JP2007162587A - 気体圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機構の吸入効率の低下を招くことなく、吸入ポートを経て気体と共に異物が圧縮機構に進入することを防止することができる気体圧縮機を提供する。
【解決手段】吸入ポート12と吐出ポート11とが設けられたハウジング13と、吸入ポート12を経て気体を吸入し吸入した気体を圧縮し圧縮した気体を吐出ポート11を経て吐出する圧縮機構14とを備える気体圧縮機10である。逆止弁機構18は、ハウジング13の外部に通じかつ筒状を呈ししかも周壁65に圧縮機構13に通じる開口66が設けられたケース60と、ケース60の内方に嵌合された弁体63と、弁体をハウジング13の外部側へ向けて付勢するバネ62と、ハウジング13の外部側への移動する弁体63を受け止め、かつこの受け止めにより生じた振動をケース60に伝達可能に設けられたストッパ64とを有し、ケース60には、開口66を通過する気体を濾過するフィルタ61が設けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、吸入ポートを経て吸入した気体を圧縮機構で圧縮する気体圧縮機に関する。
従来の気体圧縮機は、例えば、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう冷房システムに用いられる。この気体圧縮機は、凝縮器、蒸発器等と共に冷却媒体の循環経路を構成し、この循環経路を循環される冷媒ガスを圧縮する。気体圧縮機は、冷媒ガスを圧縮する圧縮機構と、これを収容するハウジングとを備え、ハウジングには、圧縮機構がハウジングの外部から冷媒ガスを取り入れるための吸入ポートが設けられ、かつ圧縮機構が圧縮した冷媒ガスをハウジングの外部へ排出するための吐出ポートが設けられている。気体圧縮機は、吸入ポートに蒸発器が接続され、かつ吐出ポートに凝縮器が接続されることにより冷房システムの循環経路を構成し、蒸発器から取り入れた気体状態の冷却媒体すなわち冷媒ガスを圧縮し、この圧縮した冷媒ガスを凝縮器へ排出する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−257046号公報
ところで、冷房システムの循環経路を循環される冷媒ガスには、例えば、冷房システムを組み付ける際および冷房システムを構成する各要素の摺動個所等から生じる磨耗粉やその他の異物等(以下、異物という。)が混入している場合がある。この異物は、循環経路を循環される冷媒ガスの流れに伴い流れの方向に移送されて圧縮機構に進入し、圧縮機構を損傷させる虞がある。
このため、気体圧縮機において、吸入ポートまたはそこから圧縮機構に至る気体の吸入のための経路内にフィルタを設けることが考えられるが、異物の捕獲によりフィルタに目詰まりが生じると、圧縮機構の吸入効率の低下を招いてしまう。
そこで、本発明の目的は、圧縮機構の吸入効率の低下を招くことなく、吸入ポートを経て気体と共に異物が圧縮機構に進入することを防止することができる気体圧縮機を提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の気体圧縮機は、外部から気体を取り入れるための吸入ポートおよび気体を外部へと排出するための吐出ポートが設けられたハウジングと、該ハウジングの内方に収容され前記吸入ポートを経て気体を吸入し吸入した気体を圧縮し圧縮した気体を前記吐出ポートを経て吐出する圧縮機構とを備え、前記吸入ポートには、前記ハウジングの内方の前記圧縮機構から前記ハウジングの外部への気体の逆流を阻止する逆止弁機構が設けられた気体圧縮機であって、前記逆止弁機構は、前記ハウジングの外部に通じかつ筒状を呈ししかも周壁に前記圧縮機構に通じる開口が設けられたケースと、前記ハウジングの外部側と前記圧縮機構側との圧力差により前記ケースの軸線方向に沿って摺動可能に該ケースの内方に嵌合された弁体と、該弁体を前記ハウジングの外部側へ向けて付勢するバネと、該バネの付勢力および前記圧力差により前記ハウジングの外部側へ向けて移動する前記弁体を受け止めかつ該弁体を受け止める際の振動を前記ケースに伝達可能に設けられたストッパとを有し、前記ケースには、前記開口を通過する気体を濾過するフィルタが設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の気体圧縮機は、請求項1に記載の気体圧縮機であって、前記吸入ポートは、前記ケースを受け入れ可能な長孔形状を呈し、前記ストッパは、前記吸入ポートに嵌合可能でありかつ前記ケースの内径よりも小さな内径に設定された筒状を呈ししかも一端側に外径が縮小された縮径部を有し、前記ケースは、該ケースの前記ハウジングの外部側となる上端部が前記ストッパの前記縮径部を取り巻くように嵌合され、前記ストッパは、前記ケースの前記上端部の内方に位置する前記一端で前記弁体を受けることを特徴とする。
請求項3に記載の気体圧縮機は、請求項1または請求項2に記載の気体圧縮機であって、前記ハウジングは、前記ケース内での前記弁体の摺動方向が上下方向となるように設置され、前記ケースの下端または前記吸入ポートにおいて前記下端に接する個所には、凹部が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の気体圧縮機は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の気体圧縮機であって、前記フィルタは、前記ケースの内周壁面に沿うような筒状を呈し、該ケースと前記弁体との間に配置されることを特徴とする。
請求項5に記載の気体圧縮機は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の気体圧縮機であって、前記フィルタは、前記ケースの外周壁面に沿うような筒状を呈し、該ケースと前記吸入ポートとの間に配置されることを特徴とする。
請求項1および請求項2の気体圧縮機では、逆止弁機構のケースに設けられ圧縮機構に通じる開口にフィルタが設けられているので、異物がハウジングの外部から取り入れられる気体に移送されて圧縮機構に進入することを防止することができる。また、バネの付勢力および圧力差によりハウジングの外部へ向けて弁体が移動してストッパにより受け止められる際、ストッパに生じる振動がケースに伝達されるので、フィルタに捕獲された異物は、ケースに伝達された振動により、ケースに設けられたフィルタから振い落される。このため、フィルタに目詰まりが生じることを防止することができる。
請求項3の気体圧縮機では、フィルタに捕獲された後、フィルタから振い落された異物を凹部に溜めることができる。この凹部は、ケースの下端またはこの下端に接する吸入ポートに設けられていることから、凹部に溜められた異物がケース内での弁体の摺動を阻害することを防止することができる。
請求項4および請求項5の気体圧縮機では、筒状のフィルタをケースに取り付ける構成であるので、従来の気体圧縮機に用いられている逆止弁に簡易な加工を施すことにより本発明を実施することができる。
本発明に係る気体圧縮機によれば、圧縮機構がハウジングの外部から吸入ポートを経て気体を取り入れる際、吸入ポートに設けられた逆止弁機構のケースおよびその周壁の開口を経ることとなるが、開口にフィルタが設けられているので、異物がハウジングの外部から取り入れられる気体に移送されて圧縮機構に進入することを防止することができる。また、弁体を受け止めるストッパが受け止めることにより生じる振動をケースに伝達可能に設けられているので、圧縮機構が駆動を停止することに伴って、圧縮機構からハウジングの外部への気体の逆流を阻止すべく逆止弁機構の弁体がストッパに当接される際、バネの付勢力および圧力差によりストッパへ向けて変位する弁体を受け止めたストッパに生じる振動がケースを介してフィルタに伝達される。フィルタに捕獲された異物は、振動によりフィルタから振い落されるので、フィルタに目詰まりが生じることを防止することができる。このため、フィルタに目詰まりにより圧縮機構の吸入効率が低下することを防止することができる。
本発明を図1ないし図7に示した実施例に沿って詳細に説明する。
図1は、気体圧縮機10を用いたガスヒートポンプ(GHP)50を模式的に示す構成図である。GHP50は、ガスエンジン(図示せず。)の駆動力により、冷却媒体の気化熱を利用して冷却を行なう冷房システムとして機能する。GHP50は、気体圧縮機10の吐出ポート11と接続された凝縮器51と、この凝縮器51と接続された膨張弁52と、この膨張弁52および気体圧縮機10の吸入ポート12と接続された蒸発器53とを備え、冷却媒体の循環経路が構成されている。気体圧縮機10は、ガスエンジン(図示せず。)から回転動力を受けて動作し、蒸発器53から取り入れた気体状態の冷却媒体すなわち冷媒ガスを圧縮し、この圧縮した冷媒ガスを凝縮器51へ排出する。
図2は、気体圧縮機10を模式的に示す断面図である。気体圧縮機10は、ハウジング13と、圧縮機構14と、伝達機構15とを備える。ハウジング13は、ハウジング本体16およびフロントハウジング17を有する。ハウジング本体16は、一端開放の円筒形状を呈しており、その開放端がフロントハウジング17により閉鎖されている。ハウジング13は、フロントハウジング17に設けられた吸入ポート12と、ハウジング本体16に設けられた吐出ポート11とを有し、吸入ポート12および吐出ポート11により外部と内方とが連通されている。吐出ポート11には、一端が凝縮器51(図1参照。)に接続される接続管110の他端が接続され、吸入ポート12には、一端が蒸発器53(図1参照。)に接続される接続管120の他端が接続される。吸入ポート12は、本実施例では、GHP50の一部としてハウジング13が設置された際、鉛直方向に沿って延在し、フロントハウジング17の上端側でハウジング13の外部に開放している。
吸入ポート12には、逆止弁機構18が設けられている。逆止弁機構18は、ハウジング13の外部から内方への気体の流入を許し、かつハウジング13の内方から外部への気体の逆流を阻止する。ハウジング13の内方に、圧縮機構14が収容されている。
圧縮機構14には、ガスエンジン(図示せず。)の駆動力が伝達機構15を介して伝達される。伝達機構15は、ガスエンジンと共にベルト(図示せず。)が巻き掛けられかつ後述する圧縮機構14の回転軸19に接続されたプーリ20を有し、ガスエンジン(図示せず。)からの駆動力を回転軸19に伝達することができる。
圧縮機構14は、内周の断面が楕円形状を呈する筒状のシリンダ本体22と、その両開放端に取り付けられたフロントサイドブロック23およびリアサイドブロック24とを有する。シリンダ本体22、フロントサイドブロック23およびリアサイドブロック24は、その内方に冷媒ガスが圧縮されるシリンダ室21(図3参照。)を構成する。フロントサイドブロック23は、フロントハウジング17に当接して配置されている。シリンダ室21の内方には、ロータ25が収容されている。
ロータ25は、断面が円形の円柱形状を呈し(図3参照。)、シリンダ室21の中心軸線に等しい回転軸線を有する回転軸19が設けられている。回転軸19は、両サイドブロック23、24に設けられた軸受部23a、24aに回転可能に軸支され、一端側がフロントハウジング17を貫通し、前述した伝達機構15のプーリ20に接続されている。回転軸19は、プーリ20を介してガスエンジン(図示せず。)から伝達された回転動力によりロータ25を回転させる。
ロータ25には、図3に示すように、複数のベーン26が設けられている。各ベーン26は、スリット状のベーン溝27に進退可能に保持されており、各ベーン溝27は、凹所23b、24bに連通可能である。凹所23b、24bは、各サイドブロック23、24に対を為して形成され、後述するように各ベーン溝27に潤滑油を供給することができる。各ベーン26は、それぞれが各ベーン溝27に供給される潤滑油の圧力を受け、シリンダ室21をロータ25の回転方向に沿って複数のチャンバ(28)に区画する。複数のチャンバ(28)は、それぞれがロータ25の回転に伴って容積が増減する圧縮室28として機能する。
各圧縮室28は、図2に矢印Rで示すように、吸入ポート12および逆止弁機構18を経て蒸発器53(図1参照。)から冷媒ガスを取り入れることが可能とされている。吸入ポート12は、ハウジング13の外方で蒸発器53に通じ、ハウジング13の内方で吸入室29に通じている。吸入室29は、互いに当接するフロントハウジング17とフロントサイドブロック23との間に形成されている。吸入室29は、フロントサイドブロック23を貫通する吸入孔30を介してシリンダ室21(図3参照。)すなわち各圧縮室28に通じている。
各圧縮室28は、取り入れた冷媒ガスを圧縮し、圧縮した冷媒ガスを吐出空間31(図3参照。)およびサイクロンブロック32を経て吐出室33に吐出する(図2および図3の矢印R参照。)。サイクロンブロック32には油分離部34が設けられている。油分離部34は、冷媒ガスがサイクロンブロック32を通過するときに冷媒ガスに含まれる潤滑油を冷媒ガスから分離する。この分離された潤滑油は、吐出室33の下方に形成された油溜め部35に貯留される。吐出室33に吐出された高圧の圧縮された冷媒ガスは、吐出ポート11を経て凝縮器51(図1参照。)へと排出される。油溜め部35の潤滑油は、吐出室33の圧力により油供給路36を経て圧縮機構14に供給され、一部が凹所23b、24bに到達し各ベーン26を進退させるべく各ベーン26を付勢し、残部が圧縮機構14の各摺動個所に到達しその摺動を円滑にする。
本発明に係る気体圧縮機10では、逆止弁機構18が従来の気体圧縮機と異なる構成とされている。この逆止弁機構18について、以下に説明する。図4は、逆止弁機構18の各構成部品を模式的に示す斜視図であり、図5は、逆止弁機構18の構造を部分的に破断して示す分解図であり、図6は、逆止弁機構18の動作を説明するための要部断面図であり、(a)は閉成状態を示し、(b)は開成状態を示している。なお、吸入ポート12は、前述したように、鉛直方向に沿って延在しており、図2および図6の上方がハウジング13の設置状態における鉛直方向上側となり、図4および図5は、図2および図6と等しい上下関係で分解して示している。
逆止弁機構18は、図4および図5に示すように、ケース60と、フィルタ61と、バネ62と、弁体63と、ストッパ64とを有する。
ケース60は、一端が開放された円筒形状を呈しており、周壁65に複数の開口66が形成され、閉鎖された他端の底壁67に貫通孔68が形成されている。各開口66は、ケース60の円周方向で見て等しい間隔を置いて設けられており、本実施例では、円筒形状のケース60の軸線方向に長尺な円形とされている。
フィルタ61は、本実施例では、油分離部34(図2参照。)に用いられる金網部材から形成されており、ケース60の内周壁面65aに適合する円筒形状を呈している。フィルタ61は、GHP50の循環経路に設けられているフィルタを通過した異物のうち、圧縮機構14に進入しても圧縮機構14の各構成部品に損傷を与えることのない異物のみが通過できるものとされている。なお、フィルタ61の目の大きさは、圧縮機構14の各構成部品への影響を考慮して適宜設定すればよく、本実施例に限定されるものではない。フィルタ61は、ケース60の内周壁面65aに当接しかつケース60の底壁67に当接するように、ケース60の内方に取り付けられる(図6参照。)。このため、フィルタ61は、ケース60の周壁65の各開口66を覆うこととなる。ケース60には、フィルタ61の内方にバネ62が配接される。
バネ62は、本実施例では、コイルバネが採用されており、一端がケース60の底壁67に取り付けられる(図6参照。)。バネ62の他端には、弁体63が取り付けられる。
弁体63は、本実施例では、一端開放の円筒形状を呈する基部69と、基部69の他端側に位置し基部69よりも小さな径の底面の円錐形状を呈する突部70とを有する。基部69は、フィルタ61の内方に遊嵌可能な大きさ寸法に設定され、内方にバネ62の他端が取り付けられる(図6参照。)。このため、弁体63は、バネ62により図示上方に向けて付勢される。弁体63は、基部69の他端側で基部69と突部70との内径差により形成されるシール面71を有する。このシール面71は、ストッパ64に当接可能とされる(図6参照。)。
ストッパ64は、吸入ポート12に嵌入可能でありかつケース60の内径よりも小さな内径の円筒形状を呈し、弁体63と対向する下端面72側に下部段付き部73が形成されている。下部段付き部73は、ストッパ64の周壁を周方向に沿って外側から切り欠くように形成されケース60の内径と等しい外径とされており、ケース60の上端部およびフィルタ61の上端部がストッパ64の下端面72およびその近傍を取り巻くように付き合わされる(図6参照。)。この下部段付き部73を規定する個所が、ストッパ64における縮径部となる。ストッパ64の下端面72は、弁体63のシール面71と密接可能とされており、バネ62により図示上方へ付勢された弁体63のシール面71を受ける弁座を規定する(図6(a)参照。)。このように、ストッパ64は、ケース60との内径差により弁座を規定している。ストッパ64の図示上部の外周面には、環状の溝74が形成され、この溝74にシール部材75が嵌挿されている(図5および図6参照。)。
また、吸入ポート12において、逆止弁機構18のケース60の底壁67に対向する個所には、凹部76が形成されている。凹部76は、図示下方へ向けて凸とされており、ケース60の底壁67の貫通孔68に対応して設けられている。
逆止弁機構18は、ハウジング13の外部(本実施例では蒸発器53。)からの冷媒ガスの供給圧および吸入室29の内部圧力の差圧と、バネ62の付勢力との力関係により弁体63がケース60の内方で移動して開閉される。
逆止弁機構18では、冷媒ガスの供給圧および吸入室29の内部圧力の差圧(<冷媒ガスの供給圧)がバネ62の付勢力よりも小さいとき、および吸入室29の内部圧力が冷媒ガスの供給圧より高いときは、弁体63のシール面71がバネ62の付勢力によってストッパ64の弁座である下端面72に突き当てられる(図6(a)参照。)。これにより、逆止弁機構18は、吸入ポート12の上流側すなわちハウジング13の外部側と、吸入室29すなわち圧縮機構14側とを弁体63により仕切り、吸入室29から吸入ポート12の上流側への冷媒ガスの逆流を阻止する。この弁体63のシール面71がストッパ64の下端面72に突き当てられた状態(図6(a)参照。)が、逆止弁機構18における、圧縮機構14側からハウジング13の外部側への冷媒ガスの逆流を防止する閉成状態となる。
また、逆止弁機構18では、冷媒ガスの供給圧および吸入室29の内部圧力の差圧が、バネ62の付勢力よりも大きいときは、弁体63がバネ62の付勢力に抗して図示下方にすなわちケース60の底壁67側へ変位する。このとき、弁体63の基部69の上端縁がケース60の開口66の上端よりも下方まで変位することにより、逆止弁機構18は、フィルタ61およびケース60の開口66を経て、吸入ポート12の上流側と吸入室29とを連通させ、吸入ポート12に供給された冷媒ガスの吸入室29への流入を許す(図6(b)参照。)。この弁体63がケース60の底壁67側へ変位し、吸入ポート12の上流側と吸入室29とを連通させた状態(図6(b)参照。)が、逆止弁機構18における、ハウジング13の外部側から圧縮機構14側への冷媒ガスの流入を可能とする開成状態となる。
気体圧縮機10は、図1に示すように、GHP50の循環経路において、圧縮機構14(図2参照。)が作動することにより、蒸発器53から吸入ポート12を経て冷媒ガスを取り入れ、取り入れた冷媒ガスを圧縮し、圧縮した冷媒ガスを吐出室33に吐出し、この冷媒ガスを吐出ポート11を経て凝縮器51へと排出する(図2矢印R参照。)。このように、GHP50の循環経路を循環される冷媒ガスには、例えば、GHP50を組み付ける際および冷房システムを構成する各要素の摺動個所等から生じる磨耗粉やその他の異物等(以下、異物という。)が混入している場合がある。この異物は、GHP50の循環経路を循環される冷媒ガスの流れに伴い、この流れの方向に移送される場合がある。
冷媒ガスが循環経路を循環される際、図6(b)に示すように、吸入ポート12を経て吸入室29(圧縮機構14(図2参照。))に取り入れられる冷媒ガスは、吸入ポート12に設けられた逆止弁機構18のケース60の開口66を通過することとなる。本発明に係る気体圧縮機10では、逆止弁機構18のケース60の開口66がフィルタ61により覆われているので、吸入ポート12を経て取り入れられた冷媒ガスに移送された異物はフィルタ61に捕獲されることとなり、異物が開口66を通過することが防止されている。すなわち、フィルタ61が開口66を通過する冷媒ガスを濾過している。
また、気体圧縮機10では、逆止弁機構18が開成状態(図6(b)参照。)から閉成状態(図6(a)参照。)へと変化する際、すなわちケース60の内方でケース60の底壁67側に変位された弁体63がストッパ64に付き合わされる際、フィルタ61に捕獲された異物がフィルタ61から振い落される。これは、ストッパ64は、その下部段付き部73にケース60の上端部およびフィルタ61の上端部が付き合わされていることから、弁座となるストッパ64の下端面72が弁体63のシール面71を受け止めることにより生じる振動をフィルタ61に伝達することができ、この振動によりフィルタ61に捕獲された異物がフィルタ61から振い落されることによる。これに加えて、気体圧縮機10では、逆止弁機構18を開閉させる要因である、バネ62の付勢力および冷媒ガスの供給圧が略一定であることに対し、吸入室29の内部圧力が圧縮機構14の作動状況に応じて変化する。気体圧縮機10では、圧縮機構14の各圧縮室28が負圧状態となることにより、吸入室29の内部圧力が逆止弁機構18を開成状態(図6(b)参照。)とする大きさとされていたが、圧縮機構14が停止されると圧縮機構14の各圧縮室28が負圧状態となることがなくなり、圧縮機構14の作動時に比較して吸入室29の内部圧力が急激に高まる。このため、逆止弁機構18は、圧縮機構14の作動が停止されることにより開成状態(図6(b)参照。)から閉成状態(図6(a)参照。)へと変化することとなるが、吸入室29の内部圧力が急激に変化することから弁体63がバネ62の付勢力によりストッパ64へ向けて勢いよく移動することとなる。このため、ストッパ64では、弁体63を受け止めることにより、振動が生じる。
さらに、気体圧縮機10では、逆止弁機構18のケース60の底壁67に貫通孔68が設けられ、かつ吸入ポート12の貫通孔68に対応する個所に凹部76が設けられているので、フィルタ61から振い落された異物を、貫通孔68を経て凹部76に溜めることができる。このため、気体圧縮機10では、フィルタ61から振い落された異物が、逆止弁機構18におけるケース60内での弁体63の移動を阻害することを防止することができる。
気体圧縮機10では、逆止弁機構18において、円筒形状のフィルタ61をケース60の内方に取り付けることにより、フィルタ61がケース60の開口66を覆う構成とされているので、従来の逆止弁機構を用いて本発明の気体圧縮機10の逆止弁機構18を製造することができる。
したがって、気体圧縮機10では、圧縮機構14の吸入効率の低下を招くことなく、吸入ポート12を経て気体と共に異物が圧縮機構14に進入することを防止することができる。
なお、上記した実施例では、逆止弁機構18において、フィルタ61がケース60の内方に取り付ける構成とされていたが、フィルタ61はケース60の開口66通過する冷媒ガス(気体)を濾過するものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。フィルタは、例えば、図7に示すように、ケース60の外周壁面65bを覆うことができる大きさ寸法の円筒形状に形成し、このフィルタ61´をケース60の外周壁面65bに取り付けるものであってもよい。また、フィルタ61は、例えば、ケース60の各開口66に嵌合可能な形状に形成し、各開口66に嵌合する構成であってもよい。
また、上記した実施例では、気体圧縮機10は、GHP50に採用されていたが、例えば、車両用空調システムに採用してもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、フィルタ61は、油分離部34に用いられる金網部材から形成されていたが、GHP50の循環経路に設けられているフィルタを通過した異物を捕獲できる濾過機能を有しているものであればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、ストッパ64の下部段付き部73がケース60(フィルタ61)の上端部に付き合わされていたが、ストッパ64の下端面72が弁体63のシール面71を受け止める際に生じる振動をケース60に伝達させることができるように、ストッパ64およびケース60が関連して設けられていればよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、凹部76がフロントハウジング17に形成されていたが、ケース60の底壁67に形成されていてもよく、上記した実施例に限定されるものではない。
上記した実施例では、内方が楕円形状を呈する筒状のシリンダ本体22の軸線上に回転軸線を持つようにロータ25が設けられた同心ロータ式の圧縮機に適用した例を示したが、例えば、内方が円形状を呈する筒状のシリンダの内側に、そのシリンダの軸線とは異なる回転軸線を持つようにロータが配置される偏心ロータ式の圧縮機に適用しても良く、上記した実施例に限定されるものではない。
本発明に係る気体圧縮機を用いたGHPを示す模式図である。 本発明に係る気体圧縮機を示す断面図である。 図2のI―I線に沿って得られた模式的な断面図である。 逆止弁機構の各構成部品を模式的に示す斜視図である。 逆止弁機構の構造を部分的に破断して示す分解図である。 逆止弁機構の動作を説明するための要部断面図であり、(a)は閉成状態を示し、(b)は開成状態を示している。 本発明に係る気体圧縮機の逆止弁機構の他の例を示す図5と同様の分解図である。
符号の説明
10 気体圧縮機
11 吐出ポート
12 吸入ポート
13 ハウジング
14 圧縮機構
18 逆止弁機構
60 ケース
61 フィルタ
62 バネ
63 弁体
64 ストッパ
65 周壁
65a 内周壁面
65b 外周壁面
72 (弁座としての)下端面
76 凹部

Claims (5)

  1. 外部から気体を取り入れるための吸入ポートおよび気体を外部へと排出するための吐出ポートが設けられたハウジングと、該ハウジングの内方に収容され前記吸入ポートを経て気体を吸入し吸入した気体を圧縮し圧縮した気体を前記吐出ポートを経て吐出する圧縮機構とを備え、前記吸入ポートには、前記ハウジングの内方の前記圧縮機構から前記ハウジングの外部への気体の逆流を阻止する逆止弁機構が設けられた気体圧縮機であって、
    前記逆止弁機構は、前記ハウジングの外部に通じかつ筒状を呈ししかも周壁に前記圧縮機構に通じる開口が設けられたケースと、前記ハウジングの外部側と前記圧縮機構側との圧力差により前記ケースの軸線方向に沿って摺動可能に該ケースの内方に嵌合された弁体と、該弁体を前記ハウジングの外部側へ向けて付勢するバネと、該バネの付勢力および前記圧力差により前記ハウジングの外部側へ向けて移動する前記弁体を受け止めかつ該弁体を受け止める際の振動を前記ケースに伝達可能に設けられたストッパとを有し、前記ケースには、前記開口を通過する気体を濾過するフィルタが設けられていることを特徴とする気体圧縮機。
  2. 前記吸入ポートは、前記ケースを受け入れ可能な長孔形状を呈し、前記ストッパは、前記吸入ポートに嵌合可能でありかつ前記ケースの内径よりも小さな内径に設定された筒状を呈ししかも一端側に外径が縮小された縮径部を有し、前記ケースは、該ケースの前記ハウジングの外部側となる上端部が前記ストッパの前記縮径部を取り巻くように嵌合され、前記ストッパは、前記ケースの前記上端部の内方に位置する前記一端で前記弁体を受けることを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  3. 前記ハウジングは、前記ケース内での前記弁体の摺動方向が上下方向となるように設置され、前記ケースの下端または前記吸入ポートにおいて前記下端に接する個所には、凹部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の気体圧縮機。
  4. 前記フィルタは、前記ケースの内周壁面に沿うような筒状を呈し、該ケースと前記弁体との間に配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の気体圧縮機。
  5. 前記フィルタは、前記ケースの外周壁面に沿うような筒状を呈し、該ケースと前記吸入ポートとの間に配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の気体圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105464976A (zh) * 2014-09-30 2016-04-06 株式会社丰田自动织机 压缩机
JP2017115686A (ja) * 2015-12-24 2017-06-29 株式会社豊田自動織機 圧縮機の逆止弁

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