支援装置は、
車両の走行環境に応じて情報支援を行う運転支援装置であって、
走行環境に合わせた走行操作判断を行う上での不安要因に対応した支援情報を提供する運転支援手段を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る自動車は、
車両の走行環境に応じて情報支援を行う運転支援装置を備えた自動車であって、
操舵操作が行われるステアリングホイールと、
アクセル操作が行われるアクセルペダルおよびブレーキ操作が行われるブレーキペダルと、
進路にあたる道路の走行環境を検出する走行環境検出手段と、
前記走行環境に対応して、前記ステアリングホイール、アクセルペダルおよびブレーキペダルに対して行われる運転者の走行操作行動を検出する操作行動検出手段と、
前記走行環境検出手段によって検出された走行環境に基づいて、自車両において走行操作を要する状況であるか否かを判定する走行操作判定手段と、
前記走行操作判定手段によって、自車両において走行操作を要する状況であると判定された場合に、前記操作行動検出手段によって検出された走行操作行動から迷いを示す動作を検出する迷い検出手段と、
前記迷い検出手段によって迷いを示す動作が検出された場合に、該迷いを示す動作と、前記走行環境検出手段によって検出された走行環境とに基づいて、運転者の迷いの要因を推定する迷い要因推定手段と、
前記走行環境検出手段によって検出された走行環境に基づいて、前記迷い要因推定手段によって推定された迷いの要因に対応する支援情報を提供する支援情報提供手段と、
を備えることを特徴としている。
また、本発明の係る運転支援方法は、
車両の走行環境に応じて情報支援を行うための運転支援方法であって、
走行環境に合わせた走行操作判断を行う上での不安要因に対応した支援情報を提供することを特徴としている。
本発明に係る運転支援装置によれば、運転支援手段が、走行環境に合わせた走行操作判断を行う上での不安要因に対応した支援情報を提供するので、運転者が迷いを生じている事情に応じたより適切な情報を提供することができる。
また、本発明に係る自動車によれば、走行操作を要する状況において、自車両に備えられたステアリングホイール、アクセルペダルおよびブレーキペダルへの操作における運転者の迷いを検出し、迷いの要因に応じて、自車両を走行操作するための支援情報を提供する自動車としたため、運転者の事情に応じた適切な情報を提供することができる。また、運転者が求めていない情報を提供してしまうことを防止することができ、運転者が感じる煩わしさを低減することができる。
さらに、本発明に係る運転支援方法によれば、走行環境に合わせた走行操作判断を行う上での不安要因に対応した支援情報を提供する運転支援方法とするので、運転者が迷いを生じている事情に応じたより適切な情報を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
(構成)
図1は、本発明に係る運転支援装置の機能構成を示すブロック図である。
図1において、運転支援装置は、運転行動検出部110と、走行操作判定部111と、環境情報検出部112と、運転状態検出部113と、迷い要因推定部114と、支援情報決定部115と、支援情報提示部116とを備えている。
なお、以下の説明においては、運転者が操舵操作を必要とする状況にあるときに、本発明にかかる情報支援を行う場合を例に挙げて説明するが、運転者が何らかの走行操作を必要とする状況において、本発明を適用し、運転者の事情に応じた情報支援を行うことができる。
運転行動検出部110は、操舵操作、アクセル操作、ブレーキ操作、あるいはアクセル操作やブレーキ操作等を行う際の前段階の動作(ペダル付近の足の動作等)といった、運転者の運転行動(走行操作行動)を検出する。
走行操作判定部111は、自車両の走行している状況が、操舵操作を要する状況(以下、「操舵状況」と言う。)であることを検出する。
走行環境検出部112は、気温、天候あるいは交通量といった自車両の走行環境を検出する。
そして、これら運転行動検出部110、走行操作判定部111および走行環境検出部112は、検出結果を迷い検出部113あるいは迷い要因推定部114に受け渡す。
迷い検出部113は、操舵状況である場合に、運転行動検出部110で検出された運転行動に基づいて、運転者の走行操作に迷いがあるか否かを判定する(すなわち、迷いを示す運転行動が検出されたか否かを判定する)。
迷い要因推定部114は、迷い検出部113によって運転者の走行操作に迷いが検出されると、運転行動検出部110で検出された運転行動及び走行環境検出部112で検出された走行環境に基づいて、走行操作の迷いの要因を推定する。
支援情報決定部115は、迷い要因推定部114によって推定された要因に応じて、運転者に提供する支援情報を決定する。
支援情報提示部116は、支援情報決定部115によって決定された支援情報を情報提示機器(モニタあるいはスピーカ等)によって提示する。このとき、上記支援情報は操舵状況(例えばカーブ進入時等)に至る所定時間前に提示されるようになっており、その提示時期は迷いの要因に応じて異なるものとする。
なお、図1においては、環境情報検出部112が走行環境検出手段を構成し、運転行動検出部110が操作行動検出手段を構成し、走行操作判定部111が走行操作判定手段を構成し、運転状態検出部113が迷い検出手段を構成し、迷い要因推定部114が迷い要因推定手段を構成し、支援情報決定部115および支援情報提示部116が支援情報提供手段を構成している。また、運転行動検出部110、走行操作判定部111、環境情報検出部112、運転状態検出部113、迷い要因推定部114、支援情報決定部115および支援情報提示部116が運転支援手段を構成している。
(具体的構成例)
次に、上記運転支援装置の具体的な装置構成例について説明する。
図2は本発明の実施形態における運転支援装置を示す構成図である。
運転支援装置は、車両に備えられるものであり、車両の運転席近傍に設置され運転者に対して情報を提示する情報提示装置1と、マイクロコンピュータおよび周辺機器によって構成されたコントロールユニット10と、運転者による運転行動を検出する運転行動検出装置20と、自車両の走行している状況が、操舵操作を要する操舵状況であることを検出するための操舵場面検出装置30と、自車両の走行環境を検出するための環境情報検出装置40とを備えている。
情報提示装置1は、後述するコントロールユニット10からの指令信号に応じてメッセージ等を表示するモニタ2と、音声やブザー音等を発するスピーカ3とを備えている。
運転行動検出装置20は、操舵角θを検出する操舵角センサ21と、アクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ22と、ブレーキ量Brを検出するブレーキセンサ23と、運転者の足位置Pfを検出する足位置検出センサ24とを備えている。
運転行動検出装置20に備えられた、これら各種センサの検出信号は、後述するコントロールユニット10に入力される。
ここで、足位置検出センサ24は、CCDカメラを用いて運転者の右足の動きを撮像し、これに画像処理を施すことによって右足の位置Pfを検出するものである。なお、足位置検出センサ24は、CCDカメラを用いる場合の他、レーザーを用いて右足の位置を検出する等、各種測位装置を用いることができる。
操舵場面検出装置30は、ナビゲーション装置31を備えており、このナビゲーション装置31は、自車両の位置(経緯度等)を検出する全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)と、道路地図データを記憶している道路地図データ格納部とを有し、全地球測位システムから入力された経緯度等の自車位置データと、道路地図データとをマッチングすることにより、自車両の走行している道路を認識する。これにより、操舵場面検出装置30において、認識した道路における進路の状態を監視することで、自車両の走行している状況が操舵状況であるか否かを検出することが可能となる。
そして、ナビゲーション装置31の認識結果(自車の走行している道路を特定する情報)は後述するコントロールユニット10に入力される。なお、自車両の走行している道路を特定する手法としては、全地球測位システムを用いる場合の他、道路地図データを利用したマップマッチング法によって自律的に自車両の走行している道路を特定することができる。
環境情報検出装置40は、自車両に付着した雨滴を検出する雨滴センサ41と、外界温度を検出する温度センサ42と、自車両の車線内での位置を検出する車線内位置検出センサ43、交通量を把握するために対向車を検出する交通量検出センサ44とを備えている。これらの検出信号も、後述するコントロールユニット10に入力される。
ここで、車線内位置検出センサ43は、CCDカメラで捉えた自車両前方の撮像画像から、道路区画線等のレーンマーカを検出して走行車線を検出し、さらに、その走行車線中央からの横変位Xを検出するように構成されている。また、交通量検出センサ44は、CCDカメラで捉えた自車両前方の撮像画像から、自車走行レーンに隣接する車線の交通量を検出するように構成されている。
コントロールユニット10は、前述した各種センサからの検出信号が入力されると、後述する情報支援制御処理を実行する。このコントロールユニット10は、マイクロコンピュータとその周辺機器を備えており、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図2に示す制御ブロックを構成する。
この制御ブロックは、運転行動検出装置20及び操舵場面検出装置30による検出信号に基づいて、運転者の運転状態として、運転者がカーブ等での走行を迎えるにあたって各種行動を起こすための意思決定を躊躇しているか否かを推定する運転状態推定部11と、運転行動検出装置20、操舵場面検出装置30及び環境情報検出装置40からの検出信号と前記運転状態推定部11による推定結果とに基づいて、運転者が躊躇している要因を推定する支援要因推定部12と、前記支援要因推定部12による推定結果に基づいて、運転者に提示する支援情報を決定する支援情報決定部13とによって構成されている。そして、コントロールユニット10は、支援情報決定部13で決定された支援情報を視覚表示及び聴覚表示するための指令信号を情報提示装置1に出力する。
次に、コントロールユニット10で実行される情報支援制御処理を、図3に示すフローチャートをもとに説明する。
この情報支援制御処理は、所定時間(例えば、100msec)毎のタイマ割込み処理として繰り返し実行され、先ず、ステップS1で、コントロールユニット10は、自車位置がカーブ手前であるか、即ち自車位置がカーブ開始点から所定距離手前の範囲内にあるか否かを判定する。この判定は、ナビゲーション装置31による検出信号をもとに行い、先ず、コントロールユニット10は、全地球測位システムから入力される自車走行地点データを読込み、次いで、自車走行地点データをもとに道路地図データ格納部31bにアクセスして、現在走行地点がカーブ手前であるか否かを判定する。
ここで、所定距離手前とは、カーブ等への進入にあたり、そのカーブ等に関する支援情報を提示する位置より手前の地点であり、カーブ等での走行を迎えるにあたって運転者が各種運転行動を開始すると想定される地点に設定される。
そして、このステップS1において、自車位置がカーブ手前であると判定した場合にはステップS2に移行し、カーブ手前でないと判定した場合にはそのまま情報支援制御処理を終了する。
次に、ステップS2において、コントロールユニット10は、運転者の運転状態を推定する。この運転状態は、運転者がカーブでの走行を迎えるにあたって、各種行動を起こすための意思決定を躊躇しているか否かの判定結果を示している。また、この推定は、運転行動検出装置20によって検出された運転者の運転行動、即ち操舵角センサ21で検出された操舵角θと、アクセル開度センサ22で検出されたアクセル開度Accとブレーキセンサ23で検出されたブレーキ量Brと、足位置検出センサ24で検出された運転者の右足の位置Pfとに基づいて行われる。
つまり、このステップS2では、運転行動検出装置20の各種センサによって検出された運転者の運転行動を読み込んで、運転者における躊躇の状態を示す運転状態を推定し、ステップS3に移行する。
ステップS3では、コントロールユニット10は、ステップS2の推定結果から、運転者が曲路を走行するにあたって、各種行動を起こすための意思決定において躊躇しているか否かを判定し、その推定結果から運転者が躊躇していると判定した場合にはステップS4に移行し、躊躇していないと判定した場合には、そのまま情報支援制御処理を終了する。
ここで、運転者が例えば曲路を走行するにあたって、各種行動を起こすための意思決定を躊躇していない場合、ブレーキ量Br、アクセル開度Acc、操舵角θの時系列な変化は一般に図4(a)に示すようになる。
図4は、カーブ走行における運転行動の特性を示すタイムチャートである。
図4(a)において、カーブ前では、速度調整を目的として、まずアクセル開度Accが下げられ、時刻t1でアクセル開度Accが零になるのと同時にブレーキ量Brが増加される。その後、速度が所定の速度に達するとブレーキがリリースされ、カーブに入る前の時刻t2でアクセルによる速度調整が始まる。また、カーブ進入前の時刻t3では操舵開始が行われる。
また、意思決定に躊躇していない場合には、操舵角センサ21で検出される操舵角θ、アクセル開度センサで検出されるアクセル開度Acc及びブレーキセンサ23で検出されるブレーキ量Brの時系列的な変化は滑らかであり、途中で各量の修正は行われない。
このように、運転において、各種行動を起こすための意思決定に躊躇がない場合、各段階での行動が明確に切り替わると共に、操舵が必要な状況に至る前に、速度が安定状態に調整されるという特徴がある。
なお、図4(a)では、カーブ前の速度調整として、アクセルのリリースとブレーキの増加とを行う場合を示しているが、カーブ前の速度調整では、アクセルのリリースのみで速度調整が完了する場合もある。この際には、ブレーキによる速度の調整は行われないが、この場合にも、各段階での行動が明確に切り替わり、事前に速度が安定状態とされているという上記特徴は共通する。
一方、運転者が曲路を走行するにあたって、各種行動を起こすために必要な意思決定を躊躇している場合、ブレーキ量Br、アクセル開度Acc、操舵角θの時系列な変化は一般に図4(b)に示すようになる。図4(b)において、カーブ前では、速度調整を目的として、まずアクセルの開度Accが下げられ、続いてブレーキが踏まれるが、目的とする速度が曖昧なために、時刻t11から時刻t12の間でこの行動が連続的に行われず、アクセルとブレーキを迷う行動が介入する。また、時刻t12でブレーキを踏んでも、目的とする速度が曖昧なためにブレーキ量の増加が比較的緩やかな状態、言い換えると、運転者が自身のブレーキ操舵に対して車両及び環境の変化の様子を見るようなブレーキ行動が介入する。
さらに、通常、ブレーキ操作はカーブ進入の前に終了するが、意思決定を躊躇している場合には、ブレーキ量が足らずに、カーブに進入してからもブレーキ操作を行っている場合がある。
カーブに入り、ブレーキ操作が終了すれば、速度の調整を目的として運転者はアクセルの操作を行うが、この場合においても、アクセルとブレーキを迷う行動が介入したり、再びブレーキで速度調整を行うような行動が介入したりする。
操舵においても、カーブに進入してから遅れて操舵を実施したり、操舵量の修正を行ったりするような行動が観察される。
このように、運転者が曲路を走行するにあたって、各種行動を起こすために必要な意思決定を躊躇していない場合と躊躇している場合とでは、運転者の運転行動に大きな違いがある。そこで、運転者が曲路を走行するにあたって、ペダル操作の迷い、ペダル操作の修正、ブレーキ量の立ち上がり不足、カーブ進入直前のブレーキ操作の引きずり及びカーブ進入直前の操舵操作の遅れの少なくとも1つが観察された場合に、運転者が意思決定を躊躇していると推定する。
ここで、アクセル操作とブレーキ操作の迷い行動は、例えば、足位置検出センサ24で検出された運転者の右足の位置Pfと、アクセル開度センサ22及びブレーキセンサ23で検知されたアクセル開度Acc及びブレーキ量Brとに基づいて検出する。つまり、アクセル開度及びブレーキ量Brが零であるにもかかわらず、右足の動きが左右に移動する行動を検出したとき、ペダル操作に迷いがあると判断する。
図3に戻り、ステップS4では、コントロールユニット10は、運転者の意思決定の躊躇の要因(支援要因)を推定する。本実施形態では、この支援要因を、速度要因、操舵要因、交通要因、環境要因の4要因に分類して推定する。
具体的には、カーブの前に速度が決定しにくい状況であるために意思決定の躊躇が起こっている場合、速度要因と推定され、カーブの前に操舵量が決定しにくい状況であるために意思決定の躊躇が起こっている場合、操舵要因と推定される。また、カーブ先での対向車等の有無を判定しにくい状況であるために意思決定の躊躇が起こっている場合、交通要因と推定され、カーブの先での路面状況が判定しにくい状況であるために意思決定の躊躇が起こっている場合、環境要因と推定される。
これらのどの要因によって、運転者が意思決定を躊躇しているのかを推定するために、本実施形態では、操舵角センサ21からの操舵角情報、アクセル開度センサ22からのアクセル開度情報、ブレーキセンサ23からのブレーキ量情報、ナビゲーション装置31からの路面勾配情報、雨滴センサ41からの天候情報、温度センサ42からの温度情報、車線内位置検出センサ43からの車線内位置情報及び交通量検出センサ44からの交通量情報を用いる。
この支援要因の推定は、具体的には、図5に示すマップを参照することによって行われる。
図5は、支援要因の推定要素と、各推定要素に対する支援要因毎の重み付けを規定するマップを示す図である。
今、前記各種センサから検出された情報において、各推定要素の検出結果が、{ペダル操作の迷い,ペダルの修正動作,操舵の遅れ,操舵の修正,車線内位置が中心,車線内位置が左寄り,下りの勾配,雨滴検知,気温0℃以下,交通量が多い}=[1,0,0,1,0,0,0,0,0,0](1:検出、0:非検出)であった場合を考える。これら各値を、図5に示すマップ内に記載された重みを積算した上で足し合わせることによって各要因に対する判定値を算出する。先の検出結果を用いた場合、各支援要因の判定値として、{速度要因,舵角要因,交通要因,環境要因}={2.5,1.5,0.75,0.75}を得る。すなわち、本マップを参照することによって、本事例における運転者の躊躇の要因は、最も高い判定値を示した速度要因であると推定される。なお、最も高い判定値が複数存在する場合には、運転者の躊躇の要因が複数あるものと推定される。
図3に戻り、コントロールユニット10は、ステップS5に移行して、前記ステップS4で推定された支援要因が舵角要因であるか否かを判定し、舵角要因であるときにはステップS6に移行し、舵角要因でないときには後述するステップS7に移行する。
ステップS6では、コントロールユニット10は、先ず、支援要因が舵角要因であった場合の運転者に提示する支援情報と、その情報を運転者に提示する時期を決定する。この決定は、図6に示すマップを参照することにより行われる。
図6は、各支援要因に対する支援情報およびその提示時期を規定するマップを示す図である。
図6において、例えば支援要因が舵角要因である場合には、支援情報としてカーブの曲率情報を、そのカーブに進入するT1秒前に提示するものとする。ここで、カーブの曲率情報は、ナビゲーション装置31から入手するものとする。
そして、この支援情報を視覚又は聴覚により提示するための指令信号を、カーブに進入するT1秒前にモニタ2又はスピーカ3に対して出力し、情報支援制御処理を終了する。
また、ステップS7では、コントロールユニット10は、前記ステップS4で推定された支援要因が速度要因であるか否かを判定し、速度要因であるときにはステップS8に移行し、速度要因でないときには後述するステップS9に移行する。
ステップS8では、コントロールユニット10は、先ず、支援要因が速度要因であった場合の運転者に提示する支援情報と、その情報を運転者に提示する時期を決定する。この決定は、前記ステップS6と同様に、図6に示すマップを参照することにより行われ、支援要因が速度要因である場合には、支援情報としてカーブを走行するにあたって適正な速度情報を、そのカーブに進入するT2秒前に提示するものとする。ここで、適正速度情報は、ナビゲーション装置31からカーブの曲率を入手し、予め各曲率に合致した速度を格納したマップ等を参照することで決定する。
そして、この支援情報を視覚又は聴覚により提示するための指令信号を、カーブに進入するT2秒前にモニタ2又はスピーカ3に対して出力し、情報支援制御処理を終了する。
また、ステップS9では、コントロールユニット10は、前記ステップS4で推定された支援要因が交通要因であるか否かを判定し、交通要因であるときにはステップS10に移行し、交通要因でないときには後述するステップS11に移行する。
ステップS10では、コントロールユニット10は、先ず、支援要因が交通要因であった場合の運転者に提示する支援情報と、その情報を運転者に提示する時期を決定する。この決定は、前記ステップS6と同様に、図6に示すマップを参照することにより行われ、支援要因が交通要因である場合には、支援情報としてカーブを走行する場合の対向車の有無情報を、そのカーブに進入するT3秒前に提示するものとする。
ここで、対向車の有無情報は、車両間の情報通信(車車間通信)によって互いに位置を連絡しあう装置が提示する情報を用いることが可能であるほか、外界認識センサ43で検出された交通量Caをもとに、対向車が存在する可能性の有無を、確率的に算出して提示することも可能である。
そして、この支援情報を視覚又は聴覚により提示するための指令信号を、カーブに進入するT3秒前にモニタ2又はスピーカ3に対して出力し、情報支援制御処理を終了する。
また、ステップS11では、コントロールユニット10は、前記ステップS4で推定された支援要因が環境要因であると判断し、ステップS12に移行する。
ステップS12では、コントロールユニット10は、先ず、支援要因が環境要因であった場合の運転者に提示する支援情報と、その情報を運転者に提示する時期を決定する。この決定は、前記ステップS6と同様に、図6に示すマップを参照することにより行われ、支援要因が環境要因である場合には、支援情報としてカーブを走行する場合の路面状況に関する情報(路面凍結等)を、そのカーブに進入するT4秒前に提示するものとする。
ここで、路面状況情報は、インフラから車両への情報通信(路車間通信)によって路面の状況を提供する装置が提示する情報を用いることが可能であるほか、雨滴センサ41や温度センサ42の検出結果を用いることによって、路面が湿潤している可能性や、路面が凍結している可能性を、確率的に算出して提示することも可能である。
そして、この支援情報を視覚又は聴覚により提示するための指令信号を、カーブに進入するT4秒前にモニタ2又はスピーカ3に対して出力し、情報支援制御処理を終了する。
各支援情報を提示する時期は、環境要因及び交通要因の場合が最も早く(カーブから遠く)、次いで舵角要因、最後に速度要因となる。つまり、図6のマップにおける時間T1〜T4の大小関係は、T4,T3>T1>T2となる。以下に、その根拠を記す。
先ず、環境要因は検出しやすいと考えられるので、運転者の運転行動に迷いが検出された場合で、その要因が環境であると推定された場合には、支援情報を即座に提示しても情報としての確実性は高いと考えられる。また、路面凍結などの場合には、運転者は早めにペダル操作や操舵操作を行う必要があるので、早い段階で支援情報を提示することで効果が高められる。したがって、環境要因に対する支援情報を提示する時間T4は、最も大きく設定される。
また、対向車の情報は、ブラインドになっているカーブの場合、事前に検知することができないが、車車間通信を用いることにより、対向車の情報を精度良く検知することができる。対向車の存在する確率を早い段階で提示できれば、車線内での走行位置や速度調整の目安にはなると考えられる。したがって、交通要因に対する支援情報を提示する時間T3は、環境要因に対する支援情報を提示する時間T4と同様に、最も大きく設定される。
曲率情報は、操舵量と速度調整の両方の目安となる。そのため、曲率情報のみを提示すれば、操舵に加え、速度における運転者の迷いを解消でき、速度情報を提供しなくても済むような場合もあり得る。このような場合には煩わしい情報提示を軽減できることとなる。また、ナビゲーション装置を使えば、高い精度で曲率情報を取得することが可能であるため、早い段階で提示しても、その精度は信頼することができるものである。したがって、操舵要因に対する支援情報を提示する時間T1は、前記T3及びT4に次いで大きく設定される。
最も小さく設定されるのは、速度要因に対する支援情報(適正速度情報)を提示する時間T2となる。例えば、山坂道の場合、同じカーブ前後でも勾配の変化は著しいので、カーブ走行時、早期に正確な勾配を入手することが難しい。そのため、正しい速度情報を提示できるタイミングは、他の情報よりも遅れることとなる。したがって、運転者においては、先ず、適正速度情報に先行して提示される曲率情報によって速度調整を行い、適正速度情報の提示段階で微調整することが可能となる。
また、本実施形態では、ステップS4で支援要因が複数あるものと推定された場合には、その中で優先度の高い要因に対応する支援情報が提示されることになる。その優先度は、舵角要因→速度要因→交通要因→環境要因の順になり、例えば、速度要因と環境要因とが同時に推定された場合には、優先度の高い速度要因を提示する。これにより、情報提示が煩雑になることに起因する運転者の煩わしさを低減することができる。
(動作)
次に、本発明の第1の実施形態の動作について説明する。
今、運転者が通い慣れた道を走行しており、車両前方にカーブが存在するものとする。なお、運転者がこの道を通る際には、通常、晴天である割合が高く、交通量は少なくスムーズに走行しているものとする。
そして、この道路において最も慣れている走行環境、即ち、天候が晴れで、交通量も少なく、通常と走行環境が同様である状態で、カーブ走行にあたって運転者の意思決定に躊躇がない場合には、図4(a)に示すような運転行動となる。すなわち、カーブ前においては、速度調整を目的としたアクセル操作の解除及びブレーキ操作が連続的に行われ、その後、運転者が目標とする速度に達するとブレーキがリリースされ、カーブ直前に操舵の開始とアクセルによる速度調整が始まる。このように、運転者による意思決定に躊躇がない場合には、コントロールユニット10が図3のステップS2において運転状態を推定した結果、ステップS3において運転者が躊躇していないと判定し、情報支援制御処理を終了するため、モニタ2及びスピーカ3による情報提示は行われない。
したがって、カーブ走行にあたって、運転者の走行操作の意思決定に躊躇がないと判断された場合には、余計な情報が運転者に対して提示されることがないので、煩わしさを与えてしまうことを防止することができる。
一方、運転者が初めての道を走行しており、車両前方にカーブが存在するものとする。なお、天候、交通量等、他の条件に関しては、上述の通い慣れた道を走行する場合と同様であるものとする。
この場合には、車両前方に存在するカーブの曲率が分からず目標の走行速度が定まらないために、図4(b)に示すように、時刻t11からt12の間でアクセル操作の解除及びブレーキ操作が連続的に行われず、ブレーキ操作の迷いが観察される。すると、コントロールユニット10が図3のステップS2において運転状態を推定した結果、ステップS3において運転者が躊躇していると判定し、ステップS4に移行する。このとき、{ペダル操作の迷い,ペダルの修正動作,操舵の遅れ,操舵の修正,車線内位置が中心,車線内位置が左寄り,下りの勾配,雨滴検知,気温0℃以下,交通量が多い}=[1,0,0,0,0,0,0,0,0,0]であるとすると、図5のマップにより、{速度要因,舵角要因,交通要因,環境要因}={2,0.5,0.25,0.25}を得る。これにより、支援要因が速度要因であると推定される。
そのため、図3のステップS8で、カーブを走行するにあたって適正な速度情報、即ちカーブの曲率に合致した速度情報が支援情報として決定され、この支援情報をカーブに進入するT2秒前に提示するための指令信号が、コントロールユニット10からモニタ2又はスピーカ3に対して出力される。
そして、情報支援処理が繰り返し実行され、その後もカーブの曲率が分からないために、カーブ進入直前の時刻t14で操舵操作が行われず、ペダル操作の迷いを伴った操舵の遅れが検出されたものとする。この場合には、{ペダル操作の迷い,ペダルの修正動作,操舵の遅れ,操舵の修正,車線内位置が中心,車線内位置が左寄り,下りの勾配,雨滴検知,気温0℃以下,交通量が多い}=[1,0,1,0,0,0,0,0,0,0]であるため、図5のマップにより、{速度要因,舵角要因,交通要因,環境要因}={2,2.5,0.75,0.25}を得る。これにより、支援要因が操舵要因であると推定され、図3のステップS8で、支援情報としてカーブの曲率をカーブに進入するT1秒前に提示するための指令信号が、コントロールユニット10からモニタ2又はスピーカ3に対して出力される。
したがって、上記のように初めての道を走行する場合には、カーブに進入するT1秒前にカーブの曲率が提示され、その後、カーブに進入するT2秒前(<T1)に、そのカーブの曲率に合致した速度情報が提示されることになる。
これにより、カーブ進入のT1秒前に提示されたカーブの曲率をもとに、操舵量と走行速度の両方を調整することができ、さらにその後提示される速度情報をもとに、走行速度を微調整することができる。
また、運転者が通い慣れた道を走行しており、他の走行環境が通常と異なる状態、例えば、その道が凍結している状態であるものとする。そして、この場合において、カーブ手前でブレーキ操作を行う際に、図4(b)の時刻t12から時刻t13の間でブレーキ量の増加が緩やかとなって、運転者が自身のブレーキ操作に対して車両挙動の様子を見るような状態が検出されたものとする。すると、コントロールユニット10が図3のステップS2において運転状態を推定した結果、ステップS3において運転者がカーブ走行にあたって躊躇していると判定し、ステップS4に移行する。このとき、{ペダル操作の迷い,ペダルの修正動作,操舵の遅れ,操舵の修正,車線内位置が中心,車線内位置が左寄り,下りの勾配,雨滴検知,気温0℃以下,交通量が多い}=[0,0,0,0,0,0,0,1,1,0]であるとすると、図5のマップにより、{速度要因,舵角要因,交通要因,環境要因}={0,0,0,2}を得る。そして、ステップS8で、支援情報として自車走行路の路面状況を、カーブから比較的遠いカーブ進入のT4秒前に提示するための指令信号が、コントロールユニット10からモニタ2又はスピーカ3に対して出力される。
このように、通常、通い慣れた道を走行している場合には、他の走行環境が通常と同様である限り、ペダル操作や操舵に迷いが存在する行動は認められず、図4(a)に示すような運転行動となる。それにもかかわらず、迷いが存在する行動が認められた場合には、道が凍っている、湿っている、霧が発生している等の、いつもとは異なる環境要因が存在すると推定され、この要因に応じて、運転者に対して路面状況を提示するので、運転者の要求に合致した情報を適切に提示することができると共に、安定した走行を確保することができる。
以上のように、本実施形態の運転支援装置によれば、カーブ等の走行にあたって、運転者の走行操作の意思決定に躊躇があると判断された場合には、その躊躇の要因に合致した支援情報を、その要因に応じた適切な時期に提供するので、運転者が煩わしさを感じることなく、自然に速度調整や操舵調整等の行動を行うことができる。
即ち、走行環境に応じて情報支援を行うにあたり、運転者の事情に応じてより適切な情報を提供することが可能となる。
なお、本実施形態においては、環境情報検出装置40が走行環境検出手段を構成し、運転行動検出装置20が操作行動検出手段を構成し、操舵場面検出装置30が走行操作判定部30を検出し、運転状態推定部11が迷い検出手段を構成し、支援要因推定部12が迷い要因推定手段を構成し、支援情報決定部13および情報提示装置1が支援情報提供手段を構成している。また、足位置検出センサ24が前段動作検出手段を構成し、アクセル開度センサ22がアクセル量検出手段を構成し、ブレーキセンサ23がブレーキ量検出手段を構成し、操舵角センサ21が舵角検出手段を構成している。さらに、雨滴センサ41が天候検出手段を構成し、温度センサ42が温度検出手段を構成し、車線内位置検出センサ43が車線内位置検出手段を構成し、交通量検出センサ44が交通量検出手段を構成している。
また、コントロールユニット10、運転行動検出装置20、操舵場面検出装置30、環境情報検出装置40および情報提示装置1が運転支援手段を構成している。
(第1の実施形態の効果)
(1)走行環境検出手段によって検出した走行環境において、走行操作判定手段が走行操作を要する道路であると判定した場合に、操作行動検出手段が検出した運転者の走行操作行動から迷い検出手段によって迷いを示す行動を検出し、迷い要因推定手段が推定した迷いの要因に応じた支援情報を支援情報提供手段が提供するため、運転者の事情に応じた適切な情報を提供することができる。また、運転者が求めていない情報を提供してしまうことを防止することができ、運転者が感じる煩わしさを低減することができる。
(2)ナビゲーション装置に記憶された地図情報に基づいて、進路にあたる道路の走行環境を検出するので、カーブ曲率や勾配といった道路形状に関する走行環境を容易且つ確実に検出することができる。
(3)前段動作検出手段が、走行操作の前段階に相当する運転者の動作を検出するので、走行操作しようとしている運転者の動作から迷いを判定でき、より確実に運転者の迷いを検出することができると共に、迷いの要因を適確に推定することができる。
(4)前段動作検出手段が、ペダル操作を行う運転者の足位置を検出するので、アクセル操作あるいはブレーキ操作における運転者の迷いを確実に検出できる。
(5)アクセル操作量を検出するアクセル量検出手段と、ブレーキ操作量を検出するブレーキ量検出手段と、ステアリングホイールの回転量を検出する舵角検出手段と、車両に対する走行操作の前段階に相当する運転者の動作を検出する前段動作検出手段との少なくともいずれかを用いて迷いを検出するので、これらを介した走行操作における迷い動作を適確に検出でき、その迷いに応じた支援情報を提供することができる。
(6)迷い検出手段が、操作ペダルの未決定状態、ペダル操作量の不安定状態、ペダル操作あるいは操舵介入の遅れ、ブレーキ量の立ち上がり不足の少なくともいずれかを、前記迷いを示す行動として検出するので、迷いを示す行動として検出される動作を、実態に即した、より適切なものとできる。また、迷いを示す行動の検出基準が明確となり、迷いを示す動作を確実に検出することができる。
(7)前記走行環境検出手段が、天候を検出する天候検出手段と、外界温度を検出する温度検出手段と、走行中の車線内における車線幅方向の位置を検出する車線内位置検出手段と、走行環境における他車両の交通量を検出する交通量検出手段との少なくともいずれかを備えるため、これらが検出対象とする走行環境の要因を適確に検出することができる。そのため、これら走行環境と対応付けて運転者の走行操作行動における迷いを検出することができ、運転者の迷いの要因を適確に推定することができる。
(8)検出された走行環境の構成要素を複数の所定パターン(例えば図5に示すようなパターン)で重み付け加算した結果によって迷いの要因を推定するので、迷いの要因を適切に推定することができ、運転者の事情に応じたより適切な支援情報を提供することができる。
(9)迷いの要因を、速度要因、舵角要因、交通要因及び環境要因に分類して推定するので、各要因に適した支援情報を運転者に対して提供することができる。
(10)迷いの要因に応じて、支援情報を提供する時期を異ならせるので、要因の種類に応じた適切な時期に運転者が支援情報を参照し、走行操作の調整を行うことができると共に、運転者が感じる煩わしさを低減することができる。
(11)速度要因に対応する支援情報、舵角要因に対応する支援情報、交通要因あるいは環境要因に対応する支援情報の順に提供時期を設定しているので、各要因に対して効果的な時期に支援情報を提供することができる。
(12)迷いの要因が速度要因であるとき、走行のための適正速度を支援情報とするので、運転者は容易に迷いを解消することができる。
(13)迷いの要因が舵角要因であるとき、カーブの曲率を提供するので、運転者はその情報をもとに適切に操舵量の調整を行うことができる。
(14)迷いの要因が交通要因であるとき、対向車の有無情報を提供するので、運転者はその情報をもとに適切な走路を走行することができる。
(15)迷いの要因が環境要因であるとき、路面状況を提供するので、運転者はその情報をもとに、路面に合わせて、適切にペダル操作や操舵操作を行うことができる。
(16)運転支援手段が、走行環境に合わせた走行操作判断を行う上での不安要因に対応した支援情報を提供するので、運転者が迷いを生じている事情に応じたより適切な情報を提供することができる。
(17)走行操作を要する状況において、自車両に備えられたステアリングホイール、アクセルペダルおよびブレーキペダルへの操作における運転者の迷いを検出し、迷いの要因に応じて、自車両を走行操作するための支援情報を提供する自動車としたため、運転者の事情に応じた適切な情報を提供することができる。また、運転者が求めていない情報を提供してしまうことを防止することができ、運転者が感じる煩わしさを低減することができる。
(18)走行環境に合わせた走行操作判断を行う上での不安要因に対応した支援情報を提供する運転支援方法とするので、運転者が迷いを生じている事情に応じたより適切な情報を提供することができる。
(その他)
なお、上記実施形態においては、自車両がカーブ手前を走行しているときに、走行操作の意思決定に躊躇があるか否かを判定する場合について説明したが、カーブ走行中も引き続き意思決定に躊躇があるか否かを判定する構成とできる。これにより、カーブ進入前には意思決定に躊躇がなかったにもかかわらず、カーブ進入後に走行速度の決定や操舵量の決定に迷いが生じ、ブレーキを踏みなおすなどのペダル操作の修正が行われたり、操舵の修正が行われたりした場合であっても、適正速度情報やカーブの曲率情報を運転者に対して提示することができるので、より適切な運転支援が可能となる。
また、上記実施形態においては、支援要因が複数ある場合、その中で最も優先度の高い要因に対応する支援情報を提示する場合について説明したが、推定された支援要因に対応する支援情報のすべてあるいは優先度の高い所定数の支援情報を提示することができる。これにより、より確実に迷いに対する支援を行うことができる。
さらに、上記実施形態においては、カーブを対象として(即ち、操舵操作を必要とする状況において)支援情報が提供される場合を例に挙げて説明したが、峠においてアクセルあるいはブレーキ操作が必要な状況等、各種走行操作を要する状況において、本発明による運転支援を行うことができる。
また、本実施形態においては、ナビゲーション装置によって走行環境を検出する場合を例に挙げて説明したが、インターネットによって提供される天候情報を通信装置によって取得する等、各種情報取得手段を用いて走行環境を検出することができる。
本発明に係る運転支援装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における運転支援装置を示す構成図である。 情報支援制御処理を示すフローチャートである。 カーブ走行における運転行動の特性を示すタイムチャートである。 支援要因の推定要素と、各推定要素に対する支援要因毎の重み付けを規定するマップを示す図である。 各支援要因に対する支援情報およびその提示時期を規定するマップを示す図である。
符号の説明
1 情報提示装置
2 モニタ
3 スピーカ
10 コントロールユニット
11 運転状態推定部
12 支援要因推定部
13 支援情報決定部
20 運転行動検出装置
21 操舵角センサ
22 アクセル開度センサ
23 ブレーキセンサ
24 足位置検出センサ
30 操舵場面検出装置
31 ナビゲーション装置
40 環境情報検出装置
41 雨滴センサ
42 温度センサ
43 車線内位置検出センサ
44 交通量検出センサ

Claims (18)

  1. 車両の走行環境に応じて情報支援を行う運転支援装置であって、
    進路にあたる道路の走行環境を検出する走行環境検出手段と、
    前記走行環境に対応して行われる運転者の走行操作行動を検出する操作行動検出手段と、
    前記走行環境検出手段によって検出された走行環境に基づいて、自車両において走行操作を要する状況であるか否かを判定する走行操作判定手段と、
    前記走行操作判定手段によって、自車両において走行操作を要する状況であると判定された場合に、前記操作行動検出手段によって検出された走行操作行動から迷いを示す動作を検出する迷い検出手段と、
    前記迷い検出手段によって迷いを示す動作が検出された場合に、該迷いを示す動作と、前記走行環境検出手段によって検出された走行環境とに基づいて、運転者の迷いの要因を推定する迷い要因推定手段と、
    前記走行環境検出手段によって検出された走行環境に基づいて、前記迷い要因推定手段によって推定された迷いの要因に対応する支援情報を提供する支援情報提供手段と、
    を備えることを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記走行環境検出手段はナビゲーション装置を備え、該ナビゲーション装置によって提供される地図情報に基づいて、進路にあたる道路の走行環境を検出することを特徴とする請求項1記載の運転支援装置。
  3. 前記操作行動検出手段は、車両に対する走行操作の前段階に相当する運転者の動作を検出する前段動作検出手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の運転支援装置。
  4. 前記前段動作検出手段は、ペダル操作を行う運転者の足位置を検出することを特徴とする請求項3に記載の運転支援装置。
  5. 前記操作行動検出手段は、
    アクセル操作量を検出するアクセル量検出手段と、ブレーキ操作量を検出するブレーキ量検出手段と、ステアリングホイールの回転量を検出する舵角検出手段と、車両に対する走行操作の前段階に相当する運転者の動作を検出する前段動作検出手段と、の少なくともいずれかを備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の運転支援装置。
  6. 前記迷い検出手段は、前記走行操作判定手段によって、自車両において走行操作を要する状況であると判定された場合に、前記操作行動検出手段によって検出された走行操作行動において、操作ペダルの未決定状態、ペダル操作量の不安定状態、ペダル操作あるいは操舵介入の遅れ、ブレーキ量の立ち上がり不足の少なくともいずれかを、前記迷いを示す行動として検出することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の運転支援装置。
  7. 前記走行環境検出手段は、
    天候を検出する天候検出手段と、
    外界温度を検出する温度検出手段と、
    走行中の車線内における車線幅方向の位置を検出する車線内位置検出手段と、
    走行環境における他車両の交通量を検出する交通量検出手段と、
    の少なくともいずれかを備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の運転支援装置。
  8. 前記迷い要因推定手段は、前記走行環境検出手段によって検出される走行環境の構成要素を複数の所定パターンによって重み付け加算し、その重み付け加算結果に基づいて、迷いの要因を推定することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の運転支援装置。
  9. 前記迷い要因推定手段は、前記迷いの要因を、走行速度に関する迷いである速度要因、操舵量に関する迷いである操舵要因、交通量の把握に関する迷いである交通要因、路面状況の把握に関する迷いである環境要因の少なくともいずれかであると推定することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の運転支援装置。
  10. 前記支援情報提供手段は、前記迷い要因推定手段によって推定された迷いの要因に対応させて、前記支援情報を提供する時期を異ならせることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の運転支援装置。
  11. 前記支援情報提供手段は、前記速度要因、操舵要因、交通要因あるいは環境要因に対応する支援情報を提供する場合、前記速度要因に対応する支援情報、前記舵角要因に対応する支援情報、前記交通要因あるいは環境要因に対応する支援情報の順に提供時期を設定することを特徴とする請求項9に記載の運転支援装置。
  12. 前記支援情報提供手段は、前記迷いの要因が速度要因であるとき、進路にあたる道路を走行するための適正速度を前記支援情報とすることを特徴とする請求項9に記載の運転支援装置。
  13. 前記支援情報提供手段は、前記迷いの要因が舵角要因であるとき、進路にあたる道路のカーブの曲率を前記支援情報とすることを特徴とする請求項9に記載の運転支援装置。
  14. 前記支援情報提供手段は、前記迷いの要因が交通要因であるとき、対向車の有無情報を前記支援情報とすることを特徴とする請求項9に記載の運転支援装置。
  15. 前記支援情報提供手段は、前記迷いの要因が環境要因であるとき、進路にあたる道路の路面状況を前記支援情報とすることを特徴とする請求項9に記載の運転支援装置。
  16. 車両の走行環境に応じて情報支援を行う運転支援装置であって、
    走行環境に合わせた走行操作判断を行う上での不安要因に対応した支援情報を提供する運転支援手段を備えることを特徴とする運転支援装置。
  17. 車両の走行環境に応じて情報支援を行う運転支援装置を備えた自動車であって、
    操舵操作が行われるステアリングホイールと、
    アクセル操作が行われるアクセルペダルおよびブレーキ操作が行われるブレーキペダルと、
    進路にあたる道路の走行環境を検出する走行環境検出手段と、
    前記走行環境に対応して、前記ステアリングホイール、アクセルペダルおよびブレーキペダルに対して行われる運転者の走行操作行動を検出する操作行動検出手段と、
    前記走行環境検出手段によって検出された走行環境に基づいて、自車両において走行操作を要する状況であるか否かを判定する走行操作判定手段と、
    前記走行操作判定手段によって、自車両において走行操作を要する状況であると判定された場合に、前記操作行動検出手段によって検出された走行操作行動から迷いを示す動作を検出する迷い検出手段と、
    前記迷い検出手段によって迷いを示す動作が検出された場合に、該迷いを示す動作と、前記走行環境検出手段によって検出された走行環境とに基づいて、運転者の迷いの要因を推定する迷い要因推定手段と、
    前記走行環境検出手段によって検出された走行環境に基づいて、前記迷い要因推定手段によって推定された迷いの要因に対応する支援情報を提供する支援情報提供手段と、
    を備えることを特徴とする自動車。
  18. 車両の走行環境に応じて情報支援を行うための運転支援方法であって、
    走行環境に合わせた走行操作判断を行う上での不安要因に対応した支援情報を提供することを特徴とする運転支援方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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