JP2007163228A - ロゴスキーコイル、ロゴスキーコイル生産方法、及び、電流計測装置 - Google Patents

ロゴスキーコイル、ロゴスキーコイル生産方法、及び、電流計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロゴスキーコイルの始端終端部位置を同一にし、両部間の距離を短縮し、均一な品質のロゴスキーコイルを実現するという課題を解決する。
【解決手段】ロゴスキーコイル1の始端終端部の巻線2及び巻戻し線3と、接続線7とをプリント基板10上で半田付けすることにより、ロゴスキーコイル1の始端終端部を容易に同一位置にして、ロゴスキーコイル1の品質の均一化を図る。さらに、巻芯6と巻戻し線3に絶縁ケーブルを用いることで、ロゴスキーコイル1のコスト低減も図る。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロゴスキーコイル、ロゴスキーコイル生産方法、及び、ロゴスキーコイルを用いた電流計測装置に関し、特に、電圧検出精度を損なうことなく容易に作成可能なロゴスキーコイルに関するものである。
一般に、電力系統網の送変電機器等に通電される交流電流を測定する手段として貫通形変流器が用いられることが多い。従来の貫通型変流器は、円環状の巻芯に二次巻線を巻回し、測定対象の一次電流が通電される導体を巻芯中央の開口部に貫通した変流器(以下、CTと言う)である。このような貫通型変流器には、上記巻芯として鉄芯を用いるもの(以下、鉄芯型CTと言う)と、非磁性材料を用いるものとがある。このうち非磁性材料を用いるものには、ロゴスキーコイルを利用したCTがあり、ロゴスキーCTと呼ばれる。
ロゴスキーCTの構造について、図1を用いて以下に説明する。ロゴスキーコイル1は、電流通電導体5の周囲を取り囲む非磁性体材料からなる巻芯6に、巻回した巻線2と、巻線終端部から巻線2を巻戻した巻戻し線3によって構成される。巻線2の開始点と、巻戻し線6の終点は、ロゴスキーコイル出力点Pとして、増幅器26の信号出力ケーブルと接続される。ロゴスキーコイルからのアナログ信号である出力電圧は、増幅器26によって適切な値に増幅される。増幅されたアナログ信号は、デジタル回路27において、アナログデジタル変換やデジタル積分がされることで、電流が求められる。
ロゴスキーCTは、鉄芯型CTと比して、1次側の導体の電流に対して、微小電流域から大電流域まで磁性飽和のない優れた線形特性が得られるという長所がある。しかし、鉄芯型CTと比して、コイル内の透磁率が低いため、コイルに生ずる誘導電圧が小さく、そのため、ロゴスキーコイルの検出電圧は小さいという短所がある。
一方、ロゴスキーコイル1は、検出電圧は小さいが、その検出電圧内に、微小な磁束変化も捉えることのできる検出特性を持っている。さらに、ロゴスキーコイル1と、内側の導体5との間は、導体5の電流変化による規則的な磁束変化の他に、微弱な電磁波が生じている。この電磁波は、ロゴスキーコイル1の検出電圧が小さくなればなるほど、ロゴスキーコイル1の優れた検出特性により、ノイズ(以下、内部ノイズと言う。)として検出波形中に明確に現れてくる。一方、ロゴスキーコイルの外部からもノイズが侵入することがある(以下、外部ノイズと言う。)そのため、導体5の電流値が下がると、ロゴスキーコイル1の出力電圧のS/N比は、劣化する。
従って、一般に、ロゴスキーCTは、S/N比を改善するのに十分な検出電圧が得られる高電流計測用に使用され、低電流測定用CTとしては、鉄芯型CTが使われている。しかし、ロゴスキーコイルの出力電圧波形内に内部及び外部ノイズが無いとすれば、ロゴスキーコイルの優れた線形特性を生かした小電流から大電流まで測定可能な電流計を提供することができる。
内部及び外部ノイズを出力電圧波形に生じさせない方法の1つは、ロゴスキーコイル自体の構造により、内部及び外部ノイズを生じにくくすることであり、もう1つの方法は、導体を用いた電界シールドにより、内部及び外部ノイズをロゴスキーコイルに侵入させないことである。
内部及び外部ノイズを生じにくくするために、ロゴスキーコイルが備える構造上の条件について説明する。第1の条件は、巻線密度一定とすることである。これにより、巻線2の巻き間隔(ピッチ)を一定にすることで、ロゴスキーコイル1の導線が囲む空芯6の軸方向に対する断面積が一定となり、そのために、各断面積を鎖交する磁束の変化量も一定となって、発生する誘導電圧が安定する。
第2の条件は、断面積一定とすることである。これは、巻芯6の断面積が全周にわたって一定にすることで、上述の巻線密度を一定にする理由と同じ理由からである。
第3の条件は、巻線面積と巻戻面積同一である。すなわち、導体5の軸心方向に巻線2が囲む面積と、巻戻し線4が囲む面積を同一にすることである。これは次の理由による。導体5の軸心方向に巻線2は1つの巻線を有した形となる。そのため、導体5の軸心方向から巻線2が囲む断面積に、外部磁界または電界からの電磁波が鎖交すると、誘導電圧が生じる。従って、巻戻し線4を、巻戻し線4が囲む面積と巻線2が囲む面積とが等しくなるように巻戻すことで、外部磁場がそれぞれの断面積と錯交することで生じたそれぞれの誘導電圧は、合成され、消滅する。こうすることで、ノイズをロゴスキーコイル1の出力信号に生じさせにくくすることができる。
第4の条件は、始端終端部共通位置である。すなわち、コイル巻き始め(始端)部と巻き戻し(終端)部とが共通の位置にあることであり、巻線面積と巻戻面積同一の条件を満たすために必要となる条件である。これは、コイル巻き始め(始端)部と巻き戻し(終端)部の間は、相互に絶縁を維持して共通の位置に合わせる必要がある。そのため、この条件を満たすためには、緻密な作業が要求されるからである。
第5の条件は、全周巻線巻回しである。巻線2が完全に巻芯6の全周にわたって巻回されていることである。
このような条件を満たすロゴスキーコイルが開示されている(下記、特許文献1)。例えば、上記の第3の条件を実現するために、断面が矩形の非磁性材料からなる巻芯を用い、この巻芯に凹形の溝を設け、この溝底に巻き戻し線を配置させている。しかし、このため、特殊な凹型の溝を有する巻芯を用意する必要がある。
内部及び外部ノイズをロゴスキーコイルに侵入させない方法として、導体を用いたシールドによりノイズからロゴスキーコイルをシールドする方法について説明する。例えば、非磁性の導体であるアルミ等を、シールドとして、ロゴスキーコイル1と導体5との間に、配置し、さらに接地することで、電磁波により生じる誘導電流をシールド上に生じさせ、接地によりその誘導電流を逃がすものである。また、非磁性であるため、導体5から生じる規則的な磁束変化を、殆ど通過させることができる。このようにして、シールドにより、ロゴスキーコイル検出電圧波形中のノイズを除去することができる。
シールドを用いたロゴスキーCTとして、零相の電流計測装置が開示されている(下記、特許文献2)。例えば、内部ノイズにより生ずるロゴスキーコイル上の残留電圧を低減させ、ロゴスキーコイルの低電流域での線形特性を獲得している。しかし、零相計測の特化したものであり、多相交流測定に関しては提案されていない。
また、ロゴスキーコイルのコイル巻き始め(始端)部と巻き戻し(終端)部は、互いに絶縁を維持して共通の位置に合わせる必要があり、その絶縁距離間から生じる磁束漏れのためにシールドを適応する電流計測装置が開示されている(下記、特許文献3)。しかし、このように磁束漏れが問題になるような始端終端部の間隔は、ロゴスキーコイルの始端終端部の位置合わせを人間が手作業で行うために生じるものある。実際に必要となるロゴスキーコイルの絶縁距離は、ロゴスキーコイルの出力電圧が低いため極めて小さい。従って、問題なのは、ロゴスキーコイル始端終端部間位置合わせを、人間の作業で行うため、始端終端部間の間隔が広がってしまうことである。これにより生じるロゴスキーコイル個体間の差異は、ロゴスキーコイルの出力電圧や、S/N比の差異となる。また、ロゴスキーコイル1を多相交流の各相に並列配置した場合、ロゴスキーコイルの始端終端部間からの磁束漏れが、他のロゴスキーコイルに対するノイズ源となるという問題もある。
特開平3−91214号公報 特許第2713459明細書 特開2003−270272号公報
内部及び外部ノイズの影響を受けにくいロゴスキーコイルを製作するに当たっては、特に、始端終端部における巻線、及び、巻戻し線と、接続ケーブルとの間の接続が容易ではない。このため、始端終端部間の距離が広くなり、測定導体が生じる磁束の漏れを生じたり、また、始端終端部の構成の差異が、ロゴスキーコイルの出力特性に差異を生じさせる。従って、ロゴスキーコイル始端終端部間距離を最小にし、磁束漏れを生じず、かつ、始端終端部を均一な構成とすることで、ロゴスキーコイルの個体間差異が生じにくい高品質なロゴスキーコイルが必要となる。
また、巻線と巻戻し線の位置関係を維持できる安価な材料の利用によって、鉄芯CTより安価なロゴスキーコイルが必要である。
さらに、ロゴスキーコイルは、出力電圧が低いため、巻数を増やして、出力電圧を上げてS/N比を改善する必要があるが、ロゴスキーコイルの形状からその巻数の増大には限界がある。
鉄芯CTは、ロゴスキーCTと比して、多くの設置スペースを要する。また、ロゴスキーCTも内部及び外部ノイズを排除するためのシールドを用いる場合は、最適なシールド配置によって、電流計の設置面積を最小にする必要がある。
以上の課題を解決するために、ロゴスキーコイルの導線巻始め部、及び、巻戻し部において、ロゴスキーコイルの巻線、及び、巻戻し線をプリント基板に半田付けすることにより、巻始め部、及び、巻戻し部の巻芯先端の中心が、巻芯の軸芯線上に配置されるロゴスキーコイルを備えることとする。さらに、巻始め部、及び、巻戻し部の巻芯先端の中心は、巻芯の軸芯線上に、最小絶縁距離を維持して配置されるようにする。
また、上述のロゴスキーコイルは、芯線、該芯線の周囲を取り囲む非磁性体部を有する巻芯、及び、該芯線の周囲に巻き付いた巻線を有する安価なコイルケーブルを有する。
上述のコイルケーブルを、前記導体に複数回巻き付けて巻線の巻数を増やすことにより、出力電圧を上げ、S/N比を改善するようにする。
最適なシールド配置により、電流計の設置面積を最小化するために、多相交流の各相の導体をそれぞれ囲む複数の導電性部材と、この導電性部材をそれぞれ囲む複数の多相交流計測用ロゴスキーコイルと、導電性部材の全てを囲む零相計測用ロゴスキーコイルと、導体の軸心方向において、前記多相交流計測用ロゴスキーコイル、及び、前記零相計測用ロゴスキーコイルを覆う導電性部材と、を備え、多相交流計測用ロゴスキーコイル、及び、前記零相計測用ロゴスキーコイルからの出力電圧によって電流を計測する電流計測装置とする。
本発明によれば、コイル巻き始め(始端)部と巻き戻し(終端)部との信号出力ケーブル接続部を、プリント基板化して、ロゴスキーコイル構造並びにロゴスキーコイルと信号出力ケーブルの接続部分を簡素化し、かつ均一化することができる。また、巻芯材料に安価な絶縁ケーブルを採用することで、原価コストを低減する。さらに、絶縁ケーブルを用いたロゴスキーコイルによって、コイル巻数を大幅に増加させ、これにより、測定対象となる電流を低電流化し、また、測定された波形中のノイズを相対的に低下させる。さらにまた、多相交流及び零相電流の全てを測定するための電流測定装置を一体に形成することにより、設置スペース及び電流計体積を最小にし、かつ、製作コストを下げた電流測定装置を実現する。
本発明による電流計測装置に係る実施形態について、添付図面を参照して詳述する。
図2を用いて、絶縁ケーブルを用いたロゴスキーコイルについて説明する。絶縁ケーブルを用いたロゴスキーコイルは、絶縁ケーブルの芯線9を図1の巻戻し線3とし、絶縁部分8を図1の巻芯6とすることにより構成される。同軸ケーブルなどの市販の絶縁ケーブルが、ロゴスキーコイルの材料として利用できることで、ロゴスキーコイルのコストを大幅に抑えることが可能である。この絶縁ケーブルは、中心に位置する芯線9が絶縁部分8により絶縁されていれば、いかなる、ケーブルであっても良い。
図2(a)は、芯線9と絶縁部分8のみとした絶縁ケーブルに巻線2を巻回したコイルケーブル4を示す図である。ロゴスキーコイル1は、巻線密度一定、断面積一定、巻線面積と巻戻面積同一、始端終端部共通位置、全周巻線巻回しの各条件を満たす必要がある。この場合、絶縁ケーブルの芯線9は絶縁部分8の中心を通るため、上記巻線面積と巻戻面積同一の条件を満たすことができる。絶縁ケーブルを用いたロゴスキーコイルの製作は、図2(a)に示すように、直線状に延ばした絶縁ケーブルに巻線2を巻回することで、容易に行える。さらに、巻戻し点Qにおいて、芯線9と巻線2を接続し、同様に、信号出力ケーブル7を、ロゴスキーコイル出力点Pにおいて芯線9と巻線2に接続することで、導体に巻く前段階のロゴスキーコイルを示すコイルケーブル4を容易に製作可能である。
図2(b)は、図2(a)に示すコイルケーブル4を、導体5を囲む筐体24の周りを取り囲むように配置した図である。筐体24は、コイルケーブル4を巻き付けるためのものであるが、同時に、内部ノイズをシールドする円筒シールドであっても良い。このように、コイルケーブル4を、測定対象となる導体5の周りに取り付けるだけで、ロゴスキーコイル1を容易に製作することができる。
図2(c)は、コイルケーブル4を、導体5を囲む筐体24の周りに複数回巻きつけた図である。導体5に流れる電流が非常に小さく、ロゴスキーコイル1から十分な検出電圧が得られない場合は、コイルケーブル4を複数回巻いて、コイルの巻数を増やし、より大きな検出電圧を得るようにすれば良い。
図2(d)は、コイルケーブル4を、導体5を囲む筐体24の周りに複数回巻きつけ、かつ、筐体24上でコイルケーブル4を交差させた場合の例である。導体2は、絶縁されているため、コイルケーブル4が互いに重なっても、コイルケーブル4の始端終端部が同一位置であれば、上述のロゴスキーコイルの構造上の条件に反しない。このため、コイルケーブル4を用いたロゴスキーコイル1は、導体5の形状に対して、3次元的に柔軟な適用が可能である。
図2(e)は、コイルケーブル4を、多相交流の導体5を囲む筐体24の周りを取り囲むように配置した図である。零相計測は、数十〜数百[mA]といった非常に微弱な電流を検出する必要がある。ロゴスキーコイルは、鉄芯CTと比較して、透磁率が低いため、巻数を増大させることでロゴスキーコイルの検出電圧値を大きくする必要がある。このような場合、図2(e)に示すように、コイルケーブル4を、3相交流導線を覆う筐体24に複数巻回すことで、ロゴスキーコイルの巻数が増加し、微弱電流の測定が可能となる。このようにすることで、検出電圧値の増大も図れるから、内部及び外部ノイズの影響を相対的に受けなくなり、S/N比が改善する。
図3に、ロゴスキーコイルの巻始め(始端)部Rと巻戻し(終端)部S、及び、コイル出力部Uをプリント基板で接続したロゴスキーコイル1を示す。始端部Rと終端部Sとを同一位置にし、かつ、信号出力ケーブル7と接続するためには、これら相互間の部の絶縁を維持する必要があるため、緻密な作業が要求される。しかし、本発明においては、巻始め部の巻線2、巻戻し線3、信号出力ケーブル7、及び、巻戻し部の巻線2、巻戻し線3を、プリント基板10上で半田付け作業するだけで上記条件が実現できるので、作業を容易にするだけでなく、ロゴスキーコイルの個体間の差をなくし、品質均一で、かつ内部及び外部ノイズを拾いにくくしたロゴスキーコイルを製作することができる。
さらに、始端部Rと終端部S間の絶縁距離Tが、プリント基板10により最小になるような構成とする。このことにより、絶縁距離Tによって、導体5の磁束変化の漏れを最小にし、隣接する他のロゴスキーコイルがある場合には、それらの検出波形内のノイズの発生を最小にすることができる。
なお、上述の始端終端部接続用プリント基板10は、図2に示した絶縁ケーブルを用いたロゴスキーコイルに適用できる。その場合も、ロゴスキーコイルは、ロゴスキーコイルの構造上の条件を全て満たすことができる。なお、本発明によるプリント基板10は、他のロゴスキーコイルにも適用可能である。
図4(a)は、以下に示す複合型電流計測装置30の垂直断面、図4(b)は、複合型電流計測装置30の水平断面30、及び、図4(c)は、シールド板A20の垂直断面、及び、円筒シールド22を示す図である。
図4(a)、及び、図4(b)を用いて、複合型電流計測装置30内の、相ロゴスキーコイル13と、零相ロゴスキーコイル14の位置関係を説明する。相ロゴスキーコイル13は、図2で示した筐体24と同じように円筒シールド22を取り囲むように配置され、かつ、絶縁材ベース15の片面に配置される。円筒シールド22は、3相電流通電導体25の貫通部23の周囲を取り囲むように配置される。
鉄芯CTは、空芯のロゴスキーコイルと比べて、大きな鉄芯を有するため、3相交流導線に対して、各相の鉄芯CTを並列に配置するのは困難であり、導体軸心方向にずらして、それぞれの鉄芯CTを配置する必要がある。一方、本発明による複合型電流計測装置30においては、空芯の直径が小さいロゴスキーコイル1を使用するため、3相電流通電導体25に対し並列配置が可能で、導線25に対する設置面積を減らすことができる。
さらに、本発明によるプリント基板10を、相ロゴスキーコイル13及び零相ロゴスキーコイル14に使用することにより、ロゴスキーコイル始端終端部間距離が最小になる。このため、相ロゴスキーコイル13は、始端終端部間から漏れる他相の3相電流通電導体25による磁束変化の影響を受けない。
零相ロゴスキーコイル14は、3相電流通電導体25を取り囲む円筒シールド22を全て取り囲むように設置され、かつ、相ロゴスキーコイル13が設置されている絶縁ベース15の反対側に、配置される。実施例における零相ロゴスキーコイル14は、上述の絶縁ケーブルを用いたロゴスキーコイルを使用している。これは、零相電流値は微弱なことから、絶縁ケーブルを数回巻いて、ロゴスキーコイルの巻数を増やすことにより十分な検出電圧を得るようにするためである。
零相ロゴスキーコイル14は、円筒シールド22を相ロゴスキーコイル13と兼用することで、別個にシールドを不要とし、これにより、複合型電流計測装置30の簡素化が図られている。
電界シールドは、導体22の円周方向のシールドに加えて、導体22の軸心方向のシールドのために、シールド板A20、及び、シールド板B21が配置される。これは、上述のロゴスキーコイルの構造についての第3の条件で述べた、導体25の軸芯方向からの外部ノイズをシールドするためである。
次に、複合型電流計測装置30内において、他の構成部品の位置関係を説明する。他の構成部品を取り付けた円筒シールド22は、ループ電流を生じさせないために、互いに接触しないようにし、かつ、1点接地により接地線19を引き出す。3相通電導体貫通部23の部分を除いて、各ロゴスキーコイルの接続線を引き出した上で、複合型電流計測装置30内の各構成部品は全体をモールド16する。
モールド16の形状は、トラック型でも長方形でも良い。また、3相母線が三角配置の場合には、複合型電流計測装置も、その形に合わせれば良い。
なお、電力系統によっては、複合型電流計測装置30を構成するロゴスキーコイルに変更が加えられることがあり、例えば、複合型電流計測装置30が、2つの相ロゴスキーコイルと、零相ロゴスキーコイルとで構成される。この場合も、本発明を適用することができる。
また、本発明の複合型電流計測装置30は、上述の絶縁ケーブルを用いたロゴスキーコイルを使用して構成されても良いし、公知のロゴスキーコイルを用いても良い。
図5に、本発明によるロゴスキーコイルによる電流計測装置を示す。増幅器26は、ロゴスキーコイル1から出力された信号(上述の電圧E)を、CPUボード40内のAD(アナログデジタル)変換器41の入力信号に適した入力値に増幅もしくは調整して、AD変換器41に対して出力し、AD変換器41は、増幅器26からの出力信号をデジタル信号に変換する。CPUボード40内のプロセッサ42は、メモリ43に処理結果を一時的に保存しながら、AD変換器41からのデジタル信号に対しデジタル積分処理を行って、1次側の電流値を求め、インタフェース(I/F)モジュール44に転送する。I/Fモジュール44は、プロセッサ42からの1次側電流値を上位システム50に送信する。
以上説明したように、本発明に基づくロゴスキーコイルは、低コストであり、かつ、高品質である。また、磁性飽和の少ない線形特性を有するロゴスキーコイルが、電気関連設備に広範囲に適用されることが期待されることから、電力測定の精度向上に大きく貢献し、電力産業界において多大な利益をもたらす。
ロゴスキーコイルを利用した一般的な電流計測装置を示す図である。 本発明に係る(a)は、芯線9と絶縁部分8のみとした絶縁ケーブルに巻線2を巻回した図、(b)はコイルケーブル4を、導体5を囲む筐体24の周りを取り囲むように配置した図、(c)はコイルケーブル4を、導体5を囲む筐体24の周りに複数回巻きつけた図、(d)はコイルケーブル4を、導体5を囲む筐体24の周りに複数回巻きつけ、かつ、筐体24上でコイルケーブル4を交差させた図、(e)は、コイルケーブル4を、多相交流の導体5を囲む筐体24の周りを取り囲むように配置した図である。 本発明によるロゴスキーコイルの巻始め(始端)部Rと巻戻し(終端)部S、及び、コイル出力部Tをプリント基板10で接続したロゴスキーコイル1を示す図である。 本発明に係る(a)は、複合型電流計測装置30の垂直断面、(b)は、複合型電流計測装置30の水平断面、(c)は、円筒シールド22、及び、シールド板A20を示す図である。 本発明によるロゴスキーコイルによる電流計測装置を示す図である。
符号の説明
1 ロゴスキーコイル
2 巻線
3 巻戻し線
4 コイルケーブル
5 電流通電導体
6 巻芯
7 信号出力ケーブル
8 絶縁ケーブルの絶縁部分
9 絶縁ケーブルの芯線
10 プリント基板
11 スルーホールとランド
12 パターン
13 相ロゴスキーコイル
14 零相ロゴスキーコイル
15 絶縁材ベース
17 相ロゴスキーコイル用信号出力ケーブル
18 零相ロゴスキーコイル用信号出力ケーブル
19 接地線
20 シールド板A
21 シールド板B
22 円筒シールド
23 3相通電導体貫通部
24 筐体
25 3相電流通電導体
26 増幅器
27 デジタル回路
30 複合型電流計測装置
40 CPUボード
P ロゴスキーコイル出力点
Q 巻戻し点
R 巻始め部
S 巻戻し部
T 絶縁距離

Claims (7)

  1. 巻線、及び、巻戻し線を半田付けするプリント基板と、
    前記巻線の巻始め部先端の巻芯の軸芯線上に、先端の巻芯の中心位置を有する前記巻戻し線の巻戻し部と、を備えることを特徴とするロゴスキーコイル。
  2. 前記巻始め部、及び、前記巻戻し部の先端の巻芯中心を、該巻芯の軸芯線上に、最小絶縁距離を維持しながら配置する請求項1に記載のロゴスキーコイル。
  3. 芯線、該芯線の周囲を取り囲む非磁性体部を有する巻芯、及び、前記芯線の周囲に巻き付けた巻線を有するコイルケーブルを備える請求項1又は2に記載のロゴスキーコイル。
  4. 前記コイルケーブルを、電流通電用導体周囲に複数回巻き付ける請求項1〜3のいずれか一項に記載のロゴスキーコイル。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のロゴスキーコイルによる出力電圧を増幅したアナログ信号を出力する増幅器と、
    前記の増幅アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、
    前記デジタル信号をデジタル積分するプロセッサと、を備える電流計測装置。
  6. 多相交流の各相の導体をそれぞれ囲む複数の導電性部材と、
    各前記導電性部材をそれぞれ囲む複数の多相交流計測用ロゴスキーコイルと、
    前記導電性部材の全てを囲む零相計測用ロゴスキーコイルと、
    前記導体の軸心方向において、前記多相交流計測用ロゴスキーコイル、及び、前記零相計測用ロゴスキーコイルを覆う導電性部材と、を備え、
    前記多相交流計測用ロゴスキーコイル、及び、前記零相計測用ロゴスキーコイルからの各出力電圧によって電流を計測することを特徴とする請求項5に記載の電流計測装置。
  7. 芯線の周囲を取り囲む非磁性体部を有する巻芯に、巻線を巻き付けるステップ、
    前記巻線が巻き付けられた巻芯を導体の周囲に巻き付けるステップ、
    前記巻線、及び、芯線をプリント基板に半田付けし、前記巻始め部、及び、前記巻戻し部の巻芯先端の中心を、該巻芯の軸芯線上に位置するステップ、を有するロゴスキーコイル生産方法。
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