JP2007163591A - 定着装置およびそれを備えてなる画像形成装置、定着装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無端状の接触面を有し、未定着トナーを担持して順次搬送される複数の記録部材に前記接触面を順次接触させて前記記録部材に熱を供給し担持された未定着トナーを前記記録部材に定着させる定着部材と、通電により前記定着部材を加熱して前記接触面に熱を供給する加熱部と、前記接触面の温度を検知する接触面温度検知部と、検知された接触面温度が所定温度になるように前記加熱部への通電電力を制御する通電制御部とを備え、前記通電制御部は、前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記所定温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするよう制御することを特徴とする定着装置。
【選択図】図1

Description

この発明は、定着装置およびそれを備えてなる画像形成装置、定着装置の制御方法に関する。
近年、画像形成装置の処理速度の高速化に伴って定着装置の高効率化、長寿命化が重視されている。
画像形成装置は、それが設置されるオフィス等のコンセントから電力供給を受けるものが大半である。一つのコンセントから供給可能な電力には限りがあり、その定格電圧は100V、定格電流は15Aである。従って、画像形成装置は、この制限範囲内で作動するものでなければならない。ところが、その一方で、画像形成装置の多機能化、システム化が進み、画像形成装置本体に、自動原稿読取装置(ADF)、後処理装置(ステープル、パンチ等の機能を提供するフィニッシャ)、大容量給紙カセット(LCC)等の周辺装置が装着されるものが多い。これらの周辺装置にも本体と同じコンセントから電力を供給して動作する必要がある。限られた電力で記録部材にトナーを定着させるように定着装置の効率的な制御が求められている。
また、定着装置内の部品は高温下で使用されるために劣化し、寿命がくれば交換するのが通例である。しかし、処理速度を高速化したからといって交換周期を縮めることは許されない。むしろ、ユーザーは処理の効率化を求めており、部品交換に伴うダウンタイムの短縮が求められる。さらに、メンテナンス・コスト低減の側面からも部品の長寿命化が求められている。部品の材質を検討改良することも必要であるが、それと並行して部品の劣化を抑制し寿命を延ばす制御が求められている。
即ち、前述のような高速の画像形成装置における定着装置は、周辺装置を含めたシステムへの供給電力が上記の100V、15Aに制限され、定着装置としての高高率な加熱手法、すなわち、複数配置される加熱熱源の電力分配を効率良く行い、加熱、加圧ローラの表面を素早く、設定温度とする事が必要となる。
このような背景にあって、従来の熱源への通電制御は、印字処理が開始すると加熱ローラおよび/または加圧ローラの表面温度が定着設定温度に到達するまで、常にON(Duty:100%)状態を保持し、設定温度に到達する事で通電をOFFする制御となっている。このような制御では、印字処理が終了した直後の待機状態で加熱ローラの“オーバーシュート”が大きく、定着ローラの寿命を縮める要因となっている。オーバーシュートによってローラの耐熱劣化が大きくなり、ローラの耐久性に悪影響を与える。
定着装置を効率化し、部品の長寿命化を図るための一つのアプローチとして、定着装置の温度制御におけるオーバーシュートの抑制がある。定着装置において、記録部材にトナーを定着させる定着部材は、所定の温度に保つべく制御されるが、定着部材を加熱するヒーターのオン/オフ制御に伴って目標温度の周辺で実際の温度が変動する温度リップルがある。さらに、記録部材を順次搬送して定着を行うと、記録部材に熱が奪われて定着部材の温度が降下する。これを検知してヒーターをオンしても、定着部材の熱容量に伴う応答遅れのためにしばらくの間温度降下が続く。やがて、加熱の効果によって定着部材の温度が上昇に転じる。その間温度が降下しても、最下点の温度で十分にトナーが定着するよう、目標温度は定着可能な最低温度から、温度降下分を見越した高めの温度に設定する必要がある。
さらに、記録部材が順次搬送される状態では、奪われる熱量とヒーターから供給される熱量が平衡するようにヒーターを加熱制御し、定着部材の温度を目標温度付近で推移させる。この状態から記録部材の搬送が停止すると定着部材から熱が奪われなくなり、やがて定着部材の温度が上昇するが、定着部材の熱容量に伴う応答遅れのためにしばらく定着部材の温度上昇が続き、温度オーバーシュートの状態が発生する。
従って、定着部材は、定着動作開始後の温度効果の最下点から、定着動作終了後のオーバーシュートのピークまでの温度幅に耐えなければならない。これが、定着作動時の温度リップルの最大幅であるが、部品にとって過酷な条件となる。
理解を助けるために具体的な定着装置を一例に挙げて説明する。ローラ定着方式は、定着装置の代表的なものである。一般的なローラ定着方式の定着装置は、トナーを加熱・溶融して記録部材に定着させるための熱を記録部材に供給する定着ローラと、前記記録部材を定着ローラと共に挟持搬送する加圧ローラ、定着ローラの内部に配置されて定着ローラの表面を内部からの熱伝導により加熱するヒーター、定着ローラの周面の温度を検知する温度検知センサから構成される。定着ローラは、芯金の表面にトナーの離形性をよくするフッ素樹脂がコーティングされたものや、表面に弾性を持たせて加圧ローラとのニップ幅を広くするためにゴムが被覆されたものが用いられる。これらの部材は、温度のオーバーシュートによって定着ローラの接触面温度が高くなりすぎると劣化が早まり、極端な場合は高温に耐えきれずに芯金から剥離することもある。
一例では、制御目標温度は180℃、最下点の温度は155℃であり、オーバーシュートのピーク温度は195℃である。最下点とピーク温度の温度幅は40℃ある。
そこで、この温度オーバーシュートを抑制するために、定着作動中に定着ローラの温度の最下点温度を検知した後は、最下点温度検知時点から定着動作終了までに定着ローラに与える総熱量を、定着動作開始から最下点温度検知時点までに定着ローラに与える総熱量よりも減少させるようにヒーターを制御するものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平8−328425号公報
前記特許文献1では、コピーをスタートして定着動作が開始されてローラ接触面温度が低下する期間はヒーターをONし続け、その後ローラ接触面温度が上昇に転じたらヒーターを所定のduty比でオン・オフさせることが開示されている。また、そのduty比を紙種、ローラの回転スピード、紙間の距離、装置の周りの温度に応じて決定してもよいことが記載されている。しかし、その具体的な決定方法は開示されていない。
前述のように、定着ローラの温度オーバーシュートを抑制できれば、定着ローラを長寿命化し、あるいは定着装置を高効率化することができる。定着ローラの熱容量に起因して、検出温度に応答遅れが生じることは避けがたいが、検出温度の推移を判断して応答遅れの影響を抑制するように制御すれば、温度オーバーシュートの改善が期待される。
この発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、定着部材を加熱する加熱部への通電を制御し、温度オーバーシュートを抑制することにより定着ローラの長寿命化、定着装置の高効率化を図るものである。
この発明は、(1)記録部材に接触する無端状の接触面と前記接触面に連なり記録部材に接触しない非接触面とを有し、順次搬送される複数の記録部材に熱を前記接触面から供給し未定着トナーを記録部材に定着させる定着部材と、通電により前記接触面に熱を供給する加熱部と、前記接触面の温度を検知する接触面温度検知部と、前記接触面からの熱伝導により上昇する前記非接触面の温度を検知する非接触面温度検知部と、検知された接触面温度が所定温度になるように前記加熱部への通電電力を制御する通電制御部とを備え、前記通電制御部は、前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記非接触面温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするように制御することを特徴とする定着装置を提供する。
また、この発明は、前記の定着装置を備えてなる画像形成装置を提供する。
さらに、この発明は、(2)記録部材に接触する無端状の接触面を有し、順次搬送される複数の記録部材に熱を前記接触面から供給し未定着トナーを記録部材に定着させる定着部材と、通電により前記定着部材を加熱して前記接触面に熱を供給する加熱部と、前記接触面の温度を検知する接触面温度検知部と、検知された接触面温度が所定温度になるように前記加熱部への通電電力を制御する通電制御部とを備え、前記通電制御部は、前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記所定温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするよう制御することを特徴とする定着装置を提供する。
さらに異なる観点から、この発明は、記録部材に接触する無端状の接触面と前記接触面に連なり記録部材に接触しない非接触面とを有する定着部材を用い、順次搬送される複数の記録部材に熱を前記接触面から供給し未定着トナーを記録部材に定着させ、加熱部を用いて通電により前記定着部材を加熱して前記接触面に熱を供給し、接触面温度検知部を用いて前記接触面の温度を検知し、非接触面温度検知部を用いて前記接触面からの熱伝導により上昇する前記非接触面の温度を検知し、通電制御部を用いて前記加熱部への通電電力を制御して検知された接触面温度が所定温度になるようにし、かつ前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記非接触面温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするよう制御する定着装置の制御方法を提供する。
この発明の前記(1)の定着装置は、前記通電制御部が、前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記非接触面温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするように制御するので、前記接触面温度が上昇して前記所定温度を超えた後のオーバーシュートを抑制することができる。
前記接触面の温度降下を検知して定着部材を加熱する場合、定着部材の熱容量のために応答遅れがある。温度降下を補償するため、各記録部材への熱供給量を上回る加熱量で前記接触面へ熱を供給すると、やがて前記接触面の温度が上昇するが、前記接触面の温度が所定温度に達したことを検知して加熱をやめても、応答遅れのために温度オーバーシュートの状態が発生する。しかし、この発明によれば、前記非接触面温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするように制御するので、前記接触面温度が上昇して前記所定温度を超えた後のオーバーシュートを抑制することができる。
通電制御部が、加熱部への通電をオンまたはオフし、当該オンの期間とオフの期間との比を変えることにより通電電力を変えるように制御するものであってもよい。
また、前記定着部材が、定着ローラであってもよい。あるいは、前記定着部材が、ベルト状のものであってもよい。
さらに、前記加熱部が、前記加熱部が、定着部材としての定着ローラの略軸心部に配置されるヒーターであってもよい。あるいは、ベルト状の定着部材の表面に対抗して配置され、前記定着部材を加熱するヒーター、あるいはベルト状の定着部材を駆動するローラの内部に配置され前記駆動ローラを介してベルト状の定着部材を加熱するヒーターであってもよい。
さらにまた、前記定着部材が定着ローラであって、その軸方向において記録部材の幅よりも広い幅の周面を有し、前記接触面が、前記軸方向において前記周面の略中央部を通過する記録部材と接触する周面であり、前記接触面温度検知部が、前記接触面の少なくとも一部と対向もしくは接触して配置されるものであってもよい。
あるいは、前記定着部材がベルト状の部材であって、その軸方向において記録部材の幅よりも広い幅の周面を有し、前記接触面が、前記軸方向において前記周面の略中央部を通過する記録部材と接触する周面であり、前記接触面温度検知部が、前記接触面の少なくとも一部と対向もしくは接触して配置されるものであってもよい。
また、前記定着部材が定着ローラであって、その軸方向において記録部材の幅よりも広い幅の周面を有し、前記非接触面が、前記軸方向において前記周面の略中央部を通過する記録部材と接触する部分を除く周面であり、前記非接触面温度検知部が、前記非接触面の少なくとも一部と対向もしくは接触して配置されるものであってもよい。
あるいは、前記定着部材がベルト状の部材であって、その軸方向において記録部材の幅よりも広い幅の周面を有し、前記非接触面が、前記軸方向において前記周面の略中央部を通過する記録部材と接触する部分を除く周面であり、前記非接触面温度検知部が、前記非接触面の少なくとも一部と対向もしくは接触して配置されるものであってもよい。
さらに、前記接触面温度検知部が、前記接触面に対向して配置され、前記非接触面温度検知部が、前記非接触面に接触して配置されるものであってもよい。
また、この発明の前記(2)の定着装置は、前記通電制御部が、前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記所定温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするよう制御するので、前記接触面温度が上昇して前記所定温度を超えた後のオーバーシュートを抑制することができる。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。以下の説明により、この発明をよりよく理解することが可能であろう。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、限定的なものではないと考えられるべきである。
(装置全体の動作説明)
図3は、この発明に係る画像形成装置の構成を示す説明図である。本画像形成装置30は、外部から伝達された画像データに応じて、所定のシート(記録用紙)に対して多色および単色の画像を形成するものである。そして、図示すように、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム4、帯電器5、クリーナユニット4、中間転写ベルトユニット8、定着ユニット12と、用紙搬送路S、給紙トレイ10および排紙トレイ15等より構成されている。
なお、本画像形成装置において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像器2(2a、2b、2c、2d)、感光体ドラム3(3a、3b、3c、3d)、帯電器5(5a、5b、5c、5d)、クリーナユニット4(4a、4b、4c、3d)は各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれaがブラックに、bがシアンに、cがマゼンタに、dがイエローに設定され4つの画像ステーションが構成されている。
感光体ドラム3は、本画像形成装置の上部に配置(装着)されている。帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための、帯電手段であり図3に示すように接触型のローラ型やブラシ型の帯電器のほかチャージャー型の帯電器が用いられる事もある。露光ユニット1は、図3に示すようにレーザ照射部および反射ミラーを備えた、レーザスキャニングユニット(LSU)を用いる手法のほかに、発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書込みヘッドを用いる手法もある。そして帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有するものである。現像器2はそれぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を(K、C、M、Y)のトナーにより顕像化するものである。クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収するものである。
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット8は、中間転写ベルト7、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルトテンション機構73、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ローラ6(6a、6b、6c、6d)、および中間転写ベルトクリーニングユニット9を備えている。
中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルトテンションローラ73、中間転写ローラ6、中間転写ベルト従動ローラ72等は、中間転写ベルト7を張架し、矢印B方向に回転駆動させるものである。
中間転写ローラ6は、中間転写ベルトユニット8の中間転写ベルトテンション機構73の中間転写ローラ取付部に回転可能に支持されており、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト7上に転写するための転写バイアスを与えるものである。
中間転写ベルト7は、それぞれの感光体ドラム3に接触するように設けられている、そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト7に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト7上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。この中間転写ベルト7は、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト7へのトナー像の転写は、中間転写ベルト7の裏側に接触している中間転写ローラ6によって行われる。中間転写ローラ6には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ6は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面は、導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルトに対して均一に高電圧を印加することができる。本実施例では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いる事が可能である。
上述の様に各感光体3上で各色相に応じた顕像化された静電像は中間転写ベルト7で積層され、装置に入力された画像情報となる。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト7の回転によって、後述の用紙と中間転写ベルト7の接触位置に配置される転写ローラ11によって用紙上に転写される。
この時、中間転写ベルト7と転写ローラ11は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ11にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ11は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ11もしくは前記中間転写ベルト駆動ローラ71の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)が用いられる。
また、上記のように、感光体ドラム3との接触により中間転写ベルト7に付着したトナー、若しくは、転写ローラ11によって用紙上に転写が行われず中間転写ベルト7上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット9によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット9には、中間転写ベルト7に接触する例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト7は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ72で支持されている。
給紙トレイ10は、画像形成に使用するシート(記録用紙)を蓄積しておくためのトレイであり、本画像形成装置30の画像形成部および露光ユニット1の下側に設けられている。また、本画像形成装置30の上部に設けられている排紙トレイ15は、印刷済みのシートをフェイスダウンで載置するためのトレイである。
また、本画像形成装置30には、給紙トレイ10のシートを転写部11や定着ユニット12を経由させて排紙トレイ15に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。さらに、給紙トレイ10から排紙トレイ15までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ16,レジストローラ14、転写部11、定着部12、シートを搬送する搬送ローラ25等が配されている。
搬送ローラ25は、シートの搬送を促進・補助するための、小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ16は、給紙トレイ10の端部に備えられ、給紙トレイ10から、シートを1枚毎に用紙搬送路Sに供給する呼び込みローラである。
また、レジストローラ14は、用紙搬送路Sを搬送されているシートをいったん保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端を合わせるタイミングでシートを転写部に搬送する機能を有している。
定着ユニット12は、ヒートローラ31,加圧ローラ32,等を備えており、ヒートローラ31および加圧ローラ32は、シートを挟んで回転するようになっている。
また、ヒートローラ31は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ32とともにシートを熱圧着することにより、シートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。
なお、多色トナー像の定着後のシートは、搬送ローラ25…によって用紙搬送路Sの反転排紙経路に搬送され、反転された状態で(多色トナー像を下側に向けて)、排紙トレイ15上に排出されるようになっている。
次に、シート搬送経路を詳細に説明する。本画像形成装置には予めシートを収納する給紙カセット10が配置されている。
給紙トレイ10の端部には、各々前記のピックアップローラ16が配置され、1枚ずつを搬送路に導くようになっている。
給紙カセット10から搬送されるシートは搬送路中の搬送ローラ25−1によってレジストローラ14まで搬送され、シートの先端と中間転写ベルト7上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ11に搬送され、シートうえに画像情報が書き込まれる。その後、シートは定着部12を通過する事によってシート上の未定着トナーが熱で溶融・固着され搬送ローラ25−2を経て排紙ローラ25−3から排紙トレイ15上に排出される。
この時、印字要求内容が両面印字要求の時は、上記のように片面印字が終了し定着部12を通過したシートの後端が前記排紙ローラ25−3でチャックされ、排紙ローラが逆回転する事によって搬送ローラ(25−7、25−8)に導かれた後レジストローラ14を経て裏面印字が行われた後に排紙トレイ15に排出される。
排紙トレイ15の下方には、制御基板40が配置されている。制御基板40は、画像形成装置50の各部の動作を制御するためのマイクロコンピュータ、マイクロコンピュータが実行する制御プログラムを格納するROM、マイクロコンピュータの処理のためのワークエリアおよび画像データの記憶領域を提供するRAMを有する。後述する定着の制御も、前記マイクロコンピュータがROMに格納された制御プログラムを実行することによって実現される。また、制御基板は、各部のセンサ、たとえばヒートローラ31あるいは加圧ローラ32の温度を検知するサーミスタからの信号が入力され、マイクロコンピュータが入力された信号を用いて処理を行うようにするための入力回路、各部の負荷駆動、たとえば、ヒートローラ31や加圧ローラ32を加熱するためのヒーターへの通電をスイッチング駆動するための出力回路を有している。
(定着ユニットの説明)
図4は、図3の定着ユニット12の主要構成部の配置を示すための用紙材搬送方向の断面図である。図4で、矢印は用紙の通過箇所と方向を示している。ヒートローラ31と加圧ローラ32とは、図示しない駆動機構によって用紙を矢印方向に搬送するように駆動される。また、図5は、図3の定着ユニット12のヒートローラ31と加圧ローラ32との軸心を通る平面の断面図である。図4に示すように、ヒートローラ31は、円筒状の芯金部81の外周にシリコンゴム82を被覆してなり、芯金部81の内部には、ヒートローラ31を加熱するためのメインヒーター83とサブヒーター84とが配置されている。図5に示すように、メインヒーター83は、ヒートローラ31の略中央部を加熱するヒーターである。サブヒーター84は、メインヒーター83で加熱される略中央部よりも左右の端にある領域を加熱するヒーターである。
メインヒーター83とサブヒーター84の2種類を用いてヒートローラ31を加熱するのは、次の理由による。たとえば、最大通紙幅がA4サイズ横送り(A3サイズ縦送りに同じ)の場合、最大幅の用紙が通過するときは、メインヒーター83とサブヒーター84とを用いてヒートローラ31の表面を加熱し、用紙に奪われる熱を供給する。しかし、幅の狭い用紙、たとえば、A4縦送りあるいはA5サイズ横送りの用紙を連続して通紙する場合は、メインヒーター83のみを用いてヒートローラ31の表面を加熱する。これは、ヒートローラ31の表面のうち、用紙が通過する中央部の熱が多く奪われ、通紙に伴って用紙幅より外側の領域と温度差が拡大し、外側の領域の温度が不要に上昇するのを抑制するためである。前述のように、ヒートローラの温度が上昇しすぎると、その領域の劣化が進んで寿命が短くなったり、表層のシリコンゴム82が芯金部81から剥離したりするのを防ぐためである。
この温度の不均衡は、特に印字速度が速い装置で顕著である。印字速度が高速化すると、時間当たりに通過する用紙、即ちヒートローラ31の表面から奪われる熱が低速の装置に比べて多くなり、用紙幅より外側の領域からの熱伝導による表面温度の均一化が追いつけないからである。
ヒートローラ31の表面には、表面の温度を検知するためのサーミスタ95が配置されている。より詳細には、図5に示すように、メインヒーター83によって加熱される略中央部の表面温度を検知する非接触型のメインヒーター制御用サーミスタ95a、サブヒーター84によって加熱される領域の表面温度を検知する非接触型のサブヒーター制御用サーミスタ95bが配置されている。さらに、ヒートローラ31の表面のうち最大用紙幅より外側の領域に接触型のサーミスタ95cが配置されている。サーミスタ95cは、用紙が通過しない端部領域が、サブヒーター84で加熱された部分からの熱伝導によって熱せされ、高温になり過ぎる状態を検知してヒートローラ31を保護するために設けられる。
通紙領域の温度を検知するサーミスタ95aおよび95bは、用紙からヒートローラ31の表面にトナーや汚れが転写し、それがサーミスタに付着することを回避するために比接触型が好ましい。一方、非通紙部のサーミスタは構造が単純で安価な接触型であってもよい。
また、ヒートローラ31の表面に接触してクリーニングローラ98が設けられ、ヒートローラ31に付着したトナー等の汚れを除去する。また、加圧ローラ32の表面に付着した汚れを除去するためにクリーニングローラ96が設けられている。クリーニングローラ86、96は、芯金部の周に不織布が巻かれたローラである。
ヒートローラ31と加圧ローラ32が接触するニップ部の下流側には、用紙剥離爪99が配置されている。用紙剥離爪99は、爪先がヒートローラ31に当接する部材と、爪先が加圧ローラ32に当接する部材からなり、ニップ部を通過した用紙の先端がヒートローラ31あるいは加圧ローラ32に密着している場合、爪先で用紙をローラから機械的に剥離させるものである。
(定着制御の説明)
以下に、定着装置の温度制御についての詳細な説明をする。温度制御は、前述のマイクロコンピュータが制御プログラムを実行することによって実現される。
≪ウォームアップ≫
図6は、図3の装置において、ウォームアップを開始してヒートローラ31の表面が予め定められた定着設定温度(所定温度)の180℃に達し、その後の待機状態で前記所定温度近辺に制御される様子を示すグラフである。図6(a)は、メインヒーター制御用サーミスタ95aの温度推移を示すグラフである。図6(b)は、メインヒーター83の通電制御信号、図6(c)は、サブヒーター84の通電制御信号、図6(d)は、定着ローラの駆動信号をそれぞれ示している。
前記マイクロコンピュータは、ウォームアップおよび待機状態において、メインヒーター制御用サーミスタ95aの検知温度Tmに基づいてメインヒーター83とサブヒーター84を制御する。両者の通電制御は一致している。
ウォームアップ開始時点で、前記検知温度Tmは、室温に近く、定着設定温度を下回っているので、前記マイクロコンピュータは、メインヒーター83とサブヒーター84との通電制御信号をいずれもオンし、ヒートローラ81を加熱する。加熱に伴って検知温度Tmは上昇し、やがて予め定められたローラ回転開始温度に達すると、前記マイクロコンピュータは、定着ローラ駆動信号をONしてヒートローラ31を回転させる。さらに、検知温度Tmが上昇して定着設定温度に達すると、前記マイクロコンピュータは、定着の駆動を停止し、メインヒーター83とサブヒーター84との通電をオフする。
その後、待機中において、検知温度Tmが定着設定温度を下回るとメインヒーター83とサブヒーター84との通電をオンし、検知温度Tmが定着設定温度を上回るとメインヒーター83とサブヒーター84との通電をオフする。ヒーターのオン/オフしてから検知温度がそれに応答して上昇、下降するまでには、ヒートローラ31に熱容量に起因する時間的な遅れがある。
なお、ウォームアップ中のサブヒーター84の温度制御を、メインヒーター83の温度制御と独立して行ってもよい。即ち、細部ヒーター84の通電制御を、サブヒーター制御用サーミスタ95bの検知温度に基づいて行ってもよい。
≪連続印字中の制御≫
図1は、この発明の定着装置において、待機状態から複数枚の用紙に連続印字を行った後、再び待機状態に移行する間の温度制御の様子を示すグラフである。
図1(a)は、メインヒーター制御用サーミスタ95a、サブヒーター制御用サーミスタ95b、非通紙部サーミスタ95cの温度推移を示すグラフである。図1(b)は、印字中の検知温度TeとTmとの差を示すグラフである。また、図1(c)は、メインヒーター83の通電制御信号duty比を、図1(d)は、サブヒーター84の通電制御信号duty比を、図1(e)は、定着ローラの駆動信号をそれぞれ示している。
なお、図1は、最大用紙幅であるA4サイズ横送りで通紙される場合を示している。この場合、前記マイクロコンピュータは、検知温度Teと検知温度Tmとの差に基づいてメインヒーター83の通電を制御し、検知温度Teと検知温度Tsとに基づいてとサブヒーター84を制御する。図1では、図を簡単にするためにTmとTsとが一致するように示しているが、これは一例であって、TmとTsには差異があってもよい。
印字中、前記マイクロコンピュータは、定着設定温度とメインヒーター制御用サーミスタ95aの検知温度Tmと非通紙部サーミスタ95cの検知温度Teとに基づいてメインヒーター83の通電を制御し、定着設定温度とメインヒーター制御用サーミスタ95aの検知温度Tmと非通紙部サーミスタ95cの検知温度Teとに基づいてとサブヒーター84を制御する。
印字を開始すると、用紙に熱が奪われて検知温度Tmが降下する。前記マイクロコンピュータは、Tmが通紙に伴って降下している間(期間S1)は、メインヒーター83を100%の通電duty比に制御する。即ち、メインヒーター83は、常に通電される。やがてメインヒーター83から供給された熱がヒートローラ31の通紙領域の表面に伝わり、検知温度Tmが上昇に転じる。その後、加熱により供給される熱量が通紙によって奪われる熱量を上回り、検知温度Tmは上昇を続ける(期間S2)。
前記マイクロコンピュータは、検知温度Tmが上昇する期間S2においては、メインヒーター83への通電duty比を検知温度Teと検知温度Tmとの差に応じた値に制御する。
印字が完了すると、通紙が停止するので、ヒートローラ31の熱が用紙に奪われることがなくなる。しかし、検知温度Tmは、いまだ定着設定温度を下回っているのでメインヒーター83には依然として通電が行われる。しかし、この実施の形態によれば、検知温度Tmが非通紙部の検知温度Teに接近するにつれてメインヒーター83への通電電力が抑制されるので、印字終了時点でヒートローラ31に蓄積された過剰な熱量によるオーバーシュートが抑制される。即ち、印字完了後、検知温度Tmが上昇する最初のピーク温度が抑制される。
図2は、この発明の定着装置において、印字中に前記マイクロコンピュータが実行する定着温度制御の処理の手順を示すフローチャートである。図2の処理は、サンプリング時刻がくるごとに繰り返し実行される。サンプリング時刻の間隔は、一定の周期であってもよいが、それに限定されず、ばらつきがあってもよい。
図2に示すように、前記マイクロコンピュータは、予め定められたサンプリング時刻が到来するのを待って(ステップS11)、現在の検知温度Tm[n]とTe[n]とを取得する(ステップS13)。取得した検知温度Tm[n]は、将来のサンプリング時刻においても使用するので、FIFO構造のバッファに保存する。ここで、nは、現在のサンプリング時刻を示す。そして、取得された検知温度Tm[n]が、定着設定温度を下回っているか否かを判断し(ステップS15)、下回っていなければ、メインヒーターへの通電をオフし(ステップS17)、後述するステップS29へ進む。
一方、取得された検知温度Tm[n]が、定着設定温度を下回っている場合は、過去の検知温度Tm[n−1]、Tm[n−2]、…を取得して温度推移が降下中か否かを判定する(ステップS19)。ここで、取得する過去の検知温度の数は、短い周期のリップル成分やノイズ成分を除去して温度推移の傾向を正しく判断できる程度の数が適宜選択される。
前記マイクロコンピュータは、検知温度Tmの推移が降下中であると判断した場合、メインヒーター83への通電duty比を100%に設定し(ステップS23)、設定されたduty比でメインヒーターを通電制御する(ステップS27)。一方、前記ステップS21における温度推移の判定で、温度が降下中でないと判断した場合は、メインヒーター83への通電duty比を以下の式に基づいて決定する(ステップS25)。
D=b×(Te[n]−Tm[n]) (1)
ただし、D:通電duty比、b:定数
(1)式によれば、検知温度Tm[n]が検知温度Te[n]に近づくほど、通電duty比を小さくし、検知温度Tm[n]が検知温度Te[n]に等しい場合は、通電duty比が0%、即ち通電オフにする。これは、ヒートローラ31の通紙部の表面温度(Tm[n]に対応)が端部の表面温度(Te[n]に対応)に比べて均一に近づくほど通紙部を加熱するヒーターの通電duty比を小さくすることを意味する。
ただし、この発明はこの式によって限定されず、たとえば、通電duty比が検知温度Te[n]と検知温度Tm[n]との差の変化分をさらに考慮して決定されてもよく、あるいは通電duty比が検知温度Te[n]と検知温度Tm[n]との差に対して2次式で示される関係や、単純な式で表現できないためにデータテーブル等を用いて関係が定義されるものであってもよい。
そして、前記マイクロコンピュータは、(1)式で決定した通電duty比でメインヒーターを通電制御する(ステップS27)。
その後、前記マイクロコンピュータは、次のサンプリング時刻をセットし(ステップS29)、処理を終了する。
図7は、図1と異なる温度制御によるヒートローラ31の温度推移を示すグラフである。図1に係る制御は、印字中、検知温度Tmが定着設定温度よりも低く、かつ通紙に伴って検知温度Tmが上昇する期間S1、前記マイクロコンピュータは、検知温度Tm[n]と定着設定温度との差に応じてメインヒーター83への通電duty比を制御したが、図7に係る制御は、非通紙部サーミスタ95cの検知温度Teと前記検知温度Tmとの差に応じてメインヒーター83への通電duty比を制御するものである。
図7(a)は、メインヒーター制御用サーミスタ95a、サブヒーター制御用サーミスタ95b、非通紙部サーミスタ95cの温度推移を示すグラフである。図7(b)は、メインヒーター83の通電制御信号duty比、図7(c)は、サブヒーター84の通電制御信号duty比、図7(d)は、定着ローラの駆動信号をそれぞれ示している。
図7は、最大用紙幅のA4サイズ横送りよりも幅の狭いA5サイズ横送りの用紙が通紙される場合を示している。実線で示した曲線は、メインヒーター制御用サーミスタ95aの検知温度Tmの推移であり、破線で示した曲線のうちTsは、サブヒーター制御用サーミスタ95bの検知温度の推移であり、Teは、非通紙部サーミスタ95cの検知温度の推移である。
図8は、図7に係る温度制御の処理手順を示すフローチャートである。図8で、ステップS31は図2のステップS11に対応し、ステップS35〜S43は、図2のステップS15〜23にそれぞれ対応し、図8のステップS47、S49は、図2のステップS27、S29にそれぞれ対応する。従って、ここでは、主に図2に対応部分のないステップS33とS45の処理について説明する。
前記マイクロコンピュータは、サンプリング時刻が到来すると(ステップS31)、現在の検知温度Tm[n]を取得する(ステップS33)。
そして、取得された現在及び過去の検知温度Tmから温度推移が降下中か否かを判定する(ステップS39)。ここで、取得する過去の検知温度の数は、短い周期のリップル成分やノイズ成分を除去して温度推移の傾向を正しく判断できる程度の数を適宜選択することは、図2と同様である。
前記マイクロコンピュータは、温度が降下中でないと判断した場合は、メインヒーター83への通電duty比を以下の式に基づいて決定する(ステップS45)。
D=a×(定着設定温度−Tm[n]) (2)
ただし、D:通電duty比、a:定数
(2)式によれば、検知温度Tm[n]が定着設定温度に近づくほど、通電duty比を小さくし、検知温度Tm[n]が定着設定温度に等しい場合は、通電duty比が0%、即ち通電オフにする。
ただし、この発明はこの式によって限定されず、たとえば、通電duty比が定着設定温度と検知温度Tm[n]との差の変化分をさらに考慮して決定されてもよく、あるいは通電duty比が定着設定温度と検知温度Tm[n]との差に対して2次式で示される関係や、単純な式で表現できないためにデータテーブル等を用いて関係が定義されるものであってもよいのは、図1に係る制御と同様である。
前記マイクロコンピュータは、(2)式で決定した通電duty比でメインヒーターを通電制御する(ステップS47)。
最後に、前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得ることは明らかである。そのような変形例は、この発明の特徴及び範囲に属さないと解釈されるべきものではない。本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更とが含まれることが意図される。
この発明の定着装置において、待機状態から複数枚の用紙に連続印字を行った後、再び待機状態に移行する間の温度制御の様子を示すグラフである。 この発明の定着装置において、印字中に前記マイクロコンピュータが実行する定着温度制御の処理の手順を示すフローチャートである。 この発明に係る画像形成装置の構成例を示す説明図である。 図3の定着ユニット12の主要構成部の配置を示すための用紙材搬送方向の断面図である。 図3の定着ユニット12のヒートローラ31と加圧ローラ32との軸心を通る平面の断面図である。 図3の装置において、ウォームアップを開始してヒートローラ31の表面が定着設定温度に達し、その後の待機状態で前記所定温度近辺に制御される様子を示すグラフである。 図1と異なる温度制御によるヒートローラ31の温度推移を示すグラフである。 図7に係る温度制御の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 露光ユニット
2a、2b、2c、2d 現像器
3a、3b、3c、3d 感光体ドラム
4a、4b、4c、4d クリーナユニット
5a、5b、5c、5d 帯電器
6a、6b、6c、6d 中間転写ローラ
7 中間転写ベルト
8 中間転写ベルトユニット
9 ベルトクリーニングユニット
10 給紙トレイ
11 転写ローラ
12 定着ユニット
14 レジストローラ
15 排紙トレイ
16 ピックアップローラ
25 搬送ローラ
31 ヒートローラ
32 加圧ローラ
40 制御基板
50 画像形成装置
71 転写ベルト駆動ローラ
72 中間転写ベルト従動ローラ
73 中間転写ベルトテンション機構
81、91 芯金部
82、92 表層(SiO2ゴム)
83 メインヒーター
84 サブヒーター
85、95 サーミスタ
95a メインヒーター制御用サーミスタ
95b サブヒーター制御用サーミスタ
95c 非通紙部サーミスタ
86、96 クリーニングローラ
93 ヒーター
99 用紙剥離爪
S 給紙搬送路

Claims (10)

  1. 記録部材に接触する無端状の接触面と前記接触面に連なり記録部材に接触しない非接触面とを有し、順次搬送される複数の記録部材に熱を前記接触面から供給し未定着トナーを記録部材に定着させる定着部材と、
    通電により前記接触面に熱を供給する加熱部と、
    前記接触面の温度を検知する接触面温度検知部と、
    前記接触面からの熱伝導により上昇する前記非接触面の温度を検知する非接触面温度検知部と、
    検知された接触面温度が所定温度になるように前記加熱部への通電電力を制御する通電制御部とを備え、
    前記通電制御部は、前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記非接触面温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするように制御することを特徴とする定着装置。
  2. 通電制御部が、加熱部への通電をオンまたはオフし、当該オンの期間とオフの期間との比を変えることにより通電電力を変えるように制御する請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着部材が、定着ローラである請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記加熱部が、定着部材としての定着ローラの略軸心部に配置されるヒーターである請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記定着部材が定着ローラであって、その軸方向において記録部材の幅よりも広い幅の周面を有し、
    前記接触面が、前記軸方向において前記周面の略中央部を通過する記録部材と接触する周面であり、
    前記接触面温度検知部が、前記接触面の少なくとも一部と対向もしくは接触して配置される請求項1に記載の定着装置。
  6. 前記定着部材が定着ローラであって、その軸方向において記録部材の幅よりも広い幅の周面を有し、
    前記非接触面が、前記軸方向において前記周面の略中央部を通過する記録部材と接触する部分を除く周面であり、
    前記非接触面温度検知部が、前記非接触面の少なくとも一部と対向もしくは接触して配置される請求項1に記載の定着装置。
  7. 前記接触面温度検知部が、前記接触面に対向して配置され、
    前記非接触面温度検知部が、前記非接触面に接触して配置される請求項6に記載の定着装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の定着装置を備えてなる画像形成装置。
  9. 記録部材に接触する無端状の接触面を有し、順次搬送される複数の記録部材に熱を前記接触面から供給し未定着トナーを記録部材に定着させる定着部材と、
    通電により前記定着部材を加熱して前記接触面に熱を供給する加熱部と、
    前記接触面の温度を検知する接触面温度検知部と、
    検知された接触面温度が所定温度になるように前記加熱部への通電電力を制御する通電制御部とを備え、
    前記通電制御部は、前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記所定温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするよう制御することを特徴とする定着装置。
  10. 記録部材に接触する無端状の接触面と前記接触面に連なり記録部材に接触しない非接触面とを有する定着部材を用い、順次搬送される複数の記録部材に熱を前記接触面から供給し未定着トナーを記録部材に定着させ、
    加熱部を用いて通電により前記定着部材を加熱して前記接触面に熱を供給し、
    接触面温度検知部を用いて前記接触面の温度を検知し、
    非接触面温度検知部を用いて前記接触面からの熱伝導により上昇する前記非接触面の温度を検知し、
    通電制御部を用いて前記加熱部への通電電力を制御して検知された接触面温度が所定温度になるようにし、かつ前記加熱部から前記接触面に供給される熱量が前記接触面から各記録部材へ供給される熱量を上回り前記接触面温度が前記所定温度に向けて上昇するときに前記非接触面温度と前記接触面温度との差が少なくなるにつれて前記加熱部への通電電力を小さくするよう制御する定着装置の制御方法。
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