JP2007163092A - 2重管式熱交換器 - Google Patents

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浩一 横田
Yoshinori Fukuda
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Abstract

【課題】外管と内管との間の外側流路内における流体の滞留を防止して該流体の全体的な流れを促進することができる構造が簡素で安価な2重管式熱交換器を提供する。
【解決手段】2重管式熱交換器1は、円筒形のシェル2と、シェル2内に同軸に配置され、管伸長方向に伸びる凸部11と凹部12とが円周方向に交互に形成された伝熱管3とを備えている。熱交換器1では、シェル2の前端部近傍及び後端部近傍に、それぞれ、シェル2と伝熱管3との間の外側流路に冷却媒体を給排する冷却媒体導入管6及び冷却媒体排出管7が設けられている。管伸長方向にみて、冷却媒体導入管6と冷却媒体排出管7との間に、各凸部11に当接しつつ伝熱管3を囲繞して外側流路を管直径方向に仕切る囲繞部14と、シェル2の内周面と各凸部11とに当接して凸部11よりも外側の外側流路を管伸長方向に仕切る仕切部15、16とを有する仕切部材13が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、外管と、外管内に配置され該外管と同一方向に伸長する内管とを備えていて、内管内に形成された内側流路を流れる流体と、外管と内管との間に形成された外側流路を流れる流体とが互いに熱交換を行うようになっている2重管式熱交換器に関するものである。
一般に、内燃機関には、排気ガス中の窒素酸化物を低減するために、排気ガスの一部を吸気系に再循環させる排気ガス再循環装置(EGR装置)が設けられる。そして、このEGR装置には、再循環する高温の排気ガス(EGRガス)を、吸気系に再導入する前に冷却する熱交換器(EGRクーラ)が設けられる。ここで、高温のEGRガスが内部を流れる伝熱管の材料としては、一般に、耐熱性及び耐腐食性の高いステンレス材等が用いられる。従来、EGRクーラとしては、多くの場合、多管式熱交換器が用いられている。
図9及び図10は、EGRクーラとして用いることができる多管式熱交換器の一例を示している。図9及び図10に示すように、この多管式熱交換器100では、高温のEGRガスは、シェル101内において両結束板102間を伸びる複数の伝熱管103内を流れる。他方、冷却液(冷却水)は、シェル101と両結束板102と複数の伝熱管103とによって画成された冷却液通路104内を流れる。
高温のEGRガスは、矢印S1で示すように多管式熱交換器100の一端に導入され、複数の伝熱管103内を流通しつつ冷却液によって冷却される。冷却されたEGRガスは、矢印S2で示すように多管式熱交換器100の他端から排出され、この後吸気系に導入される。なお、冷却液は、矢印S3で示すように冷却液通路104に導入され、この冷却液通路104内を流通した後、矢印S4で示すように排出される。
多管式熱交換器100では、一般に、伝熱管103と結束板102との接合、あるいは伝熱管103と他の構成部品との接合は、ろう接により行われる。そして、伝熱管103と結束板102との接合強度は、接合に用いられるろう材の強度に依存するが、ろう材の強度は、その温度が高いほど低下する。したがって、伝熱管103内に高温の被冷却流体、例えば高温のEGRガスを流す場合、被冷却流体の温度を、ろう材の耐熱温度よりも低くしなければならないといった制約がある。また、多管式熱交換器100は、構成部品が多いので、その製作コストが高くなるといった問題もある。
このような被冷却流体の温度についての制約を解消するために、伝熱管103と結束板102とを溶接により接合するといった対応が考えられる。しかし、この場合、溶接時に熱の影響により結束板102に歪みが生じたり、気密不良が生じたりするのを防止するため、伝熱管103の配置間隔を広げる必要がある。このように伝熱管103の配置間隔を広げると、多管式熱交換器100の寸法が大きくなるといった問題が生じる。また、複数の伝熱管103を1本ずつ溶接しなければならないので、不経済であるといった問題も生じる。
そこで、図11及び図12に示すような2重管式熱交換器が提案されている(特許文献1参照)。この2重管式熱交換器110では、外管111内に単一の内管112が同軸に配置されている。そして、高温のEGRガスは、矢印S5及び矢印S6で示すように内管112内を流れる。他方、冷却液は、矢印S7及び矢印S8で示すように、外管111と内管112とによって画成された外側流路113内を流れる。
この2重管式熱交換器110では、内管112に、それぞれ管伸長方向に伸びる凹部114と凸部115とが、管円周方向に等角度間隔で交互に形成され、内管112は異形断面形状を有している。この内管112では、凹部114及び凸部115が形成されているので、単純な略円筒形の内管に比べて、その伝熱面積が大きくなり、熱交換率の向上が図られる。
特開2000−161871号公報(段落[0015]、図1)
しかし、例えば特許文献1に係る従来の2重管式熱交換器110では、内管112の断面形状を異形にして伝熱面積を増加させても、以下の理由により冷却性能は十分には高められないのが現実である。すなわち、外管111と内管112との間に形成される外側流路では、管円周方向にみて、冷却液の流れが速い部位と、冷却液が停滞する位置とが存在するが、冷却液が停滞する位置では熱伝達が悪いので、熱交換器全体としては十分な熱交換性能が得られない。また、異形断面形状を備えた内管112の凹部114の谷底付近では、冷却液が停滞して流れがほとんど生じないので、熱交換器全体として熱交換性能がさらに悪くなる。
図13及び図14は、異形断面形状の内管を用いたもう1つの2重管式熱交換器を示している。図13及び図14に示すように、この2重管式熱交換器120では、円筒形の外管121内に、外周に複数の凹状の溝部123が形成された花弁状の異形断面形状を備えた内管122が同軸に配置されている。被冷却流体(例えば、EGRガス)は、矢印S9及び矢印S10で示すように内管122内を流通する。そして、外管121と内管122との間に形成された外側通路124に、矢印S11で示すように冷却液(冷却水)を導入する冷却液入口125と、矢印S12で示すように冷却液を排出する冷却液出口126とが、管円周方向にみて同一位置に配置されている。
しかし、この2重管式熱交換器120では、冷却液は、矢印S13で示すように、冷却液入口125及び冷却液出口126が配置された側でショートパスする。他方、矢印S14で示すように、反対側では冷却液の流れが停滞する。このため、熱交換器全体としては十分な熱交換性能が得られない。
ここで、外管121と内管122との間隔を大きくすれば、比較的均一な流れを生じさせることができる。しかし、この場合、外管121の外径が大きくなるので、レイアウトに制約が生じたり、冷却液量が不必要に保有されて重量の増加を招いたりするといった問題が生じる。また、花弁状異形断面を備えた内管122の凹状の溝部123の谷底部での冷却液の流速が小さくなり、熱交換性能が低下するといった問題も生じる。
図15は、ガイドプレートを用いた従来のさらなる2重管式熱交換器(オイルクーラ)を示している。図15に示すように、この2重管式熱交換器130では、略円筒形の外管131内に、外周に複数の凹状の溝部133が形成された異形断面形状を備えた内管132が同軸に配置されている。そして、外管131と内管132との間の外側流路135には、螺旋状のガイドプレート134が配設されている。この2重管式熱交換器130では、内管132内を矢印S15及び矢印S16で示すように冷却流体が流通し、外管131と内管132との間の外側流路135を、矢印S17及び矢印S18で示すように被冷却流体が流通する。
この2重管式熱交換器130では、外管131と内管132との間の外側流路135内で、被冷却流体が螺旋状のガイドプレート134によって矢印S19で示すように案内され、乱流が発生する。このため、内管132の凹状の溝部133の谷底部では被冷却流体が停滞せず、熱交換器全体としての熱交換性能が高められる。ただし、この2重管式熱交換器130は、凹状の溝部133の谷底部での被冷却流体の流速を積極的に高めるものではない。
しかし、この従来の2重管式熱交換器130では、外管131と内管132との間に螺旋状のガイドプレート134を設けているので、構成部材の増加によるコスト増と、該部材の取り付け作業によるコスト増とを招き、該2重管式熱交換器130の製作コストが上昇するといった問題がある。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、外管と内管との間に形成された外側流路内における流体の滞留ないしは停留を防止して該流体の全体的な流れを促進することができる、熱交換性能が高く、構造が簡素で製造コストが低い2重管式熱交換器を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る2重管式熱交換器は、円筒形(ないしは略円筒形)の外管(シェル)と、外管内に配置され該外管と同一方向に(又は同軸に)伸長する内管(伝熱管)とを備えている。そして、内管内に形成された内側流路を流れる流体と、外管と内管との間に形成された外側流路を流れる流体とが互いに熱交換を行うようになっている。
この2重管式熱交換器では、管伸長方向(すなわち管長手方向ないしは管軸線方向)にみて内管の両端部にそれぞれ外管の内周面に当接する円筒部が設けられる一方、両円筒部間において内管に、管伸長方向に伸び外管の内周面(ないしは円筒部の外周面)より小径の凸部と管伸長方向に伸びる凹部とが管円周方向に交互に形成された異形断面部(花弁状異形断面部)が設けられている。また、管伸長方向にみて外管の一方の端部近傍に、外側流路に流体を導入する流体導入部が設けられる一方、他方の端部近傍に、外側流路から流体を排出する流体排出部が設けられている。
そして、管伸長方向にみて流体導入部と流体排出部との間に仕切部材が設けられている。この仕切部材は、各凸部に当接しつつ内管を囲繞して外側流路を管直径方向に仕切る囲繞部(筒状部)と、外管内周面と各凸部とに当接して凸部よりも外側の外側流路を管伸長方向に仕切る1つ又は複数の仕切部(環状部)とを有する。
上記2重管式熱交換器においては、仕切部材の囲繞部に、凸部よりも外側の外側流路と内側の外側流路とを連通させる穴部(連通孔)が設けられていてもよい。仕切部材の仕切部は、管伸長方向にみて囲繞部の両端部又は一方の端部に配設されているのが好ましい。
上記2重管式熱交換器においては、内管の円筒部の外周面と外管の内周面とが互いに接合又は接着されているのが好ましい。また、管伸長方向にみて外管の両端部に、それぞれ、内側流路に流体を給排するための流体給排口(又は流体給排通路)を備えたキャップが取り付けられているのが好ましい。
上記2重管式熱交換器においては、内側流路を流れる流体が被冷却流体であり、外側流路を流れる流体が冷却媒体であるのが好ましい。被冷却流体としては例えば高温のEGRガスなどがあげられ、冷却媒体としては例えば冷却水があげられる。
本発明にかかる2重管式熱交換器においては、管伸長方向にみて仕切部材に対応する部位では、囲繞部の内周面と内管の各凸部とが当接しているので、外側流路には、凹部ごとに、囲繞部の内周面と内管の外周面とによって、互いに独立した流路が形成される。つまり、この部位において凸部の頂部より内側(管中央側)の外側流路は、凹部の数と同数の互いに独立した細長い流路に区分ないしは分割されている(以下、この流路を「区分流路」という。)。他方、凸部より外側(外管周縁側)の外側流路(以下「周縁外側流路」という。)は仕切部によって管伸長方向に仕切られているので、周縁外側流路では仕切部によって管伸長方向の流体の流れは妨げられる。したがって、外側流路のこの部位では、流体は各区分流路のみを流れ、周縁外側流路は流れない。ここで、各区分流路内では、それぞれ、流体が高速でほぼ均一に流れるので、凹部の谷底部に流体の滞留ないしは停留は生じない。
また、管伸長方向にみて流体導入部に対応する部位には仕切部材が存在しないので、この部位では、外側流路は何ら区分されず、各区分流路はここで互いに連通し、流体は外側流路内を自在に流れることができる。このため、流体導入部から外側流路に導入された流体は、各区分流路にほぼ均等に分配され、これにより各区分流路の流量はほぼ同一となる。また、流体排出部に対応する部位にも仕切部材が存在しないので、この部位では、外側流路は何ら区分されず、各区分流路は互いに連通し、各区分流路内を流通した流体は、円滑に流体排出部に排出される。
したがって、本発明にかかる2重管式熱交換器によれば、外管と内管との間に仕切部材を設けるだけの簡素な構造でもって、外側流路内における流体の滞留ないしは停留を防止して該流体の全体的な流れを促進することができ、その熱交換性能を高めることができる。つまり、本発明によれば、熱交換性能が高く、構造が簡素で製造コストが低い2重管式熱交換器を実現することができる。
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施の形態(本発明を実施するための最良の形態)を具体的に説明する。
図1(a)、(b)、図2及び図3に示すように、本発明に係る2重管式熱交換器1(以下、略して「熱交換器1」という。)は、内径及び外径がそれぞれ均一である円筒形のシェル2(外管)と、シェル2内にこれと同軸に配置ないしは挿入された異形断面形状(花弁状異形断面形状)を有する伝熱管3(内管)とを備えている。この熱交換器1は、例えば自動車用エンジン(内燃機関)のEGR装置用のEGRクーラ等として用いることができる。なお、シェル2と伝熱管3とは、同一方向に伸びるように配置されていれば、同軸でなくてもよい。
熱交換器1においては、伝熱管3内に形成された内側流路を、矢印P1及び矢印P2で示す向きに被冷却流体(EGRクーラとして用いる場合はEGRガス)が流れる。他方、シェル2と伝熱管3との間に形成された外側流路を、矢印P3及び矢印P4で示す向きに冷却媒体(EGRクーラとして用いる場合は冷却水)が流れる。そして、内側流路を流れる被冷却流体と外側流路を流れる冷却媒体とが互いに熱交換を行う。
以下では便宜上、被冷却流体の流れ方向にみて、上流側(図2、図3中では左側)及び下流側(図2、図3中では右側)を、それぞれ、「前」及び「後」ということにする。シェル2の前端部には、被冷却流体の導入口4aを備えた前側キャップ4が、例えばろう接、溶接等により接合されている。他方、シェル2の後端部には、被冷却流体の排出口5aを備えた後側キャップ5が、例えばろう接、溶接等により接合されている。なお、両キャップ4、5の接合は、伝熱管3をシェル2内に挿入した後で行われる。両キャップ4、5は、伝熱管3の両端部に蓋をするととともに、被冷却流体の通路として機能する。また、シェル2の前端部近傍には、シェル2と伝熱管3との間の外側流路に冷却媒体を導入するための冷却媒体導入管6(流体導入部)が接続される一方、後端部近傍には、外側流路から冷却媒体を排出するための冷却媒体排出管7(流体排出部)が接続されている。
伝熱管3は、その前端部に形成された前端円筒部8と、その後端部に形成された後端円筒部9と、前端円筒部8と後端円筒部9との間に形成された断面が花弁形状の異形断面部10とで構成されている。異形断面部10には、それぞれ前後方向(伝熱管伸長方向)に伸びる、複数の凸部11(山部)及び複数の凹部12(溝部)が形成されている。凸部11と凹部12とは、伝熱管円周方向に等角度間隔(60°)で交互に配置されている。凸部11の最大外径は、両円筒部8、9の外径ないしはシェル2の内径よりも小さく(小径)、したがって、凸部11はシェル2の内周面と離間している。このように、伝熱管3が異形断面形状を有しているので、単純な円筒形の伝熱管に比べて、その伝熱面積が大きくなり、熱交換性能が向上する。
伝熱管3の前端円筒部8及び後端円筒部9の外周面はシェル2の内周面とほぼ同一径(上記外周面は上記内周面よりごくわずかに小径)であり、両円筒部8、9の外周面とシェル2の内周面とは互いに嵌合して接合されている。また、両キャップ4、5の本体部(大径部)の内周面は、それぞれ、伝熱管3の前後の円筒部8、9の外周面とほぼ同一径であり、両キャップ4、5の内周面と両円筒部8、9の外周面とは、それぞれ、互いに嵌合して接合されている。なお、これらを、接合するのではなく、接着剤で接着してもよい。
熱交換器1には、その熱交換性能ないしは熱交換率を高めるために仕切部材13が設けられているが、以下この仕切部材13の構成及び機能を具体的に説明する。仕切部材13には、前後方向にみて冷却媒体導入管6と冷却媒体排出管7との間に、各凸部11に当接しつつ伝熱管3を囲繞して外側流路を管直径方向に仕切る円筒形の囲繞部14が設けられている。ここで、囲繞部14の内周面は、伝熱管3の各凸部の頂部とほぼ同径である。
そして、囲繞部14の前端部及び後端部には、それぞれ、外周部がシェル2の内周面に当接(嵌合)する一方、内周部が各凸部11の頂部に当接(嵌合)し、周縁外側流路(凸部よりも外側の外側流路)を前後方向に仕切る環形の前端仕切部15及び後端仕切部16が設けられている。すなわち、仕切部材13は、管直径方向にみれば、伝熱管3の凸部11の頂部とシェル2の内周面との間に位置している。
仕切部材13は一体形成されたものではなく、2つのパーツに分割されている(一体形成では伝熱管3に取り付けることができない)。すなわち、仕切部材13は、それぞれ半割円筒状に形成された、互いに対称な第1仕切板13aと第2仕切板13bとで構成されている。第1仕切板13aには、囲繞部14aと、前端仕切部15aと、後端仕切部16aと、両側部の2つの当接部17aとが設けられている。同様に、第2仕切板13bには、囲繞部14bと、前端仕切部15bと、後端仕切部16bと、2つの当接部17bとが設けられている。
この熱交換器1では、第1仕切板13aと第2仕切板13bとを、伝熱管3を両者間に挟んで当接部17aと当接部17bとが当接するように組み合わせた上で、伝熱管3と両仕切板13a、13bとからなる集合体をシェル2内に挿入すれば、両仕切板13a、13bすなわち仕切部材13の位置及び形状が固定される。したがって、熱交換器1の製造時に、第1仕切板13aと第2仕切板13bとをあえて接合する必要はない。しかし、これらを、ろう接、溶接等により接合してもよい。
図4に示すように、熱交換器1の、冷却媒体導入管6に対応する部分では、シェル2の内周面と伝熱管3の各凸部11とは離間し、かつ仕切部材13は存在しない。このため、この部分において外側流路内には、シェル2と伝熱管3と前端仕切部15(15a、15b)とによって囲まれた空間部(以下、「冷却媒体分配部」という。)が形成される。この冷却媒体分配部では、冷却媒体は前後方向及びシェル円周方向に自在に流れることができる。また、図示していないが、熱交換器1の、冷却媒体排出管7に対応する部分でも、シェル2と伝熱管3と後端仕切部16(16a、16b)とによって囲まれた空間部(以下、「冷却媒体集合部」という。)が形成される。この冷却媒体集合部でも、冷却媒体は前後方向及びシェル円周方向に自在に流れることができる。なお、図4において、矢印は冷却媒体の全体的な流れ方向を示している。
図5に示すように、熱交換器1の外側流路の、仕切部材13が存在する部分(以下、「冷却媒体分流部」という。)では、仕切部材13の囲繞部14の内周面と伝熱管3の各凸部11とは、凸部11の頂部(外向きに最も突出した部分)で当接している。ここで、各凸部11の頂部は湾曲形状であるので、囲繞部14の内周面と各凸部11との当接部は、前後方向に伸びる非常に細い帯状ないしは直線状の領域である。したがって、該当接により、伝熱管3の有効伝熱面積は、ほとんど減少しない。
このように、熱交換器1の冷却媒体分流部では、仕切部材13の内周面と各凸部11とが当接しているので、仕切部材13と伝熱管3との間の外側流路には、凹部12ごとに、仕切部材13の内周面と伝熱管3の外周面(主として凹部12の表面)とによって、互いに独立した区分流路が形成される。つまり、冷却媒体分流部では、外側流路は、凹部12の数と同数の互いに独立した細長い区分流路に区分ないしは分割されている。
かくして、熱交換器1では、冷却媒体導入管6から冷却媒体分配部に流入した冷却媒体は、冷却媒体分配部内を前後方向、径方向及びシェル円周方向に自在に流れ、凹部12ごとの各区分流路にほぼ均等に分配される。そして、各区分流路内では、それぞれ、冷却媒体が高速で、かつその位置にかかわりなくほぼ均一に流れ、凹部12の谷底部に冷却媒体の滞留ないしは停留は生じない。このため、熱交換器1の熱交換性能ないしは熱交換率が大幅に高められる。この後、各区分流路を流通した冷却媒体は、冷却媒体集合部で円滑に合流し、冷却媒体排出管7を経由して外部に排出される。他方、被冷却流体は、伝熱管3内を前側から後側に向かって流通する際に冷却媒体によって冷却される。なお、熱交換器1では、周縁外側流路における前後方向の冷却媒体の流れが妨げられるので、冷却媒体のショートパス(ショートサーキット)は生じない。
このように、熱交換器1では、シェル2と伝熱管3との間に仕切部材13を配設するだけの簡素な構造でもって、シェル2と伝熱管3との間の外側流路内における冷却媒体の滞留ないしは停留を防止して、該冷却媒体の全体的な流れを促進することができ、その熱交換性能を有効に高めることができる。また、熱交換器1を低コストで製造することができる。
図6に示すように、本発明に係る熱交換器1においては、第1、第2仕切板13a、13bの囲繞部14a、14bに、凸部11よりも外側の周縁外側流路と内側の外側流路(すなわち、区分流路)とを連通させる複数の小径の穴部18(連通孔)を設けてもよい。なお、穴部18は1つでもよい。このようにすれば、周縁外側流路、すなわちシェル2内周面と仕切部材13(囲繞部14)の外周面との間の空間部に収容されている冷却媒体を、適度に入れ換えることができ、冷却媒体が停滞したり、高温化(あるいは沸騰)したりするのを防止することができる。
前記のとおり、図1〜図6に示す熱交換器1では、仕切部材13(第1、第2仕切板13a、13b)の前端部及び後端部の2箇所に仕切部15(15a、15b)、16(16a、16b)が設けられている。これらの仕切部15、16は、周縁外側流路(凸部よりも外側の外側流路)を前後方向に仕切ることを目的としているが、この目的は、仕切部を1箇所に設けるだけでも達成することができる。
そこで、図7及び図8に示すように、仕切板13a、13b(仕切部材13)の前端部のみに仕切部15a、15b(15)を設けてもよい。また、図示していないが、仕切板13a、13b(仕切部材13)の後端部のみに仕切部を設けてもよく、あるいは仕切板13a、13b(仕切部材13)の前端部と後端部の間の任意の位置に仕切部を設けてもよい。なお、仕切板13a、13b(仕切部材13)に、前後方向の位置が互いに異なる3つ以上の仕切部を設けてもよい。
(a)は本発明に係る2重管式熱交換器の分解斜視図であり、(b)は伝熱管に取り付けられた仕切部材の斜視図である。 本発明に係る2重管式熱交換器の側面断面図である。 図2に示す2重管式熱交換器の斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 本発明の変形例に係る仕切部材の分解斜視図である。 本発明のもう1つの変形例に係る仕切部材の分解斜視図である。 本発明のさらなる変形例に係る仕切部材の分解斜視図である。 従来の多管式熱交換器の側面断面図である。 図9に示す多管式熱交換器の伝熱管が配設された部分の模式的な正面断面図である。 従来の2重管式熱交換器の側面断面図である。 図11に示す2重管式熱交換器の正面断面図である。 従来のもう1つの2重管式熱交換器の斜視図である。 図13に示す2重管式熱交換器の正面断面図である。 ガイドプレートを備えた従来の2重管式熱交換器の側面断面図である。
符号の説明
1 2重管式熱交換器、2 シェル、3 伝熱管、4 前側キャップ、5 後側キャップ、6 冷却媒体導入管、7 冷却媒体排出管、8 伝熱管の前端円筒部、9 伝熱管の後端円筒部、10 伝熱管の異形断面部、11 凸部、12 凹部、13 仕切部材、13a 第1仕切板、13b 第2仕切板、14 囲繞部、14a 囲繞部、14b 囲繞部、15 前端仕切部、15a 前端仕切部、15b 前端仕切部、16 後端仕切部、16a 後端仕切部、16b 後端仕切部、17a 当接部、17b 当接部、18 穴部。

Claims (7)

  1. 円筒形の外管と、
    外管内に配置され、該外管と同一方向に伸長する内管とを備えていて、
    内管内に形成された内側流路を流れる流体と、外管と内管との間に形成された外側流路を流れる流体とが互いに熱交換を行うようになっている2重管式熱交換器であって、
    管伸長方向にみて内管の両端部にそれぞれ外管の内周面に当接する円筒部が設けられる一方、両円筒部間において内管に、管伸長方向に伸び外管の内周面より小径の凸部と管伸長方向に伸びる凹部とが管円周方向に交互に形成された異形断面部が設けられ、
    管伸長方向にみて外管の一方の端部近傍に、外側流路に流体を導入する流体導入部が設けられる一方、他方の端部近傍に、外側流路から流体を排出する流体排出部が設けられ、
    管伸長方向にみて流体導入部と流体排出部との間に、各凸部に当接しつつ内管を囲繞して外側流路を管直径方向に仕切る囲繞部と、外管内周面と各凸部とに当接して凸部よりも外側の外側流路を管伸長方向に仕切る1つ又は複数の仕切部とを有する仕切部材が設けられていることを特徴とする2重管式熱交換器。
  2. 仕切部材の囲繞部に、凸部よりも外側の外側流路と内側の外側流路とを連通させる穴部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の2重管式熱交換器。
  3. 仕切部材の仕切部が、管伸長方向にみて囲繞部の両端部又は一方の端部に配設されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の2重管式熱交換器。
  4. 内管の円筒部の外周面と外管の内周面とが互いに接合又は接着されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の2重管式熱交換器。
  5. 管伸長方向にみて外管の両端部に、それぞれ、内側流路に流体を給排するための流体給排口を備えたキャップが取り付けられていることを特徴とする、請求項4に記載の2重管式熱交換器。
  6. 内側流路を流れる流体が被冷却流体であり、外側流路を流れる流体が冷却媒体であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の2重管式熱交換器。
  7. 被冷却流体が高温のEGRガスであり、冷却媒体が冷却水であることを特徴とする、請求項6に記載の2重管式熱交換器。
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